JP2000280557A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

Info

Publication number
JP2000280557A
JP2000280557A JP2000016588A JP2000016588A JP2000280557A JP 2000280557 A JP2000280557 A JP 2000280557A JP 2000016588 A JP2000016588 A JP 2000016588A JP 2000016588 A JP2000016588 A JP 2000016588A JP 2000280557 A JP2000280557 A JP 2000280557A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
knurl
receiving portion
shaft
motor
gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000016588A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Kumai
英司 熊井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2000016588A priority Critical patent/JP2000280557A/ja
Publication of JP2000280557A publication Critical patent/JP2000280557A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)
  • Gears, Cams (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯車と噛み合う相手側の樹脂製歯車等が短期
間で摩耗することが無く,噛み合い騒音も大きくなく,
かつ,構造簡単で精密,正確な記録を実現する。 【解決手段】 記録装置のキャリッジ・モータや紙送り
モータ等に使用される樹脂製のモータ・ピニオン1は,
基軸4と基軸4の小径加工された先端にローレット形成
部2を備えるモータ出力軸3に締結される。モータ・ピ
ニオン1の挿入孔7は互いに歯9の回転軸線と同軸的に
形成されるローレット受入部11と基軸受入部13とを
備えている。ローレット受入部11は,ローレット形成
部2の外径寸法とほぼ同じ大きさの内径寸法と,回転方
向でローレット形成部2と係合する係合手段71,72
とを有し,基軸受入部13は,ローレット形成部2の外
径寸法より大きく,基軸4の外径寸法より小さい内径を
有する。歯9は,基軸受入部13の外側に位置してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,回転軸に取り付け
られた歯車と樹脂材やゴム材等から成る非金属製の動力
伝達部材との噛み合いにより,例えばプリンタのキャリ
ッジ駆動装置や紙送りローラ駆動装置等の動作系に駆動
手段からの駆動力を伝える構成の記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばプリンタのキャリッジ駆動用モー
タの出力軸に取り付けられるモータ・ピニオンは,モー
タ出力軸への圧入の信頼性が高いことからほとんどが焼
結金属でできていた。しかし,焼結金属製のピニオンで
は,噛み合う相手側の樹脂製歯車の摩耗量が大きく,樹
脂製歯車の寿命を短くしてしまうという問題点があっ
た。また,焼結金属製ピニオンは噛み合い騒音が大き
く,JGMA1級程度までの噛み合い精度しか得られな
いという欠点もあった。
【0003】さらに,焼結金属製ピニオンを使用する場
合,例えば紙送りモータ駆動歯車では紙送り精度の寄与
率が高いため,歯車の形状精度を維持すべく,樹脂製の
中間歯車を使用して2段減速輪列を採用していた。しか
し,2段減速輪列では,噛み合い騒音が大きく,部品点
数が多くなるという欠点があった。
【0004】そこで,最近では,焼結金属製ピニオンに
代えて樹脂製ピニオンを採用する動きがある。そして,
樹脂製ピニオンを採用する場合には,モータ出力軸にロ
ーレットを形成することにより,ピニオンとモータ出力
軸との回転方向における締結力(以下,単に「締結力」
という。)を増加させ,モータ出力軸がピニオンに対し
て相対回転(たとえば空回り)しないようにしている。
【0005】ここで,ローレット加工は,その精度が低
いので,ローレット加工したモータ出力軸に樹脂製ピニ
オンを圧入すると,ピニオン内周面での膨張具合が不均
一になるために,ピニオンがモータ出力軸と偏心した状
態で取り付けられてしまうという問題が生じていた。
【0006】したがって,ローレット加工されたモータ
出力軸と偏心しないように取り付け可能な樹脂製ピニオ
ンが開発されてきた。この樹脂製ピニオンは,モータ出
力軸のうちローレット加工が施された先端部分が圧入さ
れるローレット受入部と,モータ出力軸のうちローレッ
ト加工が施されていない基軸部分が圧入される基軸受入
部とを有するとともに,基軸受入部の外側にピニオンの
歯を備えている。基軸部分はローレット加工されていな
いので,その軸心(すなわちモータ出力軸の軸心)は,
基軸受入部の軸心と高い精度で一致させることができ
る。そして,歯はこの基軸受入部の外側に位置している
ので,たとえローレット受入部が,ローレット加工され
た先端部分と偏心した状態で嵌合していても,歯は,そ
の偏心の影響を受けず,モータ出力軸(基軸部分)と偏
心することなく該モータ出力軸に取り付けられることと
なる。
【0007】しかしながら,このような従来の樹脂製ピ
ニオンのローレット受入部の内面は,基軸受入部の内面
と同様に,滑らかな円筒面として形成されていた。この
ため,ローレット受入部には,ローレット加工された先
端部分が圧入されるとはいえ,この先端部分のローレッ
トがローレット受入部と十分に係合せず,したがって,
モータ出力軸とピニオンとの間に,十分な締結力が確保
されない場合があった。十分な締結力が確保されない場
合には,モータ出力軸のトルクが大きくなると,モータ
出力軸がピニオンに対して相対回転(たとえば空回り)
するという事態を生ずる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように,従来は,
焼結金属製のピニオンがモータ出力軸に締結されていた
ので,該ピニオンと噛み合う相手側の樹脂製歯車等の非
金属製の動力伝達部材が短期間で摩耗してしまい,該動
力伝達系に経時的にガタつきが発生して精密記録ができ
なくなるとともに,噛み合い騒音も大きいという問題が
あった。また,樹脂製ピニオンを用いたものは,該ピニ
オンが偏心してモータ出力軸に締結される傾向が強いた
め,焼結金属製ピニオンによるガタつきと同様に精密記
録ができないという問題があった。さらに,偏心が生じ
ないようにした樹脂製ピニオンを用いたものは,十分な
締結力が確保されない場合があり,モータ出力軸の空回
り等による記録ミスが発生し,正確な記録ができないと
いう問題があった。
【0009】本発明は,このような背景に鑑みなされた
もので,その課題は,構造簡単にして精密記録および正
確な記録を経時的に殆ど変化することなく実現できる記
録装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するた
め,本願請求項1に記載の発明に係る記録装置は,回転
軸に取り付けられた樹脂製の歯車と樹脂材やゴム材等か
ら成る非金属製の動力伝達部材との噛み合いにより,動
作系に駆動手段からの駆動力を伝える構成の記録装置に
おいて,前記回転軸と前記歯車との取り付け構造が,基
軸と該基軸の小径加工された先端にローレット形成部を
備える回転軸に対して前記歯車が締結されて成り,前記
歯車が,内側に挿入孔が形成される本体部と,該本体部
の外側に形成される歯とを備えており,前記挿入孔が,
互いに前記歯の回転軸線と同軸的に形成されるローレッ
ト受入部と基軸受入部とを備えており,前記ローレット
受入部が,前記回転軸の先端側に位置し,かつ,前記ロ
