JP2000239658A - 冷却液組成物 - Google Patents

冷却液組成物

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JP2000239658A
JP2000239658A JP11043879A JP4387999A JP2000239658A JP 2000239658 A JP2000239658 A JP 2000239658A JP 11043879 A JP11043879 A JP 11043879A JP 4387999 A JP4387999 A JP 4387999A JP 2000239658 A JP2000239658 A JP 2000239658A
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barium
compound
acid
discoloration
coolant composition
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JP11043879A
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Yoshiji Ikeda
誉司 池田
Eiji Moriguchi
栄志 森口
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Ipposha Oil Industries Co Ltd
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Ipposha Oil Industries Co Ltd
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23FNON-MECHANICAL REMOVAL OF METALLIC MATERIAL FROM SURFACE; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL; MULTI-STEP PROCESSES FOR SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL INVOLVING AT LEAST ONE PROCESS PROVIDED FOR IN CLASS C23 AND AT LEAST ONE PROCESS COVERED BY SUBCLASS C21D OR C22F OR CLASS C25
    • C23F11/00Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent
    • C23F11/08Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent in other liquids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K5/00Heat-transfer, heat-exchange or heat-storage materials, e.g. refrigerants; Materials for the production of heat or cold by chemical reactions other than by combustion
    • C09K5/20Antifreeze additives therefor, e.g. for radiator liquids

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却液組成物は、アルミニウム材の変色を抑
制又は防止するとともに、優れた防錆性を有している。 【解決手段】 冷却液組成物はアルコール類及びグリコ
ール類の少なくともいずれかを有効成分とする凝固点降
下剤と、防錆剤とを含み、更にバリウム化合物を含有す
る。バリウム化合物の割合はバリウム元素に換算して
0.0001〜0.05重量%である。防錆剤は、ケイ
酸塩、リン酸塩、モリブデン酸塩、硝酸塩、タングステ
ン酸塩、芳香族1価又は多価カルボン酸塩、脂肪族1価
又は多価カルボン酸塩、トリアゾール化合物、及びチア
