JP2000196388A - 音声信号処理装置及びこれを具備した電子機器 - Google Patents
音声信号処理装置及びこれを具備した電子機器Info
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- JP2000196388A JP2000196388A JP37070198A JP37070198A JP2000196388A JP 2000196388 A JP2000196388 A JP 2000196388A JP 37070198 A JP37070198 A JP 37070198A JP 37070198 A JP37070198 A JP 37070198A JP 2000196388 A JP2000196388 A JP 2000196388A
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Abstract
音声信号のダイナミックレンジを予想して特定すること
なく、受聴者の聴覚に適合した出力音声信号を得ること
のできる音声信号処理装置及びこれを具備した電子機器
を提供することを課題とする。 【解決手段】 入力音声信号を入力端子8より入力し、
レベル検出手段1により入力音声信号のレベルを検出し
検出出力を得て、音声出力が受聴者の聴覚に適合するよ
うに出力可変手段9の外部操作機構を受聴者が操作して
得られる出力可変手段9からの出力と、上述の検出出力
とを参照して利得制御特性可変手段3が増幅器2の利得
制御特性曲線を可変する。
Description
びこれを具備した電子機器は、例えば補聴器、電話、拡
声器、音声通信の分野で用いられる音声信号の音声レベ
ル変換装置、音量調整装置に関し、さらに詳しくは増幅
器の利得制御特性を可変して受聴者の聴覚に適合した出
力音声信号を得ることのできる音声信号処理装置及びこ
れを具備した電子機器に関する。
再生系のダイナミックレンジが十分広くないときや、難
聴者のように受聴可能なダイナミックレンジが狭い場合
に、小レベルの入力音声信号の増幅度を大きくし、大き
いレベルの入力音声信号の増幅度を小さくするという非
線形な利得制御特性により入力音声信号に対する出力音
声信号のレベル変換を行うレベル圧縮増幅処理の手法が
知られている。
来のレベル圧縮増幅処理においては、設定や動作の安定
性について次のような問題がある。所望のレベル変換動
作を得るためには、再生系や伝送系からの入力音声信号
のレベル範囲や受聴可能な出力音声信号のダイナミック
レンジを予想して、受聴者の聴覚に適合するように特定
し、この特定された入力音声信号と出力音声信号のダイ
ナミックレンジに合わせて非線型な利得制御特性を設定
しなくてはならない。それ故、この特定できる入力音声
信号のレベル範囲や可聴音声出力ダイナミックレンジの
幅は、設定された利得制御特性により限定されるので狭
くなり、入力音声信号のレベルや可聴音声出力ダイナミ
ックレンジが特定したレベル範囲を超えた場合には、期
待したレベル変換動作が得ることができなくなる。
のであり、予め入力音声信号のレベル範囲や受聴可能な
出力音声信号のダイナミックレンジを特定することな
く、入力音声信号のレベル範囲や受聴可能なダイナミッ
クレンジの状況に応じて上述の利得制御特性を可変設定
し得る音声信号処理装置及びこれを具備した電子機器を
提供することを課題とする。
めに本発明の音声信号処理装置及びこれを具備した電子
機器では、増幅器の利得制御特性に基づいて増幅器に入
力された入力音声信号を増幅及び圧縮の何れかを行い、
所望の出力音声信号を出力する音声信号処理装置におい
て、入力音声信号の有声音のレベルを検出し検出出力を
生成するレベル検出手段と、所望の出力音声信号を得る
ために、外部の操作機構及び外部の情報信号の何れかに
より利得制御特性可変出力を生成する出力可変手段と、
検出出力と、利得制御特性可変出力とに基づいて増幅器
の利得制御を行うための利得制御特性曲線を、入力音声
信号の特定のレベルを境界として所定の関数で規定で
き、且つ境界で連続であるように可変して前記増幅器の
利得制御特性を可変し得る利得制御特性可変手段とを具
備したことを特徴とする。
を具備した電子機器の望ましい形態としては下記(1)
〜(6)である。 (1)利得制御特性可変手段は、利得制御特性曲線を、
出力音声信号が入力音声信号に正帰還し、増幅器の利得
制御を不安定にすることのない最大利得制御曲線と、増
幅器の利得が零である最小利得制御曲線で囲まれた範囲
