JP2000197900A - 汚泥の処理方法及びシステム - Google Patents

汚泥の処理方法及びシステム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性汚泥法において発生する余剰汚泥にカチ
オン系高分子凝集剤の少量の添加と、掻き揚げ式スクリ
ーンを利用すること等によって凝集汚泥を分離すること
により、適度な濃度の濃縮汚泥を効率よく経済的に分離
する処理方法および処理システム。 【解決手段】 有機性汚水の生物学的処理で発生する余
剰汚泥に、カチオン系高分子凝集剤を添加し、掻き揚げ
式スクリーンで凝集汚泥と濾過液に分離する工程を有す
る汚泥の処理方法であって、カチオン系高分子凝集剤の
添加後には、撹拌処理を行わずに余剰汚泥を掻き揚げ式
スクリーンで分離する。余剰汚泥を適度な濃度に効率よ
く濃縮することができ、汚泥の水質変動等にも対応した
システムとすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機性汚水の処理
方法に関するもので、特に生物学的処理により生じた汚
泥を効率よく適度に濃縮する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、し尿や生活排水などの有機性
廃液などは、その中に含有される種々の懸濁物質(S
S)を取り除く処理が施されてから河川等に放流され
る。そのような有機性汚泥の処理システムとしては、例
えば図5に示すようなシステムにより行われている。こ
のシステムにおいては、まず、処理しようとする廃液原
水は、流量調整槽を経て、曝気槽にて、活性汚泥により
廃液中のBOD、COD等の水溶性成分を分解する生物
処理がなされる。その後、最終沈殿池にて、活性汚泥の
フロックが沈殿分離され、放流される。また、最終沈殿
池からの汚泥は、主に曝気槽に返送されるが、一部は余
剰汚泥として重力式濃縮槽にて濃縮される。重力式濃縮
槽においては、その脱離液は流量調整槽に返送され、濃
縮された汚泥は汚泥貯留槽に送られて貯留される。汚泥
貯留槽に貯留した汚泥は、適宜、脱水処理され、または
脱水処理設備のない施設においては他の処理施設へと搬
送され処理される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで廃液処理の場
合、廃液中に含有される懸濁物質の量は一定ではなく、
廃液の水質変動、水量変動、水温変動などがある。この
ような負荷変動が大きいと発生する汚泥の質及び量の変
動も大きくなる。重力式濃縮槽では重力沈降により汚泥
を濃縮しているため、汚泥の濃縮に長時間を要したり、
濃縮が不十分になることがある。特に、昨今は重力式濃
縮が困難な汚泥が増加している。このため、最終沈殿池
から重力式濃縮槽へ移送される汚泥の質や量が変化する
と、重力式濃縮槽での処理が間に合わない事態になるこ
とがある。こうした重力式濃縮槽の容量オーバーが生じ
た場合、最終沈殿池から重力式濃縮槽への汚泥の引き抜
きを停止し、汚泥を曝気槽や最終沈殿池に一時貯留する
ことで対処される。しかし、こうした汚泥の滞留を行う
と、システム全体の処理条件が崩れ、最終沈殿池からの
放流にフロックが流出してしまう恐れがある。また、重
力式濃縮槽での分離が不十分な場合には、汚泥貯留槽で
の濃度が低くなり、後処理の脱水効率が低下したり、バ
キューム車による移送量が増加して不経済となる。
【0004】このため、重力式濃縮汚泥を更に濃縮する
手段又は代替手段として、一般的に、遠心濃縮、浮上濃
縮、造粒濃縮等の機械濃縮法が採用されている。しかし
ながら、機械濃縮法は、一般に、装置が高価な他、処理
能力が大きいことから、汚泥処理量が少ない処理施設に
おいては、一旦汚泥を貯留した後に間欠的な濃縮を行う
必要がある。その為、汚泥が嫌気状態になりやすく、腐
敗して濃縮状態が悪くなったり、また、かえって人手を
要してしまう欠点がある。また、少量汚泥の濃縮法とし
て汚泥に凝集剤を添加して、スクリーンで濃縮する方法