ゾール化合物から選択された少なくとも1種である。さ
らに、カルボン酸又はその塩がアミノ窒素に結合してい
る化合物である金属イオン封鎖剤や、ポリリン酸及びポ
リカルボン酸型ポリマーから選択された少なくとも1種
を含有することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車・船舶など
の内燃機関用クーラントや工業用プラントなどのブライ
ンとして使用される冷却液組成物に関し、更に詳細には
アルミニウム合金の表面の変色を防止し、優れた防錆効
果を発揮する冷却液組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、主として自動車・船舶などの内燃
機関に使用される冷却液組成物には、内燃機関を構成す
るアルミニウム合金・鋼・鋳鉄・黄銅・ハンダ・銅等の
金属材料に対して、腐食を防止する効果のある種々の防
錆剤が添加されている。代表的な防錆剤としては、リン
酸塩、ホウ酸塩、ケイ酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、安息香
酸塩、トリアゾール化合物、チアゾール化合物、アルカ
ノールアミン塩等が挙げられる。
【0003】近年、自動車のエンジン等の内燃機関を構
成する金属には、軽量化に伴いアルミニウム合金などの
アルミニウム材が多用されるようになり、特にアルミニ
ウム材に対する腐食防止効果が優れた冷却液組成物の要
望が高まっている。
【0004】なお、アルミニウム材に好適な防錆剤とし
てのアルカノールアミンは亜硝酸塩類とともに、使用中
に発癌物質であるニトロソアミンを生成するという問題
があるため、アルカノールアミンを含まない冷却液組成
物(ノンアミンタイプの冷却液組成物)が求められてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ノンア
ミンタイプの冷却液組成物では、アルミニウム材の表面
が変色し、この変色が著しい場合には黒変するという問
題が生じている。
【0006】従って、本発明の目的は、金属材料、特に
アルミニウム材の変色を抑制又は防止することができ、
かつ優れた防錆性を有している冷却液組成物を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果、ノンアミンタイプの冷却液組成物の成分と
してバリウム化合物を用いることにより、アルミニウム
材の変色を防止するとともに、腐食が防止されることを
見出し本発明を完成させるに至った。
【0008】すなわち、本発明は、アルコール類及びグ
リコール類の少なくともいずれかを有効成分とする凝固
点降下剤と、防錆剤とを含み、更にバリウム化合物を含
有する冷却液組成物である。
【0009】本発明のノンアミンタイプの冷却液組成物
では、バリウム化合物を用いていることにより、アルミ
ニウム材に対するバリウム化合物の優れた封孔作用が発
現されるためか、アルミニウム材の変色を抑制又は防止
しつつ、アルミニウム材の腐食を抑制又は防止すること
ができる。
【0010】一方、バリウム化合物と同一の周期表II
A族のマグネシウム化合物やカルシウム化合物を用いて
もアルミニウム材の変色や腐食を抑制することが可能で
あるが、その変色防止や腐食防止の効果はバリウム化合
物よりも小さく、バリウム化合物が格段にアルミニウム
材の変色及び腐食効果が優れている。これは、アルミニ
ウム材は、その結晶構造において原子間の間隔が大き
く、ミクロ的に孔が空いたような状態を有しており、バ
リウム化合物のバリウム原子は前記アルミニウム材のミ
クロ的な孔を塞ぐ封孔作用が優れているためであると思
われる。
【0011】また、冷却液組成物は、通常水で好適濃度
に希釈して用いられており、この際、マグネシウム化合
物やカルシウム化合物を含有する冷却液組成物では、水
に含まれているマグネシウム化合物、カルシウム化合物
及び/又はこれらのイオン(マグネシウムイオン、カル
シウムイオン)が混入するため、マグネシウム化合物又
はカルシウム化合物における使用時の濃度管理ができな
い。さらに、水の硬度は地域や国によって異なっている
ため、マグネシウム化合物やカルシウム化合物の濃度を
実質的に制御することは極めて困難である。特に、マグ
ネシウム化合物やカルシウム化合物の使用量は極めて少
