JP2000206098A - 建築物の壁構造検査装置 - Google Patents

建築物の壁構造検査装置

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JP2000206098A
JP2000206098A JP11006184A JP618499A JP2000206098A JP 2000206098 A JP2000206098 A JP 2000206098A JP 11006184 A JP11006184 A JP 11006184A JP 618499 A JP618499 A JP 618499A JP 2000206098 A JP2000206098 A JP 2000206098A
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wall
wall structure
ultrasonic probe
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Hitoshi Miyamoto
仁史 宮本
Shigeo Nakatsuka
茂雄 中塚
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Mitsubishi Electric Corp
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/02Indexing codes associated with the analysed material
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    • G01N2291/0258Structural degradation, e.g. fatigue of composites, ageing of oils
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築物の壁構造の内部を定期的または周期的
に検査し壁構造の内部にあるきずを探傷しきずの分布状
況を無人で連続的に行い検査員に知らせる。 【解決手段】 超音波を発信送出しまた受信する超音波
探触子を建築物の壁面に当接し建築物の壁の内部構造を
検査する建築物の壁構造検査評価装置において、反射さ
れて建築物壁構造検査評価装置へ戻ってくる超音波反射
エコーの受信強度や発信送出時間と受信時間との時間差
データと該装置内部に保管されている検査参照データベ
ースとをパターンマッチングチェックあるいは相関計算
処理を行うことによって壁の内部構造を検査し壁内部の
梁と柱のきず種類やきずの個数やきず位置とを検査し、
またきず種類やきず個数のデータを各位置毎の度数分布
を計算し建築物の壁構造の内部のきず分布を過去の履歴
データと参照・照合し建築物の保全度を検査者に知らせ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は建築物の壁の内部
構造を検査し壁内部の梁と柱のきず種類やきずの個数や
きず位置とを検査し、またきず種類やきず個数のデータ
を各位置毎の度数分布を計算し建築物の壁構造の内部の
きず分布を建物別に記憶しておき、同一建築物の同一場
所の過去のデータ履歴と参照・照合することにより建築
物の時間または地震による変化や保全度合を検査者に知
らせ、検査員の検査の一助となる装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図9は、建築の主流である鉄骨コンクリ
ート造の建築物(以下建築物とする。)で、建築物の構
造を断面から見た構造概略を示す。建築物はスラブと呼
ばれる鉄製の板の上にコンクリートを流し込んで固めス
ラブの下に鉄骨の梁を配したスラブ床1と、建築物の内
部を支える建物内の柱2と、外壁3と内壁4と梁5と柱
6で構成している壁とで構成されている構造物である。
図10(a)と(b)は骨材を抜いたコンクリートの部
品化された壁の背面に鉄骨の建築物の外周の梁と柱とな
る鉄骨が組み込まれている構造体の建築物の壁(以下壁
とする。)の構造を示したものである。図10(a)は
壁の構造を示した斜視図である。図10(b)で示すよ
うに建築物の外周の柱の部品となる柱6と各階の外周の
梁の部品となる梁5がブロック状に組み込んであり、そ
のブロックに外壁3を張合せた構造になっている。スラ
ブ床1と建物内の柱2が完成した後にこの壁をブロック
毎に組み込み外周の柱と梁を構成していく構造となって
いる。内壁の4は建築物全体が立ち上がった最後に一枚
ずつ組み込まれる。図11と図12はこのような構造の
建築物の壁の従来より行われている検査を示す。図11
は施工後の建築物の中で行われているところを、図12
は施工前に屋外で行われているところを示したものであ
る。何れも熟練した検査者が検査用ハンマーを持ち、手
の届かない場所は移動式作業足場8と階段9を使用しな
がら、壁面を叩いて音の反射や減衰を耳で捕えたり、表
面を目視で検査し検査者の経験と感で建築物の時間また
は地震による変化や保全度合を判断したり類推したりし
ている。同様な打撃音を利用し音圧レベルをオシロスコ
ープで検査員が見て判断する検査装置には“壁面タイル
等の剥離探知装置”(鹿島建設(株)、特公昭57−2
3221)等があるが、これらは定期的に行われるので
はなく地震等の大災害が起った後などに集中しており、
定期的または周期的には行われていない。
【0003】現在、計算機技術の発達により超音波を使
用した超音波検査技術も進歩してきており画像処理化技
術を使用し、きず本体の画像をはっきりと写すことが可
能となった。このような超音波検査技術を利用して、過
