JP2000231444A - 座標入力装置および座標入力装置の座標値出力方法およびコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体 - Google Patents

座標入力装置および座標入力装置の座標値出力方法およびコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体

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JP2000231444A
JP2000231444A JP3341299A JP3341299A JP2000231444A JP 2000231444 A JP2000231444 A JP 2000231444A JP 3341299 A JP3341299 A JP 3341299A JP 3341299 A JP3341299 A JP 3341299A JP 2000231444 A JP2000231444 A JP 2000231444A
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Katsuyuki Kobayashi
克行 小林
Yuichiro Yoshimura
雄一郎 吉村
Kiwamu Kobayashi
究 小林
Atsushi Tanaka
淳 田中
Katsuhide Hasegawa
勝英 長谷川
Masaaki Kanashiki
正明 金鋪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外乱光の影響を受ける環境において、座標入
力画面上で指示具からのスポット光に基づく指示座標を
高分解能で高性能な座標入力位置を特定できる小型安価
な装置を提供することである。 【解決手段】 スクリーン上で指示具4より発光される
スポット光を複数のセンサ20X,20Yで検出し、該
検出した所定のしきい値以上の画素データ中よりスポッ
ト光のピーク値を特定して座標演算手段32が該指示位
置の座標演算処理を実行する構成を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、座標入力画面上に
発光素子から発する光を照射して座標位置を入力するた
めの座標入力用の指示具から発光される光を検出して座
標入力位置を確定処理する座標入力装置および座標入力
装置の座標値出力方法およびコンピュータが読み出し可
能なプログラムを格納した記憶媒体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の座標入力装置としては、CCDエ
リアセンサやリニアセンサを用いて画面上の光スポット
を撮像し、重心座標あるいはパターンマッチングを用い
るなどの画像処理を行って、座標値を演算して出力する
ものや、PSDと呼ばれる位置検出素子(スポットの位
置に対応した出力電圧が得られるアナログデバイス)を
用いるものなどが知られている。
【0003】例えば、特公平7−76902号公報に
は、可視光の平行ビームによる光スポットをビデオカメ
ラで撮像して座標を検出し、同時に赤外拡散光で制御信
号を送受する装置について開示されている。また、特開
平6−274266号公報には、リニアCCDセンサと
特殊な光学マスクを用いて座標検出を行う装置が開示さ
れている。
【0004】一方、特許第2503182号には、PS
Dを用いた装置について、その構成と出力座標の補正方
法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、大画面ディスプ
レイの画面の明るさが改善され、明るく照明された環境
においても十分使用できるようになってきており、需要
が拡大されつつある。そして、座標入力装置は、そのよ
うな大画面ディスプレイと組み合わせた環境においても
使用できるように、外乱光に強いことがますます必要に
なってきている。
【0006】また、近年、無線通信手段として、赤外線
を利用する機器が増加しており、赤外、可視光ともに外
乱光は、増加傾向にあるため、外乱光に強いことは、装
置の重要な特性の一つである。
【0007】しかしながら、前記特公平7−76902
号公報、前記特開平6−274266号公報からもわか
るように、従来のCCDセンサを用いるものは、光学フ
ィルタでしか外乱光を抑制することができない。
【0008】これに対して、前記特許第2503182
号のように、PSDを用いる装置では、光強度を周波数
変調し、この変調波を同期検波することにより、外乱光
の影響を抑制できるため、光学フィルタと併用すること
によって、外乱光に対しては強い特性を持っている。
【0009】また、大画面ディスプレイは、明るさの改
善と同時に高解像度化も進められている。このため、座
標入力装置の分解能も向上させる必要があるが、外乱光
に強いPSDを用いた装置ではこの点において問題があ
る。
【0010】すなわち、センサ出力電圧のダイナミック
レンジが入力範囲にそのまま対応しているため、例えば
全体を1000の座標に分解する場合には少なくとも6
0dB以上のS/N比が必要になり、さらに前記特許第
2503182号で述べられているように、直線性誤差
のデジタル補正が必須であるため、高精度なアナログ回
路と多ビットのAD変換器と演算回路とが必要になる。
【0011】さらに、センサ出力信号のS/N比は光量
と光スポットのシャープさに依存するため、前述した外
乱光の抑圧だけでは不十分であり、明るく高精度な光学
系も必要になる。このようなことから、装置自体が非常
に高価で、大型なものになってしまう。
【0012】さらに、CCDセンサを用い、分解能を高
める手法として、前記特公平7−76902号公報で
は、ビデオカメラを複数台同時使用することが開示され
ているが、これは装置が大型化し、高価になる。また、
一台で画素数の多いビデオカメラの場合には、複数のカ
メラを用いるよりもさらに大型化し、高価となる。
【0013】また、画像処理によって、画素数よりも高
い分解能を達成するには、膨大な画像データの高速処理
が必要となり、リアルタイム動作をさせるには非常に大
型で、高価なものとなってしまう。
【0014】また、前記特開平6−274266号公報
では、特殊な光学マスクと信号処理とによって高分解能
が得られるようにしており、外乱光が小さく良好なS/
N比が確保できれば高分解能化が可能である。
【0015】しかし、実際には、リニアセンサでは結像
が線状であり、点像となるエリアセンサに比べて面内で
外乱光との分離ができないため、外乱光の影響を受けや
すく、外乱光の少ない特殊な環境でしか実用にならない
という問題がある。
【0016】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、本発明の目的は、座標入力画面上で指
示具より発光されるスポット光を複数のセンサで検出
し、該検出した所定のしきい値以上の画素データ中より
スポット光のピーク値を特定して座標演算処理を実行す
ることにより、外乱光の影響を受ける環境において、座
標入力画面上で指示具からのスポット光に基づく指示座
標を高分解能で高性能な座標入力位置を特定できる小型
安価な装置を提供できる座標入力装置および座標入力装
置の座標値出力方法およびコンピュータが読み出し可能
なプログラムを格納した記憶媒体を提供することであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の発明
は、発光素子(図2に示す発光素子41)を備える指示
具(図4に示す指示具4)から発光される光を座標入力
画面(図1に示すスクリーン10)の所定位置に照射し
て光スポットを生成し、該光スポットを検出することに
より、前記座標入力画面の所定位置に対応した座標出力
信号を生成する座標入力装置であって、座標入力画面の
所定位置上で所定の周期で点滅する対応したスポット光
を直線上に配列されたセンサアレイにより検出する複数
のセンサ(図4に示すリニアセンサ20X,20Y)
と、各センサにより検出される前記スポット光の光量に
応じた電荷をセンサアレイを介して電荷を蓄えながら前
記光スポットの所定の周期に同期して前記スポット光の
点灯時と非点灯時との信号を各々別々に積分して各画素
の電荷を転送しながら前記スポット光の点灯時と非点灯
時との各信号から差分信号を求めて出力する撮像手段
(図8に示す積分部22,蓄積部23,リングCCD2
6,アンプ29)と、前記撮像手段から出力された差分
信号の最大値を示す最大画素を検知する検知手段(図4
に示す座標演算手段32)と、前記検知手段により検知
される最大画素前後各々m個の画素を選択する選択手段
(図4に示す座標演算手段32)と、前記選択手段で選
択された画素の出力データを用いて座標演算を行い前記
指示具により指示されている座標値を算出する座標演算
手段(図4に示す座標演算手段32)とを有するもので
ある。
【0018】本発明に係る第2の発明は、発光素子(図
2に示す発光素子41)を備える指示具4から発光され
る光を座標入力画面(図1に示すスクリーン10)の所
定位置に照射して光スポットを生成し、該光スポットを
検出することにより、前記座標入力画面の所定位置に対
応した座標出力信号を生成する座標入力装置であって、
座標入力画面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応
したスポット光を直線上に配列されたセンサアレイによ
り検出する複数のセンサ(図4に示すリニアセンサ20
X,20Y)と、各センサにより検出される前記スポッ
ト光の光量に応じた電荷をセンサアレイを介して電荷を
蓄えながら前記光スポットの所定の周期に同期して前記
スポット光の点灯時と非点灯時との信号を各々別々に積
分して各画素の電荷を転送しながら前記スポット光の点
灯時と非点灯時との各信号から差分信号を求めて出力す
る撮像手段(図8に示す積分部22,蓄積部23,リン
グCCD26,アンプ29)と、前記撮像手段から出力
された差分信号の最大値を示す最大画素を検知する検知
手段(図4に示す座標演算手段32)と、前記検知手段
により検知される最大画素前後各々m個の画素を選択す
る選択手段(図4に示す座標演算手段32)と、前記選
択手段で選択された2m+1個の画素データの有効性を
判定する判定手段(図4に示す座標演算手段32)と、
前記判定手段による判定結果に基づいて、前記選択手段
で選択された画素の出力データを用いて座標演算を行い
前記指示具により指示されている座標値を算出する座標
演算手段(図4に示す座標演算手段32)とを有するも
のである。
【0019】本発明に係る第3の発明は、前記判定手段
は、所定のしきい値レベルと2m+1個の画素データを
比較して前記選択手段で選択された2m+1個の画素デ
ータの有効性を判定するものである。
【0020】本発明に係る第4の発明は、前記判定手段
は、2m+1個の画素データの総和値と所定値を比較し
て前記選択手段で選択された2m+1個の画素データの
有効性を判定するものである。
【0021】本発明に係る第5の発明は、発光素子(図
2に示す発光素子41)を備える指示具(図4に示す指
示部4)から発光される光を座標入力画面(図1に示す
スクリーン10)の所定位置に照射して光スポットを生
成し、該光スポットを検出することにより、前記座標入
力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生成する座
標入力装置であって、座標入力画面の所定位置上で所定
の周期で点滅する対応したスポット光を直線上に配列さ
れたセンサアレイにより検出する複数のセンサ(図4に
示すリニアセンサ20X,20Y)と、各センサにより
検出される前記スポット光の光量に応じた電荷をセンサ
アレイを介して電荷を蓄えながら前記光スポットの所定
の周期に同期して前記スポット光の点灯時と非点灯時と
の信号を各々別々に積分して各画素の電荷を転送しなが
ら前記スポット光の点灯時と非点灯時との各信号から差
分信号を求めて出力する撮像手段(図8に示す積分部2
2,蓄積部23,リングCCD26,アンプ29)と、
前記撮像手段から出力された差分信号に基づく差分デー
タから特定の有効画素を選択する画素選択手段(図4に
示す座標演算手段32)と、前記画素選択手段により選
択された各特定の有効画素に対する差分データに基づい
て異なる座標演算処理を行う第1,第2の座標演算手段
(図4に示す座標演算手段32)と、前記第1,第2の
座標演算手段により演算された各座標値を比較して演算
された座標値の有効性を判定する判定手段(図4に示す
座標演算手段32)と、前記判定手段による判定結果に
基づいて、前記選択手段で選択された画素の出力データ
を用いて座標演算を行い前記指示具により指示されてい
る座標値を算出して出力する座標出力手段(図4に示す
座標演算手段32)とを有するものである。
【0022】本発明に係る第6の発明は、前記画素選択
手段は、前記撮像手段から出力される差分信号の最大値
を示す最大画素を検知するピーク検知手段と、前記ピー
ク検知手段により検知された前記最大画素前後各々m
個、つまり計2m+1個の有効データを抽出する第1の
抽出手段と、前記ピーク検知手段により検知された前記
最大画素前後各々m+1個、つまり計2m+3個の有効
データを抽出する第2の抽出手段とを備えるものであ
る。
【0023】本発明に係る第7の発明は、前記第1の座
標演算手段と前記第2の座標演算手段は異なる演算プロ
セスに従って座標値演算処理を実行するものである。
【0024】本発明に係る第8の発明は、座標入力画面
の所定位置上で所定の周期で点滅する対応したスポット
光を検出する受光素子(図4に示す受光素子6)と、前
記受光素子により検出される所定の周期で点滅する対応
したスポット光から特定周波数の信号を検波する検波手
段(図4に示す周波数検波手段71)と、前記検波手段
により検波される前記特定周波数の信号に基づいて前記
撮像手段による積分動作のタイミング制御を行う制御手
段(図4に示すセンサ制御手段31)とを有するもので
ある。
【0025】本発明に係る第9の発明は、前記撮像手段
は、転送されている電荷から一定量の電荷を除去する除
去手段(図8に示すスキム部28)を有するものであ
る。
【0026】本発明に係る第10の発明は、前記座標演
算手段は、前記差分信号中のピークレベルが所定値を超
えたことを検出することにより、前記撮像手段の積分動
作を停止させる積分制御手段を有するものである。
【0027】本発明に係る第11の発明は、前記撮像手
段に結像される前記光スポットの像の幅を前記各センサ
の画素の幅よりも大きくなるように調整(図7に示す円
筒レンズ90X,90Yにより調整する)したものであ
る。
【0028】本発明に係る第12の発明は、発光素子
(図2に示す発光素子41)を備える指示具(図4に示
す指示具4)から発光される光を座標入力画面(図1に
示すスクリーン10)の所定位置に照射して光スポット
を生成し、該光スポットを検出することにより、前記座
標入力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生成す
る座標入力装置の座標値出力方法であって、座標入力画
面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応したスポッ
ト光を直線上に配列されたセンサアレイにより検出する
複数のセンサ(図4に示すリニアセンサ20X,20
Y)から検出される前記スポット光の光量に応じた電荷
をセンサアレイを介して電荷を蓄えながら前記光スポッ
トの所定の周期に同期して前記スポット光の点灯時と非
点灯時との信号を各々別々に積分して各画素の電荷を転
送しながら前記スポット光の点灯時と非点灯時との各信
号から差分信号を求めて出力する撮像工程(図示しな
い)と、前記撮像工程から出力された差分信号の最大値
を示す最大画素を検知する検知工程(図16のステップ
(3))と、前記検知工程により検知される最大画素前
後各々m個の画素を選択する選択工程(図16のステッ
プ(3))と、前記選択工程で選択された画素の出力デ
ータを用いて座標演算を行い前記指示具により指示され
ている座標値を算出する座標演算工程(図16のステッ
プ(5),(7))とを有するものである。
【0029】本発明に係る第13の発明は、発光素子
(図2に示す発光素子41)を備える指示具(図4に示
す指示具4)から発光される光を座標入力画面(図1に
示すスクリーン10)の所定位置に照射して光スポット
を生成し、該光スポットを検出することにより、前記座
標入力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生成す
る座標入力装置の座標値出力方法であって、座標入力画
面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応したスポッ
ト光を直線上に配列されたセンサアレイにより検出する
複数のセンサ(図7に示すリニアセンサ20X,20
Y)から検出される前記スポット光の光量に応じた電荷