ないため、これらの使用量を制御できないことは実用的
でない。
【0012】しかし、本発明のノンアミンタイプの冷却
液組成物は、アルミニウム材の変色及び腐食の防止効果
が優れているだけでなく、水で希釈して用いられても、
使用量が少ないバリウム化合物の濃度を制御することが
できる。
【0013】本発明の冷却液組成物において、バリウム
化合物の割合は、冷却液組成物全量に対して、バリウム
元素に換算して0.0001〜0.05重量%であるこ
とが好ましい。
【0014】防錆剤としては、ケイ酸塩、リン酸塩、モ
リブデン酸塩、硝酸塩、タングステン酸塩、芳香族1価
又は多価カルボン酸塩、脂肪族1価又は多価カルボン酸
塩、トリアゾール化合物、及びチアゾール化合物から選
択された少なくとも1種を好適に用いることができる。
【0015】本発明の冷却液組成物の好適な態様では、
さらに、カルボン酸又はその塩がアミノ窒素に結合して
いる化合物である金属イオン封鎖剤を含有している。こ
のような金属イオン封鎖剤を含有していると、一層、ア
ルミニウムの変色及び腐食を抑制又は防止するという優
れた効果を発揮することができる。
【0016】また、本発明の冷却液組成物の好適な態様
では、さらに、ポリリン酸及びポリカルボン酸型ポリマ
ーから選択された少なくとも1種を含有している。ポリ
リン酸及び/又はポリカルボン酸型ポリマーが併用され
ていると、アルミニウムの変色を抑制又は防止するとと
もに、防錆性を一層向上させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】(バリウム化合物)バリウム化合
物としては、特に制限されず、例えば、バリウムの酸化
物(酸化バリウム)、バリウムの水酸化物(水酸化バリ
ウム)、バリウムのハロゲン化物や、無機酸のバリウム
塩、有機酸のバリウム塩などが挙げられる。より具体的
には、バリウムのハロゲン化物には、例えば、塩化物
(塩化バリウム)、ヨウ化物(ヨウ化バリウム)などが
含まれる。
【0018】無機酸のバリウム塩には、例えば、過マン
ガン酸塩(過マンガン酸バリウム)、クロム酸塩(クロ
ム酸バリウム)、炭酸塩(炭酸バリウム)、硝酸塩(硝
酸バリウム)、硫酸塩(硫酸バリウム)、チタン酸塩、
タングステン酸塩(タングステン酸バリウム)、ホウ酸
塩、リン酸塩(リン酸バリウム)、リン酸二水素塩(リ
ン酸二水素バリウム)などが含まれる。
【0019】有機酸のバリウム塩としては、例えば、ギ
酸塩(ギ酸バリウム)、酢酸塩(酢酸バリウム)、プロ
ピオン酸塩(プロピオン酸バリウム)、酪酸塩(酪酸バ
リウム)、吉草酸塩(吉草酸バリウム)、ラウリン酸塩
(ラウリン酸バリウム)、ステアリン酸塩(ステアリン
酸バリウム)、オレイン酸塩(オレイン酸バリウム)、
グルタミン酸塩(グルタミン酸バリウム)、乳酸塩(乳
酸バリウム)、クエン酸塩(クエン酸バリウム)などの
置換基を有していてもよい脂肪族1価カルボン酸のバリ
ウム塩;シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、マレイ
ン酸塩、フマル酸塩、セバシン酸塩、リンゴ酸塩、酒石
酸塩などの置換基を有していてもよい脂肪族多価カルボ
ン酸のバリウム塩;安息香酸塩、フタル酸塩、テレフタ
ル酸塩、サリチル酸塩、マンデル酸塩などの置換基を有
していてもよい芳香族1価又は多価カルボン酸のバリウ
ム塩などが挙げられる。
【0020】また、有機酸のバリウム塩としては、エチ
レンジアミンテトラ酢酸バリウム塩、エチレンジアミン
テトラ酢酸バリウム塩、ジエチレントリアミンペンタ酢
酸バリウム塩、ニトリロトリ酢酸バリウム塩、ヒドロキ
シエチルエチレンジアミントリ酢酸バリウム塩、ジヒド
ロキシエチルエチレンジアミンジ酢酸バリウム塩、1,
3−プロパンジアミンテトラ酢酸バリウム塩、ジエチレ
ントリアミンペンタ酢酸バリウム塩、トリエチレンテト
ラミンヘキサ酢酸バリウム塩、ヒドロキシエチルイミノ
ジ酢酸バリウム塩なども用いることができる。
【0021】バリウム化合物としては、水溶性のバリウ
ム化合物が好ましい。好ましいバリウム化合物には、水
酸化バリウム、硝酸バリウム、硫酸バリウム、エチレン
ジアミンテトラ酢酸バリウム塩が含まれる。
【0022】バリウム化合物の使用量としては特に制限
されず、例えば、冷却液組成物全量に対して、バリウム
元素に換算して、すなわちバリウム元素濃度として0.
