JP2000297246A - 光学シート用活性エネルギー線硬化性組成物及び光学シート - Google Patents

光学シート用活性エネルギー線硬化性組成物及び光学シート

Info

Publication number
JP2000297246A
JP2000297246A JP11106963A JP10696399A JP2000297246A JP 2000297246 A JP2000297246 A JP 2000297246A JP 11106963 A JP11106963 A JP 11106963A JP 10696399 A JP10696399 A JP 10696399A JP 2000297246 A JP2000297246 A JP 2000297246A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acrylate
active energy
energy ray
optical sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11106963A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3866443B2 (ja
Inventor
Akira Motonaga
彰 元永
Yukichi Konami
諭吉 小並
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP10696399A priority Critical patent/JP3866443B2/ja
Publication of JP2000297246A publication Critical patent/JP2000297246A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3866443B2 publication Critical patent/JP3866443B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学シートのレンズ部の形成に適した耐熱
性、耐擦傷性に優れた活性エネルギー線硬化性組成物、
および、光学欠陥の発生のない高品位な光学シートを提
供する。 【解決手段】 分子内に4つ以上の(メタ)アクリロイ
ル基を有するウレタンポリ(メタ)アクリレート
(A)、分子内に2つのアクリロイル基またはメタクリ
ロイル基を有する分子量500以上の脂肪族ジ(メタ)
アクリレート(B)、分子内に1つ以上の重合性2重結
合を有する化合物(C)、活性エネルギー線感応性ラジ
カル重合開始剤(D)を主成分としてなる光学シート用
活性エネルギー線硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置等の
バックライトに使用されるプリズムシート、プロジェク
ションテレビ等に使用されるフレネルレンズシートやレ
ンチキュラーレンズシート等の各種光学シートに適した
活性エネルギー線硬化性組成物およびそれを用いた光学
シートに関するものであり、さらに詳しくは、耐熱性お
よび耐擦傷性に優れた光学シートを提供できる活性エネ
ルギー線硬化性組成物および光学欠陥の発生のない高品
位な光学シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置等のバックライトに使用さ
れる輝度向上プリズムシート、プロジェクションテレビ
等の投写スクリーンとして使用されるフレネルレンズシ
ート、レンチキュラーレンズシート等の光学シートは、
プレス法、切削法、押し出し法等の方法で生産されてい
るが、いずれの製造方法においても生産性の観点から十
分に満足できるものではなかった。例えば、プレス法で
は、加熱・加圧・冷却のサイクルで成形するために、一
枚の光学シートの製造にかなりの時間が必要であり、切
削法においても一枚の樹脂板から切削機を用いてパター
ンを削り出すため、この切削に長い時間が必要であっ
た。また、押し出し法では、大量の光学シートを生産す
るには有利な方法であるが、多品種の光学シートを生産
する場合には、金型の交換に時間がかかるため生産性の
良い方法ではなかった。このような生産性の問題を解決
するために、例えば、特公平1−35737号公報等に
記載されているように、透明プラスチックシート等の透
明シート状基材の上に活性エネルギー線硬化性組成物に
よりプリズム、フレネルレンズ等のレンズ層を成形する
方法が利用されてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように活
性エネルギー線硬化性組成物を使用して光学シートを製
造することにより、精密なレンズパターンを有する光学
シートを生産性よく製造することが可能となったが、光
学シートに形成されるレンズパターンの更なる精密・微
細化等が進むにつれて、レンズ層を形成する活性エネル
ギー線硬化性組成物の硬化物(硬化樹脂)に対して、耐
擦傷性、耐熱性等の新たな性能が要求されるようになっ
てきている。
【0004】この点に関して、例えば、特開平10−1
14811号公報等には、型再現性、復元性、耐衝撃性
等に優れたレンズ用樹脂組成物が提案されている。しか
し、これらで提案されている樹脂組成物では、ある程度
の物性の向上は見られるものの、高度な精密構造を有す
る光学シート、特定の用途に用いられる光学シートとし
ては、未だ十分に満足できるものではなかった。
【0005】例えば、液晶表示装置等のバックライト用
プリズムシートとして、より高い輝度の向上を達成でき
る特開平8−122536号公報等に記載のようなバッ
クライトに使用されるものでは、そのプリズム頂角が6
0゜〜70°、ピッチが数十μmと、鋭角で微細なレン
ズパターンを形成する必要がある。また、プリズムシー
トは、プリズム面が導光体と直接接触するようにして、
導光体と液晶表示素子との間に挟まれて配置されるた
め、バックライトへの組み込みの際にプリズム面が傷付
いたり、組み込まれた状態においてプリズム先端が変形
したりしやすいという問題があった。このようなプリズ
ム面の傷や変形は、バックライトとしての光学的欠陥と
なるため、実用上に支障をきたすものであった。
【0006】そこで、本発明の目的は、耐擦傷性および
耐熱性に優れたレンズ層を得られる活性エネルギー線硬
化性組成物、および、このようなレンズ層が形成された
光学シートを提供することである。
【0007】
【課題を解決させるための手段】本発明者等は、このよ
うな状況に鑑み、活性エネルギー線硬化性組成物につい
て鋭意検討を行った結果、特定の化合物を特定量使用す
ることによって、耐擦傷性および耐熱性に優れたレンズ
部を得られることを見出し、本発明に到達したものであ
る。
【0008】すなわち、本発明の光学シート用活性エネ
