JP2000228170A - 高圧放電ランプ、高圧放電ランプ装置、高圧放電ランプ点灯装置および照明装置 - Google Patents

高圧放電ランプ、高圧放電ランプ装置、高圧放電ランプ点灯装置および照明装置

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JP2000228170A
JP2000228170A JP11243395A JP24339599A JP2000228170A JP 2000228170 A JP2000228170 A JP 2000228170A JP 11243395 A JP11243395 A JP 11243395A JP 24339599 A JP24339599 A JP 24339599A JP 2000228170 A JP2000228170 A JP 2000228170A
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pressure discharge
sealing
small
seal
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JP11243395A
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Hisashi Honda
久司 本田
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H05B41/14Circuit arrangements
    • H05B41/26Circuit arrangements in which the lamp is fed by power derived from dc by means of a converter, e.g. by high-voltage dc
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/02Details
    • H01J61/36Seals between parts of vessels; Seals for leading-in conductors; Leading-in conductors
    • H01J61/366Seals for leading-in conductors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】給電導体の部材を偏芯しないで接続し、および
または透光性セラミックス放電容器および給電導体の間
の封止の信頼性を高くした高圧放電ランプおよびこれを
用いた照明装置を提供する。 【解決手段】給電導体FCの封着性部分FCaにコイル
状部分FCa1を形成し、耐火性部分FCbをコイル状
部分FCa1に挿入して接続し、封着性部分FCaの外
部突出部FCa2をコイル状部分FCa1に挿入して接
続する。透光性セラミックス放電容器CEの小径筒部C
Ebから給電導体FCを挿入して、封着性部分FCaと
小径筒部CEbの内面との間をセラミックス封止用コン
パウンドのシールS1で封止する。その封止の際に溶融
したセラミックス封止用コンパウンドがコイル状部分F
Ca1の中間部の内部空間に進入して固化すると、コイ
ル状部分の内部に厚いシールの膜S1aが形成されて、
封止の信頼性が著しく向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透光性セラミックス
からなる放電容器を備えた高圧放電ランプ、これを用い
た高圧放電ランプ装置、高圧放電ランプ点灯装置および
照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、従来の石英ガラス放電容器に比較
して、長寿命、高効率の利点を有する透光性セラミック
ス放電容器を備えた高圧放電ランプが開発され、広く普
及しつつある。
【0003】図30は、従来の透光性セラミックス放電
容器を備えた高圧放電ランプにおける封止部を示す要部
拡大正面断面図である。
【0004】図31は、同じく要部拡大側面断面図であ
る。
【0005】図において、101は小径筒部、102は
給電導体、103はシールである。
【0006】小径筒部101は、透光性セラミックス放
電容器の中心部の膨出部(図示しない。)の両端に一体
に接続していて、内部に膨出部に連通する挿通孔101
aが形成されている。
【0007】給電導体102は、封着性部分102aお
よび耐火性部分102bを備えている。
【0008】封着性部分102aは、小径筒部101内
に挿入される封着部102a1および先端が封着部10
2a1の基端に接続されるとともに、基端が小径筒部1
01から外方へ突出する外部突出部102a2から構成
されいる。
【0009】耐火性部分102bは、その基端が封着性
金属からなる封着性部分102aの先端に接続されてお
り、さらに耐火性部分102bの先端には電極(図示し
ない。)が配設されている。そして、耐火性部分102
bの基端を封着性部分102aの先端に接続するため
に、たとえば封着性部分102aの先端と耐火性部分1
02bの基端の溶接予定部にそれぞれ段部102a3、
102b1を形成し、両段部102a3、102b1を
重ねて上下からスポット溶接している。
【0010】また、給電導体102は、小径筒部101
内に挿入され、小径筒部101と給電導体102の封着
性部分102aの封着部10a1との間のわずかな隙間
内にセラミックス封止用コンパウンドのシール103が
流入して固化することによって、小径筒部101が封止
されるとともに、給電導体102が所定の一に固定され
る。
【0011】ところで、給電導体102の封着性部分1
02aの外部突出部102a2は、封着部102a1の
基端に先端が接続して外部に突出している。高圧放電ラ
ンプを排気された外管内に収納して点灯する発光管外管
収納形式の場合、この外部突出部102a2は、透光性
セラミックス放電容器101から外部に露出して外部リ
ード線として機能させてもよい。しかし、高圧放電ラン
プを大気中に露出した状態で点灯する発光管露出形式の
場合、酸化を防止するために外部突出部102a2は、
露出しないようにシールなどによって気密に被覆しなけ
ればならない。
【0012】そこで、発光管露出形式においては、外部
突出部102a2に耐酸化性金属からなる外部リード線
(図示しない。)を接続するとともに、当該接続部を図
示しないセラミックスワッシャで包囲し、さらにシール
103より融点の低いシール(図示しない。)によって
封止する。
【0013】また、外部突出部102a2の先端を封着
部102a1の基端に接続するために、耐火性部分10
2bと封着性部分102との接続と同様に、封着部10
2a1および外部突出部102a2に段部102a4、
102a5を形成して、両段部102a4、102a5
を重ねてスポット溶接している。
【0014】以上説明した従来技術に対して、本発明者
らは先に給電導体の封着性部分を接合線のある筒状にす
ることで、先端に電極を配設した耐火性部分の接続が容
易で、しかも接続する際に偏芯しにくくした高圧放電ラ
ンプを発明(以下、「先行発明」という。)し、この発
明は特願平10−257807号として出願されてい
る。
【0015】図32は、先行発明の高圧放電ランプを示
す要部拡大断面図である。
【0016】図において、図31と同一部分については
同一符号を付して説明は省略する。
【0017】給電導体102の封着性部分102aは、
筒状封着部102a1’および外部突出部102a2か
らなる。
【0018】筒状封着部102a1’は、封着性金属を
軸回りに湾曲して筒状に成形したもので、軸方向に合わ
せ目に平均1〜10μm程度のわずかな隙間のある接合
線jが形成されている。
【0019】外部突出部102a2は、筒状封着部10
2a1’の基端に挿入され、封止時に焼き嵌めによって
接続することができる。
【0020】耐火性部分102bは、その基端を筒状封
着部102a1’の先端に挿入されされ、同様に焼き嵌
めによって接続することができる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来技術に
おいては、給電導体の封着性部分と耐火性部分との接
続、さらには封着性部分における封着部と外部突出部と
を接続する際のスポット溶接が面倒であるばかりか、接
続する際に偏芯しやすいという問題がある。
【0022】また、先行技術においては、接続が容易
で、しかも偏芯しないので、優れているが、筒状封着部
102a1’内にシールが進入しない構成とする場合
に、耐火性部分と筒状封着部102a1’との接続部、
ならびに筒状封着部102a1’と外部突出部102a
2との接続部の両方においてリークを生じると、透光性
セラミックス放電容器101の気密が失われるので、注
意しなければならない。しかし、この問題の克服は比較
的容易である。
【0023】本発明は、給電導体の部材を偏芯しないで
接続し、およびまたは透光性セラミックス放電容器およ
び給電導体の間の封止の信頼性を高くした高圧放電ラン
プ、これを用いた高圧放電ランプ装置、高圧放電ランプ
点灯装置および照明装置を提供することを目的とする。
【0024】また、本発明は、浅い反射鏡を用いても高
圧放電ランプが短寿命にならない高圧放電ランプ装置を
提供することを副次的な目的とする。
【0025】さらに、本発明は、蛍光ランプ用安定器の
ような負荷特性を備えた安定器で始動して点灯して小形
化を図るとともに、グロー・アーク転移時に電極物質の
蒸発による黒化が生じにくい小形の高圧放電ランプ点灯
装置およびこれを用いた照明装置を提供することを副次
的な目的とする。
【0026】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の高圧放
電ランプは、放電空間を包囲する包囲部および包囲部に
連通して配置され包囲部より内径が小さい小径筒部を備
えた透光性セラミックス放電容器と;コイル状部分を備
えている封着性部分および封着性部分のコイル状部分に
基端が挿入されて接続されている耐火性部分を備え、透
光性セラミックス放電容器の小径筒部内に挿入されて耐
火性部分と小径筒部の内面との間にわずかな隙間を形成
しながら延在する給電導体と;給電導体の耐火性部分の
先端に配設た電極と;透光性セラミックス放電容器の小
径筒部および給電導体の封着性部分の間を少なくとも封
着性部分が放電空間側へ露出しないように包囲して封止
しているシールと;透光性セラミックス放電容器内に封
入されたイオン化媒体と;を具備していることを特徴と
している。
【0027】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0028】(透光性セラミックス放電容器について)
「透光性セラミックス放電容器」とは、単結晶の金属酸
化物たとえばサファイヤと、多結晶の金属酸化物たとえ
ば半透明の気密性アルミニウム酸化物、イットリウム−
アルミニウム−ガーネット(YAG)、イットリウム酸
化物(YOX)と、多結晶非酸化物たとえばアルミニウ
ム窒化物(AlN)のような光透過性および耐熱性を備
えた材料からなる放電容器を意味する。なお、光透過性
とは、放電による発光を放電容器を透過して外部に導出
できる程度に透過すればよく、透明および光拡散性のい
ずれであってもよい。
【0029】また、透光性セラミックス放電容器は、放
電空間を包囲する包囲部および電極を支持し、わずかな
隙間を形成するとともに、透光性セラミックス放電容器
を給電導体との間でシールするために、小径筒部を一体
に備えている。包囲部の両端に一対の小径筒部を備えた
両端封止構造や、包囲部の一端にのみ小径筒部を備えた
片側封止構造などにすることができる。
【0030】さらに、透光性セラミックス放電容器を製
作するには、両端封止構造の場合、中央の包囲部と包囲
部の両端に位置する一対の小径筒部とを最初から一体に
形成することができる。さらに、たとえば包囲部を形成
する円筒と、円筒の両端面に嵌合して閉鎖する一対の端
板と、端板の中心孔に嵌合して小径筒部を形成する小径
筒体とを、それぞれ別に仮焼結して所要に嵌合させて、
全体を焼結することにより、一体の放電容器を形成する
こともできる。
【0031】これに対して、片側封止構造の場合、両端
封止構造の場合と同様に最初から全体を一体に形成する
ことができるが、開口部を有する球状体や有底筒体と、
小径筒部を形成する筒体とを、それぞれ別に仮燒結して
から、所要に嵌合させて全体を燒結して一体化させるこ
ともできる。また、小径筒部は、一対の電極に対して共
通の一つでもよいし、それぞれ別に一対形成してもよ
い。なお、共通の一つの小径筒部を設ける場合、一対の
透孔を形成したセラミックスからなる中間筒体を小径筒
部に挿入してから、給電導体を挿入して封止するように
すれば、給電導体および電極間の所要の間隔を確保する
ことができる。
【0032】さらに、透光性セラミックス放電容器の内
容積は制限されるものはないが、0.05cc以下好適
には0.04cc以下の小形のものにおいて特に効果的
である。このような小形の透光性セラミックス放電容器
は、その全長を30mm以下、好適には25mm以下に
形成することができる。さらに、定格ランプ電力を20
W以下にするのがよい。
【0033】(給電導体について)給電導体は、透光性
セラミックス放電容器の少なくとも一方の小径筒部に対
して用いられる。
【0034】「給電導体」とは、電源から安定器を介し
て電極間に電圧を印加して、高圧放電ランプを始動し、
電流を導入して点灯するために、機能するものであっ
て、透光性セラミックス放電容器の小径筒部内に後述す
るシールにより気密に封止される。
【0035】「封着性部分」とは、後述するシールによ
り透光性セラミックス放電容器を、その小径筒部と封着
性部分との間で、または要すればさらにセラミックスか
らなるチューブ状の中間部材をそれらの間に介在させて
封止するのに適した材料の部分であればよく、ニオブ、
タンタル、チタン、ジルコニウム、ハフニウムおよびバ
ナジウムなどを用いることができる。
【0036】透光性セラミックス放電容器の材料にアル
ミニウム酸化物を用いる場合、ニオブおよびタンタル
は、平均熱膨張係数がアルミニウム酸化物とほぼ同一で
あるから、封着性部分として好適である。イットリウム
酸化物およびYAGの場合も差が少ない。窒化アルミニ
ウムを透光性セラミックス放電容器に用いる場合には、
封着性部分にジルコニウムを用いるのがよい。
【0037】また、封着性部分は、コイル状部分備えて
いる。これにより、耐火性部分の基端をコイル状部分に
挿入するだけで、封止時の焼き嵌め作用によって、偏芯
