JP2000261271A - 積層型ローパスフィルタ - Google Patents

積層型ローパスフィルタ

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JP2000261271A
JP2000261271A JP11057346A JP5734699A JP2000261271A JP 2000261271 A JP2000261271 A JP 2000261271A JP 11057346 A JP11057346 A JP 11057346A JP 5734699 A JP5734699 A JP 5734699A JP 2000261271 A JP2000261271 A JP 2000261271A
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capacitor
pass filter
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electrode
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JP11057346A
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Masahiro Kasahara
正広 笠原
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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  • Filters And Equalizers (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 急峻な減衰特性と良好なスプリアス特性を有
し、インピーダンス設計が容易でかつグランド側の接地
状態が安定している積層型ローパスフィルタを得る。 【解決手段】 コンデンサ電極23,24とで第1コン
デンサC1を構成し、コンデンサ電極25,26とで第
2コンデンサC2を構成する。そして、コンデンサ電極
27,28とで共振点調整用コンデンサCoを構成す
る。コイル導体29a〜29eは、螺旋状コイルL1を
構成する。コイルL1は、シート32の積み重ね方向に
U字形に配置されている。コイルL1の一端は積層体内
でコンデンサ電極23,28に電気的に接続され、他端
はコンデンサ電極25,27に電気的に接続されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型ローパスフ
ィルタ、特に、映像機器やパソコン機器等の電子機器の
ノイズフィルタ等として用いられる積層型ローパスフィ
ルタに関する。
【0002】
【従来の技術】映像機器やパソコン機器の映像信号ライ
ン又はクロック信号ラインのノイズ除去用のローパスフ
ィルタとしては、現在、100〜150MHzまでの通
過帯域のものが主流である。そして、このローパスフィ
ルタは、通常、T型LC回路やπ型LC回路で構成され
ている。
【0003】例えば、図9は、π型LC回路で構成され
ている従来の積層型ローパスフィルタ1を示す分解斜視
図である。ローパスフィルタ1は、コイル導体2a〜2
dをそれぞれ設けた絶縁性シート10と、予め電極を設
けていない絶縁性シート10等で構成されている。コイ
ル導体2a〜2dは、絶縁性シート10に設けたビアホ
ール3a〜3cを介して電気的に直列に接続され、絶縁
性シート10の積み重ね方向に対して平行な軸を有する
螺旋状コイルLとされる。
【0004】各絶縁性シート10は積み重ねられた後、
一体的に焼成され、図10に示すような積層体4とされ
る。積層体4の上面には、共振点調整用コンデンサ電極
7aと7bが絶縁膜5を間に挟んだ状態で配設され、共
振点調整用コンデンサCoが形成される。積層体4の下
面には、コンデンサ電極8a,8bとグランド内部電極
9が絶縁膜6を間に挟んだ状態で配設され、それぞれコ
ンデンサC1,C2が形成される。
【0005】さらに、積層体4の手前側の側面には入力
外部電極13及びグランド外部電極15が形成され、積
層体4の奥側の側面には出力外部電極14及びグランド
外部電極16が形成されている。コイルLの一方の端部
(具体的にはコイル導体2dの端部)と共振点調整用コ
ンデンサ電極7aとコンデンサ電極8aとは、入力外部
電極13に電気的に接続している。コイルLの他方の端
部(具体的にはコイル導体2aの端部)と共振点調整用
