JP2000267009A - ズームレンズ - Google Patents
ズームレンズInfo
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- JP2000267009A JP2000267009A JP37394599A JP37394599A JP2000267009A JP 2000267009 A JP2000267009 A JP 2000267009A JP 37394599 A JP37394599 A JP 37394599A JP 37394599 A JP37394599 A JP 37394599A JP 2000267009 A JP2000267009 A JP 2000267009A
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Abstract
的に配し、特にデジタルスチルカメラに適した、小型,
高画質で安価なズームレンズを提供する。 【解決手段】物体側から見た負正正3成分ズームにおい
て、各レンズ群を構成するレンズの内、少なくとも1枚
がプラスチックレンズであるとともに、以下の条件式を
満足する構成とする。 −0.8<Cp×(N′−N)/φW<0.8 −0.45<M3/M2<0.90(但し、φT/φW
>1.6) 但し、Cpはプラスチックレンズ曲率、φWは広角端で
の全系のパワー、N,N′はそれぞれ非球面の物体側,
像側媒質のd線の屈折率、M2,M3はそれぞれ第2,
第3レンズ群の移動量(広角端を基準にして物体側を−
とする)、φTは望遠端での全系のパワーである。
Description
するものであり、更に詳しくは、特にデジタルスチルカ
メラに適した、小型で安価なズームレンズに関するもの
である。
伴い、フロッピーディスク等に手軽に画像を取り込める
デジタルスチルカメラが普及しつつある。このようなデ
ジタルスチルカメラの普及に伴い、より安価なデジタル
スチルカメラが求められてきており、撮影光学系にもよ
り一層のコストダウンが要望されている。一方、光電変
換素子の画素数は年々増加の傾向にあり、撮影光学系に
はより高性能なものが求められているので、コストダウ
ンと高性能化という、相反する要求に応えていく必要が
ある。
01993号公報,特開平1−191820号公報に記
載されている如く、負のパワーを持つ第1群と、正のパ
ワーをそれぞれ持つ第2群,第3群とより成り、プラス
チックレンズを使用していると思われる光学系の構成が
開示されている。
公報に開示されているような構成では、まだまだ小型,
高性能化、コストダウンの余地が残されている。本発明
は、このような問題点に鑑み、負正2成分ズームにプラ
スチックレンズを効果的に配する事により、特にデジタ
ルスチルカメラに適した、小型,高画質で安価なズーム
レンズを提供する事を目的とする。
に、本発明では、物体側から順に、負のパワーを有する
第1レンズ群と、少なくとも1枚の正レンズと1枚の負
レンズとから成り、正のパワーを有する第2レンズ群
と、正のパワーを有する第3レンズ群とで構成され、少
なくとも2つのレンズ群が移動し、第1レンズ群と第2
レンズ群との間隔、及び第2レンズ群と第3レンズ群と
の間隔を変える事により、変倍を行うズームレンズであ
って、前記レンズ群を構成するレンズの内、少なくとも
1枚がプラスチックレンズであるとともに、以下の条件
式を満足する構成とする。
>1.6) 但し、 Cp:プラスチックレンズ曲率 φW:広角端での全系のパワー N :非球面の物体側媒質のd線の屈折率 N′:非球面の像側媒質のd線の屈折率 M3:第3レンズ群の移動量(広角端を基準にして物体
側を−とする) M2:第2レンズ群の移動量(広角端を基準にして物体
側を−とする) φT:望遠端での全系のパワー である。
正レンズと1枚の負レンズとから成り、負のパワーを有
する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群
と、正のパワーを有する第3レンズ群とで構成され、少
なくとも2つのレンズ群が移動し、第1レンズ群と第2
レンズ群との間隔、及び第2レンズ群と第3レンズ群と
の間隔を変える事により、変倍を行うズームレンズであ
って、前記第1レンズ群を構成するレンズの内、少なく
とも1枚がプラスチックレンズであるとともに、以下の
条件式を満足する構成とする。
>1.6) 但し、 φP:プラスチックレンズのパワー φ1:第1レンズ群のパワー φW:広角端での全系のパワー M3:第3レンズ群の移動量(広角端を基準にして物体
