JP2000289176A - 無機質系化粧板 - Google Patents

無機質系化粧板

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JP2000289176A
JP2000289176A JP11097818A JP9781899A JP2000289176A JP 2000289176 A JP2000289176 A JP 2000289176A JP 11097818 A JP11097818 A JP 11097818A JP 9781899 A JP9781899 A JP 9781899A JP 2000289176 A JP2000289176 A JP 2000289176A
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Japan
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hard coat
triacrylate
acrylate
tetraacrylate
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JP11097818A
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Toshiyuki Narita
年幸 成田
Hideo Kondo
英雄 近藤
Megumi Hokiyama
恵 宝寄山
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Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
GE Toshiba Silicones Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防汚性、耐防火性および耐摩耗性に優れた無
機質系化粧板を提供する。 【解決手段】 表面処理シリカとアクリレートと光重合
開始剤とを含むハードコート膜を塗工した無機質系化粧
板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面処理シリカと
アクリレートと光重合開始剤とを含むハードコート膜を
塗工された防火性、防汚性および耐摩耗性に優れた無機
質系化粧板に関する。
【0002】
【従来の技術】無機質系化粧板としては、珪酸カルシウ
ム板、石綿スレート板、セメントスレート板等の無機質
系基材に例えば、印刷模様の付いた化粧紙を貼着する方
法、無機質系基材に直接絵柄模様を印刷する方法、また
は転写シートを用いて絵柄模様層を設けた後、その上か
ら透明塗料をトップコートとして塗工したものが知られ
ている。
【0003】しかしながら、これらの無機質系化粧板を
流し台やガスコンロ等のキッチン回りに用いた場合、油
煙または醤油、ソース、カレー等の調味料が飛散し、周
囲の壁面に付着して汚れやすく、しかも付着した汚れが
取れに難いという欠点があった。
【0004】そこで、表面硬度、耐汚染性、耐擦傷性等
の表面物性に優れたものを得るために、トップコート層
として電離放射線硬化性樹脂を用いている。この電離放
射線硬化性樹脂を用いたトップコート層は、濡れ布巾や
洗剤を用いた時には汚れの除去性は良好であるが、最も
簡便な拭き取り法である乾拭きでは汚れが除去しきれな
いばかりか、耐摩耗性や不燃性に劣るという欠点があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、防汚性、耐
防火性および耐摩耗性に優れた無機質系化粧板を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の無機質系化粧板
は、表面処理シリカとアクリレートと光重合開始剤とを
含むハードコート膜を塗工したことを特徴としている。
【0007】本発明の無機質系化粧板において、ハード
コート膜中のアクリレートはジアクリレートとトリアク
リレートを含む。また、本発明の無機質系化粧板におい
て、ハードコート膜中のアクリレートはトリアクリレー
トと、テトラアクリレートおよび/またはペンタアクリ
レートとを含有している。本発明において、ジアクリレ
ートは1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリ
アクリレートはトリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラアクリレートはジヘキサエリスリトールテト
