JP2000226909A - 太陽電池付き屋根瓦 - Google Patents

太陽電池付き屋根瓦

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JP2000226909A
JP2000226909A JP11030713A JP3071399A JP2000226909A JP 2000226909 A JP2000226909 A JP 2000226909A JP 11030713 A JP11030713 A JP 11030713A JP 3071399 A JP3071399 A JP 3071399A JP 2000226909 A JP2000226909 A JP 2000226909A
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roof tile
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Tomoshige Tsutao
友重 蔦尾
Yoshiharu Konno
義治 今野
Hiroshi Akamatsu
博 赤松
Jun Sugita
循 杉田
Hideki Yoshioka
秀起 吉岡
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sharp Corp
Sekisui Chemical Co Ltd
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    • H02S20/00Supporting structures for PV modules
    • H02S20/20Supporting structures directly fixed to an immovable object
    • H02S20/22Supporting structures directly fixed to an immovable object specially adapted for buildings
    • H02S20/23Supporting structures directly fixed to an immovable object specially adapted for buildings specially adapted for roof structures
    • H02S20/25Roof tile elements
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽電池構造体の周縁部から内部に雨水等の
浸入がなく、また、太陽電池構造体の周縁部が欠けない
太陽電池付き屋根瓦を提供する。 【解決手段】 太陽電池付き屋根瓦1は屋根瓦本体11
の表面に設けられた凹部11aの中に太陽電池構造体1
2を挿入したものである。太陽電池構造体12は、太陽
電池セル又は太陽電池モジュールの上下面を不透水性材
(ガラス板、バックフィルム、エチレン−酢酸ビニル共
重合体等)等で覆い、この太陽電池と不透水性材とから
なる積層体の周縁部をシート状の弾性シール材5と共に
断面コ字形のフレーム4の開口の中に挿入したものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、太陽電池付き屋
根瓦に係り、詳しくは、屋根瓦本体の表面に設けられた
凹部の中に太陽電池構造体が挿入された太陽電池付き屋
根瓦に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、石炭や石油等の化石燃料の消費増
大等に起因する地球環境問題・エネルギ枯渇問題の深刻
化に伴い、住宅等の屋根の上に太陽電池を設置し、クリ
ーンで無限な太陽エネルギーを直接電力に変えて住宅に
供給する住宅用太陽光発電システムが注目されている。
この住宅等の屋根の上に太陽電池を設置する一手段とし
ては、太陽電池を屋根瓦本体の上に取り付けた太陽電池
付き屋根瓦を屋根に葺く方法が多く行われている。この
ような太陽電池付き屋根瓦としては、例えば、実開平4
−28524号公報に記載あるように、屋根瓦本体の表
面に浅い凹部を設け、この浅い凹部の中に太陽電池構造
体(この公報では太陽電池素子と称している)を、表面
から突出させた状態にして挿入し、この太陽電池構造体
の周縁部に接着剤を充填して、太陽電池構造体を屋根瓦
本体に接着した太陽電池付き屋根瓦が知られている。
【0003】この太陽電池付き屋根瓦の使用方法は、従
来の屋根瓦と同様に、先ず、屋根の野地板の水下側の端
部に、太陽電池付き屋根瓦を葺き、次にこの太陽電池付
き屋根瓦の側縁部の上に隣の太陽電池付き屋根瓦の側縁
部を重ねながら並べて葺くというように水平方向に葺い
て1段目を完成させ、次に、2段目の太陽電池付き屋根
瓦の水下側端部を1段目の太陽電池付き屋根瓦の水上側
端部の上に載せながら、1段目と同様に側縁部を重ねな
がら2段目の太陽電池付き屋根瓦を並べて葺く。このよ
うにして、順次、太陽電池付き屋根瓦を水下側から水上
側に葺いて施工するものである。
【0004】また、別の手段としては、屋根材の上に枠
体を取り付け、この枠体に太陽電池を取り付ける方法が
ある。この枠体を使用する方法としては、例えば、特開
