JP2000232254A - 半導体レーザおよび半導体レーザの製造方法 - Google Patents

半導体レーザおよび半導体レーザの製造方法

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JP2000232254A
JP2000232254A JP11032199A JP3219999A JP2000232254A JP 2000232254 A JP2000232254 A JP 2000232254A JP 11032199 A JP11032199 A JP 11032199A JP 3219999 A JP3219999 A JP 3219999A JP 2000232254 A JP2000232254 A JP 2000232254A
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active layer
refractive index
semiconductor laser
semiconductor layer
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JP11032199A
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Hiroshi Nozawa
博 野澤
Toru Sasaki
徹 佐々木
Jiro Tenmyo
二郎 天明
Tomohiro Shibata
知尋 柴田
Mitsuru Sugo
満 須郷
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低コストで簡単に作製できる高出力且つ高信頼
性を具備した半導体レーザおよび半導体レーザの製造方
法を提供する。 【解決手段】GaAlAsの下部クラッド層12、Ga
Asのバルク活性層13、GaAlAsの上部クラッド
層14をGaAsの基板11上に成長させ、光出射端面
周辺を下部クラッド層12に達する深さまでエッチング
し、当該部分にアンドープGaAlAsの下部クラッド
層15、アンドープGaAlAsのコア層16、アンド
ープGaAlAsの上部クラッド層17をMOVPE法
により選択領域的に再成長させ、GaAlAsの上部ク
ラッド層18およびGaAsのコンタクト層19を成長
させた後、ECRプラズマエッチングにより光出射方向
に沿って光導波路10を形成し、表面電極および裏面電
極を形成して劈開したら、前端面に反射防止膜を形成
し、後端面に高反射膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク用、固
体レーザ励起用、レーザビームプリンタ用、光ファイバ
増幅器励起用、光通信用、レーザ加工用、レーザ治療用
などに利用される高出力の半導体レーザおよび半導体レ
ーザの製造方法に関し、特に、GaAlAsやInGa
AlPなどのようなAl含有材料系において高出力化を
図る場合に適用すると有効である。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクやレーザプリンタ用光
源、あるいは光ファイバ増幅器や固体レーザ励起用光源
として、半導体レーザの高出力化の要請が高まってい
る。半導体レーザの高出力動作でしばしば問題になるの
が、強い光密度によって誘発される光出射側端面の劣化
による突発的故障(COD)である。この問題は、Al
を含む短波系の半導体レーザで特に顕著に発生する。こ
のため、活性層よりも広いバンドギャップを有する、す
なわち、発振光に対して非吸収性を有する半導体層から
なる領域(以下「ウィンドウ領域」という。)を、当該
活性層を備えた活性領域の光出射側端面周辺に設けた構
造(以下「ウィンドウ構造」という。)とすることによ
り、上記問題を解決するようにしている。
【0003】このようなウィンドウ構造を備えた半導体
レーザは、例えば、pn埋め込みレーザの製造工程にお
いて、ウィンドウ領域の活性層をストライプ作製エッチ
ングと同時にエッチング除去し、その除去した部分を全
体的にpn埋め込み成長させる(以下「pn埋め込み成
長法」という。)ことで製造することができる(例え
ば、“Electron.Lett.”Vol.30;p.1766;(1994)等参
照)。
【0004】また、例えば、量子井戸半導体レーザの製
造工程において、ウィンドウ領域に不純物を拡散した
り、イオン注入後に熱処理を行うことにより、ウィンド
ウ領域の量子井戸を混晶化させて非吸収化させる(以下
「量子井戸混晶化法」という。)ことでも製造すること
ができる(例えば、「第58回応用物理学会学術講演会予
稿集」; 1127頁;4a-ZC-12; (1997年3月) や、「第45回
応用物理学関係連合講演会予稿集」; 1113頁;29a-ZH-9;
(1998年3月) 等参照)。
【0005】さらに、例えば、一般的な半導体レーザの
製造工程において、共振器を構成するチップ端面を形成
するためにウェハを劈開により短冊状に分割して多数の
レーザエレメントをアレイ状に並べた状態(以下「バ
ー」という。)で、上記チップ端面に前記半導体層をエ
ピタキシャル成長させる(以下「チップ端面上エピタキ
シャル成長法」という。)ことでも製造することができ
る(例えば、特開平5-251824号等参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したようなウィン
ドウ構造を備えた半導体レーザにおいては、ウィンドウ
領域が非電導性であると、良好な素子特性が得られて好
ましい。なぜなら、ウィンドウ領域が電導性であると、
ウィンドウ領域への無効電流に起因する閾値の上昇や微
分効率の低下が避けられないからである。また、ウィン
ドウ領域における発振光の発散による閾値の増大や微分
効率の低下を抑制するため、ウィンドウ領域は、光導波
路構造を有することが望ましい。さらに言えば、ウィン
ドウ領域の光導波路構造は、活性領域の光導波路構造と
別に独立して設計できることが望ましい。なぜなら、ウ
ィンドウ領域と活性領域との屈折率分布が異なることに
起因する両者の光導波路間の接続損失(以下「放射モー
ド」という。)の最小化を図るためである。
【0007】ところが、前述したpn埋め込み成長法で
製造された半導体レーザは、ウィンドウ領域に光導波路
構造がないため、ウィンドウ領域における発振光の発散
による閾値の増大や微分効率の低下を抑制することがで
きない。また、pn埋め込みレーザを前提としているた
め、生産性に優れた凸状をなす光導波路型レーザ(リッ
ジ導波型レーザ)の製造に適用することができない。
【0008】さらに、埋め込み再成長させたpn接合の
逆バイアスを利用して電流狭搾を行うために、活性層か
ら1μm程度の深さまでエッチングして2μm程度の厚
さで埋め込み再成長させる必要があるが、GaAlAs
やInGaAlPなどのようなAl含有材料系の半導体
レーザの場合には、次のような難点がある。 活性層から離れるにしたがってAl組成率が高まるた
め、上述のような深いエッチングを行うと、Al組成率
の高い層が現れてしまい、エッチング表面に生じた酸化
層を十分に除去することが困難であり、信頼性を長期に
わたって維持することが難しい。 GaAlAsやInGaAlPは、選択領域的な再成
長が難しく、特に、再成長層のAl組成が高いほど、ま