をセンサアレイ(図8に示すセンサアレイ21)を介し
て電荷を蓄えながら前記光スポットの所定の周期に同期
して前記スポット光の点灯時と非点灯時との信号を各々
別々に積分して各画素の電荷を転送しながら前記スポッ
ト光の点灯時と非点灯時との各信号から差分信号を求め
て出力する撮像工程(図示しない)と、前記撮像工程か
ら出力された差分信号の最大値を示す最大画素を検知す
る検知工程(図17に示すステップ(3))と、前記検
知工程により検知される最大画素前後各々m個の画素を
選択する選択工程(図14に示すステップ(3))と、
前記選択工程で選択された2m+1個の画素データの有
効性を判定する判定工程(図17に示すステップ
(4))と、前記判定工程による判定結果に基づいて、
前記選択工程で選択された画素の出力データを用いて座
標演算を行い前記指示具により指示されている座標値を
算出する座標演算工程(図17に示すステップ(5),
(7))とを有するものである。
【0030】本発明に係る第14の発明は、前記判定工
程(図17のステップ(4))は、所定のしきい値レベ
ルと2m+1個の画素データを比較して前記選択手段で
選択された2m+1個の画素データの有効性を判定する
ものである。
【0031】本発明に係る第15の発明は、前記判定手
段(図17のステップ(4))は、2m+1個の画素デ
ータの総和値と所定値を比較して前記選択手段で選択さ
れた2m+1個の画素データの有効性を判定するもので
ある。
【0032】本発明に係る第16の発明は、発光素子
(図2に示す発光素子41)を備える指示具から発光さ
れる光を座標入力画面(図1に示すスクリーン10)の
所定位置に照射して光スポットを生成し、該光スポット
を検出することにより、前記座標入力画面の所定位置に
対応した座標出力信号を生成する座標入力装置の座標値
出力方法であって、座標入力画面の所定位置上で所定の
周期で点滅する対応したスポット光を直線上に配列され
たセンサアレイにより検出する複数のセンサ(図4に示
すリニアセンサ20X,20Y)から検出される前記ス
ポット光の光量に応じた電荷をセンサアレイを介して電
荷を蓄えながら前記光スポットの所定の周期に同期して
前記スポット光の点灯時と非点灯時との信号を各々別々
に積分して各画素の電荷を転送しながら前記スポット光
の点灯時と非点灯時との各信号から差分信号を求めて出
力する撮像工程(図示しない)と、前記撮像工程から出
力された差分信号に基づく差分データから特定の有効画
素を選択する画素選択工程(図18のステップ(4),
(5))と、前記画素選択工程により選択された各特定
の有効画素に対する差分データに基づいて異なる座標演
算処理を行う第1,第2の座標演算工程(図18のステ
ップ(4),(5))と、前記第1,第2の座標演算工
程により演算された各座標値を比較して演算された座標
値の有効性を判定する判定工程(図18のステップ
(6))と、前記判定工程による判定結果に基づいて、
前記選択工程で選択された画素の出力データを用いて座
標演算を行い前記指示具により指示されている座標値を
算出して出力する座標出力工程(図18のステップ
(6),(9))とを有するものである。
【0033】本発明に係る第17の発明は、前記画素選
択工程は、前記撮像工程から出力される差分信号の最大
値を示す最大画素を検知するピーク検知工程(図18の
ステップ(4))と、前記ピーク検知工程により検知さ
れた前記最大画素前後各々m個、つまり計2m+1個の
有効データを抽出する第1の抽出工程(図18のステッ
プ(4))と、前記ピーク検知工程により検知された前
記最大画素前後各々m+1個、つまり計2m+3の有効
データを抽出する第2の抽出工程(図18のステップ
(5))とを備えるものである。
【0034】本発明に係る第18の発明は、前記第1の
座標演算工程と前記第2の座標演算工程は、異なる演算
プロセスに従って座標値演算処理を実行するものであ
る。
【0035】本発明に係る第19の発明は、座標入力画
面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応したスポッ
ト光を検出する受光素子により検出される所定の周期で
点滅する対応したスポット光から特定周波数の信号を検
波する検波工程(図示しない)と、前記検波工程により
検波される前記特定周波数の信号に基づいて前記撮像工
程による積分動作のタイミングを決定する決定工程(図
示しない)とを有するものである。
【0036】本発明に係る第20の発明は、前記撮像工
程は、転送されている電荷から一定量の電荷を除去する
除去工程(図示しない)を有するものである。
【0037】本発明に係る第21の発明は、前記座標演
算工程は、前記差分信号中のピークレベルが所定値を超
えたことを検出することにより、前記撮像工程の積分動
作を停止させる停止工程(図示しない)を有するもので
ある。
【0038】本発明に係る第22の発明は、前記撮像工
程に結像される前記光スポットの像の幅を前記各センサ
の画素の幅よりも大きくなるように調整するものであ
る。
【0039】本発明に係る第23の発明は、発光素子
(図2に示す発光素子41)を備える指示具(図4に示
す指示具4)から発光される光を座標入力画面(図1に
示すスクリーン10)の所定位置に照射して光スポット
を生成し、該光スポットを検出することにより、前記座
標入力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生成す
る座標入力装置を制御するコンピュータが読み出し可能
なプログラムを格納した記憶媒体であって、座標入力画
面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応したスポッ
ト光を直線上に配列されたセンサアレイにより検出する
複数のセンサ(図4に示すリニアセンサ20X,20
Y)から検出される前記スポット光の光量に応じた電荷
をセンサアレイを介して電荷を蓄えながら前記光スポッ
トの所定の周期に同期して前記スポット光の点灯時と非
点灯時との信号を各々別々に積分して各画素の電荷を転
送しながら前記スポット光の点灯時と非点灯時との各信
号から差分信号を求めて出力する撮像工程(図示しな
い)と、前記撮像工程から出力された差分信号の最大値
を示す最大画素を検知する検知工程(図16のステップ
(3))と、前記検知工程により検知される最大画素前
後各々m個の画素を選択する選択工程(図16のステッ
プ(3))と、前記選択工程で選択された画素の出力デ
ータを用いて座標演算を行い前記指示具により指示され
ている座標値を算出する座標演算工程(図16のステッ
プ(5),(7))とを有するコンピュータが読み出し
可能なプログラムを記憶媒体に格納したものである。
【0040】本発明に係る第24の発明は、発光素子
(図2に示す発光素子41)を備える指示具(図4に示
す指示具4)から発光される光を座標入力画面の所定位
置に照射して光スポットを生成し、該光スポットを検出
することにより、前記座標入力画面の所定位置に対応し
た座標出力信号を生成する座標入力装置を制御するコン
ピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒
体であって、座標入力画面(図1に示すスクリーン1
0)の所定位置上で所定の周期で点滅する対応したスポ
ット光を直線上に配列されたセンサアレイにより検出す
る複数のセンサ(図7に示すリニアセンサ20X,20
Y)から検出される前記スポット光の光量に応じた電荷
をセンサアレイ(図8に示すセンサアレイ21)を介し
て電荷を蓄えながら前記光スポットの所定の周期に同期
して前記スポット光の点灯時と非点灯時との信号を各々
別々に積分して各画素の電荷を転送しながら前記スポッ
ト光の点灯時と非点灯時との各信号から差分信号を求め
て出力する撮像工程(図示しない)と、前記撮像工程か
ら出力された差分信号の最大値を示す最大画素を検知す
る検知工程(図17に示すステップ(3))と、前記検
知工程により検知される最大画素前後各々m個の画素を
選択する選択工程(図17に示すステップ(3))と、
前記選択工程で選択された2m+1個の画素データの有
効性を判定する判定工程(図17に示すステップ
(4))と、前記判定工程による判定結果に基づいて、
前記選択工程で選択された画素の出力データを用いて座
標演算を行い前記指示具により指示されている座標値を
算出する座標演算工程(図17に示すステップ(5),
(7))とを有するコンピュータが読み出し可能なプロ
グラムを記憶媒体に格納したものである。
【0041】本発明に係る第25の発明は、前記判定工
程(図17のステップ(4))は、所定のしきい値レベ
ルと2m+1個の画素データを比較して前記選択手段で
選択された2m+1個の画素データの有効性を判定する
コンピュータが読み出し可能なプログラムを記憶媒体に
格納したものである。
【0042】本発明に係る第26の発明は、前記判定手
段(図17のステップ(4))は、2m+1個の画素デ
ータの総和値と所定値を比較して前記選択手段で選択さ
れた2m+1個の画素データの有効性を判定するコンピ
ュータが読み出し可能なプログラムを記憶媒体に格納し
たものである。
【0043】本発明に係る第27の発明は、発光素子
(図2に示す発光素子41)を備える指示具から発光さ
れる光を座標入力画面(図1に示すスクリーン10)の
所定位置に照射して光スポットを生成し、該光スポット
を検出することにより、前記座標入力画面の所定位置に
対応した座標出力信号を生成する座標入力装置を制御す
るコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した
記憶媒体であって、座標入力画面の所定位置上で所定の
周期で点滅する対応したスポット光を直線上に配列され
たセンサアレイにより検出する複数のセンサ(図4に示
すリニアセンサ20X,20Y)から検出される前記ス
ポット光の光量に応じた電荷をセンサアレイを介して電
荷を蓄えながら前記光スポットの所定の周期に同期して
前記スポット光の点灯時と非点灯時との信号を各々別々
に積分して各画素の電荷を転送しながら前記スポット光
の点灯時と非点灯時との各信号から差分信号を求めて出
力する撮像工程(図示しない)と、前記撮像工程から出
力された差分信号に基づく差分データから特定の有効画
素を選択する画素選択工程(図18のステップ(4),
(5))と、前記画素選択工程により選択された各特定
の有効画素に対する差分データに基づいて異なる座標演
算処理を行う第1,第2の座標演算工程(図18のステ
ップ(4),(5))と、前記第1,第2の座標演算工
程により演算された各座標値を比較して演算された座標
値の有効性を判定する判定工程(図18のステップ
(6))と、前記判定工程による判定結果に基づいて、
前記選択工程で選択された画素の出力データを用いて座
標演算を行い前記指示具により指示されている座標値を
算出して出力する座標出力工程(図18のステップ
(6),(9))とを有するものである。
【0044】本発明に係る第28の発明は、前記画素選
択工程は、前記撮像工程から出力される差分信号の最大
値を示す最大画素を検知するピーク検知工程(図18の
ステップ(4))と、前記ピーク検知工程により検知さ
れた前記最大画素前後各々m個、つまり計2m+1個の
有効データを抽出する第1の抽出工程(図18のステッ
プ(4))と、前記ピーク検知工程により検知された前
記最大画素前後各々m+1個、つまり計2m+3の有効
データを抽出する第2の抽出工程(図18のステップ
(5))とを備えるコンピュータが読み出し可能なプロ
グラムを記憶媒体に格納したものである。
【0045】本発明に係る第29の発明は、前記第1の
座標演算工程と前記第2の座標演算工程は、異なる演算
プロセスに従って座標値演算処理を実行するコンピュー
タが読み出し可能なプログラムを記憶媒体に格納したも
のである。
【0046】本発明に係る第30の発明は、座標入力画
面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応したスポッ
ト光を検出する受光素子により検出される所定の周期で
点滅する対応したスポット光から特定周波数の信号を検
波する検波工程(図示しない)と、前記検波工程により
検波される前記特定周波数の信号に基づいて前記撮像工
程による積分動作のタイミングを決定する決定工程(図
示しない)とを有するコンピュータが読み出し可能なプ
ログラムを記憶媒体に格納したものである。
【0047】本発明に係る第31の発明は、前記撮像工
程は、転送されている電荷から一定量の電荷を除去する
除去工程(図示しない)を有するコンピュータが読み出
し可能なプログラムを記憶媒体に格納したものである。
【0048】本発明に係る第32の発明は、前記座標演
算工程は、前記差分信号中のピークレベルが所定値を超
えたことを検出することにより、前記撮像工程の積分動
作を停止させる停止工程(図示しない)を有するコンピ
ュータが読み出し可能なプログラムを記憶媒体に格納し
たものである。
【0049】本発明に係る第33の発明は、前記撮像工
程に結像される前記光スポットの像の幅を前記各センサ
の画素の幅よりも大きくなるように調整するコンピュー
タが読み出し可能なプログラムを記憶媒体に格納したも
のである。
【0050】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕図1は、本発明
の第1実施形態を示す座標入力装置の構成を説明する概
略図であり、大別して、座標入力画面であるスクリーン
10に対して光スポットを形成する指示具4と、光スポ
ット5のスクリーン10上の位置座標等を検出する座標
検出器1とからなり、出力装置としてスクリーン10に
画像、或いは前述の位置情報等を表示する投射型表示装
置(搬像部)8が記載されている。
【0051】図において、座標検出器1は、座標検出セ
ンサ部2と、このセンサ部の制御および座標演算などを
行うコントローラ3,制御信号検出センサ6,信号処理
部7とから構成されており、指示具4の光スポット5の
スクリーン10上の座標位置、及び指示具4の後述する
各スイッチの状態に対応する制御信号とを検出して、コ
ントローラ3によって外部接続装置(不図示)にその情
報を通信するようにしている。
【0052】投射型表示装置8は、コンピュータ(図示
せず)などの外部接続装置である表示信号源からの画像
信号が入力される画像信号処理部81と、これにより制
御される液晶パネル82,ランプ83,ミラー84,コ
ンデンサレンズ85からなる照明光学系と、液晶パネル
82の像をスクリーン10上に投影する投影レンズ86
とからなり、所望の画像情報をスクリーン10に表示す
ることができる。スクリーン10は、投射画像の観察範
囲を広くするために適度な光拡散性を持たせてあるの
で、指示具4から発射された光ビームも光スポット5の
位置で拡散され、画面上の位置や光ビームの方向によら
ず、光スポット5の位置で拡散された光の一部が座標検
出器1に入射する様に構成されている。
【0053】図2は、図1に示した指示具4の詳細を説
明する断面構成図であり、図1と同一のものには同一の
符号を付してあり、当該指示具4は、光ビームを発射す
る半導体レーザからなる発光素子41と、その発光を駆
動制御する発光制御手段42、電源部44並びに4個の
操作用スイッチ43A〜43Dとを内蔵している。
【0054】図において、発光制御手段42は、4個の
操作用スイッチ43A〜43Dの状態により、発光のO
N/OFFと、後述する変調方法とによって、制御信号
を重畳した発光制御を行う。
【0055】図3は、図2に示した指示具4の動作モー
ドを示す図であり、スイッチA〜Dは、図2のスイッチ
43A〜43Dに対応している。
【0056】なお、図において、「発光」とは発光信号
(座標信号)に対応し、「ペンダウン」、「ペンボタ
ン」とは制御信号に対応する。
【0057】操作者は、指示具4を握ってスクリーン1
0にその先端を向ける。この時、スイッチ43Aは親指
が自然に触れる位置に配置されており、これを押すこと
によって光ビーム45が発射される。これにより、スク
リーン10上に光スポット5(図1参照)が生成され、
所定の処理によって座標信号が出力され始めるが、この
状態ではペンダウン及びペンボタンの制御信号は「OF
F」の状態である。このため、スクリーン10上では、
カーソルの動きやボタンのハイライト切換えなどによる
操作者への指示位置の明示のみが行われる。
【0058】また、人差し指及び中指が自然に触れる位
置に配置されたスイッチ43C,43Dを押すことによ
って、図3に示すように「ペンダウン」及び「ペンボタ
ン」の制御信号が、発光信号に重畳された信号となる。
すなわち、スイッチ43Cを押すことによって「ペンダ
ウン」の状態となり、文字や線画の入力を開始したり、
ボタンを選択決定するなどの画面制御が実行できる。
【0059】同様に、スイッチ43Dを押すことによっ
て「ペンボタン」の状態となり、メニューの呼び出しな
どの別機能に対応させることができる。これにより、操
