JP2000241823A - 液晶パネルの製造方法 - Google Patents

液晶パネルの製造方法

Info

Publication number
JP2000241823A
JP2000241823A JP11038882A JP3888299A JP2000241823A JP 2000241823 A JP2000241823 A JP 2000241823A JP 11038882 A JP11038882 A JP 11038882A JP 3888299 A JP3888299 A JP 3888299A JP 2000241823 A JP2000241823 A JP 2000241823A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
adhesive
substrate
support
crystal cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11038882A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Hiuga
章二 日向
Shinji Fujisawa
信治 藤澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP11038882A priority Critical patent/JP2000241823A/ja
Publication of JP2000241823A publication Critical patent/JP2000241823A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶セルの組立工程まで支持体上にて組立作
業を行うことができる製造方法を提供し、これにより製
造を容易にするとともに、高精度な液晶セル構造を製造
可能にする。 【解決手段】 パネル基板11を接着シート20を介し
て支持体30に接着した状態で、透明電極15を備えた
対向パネル基板12の貼り付け、シール材13の硬化な
どの液晶セルの組立工程を行なう。その後、パネル基板
11を支持体30から剥離する。このとき粘着層22は
きわめて小さい粘着力を備えているため、手作業にて簡
単に剥離することができるとともに、完成された液晶セ
ルに影響を与えることがほとんどない。最後に、支持体
30の表面上から接着シート20を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶パネルの製造方
法に係り、特に、液晶層を挟み込むための2枚の基板の
うちの少なくとも一方がプラスチック製である液晶パネ
ルを製造する場合に好適な製造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶表示装置は、ガラスやプラス
チックなどからなる2枚のパネル基板をシール材を介し
て貼り合わせ、その間に液晶を注入して封止することに
よって形成した液晶パネルを備えている。このような液
晶パネルは携帯電話や携帯情報端末などのような各種の
携帯機器に用いられる場合があり、携帯機器の小型化、
薄型化に伴って近年、液晶パネルに対しても小型化や薄
型化が要求されるようになってきている。
【0003】液晶パネルのパネル基板として一般的に用
いられるガラス製の基板は現在0.7〜1.2mm程度
の厚さであるが、機器の小形化に伴って、0.7mm未
満の厚さのガラス製の基板を用いることが検討されてき
ている。しかしながら、ガラス製の基板を薄くすると、
その脆性によって製造工程中に割れたり、製品に組み込
まれた後に衝撃が加わった際に破損したりする可能性が
高く、取り扱いが非常に困難になるという問題点があ
る。特に、大判基板を用いて複数の液晶パネルを作り込
む場合や大型の液晶表示パネルを製造する場合などにお
いて大型の基板を流動させようとすると製造はさらに困
難なものになる。
【0004】一方、プラスチック製の基板を用いる液晶
パネルもまた従来から開発されている。プラスチック製
の基板は薄くすることが容易であり、しかも、柔軟性を
備えていることから衝撃にも強いため、液晶表示パネル
の耐衝撃性を高めるために有力な技術となっている。
【0005】さらに、パネル基板を支持体の表面に接着
して支持した状態で液晶パネルを構成するパネル基板を