た、成長膜厚が大きいほど顕著になる。
【0009】また、前述した量子井戸混晶化法では、熱
拡散やイオン注入によりウィンドウ構造を作製するた
め、ウィンドウ領域を非電導性にすることが難しく、多
くの場合、ウィンドウ領域が電導性になってしまい、ウ
ィンドウ領域への無効電流の注入が生じ、閾値が増大し
てしまう。この問題を解決する一方法として、ウィンド
ウ領域にプロトンを注入して半絶縁化を図ることが行わ
れている。しかしながら、このようにしてウィンドウ構
造を作製された半導体レーザは、初期の特性値が大幅に
向上するものの、注入されたプロトンが長期動作中に移
動してしまうため、高い信頼性を長期にわたって維持す
ることが難しかった。また、混晶化したウィンドウ領域
の屈折率が活性領域のエピタキシャル構造により一義的
に決まるため、ウィンドウ領域と活性領域との間の放射
モードを最小化するための設計上の自由度がない。さら
に、量子井戸活性層を有する半導体レーザを前提として
いるため、バルク活性層を有する半導体レーザに適用す
ることができない。
【0010】一方、前述したチップ端面上エピタキシャ
ル成長法では、チップ端面へのエピタキシャル成長によ
って数十〜数百nm厚のウィンドウ構造を作製するの
で、発振光の発散や無効電流の注入といった問題が事実
上起こらないものの、前記バーの幅が数百μmと非常に
細いため、ハンドリング性が非常に悪かった。また、上
記バーの側面にエピタキシャル成長を行うことを前提と
しているため、製造効率が非常に悪かった。
【0011】このようなことから、本発明は、低コスト
で簡単に作製できる高出力且つ高信頼性を具備した半導
体レーザおよび半導体レーザの製造方法を提供すること
を目的とした。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、第一番目の発明による半導体レーザは、活性層
を備えた活性領域の光出射側端面周辺に当該活性層より
もバンドギャップの広い半導体層からなるウィンドウ領
域が設けられ、当該ウィンドウ領域がアンドープ高屈折
率半導体層を下部低屈折率半導体層および上部低屈折率
半導体層で挟んだ構造をなすと共に、積層方向にエピタ
キシャル構造をなし、凸状をなす光導波路を光出射方向
に沿って有することを特徴とする。
【0013】第二番目の発明による半導体レーザは、第
一番目の発明の半導体レーザにおいて、前記活性領域と
前記ウィンドウ領域との固有モードを整合させるように
当該ウィンドウ領域の前記アンドープ高屈折率半導体層
の厚さが設定されていることを特徴とする。
【0014】第三番目の発明による半導体レーザは、第
二番目の発明の半導体レーザにおいて、前記アンドープ
高屈折率半導体層が前記活性層よりも薄いことを特徴と
する。
【0015】第四番目の発明による半導体レーザは、第
一番目の発明の半導体レーザにおいて、前記活性層と前
記ウィンドウ領域との固有モードを整合させるように当
該ウィンドウ領域の前記アンドープ高屈折率半導体層の
屈折率が設定されていることを特徴とする。
【0016】第五番目の発明による半導体レーザは、第
四番目の発明の半導体レーザにおいて、前記アンドープ
高屈折率半導体層の屈折率が前記活性層の屈折率と略同
一であることを特徴とする。
【0017】第六番目の発明による半導体レーザは、第
一番目の発明の半導体レーザにおいて、前記活性層およ
び前記アンドープ高屈折率半導体層がInGaAs系の
単一または多重の歪量子井戸からなることを特徴とす
る。
【0018】また、前述した課題を解決するための、第
七番目の発明による半導体レーザの製造方法は、下部低
屈折率半導体層を積層方向にエピタキシャル成長させ、
当該下部低屈折率半導体層上に活性層を成長させたら、
当該活性層の光出射側端面周辺をエッチングにより除去
した後、当該除去部分に、当該活性層よりも広いバンド
ギャップを有するアンドープ高屈折率半導体層を積層方
向にエピタキシャル成長させ、当該活性層および当該ア
ンドープ高屈折率半導体層上に上部低屈折率半導体層を
エピタキシャル成長させ、当該上部低屈折率半導体層上
に上部層を成長させると共に、凸状をなす光導波路を光
出射方向に沿って形成することを特徴とする。
【0019】第八番目の発明による半導体レーザの製造
方法は、第七番目の発明の半導体レーザの製造方法にお
いて、前記活性層がGaAsからなると共に、前記下部
低屈折率半導体層がGaAlAsの層を有し、当該活性
層の光出射側端面周辺をアンモニア/過酸化水素系のエ
ッチング液によりエッチングすることを特徴とする。
【0020】第九番目の発明による半導体レーザの製造
方法は、第七番目の発明の半導体レーザの製造方法にお
いて、前記活性層がInGaAs系の単一または多重の
歪量子井戸からなると共に、前記下部低屈折率半導体層
がGaAsの層またはGaAlAsの層を有し、当該活
性層の光出射側端面周辺をカルボン酸系のエッチング液
とアンモニア/過酸化水素系のエッチング液とで交互に
エッチングすることを特徴とする。
【0021】第十番目の発明による半導体レーザの製造
方法は、第七番目の発明の半導体レーザの製造方法にお
いて、前記活性層がGaAs、GaAlAsまたはIn
GaAsPのうちのいずれかまたはこれらの組み合わせ
からなると共に、前記下部低屈折率半導体層がInGa
Pの層またはInGaAlPの層を有し、当該活性層の
光出射側端面周辺を硫酸系のエッチング液によりエッチ
ングすることを特徴とする。
【0022】[作用]本発明による半導体レーザは、ウ
ィンドウ領域がエピタキシャル積層方向にはエピタキシ
ャル構造により光導波構造をなすと共に、エピタキシャ
ル面内方向には光出射方向に沿った凸状の形状(リッジ
ストライプ)により光導波路をなしているため、ウィン
ドウ領域における発振光の発散による閾値の増大や微分
効率の低下を抑制することができる。
【0023】また、ウィンドウ領域の高屈折率半導体層
がアンドープであるため、ウィンドウ領域への無効電流
の注入を低減することができ、プロトン注入等の半絶縁
化が不要となる。
【0024】さらに、ウィンドウ領域を選択領域的エピ
タキシャル成長させることにより、活性領域とは別に独
立してウィンドウ領域に光導波路構造を設計することが
できる。このため、ウィンドウ領域のアンドープ高屈折
率半導体層の屈折率や厚さを調整することにより、ウィ
ンドウ領域の固有モードを活性領域の固有モードに整合
させることができ、活性領域とウィンドウ領域との間の
放射モードを実用上問題のないレベルにまで低減するこ
とができる。
【0025】一方、本発明による半導体レーザの製造方
法は、ウィンドウ領域作製のためのエッチングを活性層
やその近傍の層についてのみ行えばよいため、Al含有
材料系の半導体レーザでも、Al組成率の高い層を露出
させることがない。このため、エッチング表面の酸化に
起因した劣化を避けることができる。
【0026】また、半導体層の選択領域的再成長を活性
層と同程度の厚さだけ行えばよいばかりでなく、発振光
に対して非吸収性であればよいので、Al含有材料系の
半導体レーザでも、高Al組成の層を成長させる必要が
ない。よって、Alを含む材料に関する選択成長の困難
さを大幅に緩和することができる。
【0027】また、バー状態への分割前に前記半導体層
を選択領域的に成長させることによってウィンドウ領域
を作製するため、生産性を低下させることなくウィンド
ウ構造を有する半導体レーザを製造することができる。