ルギー線硬化性組成物は、(A)分子内に4つ以上の
(メタ)アクリロイル基を有するウレタンポリ(メタ)
アクリレート10〜70重量部、(B)分子内に2つの
アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する分子量
500以上の脂肪族ジ(メタ)アクリレート10〜50
重量部、(C)前記(A)および(B)成分以外の分子
内に1つ以上の重合性2重結合を有する化合物0〜80
重量部、(D)活性エネルギー線感応性ラジカル重合開
始剤0.01〜5重量部を主成分としてなる(但し、
(A)〜(C)成分の合計量を100重量部とする。)
ことを特徴とするものである。また、本発明の光学シー
トは、透光性基材の少なくとも一方の表面に上記のよう
な活性エネルギー線硬化性組成物を用いてレンズ部を形
成してなることを特徴とするものである。
【0009】本発明においては、上記のような(A)成
分を特定量配合することによって、得られる硬化樹脂か
らなるレンズ部に耐熱性を付与でき、使用中における雰
囲気温度の上昇等によるレンズ先端等の変形を防止でき
るとともに、上記のような(A)成分と(B)成分とを
特定量で併用することにより、得られるレンズ部に耐擦
傷性を付与できレンズ面への傷付きを抑止することがで
き、光学欠陥の発生のない優れた光学シートを提供でき
るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の活性エネルギー線硬化性
組成物に使用される(A)成分は、分子内に4つ以上の
(メタ)アクリロイル基を有するウレタンポリ(メタ)
アクリレートであり、この組成物を硬化して得られる光
学シートのレンズ部に耐熱性を付与するとともに、
(B)成分と併用することによりレンズ部に耐擦傷性を
付与する成分である。なお、本発明において、「(メ
タ)アクリル」は「メタクリルおよび/またはアクリ
ル」を表わし、「(メタ)アクリロイル」は「メタクリ
ロイルおよび/またはアクリロイル」を表わし、「(メ
タ)アクリレート」は「メタクリレートおよび/または
アクリレート」を表わす。また、本発明において、光学
シートの擦傷性とは、光学シートのレンズ面を擦傷した
ときに、フレネルレンズ、プリズム等のレンズパターン
がミクロ的に破壊されて白化する現象を意味するもので
ある。
【0011】このウレタンポリ(メタ)アクリレート
(A)は2つ以上のイソシアネート基を有するポリイソ
シアネート化合物と、分子内に2つ以上の(メタ)アク
リロイル基を有しかつ水酸基を有する多官能(メタ)ア
クリレート化合物とを反応させることにより得られるも
のである。2つ以上のイソシアネート基を有するポリイ
ソシアネート化合物としては、脂肪族、脂環式脂肪族、
芳香族系のものが使用できるが、得られる硬化樹脂から
なるレンズ部の表面硬度、耐熱性等の物性を考慮する
と、イソホロンジイソシアネート、テトラメチルキシリ
レンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート等の脂環式脂肪族、芳香族系
のジイソシアネート化合物が好ましい。さらに、得られ
る硬化樹脂の黄変性を考慮すると、イソホロンジイソシ
アネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネートが好ましい。中でも、イソ
ホロンジイソシアネートは、得られる硬化樹脂の表面硬
度、耐熱性、黄変性、耐光性の点で特に好ましい。一
方、分子内に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有し
かつ水酸基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物
としては、特に制限されるものではなく、例えば、テト
ラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、グリセ
リンジ(メタ)アクリレート等が好ましい化合物として
挙げられる。
【0012】これらポリイソシアネートと水酸基を有す
る多官能(メタ)アクリレート化合物の反応は、常法に
従って反応させることができ、例えば、ジブチル錫ジラ
ウレート等の錫系化合物を触媒として用いて、60〜1
00℃で加熱することにより容易に合成することができ
る。得られるウレタンポリ(メタ)アクリレートは一般
に高い粘性を有しているため、合成時に反応には直接関
係ない低粘度の(メタ)アクリレート等の反応性希釈剤
を使用してもよい。
【0013】本発明においては、このウレタンポリ(メ
タ)アクリレート(A)として、イソフォロンジイソシ
アネートとテトラメチロールメタントリ(メタ)アクリ
レートとを反応して得られた一般式(1)に示される化
合物が、その硬化性、得られる光学シートのレンズ部の
硬度や耐熱性等に優れることから特に好ましい。
【0014】
【化4】 (式中、R1はそれぞれ水素原子または、メチル基を表
す。) この(A)成分の配合量は、(A)〜(C)成分の合計
量100重量部に対して10〜70重量部であり、好ま
しくは15〜65重量部、さらに好ましくは20〜60
重量部の範囲である。これは、(A)成分の配合量が1
0重量部未満であると光学シートのレンズ部の耐熱性が
低下する傾向にあるとともに、(B)成分との併用によ
ってもレンズ部の耐擦傷性の十分な向上が図れない傾向
にあるためである。また、(A)成分の配合量が70重
量部を超えると、活性エネルギー線硬化性組成物の粘度
が高くなりレンズ型に形成された微細なレンズパターン
の細部まで活性エネルギー線硬化性組成物の充填ができ
なかったり、気泡の巻き込みによる光学欠陥を発生しや
すくなる傾向にあるためである。また、このような高粘
度の活性エネルギー線硬化性組成物を用いて欠陥の発生
を抑えるためには、レンズ型への活性エネルギー線硬化
性組成物の注入や透光性基材のラミネート等の作業性が
低下する傾向にある。
【0015】本発明で用いる(B)成分は、分子内に2
つの(メタ)アクリロイル基を有し、分子量500以上
の脂肪族のジ(メタ)アクリレートであり、(A)成分
との併用によりレンズ部に耐擦傷性を付与する化合物で
ある。(B)成分の具体例としては、例えば、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチ
レングリコール等のポリアルキレングリコールのジ(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチル
グリコールエステルのカプロラクトン変性ジ(メタ)ア
クリレート等を挙げることができる。中でも、吸水性が
低い等の点から、ポリブチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコ
ールエステルのカプロラクトン変性ジ(メタ)アクリレ