コンデンサ電極7bとコンデンサ電極8bとは、出力外
部電極14に電気的に接続している。グランド内部電極
9はグランド外部電極15,16に電気的に接続してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このローパ
スフィルタ1に要求される特性は用途によって異なって
おり、急峻な減衰特性を必要としたり、またはスプリア
ス特性が重視されたり、さらにはインピーダンス設計が
必要であったりする。しかしながら、従来のローパスフ
ィルタ1だけでは、これらの要求を満足することは困難
であった。従って、従来のローパスフィルタ1を用いて
急峻な減衰特性を得ようとするならば、別に、インダク
タとコンデンサの外付け部品で構成したトラップ回路を
付加して目的の周波数での減衰を大きくしなければなら
なかった。
【0007】また、従来のローパスフィルタ1を用いて
良好なスプリアス特性を得ようとするならば、ローパス
フィルタが実装されている印刷配線板全体をシールドし
て、信号ノイズが外部に漏れないようにする必要があっ
た。さらに、所望のインピーダンス設計を行なおうとす
るならば、別に、インダクタやコンデンサ等の外付け部
品で構成したインピーダンスマッチング回路を付加して
インピーダンスマッチングをとらなければならなかっ
た。
【0008】また、従来のローパスフィルタ1は、コイ
ルLとコンデンサC1,C2が外部電極13,14を介
して電気的に接続されているため、外部電極13,14
が有する残留インダクタンス成分の影響により、特性の
バラツキが大きくなっていた。また、従来のローパスフ
ィルタ1は、グランド側のインダクタンス成分が大き
く、接地状態が不安定であるという問題もあった。さら
に従来のローパスフィルタ1において、コイルLに並列
に共振点調整用コンデンサCoを接続する場合、外部電
極13,14を介する必要があり、やはりこの残留イン
ダクタンスが特性バラツキを大きくしていた。
【0009】そこで、本発明の目的は、急峻な減衰特性
と良好なスプリアス特性を有し、インピーダンス設計が
容易でかつグランド側の接地状態が安定している積層型
ローパスフィルタを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段と作用】以上の目的を達成
するため、本発明に係る積層型ローパスフィルタは、
(a)絶縁層とコイル導体とコンデンサ電極とを積み重
ねて構成した積層体と、(b)前記積層体の表面に設け
られた入力外部電極、出力外部電極及びグランド外部電
極と、(c)前記コイル導体を電気的に接続して構成し
た、前記積層体の積み重ね方向にU字形に配置された第
1コイルと、(d)前記コンデンサ電極にて構成した第
1及び第2コンデンサとを備え、(e)前記入力外部電
極に前記第1コンデンサのホット側コンデンサ電極が電
気的に接続され、前記出力外部電極に前記第2コンデン
サのホット側コンデンサ電極が電気的に接続され、前記
グランド外部電極に前記第1及び第2コンデンサのグラ
ンド側コンデンサ電極が電気的に接続されると共に、前
記積層体内で前記第1コンデンサのホット側コンデンサ
電極に前記第1コイルの一方の端部を電気的に接続し、
かつ、前記第2コンデンサのホット側コンデンサ電極に
前記第1コイルの他方の端部を電気的に接続したこと、
を特徴とする。
【0011】以上の構成により、U字形に配置された第
1コイルと第1及び第2コンデンサとを外部電極を介し
て電気的に接続する必要がなくなり、グランド側に不要
な残留インダクタンス成分が挿入されない。従って、ロ
ーパスフィルタの接地状態が安定する。
【0012】さらに、本発明に係る積層型ローパスフィ
ルタは、コイル導体を電気的に接続して構成した第2及
び第3コイルをさらに備え、前記第1コンデンサのホッ
ト側コンデンサ電極が前記第2コイルを介して前記入力
外部電極に電気的に接続されると共に、前記第2コンデ
ンサのホット側コンデンサ電極が前記第3コイルを介し
て前記出力外部電極に電気的に接続されている。これに
より、積層型ローパスフィルタは急峻な減衰特性が得ら
れる。そして、第2コイルの巻き方向と第1コイルの巻
き方向を相互に逆方向に設定すると共に、第3コイルの
巻き方向と第1コイルの巻き方向を相互に逆方向に設定
することにより、第1コイルと第2及び第3コイルとの
電磁結合が抑えられる。
【0013】また、第1コイルをU字形に配置すること
により、外部電極を介さないで、該第1コイルに電気的
に並列に共振点調整用コンデンサを接続することがで
き、減衰特性の調整が共振点調整用コンデンサのキャパ
