JP2000246262A - 廃液からの重金属除去時、発生するスラッジの低減方法 - Google Patents

廃液からの重金属除去時、発生するスラッジの低減方法

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JP2000246262A
JP2000246262A JP11055138A JP5513899A JP2000246262A JP 2000246262 A JP2000246262 A JP 2000246262A JP 11055138 A JP11055138 A JP 11055138A JP 5513899 A JP5513899 A JP 5513899A JP 2000246262 A JP2000246262 A JP 2000246262A
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sludge
heavy metals
iron hydroxide
tank
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JP11055138A
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Tatae Matsumoto
湛 松本
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Nuclear Fuel Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】廃液から重金属を化学的に除去するにあたり、
発生したスラッジを大幅に低減し、スラッジの濾過乾燥
等の処理作業上の負担を軽減すると共に、放射性スラッ
ジの場合の減容効果を高め、保管費用、保管面積の効率
化をはかる。 【解決手段】重金属を含む廃液に塩化鉄(FeCl
を添加し、中和させて水酸化鉄(Fe(OH))を発
生させ、この水酸化鉄をフロック状態として前記含有各
種重金属を吸着沈澱させると共に、沈澱した水酸化鉄フ
ロックを濾過して廃液から重金属を除去する方法におい
て、前記濾過された水酸化鉄スラッジを更にHCl溶液
に溶解し、pHを調整して次ロットの廃液に添加再使用
する。この操作を所要複数回繰り返して発生スラッジ量
を低減させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は廃液から重金属を化
学的に除去する際に発生するスラッジを可及的低減する
ための方法に係り、特に発生するスラッジが放射性廃棄
物の場合の廃棄物減容に効果的な上記方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】廃液から重金属を化学的に除去する方法
は各種あるが、その代表的なものは中和による方法であ
る。しかしこの方法は微量の不純物を除去することが難
しいため、一般的には廃液にFeClを添加し、中和
して水酸化鉄Fe(OH)を発生させ、このフロック
(綿状浮遊物)に各種金属を吸着、沈殿させる方法が採
られている。この方法は他の方法に比べ適応範囲が広
く、古くから実施されている有効な手段である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この手段は
除去重金属に比較して多量の沈澱物、即ち、スラッジの
発生を伴い、この処分が問題となる一面を有している。
これは、廃液が一般廃液の場合には多少のスラッジの発
生を伴うにしても、埋め立て等でさして問題になること
はなかったが、特に除去対象物がウラン(U)等の放射
性スラッジの場合では発生スラッジは管理区域外に搬出
できず、永久に保管されることとなる。
【0004】そのため現在では廃水各ロット毎に新しい
FeClを添加し、発生したスラッジはそのまま濾過
乾燥して保管されている現状である。従って、そのよう
な放射性スラッジでは、その発生前の抑制を図ることが
重要な課題となっている。
【0005】本発明は上述のような実状に対処し、特に
上記化学法による沈澱処理したスラッジの再使用を試み
ることにより、発生スラッジを従来に比し大幅に低減
し、スラッジの濾過乾燥等の処理作業上の負担を軽減す
ると共に放射性スラッジの減容効果を高め、保管費用、
保管面積の効率化をはかることを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的を達成す
るための本発明の特徴は、重金属を含む廃液に塩化鉄
(FeCl)を添加し、中和させて水酸化鉄(Fe
(OH))を発生させ、この水酸化鉄をフロック状態
として前記含有各種重金属を吸着沈澱させると共に、沈
澱した水酸化鉄フロックを濾過して廃液から重金属を除
去するにあたり、前記濾過された水酸化鉄スラッジをH
Cl溶液に溶解し、pHを調整して次ロットの廃液に添
加再使用し、以後、上記次ロットへの添加を所要複数回
繰り返して発生スラッジ量を低減させることにある。特
に請求項2に係る発明は、本発明の実施に最も効果的な
ものとして廃液に含まれる重金属が放射性物質である場
合である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、上記本発明方法の具体的態
様について詳述する。
【0008】先ず本発明方法は従来、行われている廃液
にFeClを添加し、その後、中和して水酸化鉄を発
生させ、この水酸化鉄のフロック(綿状浮遊物)に各種
重金属を吸着沈澱させ、その後、濾過させる方法を基本
とするものである。
【0009】この方法は図1に示すように廃液を廃液槽
