JP2000257627A - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JP2000257627A
JP2000257627A JP6383599A JP6383599A JP2000257627A JP 2000257627 A JP2000257627 A JP 2000257627A JP 6383599 A JP6383599 A JP 6383599A JP 6383599 A JP6383599 A JP 6383599A JP 2000257627 A JP2000257627 A JP 2000257627A
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rolling
bearing
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tic
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JP6383599A
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Toyohisa Yamamoto
豊寿 山本
Manabu Ohori
學 大堀
Katsuhisa Tonooka
勝久 殿岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】静粛性、耐食性、耐摩耗性、導電性および耐フ
レッチング性に優れた転がり軸受を提供する。 【解決手段】外輪3と内輪2は、軸受鋼またはステンレ
ス鋼で形成する。転動体4は、線膨張係数が5.0×1
-6(K-1)以上12.5×10-6(K-1)以下の超硬
合金またはサーメットで形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は転がり軸受に関し、
特に、ハードディスクドライブ装置(HDD) 、ビデオ
テープレコーダ(VTR) 、およびデジタルオーディオ
テープレコーダ(DAT) 等の情報機器で使用される、
高速で回転するスピンドルを支持する軸受、あるいはH
DD等に組み込まれているスイングアームを支持する軸
受、あるいはファンモータ等に用いられる軸受として好
適な、静粛性、耐食性、耐摩耗性、導電性および耐フレ
ッチング性に優れた転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の転がり軸受は、外周面に内輪軌道
を有する内輪と、内周面に外輪軌道を有する外輪と、前
記内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複
数個の転動体と、この複数個の転動体を案内保持し、且
つ内輪軌道溝と外輪軌道溝との間に回転目在となるよう
に設けられた保持器とから構成されている。
【0003】転がり軸受の内輪、外輪、および転動体
は、高い接触応力を繰り返し受けるため、硬く、転がり
疲れ寿命が長く、耐摩耗性が良好であること等が要求さ
れる。そのため、前記内輪、外輪、および転動体として
は、一般的に、構成材料として高炭素クロム軸受鋼(S
UJ2など) やステンレス鋼(SUS440Cなど) 等
を用い、焼入れ、焼戻しを施したものが使用されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、HDDやVTR
などの情報機器やファンモータなどに使用される転がり
軸受には、高速化、低トルク化、静粛化(低音響化、低
騒音化) 、高回転精度化(低NRRO化)、小型化(可
搬化)などの要求がますます厳しくなる傾向にある。
【0005】従来の転がり軸受には、高炭素クロム軸受
鋼であるSUJ2が使用されることが多いが、上記のよ
うな要求の高度化により、特に、HDDの場合に種々の
問題点が生じている。HDD装置用転がり軸受は、スピ
ンドルモータ用とスイングアーム用に大別できる。スピ
ンドルモータ用軸受は、磁気ディスクを回転駆動するこ
とに使用される。スイングアーム用軸受は、磁気ディス
クの有効エリアへのアクセス位置決めを行うスイングア
ームを、揺動下で駆動することに使用される。
【0006】スピンドルモータ用軸受は、高速化、低ト