0001〜0.05重量%、好ましくは0.0005〜
0.03重量%である。バリウム化合物の割合がバリウ
ム元素に換算して0.0001重量%より少ないと変色
防止及び防錆効果が低下し、一方、0.05重量%を越
えて添加しても変色防止及び防錆効果があまり向上せ
ず、コストメリットがないからである。
【0023】(凝固点降下剤)凝固点降下剤は、アルコ
ール類及びグリコール類の少なくともいずれかを有効成
分としている。アルコール類及びグリコール類として
は、特に制限されず、例えば、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、モノエチレン
グリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどが
好適に用いられる。凝固点降下剤は単独で又は二種以上
組み合わせて使用できる。なお、凝固点降下剤として
は、アルコール類及び/又はグリコール類を他の成分の
凝固点降下剤と併用することができるが、好ましくはア
ルコール類及び/又はグリコール類のみを用いる。
【0024】凝固点降下剤の使用量は、特に制限され
ず、その種類や使用目的などに応じて適宜選択すること
ができる。
【0025】(防錆剤)防錆剤としては、非アルカノー
ルアミン塩系の防錆剤が用いられる。防錆剤としては、
非アルカノールアミン塩系の防錆剤であれば、無機系防
錆剤や有機系防錆剤に限定されず、従来公知である種々
のものを用いることができる。このような非アルカノー
ルアミン塩系の防錆剤としては、ケイ酸塩、リン酸塩、
モリブデン酸塩、硝酸塩、タングステン酸塩、芳香族1
価又は多価カルボン酸塩、脂肪族1価又は多価カルボン
酸塩、トリアゾール化合物、及びチアゾール化合物から
選択された少なくとも1種の防錆剤が好ましい。防錆剤
が塩の構成をしている場合、その塩の種類は特に制限さ
れないが、ナトリウム塩などの無機塩であることが好ま
しい。防錆剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用で
きる。
【0026】防錆剤の使用量は、特に制限されず、例え
ば、冷却液組成物全量に対して0.1〜30重量%、好
ましくは0.5〜15重量%程度である。
【0027】(金属イオン封鎖剤)金属イオン封鎖剤
は、カルボン酸又はカルボン酸塩がアミノ窒素に結合し
ている化合物であれば特に制限されない。このような金
属イオン封鎖剤としては、例えば、エチレンジアミンテ
トラ酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢
酸(DTPA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、ヒドロ
キシエチルエチレンジアミントリ酢酸(HEDTA)、
ジヒドロキシエチルエチレンジアミンジ酢酸(DHED
DA)、1,3−プロパンジアミンテトラ酢酸(1,3
−PDTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DT
PA)、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸(TTH
A)、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸(HIMDA)
や、これらの塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、
バリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、マンガン
塩、亜鉛塩、コバルト塩やこれらの混合塩など)などが
挙げられる。金属イオン封鎖剤は単独で又は二種以上組
み合わせて使用できる。
【0028】なお、金属イオン封鎖剤がバリウム塩の構
成を有している場合、前記バリウム化合物としても用い
ることができる。
【0029】金属イオン封鎖剤の使用量は、特に制限さ
れず、例えば、冷却液組成物全量に対して0.001〜
10重量%、好ましくは0.01〜1.0重量%程度で
ある。
【0030】(ポリリン酸及びポリカルボン酸型ポリマ
ー)ポリリン酸としては、特に制限されず、例えば、ピ
ロリン酸、トリポリリン酸、1−ヒドロキシエタン−
1,1−ジホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン
酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、フィ
チン酸などが挙げられる。また、ポリカルボン酸型ポリ
マーとは、複数のカルボキシル基を有しているポリマー
であり、例えば、ポリアクリル酸、マレイン酸/アクリ