昭59−77253号公報に記載があるように、枠体を
組み立て、この枠体に太陽電池等のエネルギー集収器と
ガラス板とを取り付け、エネルギー集収器と屋根材との
間に空間を設けた状態にして前記枠体を屋根の上に取り
付けたエネルギー集収屋根が知られている。このエネル
ギー集収屋根は、太陽に照射され、エネルギー集収器が
加熱されると、エネルギー集収器と屋根材との間を空気
が下から上方向に流れ、この空気の流れによりエネルギ
ー集収器の加熱を押さえて、太陽電池の発電能力の低下
を防止しようとするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のエネルギー集収屋根では、屋根の上に空間を設けて
枠体を取り付けるために、枠体を大規模で頑丈な構造に
する必要がある上、組み立てるのに長時間を要し、材料
費や組立費が極めて高価になる、という問題がある。加
えて、エネルギー集収器が故障したときに、補修のため
に、エネルギー集収器の上に取り付けられたガラス板の
上に載れば、ガラス板が破損し易く、このため修理し難
い、という問題もある。
【0006】一方、上記従来の太陽電池付き屋根瓦にあ
っては、屋根瓦本体に太陽電池構造体を取り付けたもの
であるので、頑丈な枠体を要とせず、安価で、施工し易
く、しかも、太陽電池が故障したときには、故障した太
陽電池付き屋根瓦のみを取り換えれば良いので、極めて
便利である。しかし、従来の太陽電池付き屋根瓦では、
太陽電池構造体の周縁部に接着剤を充填して、太陽電池
構造体と屋根瓦本体とを接着しているので、次のような
不都合がある。すなわち、接着剤は一般に耐候性が悪い
ので、長期間使用している間に、接着剤の劣化が進ん
で、接着剤に亀裂が入り易くなり、さらに劣化が進む
と、接着力が殆どなくなってしまう。
【0007】一方、太陽電池構造体は、一般に、太陽電
池の上下をフィルム状の不透水性材で重合し、太陽電池
の周囲に突出している上下の不透水性材を接着させて、
太陽電池の上下面や周囲から雨水等の水の浸入を防いで
いるが、周囲の不透水性材の接着部分から水分が浸入し
易い構造になっている。
【0008】このため、太陽電池構造体を屋根瓦本体の
凹部の中に挿入して接着した太陽電池付き屋根瓦を長期
間使用すれば、経時変化により、接着剤に亀裂が入り、
この亀裂から雨水が接着部分を通って太陽電池構造体の
内部に浸入し、太陽電池構造体の内部の太陽電池を濡ら
して、発電能力が失われる、という問題がある。また、
接着力がなくなれば、屋根瓦本体と太陽電池構造体との
熱膨張の差による歪みや道路上を通過する車両等の振動
等によって、太陽電池構造体が屋根瓦本体から剥がれて
落下する、という問題も発生する。
【0009】また、太陽電池構造体を屋根瓦本体の凹部
の中に表面を突出させて収納しているので、太陽電池構
造体の突出部の周縁部に他の物体が衝突して、この周縁
部が欠け易い。このように、周縁部が欠けると、この部
分から太陽電池構造体の内部に雨水が浸入し易く、この
結果、浸入した雨水が太陽電池を濡らして、太陽電池の
発電能力が低下する、という問題がある。
【0010】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、太陽電池構造体の周縁部から内部に雨水の浸入
がなく、太陽電池構造体の周縁部が欠けることもない太
陽電池付き屋根瓦を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、屋根瓦本体の表面に設けら
れた凹部の中に太陽電池構造体が挿入された太陽電池付
き屋根瓦に係り、前記太陽電池構造体が、太陽電池の上
下面を不透水性材で覆い、該不透水性材と太陽電池とか
らなる積層体の周縁部をシート状の弾性シール材と共に
断面コ字形のフレームの開口の中に挿入してなること特
徴としている。
【0012】請求項2記載の発明は、屋根瓦本体の表面
に設けられた凹部の中に太陽電池構造体が挿入された太
陽電池付き屋根瓦に係り、前記太陽電池構造体は、太陽
電池の上下面を不透水性材で覆い、該不透水性材と太陽
電池とからなる積層体の周縁部に、シート状の弾性シー
ル材の一面に接着剤層が設けられた接着テープを貼り付
け、該積層体の周縁部を接着テープと共に断面コ字形の
フレームの開口の中に挿入してなることを特徴としてい
る。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の太陽電池付き屋根瓦に係り、前記シート状の弾性シ
ール材がシート状の軟質高分子物質又は高分子物質の軟
質発泡体であることを特徴としている。
【0014】この発明の構成において、屋根瓦本体の好
適な材料として、例えば、陶磁器等のセラミック、セメ
ント組成物の硬化体等の無機材料、アルミニウムや鉄鋼
等の金属材料、ポリカーボネートや繊維強化プラスチッ
ク等の有機材料を上げることができる。あるいは、これ
らを組み合わせた複合材料でも良い。また、材料は、こ
れらに限定されない。
【0015】屋根瓦本体の形状は、表面に太陽電池構造
体を挿入ことのできる大きさの凹部が設けられていれば
良いのであるが、太陽電池構造体に付属する出力端子ボ
ックス等を同時に挿入することのできる凹部が設けられ
ていれば、一層好ましい。凹部の深さは適宜で良い。例
えば、太陽電池構造体が凹部の中に挿入されたとき、太