ート等が好ましい。
【0016】本発明においては、脂肪族ジ(メタ)アク
リレート(B)として、次の一般式(2)および(3)
に示される化合物が、得られる硬化樹脂の吸水性が低
く、レンズ部に耐水性を付与できる等の観点から好まし
い。
【0017】
【化5】
【化6】 (式中、R、Rはそれぞれ独立して水素原子または
メチル基を表し、lは5以上の整数、m,nはそれぞれ
1以上の整数を表す。) この(B)成分の配合量は、(A)〜(C)成分の合計
量100重量部に対して10〜50重量部であり、好ま
しくは15〜45重量部、さらに好ましくは20〜40
重量部の範囲である。これは、(B)成分の配合量が1
0重量部未満であると、(A)成分との併用によっても
レンズ部への耐擦傷性の十分な付与が図れない傾向にあ
るためである。また、(B)成分の配合量が50重量部
を超えると、光学シートのレンズ部の耐熱性が低下する
傾向にあるためである。
【0018】本発明で使用する(C)成分は、前記
(A)および(B)成分以外の分子内に1つ以上の重合
性2重結合を有する化合物であり、活性エネルギー線硬
化性組成物の粘度、硬化性、得られるレンズ部の屈折率
等を調整するために、必要に応じて使用される成分であ
る。
【0019】(C)成分としては、分子内に1つ以上の
重合性2重結合を有する化合物であれば、特に限定され
るものではないが、例えば、フェニル(メタ)アクリレ
ート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル
(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アク
リレート、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変
性(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリ
レート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシク
ロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニ
ル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブ
チル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリ
レート、ペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフ
リル(メタ)アクリレート、フォスフォエチル(メタ)
アクリレート、スチレン、ビニルトルエン、クロルスチ
レン等の単官能モノマー;
【0020】エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート(分子量50
0以下)、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート(平均分子量500以下)、1、3−ブチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、1、6−ヘキサンジオ
ールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール
ジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(メタ)
アクリロイルオキシフェニル]−プロパン、2,2−ビ
ス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニ
ル]−プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロ
イルオキシジエトキシフェニル]−プロパン、2,2−
ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシ
フェニル]−プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)ア
クリロイルオキシエトキシ−3−フェニルフェニル]−
プロパン、ビス[4−(メタ)アクリロイルチオフェニ
ル]スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキ
シフェニル]−スルフォン、ビス[4−(メタ)アクリ
ロイルオキシエトキシフェニル]−スルフォン、ビス
[4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニ
ル]−スルフォン、ビス[4−(メタ)アクリロイルオ
キシペンタエトキシフェニル]−スルフォン、ビス[4
−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3−フェニル
フェニル]−スルフォン、ビス[4−(メタ)アクリロ
イルオキシエトキシ−3,5−ジメチルフェニル]−ス
ルフォン、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシフェ
ニル]−スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイル
オキシエトキシフェニル]−スルフィド、ビス[4−
(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシフェニル]
−スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシ
エトキシ−3−フェニルフェニル]−スルフィド、ビス
[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−
ジメチルフェニル]−スルフィド、2,2−ビス(4−
(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジブロ
モフェニルプロパン)等の2官能モノマー、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロ
ールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロー
ルメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能モノマ
ーを挙げることができる。これらは、1種を単独で用い
てもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0021】この(C)成分の配合量は、(A)〜
(C)成分の合計量100重量部に対して0〜80重量
部であり、好ましくは0〜60重量部、さらに好ましく
は0〜50重量部の範囲である。これは、(C)成分の