去何度も時間または地震などのあとの建築物の変化や保
全度を調査する装置が、阪神大震災等の災害後のような
後に集中的かつ一時的に開発が挑戦されたが、未だに実
用化されたものはない。これは、定期的または周期的に
建築物の検査が行われ、その結果が履歴等のデータベー
スとして残っておらず、過去の履歴と比較・参照して検
査するシステムとなっていないためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、時間
または地震などのあとの建築物の変化や保全度の検査作
業が定期的または周期的に行われていない現状では、大
災害や施工時における部材取扱不良等による建築物に対
する不安が大きく残る問題がある。例えば、阪神大震災
以来、建築物に対する効率的な補修計画といった問題が
ある。災害時に建築物の老朽化や施工不良によって引き
起こされる建築物の倒壊等をどのように防止するかとい
った建築物補修計画を行うためには、建築物構造体の振
動検査や外観検査に加えて、建築物の壁構造の主体を成
している梁と柱や内部のきず分布状況の検査を如何に行
うかが重要である。特に建築物の構造の骨格を成す、壁
の内部構造を把握し壁構造の内部のきず分布状況を把握
することは、地震などによる災害に対する建築物補修計
画のための最も重要な基礎データとなる。
【0005】原子力プラントや発電施設等の配管や構造
体の溶接部分の人工知能やニューラルネットワークや計
算機画像処理技術を利用した超音波探傷装置の開発は約
十年前から、“AI技術による鋼管の非破壊検査自動判
定システム”(新日鉄(株)、平成元年、非破壊検査協
会)等が示すように数多く行われており実用化も進んで
いる。また、超音波センサー以外のレーザスリット投光
器や高画素数のCCDラインセンサカメラ等を使用した
表面性状検査装置の開発例としては“路面性状測定車”
(三菱重工(株)、平成9年、三菱重工技報Vo13
4.No.2)等がある。しかし、建築物の構造部材で
ある梁と柱の内部きずの人工知能やニューラルネットワ
ークや実験によって求められた参照データベースを利用
しパターンマッチングや相関計算処理を利用し壁の内部
構造を検査し壁内部の梁と柱のきず種類やきずの個数や
きず位置とを定期的または周期的に検査し、きず種類や
きず個数のデータを各位置毎の度数分布を計算し建築物
の壁構造の内部のきず分布を建物別に記憶しておき、同
一建築物の同一場所の過去のデータ履歴と参照・照合す
ることにより建築物の時間または地震による変化や保全
度合を検査者に知らせることを特徴とする建築物の壁構
造検査装置の開発の前例はない。
【0006】この発明は上述の問題点を解決するために
なされたもので、床上1メートルから5メートルの高所
作業となる建築物の壁を対象として定期的または周期的
に検査を行い、人工知能やニューラルネットワークや実
験によって求められた検査参照データベースとをパター
ンマッチングチェックあるいは相関計算処理を行うこと
によって壁の内部構造を検査し壁内部の梁と柱のきず種
類やきずの個数やきず位置とを検査し、またきず種類や
きず個数のデータを各位置毎の度数分布を計算し建築物
の壁構造の内部のきず分布を建物別に記憶しておき、同
一建築物の同一場所の過去のデータ履歴と参照・照合す
ることにより建築物の時間または地震による変化や保全
度合を検査員に知らせ、検査員の検査の一助となすこと
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明による建築物
の壁構造検査装置は、超音波を発信送出しまた受信する
超音波探触子を建築物の壁面に当接して、反射し建築物
の壁構造検査装置へ戻ってくる超音波反射エコーの受信
強度や発信送出時間と受信時間との時間差データと装置
内部に保管されている検査参照データベースとをパター
ンマッチングチェックあるいは相関計算処理を行うこと
によって壁の内部構造を検査し壁内部の梁と柱のきず種
類やきずの個数やきず位置とを定期的に検査し、きず種
類やきず個数のデータを各位置毎の度数分布を計算し建
築物の壁構造の内部のきず分布を建物別に記憶してお
き、同一建築物の同一場所の過去のデータ履歴と照合す
ることにより建築物の経年による変化や保全度合を検査
員に知らせ、検査員の検査の一助となすことを特徴とす
る建築物の壁構造検査装置。
【0008】また、第2の発明による建築物の壁構造検
査装置は、真空で充填しパック化した接触媒質を超音波
探触子の先端に取り付けることによって、被検材の建築
物を汚すことなく検査や探傷が行えるものである。
【0009】また、第3の発明による建築物の壁構造検
査装置は、検査と探傷をしようとする非平滑な被検材の
建築物の壁の法線に対して超音波を超音波探触子の規定
の入射角で入射することが可能になるように探触子の姿
勢を制御を行えるようにしたものである。
【0010】また、第4の発明による建築物の壁構造検
査装置は、検査や探傷中に被検材の建築物の非平滑な壁
の検査する表面に対して、超音波探触子の先端に取り付
けられたパック化した接触媒質と被検材との間の超音波
入射点での検査や探傷の妨げになる空気を混入させない
ためと超音波探触子の入射点位置精度を確保するため
に、建築物の壁の表面と超音波探触子との距離を一定に
保持するようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1による建築物の壁構造検査装置の構成を示
す斜視図、図2は台車の各駆動輪に取り付けている走行
・操舵機構部の概略配置図である。図1において、10
は検査用超音波探触子、11と12はアーム、13と1
4は垂直方向スライダ式アーム、15は水平方向スライ
