JP2000193029A - 滑り免震装置 - Google Patents

滑り免震装置

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JP2000193029A
JP2000193029A JP36745798A JP36745798A JP2000193029A JP 2000193029 A JP2000193029 A JP 2000193029A JP 36745798 A JP36745798 A JP 36745798A JP 36745798 A JP36745798 A JP 36745798A JP 2000193029 A JP2000193029 A JP 2000193029A
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sliding
sliding plate
groove
friction
plate
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JP36745798A
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Takeshi Nakamura
嶽 中村
Akimichi Miyamoto
明倫 宮本
Tetsuo Suzuki
哲夫 鈴木
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Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
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  • Vibration Prevention Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塵埃,水分,滑り材の削片および溶融現象に
よる影響を低減して滑り板と滑り材との間の摩擦係数の
変化を小さくし、もって、摩擦減衰力を略一定に維持し
て免震性能が低下されるのを防止する。 【解決手段】 下方構造体18aと、これに対して上下
方向に適宜隙間δをもって配置される上方構造体14と
の間に設けられ、これら下方構造体18a側または上方
構造体14側の一方に取り付けられる滑り板22と、他
方に取り付けられて該滑り板22に圧接しつつ滑動する
滑り材24とを備え、これら滑り板22と滑り材24と
の間に発生される摩擦減衰力で振動エネルギーを吸収す
る。滑り材24が圧接する滑り板22の表面22aに溝
100を形成し、滑り板22に付着した塵埃,水分およ
び滑り材の削片を溝100内に収容して、滑り板22の
表面22aを清浄化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、滑り板に滑り材が
滑動されるときに発生する摩擦減衰力で、免震対象物に
作用する振動エネルギーを吸収するようにした滑り免震
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物、とりわけ、中,高層ビルの免震
装置としては、基礎と建物との間に介装される免震ゴム
や建物架構の骨組みに組み込まれるブレース材、その他
各種の方法が提案されるが、摩擦ダンパ等の滑り免震装
置もその1つとして挙げることができる。該滑り免震装
置は、地震,風等により建物が水平移動するときの変位
量を利用して摩擦減衰力を発生させ、この摩擦減衰力に
より振動エネルギーを吸収して免震対象物としての前記
建物を制振するようになっている。
【0003】即ち、前記滑り免震装置としては前記摩擦
ダンパ以外にソフトランディング装置や滑り支承があ
り、下方構造体側または制振対象となる上方構造体側の
一方に取り付けられる滑り板に、他方に取り付けられる
滑り材を押し付けて構成され、滑り材が滑り板の表面を
滑動するときに発生する摩擦で減衰力を発生させるよう
になっている。
【0004】ところで、前記滑り板はステンレス材やク
ラッド鋼等によって形成される板材が用いられ、該滑り
板の表面は摩擦減衰力の変動を小さくするため平滑に仕
上げられ、場合によっては鏡面仕上げが施される。一
方、前記滑り材は前記滑り板との間に発生する摩擦力を
最適化するため、四フッ化エチレンや超高分子量ポリエ
チレン等を用いて形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の滑
り免震装置は、滑り材を摺接させる滑り板の表面は常時
外気に晒された状態にあり、経時的に空気中の埃や砂等
の塵埃が滑り板の表面に付着および堆積されてしまう。
また、寒冷時に前記滑り板に結露が発生したり、雨天時
には雨水が降り込む等して、滑り板の表面に水分が付着
されてしまう場合がある。更に、滑り板の表面を滑り材
が圧接状態で滑動する際、上述したように四フッ化エチ