で、且つ出力音声信号の最大出力を制限する不快閾値ポ
イントと暗騒音の影響を抑圧するための出力音声信号の
最小値である暗騒音抑圧ポイントで囲まれた範囲で可変
し得るものである。
信号の最大出力を制限する不快閾値ポイントと、暗騒音
の影響を抑圧するための前記出力音声信号の最小値であ
る暗騒音抑圧ポイントを所望の出力音声信号を得るため
に可変し得るものである。
信号から生成される音声出力を減衰する遮音装置のある
場合は、遮音装置の減衰特性に対応して、利得制御特性
曲線を増幅器の利得が零である最小利得制御曲線より下
方に可変し得るものである。
信号の特定のレベル及び特定のレベルに対応する利得の
何れかを可変することにより前記利得制御特性曲線を可
変し得るものである。
違する2個の同一周波数を用いて、検出出力及び利得制
御特性可変出力を標本化し、検出出力の標本値と、検出
出力の標本値の後の時点で標本化された利得制御特性可
変出力の標本値を参照して利得制御特性曲線を可変し得
るものである。
御特性可変出力が増大を示すときは、入力音声信号の特
定のレベルを検出出力の標本値を限界として標本値に近
接する方向へ変化させ、しかる後さらに利得制御特性可
変出力が増大を示すときは、特定のレベルに対応する利
得を出力音声信号が入力音声信号に正帰還し、増幅器の
利得制御を不安定にすることのない最大利得制御曲線に
接近する方向に変化させ、利得制御特性可変出力が減少
を示すときは、入力音声信号の特定のレベルを検出出力
の標本値を限界として、標本値に近接する方向へ変化さ
せ、しかる後にさらに利得制御特性可変出力が減少を示
すときは、特定のレベルに対応する利得を増幅器の利得
が零である最小利得制御曲線に接近する方向に変化さ
せ、出力音声信号から生成される音声出力を減衰する遮
音装置のある場合は、遮音装置の減衰特性に対応して、
最小利得制御曲線より下方に設定された利得制御曲線に
近接する方向に可変するものである。
る。入力音声信号のレベルがレベル検出手段により検出
出力として検出され、受聴者が外部の操作機構又は外部
装置からの情報信号を介して出力可変手段により利得制
御特性可変出力を生成する。これら検出出力と利得制御
特性可変出力を参照して利得制御特性可変手段が増幅器
の利得を利得制御特性を可変しつつ制御するので、該増
幅器に入力された入力音声信号の増幅度が制御され、入
力音声信号のレベルや受聴者の聴覚に適合した出力音声
信号を得る。
入力音声信号の特定のレベルを境界として、この特定の
レベルより小さい入力音声信号が増幅器に入力されたと
きは、利得の変化率が1以下となり、反対に大きい入力
音声信号が入力されたときは、利得の変化率が1以上に
なるというように入力音声信号の特定のレベルを境界と
して、所定の関数で示され、且つ境界連続な利得制御特
性曲線で規定されるものである。また、入力音声信号の
特定のレベルとは、例えば予想される受聴環境及び受聴
者の聴覚に適合した平均的な入力音声信号のレベルであ
る。従って、入力音声信号の特定のレベルをこえると、
出力音声信号が圧縮され、特定のレベル以下のときは伸
張され、且つこの特定のレベルが外部の操作機構や情報
信号により可変され受聴者に適合した出力音声信号が得
られるように利得制御が行われる。
て上述した入力音声信号の特定のレベルを可変し、その
結果として増幅器の利得を間接的に可変しようとするも
のであり、受聴者が外部の操作機構または情報信号によ
り利得制御特性可変出力を生成することで構成される。
明の音声信号処理装置及びこれを具備した電子機器の実
施の形態例について説明する。この発明の理解を簡単に
するために、まず一般的なレベル圧縮処理の動作につい
て利得制御特性曲線の観点から図10及び図11を参照
して説明する。また本発明に用いる曲線という用語はリ
ーマン幾何学の意味するところにより直線をも含むもの
とする。さらに、本発明に用いる音声という用語も、人
の声のみを意味するものではなく、いわゆるオーディオ
一般、音響を含むものとする。
用いられる増幅器の入力音声信号のレベル対出力音声信
号の利得制御特性曲線を示したものである。図10
(a)の点線のように、実線に比べ利得制御特性曲線の
傾きが小さく、すなわち利得の変化率が小さいほどレベ
ル圧縮の度合いが大きいことを示し、図10(b)の点
線のように実線に比べ利得制御特性曲線の傾きが同じな
ら上方にあるほど増幅度が大きいことを意味する。つま
り、図10(a)のようにレベル圧縮の度合いが大きい
利得制御特性曲線の場合は、入力音声信号のレベルの小