なく両者を接続することができる。しかし、要すれば、
耐火性部分をコイル状部分に挿入してから、両者を溶接
することができる。もちろん、溶接しても偏芯は生じに
くい。
【0038】また、封着性部分のコイル状部分の内部に
封着性金属の棒状体を挿入しておき、封着性金属の棒状
体の先端と耐火性部分の基端とを突き合わせることによ
り、コイル状部分と耐火性部分とを一層まっすぐ直線状
に結合させることができる。
【0039】さらに、封着性部分のコイル状部分は、全
体を、または部分的に所望のコイルピッチにすることが
できる。たとえば、コイル状部分を密接巻きにすると、
後述するシールの進入に多少時間を多く必要とするが、
給電導体の全体をまっすぐに結合しやすい。また、ピッ
チを大きくすることにより、コイル素線の必要長さを節
減することができる。
【0040】さらにまた、封着性部分のコイル状部分を
延長して耐火性部分の接続部以外すなわち封着性部分の
主体的部分をコイル状部分によって形成することによ
り、そのコイル状部分からなる封着性部分の主体的部分
の内部へセラミックス封止用コンパウンドのシールを進
入させて厚いシールの膜を形成することができる。
【0041】さらにまた、封着性部分の一部を構成して
いるが、シールから外部へ突出する外部突出部を付加す
る場合、コイル状部分と別体で、封着性金属からなる外
部突出部を用いるか、または別体の外部突出部を用いる
のに代えて、非封着性金属からなる外部リード線を直接
封着性部分の主体的部分に接続することができる。これ
を容易に実現するために、別体の外部突出部または外部
リード線を接続する部位の封着性部分をコイル状部分に
よって構成することもできる。これにより、別体の外部
突出部または外部リード線の接続が容易になるととも
に、偏芯なく接続することができる。
【0042】さらにまた、両端のコイル状部分の中間に
位置する部分すなわち中間部分を封着性金属からなる無
空棒または筒状体をもって構成することができる。この
場合、中間部材を両端のコイル状部分に挿入して封止時
の焼き嵌めにより、または溶接により接続することがで
きる。
【0043】さらにまた、耐火性部分を接続する封着性
部分の先端部分となるコイル状部分に加えて、シールを
進入させて封止部分を形成する中間の部分、ならびに別
体の外部突出部または外部リード線を接続する他端を含
めて、封着性部分の全ての部分をコイル状部分によって
形成することができる。この場合、コイル状部分を素
線、径およびピッチが同一のコイルを用いて一体に形成
してもよいし、一部またはそれぞれが異なるコイルによ
って別体に形成したものを接続して用いてもよい。
【0044】たとえば、両端部分を密接巻きのコイルと
し、中間部分を疎巻のコイルとする。このように構成す
ると、中間部の内部にシールが容易に進入して封止部分
を形成しやすいのに対して、両端部はそれぞれの部材を
確実に接続しやすい。また、中間部のピッチを大きくす
ることで、コイルの素線長を短縮することができる。
【0045】上記のコイルを製作するには、最初は密接
巻またはターン間の隙間の少ないコイルを用意して、両
端部にそれぞれの部材を接続し、その後中間部を所定距
離引き伸ばすことにより、中間部に疎巻部分を形成する
ことができる。しかし、最初から上記のように3部分異
なるピッチに成形したコイルを用いてもよい。
【0046】また、最初から全長にわたってターン間に
一定の隙間を有する一定ピッチのコイルを用いることも
できる。
【0047】さらに、コイル状部分の内部に封着性金属
からなる棒状体を挿入することにより、コイル状部分が
不所望に曲がるのを抑制することができる。この場合、
棒状体の先端を耐火性部分の基端に突き合わせるように
すれば、耐火性部分をまっすぐに結合しやすくなる。ま
た、棒状体の基端をコイル状部分から小径筒部から外部
へ突出させることにより、外部突出部として用いること
ができる。
【0048】さらにまた、発光管露出形式における封着
性部分の外部突出部、または発光管外管内収納形式にお
ける外部突出部にさらに外部リード線を接続する場合
に、コイル状部分を延長させて外部突出部を一体に形成
することができる。これにより、外部突出部として別部
材を用意し、接続する手間と部品を省ける。
【0049】次に、「耐火性部分」とは、高圧放電ラン
プの作動中の高温に十分耐える高い融点を備えるととも
に、透光性セラミックス放電容器内に存在するイオン化
媒体に対する耐腐食性を備えている導電性物質からなる
部分であることを意味する。たとえば、タングステン、
モリブデンまたはこれらを主成分とする合金、さらには
白金などからなるが、単一種の金属だけでなく、上記の
複数の金属を接合して構成してもよい。さらにまた、サ
ーメットなどであってもよい。
【0050】また、耐火性部分は、内部が充実した無空
の棒状や肉厚10〜300μmの中空の筒状すなわちパ
イプ状であってもよい。小形たとえば定格消費電力が3
0W以下好ましくは20W程度の高圧放電ランプにおい
ては、棒状の場合、0.25mm以下の直径が適当して
いる。また、筒状の場合、肉厚10〜100μmが適当
している。
【0051】さらに、筒状の場合、完全なパイプだけで
なく、薄板を湾曲してわずかな隙間のある接合部が形成
された筒状であってもよい。そして、耐火性部分の基端
には後述するシールが接着するが、耐火性部分を以上の
ように構成することにより、シールの熱膨張係数が明ら
かに小さくても、熱膨張差によって生じる応力を耐火性
部分が吸収する。
【0052】一方、耐火性部分と小径筒部の内面との間
には、いわゆるキャピラリーと称されるわずかな隙間が
形成される。このわずかな隙間は、小径筒部の端部側の
一部がシールによって埋められるが、残余の部分のうち
シール側の一部には、余剰のイオン化媒体が点灯中液相
状態になって滞留する。そして、放電空間側の液面の温
度が最冷部となる。したがって、わずかな隙間の幅寸法
および長さ、ならびにイオン化媒体の封入量を適当に設
定することにより、所望の最冷部温度にするとともに、
シールの温度を所望に設定することができる。
【0053】(電極について)電極は、給電導体の耐火
性部分の先端に配設されている。一般的に、電極は、透
光性セラミックス放電容器の包囲部の内部に位置する
が、これは必須要件ではなく、小径筒部内に位置してい
てもよい。すなわち、電極は、包囲部に望むように配設
されていればよい。
【0054】また、電極は、耐火性部分と別体に形成さ
れているだけでなく、必要に応じて給電導体の耐火性部
分と一体に形成されていること、たとえば耐火性部分の
先端が直接電極として作用する構成や、反対に電極軸が
耐火性部分を構成していて、直接封着性部分の先端に接
続されている構成などであることが許容される。その場
合、交流点灯形においては一対の電極を耐火性部分と一
体に形成することができるが、直流点灯形においては陰
極は一体に形成してもよい。しかし、陽極は、熱容量を
大きくすることが望ましいことから、別に形成すること
ができる。
【0055】さらに、電極を円筒体などの形状をなすタ
ングステンなどの板材によって構成することができる。
これにより、電極の表面積が増大し、グロー・アーク転
移においてグロー放電モードでスパッタリングの割合を
決定する要因の一つである電極表面電流密度が低下し、
これに伴い陰極降下電圧が低下するので、スパッタリン
グが軽減する。また、熱容量を小さくすることができる
ので、グロー・アーク転移時間が短縮し、さらにエッジ
効果により電子放射性能が向上して始動電圧が低下す
る。
【0056】さらにまた、透光性セラミックス放電容器
が片側封止構造の場合、透光性セラミックス放電容器の
包囲部内に突出する一対の電極の基部間での絶縁耐力を
向上させるために、当該基部を絶縁スリーブで被覆する
ことができる。
【0057】(シールについて)シールは、給電導体の
封着性部分と、透光性セラミックス放電容器の小径筒部
との間において、少なくとも封着性部分が透光性セラミ
ックス放電容器内の放電空間側に露出しないように封着
性部分の先端を包囲して透光性セラミックス放電容器を
封止する。
【0058】また、シールは、点灯中高温になる透光性
セラミックス放電容器を給電導体とともに封止するため
に、一般的に融点が1500℃以上で、熱膨張係数が透
光性セラミックスのそれに接近しているセラミックス封
止用コンパウンドを用いて形成することができる。セラ
ミックス封止用コンパウンドは、フリットとも称される
が、予め調合されたガラス質の原料を成形して環状のペ
レットにされる。次に、このペレットを透光性セラミッ
クス放電容器の小径筒部の端部に載置してから、加熱溶
融すると、小径筒部と給電導体との間の微小な隙間内に
進入させてから固化させることにより、シールは所定の
位置に形成される。
【0059】すなわち、シールを所定の位置に形成する
には、封止予定部を上にして透光性セラミックス放電容
器を固定し、封止予定の小径筒部の端部に固形のセラミ
ックス封止用コンパウンドを載置して加熱する。する
と、セラミックス封止用コンパウンドは、加熱により溶
融して小径筒部と筒状封着性部分との間に進入し、さら
に先端が耐火性部分の中間部の所定位置まで進入したと
ころで冷却する。これにより、シールが固化して、封着
性部分が透光性セラミックス放電容器内の放電空間側に
露出しないように包囲するとともに、小径筒部および封
着性部分の間を気密に封止する。同時に、小径筒部およ
び耐火性部分の一部の間をも気密に封止する。このよう
にして形成されたシールにより給電導体は、所定の位置
に固着されるとともに、透光性セラミックス放電容器は
気密に封止される。
【0060】さらに、小形の高圧放電ランプの場合、シ
ールによって給電導体の耐火性部分を軸方向に0.2〜
3mmに距離にわたって被覆させることができる。耐火
性部分の被覆距離が0.2mm未満では点灯中に封着性
部分がイオン化媒体たとえばハロゲン化物よって腐食さ
れやすく、また3mmを超えると、クラックが発生しや
すくなくなる。
【0061】(イオン化媒体について)本発明におい
て、イオン化媒体は、特に限定されない。
【0062】イオン化媒体として、水銀および希ガスを
用いて高圧水銀蒸気放電ランプ(いわゆる水銀ランプ)
を得ることができる。
【0063】また、少なくとも発光金属を含む金属のハ
ロゲン化物を封入することにより、高圧メタルハライド
放電ランプ(いわゆるメタルハライドランプ)を得るこ
とができる。この場合、さらにバッファ媒体として水銀
および適当圧力の希ガスを封入することができる。
【0064】また、メタルハライドランプにおいて、バ
ッファガスとしての希ガスにネオンNeおよびアルゴン
Arを適当圧力封入することにより、後述するように蛍
光ランプ用安定器のように小形で、しかも2次開放電圧
から2次短絡電流まで連続的な負荷特性を備えた高周波
安定器を用いて、イグナイタを使用することなく、良好
に点灯することができる。
【0065】さらに、金属ハロゲン化物を構成するハロ
ゲンとしては、よう素I、臭素Br、塩素Clまたはフ
ッ素Fのいずれか一種または複数種を用いることができ
る。発光金属の金属ハロゲン化物は、発光色、平均演色
評価数Raおよび発光効率などについて所望の発光特性
を備えた放射を得るため、さらには透光性セラミックス
放電容器のサイズおよび入力電力に応じて、既知の金属
ハロゲン化物の中から任意所望に選択することができ
る。たとえば、ナトリウムNa、リチウムLi、スカン
ジウムSc、および希土類金属からなるグループの中か
ら選択された一種または複数種のハロゲン化物を用いる
ことができる。
【0066】さらにまた、高圧メタルハライド放電ラン
プにおいて、水銀に代えて蒸気圧が比較的高くて可視光
領域における発光が少ないか、発光しない金属たとえば
アルミニウムAlなどのハロゲン化物を封入することも
できる。希ガスとしては、一般的にアルゴンAr、キセ
ノンXe、ネオンNeなどを用いることができる。
【0067】一方、ナトリウムアマルガムNaHgをキ
セノンXeなどの希ガスとともにイオン化媒体として用
いることにより、高圧ナトリウム放電ランプ(いわゆる
高圧ナトリウムランプ)を得ることができる。
【0068】(その他の構成について)本発明の実施に
際して、必要に応じて以下に示す構成を付加することが
できる。しかし、これらの構成は、全く任意に、しかも
選択的に採用できることであって、採用によってさらに
格別性を発揮し得るが、本発明の技術的範囲を規制する
ものではない。
【0069】(1)わずかな隙間について 透光性セラミックス放電容器の小径筒部の内面と給電導
体との間に形成されるわずかな隙間の幅寸法は、本発明
において特段制限されないが、比較的小形の高圧放電ラ
ンプすなわち透光性セラミックス放電容器の内容積が
0.1cc以下、好適には0.05cc以下およびまた
は定格消費電力が20W以下の場合には、0.21mm
以上であることが好ましい。
【0070】本発明者らの研究によると、小形の高圧放
電ランプにおいては、従来技術を比例的に縮小して適用
しても、良好なものを得ることができないことが分かっ
た。すなわち、ランプ電力が小さくなった場合、発光効
率を確保するためには、適正な最冷部温度を確保する必
要があり、これには透光性セラミックス放電容器全体の
熱容量の減少が不可欠である。この際、ランプ電力が比
較的大きい場合の考え方で、透光性セラミックス放電容
器の形状および電極寸法などを単純に比例的に減少させ
ると、点灯後短時間で封止部分にリークが発生する。こ
れは、透光性セラミックス放電容器を小さくすると、放
電プラズマを始めとする発熱体からの封止部分への熱伝
達形態、すなわち熱伝導、対流、輻射のバランスが崩れ
るからであると考えられる。
【0071】(2)透光性セラミックス放電容器の内容
積と直線透過率の関係について 内容積が0.1cc以下、好適には0.05cc以下の
場合には、膨出部の平均直線透過率を20%以上、好適
には30%以上にする。
【0072】直線透過率は、波長550nmにおいて測
定したものとする。なお、「平均直線透過率」とは、対
象部分に対して異なる5個所の位置において測定した直
線透過率データを相加平均して求めた値をいう。
【0073】内容積が上記のように小さい透光性セラミ
ックス放電容器の場合、その包囲部の平均直線透過率が
20%以上であると、組み合わせる光学系たとえば反射
鏡との光学的効率(器具効率)を高くできるとともに、
透光性セラミックス放電容器のクラックが生じにくい。
【0074】なお、透光性セラミックス放電容器の内容
積は、当該容器を水中に入れて内部に水を充満してか
ら、両方の小径筒部の開口端を封鎖して水中から取り出
し、内部の水を計量して、測定する。
【0075】(3)透光性セラミックス放電容器の全長