レンや超高分子ポリエチレンで形成された該滑り材に削
片が発生して、この削片が滑り板と滑り材との間に入り
込む状況が生じたり、また、摩擦熱によって該滑り材に
溶融現象が発生したりする。
【0006】このように滑り板の表面に塵埃や水分が存
在したり、また、滑り材に削片や溶融現象が発生したり
すると、滑り板と滑り材との間の摩擦係数が変化され、
延いては、摩擦減衰力が変動して振動エネルギーの吸収
率が変化されて免震性能が低下されてしまうという課題
があった。
【0007】本発明は係る従来の課題に鑑みて成された
ものであり、塵埃,水分,滑り材の削片および溶融現象
による影響を低減して滑り板と滑り材との間の摩擦係数
の変化を小さくし、もって、摩擦減衰力を略一定に維持
して免震性能が低下されるのを防止するようにした滑り
免震装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の請求項1に示す滑り免震装置は、下方構造
体と、これに対して上下方向に適宜隙間をもって配置さ
れる上方構造体との間に設けられ、これら下方構造体側
または上方構造体側の一方に取り付けられる滑り板と、
他方に取り付けられて該滑り板に圧接しつつ滑動する滑
り材とを備え、これら滑り板と滑り材との間に発生され
る摩擦減衰力で振動エネルギーを吸収するようにした滑
り免震装置において、前記滑り材が圧接する前記滑り板
の表面に溝を形成したことを特徴とする。
【0009】この滑り免震装置では、滑り板の表面に埃
や砂等の塵埃が付着および堆積したり、結露や雨水等の
水分が付着している状態、および滑り材の削片が発生し
ている状態で、該滑り板の表面を滑り材が滑動すると、
該滑り材は前記塵埃や前記水分および削片を拭き集めつ
つ移動する。このとき、滑り板が滑り材に対して下側に
配置されて該滑り板の表面が上向きとなっている場合
は、拭き集められた塵埃や削片等の固体物および水分等
の流体物を、滑り材の通過により滑り板の表面に形成さ
れた溝内に落とし込むことができる。また、滑り板が滑
り材に対して上側に配置されて該滑り板の表面が下向き
となっている場合は、上記固体物を前記溝内に押し込む
ことができる。このように溝内に塵埃や削片は勿論のこ
と、更には水分が収容されることにより、滑り材が滑動
する滑り板の表面が清浄化される。従って、この清浄化
により滑り板と滑り材との間の摩擦係数の変動を小さく
し、延いては、両者間に発生される摩擦減衰力を略一定
に維持して、免震性能が低下されるのが防止される。
【0010】更に、滑り板が滑り材に対して上下いずれ
の側に配置されている場合にあっても、前記溝によって
滑り板の表面積は拡大されて、該滑り板の放熱効率が増
大されることになる。このため、滑り板と滑り材との間
に発生される摩擦熱は効果的に放熱されて滑り板の温度
上昇が抑制され、延いては、該滑り材の溶融現象を抑制
することができ、このことによっても摩擦係数の変動が
小さくなって免震性能の低下が防止される。
【0011】また、本発明の請求項2に示す滑り免震装
置は、下方構造体と、これに対して上下方向に適宜隙間
をもって配置される上方構造体との間に設けられ、これ
ら下方構造体側または上方構造体側の一方に取り付けら
れる滑り板と、他方に取り付けられて該滑り板に圧接し
つつ滑動する滑り材とを備え、これら滑り板と滑り材と
の間に発生される摩擦減衰力で振動エネルギーを吸収す
るようにした滑り免震装置において、前記滑り板に圧接
する前記滑り材の圧接面に溝を形成したことを特徴とす
る。
【0012】この滑り免震装置では、滑り材の圧接面に
溝を形成したもので、滑り材が滑り板の上側に配置され
て圧接面が下向きの場合は、滑り板に付着した塵埃や削
片等の固体物を溝内に押し込むことができるとともに、
滑り材が滑り板の下側に配置されて圧接面が上向きの場
合は、前記塵埃や削片等の固体物は勿論のこと水分等の
流体物をも前記溝内に落とし込むことができる。従っ
て、この場合にあっても滑り材が滑動する滑り板の表面
を清浄化することができ、この清浄化により滑り板と滑
り材との間の摩擦係数の変動を小さくして、免震性能が
低下されるのが防止される。
【0013】また、滑り材が滑り板に対して上下いずれ
の側に配置されている場合にあっても、前記溝によって
滑り材の圧接面の表面積が拡大されて放熱効率が増大さ
れ、摩擦熱による滑り材の温度上昇が抑制される。この
ため、該滑り材の溶融現象が抑制されることにより、こ
の溶融現象による摩擦係数の変化を低減して免震性能の
低下が防止される。
【0014】更に、前記各滑り免震装置にあって、前記
溝を格子状に形成することが望ましい。
【0015】この滑り免震装置では、溝が格子状に形成
されることにより、滑り板に対して滑り材が該滑り板の
表面に沿ったあらゆる方向に移動した場合にも、溝内に
塵埃,水分および削片を入り込ませることができるとと
もに、該溝を形成した部分の表面積をより増大して放熱