陽電池構造体の上面と瓦本体の上面とが略同じであって
も良いし、あるいは、どちからが上方に突出していても
良いが、略同じ高さであると、雨水が屋根瓦本体と太陽
電池構造体との上をスムーズに流れるので、一層好まし
い。また、凹部の縦と横の長さは挿入する太陽電池構造
体の縦と横より若干長目にすれば、太陽電池構造体と屋
根瓦本体との熱膨張率の差によって生ずる寸法変化によ
って、太陽電池構造体が屋根瓦本体の横壁方向に伸びて
も、この横壁を強固に押圧することがなく、この結果、
太陽電池構造体や屋根瓦本体が破損されないので、好ま
しい。
【0016】また、この屋根瓦本体の側縁部には、この
側縁部を重ねて並べることのできる重合部(例えば、帯
状のリブや段部等)が設けられていたり、上下縁部に
は、下段の屋根瓦本体の上側縁の上に上段の屋根瓦本体
の下側縁部を重ねることのできる形状になっているもの
が葺き易く好ましい。この発明においては、屋根瓦本体
の表面に設けられた凹部の中に太陽電池構造体が挿入さ
れているが、この挿入された太陽電池構造体を固定する
ことが好ましい。この固定の手段としては、例えば、凹
部に係止部を設けて、太陽電池構造体を係止させて固定
する構造が挙げられる。
【0017】この発明でいう太陽電池セルとは、発電能
力のある物質をセル状にしたものであり、特に限定され
るものでないが、シリコン系半導体、化合物系半導体等
の結晶系(単結晶系、多結晶系)半導体やアモルファス
系半導体等をセル状にしたものが好適である。また、こ
の発明でいう太陽電池モジュールとは、太陽電池セルの
複数個を並列や直列に連結したものである。
【0018】この発明においては、太陽電池の上下面を
不透水性材で覆っているが、この太陽電池の上下面を不
透水性材で覆う手段としては、特に限定しない。しか
し、太陽電池の表面をガラスやアクリル樹脂等の透光性
板で覆い、裏面を不透水性のバックフィルムで覆い、周
縁部を防水性樹脂で水密にしたものが太陽電池の表面を
太陽光で照射させて発電させることができるし、周囲か
ら雨水が入らなくなり、太陽電池の発電能力の低下がな
いので好ましい。具体的には、太陽電池の上下面をエチ
レン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)で覆い、この上
面にガラス等の透光性板を、また、裏面にポリフッ化ビ
ニル樹脂(PVF)のバックフィルムを設け、全体を加
熱加圧しEVAを溶融して、太陽電池と透光性板とバッ
クフィルムとを一体に接着したものが取り扱い易く好ま
しい。また、ガラス等の透光性板の裏面に直接シリコン
系半導体等の層を設け、このシリコン系半導体等を太陽
電池とし、この裏面をEVAで覆い、このEVAの上に
バックフィルムを設け、加熱加圧して全体を一体にした
ものでも良い。なお、上記透光性板とバックフィルムが
重ね合わされている周縁部を防水性樹脂でシールすれ
ば、この周縁部の防水性を向上できる。
【0019】この発明に使用するフレームとは、耐水
性、耐候性が良く、かつ、機械的強度の大きい材料を断
面コ字形に成形し、この断面コ字形の開口の中に不透水
性材と太陽電池とからなる積層体の周縁部とシート状の
弾性シール材又は接着テープを挿入することのできる形
状にした長尺体である。好適なフレームとしては、アル
ミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、鉄、各種
防錆メッキ鋼材等の金属や、ガラスファイバー補強プラ
スチック、カーボンファイバー補強プラスチック等のプ
ラスチックを断面コ字形に成形した長尺体を挙げること
ができる。
【0020】この発明に使用するシート状の弾性シール
材とは、弾性と防水性を有する柔軟な物質をシート状に
成形したものである。好適な弾性シール材としては、軟
質高分子物質や高分子物質の発泡体等やフェルト等の布
類にタールのような防水性材料を含浸させたもの等を挙
げることができるが、請求項3記載の構成のように、シ
ート状の軟質高分子物質又は高分子物質の軟質発泡体が
一段と好ましい。
【0021】ここで、軟質高分子物質とは、軟質の合成
樹脂やゴム等の軟質の高分子物質であり、軟質の合成樹
脂としては軟質塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、
軟質ポリウレタン樹脂等が好適であり、ゴムとしては、
シリコーンゴムやブチルゴム、ウレタンゴム、アクリル
系ゴム、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエンター
ポリマー)等の合成ゴム等が好ましい。また、高分子物
質の軟質発泡体とは、合成樹脂やゴム等の高分子物質を
発泡させたものであり、上記ゴムの発泡体、ポリオレフ
ィン樹脂発泡体、軟質ポリウレタン樹脂発泡体、軟質ポ
リ塩化ビニル樹脂発泡体、ポリスチレン樹脂発泡体等が
好適であり、この発泡体の発泡倍率としては、3〜30
倍が好ましい。
【0022】請求項2記載の発明に使用する接着テープ
は、上記シート状の弾性シール材の一面に接着剤層を設
けたものである。この際使用する接着剤としては特に限
定しないが、アクリル系粘着剤等の合成樹脂系粘着剤、
ブチルゴム等のゴムを主成分とするゴム系粘着剤等が好
ましい。不透水性材と太陽電池とからなる積層体の周縁
