JP2000227551A - レンズ光学系 - Google Patents

レンズ光学系

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JP2000227551A JP11030097A JP3009799A JP2000227551A JP 2000227551 A JP2000227551 A JP 2000227551A JP 11030097 A JP11030097 A JP 11030097A JP 3009799 A JP3009799 A JP 3009799A JP 2000227551 A JP2000227551 A JP 2000227551A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回折格子を効果的に用いることにより収差的
な面からコンパクト化が達成されたレンズ光学系を提供
する。 【解決手段】 物体側より順に、正のパワーを有する第
1群(Gr1)と、負のパワーを有する第2群(Gr2)と、正の
パワーを有する第3群(Gr3)と、正のパワーを有する第
4群(Gr4)と、を備える。第1群(Gr1)と第2群(Gr2)と
の間隔,第3群(Gr3)と第4群(Gr4)との間隔等を変化さ
せることによりズーミングを行う。第3群(Gr3)は接合
レンズを有し、接合レンズが境界面(r14#)に回折格子を
有する。境界面(r14#)の曲率は、接合レンズの入射面・
射出面(r13,r15*)の曲率とは異なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレンズ光学系に関す
るものであり、更に詳しくは回折格子を有するレンズを
用いたレンズ光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学機器(例えば、デジタルカメラ,ビ
デオカメラ,銀塩カメラ)に用いられるレンズ光学系(例
えば、ズームレンズ等の撮像光学系,ファインダー光学
系等の観察光学系)をコンパクト化するには、回折格子
を用いることが収差補正上有効である。具体的には、光
学要素の表面や媒質境界面に形成された回折格子で回折
光学面が構成され、その回折作用によってレンズ作用を
実現する回折光学素子(すなわち回折レンズ)を用いれば
よい。回折レンズを有するズームレンズは、特開平10-1
48757号公報や特開平10-161022号公報で提案されてい
る。前者は正・負・正・正の4成分タイプのズームレン
ズであり、第2群又は第3群に回折レンズを有してい
る。一方、後者は負・正の2成分タイプのズームレンズ
であり、第2群に回折レンズを有している。しかし、い
ずれの場合も回折格子がコンパクト化に対して十分効果
的に寄与しているとはいえない。
【0003】ところで、用いる回折格子の形状がブレー
ズ形状である場合、特定波長(つまり回折格子の設計波
長)の回折効率は100%となるが、それとは異なる波長の
回折効率は100%に達しない。設計波長の光では回折格
子の高さに対して位相の整合が起こるが、設計波長以外
の波長の光では位相が不整合となるためである。設計波
長以外の波長の光でも光の位相が整合するようにするた
めに、2つの互いに異なる光学材料の境界面に回折格子
を設けた例が、特開平9-127321号公報や米国特許第5,73
4,502号明細書で提案されている。この回折格子を用い
れば、設計波長以外でも回折効率が100%となるため、
広い波長域で回折効率を高くすることが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ブレーズ形状
に斜入射する光線は、厳密には設計波長であってもブレ
ーズ形状の壁の部分による回折への影響を受けるため、
回折効率が100%に達しないことになる。特に、2材料
の境界面に回折格子を有するために回折格子高さが大き
い場合や、回折格子間隔が小さいために相対的にブレー
ズ形状の壁の高さ(すなわち回折格子高さ)が大きい場合
には、ブレーズ形状の壁の部分の影響が大きいため、回
折効率は大きく低下することになる。また、レンズ系に
回折格子を用いた場合、画角の関係により光線がブレー
ズ形状に斜入射することは避けられないため、これによ
る回折効率の低下が問題となる。
【0005】本発明は上記のような状況に鑑みてなされ
たものであって、第1の目的は、回折格子を効果的に用
いることにより収差的な面からコンパクト化が達成され
たレンズ光学系を提供することにある。そして、第2の
目的は、斜入射光線の回折効率が低下しないように回折
格子が用いられたレンズ光学系を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、第1の発明のレンズ光学系は、物体側より順
に、正のパワーを有する第1群と、負のパワーを有する
第2群と、正のパワーを有する第3群と、正又は負のパ
ワーを有する第4群と、を備え、前記第1群と前記第2
群との間隔と、前記第3群と前記第4群との間隔と、を
変化させることによりズーミングを行うレンズ光学系で
あって、前記第3群が接合レンズを有しており、その接
合レンズが境界面に回折格子を有し、前記境界面の曲率
が前記接合レンズの入射面及び射出面の曲率とは異なる
ことを特徴とする。
【0007】上記第1の目的を達成するために、第2の
発明のレンズ光学系は、上記第1の発明の構成におい
て、前記回折格子について以下の条件式を満たすことを
