JP2000223063A - 質量分析装置用イオン化装置 - Google Patents

質量分析装置用イオン化装置

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JP2000223063A
JP2000223063A JP11022888A JP2288899A JP2000223063A JP 2000223063 A JP2000223063 A JP 2000223063A JP 11022888 A JP11022888 A JP 11022888A JP 2288899 A JP2288899 A JP 2288899A JP 2000223063 A JP2000223063 A JP 2000223063A
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ionization
reaction gas
ionization method
chamber
conduit
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JP11022888A
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Takashi Uchida
剛史 内田
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化学イオン化法と電子衝撃イオン化法の双方
を使用する質量分析装置用のイオン化装置において、イ
オン化室の取り替えを容易にするとともに、化学イオン
化法から電子衝撃イオン化法に切り替えた後も速やかに
電子衝撃イオン化法による高精度の分析を行うことがで
きるようにする。 【解決手段】 インタフェイス部12の導管14と、真
空チェンバ10に接続した吸引管21と、反応ガス供給
管23とを三方弁22で接続する。化学イオン化法の際
は、反応ガス供給管23と導管14とを接続する。これ
により、反応ガスが導管14を通してイオン化室11内
に供給される。一方、電子衝撃イオン化法の際は、導管
14と吸引管21とを接続する。これにより、導管14
内に残留する反応ガス等が差圧により高真空である真空
チェンバ10内部に吸引・排除される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は質量分析装置などに
利用されるイオン化装置に関し、更に詳しくは、化学イ
オン化の際にイオン化室に反応ガスを導入するための反
応ガス導入部に関する。
【0002】
【従来の技術】質量分析装置は、イオン源にて気体状の
試料分子をイオン化し、そのイオンを質量数(質量m/
電荷数z)に応じて分離して検出する構成を有する。試
料分子をイオン化する方法としては、化学イオン化法
(Chemical Ionization=CI)、負化学イオン化法(N
egative Ion Chemical Ionization=NCI)や電子衝
撃イオン化法(Electron Impact Ionization=EI)等
が用いられている。
【0003】図3は、化学イオン化法による従来のイオ
ン化装置を用いた質量分析装置の概略構成図である。イ
オン化室51、イオンレンズ52、四重極フィルタ5
3、検出器54等は真空チェンバ50中に配置されてお
り、真空チェンバ50は真空排気ポンプ55により高真
空状態に維持される。イオン化室51には試料ガスを導
入する試料ガス流路60とメタン、イソブタン等の反応
ガスを導入するための反応ガス流路61とが接続されて
いる。
【0004】上記質量分析装置では、試料分子を含む試
料ガスが試料ガス流路60を通して、そして反応ガスが
反応ガス流路61を通して、それぞれイオン化室51へ
導入される。反応ガスに含まれる反応ガス分子はイオン
化室51内で電子流(図3中ではeで示している)と衝
突してイオンを生じ、このイオンが更に反応ガス分子と
反応して反応イオン(例えばCH 、(CH)
等)が生成される。生成された反応イオンは試料分子と
化学反応し、その結果、試料分子がイオン化される。イ
オン化室51内で生成した試料イオンはイオン化室51
から飛び出て、適当な電圧が印加されているイオンレン
ズ52により収束及び加速された後に四重極フィルタ5
3に導入される。四重極フィルタ53には直流電圧と交
流電圧とを重畳した電圧が印加されており、その電圧に
応じた特定の質量数を有するイオンのみが四重極フィル
タ53を通り抜けて検出器54に到達する。
【0005】このような化学イオン化法では、発生した
試料イオンが過剰な内部エネルギを持たないので開裂を
生じにくい。そのため、元の試料分子の質量に近いイオ
ンを検出器54で検出することができ、試料分子の分子
量を推定するのに有用である。
【0006】負化学イオン化法は電気陰性度の高い試料
に選択的に高感度であるため、負イオン化傾向の高い試
料の微量定量分析等に用いられる。
【0007】一方、電子衝撃イオン化法では反応ガスを
使用せず、試料ガスに電子を衝突させて試料ガスを直接