さいときのほうが入力音声信号レベルの大きいときに比
べて増幅度は大きくなる。
非線型な利得制御特性曲線によりレベル変換を行うため
に、増幅器の利得制御特性曲線に図11のA点のような
折れ曲がり点をもたせることもある。通常このA点のこ
とを「ニーポイント」と呼ぶ。図11の場合では、A点
より大きい入力音声信号のレベルではダイナミックレン
ジが圧縮変換された出力音声信号が得られ、A点より小
さい入力音声信号のレベルではダイナミックレンジが伸
張変換された出力音声信号が得られる。
に、増幅器の利得制御特性曲線により変換された出力音
声信号の最大出力レベルを制限するためのB点を「不快
閾値ポイント」と呼び、小さい入力音声信号のレベルで
の増幅器の利得制御特性曲線により変換された出力音声
信号を決めるためのC点を「暗騒音抑圧ポイント」と呼
ぶ。C点の入力音声信号0dBとは、2×10ー5パスカ
ルを意味し、また、暗騒音とは空調のファンの雑音など
の環境雑音を意味する。
(いわゆる拡声器)や補聴器のように、マイクロホンか
らの信号が増幅されてスピーカから出力され、再びマイ
クロホンに入力されるフィードバックループを形成する
場合には、通称ハウリングと呼ばれるループによる発振
を防止するために図11の一点鎖線のような増幅利得限
界を設け最大利得制御曲線と称し、上述したニーポイン
トA点の移動範囲を制限することがある。
音声信号レベルに対して行なわれることもあるが、出力
波形が大きく歪むので、多くの場合、直前の入力音声信
号レベルに対して大きなレベルの入力音声信号が入力さ
れたときに増幅度を小さく押さえる動作は瞬時に行い、
逆に、直前の入力音声信号レベルよりも小さいレベルの
入力音声信号が入力されたときに増幅度を上げる動作に
ついては時間遅れをもって行なわせることが多い。この
ような動作をするレベル圧縮増幅処理に関する発明に関
しては本願発明者等がなした特願平10―183829
号明細書に説明されているが、本発明の音声信号処理装
置及びこれを具備した電子機器においても上述のレベル
圧縮増幅処理の動作に関しては踏襲しているものであ
る。
成図を示すブロック図である。入力音声信号は入力端子
8に入力され、レベル検出手段1により入力音声信号の
レベルが検出される。レベル検出手段1は有声音成分の
みを通過させる有声音成分通過フィルタ5と、整流器6
と、ローパスフィルタ7とで構成されておりローパスフ
ィルタ7から検出出力を出力する。遅延手段4は大きな
レベルの入力音声信号から小さなレベルの入力音声信号
に変化したとき、増幅器2の利得制御を遅延させるため
のものであり、この遅延の後に入力音声信号の増幅が始
まる。また、出力可変手段9は、外部に取り付けられ、
受聴者が操作することができる操作機構、例えば音量ボ
リューム等により(以下では出力可変手段9を音量ボリ
ュームで代表して記す)、利得制御特性可変出力を電気
信号として出力する。
9及びレベル検出手段1の出力を参照して増幅器2の利
得制御特性曲線を可変するものである。この際、請求項
6に記載したように、位相の相違する2個の同一周波数
を用いて、レベル検出手段1の検出出力の標本値と、当
該標本値の直後の出力可変手段9からの利得制御特性可
変出力の標本値が利得制御特性可変手段3により参照さ
れる。以下に音量ボリューム(図示は省略)を出力音声
信号の大きくなる方向へ操作したときの本発明の音声信
号処理装置の利得制御特性可変手段3の動作を図2〜図
6を参照して説明する。
い最大利得制御曲線を一点鎖線で示したように入力音声
信号が0dBのとき出力音声信号のレベルが30dBと
なるよう設定されているとする。また、利得制御特性可
変手段3は初期状態では、B点すなわち「不快閾値ポイ
ント」がB0に設定され、C点すなわち「暗騒音抑圧ポ
イント」がC0に設定されており、初期の入力音声信号
の特定レベルはA0であり、B0とC0を結ぶ直線上に
あるとする。
ベルが、特定の入力音声信号のレベル、すなわち予想さ
れる受聴環境での入力音声信号のレベル範囲に入るよう
に特定し、必要とする入力音声信号のレベル範囲が受聴
者に適合した出力音声信号レベル範囲に変換されるよう
にする。例えば、図2では、ニーポイントがA点にあ
り、対応する特定された入力音声信号のレベルは55d
B付近ということになる。
た場合の利得制御特性可変手段3の動作を説明する。 (1a)音量ボリューム操作時点の実際の入力音声信号
のレベルが、A点の入力音声信号、すなわち前述した入
力音声信号の特定のレベルより大きいときは、図2に示
