JP2000283852A - 測色装置及び印刷装置 - Google Patents

測色装置及び印刷装置

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JP2000283852A
JP2000283852A JP11092549A JP9254999A JP2000283852A JP 2000283852 A JP2000283852 A JP 2000283852A JP 11092549 A JP11092549 A JP 11092549A JP 9254999 A JP9254999 A JP 9254999A JP 2000283852 A JP2000283852 A JP 2000283852A
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colorimetry
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のカラーパッチの測色を能率的に行うこ
とを可能にする測色装置及び印刷装置の提供。 【解決手段】 (A)に示すように、サンプルメディア
Mには、比較的長い長辺を幅方向に有する長方形状のカ
ラーパッチCがマトリックス状に印刷されている。測色
装置ではヘッドをサンプルメディアMの幅方向に移動さ
せながらカラーパッチCの測色を行うが、カラーパッチ
Cを測色するためにはある程度の時間を必要とする。そ
こで、サンプルメディアMでは、各カラーパッチCの長
辺を、ヘッドの移動速度にそのヘッドの測色に要する時
間を乗じた長さよりも長くなるように設定している。こ
のため、(B)に示すように、各カラーパッチCの境界
の座標0,100,200,300に対して測色開始座
標を10,110,210とすれば、各カラーパッチC
の測色をヘッドを停止させずに行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷装置の色合わ
せのために、その印刷装置によってサンプルメディア上
に印刷された複数のカラーパッチを個々に測色する測色
装置、及び、上記カラーパッチを印刷する印刷装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、カラープリンタ等の印刷装置
の色合わせは、次のような作業によって行われている。
先ず、色合わせしたい印刷装置によって、フィルム,記
録紙等のサンプルメディア上に個々に色の異なる複数の
カラーパッチを印刷する。続いて、汎用測色装置のプロ
ーブを各色のカラーパッチに密着させ、その密着によっ
て外光を遮断しながら一色ずつ測色を行う。このように
して収集された各カラーパッチの色データを分析するこ
とにより、印刷装置の特性が判り、所望の色で印刷を行
うためにはその印刷装置にどのような指令を送ればよい
のかが判る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
カラーパッチの測色は一色ずつ手作業で行わなければな
らず、場合によっては、色合わせのために750個以上
のカラーパッチを測色する必要も生じる。このため、従
来は、印刷装置の色合わせの作業には膨大な時間を必要
としていた。そこで、本発明は、複数のカラーパッチの
測色を能率的に行うことを目的としてなされた。特に、
請求項1〜4のいずれかに記載の発明は、そのような測
色を可能にする測色装置の提供を、請求項5または6記
載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の測色装置
によって測色されるカラーパッチを印刷する印刷装置の
提供を、それぞれ目的としてなされた。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達するためになされた請求項1記載の発明は、印刷装
置の色合わせのために、該印刷装置によってサンプルメ
ディア上に印刷された複数のカラーパッチを個々に測色
する測色装置であって、対向配置されたカラーパッチを
非接触で測色するヘッドと、該ヘッドを、上記サンプル
メディアの幅方向に移動させるヘッド移動手段と、該ヘ
ッド移動手段が上記ヘッドを上記幅方向に1回移動させ
る毎に、上記サンプルメディアを上記ヘッドの移動方向
とは直交する方向に搬送するサンプルメディア搬送手段
と、上記ヘッド移動手段による上記ヘッドの移動中に、
少なくとも上記ヘッドの測色に要する時間上記ヘッドが
同一の上記カラーパッチと対向するとき、そのカラーパ
ッチに対する測色を開始すべき座標を記憶する開始座標
記憶手段と、上記ヘッド移動手段が上記開始座標記憶手
段に記憶された座標まで上記ヘッドを移動させたとき、
上記ヘッドの移動を停止することなく上記ヘッドに測色
を開始させる測色開始手段と、を備えたことを特徴とす
る。
【0005】このように構成された本発明では、ヘッド
移動手段はヘッドをサンプルメディアの幅方向に移動さ
せ、サンプルメディア搬送手段は、ヘッド移動手段が上
記ヘッドを幅方向に1回移動させる毎に、サンプルメデ
ィアをヘッドの移動方向とは直交する方向に搬送する。
このため、上記ヘッド移動手段及び上記サンプルメディ
ア搬送手段によってヘッドとサンプルメディアとの相対
位置を二次元的に変化させて、ヘッドを各カラーパッチ
に対向配置することができる。
【0006】しかも、ヘッドは対向配置されたカラーパ
ッチを非接触で測色するので、ヘッドとサンプルメディ
アとの相対位置を変化させるに当たってヘッドをサンプ
ルメディアに当接・離間させる必要がない。そこで、本
発明では、ヘッド移動手段によるヘッドの移動中に、少
なくともヘッドの測色に要する時間そのヘッドが同一の
カラーパッチと対向するとき、次のようにしてヘッドを
停止することなく測色を行っている。すなわち、そのカ
ラーパッチに対する測色を開始すべき座標を開始座標記
憶手段に記憶しておき、ヘッド移動手段がその開始座標
記憶手段に記憶された座標までヘッドを移動させたと
