JP2005281370A - 防汚性活性エネルギー線硬化型組成物及び被覆物 - Google Patents

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爾 石原
Yoshihiro Fuse
順弘 布施
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Abstract

【課題】
本発明は、防汚性、撥水性、耐摩耗性、耐擦傷性、硬度、透明性、密着性に優れた、活性エネルギー線にて硬化可能な組成物及び、これを使用した被覆物を提供することを目的としている。
【解決手段】
活性エネルギー線硬化性化合物ならびにフルオロアルキル基及びアルコキシシリル基を有する化合物をシリカ微粒子と反応させてなる化合物を含有することを特徴とする防汚性活性エネルギー線硬化型組成物である。

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化性化合物ならびにシリカ微粒子にあらかじめフルオロアルキル基およびアルコキシシリル基を有する化合物を反応させた化合物を含有する防汚性活性エネルギー線硬化型組成物、被覆組成物及びこれを用いた被覆物に関するものである。更に詳しくは、撥水性、防汚性、耐摩耗性、耐擦傷性に優れた前記組成物及びこれを用いた被覆物に関するものである。
これまで、無機化合物からなるフィラーや微粒子が様々な工業分野で利用されている。これらは、コーティング剤中に耐擦傷性、硬度、導電性、難燃性等を付与させるために添加されている。例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネートその他のプラスティックスは、軽量性、透明性、耐衝撃性、加工性等に優れた特性を有していることから種々の分野で利用されているが、一方、これらのプラスティックスは、耐摩耗性、耐擦傷性が低い等の問題点があり、前記フィラーや微粒子を添加することによりこれらの問題点を解決しようとしている。また、近年これらプラスティックスに撥水性、防汚性の機能を付与することが求められている。これらの問題点を解消するためプラスティックスを保護する組成物が多数開発されており、この中にシリカ粒子を添加することがしばしば行われている。例えば特許文献1,2などに開示されている。これらはシリカ粒子を含有するため耐擦傷性、耐摩耗性を向上することが出来るとするものである。しかしながら、これらは、コーティング表面の滑り性が十分でないために、耐擦傷性、耐摩耗性に対して十分といえるものではなく、また、防汚性、撥水性については、その機能がほとんどない。防汚性、撥水性に関しては、例えば特許文献3に開示されている。しかしながら、この技術は、コロイダルシリカとフルオロアルキルアルコキシシランの反応を、多官能アクリレートと一緒に行っており、更に、コロイダルシリカを含む組成物の調整中、エージング中、塗布後硬化前、または硬化中の段階で反応を行っているため、コロイダルシリカとフルオロアルキルアルコキシシランの反応の制御ができず、必ずしも十分な反応ができていない。また、組成物の安定性についても十分とはいえない。特許文献4には、フッ素含有アクリル酸エステルと、アクリロイル基を有するシランカップリング剤とフッ素含有シランカップリング剤で変性されたコロイダルシリカを含む組成物が開示されている。しかしながら、この技術は、前記組成物をハードコート層の上に50〜500nmの薄膜層として形成する2層構造をとることで撥水性および防汚性、と耐摩耗性及び耐擦傷性の2つの効果を付与している。
特表昭57−500984号公報 特開昭62−256874号公報 特開2003−34761号公報 特開2001−262011号公報
本発明は、防汚性、撥水性、耐摩耗性、耐擦傷性、硬度、透明性、密着性に優れた、活性エネルギー線にて硬化可能な組成物及び、これを使用した被覆物を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、活性エネルギー線硬化性化合物ならびにシリカ微粒子にフルオロアルキル基及びアルコキシシリル基を有する化合物をあらかじめ反応させた後に活性エネルギー線により硬化可能な化合物とを混合分散することにより得られる防汚性活性エネルギー線硬化型組成物に関するものである。
また、本発明は上記フルオロアルキル基及びアルコキシシリル基を有する化合物が、下記式(A)で示される上記防汚性活性エネルギー線硬化型化合物に関するものである。
(A) R1−R−Si−R 4 (OR
(式中、R1は炭素数1〜15のパーフルオロアルキル基、Rは2価の有機基を示し、R、R4、Rはそれぞれ独立に水素原子、または、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
また、a、b、c、はそれぞれ整数を表し、0≦a≦1、0≦b≦2、1≦c≦3であり、a +b+c=3となるものである。)
また本発明は、シリカ微粒子として平均粒径1nm〜100nmのコロイダルシリカを使用した上記防汚性活性エネルギー線硬化型組成物に関するものである。
また、本発明は前記シリカ微粒子に、更に重合性基を有するアルコキシシランを反応させた上記防汚性活性エネルギー線硬化型組成物に関するものである。
また、本発明は3つ以上のラジカル重合性基を有する化合物を含有する上記防汚性活性エネルギー線硬化型組成物に関するものである。
また、本発明は、ラジカル重合性基を有するウレタン化合物を含有する上記防汚性活性エネルギー線硬化型組成物に関するものである。
また、本発明は、上記防汚性活性エネルギー線硬化型組成物を含有する防汚性被覆組成物に関するものである。
