JP2000247476A - 搬送ベルト及びベルト搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

搬送ベルト及びベルト搬送装置及び画像形成装置

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JP2000247476A
JP2000247476A JP5324499A JP5324499A JP2000247476A JP 2000247476 A JP2000247476 A JP 2000247476A JP 5324499 A JP5324499 A JP 5324499A JP 5324499 A JP5324499 A JP 5324499A JP 2000247476 A JP2000247476 A JP 2000247476A
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Hajime Yoshida
一 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録紙端部に対しても安定した吸着力を発生
することが可能であり、また紙のすき目方向の影響を受
け難い電極パターンを有する吸着力発生手段を備えた搬
送ベルトを提供すること、及びこの搬送ベルトを記録紙
の搬送に用いるベルト搬送装置及び画像形成装置を提供
する。 【解決手段】 搬送幅方向に対して斜めに形成された領
域を有する電極板36aとアース板36b(対向電極)
を搬送ベルト31に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は搬送ベルト及び搬送
ベルトを用いたベルト搬送装置及び画像形成装置に関す
るもので、詳しくは、搬送ベルトにシート材をより安定
して担持させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】記録紙を担持して搬送する搬送ベルト
は、例えば記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出し
て記録を行うインクジェット記録装置に用いられてい
る。
【0003】インクジェット記録装置の中でも、紙幅方
向に多数の吐出口を配列したラインタイプの記録ヘッド
を複数段(色毎に)使用したフルライン型の装置は、記
録の一層の高速化が可能である。
【0004】ところが、フルライン型の装置において
は、最も上流側位置の記録ヘッドから最も下流側位置の
記録ヘッドまでの距離がかなり長くなってしまうため、
搬送ベルトの記録領域において記録紙の浮き上がりが発
生した場合には、記録画像が乱れたり、ジャム等の原因
にも成りうるため、記録紙が浮き上がらないよう搬送ベ
ルトに密着させる必要がある。
【0005】その手段として記録紙を担持する搬送ベル
トに導電性の電極対(吸着力発生手段)を設け、電荷を
与えて静電気力を発生させ、記録紙を吸着させる方法が
知られている。
【0006】このようなインクジェット記録装置におい
て、給紙装置によって給紙されてきた記録紙は記録領域
において搬送ベルトに設けられた上記のような静電吸着
手段(導電性の電極)によって搬送ベルト上面に吸着、
保持され、記録ヘッドによって記録されながら搬送され
る。
【0007】図7は、搬送ベルト101を備えた記録紙
搬送装置100の概略構成を説明する図であり、図7
(a)はその上面図で図7(b)は側面図である。
【0008】搬送ベルト101は、駆動ローラ102と
搬送ローラ103及び搬送ベルト101が所定張力とな
るように付勢する加圧ローラ104の3つのローラに掛
け回されている。駆動ローラ102は駆動モータ105
の回転駆動力がベルト106を介して伝達され、所定の
速度で回転して搬送ベルト101を移動(回転)させ
る。
【0009】107は電極110(複数の電極の総称と
する)へ高電圧を印加させる給電ブラシであり、108