ダ装置、16は壁構造検査用計算機、17は壁構造検査
用計算機表示部、18はプリンタ、19は動力電源盤、
20は台車制御用計算機、21は手動台車制御装置、2
2は走行・操舵機構部付台車、23は装置位置検出部、
24は台車の4つ又は2つの車輪の各々に取り付けてあ
る駆動装置と操舵装置の機能を兼ね備えた走行・操舵機
構部である。
【0012】図1において、走行・操舵機構部付台車2
2は走行と操舵機構部を備えた台車である。台車は、検
査用超音波探触子10を上下に移動する二段式延伸装置
を備えた垂直方向スライド式アーム13及び14と、検
査用超音波探触子10を検査時壁面に対して密着させる
ための二段式延伸装置を備えたアーム11及び12、ア
ーム及び垂直方向スライダ式アームで垂直及び検査する
壁に向かって動作する検査用超音波探触子10を台車長
手方向にスライドさす水平方向スライダ装置15と、壁
構造検査用計算機16と、検査や探傷をした結果と建築
物の壁構造の検査と探傷した結果を表示する壁構造検査
用計算機表示部17と、同様な結果を印字するプリンタ
18と、アーム11及び12と垂直方向スライド式アー
ム13及び14と水平方向スライダ装置15と走行・操
舵機構部付台車22を駆動する電源を収納する動力電源
盤19と、台車を自動及び手動で移動するための台車制
御用計算機3とを搭載している。また、台車はレーザ反
射波を使用した装置位置検出部23と走行・操舵機構部
付台車22を手動移動するための台車手動制御装置21
とを装備している。
【0013】図1において検査用超音波探触子10と、
垂直方向スライド式アーム13及び14と、アーム11
及び12と、水平方向スライダ装置15は壁構造検査用
計算機16が制御している。また、壁構造検査用計算機
16は検査用超音波探触子10で採取した検査デジタル
データと検査用超音波探触子10のX,Y,Zの三次元
位置座標データとあらかじめ実験で求められた梁と柱の
構造やきず種類等のデータが保管されている検査参照デ
ータベースとをパターンマッチングチェックあるいは相
関計算処理を行うことによって壁の内部構造を検査し壁
内部の梁と柱のきず種類やきずの個数やきず位置とを検
査し、またきず種類やきず個数のデータを各位置毎の度
数分布を計算し建築物の壁構造の内部のきず分布を計算
する。壁構造検査用計算機表示部17とプリンタ18
は、上述したデータ処理結果を表示したり印字したりす
る。装置位置検出部23と走行・操舵機構部24を備え
た走行・操舵機構部付台車22は台車制御用計算機20
が制御している。台車制御用計算機20は壁構造検査用
計算機16と接続しており、壁構造検査用計算機16が
上位で制御している。また、壁構造検査用計算機16は
この建築物の壁構造検査装置のマン−マシンのインター
フェイスも兼ねている。
【0014】図3は建設物の壁構造検査装置の処理手順
を示すフローチャートである。
【0015】以下にこの実施の形態1の作用について図
1と図3と図8を参照にして説明する。図3において、
まずステップS1において、装置の操作者も兼ねる検査
員が検査用超音波探触子10の初期設定値である走査速
度と音速と音波指向角とデータ採取ピッチとサンプリン
グ周波数と探触子中心周波数と周波数帯域と間隔距離と
ゲート長さとゲインとパルスポジションと繰り返しパル
ス周波数と検査用超音波探触子10の規定入射角度と検
査用超音波探触子10の振動子高さとパック型超音波接
触媒質装置の高さを合計した入射距離と気温と接触媒質
名と検査速度を壁構造検査用計算機16に入力する。初
期設定値の入力が終了したら、検査員名と操作する日付
と建築物名とその検査場所を入力する。
【0016】次にステップS2において、装置立ち上げ
時には台車制御用計算機20は手動制御モードに設定さ
れているので、建築物の壁構造検査装置を手動台車制御
装置21を使用して運転し移動させ検査しようとする壁
まで誘導する。そして、検査しようとする壁に対して、
走行・操舵機構部付台車22の長て方向におおよそ平行
に設置する。
【0017】次にステップS3において、検査しようと
する壁の範囲をあらかじめプログラムされた壁構造検査
用計算機表示部17の画面表示の指示通りに壁構造検査
用計算機16を利用して入力する。
【0018】次にステップS4において、壁構造内部の
自動検査開始指示をこれもあらかじめプログラムされた
壁構造検査用計算機表示部17の画面表示の指示通りに
壁構造検査用計算機16から入力し指示する。
【0019】次にステップS5において、建築物の壁構
造検査装置が検査しようとする壁に対して平行になるよ
う自動移動を行う。上述したステップS4において、自
動検査開始指示を受けた壁構造検査用計算機16は台車
制御用計算機20に台車の自動移動モードを指示する。
【0020】次にステップS51において、装置位置検
出部23で光を用いて検査しようとする壁面からの位置
を検出する。図1のように装置位置検出部23に取り付
けられた光距離計は2台で、各々の発光素子から検査壁
面に向けて発光した光の壁面からの反射光を受光素子で
受光し、光の送信時刻と受光時刻との差を空中光速度よ
り距離を各々算出し、お互いの距離の差から壁面と建築
物の壁構造検査装置との平行度を検出する。
【0021】次にステップS52において、検出した結
果は台車制御用計算機20に入力され台車が壁面に対し
何度で左右どちら方向に傾いているか否かが算出され
る。平行になっていれば、即ち各々の計測距離が同等で
あれば、装置が壁面と平行である台車制御用計算機20
が判断し台車の走行・操舵機構部24に指示を出し、所
定の検査位置まで平行を保って装置は壁面に寄る。
【0022】次にステップS53において、平行になっ
ていない場合、即ち各々の計測距離に相違があれば、台