部とシート状の弾性シール材や粘着テープとを断面コ字
形のフレームの開口の中に挿入する手段としては、特に
限定されない。例えば、積層体の周縁部にシート状の弾
性シール材を沿わせた状態にして、積層体の周縁部とシ
ート状の弾性シール材とを同時にフレームの開口の中に
挿入しても良く、フレームの開口の中にシート状の弾性
シール材を挿入した状態で、この開口の中に積層体の周
縁部を挿入しても良く、また、フレームの開口の中に積
層体の周縁部を挿入した状態で、このフレームのフラン
ジ部の内面と積層体の周縁部との隙間にシート状の弾性
シール材を詰め込んでも良い。
【0023】この際、請求項2記載の構成ように、シー
ト状の弾性シール材の一面に接着剤層を設けた接着テー
プを積層体の周縁部に貼り付けた後に、この接着テープ
が貼り付けられた積層体の周縁部を断面コ字形のフレー
ムの開口の中に挿入すれば、挿入し易いので好ましい。
【0024】積層体の周縁部とシート状の弾性シール材
や接着テープ等をフレームの断面コ字形の開口の中に挿
入する際には、断面コ字形の開口の中に積層体等を強引
に挿入しても良いが、フレームのフランジ部を押し広げ
て挿入して元の状態に戻したり、挿入した後に、フレー
ムのフランジ部を裏側に押し曲げたりして、このフラン
ジ部でシート状の弾性シール材を圧縮すれば、シート状
の弾性シール材が元の状態に戻ろうとうとする圧力によ
ってシート状の弾性シール材が積層体の周縁部を押圧す
る結果、自然に、シート状の弾性シール材と積層体の周
縁部との間の水密性が増し、積層体の内部に雨水等が浸
入しなくなるので、好ましい。なお、この水密の程度が
不足の場合には、この部分に防水塗料を塗布する等の防
水処理を施すのが良い。
【0025】また、シート状の弾性シール材が高分子物
質の軟質発泡体である場合には、シート状の弾性シール
材の厚みを積層体の周縁部とフレームのフランジ面との
隙間より大きくして、積層体の周縁部とフレームのフラ
ンジとの間にこのシート状の弾性シール材を圧縮した状
態にして挿入すれば、シート状の弾性シール材が元の状
態に戻ろうとして膨張し、この部分の水密性が増すので
好ましい。この圧縮の程度は、高分子物質の軟質発泡体
の圧縮率を50〜90%にするのが良い。
【0026】このフレームの断面コ字形の開口の大きさ
は、フレームの開口の中に太陽電池の周縁部を挿入した
際に、積層体の周縁部との間の隙間が広すぎれば、この
隙間を水密にし難く、また、狭ま過ぎれば、シート状の
弾性シール材が挿入し難くなるので、好ましくない。好
ましい隙間は1〜3mmである。
【0027】
【作用】請求項1記載の発明に使用される太陽電池構造
体は、太陽電池の上下面を不透水性材で覆い、該不透水
性材と太陽電池とからなる積層体の周縁部をシート状の
弾性シール材と共に断面コ字形のフレームの開口の中に
挿入して太陽電池の周縁部の水密性と機械的強度を向上
させたものであるので、この太陽電池構造体の上下面や
周縁部のシール性が良く、内部に雨水が浸入しない。そ
して、この発明の太陽電池付き屋根瓦は屋根瓦本体の表
面に設けられた凹部の中にこの太陽電池構造体が挿入さ
れたものであるので、太陽電池まで雨水等の水が浸入す
ることがなく、太陽電池の発電能力の低下のない良好な
太陽電池付き屋根瓦である。
【0028】また、この太陽電池構造体は、積層体の周
縁部をシート状の弾性シール材と共に断面コ字形のフレ
ームの開口の中に挿入すれば、簡単に製造できるし、屋
根瓦本体とフレームは簡単な構造であるので安価に製造
できる上、太陽電池付き屋根瓦は、屋根瓦本体の表面に
設けられた凹部の中に太陽電池構造体が挿入し取り付け
るだけで良いので、材料費、加工費共に大幅なコストダ
ウンを図ることができ、それゆえ、全体として、太陽電
池付き屋根瓦を安価に製造できる。したがって、太陽光
発電コストの低減に大いに寄与することができる。ま
た、この太陽電池構造体の周縁部にはフレームが取り付
けられているので、周縁部の機械的強度が大きく、使用
中にこの太陽電池構造体の周縁部が欠けることがない。
【0029】請求項2記載の発明に使用される太陽電池
構造体は、シート状の弾性シール材の一面に接着剤層が
設けられた接着テープを不透水性材と太陽電池とからな
る積層体の周縁部に貼り付け、該積層体の周縁部を接着
テープと共に断面コ字形のフレームの開口の中に挿入し
たものであるので、接着テープを積層体の周縁部に貼り
付けた後に、この接着テープの接着された積層体の周縁
部をフレームの断面コ字形の開口の中に挿入するだけ
で、請求項1記載の発明よりさらに簡単に、太陽電池構
造体を製造することができる。したがって、請求項2記
載の太陽電池付き屋根瓦は、材料費、加工費共に請求項
1記載の発明よりコストダウンすることができ、太陽光
発電コストの低減に大いに寄与することができる。
【0030】また、上記のように、フレームの断面コ字
形の開口の中に積層体の周縁部を接着テープと共に挿入
して、太陽電池構造体を製造するようにすれば、この太
陽電池構造体は、接着テープが積層体の周縁部に接着さ
れているだけ積層体とシート状の弾性シール材(接着テ
ープ)との水密性が、請求項1記載の発明よりも一段と
増加する。したがって、請求項2記載の太陽電池付き屋
根瓦は、太陽電池まで雨水が浸入することがなく、太陽
電池の発電能力が低下しない。また、機械的強度の大き