【0028】さらに、生産性のよい凸状をなす光導波路
型(リッジ導波型)を前提としていることや、活性層が
量子井戸やバルクであってもよいこと等から、ウィンド
ウ構造を有する従来の半導体レーザの製造方法と比べて
大きな利点がある。
【0029】また、前記活性層と前記下部低屈折率半導
体層と前記エッチング液とが上述のような組成を有すれ
ば、下部低屈折率半導体層を除去することなく活性層を
エッチングできる、すなわち、活性層のエッチングを下
部低屈折率半導体層で停止することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明による半導体レーザおよび
半導体レーザの製造方法の種々の実施の形態を以下に説
明するが、本発明は、これらの実施の形態に限定される
ものではない。
【0031】[第一番目の実施の形態]本発明による半
導体レーザおよび半導体レーザの製造方法の第一番目の
実施の形態を図1,2を用いて説明する。なお、図1
は、その半導体レーザの概略構造を表す断面図、図2
は、図1のII−II線断面矢視図であり、GaAsのバル
ク活性層を適用した場合である。
【0032】まず、GaAsの基板11上にGaAlA
sの下部クラッド層12、GaAsのバルク活性層13
およびGaAlAsの上部クラッド層14を積層方向に
エピタキシャル成長させる。
【0033】続いて、ウィンドウ領域となる光出射側端
面周辺を下部クラッド層12に達する深さまで硫酸/過
酸化水素系のウエットエッチング液によりエッチングす
る。
【0034】次に、エッチングした上記光出射側端面周
辺にアンドープGaAlAsの下部クラッド層15、ア
ンドープGaAlAsのコア層16、アンドープGaA
lAsの上部クラッド層17を有機金属気相エピタキシ
(MOVPE)法により選択領域的に再成長させる。こ
こで、下部クラッド層15とコア層16との界面位置を
下部クラッド層12とバルク活性層13との界面位置に
一致させ、コア層16と上部クラッド層17との界面位
置をバルク活性層13と上部クラッド層14との界面位
置に一致させ、上部クラッド層17の表面を上部クラッ
ド層14の表面と面一になるようにした。
【0035】続いて、上部クラッド層14,17上の全
面にわたってGaAlAsの上部クラッド層18および
GaAsのコンタクト層19をMOVPE法により成長
させる。
【0036】このようにして作製したウェハに三塩化ホ
ウ素(BCl3 )ガスとアルゴン(Ar)ガスとの混合
ガスを用いた電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズ
マエッチングにより凸状をなす光導波路(以下「リッジ
ストライプ」という。)10を光出射方向に沿って形成
した後、表面電極および裏面電極を形成して劈開により
分割したら、前端面に反射防止膜を形成し、後端面に高
反射膜を形成する。
【0037】すなわち、下部クラッド層12(下部低屈
折率半導体層)を積層方向にエピタキシャル成長させ、
当該下部クラッド層12上にバルク活性層13(活性
層)を成長させたら、当該バルク活性層13上に成長さ
せた上部クラッド層14の光出射側端面周辺と共にバル
ク活性層13の光出射側端面周辺をエッチングにより除
去した後、当該除去部分に成長させた下部クラッド層1
5上に、当該活性層13よりも広いバンドギャップを有
するコア層16(アンドープ高屈折率半導体層)を積層
方向にエピタキシャル成長させ、バルク活性層13およ
びコア層16上に上部クラッド層14,17を介して上
部クラッド層18(上部低屈折率半導体層)をエピタキ
シャル成長させ、上部クラッド層18上にコンタクト層
19(上部層)を成長させると共に、リッジストライプ
10を光出射方向に沿って形成したのである。
【0038】このようにして製造することにより、本実
施の形態の半導体レーザは、下部クラッド層12、バル
ク活性層13、上部クラッド層14,18などを備えた
活性領域の光出射側端面周辺に、上記バルク活性層13
よりもバンドギャップの広いコア層16を下部クラッド
層15および上部クラッド層17を介して下部クラッド
層12および上部クラッド層18で挟んだ構造をなし
て、積層方向にエピタキシャル構造をなし、リッジスト
ライプ10を光出射方向に沿って有するウィンドウ領域
が設けられるのである。
【0039】なお、本実施の形態では、バルク活性層1
3にGaAsを適用したが、GaAlAsを適用するこ
とも可能である。また、バルク活性層13に代えて、G
aAs/GaAlAs系の量子井戸活性層を適用するこ
とも可能である。
【0040】[第二番目の実施の形態]本発明による半
導体レーザおよび半導体レーザの製造方法の第二番目の
実施の形態を図3,4を用いて説明する。なお、図3
は、その半導体レーザの概略構造を表す断面図、図4
は、図3のIV−IV線断面矢視図であり、InGaPのバ
ルク活性層を適用した場合である。
【0041】まず、GaAsの基板11上にInGaA
lPの下部クラッド層22、InGaPのバルク活性層
23およびInGaAlPの上部クラッド層24をエピ
タキシャル成長させる。
【0042】続いて、ウィンドウ領域となる光出射側端
面周辺を下部クラッド層22に達する深さまでエッチン
グしたら、当該エッチング部分にアンドープInGaA
lPの下部クラッド層25、アンドープInGaAlP
のコア層26、アンドープInGaAlPの上部クラッ
ド層27をMOVPE法により選択領域的に再成長させ
る。ここで、下部クラッド層25とコア層26との界面
位置を下部クラッド層22とバルク活性層23との界面
位置に一致させ、コア層26と上部クラッド層27との
界面位置をバルク活性層23と上部クラッド層24との
界面位置に一致させ、上部クラッド層27の表面を上部
クラッド層24の表面と面一になるようにした。
【0043】次に、上部クラッド層24,27上の全面
にわたってInGaAlPの上部クラッド層28および
GaAsのコンタクト層19をMOVPE法により成長
させる。
【0044】このようにして作製したウェハにBCl3
ガスとArガスとの混合ガスを用いたECRプラズマエ
ッチングによりリッジストライプ20を光出射方向に沿
って形成した後、表面電極および裏面電極を形成して劈
開により分割したら、前端面に反射防止膜を形成し、後
端面に高反射膜を形成する。
【0045】すなわち、下部クラッド層22(下部低屈
折率半導体層)を積層方向にエピタキシャル成長させ、
当該下部クラッド層22上にバルク活性層23(活性
層)を成長させたら、バルク活性層23上に成長させた
上部クラッド層24の光出射側端面周辺と共にバルク活
性層23の光出射側端面周辺をエッチングにより除去し
た後、当該除去部分に成長させた下部クラッド層25上
に、バルク活性層23よりも広いバンドギャップを有す
るコア層26(アンドープ高屈折率半導体層)を積層方
向にエピタキシャル成長させ、バルク活性層23および
コア層26上に上部クラッド層24,27を介して上部
クラッド層28(上部低屈折率半導体層)をエピタキシ
ャル成長させ、上部クラッド層28上にコンタクト層1
9(上部層)を成長させると共に、リッジストライプ2
0を光出射方向に沿って形成したのである。
【0046】このようにして製造することにより、本実
施の形態の半導体レーザは、下部クラッド層22、バル
ク活性層23、上部クラッド層24,28などを備えた