は給電ブラシ107にプラスまたはマイナスの高電圧を
与え(電力を供給する)る高電圧発生器である。
【0010】図8(a)は図7(a)のD1部を拡大し
た図であり、搬送ベルト101の表面層の下に配置され
る電極のパターン(斜線部)を示した図である。図8
(b)は、給電ブラシ107の側面図である。
【0011】図8(a)において、電極110を構成す
る正電極110Aと負電極110Bは搬送ベルト101
の搬送方向に直交する方向に対向して複数本配置されて
いる。
【0012】正電極110Aと負電極110Bは、電位
差が数キロボルト程度となるように設定されているが、
負電極110Bはグランド電位に接続されるか、あるい
は負の電圧が印加される場合の両方が考えられる。これ
は、実際の機器の要求機能や性能等の実装上の条件に応
じて適宜選択すれば良い。
【0013】給電ブラシ107から電極110への電圧
の供給は、搬送ベルト101の幅方向端部に形成された
電極110それぞれの被給電部110A1,110B1
が、搬送ベルト101の表面層の開口窓部101a,1
01bから覗くような構成となっており、給電ブラシ1
07のブラシが被給電部に接触する部分の電極110に
対して電力が供給される。
【0014】尚、電力が供給されて電位差が発生した領
域を吸着領域112(図7(a)参照)とする。
【0015】搬送ベルト101の搬送方向上流側から進
入し、ベルト上に載置された記録紙は、吸着領域112
に達すると搬送ベルト101に設けられた電極110
(吸着力発生手段)に生じた電界によって記録紙(紙な
どの誘電体)は分極し、その結果引き付け合う静電気力
が生じて記録紙は搬送ベルト101上に吸着・担持され
る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、くし歯
状の電極パターンによる記録紙の吸着力は、必ずしも均
一に分布するわけではない。すなわち、電極のない部
分、電極の端部、電極の中央部などで形成される電気力
線の密度の空間分布が変化しており、吸着力は一定しな
い。
【0017】この吸着力は電極の瑞部が比較的強く、電
極のない部分が比較的弱いことが実験的にわかってい
る。したがって、記録紙と電極との位置関係は、めくれ
が生じやすい記録紙の瑞部への吸着力の確保という点で
注意が必要である。
【0018】一方、記録紙をベルト搬送するにおいて、
記録紙端部の吸着力が不足している場合には記録紙端部
のそりなどの形状のくせにより、搬送ベルトと記録紙端
部が密着しない場合が起こり得る。
【0019】その場合、たとえばインクジェット方式の
記録ヘッドに代表されるような、搬送ベルトの上部に近
接して位置する何らかの構成物や機構が、搬送されてい
る記録紙端部に接触するという現象も懸念される。
【0020】搬送中の記録紙が近接する構成物などと接
触した場合には、その接触部において、記録紙の平面性
は部分的もしくは全面的に、急速に失われ、搬送状態に
甚大な影響を及ぼす。
【0021】また、記録紙と接触してしまった記録ヘッ
ドは、その印刷能力に致命的な打撃を受けることもあり
得る。
【0022】一方、記録紙である紙には「すき目」(す
き目:紙の繊維の長手方向)と称される製造上の方向が
あることが一般に知られており、紙の剛性の方向性もこ
れに依存している。すなわち、すき目方向の剛性(撓み
剛性)は、これに直交する方向の剛性に比較して優れる
のが通常である。したがって、従来の電極パターンで吸
着せしめる場合には、すき目と電極パターンが直交する
場合の方が、平行となる場合に比較して、吸着性は良好
である。
【0023】しかるに、従来の電極パターンは、図7に
示されるように記録紙の搬送方向に対して直交する方向
に形成されており、また、回転する搬送ベルトに担持さ
れた記録紙の前端部と、電極との位置関係は、特段の注
意が払われてはいなかった。そのため、記録紙端部のめ
くれの抑制という記録紙搬送性の向上に関して課題を有
していた。