を30mm以下にする。
【0076】(4)外管について 本発明において、高圧放電ランプは、排気されて真空ま
たは不活性ガスを封入した外管内に収納して点灯する発
光管外管内収納形式に構成することができる。外管内に
透光性セラミックス放電容器を収納することにより、最
冷部の温度を所望の高い温度に維持するのが容易にな
る。
【0077】なお、給電導体の封着性部分の基端に接続
されて透光性セラミックス放電容器の外部に露出してい
る外部リード線は、封着性部分と同じ酸化性金属であっ
てもよい。
【0078】(5)第2のシールについて 給電導体の封着性部分の一部が外部突出部となって透光
性セラミックス放電容器の外部に位置している場合、そ
の外部突出部を第2のシールを用いて外部突出部が外部
に露出しないように被覆することができる。
【0079】この構成は、発光管露出形式の場合に、効
果的である。
【0080】また、第2のシールによって外部突出部が
外部に露出しないように被覆するので、透光性セラミッ
クス放電容器の封止を行うシール(以下、便宜上「第1の
シール」という。)の損傷ないし脆弱化させることを回
避できる。
【0081】さらに、給電導体の封着性部分の基端側に
もコイル状部分を備えているように構成すると、外部突
出部を封着性金属の棒状体によって形成し、この棒状体
をコイル状部分に挿入して接続することができる。
【0082】さらにまた、外部突出部に耐酸化性金属を
接続して、この耐酸化性金属を第2のシールから外部に
露出すれば、外部リード線として作用させることができ
る。さらにまた、封着性部分の基端側のコイル状部分を
延長して外部突出部とすることもできる。
【0083】さらにまた、封着性部分の先端部のコイル
状部分および基端側のコイル状部分の間をコイル状部分
により一体に形成することができる。しかし、要すれ
ば、それらの間を棒状体またはパイプ状体などを介在さ
せて接続してもよい。
【0084】第2のシールは、その熱膨張係数が外部リ
ード線および給電導体の封着性部分の熱膨張係数に近く
て、しかも第1のシールより実質的に融点が低いものを
用いる。たとえば、第2のシールの融点が第1のシール
の融点より300℃以上低いことにより、セラミックス
封止用コンパウンドを加熱溶融して第2のシールを形成
する際に、既に形成済みの第1のシールに歪が生じにく
い。このため、第1のシールにクラックが発生しにくく
なる。
【0085】また、第2のシールが第1のシールより3
00℃以上融点が低いので、白金より融点が低くて、か
なり安価な封着性金属を外部リード線として用いること
が可能になる。このため、高圧放電ランプをコストダウ
ンすることができる。
【0086】しかし、第2のシールが第1のシールより
400℃以上低いならば、第1のシールに歪が一層生じ
にくくなり、したがって第2のシールによる封止作業が
一層容易になる。
【0087】第2のシールの構成材料としては、次に示
すものが好適である。すなわち、Si、B、Pb、N
a、Ba、Zn、CaおよびMgのグループから選択さ
れた少なくとも三種以上の元素の酸化物を主成分として
含んで構成されていることにより、融点が低くて、熱膨
張係数が給電導体の封着性部分の熱膨張係数と接近して
いる第2のシールを容易に得ることができる。このた
め、外部リード線についても、融点が低い封着性金属を
用いることができる。
【0088】第2のシールの組成例、融点および熱膨張
係数は表1に示すとおりである。なお、いずれも日本電
気ガラス工業(株)製の製品である。
【0089】
【表1】 No. カ゛ラスコート゛ 組成 融点 熱膨張係数 ℃ ×10−6/℃ 1 GA- 1 PbO-BO-SiO 788 6 2 GA- 4 NaO-BO-SiO 767 6.3 3 GA- 8 PbO-BO-SiO 557 8.1 4 GA- 9 PbO-BO-SiO - 9 5 GAー11 PbO-BaO-SiON - 8.8 6 GA-12 NaO-BO-ZnO 687 7.3 7 GA-13 CaO-BaO-SiO 1045 6.6 8 GA-44 MgO-BO-SiO 850 11.7 9 GA-60 MgO-BO-SiO 850 9.6 第2のシールは、熱膨張係数が6×10−6/℃〜12
×10−6/℃で、かつ融点が1200℃以下であるこ
とが好ましい。
【0090】また、外部リード線は、FeおよびNiを
含む封着性合金であると、融点が低くて、耐酸化性にし
て導電性があり、しかも安価に得られる。たとえばFe
−Ni−Co合金、Fe−Ni−Cr合金などの封着金
属がある。これらの合金は、封着性として濡れ性が良好
で、かつ熱膨張係数が許容範囲にある。
【0091】また、封着性部分の外部突出部を被覆する
ため、同時に外部突出部に接続している外部リード線の
先端をも包囲して封止する。
【0092】さらに、第2のシールによって封着性部分
の外部突出部および外部リード線の先端を所望に被覆す
るために、要すれば後述するセラミックスワッシャで封
止予定部の外側を囲み、内部に第2のシールが充填され
るように構成することができる。
【0093】外部リード線は、透光性セラミックス放電
容器の軸方向に導出してもよいし、上記軸方向に対して
交差方向に導出してもよい。
【0094】高圧放電ランプをたとえば反射鏡に配設す
るに際して、少なくとも一端側の外部リード線を透光性
セラミックス放電容器の軸に対して直角方向に延在させ
たい場合がある。従来、このようなときには、外部リー
ド線を折曲して直角方向に延在させて対応している。こ
のため、外部リード線を折曲する際に湾曲するので、高
圧放電ランプの軸方向に外部リード線の湾曲によるデッ
ドスペースが生じてしまい照明装置の小形化を阻害する
という問題があった。
【0095】これに対して、一端側の外部リード線を透
光性セラミックス放電容器の軸に対して交差して接続さ
せれば、外部リード線を湾曲させる必要がないから、デ
ッドスペースが生じることがない。
【0096】さらに、外部リード線は、一対の電極に対
してそれぞれ配設して、その両方を透光性セラミックス
放電容器の軸に対して交差して接続してもよいし、いず
れか一方のみを交差して接続してもよい。前者の構成
は、たとえば反射鏡に高圧放電ランプを透光性セラミッ
クス放電容器の軸を反射鏡の光軸と直交して配設する場
合に効果的である。また、後者の構成は、たとえば反射
鏡に高圧放電ランプを透光性セラミックス放電ランプの
軸を反射鏡の光軸と同軸にして配設する場合に、反射鏡
の投光開口側の外部リード線に効果的である。
【0097】また、外部リード線の透光性セラミックス
放電容器の軸に対する交差の角度は、一般的には90゜
すなわち直角であるが、要すればこれ以外の所望の角度
であることを許容する。
【0098】ところで、給電導体を透光性セラミックス
放電容器に挿入して封止する際に、外部突出部に突起を
形成したり、クロスワイヤを溶接して、突起やクロスワ
イヤを小径筒部の端面に係止させた状態でシールによっ
て封止することにより、給電導体のセラミックス放電容
器に対する位置決めを確実にすることができる。
【0099】また、透光性セラミックス放電容器の封止
の後で外部突出部に外部リード線を接続することがで
き、作業性が良好になる。しかし、以上の製造工程を規
定するものではなく、したがって給電導体の外部突出部
に予め外部リード線を接続していてもよい。このような
場合には、シールによって透光性セラミックス放電容器
の封止と同時に外部突出部を被覆してもよい。
【0100】そうして、耐酸化性金属からなる外部リー
ド線を備えていることにより、大気中に露出した状態で
点灯できる高圧放電ランプを得られる。
【0101】(6)セラミックスワッシャについて 耐酸化性金属からなる外部リード線を封着性金属に接続
する場合に、軸方向に形成された軸孔および軸孔から外
周面に達する貫通部を備えるとともに、軸孔内に給電導
体の封着性部分の基端が位置するように透光性セラミッ
クス放電容器の小径筒部の端面に近接して配設されたセ
ラミックスワッシャを用いて、外部リード線がセラミッ
クスワッシャの貫通部内に挿入されて軸孔内で封着性部
分に接続して、透光性セラミックス放電容器の軸と交叉
するように構成することができる。
【0102】セラミックスワッシャとしては、たとえば
アルミナセラミックスをワッシャ状に成形し、中央に貫
通孔を形成してあるを用いるものことができる。そし
て、セラミックスワッシャの中央孔を外部突出部に嵌め
て外部突出部の周囲にシールの流出に対するバリヤを形
成する。
【0103】セラミックスワッシャを用いて第2のシー
ルによって外部突出部を被覆する場合、外部リード線の
導出構造にはいくつかの態様がある。外部リード線の導
出構造は、まず外部リード線を透光性セラミックス放電
容器の軸方向に導出する場合と交差方向に導出する場合
とに分けられる。
【0104】前者の場合は、セラミックスワッシャの中
央の軸孔から導出する。
【0105】後者の場合は、セラミックスワッシャに加
工を施して、放射方向にスリット、凹溝または貫通孔似
よって形成された貫通部を形成する態様がある。そし
て、貫通部すなわちセラミックスワッシャのスリット、
凹溝または貫通孔内に外部リード線を挿通させる。さら
に、セラミックスワッシャには加工しないで、セラミッ
クスワッシャと透光性セラミックス放電容器の小径筒部
の端面との間から外部リード線を導出する態様もある。
【0106】(本発明の作用について)本発明の高圧放
電ランプは、給電導体の封着性部分にコイル状部分を備
えていることにより、耐火性部分の封着性部分への接続
が容易になるとともに、接続の際に耐火性部分が偏芯し
にくくなる。
【0107】また、封着性部分のコイル状部分を延長し
て中間部にもコイル状部分を形成すると、そのコイル状
部分の内部にまでシールを進入させて内部にシールの膜
を形成することができ、これによって封止の信頼性が著
しく向上する。
【0108】さらに、封着性部分に外部突出部を設ける
場合または封着性部分に外部リード線を接続する場合、
封着性部分の接続部をコイル状部分によって形成するこ
とができ、このように構成することにより、外部突出部
または外部リード線の封着性部分への接続が容易で、偏
芯しにくくなる。
【0109】さらにまた、コイル状部分の中間部におい
て、コイルのターン間に隙間があると、放電空間からの
熱伝導が悪くなるので、封止部の温度が低減し、その分
封止の信頼性向上に貢献する。
【0110】請求項2の発明の高圧放電ランプは、放電
空間を包囲する包囲部および包囲部に連通して配置され
包囲部より内径が小さい小径筒部を備えた透光性セラミ
ックス放電容器と;少なくとも中間部がコイル状部分に
よって形成されている封着性部分および封着性部分の先
端に基端が接続されている耐火性部分を備え、透光性セ
ラミックス放電容器の小径筒部内に挿入されて耐火性部
分と小径筒部の内面との間にわずかな隙間を形成しなが
ら延在する給電導体と;給電導体の耐火性部分の先端に
配設された電極と;透光性セラミックス放電容器の小径
筒部および給電導体の封着性部分の間を少なくとも封着
性部分が放電空間側へ露出しないように包囲して封止し
ているシールと;透光性セラミックス放電容器内に封入
されたイオン化媒体と;を具備していることを特徴とし
ている。
【0111】給電導体の封着性部分は、少なくとも中間
部がコイル状部分によって形成されているのが本発明の
特徴的構成である。これにより、給電導体の封着性部分
の内部までシールを進入させて、なるべくは厚いシール
の膜を容易かつ確実に形成することができる。封着性部
分の内部にシールの膜を形成すると、封止の信頼性が著
しく向上する。
【0112】なぜなら、封着性部分の内部にシールの膜
がない場合、封着性部分の小径筒部の端面側における封
止部分および耐火性部分との接続部のいずれかにおいて
クラックが生じることによって封止が破壊されてしまう
からである。
【0113】これに対して、本発明においては、シール
の膜が上記封止部分と接続部との間に位置するので、封
止部分および接続部のいずれか一方または両方にクラッ
クが発生しても封止が破壊されない。このため、本発明
においては、封止の信頼性が著しく向上するのである。
【0114】しかも、本発明においては、封着性部分の
中間部におけるコイル状部分の全長にわたり内部にシー
ルが充満した厚いシールの膜を容易に形成することがで
きるので、一層高い信頼性を得ることができる。しか
し、このような構成に代えて封着性金属からなる棒状体
を中間部のコイル状部分の内部に挿入する構成を採用す
ることことができる。これにより、封着性部分が曲がり
にくくなる。さらに、棒状体の先端を耐火性部分の基端
に突き合わせることにより、給電導体の全体を曲がりに
くくすることができる。
【0115】また、本発明においては、封着性部分の中
間部のみならず要すれば、先端部にもコイル状部分を形
成することもできる。その場合、中間部から先端部まで
連続したコイル状部分とすることができる。しかし、要
すれば、中間部と先端部との間を棒状部材またはパイプ
状部材などによって接続してもよい。いずれにおいて
も、先端部にコイル状部分を形成することにより、耐火
性部分を偏芯することなく、しかも容易に接続すること
ができる。
【0116】さらに、本発明においては、封着性部分の
中間部に加えて基端側にコイル状部分を形成することが
できる。その場合、中間部から基端側まで連続したコイ
ル状部分としてもよいし、中間部と基端側との間に上記
のような別部材を介在させてもよい。いずれにおいて
も、基端側にコイル状部分を形成することにより、外部
突出部または外部リード線を偏芯なく、しかも容易に接
続することができる。
【0117】さらにまた、本発明においては、封着性部
分の中間部に加えて先端部および基端側のいずれにもコ
イル状部分を上記のような構成によって形成することが
できる。
【0118】請求項3の発明の高圧放電ランプは、請求
項1または2記載の高圧放電ランプと;高圧放電ランプ
からの発光を集光するように配設された反射鏡と;を具
備している。
【0119】反射鏡の光軸に対する高圧放電ランプの軸
は、同軸にしてもよいし、または互いにほぼ直交する関
係になるようにしてもよい。
【0120】また、反射鏡と高圧放電ランプとが耐熱性
接着剤などにより直接固定されて一体化されていてもよ
いし、第3の部材を介して両者が固定されていてもよ
い。後者の態様としては、たとえば反射鏡および高圧放
電ランプをそれぞれ照明装置に固定することによって、
反射鏡と高圧放電ランプとを所要の光学関係になるよう
に固定することができる。
【0121】さらに、高圧放電ランプは、透光性セラミ
ックス放電容器が外部に露出した発光管外部露出形式で
あってもよいし、外管内に収納した発光管外管内収納形