ルク化、高回転精度化の要求に伴って、潤滑剤(油、グ
リース) の封入量を低減化する傾向および潤滑剤を低粘
度化する傾向にある。また、静粛化に伴い、転動体を極
めて高精度に仕上げ加工することが要求される。潤滑剤
の封入量を低減化または低粘度化すると、潤滑油膜が出
来にくくなるため、転動体と軌道輪との間に接触が生じ
易くなる。そして、転動体、内輪、および外輪を従来の
ように軸受鋼で構成した場合には、同種金属材料同士が
直接接触することになる。ここで、同種金属材料同士は
凝着し易いため、直接接触が生じると、摩耗により転動
体や軌道輪の表面粗さが増加する場合がある。その結
果、軸受のトルクヒステリシスが急激に増加したり、音
響が大きくなったりするため、トルクおよび音響におけ
る耐久性が十分ではないという問題点がある。
【0007】また、従来の軸受鋼では、加工時の塑性変
形により微小な凹凸が生じることによって、初期の音響
が十分小さくならない場合があるとともに、摩耗などに
より音響が徐々に大きくなる場合がある。すなわち、音
響の初期値や耐久性の点でも問題が生じる恐れがある。
更に、輸送時や携帯時には、振動により、転動体と軌道
輪との接触点に微小すべりが生じ易い。また、振動時に
は、転動体と軌道輪の間に潤滑油が供給され難い。その
ため、転動体および軌道輪を従来のように軸受鋼で構成
した場合には、凝着し易い同種金属材料同士が接触点す
るため、いわゆるフレッチング摩耗が生じやすい。その
結果、表面形状精度が悪くなり、表面粗さが増加して回
転時の音響レベルが増加したり、回転精度が著しく低下
する場合がある。
【0008】一方、スイングアーム用軸受は揺動条件下
で作動するため、転動体と軌道輪の間に潤滑油が供給さ
れ難く、フレッチング摩耗が生じやすい。その結果、ト
ルク変動やトルクスパイクが発生して、HDD装置の読
み取り機能に障害を生じさせる場合がある。このような
問題点を解決できる転がり軸受として、内輪および外輪
は軸受鋼で形成され、転動体は窒化珪素で形成された転
がり軸受がある。この転がり軸受によれば、転動体を塑
性変形の小さい窒化珪素で形成することにより、初期の
音響レベルが低くなる。また、窒化珪素は表面エネルギ
ーが低く、耐摩耗性にも優れるため、枯渇潤滑下(潤滑
膜が形成され難い条件下)やフレッチング摩耗が生じや
すい条件下などの、潤滑条件が厳しい場合でも、トルク
および音響における耐久性に優れる。
【0009】しかしながら、窒化珪素の線膨張係数は
3.0×10-6(K-1)程度であり、軸受鋼の線膨張係
数は12.5×10-6(K-1)であるため、上記構成の
転がり軸受においては、転動体と内輪および外輪との間
で線膨張係数が著しく異なる。そのため、温度上昇に伴
って、スピンドルの回転精度や剛性が著しく低下して、
HDD装置の読み取り機能に障害を生じさせる場合があ
る。
【0010】また、窒化珪素は電気抵抗が非常に大きい
絶縁体となるため、上記構成の転がり軸受においては、
転動体の表面が帯電し易く、異物を静電吸着する場合が
ある。その結果、転動体と軌道面との間に異物の噛み込
みが生じて音響が著しく増加したり、寿命が短くなる場
合がある。本発明は、このような従来技術の問題点に着
目してなされたものであり、ハードディスクドライブ装
置(HDD) 、ビデオテープレコーダ(VTR) 、およ
びデジタルオーディオテープレコーダ(DAT) 等の情
報機器で使用される、高速で回転するスピンドルを支持
する軸受、あるいはHDD等に組み込まれているスイン
グアームを支持する軸受、あるいはファンモータ等に用
いられる軸受として好適な、静粛性、耐食性、耐摩耗
性、導電性および耐フレッチング性に優れた転がり軸受
を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、外輪、内輪、転動体、および保持器を有
する転がり軸受において、外輪および内輪は、軸受鋼ま
たはステンレス鋼で形成され、転動体は、線膨張係数が
5.0×10-6(K-1)以上12.5×10-6(K-1
以下の超硬合金またはサーメットで形成されていること
を特徴とする転がり軸受を提供する。
【0012】超硬合金およびサーメットは、硬度が非常
に高く(HV 900以上)、融点も高いため、潤滑条件
が厳しい場合でも、凝着や摩耗が生じ難い。また、超硬