したように、音量ボリュームの操作を行う直前の増幅器
2の利得制御特性曲線による入出力音声信号のレベル変
換特性が、C0点、A点、B0点を結んだものであった
とすると、音量ボリューム操作が行われた時点での入力
音声信号のレベルが70dB、すなわちA点の入力音声
信号の予想された特定のレベルである55dB以上であ
るときには、ニーポイントを最大利得制御曲線上のA1
点の方向へ受聴者が音量ボリュームの操作をやめるまで
上昇させる。A1点に達しても音量ボリュームを上げる
操作を受聴者が行っているときには、ニーポイントをA
1点から最大利得制御曲線上を実際の入力音声信号レベ
ル、70dBを限界として移動をさせる。つまり最終的
なニーポイントの位置A'が新たなA点となり、新しい
利得制御特性曲線は、C0点、A'点、B0点を結んだ
ものとなる。
入力音声信号レベルが、A点に対応する入力音声信号の
特定のレベルより小さいとき、例えば、45dBとする
と、図3に示すように、音量ボリュームの操作を行う直
前の増幅器2の利得制御特性曲線による入出力音声信号
のレベル変換特性が、C0点、A点、B0点を結んだも
のであったとして、45dBに対応するA3点を限界と
してA点をA3点の方向へ音量ボリュームの操作をやめ
るまで移動させる。A3点に到達しても受聴者が音量ボ
リュームを上げる操作を行っていたら、A3点から最大
利得制御曲線上のA4点へとA3点から垂直方向へ音量
ボリュームの操作をやめるまで上昇させる。このように
して得られる最終的なニーポイントの位置A' が新たな
A点になる。つまり、新しい利得制御特性曲線は、C0
点、A' 点、B0点を結んだものとなる。
ら最大利得制御曲線上に設定されており、音量ボリュー
ムの操作を行う直前の増幅器2の利得制御特性による入
出力音声信号のレベル変換特性が、C0点、A点、B0
点を結んだものであったとすると、受聴者が音量ボリュ
ームを上げるという操作によって、ニーポイントは入力
音声信号の特定のレベル、A点から実際の入力音声信号
レベルまでを限界として一点鎖線で示された最大利得制
御曲線上を移動する。実際の入力音声信号レベルが45
dBならA' 点を限界とし、実際の入力音声信号レベル
が70dBであれば、A"点が限界となる。
A点と暗騒音抑圧ポイントC0点との範囲が伸張増幅領
域になっていて、その傾き、すなわち利得の変化率が大
きい場合には、暗騒音のレベル変動が強調されて耳につ
くことがある。その時にはC0をC1点の方向へ上昇さ
せてC' 点に動かし、利得の変化率を1に近づけること
で、小レベルの入力音声信号の聴こえが自然になる。こ
れは暗騒音を伸張増幅の特性で増幅すると、雑音の変化
の幅が大きく強調され、ザーという連続雑音がザー、ザ
ーというふうに聴こえるようになり耳障りになるためで
ある。上述のことは請求項3を具現化したものである。
の不快閾値と聴力の状態が分かっていて、最大出力レベ
ルを大きくしてもよいときには、図6に示すように、音
量ボリュームを大きくする操作のときにB0点から最大
利得制御曲線に対応する不快閾値ポイントであるB1点
の方向へ移動させB' 点とすることで、出力音声信号の
出力レベルを大きくしてもよい。上述のことも請求項3
を具現化したものである。
ムを出力音声信号の小さくなる方向へ操作したときの本
発明の音声信号処理装置の利得制御特性可変手段3の動
作を図7及び図8を参照して説明する。 (1b)音量ボリュームの操作時点の入力音声信号レベ
ルが、A点の入力音声信号の特定のレベルより大きいと
き、図7に示すように、音量ボリュームの操作を行う直
前の増幅器2の利得特性による入出力音声信号のレベル
変換特性が、C0点、A点、B0点を結んだものであっ
たとすると、実際の入力音声信号のレベルがA点の特定
の入力音声信号のレベル、すなわち55dBより大きく
て、例えば、65dBであれば、A点より限界である6
5dBの実際の入力音声信号に対応するA5点の方向へ
受聴者が音量ボリュームの操作をやめるまで移動させ
る。A5点に到達しても音量ボリュームを下げる操作を
受聴者が行っていたら、A5点から最小利得制御曲線上
のA6点の方向へ音量ボリュームの操作をやめるまで下
降させる。限界は利得がゼロになるA6点である。この
ようにして最終的なニーポイントの位置A'が新たなA
点になる。つまり、新しい利得制御特性曲線は、C0
点、A'点、B0点を結んだものとなる。
の入力音声信号のレベルが、A点に対応する入力音声信
号の特定のレベルより小さいとき、図8に示したよう
