JP2000229188A - ミシンの外釜 - Google Patents

ミシンの外釜

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JP2000229188A JP11033210A JP3321099A JP2000229188A JP 2000229188 A JP2000229188 A JP 2000229188A JP 11033210 A JP11033210 A JP 11033210A JP 3321099 A JP3321099 A JP 3321099A JP 2000229188 A JP2000229188 A JP 2000229188A
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Koji Mizusawa
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Sabun Lndustrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カーボン硬質膜をコーテングした外釜におい
て、剣先の視認性を高めることである。 【解決手段】 浸炭焼入れした鋼材を母材とした外釜6
の表面にカーボン硬質膜10を形成し、前記外釜6の剣
先11先端部に前記カーボン硬質膜10のない母材露出
部12を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミシンの回転釜装
置の主要部品となる外釜、すなわち、内釜を収納するミ
シンの外釜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のミシンの回転釜装置としては、外
釜内に内釜を収納し、さらに、内釜内にボビンケースを
収納し、ミシン本体に設けた釜止め部材を内釜に形成し
た回り止め凹部に嵌合させて内釜を回り止めすると共に
外釜を回転駆動させるものが一般的である。なお、内釜
の外周面にはリング状の軌条が形成され、外釜の内周面
にはこの軌条が嵌合される軌溝が形成されている。
【0003】ここで、外釜を回転駆動させる縫製作業時
においては、軌条と軌溝とが接触しながら摺動し、及
び、ボビンケースの外周面が内釜の内周面に接触し、こ
れらの接触部において摩耗を生じやすくなる。そして、
これらの接触部における摩耗が増大すると内釜がガタツ
キを生じて縫製精度が低下し、また、摩耗した部品の交
換頻度が高くなることによりランニングコストがアップ
する。さらに、これらの接触部における摩擦抵抗が大き
いため、外釜から内釜に対してこの内釜を連れ回りさせ
る向きに大きな力が作用し、回り止め凹部と釜止め部材
とが強く嵌合する。従って、上糸がこの嵌合部を糸抜け
する際や上糸が内釜と外釜との間を通過する際の抵抗が
大きくなり、糸切れを生じやすくなる。
【0004】このような摩耗や糸切れを改善したミシン
の回転釜装置としては、内釜や外釜及びボビンケースの
表面に窒化チタンのコーテング膜を形成したものが実公
昭61−38540号公報に開示されており、窒化チタ
ンのコーテング膜を形成することによって耐摩耗性が向
上すると共に摩擦係数が小さくなる。そして、耐摩耗性
が向上することにより、部品の寿命が長くなると共に摩
耗による内釜のガタツキが防止されて縫製精度が向上す
る。また、摩擦係数が小さくなることにより、外釜の回
転が滑らかに行なわれ、外釜から内釜に対してこの内釜
を連れ回りさせる向きに作用する力が小さくなり、内釜
の回り止め凹部と釜止め部材との嵌合が弱まり、回り止
め凹部と釜止め部材との嵌合部を上糸が糸抜けする際や
上糸が内釜と外釜との間を通過する際における糸切れの
発生が低減される。
【0005】しかし、窒化チタンのコーテング膜を形成
することによる耐摩耗性の向上及び摩擦係数の低下は必
ずしも充分なものとはいえず、より一層の耐摩耗性向上
及び摩擦係数の低下が望まれている。
【0006】このような観点から、特開平8−1968
0号公報に見られるように、外釜、内釜、ボビンケース
等の表面にカーボン硬質膜を形成することが本出願人に
より提案されている。これにより、耐摩耗性が向上し、
摩擦係数が低下することから、耐久性及び動作性能を格
段に向上させているものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カーボ
ン硬質膜を形成した場合には、その膜の性質上、全体が
黒系統の色が付いてしまう。そのため、外釜においても
その全表面が黒系統の色となり、ミシンに最初にセット
して針合わせをする場合に、作業者にとって外釜の剣先
が見にくいという問題がある。
【0008】このようなことから、本発明は、外釜にカ
ーボン硬質膜を形成しても剣先を見やすくし、しかも、
カーボン硬質膜を形成後に、剣先の硬度を低下させるお
それがなく、外釜の母材を露出させて光沢のある状態を
簡単に形成することができるようにすることを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
浸炭焼入れした鋼材を母材とした外釜の表面にカーボン
硬質膜を形成し、前記外釜の剣先先端部に前記カーボン
硬質膜のない母材露出部を形成した。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載のミ
シンの外釜において、母材露出部を部分焼入れにより形
成した。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。まず、図1は内釜1を示したもので、内
釜1の外周部にはリング状の軌条2が形成され、内釜1
の内部には図4に示すボビンケース3を収納するための
収納室4が形成されると共に収納室4の中央部には前記
ボビンケース3が挿着されるスタッド5が立設されてい
る。また、前記内釜1の表面(外周面及び内周面)に
は、硬質クロムメッキ又は無電解メッキによるメッキ膜
が形成されている。なお、この内釜1は浸炭焼入れした
鋼材を母材として形成されている。
【0012】図2及び図3は外釜6を示したもので、こ
の外釜6の内部には前記内釜1を収納するための収納室
7が形成され、外釜6の内周面には前記軌条2が摺動自
在に嵌合される軌溝8が形成されている。ここで、前記