側を−とする) M2:第2レンズ群の移動量(広角端を基準にして物体
側を−とする) φT:望遠端での全系のパワー である。
る第1レンズ群と、少なくとも1枚の正レンズと1枚の
負レンズとから成り、正のパワーを有する第2レンズ群
と、正のパワーを有する第3レンズ群とで構成され、第
1レンズ群と第2レンズ群との間隔、及び第2レンズ群
と第3レンズ群との間隔を変える事により、変倍を行う
ズームレンズであって、前記第2レンズ群を構成するレ
ンズの内、少なくとも1枚がプラスチックレンズである
とともに、以下の条件式を満足する構成とする。
る第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群
と、正のパワーを有する第3レンズ群とで構成され、少
なくとも2つのレンズ群が移動し、第1レンズ群と第2
レンズ群との間隔、及び第2レンズ群と第3レンズ群と
の間隔を変える事により、変倍を行うズームレンズであ
って、前記第3レンズ群を構成するレンズの内、少なく
とも1枚がプラスチックレンズであるとともに、以下の
条件式を満足する構成とする。
側を−とする) M2:第2レンズ群の移動量(広角端を基準にして物体
側を−とする) φP:プラスチックレンズのパワー φ3:第3レンズ群のパワー φW:広角端での全系のパワー である。
ンズが以下の条件式を満足する構成とする。 −1.4<ΣφPi/φW×hi<1.4 但し、 φPi:i番目のプラスチックレンズのパワー hi:近軸追跡における初期条件を換算傾角α1=0,
高さh1=1としたときの、望遠端でのi番目のプラス
チックレンズへの近軸軸上光線の物体側面入射高さ である。
る第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群
と、正のパワーを有する第3レンズ群とで構成され、少
なくとも2つのレンズ群が移動し、第1レンズ群と第2
レンズ群との間隔、及び第2レンズ群と第3レンズ群と
の間隔を変える事により、変倍を行うズームレンズであ
って、前記第1レンズ群及び第2レンズ群を構成するレ
ンズの内、それぞれ少なくとも1枚がプラスチックレン
ズであるとともに、以下の条件式を満足する構成とす
る。
高さh1=1としたときの、望遠端でのi番目のプラス
チックレンズへの近軸軸上光線の物体側面入射高さ β2W:広角端での第2レンズ群の横倍率 β2T:望遠端での第2レンズ群の横倍率 Z:ズーム比 log:自然対数(但し条件式では比を取っているの
で、底数は限定されない) である。
る第1レンズ群と、少なくとも1枚の正レンズと1枚の
負レンズとから成り、正のパワーを有する第2レンズ群
と、正のパワーを有する第3レンズ群とで構成され、少
なくとも2つのレンズ群が移動し、第1レンズ群と第2
レンズ群との間隔、及び第2レンズ群と第3レンズ群と
の間隔を変える事により、変倍を行うズームレンズであ
って、前記第1レンズ群及び第3レンズ群を構成するレ
ンズの内、それぞれ少なくとも1枚がプラスチックレン
ズであるとともに、以下の条件式を満足する構成とす
る。
5 但し、 φPi:i番目のプラスチックレンズのパワー φW:広角端での全系のパワー hi:近軸追跡における初期条件を換算傾角α1=0,
高さh1=1としたときの、望遠端でのi番目のプラス
チックレンズへの近軸軸上光線の物体側面入射高さ β3W:広角端での第3レンズ群の横倍率 β3T:望遠端での第3レンズ群の横倍率 Z:ズーム比 log:自然対数(但し条件式では比を取っているの
で、底数は限定されない) である。
る第1レンズ群と、少なくとも1枚の正レンズと1枚の
負レンズとから成り、正のパワーを有する第2レンズ群
と、正のパワーを有する第3レンズ群とで構成され、少
なくとも2つのレンズ群が移動し、第1レンズ群と第2
レンズ群との間隔、及び第2レンズ群と第3レンズ群と
の間隔を変える事により、変倍を行うズームレンズであ
って、前記第2レンズ群及び第3レンズ群を構成するレ
ンズの内、それぞれ少なくとも1枚がプラスチックレン
ズであるとともに、以下の条件式を満足する構成とす
る。
T/β2W)<0.65 但し、 φPi:i番目のプラスチックレンズのパワー φW:広角端での全系のパワー hi:近軸追跡における初期条件を換算傾角α1=0,
高さh1=1としたときの、望遠端でのi番目のプラス
チックレンズへの近軸軸上光線の物体側面入射高さ β2W:広角端での第2レンズ群の横倍率 β2T:望遠端での第2レンズ群の横倍率 β3W:広角端での第3レンズ群の横倍率 β3T:望遠端での第3レンズ群の横倍率 log:自然対数(但し条件式では比を取っているの