処理する方法が提案されている。この方法においては、
例えば紫外線照射により粘着力が低下する紫外線硬化型
の粘着剤からなる接着層を用いてパネル基板を支持体の
表面に貼着し、支持を必要とする製造工程が終了した後
に、紫外線を照射して接着層の粘着力を低下させ、パネ
ル基板と支持体とを剥離するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のプラ
スチック製の基板を用いた液晶表示パネルにおいては、
基板自体の薄型化は比較的容易であり、柔軟性に富むた
めに基板自体の破損などの危険も少ないが、ガラス製の
基板よりも剛性が小さいことから屈曲等の応力により電
極や各種形成膜の亀裂や破損が生じたり、熱膨収縮によ
る組ずれ等で液晶パネルの組立作業が困難になり、パネ
ル組立精度を確保することが難しいという問題点があ
る。
【0007】このようなプラスチック製の基板を用いた
液晶表示パネルでは、上記のように、支持体上にパネル
基板を貼り付けた状態で、透明電極のパターニング、配
向膜の形成、ラビング処理までを行うことによって、そ
の取扱性を向上させることができる。しかし、その後、
液晶セルの組立までを支持体上にプラスチック基板を接
着させた状態で行うと、支持体から液晶セルを取り外す
工程において、プラスチック基板を接着層から剥離させ
る際に、剥離応力により液晶セルを破壊したり、変形さ
せてしまうという問題点がある。これは、上述の接着層
に紫外線を照射してもその粘着力の低下が必ずしも十分
ではないため、剥離時に或る程度大きな応力を加える必
要があり、一方、剥離させるプラスチック基板は柔軟性
があって剥離時に一時的に変形しやすく、その変形が大
きくなると剥離応力による基板の変形がシール材などに
より構成された液晶セルの貼り合わせ状態に影響を与
え、復旧不可能な変形が残存したり、或いは、セル自体
の破損に結びついたりするからである。
【0008】したがって、従来は液晶セルの組立工程前
に支持体からパネル基板を剥離させる必要があるが、こ
のようにすると、液晶パネルの製造上最も取り扱いが難
しい組立工程において支持体を利用することができなく
なってしまうことから、上述の支持体上にて製造する方
法における製造上のメリットは、液晶セルの組立工程に
おいて受けられないという問題点がある。
【0009】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、液晶セルの組立工程まで支持体上
にて組立作業を行うことができる製造方法を提供し、こ
れにより製造を容易にするとともに、高精度な液晶セル
構造を製造可能にすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明による液晶パネルの製造方法は、一対の基板を
シール材を介して貼り合わせて液晶セルを形成し、前記
基板間に液晶層を配置してなる液晶パネルの製造方法に
おいて、第1の粘着面と、該第1の粘着面よりも粘着力
が大きい第2の粘着面とを表裏に備えた接着層を用い
て、前記第1の粘着面を一方の前記基板に接合させ、前
記第2の粘着面を前記支持体に接合させて、一方の前記
基板を前記支持体上に接着した状態とし、前記シール材
を介して前記支持体上の一方の前記基板と他方の前記基
板とを貼り合わせて液晶セルを構成し、前記シール材を
硬化させた後、前記支持体から前記液晶セルを剥離する
ことを特徴とする。
【0011】本発明によれば、基板に接合する第1の粘
着面の粘着力が液晶セルに影響を与えない程度の粘着力
に形成されているので、液晶セルを構成した後に基板を
支持体から剥離させる場合でも剥離応力が小さくなり、
特に剛性に乏しく柔軟なプラスチックや脆い薄ガラスな
どからなる基板を用いた液晶セルに致命的な変形や破損
を与えずに支持体から取り外すことができる。また、第
2の粘着面の粘着力は第1の粘着面の粘着力よりも大き
いため、剥離後において接着層は確実に支持体側に残
り、液晶セルに付着することがない。したがって、基板
を支持体上にて接着した状態で基板の貼り合わせ工程を
実施でき、剥離作業も容易に行うことができるので、液
晶セルの取り扱いが容易になるとともにセルの平坦性や
セル厚を高精度に形成することが可能になる。
【0012】この場合、液晶パネルを構成する一対の基
板としては、少なくとも一方が薄ガラス、特に厚さ0.
