JP2000238626A - 車両における制動力制御装置 - Google Patents

車両における制動力制御装置

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JP2000238626A
JP2000238626A JP11044253A JP4425399A JP2000238626A JP 2000238626 A JP2000238626 A JP 2000238626A JP 11044253 A JP11044253 A JP 11044253A JP 4425399 A JP4425399 A JP 4425399A JP 2000238626 A JP2000238626 A JP 2000238626A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動制動手段を利用することにより、車両の
停止直前に発生する制動力の減少を自動的に補償できる
ようにする。 【解決手段】 自動変速機Tを備えた車両において、運
転者の制動操作により車両Vが停止直前の状態になって
エンジン回転数(または車速)が所定の閾値以下に低下
したとき、あるいは車両Vの停止直前にフュエルカット
が終了して燃料供給が再開されたとき、電子制御負圧ブ
ースタ2を作動させて制動力を自動的に増加させる。こ
れにより、車両Vの停止直前におけるエンジンブレーキ
力の減少やクリープ力の発生を補償してトータルの制動
力が減少するのを防止し、ブレーキペダルの踏み増しを
必要とすることなく制動距離の増加を防止するととも
に、運転者の違和感を解消することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの駆動力
を駆動輪に伝達する自動変速機を備えた車両に関し、特
に、車両の停止直前における制動力を制御するための装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は運転者がブレーキペダルを一定の
踏力で踏みながら車両を停止させる場合の制動力および
駆動力の変化を模式的に示すものである。実線は運転者
がブレーキペダルを踏んで発生するマニュアルによる制
動力であって略一定の大きさを保持しているのに対し、
破線はエンジンブレーキ力およびクリープ力であって時
間の経過に応じて(即ち、車速の低下に応じて)変化し
ている。具体的には、車速が低下するに伴ってエンジン
ブレーキ力は次第に減少し、P点でエンジンブレーキ力
がゼロになった後には駆動力であるクリープ力が次第に
増加する。その結果、マニュアルによる制動力とエンジ
ンブレーキ力(あるいはクリープ力)を合算したトータ
ルの制動力は車両の停止直前に減少してしまい、制動距
離が増加したり運転者が違和感を受けたりする問題が発
生する。
【0003】ところで、車両の運転状態に応じて制動力
の大きさを自動的に制御する装置が種々提案されてい
る。例えば、制動に伴う車輪のロックを防止するために
該車輪に作用する制動力を低減するアンチロックブレー
キ制御と、低摩擦係数路面における車輪の過剰スリップ
を防止するために該車輪に制動力を付加するトラクショ
ン制御とを行うことが可能な制動制御装置が、特公平5
−65388号公報により公知である。また運転者がブ
レーキペダルを踏む踏力を倍力してマスタシリンダに伝
達する負圧ブースタの作動を電気的に制御することによ
り、運転者のブレーキ操作をアシストして制動力を増加
させるアクティブブースタが、特開平9−30402号
公報により公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、車両
の停止直前にはエンジンブレーキ力の減少およびクリー
プ力の発生によりトータルの制動力が減少するため、車
両を確実に停止させるには運転者がブレーキペダルを踏
み増しする必要があるが、車両を停止させる度に意識的
にブレーキペダルを踏み増しすることは面倒である。