車の走行・操舵機構部24にどちら方向に何度スピン移
動させるかという指示を出す。台車の走行・操舵機構部
24はスピン移動が終了したら、移動終了信号を台車制
御用計算機20に返信する。次にステップS51に戻り
建築物の壁構造検査装置が、壁面に対して平行になった
ことを確認する意味で、装置位置計測と位置判定を上述
と同様な方式で行い所定の検査位置まで平行のまま装置
は壁面に寄る。
【0023】次にステップS6において、検査しようと
する壁面を、検査用超音波探触子10を用いて壁と壁の
内側にある梁と柱の形状と位置を計測し、壁の内部きず
と梁と柱の内部きずを探傷し、壁と梁と柱の内部きずの
形状と位置の把握を行う。壁構造検査用計算機16にス
テップS1で入力された検査範囲を、水平方向スライダ
装置を用いた横移動と垂直方向スライダ式アーム13及
び14を用いた縦シフト移動しながら、壁の内側にある
梁と柱の構造や梁と柱の位置を計測し、壁の内部きずと
梁と柱の内部きずを探傷する。計測や探傷と同時に接触
媒質と壁面との間に空気等の超音波の透過を妨げるもの
が入っているか否かのモニタリングを、カップリングチ
ェックとして、壁構造検査用計算機16が行う。入射超
音波の反射エコーをきずや形状の端部エコーと空気等の
異物から返って来る反射エコーを区別するために、探傷
用ゲートとは別にモニタリングゲートを設ける。モニタ
リングゲートに反射エコーが入ると、接触媒質と壁面と
の間に空気等の超音波の透過を妨げるものがあると壁構
造検査用計算機16が判断する。すると、壁構造検査用
計算機16はその場所と採取したモニタリングのAスコ
ープを記憶した後検査を中止し壁構造検査用計算機表示
部17を通じて作業者に警告を発すると同時にアーム1
1及び12を用いて検査用超音波探触子10を壁より離
す。操作者は検査を中止した壁面場所を検視すると供に
記憶されたモニタリングのAスコープを検証する。検視
及び検証した結果、固形物であれば作業者が当該物を排
除等し、空気であれば壁構造検査用計算機16によって
計算された押し付け距離の値を、操作者が調整し壁構造
検査用計算機16に入力する。所定の処置が終了した
ら、操作者が再検査するよう壁構造検査用計算機16を
通して検査評価装置に指示を出す。指示を受けた検査評
価装置は再度記憶された場所から再検査を実行する。
【0024】次にステップS7において、検査データの
保存を行う。検査用超音波探触子10で発信された超音
波はきず又は形状変化における超音波反射エコーとなっ
て再び検査用超音波探触子10で受信する。受信した反
射エコーは壁構造検査用計算機16に送られ、アナログ
形式からデジタル形式の電気信号に変換されて演算処理
される。超音波反射エコーのX,Y,Zの三次元位置座
標データは、被検査対象の図1の壁面の水平方向X及び
垂直方向Yの位置データはアーム11及び12と水平方
向スライダ装置15に装備しているエンコーダが計測す
る。計測されたXとYの各々のデータは上記反射エコー
と同様に壁構造検査用計算機16に送られ、アナログ形
式からデジタル形式の電気信号に変換されて演算処理さ
れる。一方、壁面からの図1の深さZ方向の位置データ
は超音波が発信された時間と受信された時間との時間差
と被検査材内での音速より壁構造検査用計算機16が演
算しZ方向の位置データに変換する。壁構造検査用計算
機16は、送られてきたXとY方向の二次元位置座標デ
ータと自分で演算したZ方向の位置データとを合成しX
とYとZ方向の三次元位置座標データに変換する。さら
に壁構造検査用計算機16は、反射エコーとXとYとZ
方向の三次元位置座標データとをタイミングを合わせて
合成され自身の記憶装置に原データとして保存する。
【0025】次にステップS8において、ステップ1に
おいて入力された検査範囲内での検査が終了したか否か
を判断する。ステップS1において入力された検査範囲
が終了していると壁構造検査用計算機16が判断した場
合は、ステップS10のデータ処理・評価に移行する。
また、ステップS1において入力された検査範囲が終了
していないと壁構造検査用計算機16が判断した場合は
ステップ9の台車自動シフトへ移行し、壁に平行のまま
次の検査場所に自動移動しステップ5に戻り次の検査場
所を検査する。次の検査範囲への自動移動は次のような
手順で行う。図1の水平方向のY方向検査範囲は水平方
向スライダ装置15の長さで限定される。従って、ステ
ップ1において検査範囲のX方向とY方向の距離を壁構
造検査計算機16に入力すると、壁構造検査用計算機1
6はY方向の距離を水平方向スライダ装置15の長さで
割り自動移動の回数を算出する。割り切れずに余りが出
た場合は最後の検査範囲のY方向の距離として検査範囲
を自動設定する。尚、検査範囲を終了し次のステップへ
移行する場合も、検査範囲を終了せず次の検査場所へ自
動移動する場合も検査用超音波探触子10はアーム11
及び12を用いて、必ず壁より離しておく。
【0026】次にステップS10において、ステップ7
で保存された原データを使用して、検査終了後のデータ
処理を壁構造検査計算機16を用いて行う。壁構造検査
用計算機16は検査用超音波探触子10で採取された検
査デジタルデータと、X,Yの二次元座標位置データと
壁構造検査用計算機16で演算されたZの一次元位置座
標データとを合成したX,Y,Zの三次元位置座標デー
タとを三次に渡ってデータの処理を行い処理結果から壁
の内部構造を推定し壁内部の梁と柱のきず種類やきずの
個数やきず位置とを計算する。またきず種類やきず個数
のデータを各位置毎の度数分布を計算し建築物の壁構造
の内部のきず分布を状態を計算し算出する。
【0027】一次データ処理では、検査範囲内での壁厚
と梁と柱の形状及び位置を算出し、検査範囲内での梁と