に、音量ボリュームの操作を行う直前の増幅器2の利得
特性による入出力音声信号のレベル変換特性が、C0
点、A点、B0点を結んだものであったとすると、実際
の入力音声信号レベルがA点の入力音声信号の特定のレ
ベルである55dB以下であれば、ニーポイントを最小
利得制御曲線上のA7点の方向へ音量ボリュームの操作
を受聴者がやめるまで下降させる。A7点に達しても音
量ボリュームを下げる操作を受聴者が行っているときに
は、ニーポイントをA7点から最小利得制御曲線上を実
際の入力音声信号レベルを限界として移動をさせる。こ
のようにして最終的なニーポイントの位置A' が新たな
A点となる。つまり、新しい利得制御特性曲線は、C0
点、A'点、B0点を結んだものとなる。
があり、出力音声信号を減衰する機能がある場合には、
大きい音を実際よりも小さくする意味で、最小利得制御
曲線よりも下方、すなわち利得が零よりも小さい位置ま
でニーポイントを移動させたり、不快閾値ポイントBや
暗騒音抑圧ポイントCを下げたりすることで、図9に示
すように、大きくてうるさい音を抑えて聴きやすくする
ことも可能である。つまり、C'点、A' 点、B'点を結
んだ利得制御特性曲線は、出力音声信号を元の入力音声
信号よりも小さい音に変換する。これは、例えば大きい
音でも小さい音でも、あるレベル範囲にないと聴きにく
いという感音難聴者に対して受聴レシーバーに遮音効果
を付加して出力音声信号の利得制御特性を調整する場合
に用いられる。上述のことは請求項4を具現化したもの
である。
は、補聴器、電話、拡声器、音声通信機器、オーディオ
ビデオ機器などの電子機器で用いられる音量調整装置に
用いるならば、予め入力音声信号のレベル範囲や受聴可
能な出力音声信号のダイナミックレンジを予想して特定
することなく、受聴環境と受聴者に適応した出力音声を
得ることができることは明らかでである。
処理装置及びこれを具備した電子機器によれば音声を伝
送及び再生し、難聴者が音声を聴くときに充分なダイナ
ミックレンジと音声出力が確保できない場合、前述した
利得制御特性曲線を可変して音声出力の増幅及び圧縮を
行い、受聴者の受聴可能ダイナミックレンジを予想して
予め設定しておく必要がなく、受聴者の主観的な判断に
よる音量ボリューム操作で利得制御特性を変更できるの
で、受聴者の聴覚に適合した音声出力を得ることができ
る。本発明の音声信号処理装置を補聴器、電話、拡声
器、音声通信機器、オーディオビデオ機器などの電子機
器に具備すれば、受聴者にとり設定の容易な音質の優れ
た電子機器が得られるという効果がある。
ブロック図である。
変手段の動作において、音量を大きくする操作をすると
きの利得制御特性を説明するための利得制御特性図であ
る。
変手段の動作において、音量を大きくする操作をすると
きの別の利得制御特性を説明するための利得制御特性図
である。
変手段の動作において、音量を大きくする操作をすると
きのさらに別の利得制御特性を説明するための利得制御
特性図である。
変手段の動作において、暗騒音を抑圧する利得制御特性
を説明するための利得制御特性図である。
変手段の動作において、不快閾値ポイントを増大させる
ときの利得制御特性を説明するための利得制御特性図で
ある。
変手段の動作において、音量を小さくする操作をすると
きの利得制御特性を説明するための利得制御特性図であ
る。
変手段の動作において、音量を小さくする操作をすると
きの別の利得制御特性を説明するための利得制御特性図
である。
変手段の動作において、感音難聴者用のための利得制御
特性を説明するための利得制御特性図である。
利得制御特性図である。
めの利得制御特性図である。
変手段、4…遅延手段、5…有声音成分通過フィルタ、
6…整流器、7…ローパスフィルタ、8…入力端子、9
…出力可変手段
Claims (8)
- 【請求項1】 増幅器の利得制御特性に基づいて該増幅
器に入力された入力音声信号を増幅及び圧縮の何れかを
行い、所望の出力音声信号を出力する音声信号処理装置
において、 前記入力音声信号の有声音のレベルを検出し検出出力を
生成するレベル検出手段と、 前記所望の出力音声信号を得るために、外部の操作機構
及び外部の情報信号の何れか一方により利得制御特性可
変出力を生成する出力可変手段と、 前記検出出力と、前記利得制御特性可変出力とに基づい
て前記増幅器の利得制御を行うための利得制御特性曲線
を、前記入力音声信号の特定のレベルを境界として所定
の関数で規定でき、且つ前記境界で連続であるように可
