JP2000292589A - 原子力発電設備 - Google Patents

原子力発電設備

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JP2000292589A
JP2000292589A JP11097596A JP9759699A JP2000292589A JP 2000292589 A JP2000292589 A JP 2000292589A JP 11097596 A JP11097596 A JP 11097596A JP 9759699 A JP9759699 A JP 9759699A JP 2000292589 A JP2000292589 A JP 2000292589A
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condensate
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condenser
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストを高めることなく蒸気発生器2からの
ブローダウン流体の不純物を除去する。 【解決手段】 蒸気発生器2の流体の一部をブローダウ
ンして排出し排出したブローダウン流体をバイパス路1
2を通水することなく復水脱塩装置7に投入する排出系
統15を設け、復水系統5の流体を冷却媒体としてブロ
ーダウン流体を冷却する熱交換器17、18を排出系統
15に設け、ブローダウンした流体を復水脱塩装置7の
イオン交換樹脂耐熱温度以下に保った状態で復水脱塩装
置7に通し、プラント効率を高めると共に、復水脱塩装
置7のイオン交換樹脂の劣化を防止して不純物の除去を
十分に行ない、コストを高めることなく蒸気発生器2か
らのブローダウン流体の不純物を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉で発生する
熱により二次系の水を蒸気に変えてタービン発電機を駆
動する原子力発電設備に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に原子力発電設備では、原子炉で発
生する熱により一次系の水を加熱し、加熱された高温の
一次系の水は蒸気発生器に送られ、蒸気発生器で一次系
の高温の水により二次系の水を蒸気に変えて蒸気タービ
ンを駆動して発電機を作動させるようになっている。蒸
気タービンで仕事を終えた蒸気は復水器で海水により冷
却されて復水され、蒸気発生器に戻される。復水器の後
流側には復水脱塩装置が設けられ、復水器で復水された
流体の不純物が復水脱塩装置でイオン交換されて除去さ
れる。原子力発電設備では、蒸気発生器に不純物が蓄積
して濃縮されるのを防止するため、二次系の水の一部を
ブローダウンして蒸気発生器から排出し、ブローダウン
した流体は系外に捨てられるか復水器に直接回収されて
いる。
【0003】一方、原子力発電設備の蒸気発生器は、一
次系の水の熱交換チューブの外側に二次系の水が存在す
る構造になっている。二次系の水の循環系統では、エロ
ージョン・コロージョンにより機器配管内の鉄成分等が
溶出して蒸気発生器内の一次系の水の熱交換チューブの
外側における流れの絞り部や停滞部にスケールがたい積
するのを防止するため、二次系の水の循環系統の流体
(復水脱塩装置の出口側)にアンモニア等を投入して流
体を高pH(例えばpH9.8 〜pH10.0)として運用する。流
体を高pHとして運用することで、炭素鋼等の鉄成分等の
溶出が抑制される。
【0004】二次系の水の循環系統の流体を高pHで運用
する場合、復水脱塩装置の入口側のアンモニア濃度が高
くなり、過大な不純物処理能力を備えた復水脱塩装置が
必要となる。そこで、流体を高pHで運用する原子力発電
設備では、復水脱塩装置をバイパスするバイパス路を設
け、流体を高pHで運用する際には流体をバイパス路にバ
イパスさせ、復水脱塩装置を通さないようにする必要が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の原子力発電設備
では、二次系の流体を高pHで運用する場合、蒸気発生器
の流体をブローダウンして復水器で回収された後の流体
が復水脱塩装置をバイパスすることになる。このため、
不純物の除去が十分に行なえないことになってしまう。
蒸気発生器からのブローダウン流体の系路に不純物除去
手段を設け、復水器で回収する前でブローダウンした後
の流体の不純物を除去することも考えられるが、新たに
不純物除去手段を構築する必要があり、大幅なコスト高
につながってしまう。また、ブローダウンした流体は高
温のまま復水器に回収されるので、熱回収効率の点で改
善の余地が十分に考えられる。
【0006】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、コストを高めることなく蒸気発生器からのブローダ
ウン流体の不純物を除去することができ、しかも、熱回
収効率に優れた原子力発電設備を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成は、原子炉側の加圧水を熱源とする蒸気
発生器と、蒸気発生器からの蒸気を駆動源とする蒸気タ
ービンと、蒸気タービンの排気蒸気を復水する復水器
と、復水器の水を蒸気発生器に投入する復水系統と、復
水系統に設けられ流体の不純物を除去する復水脱塩装置
と、復水系統に設けられ復水脱塩装置をバイパスするバ
イパス系統とを備え、蒸気発生器から蒸気タービン、復
水器、復水系統に流体を循環させると共に循環させる流
体を高pHとして運用する際には流体をバイパス系統に循
環させ、蒸気発生器の水の一部をブローダウンして排出
すると共に排出したブローダウン流体をバイパス系統を
通水することなく復水脱塩装置に投入する排出系統を備
えたことを特徴とする。
【0008】そして、復水脱塩装置のイオン交換樹脂耐
熱温度以下にブローダウン流体を冷却する冷却手段を排
出系統に設けたことを特徴とする。また、冷却手段は復
水系統の流体を冷却媒体とする熱交換手段であることを
特徴とする。また、冷却手段は蒸気タービンの軸冷水を
冷却媒体とする熱交換手段であることを特徴とする。ま
た、冷却手段は海水を冷却媒体とする熱交換手段である
ことを特徴とする。また、冷却手段は復水系統の流体を
冷却媒体とする熱交換手段及び蒸気タービンの軸冷水を
冷却媒体とする熱交換手段であることを特徴とする。ま
た、冷却手段は復水系統の流体を冷却媒体とする熱交換
手段及び海水を冷却媒体とする熱交換手段であることを
特徴とする。また、冷却手段は、複数のフラッシュタン
クを直列に連結して構成されることを特徴とする。ま
た、フラッシュタンクにはミストセパレータが備えられ
ていることを特徴とする。また、復水脱塩装置の下流側
の復水系統に流体を加熱する加熱手段を設けたことを特
徴とする。また、フラッシュタンクからの蒸気を低圧給
水加熱器に投入させ熱回収することを特徴とする。ま
た、フラッシュタンクを複数段とし、それからの蒸気を
その圧力に応じた低圧給水加熱器に投入することを特徴
とする。
【0009】また、上記目的を達成するための本発明の
構成は、原子炉側の加圧水を熱源とする蒸気発生器と、
蒸気発生器からの蒸気を駆動源とする蒸気タービンと、
蒸気タービンの排気蒸気を復水する復水器と、復水器の
流体を蒸気発生器に投入する復水系統と、復水系統に設
けられ流体の不純物を除去する復水脱塩装置と、復水系