配合量が50重量部を超えると、光学シートのレンズ部
の耐熱性や耐擦傷性が低下する傾向にあるためである。
【0022】本発明で用いる(D)成分は、活性エネル
ギー線感応性ラジカル重合開始剤である。これは、紫外
線や可視光線に代表される活性エネルギー線に感応して
ラジカルを発生するものであればよく、特に限定されな
いものではない。(D)成分の具体例としては、例え
ば、ベンゾイン、ベンゾインモノメチルエーテル、ベン
ゾインイソプロピルエーテル、アセトイン、ベンジル、
ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ジエト
キシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジ
フェニルエタン−1−オン、2,2−ジエトキシアセト
フェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニル
グリオキシレート、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノ
ン−1等のカルボニル化合物、テトラメチルチウラムモ
ノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィドなど
の硫黄化合物、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフ
ェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィン
オキサイド類、カンファーキノン、ビス(シクロペンタ
ジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピル−
1−イル)チタニウム等の可視光線感応性のラジカル重
合開始剤を挙げることができる。これらは、1種を単独
で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0023】中でも、メチルフェニルグリオキシレー
ト、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタ
ン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2,4,6
−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサ
イドが特に好ましい。
【0024】この(D)成分の配合量は、(A)〜
(C)成分の合計量100重量部に対して0.01〜5
重量部であり、好ましくは0.02〜4重量部、さらに
好ましくは0.1〜3重量部の範囲である。これは、
(D)成分の配合量が0.01重量部未満であると、活
性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射
した際に十分な硬化性を付与することができない傾向に
あるためであり、逆に5重量部を超えると、光学シート
のレンズ部が黄色に着色する傾向にあるためである。
【0025】本発明において、上記活性エネルギー線硬
化性組成物としては、硬化後の硬化樹脂の屈折率が1.
52以上であることが好ましい。これは、例えば液晶表
示装置等のバックライトの輝度向上用プリズムシートと
して用いる場合に、硬化樹脂の屈折率が1.52未満で
あると、プリズムシートによる十分な輝度向上効果を得
ることができない傾向にあるためである。
【0026】また、本発明の活性エネルギー線硬化性組
成物は、この活性エネルギー線硬化性組成物をレンズ型
に注入し光学シートを製造する際の作業性の点から、そ
の粘度(25℃)が100〜5000mPa・sである
ことが好ましく、さらに好ましくは200〜4000m
Pa・sの範囲である。これは、活性エネルギー線硬化
性組成物の粘度が5000mPa・sを超えると、レン
ズ型に形成された微細なレンズパターンの細部まで活性
エネルギー線硬化性組成物の充填ができなかったり、気
泡の巻き込みによる光学欠陥を発生しやすくなる傾向に
あるためであり、このような欠陥の発生を抑えるために
はレンズ型への活性エネルギー線硬化性組成物の注入の
作業性が低下する傾向にあるためである。また、粘度が
100mPa・s未満であると、活性エネルギー線硬化
性組成物の流動性が高すぎるためにレンズ型より活性エ
ネルギー線硬化性組成物が流出しやすくなり、得られる
光学シートのレンズ部を一定の厚さに調整することが困
難となる傾向にあるためである。
【0027】さらに、本発明の活性エネルギー線硬化性
組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、黄変防止剤、
紫外線吸収剤、ブルーイング剤、顔料、沈降防止剤、消
泡剤、帯電防止剤、防曇剤等の各種添加剤を含有させて
もよい。
【0028】上記のような本発明の活性エネルギー線硬
化性組成物は、フィルム状、シート状、板状の透光性基
材の表面に微細なレンズパターンからなるレンズ部を形
成した光学シートに適したものであり、例えば、液晶表
示装置等のバックライトとして使用されるプリズムシー
ト、プロジェクションテレビ等の投写スクリーンに使用
されるフレネルレンズシートやレンチキュラーレンズシ
ート等の各種光学シート等として好適に使用されるもの
である。特に、特開平8−122536号公報等に記載
のような液晶表示装置等のバックライトに使用される輝
度向上用プリズムシートとして特に有用である。
【0029】本発明の光学シートは、上記のような活性
エネルギー線硬化性組成物を硬化して得られた硬化樹脂
からなるレンズ部を透光性基材の少なくとも一方の表面
に形成したものである。
【0030】本発明の光学シートについて、その一実施
態様であるプリズムシートを例に説明する。本発明の光
学シートであるプリズムシート3は、図1に示すように
透光性基材1と上記のような活性エネルギー線硬化性組
成物を硬化させた硬化樹脂からなる多数のプリズム列が
並列したレンズ部2から構成される。透光性基材1とし
ては、活性エネルギー線を透過するものであれば特に限
定されるものではなく、柔軟な硝子板等でもよいが、一
般的にはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビ
ニル樹脂、ポリメタクリルイミド樹脂、ポリエステル樹
脂等の透明合成樹脂フィルム、シートあるいは板が使用
される。レンズ部2は、透光性基材1の表面に直接に設
けられるが、透光性基材1とレンズ部2との密着性をよ
り向上させるために、透光性基材1の表面に密着性向上
のための表面処理4を施してもよい。表面処理4として
は、例えば、透光性基材1の表面にアクリル樹脂やウレ
タン系樹脂等からなる易接着層を形成したり、透光性基
材1の表面を粗面化処理する等の方法が挙げられる。ま