変して前記増幅器の利得制御特性を可変し得る利得制御
特性可変手段とを具備したことを特徴とする音声信号処
理装置。 - 【請求項2】 前記利得制御特性可変手段は、前記利得
制御特性曲線を、前記出力音声信号が前記入力音声信号
に正帰還し、前記増幅器の利得制御を不安定状態としな
い最大利得制御曲線と、前記増幅器の利得が零である最
小利得制御曲線で囲まれた範囲で、且つ前記出力音声信
号の最大出力を制限する不快閾値ポイントと暗騒音の影
響を抑圧するための前記出力音声信号の最小値である暗
騒音抑圧ポイントで囲まれた範囲で可変し得ることを特
徴とする請求項1に記載の音声信号処理装置。 - 【請求項3】 前記利得制御特性可変手段は、前記出力
音声信号の最大出力を制限する不快閾値ポイントと、暗
騒音の影響を抑圧するための前記出力音声信号の最小値
である暗騒音抑圧ポイントを前記所望の出力音声信号を
得るために可変し得ることを特徴とする請求項1に記載
の音声信号処理装置。 - 【請求項4】 前記利得制御特性可変手段は、前記出力
音声信号から生成される音声出力を減衰する遮音装置の
ある場合は、該遮音装置の減衰特性に対応して、前記利
得制御特性曲線を前記増幅器の利得が零である最小利得
制御曲線より下方に可変し得ることを特徴とする請求項
1に記載の音声信号処理装置。 - 【請求項5】 前記利得制御特性可変手段は、前記入力
音声信号の前記特定のレベル及び該特定のレベルに対応
する利得の何れか一方を可変することにより前記利得制
御特性曲線を可変し得ることを特徴とする請求項1に記
載の音声信号処理装置。 - 【請求項6】 前記利得制御特性可変手段は、位相の相
違する2個の同一周波数を用いて、前記検出出力及び前
記利得制御特性可変出力を標本化し、前記検出出力の標
本値と、該検出出力の標本値の後の時点で標本化された
前記利得制御特性可変出力の標本値を参照して前記利得
制御特性曲線を可変し得ることを特徴とする請求項1に
記載の音声信号処理装置。 - 【請求項7】 前記利得制御特性可変手段は、前記利得
制御特性可変出力が増大を示すときは、前記入力音声信
号の前記特定のレベルを前記検出出力の標本値を限界と
して該標本値に近接する方向へ変化させ、しかる後さら
に前記利得制御特性可変出力が増大を示すときは、該特
定のレベルに対応する利得を前記出力音声信号が前記入
力音声信号に正帰還し、前記増幅器の利得制御を不安定
状態としない最大利得制御曲線に接近する方向に変化さ
せ、前記利得制御特性可変出力が減少を示すときは、前
記入力音声信号の前記特定のレベルを前記検出出力の標
本値を限界として、該標本値に近接する方向へ変化さ
せ、しかる後にさらに前記利得制御特性可変出力が減少
を示すときは、前記特定のレベルに対応する利得を前記
増幅器の利得が零である最小利得制御曲線に接近する方
向に変化させ、前記出力音声信号から生成される音声出
力を減衰する遮音装置のある場合は、該遮音装置の減衰
特性に対応して、前記最小利得制御曲線より下方に設定
された利得制御曲線に近接する方向に可変することを特
徴とする請求項1に記載の音声信号処理装置。 - 【請求項8】 請求項1に記載の音声信号処理装置を具
備したことを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37070198A JP4288433B2 (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 音声信号処理装置及びこれを具備した電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37070198A JP4288433B2 (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 音声信号処理装置及びこれを具備した電子機器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP4288433B2 JP4288433B2 (ja) | 2009-07-01 |
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1998
- 1998-12-25 JP JP37070198A patent/JP4288433B2/ja not_active Expired - Fee Related
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