JP2000277417A - 荷電粒子線露光装置及び該装置を用いたデバイス製造方法 - Google Patents

荷電粒子線露光装置及び該装置を用いたデバイス製造方法

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JP2000277417A JP11081448A JP8144899A JP2000277417A JP 2000277417 A JP2000277417 A JP 2000277417A JP 11081448 A JP11081448 A JP 11081448A JP 8144899 A JP8144899 A JP 8144899A JP 2000277417 A JP2000277417 A JP 2000277417A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性の高い荷電粒子線描画装置を提供す
る。 【解決手段】 荷電粒子線を被露光面のサブフィールド
上を偏向させながら偏向毎に該荷電粒子線の照射を個別
に制御することにより該サブフィールド内を描画し、前
記被露光面上の複数のサブフィールドを順次描画する荷
電粒子線露光装置において、偏向毎に前記荷電粒子線を
制御する第1制御手段と、前記第1制御手段への制御信
号を時系列に並ばせて記憶し、動作司令毎に前記第1制
御手段に該制御信号を順次入力する第1記憶手段と、サ
ブフィールド毎に前記荷電粒子線を制御する第2制御手
段と、前記第2制御手段への制御信号を時系列に並ばせ
て記憶し、動作司令毎に前記第2制御手段に該制御信号
を順次入力する第2記憶手段と、前記第1、第2の記憶手
段への動作司令のそれぞれを同一の時系列データ上に配
して記憶し、外部信号毎に各時系列のデータを対応する
記憶手段に送る司令記憶手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に半導体集積回
路等の露光に用いられる電子ビーム露光装置、イオンビ
ーム露光装置等の荷電粒子線露光装置に関するものであ
る。特に、荷電粒子線を用いてパターン描画を行う荷電
粒子線露光装置及び該装置を用いたデバイス製造方法。
【0002】
【従来の技術】従来の荷電粒子線露光装置の一例とし
て、図1に電子ビーム描画装置の概略構成図を示す。図
中710は試料室であり、この試料室710内には半導体ウェ
ーハ若しくはガラスマスク等の試料711を載置したXYス
テージ712が収容されている。 XYステージ712は、 XYス
テージ制御回路713によりX方向(紙面左右方向)及び
Y方向(紙面裏表方向)に駆動される。
【0003】試料室710の上方には、電子ビーム光学系7
20が配置されている。この光学系720は、電子銃721,各
種レンズ722〜727,ブランキング用偏向器731,ビーム寸
法可変用偏向器732,ビーム走査用の主偏向器733,ビーム
走査用の副偏向器734及びビーム成形アパーチャ等から
構成されている。そして、主偏向器733により所定の副
偏向領域(サブフィールド)に位置決めし、副偏向器73
4によりサブフィールド内での図形描画位置の位置決め
を行うと共に、ビーム寸法可変用偏向器732及び成形ア
パーチャによりビーム形状を制御し、 XYステージ712を
一方向に連続移動しながらLSIチップのフレーム領域を
1回のXYステージ712連続移動により描画可能な範囲内
で集めた描画ストライプ領域を描画処理する。更に、 X
Yステージ712を連続移動方向と直交する方向にステップ
移動し、上記処理を繰り返して各描画ストライプ領域を
順次描画処理するものとなっている。
【0004】一方、主制御系は、描画制御データメモリ
741に記憶されたストライプ毎の描画制御データを、ブ
ランキング制御回路745,ビーム成形制御回路746,主偏向
器制御回路747及び副偏向器制御回路748に送られる。そ
して、各制御回路は、同期信号発生回路749からの同期
信号に同期して、制御対象を描画制御データに基づいて
制御する。
【0005】即ち、同期信号発生回路749からの同期信
号に同期して、まず初めに、主偏向器制御回路747が、
前記光学系の主偏向器733に所定の偏向信号を印加し、
これにより電子ビームは指定のサブフィールド位置に偏
向走査される。主偏向器制御回路747が同期信号を受信
後一定時間を経て、主偏向制御回路から電子ビームが指
定の位置に整定され露光可能であるという許可信号が、
ブランキング制御回路745,ビーム成形制御回路746,副偏
向器制御回路748に送られる。それと同時に、同期信号
発生回路749からの同期信号を受信し、それに同期し
て、副偏向器制御回路748は、副偏向器734に所定の副偏
向信号を印加し、ビーム成形制御回路746は、ビーム寸
法可変用偏向器732に所定の偏向信号を印加し、これに
より電子ビームの寸法を制御し、ブランキング制御回路
745は、ブランキング用偏向器731に所定の偏向信号を印
加し、これにより電子ビームの照射を制御する。これに
よりサブフィールド毎の描画処理が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】制御系の制御対象が目
標値に達成するまでの時間を整定時間とすると、主偏向
器733は偏向量によって、その整定時間が異なる。従来
においては、主偏向器733の最長の整定時間をその整定
時間とみなして固定していた。すなわち、主偏向器制御
回路747が同期信号を受信後その固定された整定時間を
経て、主偏向制御回路から電子ビームが指定の位置に整
定され露光可能であるという許可信号が、各制御系に送
られている。したがって、主偏向器733の偏向量によっ
ては、無駄な待ち時間が設定され、電子ビーム露光装置
の生産性を劣化させていた。更に実際の露光装置には、
サブフィールドの描画処理毎に電子ビームを制御する制
御系が複数存在し、かつ各制御系の整定時間が事前の状
態によって異なるので、その中で最長の整定時間を待ち
時間としている。その結果、より生産性を劣化させてい
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに本発明の荷電粒子線露光装置ある形態は、荷電粒子
線を被露光面のサブフィールド上を偏向させながら偏向
毎に該荷電粒子線の照射を個別に制御することにより該
サブフィールド内を描画し、前記被露光面上の複数のサ
ブフィールドを順次描画する荷電粒子線露光装置におい
て、偏向毎に前記荷電粒子線を制御する第1制御手段
と、前記第1制御手段への制御信号を時系列に並ばせて
記憶し、動作司令毎に前記第1制御手段に該制御信号を
順次入力する第1記憶手段と、サブフィールド毎に前記
荷電粒子線を制御する第2制御手段と、前記第2制御手
段への制御信号を時系列に並ばせて記憶し、動作司令毎
に前記第2制御手段に該制御信号を順次入力する第2記
憶手段と、前記第1、第2の記憶手段への動作司令のそれ
ぞれを同一の時系列データ上に配して記憶し、外部信号
毎に各時系列のデータを対応する記憶手段に送る司令記
憶手段とを有することを特徴とする。
【0008】前記荷電粒子線は、複数のサブフィールド
で構成されるストライプ内を描画し、前記被露光面上の
複数のストライプを順次描画し、更に、前記第1記憶手
段は、時系列の制御信号を並ばせて記憶した要素記憶手
段をストライプ毎に有し、切り替え司令により、前記第
1制御手段に入力する制御信号を記憶する要素記憶手段
に切り替える手段を有し、前記司令記憶手段は、該切り
替え司令を時系列データ上に配して記憶し、前記外部信
号毎に順次該時系列のデータを第1記憶手段に送ること
を特徴とする。
【0009】本発明の荷電粒子線露光装置他のある形態
は、複数の荷電粒子線を被露光面上を偏向させ、偏向毎
に各荷電粒子線の照射を個別に制御し、各荷電粒子線毎
のマイクロフィールドにパターンを描画することにより
前記複数のマイクロフィールドで構成されるサブフィー
ルド内を描画し、前記被露光面上の複数のサブフィール
ドを順次描画する荷電粒子線露光装置において、前記複
数の荷電粒子線を偏向させる偏向器と、前記偏向器への
偏向信号を時系列に並ばせて記憶し、動作司令毎に前記
偏向器に該偏向信号を順次入力する第1記憶手段と、各
荷電粒子線の照射を個別に制御する照射制御手段と、各
荷電粒子線毎に前記照射制御手段への制御信号を時系列
に並ばせて記憶し、前記照射制御手段に各荷電粒子線毎
の該制御信号を動作司令毎に順次入力する第2記憶手段
と、サブフィールド毎に荷電粒子線を制御する荷電粒子
制御手段と、前記荷電粒子線への制御信号を時系列に並
ばせて記憶し、動作司令毎に前記荷電粒子線制御手段に
該制御信号を順次入力する第3記憶手段と、前記第1、
第2、第3の記憶手段への動作司令のそれぞれを同一の時
系列データ上に配して記憶し、外部信号毎に順次各時系
列のデータを対応する記憶手段に送る工程記憶手段とを
有することを特徴とする。
【0010】前記荷電粒子線は、複数のサブフィールド
で構成されるストライプ内を描画し、前記被露光面上の
複数のストライプを順次描画し、更に、前記第2記憶手
段は、各荷電粒子線毎の時系列の制御信号を記憶した要
素記憶手段をストライプ毎に有し、切り替え司令によ
り、前記照射制御手段に入力する制御信号を記憶する要
素記憶手段に切り替える手段を有し、前記工程記憶手段
は、該切り替え司令を時系列データ上に配して記憶し、
前記外部信号毎に該時系列のデータを前記第2記憶手段
に送ることを特徴とする。
【0011】前記荷電粒子線制御手段は、前記複数の荷
電粒子線を異なるサブフィールドに偏向させる偏向器で
あることを特徴とする。