き、測色開始手段によってヘッドの移動を停止すること
なくヘッドに測色を開始させるのである。
【0007】このため、ヘッド移動手段によるヘッドの
移動中にその移動方向に配列されたカラーパッチを自動
的に測色することができ、その移動の度にサンプルメデ
ィアを搬送することにより、サンプルメディアに二次元
的に(例えばマトリックス状に)配設されたカラーパッ
チを自動的にかつ極めて能率的に測色することができ
る。従って、本発明では、複数のカラーパッチの測色を
極めて能率的に行うことができる。
【0008】更に、本発明では、サンプルメディアを搬
送して測色を行っているので、例えばヘッドを二次元的
に移動させるいわゆるXYプロッタ型の機構を採用した
場合に比べて、装置を一層小型化することができるとい
った効果も生じる。なお、サンプルメディア搬送手段は
ヘッド移動手段がヘッドを1回往復移動させる毎にサン
プルメディアを搬送してもよく、1回片道移動させる毎
にサンプルメディアを搬送してもよい。また、サンプル
メディア搬送手段によるサンプルメディアの搬送とヘッ
ド移動手段によるヘッドの移動とが同時に行われてもよ
い。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の構
成に加え、上記ヘッド移動手段による上記ヘッドの移動
中に、少なくとも上記ヘッドの測色に要する時間上記ヘ
ッドが同一の上記カラーパッチと対向する状態を、同一
の上記カラーパッチに対して複数回繰り返すように上記
サンプルメディア搬送手段の搬送量が設定されると共
に、上記ヘッドによる測色が同一の上記カラーパッチに
対して複数回繰り返して実行されたとき、各測色データ
を平均化する平均化手段を、更に備えたことを特徴とす
る。
【0010】本発明では、ヘッド移動手段によるヘッド
の移動中に、少なくともヘッドの測色に要する時間その
ヘッドが同一のカラーパッチと対向する状態を、同一の
カラーパッチに対して複数回繰り返すようにサンプルメ
ディア搬送手段の搬送量が設定されている。このため、
ヘッド移動手段によるヘッドの移動中にカラーパッチを
測色する動作を、同一のカラーパッチに対して複数回繰
り返して実行することができる。そして、このような測
色が実行されたとき、平均化手段は、各測色データを平
均化する。このため、平均化手段によって平均化された
測色データは、1回だけ測色を行って得られた測色デー
タに比べて高い信頼性を有する。従って、本発明では、
請求項1記載の発明の効果に加えて、一層高い信頼性を
有する測色データを得ることができるといった効果が生
じる。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の構成に加え、上記ヘッド移動手段が上記ヘッドを
上記サンプルメディアの幅方向に片道移動させる毎に、
上記サンプルメディア搬送手段が上記サンプルメディア
を搬送し、上記開始座標記憶手段が、上記測色を開始す
べき座標を、上記ヘッドの往路及び復路に対して個々に
記憶すると共に、上記測色開始手段が、上記ヘッドの往
路においても復路においても、上記ヘッド移動手段が上
記開始座標記憶手段に記憶された座標まで上記ヘッドを
移動させたとき、上記ヘッドの移動を停止することなく
上記ヘッドによる測色を開始させることを特徴とする。
【0012】本発明では、ヘッド移動手段がヘッドをサ
ンプルメディアの幅方向に片道移動させる毎に、サンプ
ルメディア搬送手段がサンプルメディアを搬送する。こ
のため、ヘッドの往路と復路とでは、ヘッドはサンプル
メディア上の異なる位置を移動する。そこで、本発明で
は、開始座標記憶手段が上記測色を開始すべき座標をヘ
ッドの往路及び復路に対して個々に記憶している。そし
て、測色開始手段は、ヘッドの往路においても復路にお
いても、ヘッド移動手段が上記開始座標記憶手段に記憶
された座標までヘッドを移動させたとき、ヘッドの移動
を停止することなくヘッドによる測色を開始させる。
【0013】このため、ヘッドの往路及び復路のそれぞ
れにおいて、前述のようにヘッドの移動中にその移動方
向に配列されたカラーパッチを自動的に測色することが
できる。従って、本発明では、請求項1または2記載の
発明の効果に加えて、複数のカラーパッチの測色を一層
能率的に行うことができるといった効果が生じる。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載の構成に加え、上記サンプルメディア搬送
手段による上記サンプルメディアの搬送中にも、上記ヘ
ッドがそのヘッドに対向配置されたカラーパッチを測色
することを特徴とする。本発明では、サンプルメディア
搬送手段によるサンプルメディアの搬送中にも、ヘッド
がそのヘッドに対向配置されたカラーパッチを測色す
る。このため、ヘッドは、同一時間内に一層多くのカラ
ーパッチを測色することができる。従って、本発明で
は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明の効果に加え
て、複数のカラーパッチの測色を一層能率的に行うこと
ができるといった効果が生じる。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれかに記載の測色装置による色合わせのために、上記
サンプルメディア上に複数のカラーパッチを印刷するカ
ラーパッチ印刷手段を備えた印刷装置であって、上記カ
ラーパッチ印刷手段が、上記ヘッド移動手段による上記
ヘッドの移動速度に上記ヘッドの測色に要する時間を乗
じた長さよりも長い長辺を上記サンプルメディアの幅方
向に有する長方形のカラーパッチを、マトリックス状に
配列して印刷することを特徴とする。
【0016】本発明では、カラーパッチ印刷手段が、複
数の長方形のカラーパッチを、サンプルメディア上にマ
トリックス状に配列して印刷する。しかも、この各カラ
ーパッチは、上記ヘッド移動手段によるヘッドの移動速
度に、そのヘッドの測色に要する時間を乗じた長さより
も長い長辺をサンプルメディアの幅方向に有している。