合金やサーメットは、硬度が高いことから、加工時の塑
性変形量が非常に少ない。そのため、超硬合金やサーメ
ットで形成された部材は、表面に微小な凹凸が生じ難く
なって、加工精度が非常に高くなる。また、超硬合金や
サーメットは電気抵抗が小さい導電体となる。
【0013】本発明の転がり軸受によれば、転動体がこ
のような超硬合金またはサーメットで形成されているた
め、軸受のトルクヒステリシスおよび音響が長期間に渡
って非常に低く保持されるとともに、フレッチング摩耗
も生じ難くなる。また、転動体が帯電し難いため、異物
が静電吸着することが防止される。本発明の転がり軸受
において、転動体の線膨張係数は5.0×10
-6(K-1)以上12.5×10-6(K-1)以下であり、
この線膨張係数は、窒化珪素の線膨張係数と比較して、
外輪および内輪を形成する軸受鋼またはステンレス鋼の
線膨張係数により近い値となる。これにより、温度上昇
に伴って回転精度や剛性が著しく低下することが防止さ
れる。
【0014】本発明の転がり軸受において、外輪および
内輪を形成する材料は、SUJ2に代表される軸受鋼、
またはSUS440C、LNS125、ES1に代表さ
れるステンレス鋼であればいずれのものでもよい。な
お、LNS125とES1は日本精工(株)独自の規格
の番号である。LNS125は、Cの含有率が0.6重
量%〜0.7重量%、Siの含有率が1.00重量%以
下、Mnの含有率が1.00重量%以下、Crの含有率
が12.0重量%〜13.5重量%のマルテンサイト系
ステンレス鋼である。ES1は、Cの含有率が0.44
重量%〜0.46重量%、Siの含有率が0.2重量%
〜0.4重量%、Mnの含有率が0.2重量%〜0.4
重量%、Crの含有率が12.8重量%〜13.2重量
%、Nの含有率が0.09重量%〜0.18重量%のマ
ルテンサイト系ステンレス鋼である。
【0015】本発明の転がり軸受において、転動体に用
いられる超硬合金およびサーメットは、線膨張係数が
5.0×10-6(K-1)以上12.5×10-6(K-1
以下のものであれば、いずれのものであっもよい。超硬
合金は、周期律表でIVa族、Va族、VIa族に属す
る9種類の金属(W、Mo、Cr、Ta、Nb、V、H
f、Zr、Ti) の炭化物粉末を、Fe、Co、Ni等
の鉄族金属を用いて焼結結合した合金である。サーメッ
トの定義は、1〜2種類のセラミックス相を金属あるい
は合金粉末で焼結結合したものであるが、WC−Co系
合金は超合金と称されている。
【0016】本発明で使用可能な超硬合金としては、以
下のものが挙げられる。合金系で分類すると、WC−C
o系、WC−Cr3 2 −Co系、WC−TaC−Co
系、WC−TiC−Co系、WC−NbC−Co系、W
C−TaC−NbC−Co系、WC−TiC−TaC−
NbC−Co系、WC−TiC−TaC−Co系、WC
−ZrC−Co系、WC−TiC−ZrC−Co系、W
C−TaC−VC−Co系、WC−Cr3 2 −Co
系、WC−TiC−Cr3 2 −Co系などがある。
【0017】また、耐食性を向上させたものに、WC−
Ni系、WC−Co−Ni系、WC−Cr3 2 −Mo
2 C−Ni系、WC−Ti(C,N)−TaC系、WC
−Ti(C,N)系、Cr3 2 −Ni系等がある。W
C−Co系の代表的な組成は、W:Co:C=70.4
1〜91.06:3.0〜25.0:4.59〜5.9
4である。WC−TaC−NbC−Co系の代表的な組
成は、W:Co:Ta:Nb:C=65.7〜86.
3:5.8〜25.0:1.4〜3.1:0.3〜1.
5:4.7〜5.8である。WC−TiC−TaC−N
bC−Co系の代表的な組成は、W:Co:Ta:T
i:Nb:C=65.0〜75.3:6.0〜10.
7:5.2〜7.2:3.2〜11.0:1.6〜2.
4:6.2〜7.6である。
【0018】WC−TaC−Co系の代表的な組成は、
W:Co:Ta=53.51〜90.30:3.5〜2
5.0:0.30〜25.33である。WC−TiC−
Co系の代表的な組成は、W:Co:Ti=57.27
〜78.86:4.0〜13.0:3.20〜25.5
9である。WC−TiC−TaC−Co系の代表的な組
成は、W:Co:Ta:Ti:C=47.38〜87.