作者は、片手でスクリーン10上の任意の位置で、すば
やく正確に文字や図形を描いたり、ボタンやメニューを
選択したりすることによって、軽快に操作することがで
きる。
【0060】また、指示具4の先端部には、スイッチ4
3Bが設けられていて、スクリーン10に指示具4を押
し付けることによって動作するスイッチである。操作者
が、指示具4を握り、指示具4の先端部をスクリーン1
0に押し付けるペンダウン状態となるので、余分なボタ
ン操作を行うことなしに自然なペン入力操作を行うこと
ができる。また、スイッチ43Aはペンボタンの役割を
持つ。もちろん画面に押し付けないでスイッチ43Aを
押せば、カーソルのみを動かすこともできる。
【0061】実際上、文字や図形の入力は画面から離れ
て行うより、直接画面に触れた方が遙かに操作性,正確
性が良い。本実施形態では、このように4個のスイッチ
を用いて画面から離れていても、また、直前にいても、
自然で快適な操作が可能であり、場合によって使い分け
ることができるように構成されている。
【0062】さらには、直接入力専用(ポインタとして
使用しない)ならば、光ビームでなく拡散光源でよいの
で、半導体レーザよりも安価で長寿命のLEDを用いる
ことも可能である。
【0063】また、このように近接用、遠隔用の2種類
の指示具4を用いたり、同時に2人以上で操作する、あ
るいは色や太さなど属性の異なる複数の指示具4を用い
る場合のために、発光制御手段42は、固有のID番号
を制御信号と共に送信するように設定されている。
【0064】そして、送信されたID番号に対応して、
描かれる線の太さや色などの属性を外部接続機器側のソ
フトウエアなどで決定するようになっており、スクリー
ン10上のボタンやメニューなどで設定変更することが
できる。この操作は、指示具4に別途操作ボタン等を設
けて変更指示信号を送信するようにしてもよく、これら
の設定については指示具4内部あるいは座標検出器1内
に状態を保持するようにしてID番号ではなく、属性情
報を外部接続機器へ送信するように構成することも可能
である。
【0065】また、このような追加の操作ボタンは、他
の機能、例えば表示装置の点滅や信号源の切換、録画装
置などの操作などを行えるようにも設定可能である。さ
らに、スイッチ43A,43Bのいずれか一方、または
両方に圧力検出手段を設けることによって筆圧検出を行
い、この筆圧データを制御信号と共に送信するなど各種
の有用な信号を送信することが可能である。
【0066】指示具4のスイッチ43Aまたはスイッチ
43Bが「ON」になると、発光が開始され、その発光
信号は比較的長い連続するパルス列からなるリーダ部
と、これに続くコード(メーカIDなど)とからなるヘ
ッダ部をまず出力し、その後、ペンIDや制御信号など
からなる送信データ列が予め定義された順序と形式に従
ってその情報を順次出力する(後述する図5に示すLS
G信号参照)。
【0067】なお、本実施形態では各データビットにお
いて、「1」ビットは「0」ビットに対して2倍の間隔
をもつような変調形式で形成しているが、データの符号
化方式については種々のものが使用可能である。
【0068】しかしながら、後述する様に座標検出のた
めには平均光量が一定していること、またPLLの同調
を行うにはクロック成分が十分大きいこと等が望まし
く、送信すべきデータ量から見て冗長度を比較的高くし
ても支障はない等を勘案して、本実施形態においては、
6ビット(64個)のデータを10ビット長のコードの
うち、「1」と「0」が同数で、かつ、「1」あるいは
「0」の連続数が3以下の108個のコードに割り付け
る方法で符号化している。
【0069】このような符号化方式をとることによっ
て、平均電力が一定になり、また十分なクロック成分が
含まれるので、復調時に容易に安定した同期信号を生成
することができる。
【0070】また、前述したようにペンダウンおよびペ
ンボタンの制御信号は、2ビットであるがIDなどその
他の長いデータも送信しなければならない。そこで、本
実施形態では、24ビットを1ブロックとして、先頭の
2ビットは制御信号、次の2ビットは内容識別コード
(例えば、筆圧信号は「00」、IDは「11」等)、
次の2ビットはこれらのパリティ、その後に、16ビッ
トのデータと2ビットのパリティとを並べて、1ブロッ
クのデータとして構成する。
【0071】このようなデータを前述したような方式に
より符号化すると、40ビット長の信号になる。その先
頭に10ビット長のシンクコードを付加する。このシン
クコードは「0」が4個、「1」が5個連続する、ある
いはその反転パターン(直前のブロックの終わりが、
「1」か「0」かで切り替える)という特殊なコードを
使用して、データワードとの識別が容易で、データ列の
途中においても確実にその位置を識別してデータの復元
ができるようになっている。
【0072】従って、1ブロックで50ビット長の伝送
信号となり、制御信号と16ビットのIDまたは筆圧等
のデータを送信していることになる。本実施形態では、
第1の周波数60kHzの1/8の7.5kHzを第2
の周波数としているが、前述のような符号化方式を採用
しているため、平均伝送ビットレートは、この2/3の
5kHzとなる。さらに、1ブロックが50ビットなの
で、100Hzでは1ブロック24ビットのデータを送
信していることになる。
【0073】したがって、パリティを除いた実効ビット
レートは、2000ビット/秒である。このように冗長
性は高いが、誤検出を防止し、同期を容易にすることが
非常に簡単な構成で実現できる方式となっている。
【0074】また、後述のセンサ制御のための位相同期
信号と、シンクコードの繰り返し周期のチェックとを併
用することによって、信号に短いドロップアウトが発生
した場合でも追従ができ、逆に実際に、ペンアップやダ
ブルタップのような素早い操作を行った場合との識別
は、ヘッダ信号の有無によって確実に行えるようにもな
っている。
【0075】図4は、図1に示した座標検出器1の内部
構成を示すブロック図であり、図1と同一のものには同
一の符号を付してある。
【0076】図において、座標検出器1には、集光光学
系によって高感度に光量検出を行う受光素子6と、結像
光学系によって光の到来方向を検出する2つのリニアセ
ンサ20X,2OYとが設けられており、指示具4に内
蔵された発光素子41からの光ビームにより、スクリー
ン10上に生成された光スポット5からの拡散光をそれ
ぞれ受光する。
【0077】受光素子6には、集光光学系としての集光
レンズ6a(図1参照)が装着されており、スクリーン
10上の全範囲から高感度で所定波長の光量を検知す
る。この検知出力は、周波数検波手段71によって検波
された後、制御信号検出手段72において制御信号(指
示具4の発光制御手段42によって重畳された信号)な
どのデータを含むデジタル信号が復調される。
【0078】図5,図6は、図4に示した座標検出器1
の動作を説明するためのタイミングチャートであり、特
に、その制御信号の復元動作タイミングチャートに対応
する。
【0079】図5において、先に述べたようなビット列
からなるデータ信号は、受光素子6で光出力信号LSG
として検出され、周波数検波手段71で検波される。周
波数検波手段71は、光出力信号LSGの中で最も高い
第1の周波数のパルス周期に同調するように構成され、
光学的なフィルタと併用することによって、外乱光の影
響を受けることなく、変調信号CMDを復調する。
【0080】この検波方法は広く実用されている赤外線
リモートコントローラと同様であり、信頼性の高い無線
通信方式である。本実施形態では、この第1の周波数と
しては、一般に使用されている赤外線リモートコントロ
ーラより高い帯域である60KHzを用い、同時に使用
しても誤動作することの無いように構成したが、この第
1の周波数を一般に使用されている赤外線リモートコン
トローラと同じ帯域にすることも可能であり、このよう
な場合にはIDなどで識別することによって誤動作を防
止する。
【0081】さて、周波数検波手段71により検波され
た変調信号CMDは、制御信号検出手段72によってデ
ジタルデータとして解釈され、前述したペンダウンやペ
ンボタンなどの制御信号が復元される。この復元された
制御信号は、通信制御手段33に送られる。
【0082】また、変調信号CMDに含まれる第2の周
波数であるコード変調の周期は、センサ制御手段31に
よって検出され、この信号によってリニアセンサ20
X,20Yを制御する。
【0083】すなわち、センサ制御手段31では、図5
に示したヘッダ部(HEADER)のタイミングでリセ
ットし、その後、変調信号CMDの立ち下がりに位相同
期した信号LCKを生成する。従って、この生成された
信号LCKは、指示具4の発光の有無に同期した一定周
波数の信号となる。
【0084】また、変調信号CMDからは、光入力の有
無を示す信号LONと、この信号LONによって起動さ
れるセンサリセット信号RCLとが生成される。このセ
ンサリセット信号RCLがハイレベルの間に2つのリニ
アセンサ20X,20Yはリセットされ、信号LCKの
立ち上がりに同期したセンサリセット信号RCLの立ち
下がりのタイミングによって後述する同期積分動作が開
始される。
【0085】一方、制御信号検出手段72はヘッダ部を
検出し、他の機器やノイズではなく、指示具4からの入
力が開始されたことを確認すると、この確認を示す信号
が通信制御手段33からセンサ制御手段31に伝達さ
れ、リニアセンサ20X,20Yの動作有効を示す信号
CONがハイレベルにセットされ、座標演算手段32の
動作が開始される。
【0086】図6は、光出力信号LSGが無くなり、一
連動作の終了時におけるタイミングチャートであり、光
出力信号LSGから検波された変調信号CMDがローレ
ベルを一定時間以上続けると、光入力の有無を示す信号
LONがローレベルになり、さらに、センサ動作有効を
示す信号CONもローレベルとなり、その結果、リニア
センサ20X,20Yによる座標の出力動作を終了す
る。
【0087】図7は、図4に示した座標検出器1内に設
けられる2つのリニアセンサ20X,20Yの配置関係
を示す斜視図であり、図1,図4と同一のものには同一
の符号を付してある。
【0088】図において、結像光学系としての円筒レン
ズ90X,90Yによって光スポット5の像が各センサ
の感光部21X,21Yに線状像91X,91Yとして
結像する。
【0089】これら2つのリニアセンサ20X,20Y
を正確に直角に配置することによって、それぞれがX座
標、Y座標を反映した画素にピークを持つ出力が得られ
る。そして、これら2つのセンサは、図4に示すセンサ
制御手段31によって制御され、出力信号はセンサ制御
手段31に接続されたAD変換手段31Aによってデジ
タル信号として座標演算手段32に送られ、出力座標値
を計算し、その結果を制御信号検出手段72からの制御
信号などのデータと共に通信制御手段33を介して、所
定の通信方法で外部制御装置(図示せず)に送出する。
【0090】また、調整時など通常と異なる動作(例え
ば、ユーザ校正値の設定)を行わせるために、通信制御
手段33の方からセンサ制御手段31、座標演算手段3
2ヘモード切換え信号が送られる。
【0091】なお、本実施形態では、光スポット5の像
が各センサの画素の数倍の像幅となるように焦点調節を
行って、故意にボケを生じさせている。直径1.5mm
のプラスチック製の円筒レンズと画素ピッチ約15μ
m、有効64画素のリニアCCD、赤外線LEDを用い
た実験によれば、最もシャープな結像をさせると、約4
0度の画角全面にわたって15μm以下の像幅となり、
このような状態では画素間分割演算結果が階段状に歪ん
でしまうことが判明した。
【0092】そこで、像幅が「30」から「60」μm
程度となるように、レンズの位置を調節すると、非常に
滑らかな座標データが得られた。もちろん、大きくぼけ
させると、ピークレベルが小さくなってしまうので、数
画素程度の像幅が最適である。
【0093】さらに、画素数の少ないCCDと、適度に
ボケた光学系を用いることが、本実施形態のポイントの
一つであり、このような組み合わせを用いることによっ
て、演算データ量が少なく、小さなセンサと光学系で非
常に高分解能、高精度、高速で、かつ、低コストな座標
入力装置を実現できるものである。
【0094】アレイ状に配置されたX座標検出用のリニ
アセンサ20X,Y座標検出用のリニアセンサ20Yは
同一の構成であり、その内部構成を図8示す。
【0095】図8は、図7に示したX座標検出用のリニ
アセンサ20X,Y座標検出用のリニアセンサ20Yの
構成を説明するブロック図である。
【0096】図において、受光部であるセンサアレイ2
1はN個の画素(本実施形態では64画素)からなり、
受光量に応じた電荷が積分部22に蓄えられる。積分部
22は、N個からなり、ゲートICGに電圧を加えるこ
とによってリセットできるため、電子シャッタ動作が可
能である。この積分部22に蓄えられた電荷は、電極S
Tにパルス電圧を加えることによって蓄積部23に転送
される。
【0097】この蓄積部23は、2N個からなり、指示
具4の発光タイミングに同期した信号LCKのH(ハイ
レベル)とL(ローレベル)とにそれぞれ対応して別々
に電荷が蓄積される。
【0098】その後、光の点滅に同期して各々別々に蓄
積された電荷は、転送クロックを簡単にするために設け
られた2N個からなるシフト部24を介して、2N個か
らなるリニアCCD部25に転送される。
【0099】これにより、リニアCCD部25には、N
画素のセンサ出力の光の点滅に各々対応した電荷が隣接
して並んで記憶されることになる。これらリニアCCD
部25に並べられた電荷は、2N個からなるリングCC
D部26に順次転送される。このリングCCD部26
は、信号RCLによってCLR部27で空にされた後、
リニアCCD部25からの電荷を順次蓄積していく。
【0100】このようにして蓄積された電荷は、アンプ
29によって読み出される。このアンプ29は、非破壊
で蓄積電荷量に比例した電圧を出力するものであり、実
際には、隣接した電荷量の差分、すなわち、発光素子4
1の点灯時の電荷量から非点灯時の電荷量を差し引いた
差分の値を増幅して出力する。
【0101】この時得られるリニアセンサ20X,20
Yの出力波形の一例を図9,図10に示す。
【0102】図9,図10は、図4,図7に示したリニ
アセンサ20X,20Yの出力波形の一例を示す特性図
であり、縦軸に出力レベルを示す。
【0103】なお、図9において、Bの波形は発光素子
41の点灯時の信号のみを読み出したときの波形であ
り、Aの波形は発光素子41の非点灯時の波形、すなわ
ち、外乱光のみの波形である(図8に示したように、リ
ングCCD部26には、これらA,Bの波形に対応する
画素の電荷が隣接して並んでいる)。
【0104】アンプ29は(その隣接する電荷量の差分
値(B−Aの波形)を非破壊増幅して出力することにな
るが、これにより指示具4からの光のみの像の信号を得
ることができ、外乱光(ノイズ)の影響を受けることな
く安定した座標入力が可能となる。
【0105】また、図9に示したB−Aの波形の最大値
をPEAK値と定義すれば、光に対してセンサが機能す
る蓄積時間を増大させれば、その時間に応じてPEAK
値は増大する。
【0106】言い換えれば、信号LCKの1周期分の時
間を単位蓄積時間とし、それを単位として蓄積回数nを
定義すれば、蓄積回数nを増大させることでPEAK値
は増大し、このPEAK値が所定の大ささ(後述するし
きい値TH1)に達したことを検出することで、常に一
定した品位の出力波形を得ることができる。
【0107】一方、外乱光が非常に強い場合、差分波形
B−Aのピークが十分な大きさになる前に、リングCC
D部26の転送電荷が飽和してしまう恐れがある。この
ような場合を考慮して、センサにはスキム機能を有する
スキム部28が付設されている。
【0108】スキム部28は、非点灯信号のレベルを監
視し、図10において、n回目のAnで信号レベルが所
定の値を超えている場合(図中、一点鎖線)、一定量の
電荷をA,Bの各画素から抜き取るようにする。
【0109】これにより、次のn+1回目には、An+
1に示すような波形となり、これを繰り返すことによっ
て、非常に強い外乱光があっても飽和することなく、信
号電荷の蓄積を続けることができる。
【0110】従って、点滅光の光量が微弱であっても、
多数回積分動作を継続することによって、十分な大きさ
の信号波形を得ることが可能になる。
【0111】特に、指示具4に可視光域の発光源を用い
る場合、表示画像の信号が重畳するので、前述したスキ
ム機能と差分出力を用いることによって、非常にノイズ
の少ないシャープな波形を得ることが可能となる。
【0112】図11は、本実施形態に係る座標入力装置
における第1のデータ処理手順の一例を示すフローチャ
ートであり、センサ制御手段31によるリニアセンサ2
0X,20Yのセンサ制御の一連の動作手順に対応す
る。なお、(1)〜(11)は各ステップを示す。
【0113】センサ制御手段31は、センサ制御動作を