ラアクリレート、ペンタアクリレートはジペンタエリス
リトールモノヒドロキシペンタアクリレートであり、少
なくとも2種類用いる。
【0008】本発明によれば、アクリルシリケートによ
り表面を処理したコロイダルシリカを含むアクリルハー
ドコート剤を無機質系化粧板に塗布することによって、
防汚性、防火性および耐摩耗性に優れた無機質系化粧板
を提供することができる。
【0009】本発明の無機質系化粧板としては、スレー
ト板、珪酸カルシウム板、軽量発泡コンクリート板、セ
メント板、アクリルウレタン等が例示される。
【0010】本発明のハードコート膜を形成するハード
コート剤には、表面処理シリカ、アクリレートモノマ
ーまたはオリゴマー、任意でレベリング剤等の添加剤
および光重合開始剤が含まれる。重量比としては、好
ましくは表面処理シリカ1.0〜60.0重量部、
アクリレートモノマーまたはオリゴマー30.0〜9
8.0重量部、レベリング剤等の添加剤0.01〜
5.0重量部(添加する場合)および光重合開始剤
0.1〜15.0重量部、より好ましくは表面処理シ
リカ5.0〜30.0重量部、アクリレートモノマー
またはオリゴマー65.0〜95.0重量部、レベリ
ング剤等の添加剤0.15〜1.0重量部(添加する場
合)および光重合開始剤1.0〜8.0重量部であ
る。
【0011】本発明によるハードコート剤は、光重合
開始剤、例えばα,α−ジエトキシアセトフェノンを、
【化1】 のシリルアクリレートおよび水性コロイドシリカ、
および所望であれば、
【化2】 のアクリルモノマーと組合わせて用いて、ハードコー
ト膜に数秒で硬化し得る光硬化性ハードコート剤を見出
すことにより成されたものである。
【0012】式(1)および(2)中、Rは一価の炭素
数1〜13個の有機基を示し、R1は炭素数1〜8個の
アルキル基を示し、R4 は水素、R基およびこれらの混
合物から選択され、R2 は二価の炭素数1〜8個のアル
キレン基を示し、R4 は多価有機基を示し、aは0〜2
の整数であり、bは1〜3の整数であり、a+bの和は
1〜3に等しく、nは2〜4の整数である。
【0013】式(1)のRは、さらに具体的には、例え
ばメチル、エチル、プロピル、ブチル等の炭素数1〜8
個のアルキル基;例えばフェニル、トリル、キシリル、
ナフチル、クロロフェニル等のアリール基およびハロゲ
ン化アリール基などから選択される。R1 に含まれる基
は、例えばRに含まれる炭素数1〜8個のアルキル基す
べてである。R2 に含まれる基は水素およびRに含まれ
る同じまたは異なる基である。R3 に含まれる二価アル
キレン基は、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレ
ン、テトラメチレンなどである。R4 に含まれる二価有
機基はR2 基、炭素数2〜8個の枝分れのアルキレン
基、炭素数2〜8個の枝分れハロゲン化アルキレン基、
炭素数2〜8個の枝分れヒドロキシル化アルキレン基、
枝分れアクリレート基、例えばフェニレン、トリレン、
ナフチレン等の炭素数4〜13個のアリーレン基、炭素
数4〜13個のハロゲン化アリーレン基等である。
【0014】また、式(2)内に含まれる多官能価アク
リレートモノマーは、例えば
【化3】
【化4】 などのジアクリレート:
【化5】 などのトリアクリレート:および
【化6】 などのテトラアクリレートである式(1)のシリルアク
リレートには、次式を有する化合物が含まれる。
【0015】
【化7】 本発明に用いるハードコート剤にコロイドシリカのSi
2 10部当りシリルアクリレート少なくとも1部を使
用すると、ゲルの形成が最小限に抑えられることが確か
められている。
【0016】本発明に用いるハードコート剤の一実施形
態は、コロイドシリカおよびシリルアクリレートの縮合
による珪素含有成分に基づくものである。ハードコート
剤中の珪素含有量を適切に調整することにより、得られ
るハードコートの耐摩耗性などの物理的特性を高めるこ
とができる。無機質系基材とハードコートの接着寿命
も、ハードコート剤の組成を適切に調節することにより
高めることができる。
【0017】本発明のハードコート剤の表面処理シリ
カとして用いるコロイドシリカは1ミクロン未満の寸法
のシリカ(SiO2 )粒子を水または他の溶剤に分散し
た分散液である。このコロイドシリカのポリシロキサン
主鎖が、ハードコート剤にシリコーン製品固有の多くの
利点を与える。
