JP2000223886A - 透視性電磁波シールド材及びその製造方法 - Google Patents

透視性電磁波シールド材及びその製造方法

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JP2000223886A
JP2000223886A JP11056009A JP5600999A JP2000223886A JP 2000223886 A JP2000223886 A JP 2000223886A JP 11056009 A JP11056009 A JP 11056009A JP 5600999 A JP5600999 A JP 5600999A JP 2000223886 A JP2000223886 A JP 2000223886A
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Toshinori Marutsuka
利徳 丸塚
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Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
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    • HELECTRICITY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ディスプレイ装置前面等に設置
し電磁波を遮蔽する透視性電磁波シールド材に関するも
ので、ディスプレイに対面する側が金属光沢である場合
の反射による視認性が悪い課題と、電磁波シールド材使
用(空気中)時の金属層の酸化により導電性(電磁波シ
ールド性能)が低下する課題を解決するものである。 【解決手段】 本発明は、透明基材上に直接又は透明
接着剤層を介して、第1黒色層、金属層、第2黒色層が
順に一致して積層されてなる透視性電磁波シールド材で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、ディスプレイ装置前面等に設置
し電磁波を遮蔽する透視性電磁波シールド材及びその製
造方法に関するものである。特に大型のプラズマディス
プレイ用パネルに好適である。
【0002】
【従来の技術】ディスプレイ装置前面等に設置される電
磁波シールド材は、優れた電磁波シールド性能の他に、
透視性(光透過率)に優れ、視認性(塗膜黒化度等)が
良好且つ視野角が広いことなどが要求されている。この
要求をある程度みたす電磁波シールド材として特開平9
−298384号又は特開平10−41682号に記載
された発明が知られている。
【0003】すなわち、特開平9−298384の発明
は、「透明基体上に黒染色層を設ける工程、黒染色層上
に金属層を設ける工程、金属層上にレジスト層をパター
ン状に設ける工程、レジスト層で覆われていない部分の
金属層をエッチング液により除去する工程を順次行い、
エッチング工程においてパターン化された金属層で覆わ
れていない部分の黒染色層をエッチング液により脱色す
る。」ものである。
【0004】一方、特開平10−41682の発明は、
「透明プラスチック基材の表面に導電性材料で描かれた
幾何学図形を構成するライン幅が40μ以下、ライン問
隔が200μ以上、ライン厚みが40μ以下であり、そ
の幾何学図形を含む基材の一部または全面を接着剤で被
覆し、幾何学図形を被覆する接着剤と透明プラスチック
基材との屈折率の差を0.14以下、または透明プラス
チック基材が接着層を介して導電性材料と積層されてい
る場合においては接着層と幾何学図形を被覆する接着剤
との屈折率の差を0.14以下とする電磁波シールド性
と透明性を有する接着フィルムを得、それをディスプレ
イ、電磁波遮蔽構成体に用いる。」ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−298384号の発明は、黒色樹脂層に黒色染料を
用いた場合、一般的に、十分な黒化度を得にくく、良好
な視認性が得られにくく、そのため染料の含有量を多く
したり、樹脂層の厚さを厚くする必要がある。
【0006】又黒色染料の脱色、抽出に際し、金属層の
エッチング液を使った際、脱色に時間がかかりすぎて、
金属層がオーバーエッチングされることがある。
【0007】しかも、通常レジスト層は、はく離して用
いるため、ディスプレイに対面する側は金属光沢を呈し
ており、ディスプレイを反射し見づらい。更に、金属層
は空気中で酸化されやすく、導電性(電磁波シールド性
能)が低下しやすい(シールド性能の安定性が低い)。
【0008】これに対し、特願平9−279422号の
発明では、黒色染料に代えて、黒色顔料を分散含有した
黒色樹脂層を用いることで十分且つ安定した黒化度が確
保され大幅な視認性の向上が見られたが、ディスプレイ
に対面する側が金属光沢である点は同じであり、反射に
よる見ずらさは残った(反射の有無等を考慮した総合的
な視認性の評価では必ずしも十分ではなかった)。
【0009】一方、特開平10−41682の発明は、
電磁波シールド性能が低い。又、ケミカルエッチングプ
ロセスにて、パターニング(描画)するため、導電性材
料が銅(箔)の場合の黒色層にはエッチング液で溶解可
能な黒色金属層とするしかないが、この黒色金属層は通
常プリント配線板分野で銅(箔)の粗化目的で多用され
る湿式化学処理法(亜塩素酸ナトリウム、水酸化ナトリ
ウム、りん酸三ナトリウムの水溶液等で処理し、結果と
して銅色が茶色又は黒色となるため、通常ブラウン処理
又は黒化処理といわれる)にて形成されるため極めて長
時間を要しコスト高となる。
【0010】しかも、この黒色金属層は銅(箔)の表層
を酸化することで形成されるため金属銅(箔)はその分
薄くなり導電性(電磁波シールド性能)は低下する。
【0011】又、黒色金属層の表面は粗いためエッチン
グ加工性が極めて悪い(ライン間隔200μ未満のパタ
ーン形成は困難である)だけでなく、エッチング部の接
着剤層は黒色金属層の表面粗さが転写されるため不透明
(すりガラス状)である。このままでは使えないため透
明性を発現させるため接着剤層を溶融・圧着する(同時
に基板に貼合する)が、110℃程度の高温で処理する
ため、適用できる基板が限定される(汎用性アクリル板
等の耐熱性の低い基板は反りが著しく実質上使えな
い)。更に、ディスプレイに対面する側は金属光沢であ
り反射により視認性が悪い。又、接着剤で被覆されてい
ない部分の金属層は空気中で酸化されやすく、導電性