イオン化する。このような電子衝撃イオン化法では一般
に試料ガスが開裂してフラグメントイオンを生じる。こ
のフラグメントイオンは、試料ガスの構造を推定するの
に有効である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】電子衝撃イオン化法で
は上記の通り反応ガスを使用しないため、図4に示すよ
うに反応ガス流路を持たないイオン化室56を使用す
る。従って、イオン化法を化学イオン化法から電子衝撃
イオン化法に変える際(又はその逆の際)にはイオン化
室51,56を取り替える必要がある。なお、この点に
関しては負化学イオン化法から電子衝撃イオン化法に
(又はその逆に)変える場合も同じであるので、以下の
説明における「化学イオン化法」には負化学イオン化法
を含むものとする。化学イオン化法用のイオン化室51
と反応ガス流路61とは図5に示すように着脱可能なチ
ューブ66により接続されているが、イオン化室51,
56取り替えの際にはこのチューブ66を取り外す(又
は取り付ける)という面倒な作業が必要となる。
【0009】化学イオン化法と電子衝撃イオン化法の双
方で同じイオン化室を使った場合でも、化学イオン化法
から電子衝撃イオン化法に切り替えた後は反応ガス流路
内に残留する反応ガスがバックグラウンドとなり、電子
衝撃イオン化法による分析が安定するまでに時間がかか
るという問題がある。
【0010】本発明はこのような課題を解決するために
成されたものであり、その目的とするところは、化学イ
オン化法と電子衝撃イオン化法の双方を使用する質量分
析装置用のイオン化装置において、イオン化室の取り替
えを容易にするとともに、化学イオン化法から電子衝撃
イオン化法に切り替えた後も速やかに電子衝撃イオン化
法による高精度の分析を行うことのできるイオン化装置
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明に係る質量分析装置用イオン化装置
は、 i)イオン化室内に試料ガスを導入するためにイオン化
室に設けられた開口に連通する導管(a)と、イオン化
室を囲う真空室の内部(b)と、イオン化室内に供給す
るガスの供給源(c)とを三方弁で接続し、 ii)その三方弁により、 A)ガス供給源(c)と開口連通導管(a)との接続
と、 B)開口連通導管(a)と真空室内部(b)との接続
と、を切り替えることができるようにした、ことを特徴
とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】化学イオン化法で分析を行う場合
は、三方弁により上記A)のようにガス供給源(c)と
開口連通導管(a)とを接続する。ガス供給源として反
応ガス供給源を用いることにより、反応ガスが開口連通
導管を通してイオン化室内に供給される。イオン化室内
に導入された反応ガスは前述の通り電子流によりイオン
化され、同じく開口を通じて(通常は、カラム先端よ
り)イオン化室内に導入される試料ガスと接触して試料
ガスをイオン化する。
【0013】一方、電子衝撃イオン化法で分析を行う場
合は、三方弁により上記B)のように開口連通導管
(a)と真空室内部(b)とを接続する。これにより、
開口連通導管内に残留する反応ガス等が、差圧により高
真空である真空室内部の方に吸引され、開口連通導管内
から排除される。分析の間に三方弁はそのままとしても
よいが、反応ガス等が排除された頃に閉じてもよい。但
し、分析中に閉じるとイオン化室内の圧力やバックグラ
ウンドノイズのレベルが変化する可能性があるので、こ
の場合は分析が開始する前に閉じることが望ましい。
【0014】
【発明の効果】本発明に係るイオン化装置では、化学イ
オン化法用のイオン化室と電子衝撃イオン化法用のイオ
ン化室を取り替える際、反応ガス流路を付け替える必要
がないため、イオン化室の取り替えが容易となり、短時
間で済むようになる。
【0015】また、化学イオン化法の後に電子衝撃イオ
ン化法で分析を行ったとしても、イオン化室内と開口連
通導管内の反応ガスは速やかに排除されるため、短時間
で高精度の電子衝撃イオン化法による分析を開始するこ
とができる。更に、次の効果も重要なものである。通
常、開口連通導管は、試料ガスを吸着させることなくイ
オン化室に送り込むために加熱されている。従って、反
応ガスも開口連通導管の内壁に吸着されることなく、ほ
とんどが真空室に吸引され、排出されるようになる。こ
れらにより、本発明に係るイオン化装置は、特に微量成
分を分析する際に大きな効果を有する。
【0016】
【実施例】本発明の一実施例を図1により説明する。図
1は質量分析装置のイオン化装置の部分を示したもの
で、質量分析装置の真空チェンバ10の内部にイオン化
室11が配置され、イオン化室11にはインタフェイス
部12が接続されている。インタフェイス部12はイオ
ン化室11の開口13に接続された導管14から成り、
その導管14内にはクロマトグラフのカラム15の先端
部16が挿入されている。カラム15の先端部16はフ
ェルール17及びナット18により導管14の入口で固