統に設けられ復水脱塩装置をバイパスするバイパス系統
とを備え、蒸気発生器から蒸気タービン、復水器、復水
系統に流体を循環させると共に循環させる流体を高pHと
して運用する際には流体をバイパス系統に循環させ、蒸
気発生器の流体の一部をブローダウンして排出すると共
に排出したブローダウン流体をバイパス系統を通水する
ことなく復水脱塩装置に投入する排出系統を設け、復水
系統の流体を冷却媒体としてブローダウン流体を冷却す
る熱交換手段を排出系統に設け、熱交換手段に対する出
入流路の間における復水系統に加熱手段を設けたことを
特徴とする。
【0010】また、上記目的を達成するための本発明の
構成は、原子炉側の加圧水を熱源とする蒸気発生器と、
蒸気発生器からの蒸気を駆動源とする蒸気タービンと、
蒸気タービンの排気蒸気を復水する復水器と、復水器の
流体を蒸気発生器に投入する復水系統と、復水系統に設
けられ流体の不純物を除去する復水脱塩装置と、復水系
統に設けられ復水脱塩装置をバイパスするバイパス系統
とを備え、蒸気発生器から蒸気タービン、復水器、復水
系統に流体を循環させると共に機器配管中の鉄成分等の
溶出を防止するため循環させる流体にアンモニア等を投
入して流体を高pHとして運用する際には流体をバイパス
系統に循環させて復水脱塩装置への通水をなくし、起動
時等に流体を高pHとして運用しない際には流体を復水脱
塩装置に全量通水させ、流体を高pHとして運用する際に
蒸気発生器の流体の一部をブローダウンして排出すると
共に排出したブローダウン流体をバイパス系統を通水す
ることなく復水脱塩装置に投入してブローダウン流体の
不純物を除去させる排出系統を設け、復水系統の流体を
冷却媒体として排出系統のブローダウン流体を冷却する
ことで復水脱塩装置のイオン交換樹脂耐熱温度以下にブ
ローダウン流体の温度を低下させる熱交換手段を排出系
統に設け、熱交換手段に対する出入流路の間における復
水系統に復水系統の流体を加熱する加熱手段を複数段に
設けたことを特徴とする。
【0011】また、上記目的を達成するための本発明の
構成は、原子炉側の加圧水を熱源とする蒸気発生器と、
蒸気発生器からの蒸気を駆動源とする蒸気タービンと、
蒸気タービンの排気蒸気を復水する復水器と、復水器の
流体を蒸気発生器に投入する復水系統と、復水系統に設
けられ流体の不純物を除去する復水脱塩装置と、復水系
統に設けられ復水脱塩装置をバイパスするバイパス系統
とを備え、蒸気発生器から蒸気タービン、復水器、復水
系統に流体を循環させると共に循環させる流体を高pHと
して運用する際には流体をバイパス系統に循環させ、蒸
気発生器の流体の一部をブローダウンして排出すると共
に排出したブローダウン流体をバイパス系統を通水する
ことなく復水脱塩装置にに投入する排出系統を設け、排
出系統に複数のフラッシュタンクを直列に連結して設け
ることでブローダウン流体を冷却する冷却手段を構成
し、冷却手段のフラッシュタンクにミストセパレータを
設ける一方、各フラッシュタンクの蒸気を圧力に応じた
低圧給水加熱器にそれぞれ投入する投入系を設けたこと
を特徴とする。
【0012】また、上記目的を達成するための本発明の
構成は、原子炉側の加圧水を熱源とする蒸気発生器と、
蒸気発生器からの蒸気を駆動源とする蒸気タービンと、
蒸気タービンの排気蒸気を復水する復水器と、復水器の
流体を蒸気発生器に投入する復水系統と、復水系統に設
けられ流体の不純物を除去する復水脱塩装置と、復水系
統に設けられ復水脱塩装置をバイパスするバイパス系統
とを備え、蒸気発生器から蒸気タービン、復水器、復水
系統に流体を循環させるに際し、機器配管中の鉄成分等
の溶出を防止するため循環させる流体にアンモニア等を
投入して流体を高pHとして運用する際には流体をバイパ
ス系統に循環させて復水脱塩装置への通水をなくし、起
動時等に流体を高pHとして運用しない際には流体を復水
脱塩装置に全量通水させ、流体を高pHとして運用する際
に蒸気発生器の流体の一部をブローダウンして排出する
と共に排出したブローダウン流体をバイパス系統を通水
することなく復水脱塩装置に投入してブローダウン流体
の不純物を除去させる排出系統を設け、排出系統に複数
のフラッシュタンクを直列に連結して配設することで排
出系統のブローダウン流体を冷却して復水脱塩装置のイ
オン交換樹脂耐熱温度以下にブローダウン流体の温度を
低下させる冷却手段を設け、冷却手段のフラッシュタン
クにミストセパレータを設ける一方、各フラッシュタン
クの蒸気を圧力に応じた低圧給水加熱器にそれぞれ投入
する投入系を設けたことを特徴とする。
【0013】そして、復水脱塩装置は、複数の脱塩塔が
並列に備えられ、複数の脱塩塔に流体を送る一つの入口
ラインと、複数の脱塩塔から通水されイオン交換された
後の流体が排出される一つの出口ラインとが備えられ、
入口ラインと出口ラインとが再循環路で連通され、再循
環路に出口ライン側の流体を入口ラインに圧送するポン
プが設けられていることを特徴とする。また、複数の脱
塩塔から一つの出口ラインへの流路から分岐する分岐路
がそれぞれ設けられ、分岐路は、一つの回収ラインによ
って復水器側に連通し、回収ラインと入口ラインとが循
環路で連通され、再循環路に回収ライン側の流体を入口
ラインに圧送する循環ポンプが設けられていることを特
徴とする。また、復水脱塩装置は、流体を高pHとして運
用して流体を再循環系統に循環させブローダウン流体が
一つの入口ラインに送られた際に、複数の脱塩塔の最低
流量を確保するためにポンプを駆動して出口ライン側の
流体を入口ラインに圧送することを特徴とする。
【0014】また、本発明の原子力発電設備は、蒸気発
生器からの蒸気を駆動源とする駆動手段と、駆動手段の
排気蒸気を復水する復水器と、復水器で復水された流体
を蒸気発生器に投入する復水系統と、復水系統に備えら
れ流体の不純物を除去する復水脱塩装置とからなり、復
水脱塩装置は、複数の脱塩塔が並列に備えられ、複数の
脱塩塔に流体を送る一つの入口ラインと、複数の脱塩塔
から通水されイオン交換された後の流体が排出される一
つの出口ラインとが備えられ、入口ラインと出口ライン
とが再循環路で連通され、再循環路に出口ライン側の流
体を入口ラインに圧送するポンプが設けられていること
を特徴とする。
【0015】そして、複数の脱塩塔から一つの出口ライ
ンへの流路から分岐する分岐路がそれぞれ設けられ、分
岐路は、一つの回収ラインによって復水器側に連通し、
回収ラインと入口ラインとが循環路で連通され、循環路
に回収ライン側の流体を入口ラインに圧送する循環ポン
プが設けられていることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】図1には本発明の第一実施形態例
に係る原子力発電設備の全体構成、図2には復水脱塩装
置の詳細構成を示してある。
【0017】図1に示すように、原子力発電設備では、
原子炉1で発生する熱により一次系の水(加圧水)が加
熱されて蒸気発生器2に送られ、蒸気発生器2では一次
系の高温の水により二次系の水が蒸気に変えられて駆動
手段としての蒸気タービン3に送られ、蒸気タービン3
を駆動して発電機3aを作動させる。蒸気タービン3の排
気蒸気は復水器4に送られて海水等により冷却されて復
水され、復水器4で復水された水は復水系統5から蒸気
発生器2に給水されるようになっている。復水系統5
は、上流側から順に、復水ポンプ6、復水脱塩装置7、
復水ブースタポンプ8、低圧給水加熱器9及び脱気器1
0を備えている。尚、低圧給水加熱器9は、2個乃至5
個のヒータを直列に配設して構成してもよい。