31:3.0〜10.0:0.94〜9.38:0.1
2〜25.59:5.96〜10.15である。
【0019】本発明で使用可能なサーメットとしては以
下のものが挙げられる。TiC−Ni系、TiC−Mo
−Ni系、TiC−Co系、TiC−Mo2 C−Ni
系、TiC−Mo2 C−ZrC−Ni系、TiC−Mo
2 C−Co系、Mo2 C−Ni系、Ti(C,N)−M
2 C−Ni系、TiC−TiN−Mo2 C−Ni系、
TiC−TiN−Mo2 C−Co系、TiC−TiN−
Mo2 C−TaC−Ni系、TiC−TiN−Mo2
−WC−TaC−Ni系、TiC−WC−Ni系、Ti
(C,N)−WC−Ni系、TiC−Mo系、Ti
(C,N)−Mo系などがある。
【0020】ここで、Ti(C,N)−Mo2 C−Ni
系、Ti(C,N)−WC−Ni系、あるいはTi
(C,N)−Mo系は、TiC−Mo2 C−Ni系、T
iC−WC−Ni系、あるいはTiC−Mo系を窒素ガ
ス(N2 )中で焼結した合金である。サーメットの代表
的な組成は、TiC−30%Ni、TiC−10%Mo−30
%Ni、TiC−20%Mo−30%Ni、TiC−30%M
o−30%Ni、TiC−11%Mo2 C−24%Ni、Ti
C−30%Mo2 C−20%Ni、TiC−19%Mo2 C−
24%Ni、TiC−8%Mo2 C−15%Ni、Ti
(C,N)−25%Mo2 C−15%Ni、TiC−14%T
iN−19%Mo2 C−24%Ni、TiC0.7 0.3−11
%Mo2 C−24%Ni、TiC0.7 0.3 −19%Mo2
C−24%Ni、TiC0.7 0.3 −27%Mo2 C−24%
Ni、TiC−20%Mo−15%Ni、TiC−30%Mo
−15%Niなどである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。図1は、本発明の一実施形態に相当
する転がり軸受の構造を示す縦断面図である。この転が
り軸受1は、内輪2と外輪3と複数個の転動体4と保持
器5で構成されている。内輪2の外周面には内輪軌道溝
が形成され、外輪3の内周面には外輪軌道溝が形成され
ている。複数個の転動体4は球体であって、内輪軌道溝
と外輪軌道溝との間に転動自在に設けられている。ま
た、保持器5の形状は冠型であって、複数個の転動体4
を案内保持し、且つ内輪軌道溝と外輪軌道溝との間に回
転目在となるように設けられている。
【0022】この構造の転がり軸受(型番695相当の
玉軸受)を、内輪、外輪、および転動体については表1
に示す各材料で形成し、保持器はポリアミド樹脂により
形成し、潤滑剤として協同油脂社製の「NS7」を用い
て作製した。なお、実施例1〜10の内輪および外輪
と、比較例1,2の内輪、外輪、および転動体と、比較
例3の内輪および外輪は、表1の各材料で各部材を形成
した後に、所定の熱処理を施して得られたものであり、
この熱処理は同じ材料の場合に同じ条件で行った。
【0023】得られた実施例1〜10および比較例1〜
3の転がり軸受を用いて、以下の方法で音響試験および
フレッチング試験を行った。音響試験は、雰囲気温度:
70℃、ラジアル荷重:98N、回転速度:10000
rpmの条件で軸受を回転し、アンデロンメータを用い
て音響レベルを測定することにより行った。初期音響は
試験開始直後の音響レベルであって、比較例1の初期音
響を「1」とした相対値で示す。また、比較例1の初期
音響を基準値として、音響レベルがこの基準値の3倍に
達するまでの時間を音響寿命と定義した。各転がり軸受
について、初期音響値と音響寿命を測定した。音響寿命
についても、比較例1の値を「1」とした相対値で示
す。
【0024】フレッチング試験は、雰囲気温度:常温、
予圧:1kgf、揺動角度:8deg、揺動周波数:3
0Hz、揺動回数:10万回の条件で行った。試験後
に、内輪軌道面に生じた摩耗痕の深さを、表面粗さ計を
用いて測定した。表1のフレッチング値は、測定された
摩耗痕の深さを比較例1の値を「1」とした相対値で示
す。
【0025】また、雰囲気温度を20℃として予圧を1
kgfかけた後に、雰囲気温度を40℃に上昇させるこ
とにより、昇温によって減少した予圧減少率を測定し
た。この予圧減少率も、比較例1の値を「1」とした相