【0018】コロイドシリカの分散液はデュポンやナル
コなどの会社から入手できる。コロイドシリカは酸性ま
たは塩基性いずれの形態でも入手できる。しかし、本発
明の目的には、酸性形態を用いるのが好ましい。酸性コ
ロイドシリカ、即ちナトリウム含量の低い分散液で優れ
たハードコート特性を達成できることが確かめられた。
アルカリ性コロイドシリカも、激しく攪拌しながらHC
lまたはH2 SO4 のような酸を加えることにより酸性
コロイドシリカに転換することができる。
【0019】本発明において用いることのできるコロイ
ドシリカとしては、例えば、Nalcoag 1034
A(米国イリノイ州のNalco Chemical
Companyの商標名)がある。Nalcoag 1
034Aは低いNa2 O含有、約3.1のpHおよび約
34重量%のSiO2 含量を有する高純度の酸性水性コ
ロイドシリカ分散液である。以下の実施例において、グ
ラム(g)または重量部で示すコロイドシリカの重量は
その水媒体も含む重量である。従って、例えば520g
のNalcoag 1034Aコロイドシリカは約17
7gのSiO2を表す。ただし、水はコロイドシリカを
取扱いやすくするために用いられいるだけである。
【0020】「コロイドシリカ」とは微粉砕SiO2
ことを指す。詳しくは、米国特許第4,027,073
号に記載されている。
【0021】本発明のハードコート剤に用いるアクリ
レートは少なくとも2種類とする。特に好ましくはトリ
アクリレートと、テトラアクリレートおよび/またはペ
ンタアクリレートの混合物を含有する。さらに、特殊な
例では少量のモノアクリレートを使用することができ
る。
【0022】混合物を用いる場合は、トリアクリレート
対テトラアクリレートおよび/またはペンタアクリレー
トの重量比を約10/90から約90/10までとする
のが好ましい。トリアクリレートとテトラアクリレート
および/またはペンタアクリレートとの混合物の例に
は、ペンタエリスリトールトリアクリレートとトリメチ
ロールプロパンテトラアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレートとトリメチロールプロパンテト
ラアクリレートが挙げられる。また、より具体的には、
トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPT
A)と、ジヘキサエリスリトールテトラアクリレートお
よび/またはジペンタエリスリトールモノヒドロキシペ
ンタアクリレートが挙げられる。
【0023】本発明のハードコート膜の形成には、光増
感作用をなす量の光重合開始剤、即ち非酸化性雰囲気、
例えば窒素中でハードコート剤の光硬化を行うのに有効
な量の光重合開始剤が用いられる。一般にこの量は光
硬化性被覆組成物についてのRack Chungの米
国特許出願第217,719号(1980年12月16
日出願)に開示されているように、ケトン型化合物およ
びヒンダードアミン型化合物の配合物が、上述した被覆
組成物を空気中で紫外線(UV)露出により架橋させて
適当な硬質被覆を形成するのに有効な光重合開始剤であ
る。上記特許出願によれば、ケトン化合物対ヒンダード
アミン化合物の重量比を約80/20から約20/80
までとするのが好ましい。通例、50/50または60
/40混合物が満足できるものである。
【0024】非酸化性雰囲気、例えば窒素中で使用する
のが好ましい他のケトン型光重合開始剤としては、例え
ば、ベンゾフェノンおよび他のアセトフェノン類、べン
ジル、べンズアルデヒドおよびo−クロロベンズアルデ
ヒド、キサントン、チオキサントン、2−クロロチオキ
サントン、9, 10−フエナンスレンキノン、9,10
−アントラキノン、メチルベンゾインエーテル、エチル
ベンゾインエーテル、イソプロピルベンゾインエーテ
ル、α,α−ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジメ
トキシアセトフェノン、1−フェニル−1,2−プロパ
ンジオール−2−o−ベンゾイルオキシム、α,α−ジ
メトキシ−α−フェニルアセトフェノン等が挙げられ
る。
【0025】さらに、本発明のハードコート剤に用いる
光重合開始剤は、非アクリル系UV硬化性脂肪族不飽
和有機モノマーを光重合開始剤の50重量%までの量で
含有させてもよく、かかるモノマーとしては、例えばN
−ビニルピロリドン、スチレンなどが挙げられ、その使
用量は、光重合開始剤の約0.01〜10重量%、好ま
しくは0.1〜5重量%の範囲である。