効果を更に向上することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
について添付図面を参照しつつ詳細に説明する。図1か
ら図7は本発明の滑り免震装置の第1実施形態を示し、
図1は滑り免震装置の断面拡大正面図、図2は同滑り免
震装置の断面拡大平面図、図3は滑り免震装置に用いら
れる皿ばねの拡大断面図、図4は同皿ばねのばね特性
図、図5は滑り免震装置の滑り板を取り出して示す平面
図、図6は図5中A−A線からの要部拡大断面図、図7
は滑り板と滑り材との間の摩擦摩耗試験結果を従来と比
較して示す特性図である。
【0017】本発明の基本的な第1の構成となる滑り免
震装置10は、基礎や床スラブなどの下方構造体18a
と、これに対して上下方向に適宜隙間δをもって配置さ
れる構築物や上床などの上方構造体14との間に設けら
れ、これら下方構造体18a側または上方構造体14側
の一方に取り付けられる滑り板22と、他方に取り付け
られて該滑り板22に圧接しつつ滑動する滑り材24と
を備え、これら滑り板22と滑り材24との間に発生さ
れる摩擦減衰力で振動エネルギーを吸収するようになっ
ており、前記滑り材24が圧接する前記滑り板22の表
面22aに溝100を形成する。このとき、該溝100
は格子状に形成する。
【0018】以下、本実施形態の滑り免震装置10を、
皿ばね式摩擦ダンパに例をとって説明する。前記摩擦ダ
ンパ10は、上方構造体14の下面と下方構造体18a
の上面との間に設けられ、水平方向を指向する滑り板2
2および該滑り板22に圧接しつつ滑動する滑り材24
からなる摩擦減衰力生成部26と、該摩擦減衰力生成部
26と下方構造体18aとの間に設けられ、該摩擦減衰
力生成部26に圧接力を生じさせる弾発力を発生する皿
ばね28とで構成する。このとき、上記皿ばね28は、
設定圧接力が加えられて上記上方構造体14と上記下方
構造体18aとの間の上下方向隙間δ寸法の見込み変化
量に対して、図4に示す弾発力の変動が小さい非線形ば
ね領域R内でたわみ変形されるように設定してある。
【0019】上記摩擦減衰力生成部26の一方を構成す
る滑り板22としては、ステンレス板や、その表面にス
テンレス板が設けられたクラッド鋼等で形成されると共
に、その表面(上面)は滑らかな平坦面として形成さ
れ、下方構造体18aの上面に固設される。一方、上記
摩擦減衰力生成部26の他方を構成する滑り材24とし
ては摩擦係数μが一定の部材、μが小さい(0.2程
度)ものとしては例えば四フッ化エチレンや超高分子量
ポリエチレン(例えば、ソマライト(商品名))、μが
中くらい(0.5程度)のものとしては例えば表面を平
滑にしたステンレス板、さらにμが大きい(1.0程
度)ものとしては表面を平坦にした鋼板等で、これらか
ら必要に応じた摩擦係数μを有する材料を選択して形成
され、後述するシャーキー30の下端部のフランジ30
a下面に形成された凹部30bに嵌着される。
【0020】上記皿ばね28は、複数の皿ばね単体28
aを同軸状に積層して構成される。該皿ばね単体28a
は、図3に示すように中央部に開口部28bが形成され
る皿状に形成され、複数枚の該皿ばね単体28aを同じ
向きに重ね合わせた4組のばね積層体を、逆向きに交互
に突き合わせることにより上記皿ばね28が構成され
る。そして、皿ばね28は積層された状態で中心部に貫
通される開口部28bに、ガイドを兼ねるシャーキー3
0を挿通し、該シャーキー30によって皿ばね単体28
aが積層された状態を保持して位置ずれが防止される。
また、シャーキー30の下端部にはフランジ30aが形
成され、該フランジ30a上に皿ばね28が載置され
る。
【0021】一方、前記シャーキー30の上端部は、上
方構造体14の下面に固設される支持枠32の中央部に
形成された凹部32a内に摺動自在に密接嵌合される。
そして、上記摩擦ダンパ10が上方構造体14と下方構
造体18aとの間に介装される際、所定の予圧力が付加
されるように圧縮状態で取り付けられる。該予圧力は支
持枠32と上方構造体14との間に差し込まれるスペー
サ34によって微調整される。このように取り付け状態
で予圧力が付加されることにより、上記皿ばね28は図
4に示したばね特性の荷重−変位関係が非線形となる領
域Rに達するようになっている。
【0022】即ち、同図は本実施形態に用いた上記皿ば
ね28の本発明に採用し得るばね特性の荷重−変位曲線
のグラフの一実測例が示され、縦軸には必要摩擦減衰力
を得るために摩擦減衰力生成部26に入力される荷重w
を示し、該荷重wの反力として摩擦減衰力生成部26に
生じさせるべき圧接力、すなわち皿ばね28によって発
生させる弾発力が示されると共に、横軸には皿ばね28
のたわみ量σが示されている。そして、必要摩擦減衰力
を得ることができる設定圧接力の値と、これを加えたと
きの皿ばね28のたわみ量との関係が同図から理解され
る。
【0023】ところで、グラフに例示された実際の皿ば