このため、ヘッド移動手段がその印刷されたカラーパッ
チ上でヘッドを移動させるとき、少なくともそのヘッド
の測色に要する時間、ヘッドが同一のカラーパッチと対
向する。
【0017】従って、本発明の印刷装置によってサンプ
ルメディア上にカラーパッチを印刷した場合、そのカラ
ーパッチに対して、上記開始座標記憶手段による座標の
記憶及び測色開始手段による測色の開始を良好に実施す
ることができる。よって、本発明によってカラーパッチ
を印刷すれば、請求項1〜4のいずれかに記載の測色装
置による上記測色の能率化を、極めて良好に達成するこ
とができる。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項5記載の構
成に加え、上記カラーパッチ印刷手段が、上記サンプル
メディア搬送手段による上記サンプルメディアの搬送中
に上記ヘッドと対向する部分には、上記サンプルメディ
アの搬送方向に連続したカラーパッチを印刷することを
特徴とする。
【0019】本発明では、カラーパッチ印刷手段は、サ
ンプルメディア搬送手段によるサンプルメディアの搬送
中にヘッドと対向する部分には、サンプルメディアの搬
送方向に連続したカラーパッチを印刷する。このように
して印刷されたカラーパッチは、サンプルメディアの搬
送方向に連続しているので、請求項4記載の発明による
サンプルメディア搬送中の測色を極めて良好に行うこと
ができる。
【0020】従って、本発明では、請求項5記載の発明
の効果に加えて、請求項4記載の測色装置による上記測
色の能率化を一層良好に達成することができるといった
効果が生じる。また、このようなカラーパッチは、サン
プルメディアの搬送中に測色が行われるので、ヘッドの
移動方向、すなわち幅方向にはそれ程長くなくてもよ
い。このため、本発明では、上記カラーパッチを、他の
カラーパッチよりも幅方向に短くすることができる。こ
の場合、サンプルメディア上には、同一面積に一層多数
のカラーパッチを印刷することができ、必要とされるサ
ンプルメディアの面積を一層良好に節約することができ
るといった効果が生じる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
と共に説明する。図1は、本発明が適用された測色装置
1の構成を表す縦断面図である。図1に示すように、こ
の測色装置1では、本体を構成する筐体3の一側面(以
下、後側ともいう)に、サンプルメディアMを積層保持
する給紙トレイ5が設けられている。また、筐体3の内
部には、ガイド7によって規定されるサンプルメディア
Mの搬送経路を挟んで、次に述べるプラテン9とヘッド
11とが設けられている。
【0022】図2(A)はヘッド11の拡大断面図であ
り、図2(B)はそのA−A線断面図である。図2
(B)に示すように、ヘッド11は中央に光センサ13
を備えており、その周囲には6個のLED15が配設さ
れている。この6個のLED15は、図2(A)に示す
ように、その発した光がガイド7に案内されたサンプル
メディアMによって反射されたとき、光センサ13に良
好に集光するように配置され、しかも、時差的に異なる
発光スペクトルによって波長400nm〜700nmの
光を良好に測光できるようにされている。なお、波長4
00nm〜700nmの光を良好に測光できるのであれ
ば、LED15の数は6個でなくてもよい。
【0023】また、ヘッド11のケーシング17は、光
センサ13の正面に比較的小さい円形の開口部17aを
有しており、この開口部17aを、前述のLED15か
ら発せられた光、及びその光に対するサンプルメディア
Mからの反射光が通過する。この開口部17aは充分に
小さいため、図3に示すように、反射光が開口部17a
を介して光センサ13に到達し得るサンプルメディアM
上の直径(最小測色パッチ径)αも充分に小さい。ま
た、LED15からの光が開口部17aを介して到達し
得るサンプルメディアM上の直径(最小ワク径)βも充
分に小さい。ヘッド11に対向配置されたカラーパッチ
Cが少なくとも上記直径αの円を包含していればそのカ
ラーパッチCの測色が良好に行える。また、隣接するカ
ラーパッチCが少なくとも上記直径βの円外にあれば、
そのカラーパッチCからの光が上記測色に影響を及ぼす
いわゆるクロストークが防止できる。従って、ヘッド1
1では、カラーパッチCの比較的端部に対向している場
合でも、非接触で良好な測色が行える。
【0024】図1に戻って、ヘッド11のケーシング1
7の側面には窪み17bが形成されている。ヘッド11
は、バネ21によって付勢された脱着コロ23がこの窪
み17bに係合することによって、キャリッジ25に着
脱自在に装着固定される。このキャリッジ25は、ガイ
ド27,29によって案内されると共に、後部が無端状
のベルト31に固定され、このベルト31の回転に応じ
て図1の紙面に垂直方向に移動可能とされている。ま
た、ヘッド11をこのようにキャリッジ25に装着して
使用する場合は、その上面にカバー33が装着される。
ケーシング17の上面中央には、雌ネジからなる脱着ネ
ジ部17cが形成されており、この脱着ネジ部17cに
カバー33の脱着ネジ部33a(雄ネジ)を螺合させる
ことによって、カバー33がヘッド11に装着される。
【0025】プラテン9は、ヘッド11の上記移動経路
に沿って伸びる円筒状に形成されており、その中心軸9
a回りに回転可能に構成されている。また、プラテン9
は、90°置きに形成された切欠35と、筐体3の底面
に固定された板バネ37との係合により、90°毎の回
転位置で固定可能に構成されている。
【0026】図4に示すように、このプラテン9の、上
記各回転位置においてサンプルメディアMを背後から支
持する四つの支持部分には、その内の三つの部分に色パ
ネル41,42,43が装着されており、残りの一つの
部分には透孔45が形成されている。また、透孔45の
背後には、レンズ47を介して光源49が配設されてい
る。更に、色パネル41〜43としては、無彩色または