で、底数は限定されない) である。
て、図面を参照しながら説明する。図1〜図9は、それ
ぞれ第1〜第9の実施形態のズームレンズの光学系の構
成を示している。各図の左側が物体側、右側が像側であ
る。尚、各図中の矢印は、ズーム時の各レンズ群の広角
端から望遠端への移動の様子を模式的に表したものであ
る。破線で表す矢印は、移動しない事を示している。ま
た、各図はそのズーム時の広角端の状態を示している。
そして、各図に示すように、各実施形態は負正正3成分
ズームであり、物体側から順に、第1レンズ群Gr1,
第2レンズ群Gr2,第3レンズ群Gr3から構成さ
れ、少なくとも2つのレンズ群が移動するタイプであ
る。
また、Gr2及びGr3は全体として正のパワーを有す
る。物体側から順に、1枚目〜8枚目のレンズをそれぞ
れG1〜G8とする。各実施形態の各レンズ群は、それ
ぞれこれらのレンズを適宜組み合わせた構成となってい
る。そして、Gr2には絞りSが含まれている。尚、像
側端部の平行平板はローパスフィルターLPFである。
同図の斜線で示す物体側から2枚目(G2)及び6枚目
(G6)のレンズがプラスチックレンズである。また、
図2に示すように、第2の実施形態では、同図の斜線で
示す物体側から2枚目(G2),及び7枚目(G7)の
レンズがプラスチックレンズである。
態では、同図の斜線で示す物体側から1枚目(G1)及
び7枚目(G7)のレンズがプラスチックレンズであ
る。また、図4に示すように、第4の実施形態では、同
図の斜線で示す物体側から2枚目(G2)及び5枚目
(G5)のレンズがプラスチックレンズである。また、
図5に示すように、第5の実施形態では、同図の斜線で
示す物体側から1枚目(G1)及び7枚目(G7)のレ
ンズがプラスチックレンズである。
では、同図の斜線で示す物体側から2枚目(G2)及び
5枚目(G5)のレンズがプラスチックレンズである。
また、図7に示すように、第7の実施形態では、同図の
斜線で示す物体側から2枚目(G2),5枚目(G
5),6枚目(G6),及び7枚目(G7)のレンズが
プラスチックレンズである。
態では、同図の斜線で示す物体側から2枚目(G2),
5枚目(G5),6枚目(G6),7枚目(G7)及び
8枚目(G8)のレンズがプラスチックレンズである。
最後に、図9に示すように、第9の実施形態では、同図
の斜線で示す物体側から2枚目(G2),6枚目(G
6),及び7枚目(G7)のレンズがプラスチックレン
ズである。
す。上記各実施形態の光学系は、以下の条件式(1)を
満足する事が望ましい。 −0.8<Cp×(N′−N)/φW<0.8 (1) 但し、 Cp:プラスチックレンズ曲率 φW:広角端での全系のパワー N :非球面の物体側媒質のd線の屈折率 N′:非球面の像側媒質のd線の屈折率 である。
のパワーを規定する式である。面のパワーが強すぎる
と、温度変化に伴う面形状の変化により、諸収差が劣化
する。この条件式の下限値以下になると、負のパワーが
強くなりすぎ、逆に、上限値以上になると、正のパワー
が強くなりすぎるため、第1レンズ群のプラスチックレ
ンズの場合、主に温度変化に伴う像面湾曲の変動が大き
くなる。また、第2レンズ群のプラスチックレンズの場
合、主に温度変化に伴う球面収差の変動が大きくなる。
そして、第3レンズ群のプラスチックレンズの場合、主
に温度変化に伴う球面収差、及び周辺光束のコマ収差の
変動が大きくなる。
(2)を満足する事が望ましい。 −0.45<M3/M2<0.90 (2) 但し、 M3:第3レンズ群の移動量(広角端を基準にして物体
側を−とする) M2:第2レンズ群の移動量(広角端を基準にして物体
側を−とする) である。
ズ群の移動量の比を規定する式であり、変倍を効率よく
行うために第2,第3レンズ群の移動量を適切にするた
めの条件である。従って、ズーム比を確保する必要があ
る光学系に有効であり、 φT/φW>1.6 を満たす事が更に望ましい。但し、 φT:望遠端での全系のパワー である。
レンズ群の変倍負担が大きくなり過ぎるため、変倍によ
る球面収差、及び周辺光束のコマ収差の変動が著しくな
る。逆に、上限値以上になると、第2レンズ群の移動量
が増大し、広角側での周辺照度確保のため、前玉径の増
大を招くとともに、第2レンズ群の変倍負担が大きくな
り過ぎるため、変倍による球面収差の変動が大きくな
る。
を用いる場合、第3レンズ群の収差補正能力が低下する