ーレット形成部の外径寸法とほぼ同じ大きさの内径寸法
と,前記回転軸の回転方向で前記ローレット形成部と係
合する係合手段とを有し,前記基軸受入部が,前記ロー
レット受入部より前記回転軸の基端側に位置し,かつ,
前記回転軸が挿入される前は,前記ローレット形成部の
外径寸法より大きく,前記回転軸の基軸の外径寸法より
小さい内径寸法を有し,前記歯が,前記基軸受入部の外
側に位置している,ことを特徴とする。
【0011】ここで,「歯車」には,モータ等の駆動手
段に取り付けられる歯車のほか,他の歯車(駆動手段に
取り付けられた歯車を含む。)やラック等に係合して従
動回転する歯車も含まれ,また,「ピニオン」等の名称
の如何を問わない。「回転軸」には,モータ等の駆動手
段の出力軸のほか,前記従動回転する歯車に取り付けら
れた回転軸も含まれる。「動力伝達部材」には,ベル
ト,歯車,ラック等が含まれ,これらを組み合わせたも
のも含まれる。「ほぼ同じ大きさ」には,正確に同じ大
きさである場合も含まれる。
【0012】本願請求項1に記載の発明によると,歯車
に回転軸を挿入すると,回転軸のうちローレットの形成
されていない基軸の部分が基軸受入部に圧入され,回転
軸のうちローレット形成部がローレット受入部に挿入さ
れ,これにより,歯車と回転軸とが締結される。したが
って,回転軸の基軸の部分は,ローレット加工されてい
ないので,基軸受入部と高い精度で偏心することなく嵌
合することができる。そして,歯はこの基軸受入部の外
側に位置しているので,たとえローレット受入部が,ロ
ーレット形成部と偏心した状態で嵌合していても,歯
は,その偏心の影響を受けず,回転軸と偏心することな
く回転軸に取り付けられる。したがって,本願請求項1
に記載の発明によると,このような簡単な構造の歯車に
よって,該歯車の回転軸の偏心による回転ブレないし回
転ムラをなくし,記録装置の動作を精密なものとするこ
とができる。特に,該歯車がキャリッジ,紙送りローラ
等の記録品質に影響を与える動作系に使用されると,こ
れらの動作系の動作を精密なものとでき,その結果,精
密な記録を可能にするとともに,記録品質を向上させる
ことができる。
【0013】一方,ローレット受入部は,回転軸の回転
方向でローレット形成部と係合する係合手段を有するの
で,この係合手段がローレット形成部のローレットと係
合(掛合)し,従来のような単に滑らかな内面を有する
ローレット受入部に圧入された場合よりも,締結力は増
大する。これにより,従来のものより大きなトルクに対
しても,回転軸は,歯車に対して相対回転(たとえば空
回り)することなく,一体回転することが可能となる。
したがって,記録装置の動作を正確なものとすることが
できる。特に,該歯車がキャリッジ,紙送りローラ等の
記録品質に影響を与える動作系に使用されると,相対回
転に起因する記録ミスを防止することができ,その結
果,記録ミスのない正確な記録を行うことができる。
【0014】また,本願請求項1に記載の発明による
と,歯車は樹脂製であるので,該歯車と噛み合う相手側
の樹脂材またはゴム材等の動力伝達部材が短期間で摩耗
することが無く,噛み合い騒音も小さくすることができ
る。
【0015】本願請求項2に記載の発明に係る記録装置
は,請求項1において,前記回転軸が,モータ出力軸で
あり,前記歯車が,該モータ出力軸に取り付けられるモ
ータ・ピニオンであり,前記動作系が,前記モータ・ピ
ニオンにタイミング・ベルトが噛み合って該タイミング
・ベルトに連結されたキャリッジを走査するためのキャ
リッジ駆動装置である,ことを特徴とする。本願請求項
2に記載の発明によると,本願請求項1に記載の発明
が,キャリッジ駆動装置に適用されるので,該キャリッ
ジ駆動装置において,前述した本願請求項1に記載の発
明の作用効果を得ることができる。これにより,キャリ
ッジ駆動装置の動作が精密かつ正確なものとなるので,
精密かつ正確な記録を行うことができるとともに,記録
品質を向上させることができる。
【0016】本願請求項3に記載の発明に係る記録装置
は,請求項1において,前記回転軸が,モータ出力軸で
あり,前記歯車が,該モータ出力軸に取り付けられるモ
ータ・ピニオンであり,前記動作系が,前記モータ・ピ
ニオンに他の樹脂製歯車が噛み合って紙送りローラを駆
動するための紙送りローラ駆動装置である,ことを特徴
とする。本願請求項3に記載の発明によると,本願請求
項1に記載の発明が,紙送りローラ駆動装置に適用され
るので,該紙送りローラ駆動装置において,前述した本
願請求項1に記載の発明の作用効果を得ることができ
る。これにより,紙送りローラ駆動装置の動作が精密か
つ正確なものとなるので,精密かつ正確な記録を行うこ
とができるとともに,記録品質を向上させることができ
る。
【0017】本願請求項4に記載の発明に係る記録装置
は,請求項1から3のいずれか1項において,前記ロー
レット受入部が,前記ローレット形成部の外径寸法より
小さい内径寸法を有する,ことを特徴とする。本願請求
項4に記載の発明によると,ローレット受入部が,ロー
レット形成部の外径寸法より小さい内径寸法を有するの
で,ローレット形成部は,ローレット受入部に圧入され
ることとなる。これにより,ローレット形成部は,ロー
レット受入部により挟圧把持されるので,前記係合との
相乗効果により,より一層締結力を増大させることがで
きる。したがって,より一層大きなトルクに対しても,
回転軸は歯車に対して相対回転することなく,一体回転
することが可能となる。その結果,相対回転に起因する
記録ミスの発生を防止し,正確な記録を行うことができ
る。
【0018】本願請求項5に記載の発明に係る記録装置
は,請求項1から4のいずれか1項において,前記基軸
受入部が,前記ローレット形成部の軸線方向長さより大
きな軸線方向長さを有している,ことを特徴とする。
【0019】本願請求項5に記載の発明によると,基軸
受入部の軸線方向長さの方がローレット形成部の軸線方
向長さより大きいので,歯車に回転軸を挿入する際に,
まずローレットの形成されていない基軸が基軸受入部内
に圧入されることにより回転軸の軸線と歯車の軸線とが
整合する。その後,圧入力を継続して加えることによ
り,回転軸のローレット形成部がローレット受入部内に
挿入されるようになる。この時,回転軸の軸線と歯車の
軸線とは既に整合しているため,ローレット形成部もロ
ーレット受入部内に軸線が整合した状態で挿入される傾
向にある。したがって,挿入時に,偏心が生じないよう
な挿入操作が可能となる。また,本願請求項1に記載の
発明において説明したように,仮にローレット形成部が
ローレット受入部内に偏心状態で挿入されても,基軸受
入部の外側に歯が形成されているから,歯と回転軸の軸
線は偏心してしまうことはない。そして,これらのこと
から,記録装置の精密な動作が可能となり,その結果,
精密記録を実現することができるとともに,記録品質を
向上させることができる。
【0020】さらに,本願請求項5に記載の発明による
と,基軸受入部の軸線方向長さの方がローレット形成部
の軸線方向長さより大きいので,ローレットの形成され
ていない基軸の軸線(すなわち回転軸の軸線)と歯車の
軸線とが整合する整合力は,ローレット形成部がローレ
ット受入部内に偏心状態で挿入される際の偏心力より大
となり,より一層確実に偏心の問題発生を防止すること
もでき,もって精密記録を実現することができる。
【0021】本願請求項6に記載の発明に係る記録装置
は,請求項1から5のいずれか1項において,前記ロー
レット受入部が,前記ローレット形成部の軸線方向長さ
とほぼ同一の長さであることを特徴とする。本願請求項
6に記載の発明によると,ローレット形成部はローレッ
ト受入部内にぴったりと圧入されるため,歯車と回転軸
との間に余分な隙間が形成されず,もって安定のよい動
力伝達が可能となり,精密記録を実現することができ
る。
【0022】本願請求項7に記載の発明に係る記録装置
は,請求項1から6のいずれか1項において,前記挿入
孔における,前記回転軸の最も基端側には,前記基軸の
外径寸法より大きな内径寸法を有する入口部が形成され
ている,ことを特徴とする。本願請求項7に記載の発明
によると,歯車を回転軸に圧入する開始時点で,回転軸