また、本発明は、上記防汚性活性エネルギー線硬化型組成物を基材に被覆し、活性エネルギー線の照射によって、該組成物を硬化、架橋させてなる被覆物に関するものである。
なお、本発明での硬化には、架橋等の場合も含む。
本発明の防汚性活性エネルギー線硬化型組成物は、変性コロイダルシリカの分散性に優れ、基材に対して均一で透明性の高い膜を作ることができる。また、シリカ微粒子表面にフルオロアルキル基及びアルコキシシリル基を有する化合物を予め十分反応させているため、乾燥、硬化時に塗膜表面に配向すると推測され、このために、防汚性、撥水性、耐擦傷性、耐摩耗性、透明性、密着性に優れた硬化塗膜を提供することができる。更には、ラジカル重合性基を有するアルコキシシランを更にシリカ微粒子に反応させておくことによりシリカ微粒子と活性エネルギー線による硬化成分との結合が十分形成され、耐擦傷性、耐摩耗性が向上する。また、被覆物は、プラスティックスを使用したディスプレイ表面、タッチパネル表面、レンズ等光学材料表面、または家電製品表面等に防汚、傷つき防止効果を与えるものである。
本発明の被覆物は、一層であっても、耐擦傷性、耐摩耗性等に優れると共に、防汚性、撥水性にも優れたものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
フルオロアルキル基及びアルコキシシリル基を有する化合物は一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
一般式(A)
1−R−Si−R 4 (OR
(式中、R1は炭素数1〜15のパーフルオロアルキル基、Rは2価の有機基を示し、R、R4、Rはそれぞれ独立に水素原子、または、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
また、a、b、c、はそれぞれ整数を表し、0≦a≦1、0≦b≦2、1≦c≦3であり、a+b+c=3となるものである。)
はメチレン基等の2価の有機基であるが、Rのない化合物であってもよい。
ここで、炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基があり、直鎖状であっても、分岐状であってもよいし、また、塩素原子などのハロゲン原子などの置換基を有していても良い。
具体的には、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、パーフルオロヘキシルオクチルトリメトキシシラン、パーフルオロオクチルデシルトリメトキシシラン、等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらフルオロアルキル基およびアルコキシシリル基を有する化合物の添加量はシリカ100重量部に対して1重量部〜20重量部の範囲が望ましい。
シリカ微粒子に関しては、透明性の点からは1nm以上100nm以下のものが望ましい。また、耐摩耗性、耐擦傷性の点からは、5nm以上20nm以下のものがより望ましい。
シリカ微粒子は、粉末状のものとコロイダルシリカがあるが、粉末状のものは、コロイダルシリカの表面を疎水化処理したものである。
コロイダルシリカは、水またはアルコール等の親水性有機溶剤中のコロイド状分散体(親水性コロイダルシリカ)または、シリカ微粒子の表面を疎水化処理した疎水性有機溶剤中のコロイド状分散体(疎水性コロイダルシリカ)である。
これらのシリカ微粒子はいずれも市販されているものを使用できる。
重合性基を有するアルコキシシランの重合性基とは、ラジカル重合性基は勿論のこと、例えばマイケル付加による反応性基であってもよい。
ラジカル重合性基を有するアルコキシシランとは、(メタ)アクリロイルオキシ基を有するアルコキシシラン、例えば、ガンマ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−アミノ基を有するアルコキシシラン、例えば、N−β(アミノエチル)ガンマ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)ガンマ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、ガンマ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−アミノプロピルトリエトキシシラン、メルカプト基を有するアルコキシシラン例えば、ガンマ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−メルカプトプロピルジエトキシシラン等があるがこれに限定されるものではない。ラジカル重合性基と反応可能なアルコキシシランの添加量としては、シリカ100重量部に対して1重量部〜30重量部の範囲が望ましい。
シリカ微粒子とフルオロアルキル基及びアルコキシ基を有する化合物との反応、更にはラジカル重合性基を有するアルコキシシランとの反応は、室温で攪拌混合するだけでも進行するが、熱をかけることにより反応はより早く進行する。反応は、室温〜150℃の範囲で10分〜20時間で行う。この反応は、フルオロアルキル基及びアルコキシシリル基を有する化合物と更にはラジカル重合性基を有するアルコキシシランが有するところのアルコキシ基を加水分解することによって進行するが、この加水分解反応に一定量の水分が必要である。この水分量としては、アルコキシシリル基に対して0.5〜1.5当量添加する。また、場合によっては分散させながら反応させると反応は、さらに進行する。分散させながら行う際には、公知の分散機を使用することができる。具体的には、サンドミル,ホモジナイザー,ボールミル,ペイントシェーカー,超音波分散機などが挙げられる。シリカ微粒子とフルオロアルキル基及びアルコキシ基を有する化合物、更にはラジカル重合性基を有するアルコキシシランとの配合比は、特に限定はされないが、シリカ微粒子100重量部に対してフルオロアルキル基及びアルコキシ基を有する化合物を1〜20重量部の比率で配合した方が好ましい。