傾向にあるので、上記条件式(2)の範囲を縮小して、 −0.30<M3/M2<0.90 (2′) とする事が望ましい。
を用いる場合、以下の条件式(3)を満足する事が望ま
しい。 |φP/φ1|<1.20 (3) 但し、 φP:プラスチックレンズのパワー φ1:第1レンズ群のパワー である。
第1レンズ群に含まれるプラスチックレンズのパワーと
の比を規定する式であり、温度変化に伴う収差変動を適
切に保つための条件である。この条件式の上限値以上に
なると、温度変化による像面湾曲、特に広角側での像面
湾曲の変動が大きくなる。また、第1レンズ群で生じる
収差補正に関しては、少なくとも1枚の正レンズと1枚
の負レンズとを設ける事が望ましい。
を用いる場合、以下の条件式(4)を満足する事が望ま
しい。 |φP/φ2|<2.5 (4) 但し、 φ2:第2レンズ群のパワー である。
第2レンズ群に含まれるプラスチックレンズのパワーと
の比を規定する式であり、温度変化に伴う収差変動を適
切に保つための条件である。この条件式の上限値以上に
なると、温度変化による球面収差、特に望遠側での球面
収差の変動が大きくなる。また、第2レンズ群で生じる
収差補正に関しては、少なくとも1枚の正レンズと1枚
の負レンズとを設ける事が望ましい。
を用いる場合、以下の条件式(5)を満足する事が望ま
しい。 |φP/φ3|<1.70 (5) 但し、 φ3:第3レンズ群のパワー である。
第3レンズ群に含まれるプラスチックレンズのパワーと
の比を規定する式であり、温度変化に伴う収差変動を適
切に保つための条件である。この条件式の上限値以上に
なると、温度変化による球面収差、及び周辺光束のコマ
収差の変動が大きくなる。また、第3レンズ群で生じる
収差補正に関しては、少なくとも1枚の正レンズと1枚
の負レンズとを設ける事が望ましい。
は、下限値を規定していないが、条件式の値が小さくな
るという事は、プラスチックレンズのパワーが弱くなる
事を意味し、温度変化による収差変動に対しては望まし
い方向である。しかし、常温時の収差補正に対しては効
果がなく、プラスチックレンズを設けている意味がなく
なるので、プラスチックレンズが以下の条件式(6)を
満足する場合、非球面を必ず設ける事が必要である。
ックレンズに非球面を設けても差し支えない。
条件式を満足する事が望ましい。まず、第1レンズ群の
プラスチックレンズに非球面を設ける場合、以下の条件
式(7)を満足する事が望ましい。 −1.10<(|X|−|X0|)/ {C0(N′−N)・f1}<−0.10 (7)
量(物体側方向−) X0 :非球面基準球面の光軸と垂直方向高さでの光軸方
向の変位量(物体側方向−) f1:第1レンズ群の焦点距離 である。
側、特に近接時での正の歪曲収差が大きくなるととも
に、像面のオーバー側への倒れが大きくなる。逆に、上
限値以上になると、非球面の効果が殆ど得られず、非球
面を設ける意味が無くなり、広角側、特に近接時での負
の歪曲収差、像面のアンダー側への倒れが補正不足とな
る。尚、第1レンズ群に非球面が複数ある場合、少なく
ともその1面がこの条件式を満足していれば良く、他の
面は他の収差との兼ね合いでこの条件式を満足していな
くても差し支えない。
に非球面を設ける場合、以下の条件式(8)を満足する
事が望ましい。 −0.35<(|X|−|X0|)/ {C0(N′−N)・f2}<−0.03 (8) 但し、 f2:第2レンズ群の焦点距離 である。
正のパワーを弱めるような形状である事を意味してお
り、主に球面収差を適切に補正するための条件である。
この条件式の下限値以下になると、主に望遠側での球面
収差のオーバー傾向が著しくなる。逆に、上限値以上に
なると、非球面の効果が殆ど得られず、非球面を設ける
意味が無くなり、主に望遠側での球面収差が補正不足と
なる。尚、第2レンズ群に非球面が複数ある場合、少な
くともその1面がこの条件式を満足していれば良く、他
の面は他の収差との兼ね合いでこの条件式を満足してい
なくても差し支えない。
に非球面を設ける場合、以下の条件式(9)を満足する
事が望ましい。 −0.70<(|X|−|X0|)/ {C0(N′−N)・f3}<−0.01 (9) 但し、 f3:第3レンズ群の焦点距離 である。
正のパワーを弱めるような形状である事を意味してお
り、球面収差と周辺光束のコマ収差を適切に補正するた
めの条件である。この条件式の下限値以下になると、球
面収差のオーバー傾向及び周辺光束のコマ収差が著しく
なる。逆に、上限値以上になると、非球面の効果が殆ど
得られず、非球面を設ける意味が無くなり、球面収差及