【0005】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、自動制動手段を利用することにより、車両の停止直
前に発生する制動力の減少を自動的に補償できるように
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、エンジンの駆
動力を駆動輪に伝達する自動変速機を備えた車両におい
て、運転者のブレーキ操作によらずに前記駆動輪を制動
可能な自動制動手段と、車両が停止直前の状態にあるこ
とを検出する停止直前状態検出手段と、前記停止直前状
態検出手段により車両が停止直前の状態にあることを検
出したときに前記自動制動手段を作動させて前記駆動輪
を自動的に制動する制動制御手段と、を備えたことを特
徴とする車両における制動力制御装置が提案される。
【0007】上記構成によれば、停止直前状態検出手段
により車両が停止直前の状態にあることを検出すると、
制動制御手段が自動制動手段を作動させて駆動輪を自動
的に制動するので、車両の停止直前におけるエンジンブ
レーキ力の低下やクリープ力の発生を制動制御手段によ
る制動力の発生により補償し、ブレーキペダルの踏み増
しを必要とすることなく制動距離の増加を防止するとと
もに運転者の違和感を解消することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0009】図1〜図5は本発明の第1実施例を示すも
ので、図1は制動力制御装置を装備した車両の全体構成
図、図2は制動系統の構造を示す説明図、図3は電子制
御ユニットの回路構成を示すブロック図、図4は作用を
説明するフローチャート、図5は作用を説明するタイム
チャートである。
【0010】図1および図2に示すように、本発明の制
動力制御装置を装備した四輪の車両Vは、エンジンEの
駆動力が自動変速機Tを介して伝達される駆動輪たる左
右の前輪WFL,WFRと、車両Vの走行に伴って回転する
従動輪たる左右の後輪WRL,WRRとを備える。運転者に
より操作されるブレーキペダル1は、本発明の自動制動
手段を構成する電子制御負圧ブースタ2を介してマスタ
シリンダ3に接続される。電子制御負圧ブースタ2は、
ブレーキペダル1の踏力を機械的に倍力してマスタシリ
ンダ3を作動させるとともに、自動制動時にはブレーキ
ペダル1の操作によらずに電子制御ユニットUからの制
動指令信号によりマスタシリンダ3を作動させる。ブレ
ーキペダル1に踏力が入力され、かつ電子制御ユニット
Uから制動指令信号が入力された場合、電子制御負圧ブ
ースタ2は両者のうちの何れか大きい方に合わせてブレ
ーキ油圧を出力させる。尚、電子制御負圧ブースタ2の
入力ロッドはロストモーション機構を介してブレーキペ
ダル1に接続されており、電子制御負圧ブースタ2が電
子制御ユニットUからの信号により作動して前記入力ロ
ッドが前方に移動しても、ブレーキペダル1は初期位置
に留まるようになっている。
【0011】マスタシリンダ3の一対の出力ポート8,
9は油圧制御装置4を介して前輪W FL,WFRおよび後輪
RL,WRRにそれぞれ設けられたブレーキキャリパ
FL,5 FR,5RL,5RRに接続される。油圧制御装置4
は4個のブレーキキャリパ5FL,5FR,5RL,5RRに対
応して4個の圧力調整器6…を備えており、それぞれの
圧力調整器6…は電子制御ユニットUに接続されて前輪
FL,WFRおよび後輪WRL,WRRに設けられたブレーキ
キャリパ5FL,5FR,5RL,5RRの作動を個別に制御す
る。従って、圧力調整器6…によって各ブレーキキャリ
パ5FL,5FR,5RL,5RRに伝達されるブレーキ油圧を
独立に制御すれば、制動時における車輪のロックを抑制
するアンチロックブレーキ制御や、低摩擦係数路面での
発進時における車輪の過剰スリップを抑制するトラクシ
ョン制御を行うことができる。
【0012】電子制御ユニットUには、変速レバー10
により指令されたシフトポジションを検出するシフトポ
ジションセンサS1 と、前輪WFL,WFRおよび後輪
RL,W RRの回転数をそれぞれ検出する車輪速センサS
2 …と、ブレーキペダル1の操作を検出するブレーキス