3つ以上のラジカル重合性基をもつ化合物としては、不飽和二重結合を3個以上有する公知の化合物ならば限定なく使用することができる。
例えば、グリセリンプロピレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性ε−カプロラクトン変性トリ(メタ)アクリレート、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートトリプロピオネートなどの三官能(メタ)アクリレート類である。また、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートモノプロピオネート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、オリゴエステルテトラ(メタ)アクリレート、トリス((メタ)アクリロイルオキシ)ホスフェート等の多官能(メタ)アクリレート類が挙げられる。また、3官能以上のエポキシアクリレートオリゴマー、3官能以上のポリエステルアクリレートオリゴマー、3官能以上のウレタンアクリレートオリゴマー等の多官能アクリレトオリゴマーを挙げることができるがこれに限定されるものではない。
ラジカル重合性基を有するウレタン化合物とは、分子中に少なくとも2個以上のイソシアネート基を有する化合物とヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートとを反応させたり、あるいは分子中に少なくとも2個以上のイソシアネート基を有する化合物と多価アルコールとを反応させて分子中に少なくとも2個以上のイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得、次いでイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーとヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートとを反応させたりすることによって得るウレタンアクリレートを挙げることができる。
このウレタンアクリレートについては、ラジカル重合性基の数に特に限定はなく、塗膜物性の要求性能に合わせて官能基数の異なったウレタンアクリレートを複数種類用いることもできる。
また、場合によっては、2つ以下の不飽和二重結合を有する化合物を、硬化性やその他塗膜物性を調整するために併用することができる。これら化合物としては、具体的には1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールA(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールA(メタ)アクリレート、EO変性テトラブロモビスフェノールA(メタ)アクリレート等のエポキシジアクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート類、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基含有の(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド、およびN,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン等のN置換型(メタ)アクリルアミド類、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリロニトリル等のニトリル類、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類が挙げられるがこれに限定されるものではない。
その他、場合によっては、高分子量の樹脂に不飽和二重結合を導入したものも使用することができる。
また、光重合開始剤は、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を紫外線により硬化させる場合に添加される。なお、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を電子線により硬化させる場合には、開始剤は不要である。光重合開始剤としては、光励起によってビニル重合を開始できる機能を有するものであれば特に限定はなく、例えばモノカルボニル化合物、ジカルボニル化合物、アセトフェノン化合物、ベンゾインエーテル化合物、アシルフォスフィンオキシド化合物、アミノカルボニル化合物等が使用できるがこれに限定されるものではない。