特徴とする。 0.02<φDOE/φgr3<0.1 ただし、 φDOE:回折格子によるレンズパワー、 φgr3:第3群のパワー、 である。
【0008】上記第1の目的を達成するために、第3の
発明のレンズ光学系は、上記第1又は第2の発明の構成
において、前記回折格子について以下の条件式を満たす
ことを特徴とする。 0.05<tW/fW<0.4 ただし、 tW:広角端での回折格子と絞りとの空気換算軸上面間
隔、 fW:広角端でのズーム全系の焦点距離、 である。
【0009】上記第1の目的を達成するために、第4の
発明のレンズ光学系は、上記第1又は第2の発明の構成
において、以下の条件式を満たすことを特徴とする。 |Y'max/PZ|<0.4 ただし、 Y'max:最大像高、 PZ:像面から射出瞳位置までの距離、 である。
【0010】上記第2の目的を達成するために、第5の
発明のレンズ光学系は、2つの互いに異なる光学材料が
密着する境界面に、回折格子によるレンズを有するレン
ズ光学系であって、前記回折格子が任意の光軸垂直方向
高さHでのブレーズ形状を表す以下の条件式を満足する
ことを特徴とする。 |(h/d)tanθ|≦0.045 ただし、 h :回折格子高さ、 d :回折格子間隔、 θ:入射角度、 であり、 Ci :位相係数、 λ0:設計波長、 とするとき、回折格子間隔dは位相関数Φ(H)の式:
【数2】 から光軸垂直方向高さHについての式: d(H)=-2π/(dΦ/dH) で表される。
【0011】上記第2の目的を達成するために、第6の
発明のレンズ光学系は、2つの互いに異なる光学材料が
密着する境界面に、回折格子によるレンズを有するレン
ズ光学系であって、前記回折格子が以下の条件式を満足
することを特徴とする。 0.01≦|{(h・φDOE・DDOE)/(2・λ0)}・tan(ωmax)|≦
0.06 ただし、 h :回折格子高さ、 λ0:設計波長、 φDOE:回折格子によるレンズパワー、 DDOE:回折格子によるレンズの有効径、 ωmax:レンズ光学系の半画角の最大値、 である。
【0012】上記第2の目的を達成するために、第7の
発明のレンズ光学系は、2つの互いに異なる光学材料が
密着する境界面に、回折格子によるレンズを有するレン
ズ光学系であって、前記回折格子が以下の条件式を満足
することを特徴とする。 0.005≦|(h/dmin)・tan(ωmax)|≦0.07 ただし、 h :回折格子高さ、 dmin :回折格子によるレンズの有効径範囲内の最小回
折格子間隔、 ωmax:レンズ光学系の半画角の最大値、 である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施したレンズ光
学系を、図面を参照しつつ説明する。図1,図3,図
5,図7は、第1〜第4の実施の形態のズームレンズに
それぞれ対応するレンズ構成図であり、その広角端
[W],ミドル(中間焦点距離状態)[M]及び望遠端[T]で
のレンズ配置を示している。各レンズ構成図中、di(i=
1,2,3,...)が付された空気間隔は、物体側から数えてi
番目の軸上面間隔のうち、ズーミングにおいて変化する
可変間隔を示している。またレンズ構成図中、ri(i=1,
2,3,...)が付された面は物体側から数えてi番目の面{た
だし最終面は像面(I)}であり、riに*印が付された面は
非球面、riに#印が付された面は回折格子が形成された
回折レンズ面である。
【0014】第1,第2の実施の形態は、物体側より順
に、正のパワーを有する第1群(Gr1)と、負のパワーを
有する第2群(Gr2)と、正のパワーを有する第3群(Gr3)
と、正のパワーを有する第4群(Gr4)と、を備えた4成
分タイプのズームレンズである。第3の実施の形態は、
物体側より順に、正のパワーを有する第1群(Gr1)と、
負のパワーを有する第2群(Gr2)と、正のパワーを有す
る第3群(Gr3)と、正のパワーを有する第4群(Gr4)と、
負のパワーを有する第5群(Gr5)と、を備えた5成分タ
イプのズームレンズである。第4の実施の形態は、物体
側より順に、正のパワーを有する第1群(Gr1)と、負の
パワーを有する第2群(Gr2)と、正のパワーを有する第
3群(Gr3)と、負のパワーを有する第4群(Gr4)と、正の
パワーを有する第5群(Gr5)と、を備えた5成分タイプ
のズームレンズである。
【0015】いずれの実施の形態も、第3群(Gr3)に回
折格子を有する正・負・正・(正又は負)の4成分を備え
たズームタイプであって、第1群(Gr1)と第2群(Gr2)と
の間隔,第3群(Gr3)と第4群(Gr4)との間隔等を変化さ
せることによりズーミングを行う構成になっている。ま
た、第2群(Gr2)と第3群(Gr3)との間には第3群(Gr3)
と共にズーム移動する絞り(S)が配置されており、最も
像面(I)側にはローパスフィルター(LPF)が配置されてい
る。
【0016】第1の実施の形態(図1)において、各群は
物体側から順に以下のように構成されている。第1群(G
r1)は、像側に凹の負メニスカスレンズと両凸の正レン
ズとから成る接合レンズと、物体側に凸の正メニスカス
レンズと、で構成されている。第2群(Gr2)は、像側に
凹の負メニスカスレンズと、両凹の負レンズと両凸の正
レンズとから成る接合レンズと、で構成されている。第
3群(Gr3)は、物体側に凸の正メニスカスレンズと像側
に凹の負メニスカスレンズとから成る接合レンズで構成