イッチS3 と、エンジン回転数を検出するエンジン回転
数センサS4 とが接続されており、電子制御ユニットU
は前記シフトポジションセンサS1 、車輪速センサS2
…、ブレーキスイッチS3 およびエンジン回転数センサ
4 からの信号に基づいて、前記電子制御負圧ブースタ
2の作動を制御することにより車両Vの停止直前におけ
る制動力を増加させる。シフトポジションセンサS1
インストルメントパネルにシフトポジションを表示する
ためのものを利用し、車輪速センサS2 …はアンチロッ
クブレーキ装置やトラクションコントロール装置のため
のものを利用し、ブレーキスイッチS3 はブレーキラン
プを点灯するためのものを利用し、エンジン回転数セン
サS4 は種々のエンジン制御を行うためのものを利用す
ることができる。
【0013】図3に示すように、電子制御ユニットUは
停止直前状態検出手段M1および制動制御手段M2を含
んでいる。停止直前状態検出手段M1はシフトポジショ
ンセンサS1 、車輪速センサS2 …、ブレーキスイッチ
3 およびエンジン回転数センサS4 の何れかの信号に
基づいて車両Vが停止直前の状態にあるか否かを検出す
る。また制動制御手段M2は、停止直前状態検出手段M
1により車両Vが停止直前の状態にあることが検出され
ると、電子制御負圧ブースタ2の作動を制御して前輪W
FL,WFRおよび後輪WRL,WRRを自動的に制動し、制動
距離を延ばすことなく、また運転者に違和感を与えるこ
となく車両Vを停止させる。
【0014】次に、図4のフローチャートに基づいて本
発明の実施例の作用を説明する。
【0015】先ずステップS11で、ブレーキスイッチ
3 からの信号に基づいて運転者がブレーキペダル1を
踏んでいることが確認され、かつステップS12で、シ
フトポジションセンサS1 からの信号に基づいてシフト
ポジションが「N」ポジション以外の走行ポジションに
あることが確認されると、ステップS13で、車両Vが
停止直前の状態になったか否か(つまり自動制動を開始
するタイミング)を判定する。
【0016】尚、前記ステップS12でシフトポジショ
ンが「N」ポジションであるときにステップS13に移
行しない理由は、シフトポジションが「N」ポジション
であるときにはエンジンブレーキ力もクリープ力も作用
せず、制動力が運転者のブレーキ操作だけによって発生
するため、停止直前における制動力の減少が発生しない
からである。
【0017】自動制動を開始するタイミングの判定には
いくつかの手法があるが、基本的にはエンジン回転数セ
ンサS4 で検出したエンジン回転数が予め設定した閾値
まで低下したときに、車両Vが停止直前の状態になった
と判定して自動制動を開始する。この他に車輪速センサ
2 …で検出した車速が予め設定した閾値まで低下した
ときに自動制動を開始することが可能であるが、この場
合にはシフトポジションセンサS1 で検出したシフトポ
ジションに応じて前記車速の閾値を持ち替える必要があ
る。なぜならば、例えば「2速固定ポジション」でエン
ジンブレーキ力を作用させている場合と、「3速固定ポ
ジション」でエンジンブレーキ力を作用させている場合
とでは、2速変速段および3速変速段の減速比に応じて
車速とエンジン回転数との対応関係が異なるからであ
る。
【0018】また燃料噴射装置を備えたエンジンEで
は、エンジンブレーキの作動中にフュエルカットを行
い、車両Vが停止直前の状態になるとエンジンストール
を防止するためにフュエルカットを中止して燃料供給を
再開するが、その燃料供給を再開するタイミングを自動
制動を開始するタイミングとして利用することも可能で
ある。この手法によれば、燃料供給を再開するタイミン
グに応じてエンジンブレーキ力の大きさやクリープ力の
大きさが左右されることから、実際の制動力の変動に応
じて自動制動を適切なタイミングで開始することができ
る。
【0019】尚、自動制動を開始するタイミングを判定
する際に、エンジンEの暖機状態や負荷状態(空調装置
の負荷や発電負荷)を考慮すれば、一層きめ細かい制御
を行うことが可能となる。なぜならば、暖機状態や負荷