シタンス値を調整することで精度良く、容易にかつ確実
に行なわれる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る積層型ローパ
スフィルタの実施形態について添付図面を参照して説明
する。
【0015】[第1実施形態、図1〜図3]図1に示す
ように、積層型ローパスフィルタ21は、ホット側コン
デンサ電極23,25と共振点調整用コンデンサ電極2
7を表面に設けた絶縁性シート32と、グランド側コン
デンサ電極24,26と共振点調整用コンデンサ電極2
8を表面に設けた絶縁性シート32と、コイル導体29
a〜29eをそれぞれ表面に設けた絶縁性シート32
と、表面に予め導体を設けない絶縁性シート32とで構
成されている。コンデンサ電極23〜28やコイル導体
29a〜29eは、印刷等の方法により絶縁性シート3
2の表面に形成されている。コイル導体29a〜29e
等の材料としては、Ag,Ag−Pd,Cu,Ni等が
使用される。シート32の材料としては、フェライト等
の磁性体材料やセラミック等の誘電体材料、絶縁体材料
が使用される。
【0016】コイル導体29a〜29eは、絶縁性シー
ト32にそれぞれ設けた開口34c,34d,35c,
35dを通して電気的に直列にベア(ビア)接続され、
反時計回り方向に巻回する螺旋状の第1コイルL1を構
成する。第1コイルL1は、シート32の積み重ね方向
にU字形に配置している。つまり、第1コイルL1は、
ローパスフィルタ21の左側にコイル導体29a,29
bにて構成された螺旋部分を有し、右側にコイル導体2
9d,29eにて構成された螺旋部分を有し、両者がコ
イル導体29cを介して電気的に接続されたものであ
る。このように、第1コイルL1をU字形に配置するこ
とにより、ローパスフィルタ21の低背化を図ることが
できる。しかも、第1コイルL1の両端部が近接するこ
とになり、短い配線で共振点調整用コンデンサ電極27
と28を対向させることができ、外部電極を介すること
なく共振点調整用コンデンサCoと第1コイルL1とを
電気的に接続することができる。
【0017】この第1コイルL1の一端(具体的にはコ
イル導体29a)は、シート32に設けた開口34bを
通して共振点調整用コンデンサ電極28の引出し部に電
気的に接続されている。第1コイルL1の他端(具体的
にはコイル導体29e)は、シート32に設けた開口3
5a,35bを通してホット側コンデンサ電極25の引
出し部25aに電気的に接続されている。
【0018】ホット側コンデンサ電極23はシート32
の奥側に配設され、その引出し部23aはシート32の
左側の辺に露出している。ホット側コンデンサ電極25
はシート32の手前側に配設され、その引出し部25a
はシート32の右側の辺に露出している。共振点調整用
コンデンサ電極27はシート32の中央部に配設され、
ホット側コンデンサ電極25の引出し部25aに電気的
に接続されている。
【0019】一方、グランド側コンデンサ電極24はシ
ート32の奥側に配設され、その端部はシート32の奥
側の辺に露出している。このグランド側コンデンサ電極
24はホット側コンデンサ電極23と共に、第1コンデ
ンサC1を構成する。グランド側コンデンサ電極26は
シート32の手前側に配設され、その端部はシート32
の手前側の辺に露出している。このグランド側コンデン
サ電極26は、ホット側コンデンサ電極25と共に第2
コンデンサC2を構成する。共振点調整用コンデンサ電
極28はシート32の中央部に配設され、シート32に
設けた開口34aを通して電気的にホット側コンデンサ
電極23の引出し部23aに電気的に接続されている。
この共振点調整用コンデンサ電極28は共振点調整用コ
ンデンサ電極27と共に共振点調整用コンデンサCoを
構成する。
【0020】以上の絶縁性シート32は積み重ねられた
後、一体的に焼成され、図2に示すように積層体38と
される。積層体38の左右の端面にそれぞれ入力外部電
極41,出力外部電極42が設けられている。積層体3
8の奥側及び手前側の側面全面にグランド外部電極4
3,44が設けられている。
【0021】入力外部電極41は第1コンデンサC1の
ホット側コンデンサ電極23の引出し部23aに電気的
に接続され、出力外部電極42は第2コンデンサC2の
ホット側コンデンサ電極25の引出し部25aに電気的
に接続されている。グランド外部電極43,44は、そ
れぞれ第1及び第2コンデンサC1,C2のグランド側
コンデンサ電極24,26に電気的に接続されている。
これらの外部電極41〜44は、Ag,Ag−Pd,N
i,Cu等の導電性ペーストを塗布後、焼付けたり、あ