7mm以下のもので構成されている場合に特に有効であ
る。もちろん、一対の基板の双方が薄ガラスで構成され
ている場合にはさらに有効なものとなる。
【0013】本発明の液晶パネルの製造方法としては、
また、少なくとも一方がプラスチックからなる一対の基
板をシール材を介して貼り合わせて液晶セルを形成し、
前記基板間に液晶層を配置してなる液晶パネルの製造方
法において、第1の粘着面と、該第1の粘着面よりも粘
着力が大きい第2の粘着面とを表裏に備えた接着層を用
いて、前記第1の粘着面を前記プラスチックからなる一
方の基板に接合させ、前記第2の粘着面を前記支持体に
接合させて、前記プラスチックからなる一方の基板を支
持体上に接着した状態とし、前記シール材を介して前記
支持体上の前記プラスチックからなる一方の基板と他方
の前記基板とを貼り合わせて液晶セルを構成し、前記シ
ール材を硬化させた後、前記支持体から前記液晶セルを
剥離することを特徴とする。
【0014】本発明によれば、基板に接合する第1の粘
着面の粘着力が液晶セルに影響を与えない程度の粘着力
に形成されているので、液晶セルを構成した後に基板を
支持体から剥離させる場合でも剥離応力が小さくなり、
特に剛性に乏しく、柔軟性を有するプラスチック製の基
板液晶セルに致命的な変形や破損を与えずに支持体から
取り外すことができる。また、第2の粘着面の粘着力は
第1の粘着面の粘着力よりも大きいため、剥離後におい
て接着層は確実に支持体側に残り、液晶セルに付着する
ことがない。したがって、基板を支持体上にて接着した
状態で基板の貼り合わせ工程を実施でき、剥離作業も容
易に行うことができるので、液晶セルの取り扱いが容易
になるとともにセルの平坦性やセル厚を高精度に形成す
ることが可能になる。
【0015】ここで、粘着力が液晶セルに影響を与えな
い程度であるとは、剥離時において基板やシール材に変
形を与えない臨界応力以下の粘着力を有することを言
い、例えば、プラスチック基板を少なくとも一方に用い
た液晶セルに対して、現実的な第1の粘着面の粘着力
は、20N/20mm以下0.01N/20mm以上、
であることが好ましい。粘着力がこの範囲を超えると液
晶セルに変形を与えたり、液晶セルを破損させたりする
可能性が高くなり、その範囲を下回ると基板の十分な支
持ができなくなる可能性が高くなる。さらに、剥離作業
を容易にし、しかも、より確実に基板を支持するために
は、粘着力を10N/20mm以下0.1N/20mm
以上とすることが望ましい。
【0016】また、上記第2の粘着面は接着層を支持体
にしっかりと接着させるために少なくとも第1の粘着面
よりは粘着力が高いものである必要がある。この第2の
粘着面の粘着力としては、20N/20mm以上である
ことが好ましい。
【0017】上記液晶パネルの構成としては、基板の双
方をプラスチック製とする場合と、基板の一方をプラス
チック製とし、他方をガラスなどの比較的硬質な素材で
構成する場合、双方の基板をガラス(特に薄ガラス)で
構成する場合などがある。いずれの場合にも、基板を薄
くすればするほど、剥離しにくくなり、また、剥離時に
加わる応力により液晶セルが変形したり破損したりする
可能性が高まる。
【0018】上記各発明において、前記接着層の前記第
2の粘着面は、後処理により粘着力が著減するものであ
ることが好ましい。第2の粘着面は接着層を確実に支持
体上に保持するために上述ように或る程度粘着力を高く
設定する必要があるが、粘着力を高くするほど、基板を
剥離した後に接着層を支持体上から除去する作業が困難
になり、支持体の再利用が難しくなる。本項に示すよう
に第2の粘着面を後処理によって粘着力が減少するもの
とすることにより、容易に支持体上から接着層を除去す
ることができ、支持体を繰り返し使用することが可能に
なる。
【0019】ここで、第2の粘着面の粘着力を減少させ
るための後処理としては、紫外線などの活性エネルギー
線の照射や、加熱処理などがある。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る実施形態につ
いて詳細に説明する。以下に説明する各実施形態はいず
れも液晶パネルを構成するための製造方法である。
【0021】(第1実施形態)図1は本発明に係る液晶
パネルの製造方法の第1実施形態を示す概略工程断面図
(a)〜(c)である。本実施形態では、液晶セルを構
成するためのプラスチックからなるパネル基板11の表
面上にスパッタリング法などによりITOなどの透明導
電膜からなる透明電極14を形成し、その後、図1
(a)に示すように、ガラス板やプラスチック板などか
らなる搬送用基板である支持体30の平坦な表面上に接
着シート20を介してパネル基板11を貼着する。上記
の透明電極14の形成は後述するように支持体30の表
面上にパネル基板11を貼着した状態で行ってもよい
が、ITOなどの透明導電体を低い抵抗値に形成するた
めにはスパッタリング法による成膜において或る程度の
高温になる可能性があるので、後述する粘着剤の耐熱性
が一般に低いことから、透明電極14の形成だけを先に
行っておくのである。
【0022】プラスチックからなるパネル基板11とし
ては、プラスチック(合成樹脂)を素材とするものであ
れば特に限定されるものではないが、少なくとも1層の