の端部が歯車の入口部に案内されて挿入しやすくなるの
で,記録装置の組み立て製造が容易となる。
【0023】本願請求項8に記載の発明に係る記録装置
は,請求項1から7のいずれか1項において,前記係合
手段が,前記ローレット受入部に周方向に交互に連続し
て形成された,前記回転軸の軸線方向と平行に延設され
た第1の山部と,前記回転軸の軸線方向と平行に延設さ
れた第1の谷部とから構成されるものであり,前記ロー
レット形成部が,外周面に形成された,前記回転軸の軸
線と平行に延設された第2の山部および第2の谷部の双
方またはいずれか一方を有するものである,ことを特徴
とする。
【0024】本願請求項8に記載の発明によると,ロー
レット形成部が,回転軸の軸線と平行に延設された第2
の山部を有する場合には,該第2の山部が,ローレット
受入部において回転軸の挿入方向と平行に延設された第
1の谷部に嵌合する。そして,これらの第2の山部と第
1の谷部とは,ともに挿入方向(すなわち軸線方向)と
平行に延設されているので,回転軸の回転方向において
係合(掛合)することとなる。これにより,締結力が得
られ,本願請求項1において説明した作用効果,すなわ
ち回転軸の歯車に対する相対回転を防止し一体回転を可
能とする作用効果を得ることができる。
【0025】また,ローレット形成部が,回転軸の軸線
と平行に延設された第2の谷部を有する場合には,該第
2の谷部に,ローレット受入部に回転軸の挿入方向と平
行に延設された第1の山部が嵌合する。これらの第2の
谷部と第1の山部とは,ともに挿入方向(すなわち軸線
方向)と平行に延設されているので,回転軸の回転方向
において係合(掛合)することとなる。これにより,締
結力が得られ,前記同様の作用効果を得ることができ
る。
【0026】そして,これらのことから,回転軸が歯車
に対して相対回転することに起因する記録ミスの発生を
防止することができ,もって正確な記録を行うことがで
きる。
【0027】本願請求項9に記載の発明に係る記録装置
は,請求項8において,前記第2の山部および前記第2
の谷部が,前記ローレット形成部の外周面に周方向に交
互に連続して形成されており,前記第1の山部の個数
が,前記第2の谷部の個数と同じであり,かつ,前記第
1の谷部の個数が前記第2の山部の個数と同じであり,
前記第1の山部および前記第2の谷部が,周方向にほぼ
同一の間隔をおいて形成され,かつ,前記第1の谷部お
よび前記第2の山部が,周方向にほぼ同一の間隔をおい
て形成されている,ことを特徴とする。
【0028】本願請求項9に記載の発明によると,ロー
レット受入部の第1の山部にローレット形成部の第2の
谷部(または第1の谷部に第2の山部)が嵌合するよう
に位置合わせを行ってから,ローレット形成部をローレ
ット受入部に挿入することにより,ローレット受入部の
すべての第1の山部はローレット形成部のすべての第2
の谷部に,ローレット受入部のすべての第1の谷部には
ローレット形成部のすべての第2の山部が,それぞれぴ
ったりと嵌合することとなる。これにより,回転軸の回
転方向における係合箇所がローレット受入部に形成され
た第1の山部および第1の谷部のそれぞれにおいて確保
されるので,第1の山部および第1の谷部の個数に比例
した締結力を得ることができる。そして,回転軸が歯車
に対して相対回転することに起因する記録ミスの発生を
防止することができ,もって記録ミスのない正確な記録
を行うことができる。
【0029】本願請求項10に記載の発明に係る記録装
置は,請求項8において,前記第2の山部および前記第
2の谷部が,前記ローレット形成部の外周面に周方向に
交互に連続して形成されており,前記第1の山部の個数
が前記第2の谷部の個数と異なる,ことを特徴とする。
【0030】本願請求項10に記載の発明によると,第
1の山部の個数が第2の谷部の個数と異なる(したがっ
て,第1の谷部の個数も第2の山部の個数と異なる)の
で,ローレット受入部の第1の山部が形成されている間
隔(円周角)と,ローレット形成部の第2の谷部が形成
されている間隔(円周角)とは相違することとなる。ま
た,同様にして第1の谷部が形成されている間隔と,第
2の山部が形成されている間隔とは相違することとな
る。したがって,前述した本願請求項9に記載の発明の
ように,第1の山部および第2の谷部ならびに第1の谷
部および第2の山部がそれぞれぴったりと嵌合するよう
に位置合わせを行ってから挿入しなくても,第1の山部
のいくつかは第2の谷部に嵌合し,第1の谷部のいくつ
かには第2の山部が嵌合する。これら嵌合したものは,
回転軸の回転方向において係合し,締結力が得られる。
【0031】このように,本願請求項10に記載の発明
は,第1の山部および第2の谷部ならびに第1の谷部お
よび第2の山部の位置合わせを行って挿入することが難
しい場合に効果的であり,このような場合であっても,
回転軸を歯車に確実に係合させることができる。そし
て,回転軸が歯車に対して相対回転することに起因する
記録ミスの発生を防止することができ,もって記録ミス
のない正確な記録を行うことができる。
【0032】本願請求項11に記載の発明に係る記録装
置は,請求項1から7のいずれか1項において,前記係
合手段が,前記ローレット受入部に周方向に1または2
以上形成された,前記回転軸の挿入方向と平行に延設さ
れた第1の谷部から構成されるものであり,前記ローレ
ット形成部が,外周面に周方向に1または2以上形成さ
れた,前記回転軸の軸線と平行に延設された第2の山部
を有するものである,ことを特徴とする。
【0033】本願請求項11に記載の発明によると,ロ
ーレット形成部の第2の山部が,ローレット受入部の第
1の谷部に嵌合することにより,回転軸の回転方向にお
いて係合(掛合)することとなる。これにより,締結力
が得られ,回転軸が歯車に対して相対回転することに起
因する記録ミスの発生を防止することができ,もって記
録ミスのない正確な記録を行うことができる。
【0034】本願請求項12に記載の発明に係る記録装
置は,請求項1から7のいずれか1項において,前記係
合手段が,前記ローレット受入部に周方向に1または2
以上形成された,前記回転軸の挿入方向と平行に延設さ
れた第1の山部から構成されるものであり,前記ローレ
ット形成部が,外周面に周方向に1または2以上形成さ
れた,前記回転軸の軸線と平行に延設された第2の谷部
を有するものである,ことを特徴とする。
【0035】本願請求項12に記載の発明によると,ロ
ーレット形成部の第2の谷部に,ローレット受入部に周
方向に1または2以上形成された,回転軸の挿入方向と
平行に延設された第1の山部が嵌合することにより,締
結力が得られ,回転軸が歯車に対して相対回転すること
に起因する記録ミスの発生を防止することができ,もっ
て記録ミスのない正確な記録を行うことができる。
【0036】本願請求項13に記載の発明に係る記録装
置は,請求項1から12のいずれか1項において,前記
ローレット受入部が,前記回転軸が挿入される前は,そ
の前記回転軸の基端側の位置から前記回転軸の先端側に
向かうにしたがいその内径寸法が次第に小さくなってい
る,ことを特徴とする。
【0037】本願請求項13に記載の発明によると,ロ
ーレット受入部が,その挿入開始端側の位置から挿入開
始端側の反対側に向かうにしたがいその内径寸法が次第
に小さくなっているので,回転軸のローレット形成部が
ローレット受入部にガイドされて挿入されることとな
り,挿入しやすくなる。これにより,記録装置の組み立
て製造が容易となる。特に,回転軸のローレット形成部
も,先端に向かうほど,直径寸法が小さくなっている形
状を有し,これにより,挿入または圧入の完了とともに
ローレット受入部の形状とぴったりと嵌合することが,
一層好ましい。
【0038】本願請求項14に記載の発明に係る記録装
置は,請求項1から13のいずれか1項において,前記
ローレット形成部が,先端に向かうにしたがいその外径
寸法が次第に小さくなっている,ことを特徴とする。本
願請求項14に記載の発明によると,ローレット形成部
が先端に向かうにしたがいその外径寸法が次第に小さく
なっているので,ローレット形成部を歯車,特にローレ
ット受入部に挿入しやすくなる。これにより,記録装置