(電磁波シールド性能)が低下しやすい。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記、ディス
プレイに対面する側が金属光沢である場合の反射による
視認性が悪い課題と、電磁波シールド材使用(空気中)
時の金属層の酸化により導電性(電磁波シールド性能)
が低下する課題を解決するものであり、金属層の上に、
さらに第2黒色層を積層することを特徴とする。
【0013】すなわち、(1)透明基材上に直接又は透
明接着剤層を介して、同一メッシュ状の第1黒色層・金
属層・第2黒色層が順に一致して積層され、必要に応じ
て第2黒色層の一部が除去されたことを特徴とする透視
性電磁波シールド材、(2)メッシュが格子状であり、
該格子状パターンのライン幅が50μ以下、ライン間隔
(開口幅)が200μ未満、ライン厚みが50μ以下で
あることを特徴とする(1)記載の透視性電磁波シール
ド材、(3)第1黒色層及び第2黒色層が黒色金属酸化
物層であることを特徴とする(1)記載の透視性電磁波
シールド材、(4)透明基材上に直接又は透明接着剤層
を形成後、順に黒色樹脂層、黒色無機層、黒色金属酸
化物層のいずれかである第1黒色層、金属層、黒色
樹脂層、黒色無機層、黒色金属酸化物層のいずれかであ
る第2黒色層を形成し、更にメッシュ状のレジスト層を
設け、レジスト層で保護されていない第1黒色層、金属
層、第2黒色層をサンドブラスト法及び/又はエッチン
グ液による溶解、により除去しレジスト層に対応したメ
ッシュ状パターンとし、必要に応じてレジスト層を剥離
しメッシュ状パターン側(透明基材の反対側)を透明樹
脂で被覆することを特徴とする透視性電磁波シールド材
の製造方法、(5)金属層が、表面抵抗10Ω/□以下
の第1黒色層を直接電気めっきして形成されたことを特
徴とする(4)記載の透視性電磁波シールド材の製造方
法、(6)黒色金属酸化物層が、イオンプレーティン
グ、スパッター、真空蒸着、無電解めっき、電気めっ
き、のいずれか又は2つ以上を組合せた方法で形成され
たことを特徴とする(4)記載の透視性電磁波シールド
材の製造方法、(7)透明基材上にメッシュ状とは逆の
レジストパターンを形成し、その上(透明基材部及びレ
ジスト部表面)に順に第1黒色層・金属層・第2黒色層
を形成後、レジストを剥離することでレジスト部表面の
第1黒色層・金属層・第2黒色層だけを除去する(リフ
トオフ法)ことを特徴とする透視性電磁波シールド材の
製造方法、(8)第1黒色層及び第2黒色層が黒色金属
酸化物層であることを特徴とする請求項7記載の透視性
電磁波シールド材の製造方法、(9)第1黒色層・金属
層・第2黒色層をあわせた厚さ(ライン厚み)が5μ以
下であることを特徴とする(7)記載の透視性電磁波シ
ールド材の製造方法、である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の基材は用途によって選択
され、透明であることが要求され、たとえば、ガラス
板、プラスチックフィルム、プラスチックシート、プラ
スチック板等が挙げられる。また基材の形状も特に限定
されない。
【0015】しかし、透明基材が長尺物(ロール状)フ
ィルムである場合、得られた透視性電磁波シールドフィ
ルムから欠陥部分を回避しながら各種サイズを切出すこ
とが容易なため、歩留りが高く、経済的である。しかも
ロール状フィルムを連続処理にて製造するため、透明基
材が長尺物でない基板である場合に比べ生産性が高い。
又、フィルムで柔軟性があるから曲面のシールドも可能
である。
【0016】又、本発明は、透視性電磁波シールドフィ
ルムを電磁波シールド層の面に透明粘着剤層を介してデ
ィスプレイパネル又は透明基板に貼り合せて透視性電磁
波シールドパネルを製造することができる。
【0017】基材に使用されるプラスチックとしては透
明性の高い樹脂が好ましく、アクリル樹脂、ポリカーボ
ネート、ポリエチレン、AS樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポ
リスチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリサル
ホン、ポリエーテルサルホン、ポリ塩化ビニル、オレフ
ィン・マレイミド共重合体、ノルボルネン系樹脂等が適
当であるが、なかでも耐熱性の高い、オレフィン・マレ
イミド共重合体、ノルボルネン系樹脂が好ましい。
【0018】プラスチックの熱変形温度は 140〜3
60℃、熱線膨張係数は6.2×10−5cm/cm・
℃以下、鉛筆硬度は2H以上、曲げ強度は1,200〜
2,000kgf/cm、曲げ弾性率は30,000
〜50,000kgf/cm、引張強度は700〜
1,200kgf/cmであることが好ましい。この
ようなプラスチックは、高温下でも反りにくく、傷つき
にくいため広範な環境下で使用できる。
【0019】又、プラスチックの光線透過率は90%以
上、アッベ数は50〜70、光弾性定数(ガラス領域)
の絶対値は10×10−13cm/dyne以下であ
ることが好ましい。このようなプラスチックは、透明性
が高く(明るく)、複屈折が小さい(2重像となりにく
い)ため、ディスプレイの本来の画質、輝度等を損なわ
ない。
【0020】本発明の第1黒色層と第2黒色層との中間
に積層される金属層は、電磁波シールド性能を付与する
ものでエッチングが可能であれば種類・色・厚さ・形成
方法等は問わない。比抵抗が1.0×10−4Ωcm以
下の銅、ニッケル、鉄、ステンレススチール、チタン、
アルミニウム、金、銀等が適当であるが、なかでもシー
ルド性能(比抵抗)、エッチング加工性、価格の点で銅
が好ましい。一般に金属層は、導電性が高く(比抵抗が
小さく)、厚い程シールド性能は高く、薄い程エッチン
グ加工性は高い。
【0021】比抵抗が1.0×10−4Ωcm超では、
良好なシールド性能及びエッチング加工性を同時に満た
すことが困難である。
【0022】金属層は必要とする厚さ・密着性等に応じ
て、イオンプレーティング、スパッター、真空蒸着、無
電解めっき、電気めっきの1つ又は2つ以上を組合せた
方法で形成するか、金属箔を利用すればよい。銅の場
合、特にシールド性能、価格の点で銅箔が好ましく使用
される。
【0023】銅箔は、5μ(現状、開発品で最も薄い。
市販品では9μが最も薄い。)以上ではシールド性能が
大差ないこと、取扱い性、単位面積当たりの価格(現状
18μが最安価)等を考慮し、通常5〜35μが使用さ
れる。さらに好ましくは9〜18μが使用される。
【0024】又、金属層のパターン形状及び開口率も、
十分な電磁波シールド性能及び光透過率が確保される範