も幾つか知られている。これらの方法では、一般に凝集
剤の添加時又は添加後に撹拌槽を置いたり、ラインミキ
サーを使用したりして強固な凝集汚泥を作った後にスク
リーン濾過を行なっている。これは、最近までスリット
幅1mm未満の掻揚げ式スクリーンが製造されていなか
ったり、掻き揚げ式以外のスクリーン濾過法では、凝集
汚泥が強固でないと濾過時にフロック状凝集汚泥が壊れ
てスクリーンを通過してしまうので、強固な凝集汚泥を
作る必要があったためである。また、強固な凝集汚泥を
作るために多量の凝集剤の添加が必要とされている。し
かしその結果、スクリーン通過液中に凝集剤が残存して
その液の返送された後の生物処理に悪影響を与えたり、
分離された凝集汚泥濃度が5%以上になって、その後の
濃縮汚泥の輸送等のハンドリングに困難をきたしたりす
ることがあった。また、掻き揚げ式スクリーン以外の回
転式のドラムスクリーンや落下式のバースクリーンを使
用すると、毛髪類等の絡みつきによるスクリーンの目詰
まりが発生したりする問題があった。更に最近では特開
平9−38699号公報に記載されているように、膜処
理による汚泥濃縮法も検討されているが、濃縮汚泥の濃
度が高くなり過ぎると、かえって処理効率が悪化してし
まうおそれがある。本発明は前記課題を解決するために
なされたもので、活性汚泥法において発生する余剰汚泥
にカチオン系高分子凝集剤の少量の添加と、掻き揚げ式
スクリーンを利用すること等によって凝集汚泥を分離す
ることにより、適度な濃度の濃縮汚泥を効率よく経済的
に分離する処理方法および処理システムを提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】従来の技術の問題点及び
原因を詳しく検討したところ、カチオン系高分子凝集剤
を添加する方法と適度のスクリーン目幅の掻き揚げ式ス
クリーンを組み合わせること等により、適度な濃度の凝
集汚泥が効率良く分離することが可能になることを知見
し、本発明に至った。即ち、本発明の汚泥の処理方法
は、有機性汚水の生物学的処理で発生する余剰汚泥に、
カチオン系高分子凝集剤を添加し、掻き揚げ式スクリー
ンで凝集汚泥と濾過液に分離する工程を有する汚泥の処
理方法であって、カチオン系高分子凝集剤の添加後に
は、撹拌処理を行わずに余剰汚泥を掻き揚げ式スクリー
ンで分離することを特徴とするものである。この際、余
剰汚泥にカチオン系高分子凝集剤の添加後には、該余剰
汚泥を層流状態で掻き揚げ式スクリーンに移送すること
が望ましい。この方法においては、余剰汚泥にカチオン
系高分子凝集剤を添加する前に、該余剰汚泥を重力式濃
縮槽で濃縮したり、余剰汚泥として、有機性汚水を膜分
離式活性汚泥法処理で生じた活性汚泥を直接用いること
ができる。本発明の汚泥の処理システムは、有機性汚水
を生物学的処理する曝気槽と、該曝気槽で生じた余剰汚
泥を凝集汚泥と濾過液に分離する掻き揚げ式スクリーン
と、該掻き揚げ式スクリーンに余剰汚泥を移送する配管
に付設されて、余剰汚泥にカチオン系高分子凝集剤を添
加する凝集剤添加手段とを有する汚泥の処理システムで
あって、カチオン系高分子凝集剤が添加された余剰汚泥
を掻き揚げ式スクリーンへ移送する配管は、該余剰汚泥
を層流状態に移送するものであることを特徴とするもの
である。掻き揚げ式スクリーンとしては、そのスリット
幅が0.3〜1mmであるものが望ましい。この汚泥の
処理システムとしては、曝気槽と、掻き揚げ式スクリー
ンの間に、余剰汚泥を濃縮する重力式濃縮槽を介在させ
たり、また、曝気槽として膜分離式活性汚泥曝気槽を用
いたりすることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の形態例を以下に説明する
が、本発明がそれらに限定解釈されるものでないことは
勿論のことである。
【0007】〔形態例1〕本形態例の廃液処理方法で
は、図1に示すように、まず、処理する廃液原水を流量
調整槽に導入する。次いで、曝気槽中で活性汚泥によっ