の組み立て製造が容易となる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態につい
て,図を参照しながら説明する。図1は,本発明に係る
「記録装置」の一例としてのプリンタの概略斜視図を示
す。このプリンタには,キャリッジ51が設けられてい
る。キャリッジ51は,キャリッジ・モータ52にタイ
ミング・ベルト53により接続されて,記録用紙54の
幅方向(主走査方向)に往復移動するように構成されて
いる。キャリッジ51の記録用紙54と対向する面に
は,アクチュエータによりインクを加圧してノズル開口
からインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッド
55,56が設けられている。また,キャリッジ51の
上面には,記録ヘッド55,56にインクを供給するイ
ンク・カートリッジ57,58が着脱可能に搭載されて
いる。
【0040】記録用紙54は,紙送りモータ59に図示
しない樹脂製の動力伝達歯車を介して接続する紙送りロ
ーラ60により一定のピッチで,キャリッジ51の移動
方向と直交する方向に紙送りされる。印刷領域の外側に
記録ヘッド55,56を封止するキャップ61,62を
備えたキャッピング・ユニット63と,キャッピング・
ユニット63よりも印刷領域側にクリーナ・ユニット6
4が設けられている。
【0041】キャッピング・ユニット63は,非印刷時
にキャップ61,62により記録ヘッド55,56を封
止してノズル開口の目詰まりを防止するほかに,ポンプ
・ユニット65からの負圧の供給を受けて,インク充填
時や目詰まり解消時に記録ヘッド55,56からインク
を強制的に吐出させる機能を備えている。また紙送り搬
送路の上流側には紙送りモータ59を動力源とするカッ
トシート・フィーダ66が配設されている。
【0042】次に,前記キャリッジ・モータ52および
紙送りモータ59に取り付けられる「歯車」の一例とし
てのモータ・ピニオン1と,「回転軸」の一例としての
モータ出力軸3との取り付け構造について説明する。図
2は,モータ・ピニオン1を,先端にローレット形成部
2を有するモータ出力軸3に圧入する直前の様子を示す
斜視図(一部断面図)であり,図3は,同様子を示す側
面図(一部断面図)である。図4(a)は,図3のA−
A断面図であり,モータ・ピニオン1のローレット受入
部11の断面を示し,図4(b)は,図3のB−B断面
図であり,モータ出力軸3のローレット形成部2の断面
を示す。図5は,モータ出力軸3の斜視図である。
【0043】モータ・ピニオン1は全体が樹脂で成形さ
れており,この樹脂は,モータ出力軸3の圧入により破
壊されることなくモータ出力軸3の形状に沿って膨張変
形可能なものが選択されている。このモータ・ピニオン
1は,内部に挿入孔7が形成された本体部5を備えてい
る。この本体部5の周囲には,歯9が形成されている。
なお,本明細書においては,モータ・ピニオン1がモー
タ出力軸3に取り付けられたときに,モータ・ピニオン
1がモータ出力軸3の先端側に位置する側をモータ・ピ
ニオン1の先端側と定義し,モータ出力軸3の基端側に
位置する側をモータ・ピニオン1の基端側と定義する。
【0044】挿入孔7は,モータ・ピニオン1の先端側
から順に歯9の回転軸線と同軸的に形成されたそれぞれ
内径寸法が異なる3つの領域から構成されている。すな
わち,挿入孔7の最も先端側には,モータ出力軸3のロ
ーレット形成部2が挿入されるローレット受入部11
が,ローレット受入部11の基端側には,モータ出力軸
3の基軸4が圧入される基軸受入部13が,基軸受入部
13のさらに基端側に位置するモータ・ピニオン1の基
端側端部には,入口部15が,それぞれ形成されてい
る。
【0045】ローレット受入部11には,「係合手段」
の一例である凹凸が形成されている。この凹凸は,図2
および図4に示すように,挿入方向(すなわち歯9の回
転軸線方向)と平行に延設された「第1の山部」71
と,挿入方向と平行に延設された「第1の谷部」72と
が周方向に交互に連続して形成されることにより構成さ
れている。一方,このローレット受入部11に挿入され
るローレット形成部2は,基軸4の先端部分を段引き加
工等により該基軸4の基端より一段細くなるように加工
(たとえば切削加工)して外径寸法をやや小さくし,そ
こにローレット加工を施すことにより形成されている。
ローレット形成部2には,ローレット加工によって,図
4および図5に示すように,モータ出力軸3の軸線と平
行に延設された「第2の山部」17と,軸線と平行に延
設された「第2の谷部」19とが周方向に交互に連続し
て形成されている。
【0046】ローレット受入部11の第1の山部71の
個数とローレット形成部2の第2の谷部19の個数は同
数であり,また,ローレット受入部11の第1の谷部7
2の個数とローレット形成部2の第2の山部17の個数
も同数である。さらに,第1の山部71および第2の谷
部19は,周方向にほぼ同一の間隔(円周角)をおいて
形成され,第1の谷部72および第2の山部17も,周
方向にほぼ同一の間隔(円周角)をおいて形成されてい
る。したがって,ローレット受入部11にローレット形
成部2が挿入されると,第1の山部71に第2の谷部1
9が,第1の谷部72に第2の山部17が,それぞれ嵌
合するようになっている。
【0047】第1の山部71の形状および大きさと第2
の谷部19の形状および大きさがそれぞれほぼ同じであ
り,かつ,第1の谷部72の形状および大きさと第2の
山部17の形状および大きさがそれぞれほぼ同じである
ことが,より一層好ましい。この場合には,ローレット
受入部11にローレット形成部2がぴったりと隙間なく
嵌合し,モータ出力軸3の回転方向における係合(引っ
掛かり)をより一層確実なものとすることができるから
である。
【0048】また,ローレット受入部11の内径寸法
は,ローレット形成部2の外形寸法とほぼ同じか,また
は,より好ましくはローレット形成部2の外径寸法より
僅かに小さくなるように設定されている。
【0049】ここで,「ローレット受入部11の内径寸
法がローレット形成部2の外形寸法とほぼ同じ」とは,
回転軸線から第1の谷部72の最深部までの寸法x2が
モータ出力軸3の軸線から第2の山部17の頂点y1ま
での寸法とほぼ同じで,かつ,回転軸線から第1の山部
71の頂点までの寸法x1がモータ出力軸3の軸線から
第2の谷部17の最深部までの寸法y2とほぼ同じであ
ることをいい,「ほぼ同じ」には,正確に同じである場
合も含まれる。また,「ローレット受入部11の内径寸
法がローレット形成部2の外形寸法より僅かに小さい」
とは,回転軸線から第1の谷部72の最深部までの寸法
x2がモータ出力軸3の軸線から第2の山部17の頂点
までの寸法y1より僅かに小さいこと,および,回転軸
線から第1の山部71の頂点までの寸法x1がモータ出
力軸3の軸線から第2の谷部17の最深部までの寸法y
2より僅かに小さいこと,の双方またはいずれか一方を
いう。
【0050】このような寸法設定により,ローレット受
入部11にローレット形成部2を挿入した場合におい
て,ローレット受入部11の内径寸法がローレット形成
部2の外形寸法とほぼ同じであるときは,ローレット受
入部11はローレット形成部2にほぼぴったりと嵌合
し,ローレット受入部11の内径寸法がローレット形成
部2の外形寸法より僅かに小さいときは,ローレット受
入部11は僅かに膨張することによりローレット形成部
2に嵌合する。
【0051】ローレット受入部11の長さ寸法はローレ
ット形成部2の長さ寸法とほぼ同一であり,モータ出力
軸3にモータ・ピニオン1が挿入されたときに,ローレ
ット形成部2がローレット受入部11にぴったりと嵌ま
り込むことができるようになっている。
【0052】ローレット受入部11の基端側に形成され
た基軸受入部13は,その内径寸法がローレット形成部
2の外径寸法より大きく,ローレット受入部11の内径
寸法よりも大きく構成されている。また,基軸受入部1
3は,ローレット形成部2の長さ寸法よりも十分に長い
寸法を有するとともに,モータ出力軸3の基軸4の直径
寸法よりも僅かに小さい内径寸法を有する。基軸受入部
13の長さ寸法がローレット形成部2の長さ寸法より長