柱の形状と位置が記載された図8のような正面と断面か
ら見た壁の内部構造を表した二面図を作成する。壁厚は
音速と反射エコーの返って来る時間から求められる。X
方向とY方向の距離データ及び壁厚の算出値より、あら
かじめ壁構造検査用計算機16に入力された図を描くプ
ログラムで壁のスケールの合った二面図が描かれる。ま
ず保存された原データは図1のX方向とY方向の走査に
よるきずの断面図をその面と直角方向に断面をアーム1
1及び12のX方向と水平方向スライダ装置15のY方
向との走査速度で移動させデータを取得している。そこ
で、Cスコープ処理法で、梁と柱からの反射波を取得す
る深さ、即ち表面からの距離をゲートによって選択すれ
ば順次深さの異なる正面像が取得出来る。最後に、走査
線Y方向に沿ってX方向との合成されたシフト走査によ
って梁と柱までの距離と検査用超音波探触子10の位置
や角度からの梁と柱のX,Y,Zの三次元形状の情報を
得ることが出来る。ステップS7で保存された三次元座
標位置データを元にスケールを合わせた梁と柱の三次元
形状データをあらかじめ壁構造検査用計算機16に入力
された図を描くプログラムで処理すれば梁と柱の形状の
スケールの合った正面と断面をあらわした図8のような
二面図が描かれる。
【0028】二次データ処理では、ステップ1で入力さ
れた検査範囲内で発見された梁と柱の内部きずの形状及
びきず種類とそのきずがどこに存在するかを演算し算出
する。一次データ処理の梁と柱の三次元形状の情報を得
たのと同じ方法で壁及び梁と柱の内部きずの形状及びき
ず種類とそのきずがどこに存在するかを得ることが出来
る。まず保存された原データは図1のX方向とY方向の
走査によるきずの断面図をその面と直角方向に断面をア
ーム11及び12のX方向と水平方向スライダ装置15
のY方向との走査速度で移動させデータを取得してい
る。そこで、Cスコープ処理法で、きずからの反射波を
取得する深さ、即ち表面からの距離をゲートによって選
択すれば順次深さの異なる正面像が取得出来る。そし
て、走査線Y方向に沿ってX方向との合成されたシフト
走査によってきずまでの距離と検査用超音波探触子10
の位置や角度からきずの正面からの形状ときずの深さの
情報を得ることが出来る。次にきずの形状情報から、あ
らかじめ壁構造検査用計算機16に入力されている検査
参照データベースとをパターンマッチングチェックある
いはパターンマッチングチェックで判別つかない場合は
相関計算処理によりきず種類の判定を行うことが可能で
ある。判定結果はきずの形状データとして壁構造検査用
計算機16に記憶する。
【0029】三次データ処理では二次データ処理で演算
し算出された梁と柱の内部きずの形状と位置、そして一
次データ処理で作成された検査範囲内の二面図とを照合
する。そして互いの位置データを合わせて、二次データ
処理で演算し算出したデータを一次データ処理で作成さ
れた検査範囲内二面図にマッピングし合成する。これに
よってどのようなきずがどこにどのように存在するかを
表すことが可能になる。
【0030】合成された三次データ処理結果からきず種
類ときず種類別の度数分布をきずのある位置毎に演算し
検査範囲内での壁構造の梁と柱の内部のきずの分布状況
を計算し算出する。この結果きずが多くある危険な場所
は図8に示すように危険箇所としてその場所を枠で囲み
表示や印字結果を見ただけで解るようにする。また、危
険箇所が何箇所あるかも数値で示すように処理し最新の
履歴データとして検査した日時、建物の名称と検査場所
を一緒に、他の建築物とは別に、ステップ7で保存され
た原データと同様に壁構造検査用計算機16に保管す
る。
【0031】次にステップ11において、同一建築物の
同一場所の最新の履歴データと過去のデータ履歴とを壁
構造検査用計算機16で参照・照合し比較することによ
り定期的または周期的に検査した画像化した壁の内部構
造や検査した壁内部の梁と柱のきず種類やきずの個数や
きず位置や、またきず種類やきず個数のデータを各位置
毎の度数分布の違いを壁構造検査用計算機表示部17を
用いて表示したり、プリンタ18を用いて表示されたも
のと同じように印字したりして建築物の時間または地震
による変化や保全度合を検査員に知らせる。
【0032】次にステップS12において、壁構造検査
用計算機表示部17を通じ、検査を続行するか終了さす
かを検査員に知らせる。検査や探傷作業を続行する場合
は、次に検査しようとする壁に装置を移動させるために
壁構造検査用計算機16から台車制御用計算機20に手
動制御モードに切り替える信号を送信する。信号を受け
た台車制御用計算機20は台車移動手動モードに切り替
えてステップS2に戻り次に検査しようとする壁への誘
導・セットを行い、上述した作業のフローで再度建築物
壁構造検査作業を行う。作業を続行しない場合は、検査
員が作業終了を壁構造検査用計算機16に指示する。指
示を受けた壁構造検査用計算機16は台車制御用計算機
20に作業終了の指示を出し、手動制御モードに設定さ
れている装置立ち上げ後の状態になる。
【0033】実施の形態2.図4(a)と(b)はこの
発明の実施の形態2によるパック型超音波接触媒質装置
を示す構成図である。図4(a)はパック型超音波接触
媒質が壁に接触している断面図、図4(b)はこの装置
の斜視図である。図4(a)と(b)において25はラ
ッパ型ゴム製スカート部、26はパック型接触媒質部で
ある。
【0034】図4は実施の形態2によるパック化した接
触媒質を検査用超音波探触子10の先端に取り付ける装
置の構成図である。接触媒質は水と、オイルのような粘
度の高い液状のものと、ゼリーのようなゲル状のものと
に大きく3分割される。この形態ではゲル状の接触媒質
を厚い透明なビニール製のもので真空で封印し、パック