【0018】復水脱塩装置7には、復水脱塩装置7をバ
イパスするバイパス系統としてのバイパス路12が備え
られている。バイパス路12の基端側の流路の下流にお
ける復水脱塩装置7の上流側には第1弁装置13が設け
られ、バイパス路12には第2弁装置14が設けられて
いる。第1弁装置13を閉じる共に第2弁装置を開くこ
とで、復水器4からの流体はバイパス路12を通って蒸
気発生器2側に送られる。また逆に、第1弁装置13を
開くと共に第2弁装置14を閉じることで、復水器4か
らの流体は復水脱塩装置7に通水されて蒸気発生器2側
に送られる。
【0019】上述した原子力発電設備では、蒸気発生器
2から蒸気タービン3、復水器4及び復水系統5によ
り、二次系の流体が循環して循環系統が構築されてい
る。蒸気発生器2は、一次系の水の熱交換チューブの外
側に二次系の水が存在する構造になっているため、蒸気
発生器2内の一次系の水の熱交換チューブの外側におけ
る流れの絞り部や停滞部にスケールが堆積するのを防止
する必要がある。このため、二次系の流体の循環系統で
は、エロージョン・コロージョンにより機器配管内の鉄
成分等が溶出しないように、復水脱塩装置7の下流側に
おける復水系統5にアンモニア等を投入して流体を高pH
(例えばpH9.8 〜pH10.0)として運用できるようになっ
ている。流体を高pHとして運用することで、二次系の流
体の循環系統における炭素鋼等の鉄成分等の溶出が抑制
される。
【0020】復水系統5にアンモニア等を投入して高pH
で運用する場合、復水脱塩装置7の第1弁装置13を閉
じる共に第2弁装置14を開くことで、復水器4からの
流体をバイパス路12に通して復水脱塩装置7への通水
をなくし、また、起動時等高pHで運用しない場合、第1
弁装置13を開くと共に第2弁装置14を閉じること
で、復水器4からの流体を復水脱塩装置7に全量通水さ
せる。
【0021】一方、原子力発電設備では、蒸気発生器2
に不純物が蓄積して濃縮されるのを防止するため、二次
系の水の一部をブローダウンして蒸気発生器2から排出
し、ブローダウンした流体を復水系統5に回収するよう
にしている。即ち、蒸気発生器2と、第1弁装置13と
復水脱塩装置7との間(復水脱塩装置7の上流側でバイ
パス系統分岐の下流側)における復水系統5とで、排出
系統15が構築されており、二次系の水の一部をブロー
ダウンした流体は、排出系統15によって復水系統5に
投入されるようになっている。
【0022】高pHで運用する場合に復水器4からの流体
をバイパス路12に通して復水脱塩装置7への通水をな
くしても、二次系の水の一部をブローダウンした流体を
排出系統15によって復水脱塩装置7に通水することが
できる。このため、ブローダウンした流体の不純物を除
去する専用の装置を設けることなく、二次系の水の一部
をブローダウンした流体の不純物除去が可能となる。
【0023】排出系統15にはフラッシュタンク21が
設けられ、蒸気発生器2でブローダウンした二次系の水
の一部はフラッシュタンク21に導入される。フラッシ
ュタンク21にはミストセパレータ22が設けられ、ミ
ストセパレータ22ではフラッシュタンク21に戻され
る流体と蒸気とが分離され、分離された蒸気は脱気器1
0に送られる。フラッシュタンク21の下流の排出系統
15には冷却手段16が備えられ、冷却手段16により
蒸気発生器2から排出されたブローダウン流体が復水脱
塩装置7のイオン交換樹脂耐熱温度(例えば40度) 以下
に冷却される。尚、図中の符号で23は排出系統15に
設けられた供給ポンプである。尚、供給ポンプ23は非
設置であってもよい。また、図中の符号で24は切換弁
であり、ブローダウンした二次系の水の一部を直接復水
器4に送る時に動作される。
【0024】冷却手段16は、熱交換手段としての熱交
換器17,18により構成され、熱交換器17,18
は、復水系統5の流体を冷却媒体としている。即ち、復
水系統5の低圧給水加熱器9の上流側には抽出ライン2
0が設けられ、抽出ライン20は熱交換器18,17を
経由して低圧給水加熱器9の下流側における復水系統5
に合流している。尚、熱交換手段としての熱交換器は、
1個もしくは3個以上の複数個であってもよい。また、
供給ポンプ23の下流には熱交換手段としての熱交換器
19が設けられ、熱交換器19は海水(または蒸気ター
ビンの軸冷水)を冷却媒体としている。尚、熱交換器1
9は非設置であってもよい。
【0025】図2に基づいて復水脱塩装置7を説明す
る。図に示すように、復水脱塩装置7は6基の脱塩塔3
1が並列に備えられ、復水器4及び排出系統15からの
流体を6基の脱塩塔31に送る一つの入口ライン32が
設けられている。脱塩塔31はイオン交換樹脂が充填さ
れており、イオン交換によって流体の不純物を除去する
ようになっている。尚、脱塩塔31の数は2基以上の複
数であれば6基に限定されない。一つの入口ライン32
からは、各脱塩塔31にそれぞれ入口弁33を介して復
水器4及び排出系統15からの流体が送られる。6基の
脱塩塔31からはそれぞれ出口弁34を介して出口路3
5から一つの出口ライン36に通水されイオン交換され
た後の流体が送られ、出口ライン36は復水系統5に連
通している。
【0026】出口ライン36と入口ライン32は再循環
路41で連通されており、再循環路41には出口ライン
36側の流体を入口ライン32に圧送するリサイクルポ
ンプ42が設けられている。脱塩塔31は、不純物の処
理能力を確保するために流体の最低流量が設定されてい
る。高pHで運用する場合に復水器4からの流体をバイパ
ス路12に通して復水脱塩装置7への通水をなくし、排
出系統15からのブローダウン流体が復水脱塩装置7に
送られた場合、ブローダウン流体は全流量の約1%乃至
3%であるため、脱塩塔31の流体の最低流量(処理能
力を確保するための流量)が確保出来なくなる。このた
め、ブローダウン流体だけが復水脱塩装置7に送られた
場合には、流量が確保されるまで、リサイクルポンプ4
2を駆動して6基の脱塩塔31の系内に必要な流体流量
を確保するようにしている。
【0027】また、高pHで運用する場合に復水器4から
の流体をバイパス路12に通して復水脱塩装置7への通
水をなくし、蒸気発生器2から排出されたブローダウン
流体を系外に捨てる運用時において、復水器4の細管漏
洩が生じた場合は復水器4からの流体を復水脱塩装置7
へ通水する必要がある。この場合、復水脱塩装置7には
急激に復水器4からの流体を通水するため、復水脱塩装
置7の出口水質が一時的に悪化する。この一時的水質悪
化を防止するためにも高pHで運用する場合に復水器4か
らの流体をバイパス路12に通水している場合はリサイ
クルポンプ42を駆動して6基の脱塩塔31の系内に必
要な流体流量を確保するようにしている。
【0028】尚、一部の脱塩塔31のみに流体を通水さ
せることも考えられるが、一部の脱塩塔31の劣化が進
み再生能力回復作業の頻度が高くなってしまい、全体と
しての能力が劣ってしまう。
【0029】一方、各出口路35の出口弁34の上流側
からは分岐路37が分岐して設けられ、分岐路37は分
岐弁38を介して復水器4側につながる一つの回収路3
9に連通している。回収路39と入口ライン32は循環
路40で連通され、循環路40には回収路39側の流体
を入口ライン32に圧送する循環ポンプ43が設けられ
ている。所望の入口弁33を開くと共に所望の出口弁3
4を閉じて所望の分岐弁38を開き、循環ポンプ43を
駆動することで、入口ライン32からの流体を所望の脱
塩塔31に通水して復水器4に循環させる。