いことにより,図2および図3の矢印に示す如くモータ
出力軸3をモータ・ピニオン1に挿入する際に,モータ
出力軸3の基軸4がモータ・ピニオン1の基軸受入部1
3内に受け入れられた後に,ローレット受入部11への
ローレット形成部2の挿入が開始されるようになってい
る。なお,基軸受入部13への基軸4の圧入は,ローレ
ット受入部11の内径寸法がローレット形成部2の外形
寸法より僅かに小さい場合におけるローレット形成部2
のローレット受入部11への挿入(圧入)力よりも小さ
な圧入力で達成できるようになっている。
【0053】入口部15は,基軸受入部13のさらに基
端側に位置する挿入開始端側となっており,モータ・ピ
ニオン1がモータ出力軸3を受け入れるための開口部と
なっている。この入口部15は,モータ出力軸3を受け
入れ易いようにモータ出力軸3の基軸4よりも大きな内
径寸法を有する。
【0054】以上のように,挿入孔7は,ローレット受
入部11,基軸受入部13および入口部15より構成さ
れるが,歯9は基軸受入部13の外側の位置に形成され
ている。これによりモータ出力軸3へのモータ・ピニオ
ン1の圧入が完了したときに,歯9の回転軸線は,モー
タ出力軸3の基軸4の軸線と一致するようになる。
【0055】次に,モータ・ピニオン1をモータ出力軸
3に挿入して取り付けるときの作用について説明する。
まず図6(a)に示すように,モータ・ピニオン1の基
端側をキャリッジ・モータ52または紙送りモータ59
から延びるモータ出力軸3の先端に臨ませる。次に,図
6(b)に示すように,モータ出力軸3の先端をモータ
・ピニオン1の挿入孔7内へ挿入して行く。この時,ロ
ーレット形成部2は,基軸受入部13より外径が小さい
ためスムースに挿入でき,基軸4が基軸受入部13の位
置まで来た時に実質的な挿入が始まる。
【0056】モータ出力軸3の基軸4は,外面が滑らか
であるため,モータ・ピニオン1に挿入(圧入)力を掛
けることにより,偏心することなく基軸受入部13内に
圧入されていく。図6(b)に示すように,ローレット
形成部2の先端が基軸受入部13の先端まで圧入される
ことによって,モータ出力軸3の軸線とモータ・ピニオ
ン1の軸線とは一致しており,この状態で図6(c)に
示すように,最終的な挿入段階に入る。
【0057】最終的な挿入段階では,モータ出力軸3の
ローレット形成部2がローレット受入部11内に挿入さ
れていく。この時,ローレット受入部11の第1の山部
71はローレット形成部2の第2の谷部19に,ローレ
ット受入部11の第1の谷部72はローレット形成部2
の第2の山部17に,それぞれ嵌合するように位置合わ
せ(位相合わせ)が行われる。この位置合わせは,モー
タ・ピニオン1の先端側(図6における左側)から挿入
孔7の内部を見ることにより容易に行うことができる。
なお,位置合わせは,モータ・ピニオン1の基端側にモ
ータ出力軸3の先端を臨ませる段階(図6(a)に示す
段階)で行うこともできるし,ローレット形成部2がロ
ーレット受入部11内に挿入されていく段階(図6
(b)に示す段階)で行うこともできる。また,図6
(b)に示す段階で位置合わせを行う場合には,モータ
・ピニオン1またはモータ出力軸3(もしくは双方)を
回転させることにより位置合わせを行うこととなるが,
この回転操作は,基軸受入部13の内面(円筒面)およ
び基軸4の外面(円筒面)がともに凹凸のない滑らかな
面で構成されているので容易に行うことができる。
【0058】ローレット形成部2がローレット受入部1
1内に挿入されていく時に,ローレット加工の精度が悪
いためローレット形成部2は偏心するような力を受ける
場合があるが,既に基軸4が基軸受入部13内で偏心さ
れることなく強固に圧入されているため,ローレット形
成部2はローレット受入部11内にほとんど偏心される
ことなく挿入されていく。また,この時点でローレット
形成部2とローレット受入部11との間に偏心が生じて
も,歯9が形成されている基軸受入部13内で基軸4が
偏心してしまうことはない。このようにして,ローレッ
ト形成部2がローレット受入部11内に最後まで挿入さ
れることにより,挿入(圧入)作業は完了する。
【0059】挿入後,ローレット受入部11の第1の山
部71および第1の谷部72とローレット形成部2の第
2の谷部19および第2の山部17とは,モータ出力軸
3が回転する際にそれぞれ係合(掛合)する(すなわち
引っ掛かり合う)こととなる。この係合によって,ロー
レット受入部11に第1の山部71および第1の谷部7
2が形成されていない場合における圧入のみが行われた
ときよりも,モータ・ピニオン1とモータ出力軸3との
締結力が増大する。これにより,より一層大きなトルク
がモータ出力軸3に生じても,モータ・ピニオン1のモ
ータ出力軸3に対する相対回転が防止される。なお,ロ
ーレット受入部11の内径寸法がローレット形成部2の
外形寸法より僅かに小さくなるように設定されている方
が,締結力がより一層増大して好ましい。この場合に
は,係合に加えて,ローレット受入部11がローレット
形成部2を挟圧把持する力が圧入により得られるからで
ある。
【0060】次に,モータ・ピニオン1のローレット受
入部11およびモータ出力軸3のローレット形成部2の
他の実施の形態について説明する。図7は,ローレット
受入部11の第1の山部71の個数とローレット形成部
2の第2の谷部19の個数が異なる(したがって,ロー
レット受入部11の第1の谷部72の個数とローレット
形成部2の第2の山部17の個数も異なる)場合の実施
の形態を示し,同図(a)はローレット受入部11の断
面図であり,同図(b)はローレット形成部2の断面図
である。
【0061】この実施の形態では,ローレット受入部1
1の第1の山部71および第1の谷部72の各個数が,
ローレット形成部2に形成された第2の谷部19および
第2の山部17の各個数よりもそれぞれ少なく設定され
ている。この場合には,ローレット受入部11の第1の
山部71および第1の谷部72のすべてが,ローレット
形成部2の第2の谷部19および第2の山部17にそれ
ぞれ嵌合することはないが,第1の山部71および第1
の谷部72の一部が,第2の谷部19および第2の山部
17のすべてまたは一部と嵌合する。
【0062】また,第1の山部71が形成されている間
隔(円周角)と第2の谷部19が形成されている間隔
(円周角)とは異なっている(第1の谷部72と第2の
山部17についても同様に異なっている)ので,第1の
山部71の一部が第2の谷部19と嵌合しない場合であ
っても,第1の山部71の他の一部は,第2の谷部19
と嵌合する確率が高くなる。第2の山部17と第1の谷
部72についても同様のことが言える。
【0063】したがって,ローレット形成部2をローレ
ット受入部11に挿入する際に,第1の山部71が第2
の谷部19に,第2の山部17が第2の谷部72にそれ
ぞれ嵌合するように位置合わせを行ってから挿入しなく
ても,これらのうちのいずれかが嵌合し,回転方向にお
いて係合することとなる。よって,この実施の形態は,
特に位置合わせを行わなくても,回転方向における係合
を得ることができ,したがって,位置合わせを行うこと
が難しい場合に特に有効である。
【0064】なお,本実施の形態とは逆に,ローレット
受入部11の第1の山部71および第1の谷部72の各
個数が,ローレット形成部2の第2の谷部19および第
2の山部17の各個数よりもそれぞれ少ない場合であっ
てもよい。
【0065】図8は,ローレット受入部11に,モータ
出力軸3の挿入方向(すなわち軸線方向)に延設された
断面略V字型の第1の谷部(溝)73のみが周方向に複
数個(本実施の形態では6個)形成された実施の形態を
示し,同図(a)はローレット受入部11の断面図であ
り,同図(b)はローレット形成部2の断面図である。
この実施の形態では,ローレット形成部2をローレット
受入部11に挿入すると,ローレット受入部11の第1
の谷部73のすべてまたは一部にローレット形成部2の
第2の山部17の一部が嵌合し,回転方向において係合
することとなる。また,この実施の形態によると,前述
した図6に示す実施の形態と同様に,第1の谷部73の
一部が第2の山部17と嵌合しない場合であっても,第