式であってもよい。
【0122】そうして、本発明においては、高圧放電ラ
ンプを定格消費電力が20W程度の小形のものを用いる
ことができるので、全体としてコンパクトで、良好な集
光作用を発揮する高圧放電ランプ装置を得ることができ
る。
【0123】請求項4の発明の高圧放電ランプ装置は、
請求項1または2記載の高圧放電ランプと;高圧放電ラ
ンプが、そのセラミックス封止用コンパウンドのシール
の主要部が実質的に内面側に露出しないとともに、高圧
放電ランプの軸が光軸に対してほぼ直交するように配設
されている凹形の反射鏡と;を具備していることを特徴
としている。
【0124】反射鏡は、凹形をなしていればよく、回転
放物面および回転楕円面などの回転2次曲面またはこれ
らの補正曲面などであることを許容する。
【0125】また、反射鏡は、ガラスまたは金属などの
基体に反射面を形成したもの、反射性金属たとえばアル
ミニウム、銀、クロムなどまたはそれらを主成分とする
合金を成形してなるものなどで構成することができる。
【0126】さらに、反射面は、多層干渉膜からなる可
視光反射・赤外線透過性能を備えた構成や、反射性金属
の蒸着膜などであることを許容する。
【0127】さらにまた、反射鏡を支持するために、頂
部背面を利用して最適な構造の支持台を突出させること
ができる。支持台は、反射鏡の取付位置を規制したり、
反射鏡を固定するために利用することができる。後者の
ためには、支持台を筒状に形成するとともに、受け側に
支持台の筒の内部に挿入可能な突部を形成して耐熱性接
着剤によって固定するように構成することができる。
【0128】ところで、本発明の特徴的構成である「セ
ラミックス封止用コンパウンドのシールの主要部が内面
側に実質的に露出しない」とは、シールの封止に対する
効果的な部分が殆ど反射鏡の内面側に露出していないこ
とである。たとえば、シールの放電空間側の表面および
その近傍は、封着性部分の全体を包囲する関係で給電導
体の耐火性部分まで延在していても、当該部分は主要部
ではない。小径筒部を横断面にしたときに気密断面を形
成している部分は主要部の一部を構成する。
【0129】しかし、本発明においては、シールの主要
部の極一部が反射鏡の内面側に露出していても、封止に
与える影響が少なければ、差し支えない。
【0130】一般的にはシールの主要部は、小径筒部の
中間部に位置しているから、この中間部を反射鏡の側壁
内に位置させたり、反射鏡の側面から外方へ露出させる
ことができる。そのためには、反射鏡の側面に小径筒部
が挿通する透孔を形成すればよい。また、透孔と小径筒
部との間の空隙をそのまま残しておくことができる。そ
して、高圧放電ランプを反射鏡に対して固定しないで、
外部リード線によって支持するように構成してもよい。
【0131】しかし、要すれば、当該空隙をなるべくは
遮熱性の無機質接着剤によって埋めることにより、高圧
放電ランプを固定するとともに、熱輻射をなるべく遮断
するように構成することもできる。
【0132】また、本発明における高圧放電ランプは、
透光性セラミックス放電容器を外管内に収納した構成で
あってもよい。
【0133】そうして、本発明においては、高圧放電ラ
ンプをその軸が反射鏡の光軸に対してほぼ直交するよう
に反射鏡に配設するに際して、セラミックス封止用コン
パウンドのシールの主要部が反射鏡の内面側に実質的に
露出しないように構成しているので、高圧放電ランプの
点灯中にシールの過度の温度上昇がない。このため、シ
ールの温度過昇のために、リークが生じにくい。
【0134】なお、シールの主要部が露出していると、
高圧放電ランプの放射光および放射熱が反射鏡の内面で
反射して、その一部が露出しているシールの部分を照射
するので、当該部分の温度上昇が激しくなる。
【0135】また、本発明において用いる高圧放電ラン
プは、透光性セラミックス放電容器の両端にある小径筒
部の内部に形成されるわずかな隙間内にイオン化媒体が
液相になって滞留するが、高圧放電ランプの点灯姿勢の
如何にかかわらず、その液相のイオン化媒体の放電空間
側の表面が最冷部となり、イオン化媒体の蒸気圧が決定
される。したがって、最冷部は、その位置が一定で、し
かも反射鏡の鏡面の近傍に位置するので、液相のイオン
化媒体が反射鏡による集光作用を乱すことがない。
【0136】これに対して、石英ガラスからなる透光性
放電容器を用いた高圧放電ランプの場合には、わずかな
隙間を形成していないのが一般的な構成であるから、放
電空間内の管壁の一部に最冷部が形成される。したがっ
て、石英ガラスからなる高圧放電ランプを本発明のよう
に反射鏡の頂部が集光に大きく寄与するように凹形反射
鏡に横置き配置すると、管壁に付着した最冷部の液相の
イオン化媒体が投影されて配光の品位を低下させるとい
う問題が生じる。
【0137】さらに、本発明においては、反射鏡が浅く
ても所要の集光が得られるので、高圧放電ランプ装置を
コンパクトにすることができる。
【0138】さらにまた、反射鏡の頂部近傍が集光に効
果的に寄与するので、配光がシャープになる。また、配
光に乱れが出ない。
【0139】請求項5の発明の高圧放電ランプ装置は、
請求項4記載の高圧放電ランプ装置において、高圧放電
ランプの作動中に透光性セラミックス放電容器の小径筒
部および給電導体の間に形成されるわずかな隙間内に滞
留する液相のイオン化媒体の放電空間側に位置する表面
が反射鏡の内面側に位置していることを特徴としてい
る。
【0140】透光性セラミックス放電容器を備えた高圧
放電ランプにおいては、小径筒部を長くすることによ
り、シールの温度を許容範囲内に納めることができる。
また、小径筒部の内部に形成されるわずかな隙間に液相
で滞留するイオン化媒体の放電空間側の表面に最冷部が
形成され、最冷部の温度が低すぎると、所望のランプ効
率が得られない。そこで、最冷部の温度はなるべく高い
方が高いランプ効率を得ることができる。
【0141】本発明においては、最冷部を形成する液相
のイオン化媒体の放電空間側に位置する表面が反射鏡の
内面側に位置しているので、高圧放電ランプからの放射
熱および可視光が反射鏡内で反射されて液相のイオン化
媒体の表面を加熱する。このため、最冷部温度が上昇し
て所望の高いランプ効率が得られる。
【0142】また、最冷部葉、反射鏡の鏡面の近傍に位
置するので、配光の品位を著しく低下させるようなこと
がない。
【0143】請求項6の発明の高圧放電ランプは、請求
項4または5記載の高圧放電ランプ装置において、反射
鏡は、そのほぼ焦点位置において光軸とほぼ直交する直
線を中心とする一対の透孔を備えており;高圧放電ラン
プは、その透光性セラミックス放電容器の一対の小径筒
部が反射鏡の一対の透孔に挿入されている;ことを特徴
としている。
【0144】本発明は、反射鏡に対する高圧放電ランプ
の配設の好適な構成を規定している。
【0145】すなわち、反射鏡に一対の透孔を形成して
高圧放電ランプの一対の小径筒部を反射鏡の内側から上
記透孔に挿入しているから、透光性セラミックス放電容
器の小径筒部の内面と給電導体との間を封止しているセ
ラミックス封止用コンパウンドのシールの主要部が反射
鏡の内面側に露出しない位置になるように配設すること
が容易になる。
【0146】反射鏡の透孔と小径筒部との間に形成され
る間隙になるべくは遮熱性の無機質接着剤を充填して両
者間を固着する態様でもよいし、また要すれば当該間隙
を空隙状態にしておいてもよい。
【0147】前者の場合、無機質接着剤によって間隙内
を通過した輻射熱によって小径筒部が加熱されるのを遮
ることができる。
【0148】また、後者の場合、構造が簡単になるとと
もに、間隙内に空気の通流を許容することによる冷却が
行われる。そして、反射鏡と高圧放電ランプとを別に支
持してもよい。
【0149】次に、一対の小径筒部をそれぞれ反射鏡の
透孔に挿入して高圧放電ランプを組み付けるには、まず
一方の小径筒部を透孔に所定位置よりさらに奥まで挿入
する。そうすると、他方の小径筒部を反射鏡の中に入れ
ることが可能になるので、他方の小径筒部を反対側の透
孔に対向させてから挿入すればよい。なお、この場合、
透孔の開口径は、これを上記組み付けの手順が可能にな
る程度に形成しておくことはいうまでもない。
【0150】そうして、本発明によれば、透孔によって
反射鏡に形成される非透孔部を最小限にできるから、反
射効率の高い反射鏡を備えた高圧放電ランプ装置を得る
ことができる。
【0151】透光性セラミックス放電容器を備える高圧
放電ランプは、中央の包囲部から両側へ延在する一対の
小径筒部が、その封止の原理上どうしてもある程度長く
なるので、上述した構成および組み付け手順により、非
反射部が最小限になるのを可能にするのである。
【0152】請求項7の発明の高圧放電ランプ点灯装置
は、イオン化媒体がバッファガスとしてオンおよびアル
ゴンを含む請求項1または2記載の高圧放電ランプと;
高圧放電ランプを高周波で点灯する安定器と;を具備し
ていることを特徴としている。
【0153】本発明は、高圧放電ランプと、これを点灯
するための安定器とで構成されているが、それぞれの構
成を組み合わせることによって、初めて安価で、小形の
高圧放電ランプ点灯装置を得ることが可能になった。
【0154】まず、一般に高圧放電ランプを点灯するに
は、始動時比較的高いパルス電圧を発生するためのイグ
ナイタを組み込んだ安定器を用いる必要がある。高圧放
電ランプ用の安定器は、同一ランプ電力の蛍光ランプに
比較すると、圧倒的に大きい。このため、折角小形の高
圧放電ランプであっても、光源、安定器および照明装置
をシステムとして捉えたときには、結局大きなものにな
ってしまう。
【0155】そこで、本発明者は、この問題を回避する
ために、蛍光ランプ特に電球形蛍光ランプに用いられて
いる小形の高周波インバータを主体とする安定器を使用
することを検討した。電球形蛍光ランプ用の安定器は、
一般に回路構成が簡単で、しかも高周波で動作で動作す
るために、小形であることに加えて軽量で、安価であ
る。
【0156】ところが、高圧放電ランプを蛍光ランプ用
の小形の安定器で点灯させると、始動時に激しい黒化を
生じることが分かった。
【0157】本発明者は、上記黒化の原因と対策につい
て詳細に調査した結果、以下の結論を得た。 (1)黒化物は、電極物質のタングステンが主体であ
る。 (2)黒化は、始動時、特にグロー・アーク転移時に電
極のタングステンが蒸発し、透光性セラミックス放電容
器の内面に付着することによって発生する。
【0158】これらの結論の下に、さらに始動点滅時に
黒化を生じない従来の高圧放電ランプ用の安定器と比較
しながら、グロー・アーク転移時の電極の挙動を調査し
た結果、蛍光ランプ用安定器と、高圧放電ランプ用安定
器との間に存在する負荷特性の差が原因であることが分
かった。
【0159】図20は、高圧放電ランプ用安定器および
蛍光ランプ用安定器の負荷特性を示すグラフである。
【0160】図において、横軸は電流を、縦軸は電圧
を、それぞれ示す。
【0161】図中、曲線Aは高圧放電ランプ用安定器の
負荷特性を、曲線Bは蛍光ランプ用安定器の負荷特性
を、それぞれ示す。なお、高圧放電ランプの定格動作点
は、両安定器とも負荷特性の電圧72〜75V、電流2
80〜340mAの範囲に生じるので、ほぼ同様であ
る。
【0162】しかし、高圧放電ランプ用安定器の負荷特
性は、図の曲線Aに示すように、2次開放電圧V20
相対的に低くて、2次短絡電流Iが大きい。これは、
始動時にはイグナイタによって高いパルス電圧を発生し
て、これを安定器の出力電圧に重畳して印加するので、
安定器としては始動時に高電圧を必要としないし、高圧
放電ランプにおいては始動時にランプ電圧が低いので、
ランプ電流が大きくなるからである。
【0163】これに対して、蛍光ランプ用安定器の負荷
特性は、図の曲線Bに示すように、2次開放電圧V20
が相対的に高く、また2次短絡電流Iが小さくて、こ
れらの2点間において連続的に形成されている。このた
め、グロー・アーク転移時に相当する低電流域、たとえ
ば30mA以下の領域では、2次開放電圧が高圧放電ラ
ンプ用安定器の負荷特性に比べてかなり高い。
【0164】さらに、グロー・アーク転移時のグロー電
力を求めた結果、蛍光ランプ用安定器を用いた場合は、
高圧放電ランプ用安定器を用いた場合の数倍であった。
【0165】以上のことから、前述の黒化は、過剰なグ
ロー電力による電極物質のタングステンの蒸発によるも
のと考えられる。
【0166】まず、本発明において用いる高圧放電ラン
プについて説明する。
【0167】本発明においては、高圧放電ランプを既述
の構成に加えて、イオン化媒体にバッファガスとして、
ネオンおよびアルゴンを含むものとし、点灯中1気圧以
上の圧力を呈するように透光性セラミックス放電容器内
に封入する構成にした。
【0168】ネオンおよびアルゴンのうち、アルゴン
は、ネオンに対して分圧で0.1〜10%の範囲で混合
することができる。
【0169】また、ネオンおよびアルゴンは、一般的に
50〜580torrの封入圧で用いることができる。
なお、封入圧が50torr未満であると、グロー・ア
ーク転移時間が長くなって、電極物質のタングステンの
蒸発による黒化が多くなる。一方、封入圧が580to
rrを超えると、高圧放電ランプの始動電圧が高くな
り、グロー電力が増加して本発明の目的を達成できな
い。
【0170】バッファガスの封入圧の如何によってグロ
ー・アーク転移時間および黒化の程度が変化する。封入
圧が増加するにしたがって、グロー電力が増加し、電極
の加熱温度が上昇するので、グロー・アーク転移時間が
短くなる傾向が認められる。
【0171】これに対して、ネオンおよびアルゴンの封
入圧が過剰になると、黒化が増大し、反対に過小になる
と、グロー・アーク転移時間の増長によって電極の蒸発
量が増加する。
【0172】そこで、ネオンおよびアルゴンの封入圧
を、さらに100〜200torrの範囲に規定するこ
とにより、グロー・アーク転移時間は2〜3秒台になる
とともに、黒化が著しく低減する。この程度のグロー・
アーク転移時間は、実用上許容範囲にあるといえる。
【0173】さらに、ネオンおよびアルゴンに加えて、
必要に応じてその他の希ガスを封入することができる。
【0174】次に、本発明において用いることができる
安定器について説明する。
【0175】本発明において、使用可能な安定器の負荷
特性は、いわゆる蛍光ランプ用安定器に代表される負荷
特性である。そして、本発明は、このような負荷特性を
備えた安定器を用いて既述の構成を加えた高圧放電ラン
プを点灯すると、始動時の黒化が発生しないという新規
な知見に裏打ちされている。
【0176】したがって、本発明においては、蛍光ラン
プ用に製造された安定器を流用することができる。しか