活性領域の光出射側端面周辺に、上記バルク活性層23
よりもバンドギャップの広いコア層26を下部クラッド
層25および上部クラッド層27を介して下部クラッド
層22および上部クラッド層28で挟んだ構造をなし
て、積層方向にエピタキシャル構造をなし、リッジスト
ライプ20を光出射方向に沿って有するウィンドウ領域
が設けられるのである。
【0047】なお、本実施の形態では、バルク活性層2
3にInGaPを適用したが、InGaAlPを適用す
ることも可能である。また、バルク活性層23に代え
て、InGaP/InGaAlP系の量子井戸活性層を
適用することも可能である。
【0048】[第三番目の実施の形態]本発明による半
導体レーザおよび半導体レーザの製造方法の第三番目の
実施の形態を図5,6を用いて説明する。なお、図5
は、その半導体レーザの概略構造を表す断面図、図6
は、図5のVI−VI線断面矢視図であり、光分離閉じ込め
層を有する構造にGaAsのバルク活性層を適用した場
合である。
【0049】まず、Ga0.5 Al0.5 Asの下部クラッ
ド層32、Ga0.75Al0.25Asの下部光分離閉じ込め
層32a、GaAsのバルク活性層13、Ga0.75Al
0.25Asの上部光分離閉じ込め層34aをGaAsの基
板11上にMOVPE法により成長させる。
【0050】続いて、ウィンドウ領域となる光出射側端
面周辺の上部光分離閉じ込め層34aをBCl3 ガスと
Arガスとの混合ガスを用いたECRプラズマエッチン
グにより除去したら、アンモニア/過酸化水素系のエッ
チング液に浸漬することにより、光出射側端面周辺のバ
ルク活性層13を除去する。なお、アンモニア/過酸化
水素系エッチング液は、GaAsに対する浸食性が高い
ものの、GaAlAsに対する浸食性が低いので、下部
光分離閉じ込め層32aを除去することなくバルク活性
層13をエッチング除去することが容易にできる、すな
わち、バルク活性層13のエッチングを下部光分離閉じ
込め層32aで停止することができる。
【0051】次に、硫酸系のウエットエッチング液によ
り表面処理を行ったら、上記ウィンドウ領域にアンドー
プGa0.9 Al0.1 Asのコア層36およびアンドープ
Ga 0.75Al0.25Asの上部光分離閉じ込め層37aを
MOVPE法により選択領域的に再成長させる。ここ
で、コア層36と上部光分離閉じ込め層37aとの界面
位置をバルク活性層13と上部光分離閉じ込め層34a
との界面位置に一致させ、上部光分離閉じ込め層37a
の表面を上部光分離閉じ込め層34aの表面と面一にな
るようにした。
【0052】次に、上部光分離閉じ込め層34a,37
a上の全面にわたってGa0.5 Al 0.5 Asの上部クラ
ッド層38およびGaAsのコンタクト層19をMOV
PE法により成長させた。
【0053】このようにして作製したウェハにBCl3
ガスとArガスとの混合ガスを用いたECRプラズマエ
ッチングによりリッジストライプ30を光出射方向に沿
って形成した後、表面電極および裏面電極を形成して劈
開により分割したら、前端面に反射防止膜を形成し、後
端面に高反射膜を形成する。
【0054】すなわち、下部クラッド層32(下部低屈
折率半導体層)を積層方向にエピタキシャル成長させ、
当該下部クラッド層32上に下部光分離閉じ込め層32
a(下部低屈折率半導体層)を介してバルク活性層13
(活性層)を成長させたら、当該バルク活性層13上に
成長させた上部光分離閉じ込め層34aの光出射側端面
周辺と共にバルク活性層13の光出射側端面周辺をエッ
チングにより除去した後、当該除去部分に、バルク活性
層13よりも広いバンドギャップを有するコア層36
(アンドープ高屈折率半導体層)を積層方向にエピタキ
シャル成長させ、バルク活性層13およびコア層36上
に上部光分離閉じ込め層34a,37aを介して上部ク
ラッド層38(上部低屈折率半導体層)をエピタキシャ
ル成長させ、上部クラッド層38上にコンタクト層19
(上部層)を成長させると共に、リッジストライプ30
を光出射方向に沿って形成したのである。
【0055】このようにして製造することにより、本実
施の形態の半導体レーザは、下部クラッド層32、下部
光分離閉じ込め層32a、バルク活性層13、上部光分
離閉じ込め層34a、上部クラッド層38などを備えた
活性領域の光出射側端面周辺に、バルク活性層13より
もバンドギャップの広いコア層36を下部光分離閉じ込
め層32aおよび上部光分離閉じ込め層37aを介して
下部クラッド層32および上部クラッド層38で挟んだ
構造をなして、積層方向にエピタキシャル構造をなし、
リッジストライプ30を光出射方向に沿って有するウィ
ンドウ領域が設けられるのである。
【0056】このようにして製造された半導体レーザ
は、25mAの閾値電流で発振し、最大光出力が400
mWであった。また、定光出力動作(50℃、200m
W)で劣化加速試験を行ったところ、COD(Catastro
phic Optical Damage)フリー動作が確認できた。また、
10000時間経過時における駆動電流の増加率は、1
%以下であった。
【0057】ウィンドウ構造を有する半導体レーザで
は、活性領域とウィンドウ領域との屈折率分布を完全に
一致させることができないことから、活性領域とウィン
ドウ領域との間の結合損失を完全になくすことができな
い。活性領域とウィンドウ領域との間の結合モードと放
射モードとを単一スポットに集光することができないた
め、光ディスクやレーザプリンタへの応用では集光スポ
ット径の増大といった問題を誘起し、光ファイバ増幅器
への応用では単一モード光ファイバ結合効率の低下とい
った問題を誘起してしまう。しかしながら、本発明によ
る半導体レーザでは、ウィンドウ領域のコア層の屈折率
や厚さを調整することにより、実用上問題のないレベル
にまで放射モードを低減することができる。
【0058】図7は、ウィンドウ領域のコア層36の厚
さをバルク活性層13と同一にした場合の縦方向遠視野
像を示し、図8は、ウィンドウ領域のコア層36の厚さ
をバルク活性層13よりも薄くした場合の縦方向遠視野
像を示し、図9は、ウィンドウ領域のコア層36の厚さ
を図8と同一にしながらも当該コア層36のAl組成を
5%にした場合(図8では10%)、すなわち、コア層
36の屈折率をバルク活性層13の屈折率と略同一にし
た場合の縦方向遠視野像を示したグラフである。図7,
8中、負の角度側に現れるショルダ部分は、モード不整
合に起因した放射モードである。
【0059】図7,8からわかるように、コア層36の
厚さをバルク活性層13よりも薄くすると、放射モード
を低減できる。このとき、単一モードファイバ結合効率
が約10%程度向上した。また、図9からわかるよう
に、さらにAl組成を5%にする、すなわち、屈折率を
略同一にすれば、ショルダ部分をほとんどなくすことが
でき、単一モードファイバ結合効率がさらに数%向上し
た。単一モードファイバ結合効率の向上は、活性領域と
ウィンドウ領域との間の固有モードの整合に起因するも
のである。
【0060】[第四番目の実施の形態]本発明による半
導体レーザおよび半導体レーザの製造方法の第四番目の
実施の形態を図10,11を用いて説明する。なお、図
10は、その半導体レーザの概略構造を表す断面図、図
11は、図10のXI−XI線断面矢視図であり、光分離閉
じ込め層を有する構造にInGaAs系の単一または多
重の歪量子井戸活性層を適用した場合である。