具体的にモノカルボニル化合物としては、ベンゾフェノン、4−メチル−ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、4(4−メチルフェニルチオ))フェニル−エネタノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4−(1,3−アクリロイル−1,4,7,10,13−ペンタオキソトリデシル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル) ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−NNN−トリメチルベンゼンメタアンモニウムクロリド、2−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイル-−フェノキシ)−NNN−トリメチル−1−プロパンアミン塩酸塩、4−ベンゾイル−NN−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシエチル)]メタアンモニウム臭酸塩、2−/4−iso−プロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9Hチオキサントン−2−イロキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミン塩酸塩、ベンゾイルメチレン−3−メチルナフト(1,2−d)チアゾリン等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
ジカルボニル化合物としては、1,7,7−トリメチル−ビシクロ[2,1,1] ヘプタン−2,3−ジオン、ベンザイル、2−エチルアントラキノン、9,10−フェナントレンキノン、メチル−α−オキソベンゼンアセテート、4−フェニルベンザイル等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
アセトフェノン化合物としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1− オン、1−(4−イソプロピルフェニル)2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)2−ヒドロキシ−ジ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−スチリルプロパン−1−オン重合物、ジエトキシアセトフェノン、ジブトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,2−ジエトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノ- フェニル)ブタン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル) オキシム、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノ−プロパノニル)−9−ブチルカルバゾール等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
ベンゾインエーテル化合物としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインノルマルブチルエーテル等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
アシルフォスフィンオキシド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、4−n−プロピルフェニル−ジ(2,6−ジクロロベンゾイル)ホスフィンオキシド等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
アミノカルボニル化合物としては、メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、エチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2−nブトキシエチル−4−(ジメチルアミノ) ベンゾエート、イソアミル−4−(ジメチルアミノ) ベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、4,4’−ビス−4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ビス−4− ジエチルアミノベンゾフェノン、2,5’−ビス−(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
これらは、単独使用または併用することができ、使用量に制限はないが、本発明の防汚性活性エネルギー線硬化型組成物中の硬化成分100重量部に対して0.5〜20重量部の範囲で添加されるのが好ましい。また、増感剤として公知の有機アミンを加えることもできる。
本発明の防汚性活性エネルギー線硬化型組成物は溶媒で希釈することもできる。
上記溶媒として、具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のグリコールエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルアセテート類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等の脂肪族環状ケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル等の酢酸エステル類、を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
この他、本発明の防汚性活性エネルギー線硬化型組成物には、目的を損なわない範囲で任意成分として、さらにバインダー樹脂、溶剤、顔料、染料、酸化防止剤、重合禁止剤、レベリング剤、保湿剤、粘度調整剤、防腐剤、抗菌剤、可塑剤、界面活性剤等を添加することができる。
本発明の防汚性活性エネルギー線硬化型組成物は、木材、金属、ガラス、布、皮革、紙、プラスチック、またはこれらの複合材に適用でき、特に金属、ガラス、プラスチックなどの非浸透性基材上での使用に適する。