開始すると、ステップ(1)で、図5に示した信号CO
Nを監視する。そして、信号CONがハイレベルになる
と、ステップ(2)で、フラグponを「1」にセット
し、蓄積回数nを「0」にリセットし、ステップ(3)
でセンサ出力のPEAK値(ピークレベル)が所定の大
きさ(しきい値TH1)より大きいか否かを判定し、し
きい値TH1より小さいと判定した場合は、ステップ
(4)で蓄積回数nが第1の所定回数n0を超えている
かを判定し、超えていないと判定した場合は、ステップ
(5)に移り、蓄積回数nを「1」インクリメントし
て、ステップ(3)に戻る。
【0114】一方、ステップ(3)で、PEAK値がT
H1より大きいと判定され、あるいはステップ(4)
で、蓄積回数nが第1の所定回数n0を超えていると判
定された場合は、ステップ(6)に進み、積分停止信号
RONがハイレベル(H)になって、積分動作は停止さ
れる。そして、座標演算手段32による座標値演算の処
理が開始される。
【0115】その後、ステップ(7)とステップ(8)
のループで第2の所定回数n1を超えていると判定され
た場合は、ステップ(9)で、積分停止信号RONがロ
ーレベルになり、同時に、信号LCKの周期の数倍(図
6の例では2倍)の間センサリセット信号RCLがハイ
レベルになって、ステップ(11)に進み、信号CON
がハイレベルであると判定されている間は、ステップ
(2)〜(11)の動作が繰り返され、前記の所定回数
n1で決まる周期ごとに座標値演算が行われる。
【0116】一方、ステップ(11)で、信号CONが
ローレベルであると判定された場合は、ごみなどの影響
で、信号CONがドロップしても、1回のみは状態を保
持するように、ステップ(10)で、1サイクルタイム
を待機し、ステップ(1)へ戻り、もし、連続して2周
期期の間、信号CONがローレベルであると判定された
場合は、ステップ(1)からステップ(12)に進み、
フラグponが「0」にリセットされ、シンク信号待ち
の状態になって、ステップ(1)に戻る。
【0117】このドロップアウト対策部分は、ステップ
(1)に示すように、1周期でなくもっと長くすること
も可能であり、外乱が少なければ、逆に無くしてしまっ
てもよいことは言うまでもない。
【0118】なお、ここの1周期を前述のデータブロッ
クの周期の自然数倍として、シンクコードのタイミング
と一致させ、信号CONの代りにシンクコード検出信号
を用いても同様の動作を行える。
【0119】また、座標検出器1に到達する指示具4の
光は、指示具4に内蔵された電源部(電池)44の消耗
により変動する他、指示具4の姿勢によっても変動す
る。特に、スクリーン10の光拡散性が小さい場合、表
示画像の正面輝度は向上するが、この指示具4の姿勢に
よるセンサヘの入力光量の変動が大きくなってしまう。
【0120】しかしながら、本実施形態では、このよう
な場合であっても、積分回数が自動的に追従して常に安
定した出力信号を得ることができるので、安定した座標
検出が可能となる優れた効果が得られる。
【0121】また、レーザポインタのビームがあまり散
乱されずにセンサに入射した場合は、かなり強い光が入
る事になるが、このような場合であっても安定した座標
検出ができることは明らかである。
【0122】また、画面に直接接触させて使用するLE
Dを用いたペンタイプとレーザポインタとを併用する場
合、LEDはより大きな光量のものが使用可能であるの
で、前記図11に示した積分回数n0,n1をID信号
によってペンかポインタかを判別して切換え、ペンの場
合はサンプリングを高速に、ポインタの場合は低速にす
ることも可能である。
【0123】実際、文字入力のように繊細な描画作業は
ポインタでは不可能であり、むしろ低速サンプリングに
よって滑らかな線を描けるほうが使い勝手がよく、この
ような切換えを設けることも有効である。
【0124】以上述べてきたように、点滅光に高周波数
のキャリアを加え、そのキャリアを周波数検波して得た
所定周期の復調信号によって積分動作のタイミング制御
を行うようにしたので、指示具4と搬像部8とをコード
レスで同期させることができ、使い勝手の良い座標入力
装置を実現することができる。
【0125】また、レーザビームを用いることによって
画面から離れた位置で容易に操作することが可能となる
優れた利点も得られる。また、積分手段からの差分信号
中のピークレベルが所定レベルを超えたことを検出し積
分動作を停止させる積分制御手段を設けたので、光量が
変化してもほぼ一定レベルの光スポット像の信号を作成
でき、これにより、常に安定した高分解能な座標演算結
果を得ることができる。
【0126】以下、図4に示した座標演算手段32にお
ける座標演算処理について説明する。
【0127】上述したようにして得られた2つのリニア
センサ20X,20Yの出力信号(アンプ29からの差
分信号)は、センサ制御手段31に設けられたAD変換
手段31Aでデジタル信号として座標演算手段32に送
られ、座標値が計算される。座標値の演算は、まず、X
座標、Y座標の各方向の出力データに対して、センサ上
の座標値(X1,Y1)が求められる。なお、演算処理
は、X,Y同様であるので、Xのみについて説明する。
【0128】図12は、本実施形態に係る座標入力装置
における第2のデータ処理手順の一例を示すフローチャ
ートであり、座標演算手段32における座標演算の処理
手順に対応する。なお、(1)〜(10)は各ステップ
を示す。
【0129】まず、ステップ(1)で、カウンタcon
tを「0」に初期化し、ステップ(2)で、任意の座標
入力点(後述する基準点設定モードでは座標が既知の所
定点)での各画素の差分信号である差分データDx
(n)(本実施形態の場合、画素数n=64)が読み込
まれ、例えば座標演算手段32内の図示しないバッファ
メモリに蓄えられる。
【0130】次に、ステップ(3)では、あらかじめ設
定しておいたしきい値Vと比較し、しきい値V以上のデ
ータ値Ex(n)を導出する。このデータを用いて、ス
テップ(4)で、センサ上の座標X1を算出する。
【0131】なお、本実施形態では、重心法により出力
データの重心を算出しているが、出力データEx(n)
のピーク値を求める方法(例えば微分法による)等、計
算の方法は複数あることは言うまでもない。
【0132】次に、ステップ(5)で、座標演算処理の
モードが基準点モードであるあるかどうかを判定し、Y
ESならばステップ(8)で、カウンタcontを
「1」インクリメントし、ステップ(9)で、該カウン
タcontの内容が「2」より大かどうかを判定して、
YESならば処理を終了する。
【0133】一方、ステップ(9)で、NOと判定され
た場合には、ステップ(10)で、得られたX方向セン
サの重心値を、X1contとして導出し、既知の座標値α
contとを合わせてバッファ上に記憶して、ステップ
(2)へ戻る(本実施形態の場合、cont=1,
2)。
【0134】一方、ステップ(5)で、基準点設定モー
ドでないと判定された場合には、ステップ(6)で、ス
テップ(10)で、バッファ上に記憶された値を用い
て、導出すべき座標入力点のX座標を後述する下記第
(1)式に基づいて算出する。そして、ステップ(7)
で、高性能な座標入力装置を提供することを目的とし
て、必要に応じて座標値の校正(例えば光学系のレンズ
収差を補正するためにソフト的な演算でその歪みを補正
する等)を行い、座標値を確定して座標値を出力して、
処理を終了する。
【0135】上述した基準点設定モードで取得したデー
タを用いて、通常の座標出力を行うので、その動作につ
いてX方向を例として説明する。
【0136】まず、スクリーン10上のX座標、Y座標
が既知の点(α1 ,β1 )、及び(α2 ,β2 )で、指
示具4を位置せしめ、前述のステップ(2)〜(4)を
各々実行し、各々の点で得られるX方向センサの重心値
を、X11 ,X12 として導出し、その値、及び既知の
座標値α1 ,α2 を各々ステップ(10)で記憶する
(同様に、Y方向センサの重心値Y11 ,Y12 も導出
している)。この記憶された値を用いて、通常の座標算
出時には、下記第(1)式に基づき座標入力点のX座標
を算出する。
【0137】
【数1】 X=(X1−X11 )(α2 −α1 )/(X12 −X11 )+α1 ……(1) そして、ステップ(7)ではより高性能な座標入力装置
を提供することを目的として、必要に応じて座標値の校
正(例えば光学系のレンズ収差を補正するためにソフト
的な演算でその歪みを補正する等)をし、座標値を確定
する。
【0138】なお、確定した座標をそのままリアルタイ
ムで出力する事も可能であるし、目的に応じてデータを
間引く(例えば確定座標10個毎で1個のデータのみ出
力)等も可能である事は言うまでもないが、以下の仕様
等を想定する場合には、重要である。
【0139】また、指示具4をペンの様に使う場合と、
ポインタとして画面から離れて使う場合では、使用者の
手の安定性が異なる。ポインタとして使う場合には、画
面上のカーソルが細かく震えてしまうので、このような
細かい動きを抑制したほうが使いやすい。一方、ペンの
ように使う場合には、できるだけ忠実に速く追従するこ
とが求められる。特に文字を書く場合などには小さな素
早い操作ができないと、正しく入力できなくなってしま
う。
【0140】本実施形態では、制御信号によりIDを送
信しているため、ポインタタイプか否か、先端のスイッ
チが押されているか否かを判定可能なので、これによ
り、ポインタとして、或いはペンとして使っているかど
うかを判定できる。
【0141】もし、ポインタであれば、例えば前回及び
前々回の出力座標値(X−1,Y−1)、(X−2,Y
−2)を用いて移動平均を計算して今回の出力座標値
(X,Y)を求める様にすれば、ぶれの少ない操作性の
良い構成となる。
【0142】本実施形態では、単純な移動平均を用いて
いるが、このような平滑化処理に用いる関数としては、
他にも差分絶対値を大きさにより非線型圧縮したり、移
動平均による予測値を用いてこれとの差分を非線型圧縮
するなどの各種方式が使用可能である。要は、ポインタ
として使用している場合は平滑化を強目にし、そうでな
い場合は弱めに切り替えることが、制御信号により可能
であるため、それぞれ使い勝手のよい状態を実現可能で
あり、この点でも本発明の効果は大きい。
【0143】なお、これらの演算処理は、前述したよう
に座標サンプリング周波数が100Hzの場合には10
msecの間に終了すればよく、原データは64画素×
2(xおよびy)×AD変換手段8ビットと非常に少な
い上、収束演算も必要ないので低速の8ビット1チップ
マイクロプロセッサで十分処理が可能である。このよう
なことは、コスト的に有利なだけでなく、仕様変更が容
易で、開発期間の短縮や様々な派生商品の開発が容易に
なる利点もある。
【0144】特に、エリアセンサを用いる場合のよう
に、高速の画像データ処理を行う専用のLSIの開発な
どは不要であり、開発費用、開発期間などの優位性は非
常に大きなものである。
【0145】上述したような演算処理によって求めた座
標値(X,Y)を示すデータ信号は、座標演算手段32
から通信制御手段33に送られる。この通信制御手段3
3には、そのデータ信号と、制御信号検出手段72から
の制御信号とが入力される。そして、これらデータ信号
および制御信号は、ともに所定の形式の通信信号に変換
され、外部の表示制御装置に送出される。これにより、
スクリーン10上のカーソルやメニュー、文字や線画の
入力などの各種操作を行うことができる。前述したよう
に、64画素のセンサを使った場合でも、1000超の
分解能と十分な精度とが得られ、センサ、光学系ともに
小型、低コストな構成でよく、また、演算回路も非常に
小規模な構成とすることが可能な座標入力装置を得るこ
とができる。
【0146】また、センサを、エリアセンサとして構成
する場合は、分解能を2倍にするには、4倍の画素数と
演算データとが必要となるのに対して、リニアセンサと
して構成する場合には、X座標,Y座標各々2倍の画素
数にするだけで済む。従って、画素数を増やしてさらに
高分解能にすることも容易にできる。
【0147】以上説明したように、実施形態によれば、
指示具4により所定の周期で点滅する光スポットの点灯
時と非点灯時との信号を別々に積分して差信号を求め、
ピーク画素の位置を精度よく求める様に構成したので、
高精度、高分解能の座標値を得ることができ、さらには
外乱光の影響を抑制し、小型、軽量、低コストな座標入
力装置を実現することができる。
【0148】〔第2実施形態〕図13は、本発明の第2
実施形態を示す座標入力装置における座標演算に用いる
有効データを説明する特性図であり、縦軸は出力レベル
を示し、横軸はCCD画素を示す。また、(A)は従来
系の出力レベルのサンプリング状態に対応し、(B)は
本実施形態の出力レベルのサンプリング状態に対応す
る。
【0149】図13の(A)に示すしきい値レベルVを
もって有効なデータを判別すると、出力信号が十分に得
られる状態では、闘値レベルVをノイズレベルから十分
マージンをとって設定し、ノイズの影響を受けることな
く安定した座標算出が可能である。
【0150】しかしながら前述の光量不足による検出信
号レベルの低下が、実使用状態の条件により想定される
ので、このしきい値レベルは十分小さく設定するのがよ
り好ましい。例えば、しきい値レベルをVLOW に設定す
れば、より出力信号の小さなレベルで座標算出が可能と
なるが、ノイズの影響を受け、その算出精度は低下す
る。
【0151】図14は、本発明に係る座標入力装置にお
ける第3のデータ処理手順の一例を示すフローチャート
であり、座標演算手段32における座標演算の処理手順
に対応する。なお、(1)〜(10)は各ステップを示
す。
【0152】まず、ステップ(1)で、カウンタcon
tを「0」を初期化し、ステップ(2)で、任意の座標
入力点での各画素の差分信号である差分データDx
(n)(本実施形態の場合画素数n=64)が読み込ま
れ、例えば座標演算手段32内に設けられるバッファメ
モリに貯えられる。次に、ステップ(3)で、出力信号
が最大となる画素npeakを検出し、ステップ(4)で最
大画素npeakとその画素の両隣m画素毎のデータ(デー
タ数:2m+1)を選択し、ステップ(5)で、座標X
1を図中の演算式に基づいて行う。具体的には、最大画
素npeakとその画素の両隣m画素毎のデータ(データ
数:2m+1)を用いて、センサ上の重心X1を算出す
る。
【0153】なお、m=3の場合の計算に用いられる有
効データの一例を図17に示す。
【0154】次いで、ステップ(6)で、座標演算処理
のモードが基準点モードであるかどうかを判定し、YE
Sならばステップ(9)で、カウンタcontを「1」
インクリメントし、ステップ(10)で、該カウンタc
ontの内容が「2」より大きいかどうかを判定して、
YESならば処理を終了する。
【0155】一方、ステップ(10)で、NOと判定さ
れた場合には、ステップ(11)で、各々の点で得られ
るX方向センサの重心値を、X11 ,X12 として導出
したその値X1と、既知の座標値α1 ,α2 をバッファ
上に記憶して、ステップ(2)へ戻る。
【0156】なお、図14に示したステップ(5)にお
ける重心式中において、m=3の場合に計算に用いられ
る有効なデータは図13の(B)に示す通りである。
【0157】一方、ステップ(10)で、NOと判定さ
れた場合には、ステップ(11)で、得られたX方向セ
ンサの重心値を、X1contとして導出したその値Xcont
と、既知の座標値αcontをバッファ上に記憶して、ステ
ップ(2)へ戻る。
【0158】一方、ステップ(6)で、基準点設定モー
ドでないと判定された場合には、ステップ(7)で、ス
テップ(11)で、バッファ上に記憶された値を用い
て、導出すべき座標入力点のX座標を前述した上記第
(1)式に基づいて算出する。そして、ステップ(8)
で、高性能な座標入力装置を提供することを目的とし
て、必要に応じて座標値の校正(例えば光学系のレンズ
収差を補正するためにソフト的な演算でその歪みを補正
する等)を行い、座標値を確定して座標値を出力して、
処理を終了する。以下、この様に構成する事の作用効果
について図15を用いて説明する。
【0159】図15は、本発明の第2実施形態を示す座
標入力装置における座標算出精度を示す特性図であり、
縦軸は座標算出精度を示し、横軸は各計算方法を示す。
また、測定条件は、指示具4に内蔵された光量を十分に
少なくし(危険側設定)、座標入力有効エリア全領域を
マトリックス状に約1万点測定した。そして、測定点の
絶対座標位置と、その点で計算される測定座標とを比較
し、その差、つまり座標算出精度についてまとめたもの
である。横軸に各計算方法、条件を示し、縦軸に計算さ
れた座標の精度を示すが、図15において、Maxとは
各々計算された精度の最大値(誤差の絶対値が最大)で
あり、精度とは、測定サンプル1万点の平均値Avg、
及び標準偏差σから導出されるAvg+3σの値であ
る。
【0160】また、図15において、しきい値電圧0.