て処理し、最終沈殿池に導いて汚泥を沈殿分離する。廃
液は曝気槽で、活性汚泥により廃液中のBOD、COD
等の水溶性成分が分解された後、最終沈殿池にて、活性
汚泥のフロックが沈殿分離される。そして、処理水は放
流され、最終沈殿池で沈降した汚泥は主として曝気槽に
返送されるが、一部は余剰汚泥として重力式濃縮槽に移
送される。重力式濃縮槽において、その底部から引き抜
かれた汚泥は、原汚泥槽を経た後に、カチオン系高分子
凝集剤を添加して汚泥フロックを形成し、掻き揚げ式ス
クリーンで凝集汚泥と濾過液に分離する。
【0008】ここで、添加する凝集剤として、カチオン
系高分子凝集剤を使用するのは、無機系凝集剤およびア
ニオンまたはノニオン系高分子凝集剤では掻き揚げ式ス
クリーンで分離できる凝集汚泥に生成しにくいからであ
る。カチオン系高分子凝集剤としては、汚泥を適度な大
きさのフロックにするものであれば凡そどのようなもの
でもよく、例えば、ポリアミン、ポリエチレンイミン等
の縮合系高分子凝集剤、ポリアクリルアミドのマンニッ
ヒ変性物ないしホフマン分解物、ポリアミジン系高分子
凝集剤、およびジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート(以下、DMと略記する)の無機酸三級塩ホモポリ
マー、DMの塩化メチル等の4級塩のホモポリマー及び
上記DMの三級塩ないし四級塩とアクリルアミド及び共
重合可能な他のビニルモノマーとの共重合物等が挙げら
れる。高分子凝集剤の形状は、液体、エマルジョン、デ
ィスパージョン、粉末を問わない。カチオン系高分子凝
集剤の使用量は余剰汚泥の性状や高分子凝集剤の種類に
もよるが、余剰汚泥中の懸濁物質(SS)100重量部
に対して0.2〜1重量部となる量が好ましく、0.3〜
0.8重量部が特に好ましい。0.2重量部未満ではフロ
ックの形成が不十分となる。また、1重量部より多いと
フロックが再分散したり、濾過液中に残存するカチオン
系高分子凝集剤による生物処理への悪影響が発生した
り、凝集剤コストがかかり過ぎて不経済的であるので好
ましくない。
【0009】掻き揚げ式スクリーンとしては、周知一般
のもので良く、例えば、図6及び図7に示すようなもの
が好適である。この掻き揚げ式スクリーン32は、斜面
34に縦方向に沿ったスリット36が複数形成され、そ
のスリット36を内側から外側に先端が突出した複数の
揚歯38が、モーターの動力によって下方から上方に向
かって次々と移動するもので、この掻き揚げ式スクリー
ン32が、その下部がフロック状とされた凝集汚泥に浸
るように設置されることで、凝集汚泥のみが上方に掻き
上げられ、落下板40から汚泥貯留槽に落下する。こう
して、凝集汚泥と濾過液とが分離される。このような掻
き揚げ式スクリーン32であると、その凝集汚泥の掻き
揚げ動作とスリット間の掃除を同時に行いながら、分離
された凝集汚泥は系外に除去されるので、落下式のバー
スクリーンやドラムスクリーンのように定期的な洗浄の
必要がなく、事実上目詰まりの心配がない。このため、
落下式のバースクリーンやドラムスクリーンでは、常時
監視が必要となるが、掻き揚げ式スクリーンを用いるこ
とによって無人で連続運転することができる。掻き揚げ
式スクリーンのスリット幅は、0.3〜1mmのものが
よく、0.5mm前後のものが特に好ましい。1mmよ
りも広いと凝集汚泥の捕捉率が著しく低下する。また、
0.3mm未満になると凝集汚泥と濾過液との分離性が
悪く、結果として、分離された凝集汚泥の濃度が低下す
る。また、掻き揚げ式スクリーンは凝集汚泥を掻き揚げ
時に水と隔離するので、水の共存下で凝集汚泥を分離す
る他のスクリーンと比較して、濃縮濃度を一定にした
り、長時間に渡って目詰まりなく運転したりすることが
容易である。
【0010】図2に示すように、余剰汚泥はポンプ等を
用いて原汚泥槽から掻き揚げ式スクリーンに移送される
が、カチオン系高分子凝集剤は、その配管の途中で余剰
汚泥に添加される。このカチオン系高分子凝集剤を添加