【0012】前記荷電粒子線制御手段は、前記荷電粒子
線の焦点位置を補正する手段であることを特徴とする。
【0013】前記荷電粒子線制御手段は、前記複数の荷
電粒子線の焦点位置を個別に補正する手段あることを特
徴とする。
【0014】前記荷電粒子線制御手段は、前記荷電粒子
線の非点を補正する手段であることを特徴とする。
【0015】本発明のデバイス製造方法は、上記荷電粒
子線露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴と
する。
【0016】
【発明の実施の形態】荷電粒子線の一例として本実施形
態では電子ビーム露光装置の例を示す。なお、電子ビー
ムに限らずイオンビームを用いた露光装置にも同様に適
用できる。
【0017】(電子ビーム露光装置の構成)図2は本発
明の電子線描画装置の概略構成を表した図である。同図
において1は描画のための線源である電子銃であり、2
は電子銃1から射出された電子ビーム3を成形加工し所
望の特性にして照射するための照射系、4は照射系2に
よって照射された電子ビーム3から複数の電子ビーム5
を生成し且つパターンが描画されるべき試料上での像面
彎曲が減少するように中間像7を形成するためのCLA
ユニット、6は前記複数の電子ビーム5をオン叉はオフ
するブランカーアレイ、7は前記CLAユニット4によ
って形成される中間像、8は前記中間像7を試料上に縮
小投影して所望のパターンを描画するための縮小投影
系、9は試料を前記縮小投影系8の光軸に垂直な面内を
移動させるためのXYステージ、10は試料の被露光面
を前記縮小投影系の像面に合わせるためのレベリングス
テージ、11は試料が載置されるチャック、12はチャ
ック11上の試料面の高さや傾き等を計測するための面
計測系、13は試料上にパターニングされたアライメン
トマークや各種の補正用マークを計測するためのオフア
クシススコープ、14は試料室、15はチャック11上
の試料を交換し且つ装置と搬送系16との間で試料の受
け渡しを行うための前室、16は試料をキャリア等から
取り出して前記前室15に供給し、前記前室15から描
画済みの試料を取り出してキャリア等に収納するための
搬送系、17は電子銃1と照射系2とCLAユニット4
とブランカーアレイ6と縮小投影系8と面計測系12と
オフアクシススコープ13とを支持する鏡筒支持体、1
8は外乱振動の前記鏡筒支持体17への伝達を抑止する
鏡筒マウント、19は鏡筒マウント18と前室15とを
支持する本体支持体、20はXYステージ9とレベリン
グステージ10を支持するためのステージマウント、2
1は前記XYステージの駆動反作用力を支持するための
ステージ反力支持体、22は装置内部を真空に保つため
の本体真空ポンプ、23は前室15内を排気するための
前室真空ポンプ、24は装置全体の温度と装置各部の冷
却系を管理し調節するチャンバー、25は装置を制御す
るための制御系、26は前記電子銃1と照射系2と縮小
投影系8とに高安定な電圧および電流を供給するための
電源ユニットとそれらの電源を制御する電源制御部27
を有する電源システム、28は描画すべき回路パターン
に対応したCADデータを本電子線描画装置が扱える描
画データに変換するためのデータサーバである。
【0018】以下、これらの構成をさらに詳細に説明す
る。
【0019】図3は電子銃1の詳細を表す図で、同図に
おいて100はエミッタで電子の発生源であり、LaB
6(六ホウ化ランタン)の単結晶を円柱状に切り出し、
電子の放出面を半球状に加工したものを用いている。1
01は通電加熱のためのグラファイトヒータで、ヒータ
電極103を介して電流を供給しエミッタ100を所望
の温度に加熱維持する。104はバイアス電極でエミッ
タ100の電位に対して負の電圧を印加して電子の発生
領域を制限するとともに、エミッタ100との間に生成
する電場が収束作用を有するように構成されている。1
05はアノードでエミッタ100の電位に対して正の電
圧が印加され、エミッタ100から電子を引き出し、放
出された電子をさらに加速してクロスオーバ106を形
成させる。実際には、アノード105は接地電極として
構成されていて、エミッタ100はこの接地電位に対し
て負の高電位を有している。また、ヒータ電極103は
前記電源システム26から電源の供給を受けて、ヒータ
101は定電流駆動されている。同様にエミッタ10
0、バイアス電極104にも前記電源システム26から
電源が供給され電源制御部27によって制御されてい
る。さらに電子銃内部は前記本体真空ポンプ22を用い
て排気して10−8Torr以下の高真空状態に保たれ
ている。
【0020】図4は本実施形態の電子銃で得られる輝度
の角度分布特性である。図から分かるように広い角度に
渡って高輝度であることが本実施形態の電子銃の特徴で
ある。
【0021】図5は照射系2の詳細を表す図である。同
図において110はビームアライメント偏向器で前記電
子銃1から射出された電子ビーム3の光軸位置を調整
し、電子ビームが電子光学系に正しく入射するように設
定される。ビームアライメント偏向器110は電源シス
テム26から電源の供給を受けて、電源制御部によって
制御され、例えばエミッタの交換や電子ビーム光軸位置
の変動時に手動或いは後述する制御系25からの指令に
よって自動的に調整されるように構成されている。11
1は第一制限開口で前記電子ビーム3の外周部分を遮蔽
して不要な電子を以降の電子光学系に入射させないよう
にしている。112、113は前記電子銃1から射出さ
れる電子ビーム3のクロスオーバ106の像の形状を加
工するための成形レンズ群であり、第一成形レンズ11
2はクロスオーバ106の像114を形成し、第二成形
レンズ113は像114の像115を形成している。こ
れら第一成形レンズ112と第二成形レンズ113は前
記システム電源26から電源の供給を受け且つ各々のレ
ンズの焦点距離が可変になるように制御されていて、こ
れらの焦点距離を調整することで所望の大きさの像11
5を得ている。前記成形レンズ群で所望の大きさに成形
されたクロスオーバ106の像115から射出した電子
ビームは、コリメータレンズ116によって略平行ビー
ムにされて前記CLAユニット4に入射する。117は
ソースブランカで、前記電子ビーム3をこれ以降の電子
光学系に入射させる必要のない場合にストッパー118
で遮蔽するようになっている。
【0022】次に図6はCLAユニット4及ブランカー
アレイ6の断面図で同図において、120は第一アパー
チャアレイで光軸に垂直な面内で64×64のマトリッ
クス状に配列させた複数のアパーチャで構成されてお
り、前記電子ビーム3を複数の要素ビーム121からな
るマルチビームに分割している。分割された各要素ビー
ム121は、第一ユニポテンシャルレンズ122に入射
する。第一ユニポテンシャルレンズ122は前記第一ア
パーチャアレイ120の各アパーチャに対応したレンズ
群を有するマルチレンズアレイで、前記第一アパーチャ
と同様に光軸に垂直な面内に64×64のマトリックス
状に各レンズが配列させてある。第二ユニポテンシャル
レンズ123、第三ユニポテンシャルレンズ124、第
四ユニポテンシャルレンズ125も前記第一ユニポテン
シャルレンズと同様なマルチレンズアレイであって、本
実施形態ではこの4つのユニポテンシャルレンズを用い
て要素ビーム121の各々に対応する中間像126を得
ている。本発明の電子線描画装置は、ここで得られる中
間像126を前記縮小投影系8によってパターンが描画
されるべき試料面上に結像させ、それらを偏向して所望
のパターンを描画するようになっている。ここで、中間
像126は、縮小投影系8で生じる収差を補正するよう
に結像している。本実施形態のユニポテンシャルレンズ
群は、これらの収差のうち像面彎曲を高精度に補正する
機能を有している。
【0023】図7は第一ユニポテンシャルレンズ122
の一例を表す中間電極の平面図で、64×64のマトリ
ックス状に配列させた要素ユニポテンシャルレンズ12
7に各々別々のパワーを持たせることで、各要素ビーム
121の中間像の結像位置を任意に設定することができ
る。そこで、マトリックス状配列を縮小投影系8の光軸
に軸対称な形状になるように、例えば同心円状の領域A
128〜領域E132に分割して、それらの領域毎に各
要素ビーム121の中間像126の結像位置を調節し
て、最終的に試料面での像面彎曲を無視できるほどに小
さくしてる。ここで、ユニポテンシャルレンズが4枚で
構成されているのは、ユニポテンシャルレンズの製作上
の容易さと補正機能の安定度を加味した結果であり、同
機能を実現する上においては他の構成であってもかまわ
ない。ユニポテンシャルレンズは三層電極構造で、通常
外側の電極を接地電位にして中間電極に所望の電圧を印
加する。前述の様に各要素ユニポテンシャルレンズ12
7に各々別々のパワーを持たせるということは、各要素
ユニポテンシャルレンズの各中間電極に各々別々の電圧
を印加することになる。マルチレンズアレイの製作上、
多くの中間電極からの配線を外部へ引き出す際に、それ
らの配線が要素ユニポテンシャルレンズの近傍を通るた
めに要素ユニポテンシャルレンズ内の電界が乱れて要素
ビームの結像位置が設定通りにならない場合がある。こ
うしたことを踏まえて本実施形態では、第一ユニポテン
シャルレンズ122ではマトリックス状配列の列方向に
領域分割して行単位で同一且つ列方向に対称なパワーを
持たせ、第二ユニポテンシャルレンズ123では、行方
向に領域分割し列単位で同一且つ行方向に対称なパワー
をもたせ、これら第一のユニポテンシャルレンズ122