定されている。
【0017】導管14には反応ガス導入管20が、ま
た、真空チェンバ10には吸引管21が、それぞれ接続
され、反応ガス導入管20及び吸引管21は三方弁22
を介して反応ガス供給管23と接続されている。
【0018】このような本実施例の質量分析装置で化学
イオン化法により分析を行う場合は、図2(a)のよう
に、反応ガス供給管23と反応ガス導入管20とを接続
するように三方弁22を切り替える。これにより、反応
ガスは反応ガス供給管23,反応ガス導入管20、イン
タフェイス部12の導管14を通ってイオン化室11に
導入される。反応ガスはそこで図示せぬ電子源から放射
される電子流によりイオン化され、カラム先端部16を
通ってイオン化室11内に(キャリヤガスに運ばれて)
導入される試料ガスと接触してそれをイオン化する。
【0019】次に、電子衝撃イオン化法により試料ガス
をイオン化し、分析を行う場合は、図2(b)のよう
に、反応ガス導入管20と吸引管21とを接続するよう
に三方弁22を切り替える。これにより、インタフェイ
ス部12の導管14内に残留する反応ガスは、真空チェ
ンバ10内の高真空により速やかに吸引され、排除され
る。また、インタフェイス部12は図示せぬヒータによ
り加熱されているため、反応ガスは導管14の内壁に吸
着することもほとんどなく、最大限排出される。これに
より、電子衝撃イオン化法ではバックグラウンドの少な
い高精度の分析を行うことができる。
【0020】なお、上記説明で既に分かる通り、本発明
に係るイオン化装置では、イオン化室11を化学イオン
化法用のものと電子衝撃イオン化法用のものとで取り替
えてもよいし、両方法で共通に用いることのできるイオ
ン化室を用いてもよい。
【0021】本発明は、図6に示すように、多種類の反
応ガスを用いる場合や、標準試料を用いて校正を行う場
合にも好適に利用することができる。この場合、各種反
応ガス源や標準試料源毎の分岐管に開閉弁V1〜V3を
設けるとともに、それらと三方弁22との間の配管内の
残留ガスを排除するためのポンプ31及び開閉弁V0を
設ける。これらの弁V0〜V3は手動により切り替えて
もよいが、自動切り替えとし、切り替えタイミング(遅
延時間)を予め適切に定めておくことにより、誤操作も
防止でき、異種ガスの混合も最小限に押さえることがで
きるようになる。なお、自動切替の場合、三方弁22が
インタフェイス部12の導管14と真空チェンバ10と
の接続状態(図2(b))であって、かつ、ポンプ31
の開閉弁V0以外の弁(V1〜V3)がすべて閉鎖状態
であれば、ポンプ31の弁V0を自動的に開くようにし
ておく。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である質量分析装置のイオ
ン化装置の部分の概略構成図。
【図2】 実施例のイオン化装置の2種の三方弁の動作
状態を示す接続図。
【図3】 化学イオン化法によるイオン化装置を備える
質量分析装置の概略構成図。
【図4】 電子衝撃イオン化法によるイオン化装置を備
える質量分析装置の概略構成図。
【図5】 従来のイオン化装置の概略構成図。
【図6】 本発明の別の実施例のイオン化装置の構成を
示す接続図。
【符号の説明】
10…質量分析装置の真空チェンバ 11…イオン化室 12…インタフェイス部 13…開口 14…導管 15…クロマトグラフカラム 16…カラムの先端部 17…フェルール 18…ナット 20…反応ガス導入管 21…吸引管 22…三方弁 23…反応ガス供給管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン化室内に試料ガスを導入するため
    にイオン化室に設けられた開口に連通する導管と、イオ
    ン化室を囲う真空室の内部と、イオン化室内に供給する
    ガスの供給源とを三方弁で接続し、該ガス供給源と上記
    開口連通導管との接続と、上記開口連通導管と真空室内
    部との接続とを切り替えることができるようにしたこと
    を特徴とする質量分析装置用イオン化装置。
JP11022888A 1999-01-29 1999-01-29 質量分析装置用イオン化装置 Pending JP2000223063A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102393418A (zh) * 2011-09-23 2012-03-28 聚光科技(杭州)股份有限公司 一种应用于质谱分析的进样装置及方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102393418A (zh) * 2011-09-23 2012-03-28 聚光科技(杭州)股份有限公司 一种应用于质谱分析的进样装置及方法
CN102393418B (zh) * 2011-09-23 2013-07-10 聚光科技(杭州)股份有限公司 一种应用于质谱分析的进样装置及方法

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