び周辺光束のコマ収差が補正不足となる。尚、第3レン
ズ群に非球面が複数ある場合、少なくともその1面がこ
の条件式を満足していれば良く、他の面は他の収差との
兼ね合いでこの条件式を満足していなくても差し支えな
い。
式(10)を満足する事が望ましい。 0.20<|φ1/φW|<0.70 (10) 条件式(10)は、第1レンズ群のパワーを規定する式
であり、収差補正及び光学系の大きさを適切に保つため
の条件である。この条件式の下限値以下になると、第1
レンズ群のパワーが弱くなりすぎるため、収差補正には
有利であるが、全長及び前玉径の増大を招く。逆に、上
限値以上になると、第1レンズ群のパワーが強くなりす
ぎるため、収差劣化、特にオーバー側への像面の倒れが
著しくなるとともに、広角側での樽型の歪曲収差が著し
くなり、屈折率が低く、分散値が限定されるプラスチッ
クレンズを用いると、十分に補正する事が困難となり、
レンズ枚数の増加を招く。
式(11)を満足する事が望ましい。 0.25<φ2/φW<0.75 (11) 条件式(11)は、第2レンズ群のパワーを規定する式
であり、収差補正及び光学系の大きさを適切に保つため
の条件である。条件式(11)の下限値以下になると、
第2レンズ群のパワーが弱くなりすぎるため、収差補正
には有利であるが、全長及び前玉径の増大を招く。逆
に、上限値以上になると、第2レンズ群のパワーが強く
なりすぎるため、収差劣化、特に球面収差のアンダー傾
向が著しくなり、屈折率が低く、分散値が限定されるプ
ラスチックレンズを用いると、十分に補正する事が困難
となり、レンズ枚数の増加を招く。
式(12)を満足する事が望ましい。 0.1<φ3/φW<0.60 (12) 条件式(12)は、第3レンズ群のパワーを規定する式
であり、収差補正及び光学系の大きさを適切に保つため
の条件である。条件式(12)の下限値以下になると、
第3レンズ群のパワーが弱くなりすぎるため、収差補正
には有利であるが、全長及び前玉径の増大を招く。逆
に、上限値以上になると、第3レンズ群のパワーが強く
なりすぎるため、収差劣化、特に球面収差のアンダー傾
向が著しくなり、屈折率が低く、分散値が限定されるプ
ラスチックレンズを用いると、十分に補正する事が困難
となり、レンズ枚数の増加を招く。
2)の上限値以上になると、プラスチックレンズのパワ
ーが強くなる傾向にあるので、条件式(3)と(1
0)、条件式(4)と(11)、条件式(5)と(1
2)は同時に満たす事が更に望ましい。
式(13)を満足する事が望ましい。 −1.4<ΣφPi/φW×hi<1.4 (13) 但し、 φPi:i番目のプラスチックレンズのパワー hi:近軸追跡における初期条件を換算傾角α1=0,
高さh1=1としたときの、望遠端でのi番目のプラス
チックレンズへの近軸軸上光線の物体側面入射高さ である。
バックの変化を抑制するための条件であり、各プラスチ
ックレンズの温度変化に伴うレンズバックの影響度の総
和である。従って、プラスチックレンズを複数枚使用す
る際には、各々影響度を打ち消し合うように、正レンズ
と負レンズとを含む事が望ましい。この条件式の下限値
以下になると、負のパワーを有するプラスチックレンズ
の温度変化によるバック変動が大きくなり、逆に、上限
値以上になると、正のパワーを有するプラスチックレン
ズの温度変化によるバック変動が大きくなるため、いず
れの場合も、温度変化に応じてレンズバックを補正する
ための機構が必要となる。
式(14)を満足する事が望ましい。 0.5<log(β2T/β2W)/logZ<2.2 (14) 但し、 β2W:広角端での第2レンズ群の横倍率 β2T:望遠端での第2レンズ群の横倍率 Z:ズーム比 log:自然対数(但し条件式では比を取っているの
で、底数は限定されない) である。
の変倍負担が最も大きい。変倍負担が大きくなると、変
倍に伴う収差劣化もそれに応じて大きくなるので、良好
に収差補正を行うには、変倍負担を複数のレンズ群で分
担させる事が効率的である。条件式(14)は、本発明
のズームタイプとしては変倍負担が最も大きい第2レン
ズ群の変倍負担を規定する式である。
ンズ群の変倍負担が小さくなり過ぎるため、第2レンズ
群の収差補正には有利であるが、光学系として他の群の
収差負担に影響があり、結局他の群のレンズ枚数が増え
たり光学系全体が大きくなったりする。逆に、上限値以
上になると、変倍負担が大きくなり過ぎるため、主に変
倍による球面収差の変動が大きくなる。
式(15)を満足する事が望ましい。 −1.2<log(β3T/β3W)/logZ<0.5 (15) 但し、 β3W:広角端での第3レンズ群の横倍率 β3T:望遠端での第3レンズ群の横倍率 である。