るいは、乾式めっきしたりすることによって形成され
る。
【0022】図3は、ローパスフィルタ21の電気等価
回路図である。このローパスフィルタ21は、π型LC
回路を内蔵しており、さらに、U字形に配置した第1コ
イルL1に電気的に並列に共振点調整用コンデンサCo
が接続されている。
【0023】以上の構成からなるローパスフィルタ21
は、U字形に配置した第1コイルL1と第1及び第2コ
ンデンサC1,C2とが、積層体38内でベア(ビア)
接続されており、従来の外部電極を介しての電気的接続
が不要となる。従って、ローパスフィルタ21のグラン
ド側に不要な残留インダクタンス成分が挿入されないの
で、ローパスフィルタ21の接地状態が安定となり、良
好なスプリアス特性を得ることができる。また、第1コ
イルL1をU字形に配置することにより、該第1コイル
L1に電気的に並列に共振点調整用コンデンサCoを外
部電極を介さずに接続できるので、共振点調整用コンデ
ンサCoのキャパシタンス値の調整が容易で、減衰特性
の調整を精度良く、容易にかつ確実に実行することがで
きる。
【0024】さらに、第1コイルL1のインダクタンス
やコンデンサC1,C2,Coのキャパシタンスは、シ
ート32の積層数を調整することにより、任意に変える
ことができる。この結果、別にインダクタやコンデンサ
等の外付け部品で構成したインピーダンスマッチング回
路を必要とすることなく、所望のインピーダンス設計を
容易に実行することができる。
【0025】[第2実施形態、図4〜図7]図4に示す
ように、第2実施形態の積層型ローパスフィルタ51
は、前記第1実施形態のローパスフィルタ21に、さら
に、第2コイルL2及び第3コイルL3を追加したもの
である。コイル導体52a〜52c,53a〜53cを
それぞれ表面に設けた絶縁性シート32と、シールド電
極59を表面に設けた絶縁性シート32とが、前記第1
実施形態で説明したローパスフィルタ21を構成する絶
縁性シート32の上側に積層される。ただし、第2実施
形態のホット側コンデンサ電極23,25の引出し部2
3a,25aは、第1実施形態のパターンを一部変更し
ている。
【0026】コイル導体52a〜52cは、絶縁性シー
ト32にそれぞれ設けた開口55a,55bを通して電
気的に直列にベア(ビア)接続され、時計回り方向に巻
回する螺旋状の第2コイルL2を構成する。コイル53
a〜53cは、絶縁性シート32にそれぞれ設けた開口
56a,56bを通して電気的に直列にベア(ビア)接
続され、時計回り方向に巻回する螺旋状の第3コイルL
3を構成する。
【0027】第2コイルL2の一端(具体的にはコイル
導体52a)はシート32の左辺に露出し、他端(具体
的にはコイル導体52c)はシート32に設けた開口5
5cを通して第1コンデンサC1のホット側コンデンサ
電極23に電気的にベア(ビア)接続する。第3コイル
L3の一端(具体的にはコイル導体53a)はシート3
2の右辺に露出し、他端(具体的にはコイル導体53
c)はシート32に設けた開口56cを通して第2コン
デンサC2のホット側コンデンサ電極25に電気的にベ
ア(ビア)接続する。
【0028】以上の絶縁性シート32は積み重ねられた
後、一体的に焼成され、図5に示すように積層体60と
される。積層体60の左右の端面にそれぞれ入力外部電
極61,出力外部電極62が設けられている。積層体6
0の奥側及び手前側の側面全面にグランド外部電極6
3,64が設けられている。入力外部電極61は第2コ
イルL2の一端(コイル導体52a)に電気的に接続さ
れ、出力外部電極62は第3コイルL3の一端(コイル
導体53a)に電気的に接続されている。グランド外部
電極63,64は、それぞれ第1及び第2コンデンサC
1,C2のグランド側コンデンサ電極24,26、並び
にシールド電極59の引出し部に電気的に接続されてい
る。
【0029】図6は、ローパスフィルタ51の電気等価
回路図である。このローパスフィルタ51は、三つのコ
イルL1,L2,L3と二つのコンデンサC1,C2に
て構成されたものであり、さらに、U字形に配置した第
1コイルL1に電気的に並列に共振点調整用コンデンサ
Coが接続されている。
【0030】以上の構成からなるローパスフィルタ51
は、前記第1実施形態のローパスフィルタ21の作用効
果を奏すると共に、三つのコイルL1,L2,L3と二
つのコンデンサC1,C2とで構成された5次の回路を
内蔵しているので、目的の周波数での減衰をさらに大き
くでき、急峻な減衰特性を得ることができる。そして、
第2コイルL2の巻き方向と第1コイルL1の巻き方向