囲であれば問わない。パターン形状としては、例えば平
行線状でもシールド効果は得られる(近接界においては
方向性が生じる)が、十分ではないため通常はメッシュ
状(網目状)とする。メッシュ状パターンには、基本的
には、格子状(四角形)、三角形、多角乃至円形、長円
形等種々のものがある。
【0025】一方、開口率(パターンのくり返し単位の
面積に占める非金属層部面積の割合)は金属層パターン
のライン幅及び間隔(開口幅)によって決まる。同じ開
口率の各種パターンにおいては、光透過率は同じである
が、電磁波シールド性能は、開口幅が狭い程高いため、
通常は開口幅を狭くする方が望ましい。
【0026】格子状の場合、開口幅は好ましくは200
μ未満である。更に好ましくは、100μ以下である。
開口幅の下限はパターニング加工ができる限り限定され
ないが、ライン幅下限及び開口率等を考慮し通常は10
μ程度とされる。
【0027】開口幅を広げる場合では、開口率(光透過
率)を上げればシールド性能は必ず低下するが、開口幅
を狭める場合では、開口率(光透過率)を上げ同時にシ
ールド性能を上げることも可能である。
【0028】又、ライン幅は好ましくは50μ以下、更
に好ましくは25μ以下であり、開口幅及び開口率を設
定すれば自ずと決まる。下限は特に限定されないが、パ
ターニング加工性等を考慮し通常は2μ程度とされる。
【0029】又、ライン厚みは好ましくは50μ以下、
更に好ましくは25μ以下であり、通常はパターニング
加工性、視野角等を考慮し、ライン厚み/ライン幅のア
スペクト比は1以下に設定される(アスペクト比が高い
程、パターニング加工性は低下し、視野角は狭くなるた
め)。下限は特に限定されないが、シールド性能等を考
慮し通常は1μ程度とされる。
【0030】ただし最終的には、ディスプレイパネルの
前面に配置し、モアレ縞が発生しない範囲で決められ
る。
【0031】本発明の黒色層は、(1)黒色樹脂層、
(2)黒色無機層、(3)黒色金属酸化物層の1つ又は
2つ以上を組合せたものから成る。
【0032】黒色層は反射防止等を含む視認性(見やす
さ)確保を図るために形成されるが、透明基材がディス
プレイの外側に配置される場合(第1図参照)におい
て、透明基材を通して見ることのできる第1黒色層は十
分な黒化度が必要であるが、第2黒色層は金属光沢がな
く反射しない程度の黒化度で十分である(詳細は後
述)。
【0033】尚、黒色層は、第1黒色層を直接電気めっ
きする場合において第1黒色層の導電性が表面抵抗で1
0Ω/□以下を必要とされる(後述)が、これを除けば
上述の黒化度があれば十分であり導電性を必要としない
(導電性はあっても不都合はない)。 (1)黒色樹脂層の場合は、第1黒色樹脂層(透明基材
に近い側)は黒色顔料を含有する樹脂層、第2黒色樹脂
層(透明基材に遠い側)は黒色顔料及び/又は黒色染料
を含有する樹脂層である。
【0034】第1黒色樹脂層には十分な黒色層黒化度を
確保するため、黒さのレベル及び安定性の高い黒色顔料
が使われる(黒色染料は、黒さのレベル及び安定性が低
く使えない)。
【0035】第2黒色樹脂層には反射を防げる程度で十
分であるため、黒色顔料又は黒色染料のいずれも使え
る。
【0036】使用される黒色顔料は、当然、黒色を呈す
るもので、還元金属粒子、金属酸化物粒子、カーボン粒
子等がある。還元金属粒子としては、還元金属コロイド
分散液中のコロイド粒子、あるいは該分散液から得られ
る還元金属粉であって、塗布液(塗膜)内に均一に分散
できる限り、金属の種類、粒径は問わないが良好な分散
安定性を得るため、粒径は好ましくは1μ以下である。
かかる還元金属粒子は、空気、特に湿気に対して安定で
あることが望ましい。
【0037】具体例としては、周期律表第Ib族又は、
第VIII族の金属(Cu、Ni、Co、Rh、Pdな
ど)を含むコロイドで、還元Niコロイド粒子、あるい
は、これより得られる還元Ni粉が特に好ましい。還元
金属コロイド粒子は、特開平1−315334号公報に
記載の方法で製造できる。すなわち、低級アルコール類
と非プロトン極性化合物とからなる混合溶液中で金属の
塩を還元することによりコロイド分散液が得られる。
【0038】又、金属酸化物粒子は、還元金属粒子同
様、塗布液(塗膜)内に均一に分散できる限り、金属の
種類、粒径は問わないが良好な分散安定性を得るため、
粒径は好ましくは1μ以下である。具体例としては、
鉄、銅、ニッケル、コバルト、パラジウム等の元素周期
律表の第Ib族、又は第VIII族に属する金属の酸化
物が挙げられる。
【0039】又、カーボン粒子は、還元金属粒子又は金
属酸化物粒子同様、塗布液(塗膜)内に均一に分散でき
る限り、種類・粒径は問わないが、良好な分散安定性を
得るため粒径は好ましくは1μ以下である。具体例とし
ては、カーボンブラック、天然又は人造の黒鉛粒子等が
挙げられる。
【0040】使用される黒色染料は、塗膜中に均一に分
散又は溶解できる限り種類・含有量は問わない。かかる
黒色染料は、塗膜中で、大気、湿気、光、熱に対して安
定であることが望ましい。具体例としては、酸性染料、
分散染料、直接染料、反応染料、硫化染料、硫化建染染
料、等が挙げられる。なかでも酸性染料が好ましい。
【0041】これらの黒色顔料又は黒色染料は黒色樹脂
層中の含有量が1〜80重量%であることが望ましく、
さらに好ましくは5〜70重量%の範囲である。1重量
%末満では黒色層黒化度に乏しく、80重量%超では塗
膜物性が低下する。
【0042】黒色樹脂層に使用される樹脂は、黒色顔料
又は黒色染料を分散又は溶解した樹脂溶液(黒色塗布
液)及びこの塗布液を塗布・乾燥して得られた塗膜(黒
色樹脂層)の状態で、黒色顔料又は黒系染料を良好に分
散又は溶解できればその種類を問わない。
【0043】又、黒色樹脂層の黒さ(黒色層黒化度)が
損なわれない限り、透明性、色等も問わない。
【0044】具体例としては、ポリビニルアセタール
系、アクリル系、ポリエステル系、セルロース系、ポリ
イミド系、ゼラチン等が好ましい。
【0045】尚、ここで言う黒色樹脂層は、黒色顔料又
は黒色染料以外(マトリックス又はバインダー)の成分
が全て樹脂である黒色層のことである。可塑剤、界面活
性剤等の添加剤は、黒色樹脂層の物性を損わない範囲内
で加えてもよい。
【0046】当然導電性を有するカーボン粒子(すす・
カーボンブラック又はグラファイトなど)、還元金属コ
ロイド粒子(又はこれより得られる還元金属粉)等の黒
色顔料を多く含む第1黒色樹脂層は、黒色であるだけで
なく導電性を有するため、直接電気めっきすることがで
きる。このための、黒色樹脂層の導電性は表面抵抗で1