されており、第14面(r14)に回折格子を有している。
第4群(Gr4)は、両凸の正レンズと、両凹の負レンズ
と、で構成されている。
【0017】第2の実施の形態(図3)において、各群は
物体側から順に以下のように構成されている。第1群(G
r1)は、像側に凹の負メニスカスレンズと、両凸の正レ
ンズと、で構成されている。第2群(Gr2)は、像側に凹
の負メニスカスレンズと、両凹の負レンズと物体側に凸
の正メニスカスレンズとから成る接合レンズと、で構成
されており、第8面(r8)に回折格子を有している。第3
群(Gr3)は、2枚の物体側に凸の正メニスカスレンズか
ら成る接合レンズで構成されており、第12面(r12)に
回折格子を有している。第4群(Gr4)は、両凸の正レン
ズと、像側に凹の負メニスカスレンズと、で構成されて
いる。
【0018】第3の実施の形態(図5)において、各群は
物体側から順に以下のように構成されている。第1群(G
r1)は、像側に凹の負メニスカスレンズと両凸の正レン
ズとから成る接合レンズと、物体側に凸の正メニスカス
レンズと、で構成されている。第2群(Gr2)は、像側に
凹の負メニスカスレンズと、両凹の負レンズと物体側に
凸の正メニスカスレンズとから成る接合レンズと、で構
成されている。第3群(Gr3)は、物体側に凸の正メニス
カスレンズと像側に凹の負メニスカスレンズとから成る
接合レンズで構成されており、第14面(r14)に回折格
子を有している。第4群(Gr4)は、両凸の正レンズと、
両凹の負レンズと、で構成されている。第5群(Gr5)
は、物体側に凹の負メニスカスレンズで構成されてい
る。
【0019】第4の実施の形態(図7)において、各群は
物体側から順に以下のように構成されている。第1群(G
r1)は、像側に凹の負メニスカスレンズと両凸の正レン
ズとから成る接合レンズと、物体側に凸の正メニスカス
レンズと、で構成されている。第2群(Gr2)は、像側に
凹の負メニスカスレンズと、両凹の負レンズと物体側に
凸の正メニスカスレンズとから成る接合レンズと、で構
成されている。第3群(Gr3)は、両凸の正レンズと両凹
の負レンズとから成る接合レンズで構成されており、第
14面(r14)に回折格子を有している。第4群(Gr4)は、
像側に凹の負メニスカスレンズで構成されている。第5
群(Gr5)は、両凸の正レンズと、両凹の負レンズと、で
構成されている。
【0020】正・負・正・(正又は負)を備えたズームタ
イプのレンズ光学系をコンパクト化するためには、上記
各実施の形態のように第3群(Gr3)に回折格子を用いる
ことが収差補正上有効であり、また、第3群(Gr3)が接
合レンズを有し、その接合レンズが境界面(つまり、2
つの互いに異なる光学材料が密着する境界面)に回折格
子を有し、その境界面の曲率が接合レンズの入射面及び
射出面の曲率とは異なることが望ましい。これらの特徴
については後で詳しく説明する。
【0021】次に、各実施の形態のように第3群(Gr3)
に回折格子を有する正・負・正・(正又は負)の4成分を
備えたズームタイプであって、第3群(Gr3)が接合レン
ズを有しており、その接合レンズが境界面に上記回折格
子を有し、その接合レンズの境界面の曲率が接合レンズ
の入射面及び射出面の曲率とは異なるレンズ光学系が満
足することの望ましい条件式を説明する。なお、以下に
示す全ての条件式を同時に満たす必要はなく、個々の条
件式をそれぞれ単独に満足すれば対応する作用・効果を
達成することが可能である。もちろん、複数の条件式を
満足する方が、光学性能,コンパクト化等の観点からよ
り望ましいことはいうまでもない。
【0022】前記回折格子について以下の条件式(1)を
満たすことが望ましい。 0.02<φDOE/φgr3<0.1 …(1) ただし、 φDOE:回折格子によるレンズパワー、 φgr3:第3群(Gr3)のパワー、 である。
【0023】条件式(1)は、第3群(Gr3)のパワーφgr3
(φDOEを含む。)に対する回折格子によるレンズパワー
φDOEの比の望ましい条件範囲を規定している。この条
件式(1)を満たすことにより、コンパクトなレンズ光学
系を達成することができる。条件式(1)の下限を下回っ
た場合、回折レンズの色収差補正効果が得られなくなる
ため、レンズ光学系の大きさが大きくなる。条件式(1)
の上限を上回った場合、回折レンズの非点収差が増大す
るため、それを補正するためにレンズ光学系の大きさが
大きくなる。
【0024】前記回折格子について以下の条件式(2)を
満たすことが望ましい。この条件式(2)を満たすことに
より、色収差の良好なレンズ光学系を達成することがで
きる。条件式(2)の下限を下回った場合、レンズ保持が
できなくなる。条件式(2)の上限を上回った場合、広角
端[W]での軸上色収差補正が不十分となる。 0.05<tW/fW<0.4 …(2) ただし、 tW:広角端[W]での回折格子と絞り(S)との空気換算軸
上面間隔、 fW:広角端[W]でのズーム全系の焦点距離、 である。
【0025】以下の条件式(3)を満たすことが望まし
い。この条件式(3)を満たすことにより、撮像素子を用
いた場合に画面周辺の照度低下が良好な範囲となる。 |Y'max/PZ|<0.4 …(3) ただし、 Y'max:最大像高、 PZ:像面(I)から射出瞳位置までの距離、 である。
【0026】以下に説明する条件式は、上記各実施の形
態のように、2つの互いに異なる光学材料が密着する境
界面に、回折格子によるレンズを有するレンズ光学系が