を相互に逆方向に設定すると共に、第3コイルL3の巻
き方向と第1コイルL1の巻き方向を相互に逆方向に設
定することにより、コイルL1とL2相互、並びにコイ
ルL1とL3相互が電磁結合しにくくなるので、コイル
L1とL2の間、並びコイルL1とL3の間に大きな間
隔を設定する必要がなく、ローパスフィルタ51の小型
化、低背化が可能となる。
【0031】さらに、ローパスフィルタ51の上部に配
設されたシールド電極59とローパスフィルタ51の両
側面全面に配設されたグランド外部電極63,64と
で、ローパスフィルタ51を電磁シールドすることがで
きるので、外界の電磁ノイズの影響を受けにくい構造に
なっている。従ってローパスフィルタ51のスプリアス
特性をさらに向上させることができる。図7は、ローパ
スフィルタ51の減衰特性を示すグラフである。
【0032】[他の実施形態]なお、本発明に係る積層
型ローパスフィルタは前記実施形態に限定するものでは
なく、その要旨の範囲内で種々に変更することができ
る。
【0033】例えば、図4において、共振点調整用コン
デンサCoや第1及び第2コンデンサC1,C2は、図
8に示すような構成であってもよい。ここに、71,7
2はそれぞれ第1及び第2コンデンサC1,C2のグラ
ンド側コンデンサ電極、73,74はそれぞれ第1及び
第2コンデンサC1,C2のホット側コンデンサ電極、
75は共振点調整用コンデンサ電極である。ホット側コ
ンデンサ電極73,74は共振点調整用コンデンサ電極
としても作用し、共振点調整用コンデンサ電極75と共
に共振点調整用コンデンサCoを構成する。コンデンサ
電極73は、開口76aを通して第2コイルL2に接続
すると共に、開口76b,76cを通して第1コイルL
1に接続する。同様に、コンデンサ電極74は開口77
aを通して第3コイルL3に接続すると共に、開口77
b,77cを通して第1コイルL1に接続する。
【0034】また、第1、第2及び第3コイルの巻回数
は任意であり、第1及び第2コンデンサや共振点調整用
コンデンサの積層数も任意である。さらに、積層型ロー
パスフィルタは、π型LC回路の他に、ラダー型LC回
路等で構成されているものであってもよい。
【0035】また、積層型ローパスフィルタを製造する
場合、コイル導体等の内部導体を表面に設けた絶縁性シ
ート等を積み重ねた後、一体的に焼成する工法に必ずし
も限定されない。絶縁性シートは予め焼成されたものを
用いてもよい。また、以下に説明する工法によって積層
型ローパスフィルタを製造してもよい。すなわち、印刷
等の手段によりペースト状の絶縁性材料にて絶縁層を形
成した後、その絶縁層の表面にペースト状の導電性材料
を塗布して内部導体を形成する。次に、ペースト状の絶
縁性材料を前記内部導体の上から塗布して内部導体が内
蔵された絶縁層とする。同様にして、順に重ね塗りをし
ながら、内部導体の必要な箇所の電気的接続を行うこと
により、積層構造を有するローパスフィルタが得られ
る。
【0036】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、U字形に配置した第1コイルと第1及び第2コ
ンデンサとが、積層体内で電気的に接続されており、従
来の外部電極を介しての電気的接続が不要となる。従っ
て、ローパスフィルタのグランド側に不要な残留インダ
クタンス成分が挿入されないので、ローパスフィルタの
接地状態が安定となり、良好なスプリアス特性を得るこ
とができる。
【0037】また、第1コイルをU字形に配置すること
により、該第1コイルに電気的に並列に共振点調整用コ
ンデンサを外部電極を介さずに接続できるので、共振点
調整用コンデンサのキャパシタンス値を調整することに
より、減衰特性の調整を精度良く、容易にかつ確実に実
行することができる。
【0038】さらに、コイルのインダクタンスやコンデ
ンサのキャパシタンスは、巻回数や積層数を調整するこ
とにより、任意に変えることができる。この結果、別に
インダクタやコンデンサ等の外付け部品で構成したイン
ピーダンスマッチング回路を必要とすることなく、所望
のインピーダンス設計を容易に実行することができる。
【0039】さらに、第1、第2及び第3コイルと第1
及び第2コンデンサとで5次の回路を構成することによ
り、目的の周波数での減衰をさらに大きくでき、急峻な
減衰特性を得ることができる。そして、第2コイルの巻
き方向と第1コイルの巻き方向を相互に逆方向に設定す
ると共に、第3コイルの巻き方向と第1コイルの巻き方
向を相互に逆方向に設定することにより、第1コイルと