型接触媒質26を構成している。ラッパ型ゴム製スカー
ト部25はパック型接触媒質26を検査用超音波探触子
10の先端に取り付けるためのものである。
【0035】次にこの実施の形態2の作用について図4
を参照に説明する。検査用超音波探触子10を用いて検
査や探傷を行う場合には、超音波を減衰することなく被
検材に入射さすために、必ず被検材に接触媒質を塗布し
なければならず、製品となった被検材を汚したり痛めた
りする原因となるのと接触媒質が消耗品となり無駄も多
い。このようなことから充填しパック化した接触媒質を
検査用超音波探触子10の先端に取り付けることによっ
て、全ての被検材を汚すことなくかつ無駄のない検査や
探傷が行えることが可能となる。また、ラッパ型ゴム製
スカート25とパック型接触媒質26で構成されたこの
装置は建設物の壁面の凹凸に対してフレキシブルに対応
できる。
【0036】この実施例では、垂直入射用超音波探触子
に取り付ける方法を示したが、形状を変更して斜角入射
用超音波探触子に取り付けることも可能である。
【0037】実施の形態3.図5はこの発明の実施の形
態3による検査用超音波探触子姿勢自動維持装置を示す
構成を示した斜視図である。図5において、27は角度
保持ステップモーター、28はホルダ、29は角度検出
器である。
【0038】図5は、検査用超音波探触子10を被検材
に対して、常時検査用超音波探触子10の姿勢を規定の
入射角に保つようにする手段を有する装置の構成図であ
る。被検材対象物である建築物の壁の表面は均一で滑ら
かではなく、検査用超音波探触子10をそのまま使用し
て、規定の入射角で検査や探傷のための超音波を入射さ
すのは困難である。そこで、この装置は超音波を検査し
ようとする被検材に対して正確に規定の入射角で検査や
探傷のための超音波を入射しやすくするために、検査前
にあらかじめ壁面状況を検査し壁面状況をデータベース
として建築物の壁構造検査装置に記憶させておき、その
データを検査用超音波探触子10に取り付けられている
姿勢制御用ステップモーターにフィードバックして検査
用超音波探触子10の姿勢を規定の入射角で正しく入射
するような制御を行うものである。
【0039】この実施の形態3の作用について図5を参
照に説明する。図5において、ホルダ28は検査用超音
波探触子10を把持しており、両端には超音波を入射し
やすくするために検査用超音波探触子10の姿勢を常時
検査しようとする壁に対して保持する角度保持ステップ
モータ27と検査時の検査用超音波探触子10の姿勢角
度を計測する角度検出器29を取りつけている。角度検
出器29において検査用超音波探触子10の壁の表面に
対しての常時一定時間間隔で姿勢角度を計測し、その都
度姿勢角度計測データを図1の壁構造検査用計算機16
に伝送する。壁構造検査用計算機16では図3のステッ
プ1の初期設定で入力された検査用超音波探触子10の
規定入射角度から鉛直方向に対する検査用超音波探触子
10の姿勢角度を演算し姿勢角度演算データとして壁構
造検査用計算機16に保存格納しておく。一方、壁構造
検査用計算機16は一定時間間隔で伝送されてくる姿勢
角度計測データを受信する。壁構造検査用計算機16は
姿勢角度計測データを受信する毎に姿勢角度演算データ
と壁面状況データベースをその検査位置毎に読みだして
比較演算する。比較演算した結果が三つとも同じであれ
ば検査用超音波探触子10は規定入射角度で超音波を入
射しているので角度保持ステップモータ27に指示は出
さない。比較演算した結果がどれか一つでも違った値で
あれば検査用超音波探触子10は規定入射角度で超音波
を入射していないので、壁構造検査用計算機16は検査
用超音波探触子10を規定入射角度の姿勢に戻すための
補正値データを角度保持ステップモータ27に指示を出
し、検査用超音波探触子10の姿勢を規定入射角度の姿
勢に保つフィードバック制御を行う。
【0040】実施の形態4.図6はこの発明の実施の形
態4による検査用超音波探触子自動追随装置の構成を示
す断面図である。図6において、30は伸縮式空気圧ジ
ャッキである。
【0041】図6は、建築物の均一で滑らかでない壁の
表面に検査用超音波探触子10を自動で追随させるよう
にした検査用超音波探触子自動追随装置の構成図であ
る。実施の形態3で述べた装置により、規定入射角度で
超音波を入射することは可能である。そこで、この装置
はどのような被検材の表面に対しても正確な入射距離と
入射点位置を決めるようにしたものである。
【0042】この実施の形態4の作用について図6を参
照に説明する。計測や探傷と同時に検査用超音波探触子
10の先端に取り付けられたパック化した接触媒質と被
検材との間に検査や探傷の妨げになる空気等の異物を混
入させないためと検査用超音波探触子10の入射位置精
度を確保するために、カップリングチェックとして、一
定時間間隔で入射距離のモニタリングを図1の壁構造検
査用計算機16が行う。入射超音波の反射エコーをきず
や形状の端部エコーや空気等の異物から返って来る反射
エコーとを区別するために、探傷用ゲートと異物混入モ
ニター用ゲートとは別にモニタリングゲートを設ける。
モニタリングゲートに反射エコーが入ると、壁構造検査
用計算機16は発信されてから反射エコーが返ってくる
までの時間を演算する。壁構造検査用計算機16は演算
値の時間と図3のステップ1の初期設定で入力された音
速とを乗算し現時点での入射距離を演算する。壁構造検
査用計算機16では図3のステップ1の初期設定で入力
された検査用超音波探触子10の振動子高さとパック型
超音波接触媒質装置の高さを合計した入射距離が保存格
納してある。壁構造検査用計算機16は入射距離を演算
する毎に保存格納してある規定の入射距離と壁面状況デ