【0030】これは、例えば、劣化した脱塩塔31のみ
の通水を止めてイオン交換能力回復作業(イオン交換樹
脂再生作業)を個別に行なう運転時や、脱塩塔31の流
体の最低流量(処理能力を確保するための流量)が確保
されるための待機運転時や、脱塩塔31のイオン交換能
力回復作業を個別または全塔同時に実施した後にイオン
交換能力が安定するまで循環通水を行う運転時等に適用
される。また、これ以外にも、第2弁装置14、入口弁
33、出口弁34及び分岐弁38の開閉制御や、リサイ
クルポンプ42及び循環ポンプ43の駆動制御を行なう
ことで、復水脱塩装置7の部分通水や全量通水等様々な
通水態様を状況に応じて適宜選定することができる。
【0031】上記構成の復水脱塩装置7は、復水器4及
び排出系統15からの流体が送られる原子力発電設備だ
けでなく、ブローダウン流体の不純物の処理や復水器4
からの流体の処理を専用に行なう復水脱塩装置として用
いる等、図1に示した原子力発電設備以外にも適用可能
である。また、リサイクルポンプ42及び循環ポンプ4
3を独立して設けたが、リサイクルポンプ42(循環ポ
ンプ43)を循環ポンプ43(リサイクルポンプ42)
の吐出流体を駆動源とするジェットポンプとすることも
可能である。
【0032】上記構成の原子力発電設備では、二次系の
流体の循環系統で、エロージョン・コロージョンにより
機器配管内の鉄成分等が溶出しないように、復水脱塩装
置7の下流側における復水系統5にアンモニア等を投入
して流体を高pH(例えばpH9.8 〜pH10.0)として運用す
るようになっている。復水系統5にアンモニア等を投入
して流体を高pHで運用する場合、復水器4の出口側での
流体のアンモニア濃度が高くなり、復水脱塩装置7での
不純物処理能力をオーバーしてしまう。このため、二次
系の流体を高pHで運用する場合、復水脱塩装置7の第1
弁装置13を閉じる共に第2弁装置14を開くことで、
復水器4からの流体をバイパス路12に通して復水脱塩
装置7への通水をなくしている。これにより、復水脱塩
装置7での不純物処理能力が確保される。
【0033】一方、蒸気発生器2に不純物が蓄積して濃
縮されるのを防止するため、二次系の水の一部をブロー
ダウンして蒸気発生器2から排出し、ブローダウンした
流体を排出系統15から復水脱塩装置7に投入して復水
系統5に回収するようにしている。この時、復水脱塩装
置7には二次系の流体のごく一部のブローダウン流体だ
けが送られ、復水脱塩装置7の脱塩塔31は処理能力を
維持するための最低流量が確保されない状態となる。こ
のため、脱塩塔31の処理能力を維持する流量が確保さ
れるまで、入口弁33及び出口弁34を開くと共に分岐
弁38を閉じ、リサイクルポンプ42を駆動して6基の
脱塩塔31の系内に必要な流体流量を確保するようにし
ている。これにより、流体を高pHで運用する場合でも、
ブローダウンした流体を復水脱塩装置7に通すことがで
き、不純物の除去を十分に行なうことが可能になる。
【0034】また、冷却手段16によりブローダウンし
た流体を冷却しているので、流体の温度を復水脱塩装置
7のイオン交換樹脂の耐熱温度以下に保つことができ、
復水脱塩装置7のイオン交換樹脂の劣化を防止すること
ができる。また、冷却手段16は、復水系統5の流体と
の間で熱交換を行なう熱交換器17,18となっている
ので、ブローダウンした流体の熱回収を有効に行なうこ
とができる。
【0035】本発明の第二実施形態例に係る原子力発電
設備を説明する。図3には本発明の第二実施形態例に係
る原子力発電設備の全体構成を示してある。尚、図1に
示した構成物と同一物には同一符号を付してある。図3
に示した原子力発電設備は、二次系の水の一部をブロー
ダウンした流体を復水系統5に投入する排出系統の構成
が図1に示した原子力発電設備を異なっている。
【0036】図に示すように、原子力発電設備では、原
子炉1の一次系の水の熱により二次系の水が蒸気発生器
2で蒸気に変えられ、蒸気により蒸気タービン3を駆動
して発電機3aを作動させる。蒸気タービン3の排気蒸気
は復水器4に送られて復水され、復水器4で復水された
水は復水系統5から蒸気発生器2に給水される。復水系
統5は、上流側から順に、復水ポンプ6、復水脱塩装置
7、復水ブースタポンプ8、低圧給水加熱器9及び脱気
器10を備えている。低圧給水加熱器9は4段のヒータ
9a,9b,9c,9が直列に配設されている。
【0037】復水脱塩装置7には、復水脱塩装置7をバ
イパスするバイパス系統としてのバイパス路12が備え
られている。バイパス路12の基端側の流路の下流にお
ける復水脱塩装置7の上流側には第1弁装置13が設け
られ、バイパス路12には第2弁装置14が設けられて
いる。第1弁装置13を閉じる共に第2弁装置を開くこ
とで、復水器4からの流体はバイパス路12を通って蒸
気発生器2側に送られる。また逆に、第1弁装置13を
開くと共に第2弁装置14を閉じることで、復水器4か
らの流体は復水脱塩装置7に通水されて蒸気発生器2側
に送られる。
【0038】上述した原子力発電設備では、蒸気発生器
2から蒸気タービン3、復水器4及び復水系統5によ
り、二次系の流体が循環して循環系統が構築されてい
る。蒸気発生器2は、一次系の水の熱交換チューブの外
側に二次系の水が存在する構造になっているため、蒸気
発生器2内の一次系の水の熱交換チューブの外側におけ
る流れの絞り部や停滞部にスケールがたい積するのを防
止する必要がある。このため、二次系の流体の循環系統
では、エロージョン・コロージョンにより機器配管内の
鉄成分等が溶出しないように、復水脱塩装置7の下流側
における復水系統5にアンモニア等を投入して流体を高
pH(例えばpH9.8 〜pH10.0)として運用できるようにな
っている。流体を高pHとして運用することで、二次系の
流体の循環系統における炭素鋼の鉄成分等の溶出が抑制
される。
【0039】復水系統5にアンモニア等を投入して高pH
で運用する場合、復水脱塩装置7の第1弁装置13を閉
じる共に第2弁装置14を開くことで、復水器4からの
流体をバイパス路12に通して復水脱塩装置7への通水
をなくし、起動時等高pHで運用しない場合、第1弁装置
13を開くと共に第2弁装置14を閉じることで、復水
器4からの流体を復水脱塩装置7に全量通水させる。
【0040】一方、原子力発電設備では、蒸気発生器2
に不純物が蓄積して濃縮されるのを防止するため、二次
系の水の一部をブローダウンして蒸気発生器2から排出
し、ブローダウンした流体を復水系統5に回収するよう
にしている。即ち、蒸気発生器2と、第1弁装置13と
復水脱塩装置7との間(復水脱塩装置7の上流側でバイ
パス系統分岐の下流側)における復水系統5とで、排出
系統51が構築されており、二次系の水の一部をブロー
ダウンした流体は、排出系統51によって復水系統5に
投入されるようになっている。
【0041】高pHで運用する場合に復水器4からの流体
をバイパス路12に通して復水脱塩装置7への通水をな
くしても、二次系の水の一部をブローダウンした流体を
排出系統51によって復水脱塩装置7に通水することが
できる。このため、ブローダウンした流体の不純物を除
去する専用の装置を設けることなく、二次系の水の一部
をブローダウンした流体の不純物除去が可能となる。
【0042】排出系統51には冷却手段52の一部を構
成するフラッシュタンク21が設けられ、蒸気発生器2
でブローダウンした二次系の水の一部はフラッシュタン
ク21に導入される。フラッシュタンク21にはミスト