第2及び第3コイルとが電磁結合しにくくなるので、第
1コイルと第2及び第3コイルとの間に大きな間隔を設
定する必要がなく、ローパスフィルタの小型化、低背化
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層型ローパスフィルタの第1実
施形態を示す分解斜視図。
【図2】図1に示した積層型ローパスフィルタの外観斜
視図。
【図3】図1に示した積層型ローパスフィルタの電気等
価回路図。
【図4】本発明に係る積層型ローパスフィルタの第2実
施形態を示す分解斜視図。
【図5】図4に示した積層型ローパスフィルタの外観斜
視図。
【図6】図4に示した積層型ローパスフィルタの電気等
価回路図。
【図7】図4に示した積層型ローパスフィルタの減衰特
性を示すグラフ。
【図8】他の実施形態を示す一部分解斜視図。
【図9】従来の積層型ローパスフィルタを示す分解斜視
図。
【図10】図9に示した積層型ローパスフィルタの外観
斜視図。
【符号の説明】
21,51…積層型ローパスフィルタ 23…第1コンデンサのホット側コンデンサ電極 24…第1コンデンサのグランド側コンデンサ電極 25…第2コンデンサのホット側コンデンサ電極 26…第2コンデンサのグランド側コンデンサ電極 27,28…共振点調整用コンデンサ電極 29a〜29e…コイル導体 32…絶縁性シート 38,60…積層体 41,61…入力外部電極 42,62…出力外部電極 43,44,63,64…グランド外部電極 52a〜52c,53a〜53c…コイル導体 C1…第1コンデンサ C2…第2コンデンサ Co…共振点調整用コンデンサ L1…U字形に配置した第1コイル L2…第2コイル L3…第3コイル
フロントページの続き Fターム(参考) 5E070 AA05 AB03 AB07 AB08 AB10 BA12 CB03 CB13 CB17 CB20 DB08 EA01 EB03 5E082 AA01 AB03 BB02 BC40 DD08 DD09 EE23 EE35 FF05 FG06 FG26 FG54 GG10 GG11 MM24 5J024 AA02 BA02 DA05 DA21 DA28 DA29 DA35 EA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁層とコイル導体とコンデンサ電極と
    を積み重ねて構成した積層体と、 前記積層体の表面に設けられた入力外部電極、出力外部
    電極及びグランド外部電極と、 前記コイル導体を電気的に接続して構成した、前記積層
    体の積み重ね方向にU字形に配置された第1コイルと、 前記コンデンサ電極にて構成した第1及び第2コンデン
    サとを備え、 前記入力外部電極に前記第1コンデンサのホット側コン
    デンサ電極が電気的に接続され、前記出力外部電極に前
    記第2コンデンサのホット側コンデンサ電極が電気的に
    接続され、前記グランド外部電極に前記第1及び第2コ
    ンデンサのグランド側コンデンサ電極が電気的に接続さ
    れると共に、前記積層体内で前記第1コンデンサのホッ
    ト側コンデンサ電極に前記第1コイルの一方の端部を電
    気的に接続し、かつ、前記第2コンデンサのホット側コ
    ンデンサ電極に前記第1コイルの他方の端部を電気的に
    接続したこと、 を特徴とする積層型ローパスフィルタ。
  2. 【請求項2】 コイル導体を電気的に接続して構成した
    第2及び第3コイルをさらに備え、前記第1コンデンサ
    のホット側コンデンサ電極が前記第2コイルを介して前
    記入力外部電極に電気的に接続されると共に、前記第2
    コンデンサのホット側コンデンサ電極が前記第3コイル
    を介して前記出力外部電極に電気的に接続されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の積層型ローパスフィル
    タ。
  3. 【請求項3】 前記第2コイルの巻き方向と前記第1コ
    イルの巻き方向が相互に逆方向であり、かつ、前記第3
    コイルの巻き方向と前記第1コイルの巻き方向が相互に
    逆方向であることを特徴とする請求項2記載の積層型ロ
    ーパスフィルタ。
  4. 【請求項4】 前記第1コイルに電気的に並列に共振点
    調整用コンデンサが接続されていることを特徴とする請
    求項1ないし請求項3記載の積層型ローパスフィルタ。
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