担を規定する式である。この条件式がマイナスになると
いう事は、減倍している事を意味しており、変倍に関し
ては不利となるが、変倍時に移動する事により、変倍時
の他のレンズによる収差劣化を補正する効果がある。こ
の条件式の下限値以下になると、減倍し過ぎるため、結
局他のレンズ群でその分を補う必要があり、他のレンズ
群のレンズ枚数の増加や光学系全体の全長増加を招く。
逆に、上限値以上になると、変倍負担が大きくなり過ぎ
るため、変倍により球面収差及びコマ収差の変動が大き
くなる。
式(16)を満足する事が望ましい。 −0.75<log(β3T/β3W)/ log(β2T/β2W)<0.65 (16) 条件式(16)は、第2レンズ群と第3レンズ群の変倍
負担の比を規定する式である。この条件式の下限値以下
になると、第3レンズ群の減倍に伴う第2レンズ群の変
倍負担が大きくなり過ぎるため、変倍による球面収差の
変動が大きくなる。逆に、上限値以上になると、第3レ
ンズ群の変倍負担が大きくなり過ぎるため、変倍による
球面収差、及びコマ収差の変動が大きくなる。
の構成を、コンストラクションデータ,収差図等を挙げ
て、更に具体的に示す。尚、以下に挙げる実施例1〜9
は、前述した第1〜第9の実施形態にそれぞれ対応して
おり、第1〜第9の実施形態を表すレンズ構成図(図1
〜図9)は、対応する実施例1〜9のレンズ構成をそれ
ぞれ示している。
体側から数えてi 番目の面及びその曲率半径を示し、di
(i=1,2,3...)は、物体側から数えてi 番目の軸上面間隔
を示し、Ni(i=1,2,3...),νi(i=1,2,3...) は、それぞ
れ物体側から数えてi 番目のレンズのd線に対する屈折
率,アッベ数を示す。また、実施例中の全系の焦点距離
f,及び全系のFナンバーFNO、並びに第1レンズ群
と第2レンズ群との間隔,第2レンズ群と第3レンズ群
との間隔,及び第3レンズ群とLPFとの間隔は、左か
ら順に、広角端(W),中間焦点距離(M),望遠端
(T)でのそれぞれの値に対応している。尚、各実施例
中、曲率半径に*印を付した面は、非球面で構成された
面である事を示し、非球面の面形状を表す式は、以下に
定義する。
施例1〜9に対応する無限遠の収差図であり、各図にお
いて、上段は広角端〔W〕、中段は中間焦点距離
〔M〕、下段は望遠端〔T〕をそれぞれ表している。そ
して、球面収差図において、実線(d)はd線を表し、
破線(SC)は正弦条件を表している。また、非点収差
図において、実線(DS)と破線(DM)は、それぞれ
サジタル面とメリディオナル面での非点収差を表してい
る。実施例1〜9は、上記各条件式を満足する。また以
下に、各実施例1〜9における、前記条件式(1)〜
(5),(10)〜(16)に対応する値を示す。
0.48 実施例7 G2: 0.29 0.48
0.33 実施例8 G2: 0.33 0.47 0.23 実施例9 G2: 0.39 0.45 0.35
(9)に対応する値を示す。ここでのYは非球面最大光
路高さである。
(N′-N)・f3} 0.00Y 0.00000 0.20Y -0.00008 0.40Y -0.00129 0.60Y -0.00655 0.80Y -0.02065 1.00Y -0.04955
ムレンズの光学系の構成を示している。同図の左側が物
体側、右側が像側である。尚、図中の矢印は、ズーム時
の各レンズ群の広角端から望遠端への移動の様子を模式
的に表したものである。破線で表す矢印は、移動しない
事を示している。また、同図はそのズーム時の広角端の
状態を示している。そして、同図に示すように、本実施
形態は負正正3成分ズームであり、物体側から順に、第
1レンズ群Gr1,第2レンズ群Gr2,第3レンズ群
Gr3から構成され、2つのレンズ群が移動するタイプ
である。
また、Gr2及びGr3は全体として正のパワーを有す
る。物体側から順に、1枚目〜6枚目のレンズをそれぞ
れG1〜G6とする。本実施形態の各レンズ群は、それ
ぞれこれらのレンズを適宜組み合わせた構成となってい
る。そして、Gr2には絞りSが含まれている。尚、像
側端部の平行平板はローパスフィルターLPFである。
同図に示すように、本実施形態では、同図の斜線で示す
物体側から1枚目(G1)及び5枚目(G5)のレンズ
がプラスチックレンズである。
ョンデータは、前述した第10の実施形態に対応してお
り、第10の実施形態を表すレンズ構成図(図19)
は、対応する実施例10のレンズ構成を示している。ま