1の谷部73の他の一部は,第2の山部17と嵌合する
確率が高くなる。したがって,ローレット形成部2をロ
ーレット受入部11に挿入する際に,第2の山部17が
第1の谷部73に嵌合するように位置合わせを行ってか
ら挿入しなくても,いずれかの第1の谷部73にいずれ
かの第2の山部17が嵌合し,回転方向における係合を
得ることができる。よって,この実施の形態は,特に位
置合わせを行うことが難しい場合に特に有効である。
【0066】なお,本実施の形態では,第1の谷部を複
数個形成しているが,1つでもよく,1つの場合には,
第2の山部17がこの1つの溝に嵌合するように位置合
わせを行って挿入することとなる。また,第1の谷部,
すなわち溝ではなく,モータ出力軸3の挿入方向に延設
された1つまたは複数の第1の山部,すなわち突起のみ
が形成されていてもよい。この場合には,この複数の突
起の一部は,ローレット形成部2の第2の谷部19に嵌
合することとなる。
【0067】図9および図10は,ローレット形成部2
の他の実施の形態を示す斜視図である。図11(a)
は,図10に示す綾目形態のローレット形成部2を平面
に展開した展開図であり,図11(b)は,同図(a)
の展開図をローレット形成部2の先端側から見た側面図
(C視図)である。
【0068】本発明ではローレット加工の種類は限定さ
れるものではなく,図8に示すように,互いに円周角が
90度ずつ離間した角度的位置にモータ出力軸3の軸線
と平行に断面略V字型の第2の山部(突起)47のみを
複数個(本実施の形態では4個)形成した形態,およ
び,図9に示すように,ローレット形成部2の先端側か
ら基端側に時計回りと反時計回りとにそれぞれ複数の山
部57が斜め方向に延びるように形成され,これらの山
部(凸部)57同士の間に谷部(凹部)59が形成され
ている形態(綾目形態)であってもよい。もちろん,こ
の他にも従来公知のローレットの形態を採用しても良
い。
【0069】なお,図10に示す綾目形態では,図11
(a)の展開図に示すように,たとえば軸線(矢印D方
向)に対して斜め±θ(図11ではθ=45度)の方向
にそれぞれローレット加工し,4角錐状の突出した複数
の山部(凸部)57(たとえば57aから57e)が軸
線方向と平行に一直線上に並んで形成されるようにする
ことが好ましい。これにより,これらの複数の山部57
が,ローレット受入部2に軸線方向に平行に形成された
第1の谷部72(図4等参照)に嵌合し,回転方向にお
いて係合することができるからである。
【0070】図12は,ローレット形成部2が,その先
端に向かうにしたがい次第にその直径寸法が小さくなっ
ているテーパ形状を有する実施の形態を示し,図6と同
様に図12(a)から(c)に向かうにしたがい,モー
タ出力軸3がモータ・ピニオン1に挿入されて行く様子
を示す。このテーパ形状を有するローレット形成部2に
よって,ローレット形成部2のモータ・ピニオン1(特
にローレット受入部11)への挿入が容易になる。ま
た,この実施の形態において,ローレット受入部11
が,その先端側と基端側とがほぼ同じ内径寸法を有する
円筒形状である場合には,ローレット受入部11の先端
側の内径寸法は,ローレット形成部2の先端の直径寸法
とほぼ同じか,または,ローレット形成部2の先端の直
径寸法よりも僅かに小さく設定されていることが好まし
い。これにより,ローレット形成部2の全体がローレッ
ト受入部11に圧入されて嵌まり込み,ローレット形成
部2全体で締結力を得ることができるからである。ま
た,この実施の形態によると,ローレット形成部2の先
端よりさらに太い基端側がローレット受入部11に圧入
されるので,ローレット形成部2は,基端側に向かうほ
ど先端側より大きな力で挟圧されることとなる。したが
って,ローレット形成部2全体が同じ外径寸法を有する
場合よりも,大きな挟圧把持力を得ることができ,締結
力を増大させることができる。
【0071】なお,この実施の形態では,モータ・ピニ
オン1のローレット受入部11を,先端側に向かうにし
たがい次第にその内径寸法が小さくなっているテーパ形
状とすることもできる。たとえば,ローレット形成部2
の傾斜角度とローレット受入部11の傾斜角度とをほぼ
同一とするとともに,ローレット受入部2の先端側内径
寸法および基端側内径寸法を,ローレット形成部2の先
端側直径寸法および基端側直径寸法とそれぞれほぼ同じ
にするか,または,ローレット形成部2の先端側直径寸
法および基端側直径寸法よりそれぞれ僅かに小さくなる
ように設定することができる。これにより,ローレット
形成部2のモータ・ピニオン1(特にローレット受入部
11)への挿入が容易になるとともに,ローレット形成
部2全体がローレット受入部11に嵌合して,ローレッ
ト形成部2全体で締結力を得ることができる。
【0072】図13および図14は,図1に示したプリ
ンタにおいてキャリッジ・モータ52を駆動手段とする
キャリッジ駆動装置の部分だけを取り出して表した図
で,キャリッジ駆動装置21は,フレーム23に対して
モータ出力軸3を有するキャリッジモータ52が取り付
けられており,該モータ出力軸3に前述した構造のモー
タ・ピニオン1(本実施の形態では駆動プーリとして機
能する)が取り付けられている。
【0073】また,フレーム23には従動プーリ25が
設けられ,該従動プーリ25とモータ・ピニオン1との
間にタイミング・ベルト53が巻回されている。また該
タイミング・ベルト53にはキャリッジ29が取り付け
られ(図13では省略されている),該キャリッジ29
はキャリッジ・ガイド31に案内されている。
【0074】このようなキャリッジ駆動装置21では,
タイミング・ベルト53がモータ・ピニオン1に直接接
続しているから,モータ・ピニオン1がモータ出力軸3
に偏心して取り付けられていると,タイミング・ベルト
53の動きに直接影響を及ぼすことになる。また,モー
タ出力軸3がモータ・ピニオン1に対して相対回転する
と,タイミング・ベルト53によるキャリッジ29の往
復動作が正確に行われなくなる。したがって,本発明の
ように偏心なく取り付けることができるモータ・ピニオ
ン1では,キャリッジ29の正確な動きを保証すること
ができ,精密印刷を実現することができるとともに,記
録品質を向上させることができる。また,モータ出力軸
3がモータ・ピニオン1に対して相対回転することが防
止されるので,キャリッジ29の往復動作を正確なもの
とすることができ,その結果,記録ミスのない正確な記
録を行うことができる。
【0075】次に,図15および図16は,図1に示し
たプリンタにおいて紙送りモータ59を駆動手段とする
紙送り装置33の部分だけを取り出して表した図で,該
紙送り装置33は,フレーム35に対して紙送りモータ
59と紙送りローラ60の一端とが取り付けられてお
り,該モータ59のモータ出力軸3には上記した構造の
モータ・ピニオン1が取り付けられている。
【0076】また,紙送りローラ60の先端には樹脂製
のローラ駆動ギア(歯車)39が固定して設けられ,該
ローラ駆動ギア39はモータ・ピニオン1に歯合(樹脂
−樹脂歯合)している。このような構造により,紙送り
モータ59が駆動することによりローラ駆動ギア39が
回転し,これにより紙送りローラ60が回転駆動するよ
うになっている。このような紙送り装置33では,モー
タ・ピニオン1が偏心しているとローラ駆動ギア39と
の噛み合いに支障を来すことがあり,紙送りローラ60
による紙送り動作に影響を与えることがある。また,モ
ータ出力軸3がモータ・ピニオン1に対して相対回転す
ると,紙送りローラ60による紙送り動作が正確に行わ
れなくなる。したがって,本発明のように偏心なく取り
付けることができるとともに,より大きな締結力が得ら
れるモータ・ピニオン1では,安定した,かつ,確実な
紙送り動作を保証することができる。
【0077】なお,以上説明した実施の形態では,「歯
車」の一例としてモータ・ピニオンを説明したが,「歯
車」は,モータ・ピニオンに限定されるものではなく,
他の歯車にも適用できることは言うまでもない。
【0078】
【発明の効果】本発明によると,歯車に回転軸を挿入す
ると,回転軸のうちローレットの形成されていない基軸
の部分が基軸受入部に圧入され,回転軸のうちローレッ