本発明の防汚性活性エネルギー線硬化型組成物は、刷毛塗り塗装、スプレー塗装、フローコート、カーテンフローコート、浸漬塗装、真空塗装、スピンコート、ロールコート、リバースコートあるいはグラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷などあらゆる塗装、印刷が可能である。
また、本発明の防汚性活性エネルギー線硬化型組成物は、塗料、グラビア印刷インキ、フレキソ印刷インキ、インクジェット印刷インキ、接着剤等として使用することができる。
本発明の防汚性活性エネルギー線硬化型組成物は、公知の活性エネルギー線硬化方法により硬化させることができ、特に電子線もしくは紫外線を用いるのが好ましい。
電子線照射装置としては、カーテンビーム型、エリアビーム型、ブロードビーム型、スキャンニングビーム型、真空管型等の装置が挙げられる。電子線の加速電圧は特に制限はなく、30〜500kVの範囲に設定することにより硬化物の形成が可能である。また、電子線の照射線量(DOSE)は、好ましくは1〜1000kGy、更に好ましくは5〜200kGyの範囲である。これより少ないと充分な硬化皮膜が得られにくく、またこれより大きいと塗膜や基材に対するダメージが大きいため好ましくない。また、硬化する際には酸素による阻害を抑制するため、窒素等の不活性ガスを用いて酸素濃度を500ppm以下、好ましくは200ppm以下まで低くするのが好ましい。
紫外線照射装置としては、光源として、通常200〜500nmの範囲の光を含む光源、たとえば高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライド灯、ガリウム灯、キセノン灯、カーボンアーク灯等を有するものが使用できる。紫外線の積算光量は、用途、膜厚、着色剤の有無、光重合開始剤の種類と量により必要最低積算光量が左右されるため制限はない。
紫外線によって硬化させる際には、必ずしも必要はないが窒素等の不活性ガスを用いて酸素濃度を、空気よりも下げても良い。
また、これら紫外線または電子線と、赤外線、遠赤外線、熱風、高周波加熱等による熱の併用も可能である。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を塗工後、自然または強制乾燥後に活性エネルギー線硬化を行っても良いし、塗工に続いて活性エネルギー線硬化させた後に自然または強制乾燥しても構わない。
以下に製造例、実施例をもって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下の製造例、実施例において、特に断らない限り「部」は重量部を意味する。
[フルオロアルキル基及びアルコキシシリル基を有する化合物とシリカ微粒子との反応]
製造例1
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコに、コロイダルシリカ(MEK−ST 日産化学株式会社)200部、とフルオロアルキル基およびアルコキシシリル基を有する化合物として、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン(商品名KBM7803 信越化学株式会社)12.2部、水2.0部、イソプロピルアルコール4.0部を仕込む。フラスコ内を75℃に加熱、8時間反応してフルオロアルキル基を有するシリカ微粒子分散体(P−1)を得た。
製造例2
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコに、コロイダルシリカ(MEK−ST 日産化学株式会社)200部とフルオロアルキル基およびアルコキシシリル基を有する化合物として、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン(商品名KBM7803 信越化学株式会社)6.1部、 3−アクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名KBM−5103 信越化学株式会社)9.2部、水2.5部、イソプロピルアルコール5.0部を仕込む。フラスコ内を75℃に加熱、8時間反応してフルオロアルキル基を有するシリカ微粒子分散体(P−2)を得た。
製造例3
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコに、コロイダルシリカ(MEK−ST 日産化学株式会社)200部とフルオロアルキル基およびアルコキシシリル基を有する化合物として、パーフルオロヘキシルオクチルトリメトキシシラン(商品名TSL−8257 東芝シリコーン株式会社)3.1部、 3−アクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名KBM−5103 信越化学株式会社)3.1部、水1.1部、イソプロピルアルコール2.1部を仕込む。フラスコ内を75℃に加熱、8時間反応してフルオロアルキル基を有するシリカ微粒子分散体(P−3)を得た。
製造例4
撹拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管、温度計を備えた4口フラスコに、コロイダルシリカ(MEK−ST−MS 日産化学株式会社)60部とフルオロアルキル基およびアルコキシシリル基を有する化合物として、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン(商品名KBM7803 信越化学株式会社)6.1部、 3−アクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名KBM−5103 信越化学株式会社)15.3部、水3.5部、イソプロピルアルコール6.9部を仕込む。フラスコ内を75℃に加熱、8時間反応してフルオロアルキル基を有するシリカ微粒子分散体(P−4)を得た。