た、透光性基材1には、帯電防止、反射防止等の他の処
理を施すこともできる。
【0031】本発明の光学シートの代表的な使用形態で
ある液晶表示装置等のバックライトについて図6に基づ
いて説明する。このようなバックライトは、図6に示し
たように、蛍光灯等の線状光源12と、光源12と対向
する少なくとも一つの光入射面およびこれと略直交する
光出射面を有する導光体13と、導光体13の光出射面
に載置された本発明の光学シートであるプリズムシート
3とから構成される。さらに、導光体13の光出射面と
対向する裏面には、反射フィルム、反射蒸着層等によっ
て反射層14が形成される。光源12から導光体13へ
有効に光を導入するために、光源12および導光体13
の光入射面を内側に反射剤を塗布したケースやフィルム
等のリフレクター14で覆うように構成される。このよ
うなバックライトにおいては、光源12から導光体13
中に入射した光が反射を繰り返しながら導光体13中を
伝搬し、伝搬中に導光体13に形成された梨地面やレン
ズ面等からなる光出射機能により、光出射面から指向性
のある光が出射される。この導光体13からの指向性出
射光がプリズムシート3中に入射し、そのプリズム面で
の全反射作用により出射方向を変更させ、指向性のある
明るい光を観察方向等の所望の方向に向けるものであ
る。
【0032】使用される導光体13としては、板状、く
さび状、船型状等の種々の形状のものが使用でき、メタ
クリル樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、塩化ビニル系樹脂等光線透過率の高い合成樹脂から
構成される。
【0033】プリズムシート3は、導光体13の光出射
面側がプリズム列が形成されたプリズム面となるように
配置されている。また、このプリズム列が導光体13の
入射面と略平行となるように、導光体13の光出射面上
にプリズムシート3を配置することが好ましい。プリズ
ムシート3としては、その厚さが0.1〜3mm程度で
あることが好ましく、プリズム列のプリズム頂角を50
°〜75°程度とすることが好ましく、プリズム列のレ
ンズ単位のピッチは20μm〜0.5mm程度とするこ
とが好ましい。さらに、本発明のプリズムシート3にお
いては、その出射光分布を広げたり、より滑らかな出射
光分布とさせる等の目的でプリズムシート3に拡散機能
を付与することもできる。拡散機能を付与する方法とし
ては、例えば、プリズム列や透光性基材中に樹脂微粒子
や無機微粒子等の拡散材を混入させたり、プリズム面や
透光性基材面を粗面化処理したり、互いのレンズ列が交
差するように透明性基材の他方の表面にレンズ列を形成
する方法等が挙げられる。
【0034】本発明の光学シートは、上記のような構造
のバックライト用プリズムシートとしての使用に最適で
あるが、このような構造に限らず、プリズム面が導光体
の反対方向となるように導光体の光出射面上に拡散シー
トを介してプリズムシートを載置したようなバックライ
トでもよいし(この場合には、プリズム頂角は80°〜
130°とすることが好ましい。)、2枚あるいは3枚
以上の複数枚のプリズムシートを重ねて導光体の光出射
面上に載置したような構成のものでもよい。
【0035】次に、本発明の光学シートの製造方法につ
いて説明する。本発明の光学シートは、バッチ生産方式
および連続生産方式のいずれの方法によっても製造する
ことができ、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物に
よってレンズ部2を形成することによって生産性を向上
できる。
【0036】まず、バッチ生産方式について、図2〜4
を参照して説明する。図2および図3は、本発明の光学
シートを製造する際の注型工程および離型工程を例示す
る模式図である。
【0037】図2に示すように、プリズムやフレネルレ
ンズ等のレンズパターンを形成したレンズ型6に、活性
エネルギー線硬化性組成物5を注入延展し、密着性向上
のための表面処理4を施した透光性基材1を重ね合わ
せ、透光性基材1を通して活性エネルギー線を照射し活
性エネルギー線硬化性組成物5を硬化させる。その後、
図3に示すように、透光性基材1の表面にレンズ部2が
密着して一体に形成された光学シート3をレンズ型6か
ら剥離する。
【0038】活性エネルギー線発光光源としては、化学
反応用ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ラン
プ、メタルハライドランプ、可視光ハロゲンランプ、太
陽光などが使用できる。照射エネルギーとしては、20
0〜600nmの波長の積算エネルギーが0.05〜1
0J/cmとなるように照射することが好ましい。活
性エネルギー線の照射雰囲気は、空気中でもよいし、窒
素、アルゴン等の不活性ガス中でもよい。
【0039】図4は、光学シートの製造に使用するレン
ズ型6を示す斜視図である。レンズ型6としては、アル
ミニウム、黄銅、鋼等の金属性の型、シリコン樹脂、ウ
レタン樹脂、エポキシ樹脂、ABS樹脂、フッ素樹脂、
ポリメチルペンテン樹脂等の合成樹脂の型、これらの材
料にメッキを施したものや各種金属粉を混合した材料に
より作成した型などが挙げられる。特に、耐熱性や強度
の面から、金属製の型が好ましい。
【0040】次に、連続生産方式について、図5を参照
して説明する。図中7は、レンズパターンを形成した円
筒形レンズ型であり、前記レンズ型6と同様の材料から
製作される。構造的には、円筒材料に直接レンズパター
ンを形成したものや、レンズパターンを形成した薄板を
芯ロールに巻き付け固定したもの等が使用される。図中
8は、円筒形レンズ型7に近接して配置されたニップロ
ールであり、透光性基材1と円筒形レンズ型7との間に
注入される活性エネルギー線硬化性組成物5の膜厚の均
一化を図るものである。ニップロール8としては、各種
金属製ロール、ゴム製ロール等が使用される。図中9
は、活性エネルギー線硬化性組成物5を貯蔵するタンク
であり、貯蔵する組成物の温度制御ができるようにタン
ク内部あるいは外部にシーズヒータや温水ジャケット等
の熱源設備が配置されている。
【0041】タンク9に貯蔵された活性エネルギー線硬
化性組成物5は、配管を通って供給ノズル10から、透
光性基材1と円筒形レンズ型7との間に供給される。そ
の後、活性エネルギー線硬化性組成物5が、透光性基材
1と円筒形レンズ型7との間に保持され、活性エネルギ
ー線硬化性組成物5が円筒形レンズ型7に形成されたレ
ンズパターンに入り込んだ状態で、活性エネルギー線発
光光源11により透光性状基材1を通して活性エネルギ
ー線を照射して、活性エネルギー線硬化性組成物5を重
合硬化させ、レンズパターンを転写する。その後、得ら
れた光学シート3を円筒形レンズ型7から剥離する。
【0042】活性エネルギー線発光光源11としては、
前記と同様に化学反応用ケミカルランプ、低圧水銀ラン