耐透気性層と、少なくとも1層の架橋性樹脂硬化物層と
を有する積層形のプラスチック基板が好ましい。耐透気
性層としては、ビニルアルコール系樹脂(特にエチレン
−ビニルアルコール共重合体)、アクリロニトリル系樹
脂、塩化ビニリデン系樹脂、ポリアミド系樹脂などの樹
脂層やSiO、SiO(1<X<2)、Al
、Fe、MgCO、CeO、ZnO、
TiO、ZrO、ITO、BaTiO、LiNb
、KTaO、PbO、アルミン酸カルシウム、ガ
ラスなど、或いはこれらの混合物などの透明無機質層が
挙げられる。
【0023】また、架橋性樹脂硬化物層としては、加熱
硬化型樹脂や活性エネルギー線硬化樹脂(例えば紫外線
硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂)を用いて形成した硬化
物層がある。例えば、フェノキシエーテル型架橋性樹
脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アクリルエポキシ樹
脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂など
の加熱硬化型樹脂や、ポリエステルアクリレート、ポリ
オールアクリレートなどの光重合性を有するプレポリマ
ー及び/又はモノマーに必要に応じ他の単官能または多
官能性モノマー、各種ポリマー、光重合開始剤(アセト
フェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーケトン、ベン
ジル、ベンゾイン、ベンゾインエーテル、ベンジルケタ
ール類、チオキサントン類など)、増感剤(アミン類、
ジエチルアミノエチルメタクリレートなど)などを配合
した樹脂組成物が用いられる。
【0024】接着シート20は、ポリエステルフィルム
などの合成樹脂からなる基材21の表裏両面に粘着層2
2,23を形成してなるものである。パネル基板11に
接着される粘着層22はきわめて小さな粘着力を呈する
ものであり、例えば、アクリル系樹脂などからなり、約
0.01〜0.1N/20mm程度に調整されたもので
ある。この粘着層22の粘着力の範囲としては、20N
/20mm以上0.01N/20mm以下であることが
好ましく、特に、実用的な範囲としては0.1N/20
mm以上10N/20mm以下であることが望ましい。
粘着力がこれらの範囲を超えると、後述するようにパネ
ル基板11を剥離させる際に大きな応力がパネル基板1
1に加わり、パネル基板11を大きく変形させて液晶セ
ルにも重大な損傷を与える可能性が高くなる。また、粘
着力が上記の範囲を下回ると、パネル基板11を支持体
30上に保持する能力が不足し、製造工程中に位置ずれ
が発生したり、また、自然に剥離してしまったりするな
どの支障が出る。
【0025】一方、粘着層23は接着シート20を支持
体30上に確実に保持させるために十分な粘着力を備え
ている必要がある。本実施形態では粘着層23は約2〜
5N/20mm程度の粘着力を備えている。粘着層23
の粘着力の範囲としては、接着シート20を確実に支持
体30上に保持するために20N/20mm以上である
ことが好ましい。
【0026】粘着層23は後処理によってその粘着力を
著減させるものであることが、パネル基板11を剥離し
た後に、接着シート20を支持体30上から剥離させ、
支持体30を再利用する上で好ましい。後処理によって
粘着力が低下するものには、活性エネルギー線によって
粘着力を著減させるもの、加熱によって粘着力を著減さ
せるものなどがある。
【0027】活性エネルギー線によって粘着性を著減さ
せるものとしては、例えば活性エネルギー線硬化型樹脂
を用いることができ、その中でも例えば、アクリル系の
紫外線硬化型粘着剤を用いることができる。この活性エ
ネルギー線硬化型樹脂としては、光重合性を有するプレ
ポリマー及び/又はモノマーに、必要に応じて他の単官
能又は多官能性モノマー、各種ポリマー、光重合開始剤
(アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーケト
ン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインエーテル、ベン
ジルケタール類、チオキサントン類等)、増感剤(アミ
ン類、ジエチルアミノエチルメタクリレート等)などを
配合した樹脂組成物が用いられる。ここで、光重合性プ
レポリマーとしては、ポリエステルアクリレート、ポリ
エステルウレタンアクリレート、エポキシアクリレー
ト、ポリオールアクリレートなどがあり、光重合性モノ
マーとしては、単官能アクリレート、2官能アクリレー
ト、3官能以上のアクリレートなどがある。光重合性を
有するプレポリマー又はモノマーとしては、上記の他に
ホスファゼン系樹脂も用いることができるが、この場合
には光重合開始剤や増感剤を添加するには及ばない。塗
布して乾燥させることにより上記のような粘着層を作る
ものとしての具体例としては、紫外線波長に反応する組
成のアクリル系樹脂溶液(帝国化学産業株式会社製の
「TUR−1040」、同「TUR−1212」など)
がある。
【0028】また、加熱によって粘着力を著減させるも
のとしては、例えば日東電工株式会社製の熱剥離シート