カラーのそれぞれ異なる色のパネルが、所望に応じて装
着される。
【0027】このため、プラテン9を回転させて、切欠
35と板バネ37とが係合する位置にプラテン9を固定
することにより、ヘッド11に対してサンプルメディア
Mを支持する支持部分の色を、無彩色,カラー,透過光
源等、種々に切り換えることができる。すなわち、カラ
ープリンタ等の印刷装置によって画像が印刷された印刷
物は、看板等の各種構造物に貼着されたり、背後に透過
光源を配設してその透過光を利用されたりする場合があ
る。また、上記印刷物が貼着される構造物の色もまちま
ちで、その印刷物の背後がどのような色(無彩色,透過
光源を含む)であるかによって色の見た目が異なる。こ
のため、印刷装置の色合わせは、その印刷物の使用状況
に合わせて行うことが望ましい。そこで、測色装置1で
は、上記支持部分の色を、無彩色,カラー,または透過
光源等、種々に切り換え可能とすることにより、印刷物
の使用状況に応じた一層好適な色合わせを可能としてい
るのである。なお、プラテン9のこのような回転は、筐
体3の底面に形成された穴部3a(図1参照)から手を
挿入することによって手動で行われる。
【0028】次に、図1に示すように、給紙トレイ5
は、バネ51によって上方に付勢されると共に上面にサ
ンプルメディアMを支持する支持板53と、その支持板
53に支持されたサンプルメディアMを最上部のものか
ら順に給紙する給紙ローラ55とを備えている。給紙ロ
ーラ55は、断面円弧状に形成された円弧部55aと、
平面状に切り欠かれた切欠部55bとを有するいわゆる
周知の半月型ローラである。この給紙ローラ55は、円
弧部55aを支持板53上のサンプルメディアMに接触
させながら矢印A方向に回転することにより、そのサン
プルメディアMを筐体3内に設けられた一対の搬送ロー
ラ61,63の間に搬送し、サンプルメディアMに切欠
部55bを対向させたときはそのサンプルメディアMに
力を及ぼさない。なお、搬送ローラ61,63は、ヘッ
ド11より上流側にガイド7を挟んで設けられ、ヘッド
11より下流側には、排紙ローラ65,67がガイド7
を挟んで設けられている。
【0029】給紙ローラ55、搬送ローラ61,63、
及び排紙ローラ65,67は、搬送モータ71(図6参
照)によって次のように駆動される。搬送ローラ61,
63、及び排紙ローラ65,67は、搬送モータ71の
回転方向に応じて図1の矢印B方向へも矢印C方向へも
回転可能である。これに対して、給紙ローラ55は図示
しないワンウェイクラッチを介して搬送モータ71に接
続され、搬送ローラ61,63、及び排紙ローラ65,
67を矢印C方向へ回転させるときにのみ、矢印A方向
に回転する。
【0030】このため、最初は搬送モータ71を正転さ
せ、搬送ローラ61,63、及び排紙ローラ65,67
を矢印C方向へ、給紙ローラ55を矢印A方向へ、それ
ぞれ回転させる。すると、給紙トレイ5の最上部に積層
保持されていたサンプルメディアMが給紙ローラ55に
よって搬送され、筐体3の給紙口3bより筐体3内に供
給される。続いて、そのサンプルメディアMの先端は矢
印C方向へ回転している搬送ローラ61,63によって
係止され、厚さ方向に撓みを生じることによって斜行補
正(スキュー補正)が行われる。
【0031】給紙ローラ55の切欠部55bをサンプル
メディアMに対向させた後、搬送モータ71を逆転させ
ると、給紙ローラ55はそのまま停止してサンプルメデ
ィアMに力を及ぼさなくなり、2枚目以降のサンプルメ
ディアMは供給されなくなる。一方、搬送ローラ61,
63は矢印B方向に回転することによって前述のサンプ
ルメディアMをヘッド11の対向部を通って搬送し、続
いて、このサンプルメディアMは、排紙ローラ65,6
7によって筐体3の排紙口3cより筐体3の外に排出さ
れる。
【0032】また、筐体3の給紙口3b及び排紙口3c
には、図5に示すような外光遮断機構が設けられ、筐体
3の内部に外部からの光が侵入しないように配慮されて
いる。なお、図5の(A),(B),(C)は、それぞ
れ異なる形態の外光遮断機構を示しているが、測色装置
1が使用されるサンプルメディアMの形態等に応じて、
適切な形態の外光遮断機構を採用することができる。ま
た、穴部3aにはこのような機構を特に設けていない
が、穴部3aは通常机等の上に伏せた状態で配設される
ので、この種の機構を設けなくても外部からの光の侵入
が防止できる。
【0033】図5(A)の外光遮断機構では、ガイド7
の内面に所定長さLに渡って反射防止処理を施し、給紙
口3bまたは排紙口3cにあらゆる方向から侵入した光
P1,P2 等がその長さLを通り抜ける間に吸収されて
しまうように構成している。図5(B)の外光遮断機構
では、ガイド7の内面に、サンプルメディアMの搬送を
許容しつつ外部からの光の侵入を防止する遮光ブラシ7
3が植毛されている。更に、図5(C)の外光遮断機構
では、外部からの光の侵入を防止する遮光ローラ75
を、バネ77によってサンプルメディアMに回転可能に
圧接している。測色装置1では、このような構成によっ
て筐体3に外部からの光が侵入するのを防止している。
【0034】図6に示すように、測色装置1は、前述の
ヘッド11やサンプルメディア搬送手段としての搬送モ
ータ71の他、ベルト31を介してキャリッジ25を移
動させるヘッド移動手段としてのキャリッジモータ8
1、給紙トレイ5におけるサンプルメディアMの有無を
検出する用紙センサ83、各種設定を行うための操作パ
ネル85、及び警報等を発生するためのブザー87を備
えている。そして、これらの各部は電子制御回路90に
接続され、次のように制御されている。なお、電子制御
回路90は、CPU91,ROM92,RAM93を主
要部とする周知のマイクロコンピュータによって構成さ
れ、電源投入後に操作パネル85より測色の開始が指示
されると、図7のフローチャートに示す処理を開始す
る。
【0035】なお、本実施の形態では、図8(A)の平
面図に示すサンプルメディアMを使用するものとする。