プ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、可視光ハ
ロゲンランプ、太陽光等が使用され、照射エネルギーと
しては波長200〜600nmの積算エネルギーが5〜
2000mJ/cm となるように照射することが好
ましい。
【0043】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。なお、以下の実施例および比較例における各物性
・特性の測定、評価は下記のようにして行った。
【0044】粘 度 得られた活性エネルギー線硬化性組成物の25℃での粘
度をE型粘度計(東機産業社製EHD型)を用いて測定
した。 作業性 得られた活性エネルギー線硬化性組成物をレンズ型に注
入する際の取扱い、透光性基材のラミネート性につい
て、次の基準で評価した。 ○:取扱い性、ラミネート性が良好なもの ×:泡の巻込み等があり取扱い性に劣るもの
【0045】硬化性 得られた光学シートのレンズ部表面を指で触れた際のタ
ックの有無から、次の基準で評価した。 ○:タックが認められるもの ×:タックが認められないもの 透明性 得られた光学シートの透明性を目視評価し、透明なもの
を良(○)、濁りがあるものを不良(×)とした。
【0046】密着性 得られた光学シートのレンズ部に、カミソリで透光性基
材に達する傷を2mmの間隔で縦横それぞれ11本入れ
て100個のます目を作り、セロハンテープ(幅25m
m,ニチバン社製)をレンズ面に密着させて急激に剥が
した後、剥がれたレンズ部のます目の数で、以下の基準
で評価した。 ○:剥がれたます目が5/100未満 ×:剥がれたます目が5/100以上
【0047】耐熱性 20cm×20cmにカットした光学シートをレンズ面
を下にし5mm厚の板ガラス(30cm×30cm)上
に設置し、この光学シートの上に光学シートと同じサイ
ズの1mm厚の板ガラスを載置した。これを乾燥機に入
れ60℃で6時間加熱し、レンズ面の外観の変化を目視
で観察し、次の基準で評価した。 ○:プリズム面が試験前と変わらないもの ×:加熱により外観にシミなどの異常が発生したもの 耐擦傷性 得られた光学シートのレンズ面をレンズ列の稜線方向と
直角に爪で引っ掻いた際の擦傷の状態を目視で観察し、
次の基準で評価した。 ○:レンズ先端が変形するが破壊されないもの ×:レンズ先端が破壊され引っ掻いた軌跡が白化するも
【0048】合成例1 ウレタンポリアクリレート(U
A1)の合成 5リットルのガラス製反応容器に、イソホロジイソシア
ネート(ダイセルヒュルス社製IPDI、分子量21
8.3)1092g、触媒としてジラウリン酸ジ−n−
ブチル錫2g、重合禁止剤として2,6−ジ−tert
−ブチル−4−メチルフェノール1.5gを投入し、攪
拌しながら70℃に加温して均一溶液とした。この溶液
の温度を70℃に保持し撹拌しながら、テトラメチロー
ルメタントリアクリレート(新中村化学工業社製NKエ
ステルA−TMM−3、分子量298)2980gを5
時間かけて滴下した。さらに、反応系の温度を70℃に
保ち8時間反応を行い、ウレタンポリアクリレート(U
A1)を合成した。反応の終了は、滴定法によるイソシ
アネート当量の測定により行い、イソシアネート基の9
6%以上が消失した時点を反応の終点とした。
【0049】合成例2 ウレタンポリメタクリレート
(UM1)の合成 5リットルのガラス製反応容器に、イソホロジイソシア
ネート(ダイセルヒュルス社製IPDI、分子量21
8.3)1092g、触媒としてジラウリン酸ジ−n−
ブチル錫2g、重合禁止剤として2,6−ジ−tert
−ブチル−4−メチルフェノール1.5gを投入し、攪
拌しながら70℃に加温して均一溶液とした。この溶液
の温度を70℃に保ち撹拌しながら、グリセリンジメタ
クリレート(共栄社化学社製ライトエステルG−101
P、分子量 228)2280gを5時間かけて滴下し
た。さらに、反応系の温度を70℃に保ち8時間反応を
行い、ウレタンポリメタクリレート(UM1)を合成し
た。反応の終了は、滴定法によるイソシアネート当量の
測定により行い、イソシアネート基の96%以上が消失
した時点を反応の終点とした。
【0050】合成例3 ウレタンジアクリレート(UA
2)の合成 5リットルのガラス製反応容器に、イソホロジイソシア
ネート(ダイセルヒュルス社製IPDI、分子量21
8.3)2183g、触媒としてジラウリン酸ジ−n−
ブチル錫2g、重合禁止剤として2,6−ジ−tert
−ブチル−4−メチルフェノール2gを入れ、攪拌しな
がら70℃に加温して均一溶液とした。この溶液の温度
を70℃に保ち撹拌しながら、2−ヒドロキシプロピル
アクリレート(大阪有機化学工業社製、分子量130.
1)2602gを5時間かけて滴下した。さらに、反応
系の温度を70℃に保ち8時間反応を行い、ウレタンジ
アクリレート(UA2)を合成した。反応の終了は、滴
定法によるイソシアネート当量の測定により行い、イソ
シアネート基の96%以上が消失した時点を反応の終点
とした。
【0051】実施例1〜8、比較例1〜5 表1に示した配合量で(A)〜(D)成分を40℃でよ
く混合し均一溶液とし、活性エネルギー線硬化性組成物
を得た。得られた活性エネルギー線硬化性組成物を用い
て、図5に示した製造装置でプリズムシートを製造し
た。円筒形プリズム型7は、プリズム頂角(α)60゜
の断面を有する二等辺三角のプリズム列をピッチ50μ
mで多数連設して形成した黄銅製の薄板に無電解ニッケ
ルメッキを施したレンズ薄板を、直径220mm、長さ
450mmのステンレス製の円筒状芯ロールに巻き付け
て固定したものを用いた。円筒形プリズム型7とゴム製
のニップロール8との間に、円筒形プリズム型7の表面
に巻き付くようにして、片面に密着性向上処理を施した
PETフィルム(東洋紡社製A4100、厚さ188μ
m)を、その処理面が円筒形プリズム型7側となるよう
に装置内に導入した。
【0052】次いで、タンク9に供給され40℃に保持
した活性エネルギー線硬化性組成物5を供給ノズル10
から、円筒形プリズム型7とPETフィルム1との間に
供給した。円筒型プリズム型7は、約3m/分の速度で
回転させた。供給された活性エネルギー線硬化性組成物
5が、PETフィルム1と円筒形レンズ型7との間に保
持された状態で、ランプ発光長約50cm、6kW(1
20W/cm)の紫外線照射装置11により、照射量
(積算エネルギー)が1000mJ/cmとなるよう
に紫外線を照射し、活性エネルギー線硬化性組成物5を
硬化・賦型した後、円筒形プリズム型7から剥離してプ
リズムシート3を得た。
【0053】使用した活性エネルギー線硬化性組成物5
の粘度、円筒形プリズム型7への供給時の作業性の評価
を表2に示した。また、得られたプリズムシートの硬化
性、透明性、密着性、耐熱性、耐擦傷性の評価を行い、
その結果を表2に示した。