実施例1
製造例1で得られたフルロアルキル基を有するシリカ微粒子分散体(P−1)40重量部に対し、ウレタンアクリレート(商品名ビームセット575CB 荒川化学工業)80重量部、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート120重量部を加え、十分攪拌した後に、厚さ2mmのアクリル板に乾燥膜厚が2μになるようにスピンコートし、80℃で3分乾燥した後に、塗工面側より真空管型電子線照射装置 Min−EB(東洋インキ製造社製)を用い、加速電圧50kV、吸収線量50kGy、窒素ガス雰囲気下(酸素濃度200ppm以下)の条件にて照射し、塗工物を作成した。
実施例2
実施例1にて使用した製造例1で得られたフルオロアルキル基を有するシリカ微粒子分散体(P−1)を製造例2で得られたフルロアルキル基を有するシリカ微粒子分散体(P−2)に変更した以外は実施例1と同組成で塗料を作成し、同様の方式で塗工物を作成した。
実施例3
実施例1にて使用した製造例1で得られたフルオロアルキル基を有するシリカ微粒子分散体(P−1)を製造例3で得られたフルオロアルキル基を有するシリカ微粒子分散体(P−3)に変更した以外は実施例1と同組成で塗料を作成し、同様の方式で塗工物を作成した。
実施例4
実施例1にて使用した製造例1で得られたフルオロアルキル基を有するシリカ微粒子分散体(P−1)を製造例4で得られたフルオロアルキル基を有するシリカ微粒子分散体(P−4)に変更した以外は実施例1と同組成で塗料を作成し、同様の方式で塗工物を作成した。
実施例5
製造例2で得られたフルオロアルキル基を有するシリカ微粒子分散体(P−2)40重量部に対し、ウレタンアクリレート(商品名Ebecryl6700 ダイセルUCB株式会社)40重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(商品名アロニックスM309 東亞合成株式会社)20重量部、ジペンタエリスリトールテトラヘキサアクリレート(商品名 カヤラッドDPHA 日本化薬株式会社)20部、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート120重量部を加え十分攪拌した後に、厚さ2mmのアクリル板に乾燥膜厚が2μになるようにスピンコートし、60℃で5分乾燥した後に、塗工面側より真空管型電子線照射装置 Min−EB(東洋インキ製造社製)を用い、加速電圧50kV、吸収線量50kGy、窒素ガス雰囲気下(酸素濃度200ppm以下)の条件にて照射し、塗工物を作成した。
実施例6
製造例1で得られたフルオロアルキル基を有するシリカ微粒子分散体(P−1)40重量部にウレタンアクリレート(商品名ビームセット575CB 荒川化学)80重量部、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート120重量部、光重合開始剤、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(商品名 Irgacure184 チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)2.5重量部、2−メチル−1[4−メチルチオフェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(商品名 Irgacure907 チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)0.8重量部、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(商品名 LucirinTPO BASF製)0.8重量部を加え、十分攪拌した後に、厚さ2mmのアクリル板に乾燥膜厚が2μになるようにスピンコートし、80℃−3分乾燥し、ベルトコンベアー型紫外線照射装置(ウシオ電機株式会社製UVC−2534メタルハライドランプ式)にて、電力120W/cm、積算光量240mJ/cm2の紫外線を照射し、塗工物を作製した。
比較例1
実施例1にて使用した製造例1で得られたフルオロアルキル基を有するシリカ微粒子分散体(P−1)をフルオロアクリル基を有さない溶剤分散型コロイダルシリカ(商品名MEK−ST 日産化学株式会社)に変更した以外は実施例1と同組成で塗料を作成し、同様の方式で塗工物を作成した。
比較例2
溶剤分散型コロイダルシリカ(商品名MEK−ST 日産化学株式会社)40重量部に対し、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン(商品名KBM7803 信越化学株式会社)5.9部、ウレタンアクリレート(商品名ビームセット575CB 荒川化学工業)80重量部、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート120重量部を加え、十分攪拌した後に、厚さ2mmのアクリル板に乾燥膜厚が2μになるようにスピンコートし、80℃で3分乾燥した後に、塗工面側より真空管型電子線照射装置 Min−EB(東洋インキ製造社製)を用い、加速電圧50kV、吸収線量50kGy、窒素ガス雰囲気下(酸素濃度200ppm以下)の条件にて照射し、塗工物を作成した。
比較例3