0Ω/□以下、好ましくは5Ω/□以下である。10Ω
/□超では、めっきの析出が不均一となる。
【0047】この目的には、カーボン粒子を樹脂溶液中
に分散含有する墨汁(乾燥塗膜中、カーボン含有量約9
0%)、導電性カーボン塗料、又はパラジウムコロイド
粒子等を分散含有する樹脂溶液が好ましく使用できる。
【0048】尚、還元金属コロイド粒子の場合、透明樹
指層を形成後、これを還元金属コロイド粒子分散液中に
浸漬する(還元金属コロイド粒子を透明樹脂層に浸透・
吸着させる)ことでも、直接電気めっき可能な(導電性
を有する)黒色樹脂層が形成できる。樹脂層厚さ方向で
還元金属コロイド粒子含有量は傾斜をもつ(表層で最も
多い)が、良好な電気めっき析出性及び密着性を得るの
に極めて有効である。
【0049】処理条件は、還元金属コロイド分散液の金
属の種類・濃度・コロイド粒子径等によって異なるが、
市販の標準的なパラジウムコロイド分散液(PdCl
として約1%のPdを含有する)の場合、常温で1〜6
0分間、好ましくは5〜30分間浸漬する。1分未満で
は、黒化度及び導電性が低く(めっき析出が不均一)、
60分超では黒化度及び導電性に大差がない。
【0050】これまでも、導電性の黒色層を直接電気め
っきする例はあったが、いずれも導電性のみを必要とす
る(黒さを必要としない)用途(例えばプリント配線板
スルーホールめっき等)であった。
【0051】ここでは、あくまでも黒色層(黒さ)を必
要とする用途を対象とし、導電性の黒色層を直接電気め
っきすることを利用し、製造工程の簡略化、製造コスト
の削減等を図ったものであり、透視性電磁波シールド材
の製造方法としては、全く新しい。この方法は、安価且
つ高性能な透視性電磁波シールド材を製造する上で極め
て有効である。
【0052】本発明の黒色塗布液用樹脂溶液をつくる溶
媒は、樹脂及び黒色顔料又は黒色染料を分散又は溶解可
能であればその種類を問わない。
【0053】例えば、水、メタノール、エタノール、ク
ロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン、テト
ラクロロエチレン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ア
セトン、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロ
リドン等の単独又は混合溶媒が好ましく用いられる。用
いる樹脂と黒色顔料又は黒色染料との組合せに応じて適
宜に選択する。
【0054】溶媒の使用量は、適当な粘性、流動性を有
するように、かつ基材に塗布するのに適するように選ば
れる。
【0055】樹脂及び黒色顔料又は黒色染料からなる溶
液(黒色塗布液)を透明基材又は金属層上に塗布し、乾
燥することにより、黒色顔料又は黒色染料を含む塗膜
(黒色樹脂層)を形成する。塗布は、ハケ塗り、スプレ
ー塗装、ディップコート、ロール塗装、カレンダー塗
装、スピンコート、バーコート、スクリーン印刷等の通
常の塗布方法を透明基材又は金属層の形状に応じて選択
する。
【0056】また、塗膜形成は、樹脂の種類、濃度、塗
膜厚さ等に応じて条件(温度、時間等)が決定される。
通常、不揮発分濃度が0.05〜20wt%で塗布され
る。乾燥塗膜厚は0.5〜50μ、好ましくは1〜25
μとする。0.5μ未満では黒さが確保できず視認性が
悪い。50μ超では視野角が狭い。 (2)又、黒色無機層の場合、第1黒色層、第2黒色層
とも黒色顔料を含有する無機層である。
【0057】使用される黒色顔料は黒色無機層中で均一
に分散できる限り、その種類・粒径等を問わないが、良
好な分散安定性を得るために粒径は好ましくは1μ以下
である。黒色樹脂層の場合で例示したものが同様に使用
できる。
【0058】黒色顔料は、黒色無機層中の含有量が1〜
50重量%であることが望ましく、更に好ましくは5〜
25重量%である。1重量%未満では黒色層黒化度に乏
しく50重量%超では黒色層物性が低下する。
【0059】黒色無機層は、黒色顔料を含有する無機粒
子及び/又は黒色顔料と無機粒子の混合物を液状物とと
もに液状又はペースト状の黒色塗布液とし、塗布・乾燥
して塗膜形成後、必要に応じて加熱処理を行ない、上記
粒子を溶融又は焼結あるいはバインダーにより結合する
ことで形成される。
【0060】使用される無機粒子は、液状又はペースト
状の黒色塗布液中で均一に分散でき、黒色無機層の黒さ
が損なわれない限り、種類・粒径・透明性・色等は問わ
ないが、良好な分散安定性を得るために粒径は好ましく
は1μ以下である。尚、無機粒子は、主にマトリックス
形成のために使われるが、黒色塗布液の増粘・チキソ性
付与のためにも使われる。
【0061】具体例としては、1成分乃至多成分系の酸
化物としてケイ酸ガラス(SiO)、ケイ酸アルカリ
ガラス(NaO−SiO)、ソーダ石灰ガラス(N
aO−CaO−SiO)、カリ石灰ガラス(KO−
CaO−SiO)、鉛ガラス(KO−PbO−Si
)、バリウムガラス(BaO−B−Si
)、ホウケイ酸ガラス(NaO−B−Si
)等のガラス類(括弧内は主要成分)やAl
、TiO、ZrO、MgO等、又炭化物とし
てSiC、WC、TiC、TaC、Zrc、BC等、
又窒化物としてSi、BN、TiN、ZrN、A
lN等、酸窒化物としてサイアロン等が、好ましくは1
種又は2種以上組合せで、使用される。なかでも、ソー
ダ石灰ガラスが好ましく使用される。
【0062】液状物は、溶剤のみの場合もあるが、通常
は溶剤及び黒色無機層形成後に固形分として残存するバ
インダーから成る。
【0063】バインダーは、液状物中で溶けた状態の樹
脂或いは分散した状態の樹脂粒子又は無機粒子である。
バインダー用無機粒子は、マトリックス用無機粒子に比
べ融点が低く、含有量が少ない点以外ではマトリックス
用無機粒子と区別されない。
【0064】一方、使用されるバインダー用樹脂は、黒
色塗布液及び黒色無機層の状態で黒色顔料、無機粒子を
良好に分散できる限り、その種類を問わない。黒色樹脂
層の場合のマトリックス又はバインダー用樹脂として例
示したものが、同様に使用できる。ただし、無機層とし
ての物性(硬さ等)及び加工性を確保するため、黒色無
機層中含有量が10重量%以下で使用される。
【0065】黒色樹脂層は塗膜形成性(特に薄膜の場
合)が高いが、ブラスト法等によるパターニング加工性
が低い(塗膜が黒色無機層に比べ柔らかい)のに対し、
黒色無機層はその逆であり黒色樹脂層とは特徴が大きく
異なる。そのため、要求されるメッシュ形状やライン幅
/ライン間隔(開口幅)、視野角、加工精度、加工コス
ト等によって使い分けるとよい。