いフレームが周縁部に取り付けられているので、使用中
に太陽電池構造体の周縁部が欠けることもない。
【0031】請求項3記載の発明は、シート状の弾性シ
ール材がシート状の軟質高分子物質又は高分子物質の軟
質発泡体である。そして、この軟質高分子物質又は高分
子物質の軟質発泡体は不透水性が良く、圧縮し易く、し
かも、弾性により元の形状に戻ろうとする力が大きいの
で、フレームの断面コ字形の開口の中に太陽電池の周縁
部と共に挿入し易く、しかも、フレームのフランジの内
面と積層体の側縁部との隙間より厚いシート状の弾性シ
ール材を挿入すると、この軟質高分子物質又は高分子物
質の軟質発泡体が元の形状に戻ろうとして、積層体の周
縁部を強く押圧するので、この部分のシール性が良い。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用い
て具体的に行う。 ◇第1実施例 図1は、この発明の第1実施例である太陽電池付き屋根
瓦の構成を示す斜視図、図2は、同太陽電池付き屋根瓦
を屋根瓦本体と太陽電池構造体とに分解した状態を示す
分解斜視図、図3は、太陽電池構造体をフレームと積層
体に分解した状態を示す分解斜視図、図4は、図2のA
−A線に沿う拡大断面図、図5は、同積層体を構成部品
に分解して示す斜視図、また、図6は、同太陽電池付き
屋根瓦の使用状態を示す断面図である。この例の太陽電
池付き屋根瓦1は、図1及び図2に示すように、屋根瓦
本体11と太陽電池構造体12とからなる。屋根瓦本体
11はセメント組成物をプレスして成形したものであ
り、この屋根瓦本体11の上面の略中央には太陽電池構
造体12を挿入する凹部11aが設けられ、水上側に
は、8個の釘打ち孔台座11bが設けられ、この釘打ち
孔台座11bの略中央に釘孔11cが穿設されている。
【0033】なお、この凹部11aの深さは太陽電池構
造体12の高さと略同じであり、縦及び横の長さは太陽
電池構造体12の縦及び横より若干長くなっている。し
たがって、この凹部11aの中に太陽電池構造体12を
挿入すると、屋根瓦本体11の上面と太陽電池構造体1
2の上面とが略同一面となる上、縦及び横には若干隙間
が生じているので、太陽電池構造体12と屋根瓦本体1
1の熱膨張の差によって太陽電池構造体12が凹部11
aの中で移動しても、凹部11aの壁が壊れない。
【0034】また、隣合う屋根瓦本体11の周縁部を重
ね合わせ易いように、屋根勾配に平行な右側の周縁部に
は、左側の周縁部の厚さだけ下方に段状に屈曲された受
け部11dが形成され、左側の周縁部には、右側の周縁
部の厚さだけ上方に段状に屈曲された被蓋部11eが形
成されている。そして、受け部11dには、雨水誘導溝
11fが水上側から2本彫設され、中央部付近で1本の
雨水誘導溝11jに合流されている。また、この受け部
11dの雨水誘導溝11f、11jの外側には、縁部に
沿って釘打ち台座11gが設けられ、この釘打ち台座1
1gに3個の釘孔11hが穿設されている。
【0035】太陽電池構造体12は、図3に示すよう
に、積層体12aとフレーム4とシート状の弾性シール
材5とからなっている。積層体12aは、図5に示すよ
うに、20個の太陽電池セル121が直列に接続された
太陽電池モジュール122の上下面にシート状のEVA
123が重合され、この上面には透明な厚さ3mmの強
化ガラス板125が、また、下面にはPVFのバックフ
ィルム124がそれぞれ重合され、全体が加熱加圧され
て溶融したEVAで一体になった矩形状の板体である。
フレーム4は、図4に示すように、アルミニウムをフラ
ンジ部41とウエッブ部42からなる断面コ字形に成形
された長尺体であり、このフレーム4が、図3に示すよ
うに、断面コ字形の開口43を内側にして略矩形状に枠
組されている。
【0036】断面コ字形の開口43の両側のフランジ部
41、41間の距離は積層体12aの厚みより略2mm
大きく、開口43の縦及び横の長さはそれぞれ積層体1
2aの縦及び横より略4mm長くなっている。したがっ
て、開口43の中に積層体12aを挿入すると、積層体
12aの上下のフランジ部41、41との間にそれぞれ
略1mmずつの隙間が生じ、積層体12aと両側端のウ
エッブ部42との間にそれぞれ略2mmの隙間が生ずる
ようになっている。また、フランジ部41の幅は略3m
mとなっている。
【0037】シート状の弾性シール材5は厚み略1m
m、幅が略9mmのシート状のシリコーンゴム成形体で
あり、このシート状の弾性シール材5が、コ字形に折り
曲げられて、図4に示すように、積層体12aの周縁部
と断面コ字形の開口43との間に挿入されて、積層体1
2aとシート状の弾性シール材5との間が、水密になっ
ている。
【0038】次に、太陽電池付き屋根瓦1の製造方法及
び使用方法について説明する。図5に示すように、強化
ガラス板125の上にフィルム状のEVA123を載
せ、複数個の太陽電池セル121を並べ、この太陽電池
セル121を直列に接続して太陽電池モジュール122
となし、この太陽電池モジュール122をフィルム状の
EVA123の上に載せ、この上に別のフィルム状のE
VA123を重ね、この上にバックフィルム124を重
さね、全体を加熱加圧して、EVA123を溶融する。
このようにすると、この溶融したEVA123で接着さ