と第二のユニポテンシャルレンズ123の二つを組み合
わせて、縮小投影系8の光軸に軸対称な領域分割をした
場合と同等な中間像106を形成している。このように
すると各ユニポテンシャルレンズの中間電極の配線は非
常に単純になり前述のような問題は起こりにくくなる。
この様子を図8に示す。同図において133は第一ユニ
ポテンシャルレンズ122の中間電極でマトリックス状
配列の各行を共通パターンとしてあり、第二ユニポテン
シャルレンズ123の中間電極134はマトリックス状
配列の各列を共通パターンにしてある。実際のユニポテ
ンシャルレンズはこれら各々の中間電極の上下に接地電
極層を設けて三層構造となっていることは先述した通り
である。
【0024】このように第一ユニポテンシャルレンズ1
22と第二ユニポテンシャルレンズ123を構成したう
えで、本実施形態では更に第三ユニポテンシャルレンズ
124と第四ユニポテンシャルレンズ125を組み合わ
せ、合計4枚のユニポテンシャルレンズを組み合わせ、
各々のパワー配分を調節してさらに最適化してある。さ
らに、各ユニポテンシャルレンズ内の中間電極に印加す
る電圧を描画動作中にダイナミックに調節して最適な像
が得られるようにしている。
【0025】さて図6に戻って同図の136は第一アパ
ーチャアレイ120、第一〜第四ユニポテンシャルレン
ズ(122〜125)と対応するように64×64のマ
トリックス状に配列させたマルチブランカで、各要素ビ
ーム121を個別にブランキングするために各々別々に
ブランキング電極137を配置してある。138はマル
チブランカ136の各開口に対応したアパーチャを有す
るストッパーアレイで、ブランキング時にはマルチブラ
ンカ136で偏向された各要素ビームがストッパーアレ
イ138で遮蔽されるように構成してある。パターン描
画の際には、各ブランキング電極137を独立に制御し
て、要素ビームを任意の描画タイミングでオン・オフさ
せると同時に、オン時間をも制御して各要素ビームの試
料上へのドーズ量を制御している。
【0026】次に図9は縮小投影系8の詳細を表した図
である。同図において、140はフィールドレンズであ
ると同時に固定倍率レンズであり、最終的な投影倍率が
所定の値になるようにその磁場強度が設定される。14
1は第一縮小レンズ群、142は第二縮小レンズ群で、
これらのレンズ群をもって縮小投影レンズ143を構成
している。該縮小投影レンズ143によって中間像12
6を50分の1の比率で試料上に投影して結像させてい
る。144は光軸の回りの円周上に対向した八つの磁極
をもつ八極構造のダイナミック非点補正コイルで、主と
して後述する主偏向器146による描画ビームの偏向に
よって生じる非点歪みを補正する。145は第二制限開
口でパターン描画に不要な電子を遮蔽する。倍率補正コ
イル146はダイナミック非点補正コイル144と同じ
構造の補正コイル群で構成されており、これらを用いて
中間像126の各々の方向の最終的な結像倍率を調節し
ている。148、149、は各々主偏向器、副偏向器
で、中間像126の像Nをパターン描画するべき試料上
で走査し且つXYステージ8を駆動しながら所望のパタ
ーンを得ている。
【0027】これらの偏向器とXYステージの動作によ
ってパターンを描画していく様子を図10に示す。
【0028】図10において、150はパターンが描画
されるべき試料であり、ここではウエハを示している。
151は該ウエハ150上に形成する回路チップであ
る。152はドットで、パターン描画の際の最小単位で
ある。ドット152は中間像126の各要素ビーム12
1の縮小投影像でり、従ってこのドットが試料上にマト
リックス状配列をもって結像している。このドットの配
列ピッチを例えば4μmに設定した場合には、ドット1
52を4μm角の領域内(マイクロフィールド153)
で副偏向器149によってXY方向に偏向走査して領域
内に描画すべきパターンを描画する。ここで、64×6
4個の各ドットが同時に各マイクロフィールド153内
を描画するように構成されているので、この一連の動作
で256μm(4μm×64)角の領域が同時に描画さ
れる。このように構成される領域がサブフィールド15
4で、更にサブフィールド154を主偏向器148、を
用いてX方向に偏向走査して主フィールド155を得
る。主フィールド155の大きさは主偏向器148の偏
向幅によって決定されるが、ここでは主偏向器148の
偏向幅を約4mmとしている。このようにした場合、主
フィールド155は16のサブフィールドが一列に並ん
だ形状となる。次にこの主フィールド155をXYステ
ージ9によってY方向に走査すると、ステージストライ
プ156が描画される。ここで、ステージストライプ1
56上のパターン描画に際しては、XYステージ9を連
続駆動するため、各主フィールド155間のパターン繋
ぎ、及び主フィールド155内のサブフィールド間のパ
ターン繋ぎ、と各サブフィールド内のパターン描画歪
み、とを抑えるために、主偏向器148はY方向の偏向
器を備えており該偏向器を用いてXYステージ9のY方
向の動きに追従するように構成している。この様にステ
ージストライプ156を繰り返し描画することで最終的
に回路チップ151の描画を終える。なお主偏向器14
8は、所謂振り戻しをする二段の偏向器を構成してもよ
い。
【0029】図9に戻って、160は空芯構造のダイナ
ミックフォーカスコイルであり、主偏向器148の偏向
量にもとづいて、サブフィールド154毎に中間像12
6の縮小投影レンズ143による像が所定の位置に結像
するように調節している。次に、先述した第一縮小レン
ズ群141と第二縮小レンズ群142で構成される、縮
小投影レンズ143は、いわゆるMOL(移動レンズ)
タイプのレンズであって、このためMOL補正コイル群
161を備えている。MOL補正コイル群161は主偏
向器148の偏向量に基づいて、いわゆるMOL条件を
満足するように駆動され常に最適な特性が得られるよう
に構成されている。図11はMOL条件を満足させるた
めに必要な補正磁場162と縮小投影レンズ143のも
との磁場163とMOL補正コイル群161が実際に生
成する磁場164を表した図である。同図において、1
62は1次のMOL条件を満足させる補正磁場曲線で、
MOL補正コイル群161の生成磁場曲線164がこの
補正磁場曲線162に一致するよう各MOL補正コイル
が駆動されている。
【0030】図9に戻って、リフォーカスコイル170
は、ある時間区間に縮小投影系8のカラム内を流れる要
素ビーム121の総ビーム電流の大きさに基づいて駆動
され、空間電荷効果等による各要素ビーム121の像面
でのボケを補正している。ここで縮小投影系8の各要素
のうち、ダイナミック非点補正コイル144、倍率補正
コイル146、主偏向器148、副偏向器149、ダイ
ナミックフォーカスコイル160、MOL補正コイル群
161、リフォーカスコイル170、は後述の制御系2
5によって駆動制御されており、フィールドレンズ14
0と第一縮小レンズ群141と第二縮小レンズ群142
は電源システム26によって駆動、制御がなされてい
る。
【0031】以上説明した各要素は、鏡筒支持体17に
固定され鏡筒マウント18によって垂直及び水平方向の
変位と床振動やその他の外乱振動から絶縁された状態に
制御されている。また、照射系2、及びCLAユニット
4、及びブランカーアレイ6、及び縮小投影系8、とを
有する電子光学系の内部は、本体真空ポンプ22によっ
て常に高真空の状態に保たれている。
【0032】次に図12はXYステージ9及びレベリン
グステージ10及びチャック11及び面計測系12をよ
り詳しく表した図で、同図においてXYステージ9はX
ステージ180とYステージ181の2段構成で、各軸
には各々レーザー干渉システムによる測長系と測長補正
系を具備している。X軸に対してはX1測長系183と
X軸のヨーイング補正のためのX2測長系184、Y軸
に対してはY1測長系185とY軸のヨーイング補正の
ためのY2測長系186を各々搭載している。187は
ステージ定盤で該ステージ定盤187の上面と縮小投影
系8との相対関係を計測するために3本の測長系Z1
(188)、Z2(189)、Z3(190)を有して
おりパターン描画中は常に、これらの関係を監視して制
御することで、最良な描画条件を提供している。面計測
系12は複数光束による多点反射光学式測距計測系であ
り、複数の計測光を試料面に投射する投光部191と、
該計測光の試料面での反射光を検出する面検出部192
によって構成されている。面検出部192では、試料面
で反射した計測光の検出位置から、計測光が照射された
試料面上の位置の高さがわかるようになっており、これ
らの処理を複数の計測ポイントに渡って実施すること
で、試料面の傾きと高さを得ることができる。これらの
値を基に、光軸方向(Z方向)と3つの角度方向(W
x、Wy、θ)に自由度を持つレベリングステージ10
を駆動して、パターンの描画に際し常にチャック11上
の試料面の傾きと高さを最適な状態に保つことができる
ようになっている。
【0033】ここでXYステージ9の駆動制御及びレベ
リングステージ10の駆動制御及び面計測系12の計測
駆動と計測値処理は、すべて制御系25で実行されてい
る。さらにXYステージ9は、ステージマウント20に
よって支持されており、垂直及び水平方向の振動と変位
が抑制されている。同時に、XYステージ9を駆動した
際の駆動反作用力によってXYステージ9及びレベリン
グステージ10に振動が発生して描画精度が悪化するの
を防止するために、ステージマウント20に伝搬したX
Yステージの駆動反作用力をステージ反力支持体21に