【0066】使用される溶剤は、黒色顔料、無機粒子、
バインダーを分散又は溶解できる限り、その種類を問わ
ない。黒色樹脂層の場合で例示したものが同様に使用で
きる。
【0067】その他、黒色塗布液の不揮発分濃度、黒色
無機層の厚さ及び塗布方法等は黒色樹脂層の場合と同様
である。
【0068】尚、ここで言う黒色無機層は、黒色顔料以
外(マトリックス又はバインダー)の成分の中で無機成
分が50重量%超である黒色層のことである。又、黒色
顔料以外の成分は黒色無機層中の含有量に関わらず、海
島構造の「海」となっている場合をマトリックス、そう
でない場合をバインダーとして区別した。可塑剤、界面
活性剤等の添加剤は黒色樹脂層の物性を損わない範囲内
で加えてもよい。 (3)黒色金属酸化物(‘黒色金属の酸化物’でなく
‘黒色の金属酸化物’という意味で使用)層の場合も黒
色樹脂層及び黒色無機層の場合同様、金属層に付加(積
層)されたものであり、金属層の一部(表層)を酸化処
理により黒色化したものではない。
【0069】使用される黒色金属酸化物は、十分な黒さ
を有しエッチングが可能であれば、種類・厚さ・形成方
法は問わない。′銅、ニッケル、コバルト、鉄、パラジ
ウム、白金、インジウム、すず、チタン、クロム等の金
属の酸化物の1つ又は2つ以上を組合せたものが適当で
あるが、なかでもエッチング加工性・価格の点で酸化銅
又は酸化すずが好ましい。
【0070】金属酸化物層(多くは絶縁性である)のな
かには、低い導電性を有するもの(酸化すず等)もある
が、良好なシールド性能を得るのは困難であり、金属層
とは目的及び導電性の点で明らかに区別される。
【0071】黒色金属酸化物層の厚さは0.01〜1
μ、好ましくは0.05〜0.5μである。0.01μ
未満ではピンホールも多く黒さも不十分であり、1μ超
では処理コストが高い。
【0072】黒色金属酸化物層は真空蒸着法、スパッタ
リング法、イオンプレーティング法、無電解めっき法、
電気めっき法等の1つ又は2つ以上を組合せた方法で形
成できる。
【0073】第1黒色層を透明接着剤を介して透明基材
に積層する場合、透明接着剤としては、ポリビニルアセ
タール系、アクリル糸、ポリエステル系、エポキシ系、
セルロース系、酢酸ビニル系等の樹脂が拳げられる。接
着剤層の厚みは一般的には1μ以上、好ましくは5〜5
00μ程度である。
【0074】この積層品の透明基材(厚さ2mm、屈折
率1.49、光透過率93%、平均粗さRa40Å)側
から見た第1黒色層の黒化度は、光学濃度(入射角7
゜、正反射を含まない場合)で2.9以上であることが
好ましい。光学濃度が2.9未満では、黒化度が低く最
終的な透視性電磁波シールド材の視認性が悪い(光学濃
度が低いほど金属光沢が強くまぶしい)。光学濃度が
2.9以上では、黒化度は十分高いが、これだけでは視
認性は十分でない。あくまでも、光学濃度2.7以上の
第2黒色層が積層されてはじめて十分な視認性は得られ
る。第2黒色層まで積層された積層品において第1黒色
層の黒化度が光学濃度で4.0を超えると実質的に肉眼
では視認性がそれ以上向上しない。
【0075】透明基材上に直接又は透明接着剤層を介し
て積層された3層(第1黒色層・金属層・第2黒色層)
を同一形状で一致したメッシュ状とするには、3層積層
後にレーザー等で直接加工することもできるが、次のよ
うに通常は(A)ブラスト及び/又はエッチング法、又
は(B)リフトオフ法で加工する。 (A)3層積層後まず、第2黒色層上にメッシュ状のレ
ジスト部を形成する。レジスト部は印刷法、フォトリソ
法等の一般に知られている方法で形成するとよい。
【0076】次に、第2黒色層をレジスト部に対応した
メッシュ状とするが、黒色層の種類に応じた例えば、黒
色樹脂層及び黒色無機層の場合はブラスト法等、黒色金
属層の場合はエッチング(エッチング液にて溶解)等の
方法で加工(非レジスト部を除去)するとよい。尚、メ
ッシュ状の第2黒色樹脂層は、黒色レジストを直接メ
ッシュ状に印刷する、感光性黒色レジストを露光・現
像してメッシュ状とする、ことでも形成できる。 次
に、金属層をレジスト部に対応したメッシュ状とする
が、黒色金属層と同様エッチングにて加工すればよい。
【0077】次に、第1黒色層をレジスト部に対応した
メッシェ状とするが、第2黒色層と同様ブラスト法、エ
ッチング等にて加工すればよい。第1黒色層がカーボン
粒子を含有する第1黒色樹脂層で陽極酸化可能な導電性
(表面抵抗)を有し、金属層が陽極酸化により金属表層
に酸化皮膜が形成される金属(Al等)である場合、第
1黒色樹脂層中のカーボン粒子は陽極酸化により脆くな
り脱落する(これに伴ない樹脂も脱落する)ため、非レ
ジスト部の第1黒色樹脂層の除去法として陽極酸化も有
効である。
【0078】最後に、レジスト部をアルカリ水溶液等の
剥離液に浸漬する等して除去する。
【0079】尚、第1黒色層をブラスト加工した場合
は、非レジスト部の透明基材又は透明接着剤層の表層が
粗化(白化)するため、透明樹脂で被覆し透明化すると
よい。
【0080】ブラスト及びエッチングによる加工条件は
特に限定されず、黒色層及び金属層の種類に応じて適宜
選択すればよい。 (B)3層積層前に透明基材上にメッシュ状とは逆のレ
ジストパターン部を形成し、透明基材及びレジスト上に
3層を積層後、レジスト(及びその上の3層)を剥離す
ることで、透明基材上にメッシュ状の3層だけ残す。レ
ジストパターン部の形成方法・条件及び剥離方法・条件
は(A)の場合と同様である。
【0081】この方法では、3層をメッシュ状に加工す
るのにメッシュ状とは逆パターンのレジスト(及びその
上の3層)を剥離するだけで達成できるため、ブラス
ト、エッチング等の加工が不要となり工程数は大幅に削
減される。その結果(A)よりも加工精度・歩留りが高
くなる。
【0082】但し、レジスト(及びその上の3層)だけ
を剥離、除去するためには、3層の厚さは5μ以下、好
ましくは3μ以下が望ましい。5μ超では加工性が低下
する(非レジスト部透明基材上の3層が一部剥離す
る)。厚さの下限は、加工上は存在せず(薄い程加工性
は高い)、要求されるシールド性能によって決定され
る。尚、この厚さ(5μ以下)にするには第1及び第2
黒色層が薄くても十分な黒化度を確保しやすい黒色金属
酸化物層であることが好ましい。黒色金属酸化物層は、
通常、イオンプレーティング、スパッター、真空蒸着等
の乾式で積層されるが、無電解めっき、電気めっき等の
湿式で行なってもよい。
【0083】このようにして、金属層を黒色層で挟んだ
構成のメッシュ状パターン(アース部は金属層が露出)
を有する透視性電磁波シールド材が作製できる。尚、シ