セパレータ22が設けられ、ミストセパレータ22では
フラッシュタンク21に戻される流体と蒸気とが分離さ
れ、分離された蒸気は脱気器10に送られる。フラッシ
ュタンク21にミストセパレータ22を設けたことによ
り、フラッシュタンク21のタンク容量を小さくするこ
とができる。
【0043】フラッシュタンク21の下流の排出系統5
1には冷却手段52が備えられ、冷却手段52により蒸
気発生器2から排出されたブローダウン流体が復水脱塩
装置7のイオン交換樹脂の耐熱温度(例えば40度) 以下
に冷却される。尚、図中の符号で23は排出系統51に
設けられた供給ポンプである。また、供給ポンプ23の
下流には熱交換手段としての熱交換器19が設けられ、
熱交換器19は海水(または蒸気タービンの軸冷水)を
冷却媒体としている。
【0044】冷却手段52は、第1フラッシュタンク5
3,第2フラッシュタンク54,第3フラッシュタンク
55及び第4フラッシュタンク56が直列に連結されて
構成され、フラッシュタンク21で気水分離された液体
が第1フラッシュタンク53に投入され、第1フラッシ
ュタンク53で気水分離された液体が第2フラッシュタ
ンク54に投入され、第2フラッシュタンク54で気水
分離された液体が第3フラッシュタンク55に投入さ
れ、第3フラッシュタンク55で気水分離された液体が
第4フラッシュタンク56に投入され、更に、第4フラ
ッシュタンク56で気水分離された液体が供給ポンプ2
3により熱交換器19を介して復水系統5に送られる。
尚、第1フラッシュタンク53,第2フラッシュタンク
54,第3フラッシュタンク55及び第4フラッシュタ
ンク56によって冷却手段52を構成したが、設備の種
類によっては2個以上の任意の数のフラッシュタンクに
よって冷却手段52を構成することも可能である。
【0045】第1フラッシュタンク53で気水分離され
た気体(蒸気)は低圧給水加熱器9のヒータ9dに投入系
としての投入路53a を介して投入され、第2フラッシュ
タンク54で気水分離された気体(蒸気)は低圧給水加
熱器9のヒータ9cに投入系としての投入路54b を介して
投入され、第3フラッシュタンク55で気水分離された
気体(蒸気)は低圧給水加熱器9のヒータ9bに投入系と
しての投入路55c を介して投入され、更に、第4フラッ
シュタンク56で気水分離された気体(蒸気)は低圧給
水加熱器9のヒータ9aに投入系としての投入路56d を介
して投入される。つまり、第1フラッシュタンク53,
第2フラッシュタンク54,第3フラッシュタンク55
及び第4フラッシュタンク56の蒸気は、圧力に応じた
低圧給水加熱器9にそれぞれ投入されるようになってい
る。尚、フラッシュタンクとヒータの数を一致させてい
るが、一つの低圧給水加熱器のヒータに複数のフラッシ
ュタンクからの蒸気を投入したり、一つのフラッシュタ
ンクから複数の低圧給水加熱器に蒸気を投入する等、種
々変更可能である。
【0046】復水脱塩装置7は、図1に示した第1実施
形態例の原子力発電設備と同一構成であるので、詳細は
図2に示した通りである。このため、ここでは詳細な説
明は省略してある。
【0047】上記構成の原子力発電設備では、二次系の
流体の循環系統で、エロージョン・コロージョンにより
機器配管内の鉄成分等が溶出しないように、復水脱塩装
置7の下流側における復水系統5にアンモニア等を投入
して流体を高pH(例えばpH9.8 〜pH10.0)として運用す
るようになっている。復水系統5にアンモニア等を投入
して流体を高pHで運用する場合、復水器4の出口側での
流体のアンモニア濃度が高くなり、復水脱塩装置7での
不純物処理能力をオーバーしてしまう。このため、二次
系の流体を高pHで運用する場合、復水脱塩装置7の第1
弁装置13を閉じると共に第2弁装置14を開くこと
で、復水器4からの流体をバイパス路12に通して復水
脱塩装置7への通水をなくしている。これにより、復水
脱塩装置7での不純物処理能力が確保される。
【0048】一方、蒸気発生器2に不純物が蓄積して濃
縮されるのを防止するため、二次系の水の一部をブロー
ダウンして蒸気発生器2から排出し、ブローダウンした
流体を排出系統51から復水脱塩装置7に投入して復水
系統5に回収するようにしている。この時、復水脱塩装
置7には二次系の流体のごく一部のブローダウン流体だ
けが送られ、復水脱塩装置7の脱塩塔31(図2参照)
は処理能力を維持するための最低流量が確保されない状
態となる。このため、脱塩塔31(図2参照)の処理能
力を維持する流量が確保されるまで、リサイクルポンプ
42(図2参照)を駆動して6基の脱塩塔31(図2参
照)の系内に必要な流体流量を確保するようにしてい
る。これにより、流体を高pHで運用する場合でも、ブロ
ーダウンした流体を復水脱塩装置7に通すことができ、
不純物の除去を十分に行なうことが可能になる。
【0049】また、第1フラッシュタンク53,第2フ
ラッシュタンク54,第3フラッシュタンク55及び第
4フラッシュタンク56が直列に連結された冷却手段5
2によりブローダウンした流体を順次気水分離して冷却
しているので、流体の温度を復水脱塩装置7のイオン交
換樹脂の耐熱温度以下に保つことができ、復水脱塩装置
7のイオン交換樹脂の劣化を防止することができる。ま
た、第1フラッシュタンク53,第2フラッシュタンク
54,第3フラッシュタンク55及び第4フラッシュタ
ンク56で順次気水分離した蒸気を圧力に応じた低圧給
水加熱器9に投入するようにしているので、ブローダウ
ンした流体の熱回収を有効に行なうことができる。
【0050】
【発明の効果】本発明の原子力発電設備は、原子炉側の
加圧水を熱源とする蒸気発生器と、蒸気発生器からの蒸
気を駆動源とする蒸気タービンと、蒸気タービンの排気
蒸気を復水する復水器と、復水器の水を蒸気発生器に投
入する復水系統と、復水系統に設けられ流体の不純物を
除去する復水脱塩装置と、復水系統に設けられ復水脱塩
装置をバイパスするバイパス系統とを備え、蒸気発生器
から蒸気タービン、復水器、復水系統に流体を循環させ
ると共に循環させる流体を高pHとして運用した際には流
体をバイパス系統に循環させ、蒸気発生器の水の一部を
ブローダウンして排出すると共に排出したブローダウン
流体をバイパス系統を通水することなく復水脱塩装置に
投入する排出系統を備えたので、流体を高pHで運用する
場合でも、専用の処理装置を設けることなくブローダウ
ンした流体を復水脱塩装置に通水することができ、不純
物の除去を十分に行なうことが可能になる。この結果、
コストを高めることなく蒸気発生器からのブローダウン
流体の不純物を除去することが可能になる。
【0051】そして、復水脱塩装置のイオン交換樹脂耐
熱温度以下にブローダウン流体を冷却する冷却手段を排
出系統に設けたので、ブローダウン流体の温度を復水脱
塩装置のイオン交換樹脂耐熱温度以下に保つことがで
き、復水脱塩装置のイオン交換樹脂の劣化を防止するこ
とが可能になる。また、冷却手段は復水系統の流体を冷
却媒体とする熱交換手段であるので、熱回収効率を高め
ることが可能になる。また、冷却手段は蒸気タービンの
軸冷水を冷却媒体とする熱交換手段であるので、ブロー
ダウン流体の冷却を容易に行なうことが可能になる。ま
た、冷却手段は海水を冷却媒体とする熱交換手段である
ので、ブローダウン流体の冷却を容易に行なうことが可
能になる。また、冷却手段は復水系統の流体を冷却媒体
とする熱交換手段及び蒸気タービンの軸冷水を冷却媒体
とする熱交換手段であるので、熱回収効率を高めると共
にブローダウン流体の冷却を容易に行なうことが可能に