【0061】まず、Ga0.8 Al0.2 Asの下部クラッ
ド層42、Ga0.9 Al0.1 Asの下部第二光分離閉じ
込め層42b、GaAsの下部第一光分離閉じ込め層4
2a、井戸層となるInGaAsと障壁層となるGaA
sとを積層(単一)または交互に複数積層(多重)した
歪量子井戸活性層43、GaAsの上部第一光分離閉じ
込め層44a、Ga0.9 Al0.1 Asの上部第二光分離
閉じ込め層44bをGaAsの基板11上にMOVPE
法により成長させる。
【0062】続いて、光出射側端面周辺の上部第二光分
離閉じ込め層44bをBCl3 ガスとArガスとの混合
ガスを用いたECRプラズマエッチングにより除去した
ら、アンモニア/過酸化水素系エッチング液によりウィ
ンドウ領域の上部第一光分離閉じ込め層42aをエッチ
ング除去し、続いて、クエン酸や酒石酸などのカルボン
酸系エッチング液とアンモニア/過酸化水素系エッチン
グ液とに交互に浸漬することにより、ウィンドウ領域の
歪量子井戸活性層43をエッチング除去、すなわち、歪
量子井戸活性層43が単一の場合にはカルボン酸系エッ
チング液により井戸層をエッチング除去した後にアンモ
ニア/過酸化水素系エッチング液により障壁層をエッチ
ング除去し、歪量子井戸活性層43が多重の場合にはカ
ルボン酸系エッチング液により井戸層をエッチング除去
することとアンモニア/過酸化水素系エッチング液によ
り障壁層をエッチング除去することとを交互に必要回数
繰り返す。
【0063】なお、アンモニア/過酸化水素系エッチン
グ液は、InGaAsに対するGaAsの選択エッチン
グが可能であり、カルボン酸系エッチング液は、GaA
sに対するInGaAsの選択エッチングが可能である
ため、上述したようにしてエッチング処理することによ
り、下部第一光分離閉じ込め層42aを除去することな
く上部第一光分離閉じ込め層44aおよび歪量子井戸活
性層43を除去することが容易にできる、すなわち、歪
量子井戸活性層43のエッチングを下部第一光分離閉じ
込め層42aで停止することができる。
【0064】次に、硫酸系のウエットエッチング液によ
り表面処理を行ったら、上記ウィンドウ領域にアンドー
プGaAsのコア層46およびGa0.9 Al0.1 Asの
上部第三光分離閉じ込め層47bをMOVPE法により
選択領域的に再成長させる。ここで、コア層46とウィ
ンドウ領域の上部第三光分離閉じ込め層47bとの界面
位置を前記上部第一光分離閉じ込め層44aの間に位置
させ、ウィンドウ領域の上部第三光分離閉じ込め層47
bの表面を上部第二光分離閉じ込め層44bの表面と面
一になるようにした。
【0065】次に、上部第二,三光分離閉じ込め層44
b,47b上の全面にわたってGa 0.8 Al0.2 Asの
上部クラッド層48およびGaAsのコンタクト層19
をMOVPE法により成長させた。
【0066】このようにして作製したウェハにBCl3
ガスとArガスとの混合ガスを用いたECRプラズマエ
ッチングによりリッジストライプ40を光出射方向に沿
って形成した後、表面電極および裏面電極を形成して劈
開により分割したら、前端面に反射防止膜を形成し、後
端面に高反射膜を形成する。
【0067】すなわち、下部クラッド層42(下部低屈
折率半導体層)を積層方向にエピタキシャル成長させ、
当該下部クラッド層42上に下部第一,二光分離閉じ込
め層42a,42b(下部低屈折率半導体層)を介して
歪量子井戸活性層43(活性層)を成長させたら、当該
歪量子井戸活性層43上に成長させた上部第一,二光分
離閉じ込め層44a,44bの光出射側端面周辺と共に
歪量子井戸活性層43の光出射側端面周辺をエッチング
により除去した後、当該除去部分に、歪量子井戸活性層
43よりも広いバンドギャップを有するコア層46(ア
ンドープ高屈折率半導体層)を積層方向にエピタキシャ
ル成長させ、歪量子井戸活性層43およびコア層46上
に上部第一〜三光分離閉じ込め層44a,44b,47
bを介して上部クラッド層48(上部低屈折率半導体
層)をエピタキシャル成長させ、上部クラッド層48上
にコンタクト層19(上部層)を成長させると共に、リ
ッジストライプ40を光出射方向に沿って形成したので
ある。
【0068】このようにして製造することにより、本実
施の形態の半導体レーザは、下部クラッド層42、下部
第一,二光分離閉じ込め層42a,42b、歪量子井戸
活性層43、上部第一,二光分離閉じ込め層44a,4
4b、上部クラッド層48などを備えた活性領域の光出
射側端面周辺に、歪量子井戸活性層43よりもバンドギ
ャップの広いコア層46を下部第一,二光分離閉じ込め
層42a,42bおよび上部第三光分離閉じ込め層47
bを介して下部クラッド層42および上部クラッド層4
8で挟んだ構造をなして、積層方向にエピタキシャル構
造をなし、リッジストライプ40を光出射方向に沿って
有するウィンドウ領域が設けられるのである。
【0069】このようにして製造された半導体レーザ
は、30mAの閾値電流で発振し、最大光出力が700
mWであった。また、定光出力動作(50℃、300m
W)で劣化加速試験を行ったところ、CODフリー動作
が確認できた。また、10000時間経過時における駆
動電流の増加率は、1%以下であった。
【0070】図12は、ウィンドウ領域のコア層46の
厚さを歪量子井戸活性層43と上部第一光分離閉じ込め
層44aとを合わせた厚さと同一にした場合の縦方向遠
視野像を示し、図13は、ウィンドウ領域のコア層46
の厚さを歪量子井戸活性層43と上部第一光分離閉じ込
め層44aとを合わせた厚さよりも薄くした場合の縦方
向遠視野像を示し、図14は、ウィンドウ領域のコア層
46の厚さを図13と同一にしながらも当該コア層46
をGaAsからInGaAs系の歪量子井戸(ただし、
歪量子井戸活性層43よりもInの組成比が少ない。)
に変更した、すなわち、コア層46の屈折率を歪量子井
戸活性層43の屈折率と略同一にした場合の縦方向遠視
野像を示したグラフである。
【0071】図12,13からわかるように、コア層4
6の厚さを歪量子井戸活性層43と上部第一光分離閉じ
込め層44aとを合わせた厚さよりも薄くすると、放射
モードを低減できる。また、図13からわかるように、
コア層46をGaAsからInGaAs系の歪量子井戸
に変更すれば、放射モードをさらに低減することができ
る。
【0072】なお、本実施の形態では、歪量子井戸活性
層43の障壁層や下部第一光分離閉じ込め層42aとし
てGaAsを用いたが、これに代えて、アンモニア/過
酸化水素系のエッチング液およびカルボン酸系のエッチ
ング液に対してGaAsと同等の侵食性を有するGaA
lAs(ただし、Al組成率は15%以下)を用いるこ
ともできる。
【0073】[第五番目の実施の形態]本発明による半
導体レーザおよび半導体レーザの製造方法の第五番目の
実施の形態を図15,16を用いて説明する。なお、図
15は、その半導体レーザの概略構造を表す断面図、図
16は、図15のXVI−XVI線断面矢視図であり、光分
離閉じ込め層を有する構造にInGaAs系の単一また
は多重の歪量子井戸活性層を適用した場合である。
【0074】まず、Ga0.8 Al0.2 Asの下部クラッ
ド層42、Ga0.9 Al0.1 Asの下部第二光分離閉じ
込め層42b、GaAsの下部第一光分離閉じ込め層4
2a、井戸層となるInGaAsと障壁層となるGaA