溶剤分散型コロイダルシリカ(商品名MEK−ST 日産化学株式会社)40重量部に対し、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン(商品名KBM7803 信越化学株式会社)5.9部、ウレタンアクリレート(商品名ビームセット575CB 荒川化学工業)80重量部、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート120重量部、光重合開始剤、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(商品名 Irgacure184 チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)2.5重量部、2−メチル−1[4−メチルチオフェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(商品名 Irgacure907 チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)0.8重量部、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(商品名 LucirinTPO BASF製)0.8重量部を加え、十分攪拌した後に、厚さ2mmのアクリル板に乾燥膜厚が2μになるようにスピンコートし、80℃−3分乾燥し、ベルトコンベアー型紫外線照射装置(ウシオ電機株式会社製UVC−2534メタルハライドランプ式)にて、電力120W/cm、積算光量240mJ/cm2の紫外線を照射し、塗工物を作製した。
<鉛筆硬度>
鉛筆硬度はJIS K5400−8−4−2に従って試験を行った。
<密着性>
密着性試験はJIS K5600−5−6に従って試験を行った。剥離しなかった升目の残存率を百分率表示することで評価した。
<ヘイズ>
上記塗工物をヘイズメーターHM−150(村上色彩技術研究所製)を用いてΔHを測定した。
<耐擦傷性>
上記塗工物を#0000スチールウールを用いて、200gの荷重で50回往復させた後の傷の付き方を目視で評価した。
傷がほとんど付いていないものを○
数本の傷が認められるものを△
無数の傷が認められるものを×
として評価した。
<耐摩耗性>
JIS R3221に基き、テーバー摩耗試験機を用いて前記試験板のテーバー摩耗試験(摩耗輪 CS−10F、荷重500g、100回転)を行った後、試験部分のヘイズ(ΔH)を測定した。(ΔHの小さいものが耐磨耗性が良好)
<接触角測定>
0.1ccの水滴の塗工表面に対する接触角を自動接触角計CA−X型(協和界面科学株式会社製)にて測定した。接触角の大きいものほど防汚性が高いことを示している。
上記、評価結果を下表に示す。
以上より、製造例1〜4において作製したフルオロアルキル基を有するシリカ微粒子分散体(P−1〜P−4)を活性エネルギー線硬化型組成物に使用した場合、優れた硬化性を示すとともに、良好な鉛筆硬度、塗膜ヘイズ、耐擦傷性、耐摩耗性、防汚性を持つことがわかった。比較例1の場合、コロイダルシリカ表面にフルオロアルキル基がないため、防汚性を示す高い接触角が得られなかった。比較例2、3の場合、コロイダルシリカ表面と共にフルオロアルキル基を有するアルコキシシランを添加したが、コロイダルシリカに十分反応しないため、良好な耐摩耗性、耐擦傷性、高い透明性を得ることができなかった。これらは、活性エネルギー線が紫外線、電子線いずれでもかわらない結果であった。
本発明の防汚性活性エネルギー線硬化型組成物は、活性エネルギー線硬化型コーティング剤として全部または一部として使用される。コーティング剤としての性能は、高い透明性、耐擦傷性、耐摩耗性、硬度、防汚性等を付与させるために使用する。例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネートその他のプラスティックスのハードコート剤として使用される。

Claims (8)

  1. 活性エネルギー線硬化性化合物ならびにフルオロアルキル基及びアルコキシシリル基を有する化合物をシリカ微粒子と反応させてなる化合物を含有することを特徴とする防汚性活性エネルギー線硬化型組成物。
  2. 前記フルオロアルキル基及びアルコキシシリル基を有する化合物が、下記式(A)で表される請求項1記載の防汚性活性エネルギー線硬化型組成物。
    (A) R1−R−Si−R 4 (OR
    (式中、R1は炭素数1〜15のパーフルオロアルキル基、Rは2価の有機基を示し、R、R4、Rはそれぞれ独立に水素原子、または、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
    また、a、b、c、はそれぞれ整数を表し、0≦a≦1、0≦b≦2、1≦c≦3であり、a+b+c=3となるものである。)
  3. 前記シリカ微粒子が、平均粒子系が1nm〜100nmのコロイダルシリカである請求項1または2記載の防汚性活性エネルギー線硬化型組成物。
  4. 前記シリカ微粒子に、更に、重合性基を有するアルコキシシランを反応させた請求項1ないし3いずれか記載の防汚性活性エネルギー線硬化型組成物
  5. 活性エネルギー線硬化性化合物として3つ以上のラジカル重合性基を有する化合物を含有する請求項1ないし4いずれか記載の防汚性活性エネルギー線硬化型組成物。
  6. ラジカル重合性基を有するウレタン化合物を含有する請求項1ないし5いずれか記載の防汚性活性エネルギー線硬化型組成物
  7. 請求項1ないし6いずれか記載の組成物を用いてなる活性エネルギー線により硬化させてなる防汚性被覆組成物。
  8. 請求項1ないし6いずれか記載の組成物を基材に被覆し、活性エネルギー線を照射してなることを特徴とする被覆物。
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