ル酸コポリマーなどが挙げられる。ポリリン酸及びポリ
カルボン酸型ポリマーは単独で又は二種以上組み合わせ
て使用できる。
【0031】ポリリン酸及び/又はポリカルボン酸型ポ
リマーの使用量は、特に制限されず、例えば、冷却液組
成物全量に対して0.001〜10重量%、好ましくは
0.01〜1.0重量%程度である。
【0032】本発明の冷却液組成物では、バリウム化合
物は、バリウム元素と元素の周期表で同族のIIA族金
属を含む化合物、すなわち、バリウム化合物以外の周期
表IIA族金属化合物(マグネシウム化合物、カルシウ
ム化合物、ストロンチウム化合物など)と併用すること
ができる。
【0033】本発明のノンアミンタイプの冷却液組成物
は、アルミニウム材の変色を抑制又は防止するととも
に、防錆効果も優れているので、自動車・船舶などの内
燃機関用クーラントや工業用プラントのブラインとして
使用される冷却液組成物として有用である。
【0034】以下、本発明を実施例及び比較例に基づい
てより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。 (実施例1〜9及び比較例1〜5)表1及び表2に示す
ような組成で混合して溶解されたノンアミンタイプの冷
却液組成物をそれぞれ調製した。表1及び表2におい
て、各組成の配合割合の単位は、組成物全量に対する重
量%である。なお、冷却液組成物の試験液のpHは、リ
ン酸又は水酸化カリウムを用いて、pH=7.7に調整
した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】なお、原料としては以下のものを用いた。 (バリウム化合物) ・硝酸バリウム(表1又は表2では、硝酸バリウムの割
合とともに、当該硝酸バリウムをバリウム元素に換算し
たときの割合(バリウム元素濃度)も併記している) ・水酸化バリウム(表1では、水酸化バリウムの割合と
ともに、当該水酸化バリウムをバリウム元素に換算した
ときの割合(バリウム元素濃度)も併記している) (ポリリン酸及びポリカルボン酸型ポリマー) ・1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(表1
又は表2では、「HEDPA」と略記する) ・アクリル酸−マレイン酸コポリマー(重量平均分子
量:6,000)(表1又は表2では、「Ac−Mlコ
ポリマー」と略記する) (金属イオン封鎖剤) ・エチレンジアミンテトラ酢酸のナトリウム塩(表1又
は表2では、「EDTA−Na塩」と略記する) ・ニトリロトリ酢酸のナトリウム塩(表1又は表2で
は、「NTA−Na塩」と略記する) (防錆剤) ・リン酸2ナトリウム ・安息香酸ナトリウム ・2−メルカプトベンゾチアゾール・ナトリウム塩(表
1又は表2では、「MB−Na塩」と略記する) ・ベンゾトリアゾール ・硝酸ナトリウム ・モリブデン酸ナトリウム (凝固点降下剤) ・モノエチレングリコール (その他) ・水 ・硝酸カルシウム(表2では、硝酸カルシウムの割合と
ともに、当該硝酸カルシウムをカルシウム元素に換算し
たときの割合(カルシウム元素濃度)も併記している) ・硝酸マグネシウム(表2では、硝酸マグネシウムの割
合とともに、当該硝酸マグネシウムをマグネシウム元素
に換算したときの割合(マグネシウム元素濃度)も併記
している)
【0038】(評価)実施例1〜9及び比較例1〜6で
得られた冷却液組成物について、JIS K−2234
不凍液(アルミニウム鋳物伝熱面腐食試験)に基づく腐
食試験を行い、腐食量を測定するとともに、試験前後に
おける外観変化を調べ、その結果を表1又は表2に併記
した。「腐食量」とは、試験後の試験片の質量から試験
前の試験片の質量を差し引きした差を、試験片と試験液
との接触部面積で割った値(単位:mg/cm)を指
す。また、「外観変化」の評価基準は、変色無>僅変色
>濃灰色>黒変といった順序で示す。なお、試験条件は
以下の通りである。 (試験条件) ・冷却液濃度 : 25体積% ・試験片 : JIS H−5202に規定するアルミニウム合金 鋳物AC2B−F ・試験温度 : 135℃ ・試験時間 : 168時間 ・試験溶液のCl量 : 100ppm ・加圧圧力 : 180kPa
【0039】表1及び表2より、実施例1にかかる冷却
液組成物は、バリウム化合物(硝酸バリウム)を含有し
ているので、アルミニウム合金の変色が抑制され、ほと
んど変色していない。また、腐食量も抑制されている。
【0040】また、バリウム化合物と、ポリリン酸又は
ポリカルボン酸型ポリマーとが用いられている実施例2
〜3にかかる冷却液組成物では、アルミニウム合金の変
色が防止されて、全く変色を起こしていない。また、腐
