JP2000214182A - ウエハテスト用プロ―ブカ―ド - Google Patents
ウエハテスト用プロ―ブカ―ドInfo
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Abstract
ットとの安定した電気的接触が得られるプローブカード
を提供する。 【解決手段】 基板2に対してほぼ垂直に取り付けられ
たプローブ針1の先端部分1aを半導体ウエハ100の
電極パッド100aに押圧し、先端部分1aとパッド1
00aを電気的接触させて、半導体ウエハ100の動作
をテストするウエハテスト用プローブカードにおいて、
プローブ針1は、プローブ針1の根元側部分1bと先端
部分1aとをそれぞれ案内板3、4により保持するとと
もに、案内板3で保持されている先端部分1aの直径に
比べて、プローブ針1の根元側部分1bと中央部1cの
直径を細く構成する。
Description
ローブカード、特に半導体集積回路や液晶表示デバイス
の電気的諸特性を測定する垂直式プローブカードに関す
るものである。
を構成する端子(ボンディングパッド)数が増加し、1
チップあたりの電極パッドが増加する傾向にある。半導
体集積回路や液晶表示デバイスの電気的諸特性を測定す
るウエハテスト用プローブカードとして、従来はプロー
ブ針を水平に配置し、先端を直角に曲げてプローブ針の
先端部分をテストパッドに接触させるいわゆるカンチレ
バー方式のプローブカードが用いられていた。この方式
のプローブカードは先端に向かって次第に細くなるよう
にテーパ加工したタングステン針からなるプローブ針の
太い側の端部を基板に対してほぼ水平に取り付け、その
先端をほぼ直角に曲げることによってその先端がボンデ
ィングパッドに接触できるようにして構成されている。
しかしながら、ボンディングパッド数の増加やパッドピ
ッチの縮小に対して、上述のカンチレバー方式では対応
できないようになってきている。このようなパッド数の
増加、パッドピッチの縮小に対して、半導体の動作テス
ト技術(プローブカード組立技術)も対応が要求され、
プローブカードのプローブ針数や針立て密度を増加でき
る構造を工夫する必要がある。プローブカードのプロー
ブ針数を増加する手段としては、弾性変形可能な極細の
プローブ針を被測定半導体に対してほぼ垂直に実装した
垂直式のプローブカードが提案されている。プローブ針
を垂直に配置することで、従来のカンチレバー方式にお
けるプローブ針の水平部分が無くなるため、プローブカ
ードの構造が簡単にでき、針立て密度を向上することが
できる。しかしながらこの垂直配置のプローブカードに
もいくつかの問題点があり、この問題点に対していろい
ろな工夫がなされている。
5382号公報に開示されている方法では、図8に示す
ように、固定基板11に接着剤11a等で固定されたプ
ローブ針10の先端部分を2枚の案内板12、13で保
持するとともに、案内板12、13の位置を互いに少し
スライドさせてプローブ針先端部分を拘束することによ
り、位置決め精度を高めながら被測定対象との垂直性を
維持する方法が開示されている。プローブ針先端位置を
案内板で指定する上記のような方法は、特開平6−82
481号公報、および特開平8−285890号公報等
にも記載されている。
公報に開示された方法ではプローブ針先端部分で案内板
2枚を相対変位させてプローブ針先端部分を拘束するた
め、プローブ針先端の位置精度は向上するが、プローブ
針先端部分の動きも拘束されるため、半導体のボンディ
ングパッドに対して接触したとき、プローブ針とボンデ
ィングパッド材料とが相対滑りし難いため、例えばボン
ディングパッドの材料がアルミ合金であった場合にはそ
の表面酸化皮膜が効率的に破れずに、プローブ針の先端