なる。また、冷却手段は復水系統の流体を冷却媒体とす
る熱交換手段及び海水を冷却媒体とする熱交換手段であ
るので、熱回収効率を高めると共にブローダウン流体の
冷却を容易に行なうことが可能になる。
【0052】また、冷却手段は、複数のフラッシュタン
クを直列に連結して構成されるので、ブローダウン流体
の冷却を容易に行なうことが可能になる。また、フラッ
シュタンクにはミストセパレータが備えられているの
で、フラッシュタンクのタンク容積を小さくすることが
可能となる。また、フラッシュタンクの蒸気を低圧給水
加熱器に投入させるので、ブローダウン水の熱回収が可
能になる。また、各フラッシュタンクの蒸気を圧力に応
じた複数の低圧給水加熱器にそれぞれ投入するので、的
確に熱回収が行なえ更にプラント効率を高めることがで
きる。
【0053】また、本発明の原子力発電設備は、原子炉
側の加圧水を熱源とする蒸気発生器と、蒸気発生器から
の蒸気を駆動源とする蒸気タービンと、蒸気タービンの
排気蒸気を復水する復水器と、復水器の流体を蒸気発生
器に投入する復水系統と、復水系統に設けられ流体の不
純物を除去する復水脱塩装置と、復水系統に設けられ復
水脱塩装置をバイパスするバイパス系統とを備え、蒸気
発生器から蒸気タービン、復水器、復水系統に流体を循
環させると共に循環させる流体を高pHとして運用する際
には流体をバイパス系統に循環させ、蒸気発生器の流体
の一部をブローダウンして排出すると共に排出したブロ
ーダウン流体をバイパス系統を通水することなく復水脱
塩装置に投入する排出系統を設け、復水系統の流体を冷
却媒体としてブローダウン流体を冷却する熱交換手段を
排出系統に設け、熱交換手段に対する出入流路の間にお
ける復水系統に加熱手段を設けたので、専用の処理装置
を設けることなくブローダウンした流体を復水脱塩装置
のイオン交換樹脂耐熱温度以下に保った状態で復水脱塩
装置に通すことができ、プラント効率を高めると共に、
復水脱塩装置のイオン交換樹脂の劣化を防止して不純物
の除去を十分に行なうことが可能になる。この結果、コ
ストを高めることなく蒸気発生器からのブローダウン流
体の不純物を除去することが可能になり、プラント効率
に優れた原子力発電設備とすることができる。
【0054】また、本発明の原子力発電設備は、原子炉
側の加圧水を熱源とする蒸気発生器と、蒸気発生器から
の蒸気を駆動源とする蒸気タービンと、蒸気タービンの
排気蒸気を復水する復水器と、復水器の流体を蒸気発生
器に投入する復水系統と、復水系統に設けられ流体の不
純物を除去する復水脱塩装置と、復水系統に設けられ復
水脱塩装置をバイパスするバイパス系統とを備え、蒸気
発生器から蒸気タービン、復水器、復水系統に流体を循
環させると共に機器配管中の鉄成分等の溶出を防止する
ため循環させる流体にアンモニア等を投入して流体を高
pHとして運用する際には流体をバイパス系統に循環させ
て復水脱塩装置への通水をなくし、起動時等に流体を高
pHとして運用しない際には流体を復水脱塩装置に全量通
水させ、流体を高pHとして運用する際に蒸気発生器の流
体の一部をブローダウンして排出すると共に排出したブ
ローダウン流体をバイパス系統を通水することなく復水
脱塩装置に投入して復水脱塩装置に送りブローダウン流
体の不純物を除去させる排出系統を設け、復水系統の流
体を冷却媒体として排出系統のブローダウン流体を冷却
することで復水脱塩装置のイオン交換樹脂耐熱温度以下
にブローダウン流体の温度を低下させる熱交換手段を排
出系統に設け、熱交換手段に対する出入流路の間におけ
る復水系統に復水系統の流体を加熱する加熱手段を複数
段に設けたので、専用の処理装置を設けることなくブロ
ーダウンした流体を復水脱塩装置のイオン交換樹脂耐熱
温度以下に保った状態で復水脱塩装置に通すことがで
き、熱回収効率を高めると共に、復水脱塩装置のイオン
交換樹脂の劣化を防止して不純物の除去を十分に行なう
ことが可能になる。この結果、コストを高めることなく
蒸気発生器からのブローダウン流体の不純物を除去する
ことが可能になり、プラント効率に優れた原子力発電設
備とすることができる。
【0055】また、本発明の原子力発電設備は、原子炉
側の加圧水を熱源とする蒸気発生器と、蒸気発生器から
の蒸気を駆動源とする蒸気タービンと、蒸気タービンの
排気蒸気を復水する復水器と、復水器の流体を蒸気発生
器に投入する復水系統と、復水系統に設けられ流体の不
純物を除去する復水脱塩装置と、復水系統に設けられ復
水脱塩装置をバイパスするバイパス系統とを備え、蒸気
発生器から蒸気タービン、復水器、復水系統に流体を循
環させると共に循環させる流体を高pHとして運用する際
には流体をバイパス系統に循環させ、蒸気発生器の流体
の一部をブローダウンして排出すると共に排出したブロ
ーダウン流体をバイパス系統を通水することなく復水脱
塩装置に投入する排出系統を設け、排出系統に複数のフ
ラッシュタンクを直列に連結して設けることでブローダ
ウン流体を冷却する冷却手段を構成し、冷却手段のフラ
ッシュタンクにミストセパレータを設ける一方、各フラ
ッシュタンクの蒸気を圧力に応じた複数の給水加熱器に
それぞれ投入する投入系を設けたので、専用の処理装置
を設けることなくブローダウンした流体を復水脱塩装置
のイオン交換樹脂耐熱温度以下に保った状態で復水脱塩
装置に通すことができ、熱回収効率を高めると共に、復
水脱塩装置のイオン交換樹脂の劣化を防止して不純物の
除去を十分に行なうことが可能になる。この結果、コス
トを高めることなく蒸気発生器からのブローダウン流体
の不純物を除去することが可能になり、プラント効率に
優れた原子力発電設備とすることができる。
【0056】また、本発明の原子力発電設備は、原子炉
側の加圧水を熱源とする蒸気発生器と、蒸気発生器から
の蒸気を駆動源とする蒸気タービンと、蒸気タービンの
排気蒸気を復水する復水器と、復水器の流体を蒸気発生
器に投入する復水系統と、復水系統に設けられ流体の不
純物を除去する復水脱塩装置と、復水系統に設けられ復
水脱塩装置をバイパスするバイパス系統とを備え、蒸気
発生器から蒸気タービン、復水器、復水系統に流体を循
環させるに際し、機器配管中の鉄成分等の溶出を防止す
るため循環させる流体にアンモニア等を投入して流体を
高pHとして運用する際には流体をバイパス系統に循環さ
せて復水脱塩装置への通水をなくし、起動時等に流体を
高pHとして運用しない際には流体を復水脱塩装置に全量
通水させ、流体を高pHとして運用する際に蒸気発生器の
流体の一部をブローダウンして排出すると共に排出した
ブローダウン流体をバイパス系統を通水することなく復
水脱塩装置に投入して復水脱塩装置に送りブローダウン
流体の不純物を除去させる排出系統を設け、排出系統に
複数のフラッシュタンクを直列に連結して配設すること
で排出系統のブローダウン流体を冷却して復水脱塩装置
のイオン交換樹脂耐熱温度以下にブローダウン流体の温
度を低下させる冷却手段を設け、冷却手段のフラッシュ
タンクにミストセパレータを設ける一方、各フラッシュ
タンクの蒸気を圧力に応じた複数の低圧給水加熱器にそ
れぞれ投入する投入系を設けたので、専用の処理装置を
設けることなくブローダウンした流体を復水脱塩装置の
イオン交換樹脂耐熱温度以下に保った状態で復水脱塩装
置に通すことができ、熱回収効率を高めると共に、復水
脱塩装置の破損を防止して不純物の除去を十分に行なう
ことが可能になる。この結果、コストを高めることなく
蒸気発生器からのブローダウン流体の不純物を除去する
ことが可能になり、プラント効率に優れた原子力発電設
備とすることができる。