よって吸収するように構成されている。
【0034】さらに、XYステージ9、レベリングステ
ージ10、チャック11、面計測系12、オフアクシス
スコープ13、等の各要素が配置されている空間が試料
室14であり、試料室14は本体真空ポンプ22によっ
て常に排気され高真空に保たれている。
【0035】次に図13は前室15の構成を表す図であ
る。同図において200はパスドア1、201はパスド
ア2であり、これら二つのドアと、前室真空ポンプ23
を用いて装置内の真空度を落とさずに試料を受け渡すよ
うになっている。203は試料をチャック11に受け渡
す際の向きと位置を一定にするためのメカニカルプリア
ライメントステーション、204はメカニカルプリアラ
イメントの終了した試料をチャック11に搬送するため
の供給アーム、205はパターン描画の終了した試料を
チャック11から回収するための回収アーム、206は
回収アームによって回収した試料を一時的の保持するた
めの回収ステーションである。通常、試料の回収と供給
は同時に実行され、試料の交換時間が最短になるように
構成している。
【0036】以上の様に構成された装置の制御を行って
いるのが制御系25で、以下に制御系25の詳細を説明
をする。
【0037】図14は制御系25の全体ブロック図であ
る。同図において制御系はデータ処理系300、シーケ
ンス処理系301、描画処理系302の三つの部分で構
成されている。303は装置全体の制御と試料の処理プ
ロセスを制御するメインプロセッサ。304はメインバ
スでメインバス304上には主として描画データの処理
に関連した要素が配置されておりデータ処理系300を
構成している。外部インターフェース305は主として
データサーバ28との高速通信インターフェースで、デ
ータサーバ28上の描画データは当該インターフェース
を介して極めて高速に転送される。データメモリ306
はデータサーバから送られてきた描画データ307を記
憶する。さらに、試料の処理プロセス上で必要な露光量
データを格納する露光量データテーブル308、パター
ン描画時の試料面の高さ(フォーカス)データを格納す
るフォーカスデータテーブル309、ダイナミック非点
補正コイル144の駆動パラメータを記憶する非点補正
データテーブル310、ダイナミックフォーカスコイル
160の駆動パラメータを記憶するフォーカス補正デー
タデータテーブル311、CLAユニット4のユニポテ
ンシャルレンズ群122〜125の駆動パラメータを記
憶するCLA補正データテーブル312、MOL補正コ
イルの駆動パラメータを記憶するMOL補正データテー
ブル313、倍率補正コイル群146、147の駆動パ
ラメータを記憶する倍率補正データテーブル314、等
の各データテーブルもデータメモリ306上に構成され
ている。データプロセッサ315は、データメモリ上の
描画データ307と各データテーブル308〜314か
ら後述する各制御要素に対応する制御データを生成す
る。
【0038】316はコントロールバスで試料の処理プ
ロセスに関係する制御要素がこのバス上に配置されシー
ケンス処理系を構成している。317は装置全体の制御
プログラムと試料の処理シーケンスプログラムが格納さ
れるプログラムメモリ、318は試料の位置合わせや、
基準位置の校正、等各種アライメント計測のためのアラ
イメント計測系、319は電源システム26の電源制御
部27、チャンバー24、搬送系16、等の各ユニット
との通信を行うためのユニットコントローラインターフ
ェース、320は、オペレータとのマンマシンインター
フェースであり、試料の処理プロセスを定義するジョブ
の作成、装置の特性を定める各種パラメータの設定、装
置の運転状態を監視するモニター、装置に対する各種コ
マンドの発行、等を行うメインコンソール321との通
信を行うLANインターフェースである。
【0039】322は描画プロセッサで複数のDSPと
MPUからなり描画系302の制御を司っている。I/
Oバス323上にはシーケンスメモリ324が実装され
ており、メインプロセッサ303のシーケンシャルコマ
ンド応答、ステータス情報、等のやりとりを行ってい
る。ローカルバス325上には描画処理に係わる装置の
各構成要素を駆動するためのモジュール群が配置されて
いて、該モジュール群に対してそれらの駆動データを転
送するために、バスブリッジ326が該ローカルバス3
25とメインバス304の間に構成されている。モジュ
ール群に対する駆動データの転送は、該バスブリッジ3
26を介してデータメモリ306と各モジュールの間で
直接実行され、データ転送時間の短縮が図られている。
【0040】次に、327はマルチブランカ136を駆
動して試料上に所望のパターンを描画するための各ドッ
トのオン・オフデータと露光量データが格納されている
ストライプメモリで、このメモリ上の各ドットに対する
データを順に、マルチブランカ136の駆動部328に
転送している。
【0041】図15はストライプメモリ327とその周
辺回路を更に詳しく表した図である。同図で329はス
トライプマイクロフィールドデータで、ひとつの要素ビ
ームの1ストライプ分の露光情報を有しており、オン・
オフビット330と露光量データ331からなるデータ
列を成している。このストライプマイクロフィールドデ
ータを八つの要素ビームに対してまとめたものをブロッ
クメモリ332として扱っている。実際にはこのブロッ
クメモリが各ストライプに512個あり、ひとつのスト
ライプの512個のブロックメモリを同時に駆動してパ
ターン描画することになる。
【0042】ここで、ストライプマイクロフィールドデ
ータ329は、最下位ビットが要素ビームのオン・オフ
ビットで上位7ビットが露光量であるドットデータ33
3のデータ列になっている。従って、ブロックメモリ3
32のアドレスカウンタ334の指し示すアドレスに従
ってドットデータが順に出力バッファ335を経て遅延
ロジック336へ送出される。尚アドレスカウンタ33
4はストライプクロック349に同期してカウントされ
るものとする。遅延ロジック336は7ビットの露光量
データを露光パルス時間幅に変換するロジックで、その
詳細を図16に示す。説明を簡略にするため、同図では
露光量データを3ビットにしてある。同図337は入力
データ、338は3to8デコーダ、339は遅延要
素、340はセット・リセット・フリップフロップであ
る。セット・リセット・フリップフロップ340のセッ
ト入力に信号が入ると出力信号341が立ち上がり(オ
ン)、リセット入力が入ると立ち下がる(オフ)が、リ
セット入力は入力データ337が大くきなるほど通過す
る遅延素子の数が増加して遅延時間が増えるようになる
ため、結果として入力データ337の大きさ(デュティ
ー)に比例してオン時間が定まる所謂デュティー可変の
出力信号341を得ることができる。さらに、各遅延素
子339は図17の様に構成されていて同図セレクタ3
42の選択入力344によって内部遅延素子343の段
数を1、2、4、8段のうちから選択できるようになっ
ており、入力データ337すなわちデュティーデータを
変更することなく、後述する描画同期クロックの変更と
連動してドーズ量を変えることができるようになってい
る。尚、ここでは入力データが3ビットの場合を説明し
たが、その回路規模が大きくなるだけで7ビットデータ
の場合も同様に、入力データの大きさに比例したオン時
間の出力信号が得られる。ここで、入力データが0であ
る場合は露光量0で要素ビームはオフのままであること
を意味する。
【0043】上記のようにして、露光量データ331は
要素ビームのオン時間に変換され、マルチブランカ13
6のブランカ駆動回路350に出力され、ブランカ駆動
回路350は入力信号のオン時間だけ要素ビームを通過
させるように動作して、該オン時間に比例した露光量が
得られるようになっている。一方、ストライプマイクロ
フィールドデータ330の最下位ビットである要素ビー
ムのオン・オフビット330は、所謂クーロン効果補正
に用いられる。同時に照射される4096個の要素ビー
ムに対応するドットデータのオン・オフビット330の
出力を加算器351で全て加算して加算出力352を得
る。リフォーカステーブル353は入力アドレスの大き
さに関連づけられた、リフォーカスコイル170の駆動
データが格納されているメモリで、リフォーカステーブ
ル353を加算出力352でアドレッシングして、該加
算出力352に関連づけられたリフォーカス駆動データ
354を得る。リフォーカス駆動データ354はリフォ
ーカスDAC355でDA変換されてリフォーカスコイ
ル駆動回路356に出力される。このようにすると、4
096個の要素ビームの内、同時に照射される要素ビー
ムの数に応じて、リフォーカスコイル170の駆動量を
決定して中間像126の像の結像位置を調節して、所謂
クーロンボケをリアルタイムに補正できるようになる。
【0044】図14に戻って、360はCLAプロファ
イラでCLAユニット4の第一ユニポテンシャルレンズ
122〜第四ユニポテンシャルレンズ125の各レンズ
群の駆動データを記憶するメモリ群であり、図18にそ
の詳細を示す。図18において、365は第一CLAプ
ロファイルメモリで、第一ユニポテンシャルレンズ12
2の駆動データが格納されている。図示しないが、第二
ユニポテンシャルレンズ123〜第四ユニポテンシャル
レンズ125に対応して第二CLAプロファイルメモリ
〜第四CLAプロファイルメモリも同様に構成されてい
る。さて第一CLAプロファイルメモリ365に格納さ
れているCLAデータ366は、第一ユニポテンシャル