とボンディング材料の間で電気的接触抵抗が増大して、
正しく半導体の動作テストができない場合があった。
ードにおいてはプローブ針とテストパッドの接触で発生
する反力が、プローブ針の長手方向に対して直角に働く
ため、プローブ針を湾曲させやすく、この結果プローブ
針の先端部分とテストパッドの相対滑りが5〜10g程
度と比較的小さな力で発生する。これに対して垂直配置
のプローブカードにおいてはプローブ針の先端とテスト
パッドの接触で発生する反力の方向とプローブ針の軸方
向とが一致するため、プローブ針の先端部分とテストパ
ッド材料とを相対変位させるためにはプローブ針を座屈
変形させる必要がある。プローブ針を座屈させるための
力は、プローブ針の針径によっても違うが、10〜10
0gと非常に大きい。従来、プローブ針はテストパッド
の開口(小さなもので80ミクロン角)を考慮して、先
端の直径が30ミクロン程度以下にする必要があるがこ
のように小さな針先端がテストパッドに接触する際、テ
ストパッドに対して過大な接触応力が発生するためテス
トパッドを破壊してしまう問題もあった。これに対して
は特開昭64−35382号公報に開示されているよう
に、プローブ針の根元部分および先端部分をそれぞれ案
内保持している案内板をそれぞれ同一方向にずらせるこ
とで予めプローブ針を一定方向に湾曲させ、プローブ針
の材料が湾曲しやすいようにしてプローブ針とテストパ
ッドの相対変位をおこしやすくして接触応力を減らそう
とする試みが開示されている。しかしながら、プローブ
針の製造方法はエッチングによって、プローブ針根元部
分から先端部分にかけて次第に細くなるようにいわゆる
テーパ加工されているが、テーパ加工されているため、
曲げ応力がプローブ針先端部分ほど大きい。従ってこの
ようなプローブ針を上記案内板の相対位置をずらせてウ
エハのテストパッドに接触させ、プローブ針全体を座屈
湾曲しても、変形がプローブ針先端部分に集中し、プロ
ーブ先端とアルミパッドの接触部分での回転が発生して
プローブ先端とアルミパッドとの相対滑りが起きなかっ
たり、プローブ針先端部分が曲がってしまうことがあっ
た。
がテーパ加工されており、テーパ加工をする際に、プロ
ーブ針に太さのばらつきがでる。プローブ針の太さのば
らつきがあった場合、最も太いプローブ針が上記2枚の
案内板に強く拘束されるため摩擦でプローブ針の動きが
悪くなる。さらに、案内板の穴を精度良く作っても上記
のように最も太いプローブ針を2枚の案内板が挟むこと
で2枚の穴のピッチが広くなってしまい、他の比較的細
いプローブ針をガイドできなくなってしまうことがあっ
た。
された方法では、案内板を3層構成とし、中間に設けら
れた案内板をわずかにずらせることでプローブ針全体を
湾曲させてプローブ針がテストパッドに接触した時にプ
ローブ針全体をより小さな力で一方向に座屈させる方法
が開示されているが、この方法では案内板の層構成が増
える上、それぞれの案内板の各穴にエッチング等の手法
でプローブ針を支持する構造を形成しているため、プロ
ーブ針を保持する構造が複雑になってしまうという問題
点があった。
プローブ針を保持する2枚の案内板において、プローブ
針側の案内板の穴径を小さく設定することで、測定対象
の電極パッドの削りくずが侵入しないようにしている
が、この場合にも2枚の案内板によりプローブ針の水平
方向の動きが拘束され、プローブ針と上記電極パッドと
の相対滑りが制限され、安定した電気的接触がとれない
場合があった。
密度や針先端位置精度が得やすいが、プローブ針とテス
トパッド材料の相対滑りがしにくい構造であることに対
して、従来の水平配置方式(カンチレバー方式)のプロ
ーブカードは針立て密度を高めることや針先端の位置精
度向上が難しいが、プローブ針とテストパッド材料の相