【0024】本発明は上記した従来技術の問題を解決す
るものであり、その目的とするところは、記録紙端部に
対しても安定した吸着力を発生することが可能であり、
また紙のすき目方向の影響を受け難い電極パターンを有
する吸着力発生手段を備えた搬送ベルトを提供するこ
と、及びこの搬送ベルトを記録紙の搬送に用いるベルト
搬送装置及び画像形成装置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の搬送ベルトにあっては、シート材を担持する
担持面を備えたベルト部材と、前記ベルト部材の搬送幅
方向における中央部の吸着力発生領域に配置される複数
の対向電極と、該対向電極に給電を行う前記ベルト部材
の搬送幅方向における少なくとも一方の端部に配置され
る被給電部とを有する吸着力発生手段と、を備え、前記
ベルト部材の担持面の吸着力発生領域にシート材を静電
吸着させて搬送可能とした搬送ベルトにおいて、前記複
数の対向電極は、前記ベルト部材の搬送幅方向に対して
斜めに形成された領域を有することを特徴とする。
【0026】前記複数の対向電極は、搬送幅方向の直線
を横切るようにジグザグ形状に形成されていることも好
適である。
【0027】前記複数の対向電極に給電を行う被給電部
を、前記ベルト部材の搬送幅方向における一方の端部に
搬送幅方向に複数列となるように配置したことも好適で
ある。
【0028】ベルト搬送装置にあっては、上記記載の搬
送ベルトと、前記搬送ベルトを回転可能に保持するベル
ト保持手段と、前記搬送ベルトを回転させる駆動手段
と、前記被給電部に電圧発生手段により発生した電位を
与える給電部材と、を備えることを特徴とする。
【0029】画像形成装置にあっては、上記記載のベル
ト搬送装置の搬送ベルトに対向して配置され、搬送ベル
トに担持されて搬送されるシート材に画像を形成する画
像形成手段を備えることを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の第1の
実施の形態として、図1、図2に沿って本発明を適用し
た搬送ベルトを備えた画像形成装置としてのインク吐出
方式の記録ヘッドを備え画像形成を行う記録装置1の概
略構成を説明する。
【0031】図1は記録装置1の全体構成を示す断面
図、図2は記録装置1の送紙部3の断面構成説明図であ
り、記録装置1は自動給紙装置を有し、給紙部2、送紙
部3(ベルト搬送装置)、排紙部4、記録ヘッド7(画
像形成手段)の構成を備えている。そこで、これらを項
目に分け(A)給紙部、(B)送紙部、(C)記録ヘッ
ド部、(D)排紙部として順次説明を行う。
【0032】(A)給紙部 給紙部2はシート材としての記録紙Pを積載する圧板2
1と記録紙Pを給紙する給送回転体22がベース20に
取り付けられる構成となっている。圧板21はベース2
0に結合された回転軸21aを中心に回転可能で、圧板
バネ24により給送回転体22に付勢される。
【0033】給送回転体22と対向する圧板21の部位
には、記録紙Pの重送を防止する工皮等の摩擦係数の大
きい材質からなる分離パッド25が設けられている。さ
らに、ベース20には、シート材としての記録紙Pの一
方向の角部を覆い、記録紙Pを一枚ずつ分離するための
分離爪26、圧板21と給送回転体22の当接を解除す
る不図示のリリースカムが設けられている。
【0034】上記構成において、待機状態ではリリース
カムが圧板21を所定位置まで押し下げている。これに
より、圧板21と給送回転体22の当接は解除される。
そして、この状態で搬送ローラ32の有する駆動力が、
ギア等により給送回転体22及びリリースカムに伝達さ
れると、リリースカムが圧板21から離れて圧板21は
上昇し、給送回転体22と記録紙Pが当接し、給送回転
体22の回転に伴い記録紙Pはピックアップされ給紙を
開始し、分離爪26によって一枚ずつ分離されて送紙部
3に送られる。
【0035】給送回転体22は記録紙Pを送紙部3に送
り込むまで回転し、再び記録紙Pと給送回転体22との