満足することの望ましい条件式である。前述した条件式
(1)〜(3)と同様、以下に示す全ての条件式を同時に満た
す必要はなく、個々の条件式をそれぞれ単独に満足すれ
ば対応する作用・効果を達成することが可能であり、ま
た、複数の条件式を満足する方が光学性能,回折効率等
の観点からより一層望ましい。
【0027】前記回折格子が、任意の光軸垂直方向高さ
Hでのブレーズ形状を表す以下の条件式(4)を満足するこ
とが望ましい。回折格子が条件式(4)を満たせば、斜入
射光線の回折効率の低下は問題とならない程度となる。
条件式(4)の上限を上回った場合、回折レンズの回折効
率が不十分なものとなる。
【0028】|(h/d)tanθ|≦0.045 …(4) ただし、 h :回折格子高さ、 d :回折格子間隔、 θ:入射角度、 であり、 Ci :位相係数、 λ0:設計波長、 とするとき、回折格子間隔dは位相関数Φ(H)の式:
【数3】 から光軸垂直方向高さHについての式: d(H)=-2π/(dΦ/dH) で表される。
【0029】前記回折格子が以下の条件式(5)を満足す
ることが望ましい。回折格子が条件式(5)をみたせば、
斜入射光線の回折効率の低下は問題とならない程度とな
る。条件式(5)の下限を下回った場合、回折レンズによ
る色収差補正効果が不十分なものとなる。条件式(5)の
上限を上回った場合、回折レンズの回折効率が不十分な
ものとなる。
【0030】 0.01≦|{(h・φDOE・DDOE)/(2・λ0)}・tan(ωmax)|≦0.06 …(5) ただし、 h :回折格子高さ、 λ0:設計波長、 φDOE:回折格子によるレンズパワー、 DDOE:回折格子によるレンズの有効径、 ωmax:レンズ光学系の半画角の最大値、 である。
【0031】前記回折格子が以下の条件式(6)を満足す
ることが望ましい。一般的な撮影レンズの場合には、回
折格子が条件式(6)を満たせば、斜入射光線の回折効率
の低下は問題とならない程度となる。条件式(6)の下限
を下回った場合、回折レンズによる色収差補正効果が不
十分なものとなる。条件式(6)の上限を上回った場合、
回折レンズの回折効率が不十分なものとなる。
【0032】 0.005≦|(h/dmin)・tan(ωmax)|≦0.07 …(6) ただし、 h :回折格子高さ、 dmin :回折格子によるレンズの有効径範囲内の最小回
折格子間隔、 ωmax:レンズ光学系の半画角の最大値、 である。
【0033】次に、各実施の形態に用いられている回折
格子に光線が斜入射する場合の回折効率を、上記条件式
(4)〜(6)との関連において説明する。図12は、ブレー
ズ形状の回折格子に光線が斜入射したときの状態を示す
拡大図である。図12(A)は回折格子高さhが低い場合
であり、空気と接するレンズ表面に回折格子を有する場
合に相当する。図12(B)は回折格子高さhが高い場合
であり、2材料の境界面に回折格子を有する場合に相当
する。なお図12中、点線AX'はレンズ光学系の光軸(図
14中のAX)に対して平行な直線であり、塗りつぶし領
域D0は回折格子高さhによる非回折部分である。
【0034】図12から、回折格子高さhが大きくなる
と、非回折部分D0が増加することが分かる。また、回折
格子間隔dが小さくなることで相対的に回折格子高さhが
大きくなることによっても、非回折部分D0が増加するこ
とが予測される。さらに、入射角度θが大きくなる場合
も、非回折部分D0が大きくなることが予測される。ま
た、図12の関係から、非回折部分D0の大きさは、(h/
d)tanθに比例することが分かる。
【0035】図13のグラフに、格子ピッチ(d/λ0)と
回折効率との関係を示す。このグラフの曲線は、回折格
子高さh=17μmのブレーズ形状の回折格子に、入射角
度θ=10°で設計波長λ0=587nmの光線が入射したとき
の、回折格子間隔dに対する回折効率の変化(計算結果)
を示している。実用上の回折効率は0.9以上必要である
ことが実験から分かっているので、図13のグラフでは
矢印α1で示す領域が実用上必要な回折効率となる。し
たがって、その実用上必要な回折効率から図13中の矢
印α2で示す回折格子間隔dの条件範囲が決まる。得られ
た(h/d)tanθから、ブレーズ形状の回折格子高さh及び
回折格子間隔d、並びに回折格子に入射する光線の入射
角度θが条件式(4)の領域内にあれば、実用上必要な回
折効率が得られることが分かる。 |(h/d)tanθ|≦0.045 …(4)
【0036】ついで、回折格子間隔dを説明する。回折
格子がレンズの作用をする場合、Ci:位相係数,λ0:
設計波長とするとき、回折格子の位相関数Φ(H)は、光
軸からの高さHに対して、以下の式:
【数4】 で表される。
【0037】特に、回折格子によるレンズのパワーφDO
Eは、式: φDOE=-2・C1 で表される。また回折格子間隔dは、位相関数Φ(H)の光
軸垂直方向高さHについての一階微分より、式: d(H)=-2π/(dΦ/dH) で表される。
【0038】通常の回折レンズは、レンズパワーを決め
るi=1の位相係数C1が十分大きいため、有効径以下の光
軸垂直方向高さHについては、回折格子間隔d(H)が単調
に減少する。したがって、i>1の位相係数Ciは小さいた
め無視して、回折格子によるレンズの有効径をDDOEと
すると、回折格子間隔d(H)の最小値dminは以下の式(7)
で表される。この式(7)から、回折レンズのパワーφDOE