対滑りがしやすいといったように、それぞれの方式で一
長一短があった。
ためになされたものであり、針立て密度や針先端位置精
度の高い垂直式のプローブカードにおいて、低荷重でも
相対滑りを起こすことができ、テストパットとの安定し
た電気的接触が得られるプローブカードを提供すること
を目的とする。
係るウエハテスト用プローブカードは、基板に対してほ
ぼ垂直に取り付けられたプローブ針の先端部分を半導体
ウエハの電極パッドに押圧し、上記先端部分と上記パッ
ドを電気的接触させて、上記半導体ウエハの動作をテス
トするウエハテスト用プローブカードにおいて、上記プ
ローブ針は、上記プローブ針の根元側部分と先端部分と
をそれぞれ案内板により保持するとともに、上記案内板
で保持されている上記先端部分の直径に比べて、少なく
とも上記根元側部分と上記先端部分との間にある中央部
の直径を細く構成したものである。
用プローブカードは、第1の構成において、上記プロー
ブ針の、案内板で保持されている根元側部分の直径が、
上記中央部の直径に比べて太く構成されているものであ
る。
用プローブカードは、第1または第2の構成において、
上記中央部に最小の直径を有するくびれ部分を設け、上
記くびれ部分の直径d1と上記先端部分の直径d2との
間、および上記先端部分の長さLと上記先端部分を保持
する案内板の厚さhとの間に、 d2/d1≦0.9、L/h>1 なる関係が成立するように構成したものである。
用プローブカードは、第1ないし第3のいずれかの構成
において、上記プローブ針の先端部分を保持する案内板
のガイド穴が、上記ガイド穴の長さ方向に対して、最小
の直径が上記プローブ針の先端部分の直径とほぼ同じで
あるものである。
用プローブカードは、第1ないし第4のいずれかの構成
において、上記プローブ針の先端部分を保持する案内板
のガイド穴の表面に潤滑膜を施したものである。
は本発明の実施の形態1による垂直式プローブカードの
主要部を示す構成図であり、図1(a)は座屈前の、図
1(b)は座屈後の様子を示している。図において、1
はプローブ針、2は基板、3、4は案内板、100は半
導体、100aはボンディングパッドである。
る半導体100のボンディングパッド100aに接触す
るプローブ針1は、一般的にタングステンやタングステ
ン合金等あるいはパラジウムやパラジウム合金でできて
おり、その一端は半導体をテストするコンピュータと接
続するための基板2のスルーホールにハンダ2aによっ
て電気的に接続固定されている。上記基板2の下部分に
設けられ、上記プローブ針1を案内し、位置決めするた
めの2枚の案内板3および4において、案内板3は上記
プローブ針1の根元に近い部分(先端部分に対し基板に
取り付けられる側を指す。以下、根元側部分と記す)1
bを保持しており、プローブ針の先端部分がテストパッ
ドに接触することで生じるプローブ針の座屈により発生
する曲げ応力を上記ハンダ2a部分に伝えにくい役目を
有している。また、案内板4は上記プローブ針1の先端
に近い部分(以下、先端部分と記す)1aを保持してお
り、テストパッドとプローブ針の先端部分の相対位置精
度を保持する役目を有している。
記案内板3で保持されているプローブ針の根元側部分1
b、および根元側部分1bと先端部分1aとの間にある
中央部1cの直径が、上記案内板4で保持されているプ
ローブ針の先端部分1aの直径より細く構成されてい
る。このような構成とすることにより、座屈変形を起こ
しやすくするとともに、主たる座屈変形をプローブ針の
先端部分1aではなく、プローブ針の中央部1cで発生
させ、プローブ針の先端部分1aは根元側部分1bおよ
び中央部1cに比べて比較的太くして剛性を高めること
で、プローブ針の先端部分1aを回転運動させるように