当接を解除した待機状態となって搬送ローラ32からの
駆動力が切られる。
【0036】90は、手差し給紙用の給送回転体であ
る。手差しトレイ91上に設置された記録紙Pをコンピ
ュータの記録命令信号に従って、給送回転体90で給紙
し、搬送ローラ32部へ搬送するものである。
【0037】(B)送紙部 送紙部3は記録紙Pを吸着して搬送する担持面を備えた
搬送ベルト31と不図示のPEセンサー(PE:ペ−パ
−エッジセンサ−(フォトコーダー等))を有してい
る。
【0038】搬送ベルト31は駆動ローラ34によって
駆動され、従動ローラである搬送ローラ32及び加圧ロ
ーラ35によって巻架されている。
【0039】尚、搬送ローラ32、駆動ローラ34はプ
ラテン30に回動可能に取付けられ、加圧ローラ35は
一端がプラテン30に揺動可能に付けられたアーム50
の他端に回動可能に付けられ、アーム50がバネ51に
よって押圧されることで搬送ベルト31に張力を加して
いる。また、プラテン30は搬送ベルト31の下方に位
置し、搬送ベルト31を保持する役目をしている。
【0040】搬送ローラ32と対向する位置には搬送ベ
ルト31と従動するピンチローラ33が当接して設けら
れている。ピンチローラ33は図示しないバネによって
搬送ベルト31に圧接されることで、記録紙Pを記録部
へと導く。
【0041】さらに、記録紙Pが搬送されてくる送紙部
3の入口には記録紙Pをガイドする上ガイド27及び下
ガイド28が配設されている。また、上ガイド27には
記録紙Pの先端、後端検出をPEセンサー(不図示)に
伝えるPEセンサーレバー29が設けられている。さら
に、搬送ローラ32の記録紙搬送方向における下流側に
は、画像情報に基づいて画像を形成する画像形成手段と
しての記録ヘッド7が設けられている。
【0042】上記構成において、送紙部3に送られた記
録紙Pは上ガイド27及び下ガイド28に案内されて、
搬送ローラ32とピンチローラ33とのローラ対に送ら
れる。この時、搬送されてきた記録紙Pの先端をPEセ
ンサーレバー29で検知して記録紙Pの印字位置を求め
ている。また、記録紙Pは後述の紙送りモータによって
搬送ローラ32を介して搬送ベルト31が回転すること
で搬送される。
【0043】(C)記録ヘッド部 本実施の形態の記録ヘッド7は、記録紙Pの搬送方向と
直交する方向(搬送幅方向)に記録領域の全幅にわたっ
て複数の吐出口であるノズルが配列されたフルラインタ
イプのインクジェット記録ヘッドが用いられている。
【0044】記録ヘッド7はヘッドホルダ7Aに取り付
けられ、記録紙P搬送方向上流側から7K(黒)、7C
(シアン)、7M(マゼンタ)、7Y(イエロー)の順
に所定間隔で配置されている。
【0045】この記録ヘッド7は、ヒータ等によりイン
クに熱を与える電気熱エネルギー変換体を備え、この熱
によりインクは膜沸騰し、この膜沸騰による気泡の成長
または収縮によって生じる圧力変化によって記録ヘッド
7のノズルからインクが吐出されて記録紙P上に画像が
形成される。
【0046】記録ヘッド7は、一端が軸71によって回
動可能に固定され、他端に形成されたヘッドホルダ7A
の突出部とレール72とが係合し、ノズル面と記録紙P
との距離(紙間)が規定されるようになっている。
【0047】(D)排紙部 排紙部4は、排紙ローラ41と拍車42とによって構成
され、記録部で画像形成された記録紙Pは、排紙ローラ
41と拍車42とに挟まれ、搬送されて排紙トレー43
に排出される。
【0048】次に記録部における記録紙Pの吸着搬送の
構成、動作及び吸着力発生手段の構成を図1〜図4
(a),(b)を用いて説明する。
【0049】まず吸着搬送の動作について図1と図2を
用いて説明する。搬送ベルト31は記録紙Pを吸着し保
持しつつ移動するものであり、ベルト部材は、約0.1
mm〜0.2mm位の厚みのポリエチレン、ポリカーボ
ネートなどの合成樹脂から出来ており、無端ベルト形状
を成している。
【0050】搬送ベルト31には後述する吸着力発生手