し、高圧放電ランプ用として所定の負荷特性を満足する
ように設計され、製造された安定器を用いることができ
るのはいうまでもない。
【0177】本発明において、「高周波」とは、周波数
10kHz以上をいう。
【0178】また、本発明においては、安定器の2次開
放電圧V20を高圧放電ランプの放電開始電圧に対して
比較的自由度が大きい範囲で設計することができる。す
なわち、一般的には高圧放電ランプの放電開始電圧V
に対する安定器の2次開放電圧V20の比率V20/V
(%)を以下の範囲で設定することができる。
【0179】160≦V20/V≦300 なお、高圧放電ランプの放電開始電圧Vは、統計的に
ばらつきがあるので、その特定については、十分に留意
する必要がある。
【0180】本発明の実施に際しては、安定器の2次開
放電圧が高圧放電ランプの放電開始電圧に接近してい
て、始動時のグロー電力をより小さくすることができる
ように構成することができる。なお、「2次開放電圧が
放電開始電圧に接近している」とは、2次開放電圧V
20が高圧放電ランプの放電開始電圧の170%以上、
200%以下であることをいう。
【0181】高圧放電ランプのランプ電力が30W以下
の場合、安定器は、その2次開放電圧V20が2.5k
p−p以下、好適には2kVp−p以下で、2次短絡
電流Iが1.0A以下の負荷特性を備えていることが
好ましい。
【0182】以上のように構成することにより、高圧放
電ランプの指導が一層容易になる。
【0183】ところで、安定器の基本的回路構成は、上
記負荷特性を備えていれば、どのようなものであっても
よい。たとえば、ハーフブリッジ形インバータ、フルブ
リッジ形インバータ、並列インバータ、一石式インバー
タたとえばブロッキング発振形インバータなどを主体と
する回路構成であってもよい。
【0184】次に、本発明の作用について説明する。
【0185】グロー・アーク転移のためには、その前提
としてグロー放電が正規グロー放電から異常グロー放電
に遷移する必要がある。この遷移が生じるための条件
は、陰極降下電圧Vと電極換算電流密度j/p(た
だし、jはグロー放電電流(mA)、pは電極表面面積
(mm))との相関であるとともに、バッファガスの
種類によって変化する。
【0186】本発明の高圧放電ランプ点灯装置において
は、高圧放電ランプがイオン化媒体にバッファガスとし
てネオンおよびアルゴンを含んでいるとともに、透光性
セラミックス放電容器の小径筒部内に電極が挿通してい
て、また安定器が蛍光ランプ用安定器と同様な負荷特性
すなわち2次開放電圧から2次短絡電流まで連続的な負
荷特性を備えるので、以下の理由によりグロー・アーク
転移次のグロー電力を小さくすることができる。
【0187】(1)電極換算電流密度が小さくなる まず、バッファガスがネオンおよびアルゴンであると、
アルゴン単体のときと比較して、同一陰極降下電圧であ
っても、正規グロー放電から異常グロー放電に遷移する
際のグロー電流が小さくなり、これに伴ってグロー電力
が小さくなる。
【0188】さらに、グロー放電時には、透光性セラミ
ックス放電容器の包囲部内に突出する電極の先端部分に
加えて、小径筒部内のわずかな隙間内に挿通している電
極の中間部分も電極として作用するので、電極の実効的
な有効表面積が増大する。このため、陰極降下電圧が一
定であっても、電極換算電流密度が小さくなる。
【0189】(2)放電開始電圧が低下する。
【0190】バッファガスがネオンおよびアルゴンであ
ると、アルゴン単体のときと比較して、周知のように放
電開始電圧が低下するので、グロー・アーク転移時に安
定器から供給する電圧を低くでき、これに伴ってグロー
電流が低減する。なお、放電開始電圧は、これを2kV
p−p以下にすることが可能になる。
【0191】(3)陽光柱損失が増加する。
【0192】バッファガスがネオンおよびアルゴンであ
ると、アルゴン単体のときと比較して、陽光柱損失が増
加し、電極への投入電力が低減される。
【0193】以上の結果、グロー電力をアルゴン単体の
場合と比較して、約1/5程度まで低減することができ
る。これに伴いグロー・アーク転移時間が適度に延長さ
れて、電極物質のタングステンの蒸発は抑制され、黒化
が著しく低減することが確かめられた。なお、グロー・
アーク転移時間は、バッファガスの封入圧を最適化する
ことにより、実用上許容範囲にすることができる。
【0194】以上から明らかなように、本発明によれ
ば、イグナイタを用いることなしに小形の安定器を用い
て小形の小圧放電ランプ点灯装置を得ることができる。
【0195】請求項8の発明の高圧放電ランプ点灯装置
は、請求項7記載の高圧放電ランプ点灯装置において、
安定器は、LC共振回路を備えた高周波インバータを主
体としていることを特徴としている。
【0196】上記条件を満足するインバータとしては、
ハーフブリッジ形インバータ、一石式インバータたとえ
ばブロッキング発振形インバータ、並列インバータなど
を用いることができる。
【0197】インバータの発振制御は、自励および他励
のいずれでもよい。また、インバータの発振周波数は、
一定でもよいし、可変であってもよい。
【0198】LC共振回路の共振周波数に対するインバ
ータの発振周波数を状況に応じて変化させる態様の場
合、インバータの発振周波数を変化させることによっ
て、安定器の出力電圧を制御することができる。すなわ
ち、発振周波数を始動時にはLC共振回路の共振周波数
に接近させれば、出力電圧が高くなって、2次開放電圧
を高圧放電ランプの放電開始電圧に接近させることがで
きる。反対に、点灯後には発振周波数を共振周波数から
離反させれば、出力電圧が低下する。
【0199】したがって、高圧放電ランプの放電開始電
圧に接近した2次開放電圧から2次短絡電流まで連続的
な負荷特性を安定器に付与することができる。
【0200】これに対して、発振周波数が一定の場合、
LC共振回路の共振周波数が状況に応じて変化するよう
に構成することによって、安定器の出力電圧を制御する
ことができる。すなわち、無負荷時にLC共振回路のイ
ンダクタLが飽和するように構成すると、飽和時にイン
ダクタLのインダクタンスが小さくなり、共振周波数が
高くなるから、その結果共振周波数は発振周波数に接近
する。このため、安定器の出力電圧は高くなる。また、
負荷時には、ランプ電流に応じてLC共振回路のインダ
クタLの飽和が解消されて、そのインダクタンスが大き
くなるので、共振周波数が発振周波数から離反してい
き、これに伴って出力電圧が低減する。
【0201】本発明においては、回路構成が簡単にな
り、一層小形で、安価な高圧放電ランプ点灯装置を得る
ことができる。
【0202】また、安定器がLC共振回路を備えている
ことにより、出力電圧の波形を正弦波にすることができ
る。
【0203】請求項9の発明の照明装置は、照明装置本
体と;照明装置本体に支持された請求項1または2記載
の高圧放電ランプと;を具備していることを特徴として
いる。
【0204】本発明において、「照明装置」とは、高圧
放電ランプの発光を何らかの目的で用いるあらゆる装置
を含む広い概念である。たとえば、電球形高圧放電ラン
プ、照明器具、移動体用ヘッドライト、光ファイバー用
光源、画像投射装置、光化学装置、指紋判別装置などに
適用することができる。
【0205】なお、「照明装置本体」とは、上記照明装
置から高圧放電ランプを除いた残余の部分をいう。
【0206】また、「電球形高圧放電ランプ」とは、高
圧放電ランプと、その安定器とを一体化し、さらに受電
用の口金を付設してなり、口金に適応するランプソケッ
トに装着することにより、白熱電球を点灯するような感
覚で使用することができるように構成した照明装置を意
味する。
【0207】さらに、電球形高圧放電ランプを構成する
場合、高圧放電ランプの発光を所望の配光特性が得られ
るように、集光するための反射鏡を備えることができ
る。
【0208】さらにまた、高圧放電ランプの高い輝度を
低減するために、反射鏡に代えて、または反射鏡に加え
て光拡散性のグローブまたはカバーを備えることができ
る。
【0209】さらにまた、口金は、所望の仕様のものを
用いることができる。したがって、在来の光源ランプと
の代替を図る目的の場合には、在来の光源ランプの口金
と同じ口金を採用すればよい。
【0210】さらにまた、放電ランプ点灯装置を適当な
ケースに収納することにより、外観を良好に整えること
ができるとともに、取扱いが容易で、しかも安全にする
ことができる。
【0211】さらにまた、電球形高圧放電ランプにおい
ては、高圧放電ランプの点灯により、高圧放電ランプか
らの発熱による温度上昇が懸念されるが、熱反射性の反
射鏡を備えることにより、所要の集光を行いながら、熱
が放電ランプ点灯装置側に輻射されるのを軽減できる。
【0212】ところで、高圧放電ランプを点灯するのに
用いる放電ランプ点灯装置としては、インバータを用い
た高周波点灯回路および限流手段を備える構成のものが
小形化および軽量化の点で好ましい。この場合の限流手
段はインダクタ、抵抗器またはコンデンサを用いること
ができる。
【0213】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0214】図1は、図面を参照しながら本発明の高圧
放電ランプの第1の実施形態を示す一部切欠正面図であ
る。
【0215】図2は、同じく上端部のみを封止した状態
を示す一部切欠縦断面図である。
【0216】図3は、同じく上端部を示す要部拡大側面
図である。
【0217】図4は、同じくシールを除去した状態の上
端部を示す要部拡大平面図である。
【0218】図5は、同じく上端部を示す縦断面図であ
る。
【0219】各図において、CEは透光性セラミックス
放電容器、FCは給電導体、XWはクロスワイヤ、OL
は外部リード線、Eは電極、S1は第1のシール、CW
はセラミックスワッシャ、S2は第2のシールである。
【0220】透光性セラミックス放電容器CEは、YA
Gからなり、包囲部CEaおよび小径筒部CEb、CE
bを備えている。包囲部CEaの最大外径は約5.5m
m、小径筒部SEbの外径は1.7mm、全長25m
m、内容積は約0.03ccである。
【0221】包囲部CEaは、両端が連続的な曲面によ
って絞られている中空のほぼ楕円球状をなしている。
【0222】小径筒部CEbは、包囲部CEaと連続し
た曲面によってつながり一体成形によって透光性セラミ
ックス放電容器CEを形成している。
【0223】給電導体FCは、封着性部分FCaおよび
耐火性部分FCbからなる。
【0224】封着性部分FCaは、コイル状部分FCa
1および外部突出部FCa2からなる。
【0225】コイル状部分FCa1は、直径0.15m
mのニオブの素線を10ターン巻回して、直径0.6m
m、内径0.30mm、全長1.7mmのコイルを形成
している。
【0226】外部突出部FCa2は、直径0.2mm、
長さ0.7mmのニオブ製の棒状体からなり、先端をコ
イル状部分FCa1の基端から全長の約半分を挿入し、
さらに溶接してコイル状部分FCa1に接続されてい
る。
【0227】耐火性部分FCbは、直径0.2mmのタ
ングステン棒からなり、基端をコイル状部分FCa1の
先端に挿入し、さらに溶接して封着性部分FCaに接続
されている。
【0228】そうして、給電導体FCは、外部突出部F
Ca2の基端側を透光性セラミックス放電容器CEから
外部に突出させて小径筒部CEb内に挿入され、後述す
る第1のシールS1によって封止されることにより、透
光性セラミックス放電容器CEに支持される。その結
果、透光性セラミックス放電容器CEの小径筒部CEb
の内面と、耐火性部分FCbの外面との間には、わずか
な隙間gが形成される。
【0229】クロスワイヤXWは、図5に示すように、
ニオブの細線からなり、封着性部分FCaの外部突出部
FCa2の側面に溶接されて、給電導体FCの小径筒部
CEbに対する位置決めを行う。なお、図2にはクロス
ワイヤXWの図示を省略している。
【0230】外部リード線OLは、Fe−Ni−Co合
金からなり、その先端が封着性部分FCaの外部突出部
FCa2の基端に90゜交差して溶接されている。
【0231】電極Eは、肉厚約50μmのタングステン
の薄板を内径0.29mm、長さ1.2mmの円筒に湾
曲して、軸方向に平均約2μmのわずかな隙間を有する
接合線jlを備えた円筒状をなし、給電導体FCの耐火
性部分FCbの先端に嵌合により接続している。
【0232】第1のシールS1は、Al−SiO
−Dy系のセラミックス封止用コンパウンドす
なわちフリットガラスからなり、融点が1550℃であ
る。
【0233】また、第1のシールS1は、透光性セラミ
ックス放電容器CEの小径筒部CEbと封着性部分FC
aおよび耐火性部分FCbの基端との間に形成されたわ
ずかな隙間内およびコイル状部分FCa1の内部に進入
させることにより、透光性セラミックス放電容器CEを
封止するとともに、給電導体FCを所定の位置に支持し
ている。そして、コイル状部分FCa1の中間部の内部
空間に厚いシールの膜S1aを形成する。
【0234】セラミックスワッシャCWは、アルミナセ
ラミックスからなり、外径が小径筒部CEbと同一で、
中心に軸孔CWaを備えている。さらに、セラミックス
ワッシャCWの上面に、軸孔CWaと外周面との間を連
通する放射状の凹溝CWbを備えている。そして、セラ
ミックスワッシャCWは、小径筒部CEbの端面に配設
され、軸孔CWaの内部に封着性部分FCaの外部突出
部FCa2の基端およびこれに接続された外部リード線
OLの先端が収納される。外部リード線OLは、セラミ
ックスワッシャCWの上面の凹溝CWb内に収納されて
透光性セラミックス放電容器CEの軸に対して直交方向
に延在している。
【0235】外部リード線OLは、セラミックスワッシ
ャCWの上面の凹溝CWBに収納されているので、外部
突出部FCa2との接続部に曲げ応力が作用して接続部
を痛めることが少ない。
【0236】第2のシールS2は、CaO−BaO−S
iO系の結合用ガラスすなわちフリットガラスからな
り、融点は1045℃である。
【0237】また、第2のシールS2は、セラミックス
ワッシャCWの軸孔CWaの内部において封着性部分F
Cbの基端および外部リード線OLの先端の接続部を被
覆して、これらが外部に露出しないように封止してい
る。
【0238】次に、第1および第2のシールによる封止
工程について図6を参照して説明する。
【0239】図6は、本発明の高圧放電ランプの第1の
実施形態における第1および第2のシールによる封止工
程を示す工程図である。
【0240】(1)第1のシールS1による封止工程 図6の(a)に示すように、まず透光性セラミックス放
電容器CEの一方の小径筒部CEbを上にして、クロス