レンズ122の中間電極に印加する電圧を符号化したも
ので、10ビットのデータ幅を持っている。先述したよ
うに各ユニポテンシャルレンズの中間電極は、行叉は列
に分割されているので、実際には各ユニポテンシャルレ
ンズあたり64個のプロファイルメモリで構成されてい
て、それらのプロファイルメモリ上に各々10ビットデ
ータを有している。そして、それらを組み合わせて所望
の中間像を得ていることは先述した通りである。ここで
中間像126の結像状態は、主偏向器148による偏向
量によって変化し、従って主偏向器148の偏向ステッ
プ毎にCLAデータ366を設定して、ユニポテンシャ
ルレンズ群のパワー配分を調整する。そのために、第一
CLAプロファイルメモリ365は主偏向器148の偏
向ステップ数に対応して16種類のCLAデータを有し
ている。これら16種類の各CLAデータはCLAクロ
ック367に同期したアドレスカウンタ368でアドレ
ッシングされ、主偏向器の偏向量に応じたCLAデータ
が送出され、CLA・DAC369によってアナログ量
に変換され、CLA駆動回路370に入力する。第二ユ
ニポテンシャルレンズ123〜第四ユニポテンシャルレ
ンズ125に関しても同様な処理がなされており、これ
らユニポテンシャルレンズ群を最適に駆動し所望の結像
状態を得ることができる。
【0045】図14に戻って、主偏向プロファイラ38
5は主偏向器148の20ビット幅の駆動データを格納
しているメモリ群で、その詳細を図19に示す。同図で
主偏向器148はXYの二方向に対する偏向器を有して
いるので、各々の駆動データは主偏向器プロファイルメ
モリX386と主偏向器プロファイルメモリY387の
二つのプロファイルメモリ上に構成されている。主偏向
器プロファイルメモリX386上の主偏向Xデータ38
8は主偏向器157のX方向の偏向電圧を符号化したも
ので、各偏向ステップに相当する、本実施形態では16
種類のデータからなっており、主偏向クロック389に
同期したアドレスカウンタ390のアドレッシングによ
って、当該ステップの偏向量に相当する主偏向Xデータ
388が読み出されて、主偏向XDAC391でアナロ
グ量に変換されて、主偏向器駆動回路395に供給され
て所望の偏向量を得ている。一方主偏向器のY偏向に関
しては、XYステージ9のY軸による連続移動に追従す
るため、主偏向器プロファイルメモリY387上には、
後述する副偏向クロック406毎、すなわち描画のため
の各ドットの描画位置における主偏向器Yの駆動データ
が記憶されている。各データはX側と同様に20ビット
幅のデータで構成されていて、これらのデータをアドレ
スカウンタ392で副偏向クロック406に同期して読
み出し、主偏向YDAC393でアナログ量に変換し、
主偏向器駆動回路395に同様に供給する。尚、先述し
たように所謂二段偏向を用いる場合や、更に多段の偏向
を行う場合には、プロファイラを複数構成して同様な制
御を実施すればよい。
【0046】図14に戻って、400は副偏向器プロフ
ァイラ、401はオフセットプロファイラで、副偏向器
149の12ビット幅の駆動データと4ビット幅のオフ
セットデータを記憶するプロファイルメモリで、それら
の詳細を図20に示す。図20において402は副偏向
器プロファイルメモリXで副偏向器149のX方向の基
本駆動データX403を記憶している。本実施形態では
マイクロフィールド153のドット分解能は160×1
60に設定してあるので基本駆動データ403はX方向
に160種類、Y方向に160種類、で各々構成されて
いる。一方404はオフセットプロファイルメモリXで
副偏向器149を駆動する際のオフセット調整データで
あり、オフセットデータ405で構成されている。通常
オフセットデータは、0であるが、装置の運転状況に応
じた要素ビームの位置ドリフトをリアルタイムに修正す
ることを目的としている。次に、副偏向器プロファイル
メモリX402上の各基本データとオフセットプロファ
イルメモリX404上のオフセットデータは、副偏向ク
ロック406に同期したアドレスカウンタ407でアド
レッシングされて、副偏向加算器408に入力し両者の
和が出力される、この副偏向加算器408の出力は副偏
向DAC409でアナログ量に変換されて副偏向器駆動
回路410に入力している。ここで副偏向器149のY
方向に関しても同様な処理が行われている。
【0047】図14に戻って、415はフォーカスコイ
ルプロファイラでダイナミックフォーカスコイル160
の10ビット幅の駆動データを格納するメモリで、図2
1にその詳細を示す。同図で416はフォーカスコイル
データ417を記憶しているフォーカスプロファイルメ
モリである。ダイナミックフォーカスコイル160は、
主偏向器148の偏向量に応じて縮小投影系8による結
像位置を調節するダイナミックフォーカスとして機能さ
せている。本実施形態においては主偏向器148の偏向
ステップ数は16ステップであり、従って16種類のフ
ォーカスコイルデータをフォーカスプロファイルメモリ
416に記憶させてある。主偏向器148の偏向クロッ
クに同期したフォーカスクロック418、に同期したア
ドレスカウンタ419でアドレッシングされて、主偏向
器148の当該偏向量に対応したフォーカスコイルデー
タがフォーカスコイルDAC420へ出力される。フォ
ーカスコイルDAC420は当該データをアナログ量に
変換してフォーカスコイル駆動回路421へ出力してい
る。
【0048】図14に戻って、425は非点コイルプロ
ファイラでダイナミック非点補正コイル144の12ビ
ット幅の駆動データを格納するメモリ群であり、図22
にその詳細を示す。同図で426は非点コイルデータ4
27を記憶している非点コイルプロファイルメモリ群で
ある。ダイナミック非点補正コイル144は、4組の対
向磁極を円周方向に45°刻みで配列させたもので、例
えば図23に示すような構造をしている。非点コイルプ
ロファイラ425は、図23中の対向する4組の磁極4
28A〜428Hの励磁コイルに対応して八つのプロフ
ァイルメモリを有している。この内のひとつ、磁極42
8Aの非点コイルデータを記憶しているのが非点コイル
プロファイルメモリA429で、他の八個の磁極に対応
する非点コイルプロファイルメモリついても同様な構成
をしているので、ここでは非点コイルプロファイルメモ
リA429について説明する。ダイナミック非点補正コ
イル144は、主偏向器148の偏向量に応じてその駆
動量が決定されるため、主偏向器の偏向ステップ数、す
なわち16種類の非点駆動データが、非点コイルプロフ
ァイルメモリA429上に記憶されている。主偏向器1
48の偏向クロックに同期した非点クロック430、に
さらに同期したアドレスカウンタ431でアドレッシン
グされて、主偏向器148の当該偏向量に対応した非点
コイルデータ427が非点DAC432へ出力される。
非点DAC432は非点コイルデータ427をアナログ
量に変換して出力し、非点コイル駆動回路433に入力
している。このようにして他の7個の磁極コイルと合わ
せ、計八個のコイルによって、主偏向器148の偏向に
ともなう非点歪みの発生を抑止している。
【0049】図14に戻って、435は倍率コイルプロ
ファイラで倍率補正コイル146の10ビット幅の駆動
データが格納されているメモリ群であり、436は該倍
率補正コイル146の倍率駆動回路である。倍率コイル
プロファイラ435は、倍率プロファイルメモリ43
7、倍率クロック438、アドレスカウンタ439等
(不図示)を有しているが、倍率補正コイル146はダ
イナミック非点補正コイル144とほぼ同じ構成をして
おり、その制御方法も同様であるので、ここでは説明を
省略する。
【0050】次に440はMOLコイルプロファイラで
MOL補正コイル群161の20ビットのデータ幅の駆
動データを格納するメモリ群で、図24にその詳細を示
す。MOL補正コイル群161は四段構成で各段にX・
Yの補償ヨークがあり合計8組の補償ヨーク、すなわち
16個の励磁コイルで構成されている。441はそれら
16個の励磁コイルのうちのひとつに対応するMOLプ
ロファイルメモリで、MOLデータ442が該メモリ上
に記憶されている。MOLデータは主偏向器148の偏
向量に応じて全部で16種類あり、主偏向器の偏向クロ
ックに同期した、MOLクロック443によってアドレ
スカウンタ444で当該偏向量に応じた駆動データがア
ドレスされて出力される。出力されたMOLデータはM
OL・DAC445でアナログ量に変換されて、MOL
駆動回路446に供給される。他の励磁コイルに対して
も同様な構成で同様に処理して、所謂MOLとして動作
させている。
【0051】図14に戻って、450はステージプロフ
ァイルメモリでパターン描画シーケンスに基づいたXY
ステージ9の駆動軌跡データを記憶している。XYステ
ージ9の制御はレーザー干渉計システム451による測
長計の位置データに基づいており、したがって駆動軌跡
データもXYステージ位置のサンプリング間隔毎のデー
タを有している。XYステージ9の駆動は、パターン描
画動作に同期させる描画同期動作と任意の駆動を行う任
意動作とがある。駆動軌跡データに基づく制御は描画同
期動作であって、XYステージ9の位置が、所定のタイ
ミングに前記駆動軌跡データが示す位置にくるように制
御され、その結果主偏向器148との同期がとれて、ス
テージを連続移動しながらパターン描画ができるように
なっている。一方、任意動作はXYステージ9を描画開
始位置へ加速しながら移動させる場合や、描画動作の一
時停止からのリスタート、試料の受け渡しのための駆
動、等の場合に実行される。このためにリスタートプロ