75Vに設定して、従来方法により計算を行えば、Y方
向の精度の最大値Maxが大きく劣化するばかりか、光
量が不足して座標算出すら行えない領域が存在すること
が判明した。もちろん、しきい値レベルをより高くする
ことで、座標算出精度は向上するが、座標算出不能領域
が拡大する。
【0161】しかしながら、本実施形態の計算方法を用
いてmの値を「4」程度に設定すれば、全領域で座標算
出が可能であり、しかもその座標算出精度は実使用上十
分な値が得られ、優れた効果が得られるようになった。
【0162】つまり、しきい値電圧を「0.75」Vに
設定する場合は、精度劣化、或いは座標算出不能と言う
状態になるのに対し、第2実施形態では、しきい値をさ
らに低下させ「0.50」Vとしても、精度良く座標算
出が全領域で可能となる優れた効果が得られている。
【0163】しきい値による判定手段は、さらに光量が
弱くなった状態の場合、スパイクノイズ等によるレベル
がピーク値となって、図14のステップ(3)による出
力信号が最大となる画素npeakを検出し、演算を開始し
ようとするのを防止するために設けられており、2m+
1個すべての画素において、ノイズレベルが超えること
の無い様にしきい値が設定され、ノイズによる誤検出防
止が可能となっている。
【0164】図17は、本発明の第2実施形態を示す座
標入力装置におけるセンサの出力レベルを説明する特性
図であり、縦軸は出力レベルを示し、横軸はCCD画素
を示す。また、(A)は従来系の出力レベルのサンプリ
ング状態に対応し、(B)は本実施形態の出力レベルの
サンプリング状態に対応する。なお、図13と同一のも
のには同一の符号を付してある。
【0165】上記第2実施形態によれば、センサで出力
される信号レベルが小さくても、十分な性能を発揮する
ことができ、信頼性の高い座標入力装置を提供すること
ができる。
【0166】また、第1実施形態に比べ、積分時間の短
縮により座標サンプリングレートを増すことも可能であ
り、またはLEDの発光をより弱くすることで、指示具
4内に内蔵された電池44の寿命を延ばし、取り扱い易
い構成を実現するこも可能となる。
【0167】〔第3実施形態〕上記第1実施形態では、
指示具4に内蔵された発光素子41からの光を、センサ
20の積分動作により安定した信号として検出する事が
できる。しかしながら、発光素子からリニアセンサ20
X,20Yへ到達する光量が減少すれば、検出信号のピ
ークレベルが所定レベルに到達するためには相対的に積
分動作の回数が増大し、強いては座標算出サンプリング
レート(単位時間で座標算出可能な点数)が低下する。
座標入力装置としてユーザによる筆記を忠実に再現する
ためには、数十点/sec程度のサンプリングレートが
望まれ、好ましくは100点/sec程度の能力が求め
られる。
【0168】一方、本実施形態の構成で発光素子41に
LEDを用いた場合、実使用状態を想定、或いは量産を
考慮(個体間差を考慮)して実験を行った結果、最悪で
はLEDから発せられる光量の数%程度しかリニアセン
サ20X,20Yに到達することができない。
【0169】一方、光量を増大させる一方法としては、
LEDの順方向電流をより大きくしてLED発光量を増
す事であるが、これは指示具4に内蔵された電源部(電
池)44の消耗を増大させ、電池寿命を減少させる。電
源部を充電可能とする打開策も有るが、充電回数の増大
等、ユーザにとって実使用上好ましい状態とは言えず、
発光素子41の光量をアップさせると言う観点での対策
は自ずと限界が有る。
【0170】そこで、所定の積分動作(例えば、座標サ
ンプリングレート100点/secを達成するために、
1サンプルあたりの最大積分時間を10m/secとな
るように積分回数n0,n1を設定する)を完了した
際、センサから出力される信号のPEAK値が上記しき
い値TH1に達しない場合でも、精度良く座標算出を行
える様に構成してもよい。以下、その実施形態について
説明する。
【0171】そこで、本実施形態では、図16に示す手
順に従って座標情報処理を行う。
【0172】図16は、本発明に係る座標入力装置にお
ける第4のデータ処理手順の一例を示すフローチャート
であり、座標演算手段32における座標演算の処理手順
に対応する。なお、(1)〜(10)は各ステップを示
す。
【0173】まず、ステップ(1)で、カウンタcon
tを「0」に初期化し、ステップ(2)で、任意の座標
入力点での各画素の差分信号である差分データDx
(n)(本実施形態の場合画素数n=64)が読み込ま
れ、例えば座標演算手段32内に設けられるバッファメ
モリに貯えられる。次に、ステップ(3)で、出力信号
が最大となる画素npeakを検出する。次に、ステップ
(4)で、座標X1を図中の演算式に基づいて行う。具
体的には、最大画素npeakとその画素の両隣m画素毎の
データ(データ数:2m+1)を用いて、センサ上の重
心X1を算出する。
【0174】次いで、ステップ(5)で、座標演算処理
のモードが基準点モードであるあるかどうかを判定し、
YESならばステップ(8)で、カウンタcontを
「1」インクリメントし、ステップ(9)で、該カウン
タcontの内容が「2」より大きいかどうかを判定し
て、YESならば処理を終了する。
【0175】一方、ステップ(9)で、NOと判定され
た場合には、ステップ(11)で、得られたX方向セン
サの重心値を、X1contとして導出したその値X
contと、既知の座標値αcontをバッファ上に記憶して、
ステップ(2)へ戻る。
【0176】一方、ステップ(5)で、基準点設定モー
ドでないと判定された場合には、ステップ(6)で、ス
テップ(10)で、バッファ上に記憶された値を用い
て、導出すべき座標入力点のX座標を前述した上記第
(1)式に基づいて算出する。そして、ステップ(7)
で、高性能な座標入力装置を提供することを目的とし
て、必要に応じて座標値の校正(例えば光学系のレンズ
収差を補正するためにソフト的な演算でその歪みを補正
する等)を行い、座標値を確定して座標値を出力して、
処理を終了する。
【0177】なお、図17に示したステップ(5)にお
ける重心式中において、m=3の場合に計算に用いられ
る有効なデータは図13の(B)に示す通りであり、そ
の他のステップについては先に述べた動作と同一であ
り、ここでは説明を省略する。
【0178】また、本実施形態では、しきい値による判
定手段を採用しているが、他の実施形態としては、例え
ば、2m+1個の画素の出力データを全て加算し、その
値を比較することで、有効性判定を行う事もできる。
【0179】さらには、2m+1個の画素の出力データ
を各々監視し、ピーク値より前のm個の出力データが単
調増加、ピーク値後のm個の出力データが単調減少と言
うことを判定して、有効性判定を行う事もできる。さら
には、それらの方法を組み合わせて実施する事で、より
信頼性の高い装置を提供することができるのは言うまで
もないことである。
【0180】以上説明したように、第1実施形態に比ベ
センサで出力される信号レベルが小さくても、十分な性
能を発揮する事ができるので、信頼性の高い座標入力装
置を提供できるものである。また、従来例に比べより少
ない光量で座標演算が可能であるので、積分時間の縮小
により座標サンプリングレートを増す事も可能であり、
または、LEDの発光をより弱くする事で、指示具4内
に内蔵された電池44の寿命を延ばし、取り扱いのしや
すい構成を実現することも可能となる。
【0181】〔第4実施形態〕図18は、本発明に係る
座標入力装置における第5のデータ処理手順の一例を示
すフローチャートであり、座標演算手段32における座
標演算の処理手順に対応する。なお、(1)〜(12)
は各ステップを示す。
【0182】まず、ステップ(1)で、カウンタcon
tを「0」に初期化し、ステップ(2)で、任意の座標
入力点での各画素の差分信号である差分データDx
(n)(本実施形態の場合画素数n=64)が読み込ま
れ、座標演算手段32内のバッファメモリに蓄えられ
る。
【0183】次に、ステップ(3)で、出力信号が最大
となる画素npeakを検出し、ステップ(4)で、最大画
素npeakとその画素の両隣m個の画素のデータ(データ
数:2m+1)を選択し、該選択された画素データか
ら、図中のステップ(4)に示す演算式に基づいて座標
値X1aの演算を開始する。
【0184】次に、ステップ(5)で、最大画素npeak
とその画素の両隣m+1個の画素のデータ(データ数:
2m+3)を選択し、該選択された画素データから、図
中のステップ(5)に示す演算式に基づいて座標値X1
bの演算を開始する。
【0185】この時、すなわち、各々の算出行程(図1
8のステップ(4),(5))で演算に用いられる有効
なデータを図19の(A),(B)に示す。
【0186】図19は、本発明の第4実施形態を示す座
標入力装置における座標演算に用いる有効データを説明
する特性図であり、図13と同一のものには同一の符号
を付してある。
【0187】次に、ステップ(6)で、ステップ
(4),(5)で演算された座標値X1aと座標値X1
bが一致するかどうかを判定、具体的には、座標値X1
aと座標値X1bが比較され、両者の差分値が所定値以
内に有れば、演算を有効として、次のステップ(7)へ
進み、無効と判定した場合には、処理を終了する。
【0188】次いで、ステップ(7)で、座標演算処理
のモードが基準点モードであるかどうかを判定し、YE
Sならばステップ(10)で、カウンタcontを
「1」インクリメントし、ステップ(11)で、該カウ
ンタcontの内容が「2」以上かどうかを判定して、
YESならば処理を終了する。以下の動作は前述の実施
形態と同一であるので説明は省略する。
【0189】これにより、図15に示すように、しきい
値電圧0.75Vに設定して、第1実施形態により計算
を行えば、Y方向の精度の最大値Maxが大きく劣化す
るばかりか、光量が不足して座標算出すら行えない領域
が存在することが判明した。
【0190】もちろん、しきい値レベルをより高くする
ことで、座標算出精度は向上するが、座標算出不能領域
が拡大する。
【0191】しかしながら、第4実施形態による計算方
法を用いてmの値を「4」程度に設定すれば、全領域で
座標算出が可能であり、しかもその座標算出精度は実使
用上十分な値が得られ、優れた効果が得られるようにな
った。
【0192】つまりしきい値電圧「0.75」Vに設定
した第1実施形態では、精度劣化、或いは座標算出不能
と言う状態になる場合があるのに対し、第4実施形態で
はしきい値をさらに低下させ「0.50」Vとしても、
精度良く座標算出が全領域で可能となる優れた効果が得
られている。
【0193】この時、m=4とm=5の時を比較すれ
ば、精度と言う観点では、ほぼ同一の値を得ることが理
解される。
【0194】従って、m=4と言う状態で計算を実行し
た場合(第1の算出処理)と、m=5と言う状態で計算
を実行した場合(第2の算出処理)では、略一致した値
が導出される。
【0195】従って、両者の差が所定値以下であれば、
演算が誤差を含まず正確に成されたものとして判定し
て、以後の演算を行い座標を算出するよう構成し、差が
所定値以上であれば、誤差を含む(誤検出)ものとし
て、以後の演算を停止して、座標出力を行わないように
構成したものである。
【0196】本実施形態における実験によれば、座標入
力装置自身、或いは外部装置(例えば、表示装置8、或
いはパソコン等)から受けるノイズに対しては、十分な
対策を施しており、比較的ノイズの影響の無い測定環境
で実施されている。
【0197】しかしながら、本発明の構成により、ノイ
ズの影響を受けた場合でも、データの有効性を判定でき
るので、ノイズ対策を簡素化(コストダウンが可能なば
かりか、装置の組み合わせを容易にする)でき、しかも
信頼性の高い座標を導出する事ができる優れた効果が得
られるようになった。
【0198】また、実験ではしきい値電圧VLow による
データの有効性を判定していて、そのしきい値に対して
十分な差分データが得られているが、本構成を採用(第
1、第2の選択手段、及び第1、第2の演算手段より、
データの有効性判定を行う)することで、しきい値電圧
Low を設定する必要はなく、さらには実験条件より光
量が少なくなっても、信頼性の高い座標算出が可能とな
る優れた効果も得られる。
【0199】また、別の観点では、第1実施形態に比べ
より少ない光量で座標演算が可能であるので、積分時間
の縮小により座標サンプリングレートを増す事も可能で
あり、またはLEDの発光をより弱くする事で、指示具
4内に内蔵された電池44の寿命を延ばし、取り扱いの
しやすい構成を実現することも可能となる。
【0200】〔第5実施形態〕図20は、本発明の第5
実施形態を示す座標入力装置におけるにおける座標演算
に用いる有効データを説明する特性図であり、図19の
(A),(B)と同一のものには同一の符号を付してあ
る。
【0201】図において、第1の選択手段では、ピーク
画素を検知し、その前後各々m=3個のデータを選択し
て抽出して座標演算する場合の有効データ(図19の
(A))を示し、第2の選択手段では、同様にピーク画
素を検知し、その前後各々m−1個のデータと前後各々
m+1番目のデータを選択して座標演算する場合の有効
データ(図19の(B))を示す。
【0202】本図からも明らかなように、ピーク画素か
ら離れることによって、各画素の信号レベルは低下する
ので、光量が減った場合には、ピークから離れた画素で
の出力が、信号なのか、ノイズなのかの区別ができなく
なる可能性が高くなる。もし、第1,第2の選択手段で
選択された画素のデータが全て、指示具4から到達する
光の到達信号であれば、第1、第2の算出処理での出力
結果は略一致するが、ピーク画素の前後m番目、或いは
ピーク画素前後m+1番目のデータがノイズレベル、或
いは光の到達信号がノイズに大きく影響されている様な
状態では、図20の(A),図20の(B)に示すよう
な画素を選択して演算することにより、図18に示した
ステップ(6)において、各座標値X1a,X1bとの
両者が一致しなくなり、無効と判定(図18のステップ
(6)がNOと判定)され、座標出力を行わない。
【0203】本実施形態では、特にm番目の画素にノイ
ズが重畳し、m+1番目に正確な信号が出力されている
状態(通常は、m番目の画素よりm+1番目の画素の方
がノイズに関して敏感となる)で特に有効であり、第4
実施形態に比べ、両者の演算方法による算出値の差が大
きくなり、容易に判定できる。
【0204】また、第1の算出処理、第2の算出処理
は、出力信号の重心を求める重心法により演算を行って
いるが、これに限ることは無く、微分法等の手段を用い
ても良いことは言うまでもなく、或いは第1の演算手段
を重心法、第2の演算手段を微分法として組み合わせて
もよい。
【0205】上記実施形態によれば、指示具により所定
の周期で点滅する光スポットの点灯時と非点灯時との信
号を別々に積分して差信号を求め、その差信号をデジタ
ル化して座標演算処理を行い座標値を出力するようにし
たので、外乱光の影響を抑制し、高精度、高分解能の座
標値を得ることができ、しかも小型、軽量、低コストな
装置を実現することができるようになった。
【0206】また、本実施形態によれば、点滅光に高周
波数のキャリアを加え、そのキャリアを周波数検波して
得た所定周期の復調信号によって積分動作のタイミング
制御を行うようにしたので、指示具と搬像部8とをコー
ドレスで同期させることができ、これにより、使い勝手
がよくなり、また、レーザービームを用いることによっ
て画面から離れた位置でも容易に操作することが可能と
なる。
【0207】さらに、本実施形態によれば、積分手段に
一定量の電荷を除去するスキム手段を付設したので、積
分手段での電荷の飽和を防止することができ、これによ
り、非常に強い外乱光があっても安定して良好な光スポ
ット像の信号を得ることができる。
【0208】さらにまた、本実施形態によれば、積分手
段からの差分信号中のピークレベルが所定レベルを超え
ことを検出し積分動作を停止させる積分制御手段を設け
たので、光量が変化してもほば一定レベルの光スポット
像の信号を作成でき、これにより、常に安定した高分解
能な座標演算結果を得ることができる。
【0209】さらには、座標算出サンプリングレートを
一定値以上に保つため設定した積分時間に達した時、出
力レベルが所定のピークレベルに到達してなくても、安
定した高分解能な座標演算結果を得ることができるよう
になった。さらには、ノイズによる誤検出を防止する事
が可能であり、かつ光量に関するマージンを十分確保で
きるので、信頼性の高い座標入力装置を提供できるもの
である。また、第2〜第4実施形態は、第1実施形態に
比べ積分時間の縮小により座標サンプリングレートを増
す事も可能であり、または、LEDの発光をより弱くす
る事で、指示具4内に内蔵された電池44の寿命を延ば
し、取り扱いのしやすい構成を実現することも可能とな
る。
【0210】以下、図21に示すメモリマップを参照し
て本発明に係る座標入力装置で読み出し可能なデータ処
理プログラムの構成について説明する。