【0054】本発明である実施例1〜8のプリズムシー
トを、図6に示したバックライトに使用したところ、バ
ックライトへの組み込みの際のプリズム層への傷や、組
み込まれた状態におけるプリズム先端の変形等に起因す
る光学欠陥もなく、高品位で輝度の高い明るいバックラ
イトが得られた。
【0055】
【表1】
【表2】 なお、表中の各単量体の略号は次の通りである。 UA1:合成例1で得られたウレタンポリアクリレート UM1:合成例2で得られたウレタンポリメタクリレー
ト UA2:合成例3で得られたウレタンジアクリレート PBOM:ノナブチレングリコールジメタクリレート
(分子量802) HX−220:ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリ
コールエステルのカプロラクトン変性ジ(メタ)アクリ
レート(日本化薬社製KAYARAD HX−220、
カプロラクトン変性数2モル、分子量540) HX−620:ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリ
コールエステルのカプロラクトン変性ジ(メタ)アクリ
レート(日本化薬社製KAYARAD HX−620、
カプロラクトン変性数4モル、分子量768) TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート POA:フェノキシエチルアクリレート HMPP:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オン HCPK:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
【0056】
【発明の効果】本発明は、バックライト用プリズムシー
ト等の種々の光学シートのレンズ部の形成に適した耐熱
性、耐擦傷性に優れた活性エネルギー線硬化性組成物を
提供できるとともに、光学欠陥の発生のない高品位な光
学シートを提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学シートの模式的部分断面図であ
る。
【図2】本発明の光学シートの製造方法を示す概略図で
ある。
【図3】本発明の光学シートの製造方法を示す概略図で
ある。
【図4】本発明の光学シートの製造に使用されるレンズ
型を示す概略図である。
【図5】本発明の光学シートの連続製造装置を示す概略
図である。
【図6】本発明の光学シートを用いたバックライト示す
模式的概略図である。
【符号の説明】
1 透光性基材 2 レンズ部 3 レンズシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 3/00 G02B 3/00 5/04 5/04 Fターム(参考) 2H042 CA00 CA17 4J011 QA03 QA08 QA09 QA12 QA13 QA15 QA18 QA22 QA24 QA33 QA34 QA40 QA45 QA46 QB14 QB16 QB24 SA02 SA13 SA14 SA15 SA16 SA19 SA20 SA22 SA26 SA29 SA32 SA34 SA36 SA42 SA61 SA63 SA83 SA86 UA06 WA02 4J027 AB10 AB18 AB28 AC02 AC03 AC04 AC06 AG12 AG24 AG27 AJ02 AJ04 AJ08 AJ09 BA04 BA05 BA07 BA08 BA10 BA11 BA16 BA19 BA20 BA21 BA23 BA26 BA28 CB10 CC05 CD04 4J038 FA012 FA281 JA33 KA04 PA17 PB08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)分子内に4つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する ウレタンポリ(メタ)アクリレート 10〜70重量部 (B)分子内に2つのアクリロイル基またはメタクリロイル基を有する分子量5 00以上の脂肪族ジ(メタ)アクリレート 10〜50重量部 (C)前記(A)および(B)成分以外の分子内に1つ以上の重合性2重結合を 有する化合物 0〜80重量部 (D)活性エネルギー線感応性ラジカル重合開始剤 0.01〜5重量部 を主成分としてなる(但し、(A)〜(C)成分の合計
    量を100重量部とする。)ことを特徴とする光学シー
    ト用活性エネルギー線硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 前記ウレタンポリ(メタ)アクリレート
    (A)が以下の一般式(1)で表される化合物であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光学シート用活性エネル
    ギー線硬化性組成物。 【化1】 (式中、R1はそれぞれ水素原子またはメチル基を表
    す。)
  3. 【請求項3】 前記脂肪族ジ(メタ)アクリレート
    (B)が以下の一般式(2)または(3)で表される化
    合物であることを特徴とする請求項1記載の光学シート
    用活性エネルギー線硬化性組成物。 【化2】 【化3】 (式中、R、Rはそれぞれ独立して水素原子または
    メチル基を表し、lは5以上の整数、m,nはそれぞれ
    1以上の整数を表す。)
  4. 【請求項4】 透光性基材の少なくとも一方の表面に請
    求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物を用いてレ
    ンズ部を形成してなることを特徴とする光学シート。
JP10696399A 1999-04-14 1999-04-14 光学シート用活性エネルギー線硬化性組成物及び光学シート Expired - Lifetime JP3866443B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10696399A JP3866443B2 (ja) 1999-04-14 1999-04-14 光学シート用活性エネルギー線硬化性組成物及び光学シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10696399A JP3866443B2 (ja) 1999-04-14 1999-04-14 光学シート用活性エネルギー線硬化性組成物及び光学シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000297246A true JP2000297246A (ja) 2000-10-24
JP3866443B2 JP3866443B2 (ja) 2007-01-10