段36が設置されており、搬送ベルト31と接合する給
電手段としての給電ブラシ52に約0.5kV〜10k
Vの電圧を印加させることにより記録ヘッド7下方の記
録部で搬送ベルト31の搬送幅方向の中央部の吸着力発
生領域に吸着力を発生させるものである。尚、給電ブラ
シ52は所定の高電圧を発生する高圧電源(不図示)に
接続されている。
【0051】上述したが、32,34,35は搬送ベル
ト31を支持し適度の張力を与えるローラであり、その
うち駆動ローラ34は紙送りモータに結合されている。
【0052】また、記録紙Pを搬送ベルト31側に押さ
えつける押圧手段としての紙押えローラ40が支持部材
39に回動可能に取付けられ、支持部材39はピンチロ
ーラ33の回転軸を回転中心として取付けられており、
紙押えローラ40は図示しない付勢手段により搬送ベル
ト31側に付勢されている。
【0053】このように記録紙Pは先端が吸着力発生手
段36による吸着可能領域において紙押えローラ40に
よって搬送ベルト31へ押圧されることで、確実にベル
ト上に吸着されるようになっている。
【0054】紙押えローラ40の対向位置には搬送ベル
ト31を挟んで従動される従動ローラ44がプラテン3
0に回動可能に設けられ、紙押えローラ40によってベ
ルト31が下方へ押圧されることで搬送ベルト31の下
面とプラテン30の上面とが擦れる際の摩耗や摩擦力を
低下させる役目をしている。
【0055】38はクリーニングローラ対で、ベルト3
1に挟圧して設けられ、ベルト31に付着したインク等
の汚れを除去するためにインクを吸収することが可能
で、かつ耐久において劣化を防止するために気孔径の小
さい(10μm〜30μmが好ましい)連胞のスポンジ
で形成されている。
【0056】搬送ベルト31はクリーニングローラ対3
8で清掃された後、除電手段である徐電ブラシ37によ
って除電される。
【0057】次に吸着力発生手段36について図3
(a),(b)、図4(a),(b),(c)を用いて
説明する。
【0058】図3(a)は電極のパターン形状を示した
図であり、図3(b)は搬送ベルト31全体の図であ
り、図4(a)は図3で矢印A1方向から見た断面図
で、図4(b)は図3で矢印B1方向から見た断面図
で、図4(c)は搬送ベルトへ給電を行う給電部を示す
断面図である。
【0059】搬送ベルト31の内部には、吸着力発生手
段36が設置されており、図において、吸着力発生手段
36は導電性の金属から成る複数の対向電極としての電
極板36a、アース板36bより構成され、図3に示す
ようにそれぞれの歯が独立して櫛歯状のパターンとな
り、電極の方向性がベルト搬送幅方向に傾斜する方向で
向かい合うように互いの凹部に互いの凸部が入り込む形
で搬送ベルト31に複数形成されている。
【0060】搬送ベルト31の搬送幅方向両側端部に
は、それぞれパターンを露出した被給電部である端子3
6a′,36b′がベルト移動方向で各電極36a,3
6bの幅よりも長い距離を有して設けられており、それ
ぞれに対して導電性の給電部材としての給電ブラシ52
が所定の圧力で接触し、高電圧発生器によって電極板3
6aの端子36a′には正または負の電圧が印加され、
アース板36bの端子36b′はアースに落とされてい
る。
【0061】本実施の形態では、高電圧発生器から給電
ブラシ52への給電において、途中に不図示の切換制御
手段を設け、吸着力発生手段36への給電を制御できる
ようになっている。
【0062】そして、図4(a),(b)に示すように
搬送ベルト31は、ベルト中央部の吸着力発生領域にお
いては導電金属から成る電極板36a及びアース板36
bで構成される吸着力発生手段36がベース層36Cと
表面層36Dとでサンドイッチされた形で保護されて設
けられている。
【0063】ベース層36C及び表面層36Dはポリエ
チレン、ポリカーボネート等の合成樹脂から構成されて
いる。
【0064】電極板36aに電圧が与えられると電気力