【0211】図21は、本発明に係る座標入力装置で読
み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶
媒体のメモリマップを説明する図である。
【0212】なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶
されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン
情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し
側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表
示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0213】さらに、各種プログラムに従属するデータ
も上記ディレクトリに管理されている。また、各種プロ
グラムをコンピュータにインストールするためのプログ
ラムや、インストールするプログラムが圧縮されている
場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もあ
る。
【0214】本実施形態における図11,図12,図1
4,図16,図18に示す機能が外部からインストール
されるプログラムによって、ホストコンピュータにより
遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−RO
MやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、ある
いはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログ
ラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発
明は適用されるものである。
【0215】以上のように、前述した実施形態の機能を
実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記
憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステ
ムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMP
U)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し
実行することによっても、本発明の目的が達成されるこ
とは言うまでもない。
【0216】この場合、記憶媒体から読み出されたプロ
グラムコード自体が本発明の新規な機能を実現すること
になり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本
発明を構成することになる。
【0217】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディス
ク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,C
D−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリ
カード,ROM,EEPROM等を用いることができ
る。
【0218】また、コンピュータが読み出したプログラ
ムコードを実行することにより、前述した実施形態の機
能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指
示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペ
レーティングシステム)等が実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0219】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指
示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに
備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることは言うまでもない。
【0220】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る第1
の発明によれば、発光素子を備える指示具から発光され
る光を座標入力画面の所定位置に照射して光スポットを
生成し、該光スポットを検出することにより、前記座標
入力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生成する
座標入力装置であって、座標入力画面の所定位置上で所
定の周期で点滅する対応したスポット光を直線上に配列
されたセンサアレイにより検出する複数のセンサと、各
センサにより検出される前記スポット光の光量に応じた
電荷をセンサアレイを介して電荷を蓄えながら前記光ス
ポットの所定の周期に同期して前記スポット光の点灯時
と非点灯時との信号を各々別々に積分して各画素の電荷
を転送しながら前記スポット光の点灯時と非点灯時との
各信号から差分信号を求めて出力する撮像手段と、前記
撮像手段から出力された差分信号の最大値を示す最大画
素を検知する検知手段と、前記検知手段により検知され
る最大画素前後各々m個の画素を選択する選択手段と、
前記選択手段で選択された画素の出力データを用いて座
標演算を行い前記指示具により指示されている座標値を
算出する座標演算手段とを有するので、指示具からのス
ポット光により指示される場合に、外乱光の影響を抑制
した状態で高精度、高分解能の指示座標値を得ることが
でき、しかも小型、軽量、低コストな装置を実現するこ
とができる。
【0221】第2の発明によれば、発光素子を備える指
示具から発光される光を座標入力画面の所定位置に照射
して光スポットを生成し、該光スポットを検出すること
により、前記座標入力画面の所定位置に対応した座標出
力信号を生成する座標入力装置であって、座標入力画面
の所定位置上で所定の周期で点滅する対応したスポット
光を直線上に配列されたセンサアレイにより検出する複
数のセンサと、各センサにより検出される前記スポット
光の光量に応じた電荷をセンサアレイを介して電荷を蓄
えながら前記光スポットの所定の周期に同期して前記ス
ポット光の点灯時と非点灯時との信号を各々別々に積分
して各画素の電荷を転送しながら前記スポット光の点灯
時と非点灯時との各信号から差分信号を求めて出力する
撮像手段と、前記撮像手段から出力された差分信号の最
大値を示す最大画素を検知する検知手段と、前記検知手
段により検知される最大画素前後各々m個の画素を選択
する選択手段と、前記選択手段で選択された2m+1個
の画素データの有効性を判定する判定手段と、前記判定
手段による判定結果に基づいて、前記選択手段で選択さ
れた画素の出力データを用いて座標演算を行い前記指示
具により指示されている座標値を算出する座標演算手段
とを有するので、指示具からのスポット光により指示さ
れる場合に、外乱光の影響を抑制した状態で高精度、高
分解能の指示座標値を得ることができ、しかも小型、軽
量、低コストな装置を実現することができる。
【0222】第3の発明によれば、前記判定手段は、所
定のしきい値レベルと2m+1個の画素データを比較し
て前記選択手段で選択された2m+1個の画素データの
有効性を判定するので、外乱光の影響を受ける環境で指
示具により所望の座標が指示されても、有効画素データ
からそのピーク値を特定して、高精度、高分解能の指示
座標値を得ることができる。
【0223】第4の発明によれば、前記判定手段は、2
m+1個の画素データの総和値と所定値を比較して前記
選択手段で選択された2m+1個の画素データの有効性
を判定するので、ノイズの影響を受けても、有効画素デ
ータからそのピーク値を特定して、高精度、高分解能の
指示座標値を得ることができる。
【0224】第5の発明によれば、発光素子を備える指
示具から発光される光を座標入力画面の所定位置に照射
して光スポットを生成し、該光スポットを検出すること
により、前記座標入力画面の所定位置に対応した座標出
力信号を生成する座標入力装置であって、座標入力画面
の所定位置上で所定の周期で点滅する対応したスポット
光を直線上に配列されたセンサアレイにより検出する複
数のセンサと、各センサにより検出される前記スポット
光の光量に応じた電荷をセンサアレイを介して電荷を蓄
えながら前記光スポットの所定の周期に同期して前記ス
ポット光の点灯時と非点灯時との信号を各々別々に積分
して各画素の電荷を転送しながら前記スポット光の点灯
時と非点灯時との各信号から差分信号を求めて出力する
撮像手段と、前記撮像手段から出力された差分信号に基
づく差分データから特定の有効画素を選択する画素選択
手段と、前記画素選択手段により選択された各特定の有
効画素に対する差分データに基づいて異なる座標演算処
理を行う第1,第2の座標演算手段と、前記第1,第2
の座標演算手段により演算された各座標値を比較して演
算された座標値の有効性を判定する判定手段と、前記判
定手段による判定結果に基づいて、前記選択手段で選択
された画素の出力データを用いて座標演算を行い前記指
示具により指示されている座標値を算出して出力する座
標出力手段とを有するので、指示具からのスポット光に
より指示される場合に、指示具からのスポット光の光量
が変動しても特定されるピーク画素が有効なものかどう
かを異なる各演算処理結果からその有効性を確実に判定
して、外乱光の影響を抑制した状態で高精度、高分解能
の指示座標値を得ることができ、しかも小型、軽量、低
コストな装置を実現することができる。
【0225】第6の発明によれば、前記画素選択手段
は、前記撮像手段から出力される差分信号の最大値を示
す最大画素を検知するピーク検知手段と、前記ピーク検
知手段により検知された前記最大画素前後m個,計2m
+1個の有効データを抽出する第1の抽出手段と、前記
ピーク検知手段により検知された前記最大画素前後m+
1個,計2m+3個のデータ候補から前記第1の抽出手
段と異なる計2m+1個の有効データを抽出する第2の
抽出手段とを備えるので、指示具からのスポット光によ
り指示される場合に、指示具からのスポット光の光量が
変動しても特定されるピーク画素が有効なものかどうか
を異なる各演算処理結果からその有効性を確実に判定す
ることができる。
【0226】第7の発明によれば、前記第1の座標演算
手段と前記第2の座標演算手段は、異なる演算プロセス
に従って座標値演算処理を実行するので、指示具からの
スポット光により指示される場合に、指示具からのスポ
ット光の光量が変動しても特定されるピーク画素が有効
なものかどうかを異なる各演算処理結果からその有効性
を確実に判定することができる。
【0227】第8の発明によれば、座標入力画面の所定
位置上で所定の周期で点滅する対応したスポット光を検
出する受光素子と、前記受光素子により検出される所定
の周期で点滅する対応したスポット光から特定周波数の
信号を検波する検波手段と、前記検波手段により検波さ
れる前記特定周波数の信号に基づいて前記撮像手段によ
る積分動作のタイミング制御を行う制御手段とを有する
ので、指示具と撮像部とをコードレスで同期させること
ができ、かつ、光量が変化してもほぼ一定レベルのスポ
ット光に対応する画素信号を作成でき、常に安定した高
分解能な座標演算結果を得ることができる。
【0228】第9の発明によれば、前記撮像手段は、転
送されている電荷から一定量の電荷を除去する除去手段
を有するので、撮像手段による積分処理時に電荷が飽和
してしまうことを確実に防止することができ、非常に強
い外乱光があっても安定して良好なスポット光によるス
ポット像の信号を得ることができる。
【0229】第10の発明によれば、前記座標演算手段
は、前記差分信号中のピークレベルが所定値を超えたこ
とを検出することにより、前記撮像手段の積分動作を停
止させる積分制御手段を有するので、光量が変化しても
ほぼ一定レベルのスポット光に対応する画素信号を作成
でき、常に安定した高分解能な座標演算結果を得ること
ができる。
【0230】第11の発明によれば、前記撮像手段に結
像される前記光スポットの像の幅を前記各センサの画素
の幅よりも大きくなるように調整したので、座標演算時
に非常に滑らかな座標データを得ることができ、演算デ
ータ量が少なく、小さなセンサと光学系で非常に高分解
能、高精細、高速で且つ低コストな座標入力処理を実現
できる。
【0231】第12,第23の発明によれば、発光素子
を備える指示具から発光される光を座標入力画面の所定
位置に照射して光スポットを生成し、該光スポットを検
出することにより、前記座標入力画面の所定位置に対応
した座標出力信号を生成する座標入力装置の座標値出力
方法であって、あるいは発光素子を備える指示具から発
光される光を座標入力画面の所定位置に照射して光スポ
ットを生成し、該光スポットを検出することにより、前
記座標入力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生
成する座標入力装置を制御するコンピュータが読み出し
可能なプログラムを格納した記憶媒体であって、座標入
力画面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応したス
ポット光を直線上に配列されたセンサアレイにより検出
する複数のセンサから検出される前記スポット光の光量
に応じた電荷をセンサアレイを介して電荷を蓄えながら
前記光スポットの所定の周期に同期して前記スポット光
の点灯時と非点灯時との信号を各々別々に積分して各画
素の電荷を転送しながら前記スポット光の点灯時と非点
灯時との各信号から差分信号を求めて出力する撮像工程
と、前記撮像工程から出力された差分信号の最大値を示
す最大画素を検知する検知工程と、前記検知工程により
検知される最大画素前後各々m個の画素を選択する選択
工程と、前記選択工程で選択された画素の出力データを
用いて座標演算を行い前記指示具により指示されている
座標値を算出する座標演算工程とを有するので、指示具
からのスポット光により指示される場合に、外乱光の影
響を抑制した状態で高精度、高分解能の指示座標値を得
ることができ、しかも小型、軽量、低コストな装置を実
現することができる。
【0232】第13,第24の発明によれば、発光素子
を備える指示具から発光される光を座標入力画面の所定
位置に照射して光スポットを生成し、該光スポットを検
出することにより、前記座標入力画面の所定位置に対応
した座標出力信号を生成する座標入力装置の座標値出力
方法であって、あるいは発光素子を備える指示具から発
光される光を座標入力画面の所定位置に照射して光スポ
ットを生成し、該光スポットを検出することにより、前
記座標入力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生
成する座標入力装置を制御するコンピュータが読み出し
可能なプログラムを格納した記憶媒体であって、座標入
力画面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応したス
ポット光を直線上に配列されたセンサアレイにより検出
する複数のセンサから検出される前記スポット光の光量
に応じた電荷をセンサアレイを介して電荷を蓄えながら
前記光スポットの所定の周期に同期して前記スポット光
の点灯時と非点灯時との信号を各々別々に積分して各画
素の電荷を転送しながら前記スポット光の点灯時と非点
灯時との各信号から差分信号を求めて出力する撮像工程
と、前記撮像工程から出力された差分信号の最大値を示
す最大画素を検知する検知工程と、前記検知工程により
検知される最大画素前後各々m個の画素を選択する選択
工程と、前記選択工程で選択された2m+1個の画素デ
ータの有効性を判定する判定工程と、前記判定工程によ
る判定結果に基づいて、前記選択工程で選択された画素
の出力データを用いて座標演算を行い前記指示具により
指示されている座標値を算出する座標演算工程とを有す
るので、指示具からのスポット光により指示される場合
に、外乱光の影響を抑制した状態で高精度、高分解能の
指示座標値を得ることができ、しかも小型、軽量、低コ
ストな装置を実現することができる。
【0233】第14,第25の発明によれば、前記判定
工程は、所定のしきい値レベルと2m+1個の画素デー
タを比較して前記選択手段で選択された2m+1個の画
素データの有効性を判定するので、外乱光の影響を受け
る環境で指示具により所望の座標が指示されても、有効
画素データからそのピーク値を特定して、高精度、高分
解能の指示座標値を得ることができる。
【0234】第15,第26の発明によれば、前記判定
手段は、2m+1個の画素データの総和値と所定値を比
較して前記選択手段で選択された2m+1個の画素デー
タの有効性を判定するので、ノイズの影響を受けても、
有効画素データからそのピーク値を特定して、高精度、