れ全体が一体になる。この加熱加圧したときに周縁部か
ら流れ出たEVAをカットすれば、略矩形状の積層体1
2aが完成する。
【0039】次に、シート状の弾性シール材5をコ字形
に折り曲げて、図4に示すように、積層体12aの周縁
部を覆うようにして沿わせ、弾性シール材5を、積層体
12aの周縁部と共に断面コ字形の開口43の中に挿入
する。
【0040】このようにすると、フレーム4の断面コ字
形のフランジ部41、41間の距離は積層体12aの厚
みより略2mm大きく、したがって、積層体12aをフ
レーム4の開口の中に挿入すると、積層体12aの両側
にそれぞれ略1mmずつの隙間が生じているので、この
隙間に厚み略1mmのシート状の弾性シール材5が挿入
されると、フレーム4のフランジ部41によって、弾性
シール材5が積層体12aの周縁部にに押し付けられて
密着し、積層体12aとシート状の弾性シール材5との
間が水密になる。なお、水密の程度が不足であれば、フ
レーム4の両側の表面部41、41を押し潰すと、シー
ト状の弾性シール材5が積層体12aに押圧され、弾性
シール材5が弾性により元の状態に戻ろうとする力によ
り、さらに密着して、シート状の弾性シール材5と積層
体12aとの間の水密性が向上する。こうして、太陽電
池構造体12が完成する。
【0041】完成した太陽電池構造体12は、周縁部の
水密性が良いので、太陽電池モジュール122に雨水が
浸入することが確実に阻止される。この結果、太陽電池
モジュール122の発電能力の低下が抑えられる。ま
た、フレーム4は、断面コ字形の長尺体で簡単な構造ゆ
え、簡単に製造でき、それゆえ、積層体12aの周縁部
をシート状の弾性シール材5と共にフレーム4の開口4
3の中に挿入するだけで、太陽電池構造体12が製造で
きるので、太陽電池構造体12の材料費、加工費を大幅
にコストダウンできる。
【0042】一方、セメント組成物をプレスで上面の略
中央に太陽電池構造体12を挿入する凹部11aを備
え、両側に受け部11dと被蓋部11eを備え、水上側
に釘打ち孔台座11bを備えた形状に成形し、釘孔11
cと釘孔11hを穿設して屋根瓦本体11を製造する。
次に、この屋根瓦本体11の略中央に設けられた凹部1
1aの中に、図2に示すように、太陽電池構造体12を
挿入すれば、屋根瓦本体11と太陽電池構造体12とが
一体となった太陽電池付き屋根瓦1が完成する。
【0043】このように、太陽電池構造体12が安価に
製造できる上、太陽電池構造体12を屋根瓦本体11に
設けられている凹部11aの中に取り付けるだけで簡単
に太陽電池付き屋根瓦1が製造できるので、結局、太陽
電池付き屋根瓦1が、安価に製造でき、太陽光発電コス
トの低減に大いに寄与できる。
【0044】次に、図6を参照して、この例の太陽電池
付き屋根瓦1の使用方法について説明する。建物の野地
板3の上に防水シート31を敷き、この上に太陽電池付
き屋根瓦1を葺く。この葺く方法は、先ず、野地板3の
水下側の左端に太陽電池付き屋根瓦1を載せ、釘孔11
c、11hを通した釘2を野地板3に打ち込んで、太陽
電池付き屋根瓦1を取り付ける。
【0045】次に、この太陽電池付き屋根瓦1の右側の
受け部11dの上に、次の太陽電池付き屋根瓦1の被蓋
部11eを重ねながら水平方向に並べ、釘孔11c、1
1hを通して釘を野地板3に打ち込んで、太陽電池付き
屋根瓦1を取り付ける。このようにして野地板3の水下
側に複数の太陽電池付き屋根瓦1を葺く。次に、2段目
の太陽電池付き屋根瓦1の水下側を1段目の太陽電池付
き屋根瓦1の水上側の釘打ち台座11bの上に載せなが
ら、太陽電池付き屋根瓦1を1段目の太陽電池付き屋根
瓦1と同様に側縁を重ねながら並べて葺く。
【0046】このようにして、順次、太陽電池付き屋根
瓦1を水下側から水上側に葺いた後、各太陽電池付き屋
根瓦1の太陽電池モジュール122を接続して、太陽電
池セル121で発電した電力を取りだせるようにする。
このようにして葺いた太陽電池付き屋根瓦1は、屋根瓦
本体11の上面と太陽電池構造体12の上面とが略同一
面を形成している上、太陽電池構造体12の周縁部には
フレーム4が取り付けられているので、太陽電池構造体
12の周縁部が欠けることがない。
【0047】上記のようにして、太陽電池付き屋根瓦1
を葺いた建物では、晴天のときには、太陽光が、太陽電
池付き屋根瓦1を照射する。太陽電池セル121は、太
陽光を受けると、発電し、発電された電力は、蓄電器等
に保存され、あるいは、図示せぬインバータで交流に変
換され、家庭の電力として消費される。雨が降ると、屋
根の上に降った雨水は水上側の太陽電池付き屋根瓦1か
ら水下側の太陽電池付き屋根瓦1へと流れて行く。な
お、屋根瓦本体11の上面と太陽電池構造体12の上面
とが略同一面を形成しているもで、雨水が太陽電池付き
屋根瓦1の上をスムーズに流れてゆく。
【0048】この際、通常はこの太陽電池付き屋根瓦1
と隣の太陽電池付き屋根瓦1との間には雨水が流れ込ま
ないが、大雨等の際には、ときどき、この間に雨水が入
り込む虞がある。しかし、太陽電池付き屋根瓦1と隣の
太陽電池付き屋根瓦1との間に流れ込んだ雨水は、雨水
誘導溝11fの中に入り、この雨水誘導溝11fを流れ
た雨水は、雨水誘導溝11jを通って下段の屋根瓦本体
11の表面に流れ落ちるようになっているので、雨水
が、野地板3まで漏れる虞はない。