ールド材をディスプレイ等に設置し使用するにあたって
は、アース部を設ける必要があるが、そのためには第2
黒色層の一部(多くは枠部)を広く知られた方法(ブラ
スト法等)にて除き、金属層(導電部)を露出させれば
よい。
【0084】透視性電磁波シールド材の光透過率は65
%以上、シールド性能は30〜1,000MHzにおい
て40dB以上(500MHzにおいて50dB以上)
であることが好ましい。光透過率が65%未満では暗
く、シールド性能が40dB未満(30〜1000MH
z)では実用レベルでない。
【0085】上記製造方法を透明フィルムに適用し透視
性電磁波シールドフィルムを作製後、必要に応じて透明
接着剤を介してディスプレイパネル又は透明基板に貼り
合わせ透視性電磁波シールドパネルを作製することがで
きる。この際、使用される透明フィルムとしては、長尺
物として、ロール状に連続処理できるものが望ましい。
たとえばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ
イミド(PI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボ
ネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミ
ド、アクリル、セルロースプロピオネート(CP)、セ
ルロースアセテート(CA)などの厚みが5〜300μ
程度のプラスチックフィルムなどが好ましく用いられ
る。
【0086】次に、本発明で得られる透視性電磁波シー
ルド材の一例(第1黒色層が黒色顔料を分散含有する第
1黒色樹脂層、金属層が金属箔層、第2黒色層が黒色顔
料又は黒色染料を分散又は溶解含有する第2黒色樹脂層
である場合)を第1図で説明する。
【0087】第1図はシールド材の断面構成を示したも
ので、第1黒色樹脂層3と第2黒色樹脂層5が金属箔層
4を挟んで相対し同一で一致したメッシュ状となってい
る。
【0088】透明基材1と第1黒色樹脂層3とが透明な
接着剤2を介して貼着されている。接着剤を用いないで
透明基材と第1黒色樹脂層とが直接貼着されていてもよ
い。この場合は、たとえば透明基材上に溶融した又は溶
液状の黒色樹脂をロール、スプレー等の手段で塗布、乾
燥することによって達成される。
【0089】以下実施例をもって具体的に説明する。
【0090】
【実施例1】大同化成工業(株)製黒色顔料(酸化鉄微
粉)「鉄黒P0023」を、電気化学工業(株)製ポリ
ビニルブチラール(PVB)「#6000−C」のアル
コール(エタノール)溶液中に均一分散し黒色塗布液と
した(塗布液組成(重量部);酸化鉄/PVB/エタノ
ール=50/100/1850)。
【0091】この塗布液を福田金属箔粉工業(株)製電
解銅箔「CF T9 SV」(12μ)の一方の面上に
塗布、乾燥して第1黒色樹脂層(10μ)とし、この塗
膜面と東レ(株)製ポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルム「ルミラー」をアクリル系接着剤を介して
貼り合せ積層品とした。
【0092】この積層品(銅箔側)に第1黒色層及び金
属層を加工するためのレジストである日本ポリテック
(株)製黒色フォトレジスト「NPR−60/5CE
R」を塗布後(酸化鉄、乾燥塗膜中13%)、プリベー
ク、露光、現像、ポストベークして、レジストパターン
(第2黒色樹脂層、厚さ20μ、格子状、ライン幅20
μ、ライン間隔180μ)を形成した。
【0093】この黒色レジストパターン形成品をエッチ
ング液(20%塩化第二鉄/1.75%塩酸水溶液)中
に浸漬し、非レジスト部の銅箔層を溶解除去、更にサン
ドブラスト法にて第1黒色樹脂層を除去後、アクリル系
塗料を塗布乾燥して透視性電磁波シールド材(パターン
形状及びライン幅、間隔はレジストパターンと同じ)を
作製した。
【0094】この電磁波シールド材は、シールド性能が
65dB(500MHz)であり、透視性は光透過率が
75%であり、第1黒色層及び第2黒色層の黒化度が高
く、ディスプレイに対面した側の反射もなく視認性は極
めて良好であった。
【0095】
【実施例2】実施例1の第2黒色層において、黒色レジ
ストパターン(第2黒色樹脂層)の代りに酸化鉄微粉を
分散含有するソーダ石灰ガラス系無機層(第2黒色無機
層、10μ)、更にレジストパターン(厚さ10μ)を
形成し、サンドブラスト法にて第2黒色無機層を加工
(パターニング)した。
【0096】その後、金属層及ぴ第1黒色樹脂層を実施
例1同様にエッチング及びサンドブラスト法にて加工
(パターニング)し透視性電磁波シールド材を作製し
た。この電磁波シールド材は、実施例1同様各性能とも
良好であった。
【0097】
【実施例3】実施例1の第2黒色層において、黒色レジ
ストパターン(第2黒色樹脂層)の代りに酸化銅層(第
2黒色金属酸化物層、更にレジストパターンを形成し、
エッチングにて第2黒色金属酸化物層及び金属層を加工
(パターニング)した。
【0098】その後、第1黒色樹脂層を実施例1同様に
サンドブラスト法にて加工(パターニング)し透視性電
磁波シールド材を作製した。この電磁波シールド材は、
実施例1同様各性能とも良好であった。
【0099】
【実施例4〜6】実施例1〜3の第1黒色層において、
黒色顔料を含有する樹脂層(第1黒色樹脂層)の代り
に、酸化鉄微粉を含有するソーダ石灰ガラス系無機層
(第1黒色無機層)を形成した。
【0100】それ以外は、実施例1〜3同様に加工(パ
ターニング)し透規性電磁波シールド材を作製した。こ
の電磁波シールド材は、実施例1同様各性能とも良好で
あった。
【0101】
【実施例7〜9】実施例1〜3の第1黒色層において、
黒色顔料を含有する樹脂層(第1黒色樹脂層)の代り
に、酸化銅層(第1黒色金属酸化物層)を形成した。
又、実施例1〜6の第1黒色層(第1黒色樹脂層又は第
1黒色無機層)の加工(パターニング)法において、サ
ンドブラスト法の代りにエッチングにて加工し透視性電
磁波シールド材を作製した。この電磁波シールド材は、
実施例1同様各性能とも良好であった。
【0102】尚、実施例4〜9の第1黒色層、金属層、
第2黒色層の組合せについては表1に示した。
【0103】
【実施例10】実施例1の第2黒色層において、第2黒
色樹脂層に含まれる黒色顔料(酸化鉄徴粉)の代りに黒
色染料(含金属酸性染料)を用いて透視性電磁波シール
ド材を作製した。
【0104】この電磁波シールド材は、実施例1に比べ
視認性が若干劣った(実施例1が‘極めて良好’であっ
たのに対し、‘良好’であった)が、それ以外の各性能
は同等であった。
【0105】