sとを積層(単一)または交互に複数積層(多重)した
歪量子井戸活性層43、GaAsの上部第一光分離閉じ
込め層44aをGaAsの基板11上にMOVPE法に
より成長させる。
【0075】続いて、光出射側端面周辺の上部第一光分
離閉じ込め層44aをアンモニア/過酸化水素系のエッ
チング液によりエッチング除去したら、クエン酸や酒石
酸などのカルボン酸系エッチング液とアンモニア/過酸
化水素系エッチング液とに交互に浸漬することにより、
ウィンドウ領域の歪量子井戸活性層43を除去、すなわ
ち、歪量子井戸活性層43が単一の場合にはカルボン酸
系エッチング液により井戸層をエッチング除去した後に
アンモニア/過酸化水素系エッチング液により障壁層を
エッチング除去し、歪量子井戸活性層43が多重の場合
にはカルボン酸系エッチング液により井戸層をエッチン
グ除去することとアンモニア/過酸化水素系エッチング
液により障壁層をエッチング除去することを交互に必要
回数繰り返す。
【0076】なお、アンモニア/過酸化水素系エッチン
グ液は、InGaAsに対するGaAsの選択エッチン
グが可能であり、カルボン酸系エッチング液は、GaA
sに対するInGaAsの選択エッチングが可能である
ため、上述したようにしてエッチング処理することによ
り、下部第一光分離閉じ込め層42aを除去することな
く上部第一光分離閉じ込め層44aおよび歪量子井戸活
性層43を除去することが容易にできる、すなわち、歪
量子井戸活性層43のエッチングを下部第一光分離閉じ
込め層42aで停止することができる。
【0077】次に、硫酸系のウエットエッチング液によ
り表面処理を行ったら、上記ウィンドウ領域にアンドー
プGaAsのコア層46をMOVPE法により選択領域
的に再成長させた後、Ga0.9 Al0.1 Asの上部第二
光分離閉じ込め層54bを上部第一光分離閉じ込め層4
4a上およびコア層46上に成長させる。ここで、コア
層46と上部第二光分離閉じ込め層54bとの界面位置
を前記上部第一光分離閉じ込め層44aの間に位置させ
るようにした。
【0078】次に、上部第二光分離閉じ込め層54b上
に全面にわたってGa0.8 Al0.2Asの上部クラッド
層48およびGaAsのコンタクト層19をMOVPE
法により成長させた。
【0079】このようにして作製したウェハにBCl3
ガスとArガスとの混合ガスを用いたECRプラズマエ
ッチングによりリッジストライプ40を光出射方向に沿
って形成した後、表面電極および裏面電極を形成して劈
開により分割したら、前端面に反射防止膜を形成し、後
端面に高反射膜を形成する。
【0080】すなわち、下部クラッド層42(下部低屈
折率半導体層)を積層方向にエピタキシャル成長させ、
当該下部クラッド層42上に下部第一,二光分離閉じ込
め層42a,42b(下部低屈折率半導体層)を介して
歪量子井戸活性層43(活性層)を成長させたら、当該
歪量子井戸活性層43上に成長させた上部第一光分離閉
じ込め層44aの光出射側端面周辺と共に歪量子井戸活
性層43の光出射側端面周辺をエッチングにより除去し
た後、当該除去部分に、歪量子井戸活性層43よりも広
いバンドギャップを有するコア層46(アンドープ高屈
折率半導体層)を積層方向にエピタキシャル成長させ、
歪量子井戸活性層43およびコア層46上に上部第一,
二光分離閉じ込め層44a,54bを介して上部クラッ
ド層48(上部低屈折率半導体層)をエピタキシャル成
長させ、上部クラッド層48上にコンタクト層19(上
部層)を成長させると共に、リッジストライプ40を光
出射方向に沿って形成したのである。
【0081】このようにして製造することにより、本実
施の形態の半導体レーザは、下部クラッド層42、下部
第一,二光分離閉じ込め層42a,42b、歪量子井戸
活性層43、上部第一,二光分離閉じ込め層44a,5
4b、上部クラッド層48などを備えた活性領域の光出
射側端面周辺に、歪量子井戸活性層43よりもバンドギ
ャップの広いコア層46を下部第一,二光分離閉じ込め
層42a,42bおよび上部第二光分離閉じ込め層54
bを介して下部クラッド層42および上部クラッド層4
8で挟んだ構造をなして、積層方向にエピタキシャル構
造をなし、リッジストライプ40を光出射方向に沿って
有するウィンドウ領域が設けられるのである。
【0082】このようにして製造された半導体レーザ
は、30mAの閾値電流で発振し、最大光出力が700
mWであった。また、定光出力動作(50℃、300m
W)で劣化加速試験を行ったところ、CODフリー動作
が確認できた。また、10000時間経過時における駆
動電流の増加率は、0.2%以下であった。
【0083】すなわち、本実施の形態では、エッチング
端面を含め、Alを含有する層を大気に一切曝すことな
く製造するようにしたので、前述した実施の形態の場合
よりも信頼性をさらに向上させることができる。
【0084】[第六番目の実施の形態]本発明による半
導体レーザおよび半導体レーザの製造方法の第六番目の
実施の形態を図17,18を用いて説明する。なお、図
17は、その半導体レーザの概略構造を表す断面図、図
18は、図17のXVIII−XVIII線断面矢視図であり、
光分離閉じ込め層を有する構造にInGaAsP系のバ
ルク活性層を適用した場合である。
【0085】まず、In0.5 Ga0.4 Al0.1 Pの下部
クラッド層62、In0.5 Ga0.5Pの下部光分離閉じ
込め層62a、In0.45Ga0.55As0.1 0.9 のバル
ク活性層63、In0.5 Ga0.5 Pの上部光分離閉じ込
め層64aをGaAsの基板11上にMOVPE法によ
り成長させる。
【0086】続いて、塩酸(HCl)系のエッチング液
により、光出射側端面周辺の上部光分離閉じ込め層64
aを除去した後、H2 SO4 系のエッチング液により、
下部光閉じ込め層62aを除去することなくバルク活性
層63をエッチングする、すなわち、バルク活性層63
のエッチングを下部光分離閉じ込め層62aで停止する
ことができる。
【0087】次に、H2 SO4 系のエッチング液による
処理を行った後、光出射側端面周辺のウィンドウ領域に
アンドープIn0.5 Ga0.5 Pのコア層66を成長さ
せ、In0.5 Ga0.4 Al0.1 Pの上部クラッド層68
を前記上部光分離閉じ込め層64a上およびコア層66
上にMOVPE法により成長させる。ここで、コア層6
6と上部クラッド層68との界面位置を上記上部光閉じ
込め層64aの間に位置させるようにした。
【0088】続いて、上部クラッド層68上に全面にわ
たってGaAsのコンタクト層19をMOVPE法によ
り成長させた。
【0089】このようにして作製したウェハにBCl3
ガスとArガスとの混合ガスを用いたECRプラズマエ
ッチングによりリッジストライプ60を光出射方向に沿
って形成した後、表面電極および裏面電極を形成して劈
開により分割したら、前端面に反射防止膜を形成し、後
端面に高反射膜を形成する。
【0090】すなわち、下部クラッド層62(下部低屈
折率半導体層)を積層方向にエピタキシャル成長させ、
当該下部クラッド層62上に下部光分離閉じ込め層62
a(下部低屈折率半導体層)を介してバルク活性層63
(活性層)を成長させたら、当該バルク活性層63上に
成長させた上部光分離閉じ込め層64aの光出射側端面
周辺と共にバルク活性層63の光出射側端面周辺をエッ
チングにより除去した後、当該除去部分に、バルク活性