が矢印の方向に発生し、図に示すような電気力線が形成
される。
【0065】そして、電極板36aとアース板36bと
の間の電位差でもって搬送ベルト31の上方位置に吸着
力が発生し、記録紙Pの記録面上には、電極板36aに
与えられた電圧と同極性の電荷(表面電位)が発生す
る。
【0066】尚、記録紙Pの吸着力としては、負極板3
6aとアース板36bとの間の導電金属が無い部分が最
も低い領域となる。
【0067】ここで、記録紙Pにインクが多量に吐出さ
れた場合には、記録紙Pが膨潤し、波打ち(コックリン
グ)が発生する。この場合において、記録紙Pのコック
リングを上述の吸着力の最も低い領域である電極板36
aとアース板36bとの間の導電金属が無い部分で発生
させることで、記録紙Pの記録ヘッド7側への浮きを最
小限に押さえることができる。
【0068】次に記録紙Pの吸着搬送の動作について図
1から図4までを参照して説明する。記録紙Pは搬送ベ
ルト31よりも上流側でシート材給送手段として機能す
る給送回転体22等により搬送ベルト31に対し給送さ
れる。
【0069】搬送ベルト31では、記録紙Pは搬送ロー
ラ32とピンチローラ33とで搬送ベルト31上に挟持
され、紙押えローラ40により搬送ベルト31側に押さ
えつけられ、吸着力発生手段36により搬送ベルト31
の吸着領域に吸着されて記録部へと導かれ、記録ヘッド
7によって印字されながら紙送りモータおよびローラ3
4により矢印A2方向へ送られる。
【0070】図4(c)において、給電ブラシ52は支
持部材53で支持され、不図示の高圧電源へとつながれ
ている。54は給電ブラシ52と支持部材53から成る
給電部材を保護するための保護部材で、給電部材の全周
に取り囲むようにプラテン30に取り付けられており、
保護部材54の側端全周でベルト31側にはベルト31
の所定の圧力で接触して設けられた低硬度のエラストマ
から成る封止部材55が設けられている。
【0071】このように、保護部材54と封止部材55
とにより、給電部材は周囲に所定の空間を有して外部と
隔離するように構成し設置されている。
【0072】本実施の形態の吸着搬送動作において、記
録紙Pを保持する搬送ベルト31は搬送幅方向中央部の
吸着領域(画像形成領域)において記録紙Pの先端及び
後端部分の記録時においても記録ヘッド7側へ出張る部
材がないので記録ヘッド7の最端部の吐出ノズルと記録
紙Pをより近接させて記録することができ、精度のよい
記録画像が得られる。
【0073】また、記録紙Pにインクが多量に吐出され
た場合には、記録紙Pが膨潤し、波打ち(コックリン
グ)が発生する。この場合も、吸着力発生手段36の吸
着力により記録紙Pは搬送ベルト31側に吸着されるた
め記録紙Pのヘッド7側への浮きがなくなるためヘッド
7と記録紙Pの接触がなく安定した記録が行える。
【0074】また、温度、湿度などの環境の変化によ
り、記録紙Pの端部が波打ったり、カールが発生した状
態の場合でも、紙押えローラ40により記録紙Pを搬送
ベルト31側に押しつけ、波打ちやカールを取り除いた
状態で吸着力発生部へ搬送することができるため、記録
部において安定した吸着が行える。
【0075】この時、搬送ベルト31上に吸着担持され
る記録紙Pは、先端部のすべてが電極と電極の中間位置
に位置してしまうことがなく、記録紙Pの先端部の吸着
性を向上させることが可能となる。
【0076】また、記録紙Pの紙のすき目方向に対して
電極が平行となるのを防止することができる。 従っ
て、搬送ベルト31により記録紙Pを搬送する上での搬
送安定性の向上、また搬送不良の低減による搬送効率の
向上記録紙の廃棄率の低減を図ることができる。
【0077】さらに、装置構成の設計上の余裕度を高め
ることにも寄与するので、組み立て性向上及び生産コス
ト低減という経済的効果も期待できる。
【0078】次に搬送ベルト31へと給送される記録紙
Pの給送位置の調整を可能とするエンコーダ80につい
て図3を用いて説明する。