【0049】また、この凹部11aの縦及び横の長さ
は、太陽電池構造体12の縦及び横より若干長くなって
いるので、この凹部11aの中に太陽電池構造体12を
挿入すると、縦及び横には若干隙間が生じている。した
がって、太陽電池構造体12と屋根瓦本体11の熱膨張
の差によって、太陽電池構造体12が凹部11aの中で
移動しても、凹部11aの壁が壊れない。また、フレー
ム4があるので太陽電池構造体12の周縁部の機械的強
度が大きく積層体12aの周縁部が破損することがな
い。
【0050】◇第2実施例 次に、この発明の第2実施例について説明する。図7
は、この発明の第2実施例である太陽電池付き屋根瓦の
構成を示す斜視図、図8は、同太陽電池付き屋根瓦に用
いられる接着テープの一部切欠斜視図、図9は、同太陽
電池付き屋根瓦に用いられる太陽電池構造体の構成を示
す斜視図、また、図10は、図9のB−B線に沿う拡大
断面図である。
【0051】この例の太陽電池構造体62は、図9及び
図10に示すように、積層体62aの周縁部に、接着テ
ープ7が貼り付けられ、この接着テープ7が貼り付けら
れた積層体62aの周縁部が断面コ字形のフレーム4の
開口の中に挿入されたものである。接着テープ7は、図
8に示すように、幅略9mm、厚み略5mmのテープ状
のEPDM発泡体製のシート71の一面にブチルゴム系
の粘着剤層72を設けたものである。
【0052】したがって、接着テープ7を積層体62a
の周縁部に貼り付けた後に、この接着テープ7の接着さ
れた積層体62aの周縁部をフレーム4の断面コ字形の
開口の中に、接着テープ7を圧縮しながら挿入すると、
図9及び図10に示すように、積層体62aの周縁部と
フレーム4のフランジの内面との間の略1mmの中に厚
み略5mmの接着テープ7が圧縮された状態になって挿
入される。
【0053】このように、接着テープ7を圧縮しながら
断面コ字形の開口の中に挿入するだけで、簡単に、太陽
電池構造体62を製造できる上、製造された太陽電池構
造体62は、積層体62aの周縁部に圧縮された粘着テ
ープ7が貼り付けられているので、圧縮された粘着テー
プ7が元の形状に戻ろうとして、フレーム4のフランジ
の内面と積層体62aの周縁部を押圧する結果、粘着テ
ープ7と積層体62aの周縁部との間が水密になり、こ
の部分の水密性が良く、内部の太陽電池まで雨水が浸入
しない。したがって、太陽電池の発電性能の低下のない
良好な太陽電池構造体62となる。この太陽電池構造体
62を、上述の第1実施例(図1乃至図6)と略同様に
して、屋根瓦本体61の凹部61aの中に挿入して取り
付けると、図7に示すような太陽電池付き屋根瓦6とな
る。
【0054】このように、太陽電池付き屋根瓦6は、凹
部61aを設けた屋根瓦本体61を製造し、この屋根瓦
本体61の凹部61aの中に太陽電池構造体62を挿入
して取り付けるだけで良いので、製造が容易であり、ま
た、フレーム4も簡単な構造ゆえ、安価に製造できるの
で、フレーム4に積層体62aを挿入するだけで太陽電
池構造体62を製造できる。それゆえ、太陽電池付き屋
根瓦6は、太陽電池構造体62を凹部61aの中に挿入
するだけで、安価に製造でき、太陽光発電コストの低減
に大いに寄与できる。
【0055】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、屋根瓦本
体は、材質を問わず、陶磁器製、金属製、プラスチック
製のいずれでも良い。また、太陽電池構造体は、上述の
実施例のものに限らず、例えば、ガラス板の裏面にシリ
コン膜を成膜し、このシリコン膜を太陽電池とし、この
太陽電池の裏面にシール材を設けて積層体とし、この積
層体の周縁部にフレームを取り付けたものでも良い。ま
た、フレームは、ステンレス鋼や防錆メッキ鋼板等の金
属製であも良く、強化プラスチック等のプラスチック製
でも良い。また、シート状の弾性シール材としては、軟
質ポリ塩化ビニル樹脂やポリオレフィン樹脂等の合成樹
脂製でも良く、ゴムや合成樹脂を発泡させた発泡体製で
も良い。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の構
成によれば、太陽電池構造体を、太陽電池の上下面を不
透水性材で覆い、この不透水性材と太陽電池とからなる
積層体の周縁部をシート状の弾性シール材と共に断面コ
字形のフレームの開口の中に挿入して構成することで、
太陽電池の周縁部の水密性を向上させたので、太陽電池
構造体の上下面や周縁部の水密性が大変良い。このた
め、雨水が太陽電池まで浸入することは確実に阻止され
るので、太陽電池の発電能力の低下を抑えることができ
る。
【0057】また、この太陽電池構造体は、積層体の周
縁部をシート状の弾性シール材と共に断面コ字形のフレ
ームの開口の中に挿入すれば、簡単に製造できる。ま
た、屋根瓦本体とフレームは簡単な構造であるので安価
に製造できる。したがって、太陽電池付き屋根瓦は、屋
根瓦本体の凹部の中に太陽電池構造体を挿入し取り付け
るだけで良く、材料費、加工費を大幅なコストダウンで
き、太陽光発電コストの低減に大いに寄与できる。ま
た、この太陽電池構造体の周縁部にはフレームが取り付
けられているので、使用中に、この太陽電池構造体の周
縁部が欠けることがない。
【0058】また、請求項2記載の発明によれば、太陽