図8(A)に示すように、サンプルメディアMは所定の
A4紙からなり、そのサンプルメディアMには、次のよ
うに比較的長い長辺を幅方向に有する長方形状のカラー
パッチCが、マトリックス状にかつ互いに密に隣接して
印刷されている。
【0036】すなわち、後述のように、測色装置1では
ヘッド11をサンプルメディアMの幅方向に移動させな
がらカラーパッチCの測色を行うが、カラーパッチCを
測色するためには、そのデータ収集にある程度の時間
(例えば0.5秒)を必要とする。しかも、その測色処
理の実行期間中は、対象となるカラーパッチCが図3に
示す直径αの円を包含し続け、かつ、他のカラーパッチ
Cが直径βの円外に存在し続けなければならない。そこ
で、サンプルメディアMでは、各カラーパッチCの長辺
を、ヘッド11の移動速度にそのヘッド11の測色に要
する時間を乗じた長さよりも、少なくとも上記β以上長
くなるように設定している。
【0037】また、カラーパッチCの長辺の長さがこの
ように設定されているので、サンプルメディアM上に
は、カラーパッチCの測色を開始すべき座標(以下測色
開始座標という)を定義することができる。例えば、図
8(B)に示すように、各カラーパッチCの境界の座標
が0,100,200,300として定義されていると
き、測色開始座標を10,110,210に設定すれば
各カラーパッチCの測色を良好に行うことができる。な
お、図8(B)では、光センサ13の移動軌跡全体を白
矢印で、その光センサ13が測色を行いながら移動する
移動軌跡を黒矢印で、それぞれ示している。図8(B)
に示すように、測色開始座標をこのように設定した場
合、ヘッド11の移動中に、測色の対象となるカラーパ
ッチCが図3に示す直径αの円を包含し続け、かつ、他
のカラーパッチCが直径βの円外に存在し続けるように
することができる。
【0038】このようにして設定された測色開始座標の
値は、図7の処理に対応するプログラムと共に、ROM
92に記憶されている。すなわち、ROM92は開始座
標記憶手段に相当する。続いて、図7の処理について説
明する。電子制御回路90が処理を開始すると、先ずS
1(Sはステップを表す:以下同様)にて、ヘッド11
の位置を初期化する。例えば、ヘッド11を図8におけ
る最左端に移動させる。続くS3では、搬送モータ71
を駆動してサンプルメディアMを搬送する搬送処理を実
行する。処理の開始時には、この搬送処理によって、給
紙トレイ5の一番上に積層されていたサンプルメディア
Mの、1行目に印刷されたカラーパッチCに光センサ1
3が対向配置される。
【0039】続くS5では、キャリッジモータ81を駆
動してヘッド11を移動させるヘッド移動処理を実行す
る。この処理によって、光センサ13は、図8(A)の
最上行に示す黒矢印Dに沿って移動を開始する。続くS
7では、その移動によってヘッド11が上記測色開始座
標まで移動したか否かを判断し、未だ測色開始座標に達
していないときは(S7:NO)、続くS9にて行端座
標に達したか否かを判断する。ヘッド11の移動開始直
後には、S7及びS9で共に否定判断して再びS5へ移
行し、上記ヘッド移動処理を続行する。そして、前述の
移動開始座標にヘッド11が達すると(S7:YE
S)、S11にて測色の開始を指示した後、前述のS5
へ移行する。すると、図示しない他のルーチンにより、
LED15から発せられてサンプルメディアMに反射さ
れた光を光センサ13によって受光し、測色データを収
集する処理が実行される。なお、この測色処理は、充分
なデータが収集されると自動的に中止される。
【0040】このように、S5〜S9のループ処理を実
行することにより、図8(B)の白矢印に沿って光セン
サ13を移動させながら(S5)、測色開始座標に達す
る毎に(S7:YES)、図8(B)の黒矢印で示す範
囲上でカラーパッチCの測色を行うことができる(S1
1)。そして、ヘッド11が行端まで移動すると(S
9:YES)、S13へ移行して、全てのカラーパッチ
Cに対して測色が終了したかを判断する。すなわち、給
紙トレイ5に積層保持された全てのサンプルメディアM
の全ての行に対して測色を終了したか否かを判断する。
なお、この判断は、用紙センサ83の検出信号等に基づ
いて行われる。
【0041】全てのカラーパッチCに対して測色が終了
していない場合は、S1へ移行してヘッド11の位置を
初期化し、続いてS3の搬送処理を行う。ここでは、ヘ
ッド11に現在対向しているサンプルメディアMをカラ
ーパッチCの1行分だけ搬送する処理、または新たなサ
ンプルメディアMを給紙トレイ5から搬送してその1行
目のカラーパッチCをヘッド11に対向させる処理を、
適宜実行する。そして、各行のカラーパッチCに対して
S5〜S9の処理により測色を行い、全てのカラーパッ
チCに対して測色が終了すると(S13:YES)、処
理を終了する。なお、上記処理において、S11は測色
開始手段に相当する処理である。
【0042】このように、測色装置1では、キャリッジ
モータ81はヘッド11をサンプルメディアMの幅方向
に移動させ、搬送モータ71は、ヘッド11が幅方向に
1往復する毎に、サンプルメディアMをヘッド11の移
動方向とは直交する方向に搬送する。このため、ヘッド
11とサンプルメディアMとの相対位置を二次元的に変
化させることができ、サンプルメディアMにマトリック
ス状に配設された全てのカラーパッチCを自動的に測色
することができる。
【0043】しかも、ヘッド11は非接触で測色を行う
ので、ヘッド11とサンプルメディアMとの相対位置を
変化させるに当たってヘッド11をサンプルメディアM
に当接・離間させる必要がない。そこで、測色装置1で
は、前述のように、キャリッジモータ81によってヘッ
ド11を移動させながら、そのヘッド11を停止するこ
となくカラーパッチCの測色を行っている。このため、
ヘッド11の移動中に上記幅方向に配列されたカラーパ
ッチCを自動的に測色することができ、その移動の度に
サンプルメディアMを搬送することにより、上記マトリ
ックス状に配設されたカラーパッチCを自動的にかつ極