状態によってエンジンEのアイドル回転数が変化し、そ
れに応じてエンジンブレーキ力やクリープ力が増減する
からである。
【0020】而して、前記ステップS13で自動制動を
開始するタイミングが判定されると、ステップS14
で、電子制御ユニットUが電子制御負圧ブースタ2を作
動させて制動力を増加させる。即ち、電子制御負圧ブー
スタ2の作動によりマスタシリンダ3が発生するブレー
キ油圧は、運転者がブレーキペダル1を踏むことにより
発生するブレーキ油圧よりも大きくなるように設定され
ており、従って電子制御負圧ブースタ2の作動に伴って
制動力が増加する。
【0021】次に、車両Vの停止直前における自動制動
の詳細を、図5のタイムチャートに基づいて説明する。
【0022】時刻t0 において運転者がブレーキペダル
1を踏むと制動力を発生させるブレーキ油圧が立ち上が
ると同時にフュエルカットが実行され、マニュアルによ
る制動力およびエンジンブレーキ力によって車速が低下
し始める。このとき、ブレーキペダル1の踏力の大小に
応じて制動力の大きさが異なり、車速の低下率も変化す
る。図には踏力が大きい場合(一点鎖線)、踏力が中位
の場合(破線)および踏力が小さい場合(実線)が示さ
れている。
【0023】例えば、実線で示した踏力が小さい場合を
考えると、時刻tL に車速(あるいはエンジン回転数)
が閾値V0 まで低下すると、フュエルカットを中断して
燃料供給を再開するとともに、電子制御ユニットUから
の指令で電子制御負圧ブースタ2を作動させることによ
り自動制動を開始する。自動制動により発生する制動力
の大きさは、燃料供給再開時(時刻tL )におけるエン
ジンブレーキ力と、車両Vが停止したときのクリープ力
との偏差Fとして設定する。また自動制動による制動力
の立上勾配は以下のようにして決定される。先ず、エン
ジンブレーキ力による車速の低下率から車速がゼロにな
る時刻tL0を予測する。そして時刻tLに立ち上がった
自動制動による制動力が、車両Vが停止する時刻tL0
前記偏差Fに達するように該制動力の立上勾配を設定す
る。
【0024】以上、ブレーキペダル1の踏力が小さい場
合を説明したが、踏力が大きくなるに伴って車速が急激
に低下するため、フュエルカットを中断して燃料供給を
再開する時刻tM ,tH は踏力の増加に応じて早い側に
シフトし、車速がゼロになる時刻tM0,tH0も踏力の増
加に応じて早い側にシフトする。自動制動を実行する期
間tL 〜tL0,tM 〜tM0,tH 〜tH0はブレーキペダ
ル1の踏力の増加に応じて短くなるため、踏力が大きい
ほど自動制動による制動力の立上勾配が大きくなる。
【0025】このように、自動制動により発生する制動
力の大きさを、自動制動開始時のエンジンブレーキ力
と、車両Vが停止したときのクリープ力との偏差Fとし
て設定するので、車両Vの停止直前における制動力の減
少分を正確に補償することができ、運転者がブレーキペ
ダル1を踏み増しすることなく制動距離の増加を回避す
るとともに、運転者の違和感を解消することができる。
しかも、自動制動による制動力の立上勾配が、運転者に
よるブレーキペダル1の踏力が大きいほど大きくなるの
で、停止直前にブレーキペダル1の踏み増しを行わずと
も、運転者が予測した停止位置に車両Vを正しく停止さ
せることができる。
【0026】図4のフローチャートに戻り、前記ステッ
プS14で自動制動が実行されると、ステップS15で
自動制動の終了条件が判定される。自動制動を終了する
タイミングの判定にはいくつかの手法があり、車両Vが
停止した時点、運転者がブレーキペダル1から足を放し
た時点、あるいは運転者が変速レバー10を操作してシ
フトポジションを「N」ポジションに戻した時点の何れ
かを前記タイミングとする。而して、上記何れかの終了
条件が成立すると、ステップS16で、電子制御ユニッ
トUからの指令で電子制御負圧ブースタ2の作動を停止
することにより自動制動を終了する。
【0027】このように、車両Vが停止した時点で自動
制動を終了させることにより、自動制動の必要がなくな