電池構造体は、シート状の弾性シール材の一面に接着剤
層が設けられた接着テープを不透水性材と太陽電池とか
らなる積層体の周縁部に貼り付け、この積層体の周縁部
を接着テープと共に断面コ字形のフレームの開口の中に
挿入して構成されているので、接着テープを積層体の周
縁部に貼り付けた後に、この接着テープの接着された積
層体の周縁部をフレームの断面コ字形の開口の中に挿入
するだけで、請求項1記載の発明よりも、一段と簡単
に、太陽電池構造体を製造できる。それゆえ、請求項2
記載の太陽電池付き屋根瓦は、請求項1記載の発明より
も材料費、加工費を一段とコストダウンすることがで
き、太陽光発電コストの低減に大いに寄与できる。
【0059】また、上記のようにフレームの断面コ字形
の開口の中に積層体の周縁部と接着テープとを挿入して
太陽電池構造体を製造するようにすれば、この太陽電池
構造体は、請求項1記載の発明より水密性が増加する。
したがって、請求項2記載の太陽電池付き屋根瓦は、太
陽電池まで雨水が浸入する虞がなく、太陽電池の発電能
力の低下がない。また、機械的強度の大きいフレームが
取り付けられているので、使用中に太陽電池構造体の周
縁部が欠けることもない。
【0060】また、請求項3記載の発明によれば、シー
ト状の弾性シール材がシート状の軟質高分子物質又は高
分子物質の軟質発泡体であるので、フレームの断面コ字
形の開口の中にシート状の弾性シール材を圧縮しながら
太陽電池の周縁部と共に挿入し易く、しかも、フレーム
のフランジの内面と積層体の周縁部との隙間より厚いシ
ート状の弾性シール材を挿入すれば、軟質高分子物質又
は高分子物質の軟質発泡体が元の形状に戻ろうとして、
積層体の周縁部を強く押圧するので、この部分の水密性
が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例である太陽電池付き屋根
瓦の構成を概略示す斜視図である。
【図2】同太陽電池付き屋根瓦を屋根瓦本体と太陽電池
構造体とに分解した状態を示す分解斜視図である。
【図3】同太陽電池構造体をフレームと積層体とに分解
した状態を示す分解斜視図である。
【図4】図2のA−A線に沿う拡大断面図である。
【図5】同積層体を構成部品に分解して示す斜視図であ
る。
【図6】同太陽電池付き屋根瓦の使用状態を示す断面図
である。
【図7】この発明の第2実施例である太陽電池付き屋根
瓦の構成を概略示す斜視図である。
【図8】同太陽電池付き屋根瓦に用いられる接着テープ
の一部切欠斜視図である。
【図9】同太陽電池付き屋根瓦に用いられる太陽電池構
造体の構成を概略示す斜視図である。
【図10】図9のB−B線に沿う拡大断面図である。
【符号の説明】
1,6 太陽電池付き屋根瓦 11,61 屋根瓦本体 11a 凹部 12,62 太陽電池構造体 12a,62a 積層体 121 太陽電池セル 122 太陽電池モジュール 4 フレーム 43 開口 5 シート状の弾性シール材 7 接着テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今野 義治 大阪市北区西天満2−4−4 積水化学工 業株式会社内 (72)発明者 赤松 博 大阪市北区西天満2−4−4 積水化学工 業株式会社内 (72)発明者 杉田 循 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 吉岡 秀起 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2E108 KK04 LL02 MM01 NN07 5F051 BA03 BA18 EA18 JA02 JA03 JA04 JA09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根瓦本体の表面に設けられた凹部の中
    に太陽電池構造体が挿入された太陽電池付き屋根瓦であ
    って、 前記太陽電池構造体は、太陽電池セル又は太陽電池モジ
    ュールの上下面を不透水性材で覆い、該不透水性材と太
    陽電池セル又は太陽電池モジュールとからなる積層体の
    周縁部をシート状の弾性シール材と共に断面コ字形のフ
    レームの開口の中に挿入してなること特徴とする太陽電
    池付き屋根瓦。
  2. 【請求項2】 屋根瓦本体の表面に設けられた凹部の中
    に太陽電池構造体が挿入された太陽電池付き屋根瓦であ
    って、 前記太陽電池構造体は、太陽電池セル又は太陽電池モジ
    ュールの上下面を不透水性材で覆い、該不透水性材と太
    陽電池セル又は太陽電池モジュールとからなる積層体の
    周縁部に、シート状の弾性シール材の一面に接着剤層が
    設けられた接着テープを貼り付け、該積層体の周縁部を
    接着テープと共に断面コ字形のフレームの開口の中に挿
    入してなること特徴とする太陽電池付き屋根瓦。
  3. 【請求項3】 前記シート状の弾性シール材がシート状
    の軟質高分子物質又は高分子物質の軟質発泡体であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の太陽電池付き屋根
    瓦。
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