し、この回転運動によりテストパッドとプローブ針とを
容易に相対滑りできるようにしている。
るには、先端部が概略球形状のプローブ針材料の根元側
部分及び中央部を水酸化ナトリウム溶液に浸漬し、電解
研磨をかけるエッチングによって上記根元側部分および
中央部を先端部分に比べ細く構成することができる。
穴に接触するプローブ針先端部分1aの直径を100ミ
クロン、上記直径を有するプローブ針の先端部分の長さ
を800ミクロンとし、案内板3の穴に接触するプロー
ブ針根元側部分1bおよび中央部1cの平均的直径を5
0ミクロン、上記直径を有するプローブ針の根元側部分
および中央部1cの長さを5000ミクロンとした。こ
の場合、先端部分の曲げ剛性は根元側部分および中央部
のおよそ16倍、荷重がかかった時の中央部1cのたわ
み量はプローブ針先端部分のおよそ100倍となり、プ
ローブ針先端部分はプローブ針根元側部分および中央部
に対してほぼ剛体となり、プローブ針先端部分が半導体
テストパッドに接触することで、プローブ針中央部が座
屈による主たる変形を起こし、この変形によってプロー
ブ針の先端部分が回転運動する。この回転運動によって
プローブ針先端部分とテストパッド材料が容易に相対滑
りし、安定した電気的接触を得ることができる。
るプローブ針を形成するにはエッチングにより根元側部
分および中央部を先端部分より細くするが、エッチング
により細くした中央部の中心軸とエッチングされない先
端部分の中心軸とが一致せず、その結果、中央部に偏荷
重が発生するため中央部で座屈がより発生しやすくな
る。
グステンもしくはタングステン合金の場合を例にあげた
が、プローブ針材料は特にタングステンやタングステン
合金である必要はない。
ングステン合金のように粉末を焼結してつくられる場合
には少なからず空孔欠陥があるため、熱処理を加えて空
孔を減らしておくことで、テストパッド材料の付着が抑
制でき、電気的接触抵抗を小さく維持するために効果的
である。
等の非酸化性雰囲気中において、タングステンの再結晶
温度より低い温度で加熱し、上記アルゴンガスの圧力を
あげて加圧しながら熱処理することが有効となる。通
常、金属材料の欠陥を抑制するためには再結晶温度以上
に加熱して加圧することが行われるが、タングステンあ
るいはタングステン合金は再結晶温度以上で結晶組織が
粗大化するため、再結晶温度以上での熱処理は実施でき
ない。従って、空孔欠陥を除去することは難しいと考え
られていた。しかし、タングステンプローブ針のように
線引き過程で大きな加工歪みを有する材料は再結晶温度
以下でも再結晶が起こり、加圧することで微細な空孔欠
陥が消滅できることが分かった。
非酸化性雰囲気の圧力は200〜2000気圧、保持時
間は0.5〜5時間程度でよい。なお、この条件で線引
き加工による加工歪みを受けていない太径の線材、例え
ば5mm径のタングステン丸棒材料では再結晶が起こら
ないことが確かめられている。
界が高ければ2000気圧以上でも問題はない。
圧、1時間熱処理することでプローブ針材料内部の欠陥
をほとんど無くすことができ、プローブ針の先端に付着
するアルミ屑の量を激減させることが可能となった。こ
れにより、プローブ針先端部分のアルミ付着が抑制さ
れ、プローブ針先端部分とテストパッド材料の接触抵抗
を長期にわたって低く安定させることが可能となる。
先端の形状を概略球形状としておき、上記概略球形状の
曲率半径Rを7〜30ミクロンとしておくことで、プロ
ーブ針先端とボンディングパッドとの電気的接触抵抗が
非常に小さくなる。これは半導体ボンディングパッド2
0がスパッタリングによる成膜で形成されており、その
金属結晶組織がウエハ面の垂直方向30に(111)と
なるいわゆるC軸配向となっている。このため金属が変
形するときの滑り面がウエハ表面40と平行する(11