【0057】そして、復水脱塩装置は、複数の脱塩塔が
並列に備えられ、複数の脱塩塔に流体を送る一つの入口
ラインと、複数の脱塩塔から通水されイオン交換された
後の流体が排出される一つの出口ラインとが備えられ、
入口ラインと出口ラインとが再循環路で連通され、再循
環路に出口ライン側の流体を入口ラインに圧送するポン
プが設けられているので、少ないブローダウン流体量で
あっても脱塩塔の有効な流量を系内に確保することがで
きる。この結果、ブローダウン流体の不純物処理に容易
に適用することが可能になる。
【0058】また、復水脱塩装置は、流体を高pHとして
運用して流体をバイパス系統に循環させブローダウン流
体が一つの入口ラインに送られた際に、複数の脱塩塔の
最低流量を確保するためにポンプを駆動して出口ライン
側の流体を入口ラインに圧送するようにしたので、少な
いブローダウン流体量であっても脱塩塔の有効な流量を
系内に確保することができる。この結果、ブローダウン
流体の不純物処理に容易に適用することが可能になる。
【0059】また、本発明の原子力発電設備は、蒸気発
生器からの蒸気を駆動源とする駆動手段と、駆動手段の
排気蒸気を復水する復水器と、復水器で復水された流体
を蒸気発生器に投入する復水系統と、復水系統に備えら
れ流体の不純物を除去する復水脱塩装置とからなり、復
水脱塩装置は、複数の脱塩塔が並列に備えられ、複数の
脱塩塔に流体を送る一つの入口ラインと、複数の脱塩塔
から通水されイオン交換された後の流体が排出される一
つの出口ラインとが備えられ、入口ラインと出口ライン
とが再循環路で連通され、再循環路に出口ライン側の流
体を入口ラインに圧送するポンプが設けられているの
で、少ない流体量であっても脱塩塔の有効な流量を系内
に確保することができる。
【0060】そして、複数の脱塩塔から一つの出口ライ
ンへの流路から分岐する分岐路がそれぞれ設けられ、分
岐路は、一つの回収ラインによって復水器側に連通し、
回収ラインと入口ラインとが循環路で連通され、循環路
に回収ライン側の流体を入口ラインに圧送する循環ポン
プが設けられているので、復水器からの流体を部分的に
通水することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態例に係る原子力発電設備
の全体構成図。
【図2】復水脱塩装置の詳細構成図。
【図3】本発明の第二実施形態例に係る原子力発電設備
の全体構成図。
【符号の説明】
1 原子炉 2 蒸気発生器 3 蒸気タービン 4 復水器 5 復水系統 6 復水ポンプ 7 復水脱塩装置 8 復水ブースタポンプ 9 低圧給水加熱器 10 脱気器 12 バイパス路 13 第1弁装置 14 第2弁装置 15 排出系統 16 冷却手段 17,18,19 熱交換器 20 抽出ライン 21 フラッシュタンク 22 ミストセパレータ 23 供給ポンプ 31 脱塩塔 32 入口ライン 33 入口弁 34 出口弁 35 出口路 36 出口ライン 37 分岐路 38 分岐弁 39 回収路 40 循環路 41 再循環路 42 リサイクルポンプ 43 循環ポンプ 51 排出系統 52 冷却手段 53a,54b,55c,56d 投入路 53 第1フラッシュタンク 54 第2フラッシュタンク 55 第3フラッシュタンク 56 第4フラッシュタンク

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉側の加圧水を熱源とする蒸気発生
    器と、蒸気発生器からの蒸気を駆動源とする蒸気タービ
    ンと、蒸気タービンの排気蒸気を復水する復水器と、復
    水器の水を蒸気発生器に投入する復水系統と、復水系統
    に設けられ流体の不純物を除去する復水脱塩装置と、復
    水系統に設けられ復水脱塩装置をバイパスするバイパス
    系統とを備え、 蒸気発生器から蒸気タービン、復水器、復水系統に流体
    を循環させると共に循環させる流体を高pHとして運用す
    る際には流体をバイパス系統に循環させ、 蒸気発生器の水の一部をブローダウンして排出すると共
    に排出したブローダウン流体をバイパス系統を通水する
    ことなく復水脱塩装置に流入する排出系統を備えたこと
    を特徴とする原子力発電設備。
  2. 【請求項2】 請求項1において、復水脱塩装置のイオ
    ン交換樹脂耐熱温度以下にブローダウン流体を冷却する
    冷却手段を排出系統に設けたことを特徴とする原子力発
    電設備。
  3. 【請求項3】 請求項2において、冷却手段は復水系統
    の流体を冷却媒体とする熱交換手段であることを特徴と
    する原子力発電設備。
  4. 【請求項4】 請求項2において、冷却手段は蒸気ター
    ビンの軸冷水を冷却媒体とする熱交換手段であることを
    特徴とする原子力発電設備。
  5. 【請求項5】 請求項2において、冷却手段は海水を冷
    却媒体とする熱交換手段であることを特徴とする原子力
    発電設備。
  6. 【請求項6】 請求項2において、冷却手段は復水系統
    の流体を冷却媒体とする熱交換手段及び蒸気タービンの
    軸冷水を冷却媒体とする熱交換手段であることを特徴と
    する原子力発電設備。
  7. 【請求項7】 請求項2において、冷却手段は復水系統
    の流体を冷却媒体とする熱交換手段及び海水を冷却媒体
    とする熱交換手段であることを特徴とする原子力発電設
    備。
  8. 【請求項8】 請求項2において、冷却手段は、複数の
    フラッシュタンクを直列に連結して構成されることを特
    徴とする原子力発電設備。
  9. 【請求項9】 請求項8において、フラッシュタンクに
    はミストセパレータが備えられていることを特徴とする
    原子力発電設備。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項9のいずれか一項
    において、復水脱塩装置の下流側の復水系統に流体を加
    熱する加熱手段を設けたことを特徴とする原子力発電設
    備。
  11. 【請求項11】 請求項8もしくは請求項9において、
    フラッシュタンクの蒸気を熱源として流体を加熱する加
    熱手段を復水脱塩装置の下流側の復水系統に設けたこと
    を特徴とする原子力発電設備。
  12. 【請求項12】 請求項11において、加熱手段は圧力
    に応じて複数設けられ各フラッシュタンクの蒸気を圧力
    に応じた加熱手段にそれぞれ投入することを特徴とする
    原子力発電設備。
  13. 【請求項13】 原子炉側の加圧水を熱源とする蒸気発
    生器と、蒸気発生器からの蒸気を駆動源とする蒸気ター
    ビンと、蒸気タービンの排気蒸気を復水する復水器と、
    復水器の流体を蒸気発生器に投入する復水系統と、復水
    系統に設けられ流体の不純物を除去する復水脱塩装置
    と、復水系統に設けられ復水脱塩装置をバイパスするバ
    イパス系統とを備え、 蒸気発生器から蒸気タービン、復水器、復水系統に流体
    を循環させると共に循環させる流体を高pHとして運用す
    る際には流体をバイパス系統に循環させ、 蒸気発生器の流体の一部をブローダウンして排出すると
    共に排出したブローダウン流体をバイパス系統を通水す
    ることなく復水脱塩装置に投入する排出系統を設け、復
    水系統の流体を冷却媒体としてブローダウン流体を冷却
    する熱交換手段を排出系統に設け、熱交換手段に対する