めて能率的に測色することができる。従って、測色装置
1では、複数のカラーパッチCの測色を極めて能率的に
行うことができる。
【0044】また、測色装置1では、搬送モータ71に
よって給紙ローラ55を回転させることにより、複数枚
のサンプルメディアMを順次搬送してヘッド11による
測色に提供することができる。このため、測色すべきカ
ラーパッチCが1枚のサンプルメディアMに収まらず、
複数枚のサンプルメディアMに渡った場合にも、そのサ
ンプルメディアMを順次自動的に搬送することができ、
手動給紙の必要がない。しかも、サンプルメディアMと
しては前述のようにマトリックス状にカラーパッチCが
配設されたものを使用することができるので、色合わせ
に必要となるサンプルメディアMの枚数も減らすことが
できる。従って、測色装置1では、複数のカラーパッチ
Cの測色を極めて簡単かつ能率的に行うことができる。
【0045】更に、測色装置1では、サンプルメディア
Mを搬送しながら測色を行っているので、例えばヘッド
11を二次元的に移動させるいわゆるXYプロッタ型の
機構を採用した場合に比べて、装置を一層小型化するこ
とができる。しかも、筐体3にはサンプルメディアMの
搬入,排出が可能であるので、サンプルメディアMが筐
体3よりも長さ方向に大きい場合でも、そのサンプルメ
ディアMがキャリッジ25の移動範囲内の幅を有し、給
紙トレイ5からこぼれ落ちない程度の長さを有している
のであれば、前述のように測色ができる。また、測色装
置1では、サンプルメディアMの搬入,排出が可能で、
かつ、外部からの光が遮断された筐体3の中にヘッド1
1を配設して測色を行っている。このため、前述のよう
にサンプルメディアMを搬送しながら測色を行う動作は
可能としたままで、外部からの光の影響を排除して一層
正確な測色を行うことができる。従って、測色装置1で
は、装置を大型化することなく一層正確な測色を行うこ
とができる。
【0046】更に、測色装置1では、ヘッド11が取り
外し可能に構成されているので、そのヘッド11を取り
外してカラーパッチCに手動で対向させ、個々に測色を
行うこともできる。よって、サンプルメディアMが搬送
に適さない材質のものであったり、規格外の大きさのも
のであったりした場合にも、上記手動での測色が可能と
なる。このため、測色装置1は極めて高い汎用性を有し
ている。
【0047】次に、上記サンプルメディアMを印刷する
ための印刷装置について説明する。図9は、印刷装置と
してのインクジェットプリンタ201の構成を概略的に
表す斜視図である。このインクジェットプリンタ201
では、フレーム202内には、プラテン204が回転可
能に取り付けられ、このプラテン204の軸と平行に移
動するキャリッジ206上に、カラーパッチ印刷手段と
してのインク噴射ヘッド208a,208b,208
c,208dが配設されている。各インク噴射ヘッド2
08a,208b,208c,208dは、シアン,マ
ゼンタ,イエロー,ブラックのインクを噴射する噴射ノ
ズル212a,212b,212c,212dを有して
いる。
【0048】このインク噴射ヘッド208の噴射ノズル
212の噴射口は、極めて微細なものであり詰まり易
い。そこで、キャリッジ206の移動範囲の非記録領域
には、記録休止時に噴射ノズル212の噴射面213を
保護キャップ214で保護するキャップ装置218、強
制的に噴射口内に激しいインクの流れを生じさせて、詰
まりを解消させるインク吸引用キャップ216、噴射面
213を拭って付着したインクを取り去るワイパ装置2
20等が設けられている。更に、インクジェットプリン
タ201の全体を制御する電子制御回路223は、防護
壁225を隔ててフレーム202の底面202aに設け
られている。
【0049】図10に示すように、電子制御回路223
は、CPU225,ROM226,RAM227を主要
部とする周知のマイクロコンピュータによって構成され
ている。この電子制御回路223は、インク噴射ヘッド
208a,208b,208c,208dに個々に駆動
信号を出力して各色のインクを所望に応じて噴射させる
と共に、キャリッジ206を移動させるキャリッジモー
タ231及びプラテン204を回転させるプラテンモー
タ233に駆動信号を出力してサンプルメディアMとイ
ンク噴射ヘッド208との相対位置を二次元的に変化さ
せる。
【0050】電子制御回路223には、各種数値を入力
可能な操作パネル235も接続されている。この操作パ
ネル235から、カラーパッチCの境界を表す前述の座
標値0,100,200,300等を入力すると、電子
制御回路223はその数値に基づいてインク噴射ヘッド
208,キャリッジモータ231,及びプラテンモータ
233に駆動信号を出力し、図8に示したカラーパッチ
CをサンプルメディアM上に印刷する。従って、このイ
ンクジェットプリンタ201を用いてサンプルメディア
M上にカラーパッチCを印刷すれば、前述のように幅方
向に長い長方形状のカラーパッチCを良好に印刷するこ
とができ、測色装置1による上記測色の能率化を極めて
良好に達成することができる。
【0051】以上、具体的な実施の形態を挙げて本発明
を説明したが、本発明は上記実施の形態に何等限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
の形態で実施することができる。例えば、測色装置1で
はヘッド11が1回往復する毎にサンプルメディアMを
搬送しているが、ヘッド11が1回片道移動する毎にサ
ンプルメディアMを搬送し、光センサ13を図11に示
す黒矢印に沿って移動させてもよい。この場合、往路及
び復路の両方で測色を行うこともできる。
【0052】この処理は、前述の測色開始座標を往路及
び復路に対して個々に設定してROM92に記憶すると
共に、図7のS13にて否定判断したときにはS3へ移
行するようにし、更に、S5及びS7の処理を次のよう
に変更にすれば実現できる。この場合、1行目の測色が
終了してヘッド11が行端まで移動し(S9:YE