1)のほかに、近接した角度の滑り面として、例えば上
記(111)の滑り面40と35.3度の角度をもつ
(100)等の滑り面50で積極的に滑り変形を発生さ
せることで効率的にアルミパッド表面の酸化皮膜を除去
できる。
0.8ミクロンの場合、ボンディングパッドの厚さ分食
い込んだプローブ針先端とボンディングパッド表面の喫
水線高さtにおいて、ボンディングパッド材料がスムー
スにせん断変形できる条件として、ボンディングパッド
表面とプローブ針先端面の上記喫水部分における角度θ
が17度という条件がある。この角度は上記滑り面(1
11)および(100)等が交互に起こる条件であり、
プローブ針先端面でボンディングパッド材料のせん断変
形が連続しておこる。これによりプローブ針先端面でボ
ンディングパッド材料との金属接触が起こり安定した電
気接触が実現される。この時の角度条件を満たすプロー
ブ針の先端部分の曲率半径Rが15ミクロンである。
曲率半径Rの条件は変化するが、おおむねRが7〜30
ミクロンであれば一般的なボンディングパッド厚さに対
して良好な電気接触が得られることが分かっている。
ブ針を用いることで、プローブ針先端部分とボンディン
グパッドの相対滑りを最小限にすることができる。例え
ば、プローブ針先端の概略球面の曲率半径が15ミクロ
ンの場合、相対滑り量は10ミクロン程度で十分であ
り、本実施の形態で示したプローブ針先端部分の回転に
よるテストパッドとの相対滑りで十分安定した電気的接
触を得ることができる。
ずらせてプローブ針1を保持することにより、プローブ
針を予め一方向に湾曲させておくことで、さらに座屈に
よる回転運動を起こしやすくしてもよい。
針の根元側部分1bおよび中央部1cをプローブ針の先
端部分1aに比べて細くすることにより、中央部1cを
座屈させ、プローブ針1の先端部分1aを回転させるよ
うに構成したが、プローブ針の根元側部分1bおよび中
央部1cをエッチングで細く加工した場合、根元側部分
に向かうほど針径が細くなるため、座屈変形による曲げ
応力がプローブ針1と基板2のハンダ接続部分で大きく
なるため、プローブ針先端部分とテストパッドの繰り返
し接触によって繰り返し応力がハンダ接続部分に発生す
るためハンダ2aに亀裂がはいる恐れがある。
による垂直式プローブカードの主要部を示す構成図であ
り、図3(a)は座屈前の、図3(b)は座屈後の様子
を示している。
ローブ針の根元側部分1bと、プローブ針の先端部分1
aとがそれぞれ案内板3、4に開けられ穴により保持さ
れており、上記案内板3、4で保持された先端部分1a
と根元側部分1bとの間にあるプローブ針の中央部1c
の直径が、上記先端部分1aの直径および上記根元側部
分1bの直径より細く構成されている。このような構成
とすることにより、実施の形態1と同様、中央部1cで
座屈変形を起こしやすくし、プローブ針の先端部分を回
転運動させるようにするとともに、座屈変形による曲げ
モーメントが基板のハンダ接続部分に伝わりにくくし、
ハンダ接続部分の信頼性を高めることができる。このと
き案内板3に設けられた穴3aとプローブ針根元側部分
1bのクリアランスをできるだけ小さくしておくこと
で、プローブ針1の座屈変形による曲げ応力がハンダ接
続部分に及びにくくなる。
るには、実施の形態1と同様、先端部が概略球形状のプ
ローブ針材料を水酸化ナトリウム溶液に浸漬し電解研磨
をかけるエッチングによって、中央部1cを先端部分1
aおよび根元側部分1bに比べ細く構成することができ
るが、このとき、プローブ針材料の先端部分および根元
側部分にコーティングしておくことで、中央部だけを選
択的に細らせることができる。
3に係わるプローブ針を示す説明図である。本実施の形
態におけるプローブ針1は、図1に示される案内板3で