する凝集剤添加手段としては、特に限定されるものでは
なく、凝集剤貯槽から適量の高分子凝集剤を配管中の余
剰汚泥に添加する機構が採用される。但し、本発明にお
いては、この添加の際ないし添加から掻き揚げ式スクリ
ーンに至るまでにおいて、撹拌機器、混合機器等を用い
た強制的な撹拌、混合を積極的に行わないことに特徴が
ある。この工程において撹拌を行うと、凝集汚泥の粒子
が微細化して掻き揚げ式スクリーンを通過したり、1重
量%以上(余剰汚泥中の懸濁物質100重量部に対して
1重量部以上)のカチオン系高分子凝集剤が必要になっ
たりして、不経済となる。また、1重量%以上のカチオ
ン系高分子凝集剤を添加して強く撹拌した場合には、掻
き揚げ式スクリーンで分離した凝集汚泥の濃度が5%以
上になり、その後のポンプ等による輸送等のハンドリン
グがかえって困難になる。
【0011】このカチオン系高分子凝集剤が添加された
余剰汚泥を掻き揚げ式スクリーンへ移送する配管におい
ては、その余剰汚泥を層流状態に移送することが望まし
い。層流状態に移送する為には、余剰汚泥の移送量や、
配管の口径を調整すること等によってなされる。配管内
が層流状態でなく、乱流状態になっていると、撹拌機器
を使用したのと同様の状態になり、好ましくない。本形
態例の汚泥処理システム及び方法によれば、掻き揚げ式
スクリーンで分離する凝集汚泥の濃度をポンプ輸送等の
ハンドリングが比較的容易な粘度範囲となる3〜5%の
濃度範囲に、効率よく濃縮することができる。また、こ
のシステムであると、重力式濃縮槽や原汚泥槽を有する
既存の汚泥処理システムをそのまま流用することがで
き、新たな設備投資が僅かで済む。
【0012】〔形態例2〕形態例2は、図3に示すよう
に、最終沈殿池から曝気槽への返送汚泥ラインから余剰
汚泥を取り出していること以外は形態例1と同様であ
る。この場合、余剰汚泥を返送汚泥ラインより直接分取
しているため、重力式濃縮槽が不要となる。 〔形態例3〕形態例3は、図4に示すように、曝気槽と
して、膜分離式活性汚泥曝気槽を使用し、その膜分離式
活性汚泥曝気槽において膜分離式活性汚泥法処理で生じ
た活性汚泥を直接取り出し、最終沈殿池および重力式濃
縮槽を経由させなかったこと以外は形態例1と同様であ
る。このとき、原汚泥槽は設置してもしなくても良い。
ここで、膜分離式活性汚泥法処理とは、活性汚泥により
生物学的処理を行うと同時に、中空糸膜等からなる分離
膜を用いて濾過処理を行う処理をいい、膜分離式活性汚
泥曝気槽とは、その膜分離式活性汚泥法処理を行うため
の設備であって、分離膜を用いた濾過装置を備えた又は
付設された曝気槽のことである。この形態例3において
は、汚泥は常時、好気性下で処理されるために、嫌気性
になったり、腐敗したりすることがなく、凝集状態が悪
化したり、悪臭を発することが殆どなくなる。また、重
力式濃縮槽が不要になり、掻き揚げ式スクリーンを曝気
槽の上部に設置すれば、濾過液を直接に曝気槽に返送す
ることができ、装置としても非常に小型化することが可
能となる。
【0013】
【実施例】〔実施例1〕上述した形態例1に示す汚泥処
理システムにおいて、但し、原汚泥槽を用いないシステ
ムによって、汚泥の処理を行った。重力式濃縮槽の底部
より取り出した濃度10000mg/Lの余剰汚泥を4
L/minで掻き揚げ式スクリーン(「NAスクリーン」
コニューターサービス(株)製:スリット幅0.5m
m)に移送する配管の途中で、汚泥固形分100重量部
に対して0.5重量部のカチオン系高分子凝集剤(「K
M−201G」ダイヤフロック(株)製)を添加した。
この際、この配管の中では、余剰汚泥が層流状態で移送
されるように、配管としては、口径(内径)が8mmの
ものを用いた。この処理の結果、掻き揚げ式スクリーン
において、濃度40000mg/Lの汚泥が凝集汚泥と
して分離された。スクリーン濾過液は、濃度が800m
g/Lとなった。 〔実施例2〕上述した形態例2の汚泥処理システムのよ
うに、余剰汚泥を返送汚泥ラインから取り出し、直接、