が大きいほど、また、有効径DDOEが大きいほど、回折
格子間隔d(H)が小さくなることが分かる。 dmin=d(DDOE/2)=-(2・λ0)/(2・C1・DDOE)=(2・λ0)/(φDOE・DDOE) …(7)
【0039】次に、入射角度θを説明する。レンズ光学
系の場合、図14に示すように画角に応じて入射角度θ
が決まる(図14中、AXはレンズ光学系の光軸であ
る。)。したがって、最大画角のときが最大の入射角度
である。厳密には、レンズ面に対する入射角度θはレン
ズ光学系のレンズ配置により変化するが、条件式(4)中
の入射角度θに代えて半画角ωの最大値ωmaxを代入し
ても、入射角度θによる回折効率の程度を把握すること
は可能である。したがって、前記式(7)を条件式(4)に用
い、これらの変更に合わせて右辺の常数値を見直すと、
以下の条件式(8)が得られる。 |{(h・φDOE・DDOE)/(2・λ0)}・tan(ωmax)|≦0.06 …(8)
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施したレンズ光学系の構成
等を、コンストラクションデータ,収差図等を挙げて、
更に具体的に説明する。なお、以下に挙げる実施例1〜
4は、前述した第1〜第4の実施の形態にそれぞれ対応
しており、第1〜第4の実施の形態を表すレンズ構成図
(図1,図3,図5,図7)は、対応する実施例1〜4の
レンズ構成をそれぞれ示している。また、実施例1に対
する比較例(回折格子を有しない。)を併せて示すととも
に、そのレンズ構成を図9に示す。
【0041】実施例1〜4及び比較例のコンストラクシ
ョンデータにおいて、ri(i=1,2,3,...)は物体側から数
えてi番目の面の曲率半径、di(i=1,2,3,...)は物体側か
ら数えてi番目の軸上面間隔を示しており、Ni(i=1,2,
3,...),νi(i=1,2,3,...)は物体側から数えてi番目の光
学要素のd線に対する屈折率(nd),アッベ数(νd)を示
している。また、コンストラクションデータ中、ズーミ
ングにおいて変化する軸上面間隔(可変間隔)は、広角端
(短焦点距離端)[W]〜ミドル(中間焦点距離状態)[M]〜
望遠端(長焦点距離端)[T]での各群間の軸上空気間隔で
ある。各焦点距離状態[W],[M],[T]に対応する全系の
焦点距離f,半画角ω(°)及びFナンバーFNO、並びに条
件式(1)〜(3)の対応値を併せて示す。さらに、条件式
(4)の対応値を表1に示し、条件式(5),(6)の対応値を表
2に示す。なお、条件式(4)の対応値に幅があるのは、
回折格子間隔dの値が光軸からの高さHにより変化するた
めである。
【0042】曲率半径riに*印が付された面は、非球面
で構成された面であることを示し、非球面の面形状を表
わす以下の式(AS)で定義されるものとする。また、曲率
半径riに#印が付された面は、回折格子が形成された回
折レンズ面であることを示し、回折レンズ面のピッチの
位相形状を表す以下の式(DS)で定義されるものとする。
各非球面の非球面データ及び各回折レンズ面の回折面デ
ータを他のデータと併せて示す。
【0043】 Z(H)=(C0・H2)/{1+√(1-C02・H2)}+(A・H4+B・H6+C・H8+D・H10) …(AS) ただし、式(AS)中、 Z(H) :高さHの位置での光軸方向の変位量(面頂点基
準)、 H :光軸からの高さ(光軸垂直方向高さ)、 C0 :近軸曲率、 A,B,C,D:非球面係数、 である。
【0044】 Φ(H)=(2π/λ0)・(C1・H2+C2・H4+C3・H6) …(DS) ただし、式(DS)中、 Φ(H) :位相関数、 H :光軸からの高さ(光軸垂直方向高さ)、 λ0 :設計波長、 C1,C2,C3:位相係数、 である。
【0045】
【0046】[第6面(r6)の非球面データ] A= 1.98×10-4,B= 2.18×10-5,C=-5.66×10-7 [第7面(r7)の非球面データ] A= 9.23×10-5,B= 2.98×10-5,C= 1.83×10-6 [第15面(r15)の非球面データ] A= 1.59×10-4,B= 3.82×10-5,C=-8.18×10-6,D= 6.25
×10-7 [第18面(r18)の非球面データ] A= 1.60×10-3,B=-1.84×10-4,C= 2.09×10-6 [第19面(r19)の非球面データ] A= 4.01×10-3,B=-7.71×10-5,C= 4.53×10-6
【0047】[第14面(r14)の回折面データ] C1=-9.46×10-4,C2=2.73×10-5
【0048】[条件式対応値] 条件式(1):φDOE/φgr3=0.042 条件式(2):tW/fW=0.16 条件式(3)(広角端[W]時):|Y'max/PZ|=0.18 条件式(3)(望遠端[T]時):|Y'max/PZ|=0.19
【0049】
【0050】[第3面(r3)の非球面データ] A=-1.25×10-4,B=-1.06×10-6,C=-4.87×10-8 [第6面(r6)の非球面データ] A=-3.28×10-4,B= 6.87×10-5,C=-4.27×10-6 [第7面(r7)の非球面データ] A=-4.26×10-3,B= 2.75×10-4,C=-2.03×10-5 [第11面(r11)の非球面データ] A= 8.72×10-4,B=-1.08×10-4,C= 2.32×10-5 [第13面(r13)の非球面データ] A= 1.24×10-3,B=-7.98×10-5,C= 1.54×10-5,D= 1.02