Family

ID=14446988

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10696399A Expired - Lifetime JP3866443B2 (ja) 1999-04-14 1999-04-14 光学シート用活性エネルギー線硬化性組成物及び光学シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3866443B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006078743A (ja) * 2004-09-09 2006-03-23 Toray Ind Inc 拡散フィルム
JP2007039482A (ja) * 2005-08-01 2007-02-15 Nippon Kayaku Co Ltd 樹脂組成物、レンズ用樹脂組成物及びその硬化物
JP2009265640A (ja) * 2008-03-31 2009-11-12 Mitsubishi Rayon Co Ltd プリズムシート
US7786184B2 (en) 2004-10-15 2010-08-31 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Active energy ray curable resin composition and sheet-like optical article
JP2012079438A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Nippon Zeon Co Ltd 光学積層体及び面光源装置
JP2013003266A (ja) * 2011-06-14 2013-01-07 Dainippon Printing Co Ltd 光拡散部材、偏光板、及び液晶表示装置
JP2013508470A (ja) * 2009-10-16 2013-03-07 ポスコ 放射線硬化性樹脂組成物、及びこれを含む耐指紋性樹脂組成物
JP2014071153A (ja) * 2012-09-27 2014-04-21 Dainippon Printing Co Ltd プリズムシート、面光源装置、及び、透過型画像表示装置
WO2019073836A1 (ja) * 2017-10-13 2019-04-18 オーウエル株式会社 光硬化性組成物、積層体及びその製法、ディスプレイ用導光板

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006078743A (ja) * 2004-09-09 2006-03-23 Toray Ind Inc 拡散フィルム
US7786184B2 (en) 2004-10-15 2010-08-31 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Active energy ray curable resin composition and sheet-like optical article
JP2007039482A (ja) * 2005-08-01 2007-02-15 Nippon Kayaku Co Ltd 樹脂組成物、レンズ用樹脂組成物及びその硬化物
JP4678726B2 (ja) * 2005-08-01 2011-04-27 日本化薬株式会社 樹脂組成物、レンズ用樹脂組成物及びその硬化物
JP2009265640A (ja) * 2008-03-31 2009-11-12 Mitsubishi Rayon Co Ltd プリズムシート
US9068085B2 (en) 2009-10-16 2015-06-30 Posco Radiation curable resin composition, and fingerprint-resistant resin composition containing same
JP2013508470A (ja) * 2009-10-16 2013-03-07 ポスコ 放射線硬化性樹脂組成物、及びこれを含む耐指紋性樹脂組成物
JP2012079438A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Nippon Zeon Co Ltd 光学積層体及び面光源装置
JP2013003266A (ja) * 2011-06-14 2013-01-07 Dainippon Printing Co Ltd 光拡散部材、偏光板、及び液晶表示装置
JP2014071153A (ja) * 2012-09-27 2014-04-21 Dainippon Printing Co Ltd プリズムシート、面光源装置、及び、透過型画像表示装置
WO2019073836A1 (ja) * 2017-10-13 2019-04-18 オーウエル株式会社 光硬化性組成物、積層体及びその製法、ディスプレイ用導光板
JPWO2019073836A1 (ja) * 2017-10-13 2020-09-17 オーウエル株式会社 光硬化性組成物、積層体及びその製法、ディスプレイ用導光板
JP7248429B2 (ja) 2017-10-13 2023-03-29 オーウエル株式会社 光硬化性組成物、積層体及びその製法、ディスプレイ用導光板

Also Published As

Publication number Publication date
JP3866443B2 (ja) 2007-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9718910B2 (en) Article and active energy ray-curable resin composition
JP5431679B2 (ja) シート状光学部材、光学シート用樹脂組成物、光学シート及びその製造方法
TW201843507A (zh) 光學片及背光單元
KR100937293B1 (ko) 활성 에너지선 경화성 수지 조성물의 시트상 광학 물품용 경화물 및 시트상 광학 물품
KR101166602B1 (ko) 수지 조성물, 및 이것을 이용하여 이루어지는 적층형 광학부재
TWI420156B (zh) Optical sheet and the use of its backlight unit
JP2008281614A (ja) プリズムシート
JP5556039B2 (ja) プリズムシート
JP2000297246A (ja) 光学シート用活性エネルギー線硬化性組成物及び光学シート
CN105829101A (zh) 树脂层叠体及其制造方法
JPH09281310A (ja) プリズムシート及びこれを用いた面状照明装置
JP2013241503A (ja) 多官能ウレタン(メタ)アクリレート、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物及び微細凹凸構造を表面に有する物品
JP2001226418A (ja) 光学シート用紫外線硬化性組成物及び光学シート
JPH11349645A (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物および光学シート
JP2006152074A (ja) 光硬化型樹脂組成物、およびこれを用いてなる回折型集光フィルム
JP2005263913A (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物、及び光学シート
JPH08113616A (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物およびレンズシート
JP3735196B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物およびそれを用いた光学シート
JP2012003074A (ja) 光学フィルム及びそれを用いた光学装置
WO2018164089A1 (ja) 光学シート及びバックライトユニット
JPH09174580A (ja) 光学素子シートの製造方法及び光学素子成形用型
JP2002012640A (ja) 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
JPH08113614A (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物およびレンズシート
JPH11349615A (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物および光学シート
JPH09281311A (ja) プリズムシート及びこれを用いた面状照明装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060307

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060508

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061005

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101013

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101013

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111013

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111013

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111013

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121013

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121013

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121013

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131013

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term