た、実施例10のコンストラクションデータの表示の構
成は、上記実施例1〜9で示したものと同様である。
る無限遠の収差図であり、同図において、上段は広角端
〔W〕、中段は中間焦点距離〔M〕、下段は望遠端
〔T〕をそれぞれ表している。そして、球面収差図にお
いて、実線(d)はd線を表し、破線(SC)は正弦条
件を表している。また、非点収差図において、実線(D
S)と破線(DM)は、それぞれサジタル面とメリディ
オナル面での非点収差を表している。
(1)〜(4),(10),(11),(13),(1
4)に対応する値を示す。
負正2成分ズームにプラスチックレンズを効果的に配す
る事により、特にデジタルスチルカメラに適した、小
型,高画質で安価なズームレンズを提供する事ができ
る。
を示す図。
を示す図。
を示す図。
を示す図。
を示す図。
を示す図。
を示す図。
を示す図。
を示す図。
構成を示す図。
Claims (8)
- 【請求項1】 物体側から順に、負のパワーを有する第
1レンズ群と、少なくとも1枚の正レンズと1枚の負レ
ンズとから成り、正のパワーを有する第2レンズ群と、
正のパワーを有する第3レンズ群とで構成され、少なく
とも2つのレンズ群が移動し、第1レンズ群と第2レン
ズ群との間隔、及び第2レンズ群と第3レンズ群との間
隔を変える事により、変倍を行うズームレンズであっ
て、前記レンズ群を構成するレンズの内、少なくとも1
枚がプラスチックレンズであるとともに、以下の条件式
を満足する事を特徴とするズームレンズ; −0.8<Cp×(N′−N)/φW<0.8 −0.45<M3/M2<0.90(但し、φT/φW
>1.6) 但し、 Cp:プラスチックレンズ曲率 φW:広角端での全系のパワー N :非球面の物体側媒質のd線の屈折率 N′:非球面の像側媒質のd線の屈折率 M3:第3レンズ群の移動量(広角端を基準にして物体
側を−とする) M2:第2レンズ群の移動量(広角端を基準にして物体
側を−とする) φT:望遠端での全系のパワー である。 - 【請求項2】 物体側から順に、少なくとも1枚の正レ
ンズと1枚の負レンズとから成り、負のパワーを有する
第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、
正のパワーを有する第3レンズ群とで構成され、少なく
とも2つのレンズ群が移動し、第1レンズ群と第2レン
ズ群との間隔、及び第2レンズ群と第3レンズ群との間
隔を変える事により、変倍を行うズームレンズであっ
て、前記第1レンズ群を構成するレンズの内、少なくと
も1枚がプラスチックレンズであるとともに、以下の条
件式を満足する事を特徴とするズームレンズ; |φP/φ1|<1.20 0.20<|φ1/φW|<0.70 −0.45<M3/M2<0.90(但し、φT/φW
>1.6) 但し、 φP:プラスチックレンズのパワー φ1:第1レンズ群のパワー φW:広角端での全系のパワー M3:第3レンズ群の移動量(広角端を基準にして物体
側を−とする) M2:第2レンズ群の移動量(広角端を基準にして物体
側を−とする) φT:望遠端での全系のパワー である。 - 【請求項3】 物体側から順に、負のパワーを有する第
1レンズ群と、少なくとも1枚の正レンズと1枚の負レ
ンズとから成り、正のパワーを有する第2レンズ群と、
正のパワーを有する第3レンズ群とで構成され、第1レ
ンズ群と第2レンズ群との間隔、及び第2レンズ群と第
3レンズ群との間隔を変える事により、変倍を行うズー
ムレンズであって、前記第2レンズ群を構成するレンズ
の内、少なくとも1枚がプラスチックレンズであるとと
もに、以下の条件式を満足する事を特徴とするズームレ
ンズ; |φP/φ2|<2.5 0.25<φ2/φW<0.75 但し、 φP:プラスチックレンズのパワー φ2:第2レンズ群のパワー φW:広角端での全系のパワー である。 - 【請求項4】 物体側から順に、負のパワーを有する第
1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正
のパワーを有する第3レンズ群とで構成され、少なくと
も2つのレンズ群が移動し、第1レンズ群と第2レンズ
群との間隔、及び第2レンズ群と第3レンズ群との間隔
を変える事により、変倍を行うズームレンズであって、
前記第3レンズ群を構成するレンズの内、少なくとも1
枚がプラスチックレンズであるとともに、以下の条件式
を満足する事を特徴とするズームレンズ; −0.30<M3/M2<0.90 |φP/φ3|<1.70 0.1<φ3/φW<0.60 但し、 M3:第3レンズ群の移動量(広角端を基準にして物体