ワイヤXWが小径筒部CEbの端面に当接するまで、上
方から電極E、給電導体FCの組立体を挿入して支持さ
せる。
【0241】次に、図6の(b)に示すように、透光性
セラミックス放電容器CEの封止予定部の上にドーナッ
ツ形のペレット状に成形したセラミックス封止用コンパ
ウンドCC1を小径筒部CEaの端面において、小径筒
部CEbの端面から外部に突出している封着性部分FC
bの外部突出部FCa2の周囲に施与し、加熱して溶融
させる。
【0242】上記加熱溶融により、図6の(c)に示す
ように、溶融状態のセラミックス封止用コンパウンドC
C1が封着性部分FCaおよび小径筒部CEbの内面の
間の隙間に流入して、小径筒CE部1b内に挿入されて
いる封着性部分FCaの全体を被覆しながらコイル状部
分FCa1の内部に充満するとともに、さらに耐火性分
FCbの基端の周囲まで流下した位置で冷却して、第1
のシールS1が形成される。加熱には、高周波加熱、レ
ーザ加熱または赤外線加熱などにより行うことができ
る。
【0243】(2)第2のシールS2による封止工程 さらに、図6の(d)に示すように、給電導体FCの封
着性部分FCaの外部突出部FCa2にセラミックスワ
ッシャCWを装着し、次に外部リード線OLが凹溝CW
b内に収納されて透光性セラミックス放電容器CEの軸
に直交するように配置して、外部リード線OLを外部突
出部FCa2に溶接し、ペレット状に成形したセラミッ
クス封止用コンパウンドCC2をセラミックスワッシャ
CWの上に載置してから加熱する。
【0244】上記加熱により、セラミックス封止用コン
パウンドCC2が溶融して、図6の(e)に示すよう
に、セラミックスワッシャCWの軸孔CWa内に流下し
て、封着性部分FCaの外部突出部FCa2の周囲を被
覆するとともに、さらに流下してセラミックスワッシャ
CWの下面と小径筒部CEbの端面との間に形成されて
いる隙間内に充填されて冷却し、第2のシールS2を形
成する。これにより、クロスワイヤXWがたとえ第1の
シールS1から一部露出していたとしても、第2のシー
ルS2により被覆される。
【0245】一方の小径筒部CEbに給電導体FCを封
止したら、透光性セラミックス放電容器CEを倒立させ
て、他方の小径筒部CEbを上にして、イオン化媒体と
して、NaI、InI、TlI、DyIおよび水銀を
適量セラミックス放電容器1内に封入し、さらに周囲を
封入圧と同じ約13300Paのアルゴンガス雰囲気に
して、上記と同様にセラミックス封止用コンパウンドC
C1を用いて第1のシールS1を形成するとともに、透
光性セラミックス放電容器CE内にアルゴンガスを封入
した。続いて、セラミックスワッシャCWを載置し、外
部リード線OLを接続し、セラミックス封止用コンパウ
ンドCC2を用いて第2のシールS2を形成する。
【0246】得られた高圧放電ランプは、定格ランプ電
力20Wのメタルハライド放電ランプである。
【0247】図7は、本発明の高圧放電ランプの第2の
実施形態における上端部を示す要部拡大縦断面図であ
る。
【0248】図において、図5と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0249】本実施形態は、給電導体FCの封着性部分
FCaのコイル状部分FCa1の中間部のピッチが大き
くなっている点で異なる。
【0250】すなわち、コイル状部分FCa1は、その
中間部がほぼピッチの大きな1ターンによって形成され
ている。コイル状部分FCa1の中間部は、耐火性部分
FCbを介して電極Eに給電するとともに、内部に第1
のシールS1が充満して厚いシールの膜S1aを形成す
るという主要な機能を阻害しない範囲でピッチは柔軟に
変更可能である。
【0251】そうして、本実施形態においては、ニオブ
の素線を短くして、材料コストを低減することができ
る。
【0252】図8は、本発明の高圧放電ランプの第3の
実施形態における上端部を示す要部拡大縦断面図であ
る。
【0253】図において、図5と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0254】本実施形態は、給電導体FCの封着性部分
FCaのコイル状部分FCa1の構成が異なる。
【0255】すなわち、コイル状部分FCa1は、最初
密接巻きで、その先端に耐火性部分FCbの基端を挿入
して接続し、また基端に外部突出部FCa2の先端を挿
入して接続した後、コイル状部分FCa1の中間部を引
き伸ばしてそのピッチを広げた給電導体FCを得る。以
後のP製造工程は実施形態とおなじである。
【0256】そうして、本実施形態においては、給電導
体FCの耐火性部分FCbおよび外部突出部FCa2を
コイル状部分FCa1の密巻部分に挿入して接続するの
で、十分な機械的強度を得られる。
【0257】図9は、本発明の高圧放電ランプの第4の
実施形態における上端部を示す要部拡大縦断面図であ
る。
【0258】図において、図7と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0259】本実施形態は、外部突出部FCa2の先端
を延長して、耐火性部分FCbの基端に突き合わせた点
で異なる。
【0260】すなわち、封着性部分FCaの外部突出部
FCa2を延長して、耐火性部分FCbの基端に突き合
わせることにより、耐火性部分FCbが外部突出部FC
a2の先端面に規制されるため、給電導体FCの全体が
良好な直線性を示す。
【0261】なお、外部突出部FCa2と耐火性部分F
Cbとは、電気的に導通している必要はなく、両者の間
には、わずかに隙間が存在していてもよい。
【0262】図10は、本発明の高圧放電ランプの第5
の実施形態における上端部を示す要部拡大縦断面図であ
る。
【0263】図において、図9と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0264】本実施形態は、給電導体の封着性部分のコ
イル状部分FCa1が密接巻きである点で異なる。
【0265】すなわち、コイル状部分FCa1が密接巻
きであると、給電導体FCの全体がさらに良好な直線性
を示す。
【0266】なお、第1のシールS1がコイル状部分F
Ca1の内部へ進入するのに多少時間が長くかかるが、
本質的には問題ない。
【0267】図11は、本発明の高圧放電ランプの第6
の実施形態における上端部を示す要部拡大側面図であ
る。
【0268】図において、図3と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0269】本実施形態は、セラミックスワッシャCW
の構造が異なる。
【0270】すなわち、セラミックスワッシャCWは、
軸孔CWaから外周面に達するスリットCWcを備えて
いる。そのため、給電導体FCの外部突出部FCa2に
外部リード線OLを接続した後に、セラミックスワッシ
ャCWを所定の位置に載置して、第2のシールS2によ
って外部突出部FCa2を被覆することができるので、
上記接続の作業性が良好になる。
【0271】図12、本発明の高圧放電ランプの第7の
実施形態における上端部を示す要部拡大側面図である。
【0272】図において、図3と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0273】本実施形態もまた、セラミックスワッシャ
CWの構造が異なる。
【0274】すなわち、セラミックスワッシャCWは、
凹溝CWdが下面に形成されている。そのため、給電導
体FCの外部突出部FCa2に外部リード線OLを接続
した後に、セラミックスワッシャCWを所定の位置に載
置して、第2のシールS2によって外部突出部FCa2
を被覆して封止することができるので、同様に上記接続
の作業性が良好になる。
【0275】図13は、本発明の高圧放電ランプの第8
の実施形態における上端部を示す要部拡大縦断面図であ
る。
【0276】図において、図5と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0277】本実施形態は、給電導体FCの封着性部分
FCaの外部突出部FCa2の構造が異なる。
【0278】すなわち、給電導体FCの封着性部分FC
aをコイル状部分FCa1と、コイル状部分FCa1の
基端を一体に起立させて形成した外部突出部FCa2と
で構成している。なお、封止作業のために、給電導体F
Cの一部を小径筒部CEbの端面に係止させる場合に
は、コイル状部分FCa1の基端側の1ターン程度を拡
径して、その拡径部分を小径筒部CEbの端面に係止さ
せることもできる。
【0279】そうして、本実施形態においては、外部突
出部FCa2として別に部品を用意し、かつ接続する作
業を必要としないので、部品および組立作業のコストを
低減することができる。
【0280】図14は、本発明の高圧放電ランプの第9
の実施形態における上端部のみを封止した状態を示す縦
断面図である。
【0281】図において、図2と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0282】本実施形態は、主として給電導体FCの耐
火性部分FCb、電極Eおよび外部リード線OLの構成
が異なる。
【0283】すなわち、耐火性部分FCbは、直径0.
29mm、長さ2mmのモリブデン製の連結棒FCb1
および内径0.29mm、肉厚約50nm、全長7mm
のタングステン製の中空パイプFCb2からなる。
【0284】連結棒FCb1は、その基端がコイル状部
分FCa1の先端に挿入されて接続している。
【0285】中空パイプFCb2は、その基端を連結棒
FCb1の先端に外側から挿入して接続している。そし
て、中空パイプFCb2の先端部は、透光性セラミック
ス放電容器CEの膨出部CEa内に位置して、電極Eと
して作用する。この中空パイプFCb2は、タングステ
ンの薄板を湾曲して平均約20μmのわずかな隙間のあ
る接合線jlを長手方向に沿って備えている。
【0286】外部リード線OLは、給電導体FCの封着
性部分FCaの外部突出部FCa2の基端にその軸方向
に接続して、セラミックスワッシャCWの軸孔CWaか
ら延在している。
【0287】図15は、本発明の高圧放電ランプの第1
0の実施形態における上端部を示す要部拡大縦断面図で
ある。
【0288】図において、図14と同一部分については
同一符号を付して説明は省略する。
【0289】本実施形態は、給電導体FCの封着性部分
FCaが異なる。
【0290】すなわち、封着性部分FCaは、その外部
突出部FCa2がコイル状部分FCa1の基端を一体に
延長して形成されている。
【0291】図16は、本発明の高圧放電ランプの第1
1の実施形態を示す縦断面図である。
【0292】図17は、同じくシールを除去した状態の
平面図である。
【0293】各図において、図10と同一部分について
は同一符号を付して説明は省略する。
【0294】本実施形態は、透光性セラミックス放電容
器CEが片封止構造である点が異なる。
【0295】すなわち、透光性セラミックス放電容器C
Eは、包囲部CEaが球状をなし、上部に単一の小径筒
部CEbが一体に形成されている。そして、単一の小径
筒部CEb内において、一対の給電導体FC、FCを所
要に離間して、かつ絶縁して気密に封止するために、中
間部材IMを用いている。
【0296】中間部材IMは、熱膨張係数が透光性セラ
ミックス放電容器CEと近似した熱膨張係数を有するア
ルミナセラミックスからなり、その外形が小径筒部CE
bの内部に若干の隙間を形成して挿入され得る形状およ
びサイズであり、軸方向に一対の平行に離間した貫通孔
IMaを備えている。貫通孔IMaは、給電導体FCが
挿通し得る程度の内径に形成されている。
【0297】給電導体FCの封着性部分FCaのコイル
状部分FCa1は、ほぼ密接巻きになっている。
【0298】電極Eは、耐火性部分FCbの先端に形成
されて球状をなしている。
【0299】シールSは、透光性セラミックス放電容器
CEの小径筒部CEbと中間部材IMの外面との間、お
よび給電導体FCと中間部材IMの貫通孔IMaとの間
をともに封止している。
【0300】図18は、本発明の高圧放電ランプ装置の
第1の実施形態を示す中央断面正面図である。
【0301】図において、図1と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0302】また、図において、HDは高圧放電ラン
プ、11は反射鏡である。
【0303】反射鏡11は、基体11a、反射面11
b、一対の透孔11c、11c、支持台11dを備えて
いる。
【0304】基体11aは、支持台11dとともにガラ
スにより一体に成形されていて、頂部11a1および投
光開口11a2をそれぞれ備えている。
【0305】反射面11bは、回転放物面形状をなして
おり、基体11aの内面にアルミニウムを蒸着すること
により形成されていている。
【0306】一対の透孔11c、11cは、反射面11
bの側面のほぼ焦点位置に対向する位置に形成されてい
て、反射面11bの内側と基体11aの外側とを連通し
ている。
【0307】支持台11dは、反射面11bの頂部11
b1に対向して基体11aの背面に形成されており、筒
状をなしている。
【0308】そうして、高圧放電ランプHDの一対の小
径筒部CEbが反射鏡11の一対の透孔1cに挿入さ
れ、第1および第2のシールの主要部が反射鏡11の反
射面11b側には露出していない。
【0309】図19は、本発明の高圧放電ランプ装置の
第2の実施形態を示す中央断面正面図である。
【0310】図において、図18と同一部分については
同一符号を付して説明は省略する。
【0311】本実施形態は、高圧放電ランプHDおよび
反射鏡11の支持構造が異なる。
【0312】すなわち、反射鏡11を支持するために支
持基板13が配設され、高圧放電ランプHDおよび反射
鏡11を保護するために保護手段14が配設されてい
る。
【0313】また、高圧放電ランプHDは、図14に示
すのと同様な構造を備え、外部リード線OLが透光性セ
ラミックス放電容器CEの軸方向に延在している。
【0314】支持基板13および保護手段14は、ステ
アタイトによって一体に成形されている。
【0315】支持基板13は、中央に凹窪部13aおよ
びリード線挿通孔13bを備え、その凹窪部13a内に
反射鏡11の支持台11dを収容し、かつ無機質接着剤
Bにより固定している。導体線挿通孔13bには、高圧
放電ランプHDの外部リード線OLに接続する導体(図
示しない。)を挿通する。
【0316】保護手段14は、高圧放電ランプHDの充
電部および反射鏡11の外側を包囲するように支持基板
13の周縁から筒状に起立しているとともに、外部リー
ド線OLの嵌合溝14aを一対備えている。