層63よりも広いバンドギャップを有するコア層66
(アンドープ高屈折率半導体層)を積層方向にエピタキ
シャル成長させ、バルク活性層63およびコア層66上
に上部クラッド層68(上部低屈折率半導体層)をエピ
タキシャル成長させ、上部クラッド層68上にコンタク
ト層19(上部層)を成長させると共に、リッジストラ
イプ60を光出射方向に沿って形成したのである。
【0091】このようにして製造することにより、本実
施の形態の半導体レーザは、下部クラッド層62、下部
光分離閉じ込め層62a、バルク活性層63、上部光分
離閉じ込め層64a、上部クラッド層68などを備えた
活性領域の光出射側端面周辺に、バルク活性層63より
もバンドギャップの広いコア層66を下部光分離閉じ込
め層62aを介して下部クラッド層62および上部クラ
ッド層68で挟んだ構造をなして、積層方向にエピタキ
シャル構造をなし、リッジストライプ60を光出射方向
に沿って有するウィンドウ領域が設けられるのである。
【0092】このようにして製造された半導体レーザ
は、30mAの閾値電流で発振し、最大光出力が300
mWであった。また、定光出力動作(50℃、150m
W)で劣化加速試験を行ったところ、CODフリー動作
が確認できた。また、10000時間経過時における駆
動電流の増加率は、1%以下であった。
【0093】
【発明の効果】本発明による半導体レーザは、ウィンド
ウ領域がエピタキシャル積層方向にはエピタキシャル構
造により光導波構造をなすと共に、エピタキシャル面内
方向には光出射方向に沿った凸状の形状により光導波路
をなしているため、ウィンドウ領域における発振光の発
散による閾値の増大や微分効率の低下を抑制することが
できる。
【0094】また、半導体層の高屈折率半導体層がアン
ドープであるため、ウィンドウ領域への無効電流の注入
を低減することができる。このため、プロトン注入等の
半絶縁化を不要とすることができる。
【0095】さらに、ウィンドウ領域を選択領域的エピ
タキシャル成長させることにより、活性領域とは別に独
立してウィンドウ領域に光導波路構造を設計することが
できる。このため、ウィンドウ領域のアンドープ高屈折
率半導体層の屈折率や厚さを調整することにより、ウィ
ンドウ領域の固有モードを活性領域の固有モードに整合
させることができ、活性領域とウィンドウ領域との間の
放射モードを実用上問題のないレベルにまで低減するこ
とができる。
【0096】一方、本発明による半導体レーザの製造方
法は、ウィンドウ領域作製のためのエッチングを活性層
やその近傍の層についてのみ行えばよいため、Al含有
材料系の半導体レーザでも、Al組成率の高い層を露出
させることがない。このため、Al組成率の高い表面の
酸化に起因した劣化を避けることができる。
【0097】また、半導体層の成長を活性層と同程度の
厚さまたは極く薄く行えばよいばかりでなく、発振光に
対して非吸収性であればよいので、高Al組成の層を成
長させる必要がない。よって、Alを含む材料に関する
選択成長の困難さを大幅に緩和することができる。
【0098】また、バー状態への分割前に前記半導体層
を選択領域的に成長させることによってウィンドウ領域
を作製するため、生産性を低下させることなくウィンド
ウ構造を有する半導体レーザを製造することができる。
【0099】さらに、生産性のよい凸状をなす光導波路
型(リッジ導波型)を前提としていることや、活性層が
量子井戸やバルクであってもよいこと等から、ウィンド
ウ構造を有する従来の半導体レーザの製造方法と比べて
大きな利点がある。
【0100】具体的には、例えば、pn埋め込み法で作
製した半導体レーザとは、ウィンドウ領域が積層方向お
よび面内方向の両方向で光導波路構造を有する点、およ
び生産性に優れたリッジ導波路を有する点が異なる。
【0101】また、量子井戸混晶化法で作製した半導体
レーザとは、ウィンドウ領域の半導体層の高屈折率半導
体層がアンドープである点、および活性層が量子井戸構
造でなくてもよい点が異なる。
【0102】また、チップ端面上エピタキシャル成長法
で作製した半導体レーザとは、ウィンドウ領域がアンド
ープ層を含む光導波路構造を有するため、ウィンドウ領
域長をことさら短くする必要のない点が異なる。
【0103】一方、pn埋め込み法とは、ウィンドウ領
域のエッチング深さが浅いため、Al含有材料系の半導
体レーザでも、エッチング時にAl組成の高い層を露出
させないで済む点、およびウィンドウ領域への再成長工
程をAl組成の低い層について極く薄く行えば済む点が
異なる。
【0104】また、量子井戸混晶化法とは、ウィンドウ
領域への無効電流の注入を低減するためのプロトン注入
等を行う必要がない点、およびウィンドウ領域を選択領
域的エピタキシャル成長で作製するため、活性領域とは
別に独立してウィンドウ領域の光導波路構造を設計でき
る点が異なる。
【0105】また、チップ端面上エピタキシャル成長法
とは、ウェハをバー状態に分割する前にウィンドウ領域
を作製する点が異なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体レーザの第一番目の実施の
形態の概略構造を表す断面図である。
【図2】図1のII−II線断面矢視図である。
【図3】本発明による半導体レーザの第二番目の実施の
形態の概略構造を表す断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面矢視図である。
【図5】本発明による半導体レーザの第三番目の実施の
形態の概略構造を表す断面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面矢視図である。
【図7】図5の半導体レーザにおける縦方向遠視野像の
グラフである。
【図8】図5の半導体レーザのウィンドウ領域のコア層
の厚さをバルク活性層よりも薄くした場合の縦方向遠視
野像のグラフである。
【図9】図5の半導体レーザのウィンドウ領域のコア層
の厚さをバルク活性層よりも薄くすると共にコア層のA
l組成を5%にした場合の縦方向遠視野像のグラフであ
る。
【図10】本発明による半導体レーザの第四番目の実施
の形態の概略構造を表す断面図である。
【図11】図10のXI−XI線断面矢視図である。
【図12】図10の半導体レーザにおける縦方向遠視野
像のグラフである。
【図13】図10の半導体レーザのウィンドウ領域のコ
ア層の厚さを歪量子井戸活性層と上部第一光分離閉じ込
め層とを合わせた厚さよりも薄くした場合の縦方向遠視
野像のグラフである。
【図14】図10の半導体レーザのウィンドウ領域のコ
ア層の厚さを歪量子井戸活性層と上部第一光分離閉じ込
め層とを合わせた厚さよりも薄くすると共にコア層をG
aAsからInGaAs系の歪量子井戸に変更した場合
の縦方向遠視野像のグラフである。
【図15】本発明による半導体レーザの第五番目の実施
の形態の概略構造を表す断面図である。
【図16】図15のXVI−XVI線断面矢視図である。
【図17】本発明による半導体レーザの第六番目の実施
の形態の概略構造を表す断面図である。
【図18】図17のXVII−XVII線断面矢視図である。
【符号の説明】