である「リバアルファ」(商標)がある。これは、ポリ
エチレンテレフタレートフィルムを接着させたときに約
2.4〜4.9N/20mmの範囲内の接着力を有する
が、90〜150℃の範囲内で設定できる臨界温度で加
熱処理を加えると表面が発泡して0.049N/20m
m以下の接着力に激減するものである。
【0029】上記のように図1(a)に示す状態で、フ
ォトレジスト膜の形成、所定パターンにて行う露光及び
現像、透明電極のエッチング、残存フォトレジストの除
去、配向膜の形成、ラビング処理などの、液晶パネル製
造における一連の処理を支持体30上のパネル基板11
に対して施す。この後、さらに、図1(b)に示すよう
に、シール材13の印刷等による形成、スペーサ16の
散布、透明電極15を備えた対向パネル基板12の貼り
付け、シール材13の硬化などの液晶セルの組立工程を
も行なう。ここで、対向パネル基板12としてはガラス
基板を用いている。ただし、対向パネル基板12を、パ
ネル基板11と同様のプラスチック基板としてもよい。
なお、対向パネル基板12においても、上記のパネル基
板と同様の製造方法によって透明電極や配向膜などが形
成される。
【0030】このようにして、支持体30上において行
うべき諸工程を実施した後、まず、パネル基板11を支
持体30から剥離する。このとき粘着層22は上述のよ
うにきわめて小さい粘着力を備えているため、手作業に
て簡単に剥離することができるとともに、完成された液
晶セルに影響を与えることがほとんどない。この剥離工
程においてはシール材13が既に硬化されているので、
液晶セル自体は或る程度の強度を備えているが、剥離時
の応力が過大になると特にプラスチック製のパネル基板
11がその柔軟性によって大きく変形し、この大きな変
形量に起因してシール材との間の密封性が破れたり、液
晶セル自体が破壊されたりする可能性がある。本実施形
態では、粘着層22の粘着力がきわめて弱いため、液晶
セルに大きな負荷を与えることなく、支持体30からの
剥離作業を行うことができる。一方、剥離作業の後に
は、粘着層23の粘着力は粘着層22よりも大きいた
め、接着シート20は支持体30の表面上に確実に残さ
れる。
【0031】次に、支持体30の表面上から接着シート
20を除去する。この工程では、上記のように粘着層2
3がその粘着力を後処理によって著減させるように構成
されている場合、当該後処理によって粘着力を低下さ
せ、支持体30上から接着シート20を剥離させる。例
えば、紫外線硬化型の粘着層23が形成されている場合
には、支持体30の側から粘着層23へ紫外線を照射す
る。その結果、図1(c)に示すように支持体30上の
接着シート20を支持体30から簡単に剥離させること
ができる。
【0032】上記実施形態では、基材21の表裏に粘着
層22,23を形成した接着シート20を用いている。
この接着シート20としては、図2に示すように、剥離
性シート24,25のいずれか一方に粘着層22,23
の一方を塗布、形成した後、基材21を粘着層の上に貼
り付け、さらに基材21の表面に粘着層の他方を塗布、
形成して、最後に剥離性シートの他方を貼り付けること
によって完成させたものを用いることができる。ここ
で、剥離性シート24,25としては、プラスチックシ
ートや紙シートにシリコーン系剥離剤などの剥離剤を内
添して成形したもの、オルガノポリシロキサンとポリオ
レフィン系樹脂とをグラフト共重合させたものなどが用
いられる。
【0033】上記実施形態では基材表面に粘着層を形成
した接着シートを用いているが、基材を用いることな
く、図3に示すように一方の接着面に粘着層22が露出
し、他方の接着面に粘着層23が露出するように2層の
粘着層22,23を単に積層したものであってもよい。
この場合にも剥離性シート24,25を貼り付けること
によって接着シートとして独立して取り扱うことができ
る。もちろん、剥離性シートを用いることなく、支持体
30やパネル基板11の表面に、表裏で粘着力の異なる
粘着層を直接に形成して貼り合わせることにより、独立
した接着シートを用いることなく、上記の支持体の貼り
付け、剥離工程を実施することも可能である。
【0034】(第2実施形態)次に、本発明に係る第2
実施形態について説明する。この実施形態においても、
図1(a)に示すように支持体30上に接着シート20
を貼着して、その上にプラスチック製のパネル基板11
を接着し、さらに対向パネル基板12をパネル基板11
に貼り合わせて液晶セルを構成する点は同じである。た
だし、本実施形態では、対向パネル基板12としてもプ
ラスチック基板を用い、パネル基板11と同様に対向パ
ネル基板12も接着シート20を介して支持体30上に
接着する。
【0035】そして、パネル基板11と、対向電極15
を備えた対向パネル基板12とをそれぞれ共に支持体3
0上に接着保持した状態で両基板のうちのいずれか一方
の表面上にシール材13の形成及びスペーサ16を散布
を実施する。そして、他方の基板を上方から接近させて
両基板を相互に対向させた状態とし、図4(a)に示す
ように、プレス装置などによって加圧しながら加熱す
る。ここで、シール材13としては熱硬化型の樹脂を用
いている。ただし、シール材として活性エネルギー線硬
化型の樹脂を用いても良い。このようにして、両基板は