【実施例11】実施例1の金属層において、銅箔(12
μ)の代りにアルミ箔(15μ)を用いて透視性電磁波
シールド材を作製した。
【0106】この電磁波シールド材は、実施例1に比べ
シールド性能が若干劣った(実施例1が‘極めて良好’
であったのに対し、‘良好’であった)が、それ以外の
各性能は同等であった。これにより、軽量且つ安価な電
磁波シールド材とすることができた。
【0107】
【実施例12】実施例1の基材において、PETフィル
ムの代りにアクリル(PMMA)板を用いて透視性電磁
波シールド材を作製した。この電磁波シールド材は、実
施例1同様各性能とも良好であった。
【0108】
【実施例13】ポリカーボネート(PC)フィルム上
に、イオンプレーティング(IP)法にて順にIP酸化
銅(第1黒色金属酸化物層0.5μ)、IP銅(金属層
2μ)、IP酸化銅(第2黒色金属酸化物層0.5μ)
を形成し、更にレジストパターンを形成後エッチングに
て3層ごと加工(パターニング)し透視性電磁波シール
ド材を作製した。
【0109】この電磁波シールド材は、実施例1に比べ
シールド性能が若干劣った(実施例1が‘極めて良好’
であったのに対し、‘良好’であった)が、それ以外の
各性能は同等であった。
【0110】これにより、パターン解像度及び外観完成
度の高い電磁波シールド材を高い歩留りで作製できるよ
うになった。
【0111】
【実施例14】実施例1の金属層において、銅箔(12
μ)の代りに無電解銅めっきにて無電解銅(金属層2
μ)を形成し透視性電磁波シールド材を作製した。
(尚、無電解銅は、PETフィルムの片面に形成してお
いた第1黒色樹脂層に対しめっき触媒を付与後無電解銅
めっきにて形成した。)この電磁波シールド材は、実施
例1に比べシールド性能が若干劣った(実施例1が‘極
めて良好’であったのに対し、‘良好’であった)が、
それ以外の各性能は同等であった。
【0112】
【実施例15】実施例1の第1黒色層において、酸化鉄
微粉を分散含有する黒色樹脂層の代りに、カーボン
(主にグラファイト)粒子を樹脂溶液中に分散した導電
性塗料(日本黒鉛工業製「エブリオーム101S」)を
塗布・乾燥、又は透明樹脂(電気化学工業(株)製ポ
リビニルブチラール(PVB)「#6000−C」塗膜
を形成、この塗膜を黒色の還元パラジウム(Pd)コロ
イド分散液(奥野製薬工業(株)「OPC80キャタリ
ストM」)中に浸漬(常温で30分間)して黒色化、更
に導体化処理(奥野製薬工業(株)「セレクターA」及
び「セレクターB」の混合水溶液中に常温で15分間浸
漬した)、必要に応じて乾燥して導電性黒色樹脂層(第
1黒色樹脂層)を形成後、銅箔(12μ)の代りに直接
電気銅めっきにて電気銅(金属層2μ)を形成し透視性
電磁波シールド材を作製した。
【0113】これらの電磁波シールド材は、実施例1に
比べシールド性能が若干劣った(実施例1が‘極めて良
長好’であったのに対し、‘良好’であった)が、それ
以外の各性能は同等であった。
【0114】尚、の場合は、第1黒色樹脂層中の黒色
成分(Pdコロイド粒子)だけをエッチング液等で抽出
除去することでも、(抽出除去部のみ透明化するため)
同様の透視性電磁波シールド材が作製できる。
【0115】
【実施例16、17】実施例13の格子状パターン(ラ
イン幅20μ、ライン間隔180μ、開口率81%)の
開口率をそのままにしてライン幅及びライン問隔を1/
2倍(実施例16)、1/4倍(実施例17)と狭くし
て、透視性電磁波シールド材を作製した。
【0116】これらの電磁波シールド材(実施例13、
16、17)には、「ライン間隔(開口幅)が狭い程、
シールド性能は高い」傾向が見られた。
【0117】
【実施例18】実施例13の格子状パターンの開口率を
上げ、ライン間隔・幅を狭くして透視性電磁波シールド
材(ライン幅3μ、ライン間隔45μ、開口率87%)
を作製した。
【0118】この電磁波シールド材は、実施例13に比
べ透視性(光透過率)及びシールド性能が優れていた。
【0119】
【実施例19】実施例13と同一の透規性電磁波シール
ド材をリフトオフ法にて作製すべく、フィルム上にメッ
シュ状とは逆のレジストパターンを形成してから実施例
13と同様に3層を積層後、剥離液中に浸漬しレジスト
(及びその上の3層)を剥離、除去した。
【0120】この電磁波シールド材は、実施例13より
外観完成度(加工精度)が優れていた(それ以外の各性
能は同等であった)。更に、実施例13より工程数が大
幅に減り歩留りも向上したことで安価品とすることがで
きた。
【0121】
【比較例1】実施例1の第2黒色樹脂層を形成しない揚
合で、ディスブレイに対面する側は金属光沢をしており
ディスプレイへの若干の反射が見られた。結果として、
実施例1に比べ視認性が劣っていた。
【0122】
【比較例2】比較例1の第1黒色樹脂層に含まれる黒色
顔料(酸化鉄微粉)の代わりに黒色染料(含金属酸性染
料)を用いた揚合で、比較例1同様の問題があるばかり
か、比較例1より第1黒色樹脂層の黒化度が劣ってい
た。結果として、実施例1に比べ、視認性が著しく劣っ
ていた。
【0123】
【比較例3】実施例13の格子状パターンの開口率をそ
のままにして、ライン幅及びライン間隔を2倍に広くし
た(ライン幅40μ、ライン間隔360μ、開口率81
%)場合で、実施例13に比べシールド性能が著しく劣
っていた。
【0124】
【比較例4、5】実施例1の格子状パターンの開口率を
そのままにして、ライン幅及びライン間隔を2倍(比較
例4)、20倍(比較例5)に広くした場合で、これら
のシールド材(実施例1、比較例4、5)には、「ライ
ン間隔(開口幅)が広い程、シールド性能は低い」傾向
が見られた。
【0125】
【表1】
【0126】
【表2】
【0127】
【表3】 注1):島津製作所製 分光分析装置「UV−240」
波長550nmにおける光透過率(%);80%以上
(◎)、80%未満65%以上(○)、65%未満50
%以上(△)、50%未満(×) 注2):村上色彩技術研究所製 測色分光光度計「CM
S−35SP」光学濃度(入射角7゜、正反射を含まな
い場合);2.9以上(○)、2.9未満2.7以上
(△)、2.7未満(×) 注3):黒化度や実際にディスプレイの前面に配置した
(第2黒色層がディスプレイに対面するように)際の反
射等を総合評価した。 極めて良好(◎);第1黒色層及び第2黒色層の黒化度
は十分高く、反射は全く気にならない。 良好 (○);第1黒色層の黒化度は十分高く、第
2黒色層の黒化度はやや低いが、反射は殆ど気にならな
い。 やや不良 (△);第1黒色層の黒化度は十分高いが、