×10-6 [第14面(r14)の非球面データ] A=-4.03×10-4,B=-3.29×10-5,C=-3.90×10-6 [第16面(r16)の非球面データ] A= 1.96×10-3,B= 2.36×10-5,C=-2.19×10-6 [第17面(r17)の非球面データ] A= 5.41×10-3,B= 2.47×10-4,C= 1.09×10-5
【0051】[第8面(r8)の回折面データ] C1= 2.69×10-3,C2=-2.58×10-4,C3=-1.52×10-5 [第12面(r12)の回折面データ] C1=-2.26×10-3,C2=3.48×10-5,C3=5.95×10−6
【0052】[条件式対応値] 条件式(1):φDOE/φgr3=0.073 条件式(2):tW/fW=0.08 条件式(3)(広角端[W]時):|Y'max/PZ|=0.17 条件式(3)(望遠端[T]時):|Y'max/PZ|=0.19
【0053】
【0054】[第6面(r6)の非球面データ] A=-1.03×10-3,B= 1.20×10-4,C=-2.65×10-6 [第7面(r7)の非球面データ] A=-1.02×10-3,B= 7.26×10-5,C= 6.52×10-6 [第15面(r15)の非球面データ] A= 2.18×10-4,B= 3.14×10-5,C=-6.47×10-6,D= 6.70
×10-7 [第18面(r18)の非球面データ] A= 1.97×10-3,B=-2.51×10-4,C= 2.20×10-6 [第19面(r19)の非球面データ] A= 4.27×10-3,B=-1.41×10-4,C= 3.02×10-6
【0055】[第14面(r14)の回折面データ] C1=-1.20×10-3,C2=2.38×10-5
【0056】[条件式対応値] 条件式(1):φDOE/φgr3=0.039 条件式(2):tW/fW=0.16 条件式(3)(広角端[W]時):|Y'max/PZ|=0.17 条件式(3)(望遠端[T]時):|Y'max/PZ|=0.19
【0057】
【0058】[第6面(r6)の非球面データ] A=-3.69×10-4,B= 4.50×10-5,C=-9.55×10-7 [第7面(r7)の非球面データ] A=-4.32×10-4,B= 3.68×10-5,C= 1.77×10-6 [第15面(r15)の非球面データ] A= 6.37×10-4,B= 2.58×10-5,C=-1.08×10-5,D= 9.99
×10-7 [第17面(r17)の非球面データ] A=-3.92×10-4,B= 3.83×10-5,C=-1.29×10-6 [第20面(r20)の非球面データ] A= 1.53×10-3,B=-1.49×10-4,C= 2.09×10-6 [第21面(r21)の非球面データ] A= 4.22×10-3,B=-4.32×10-5,C= 7.38×10−6
【0059】[第14面(r14)の回折面データ] C1=-1.15×10-3,C2=4.13×10-5
【0060】[条件式対応値] 条件式(1):φDOE/φgr3=0.029 条件式(2):tW/fW=0.18 条件式(3)(広角端[W]時):|Y'max/PZ|=0.17 条件式(3)(望遠端[T]時):|Y'max/PZ|=0.19
【0061】
【0062】[第6面(r6)の非球面データ] A= 7.67×10-4,B=-1.15×10-5,C= 8.18×10-8 [第7面(r7)の非球面データ] A= 8.54×10-4,B= 1.62×10-5,C= 5.77×10-7 [第16面(r16)の非球面データ] A= 9.53×10-5,B= 2.01×10-5,C=-4.61×10-6,D= 3.69
×10-7 [第19面(r19)の非球面データ] A= 1.66×10-3,B=-1.25×10-4,C= 1.37×10-6 [第20面(r20)の非球面データ] A= 4.20×10-3,B=-2.46×10-5,C= 5.03×10-6
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】上記比較例は正・負・正・正の4成分ズー
ムレンズであり、第1群(Gr1)が負レンズと正レンズと
正レンズとの3枚、第2群(Gr2)が負レンズと負レンズ
と正レンズとの3枚、第3群(Gr3)が正レンズと負レン
ズと2枚、第4群(Gr4)が正レンズと負レンズとの2
枚、で構成されている。表3に、比較例の広角端[W],
望遠端[T]における、光学系全体の色収差係数と各群(G
r1〜Gr4)の色収差係数を示す(ただし、LC:軸上色収
差係数,TC:倍率色収差係数である。)。
【0066】
【表3】
【0067】比較例の光学系全体での色収差係数値か
ら、広角端[W]での軸上色収差係数LCと倍率色収差係
数TCが正に大きいこと、望遠端[T]での倍率色収差係
数TCが負に大きいことが分かる。また、広角端[W]で
の軸上色収差の光学系全体に対する悪さ度合いは、広角
端[W]及び望遠端[T]での倍率色収差の光学系全体に対
する悪さ度合いに比べて大きいことが分かる。したがっ
て、広角端[W]での軸上色収差を補正することが収差的
に効果的である。
【0068】一方、軸上色収差係数LCを大きく発生す
る位置は絞り(S)の近傍であり、広角端[W]で該当する