【0026】本発明のハードコート膜は、所望に応じて
UV吸収剤または安定剤、例えばレゾルシノールモノベ
ンゾエート、2−メチルレゾルシノールジベンゾエート
なども含有し得る。安定剤は、所望に応じて存在しても
よい追加の溶剤を除いた被覆組成物の重量に基づいて、
約0.1〜15重量%、好ましくは約3〜15重量%の
量存在させることができる。UV硬化性被覆組成物は、
その重量に基づいて約1〜15重量%の安定剤を含有し
得る。
【0027】本発明のハードコート膜には、所望に応じ
て、各種界面活性剤等のレベリング剤、艶消剤、チキ
ソトロープ剤、紫外線安定剤および染料を含有していて
もよい。これらの添加剤はすべてその使用法も含めて当
業界でよく知られているため、詳しい説明は省く。従っ
てごく限られた数の例に言及するだけであるが、ハード
コート剤の光硬化に悪影響を与えず、透明または半透明
性に悪影響を与えない限りで、これらの化合物のいずれ
も使用できる。
【0028】本発明に用いるハードコート剤を製造する
には、水性コロイドシリカ(コロイドシリカ水分散
液)、シリルアクリレート、多官能価アクリルモノマー
またはその混合物、UV光増感剤および所望に応じて上
述した他の添加剤のうち任意のものを配合させる。
【0029】第1の配合工程で、シリルアクリレートを
水性コロイドシリカおよび水混和性アルコールの存在下
で加水分解する。適当なアルコールとしては、例えば水
混和性アルコール、具体的にはt−ブタノール、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノールなど、ま
たはエーテルアルコール、例えばエトキシエタノール、
ブトキシエタノール、メトキシプロパノールなどが挙げ
られる。
【0030】第2の配合工程で、加水分解されたシリル
アクリレートに水性コロイドシリカを添加する。
【0031】さらに第3の配合工程では、水性コロイド
シリカとシリルアクリレートを、加水分解が終わるまで
攪拌する。シリルアクリレートの加水分解は、大気条件
下で行う、あるいは加水分解混合物を加熱して数分間還
流することによって行うことができる。
【0032】本発明において用いるハードコート剤への
上述した成分の添加順序は重要ではないが、上述した加
水分解シリルアクリレートとコロイドシリカの混合物に
多官能価アクリルモノマーまたはその混合物を加えるの
が好ましい。好ましくは、シリルアクリレートとコロイ
ドシリカの混合物を適当な加水分解媒体、例えば前述し
た通りの水混和性アルコールの水溶液中で攪拌しなが
ら、この混合物に多官能価アクリルモノマーまたはその
混合物を加える。
【0033】本発明に用いるハードコート剤を製造する
場合、水とアルコールの共沸混合物を上記配合物から蒸
留除去する。最初の加水分解混合物にアルコールを使用
しなかった場合には、十分な量のアルコールを加えて蒸
留による水の除去を容易にすることができる。他の溶
剤、例えば、トルエンまたは他の芳香族炭素水素を加え
て水の除去を促進することもできる。
【0034】上に述べたハードコート液をカーテンフロ
ーコーター、ロールコーター、スプレー等により無機質
系基材表面に塗工し、光重合開始剤を適宜選択すること
により、市販されている光照射装置で硬化することがで
きる。
【0035】本発明に用いるハードコート剤は必要に応
じて、イソプロピルアルコールやプロピレングリコール
モノメチルエーテルなどの溶媒を用いて、溶解して塗工
することもできる。
【0036】また、本発明においてハードコート剤の形
成厚さは5μm以上とする。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を挙げる
が、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0038】[実施例1] (1)試験片の作成 t−ブタノール50部、Nalcoag 1034A
16.6部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン(MAPTMS)1 部の混合物を加熱して5分間
還流させた。
【0039】冷却後、1,6−ヘキサンジオールジアク
リレートとトリメチロールプロパントリアクリレートの
等量部の混合物13.2部を加えた。
【0040】減圧下で溶剤を蒸留した。約半分の溶剤を
蒸留したところで、追加の30部のt−ブタノールを加
えた。次いで溶剤のすべてを蒸留して透明な溶液を得
た。
【0041】次に100部の混合物に1.5部のα,α