ると同時に自動制動を終了させてエネルギーの節減を図
ることができる。
【0028】また運転者がブレーキペダル1から足を放
した時点で自動制動を終了させることにより、運転者の
減速意志がなくなったときに速やかに自動制動を終了さ
せることができ、運転者が望まない自動制動が行われる
のを防止することができる。しかも車両Vが停止した後
も運転者がブレーキペダル1から足を放さない限り自動
制動が終了しないので、車両Vの停止後に運転者の予期
しない制動力の減少が起こるのを回避し、運転者が違和
感を受けるのを防止することができる。
【0029】また運転者が変速レバー10を「N」ポジ
ションに戻した時点で自動制動を終了させることによ
り、エンジンブレーキ力やクリープ力が発生しなくなっ
た時点で不要な自動制動が行われるのを防止することが
できる。
【0030】次に、図6に基づいて制動系統の他の実施
例を説明する。
【0031】この実施例はアンチロックブレーキ装置を
車両Vの停止直前の自動制動に利用したもので、自動制
動が開始されると電子制御負圧ブースタ2が電子制御ユ
ニットUにより作動してマスタシリンダ3が最大のブレ
ーキ油圧を発生し、そのブレーキ油圧は油圧制御装置4
により調圧されてブレーキキャリパ5FL,5FR,5RL
RRに伝達される。
【0032】マスタシリンダ3は2つの出力ポート8,
9を備えており、一方の出力ポート8は油圧制御装置4
を介して右前輪WFRおよび左後輪WRLのブレーキキャリ
パ5 FR,5RLに接続され、他方の出力ポート9は油圧制
御装置4を介して左前輪WFLおよび右後輪WRRのブレー
キキャリパ5FL,5RRに接続される。図9には、一方の
出力ポート8を右前輪WFRおよび左後輪WRLのブレーキ
キャリパ5FR,5RLに接続する油圧制御装置4だけが示
されているが、他方の出力ポート9を左前輪W FLおよび
右後輪WRRのブレーキキャリパ5FL,5RRに接続する油
圧制御装置4も同一の構造である。以下、その代表とし
て右前輪WFRおよび左後輪WRLの油圧制御装置4の構造
を説明する。
【0033】マスタシリンダ3の出力ポート8から延び
る油路L1 から二股に分岐する油路L2 ,L3 は、それ
ぞれソレノイド弁よりなる第1切換弁21,22を介し
てブレーキキャリパ5FR,5RLに接続される。第1切換
弁21,22の下流側の油路L2 ,L3 から分岐する一
対の油路L4 ,L5 は、それぞれソレノイド弁よりなる
第2切換弁23,24を介してリザーバ25に接続され
るとともに、リザーバ25と油路L1 とを接続する油路
6 に油圧ポンプ26が設けられる。第1切換弁21,
22および第2切換弁23,24は電子制御ユニットU
に接続されて制御される。
【0034】マニュアルによる制動が行われるとき、前
記第1切換弁21,22および第2切換弁23,23は
何れも図示した非励磁状態にあり、マスタシリンダ3の
出力ポート8は右前輪WFRのブレーキキャリパ5FRおよ
び左後輪WRLのブレーキキャリパ5RLに直接接続され、
ブレーキペダル1の操作によりマスタシリンダ3が出力
するブレーキ油圧がそのままブレーキキャリパ5FR,5
RLに伝達される。
【0035】アンチロックブレーキ制御時には、第1切
換弁21,22を励磁して閉弁した状態で第2切換弁2
3,24を励磁して開弁することにより、ブレーキキャ
リパ5FR,5RLに伝達されるブレーキ油圧がリザーバ2
5に逃がされて減圧され、この状態から第2切換弁2
3,24を非励磁にして閉弁することにより、ブレーキ
キャリパ5FR,5RLに伝達されるブレーキ油圧が保持さ
れる。そして、この状態から第1切換弁21,22を非
励磁にして開弁することにより、マスタシリンダ3がブ
レーキキャリパ5FR,5RLに接続されてブレーキ油圧が
増圧される。リザーバ18に溜まったオイルは油圧ポン
プ26でマスタシリンダ3に戻される。
【0036】このようにして第1切換弁21,22およ
び第2切換弁23,24を開閉制御し、ブレーキキャリ
パ5FR,5RLに伝達されるブレーキ油圧の減圧、保持、
増圧を繰り返すことにより、右前輪WFRあるいは左後輪