ト形成部がローレット受入部に挿入され,これにより,
歯車と回転軸とが締結される。したがって,回転軸の基
軸の部分は,ローレット加工されていないので,基軸受
入部と高い精度で偏心することなく嵌合することができ
る。そして,歯はこの基軸受入部の外側に位置している
ので,たとえローレット受入部が,ローレット形成部と
偏心した状態で嵌合していても,歯は,その偏心の影響
を受けず,回転軸と偏心することなく回転軸に取り付け
られる。したがって,本発明によると,このような簡単
な構造の歯車によって,該歯車の回転軸の偏心による回
転ブレないし回転ムラをなくし,記録装置の動作を精密
なものとすることができる。特に,該歯車がキャリッ
ジ,紙送りローラ等の記録品質に影響を与える動作系に
使用されると,これらの動作系の動作を精密なものとで
き,その結果,精密な記録を可能にするとともに,記録
品質を向上させることができる。
【0079】一方,ローレット受入部は,回転軸の回転
方向でローレット形成部と係合する係合手段を有するの
で,この係合手段がローレット形成部のローレットと係
合(掛合)し,従来のような単に滑らかな内面を有する
ローレット受入部に圧入された場合よりも,締結力は増
大する。これにより,従来のものより大きなトルクに対
しても,回転軸は,歯車に対して相対回転(たとえば空
回り)することなく,一体回転することが可能となる。
したがって,記録装置の動作を正確なものとすることが
できる。特に,該歯車がキャリッジ,紙送りローラ等の
記録品質に影響を与える動作系に使用されると,相対回
転に起因する記録ミスを防止することができ,その結
果,記録ミスのない正確な記録を行うことができる。
【0080】また,本発明によると,歯車は樹脂製であ
るので,該歯車と噛み合う相手側の樹脂材またはゴム材
等の動力伝達部材が短期間で摩耗することが無く,噛み
合い騒音も小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録装置(プリンタ)の概略斜視
図である。
【図2】モータ・ピニオンをモータ出力軸に挿入する直
前の様子を示す斜視図(一部断面図)である。
【図3】モータ・ピニオンをモータ出力軸に挿入する直
前の様子を示す側面図(一部断面図)である。
【図4】(a)は図3のA−A断面図であり,(b)は
図3のB−B断面図である。
【図5】モータ出力軸の斜視図である。
【図6】(a)は,モータ・ピニオンにモータ出力軸を
挿入する直前の状態を示す一部断面図であり,(b)
は,モータ・ピニオンのローレット受入部手前までモー
タ出力軸を圧入した状態を示す一部断面図であり,
(c)は,モータ・ピニオンにモータ出力軸をほぼ挿入
完了した状態を示す一部断面図である。
【図7】ローレット受入部の第1の山部の個数とローレ
ット形成部の第2の谷部の個数が異なる場合の実施の形
態を示し,(a)はローレット受入部の断面図であり,
(b)はローレット形成部の断面図である。
【図8】ローレット受入部に,モータ出力軸の挿入方向
に延設された断面略V字型の複数の第1の谷部(溝)が
形成された実施の形態を示し,(a)はローレット受入
部の断面図であり,(b)はローレット形成部の断面図
である。
【図9】ローレット形成部の他の実施の形態を示す斜視
図であり,互いに円周角が90度ずつ離間した角度的位
置に,モータ出力軸の軸線と平行に4つの第2の山部
(突起)を形成した形態を示す。
【図10】ローレット形成部の他の実施の形態を示す斜
視図であり,ローレット形成部の先端側から基端側に時
計回りと反時計回りとにそれぞれ複数の山部が斜め方向
に延びるように形成され,これらの山部同士の間に谷部
が形成されている形態(綾目形態)を示す。
【図11】(a)は,図10に示す綾目形態のローレッ
ト形成部を平面に展開した展開図であり,(b)は,
(a)の展開図をローレット形成部の先端側から見た側
面図(C視図)である。
【図12】ローレット形成部が,その先端に向かうにし
たがい次第にその直径寸法が小さくなっているテーパ形
状を有する実施の形態を示す図である。
【図13】図1に示したプリンタにおいてキャリッジ・
モータを駆動源とするキャリッジ駆動装置の部分だけを
取り出して表した上面図である。
【図14】図1に示したプリンタにおいてキャリッジ・
モータを駆動源とするキャリッジ駆動装置の部分だけを
取り出して表した側面図である。
【図15】図1に示したプリンタにおいて紙送りモータ
を駆動手段とする紙送り装置の部分だけを取り出して表
した上面図である。
【図16】図1に示したプリンタにおいて紙送りモータ
を駆動手段とする紙送り装置の部分だけを取り出して表
した側面図である。
【符号の説明】
1 モータ・ピニオン 2 ローレット形成部 3 モータ出力軸 4 基軸 5 本体部 7 挿入孔 9 歯 11 ローレット受入部 13 基軸受入部 15 入口部 17,47 第2の山部 19 第2の谷部 21 キャリッジ駆動装置 29 キャリッジ 31 キャリッジ・ガイド 33 紙送り装置 39 ローラ駆動ギア(樹脂製歯車) 52 キャリッジ・モータ 53 タイミング・ベルト 59 紙送りモータ 57 山部(凸部) 59 谷部(凹部) 60 紙送りローラ 71 第1の山部 72,73 第2の谷部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に取り付けられた樹脂製の歯車と
    樹脂材やゴム材等から成る非金属製の動力伝達部材との
    噛み合いにより,動作系に駆動手段からの駆動力を伝え
    る構成の記録装置において,前記回転軸と前記歯車との
    取り付け構造が,基軸と該基軸の小径加工された先端に
    ローレット形成部を備える回転軸に対して前記歯車が締
    結されて成り,前記歯車が,内側に挿入孔が形成される
    本体部と,該本体部の外側に形成される歯とを備えてお
    り,前記挿入孔が,互いに前記歯の回転軸線と同軸的に
    形成されるローレット受入部と基軸受入部とを備えてお
    り,前記ローレット受入部が,前記回転軸の先端側に位
    置し,かつ,前記ローレット形成部の外径寸法とほぼ同
    じ大きさの内径寸法と,前記回転軸の回転方向で前記ロ
    ーレット形成部と係合する係合手段とを有し,前記基軸
    受入部が,前記ローレット受入部より前記回転軸の基端
    側に位置し,かつ,前記回転軸が挿入される前は,前記
    ローレット形成部の外径寸法より大きく,前記回転軸の
    基軸の外径寸法より小さい内径寸法を有し,前記歯が,
    前記基軸受入部の外側に位置している,ことを特徴とす
    る記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において,前記回転軸が,モー
    タ出力軸であり,前記歯車が,該モータ出力軸に取り付
    けられるモータ・ピニオンであり,前記動作系が,前記
    モータ・ピニオンにタイミング・ベルトが噛み合って該
    タイミング・ベルトに連結されたキャリッジを走査する
    ためのキャリッジ駆動装置である,ことを特徴とする記
    録装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において,前記回転軸が,モー
    タ出力軸であり,前記歯車が,該モータ出力軸に取り付
    けられるモータ・ピニオンであり,前記動作系が,前記
    モータ・ピニオンに他の樹脂製歯車が噛み合って紙送り
    ローラを駆動するための紙送りローラ駆動装置である,
    ことを特徴とする記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項におい
    て,前記ローレット受入部が,前記ローレット形成部の
    外径寸法より小さい内径寸法を有する,ことを特徴とす
    る記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項におい
    て,前記基軸受入部が,前記ローレット形成部の軸線方
    向長さより大きな軸線方向長さを有している,ことを特