相互に貼り合わせられ、加熱によってシール材が硬化さ
れるので、液晶セル(空セル)が形成される。
【0036】その後、パネル基板11と対向パネル基板
12との間に加えられていた圧力を解放すると、粘着層
22の粘着力は極めて小さく構成されていることから、
液晶セルに危険な応力を加えることなく、図1(c)の
ように液晶セルを支持体30から剥離若しくは離反させ
ることができる。
【0037】本実施形態では、支持体30とパネル基板
11及び対向パネル基板12との間に、基材21の表裏
に粘着層22,23を形成した接着シート20を用いた
が、支持体とパネル基板11及び対向パネル基板12と
の間に塗布などの方法により上記の粘着剤を配置してな
る接着層を設け、この接着層を介してパネル基板11及
び対向パネル基板12を接着してもよい。
【0038】図5及び図6は、上述の方法で製造した液
晶表示体の一例として、STN型の液晶表示パネルの構
造を示す模式的な断面図及び平面図である。ただし、偏
光板などは省略して示してある。上記パネル基板11と
対向パネル基板12とがシール材13によって貼り合わ
せられている。パネル基板11の一部は対向パネル基板
12よりも外側に張り出した張出領域11bとなってお
り、この張出領域11bの内面上に、液晶表示領域にお
いて透明電極14や対向電極15に導電接続された配線
17が引き出され、この配線17の先端に外部端子18
が形成されている。この張出領域11bには直接図示し
ない集積回路が実装されて配線17や外部端子18と導
電接続されていたり、或いは、外部端子18には図6に
示すフレキシブル配線基板19などが導電接続されたり
する。
【0039】この実施形態によれば、液晶セルに影響を
与えずに支持体から剥離することができるため、従来の
製工程を変えずに製造することができる。特に、液晶セ
ルを組み立てる基板貼り付け工程やシール材の硬化工程
を支持体上に接着した状態で実施することができるの
で、液晶セルの組立を容易に行うことができるととも
に、セルの平坦性やギャップ分布などを高精度に形成で
きる。
【0040】本発明においては、基板の組立工程をも支
持体上に基板を接着させた状態で行うようにしているの
で、薄く、柔軟性のあるプラスチック基板であっても、
従来の液晶装置の枚葉方式の製造方法に用いる製造ライ
ンをそのまま利用することができるという有利な効果を
奏するものである。
【0041】なお、上記各実施形態では、液晶パネルを
構成する一対の基板のうち少なくとも一方をプラスチッ
ク基板とする場合について説明したが、本発明は少なく
とも一方を薄ガラス基板(特に厚さ0.7mm以下のも
の)とする場合についても同様に効果を有するものであ
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、基
板に接合する第1の粘着面の粘着力が液晶セルに影響を
与えない程度の粘着力に形成されているので、液晶セル
を構成した後に基板を支持体から剥離させる場合でも剥
離応力が小さくなり、液晶セルに致命的な変形や破損を
与えずに支持体から取り外すことができる。また、第2
の粘着面の粘着力は第1の粘着面の粘着力よりも大きい
ため、剥離後において接着層は確実に支持体側に残り、
液晶セルに付着することがない。したがって、基板を支
持体上にて接着した状態で基板の貼り合わせ工程を実施
でき、剥離作業も容易に行うことができるので、液晶セ
ルの取り扱いが容易になるとともにセルの平坦性やセル
厚を高精度に形成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶パネルの製造方法の第1実施
形態を示す概略工程断面図(a)〜(c)である。
【図2】第1実施形態で用いる接着シートの構造を示す
断面図である。
【図3】第1実施形態で用いることのできる異なる接着
シートの断面図である。
【図4】本発明に係る液晶パネルの製造方法の第2実施
形態を示す概略工程断面図(a)及び(b)である。
【図5】本発明に係る上記実施形態にて形成される小形
STN液晶パネルの外見を示す概略断面図(偏光板など
を除く。)である。
【図6】図5に示す液晶パネルの概略平面図である。
【符号の説明】
11 パネル基板 12 対向パネル基板 20 接着シート 21 基材 22,23 粘着層 30 支持体
フロントページの続き Fターム(参考) 2H089 HA40 JA10 NA58 QA02 QA12 QA13 RA05 TA06 2H090 JA06 JB03 JD13 JD18 KA08 LA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板をシール材を介して貼り合わ
    せて液晶セルを形成し、前記基板間に液晶層を配置して
    なる液晶パネルの製造方法において、第1の粘着面と、
    該第1の粘着面よりも粘着力が大きい第2の粘着面とを
    表裏に備えた接着層を用いて、前記第1の粘着面を一方
    の前記基板に接合させ、前記第2の粘着面を前記支持体
    に接合させて、一方の前記基板を前記支持体上に接着し
    た状態とし、前記シール材を介して前記支持体上の一方
    の前記基板と他方の前記基板とを貼り合わせて液晶セル
    を構成し、前記シール材を硬化させた後、前記支持体か