保持されているプローブ針の根元側部分1b及び中央部
1cの直径が、案内板4で保持されているプローブ針の
先端部分1aの直径より細く構成されるとともに、根元
側部分1bおよび中央部1cは先端部分1aに近づくに
従ってテーパ状にさらに細く構成され、先端部分1aと
の境界部に「くびれ」を構成する。本実施の形態に係わ
るプローブ針1はこのような最小の径を有する「くび
れ」部分1dを有しているため、座屈変形が「くびれ」
部分1dで大きく発生し、プローブ針1の先端部分1a
の回転運動がより起こりやすくなる。
ブ針先端部分1aが「くびれ」部分1dで座屈により回
転運動を起こすためには、「くびれ」部分1dの直径を
d1、先端部分1aの直径をd2、先端部分1aの長さを
L、先端部分1aを保持する案内板4の厚さをhとする
と、 d2/d1≦0.9、L/h>1 であることが望ましい。即ち、「くびれ」部分1dは通
常エッチングにより形成されるが、製造上のばらつきを
考慮して最低限10%以上の直径差を設けて「くびれ」
を形成するとよい。例えば10%の直径差とすれば、曲
げ剛性は直径の4乗で効くため、d2/d1=0.9でも
「くびれ」部分1dの剛性は先端部分1aの65%程度
となり、座屈を起こすことが可能となる。また、先端部
分1aが案内板4を支点として回転運動を起こすには、
先端部分1aの長さLが先端部分1aを保持する案内板
4の厚さhより大きくなければならない。なお、hはプ
ローブ先端部分1aを保持する厚さであり、案内板4の
厚さとは必ずしも一致しない。
製造方法を図5に示す。まず、図5(a)に示すよう
に、プローブ針材料の先端部分の形状を概略球形状と
し、上記概略球形状の曲率半径Rを20μm以下となる
ようにする。次に、図5(b)に示すように、先端部分
をマスクする。このようなプローブ針材料をNaOH溶
液中に浸漬し、徐々に引き上げながら上記プローブ針材
料を電解エッチングする(図5(c))。このようにし
て得られたプローブ針材料を図5(d)に示す、その
後、マスクを除去して、根元側部分および中央部がテー
パ形状のプローブ針を得る。
上記実施の形態に示すように、先端部分1aとの境界部
に設けるのが最も望ましいが、先端部分1aの近くの中
央部1cに設けても良く、「くびれ」を設けた位置で座
屈が起こりやすくなり、先端部分の回転運動を起こしや
すくなる。
の理由により、根元側部分1bおよび中央部1cが先端
部分1aに近づくに従って細くなるテーパ形状のものを
示したが、中央部1cに「くびれ」部分1dを設けたも
のであれば、テーパ形状でなくてもよい。
側部分1bの直径が中央部1cの直径より太い構成のプ
ローブ針に対して、上記中央部1cに「くびれ」を設け
た構成であってもよい。この時、「くびれ」の位置は、
上記実施の形態3と同様、先端部分1aとの境界部、あ
るいは先端部分に近い位置に設けると良い。
の形状が概略球形状のものを示したが、必ずしも球形状
でなくてもよい。
プローブ針構造ではプローブ針の先端部分が回転するた
めにプローブ針先端部分を案内・保持する案内板4のガ
イド穴4aの直径をプローブ針より大きく作っておく必
要がある。例えばプローブ針先端部分1aの長さが80
0μm、直径が80μmの時、プローブ針先端部分1a
のガイド穴4aの直径が110μm、案内板4の厚みが
0.4mmであれば、プローブ針先端部分1aの回転角
度はおよそ1.4度となり、プローブ針先端部分1aと
テストパッド100aの相対滑り量は60μm程度とな
る。しかしこの場合、プローブ針先端部分1aとガイド
穴4aのクリアランス分がプローブ針先端部分1aの位
置決め精度となってしまう。また、このクリアランスを
小さくすれば位置決め精度が向上するがプローブ針先端
部分1aの回転による滑り量が小さくなってしまう。そ