ータベースをその検査位置毎に読みだして比較演算す
る。比較演算した結果、三つとも同じ値であれば、壁構
造検査用計算機16は検査や探傷の妨げになる空気等の
異物を混入していないのと規定入射距離で超音波を入射
していると判断し現状のまま検査や探傷を続行する。比
較演算した結果、一つでも違う値であれば、壁構造検査
用計算機16は検査や探傷の妨げになる空気等の異物を
混入しているのと規定入射距離で超音波を入射していな
いと判断し検査と探傷の中断命令を出す。そして、その
点での採取データを破棄し、図1の動力電源盤19空圧
動力源に規定入射距離に戻すための補正値データの指示
を出し、伸縮式空気圧ジャッキ30を動作させ検査用超
音波探触子10を規定入射距離に戻す。動作完了すると
動力電源盤19の空圧動力源は動作完了信号を壁構造検
査用計算機16に送信し、壁構造検査用計算機16は検
査用超音波探触子10に超音波を発信させ、上述したよ
うな手順で入射距離の確認を行う。確認した結果、壁構
造検査用計算機16が規定入射距離と判断した場合のみ
中断箇所から再度検査と探傷を行う。
【0043】図7(a)(b)(c)(d)は建築物の
壁構造検査装置の検査時の自動移動を示す概略図であ
る。
【0044】この装置は稼働部に当たる台車にレーザ発
信器とレーザ受信器を持たせ、レーザを被検材の建築物
の壁面に照射し壁面からの反射波を受信して、レーザの
送信時刻と受信時刻との差により壁面から装置までの位
置を検出し装置本体を自動で壁面に設定するようにした
ものである。
【0045】建築物の壁構造検査装置の自動移動を図1
と図2と図7を参照に説明する。図1の走行・操舵機構
部付台車22の駆動輪は4WD及び4WS機構を備えて
いる。図7の(a)では図1の手動台車制御装置21を
操作して操作者が建設物の壁構造検査装置本体を検査や
探傷をしようとする被検材の壁に対して概ね平行に設置
したところである。図7の(a)の場合の台車車輪モー
ドは4輪とも壁面に対して平行になるような移動モード
となる。図7の(b)では図1の装置位置検出部23に
て光を用いて検査しようとする壁面からの位置を検出す
る。図7の(b)の場合の台車車輪モードは4輪とも壁
面に対して直角になる寄り付きモードになる。図1のよ
うに装置位置検出部23に取り付けられた光距離計は2
台で、各々の発光素子から壁面に向けて発光した光の壁
面からの反射光を受光素子で受光し、図1の台車制御用
計算機20が光の送信時刻と受光時刻との差を空中光速
度より距離を各々算出し、台車制御用計算機20がお互
いの距離の差から壁面と壁構造検査装置との平行度を検
出しながら、走行・操舵機構部付台車22の走行・操舵
機構部24に指示を出して壁に対して自動で寄り付くよ
うにする。図7の(c)では台車が壁面に対し何度で左
右どちら方向に傾いているか否かが台車制御用計算機2
0が算出する。図7の(c)の場合の台車の車輪モード
は前後の2輪が1セットとなってハの字型になるような
スピンモードとなる。平行になっていれば、即ち各々の
計測距離が同等であれば、装置が壁面と平行であると台
車制御用計算機20が判断し図7の(d)のように所定
の検査位置まで平行のまま装置は壁面に寄る。平行にな
っていなければ、即ち各々の計測距離に相違があれば、
台車制御用計算機20が台車・走行操舵機構部にどちら
方向に何mmスピン移動させるかといった指示を出し、台
車は計測及び計算結果通りにスピン移動を行い壁面と平
行になる。図7の(d)では台車・走行操舵機構部はス
ピン移動終了信号を台車制御用計算機20に返信し、台
車制御用計算機20が装置が壁面と平行であると判断
し、走行・操舵機構部24に指示を出し、所定の検査位
置まで平行のまま装置は壁面に寄ることが出来る。
【0046】
【発明の効果】第1の発明によれば、超音波探触子を用
いて、建築物の壁の床高さ1メートルから5メートルま
での高所の場所を定期的に検査し、検査結果データを計
算機で演算処理し建築物の壁の内側にある梁と柱の形状
と位置を計測し、梁と柱の内部きずを探傷し、梁と柱の
内部きずの形状を把握し、かつ建築物の壁構造の梁と柱
の内部きずのきず種類やきず個数の分布状況を建物別に
記憶しておき、同一建築物の同一場所の過去のデータ履
歴と参照・照合することにより建築物の時間または地震
による変化や保全度合を検査員に知らせ、検査員の検査
の一助になることができる。
【0047】第2の発明によれば、充填しパック化した
接触媒質を超音波探触子の先端に取り付けることによっ
て、被検材の建築物の壁に接触媒質を塗布して汚すこと
なく検査や探傷を行うことができる。
【0048】第3の発明によれば、検査と探傷をしよう
とする非平滑な被検材の建築物の壁の法線に対して超音
波を超音波探触子の規定の入射角で入射することが可能
になるように検査と探傷をする前に壁面状態を検査と探
傷をする同一の超音波探触子を用いて探触子が接触して
いる壁面を検査し壁面状況をデータベースとして建築物
の壁構造検査装置に記憶させておき、そのデータを探触
子に取り付けられている姿勢制御用ステップモーターに
フィードバックして探触子の姿勢を規定の入射角で正し
く入射するような制御ができる。
【0049】第4の発明によれば、第4の発明による建
築物の壁構造検査装置は、検査や探傷中に被検材の建築
物の非平滑な壁の検査する表面に対して、超音波探触子
の先端に取り付けられたパック化した接触媒質と被検材
との間の超音波入射点での検査や探傷の妨げになる空気
等の異物を混入させないためと超音波探触子の入射点位
置精度を確保するために、建築物の壁の表面と超音波探
触子との距離を一定に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による建築物の壁構造検査装置の実