第2黒色層の黒化度がかなり低いため、反射は多少気に
なる。 不良 (×);第1黒色層及び第2黒色層の黒化度
はかなり低いため、反射はかなり気になる。 注4):アドバンテスト製 電磁波シールド性能測定装
置「TR−17301」500MHzにおける電界シー
ルド性能(dB);60dB以上(◎)、60dB未満
50dB以上(○)、50dB未満30dB以上
(△)、30dB未満(×)
【0128】
【発明の効果】本発明は次の効果を有する。 (1)パターン設計の制約が小さい。 (2)透明基材側の黒色パターン(第1黒色層)の黒化
度及び解像度が高く、又反対側(第2黒色層)も金属光
沢がないため視認性が極めて良好。長期的にも安定。 (3)アースリード線との接続が容易。 (4)金属層が金属箔の場合特に導電性が高く、シール
ド効果が高い(開口率を高く設定できるため、光透過率
が高い)。長期的にも安定。 (5)金属層を黒色層でサンドイッチした構成であるた
め、保護効果により高温高湿下でも金属層の性能低下が
ない(電磁波シールド性能が安定)。 (6)視野角が広い。 (7)長尺物(ロール状)の透視性電磁波シールドフィ
ルムから欠陥部分を回避しながら各種サイズを切出し透
明基板に貼り合せる為歩留りが高い。 (8)曲面のシールドも可能。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透視性電磁波シールド材の1例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 透明基材 2 接着剤(透明) 3 第1黒色層(第1黒色樹脂層) 4 金属層(金属箔層) 5 第2黒色層(第2黒色樹脂層) 6 ディスプレイ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月10日(1999.12.
10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正内容】
【0068】尚、ここで言う黒色無機層は、黒色顔料以
外(マトリックス又はバインダー)の成分の中で無機成
分が50重量%超である黒色層のことである。又、黒色
顔料以外の成分は黒色無機層中の含有量に関わらず、海
島構造の「海」となっている場合をマトリックス、そう
でない場合をバインダーとして区別した。可塑剤、界面
活性剤等の添加剤は黒色無機層の物性を損わない範囲内
で加えてもよい。 (3)黒色金属酸化物(‘黒色金属の酸化物’でなく
‘黒色の金属酸化物’という意味で使用)層の場合も黒
色樹脂層及び黒色無機層の場合同様、金属層に付加(積
層)されたものであり、金属層の一部(表層)を酸化処
理により黒色化したものではない。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA00B AA00D AA17B AA17D AA23 AB01C AB17 AB33 AK01B AK01D AK25G AK42 AT00A BA04 BA07 BA10A BA10D CA13 CB00 DC16B DC16D EC182 EH46 EH662 EH712 EJ152 EJ52 GB41 HB00B HB00D JA20 JD08 JG01 JL10B JL10D JN01 JN01A YY00 YY00B YY00D 5E321 BB23 BB25 BB41 CC16 GG05 GH01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基材上に直接又は透明接着剤層を介
    して、同一メッシュ状の第1黒色層・金属層・第2黒色
    層が順に一致して積層され,必要に応じて第2黒色層の
    一部が除去されたことを特徴とする透視性電磁波シール
    ド材。
  2. 【請求項2】 メッシュが格子状であり、該格子状パタ
    ーンのライン幅が50μ以下、ライン間隔(開口幅)が
    200μ未満、ライン厚みが50μ以下であることを特
    徴とする請求項1記載の透視性電磁波シールド材。
  3. 【請求項3】 第1黒色層及び第2黒色層が黒色金属酸
    化物層であることを特徴とする請求項1記載の透視性電
    磁波シールド材。
  4. 【請求項4】 透明基材上に直接又は透明接着剤層を形
    成後、順に黒色樹脂層、黒色無機層、黒色金属酸化物
    層のいずれかである第1黒色層、金属層、黒色樹脂
    層、黒色無機層、黒色金属酸化物層のいずれかである第
    2黒色層を形成し、更にメッシュ状のレジスト層を設
    け、レジスト層で保護されていない第1黒色層、金属
    層、第2黒色層をサンドブラスト法及び/又はエッチン
    グ液による溶解、により除去しレジスト層に対応したメ
    ッシュ状パターンとし、必要に応じてレジスト層を剥離
    及び/又はメッシュ状パターン側(透明基材の反対側)
    を透明樹脂で被覆することを特徴とする透視性電磁波シ
    ールド材の製造方法。
  5. 【請求項5】 金属層が、表面抵抗10Ω/□以下の第
    1黒色層を直接電気めっきして形成されたことを特徴と
    する請求項4記載の透視性電磁波シールド材の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 黒色金属酸化物層が、イオンプレーティ
    ング、スパッター、真空蒸着、無電解めっき、電気めっ
    き、のいずれか又は2つ以上を組合せた方法で形成され
    たことを特徴とする請求項4記載の透視性電磁波シール
    ド材の製造方法。
  7. 【請求項7】 透明基材上にメッシュ状とは逆のレジス
    トパターンを形成し、その上(透明基材部及びレジスト
    部表面)に順に第1黒色層・金属層・第2黒色層を形成
    後、レジストを剥離することでレジスト部表面の第1黒
    色層・金属層・第2黒色層だけを除去する(リフトオフ
    法)ことを特徴とする透視性電磁波シールド材の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 第1黒色層及び第2黒色層が黒色金属酸
    化物層であることを特徴とする請求項7記載の透視性電
    磁波シールド材の製造方法。
  9. 【請求項9】 第1黒色層・金属層・第2黒色層をあわ
    せた厚さ(ライン厚み)が5μ以下であることを特徴と
    する請求項7記載の透視性電磁波シールド材の製造方
    法。
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