高分解能の指示座標値を得ることができる。
【0235】第16,第27の発明によれば、発光素子
を備える指示具から発光される光を座標入力画面の所定
位置に照射して光スポットを生成し、該光スポットを検
出することにより、前記座標入力画面の所定位置に対応
した座標出力信号を生成する座標入力装置の座標値出力
方法であって、あるいは発光素子を備える指示具から発
光される光を座標入力画面の所定位置に照射して光スポ
ットを生成し、該光スポットを検出することにより、前
記座標入力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生
成する座標入力装置を制御するコンピュータが読み出し
可能なプログラムを格納した記憶媒体であって、座標入
力画面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応したス
ポット光を直線上に配列されたセンサアレイにより検出
する複数のセンサから検出される前記スポット光の光量
に応じた電荷をセンサアレイを介して電荷を蓄えながら
前記光スポットの所定の周期に同期して前記スポット光
の点灯時と非点灯時との信号を各々別々に積分して各画
素の電荷を転送しながら前記スポット光の点灯時と非点
灯時との各信号から差分信号を求めて出力する撮像工程
と、前記撮像工程から出力された差分信号に基づく差分
データから特定の有効画素を選択する画素選択工程と、
前記画素選択工程により選択された各特定の有効画素に
対する差分データに基づいて異なる座標演算処理を行う
第1,第2の座標演算工程と、前記第1,第2の座標演
算工程により演算された各座標値を比較して演算された
座標値の有効性を判定する判定工程と、前記判定工程に
よる判定結果に基づいて、前記選択工程で選択された画
素の出力データを用いて座標演算を行い前記指示具によ
り指示されている座標値を算出して出力する座標出力工
程とを有するので、指示具からのスポット光により指示
される場合に、指示具からのスポット光の光量が変動し
ても特定されるピーク画素が有効なものかどうかを異な
る各演算処理結果からその有効性を確実に判定して、外
乱光の影響を抑制した状態で高精度、高分解能の指示座
標値を得ることができ、しかも小型、軽量、低コストな
装置を実現することができる。
【0236】第17,第28の発明によれば、前記画素
選択工程は、前記撮像工程から出力される差分信号の最
大値を示す最大画素を検知するピーク検知工程と、前記
ピーク検知工程により検知された前記最大画素前後m
個,計2m+1個の有効データを抽出する第1の抽出工
程と、前記ピーク検知工程により検知された前記最大画
素前後m+1個,計2m+3個のデータ候補から前記第
1の抽出工程と異なる計2m+1個の有効データを抽出
する第2の抽出工程とを備えるので、指示具からのスポ
ット光により指示される場合に、指示具からのスポット
光の光量が変動しても特定されるピーク画素が有効なも
のかどうかを異なる各演算処理結果からその有効性を確
実に判定することができる。
【0237】第18,第29の発明によれば、前記第1
の座標演算工程と前記第2の座標演算工程は異なる演算
プロセスに従って座標値演算処理を実行するので、指示
具からのスポット光により指示される場合に、指示具か
らのスポット光の光量が変動しても特定されるピーク画
素が有効なものかどうかを異なる各演算処理結果からそ
の有効性を確実に判定することができる。
【0238】第19,第30の発明によれば、座標入力
画面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応したスポ
ット光を検出する受光素子により検出される所定の周期
で点滅する対応したスポット光から特定周波数の信号を
検波する検波工程と、前記検波工程により検波される前
記特定周波数の信号に基づいて前記撮像工程による積分
動作のタイミングを決定する決定工程とを有するので、
指示具と撮像部とをコードレスで同期させることがで
き、かつ、光量が変化してもほぼ一定レベルのスポット
光に対応する画素信号を作成でき、常に安定した高分解
能な座標演算結果を得ることができる。
【0239】第20,第31の発明によれば、前記撮像
工程は、転送されている電荷から一定量の電荷を除去す
る除去工程を有するので、撮像工程による積分処理時に
電荷が飽和してしまうことを確実に防止することがで
き、非常に強い外乱光があっても安定して良好なスポッ
ト光によるスポット像の信号を得ることができる。
【0240】第21,第32の発明によれば、前記座標
演算工程は、前記差分信号中のピークレベルが所定値を
超えたことを検出することにより、前記撮像工程の積分
動作を停止させる停止工程を有するので、光量が変化し
てもほぼ一定レベルのスポット光に対応する画素信号を
作成でき、常に安定した高分解能な座標演算結果を得る
ことができる。
【0241】第22,第33の発明によれば、前記撮像
工程に結像される前記光スポットの像の幅を前記各セン
サの画素の幅よりも大きくなるように調整するので、座
標演算時に非常に滑らかな座標データを得ることがで
き、演算データ量が少なく、小さなセンサと光学系で非
常に高分解能、高精細、高速で且つ低コストな座標入力
処理を実現できる。
【0242】従って、外乱光の影響を受ける環境におい
て、座標入力画面上で指示具からのスポット光に基づく
指示座標を高分解能で高性能な座標入力位置を特定でき
る小型安価な装置を提供できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す座標入力装置の構
成を説明する概略図である。
【図2】図1に示した指示具の詳細を説明する断面構成
図である。
【図3】図2に示した指示具の動作モードを示す図であ
る。
【図4】図1に示した座標検出器の内部構成を示すブロ
ック図である。
【図5】図4に示した座標検出器の動作説明するための
タイミングチャートである。
【図6】図4に示した座標検出器の動作説明するための
タイミングチャートである。
【図7】図4に示した座標検出器内に設けられる2つの
リニアセンサの配置関係を示す斜視図である。
【図8】図7に示したX座標検出用のリニアセンサY座
標検出用のリニアセンサの構成を説明するブロック図で
ある。
【図9】図4,図7に示したリニアセンサの出力波形の
一例を示す特性図である。
【図10】図4,図7に示したリニアセンサの出力波形
の一例を示す特性図である。
【図11】本実施形態に係る座標入力装置における第1
のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態に係る座標入力装置における第2
のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第2実施形態を示す座標入力装置に
おける座標演算に用いる有効データを説明する特性図で
ある。
【図14】本発明に係る座標入力装置における第3のデ
ータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第2実施形態を示す座標入力装置に
おける座標算出精度を示す特性図である。
【図16】本発明に係る座標入力装置における第4のデ
ータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図17】本発明の第2実施形態を示す座標入力装置に
おけるセンサの出力レベルを説明する特性図である。
【図18】本発明に係る座標入力装置における第5のデ
ータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図19】本発明の第4実施形態を示す座標入力装置に
おける座標演算に用いる有効データを説明する特性図で
ある。
【図20】本発明の第5実施形態を示す座標入力装置に
おける座標演算に用いる有効データを説明する特性図で
ある。
【図21】本発明に係る座標入力装置で読み出し可能な
各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリ
マップを説明する図である。
【符号の説明】
1 座標検出器 3 コントローラ 4 指示具 6 センサ 7 信号処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 究 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田中 淳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 長谷川 勝英 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 金鋪 正明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5B068 AA04 AA36 BB19 BC03 BD09 BD21 BD22 BE06 CC11 5B087 AA02 AC02 AC09 AC12 BC03 BC17 BC26 CC09 DD02 DD16

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光素子を備える指示具から発光される
    光を座標入力画面の所定位置に照射して光スポットを生
    成し、該光スポットを検出することにより、前記座標入
    力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生成する座
    標入力装置であって、 座標入力画面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応
    したスポット光を直線上に配列されたセンサアレイによ
    り検出する複数のセンサと、 各センサにより検出される前記スポット光の光量に応じ
    た電荷をセンサアレイを介して電荷を蓄えながら前記光
    スポットの所定の周期に同期して前記スポット光の点灯
    時と非点灯時との信号を各々別々に積分して各画素の電
    荷を転送しながら前記スポット光の点灯時と非点灯時と
    の各信号から差分信号を求めて出力する撮像手段と、 前記撮像手段から出力された差分信号の最大値を示す最
    大画素を検知する検知手段と、 前記検知手段により検知される最大画素前後各々m個の
    画素を選択する選択手段と、 前記選択手段で選択された画素の出力データを用いて座
    標演算を行い前記指示具により指示されている座標値を
    算出する座標演算手段と、を有することを特徴とする座
    標入力装置。
  2. 【請求項2】 発光素子を備える指示具から発光される
    光を座標入力画面の所定位置に照射して光スポットを生
    成し、該光スポットを検出することにより、前記座標入
    力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生成する座
    標入力装置であって、 座標入力画面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応
    したスポット光を直線上に配列されたセンサアレイによ
    り検出する複数のセンサと、 各センサにより検出される前記スポット光の光量に応じ
    た電荷をセンサアレイを介して電荷を蓄えながら前記光
    スポットの所定の周期に同期して前記スポット光の点灯
    時と非点灯時との信号を各々別々に積分して各画素の電
    荷を転送しながら前記スポット光の点灯時と非点灯時と
    の各信号から差分信号を求めて出力する撮像手段と、 前記撮像手段から出力された差分信号の最大値を示す最
    大画素を検知する検知手段と、 前記検知手段により検知される最大画素前後各々m個の
    画素を選択する選択手段と、 前記選択手段で選択された2m+1個の画素データの有
    効性を判定する判定手段と、 前記判定手段による判定結果に基づいて、前記選択手段
    で選択された画素の出力データを用いて座標演算を行い
    前記指示具により指示されている座標値を算出する座標
    演算手段と、を有することを特徴とする座標入力装置。
  3. 【請求項3】 前記判定手段は、所定のしきい値レベル
    と2m+1個の画素データを比較して前記選択手段で選
    択された2m+1個の画素データの有効性を判定するこ
    とを特徴とする請求項2記載の座標入力装置。
  4. 【請求項4】 前記判定手段は、2m+1個の画素デー
    タの総和値と所定値を比較して前記選択手段で選択され
    た2m+1個の画素データの有効性を判定することを特
    徴とする前記第2項記載の座標入力装置。
  5. 【請求項5】 発光素子を備える指示具から発光される
    光を座標入力画面の所定位置に照射して光スポットを生
    成し、該光スポットを検出することにより、前記座標入
    力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生成する座
    標入力装置であって、 座標入力画面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応
    したスポット光を直線上に配列されたセンサアレイによ
    り検出する複数のセンサと、 各センサにより検出される前記スポット光の光量に応じ
    た電荷をセンサアレイを介して電荷を蓄えながら前記光
    スポットの所定の周期に同期して前記スポット光の点灯
    時と非点灯時との信号を各々別々に積分して各画素の電
    荷を転送しながら前記スポット光の点灯時と非点灯時と
    の各信号から差分信号を求めて出力する撮像手段と、 前記撮像手段から出力された差分信号に基づく差分デー
    タから特定の有効画素を選択する画素選択手段と、 前記画素選択手段により選択された各特定の有効画素に
    対する差分データに基づいて異なる座標演算処理を行う
    第1,第2の座標演算手段と、 前記第1,第2の座標演算手段により演算された各座標
    値を比較して演算された座標値の有効性を判定する判定
    手段と、 前記判定手段による判定結果に基づいて、前記選択手段
    で選択された画素の出力データを用いて座標演算を行い
    前記指示具により指示されている座標値を算出して出力
    する座標出力手段と、を有することを特徴とする座標入
    力装置。
  6. 【請求項6】 前記画素選択手段は、前記撮像手段から
    出力される差分信号の最大値を示す最大画素を検知する
    ピーク検知手段と、 前記ピーク検知手段により検知された前記最大画素前後
    m個,計2m+1個の有効データを抽出する第1の抽出
    手段と、 前記ピーク検知手段により検知された前記最大画素前後
    m+1個,計2m+3個のデータ候補から前記第1の抽
    出手段と異なる計2m+1個の有効データを抽出する第
    2の抽出手段と、を備えることを特徴とする請求項5記
    載の座標入力装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の座標演算手段と前記第2の座
    標演算手段は、異なる演算プロセスに従って座標値演算
    処理を実行することを特徴とする請求項5記載の座標入
    力装置。
  8. 【請求項8】 座標入力画面の所定位置上で所定の周期
    で点滅する対応したスポット光を検出する受光素子と、 前記受光素子により検出される所定の周期で点滅する対
    応したスポット光から特定周波数の信号を検波する検波
    手段と、 前記検波手段により検波される前記特定周波数の信号に
    基づいて前記撮像手段による積分動作のタイミング制御
    を行う制御手段と、を有することを特徴とする請求項
    1,2,5のいずれかに記載の座標入力装置。
  9. 【請求項9】 前記撮像手段は、転送されている電荷か
    ら一定量の電荷を除去する除去手段を有することを特徴
    とする請求項1,2,5のいずれかに記載の座標入力装
    置。
  10. 【請求項10】 前記座標演算手段は、前記差分信号中
    のピークレベルが所定値を超えたことを検出することに
    より、前記撮像手段の積分動作を停止させる積分制御手
    段を有することを特徴とする請求項1,2,5のいずれ
    かに記載の座標入力装置。
  11. 【請求項11】 前記撮像手段に結像される前記光スポ
    ットの像の幅を前記各センサの画素の幅よりも大きくな
    るように調整したことを特徴とする請求項1,2,5の
    いずれかに記載の座標入力装置。
  12. 【請求項12】 発光素子を備える指示具から発光され
    る光を座標入力画面の所定位置に照射して光スポットを
    生成し、該光スポットを検出することにより、前記座標
    入力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生成する