ファイルメモリ452を有している。XYステージの現
在位置から任意の位置への駆動が指示された場合、該目
標位置と該目標位置到達時の速度(ベクトル)及び駆動
スピードモード、等のデータから逐次駆動軌跡データを
計算しながら、リスタートプロファイルメモリ451に
書き込んで、これらの駆動軌跡データに基づいて任意駆
動を行っている。ここでの計算はリアルタイムに行わ
れ、従ってその計算スピードはレーザー干渉システムに
よるXYステージ9の位置サンプリング間隔以下の時間
で実行されている。なお、実際のパターン描画の開始に
あたっては、リスタートプロファイルメモリ452に基
づいた、XYステージ9の任意動作によってパターン描
画開始点に所望の速度(ベクトル)で到達させ、ステー
ジプロファイルメモリ450の駆動軌跡データに基づい
た制御に間断なく移行するためのリスタートロジックを
有しており、その作用によって描画同期動作へと移行す
るように構成されている。
【0052】次に、455は描画シーケンサであって、
ストライプメモリ327、CLAプロファイラ360、
主偏向器プロファイラ385、副偏向器プロファイラ4
00、オフセットプロファイラ401、フォーカスコイ
ルプロファイラ415、非点コイルプロファイラ42
5、倍率コイルプロファイラ435、MOLコイルプロ
ファイラ440、からなる駆動要素間の同期をとってい
る。
【0053】描画シーケンサの詳細を図25に示す。同
図において456は同期クロックソースでベースクロッ
クは400MHzである。このベースクロックから種々
のクロックを生成するが、ベースクロックを2分周した
200MHzから8分周した25MHzのクロックの
内、ひとつを描画同期クロック457として選択し、こ
の描画同期クロック457を用いて描画システムの同期
をとっている。458はクロックパターンジェネレータ
であり、ストライプメモリ327のアドレスカウンタ3
35へ供給するストライプクロック349、CLAプロ
ファイラ360のアドレスカウンタ368へ供給するC
LAクロック367、主偏向器プロファイラ385のア
ドレスカウンタ392へ供給する主偏向クロック39
1、副偏向器プロファイラ400と前記オフセットプロ
ファイラ401のアドレスカウンタ407へ供給する副
偏向クロック406、フォーカスコイルプロファイラ4
15のアドレスカウンタ419へ供給するフォーカスク
ロック418、非点コイルプロファイラ415のアドレ
スカウンタ431へ供給する非点クロック430、倍率
コイルプロファイラ435のアドレスカウンタ439へ
供給する倍率クロック438、MOLコイルプロファイ
ラ440のアドレスカウンタ444へ供給するMOLク
ロック443、を生成している。
【0054】クロックパターンジェネレータ458は、
クロックパターンメモリ459と40ビットのアドレス
カウンタ460で構成されていて、クロックパターンメ
モリ459上には、駆動要素(制御手段)に供給するべ
きクロックパルス(動作司令)と駆動要素のセトリング
時間(整定時間)を考慮した論理パターンをアドレスの
増加方向に時系列的に並べたビットデータが書き込まれ
ており、それらを描画同期クロック457(外部信号)
毎に読み出して、バッファ461を介して駆動要素の各
アドレスカウンタに供給している。
【0055】ここで、例えばクロックパターンメモリ4
59の最上位ビットは主偏向器Xアドレスカウンタ39
2に供給する主偏向クロック391を表すビットパター
ンで一偏向周期に相当する間隔でクロックパターンメモ
リ上に論理1が書き込まれている。同様に主偏向ステッ
プすなわちサブフィールド毎にその駆動データを設定す
る駆動要素のプロファイラのアドレスカウンタ、すなわ
ちフォーカスコイルアドレスカウンタ419、CLAア
ドレスカウンタ368、非点コイルアドレスカウンタ4
31、倍率コイルアドレスカウンタ439、MOLコイ
ルアドレスカウンタ444、に供給する各クロックも主
偏向のステップ周期毎に論理1が書き込まれている。
【0056】ただし、これらの各駆動要素は必ずしも主
偏向ステップ毎に駆動データが変化するとは限らないの
で、そういった場合には、駆動データを変える必要が生
じるタイミングに相当する位置に論理1を書き込むこと
になる。一方、副偏向器アドレスカウンタ407に供給
する副偏向クロック406はクロックパターンジェネレ
ータ458の読み出し周期の2倍の周期で論理1を出力
するようになっていて、ストライプメモリアドレスカウ
ンタ334のストライプクロック349も同じ周期で論
理1を出力するように設定されている。この構成によっ
て、副偏向器のステップ毎にストライプメモリ上の露光
量データに相当する露光が実施される。また、主偏向器
をはじめ、副偏向器、フォーカスコイル、CLA、非点
コイル、倍率コイル、MOLコイル等、ステップ駆動さ
せた場合に生じるセトリング時間を得るために、主偏向
のステップ周期毎に書き込まれている論理1と副偏向器
の副偏向クロック406に相当する論理1との間に論理
0が書き込まれている。
【0057】ここで、論理0の並びの数が遅延時間ある
いはセトリング時間等の長さに相当し、各駆動要素間の
駆動タイミングを調整する時間調整機能を有している。
また、これらの論理0の数、すなわち時間調整は任意の
長さを設定できるため、例えばベクタ方式でパターン描
画する場合等には、主偏向の偏向量が一定ではなく、従
って偏向量に応じてセトリング時間を最適値に設定する
ことでプロセス時間を最適に制御することができる。さ
らに、全駆動要素に対しても同様な時間調整を各駆動要
素の駆動量に応じて詳細に実施することが容易にできる
ので、描画精度を向上させ且つ最短のプロセス時間を得
ることができるようになっている。
【0058】このように、クロックパターンメモリ上の
論理と論理0の並びの数によって、各駆動要素の駆動タ
イミングと同期関係、セトリング時間、応答遅延等、の
全てを任意に制御することが可能なシステムになってい
ることが最大の特徴である。
【0059】次に463はクロックパターンジェネレー
タ458と同じアドレスカウンタ460によってアドレ
ッシングされているシーケンスコントロールブロック
で、コントロールパターンメモリ464上に書き込まれ
た論理パターンによってストライプメモリの切り換え、
描画停止許可タイミングの指定等、を制御している。ス
トライプメモリ切換信号465はストライプメモリ32
7を各ストライプの描画タイミングに合わせて切換るた
めの信号で、本実施形態では4mm幅のストライプ1〜
ストライプ5までを切換えて描画している。停止許可ビ
ット出力466は、パターン描画動作の途中で何だかの
原因で動作を停止する必要が生じた場合に描画プロセッ
サ322からの停止要求467を許可するための許可信
号で、停止可能なタイミングで論理1が出力されるよう
にしてある。ここで停止要求を受け付けると、リスター
トロジック462がアドレスカウンタ460への描画同
期クロック457の出力を停止して、クロックパターン
ジェネレータ458とシーケンスコントロールブロック
463の動作を停止させるようになっている。リスター
トロジック462は、描画開始位置または、一時停止し
た場合の描画再開位置までの駆動処理と描画処理の開始
叉は再開タイミングを中継し、さらに先述の4種類のク
ロックからひとつを選択して描画同期クロック457と
する機能を有していて、それらのクロックを切り替える
ことで各要素ビームによるドーズ量の最大値を可変なら
しめている。なお、この描画同期クロックの切り替えと
連動して遅延ロジック336内のセレクタ342が動作
してドーズ量の選択が行われていることは先述した通り
である。
【0060】図14に戻って、470はフォーカスレベ
リング処理部で面計測系12で得られた信号を処理し
て、試料面の高さと傾きからなる面データを算出する。
471はフォーカス・レベリング制御部でフォーカスレ
ベリング処理部で得られた該面データに基づいて、レベ
リングステージ10を駆動して、試料面を主フィールド
の結像面と合致するように制御している。475はマウ
ントシステム制御部で、鏡筒マウント18とステージマ
ウント20及びステージ反力支持体21を制御してい
る。鏡筒マウント18は主として床振動が鏡筒支持体に
伝達するのを遮断するエアサーボのアクティブマウント
であり、ステージマウントは床振動の遮断とXYステー
ジ9の駆動時に発生する内部振動の制振を目的とした、
エアサーボとモータによるハイブリッドアクティブマウ
ントである。さらに本実施形態においては、ステージ反
力支持体21をもちいてXYステージ9の加減速時に発
生する反作用力を吸収して、振動そのものの発生を非常
に小さくしている。ステージ反力支持体21はボイスコ
イルモータ等を用いた電磁支持体で、反作用力が発生す
る場合のみボイスコイルモータの推力で支持し、加速度
がない場合には何らの作用も成さないように構成されて
いる。次に480はビーム位置処理部で、ビーム位置検
出器481によって得られた信号から各要素ビームの位
置と強度を算出し記憶する。ビーム位置の計測は種々の
調整や補正に際して実施され、例えばオフアクシススコ
ープ13の所謂ベースライン計測の際の基準位置として
用いられる他、各要素ビームの強度測定、ビーム位置キ
ャリブレーションのためのビーム位置ドリフト測定、等
に用いられる。
【0061】以上が制御系25の構成及びそれらの詳細
であるが、ここでデータ処理系300とシーケンス処理
系301と描画系302は各々独立のバスとプロセッサ
を有しているので、例えば描画系302がパターン描画
を実行している最中に、データ処理系300がデータサ