−ジエトキシアセトフェノンを加えた。
【0042】このようにして得られたハードコート液
を、綿巻バーを用いて4×4 1/4のポリカーボネートパ
ネルに塗布した。次に、紫外線照射装置(Pittsburgh P
late Glass Company製フュージョン社製モデル1202
AN)内で20フィート/分のベルト速度、20scc
mの窒素流下、100psiで紫外線硬化し、ハードコ
ート膜の形成された試験片とした。
【0043】(2)試験および評価結果 試験片を次のような方法で試験を行い、その結果を表1
に示した。
【0044】(a)防汚性試験 汚染物質として、カレー、染料、水性の黒マジックイン
キを試験片表面に塗布後24時間放置して水洗いをし、
汚れの落ちたものを○、着色したり色の変化の生じたも
のを×として評価した。
【0045】(b)防火性試験 市販のライターで試験片表面をあぶり、燃えたものを
○、燃えなかったものを×として評価した。
【0046】(c)耐摩耗性試験 スチールウール#1000で試験片表面を摩耗し、傷の
ついたものを○、傷のつかなかったものを×として評価
した。
【0047】[実施例2] (1)試験片の作成 無機質系基材上に、硬化性樹脂からなるシーラー層と樹
脂塗料等からなるプライマー層とからなるベースコート
層、絵柄の転写されたベタインキ層と絵柄インキ層とか
らなる絵柄印刷層、透明熱硬化性樹脂からなるトップコ
ート層の形成された無機質系化粧板をポリカーボネート
パネルの代わりに用いた以外は実施例1と同様にしてハ
ードコート膜の形成された試験片を作製した。
【0048】実施例1に示す(2)に示した試験および
評価を行った。
【0049】[実施例3] (1)試験片の作成 t−ブタノール300部、Nalcoag1034A
120部およびγ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン(MAPTMS)12部の混合物を加熱して5
分間還流させ、室温まで放冷した。
【0050】冷却した上記混合物72部に、1,6−ヘ
キサンジオールジアクリレートとトリメチロールプロパ
ントリアクリレートの等量部混合物46部を加えた。次
いで溶剤のすべてを蒸留して透明な溶液を得た。
【0051】得られた液100部に対して、α,αジエ
トキシアセトフェノン1.5部を加えた。
【0052】このようにして得られたハードコート液
を、綿巻バーを用いて4×4 1/4のポリカーボネートパ
ネルに塗布した。次に、紫外線照射装置(Pittsburgh P
late Glass Company製フュージョン社製モデル1202
AN)内で20フィート/分のベルト速度、20scc
mの窒素流下、100psiで紫外線硬化し、ハードコ
ート膜の形成された試験片とした。
【0053】実施例1に示す(2)に示した試験および
評価を行った。
【0054】[実施例4] (1)試験片の作成 無機質系基材上に、硬化性樹脂からなるシーラー層と樹
脂塗料等からなるプライマー層とからなるベースコート
層、絵柄の転写されたベタインキ層と絵柄インキ層とか
らなる絵柄印刷層、透明熱硬化性樹脂からなるトップコ
ート層の形成された無機質系化粧板をポリカーボネート
パネルの代わりに用いた以外は実施例2と同様にしてハ
ードコート膜の形成された試験片を作製した。
【0055】実施例1に示す(2)に示した試験および
評価を行った。
【0056】[比較例1]光重合開始剤(イルガキュア
ー184;チバガイギー社製)5重量部およびジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート90重量部を含有す
る紫外線硬化型アクリル系樹脂100重量部を、トルエ
ンとイソプロピルアルコール混合溶媒中で高速攪拌し
た。
【0057】その後、KP−880(フッ素原子を含有
するアルキルアルコキシシランとアルキルアルコキシシ
ランとのオリゴマー20%のt−ブタノール溶液;信越
化学社製)0.5重量部を添加し、表面処理された膜厚
125μmのポリエステルフィルム(東洋紡社製)の片
面にディップコート方式にて塗布し、溶剤を蒸発させて
4.0g/m2 の厚さ約4.0μmの樹脂層を形成し
た。これに高圧水銀ランプにて80W/cmの光を照射
して硬化させ試験片を作製した。
【0058】実施例1の(2)に示した試験および評価
を行った。
【0059】[比較例2]秤量4.0g/m2 の薄葉紙
にポリエチレン樹脂を20μmの厚さにコートした転写
シート基材のポリエチレン樹脂層面にアルキド樹脂系イ