    ら前記液晶セルを剥離することを特徴とする液晶パネル
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも一方がプラスチックからなる
    一対の基板をシール材を介して貼り合わせて液晶セルを
    形成し、前記基板間に液晶層を配置してなる液晶パネル
    の製造方法において、第1の粘着面と、該第1の粘着面
    よりも粘着力が大きい第2の粘着面とを表裏に備えた接
    着層を用いて、前記第1の粘着面を前記プラスチックか
    らなる一方の基板に接合させ、前記第2の粘着面を前記
    支持体に接合させて、前記プラスチックからなる一方の
    基板を前記支持体上に接着した状態とし、前記シール材
    を介して前記支持体上の前記プラスチックからなる一方
    の基板と他方の前記基板とを貼り合わせて液晶セルを構
    成し、前記シール材を硬化させた後、前記支持体から前
    記液晶セルを剥離することを特徴とする液晶装置の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記接
    着層の前記第2の粘着面は、後処理により粘着力が減少
    するものであることを特徴とする液晶パネルの製造方
    法。
JP11038882A 1999-02-17 1999-02-17 液晶パネルの製造方法 Withdrawn JP2000241823A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11038882A JP2000241823A (ja) 1999-02-17 1999-02-17 液晶パネルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11038882A JP2000241823A (ja) 1999-02-17 1999-02-17 液晶パネルの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000241823A true JP2000241823A (ja) 2000-09-08

Family

ID=12537591

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11038882A Withdrawn JP2000241823A (ja) 1999-02-17 1999-02-17 液晶パネルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000241823A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004064018A1 (ja) * 2003-01-15 2004-07-29 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. 剥離方法及びその剥離方法を用いた表示装置の作製方法
JP2007256444A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Ulvac Japan Ltd 貼合せ基板製造装置
WO2012157686A1 (ja) * 2011-05-18 2012-11-22 旭硝子株式会社 積層基板の剥離方法
KR101309397B1 (ko) 2006-06-29 2013-09-17 엘지디스플레이 주식회사 가요성 표시장치용 기판
US8743337B2 (en) 2006-06-30 2014-06-03 Lg Display Co., Ltd. Flexible display substrate module and method of manufacturing flexible display device

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004064018A1 (ja) * 2003-01-15 2004-07-29 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. 剥離方法及びその剥離方法を用いた表示装置の作製方法
US7245331B2 (en) 2003-01-15 2007-07-17 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Peeling method and method for manufacturing display device using the peeling method
US7714950B2 (en) 2003-01-15 2010-05-11 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd Peeling method and method for manufacturing display device using the peeling method