食量も顕著に低減しており、防錆効果が優れている。
【0041】さらに、バリウム化合物と、カルボン酸又
はカルボン酸塩がアミノ窒素に結合している化合物であ
る金属イオン封鎖剤とが用いられている実施例4〜5に
かかる冷却液組成物では、一層アルミニウム合金の変色
が防止されるとともに、防錆性が優れている。
【0042】バリウム化合物の使用量がバリウム元素に
換算して0.0001重量%である実施例6にかかる冷
却液組成物では、比較例1に比べて腐食量が減少してい
る。また、変色の度合いも濃灰色であり、アルミニウム
材の変色および腐食が抑制されている。
【0043】バリウム化合物の使用量がバリウム元素に
換算して0.05重量%である実施例7にかかる冷却液
組成物では、アルミニウム材の変色が防止され、腐食が
ほとんどない。
【0044】バリウム化合物と、ポリリン酸又はポリカ
ルボン酸型ポリマーと、カルボン酸又はカルボン酸塩が
アミノ窒素に結合している化合物である金属イオン封鎖
剤とが用いられている実施例8にかかる冷却液組成物で
は、アルミニウム合金の変色が一層防止されるととも
に、腐食も防止されている。
【0045】バリウム化合物として水酸化バリウムを用
いている実施例9にかかる冷却液組成物では、アルミニ
ウム合金の変色が抑制され、腐食も抑制されている。
【0046】なお、バリウム化合物を含有していない比
較例1〜2にかかる冷却液組成物は、アルミニウム合金
が変色を起こし黒変している。また、腐食量も多い。
【0047】また、比較例3は、バリウム化合物の使用
量がバリウム元素濃度として0.00005重量%の場
合であるが、比較例1よりは腐食量が減少しているもの
の、アルミニウム合金の変色が起こり黒変している。
【0048】比較例4は、バリウム化合物の使用量がバ
リウム元素濃度として0.10重量%の場合であり、腐
食量は極めて少なく変色もほとんど起こしていないが、
実施例と比べると、使用量を増加させた効果がさほど大
きくなく、コストメリットが少ない。
【0049】さらに、比較例5又は比較例6は、硝酸カ
ルシウム又は硝酸マグネシウムを用いた場合であり、腐
食量は比較例1と比べて減少し、アルミニウム化合物の
変色も抑制されているが、バリウム化合物を用いた時
(実施例1など)と比べて腐食の防止効果が小さく、ア
ルミニウム合金の変色の防止効果も小さい。すなわち、
金属元素濃度が同一のバリウム化合物と、カルシウム化
合物やマグネシウム化合物とでは、バリウム化合物を用
いた方が、優れた防錆効果を有するとともに、アルミニ
ウム材の変色を大きく防止することができる。これは、
バリウム化合物がアルミニウム材のミクロ的な孔を閉口
する封孔作用又は効果が優れているためであると思われ
る。
【0050】
【発明の効果】本発明の冷却液組成物は、バリウム化合
物を含有していることにより、アルミニウム材の変色を
抑制又は防止することができるとともに、優れた防錆性
を発揮することができる。また、バリウム化合物ととも
に、特定の金属イオン封鎖剤や、ポリリン酸及び/又は
ポリカルボン酸型ポリマーを用いると、一層アルミニウ
ム材の変色を防止し、かつ防錆性を高めることができ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコール類及びグリコール類の少なく
    ともいずれかを有効成分とする凝固点降下剤と、防錆剤
    とを含み、更にバリウム化合物を含有する冷却液組成
    物。
  2. 【請求項2】 バリウム化合物の割合が、冷却液組成物
    全量に対して、バリウム元素に換算して0.0001〜
    0.05重量%である請求項1記載の冷却液組成物。
  3. 【請求項3】 防錆剤が、ケイ酸塩、リン酸塩、モリブ
    デン酸塩、硝酸塩、タングステン酸塩、芳香族1価又は
    多価カルボン酸塩、脂肪族1価又は多価カルボン酸塩、
    トリアゾール化合物、及びチアゾール化合物から選択さ
    れた少なくとも1種である請求項1又は2記載の冷却液
    組成物。
  4. 【請求項4】 さらに、カルボン酸又はその塩がアミノ
    窒素に結合している化合物である金属イオン封鎖剤を含
    有する請求項1乃至3のいずれかの項に記載の冷却液組
    成物。
  5. 【請求項5】 さらに、ポリリン酸及びポリカルボン酸
    型ポリマーから選択された少なくとも1種を含有する請
    求項1乃至4のいずれかの項に記載の冷却液組成物。
JP11043879A 1999-02-22 1999-02-22 冷却液組成物 Pending JP2000239658A (ja)

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