S)、次の行が存在するときには(S13:NO)、ヘ
ッド11の位置を初期化せずにS3へ移行する。S3に
てサンプルメディアMを搬送した後、S5の処理では、
ヘッド11を前回(往路)とは逆方向に移動させる。そ
して、この間にヘッド11が復路用の測色開始座標に達
する毎に(S7:YES)、前述のように測色を開始さ
せるのである(S11)。この場合、ヘッド11の往路
及び復路のそれぞれにおいて、前述のようにヘッド11
を停止させることなく移動中にカラーパッチCを測色す
ることができる。従って、この場合、カラーパッチCの
測色を一層能率的に行うことができる。
【0053】また、図12に黒矢印で示すように、光セ
ンサ13を同一のカラーパッチC上で場所をずらして複
数回移動させ、こうして複数回繰り返して得られた測色
データを平均化してもよい。なお、図12(A),
(B)はいずれも、同一のカラーパッチCに対して測色
を3回繰り返す場合を表しており、(A)は最初に述べ
た実施の形態と同様に往路でのみ測色を行う場合を、
(B)は前述の実施の形態と同様に往路及び復路で測色
を行う場合を、それぞれ表している。
【0054】図13は、図12(A)に示すように測色
を行う場合の処理を表すフローチャートである。なお、
図12の処理は、S3におけるサンプルメディアMの搬
送量を少なくして光センサ13が同一のカラーパッチC
と3回対向するようにした点と、後述のS21〜S29
の処理を追加した点とにおいて図7の処理と異なる。そ
こで、図7の処理と同様の処理については同様の符号を
付して説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
【0055】1行目の測色が終了してヘッド11が行端
まで移動すると(S9:YES)、S21へ移行し、起
動時に1にセットされる変数nの値が3であるか否かを
判断する。最初はn=1(≠3)であるので、否定判断
してS23へ移行する。S23では、測色開始座標毎に
(S7:YES)測色開始を指示して(S11)得られ
た測色データをRAM93の所定領域に一時記憶する。
続くS25では、変数nに1を加算した後、前述のS1
へ移行する。なお、S23の処理では、RAM93の上
記所定領域に次の表1に例示するようなテーブルを作成
しておき、S5〜S11のループ処理実行中に得られた
全ての測色データをカラーパッチC毎に記憶する。この
表1では、図12(A)に示す三つのカラーパッチCに
カラーパッチ番号1,2,3を付与して個々に区別して
いる。
【0056】
【表1】
【0057】S25からS1へ移行すると、ヘッド11
の位置を初期化した後(S1)、サンプルメディアMの
搬送が行われるが(S3)、この搬送量は少ないので光
センサ13は前回と同一のカラーパッチCに対向したま
まである。そして、S5〜S11のループ処理により1
行分の測色を行い、前述のS21へ移行する。ここで
も、n=2(≠3)であるため(S21:NO)、S2
3にて測色データを一時記憶すると共に、S25にて変
数nに1加算した後、前述のようにS1へ移行する。こ
うして、同一のカラーパッチCに対して3回目の測色を
行った後は(S9:YES)、n=3となっているので
(S21:YES)S27へ移行する。
【0058】S27では、直前のS5〜S11のループ
処理によって得られた測色データと、前2回に渡るS2
3の処理によってRAM93に記憶されている測色デー
タとを平均化し、続くS29で変数nを1にセットした
後、前述のS13へ移行する。すると、次の行にもカラ
ーパッチCが存在する場合には(S13:NO)、その
行のカラーパッチCに対して同様に3回の測色が行われ
る。なお、上記処理において、S27は平均化手段に相
当する処理である。
【0059】このように、同一のカラーパッチCに対し
て測色を複数回繰り返して実行し、得られた各測色デー
タを平均化する場合、平均化された測色データは、1回
だけ測色を行って得られた測色データに比べて高い信頼
性を有する。従って、この場合、一層高い信頼性を有す
る測色データを得ることができる。
【0060】更に、測色装置1では、搬送モータ71に
よるサンプルメディアMの搬送中にも、ヘッド11に対
向配置されたカラーパッチCを測色するようにしてもよ
い。この場合、ヘッド11は、同一時間内に一層多くの
カラーパッチCを測色することができ、複数のカラーパ
ッチCの測色を一層能率的に行うことができる。
【0061】また、この場合、例えば図14(A)に示
すように、サンプルメディアMの、上記搬送中にヘッド
11と対向する部分には、他のカラーパッチCよりも幅
方向に短く、かつ、サンプルメディアMの搬送方向に行
を跨いで連続したカラーパッチC1 を印刷してもよい。
この場合も、図14(A)に白矢印で示した移動軌跡に
沿って光センサ13を移動させながら、黒矢印で示した
移動軌跡上で測色を行わせることにより、カラーパッチ
C,C1 の測色を良好にかつ能率的に行うことができ
る。
【0062】また、この場合、前述のようにカラーパッ
チC1 は他のカラーパッチCよりも幅方向に短くてもよ
い。このため、サンプルメディアM上には、同一面積に
一層多数のカラーパッチC,C1 を印刷することができ
る。例えば、サンプルメディアM上にカラーパッチCを
3列印刷しようとすると、図14(B)に点線で示すよ
うにサンプルメディアMからカラーパッチCがはみ出し
てしまう場合であっても、図14(A)の構成の採用に
より、サンプルメディアM上に多数のカラーパッチC,
C1 を印刷することができる。また、このようなカラー
パッチC,C1も、インクジェットプリンタ201の電
子制御回路223にて所定のプログラムを実行すること
によって容易に印刷することができる。
【0063】更に、上記各実施の形態では、カラーパッ
チC,C1 を密に隣接させているが、カラーパッチの間
に隙間を設けてもよい。この場合、ヘッド11によって
その隙間を検出し、その検出結果に応じて測色開始を指
示することもできる。なお、この場合、隙間の位置と測