RLの制動力を任意の大きさに、かつ独立に制御してア
ンチロックブレーキ機能を発揮させることができる。
尚、左前輪WFLおよび右後輪WRRも、同様にして制動力
を任意の大きさに、かつ独立に制御することができる。
【0037】車両Vの停止直前の自動制動時には、電子
制御ユニットUからの指令で電子制御負圧ブースタ2が
作動してマスタシリンダ3が最大のブレーキ油圧を発生
する状態で、第1切換弁21,22の開度をPWM制御
することによりブレーキキャリパ5FR,5RLに任意の大
きさのブレーキ油圧を伝達して制動力を発生させること
ができる。
【0038】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0039】例えば、図6に示す制動系統において、電
子制御負圧ブースタ2の代わりに通常の負圧ブースタを
用い、自動制動時に油圧ポンプ26が発生したブレーキ
油圧を用いて自動制動を行うことができる。尚、その際
には、油圧ポンプ26で発生した油圧がマスタシリンダ
3側に逃げないように、自動制動時に励磁されて閉弁す
る常開の第3切換弁を油路L1 に付加する必要がある。
この場合、油圧ポンプ26を含む油圧制御装置4が本発
明の自動制動手段を構成する。
【0040】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、停止直前状態検出手段により車両が停止直前
の状態にあることを検出すると、制動制御手段が自動制
動手段を作動させて駆動輪を自動的に制動するので、車
両の停止直前におけるエンジンブレーキ力の低下やクリ
ープ力の発生を制動制御手段による制動力の発生により
補償し、ブレーキペダルの踏み増しを必要とすることな
く制動距離の増加を防止するとともに運転者の違和感を
解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】制動力制御装置を装備した車両の全体構成図
【図2】制動系統の構造を示す説明図
【図3】電子制御ユニットの回路構成を示すブロック図
【図4】作用を説明するフローチャート
【図5】作用を説明するタイムチャート
【図6】第2実施例に係る制動系統の構造を示す説明図
【図7】車両の停止直前における制動力および駆動力の
変化を模式的に示す図
【符号の説明】
E エンジン M1 停止直前状態検出手段 M2 制動制御手段 V 車両 WFL 前輪(駆動輪) WFR 前輪(駆動輪) T 自動変速機 2 電子制御負圧ブースタ(自動制動手段) 4 油圧制動装置(自動制動手段)
フロントページの続き Fターム(参考) 3D041 AA33 AA65 AB01 AC01 AC08 AC15 AD02 AD09 AD31 AD32 AD41 AD51 AE11 AE41 AE45 AF09 3D046 AA00 BB17 CC02 EE01 HH02 HH07 HH17 HH23 HH36 JJ05 JJ16 JJ19 LL09 LL23 LL37

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(E)の駆動力を駆動輪
    (WFL,WFR)に伝達する自動変速機(T)を備えた車
    両において、 運転者のブレーキ操作によらずに前記駆動輪(WFL,W
    FR)を制動可能な自動制動手段(2,4)と、 車両(V)が停止直前の状態にあることを検出する停止
    直前状態検出手段(M1)と、 前記停止直前状態検出手段(M1)により車両(V)が
    停止直前の状態にあることを検出したときに前記自動制
    動手段(2,4)を作動させて前記駆動輪(W FL
    FR)を自動的に制動する制動制御手段(M2)と、を
    備えたことを特徴とする車両における制動力制御装置。
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Cited By (4)

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