【0317】高圧放電ランプHDの外部リード線OL
は、嵌合溝14aに嵌合し、かつ無機質接着剤Bによっ
て保護手段14に固着されている。
【0318】次に、本発明の高圧放電ランプ点灯装置の
第1の実施形態について説明する。
【0319】高圧放電ランプは、図1に示す高圧放電ラ
ンプとほぼ同様であって、以下の仕様である。
【0320】透光性セラミックス放電容器:YAG製
で、全長25mm、中空部1aの外径が5mm、内径
4.5mm(肉厚0.5mm)、小径筒部1bが外径
1.8mm、内径0.75mm(肉厚0.53mm) 電極:直径0.25mm、電極間距離3mm 導入導体:ニオブ、直径0.64mm わずかな隙間g:0.25mm 放電媒体:バッファガスがNe3%+Ar500tor
r、他に適量の水銀およびハロゲン化物 ランプ電力:20W また、安定器は、図25に示す構成であり、これについ
ては後述する。
【0321】図21は、本発明の高圧放電ランプ点灯装
置の第1の実施形態における高圧放電ランプの電極換算
電流密度と陰極降下電圧との関係を比較例のそれととも
に示すグラフである。
【0322】図において、横軸は電極換算電流密度j/
(mA/mm/torr)を、縦軸は陰極降下
電圧V(V)を、それぞれ示す。曲線Cは本実施形
態、曲線Dは比較例である。なお、比較例はバッファガ
スがアルゴン単体である以外は、仕様が本実施形態と同
じである。
【0323】図から明かなように、バッファガスをネオ
ンおよびアルゴンにすると、電極換算電流密度が小さく
なり、グロー電力が低減することが分かる。
【0324】図22は、本発明の高圧放電ランプ点灯装
置の第1の実施形態における高圧放電ランプの封入ガス
圧と放電開始電圧との関係を比較例のそれとともに示す
グラフである。
【0325】図において、横軸は封入ガス圧(tor
r)を、縦軸は放電開始電圧Vs(V)を、それぞれ示
す。曲線Eは本実施形態、曲線Fは比較例である。な
お、比較例は図3と同じである。
【0326】図から明らかなように、バッファガスをネ
オンおよびアルゴンにすると、アルゴン単体のときより
放電開始電圧が低下することが分かる。
【0327】図23は、本発明の高圧放電ランプ点灯装
置の第1の実施形態における高圧放電ランプの封入ガス
圧とグロー・アーク転移時間および黒化度との関係を示
すグラフである。
【0328】図において、横軸は封入ガス圧(tor
r)を、縦軸は左側がグロー・アーク転移時間(se
c)、右側が黒化度を、それぞれ示す。曲線Gはグロー
・アーク転移時間、曲線Hは黒化度である。なお、黒化
度は視感評価により求めたもので、数値が大きいほど黒
化が多い。
【0329】図は、バッファガスをネオンおよびアルゴ
ンにして、その封入圧を変化させた高圧放電ランプにつ
いてグロー・アーク転移時間および黒化度を測定してプ
ロットしたものである。
【0330】図から封入圧が100〜200torrの
範囲が最適であることが分かる。
【0331】図24は、本発明の高圧放電ランプ点灯装
置の第1の実施形態における高圧放電ランプの点灯時間
に対する光束維持率特性を比較例のそれとともに示すグ
ラフである。
【0332】図において、横軸は点灯時間(hr)を、
縦軸は光束維持率(%)を、それぞれ示す。曲線Iはネ
オンおよびアルゴンを100torr封入した実施例、
曲線Jは同じく150torr封入した実施例、曲線K
はアルゴンのみを100torr封入した比較例の光束
維持率特性を、それぞれ示している。
【0333】本発明によれば、実用上良好な光束維持率
特性が得られることが分かる。
【0334】図25は、本発明の高圧放電ランプ点灯装
置の第1の実施形態における安定器を示す回路図であ
る。
【0335】図は、ハーフブリッジ形高周波インバータ
を主体とする蛍光ランプ用の安定器を用いた高圧放電ラ
ンプ点灯装置を示している。
【0336】また、図において、ASは交流電源、fは
過電流ヒューズ、NFはノイズフィルタ、RDは整流化
直流電源、Q1は第1のスイッチング手段、Q2は第2
のスイッチング手段、GDはゲートドライブ回路、ST
は始動回路、GPはゲート保護回路、LCは負荷回路で
ある。
【0337】交流電源ASは、商用100V電源であ
る。
【0338】過電流ヒューズfは、配線基板に一体に形
成したパターンヒューズであり、過電流が流れた際に溶
断して回路が焼損しないように保護する。
【0339】ノイズフィルタNFは、インダクタL1お
よびコンデンサC1からなり、高周波インバータの動作
に伴って発生する高周波を電源側に流出しないように除
去する。
【0340】整流化直流電源RDは、ブリッジ形整流回
路BRおよび平滑コンデンサC2からなり、ブリッジ形
整流化色BRの交流入力端がノイズフィルタNFおよび
過電流ヒューズfを介して交流電源Aに接続し、また直
流出力端が平滑コンデンサC2の両端に接続していて、
平滑化直流を供給する。
【0341】第1のスイッチング手段Q1は、Nチャン
ネル形MOSFETからなり、そのドレインが平滑コン
デンサC2のプラス側に接続している。
【0342】第2のスイッチング手段Q2は、Pチャン
ネル形MOSFETからなり、そのソースが第1のスイ
ッチング手段Q1のソースに接続し、ドレインが平滑コ
ンデンサC2のマイナス側に接続している。
【0343】したがって、第1および第2のスイッチン
グ手段Q1、Q2は、順方向に直列接続されて、その両
端が整流化直流電源RDの出力端間に接続していること
になる。
【0344】ゲートドライブ回路GDは、帰還回路FB
C、直列共振回路SOCおよびゲート電圧出力回路GO
からなる。
【0345】帰還手段FBCは、後述する限流インダク
タL2に磁気結合している補助巻線からなる。
【0346】直列共振回路SOCは、インダクタL3お
よびコンデンサC3の直列回路からなり、その両端は帰
還手段FBCに接続している。
【0347】ゲート電圧出力手段GOは、直列共振回路
SOCのコンデンサC3の両端に現れる共振電圧をコン
デンサC4を介して取り出すように構成されている。そ
して、コンデンサC4の一端は、コンデンサC3とイン
ダクタL3との接続点に接続し、コンデンサC4の他端
は第1および第2のスイッチング手段Q1、Q2のそれ
ぞれのゲートに接続している。さらに、コンデンサC3
の他端が第1および第2のスイッチング手段Q1、Q2
のソースに接続している。その結果、コンデンサC3の
両端に現れた共振電圧は、ゲート電圧出力回路GOを介
して第1および第2のスイッチング手段Q1、Q2のゲ
ート・ソース間に印加される。
【0348】始動回路STは、抵抗器R1、R2、R3
からなる。
【0349】抵抗器R2は、その一端が平滑コンデンサ
C2のプラス側に接続し、他端が第1のスイッチング手
段Q1のゲートに接続しているとともに、抵抗器R2の
一端およびゲートドライブ回路GDのゲート電圧出力回
路GOのゲート側の出力端すなわちコンデンサC4の他
端に接続している。
【0350】抵抗器R2の他端は、直列共振回路SOC
のインダクタL3および帰還回路FBCの接続点に接続
している。
【0351】抵抗器R3は、その一端が第1および第2
のスイッチング手段Q1、Q2の接続点すなわちそれぞ
れのソースおよびゲート電圧出力回路GOのソース側に
接続し、他端が平滑コンデンサC2のマイナス側に接続
している。
【0352】ゲート保護回路GPは、一対のツェナーダ
イオードを逆直列接続してなり、ゲート電圧出力回路G
Oに並列接続している。
【0353】負荷回路LCは、高圧放電ランプHD、限
流インダクタL2および直流カットコンデンサC5の直
列回路と、高圧放電ランプHDに並列接続した共振コン
デンサC6とからなり、一端が第1および第2のスイッ
チング手段Q1、Q2の接続点に、他端が第2のスイッ
チング手段Q2のドレインに接続している。
【0354】高圧放電ランプHDは、図1に示す構成と
前記仕様を備えている。
【0355】限流インダクタL2と共振コンデンサC6
とは、直列共振回路を形成する。なお、直流カットコン
デンサC5は、容量が大きいので、直列共振に大きくは
影響しない。
【0356】Q2のドレイン・ソース間に接続されたコ
ンデンサC7は、第2のスイッチング手段Q2のスイッ
チング中の負荷を軽減する。
【0357】次に、回路動作について説明する。
【0358】交流電源ASを投入すると、整流化直流電
源RDにより平滑化された直流電圧が平滑コンデンサC
2の両端に現れる。そして、直列接続された第1および
第2のスイッチング手段Q1、Q2の両ドレイン間に直
流電圧が印加される。しかし、両スイッチング手段Q
1、Q2は、ゲート電圧が印加されてないので、オフし
ている。
【0359】上記直流電圧は、同時に始動回路STにも
印加されるので、抵抗器R2の両端には主として抵抗器
R1、R2、R3の抵抗値の案分比に応じた電圧が現れ
る。そして、抵抗器R2の端子電圧は、第1および第2
のスイッチング手段Q1、Q2のゲート・ソース間に正
極性の電圧として印加される。
【0360】その結果、第1のスイッチング手段Q1
は、スレッシュホールド電圧を超えるように設定されて
いるため、オンする。これに対して、第2のスイッチン
グ手段Q2のゲート・ソース間に印加される電圧は、所
要のゲート電圧とは逆極性であるため、オフ状態のまま
である。
【0361】第1のスイッチング手段Q1がオンする
と、整流化直流電源RDから第1のスイッチング手段Q
1を介して負荷回路LCに電流が流れる。これにより限
流インダクタL2および共振コンデンサC6の直列共振
回路が共振して共振コンデンサC6の端子間に高い共振
電圧が現れ、高圧放電ランプHDに印加される。
【0362】一方、限流インダクタL2に電流が流れた
ことにより、磁気結合している帰還回路FBCに電圧が
誘起される。これにより直列共振回路SOCが直列共振
して、コンデンサC3には昇圧された負電圧が発生する
ので、ゲート保護回路GPにより一定電圧にクリップさ
れ、ゲート電圧出力回路GOを介して第1および第2の
スイッチング手段Q1、Q2のゲート・ソース間に印加
される。
【0363】これにより、第2のスイッチング手段Q2
はスレッシュホールド電圧を超えるため、オンする。
【0364】これに対して、今までオンしていた第1の
スイッチング手段Q1は、ゲート電圧が逆極性になるの
で、オフする。
【0365】第2のスイッチング手段Q2がオンする
と、負荷回路LCの限流インダクタL2に蓄積されてい
る電磁エネルギーおよびコンデンサC6の電荷が放出さ
れて、限流インダクタL2から第2のスイッチング手段
Q2を介して負荷回路LC内を逆方向に電流が流れ、コ
ンデンサC6の両端には極性が反転した共振による高い
電圧が現れ、高圧放電ランプHDに印加される。以後、
以上説明した動作を繰り返す。
【0366】ところで、高圧放電ランプHDが始動する
以前は、発振周波数が限流インダクタL2およびコンデ
ンサC6が形成する直列共振回路の共振周波数に相対的
に接近した周波数でハーフブリッジ形高周波インバータ
が作動するため、その2次開放電圧は約550V(実効
値)すなわち約1.5kVp-pで、高圧放電ランプHD
の放電開始電圧とほぼ同じ値に設定されている。また、
2次短絡電流は約550mAであり、負荷特性は、図1
の曲線Bに示すのと同様2次開放電圧から2次短絡電流
まで連続的になっている。
【0367】したがって、パルス電圧を発生するイグナ
イタを用いなくても、やがて高圧放電ランプHDは、始
動し、若干の時間を経てグロー・アーク転移が行われ
て、負荷特性曲線上の定格ランプ電流値の位置が動作点
となって安定に点灯する。なお、高圧放電ランプHD
は、図1において既述のような構成であるから、始動時
に黒化は殆ど生じない。
【0368】図26は、本発明の高圧放電ランプ点灯装
置の第2の実施形態における安定器を示す回路図であ
る。
【0369】図において、図25と同一部分については
同一符号を付して説明は省略する。
【0370】本実施形態は、フルブリッジ形高周波イン
バータFBIを主体としている点で異なる。
【0371】また、図において、BUTは昇圧チョッ
パ、BDTは降圧チョッパ、FBIはフルブリッジ形高
周波インバータである。
【0372】昇圧チョッパBUTは、インダクタL4、
スイッチング手段Q3、ダイオードD1および平滑コン
デンサC8から構成されていて、平滑コンデンサC8の
両端に整流化非平滑直流電源電圧に対して昇圧された約
580Vの平滑化直流電圧を発生する。
【0373】降圧チョッパBDTは、スイッチング手段
Q4およびコンデンサC9から構成されていて、スイッ
チング手段Q4のオンデューティを可変にしてコンデン
サC9の積分作用により出力電圧を変化しながら定電力
制御を行うように制御される。
【0374】フルブリッジ形高周波インバータFBI
は、4個のスイッチング手段Q5〜Q8をブリッジ接続
して入力端を降圧チョッパBDTのコンデンサC9の両
端に接続し、出力端間に負荷回路LCを接続している。
なお、負荷回路LCのインダクタL5は、主としてスイ
ッチング手段Q3ないしQ6がオンした際の電流のピー
ク値を抑える作用をする。フルブリッジ形インバータの
場合、限流インダクタンスは不要になる。
【0375】そうして、フルブリッジ形高周波インバー
タFBIは、その直流入力電圧を変化させることによ
り、出力電圧を調整でき、高圧放電ランプHDLの始動
時に約580Vを出力し、点灯時に約75Vを出力す
る。
【0376】図27は、本発明の照明装置の第1の実施
形態としての電球形高圧放電ランプを示す正面図であ
る。
【0377】図28は、同じく縦断面図である。
【0378】各図において、HDは高圧放電ランプ、L
Pは発光部、OCは点灯回路、CPはケース部である。
【0379】<高圧放電ランプHDについて>高圧放電
ランプHDは、図1に示すのと同様構造である。
【0380】<発光部LPについて>発光部LPは、反
射鏡11、前面保護板12、支持台13および保護手段
14を備えている。
【0381】反射鏡11は、基体11a、反射面11
b、挿通孔11cおよび支持部11dからなる。
【0382】基体11aは、ガラスなどの耐火性物質を
成形して凹形をなし、内面に回転放物面を形成してい
る。
【0383】反射面11bは、基体11aの内面の回転
放物面の上にアルミニウムを蒸着して形成されている。
【0384】挿通孔11cは、反射鏡11の焦点位置に
おいて反射鏡の光軸と直角な直線を中心として反射鏡1
1の両側面に形成されており、高圧放電ランプHDの透
光性セラミックス放電容器SEの小径筒部SEbの端部
近傍が挿通するためのものである。
【0385】高圧放電ランプHDは、反射鏡11にその
焦点が電極間に位置するように配設される。この状態で