内釜1を収納した前記外釜6を回転駆動させる際には内
釜1を回り止めする必要があり、この回り止めを行なう
ための回り止め凹部9が内釜1の上縁部に形成され、こ
の回り止め凹部9に嵌合する釜止め部材(図示せず)が
ミシン本体に設けられている。なお、前記外釜6は浸炭
焼入れした鋼材を母材として形成され、その表面には硬
質クロムメッキ又は無電解メッキによるメッキ膜が形成
されている。このメッキ膜の上にカーボン硬質膜10が
形成されている。また、カーボン硬質膜10の形成は、
プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition )技術を利
用して行なう。しかしながら、このプラズマCVD技術
を応用したカーボン硬質膜10のコーテング時に、外釜
6の温度が上がってしまい、熱処理されて硬度が高くな
っていた外釜6の表面の全体的な硬度が低下してしま
う。
【0013】しかして、このようにカーボン硬質膜10
が形成された外釜6の表面は、黒色系の色をしている。
そして、前記外釜6の剣先11の先端部分に部分的な高
周波焼入れをする。この高周波焼入れにより、硬度低下
していた剣先11の先端部分が焼き入れされて高い硬度
となる。同時に、カーボン硬質膜10は、熱に弱く、一
定の温度で燃焼するため、部分焼入れで高温化した部分
のカーボン硬質膜10が燃焼して外釜6の表面から消滅
し、母材露出部12が形成される。この母材露出部12
は、光沢のある金属色である。そのため、黒色系のカー
ボン硬質膜10の表面色とは異なり、外部からの視認性
が高い。従って、外釜6の剣先11を部分焼入れすると
いうことは、その剣先11の硬度を高めることと、その
剣先11部分から黒色のカーボン硬質膜10を除去して
母材露出部12を形成することとの二つの目的を同時に
達成する。
【0014】図4は前記内釜1の収納室4内に収納され
るボビンケース3を示したもので、このボビンケース3
には、内釜1との着脱を可能にするつまみ13が設けら
れており、さらに、このボビンケース3内に収納される
ボビン(図示せず)から引き出された糸をガイドする調
子バネ14が設けられている。なお、前記ボビンケース
3は浸炭焼入れした鋼材を母材として形成されている。
【0015】このような構成において、図5は表面処理
を施さないステンレス及びカーボン硬質膜、窒化チタ
ン、ニッケルクロムメッキ等の表面処理を施したステン
レスをシリコンカーボンの研磨紙で研磨した耐摩耗性試
験の結果を示したグラフであり、カーボン硬質膜10を
形成した場合には窒化チタンのコーテング膜を形成した
場合に比べて摩耗量が略半減することがわかる。従っ
て、外釜6の表面にカーボン硬質膜10を形成すること
により、外釜6の耐摩耗性が従来例において説明した窒
化チタンのコーテング膜を形成した場合よりも向上す
る。そして、外釜6の表面の耐摩耗性が向上することに
より、内釜1の軌条2に接触しながら摺動する軌溝8の
摩耗が著しく低減され、外釜6の寿命が長くなる。さら
に、外釜6の軌溝8が大きく摩耗して内釜1が外釜6内
でガタツキを生ずるということが防止され、ガタツキの
発生による縫製精度の低下が防止される。
【0016】また、カーボン硬質膜10を形成した場合
には窒化クロムのコーテング膜を形成した場合に比べて
摩擦係数が低下する。従って、外釜6と内釜1との接触
部における摩擦抵抗が低減され、内釜1に対して外釜6
が滑らかに回転し、さらに、外釜6から内釜1に対して
作用する内釜1を連れ回りさせようとする力が小さくな
り、回り止め凹部9と釜止め部材との嵌合状態が弱くな
る。このため、上糸が回り止め凹部9と釜止め部材との
嵌合部を糸抜けする際や上糸が内釜1と外釜6との間を
通過する際の抵抗が小さくなり、これらの糸抜けや通過
の際における糸切れの発生が低減される。しかも、上糸
と下糸との糸締まりが良好に行なわれて良好な縫目が形
成される。
【0017】また、外釜6の表面にカーボン硬質膜10
が形成されると共に内釜1の表面に硬質クロムメッキ又
は無電解メッキによるメッキ膜が形成され、互いに接触
する面の材質が異なるため、焼付の発生が有効に防止さ
れる。
【0018】しかして、外釜6の剣先11の先端部に
は、金属色をした光沢のある母材露出部12が形成され
ているため、ミシンに最初にセットして針合わせをする
際、作業者は剣先11が見易く、作業性が良好である。
【0019】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、浸炭焼入れした
鋼材を母材とした外釜の表面にカーボン硬質膜を形成
し、前記外釜の剣先先端部に前記カーボン硬質膜のない
母材露出部を形成したので、ミシンに最初にセットして
針合わせをする際、作業者は金属色をした剣先11を見
て作業することができ、これにより、作業性が良好であ
るという効果を有する。
【0020】請求項2記載の発明は、請求項1記載のミ
シンの外釜において、母材露出部を部分焼入れにより形
成したので、硬度の高いカーボン硬質膜を容易に除去す
ることができ、また、カーボン硬質膜をコーテングする
ときに硬度が低下した剣先部分の硬度を焼入れにより再
び高い硬度にすることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における内釜の平面図であ
る。
【図2】その外釜の平面図である。
【図3】その外釜の側面図である。
【図4】ボビンケースの斜視図である。
【図5】表面処理を施さないステンレス及びカーボン硬
質膜、窒化チタン、ニッケルクロムメッキ等の表面処理
を施したステンレスの耐摩耗性試験の結果を示したグラ
フである。
【符号の説明】
6 外釜 10 カーボン硬質膜 11 剣先 12 母材露出部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浸炭焼入れした鋼材を母材とした外釜の
    表面にカーボン硬質膜を形成し、前記外釜の剣先先端部
    に前記カーボン硬質膜のない母材露出部を形成したこと
    を特徴とするミシンの外釜。
  2. 【請求項2】 母材露出部を部分焼入れにより形成した
    ことを特徴とする請求項1記載のミシンの外釜。
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