汚泥を原汚泥槽に投入したこと以外は、実施例1と同様
とした。返送汚泥ラインより一部取り出した濃度450
0mg/Lの余剰汚泥を4L/minで掻き揚げ式スクリー
ンに移送する配管途中で、汚泥固形分100重量部に対
して0.5重量部のカチオン系高分子凝集剤を添加し
た。その結果、掻き揚げ式スクリーンにおいて、濃度3
8000mg/Lの汚泥が、フロック状凝集汚泥として
分離された。スクリーン濾過液は、濃度が500mg/
Lとなった。
【0014】〔実施例3〕上述した形態例3の汚泥処理
システムのように、活性汚泥を膜分離式活性汚泥曝気槽
から取り出し、直接、掻き揚げ式スクリーンに移送する
以外は実施例1と同様とした。曝気槽から一部取り出し
た濃度12000mg/Lの汚泥を4L/minで掻き揚
げ式スクリーンに移送する配管途中で、汚泥固形分10
0重量部に対して0.5重量部のカチオン系高分子凝集
剤を添加した。その結果、掻き揚げ式スクリーンにおい
て、濃度42000mg/Lの汚泥が、フロック状凝集
汚泥として分離された。スクリーン濾過液は、濃度が2
00mg/Lとなった。 〔実施例4〕掻き揚げ式スクリーンのスリット幅が2m
mであること以外は、実施例1と同様とした。その結
果、重力式汚泥濃縮槽より取り出した汚泥濃度が105
00mg/Lに対し、掻き揚げ式スクリーンで分離され
た凝集汚泥の濃度は42000mg/Lであったが、ス
クリーン幅が大きいことから、分離した汚泥量は少な
く、多くの微細な凝集汚泥はスクリーンを通過して濾過
液中に移行したため、結果として、濾過液の汚泥濃度は
6200mg/Lとなった。
【0015】〔比較例1〕カチオン系高分子凝集剤を添
加後の配管途中にラインミキサーを設置した以外は、実
施例1と同様とした。その結果、重力式汚泥濃縮槽より
取り出した汚泥濃度が11000mg/Lに対し、掻き
揚げ式スクリーンで分離された凝集汚泥は極めて少量
で、スクリーン濾過液は、濃度9800mg/Lとなっ
た。 〔比較例2〕添加したカチオン系高分子凝集剤の量が、
汚泥固形分100重量部に対して1.5重量部にした以
外は、比較例1と同様とした。その結果、高分子凝集剤
の添加量が多いので、重力式汚泥濃縮槽より取り出した
汚泥濃度が9800mg/Lに対し、掻き揚げ式スクリ
ーンで分離された凝集汚泥は55000mg/Lで、ス
クリーン濾過液は、濃度300mg/Lとなったが、大
量の高分子凝集剤を使用したことになるので、経済性が
悪いばかりでなく、凝集汚泥の濃度が5%以上になり、
その後のポンプ等による輸送等のハンドリングがかえっ
て困難になった。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、余剰汚泥を適度な濃度
に効率よく濃縮することができ、汚泥の水質変動等にも
対応したシステムとすることができる。また、本システ
ムは、簡易かつ安価に構築することができる他、無人運
転も可能である。また、重力式濃縮槽の有無に拘わら
ず、既存の汚泥処理システムを有効に利用することがで
きる。また、膜分離式活性汚泥曝気槽を使用するもので
あると、汚泥は常時、好気性下で処理されるために、嫌
気性になったり、腐敗したりすることがなく、凝集状態
が悪化したり、悪臭を発することが殆どなくなる。さら
に、重力式濃縮槽が不要になり、掻き揚げ式スクリーン
を曝気槽の上部に設置すれば、濾過液を直接に曝気槽に
返送することができ、装置としても非常に小型化するこ
とが可能となる。特に、掻き揚げ式スクリーンのスリッ
ト幅を0.3〜1mmとすることにより、凝集汚泥の捕
捉率を高め、かつ、凝集汚泥と濾過液との分離性を高め
ることができて凝集汚泥の濃度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本形態例1の汚泥処理システムを示す流れ図
である。
【図2】 形態例1の掻き揚げ式スクリーンとカチオン
系高分子凝集剤の添加位置を示す流れ図である。
【図3】 本形態例2の汚泥処理システムを示す流れ図