こで位置決め精度とプローブ針先端部分の回転によるテ
ストパッド材料との相対滑り量を確保するために案内板
4にあける穴形状を工夫する。
による垂直式プローブカードの主要部を示す構成図であ
り、図6(a)は座屈前の、図6(b)は座屈後の様子
を示している。本実施の形態において、プローブ針先端
部分1aを保持する案内板4の穴4aは、穴4aの長さ
方向に対する中央付近の穴の直径が、穴4aの両端部の
直径より小さくなるように構成されており、上記中央付
近の穴の直径をプローブ針先端部分1aの直径に近く設
定している。
端部分1aの直径が80μmに対して、ガイド穴4aの
長さ方向に対する中央付近の穴の直径が80μm強、穴
の両端部の直径が110μmとなっている。案内板4の
厚みが0.4mmなので、プローブ針先端部分1aはお
よそ3度傾くことができる。プローブ針先端部分1aの
長さが800μm程度のとき、プローブ針先端部分1a
とテストパッド100aは60μm程度相対滑りするこ
とが可能となり、電気的接触を得るに十分な滑り量を得
ることができる。
部に比べ拡げたが、案内板4のテストパッド100a側
の穴の直径をプローブ針先端部分1aの直径に近づけ
て、反対側の穴の直径を拡げた、テーパ形状の穴でも良
い。また、その反対に、案内板4のテストパッド100
a側の穴の直径を拡げ、反対側の穴の直径をプローブ針
先端部分1aの直径に近づけた、逆のテーパ形状の穴で
も良い。
穴形状を工夫して、位置決め精度とプローブ針の回転に
よるテストパッド材料との相対滑り量を確保したが、案
内板4の材料がポリイミド等、樹脂により構成されてい
る場合には、穴形状をストレートとし、プローブ針先端
部分の直径と穴4aの直径を同じにしてもよく、位置決
め精度とプローブ針の回転によるテストパッド材料との
相対滑り量を確保できる。
る案内板におけるガイド穴の構成を示す断面図である。
プローブ針部分1aを保持、ガイドする案内板4のガイ
ド穴4aの表面に摩擦係数の小さい潤滑膜5を施すこと
により、プローブ針先端部分1aとガイド穴4aとの接
触抵抗を小さくすることができる。
C(ダイヤモンドライクカーボン)を案内板4とガイド
穴4a表面にコーティングしているが、潤滑膜5として
は、プローブ針先端部分1aとガイド穴4aとの摩擦抵
抗を減らすものであれば、上記DLCのようなセラミッ
ク系の潤滑膜でなくてもテフロンコーティング等、樹脂
系の潤滑膜でもかまわない。
の構造では、プローブ針先端部分1aが回転するため、
ほとんどガイド穴4aとの摩擦が起こりにくいが、それ
でも多少の摩擦抵抗はあり、この摩擦抵抗がプローブ針
先端部分1aの回転動作を妨げる方向に働く。従って、
プローブ針先端部分の回転運動をより小さな力で滑らか
に発生させるためには、本実施の形態で示した潤滑膜5
を施すことにより、プローブ針先端部分1aと案内板4
のガイド穴4aとの接触による摩擦抵抗をできるだけ小
さくすることが望ましい。
してほぼ垂直に取り付けられたプローブ針の先端部分を
半導体ウエハの電極パッドに押圧し、上記先端部分と上
記パッドを電気的接触させて、上記半導体ウエハの動作
をテストするウエハテスト用プローブカードにおいて、
上記プローブ針は、上記プローブ針の根元側部分と先端
部分とをそれぞれ案内板により保持するとともに、上記
案内板で保持されている上記先端部分の直径に比べて、
少なくとも上記根元側部分と上記先端部分との間にある
中央部の直径を細く構成したので、プローブ針の主たる
変形部分がプローブ針の中央部となり、プローブ針の先
端部分に回転運動を起こすことができ、プローブ針が被
測定対象の電極パッドに対して相対滑りしやすくなるた
め、テストパッド材料とプローブ針との電気的接触が安
定しておこなえるようになる。