群位置は第3群(Gr3)である。したがって、第3群(Gr3)
に回折レンズを配置すれば、色収差補正を効果的に行う
ことが可能であると予測できる。前記比較例の第3群(G
r3)に回折レンズを用いたときのレンズ構成は、前記実
施例1に相当する。表4に、実施例1の広角端[W],望
遠端[T]における、光学系全体の色収差係数と各群(Gr1
〜Gr4)の色収差係数を、表3と同様に示す。ただし、第
3群(Gr3)で発生する色収差係数については、第3群(Gr
3)全体での色収差係数と回折レンズが発生する色収差係
数とに分けて示す。表4から、第3群(Gr3)の回折レン
ズが発生する負の軸上色収差係数LCが、広角端[W]で
の光学系全体の軸上色収差係数LCを改善していること
が分かる。
【0069】
【表4】
【0070】次に、回折レンズを用いたときの非点収差
とペッツバールの効果を以下に検討する。図11(a)〜
(c)に示す3種類の薄肉レンズの光学系: (a)正・負の接合レンズ,(b)接合面が回折レンズ面
(破線部)から成る正・負の接合レンズ,(c)回折レンズ
面(破線部)を有する正の単レンズ,をモデルとして考え
る。モデル(a)では正・負の接合で色収差補正が行わ
れ、モデル(b)では正・負の接合と回折レンズ面で色収
差補正が行われ、モデル(c)では回折レンズ面のみで色
収差補正が行われる。回折レンズによる色収差補正度合
いには(a)<(b)<(c)の関係があるため、回折レンズ
のレンズパワーにも(a)<(b)<(c)の関係が生じる。
したがって、回折レンズによる色収差補正度合いの最も
大きいモデル(c)の回折レンズのレンズパワーが最も大
きくなる。
【0071】前記比較例の第3群(Gr3)は正レンズと負
レンズで構成されており、正レンズの硝種は相対的に低
屈折率・低分散、負レンズの硝種は相対的に高屈折率・
高分散である。そこで、モデル(a),(b)の接合レンズ
も、正レンズの硝種を相対的に低屈折率・低分散とし、
負レンズの硝種を相対的に高屈折率・高分散とする。ま
た、前記実施例1の第3群(Gr3)は、正レンズの硝種が
相対的に高屈折率・低分散、負レンズの硝種が相対的に
低屈折率・高分散である。そこで、モデル(b)の接合レ
ンズとして、相対的に高屈折率・低分散の硝種から成る
正レンズと、相対的に低屈折率・高分散の硝種から成る
負レンズと、についても検討する。表5に、各レンズの
硝種データ(ただし、nd:d線に対する屈折率,νd:
アッベ数である。)を示す。
【0072】
【表5】
【0073】表6に、各モデル(a)〜(c)の光学系全体
の収差係数を示す(ただし、PT:ペッツバール係数,
AS:非点収差係数である)。比較例において第3群(Gr
3)は絞り(S)より後ろに位置するため、各モデル(a)〜
(c)も同様に絞り(S)より後ろに位置すると仮定して、
収差係数の計算を行った。また、各モデル(a)〜(c)の
収差係数算出に当たっては、光学系全体の球面収差係数
が最小となるベンディングを与えた。表6から、ペッツ
バール係数PTは回折レンズのレンズパワーが大きくな
るほど小さくなることが分かる。また、非点収差係数A
Sは回折レンズのレンズパワーが大きくなるほど大きく
なることが分かる。
【0074】
【表6】
【0075】表7に、比較例と実施例1{第3群(Gr3)に
回折レンズを有する光学系}のペッツバール係数PTと
非点収差係数ASを示す。2つの光学系は、同等のレン
ズ性能が得られる大きさで設計した。表7から分かるよ
うに、比較例は広角端[W]で非点収差係数ASがやや正
に大きい。回折レンズの効果により第3群(Gr3)のペッ
ツバール係数PTが小さくなることで収差上に余裕が発
生し、その結果、大きさの小さいズームタイプが得られ
たと考えられる。
【0076】
【表7】
【0077】以上の検討結果から、回折レンズを用いる
場合、色収差補正効果とペッツバール及び非点収差の影
響とのバランスにより、コンパクト化度合いが決まるこ
とが分かる。そして、本実施例のように正・負・正・
(正又は負)の4成分を備えたズームタイプの第3群(Gr
3)に回折レンズを用いれば、色収差補正効果によりコン
パクトな光学系を得ることができる。
【0078】図2,図4,図6,図8は実施例1〜4の
収差図、図10は比較例の収差図であり、それぞれ広角
端[W],ミドル[M],望遠端[T]での諸収差を示してい
る。各焦点距離状態での収差図は、左から順に、[A]球
面収差,[B]非点収差,[C]歪曲収差を表している。球
面収差図[A]において、縦軸は入射瞳への入射高さHを
その最大高さH0(=1)で規格化した値(すなわち入
射瞳平面を切る相対高さ)H/H0であり、横軸は近軸結像
位置からの光軸方向のズレ量(mm)である。破線はC線
(波長:λC=656.3nm)に対する球面収差量、実線はd線
(波長:λd=587.6nm)に対する球面収差量、一点鎖線はg
線(波長:λg=435.8nm)に対する球面収差量を表してい
る。非点収差図[B]において、縦軸は像高Y'(mm)であ
り、横軸は近軸結像位置からの光軸方向のズレ量(mm)で
ある。また、実線Xはサジタル面での非点収差を表して
おり、実線Yはメリディオナル面での非点収差を表して
いる。歪曲収差図[C]において、縦軸は像高Y'(mm)であ
り、横軸は歪曲収差量(%)である。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように第1〜第4の発明に
よれば、回折格子が効果的に用いられるため、収差的な