    徴とする記録装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれか1項におい
    て,前記ローレット受入部が,前記ローレット形成部の
    軸線方向長さとほぼ同一の長さであることを特徴とする
    記録装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれか1項におい
    て,前記挿入孔における,前記回転軸の最も基端側に
    は,前記基軸の外径寸法より大きな内径寸法を有する入
    口部が形成されている,ことを特徴とする記録装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれか1項におい
    て,前記係合手段が,前記ローレット受入部に周方向に
    交互に連続して形成された,前記回転軸の軸線方向と平
    行に延設された第1の山部と,前記回転軸の軸線方向と
    平行に延設された第1の谷部とから構成されるものであ
    り,前記ローレット形成部が,外周面に形成された,前
    記回転軸の軸線と平行に延設された第2の山部および第
    2の谷部の双方またはいずれか一方を有するものであ
    る,ことを特徴とする記録装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において,前記第2の山部およ
    び前記第2の谷部が,前記ローレット形成部の外周面に
    周方向に交互に連続して形成されており,前記第1の山
    部の個数が,前記第2の谷部の個数と同じであり,か
    つ,前記第1の谷部の個数が前記第2の山部の個数と同
    じであり,前記第1の山部および前記第2の谷部が,周
    方向にほぼ同一の間隔をおいて形成され,かつ,前記第
    1の谷部および前記第2の山部が,周方向にほぼ同一の
    間隔をおいて形成されている,ことを特徴とする記録装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項8において,前記第2の山部お
    よび前記第2の谷部が,前記ローレット形成部の外周面
    に周方向に交互に連続して形成されており,前記第1の
    山部の個数が前記第2の谷部の個数と異なる,ことを特
    徴とする記録装置。
  11. 【請求項11】 請求項1から7のいずれか1項におい
    て,前記係合手段が,前記ローレット受入部に周方向に
    1または2以上形成された,前記回転軸の挿入方向と平
    行に延設された第1の谷部から構成されるものであり,
    前記ローレット形成部が,外周面に周方向に1または2
    以上形成された,前記回転軸の軸線と平行に延設された
    第2の山部を有するものである,ことを特徴とする記録
    装置。
  12. 【請求項12】 請求項1から7のいずれか1項におい
    て,前記係合手段が,前記ローレット受入部に周方向に
    1または2以上形成された,前記回転軸の挿入方向と平
    行に延設された第1の山部から構成されるものであり,
    前記ローレット形成部が,外周面に周方向に1または2
    以上形成された,前記回転軸の軸線と平行に延設された
    第2の谷部を有するものである,ことを特徴とする記録
    装置。
  13. 【請求項13】 請求項1から12のいずれか1項にお
    いて,前記ローレット受入部が,前記回転軸が挿入され
    る前は,その前記回転軸の基端側の位置から前記回転軸
    の先端側に向かうにしたがいその内径寸法が次第に小さ
    くなっている,ことを特徴とする記録装置。
  14. 【請求項14】 請求項1から13のいずれか1項にお
    いて,前記ローレット形成部が,先端に向かうにしたが
    いその外径寸法が次第に小さくなっている,ことを特徴
    とする記録装置。
JP2000016588A 1999-01-28 2000-01-26 記録装置 Pending JP2000280557A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000016588A JP2000280557A (ja) 1999-01-28 2000-01-26 記録装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-20361 1999-01-28
JP2036199 1999-01-28
JP2000016588A JP2000280557A (ja) 1999-01-28 2000-01-26 記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000280557A true JP2000280557A (ja) 2000-10-10

Family

ID=26357298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000016588A Pending JP2000280557A (ja) 1999-01-28 2000-01-26 記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000280557A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018033300A (ja) * 2016-08-26 2018-03-01 日本電産三協電子(東莞)有限公司 モータ装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018033300A (ja) * 2016-08-26 2018-03-01 日本電産三協電子(東莞)有限公司 モータ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7748925B2 (en) Rotating member fixing structure
JP3073822B2 (ja) シート送りローラ及び前記シート送りローラを用いた記録装置
JP2004308702A (ja) ハス歯ベルト伝動装置
JP2000283264A (ja) 歯車および歯車装置
JP2000280557A (ja) 記録装置
JP2001235010A (ja) 歯車装置,歯車,および該歯車装置を備えた記録装置
JP2001235009A (ja) 歯車装置,歯車,および該歯車装置を備えた記録装置
US6702492B2 (en) Recording apparatus
US20050156375A1 (en) Thermally transcribing printer and image forming apparatus
JP2001208167A (ja) 歯車装置,歯車,および該歯車装置を備えた記録装置
JPH11153129A (ja) 円筒状構造体、該円筒状構造体の製造方法、及び、該製造方法に用いるスリーブのかしめ装置、並びに、現像ローラ、該現像ローラの製造方法、及び、現像装置
JP7282633B2 (ja) 駆動装置及び画像形成装置、並びに駆動装置の製造方法
JP3492059B2 (ja) 記録媒体搬送装置
JP2012189134A (ja) 部品取付構造
JP2004270728A (ja) 回転部品及びその製造方法
JPS6246022A (ja) 回転伝達装置
JP2009222169A (ja) 揺動歯車装置およびこれを備えるユニット型歯車装置ならびにその組立方法
JPH08174944A (ja) プリンタの紙送り装置
JP3082818B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3526396B2 (ja) シリアルプリンタのキャリッジ駆動機構
JPH1067444A (ja) 搬送ローラ及び記録材搬送装置及び記録装置
JPH10148214A (ja) 駆動力伝達装置
JPH035180A (ja) シリアルプリンタにおける紙送り装置
JPH11254775A (ja) シリアル型記録装置
JPH0986008A (ja) 回転軸支持装置