ンキを用いてグラビア輪転印刷機により所望の柄を印刷
し転写シートを作製した。
【0060】これとは別に、厚さ3mmの珪酸カルシウ
ム板シーラー層として湿気硬化型ウレタン系樹脂塗料を
30g/m2 塗布し、さらに白色プライマー層としてア
クリルウレタン系樹脂塗料を100g/m2 塗工し、8
0℃で20分間乾燥した。
【0061】次いで、この白色プライマー層に転写シー
トの絵柄印刷面を対向するように載せ、熱盤温度135
℃、圧力15kg/cm2 で5分間加熱および加圧して
転写を行った。
【0062】転写シートの転写基材を剥離し、絵柄表面
にフッ素系アクリルウレタン樹脂(DEFENSA T
R−310;大日本インキ化学(株)製)を塗膜の乾燥
厚さが20〜30μmとなるようにカーテンフローコー
ターで塗布し、80℃で20分間乾燥させて試験片とし
た。
【0063】実施例1の(2)に示した試験および評価
を行った。
【0064】
【表1】 表1に示す試験結果から明らかな通り、実施例1〜4に
より作成された無機質系化粧板のハードコート膜は、防
汚性、防火性および耐摩耗性を同時に満足できるもので
あった。これに対し、比較例1および2により作成され
た無機質系化粧板のハードコート膜は、防汚性、防火性
および耐摩耗性を同時に満足できるものではなかった。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、アクリル系シランにて
処理したコロイダルシリカを含んだアクリル系ハードコ
ート膜を形成することにより、防火性および防汚性に優
れたキッチンパネルや建材等の無機質系化粧板を得るこ
とができる。
【0066】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宝寄山 恵 東京都港区六本木6丁目2番31号 東芝シ リコーン株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AE00A AH06B AK25B AK25K AK45 AK52B AL05B AT00A BA02 EH46B EJ64B GB08 GB81 JJ07 JK09 JL06 4J038 FA121 GA03 GA15 HA446 KA03 NA05 NA11 NA15 PA17 PB05 PC04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面処理シリカとアクリレートと光重合
    開始剤とを含むハードコート膜を塗工したことを特徴と
    する無機質系化粧板。
  2. 【請求項2】 前記ハードコート膜中の前記アクリレー
    トがジアクリレートとトリアクリレートとを含むことを
    特徴とする請求項1記載の無機質系化粧板。
  3. 【請求項3】 前記ジアクリレートが1,6−ヘキサン
    ジオールジアクリレートであり、前記トリアクリレート
    がトリメチロールプロパントリアクリレートであること
    を特徴とする請求項2記載の無機質系化粧板。
  4. 【請求項4】 前記ハードコート膜中の前記アクリレー
    トがトリアクリレートと、テトラアクリレートおよび/
    またはペンタアクリレートとを含むことを特徴とする請
    求項1記載の無機質系化粧板。
  5. 【請求項5】 前記トリアクリレートがトリメチロール
    プロパントリアクリレートであり、前記テトラアクリレ
    ートがジヘキサエリスリトールテトラアクリレートであ
    り、前記ペンタアクリレートがジペンタエリスリトール
    モノヒドロキシペンタアクリレートであることを特徴と
    する請求項4記載の無機質系化粧板。
JP11097818A 1999-04-05 1999-04-05 無機質系化粧板 Pending JP2000289176A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009113274A (ja) * 2007-11-05 2009-05-28 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート
JP7336526B2 (ja) 2019-01-11 2023-08-31 ヌーリオン ケミカルズ インターナショナル ベスローテン フェノーツハップ 耐汚染性コーティング

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