成において、上記プローブ針の、案内板で保持されてい
る根元側部分の直径を、上記中央部の直径に比べて太く
構成したので、主たる変形部分がプローブ針の中央部に
集中するようになり、基板とプローブ針との接合部分に
応力が伝わりにくくなる。
は第2の構成において、上記中央部に最小の直径を有す
るくびれ部分を設け、上記くびれ部分の直径d1と上記
先端部分の直径d2との間、および上記先端部分の長さ
Lと上記先端部分を保持する案内板の厚さhとの間に、 d2/d1≦0.9、L/h>1 なる関係が成立するように構成したので、座屈変形が
「くびれ」部分で大きく発生し、プローブ針の先端部分
の回転運動がより起こりやすくなる。
し第3のいずれかの構成において、上記プローブ針の先
端部分を保持する案内板のガイド穴を、上記ガイド穴の
長さ方向に対して、最小の直径が上記プローブ針の先端
部分の直径とほぼ同じであるようにしたので、位置決め
精度とプローブ針先端部分の回転によるテストパッド材
料との相対滑り量を確保することができる。
し第4のいずれかの構成において、上記プローブ針の先
端部分を保持する案内板のガイド穴の表面に潤滑膜を施
したので、プローブ針と案内板の穴との接触摩擦が小さ
くできることになり、プローブ針先端部分の回転運動が
滑らかにできる。
カードの主要部を示す構成図である。
形状を示す説明図である。
カードの主要部を示す構成図である。
示す説明図である。
製造方法を示す説明図である。
カードの主要部を示す構成図である。
るガイド穴の構成を示す断面図である。
構成図である。
1c 中央部、1d「くびれ」部分、2 基板、3,4
案内板、4a ガイド穴、5 潤滑膜、100 半導
体、100a ボンディングパッド。
Claims (5)
- 【請求項1】 基板に対してほぼ垂直に取り付けられた
プローブ針の先端部分を半導体ウエハの電極パッドに押
圧し、上記先端部分と上記パッドを電気的接触させて、
上記半導体ウエハの動作をテストするウエハテスト用プ
ローブカードにおいて、上記プローブ針は、上記プロー
ブ針の根元側部分と先端部分とをそれぞれ案内板により
保持するとともに、上記案内板で保持されている上記先
端部分の直径に比べて、少なくとも上記根元側部分と上
記先端部分との間にある中央部の直径を細く構成したこ
とを特徴とするウエハテスト用プローブカード。 - 【請求項2】 プローブ針は、案内板で保持されている
根元側部分の直径が、上記根元側部分と案内板で保持さ
れている先端部分との間にある中央部の直径に比べて太
く構成されていることを特徴とする請求項1記載のウエ
ハテスト用プローブカード。 - 【請求項3】 プローブ針は、案内板で保持されている
先端部分と案内板で保持されている根元側部分との間に
ある中央部に最小の直径を有するくびれ部分を設け、上
記くびれ部分の直径d1と上記先端部分の直径d2との
間、および上記先端部分の長さLと上記先端部分を保持
する案内板の厚さhとの間に、 d2/d1≦0.9、L/h>1 なる関係が成立することを特徴とする請求項1または2
記載のウエハテスト用プローブカード。 - 【請求項4】 プローブ針の先端部分を保持する案内板
のガイド穴は、上記ガイド穴の長さ方向に対して、最小
の直径が上記プローブ針の先端部分の直径とほぼ同じで
あることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記
載のウエハテスト用プローブカード。 - 【請求項5】 プローブ針の先端部分を保持する案内板
のガイド穴の表面に潤滑膜を施したことを特徴とする請
求項1ないし4のいずれかに記載のウエハテスト用プロ
ーブカード。
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