    座標入力装置の座標値出力方法であって、 座標入力画面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応
    したスポット光を直線上に配列されたセンサアレイによ
    り検出する複数のセンサから検出される前記スポット光
    の光量に応じた電荷をセンサアレイを介して電荷を蓄え
    ながら前記光スポットの所定の周期に同期して前記スポ
    ット光の点灯時と非点灯時との信号を各々別々に積分し
    て各画素の電荷を転送しながら前記スポット光の点灯時
    と非点灯時との各信号から差分信号を求めて出力する撮
    像工程と、 前記撮像工程から出力された差分信号の最大値を示す最
    大画素を検知する検知工程と、 前記検知工程により検知される最大画素前後各々m個の
    画素を選択する選択工程と、 前記選択工程で選択された画素の出力データを用いて座
    標演算を行い前記指示具により指示されている座標値を
    算出する座標演算工程と、を有することを特徴とする座
    標入力装置の座標値出力方法。
  13. 【請求項13】 発光素子を備える指示具から発光され
    る光を座標入力画面の所定位置に照射して光スポットを
    生成し、該光スポットを検出することにより、前記座標
    入力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生成する
    座標入力装置の座標値出力方法であって、 座標入力画面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応
    したスポット光を直線上に配列されたセンサアレイによ
    り検出する複数のセンサから検出される前記スポット光
    の光量に応じた電荷をセンサアレイを介して電荷を蓄え
    ながら前記光スポットの所定の周期に同期して前記スポ
    ット光の点灯時と非点灯時との信号を各々別々に積分し
    て各画素の電荷を転送しながら前記スポット光の点灯時
    と非点灯時との各信号から差分信号を求めて出力する撮
    像工程と、 前記撮像工程から出力された差分信号の最大値を示す最
    大画素を検知する検知工程と、 前記検知工程により検知される最大画素前後各々m個の
    画素を選択する選択工程と、 前記選択工程で選択された2m+1個の画素データの有
    効性を判定する判定工程と、 前記判定工程による判定結果に基づいて、前記選択工程
    で選択された画素の出力データを用いて座標演算を行い
    前記指示具により指示されている座標値を算出する座標
    演算工程と、を有することを特徴とする座標入力装置の
    座標値出力方法。
  14. 【請求項14】 前記判定工程は、所定のしきい値レベ
    ルと2m+1個の画素データを比較して前記選択手段で
    選択された2m+1個の画素データの有効性を判定する
    ことを特徴とする請求項13記載の座標入力装置の座標
    値出力方法。
  15. 【請求項15】 前記判定手段は、2m+1個の画素デ
    ータの総和値と所定値を比較して前記選択手段で選択さ
    れた2m+1個の画素データの有効性を判定することを
    特徴とする前記第13項記載の座標入力装置の座標値出
    力方法。
  16. 【請求項16】 発光素子を備える指示具から発光され
    る光を座標入力画面の所定位置に照射して光スポットを
    生成し、該光スポットを検出することにより、前記座標
    入力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生成する
    座標入力装置の座標値出力方法であって、 座標入力画面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応
    したスポット光を直線上に配列されたセンサアレイによ
    り検出する複数のセンサから検出される前記スポット光
    の光量に応じた電荷をセンサアレイを介して電荷を蓄え
    ながら前記光スポットの所定の周期に同期して前記スポ
    ット光の点灯時と非点灯時との信号を各々別々に積分し
    て各画素の電荷を転送しながら前記スポット光の点灯時
    と非点灯時との各信号から差分信号を求めて出力する撮
    像工程と、 前記撮像工程から出力された差分信号に基づく差分デー
    タから特定の有効画素を選択する画素選択工程と、 前記画素選択工程により選択された各特定の有効画素に
    対する差分データに基づいて異なる座標演算処理を行う
    第1,第2の座標演算工程と、 前記第1,第2の座標演算工程により演算された各座標
    値を比較して演算された座標値の有効性を判定する判定
    工程と、 前記判定工程による判定結果に基づいて、前記選択工程
    で選択された画素の出力データを用いて座標演算を行い
    前記指示具により指示されている座標値を算出して出力
    する座標出力工程と、を有することを特徴とする座標入
    力装置の座標値出力方法。
  17. 【請求項17】 前記画素選択工程は、前記撮像工程か
    ら出力される差分信号の最大値を示す最大画素を検知す
    るピーク検知工程と、 前記ピーク検知工程により検知された前記最大画素前後
    m個,計2m+1個の有効データを抽出する第1の抽出
    工程と、 前記ピーク検知工程により検知された前記最大画素前後
    m+1個,計2m+3個のデータ候補から前記第1の抽
    出工程と異なる計2m+1個の有効データを抽出する第
    2の抽出工程と、を備えることを特徴とする請求項16
    記載の座標入力装置の座標値出力方法。
  18. 【請求項18】 前記第1の座標演算工程と前記第2の
    座標演算工程は、異なる演算プロセスに従って座標値演
    算処理を実行することを特徴とする請求項16記載の座
    標入力装置の座標値出力方法。
  19. 【請求項19】 座標入力画面の所定位置上で所定の周
    期で点滅する対応したスポット光を検出する受光素子に
    より検出される所定の周期で点滅する対応したスポット
    光から特定周波数の信号を検波する検波工程と、 前記検波工程により検波される前記特定周波数の信号に
    基づいて前記撮像工程による積分動作のタイミングを決
    定する決定工程と、を有することを特徴とする請求項1
    2,13,16のいずれかに記載の座標入力装置。
  20. 【請求項20】 前記撮像工程は、転送されている電荷
    から一定量の電荷を除去する除去工程を有することを特
    徴とする請求項12,13,16のいずれか記載の座標
    入力装置の座標値出力方法。
  21. 【請求項21】 前記座標演算工程は、前記差分信号中
    のピークレベルが所定値を超えたことを検出することに
    より、前記撮像工程の積分動作を停止させる停止工程を
    有することを特徴とする請求項12,13,16のいず
    れか記載の座標入力装置の座標値出力方法。
  22. 【請求項22】 前記撮像工程に結像される前記光スポ
    ットの像の幅を前記各センサの画素の幅よりも大きくな
    るように調整することを特徴とする請求項12,13,
    16のいずれかに記載の座標入力装置の座標値出力方
    法。
  23. 【請求項23】 発光素子を備える指示具から発光され
    る光を座標入力画面の所定位置に照射して光スポットを
    生成し、該光スポットを検出することにより、前記座標
    入力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生成する
    座標入力装置を制御するコンピュータが読み出し可能な
    プログラムを格納した記憶媒体であって、 座標入力画面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応
    したスポット光を直線上に配列されたセンサアレイによ
    り検出する複数のセンサから検出される前記スポット光
    の光量に応じた電荷をセンサアレイを介して電荷を蓄え
    ながら前記光スポットの所定の周期に同期して前記スポ
    ット光の点灯時と非点灯時との信号を各々別々に積分し
    て各画素の電荷を転送しながら前記スポット光の点灯時
    と非点灯時との各信号から差分信号を求めて出力する撮
    像工程と、 前記撮像工程から出力された差分信号の最大値を示す最
    大画素を検知する検知工程と、 前記検知工程により検知される最大画素前後各々m個の
    画素を選択する選択工程と、 前記選択工程で選択された画素の出力データを用いて座
    標演算を行い前記指示具により指示されている座標値を
    算出する座標演算工程と、を有することを特徴とするコ
    ンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶
    媒体。
  24. 【請求項24】 発光素子を備える指示具から発光され
    る光を座標入力画面の所定位置に照射して光スポットを
    生成し、該光スポットを検出することにより、前記座標
    入力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生成する
    座標入力装置を制御するコンピュータが読み出し可能な
    プログラムを格納した記憶媒体であって、 座標入力画面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応
    したスポット光を直線上に配列されたセンサアレイによ
    り検出する複数のセンサから検出される前記スポット光
    の光量に応じた電荷をセンサアレイを介して電荷を蓄え
    ながら前記光スポットの所定の周期に同期して前記スポ
    ット光の点灯時と非点灯時との信号を各々別々に積分し
    て各画素の電荷を転送しながら前記スポット光の点灯時
    と非点灯時との各信号から差分信号を求めて出力する撮
    像工程と、 前記撮像工程から出力された差分信号の最大値を示す最
    大画素を検知する検知工程と、 前記検知工程により検知される最大画素前後各々m個の
    画素を選択する選択工程と、 前記選択工程で選択された2m+1個の画素データの有
    効性を判定する判定工程と、 前記判定工程による判定結果に基づいて、前記選択工程
    で選択された画素の出力データを用いて座標演算を行い
    前記指示具により指示されている座標値を算出する座標
    演算工程と、を有することを特徴とするコンピュータが
    読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
  25. 【請求項25】 前記判定工程は、所定のしきい値レベ
    ルと2m+1個の画素データを比較して前記選択手段で
    選択された2m+1個の画素データの有効性を判定する
    ことを特徴とする請求項24記載のコンピュータが読み
    出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
  26. 【請求項26】 前記判定手段は、2m+1個の画素デ
    ータの総和値と所定値を比較して前記選択手段で選択さ
    れた2m+1個の画素データの有効性を判定することを
    特徴とする請求項24記載のコンピュータが読み出し可
    能なプログラムを格納した記憶媒体。
  27. 【請求項27】 発光素子を備える指示具から発光され
    る光を座標入力画面の所定位置に照射して光スポットを
    生成し、該光スポットを検出することにより、前記座標
    入力画面の所定位置に対応した座標出力信号を生成する
    座標入力装置を制御するコンピュータが読み出し可能な
    プログラムを格納した記憶媒体であって、 座標入力画面の所定位置上で所定の周期で点滅する対応
    したスポット光を直線上に配列されたセンサアレイによ
    り検出する複数のセンサ検出される前記スポット光の光
    量に応じた電荷をセンサアレイを介して電荷を蓄えなが
    ら前記光スポットの所定の周期に同期して前記スポット
    光の点灯時と非点灯時との信号を各々別々に積分して各
    画素の電荷を転送しながら前記スポット光の点灯時と非
    点灯時との各信号から差分信号を求めて出力する撮像工
    程と、 前記撮像工程から出力された差分信号に基づく差分デー
    タから特定の有効画素を選択する第1,第2の画素選択
    工程と、 前記第1,第2の画素選択工程により選択された各特定
    の有効画素に対する差分データに基づいて異なる座標演
    算処理を行う第1,第2の座標演算工程と、 前記第1,第2の座標演算工程により演算された各座標
    値を比較して演算された座標値の有効性を判定する判定
    工程と、 前記判定工程による判定結果に基づいて、前記選択工程
    で選択された画素の出力データを用いて座標演算を行い
    前記指示具により指示されている座標値を算出して出力
    する座標出力工程と、を有することを特徴とするコンピ
    ュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒
    体。
  28. 【請求項28】 前記画素選択工程は、前記撮像工程か
    ら出力される差分信号の最大値を示す最大画素を検知す
    るピーク検知工程と、 前記ピーク検知工程により検知された前記最大画素前後
    m個,計2m+1個の有効データを抽出する第1の抽出
    工程と、 前記ピーク検知工程により検知された前記最大画素前後
    m+1個,計2m+3個のデータ候補から前記第1の抽
    出工程と異なる計2m+1個の有効データを抽出する第
    2の抽出工程と、を備えることを特徴とする請求項27
    記載のコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納
    した記憶媒体。
  29. 【請求項29】 前記第1の座標演算工程と前記第2の
    座標演算工程は、異なる演算プロセスに従って座標値演
    算処理を実行することを特徴とする請求項27記載のコ
    ンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶
    媒体。
  30. 【請求項30】 座標入力画面の所定位置上で所定の周
    期で点滅する対応したスポット光を検出する受光素子に
    より検出される所定の周期で点滅する対応したスポット
    光から特定周波数の信号を検波する検波工程と、 前記検波工程により検波される前記特定周波数の信号に
    基づいて前記撮像工程による積分動作のタイミングを決
    定する決定工程と、を有することを特徴とする請求項2
    3,24,27のいずれかに記載のコンピュータが読み
    出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
  31. 【請求項31】 前記撮像工程は、転送されている電荷
    から一定量の電荷を除去する除去工程を有することを特
    徴とする請求項23,24,27のいずれかに記載のコ
    ンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶
    媒体。
  32. 【請求項32】 前記座標演算工程は、前記差分信号中
    のピークレベルが所定値を超えたことを検出することに
    より、前記撮像工程の積分動作を停止させる停止工程を
    有することを特徴とする請求項23,24,27のいず
    れかに記載のコンピュータが読み出し可能なプログラム
    を格納した記憶媒体。
  33. 【請求項33】 前記撮像工程に結像される前記光スポ
    ットの像の幅を前記各センサの画素の幅よりも大きくな
    るように調整することを特徴とする請求項23,24,
    27のいずれかに記載のコンピュータが読み出し可能な
    プログラムを格納した記憶媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002229728A (ja) * 2001-02-02 2002-08-16 Newcom:Kk Cmosリニアイメージセンサを用いた位置検出装置
JP2009244931A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 電子入力装置
JP2014137676A (ja) * 2013-01-16 2014-07-28 Ricoh Co Ltd 位置情報取得装置及び画像表示システム

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