色を開始すべき位置とのずれを記憶したROM等の記憶
領域が開始座標記憶手段に相当する。また更に、印刷装
置としても、トナーを用いたいわゆる電子写真方式のプ
リンタ等、種々の形態のものが適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された測色装置の構成を表す縦断
面図である。
【図2】その測色装置のヘッドの構成を詳細に表す断面
図である。
【図3】そのヘッドが形成する光路を表す説明図であ
る。
【図4】上記測色装置のプラテンの構成を詳細に表す断
面図である。
【図5】上記測色装置の外光遮断機構の構成を表す断面
図である。
【図6】上記測色装置の制御系の構成を表すブロック図
である。
【図7】その制御系で実行される処理を表すフローチャ
ートである。
【図8】上記測色装置の動作をサンプルメディアと共に
表す平面図である。
【図9】印刷装置としてのインクジェットプリンタの構
成を表す斜視図である。
【図10】そのインクジェットプリンタの制御系の構成
を表すブロック図である。
【図11】上記測色装置の動作の変形例をサンプルメデ
ィアと共に表す平面図である。
【図12】その動作の他の変形例をカラーパッチと共に
表す平面図である。
【図13】図12の変形例の動作を実行するための処理
を表すフローチャートである。
【図14】上記動作の更に他の変形例をサンプルメディ
アと共に表す平面図である。
【符号の説明】
1…測色装置 3…筐体 5…給紙トレイ
9…プラテン 11…ヘッド 13…光センサ 15…LED
23…脱着コロ 25…キャリッジ 41…色パネル 45…透
孔 49…光源 71…搬送モータ 73…遮光ブラシ 75…
遮光ローラ 81…キャリッジモータ 87…ブザー 90
…電子制御回路 201…インクジェットプリンタ 204…プラテン
206…キャリッジ 208…インク噴射ヘッド 212…噴射ノズル
223…電子制御回路 231…キャリッジモータ 233…プラテンモータ C,C1 …カラーパッチ M…サンプルメディア

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷装置の色合わせのために、該印刷装
    置によってサンプルメディア上に印刷された複数のカラ
    ーパッチを個々に測色する測色装置であって、 対向配置されたカラーパッチを非接触で測色するヘッド
    と、 該ヘッドを、上記サンプルメディアの幅方向に移動させ
    るヘッド移動手段と、 該ヘッド移動手段が上記ヘッドを上記幅方向に1回移動
    させる毎に、上記サンプルメディアを上記ヘッドの移動
    方向とは直交する方向に搬送するサンプルメディア搬送
    手段と、 上記ヘッド移動手段による上記ヘッドの移動中に、少な
    くとも上記ヘッドの測色に要する時間上記ヘッドが同一
    の上記カラーパッチと対向するとき、そのカラーパッチ
    に対する測色を開始すべき座標を記憶する開始座標記憶
    手段と、 上記ヘッド移動手段が上記開始座標記憶手段に記憶され
    た座標まで上記ヘッドを移動させたとき、上記ヘッドの
    移動を停止することなく上記ヘッドに測色を開始させる
    測色開始手段と、 を備えたことを特徴とする測色装置。
  2. 【請求項2】 上記ヘッド移動手段による上記ヘッドの
    移動中に、少なくとも上記ヘッドの測色に要する時間上
    記ヘッドが同一の上記カラーパッチと対向する状態を、
    同一の上記カラーパッチに対して複数回繰り返すように
    上記サンプルメディア搬送手段の搬送量が設定されると
    共に、 上記ヘッドによる測色が同一の上記カラーパッチに対し
    て複数回繰り返して実行されたとき、各測色データを平
    均化する平均化手段を、 更に備えたことを特徴とする請求項1記載の測色装置。
  3. 【請求項3】 上記ヘッド移動手段が上記ヘッドを上記
    サンプルメディアの幅方向に片道移動させる毎に、上記
    サンプルメディア搬送手段が上記サンプルメディアを搬
    送し、 上記開始座標記憶手段が、上記測色を開始すべき座標
    を、上記ヘッドの往路及び復路に対して個々に記憶する
    と共に、 上記測色開始手段が、上記ヘッドの往路においても復路
    においても、上記ヘッド移動手段が上記開始座標記憶手
    段に記憶された座標まで上記ヘッドを移動させたとき、
    上記ヘッドの移動を停止することなく上記ヘッドによる
    測色を開始させることを特徴とする請求項1または2記
    載の測色装置。
  4. 【請求項4】 上記サンプルメディア搬送手段による上
    記サンプルメディアの搬送中にも、上記ヘッドがそのヘ
    ッドに対向配置されたカラーパッチを測色することを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の測色装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の測色装
    置による色合わせのために、上記サンプルメディア上に
    複数のカラーパッチを印刷するカラーパッチ印刷手段を
    備えた印刷装置であって、 上記カラーパッチ印刷手段が、上記ヘッド移動手段によ
    る上記ヘッドの移動速度に上記ヘッドの測色に要する時
    間を乗じた長さよりも長い長辺を上記サンプルメディア
    の幅方向に有する長方形のカラーパッチを、マトリック
    ス状に配列して印刷することを特徴とする印刷装置。
  6. 【請求項6】 上記カラーパッチ印刷手段が、上記サン
    プルメディア搬送手段による上記サンプルメディアの搬
    送中に上記ヘッドと対向する部分には、上記サンプルメ
    ディアの搬送方向に連続したカラーパッチを印刷するこ
    とを特徴とする請求項5記載の印刷装置。
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