ーバ28から描画データを受信して処理をするといった
具合に、互いに他の系に関係なく非同期に各々の処理を
実行することができるようになっているのが、本制御系
の特徴である。
【0062】次に、実際のウエハ処理の説明に入る前
に、ウエハプロセスに必要な初期パラメータなどの設定
や装置各部の調整について述べる。装置には種々のメカ
ニカルなオフセットや電気的なオフセットが存在する
が、そのようなオフセットは装置の組み立て途上におい
て計測され調整されるものであって、ここではそうした
オフセットはすでに入力されているものとし、主として
ウエハプロセスと描画性能に直接係わる部分での設定に
ついて説明する。
【0063】まず、描画性能に係わる部分では、データ
処理系300内のデータメモリ306上の各補正テーブ
ルを設定する必要がある。設定するデータは非点補正デ
ータ、フォーカス補正データ、CLA補正データ、倍率
補正データ、MOL補正データ、での各データで、これ
らは何れも、主偏向器148の偏向位置による各々の像
特性変化を補正するためのデータである。従って、その
補正量を求めるために通常用いられる方法としては、各
々の補正量を決定することが可能なテストパターンを実
際に試料上に描画してこれを現像し、光学顕微鏡等で観
測して、それらのパターンから各補正量を求めるといっ
たものである。この方法は、データ取得に時間を要する
が現状では最も確実で信頼のおける方法であるので、本
実施形態においてもこの方法をとっている。次に、ウエ
ハプロセスに係わる部分では、同様に露光量データテー
ブル308とフォーカスデータテーブル309の設定を
行う。これらは所謂露光条件出と呼ばれている工程で実
施され、露光量とフォーカス値をステップ的に変えなが
ら、テストパターンを実際に試料上に描画して、現像の
上これを観測して、最適露光量とフォーカス位置を求め
ている。
【0064】また、各レイヤ間の重ね合わせのために所
謂アライメント処理を行う必要があるが、本実施形態で
はオフアクシススコープを用いてこの機能を実現してい
る。先述したように、オフアクシススコープは縮小投影
系8とは別の計測軸を有する光学式の顕微鏡で構成され
ている。ウエハ上のアライメントマークを計測する場合
には、本来投影系の軸上ビームを用いることができれ
ば、投影系の光軸からみた計測値が得られるが、種々の
理由で本実施形態のような軸外の計測系を用いることが
ある。こうした場合にはその軸外の計測系の計測軸と投
影系の光軸との位置関係(ベースライン)の変動が問題
になる。そのため、この種の装置では所謂ベースライン
の計測を適宜行って、その変動の影響を補正するように
なっている。本実施形態のベースライン計測は、XYス
テージ9上に載置された基準対象の位置を露光ビームと
該オフアクシススコープで計測して、各々をXYステー
ジの座標系の位置として算出する。これらの計測された
位置の差分がベースラインで、以後ウエハアライメント
のためのマーク計測の際には、オフアクシススコープで
得られたアライメントマークの位置から、ベースライン
を差し引けば、投影系の光軸に対する位置として該アラ
イメントマークの位置が得られるようになる。該ベース
ラインは種々の要因で変動するので、適宜このベースラ
インの計測を実行して計測値を補正することで、アライ
メントマーク位置の計測値を常にある一定の誤差の範囲
内に納めておくことができる。
【0065】(露光処理工程)さて、上記のような種々
の設定が実際のウエハ露光処理プロセス上の適切なタイ
ミングで実施されるという前提で、先述説明した装置構
成において、描画データと試料であるウエハがどのよう
に処理されるか、一連の露光処理工程を図26にしたが
って説明する。
【0066】図26で、まず所謂パターンCADで作成
したパターンデータをデータサーバ28へ転送する。
(ステップ601)ここで転送されるデータは所謂CA
Dフォーマットのデータであり、描画装置で直接扱える
データではない。そこで、データサーバ28は、これら
のデータから描画装置が扱えるかたちにデータを変換し
て、所定のフォーマットのファイル群を作成する。(ス
テップ602)尚、ここでのデータ変換は主として、図
形データからドットデータへの変換、ストライプ分割、
ステージプロファイル算出、近接効果補正、等である。
【0067】次に、ファイル群を制御系25の外部イン
ターフェース305を介してデータメモリ上へ転送す
る。(ステップ603)ファイル群が転送されると、デ
ータプロセッサ315が各データテーブル308〜31
4の値を参照しながら描画データを生成する。(ステッ
プ604)生成されたデータ群は描画処理系302のス
トライプメモリ327及び各プロファイラに転送され
る。(ステップ605)この段階で描画動作の開始が可
能となる。
【0068】この間、パターンが描画されるべきウエハ
は搬送系16によって前室15のメカニカルプリアライ
メントステーション203に受け渡しが行われ(ステッ
プ611)、前室15内の排気をしながらメカニカルプ
リアライメントを行う(ステップ612)、メカニカル
プリアライメントが終了すると、前室15から供給アー
ム204によって、チャック11上へウエハが受け渡さ
れ、チャックは静電吸着によってウエハを固定する。
(ステップ613)ここでアライメント処理が必要な場
合は、オフアクシススコープによって、プリアライメン
ト処理がなされる。(ステップ614)プリアライメン
トはウエハ上の既にパターン化されているプリアライメ
ントマークを計測してその位置を求め概略の位置合わせ
を行う。次に所謂グローバルアライメント手法を用いて
ウエハ上のパターン配列パラメータを求め、XYステー
ジ9の駆動座標系の座標変換を実行する。(ステップ6
15)こうしてアライメント処理が終了するとXYステ
ージ9は露光開始準備位置へ移動し待機する。(ステッ
プ616)ここまでで、パターン描画に必要な準備がす
べて完了したことになる。
【0069】ここでメインプロセッサ303から描画開
始指令が送出されると、描画プロセッサ322が描画処
理を開始する。(ステップ617)描画プロセッサ32
2が、XYステージの待機位置からパターン描画開始位
置までの駆動プロファイルを計算して、リスタートプロ
ファイルメモリ452に書き込むと(ステップ618)
XYステージ9はこのリスタートプロファイルに従って
移動を開始する。XYステージ9が描画開始位置まで到
達すると、描画シーケンサ455とリスタートロジック
によって描画が開始される。(ステップ619)パター
ン描画は、描画シーケンサのクロックパターンメモリ4
59から描画同期クロックの周期でクロックデータが読
み出され、ストライプメモリ327をはじめ各プロファ
イラのアドレスカウンタに供給されて各駆動要素の駆動
データが読み出され、それらの駆動データに基づいて各
駆動要素が駆動される。このように、クロックパターン
メモリ459上のクロックパターンに完全に同期させる
ことで、システム全体の同期をとり正確な描画処理が実
現している。また、パターン描画処理中には、次に処理
されるべきウエハが搬送系16によって、前室15のメ
カニカルプリアライメントステーションに受け渡され
て、メカニカルプリアライメントを行って、次のプロセ
スの準備を完了させている。次にウエハ上の全てのパタ
ーンの描画が終了すると、(ステップ620)前室15
と試料室14の間でウエハ交換が行われる。(ステップ
621)前室15内の回収アーム205によってチャッ
ク11上からウエハを回収して回収ステーション206
に移動すると同時に次ぎのウエハを供給して、新たに供
給されたウエハの処理は前述ステップ613からステッ
プ620に従って実行される。一方描画処理の終了した
ウエハは前室15から搬送系16によって回収される。
(ステップ622)この一連の動作を描画するウエハが
なくなるまで繰り返し、全てのウエハに対する処理が終
了すると(ステップ623)、装置は新たなプロセスの
開始待ち(ステップ624)となる。
【0070】(デバイスの生産方法)次に上記説明した
電子ビーム露光装置を利用したデバイスの生産方法の実
施例を説明する。
【0071】図27は微小デバイス(ICやLSI等の
半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、
マイクロマシン等)の製造のフローを示す。ステップ1
(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。
ステップ2(露光制御データ作成)では設計した回路パ
ターンに基づいて露光装置の露光制御データを作成す
る。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の
材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプ
ロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意した露光制御デー
タが入力された露光装置とウエハを用いて、リソグラフ
ィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次の
ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4
によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する
工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディ
ング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を
含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された
半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検
査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成
し、これが出荷(ステップ7)される。
【0072】図28は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では上記説明した露光装置によって
回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ17
(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18
(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削
り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチング
が済んで不要となったレジストを取り除く。これらのス
テップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に多重
に回路パターンが形成される。
【0073】本実施形態の製造方法を用いれば、従来は
製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを低コスト
に製造することができる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、複数の制御手段の
動作司令を同一の時系列データ上で一括して管理してい
る為、最適な露光手順を達成でき、生産性の高い荷電粒
子線露光装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電子線描画装置を示す図。
【図2】本実施形態における電子線描画装置の全体構成
を表す図。
【図3】本実施形態における電子銃の詳細を表す図。
【図4】本実施形態における電子銃の角度特性を表す
図。
【図5】本実施形態における照射系の詳細を表す図。
【図6】本実施形態におけるCLAユニットの詳細を表
す図。
【図7】ユニポテンシャルレンズの中間電極の一例を表
す平面図。
【図8】本実施形態におけるユニポテンシャルレンズの
中間電極を表す平面図。
【図9】本実施形態における縮小投影系の詳細を表す
図。
【図10】本実施形態におけるパターン描画領域の詳細
を表す図。
【図11】本実施形態におけるMOLの磁場配置を表す
図。
【図12】本実施形態におけるXYステージとその周辺
構成の詳細を表す図。
【図13】本実施形態における前室内の詳細を表す図。
【図14】本実施形態における制御系の詳細を表す図。
【図15】本実施形態におけるストライプメモリの詳細
を表す図。
【図16】本実施形態における遅延ロジックの詳細を表
す図。
【図17】本実施形態における遅延ロジック内部の詳細
を表す図。
【図18】本実施形態におけるCLAプロファイラの詳
細を表す図。
【図19】本実施形態における主偏向器プロファイラの
詳細を表す図。
【図20】本実施形態における副偏向器プロファイラの
詳細を表す図。
【図21】本実施形態におけるフォーカスプロファイラ
の詳細を表す図。
【図22】本実施形態における非点コイルプロファイラ
の詳細を表す図。
【図23】本実施形態における非点補正コイルの一例を
表す図。
【図24】本実施形態におけるMOLプロファイラの詳
細を表す図。
【図25】本実施形態における描画シーケンサの詳細を
表す図。
【図26】本実施形態におけるウエハプロセスのフロー
図。
【図27】微小デバイスの製造フローを説明する図。
【図28】ウエハプロセスを説明する図。
【符号の説明】
1 電子銃 2 照射系 4 CLAユニット 6 ブランカーアレイ 7 中間像 8 縮小投影系 9 XYステージ 10 レベリングステージ 11 チャック 12 面計測系 13 オフアクシススコープ 14 試料室 15 前室 16 搬送系 18 鏡筒マウント 20 ステージマウント 21 ステージ反力支持体 24 チャンバー 25 制御系 26 電源システム

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子線を被露光面のサブフィールド
    上を偏向させながら偏向毎に該荷電粒子線の照射を個別
    に制御することにより該サブフィールド内を描画し、前
    記被露光面上の複数のサブフィールドを順次描画する荷
    電粒子線露光装置において、 偏向毎に前記荷電粒子線を制御する第1制御手段と、 前記第1制御手段への制御信号を時系列に並ばせて記憶
    し、動作司令毎に前記第1制御手段に該制御信号を順次
    入力する第1記憶手段と、 サブフィールド毎に前記荷電粒子線を制御する第2制御
    手段と、 前記第2制御手段への制御信号を時系列に並ばせて記憶
    し、動作司令毎に前記第2制御手段に該制御信号を順次
    入力する第2記憶手段と、 前記第1、第2の記憶手段への動作司令のそれぞれを同一
    の時系列データ上に配して記憶し、外部信号毎に各時系
    列のデータを対応する記憶手段に送る司令記憶手段とを
    有することを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  2. 【請求項2】 前記荷電粒子線は、複数のサブフィール
    ドで構成されるストライプ内を描画し、前記被露光面上
    の複数のストライプを順次描画し、更に、前記第1記憶
    手段は、時系列の制御信号を並ばせて記憶した要素記憶
    手段をストライプ毎に有し、切り替え司令により、前記
    第1制御手段に入力する制御信号を記憶する要素記憶手
    段に切り替える手段を有し、前記司令記憶手段は、該切
    り替え司令を時系列データ上に配して記憶し、前記外部
    信号毎に順次該時系列のデータを第1記憶手段に送るこ
    とを特徴とする請求項1の荷電粒子線露光装置。
  3. 【請求項3】 複数の荷電粒子線を被露光面上を偏向さ
    せ、偏向毎に各荷電粒子線の照射を個別に制御し、各荷
    電粒子線毎のマイクロフィールドにパターンを描画する
    ことにより前記複数のマイクロフィールドで構成される
    サブフィールド内を描画し、前記被露光面上の複数のサ
    ブフィールドを順次描画する荷電粒子線露光装置におい
    て、 前記複数の荷電粒子線を偏向させる偏向器と、 前記偏向器への偏向信号を時系列に並ばせて記憶し、動
    作司令毎に前記偏向器に該偏向信号を順次入力する第1
    記憶手段と、 各荷電粒子線の照射を個別に制御する照射制御手段と、
    各荷電粒子線毎に前記照射制御手段への制御信号を時系
    列に並ばせて記憶し、前記照射制御手段に各荷電粒子線
    毎の該制御信号を動作司令毎に順次入力する第2記憶手
    段と、 サブフィールド毎に荷電粒子線を制御する荷電粒子制御
    手段と、 前記荷電粒子線への制御信号を時系列に並ばせて記憶
    し、動作司令毎に前記荷電粒子線制御手段に該制御信号
    を順次入力する第3記憶手段と、 前記第1、第2、第3の記憶手段への動作司令のそれぞれ
    を同一の時系列データ上に配して記憶し、外部信号毎に
    順次各時系列のデータを対応する記憶手段に送る工程記
    憶手段とを有することを特徴とする荷電粒子線露光装
    置。
  4. 【請求項4】 前記荷電粒子線は、複数のサブフィール
    ドで構成されるストライプ内を描画し、前記被露光面上
    の複数のストライプを順次描画し、更に、前記第2記憶
    手段は、各荷電粒子線毎の時系列の制御信号を記憶した
    要素記憶手段をストライプ毎に有し、切り替え司令によ
    り、前記照射制御手段に入力する制御信号を記憶する要
    素記憶手段に切り替える手段を有し、前記工程記憶手段
    は、該切り替え司令を時系列データ上に配して記憶し、
    前記外部信号毎に該時系列のデータを前記第2記憶手段
    に送ることを特徴とする請求項3の荷電粒子線露光装
    置。
  5. 【請求項5】 前記荷電粒子線制御手段は、前記複数の
    荷電粒子線を異なるサブフィールドに偏向させる偏向器
    であることを特徴とする請求項3乃至4の荷電粒子線露
    光装置。
  6. 【請求項6】 前記荷電粒子線制御手段は、前記荷電粒
    子線の焦点位置を補正する手段であることを特徴とする
    請求項3乃至4の荷電粒子線露光装置。
  7. 【請求項7】 前記荷電粒子線制御手段は、前記複数の
    荷電粒子線の焦点位置を個別に補正する手段あることを
    特徴とする請求項6の荷電粒子線露光装置。
  8. 【請求項8】 前記荷電粒子線制御手段は、前記荷電粒
    子線の非点を補正する手段であることを特徴とする請求
    項3乃至4の荷電粒子線露光装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8の荷電粒子線露光装置を
    用いてデバイスを製造することを特徴とするデバイス製
    造方法。
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