10 光導波路(リッジストライプ) 11 基板(GaAs) 12 下部クラッド層(GaAlAs) 13 バルク活性層(GaAs) 14 上部クラッド層(GaAlAs) 15 下部クラッド層(アンドープGaAlAs) 16 コア層(アンドープGaAlAs) 17 上部クラッド層(アンドープGaAlAs) 18 上部クラッド層(GaAlAs) 19 コンタクト層(GaAs) 20 光導波路(リッジストライプ) 22 下部クラッド層(InGaAlP) 23 バルク活性層(InGaP) 24 上部クラッド層(InGaAlP) 25 下部クラッド層(アンドープInGaAlP) 26 コア層(アンドープInGaAlP) 27 上部クラッド層(アンドープInGaAlP) 28 上部クラッド層(InGaAlP) 30 光導波路(リッジストライプ) 32 下部クラッド層(Ga0.5 Al0.5 As) 32a 下部光分離閉じ込め層(Ga0.75Al0.25
s) 34a 上部光分離閉じ込め層(Ga0.75Al0.25
s) 36 コア層(アンドープGa0.9 Al0.1 As) 37a 上部光分離閉じ込め層(アンドープGa0.75
0.25As) 38 上部クラッド層(Ga0.5 Al0.5 As) 40 光導波路(リッジストライプ) 42 下部クラッド層(Ga0.8 Al0.2 As) 42a 下部第一光分離閉じ込め層(GaAs) 42b 下部第二光分離閉じ込め層(Ga0.9 Al0.1
As) 43 歪量子井戸活性層(InGaAs/GaAs) 44a 上部第一光分離閉じ込め層(GaAs) 44b 上部第二光分離閉じ込め層(Ga0.9 Al0.1
As) 46 コア層(アンドープGaAs) 47b 上部第三光分離閉じ込め層(Ga0.9 Al0.1
As) 48 上部クラッド層(Ga0.8 Al0.2 As) 54b 上部第二光分離閉じ込め層(Ga0.9 Al0.1
As) 60 光導波路(リッジストライプ) 62 下部クラッド層(In0.5 Ga0.4 Al0.1 P) 62a 下部光分離閉じ込め層(In0.5 Ga0.5 P) 63 バルク活性層(In0.45Ga0.55As0.1 P) 64a 上部光分離閉じ込め層(In0.5 Ga0.5 P) 66 コア層(アンドープIn0.5 Ga0.5 P) 68 上部クラッド層(In0.5 Ga0.4 Al0.1 P)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01S 5/343 H01S 3/18 648 677 (72)発明者 天明 二郎 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 柴田 知尋 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 須郷 満 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5F004 AA16 BA14 DA11 DA23 DB19 EA10 EA22 EA23 EA28 5F043 AA14 BB07 BB27 DD15 FF01 FF04 FF10 GG10 5F073 AA13 AA74 AA83 AA87 AA89 CA04 CA07 CA14 CA17 DA05 DA23 DA26 EA28

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性層を備えた活性領域の光出射側端面
    周辺に当該活性層よりもバンドギャップの広い半導体層
    からなるウィンドウ領域が設けられ、当該ウィンドウ領
    域がアンドープ高屈折率半導体層を下部低屈折率半導体
    層および上部低屈折率半導体層で挟んだ構造をなすと共
    に、積層方向にエピタキシャル構造をなし、凸状をなす
    光導波路を光出射方向に沿って有することを特徴とする
    半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 前記活性領域と前記ウィンドウ領域との
    固有モードを整合させるように当該ウィンドウ領域の前
    記アンドープ高屈折率半導体層の厚さが設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ。
  3. 【請求項3】 前記アンドープ高屈折率半導体層が前記
    活性層よりも薄いことを特徴とする請求項2に記載の半
    導体レーザ。
  4. 【請求項4】 前記活性領域と前記ウィンドウ領域との
    固有モードを整合させるように当該ウィンドウ領域の前
    記アンドープ高屈折率半導体層の屈折率が設定されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ。
  5. 【請求項5】 前記アンドープ高屈折率半導体層の屈折
    率が前記活性層の屈折率と略同一であることを特徴とす
    る請求項4に記載の半導体レーザ。
  6. 【請求項6】 前記活性層および前記アンドープ高屈折
    率半導体層がInGaAs系の単一または多重の歪量子
    井戸からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体
    レーザ。
  7. 【請求項7】 下部低屈折率半導体層を積層方向にエピ
    タキシャル成長させ、当該下部低屈折率半導体層上に活
    性層を成長させたら、当該活性層の光出射側端面周辺を
    エッチングにより除去した後、当該除去部分に、当該活
    性層よりも広いバンドギャップを有するアンドープ高屈
    折率半導体層を積層方向にエピタキシャル成長させ、当
    該活性層および当該アンドープ高屈折率半導体層上に上
    部低屈折率半導体層をエピタキシャル成長させ、当該上
    部低屈折率半導体層上に上部層を成長させると共に、凸
    状をなす光導波路を光出射方向に沿って形成することを
    特徴とする半導体レーザの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記活性層がGaAsからなると共に、
    前記下部低屈折率半導体層がGaAlAsの層を有し、
    当該活性層の光出射側端面周辺をアンモニア/過酸化水
    素系のエッチング液によりエッチングすることを特徴と
    する請求項7に記載の半導体レーザの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記活性層がInGaAs系の単一また
    は多重の歪量子井戸からなると共に、前記下部低屈折率
    半導体層がGaAsの層またはGaAlAsの層を有
    し、当該活性層の光出射側端面周辺をカルボン酸系のエ
    ッチング液とアンモニア/過酸化水素系のエッチング液
    とで交互にエッチングすることを特徴とする請求項7に
    記載の半導体レーザの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記活性層がGaAs、GaAlAs
    またはInGaAsPのうちのいずれかまたはこれらの
    組み合わせからなると共に、前記下部低屈折率半導体層
    がInGaPの層またはInGaAlPの層を有し、当
    該活性層の光出射側端面周辺を硫酸系のエッチング液に
    よりエッチングすることを特徴とする請求項7に記載の
    半導体レーザの製造方法。
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