【0079】図3において搬送ベルト31の表面にエン
コーダであるマーク80Aが所定ピッチをもって付設さ
れている。このピッチは例えば1/180、1/360
等が考えられる。
【0080】マーク80Aは搬送ベルト31の上方に配
設される不図示のセンサにより検出され、センサからの
信号が図示しない検知手段によりカウントされ積算され
るようになっている。
【0081】そして、記録紙Pを所定の位置に停止させ
るためのカウント値が予め設定されており、この所定値
に達したとき搬送ベルト31の駆動を停止するようにし
ている。
【0082】尚、以上においてマーク80Aは、搬送ベ
ルト31が黒色の場合は白色、搬送ベルト31が白色の
場合は黒色とすれば良い。マーク80Aの材質は搬送ベ
ルト31の表面に確実に付着するものであれば特に限定
する必要はない。
【0083】また、マーク80Aは搬送ベルト31の表
面に付着させた印ではなく、穴状のものであっても良い
ものである。
【0084】さらに本実施の形態では、吸着力発生手段
36、給電部材等を搬送ベルト31の上面部に設けた
が、搬送ベルト31の下面(裏面)に設け、吸着力発生
手段36に電荷を与え搬送ベルト31上面に吸着力を発
生させるようにしても良い。
【0085】同様に各マ−クやセンサについても搬送ベ
ルト31の下面(裏面)に設け、下面(裏面)で読み取
るようにしても良いものである。
【0086】(実施の形態2)次に本発明に係る第2の
実施の形態の構成を図5を用いて述べる。本第2の実施
の形態は概略第1の実施の形態と同一であり、以下特に
相違点について述べる。
【0087】図5(a)は第2の実施の形態の搬送ベル
ト31Bの電極36a,36b(複数対存在)のパター
ン形状を示した図であり、図5(b)は搬送ベルト31
B全体の図である。
【0088】図5において、電極36a,36bのパタ
ーンは、第1の実施の形態と同様に搬送幅方向に対して
斜めに形成されているが、各電極へ電圧を印加するため
の被給電部としての端子36a′,36b′は、搬送ベ
ルト31Bの搬送幅方向の片側端部に、搬送幅方向に並
列となるように配置されている。給電ブラシ52はそれ
ぞれの端子36a′,36b′に平行に配置されてい
る。
【0089】その他の構成及び作用は、第1の実施の形
態と同様であるので、その説明を省略する。
【0090】(実施の形態3)次に本発明に係る第3の
実施の形態の構成を図6を用いて述べる。第1及び第2
の実施の形態では、対向電極のパターン形状は、搬送ベ
ルトの搬送幅方向ほぼ全部の領域(吸着領域)にわたり
斜めに形成されていたが、部分的に斜めとなる領域を備
えることでも良い。
【0091】図6(a)は、波形にパターン化された対
向電極36c(ジグザグ形状でも良い。)を備えた搬送
ベルト31Cの模式図であり、このような形状の電極と
しても、ベルト上に担持される記録紙Pの先端部は、吸
着力の弱い部分と強い部分の両方に交互に接触すること
になり、従来技術のように記録紙Pの先端部の搬送幅方
向の全部が吸着力の弱い部分に担持されてしまう場合が
発生することが防止可能となり、端部のめくれ等を防止
して記録紙Pの搬送性を高めることができる。
【0092】図6(b)は、波形にパターン化されると
共に、搬送幅方向に対して傾斜したパターンの対向電極
36d(ジグザグ形状でも良い。)を備えた搬送ベルト
31Dの模式図示した模式図である。このような電極パ
ターンとしても図6(a)の搬送ベルト31Cと同様の
作用・効果が期待できる。
【0093】
【発明の効果】上記のように説明された本発明による
と、搬送ベルトの吸着力発生領域に形成された対向電極
が、搬送幅方向に対して斜めに形成されているので、記
録紙端部の全領域が吸着力の弱い部分に位置することが
なく、記録紙瑞部の吸着力もその他の部位とほぼ同様に
確保される。また、紙のすき目方向と対向電極の方向も
異なることになるので、すき目による吸着力低下の影響
を抑制できる。
【0094】従って、シート材の搬送を安定して行うこ