施の形態1を示す装置概略構成図である。
【図2】 この発明による建築物の壁構造検査装置の台
車の走行・操舵機構部の配置を示す概略図である。
【図3】 この発明による建築物の壁構造検査装置の実
施の形態1を示すフローチャートである。
【図4】 この発明による建築物の壁構造検査装置の実
施の形態2を示すパック型超音波接触媒質装置を示す概
略構成図である。
【図5】 この発明による建築物の壁構造検査装置の実
施の形態3を示す検査用超音波探触子姿勢自動維持装置
を示す概略構成図である。
【図6】 この発明による建築物の壁構造検査装置の実
施の形態4を示す検査用超音波探触子自動追随装置を示
す概略構成図である。
【図7】 建築物の壁構造検査装置の自動移動の状態を
示す概略図である。
【図8】 建築物の壁構造検査装置で検査と探傷の結果
を表示と印字したものの一例を示す図である。
【図9】 建築物の壁構造検査装置でこの装置を使用す
る鉄骨コンクリート造の建物の概略構造を示す図であ
る。
【図10】 建築物の壁構造検査装置でこの装置を使用
する鉄骨コンクリート造の建物に使用されるブロック構
造の内壁の概略構造を示す図である。
【図11】 建築物の壁構造検査装置でこの装置を使用
しないで現状行われている建物内での検査方法の概略を
示す図である。
【図12】 建築物の壁構造検査装置でこの装置を使用
しないで現状行われている屋外での鉄骨コンクリート造
の建物に使用されるブロック構造の内壁の検査方法の概
略を示す図である。
【符号の説明】
1 スラブ床、2 建物内の柱、3 外壁、4 内壁、
5 梁、6 柱、7検査員、8 移動式作業足場、9
階段、10 検査用超音波探触子、11 アーム、12
アーム、13 垂直方向スライド式アーム、14 垂
直方向スライド式アーム、15 水平方向スライダ装
置、16 壁構造検査用計算機、17壁構造検査用計算
機表示部、18 プリンタ、19 動力電源盤、20
台車制御用計算機、21 手動台車制御装置、22 走
行・操舵機構部付台車、23装置位置検出部、24 走
行・操舵機構部、25 ラッパ型ゴム製スカート、26
パック型接触媒質、27 角度保持ステップモータ
ー、28 ホルダ、29角度検出器、30 伸縮式空気
圧ジャッキ、31 横探査方向(X)、32縦探査方向
(Y)、33 柱巾(A)、34 梁巾(B)、35
内壁厚(C)、36 梁厚(D)、37 柱厚(E)、
38 内部きず。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4つの車輪を有する台車と、この台車に
    取り付けられた4つの車輪の全部あるいは2つを駆動す
    る駆動装置と、上記台車に取り付けられた上記4つの車
    輪全部を動かし上記台車の向きを変えることが出来る操
    舵装置と、上記台車に取り付けられ上記台車を手動で操
    作し動かすことが出来る手動操作装置と、上記台車に2
    つ取り付けられ被検査建築物の壁との平行度を計測する
    装置位置検出装置と、前記装置位置検出装置で計測した
    上記の平行度を演算し上記被検査建築物の壁に沿って上
    記の平行度を保持しながら所定の検査位置に上記台車を
    動かす台車制御用計算機と、上記被検査建築物の壁に当
    接し超音波を発信し壁面内からの反射エコーを受信する
    検査用超音波探触子と、前記検査用超音波探触子を上記
    被検査建築物の壁に対して所定の検査位置まで上下に移
    動させる垂直式スライド式アーム装置と、上記検査用超
    音波探触子を上記被検査建築物の壁に平行にスライドさ
    せる水平方向スライダ装置と、上記検査用超音波探触子
    を上記被検査建築物の壁に所定の力で密着させるアーム
    装置と、上記垂直式スライド式アーム装置と上記水平方
    向スライダ装置と上記アーム装置を連動させ上記検査用
    超音波探触子の発信と受信の同期をとり上記被検査建築
    物の壁の内部構造と内部のきず分布を検査し検査結果を
    保持する壁構造検査用計算機と、前記検査結果を表示す
    る壁構造検査用計算機表示装置と、上記検査結果を印字
    するプリンタと、上記台車上部に設置された動力電源盤
    とを備え、所定の時間間隔で上記被検査建築物の壁の内
    部構造と内部のきず分布を連続的に検査し、上記被検査
    建築物の壁の検査データを上記壁構造検査用計算機のデ
    ータ記憶部に検査結果として保管し、同一建築物の同一
    検査場所の過去に収集して保持してある検査結果履歴と
    今回の検査データとを照合して同一建築物の同一検査場
    所の経年による変化を知り得るようにしたことを特徴と
    する建築物の壁構造検査装置。
  2. 【請求項2】 上記検査用超音波探触子にプラスチック
    製の容器に真空で封印して充填しパック化した接触媒質
    を先端に装着し、検査するようにした請求項1記載の建
    築物の壁構造検査装置。
  3. 【請求項3】 上記被検査建築物の壁に対して超音波を
    上記検査用超音波探触子の所定の入射角で入射するよう
    に上記検査用超音波探触子を可変で動かすようにした請
    求項1記載の建築物の壁構造検査装置。
  4. 【請求項4】 接触媒質を真空で封印して充填したパッ
    ク化したものを先端に装着した上記検査用超音波探触子
    を被検査建築物の壁の壁面に空気圧によって所定の力で
    押し付ける装置を取り付けるようにした請求項1記載の
    建築物の壁構造検査装置。
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