である。
【図4】 本形態例3の汚泥処理システムを示す流れ図
である。
【図5】 従来例の廃液処理システムを示す流れ図であ
る。
【図6】 本形態例1の掻き揚げ式スクリーンを示す正
面図である。
【図7】 本形態例1の掻き揚げ式スクリーンを示す側
面図である。
【符号の説明】
32 掻き揚げ式スクリーン 36 スリット
フロントページの続き (72)発明者 藤井 渉 神奈川県横浜市鶴見区大黒町10番1号 三 菱レイヨン株式会社化学品開発研究所内 (72)発明者 田辺 茂 千葉県野田市二ツ塚138−1 ダイヤフロ ック株式会社技術開発センター内 (72)発明者 田中丸 直也 東京都港区港南一丁目6番41号 三菱レイ ヨン株式会社内 (72)発明者 宮下 聡史 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 (72)発明者 高島 隆晃 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 (72)発明者 桑原 和夫 神奈川県川崎市多摩区登戸3816 MRCテ クノリサーチ株式会社内 Fターム(参考) 4D028 AC01 AC09 BC17 BC18 BD16 BD17 BE02 BE08 4D059 AA05 BE08 BE31 BE49 BE57 CA22 CB27 DB22 DB23 DB24 DB25 DB26

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性汚水の生物学的処理で発生する余
    剰汚泥に、カチオン系高分子凝集剤を添加し、掻き揚げ
    式スクリーンで凝集汚泥と濾過液に分離する工程を有す
    る汚泥の処理方法であって、 カチオン系高分子凝集剤の添加後には、撹拌処理を行わ
    ずに余剰汚泥を掻き揚げ式スクリーンで分離することを
    特徴とする汚泥の処理方法。
  2. 【請求項2】 余剰汚泥にカチオン系高分子凝集剤の添
    加後、該余剰汚泥を層流状態で掻き揚げ式スクリーンに
    移送することを特徴とする請求項1記載の汚泥の処理方
    法。
  3. 【請求項3】 余剰汚泥にカチオン系高分子凝集剤を添
    加する前に、該余剰汚泥を重力式濃縮槽で濃縮すること
    を特徴とする請求項1または2記載の汚泥の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記余剰汚泥は、有機性汚水を膜分離式
    活性汚泥法処理で生じた活性汚泥であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の汚泥の処理方法。
  5. 【請求項5】 有機性汚水を生物学的処理する曝気槽
    と、該曝気槽で生じた余剰汚泥を凝集汚泥と濾過液に分
    離する掻き揚げ式スクリーンと、該掻き揚げ式スクリー
    ンに余剰汚泥を移送する配管に付設されて、余剰汚泥に
    カチオン系高分子凝集剤を添加する凝集剤添加手段とを
    有する汚泥の処理システムであって、 前記カチオン系高分子凝集剤が添加された余剰汚泥を掻
    き揚げ式スクリーンへ移送する配管は、該余剰汚泥を層
    流状態に移送するものであることを特徴とする汚泥の処
    理システム。
  6. 【請求項6】 前記掻き揚げ式スクリーンのスリット幅
    が0.3〜1mmであることを特徴とする請求項5記載
    の汚泥の処理システム。
  7. 【請求項7】 曝気槽と、掻き揚げ式スクリーンの間
    に、余剰汚泥を濃縮する重力式濃縮槽が介在しているこ
    とを特徴とする請求項5または6記載の汚泥の処理シス
    テム。
  8. 【請求項8】 前記曝気槽が膜分離式活性汚泥曝気槽で
    あることを特徴とする請求項5または6記載の汚泥の処
    理システム。
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