US8228454B2 (en) 2003-01-15 2012-07-24 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Peeling method and method for manufacturing display device using the peeling method
US8508682B2 (en) 2003-01-15 2013-08-13 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Peeling method and method for manufacturing display device using the peeling method
US8830413B2 (en) 2003-01-15 2014-09-09 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Peeling method and method for manufacturing display device using the peeling method
US9013650B2 (en) 2003-01-15 2015-04-21 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Peeling method and method for manufacturing display device using the peeling method
US9299879B2 (en) 2003-01-15 2016-03-29 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Peeling method and method for manufacturing display device using the peeling method
JP2007256444A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Ulvac Japan Ltd 貼合せ基板製造装置
KR101309397B1 (ko) 2006-06-29 2013-09-17 엘지디스플레이 주식회사 가요성 표시장치용 기판
US8743337B2 (en) 2006-06-30 2014-06-03 Lg Display Co., Ltd. Flexible display substrate module and method of manufacturing flexible display device
WO2012157686A1 (ja) * 2011-05-18 2012-11-22 旭硝子株式会社 積層基板の剥離方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3081122B2 (ja) 基板搬送用治具及びそれを用いた液晶表示素子の製造方法
JP3203166B2 (ja) 液晶表示素子製造用治具及びそれを用いた液晶表示素子の製造方法
WO2011089964A1 (ja) 透光性硬質基板積層体の製造方法及び透光性硬質基板貼り合わせ装置
JP6350653B2 (ja) 画像表示装置用両面粘着シートの製造方法
JP3739424B2 (ja) プラスチックス基板付き積層シート、基板処理方法、および、液晶セルまたは表示装置の製造法
JP3305212B2 (ja) 液晶素子用の基板、液晶素子、およびそれらの製造方法
WO2013024725A1 (ja) 積層体の製造方法
US11650445B2 (en) Method for manufacturing transparent panel and method for manufacturing optical device
JP2019512742A (ja) フレキシブルディスプレイ装置の製造方法
WO2020093541A1 (zh) 柔性液晶显示装置的制作方法
JP2000248243A (ja) 接着シート及び液晶パネルの製造方法
JP2000241823A (ja) 液晶パネルの製造方法
JP2000241822A (ja) 液晶パネルの製造方法
JP4685256B2 (ja) プラスチック液晶パネルの製造方法
KR101279231B1 (ko) 전사필름, 이를 이용하여 제조된 액정표시장치 및 그의제조방법
JPH08278489A (ja) 液晶表示パネルの製造方法
JP4999836B2 (ja) 表示パネルの製造方法
JPH0836151A (ja) 平面基板の貼り合わせ方法
JP3661368B2 (ja) 液晶パネルの製造方法及び液晶パネル及び電子機器
JP2000234080A (ja) 接着シート及び電気光学装置の製造方法
JP2001247827A (ja) 薄膜フィルムの貼付方法、液晶装置の製造方法、および入力機能付き液晶装置の製造方法
TWI838346B (zh) 透明面板之製造方法、光學裝置之製造方法
JPH11223819A (ja) 液晶表示装置の製造方法
JP2004101974A (ja) 薄膜回路基板およびその製造方法
JP4685853B2 (ja) プラスチック液晶パネルの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060509