高圧放電ランプHDの両端の小径筒部SEb、SEbお
よび外部リード線OLが挿通孔11cを貫通して反射鏡
11の外側に露出する。
【0386】支持部11dは、基体11aの背面に一体
成形されていて、反射鏡11を支持する際に用いられ
る。
【0387】前面保護板12は、透光性耐熱部材からな
り、反射鏡11の投光開口に耐熱性接着剤によって接着
されて、投光開口を閉塞している。
【0388】支持台13は、耐熱性合成樹脂などの耐熱
性物質からなり、盤状をなしているとともに、前面中央
に反射鏡11の支持部11dを受け入れる支持溝13a
および一対の導体挿通孔13b、13bを備えている。
そして、支持溝13aに嵌合された反射鏡11の支持部
11dは、無機接着剤Bによって固着される。
【0389】保護手段14は、耐熱物質からなり、支持
台13の外周から一体に起立して筒状に形成されてい
る。そして、保護手段14は、反射鏡11および高圧放
電ランプHDの外側への露出部を包囲して保護する。
【0390】高圧放電ランプHDの外部リード線OR
は、支持台13の導体挿通孔13bを貫通して支持台1
3の裏側へ導出されている。
【0391】<点灯回路OCについて>点灯回路OC
は、発光部LPの背面側に配設され、その入力端は後述
する受電手段に接続し、出力端は高圧放電ランプHDの
外部リード線OLに接続している。
【0392】また、点灯回路OCは、配線基盤21に実
装された高周波インバータを主体として構成されてい
る。
【0393】<ケース部CPについて>ケース部CP
は、ケース31および受電手段32からなる。
【0394】ケース31は、耐熱性合成樹脂などの耐熱
物質を筒状に成形して形成され、下端に支持台13によ
り閉塞される開口31a、上端に受電手段装着部31b
を備えている。また、ケース31の内部には、点灯回路
OCを収納するとともに、これを定置している。
【0395】受電手段32は、E26形の口金からな
り、ケース31の受電手段装着部31bに装着されてい
る。
【0396】図29は、本発明の照明装置の第2の実施
形態としてのスポットライトを示す正面図である。
【0397】図において、図28と同一部分についは同
一符号を付して説明は省略する。
【0398】21は照明器具本体、22は高圧放電ラン
プ装置である。
【0399】照明器具本体21は、基台21a、支柱2
1bおよび灯体21cを備えている。
【0400】基台21aは、天井に直付けまたはライテ
ィングダクトを介して天井に吊り下げるように構成さ
れ、内部に放電ランプ点灯装置(図示しない。)を収納
している。
【0401】支柱21bは、基台21aから垂下して灯
体21cを支持している。内部に放電ランプ点灯装置か
ら灯体21cに接続する絶縁被覆導線(図示しない。)
を収容している。
【0402】灯体21cは、内部にランプソケット(図
示しない。)を収納している。
【0403】高圧放電ランプ装置22は、高圧放電ラン
プHD、反射鏡22aおよび口金22bを備えている。
【0404】そうして、灯体21cのランプソケットに
高圧放電ランプ装置22の口金22bを装着すれば、高
圧放電ランプHDが高輝度で点灯し、反射鏡22aによ
り集光されるので、所望のシャープな配光特性を得て被
照体を良好に照明することができる。
【0405】なお、従来のハロゲンランプを用いるスポ
ットライトと同様にハロゲンランプを装着しても良好に
点灯することができる。
【0406】
【発明の効果】請求項1および2の発明によれば、透光
性セラミックス放電容器の小径筒部内に挿入されてシー
ルによって小径筒部とともに封止される給電導体の封着
性部分にコイル状部分を形成し、コイル状部分によって
耐火性部分およびまたは外部突出部を挿入して接続した
り、内部にシールが進入する家、または封着せい金属の
棒状対を挿入ことにより、耐火性部分およびまたは外部
突出部が封着性部分に対して偏芯しにくいか、またはシ
ールの膜を形成して封止の高い信頼性を有する高圧放電
ランプを提供することができる。
【0407】請求項1の発明によれば、加えて給電導体
の封着性部分のコイル状部分によって耐火性部分の接続
が行われるので、偏芯しくいとともに接続が容易な高圧
放電ランプを提供することができる。
【0408】請求項2の発明によれば、加えて給電導体
の封着性部分の少なくとも中間部がコイル状部分によっ
て形成されていることにより、コイル状部分の内部にシ
ールの膜を形成して封止の信頼性を高めたり、内部に封
着製金属の棒状対を挿入することにより、コイル状部分
を曲がりにくくて偏芯の少ない高圧放電ランプを提供す
ることができる。
【0409】請求項3ないし6の各発明によれば、高圧
放電ランプの発光を集光するように反射鏡を配設したこ
とにより、高圧放電ランプが定格消費電力20W程度の
小形のものを用いることができるので、全体としてコン
パクトで、良好な集光作用を発揮する高圧放電ランプ装
置を得ることができる。
【0410】請求項4の発明によれば、加えて高圧放電
ランプを凹形反射鏡に、そのセラミックス封止用コンパ
ウンドのシールの主要部が実質的に反射鏡の内面側に露
出しないように、かつ高圧放電ランプの軸が反射鏡の光
軸に対してほぼ直交するように配設したことにより、セ
ラミックス封止用コンパウンドのシールの温度上昇が少
ないので、浅い反射鏡を用いながらも、高圧放電ランプ
が短寿命にならない高圧放電ランプ装置を提供すること
ができる。
【0411】請求項5の発明によれば、加えて透光性セ
ラミックス放電容器の小径筒部および給電導体の間に形
成されるわずかな隙間内に液相で滞留するイオン化媒体
の放電空間側の表面が反射鏡の内面側に位置しているこ
とにより、最冷部の温度を高くしてランプ効率の高い高
圧放電ランプを提供することができる・請求項6の発明
によれば、加えて反射鏡がその焦点位置において光軸と
ほぼ直交する直線を中心とする一対の透孔を備え、高圧
放電ランプの小径筒部が透孔に挿入されていることによ
り、非反射部が少なくて反射効率の高い高圧放電ランプ
装置を提供することができる。
【0412】請求項7および8の発明によれば、透光性
セラミックス放電容器にバッファガスとしてネオンおよ
びアルゴンを封入した高圧放電ランプを高周波点灯する
安定器で点灯することにより、安定器として負荷特性が
2次開放電圧から2次短絡電流まで連続している蛍光ラ
ンプ用安定器のような小形の安定器を用いることが可能
になり、グロー放電時の電極換算電流密度を小さくして
グロー・アーク転移時のグロー電力を小さくできるか
ら、始動時の電極物質の蒸発による黒化を生じにくくし
た高圧放電ランプ点灯装置を提供することができる。
【0413】請求項8の発明によれば、加えてLC共振
回路を備えた高周波インバータを主体とする安定器を用
いることにより、出力電圧の調整が円滑であるととも
に、回路構成が簡単で、一層小形かつ安価な高圧放電ラ
ンプ点灯装置を提供することができる。
【0414】請求項9の発明によれば、請求項1または
2の効果を有する照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高圧放電ランプの第1の実施形態を示
す一部切欠正面図
【図2】同じく上端部のみを封止した状態を示す一部切
欠縦断面図
【図3】同じく上端部を示す要部拡大側面図
【図4】同じくシールを除去した状態の上端部を示す要
部拡大平面図
【図5】同じく上端部を示す縦断面図
【図6】本発明の高圧放電ランプの第1の実施形態にお
ける第1および第2のシールによる封止工程を示す工程
【図7】本発明の高圧放電ランプの第2の実施形態にお
ける上端部を示す要部拡大縦断面図
【図8】本発明の高圧放電ランプの第3の実施形態にお
ける上端部を示す要部拡大縦断面図
【図9】本発明の高圧放電ランプの第4の実施形態にお
ける上端部を示す要部拡大縦断面図
【図10】本発明の高圧放電ランプの第5の実施形態に
おける上端部を示す要部拡大縦断面図
【図11】本発明の高圧放電ランプの第6の実施形態に
おける上端部を示す要部拡大側面図
【図12】本発明の高圧放電ランプの第7の実施形態に
おける上端部を示す要部拡大側面図
【図13】本発明の高圧放電ランプの第8の実施形態に
おける上端部を示す要部拡大縦断面図
【図14】本発明の高圧放電ランプの第9の実施形態に
おける上端部のみを封止した状態を示す縦断面図
【図15】本発明の高圧放電ランプの第10の実施形態
における上端部を示す要部拡大縦断面図
【図16】本発明の高圧放電ランプの第11の実施形態
を示す縦断面図
【図17】同じくシールを除去した状態を示す平面図
【図18】本発明の高圧放電ランプ装置の第1の実施形
態を示す中央断面正面図
【図19】本発明の高圧放電ランプ装置の第2の実施形
態を示す中央断面正面図
【図20】高圧放電ランプ用安定器および蛍光ランプ用
安定器の負荷特性を示すグラフ
【図21】本発明の高圧放電ランプ点灯装置の第1の実
施形態における高圧放電ランプの電極換算電流密度と陰
極降下電圧との関係を比較例のそれとともに示すグラフ
【図22】本発明の高圧放電ランプ点灯装置の第1の実
施形態における高圧放電ランプの封入ガス圧と放電開始
電圧との関係を比較例のそれとともに示すグラフ
【図23】本発明の高圧放電ランプ点灯装置の第1の実
施形態における高圧放電ランプの封入ガス圧とグロー・
アーク転移時間および黒化度との関係を示すグラフ
【図24】本発明の高圧放電ランプ点灯装置の第1の実
施形態における高圧放電ランプの点灯時間に対する光束
維持率特性を比較例のそれとともに示すグラフ
【図25】本発明の高圧放電ランプ点灯装置の第1の実
施形態における安定器を示す回路図
【図26】本発明の高圧放電ランプ点灯装置の第2の実
施形態における安定器を示す回路図
【図27】本発明の照明装置の第1の実施形態としての
電球形高圧放電ランプを示す正面図
【図28】同じく縦断面図
【図29】本発明の照明装置の第2の実施形態としてス
ポットライトを示す正面図
【図30】従来の透光性セラミックス放電容器を備えた
高圧放電ランプにおける封止部を示す要部拡大正面断面
【図31】同じく要部拡大側面断面図
【図32】先行発明の高圧放電ランプを示す要部拡大断
面図
【符号の説明】
CE…透光性セラミックス放電容器 CEa…膨出部 CEb…小径筒部 FC…給電導体 FCa…封着性部分 FCa1…コイル状部分 FCa2…外部突出部 FCb…耐火性部分 E…電極 jl…接合線 S1…第1のシール S1a…シールの膜 S2…第2のシール CW…セラミックスワッシャ CWa…軸孔 CWb…凹溝 OL…外部リード線 g…わずかな隙間 XW…クロスワイヤ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電空間を包囲する包囲部および包囲部に
    連通して配置され包囲部より内径が小さい小径筒部を備
    えた透光性セラミックス放電容器と;コイル状部分を備
    えている封着性部分および封着性部分のコイル状部分に
    基端が挿入された状態で接続されている耐火性部分を備
    え、透光性セラミックス放電容器の小径筒部内に挿入さ
    れて耐火性部分と小径筒部の内面との間にわずかな隙間
    を形成しながら延在する給電導体と;給電導体の耐火性
    部分の先端に配設された電極と;透光性セラミックス放
    電容器の小径筒部および給電導体の封着性部分の間を少
    なくとも封着性部分が放電空間側へ露出しないように包
    囲して封止しているシールと;透光性セラミックス放電
    容器内に封入されたイオン化媒体と;を具備しているこ
    とを特徴とする高圧放電ランプ。
  2. 【請求項2】放電空間を包囲する包囲部および包囲部に
    連通して配置され包囲部より内径が小さい小径筒部を備
    えた透光性セラミックス放電容器と;少なくとも中間部
    がコイル状部分によって形成されている封着性部分およ
    び封着性部分の先端に基端が接続されている耐火性部分
    を備え、透光性セラミックス放電容器の小径筒部内に挿
    入されて耐火性部分と小径筒部の内面との間にわずかな
    隙間を形成しながら延在する給電導体と;給電導体の耐
    火性部分の先端に配設された電極と;透光性セラミック
    ス放電容器の小径筒部および給電導体の封着性部分の間
    を少なくとも封着性部分が放電空間側へ露出しないよう
    に包囲して封止しているシールと;透光性セラミックス
    放電容器内に封入されたイオン化媒体と;を具備してい
    ることを特徴とする高圧放電ランプ。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の高圧放電ランプ
    と;高圧放電ランプから発生した光を集光するように配
    設された反射鏡と;を具備していることを特徴とする高
    圧放電ランプ装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載の高圧放電ランプ
    と;高圧放電ランプが、そのシールの主要部が実質的に
    内面側に露出しないとともに、高圧放電ランプの軸が光
    軸に対してほぼ直交するように配設されている凹形の反
    射鏡と;を具備していることを特徴とする高圧放電ラン
    プ装置。
  5. 【請求項5】高圧放電ランプの作動中に透光性セラミッ
    クス放電容器の小径筒部および給電導体の間に形成され
    るわずかな隙間内に滞留する液相のイオン化媒体の放電
    空間側に位置する表面が反射鏡の内面側に位置している
    ことを特徴とする請求項4記載の高圧放電ランプ装置。
  6. 【請求項6】反射鏡は、そのほぼ焦点位置において光軸
    とほぼ直交する直線を中心とする一対の透孔を備えてお
    り;高圧放電ランプは、その透光性セラミックス放電容
    器の一対の小径筒部が反射鏡の一対の透孔に挿入されて
    いる;ことを特徴とする請求項4または5記載の高圧放
    電ランプ装置。
  7. 【請求項7】イオン化媒体がバッファガスとしてネオン
    およびアルゴンを含む請求項1または2記載の高圧放電
    ランプと;高圧放電ランプを高周波で点灯する安定器
    と;を具備していることを特徴とする高圧放電ランプ点
    灯装置。
  8. 【請求項8】安定器は、LC共振回路を備えた高周波イ
    ンバータを主体としていることを特徴とする請求項7記
    載の高圧放電ランプ点灯装置。
  9. 【請求項9】照明装置本体と;照明装置本体に支持され
    た請求項1または2記載の高圧放電ランプと;を具備し
    ていることを特徴とする照明装置。
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