1に導入してHCl含有のFeCl を添加し、次いで
中和槽2においてNaOHにより中和して水酸化鉄Fe
(OH)を発生させる。そして、この水酸化鉄を次の
シックナーと呼ばれる沈降槽3に送り、重金属を吸着し
た水酸化鉄のフロックを下部に沈澱させると共に、上部
の処理水を分離し、分離した上澄み液は管理値を確認
し、それ以下であれぱ排水する。
【0010】一方、沈降した重金属吸着の水酸化鉄フロ
ックは引き続きフィルタープレス等の濾過機4で濾過
し、水酸化鉄スラッジはそのまま保管し、絞り液は廃液
槽1に返される。
【0011】ところで、この方法はスラッジの保管に問
題があることは前述の通りである。そこで、本発明方法
は上記の方法において、更に濾過後の工程を付加してい
る。即ち、以下の化学反応式で示す通り、一旦、発生し
た水酸化鉄スラッジをそのまま保管することなくHCl
で再度溶解し、これを繰り返し使用するものである。
【0012】この本発明方法における原理的な化学反応
式を示すと、 FeCl+NaOH→Fe(OH)(重金属吸着除
去) Fe(OH)+HCl→FeCl FeCl+NaOH→Fe(OH)(重金属吸着除
去) Fe(OH)+HCl→FeCl の繰り返しである。
【0013】そのため、本発明方法においては、図1に
おいてフィルタープレス等の濾過機4に続いてpH調整
槽5が設けられ、濾過機4で濾過した重金属含有の水酸
化鉄スラッジをpH調整槽5に導入し、HClを添加す
ることによって、FeClを重金属吸着のまま、次ロ
ットの廃液を入れた当初の廃液槽1に還流することにあ
る。
【0014】そして、本発明方法は上記の如き使用した
FeClを基本的に所要複数回、例えば10回程度ま
で繰り返し使用することであり、これにより10回程度
繰り返すとすると、FeClの投入は初めの1回のみ
で排水10ロット分処理することが出来ることになり、
発生スラッジも従来の方法の1/10となる。このよう
にスラッジ発生量を例えば1/10に低減させることは
単にスラッジの低減のみでなく、スラッジの濾過、乾燥
等の処理作業上の負担も軽減させることになる。
【0015】
【実施例】以下、ウラン廃液について本発明方法の実施
例を示す。先ず、ウラン廃液(ウラン放射能測定 6
6.8mBq/cc)にFeClの状態を保持させる
ため、HClを含有させたFeCl液をpH2.2ま
で添加する。その後pH8までNaOHで中和させ、凝
集沈澱させた後、濾過し、次いで濾過したスラッジをH
Clで完全に溶解し、次ロットの廃液に添加し、中和後
濾過し、濾液の放射能測定を行った。そして、上記操作
を6回繰り返し実施した。その実施結果を図2に示す。
【0016】同図2に見られるように6回実施したがウ
ランの除去率は殆ど変化していない。また、当然にスラ
ッジ吸着中の吸着ウラン等の重金属もHClに溶解し、
2回目以降は倍々にウラン初期濃度が上昇されると予想
されるが、ウラン初期濃度が上昇しても、ウラン除去率
に格別、影響を与えていないことが分かる。
【0017】以上の結果から、複数回、繰り返しスラッ
ジをHCl溶解再使用しても初めのロットと殆ど同じ結
果であることが分かる。なお、上記実施例は6回までの
繰り返しとなっているが、これは6回まで繰り返して効
果が同じであるため、その後、中止したためであり、充
分、10回又はそれ以上の繰り返しも可能であると思わ
れる。
【0018】また、上記実施例はウランについて実施し
た場合であるが、ウランに限らず、他の放射性排水及び
一般重金属除去についても適応可能であることは容易に
推測できるところである。
【0019】
【発明の効果】本発明は以上のように廃液から重金属を
化学的に除去するに際し発生した水酸化鉄スラッジを濾
過後、HClに溶解し、再度、処理に使用し、これを繰
り返して発生スラッジを低減させる方法であり、FeC
投入は初めの1回のみで再使用して排水を複数ロッ
ト処理することによりスラッジ発生量を従来に比し、大
幅に低減することがでると共に、スラッジ発生量の抑制
の結果、スラッジ処理操作も大幅に軽減される顕著な効
果を有する。
【0020】しかも本発明方法によるスラッジが放射性
廃棄物の場合には従来に比し保管費用及び保管面積を大
幅に低減させる格段の有利さを有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施工程を示す概要説明図であ
る。
【図2】繰り返し回数と処理後、濾液の放射能濃度の関
係を示す図表である。
【符号の説明】
1 廃液槽 3 沈降槽 4 濾過機 5 pH調整槽

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重金属を含む廃液に塩化鉄(FeC
    )を添加し、中和させて水酸化鉄(Fe(O
    H))を発生させ、この水酸化鉄をフロック状態とし
    て前記含有各種重金属を吸着沈澱させると共に、沈澱し
    た水酸化鉄フロックを濾過して廃液から重金属を除去す
    る方法において、前記濾過された水酸化鉄スラッジをH
    Cl溶液に溶解し、pHを調整して次ロットの廃液に添
    加再使用し、以後、上記次ロットの廃液への添加を所要
    複数回繰り返して、発生スラッジ量を低減させることを
    特徴とする廃液からの重金属除去時、発生するスラッジ
    の低減方法。
  2. 【請求項2】 廃液に含まれる重金属が放射性物質であ
    る請求項1記載の廃液からの重金属除去時、発生するス
    ラッジの低減方法。
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