    出入流路の間における復水系統に加熱手段を設けたこと
    を特徴とする原子力発電設備。
  14. 【請求項14】 原子炉側の加圧水を熱源とする蒸気発
    生器と、蒸気発生器からの蒸気を駆動源とする蒸気ター
    ビンと、蒸気タービンの排気蒸気を復水する復水器と、
    復水器の流体を蒸気発生器に投入する復水系統と、復水
    系統に設けられ流体の不純物を除去する復水脱塩装置
    と、復水系統に設けられ復水脱塩装置をバイパスするバ
    イパス系統とを備え、 蒸気発生器から蒸気タービン、復水器、復水系統に流体
    を循環させると共に機器配管中の鉄成分等の溶出を防止
    するため循環させる流体にアンモニア等を投入して流体
    を高pHとして運用した際には流体をバイパス系統に循環
    させて復水脱塩装置への通水をなくし、起動時等に流体
    を高pHとして運用しない際には流体を復水脱塩装置に全
    量通水させ、 流体を高pHとして運用する際に蒸気発生器の流体の一部
    をブローダウンして排出すると共に排出したブローダウ
    ン流体をバイパス系統を通水することなく復水脱塩装置
    に投入してブローダウン流体の不純物を除去させる排出
    系統を設け、復水系統の流体を冷却媒体として排出系統
    のブローダウン流体を冷却することで復水脱塩装置のイ
    オン交換樹脂耐熱温度以下にブローダウン流体の温度を
    低下させる熱交換手段を排出系統に設け、熱交換手段に
    対する出入流路の間における復水系統に復水系統の流体
    を過熱する過熱手段を複数段に設けたことを特徴とする
    原子力発電設備。
  15. 【請求項15】 原子炉側の加圧水を熱源とする蒸気発
    生器と、蒸気発生器からの蒸気を駆動源とする蒸気ター
    ビンと、蒸気タービンの排気蒸気を復水する復水器と、
    復水器の流体を蒸気発生器に投入する復水系統と、復水
    系統に設けられ流体の不純物を除去する復水脱塩装置
    と、復水系統に設けられ復水脱塩装置をバイパスするバ
    イパス系統とを備え、 蒸気発生器から蒸気タービン、復水器、復水系統に流体
    を循環させると共に循環させる流体を高pHとして運用す
    る際には流体をバイパス系統に循環させ、 蒸気発生器の流体の一部をブローダウンして排出すると
    共に排出したブローダウン流体をバイパス系統を通水す
    ることなく復水脱塩装置に投入する排出系統を設け、排
    出系統に複数のフラッシュタンクを直列に連結して設け
    ることでブローダウン流体を冷却する冷却手段を構成
    し、冷却手段のフラッシュタンクにミストセパレータを
    設ける一方、圧力に応じて複数段の加熱手段を復水系統
    に設け、各フラッシュタンクの蒸気を圧力に応じた加熱
    手段にそれぞれ投入する投入系を設けたことを特徴とす
    る原子力発電設備。
  16. 【請求項16】 原子炉側の加圧水を熱源とする蒸気発
    生器と、蒸気発生器からの蒸気を駆動源とする蒸気ター
    ビンと、蒸気タービンの排気蒸気を復水する復水器と、
    復水器の流体を蒸気発生器に投入する復水系統と、復水
    系統に設けられ流体の不純物を除去する復水脱塩装置
    と、復水系統に設けられ復水脱塩装置をバイパスするバ
    イパス系統とを備え、 蒸気発生器から蒸気タービン、復水器、復水系統に流体
    を循環させるに際し、機器配管中の鉄成分等の溶出を防
    止するため循環させる流体にアンモニア等を投入して流
    体を高pHとして運用する際には流体をバイパス系統に循
    環させて復水脱塩装置への通水をなくし、起動時等に流
    体を高pHとして運用しない際には流体を復水脱塩装置に
    全量通水させ、 流体を高pHとして運用する際に蒸気発生器の流体の一部
    をブローダウンして排出すると共に排出したブローダウ
    ン流体をバイパス系統を通水することなく復水脱塩装置
    に投入してブローダウン流体の不純物を除去させる排出
    系統を設け、排出系統に複数のフラッシュタンクを直列
    に連結して配設することで排出系統のブローダウン流体
    を冷却して復水脱塩装置のイオン交換樹脂耐熱温度以下
    にブローダウン流体の温度を低下させる冷却手段を設
    け、冷却手段のフラッシュタンクにミストセパレータを
    設ける一方、圧力に応じた複数段の加熱手段を復水系統
    に設け、各フラッシュタンクの蒸気を圧力に応じた加熱
    手段にそれぞれ投入する投入系を設けたことを特徴とす
    る原子力発電設備。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至請求項16のいずれか一
    項において、復水脱塩装置は、複数の脱塩塔が並列に備
    えられ、複数の脱塩塔に流体を送る一つの入口ライン
    と、複数の脱塩塔から通水されてイオン交換された後の
    流体が排出される一つの出口ラインとが備えられ、入口
    ラインと出口ラインとが再循環路で連通され、再循環路
    に出口ライン側の流体を入口ラインに圧送するポンプが
    設けられていることを特徴とする原子力発電設備。
  18. 【請求項18】 請求項17において、複数の脱塩塔か
    ら一つの出口ラインへの流路から分岐する分岐路がそれ
    ぞれ設けられ、分岐路は、一つの回収ラインによって復
    水器側に連通し、回収ラインと入口ラインとが循環路で
    連通され、循環路に回収ライン側の流体を入口ラインに
    圧送する第2ポンプが設けられていることを特徴とする
    原子力発電設備。
  19. 【請求項19】 請求項17もしくは請求項18のいず
    れか一項において、復水脱塩装置は、流体を高pHとして
    運用して流体をバイパス系統に循環させブローダウン流
    体が一つの入口ラインに送られた際に、複数の脱塩塔の
    最低流量を確保するためにポンプを駆動して出口ライン
    側の流体を入口ラインに圧送することを特徴とする原子
    力発電設備。
  20. 【請求項20】 蒸気発生器からの蒸気を駆動源とする
    駆動手段と、駆動手段の排気蒸気を復水する復水器と、
    復水器で復水された流体を蒸気発生器に投入する復水系
    統と、復水系統に備えられ流体の不純物を除去する復水
    脱塩装置とからなり、復水脱塩装置は、複数の脱塩塔が
    並列に備えられ、複数の脱塩塔に流体を送る一つの入口
    ラインと、複数の脱塩塔から通水されてイオン交換され
    た後の流体が排出される一つの出口ラインとが備えら
    れ、入口ラインと出口ラインとが再循環路で連通され、
    再循環路に出口ライン側の流体を入口ラインに圧送する
    ポンプが設けられていることを特徴とする原子力発電設
    備。
  21. 【請求項21】 請求項20において、複数の脱塩塔か
    ら一つの出口ラインへの流路から分岐する分岐路がそれ
    ぞれ設けられ、分岐路は、一つの回収ラインによって復
    水器側に連通し、回収ラインと入口ラインとが循環路で
    連通され、循環路に回収ライン側の流体を入口ラインに
    圧送する第2ポンプが設けられていることを特徴とする
    原子力発電設備。
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