とができ、記録紙のジャムや損傷の発生を抑え装置の作
動安定性向上を図ることができる。
【0095】被給電部をベルト部材の搬送幅方向におけ
る一方の端部に複数列となるように配置することで、被
給電部をまとめることができ、より簡易な構成とするこ
とも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の画像形成装置の全
体構成を示す断面構成説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の送紙部の断面構成
説明図である。
【図3】本発明に係わる第1の実施の形態の搬送ベルト
の構成説明図である。
【図4】図4(a)は図3の矢印A1方向から見た断面
図であり、図4(b)は図3の矢印B1方向から見た断
面図であり、図4(c)は給電部の部分拡大図である。
【図5】本発明に係わる第2の実施の形態の搬送ベルト
の構成説明図である。
【図6】本発明に係わる第3の実施の形態の搬送ベルト
の構成説明図である。
【図7】従来の搬送ベルトの構成説明図である。
【図8】従来の搬送ベルトの構成説明図である。
【符号の説明】
1 記録装置 2 給紙部 3 送紙部 4 排紙部 7 記録ヘッド 20 ベース 21 圧板 21a 回転軸 22,90 給送回転体 24 圧板バネ 25 分離パッド 26 分離爪 27 上ガイド 28 下ガイド 29 PEセンサーレバー 30 プラテン 31 搬送ベルト 32 搬送ローラ 33 ピンチローラ 34 駆動ローラ 35 加圧ローラ 36 吸着力発生手段 37 除電ブラシ 38 クリーニングローラ対 39 支持部材 40 紙押えローラ 41 排紙ローラ 42 拍車 43 排紙トレー 44 従動ローラ 50 アーム 51 バネ 52 給電ブラシ 53 支持部材 54 保護部材 55 封止部材 71軸 72 レール 91 手差しトレイ P 記録紙

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート材を担持する担持面を備えたベル
    ト部材と、 前記ベルト部材の搬送幅方向における中央部の吸着力発
    生領域に配置される複数の対向電極と、該対向電極に給
    電を行う前記ベルト部材の搬送幅方向における少なくと
    も一方の端部に配置される被給電部とを有する吸着力発
    生手段と、 を備え、前記ベルト部材の担持面の吸着力発生領域にシ
    ート材を静電吸着させて搬送可能とした搬送ベルトにお
    いて、 前記複数の対向電極は、前記ベルト部材の搬送幅方向に
    対して斜めに形成された領域を有することを特徴とする
    搬送ベルト。
  2. 【請求項2】 前記複数の対向電極は、搬送幅方向の直
    線を横切るようにジグザグ形状に形成されていることを
    特徴とする請求項1に記載の搬送ベルト。
  3. 【請求項3】 前記複数の対向電極に給電を行う被給電
    部を、前記ベルト部材の搬送幅方向における一方の端部
    に搬送幅方向に複数列となるように配置したことを特徴
    とする請求項1または2に記載の搬送ベルト。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    搬送ベルトと、 前記搬送ベルトを回転可能に保持するベルト保持手段
    と、 前記搬送ベルトを回転させる駆動手段と、 前記被給電部に電圧発生手段により発生した電位を与え
    る給電部材と、 を備えることを特徴とするベルト搬送装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のベルト搬送装置の搬送
    ベルトに対向して配置され、搬送ベルトに担持されて搬
    送されるシート材に画像を形成する画像形成手段を備え
    ることを特徴とする画像形成装置。
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