面からレンズ光学系のコンパクト化を達成することがで
きる。また、第5〜第7の発明によれば、斜入射光線の
回折効率が低下しないように回折格子が用いられたレン
ズ光学系を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態(実施例1)のレンズ構成図。
【図2】実施例1の収差図。
【図3】第2の実施の形態(実施例2)のレンズ構成図。
【図4】実施例2の収差図。
【図5】第3の実施の形態(実施例3)のレンズ構成図。
【図6】実施例3の収差図。
【図7】第4の実施の形態(実施例4)のレンズ構成図。
【図8】実施例4の収差図。
【図9】比較例のレンズ構成図。
【図10】比較例の収差図。
【図11】回折レンズを用いた場合の非点収差とペッツ
バールの効果を説明するための図。
【図12】光線がブレーズ形状の回折格子に斜入射する
とき回折格子高さの影響を説明するための図。
【図13】入射角度10°における回折格子間隔と回折
効率との関係を示すグラフ。
【図14】レンズ光学系に対する入射角度を説明するた
めの光路図。
【符号の説明】
Gr1 …第1群 Gr2 …第2群 Gr3 …第3群 Gr4 …第4群 Gr5 …第5群 S …絞り LPF …ローパスフィルター
フロントページの続き Fターム(参考) 2H087 KA03 NA14 PA07 PA08 PA19 PA20 PB09 PB10 PB11 QA02 QA06 QA07 QA17 QA21 QA25 QA37 QA39 QA41 QA42 QA45 QA46 RA05 RA12 RA13 RA32 RA43 RA46 SA23 SA27 SA29 SA32 SA33 SA43 SA47 SA49 SA52 SA53 SA55 SA56 SA63 SA64 SA65 SA66 SA72 SA74 SA75 SA76 SB03 SB04 SB14 SB23 SB32 SB33 SB42 SB43

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側より順に、正のパワーを有する第
    1群と、負のパワーを有する第2群と、正のパワーを有
    する第3群と、正又は負のパワーを有する第4群と、を
    備え、前記第1群と前記第2群との間隔と、前記第3群
    と前記第4群との間隔と、を変化させることによりズー
    ミングを行うレンズ光学系であって、 前記第3群が接合レンズを有しており、その接合レンズ
    が境界面に回折格子を有し、前記境界面の曲率が前記接
    合レンズの入射面及び射出面の曲率とは異なることを特
    徴とするレンズ光学系。
  2. 【請求項2】 前記回折格子について以下の条件式を満
    たすことを特徴とする請求項1記載のレンズ光学系; 0.02<φDOE/φgr3<0.1 ただし、 φDOE:回折格子によるレンズパワー、 φgr3:第3群のパワー、 である。
  3. 【請求項3】 前記回折格子について以下の条件式を満
    たすことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレン
    ズ光学系; 0.05<tW/fW<0.4 ただし、 tW:広角端での回折格子と絞りとの空気換算軸上面間
    隔、 fW:広角端でのズーム全系の焦点距離、 である。
  4. 【請求項4】 以下の条件式を満たすことを特徴とする
    請求項1又は請求項2記載のレンズ光学系; |Y'max/PZ|<0.4 ただし、 Y'max:最大像高、 PZ:像面から射出瞳位置までの距離、 である。
  5. 【請求項5】 2つの互いに異なる光学材料が密着する
    境界面に、回折格子によるレンズを有するレンズ光学系
    であって、前記回折格子が任意の光軸垂直方向高さHで
    のブレーズ形状を表す以下の条件式を満足することを特
    徴とするレンズ光学系; |(h/d)tanθ|≦0.045 ただし、 h :回折格子高さ、 d :回折格子間隔、 θ:入射角度、 であり、 Ci :位相係数、 λ0:設計波長、 とするとき、回折格子間隔dは位相関数Φ(H)の式: 【数1】 から光軸垂直方向高さHについての式: d(H)=-2π/(dΦ/dH) で表される。
  6. 【請求項6】 2つの互いに異なる光学材料が密着する
    境界面に、回折格子によるレンズを有するレンズ光学系
    であって、前記回折格子が以下の条件式を満足すること
    を特徴とするレンズ光学系; 0.01≦|{(h・φDOE・DDOE)/(2・λ0)}・tan(ωmax)|≦
    0.06 ただし、 h :回折格子高さ、 λ0:設計波長、 φDOE:回折格子によるレンズパワー、 DDOE:回折格子によるレンズの有効径、 ωmax:レンズ光学系の半画角の最大値、 である。
  7. 【請求項7】 2つの互いに異なる光学材料が密着する
    境界面に、回折格子によるレンズを有するレンズ光学系
    であって、前記回折格子が以下の条件式を満足すること
    を特徴とするレンズ光学系; 0.005≦|(h/dmin)・tan(ωmax)|≦0.07 ただし、 h :回折格子高さ、 dmin :回折格子によるレンズの有効径範囲内の最小回
    折格子間隔、 ωmax:レンズ光学系の半画角の最大値、 である。
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