側を−とする) M2:第2レンズ群の移動量(広角端を基準にして物体
側を−とする) φP:プラスチックレンズのパワー φ3:第3レンズ群のパワー φW:広角端での全系のパワー である。 - 【請求項5】 前記プラスチックレンズが以下の条件式
を満足する事を特徴とする請求項2乃至請求項4のいず
れかに記載のズームレンズ; −1.4<ΣφPi/φW×hi<1.4 但し、 φPi:i番目のプラスチックレンズのパワー hi:近軸追跡における初期条件を換算傾角α1=0,
高さh1=1としたときの、望遠端でのi番目のプラス
チックレンズへの近軸軸上光線の物体側面入射高さ である。 - 【請求項6】 物体側から順に、負のパワーを有する第
1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正
のパワーを有する第3レンズ群とで構成され、少なくと
も2つのレンズ群が移動し、第1レンズ群と第2レンズ
群との間隔、及び第2レンズ群と第3レンズ群との間隔
を変える事により、変倍を行うズームレンズであって、
前記第1レンズ群及び第2レンズ群を構成するレンズの
内、それぞれ少なくとも1枚がプラスチックレンズであ
るとともに、以下の条件式を満足する事を特徴とするズ
ームレンズ; −1.4<ΣφPi/φW×hi<1.4 0.5<log(β2T/β2W)/logZ<2.2 但し、 φPi:i番目のプラスチックレンズのパワー φW:広角端での全系のパワー hi:近軸追跡における初期条件を換算傾角α1=0,
高さh1=1としたときの、望遠端でのi番目のプラス
チックレンズへの近軸軸上光線の物体側面入射高さ β2W:広角端での第2レンズ群の横倍率 β2T:望遠端での第2レンズ群の横倍率 Z:ズーム比 log:自然対数(但し条件式では比を取っているの
で、底数は限定されない) である。 - 【請求項7】 物体側から順に、負のパワーを有する第
1レンズ群と、少なくとも1枚の正レンズと1枚の負レ
ンズとから成り、正のパワーを有する第2レンズ群と、
正のパワーを有する第3レンズ群とで構成され、少なく
とも2つのレンズ群が移動し、第1レンズ群と第2レン
ズ群との間隔、及び第2レンズ群と第3レンズ群との間
隔を変える事により、変倍を行うズームレンズであっ
て、前記第1レンズ群及び第3レンズ群を構成するレン
ズの内、それぞれ少なくとも1枚がプラスチックレンズ
であるとともに、以下の条件式を満足する事を特徴とす
るズームレンズ; −1.4<ΣφPi/φW×hi<1.4 −1.2<log(β3T/β3W)/logZ<0.
5 但し、 φPi:i番目のプラスチックレンズのパワー φW:広角端での全系のパワー hi:近軸追跡における初期条件を換算傾角α1=0,
高さh1=1としたときの、望遠端でのi番目のプラス
チックレンズへの近軸軸上光線の物体側面入射高さ β3W:広角端での第3レンズ群の横倍率 β3T:望遠端での第3レンズ群の横倍率 Z:ズーム比 log:自然対数(但し条件式では比を取っているの
で、底数は限定されない) である。 - 【請求項8】 物体側から順に、負のパワーを有する第
1レンズ群と、少なくとも1枚の正レンズと1枚の負レ
ンズとから成り、正のパワーを有する第2レンズ群と、
正のパワーを有する第3レンズ群とで構成され、少なく
とも2つのレンズ群が移動し、第1レンズ群と第2レン
ズ群との間隔、及び第2レンズ群と第3レンズ群との間
隔を変える事により、変倍を行うズームレンズであっ
て、前記第2レンズ群及び第3レンズ群を構成するレン
ズの内、それぞれ少なくとも1枚がプラスチックレンズ
であるとともに、以下の条件式を満足する事を特徴とす
るズームレンズ; −1.4<ΣφPi/φW×hi<1.4 −0.75<log(β3T/β3W)/log(β2
T/β2W)<0.65 但し、 φPi:i番目のプラスチックレンズのパワー φW:広角端での全系のパワー hi:近軸追跡における初期条件を換算傾角α1=0,
高さh1=1としたときの、望遠端でのi番目のプラス
チックレンズへの近軸軸上光線の物体側面入射高さ β2W:広角端での第2レンズ群の横倍率 β2T:望遠端での第2レンズ群の横倍率 β3W:広角端での第3レンズ群の横倍率 β3T:望遠端での第3レンズ群の横倍率 log:自然対数(但し条件式では比を取っているの
で、底数は限定されない) である。
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