対値で示す。これらの試験結果も下記の表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】次に、サンプルAとして比較例1の軸受
(内外輪材料:SUJ2、転動体材料:SUJ2)、サ
ンプルBとして実施例1の軸受(内外輪材料:SUJ
2、転動体材料:WC−6%Co)を用意した。また、
サンプルCとして、内外輪はSUJ2を用いて比較例1
および実施例1と同様に形成されたものを用い、転動体
材料としてWC−18%TiC−14%TaC−8%Coで
形成されたものを用いて、比較例1および実施例1と同
様に転がり軸受を作製した。
【0028】また、サンプルDとして、内外輪はSUJ
2を用いて比較例1および実施例1と同様に形成された
ものを用い、転動体材料としてTi(C,N)−25%M
2C−15%Niで形成されたものを用いて、比較例1
および実施例1と同様に転がり軸受を作製した。これら
のサンプルA〜Dについて上記と同様に音響試験を行っ
た。この音響試験の結果を図2に示す。図2は、音響レ
ベル(比較例1(サンプルA)の値を「1」とした相対
値)と音響試験時間との関係を示すグラフである。この
グラフから、転動体の形成材料の違いに応じた音響レベ
ルの劣化速度の違いが分かる。
【0029】表1および図2の結果から分かるように、
本発明の実施形態に相当する実施例1〜10の転がり軸
受は、比較例1〜3の転がり軸受と比較して、初期音響
値が非常に小さく、長時間低い音響レベルを保持するこ
とができるとともに、耐フレッチング性にも優れてお
り、温度上昇に伴う予圧の変化量も少ない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の転がり軸
受は、静粛性、耐食性、耐摩耗性、導電性および耐フレ
ッチング性に優れているため、ハードディスクドライブ
装置(HDD) 、ビデオテープレコーダ(VTR) 、お
よびデジタルオーディオテープレコーダ(DAT) 等の
情報機器で使用される、高速で回転するスピンドルを支
持する軸受、あるいはHDD等に組み込まれているスイ
ングアームを支持する軸受、あるいはファンモータ等に
用いられる軸受として好適に使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に相当す転がり軸受を示す
縦断面である。
【図2】転動体の形成材料のみが異なるサンプルA〜D
について、音響レベルと音響試験試験時間との関係を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 転がり軸受 2 内輪 3 外輪 4 転動体 5 保持器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 殿岡 勝久 神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目5番50号 日本精工株式会社内 Fターム(参考) 3J101 AA02 AA32 AA42 AA52 AA62 BA10 BA70 EA06 EA12 EA80 FA08 FA35 GA53

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外輪、内輪、転動体、および保持器を有
    する転がり軸受において、外輪および内輪は、軸受鋼ま
    たはステンレス鋼で形成され、転動体は、線膨張係数が
    5.0×10-6(K-1)以上12.5×10-6(K-1
    以下の超硬合金またはサーメットで形成されていること
    を特徴とする転がり軸受。
JP6383599A 1999-03-10 1999-03-10 転がり軸受 Pending JP2000257627A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106122280A (zh) * 2016-08-24 2016-11-16 无锡诚石轴承有限公司 一种高低温电机轴承
CN106763157A (zh) * 2016-11-29 2017-05-31 江苏万达特种轴承有限公司 线性接触式单排球结构滚轮轴承

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