ね28では、設定圧接力が加えられることで荷重−変位
関係が非線形となる領域Rに達している。このとき非線
形領域Rとは、摩擦ダンパ10が配置される上下方向隙
間寸法δの見込み変化量に対して弾発力の変動が小さい
領域をいい、そしてこの皿ばね28はこの非線形ばね領
域R内で使用されることになる。すなわち、線形領域を
超えて、皿ばね28のたわみ量σが変化してもその発生
弾発力の変動がきわめて小さな非線形領域R内を当該皿
ばね28の使用領域として設定するようになっている。
【0024】このように構成された前記摩擦ダンパ10
は、下方に配置された滑り板22の上方に滑り材24が
配置される一方、該滑り材24の下端面が圧接面24a
となって滑り板22の上面22aを滑動する。ここで、
本実施形態では図5に示すように前記滑り材24の圧接
面24aに格子状の溝100を形成する。該溝100は
図6に示すように所定幅Wおよび所定深さDをもって形
成され、幅Wは空気中に存在する塵埃Pの埃や砂の粒子
径および滑り材24の削片Qより大きくして形成され
る。また、深さDは大きくすればする程、塵埃Pや削片
Qの収容量を増大できる。勿論、前記溝100の断面形
状は特に限定されることなく、底部を狭めたV字状断面
や底部を広めた蟻溝状断面とすることもできる。
【0025】以上説明したように本実施形態の皿ばね式
の摩擦ダンパ10を用いた制振構造にあっては、構築物
などの上方構造体14に地震等の水平振動が入力される
と、基礎などの下方構造体18aと上方構造体14との
間の隙間δに介設された摩擦ダンパ10に水平方向の変
位力が入力される。すると、図1に示した摩擦減衰力生
成部26の滑り板22と滑り材24は、皿ばね28の弾
発力によって圧接された状態で相対的に滑動して摩擦減
衰力を発生し、この摩擦減衰力により振動が効果的に減
衰される。
【0026】このとき、上記皿ばね28は、設定圧接力
が加えられて上方構造体14と下方構造体18aとの間
の上下方向隙間寸法δの見込み変化量に対して、弾発力
の変動が小さい非線形ばね領域R内でたわみ変形される
ように設定されている。このため、上方構造体14が地
震や風、荷重や温度伸縮等の外部要因によって変形した
り、滑り材24の摩耗によりその板厚が変化したりして
皿ばね28の変形量σが見込み変化量の範囲で変化した
場合にあっても、摩擦減衰力生成部26に圧接力を生じ
させる皿ばね28の弾発力の変動はきわめて小さくな
る。従って、摩擦減衰力生成部26で発生される摩擦減
衰力を略一定に維持することができるため、上方構造体
14に入力される振動に対する減衰性能が変動すること
を防止することができる。
【0027】このように種々の原因により摩擦ダンパ1
0を介設した上方構造体14と下方構造体18aとの間
の上下方向隙間寸法δが変化しても、一定した摩擦減衰
力を発生させることができるので、摩擦ダンパ10によ
る制振機能を設計値通りに発揮させることができる。従
って、構築物などの上方構造体14を効果的に制振する
ことができる。また、皿ばね28にたわみ変形が生じて
も摩擦減衰力生成部26に加わる弾発力が略一定で変動
がないので、後々の複雑なメンテナンスを不要とするこ
とができる。
【0028】また、巨大地震により著しく大きな振動が
入力された場合には、皿ばね28が全たわみ量分変形し
て密着状態で上方構造体14を剛体支持するため、有効
なバックアップシステムとして機能させることができる
という利点もある。更に、本実施形態の皿ばね式摩擦ダ
ンパ10を用いた制振構造は、地震に対してのみなら
ず、風による上方構造体14の揺れに対しても有効に作
用する。
【0029】このように構成された前記皿ばね式摩擦ダ
ンパ10では、滑り板22が滑り材24の下側に配置さ
れて、該滑り板22の滑り材24が圧接する表面22a
が上向きとなっており、該表面22aに溝100を形成
したので、該表面22aに埃や砂等の塵埃Pが付着およ
び堆積したり、結露や雨水等の水分Rが付着している状
態、更には滑り材24の削片Qが発生している状態で、
該滑り板22の表面22aを滑り材24が滑動すると、
該滑り材24は前記塵埃Pや前記水分Rおよび削片Qを
拭き集めつつ移動する。この移動に伴って拭き集められ
た塵埃Pや削片Q等の固体物および水分R等の流体物
を、滑り材24の通過により上記溝100内に落とし込
むことができる。
【0030】このように溝100内に塵P埃や削片Q、
更には水分Rが収容されることにより、滑り材24が滑
動する滑り板22の表面22aを清浄化することがで
き、この清浄化により図7の摩擦摩耗試験結果に示すよ
うに、滑り板22と滑り材24との間の摩擦係数μの変
動を小さくできる。また、滑り板22に溝100を形成
することによって該滑り板22の表面積は拡大され、こ
れの放熱効率が増大されることになる。このため、滑り
板22と滑り材24との間に発生される摩擦熱は効果的
に放熱されて滑り板22の温度上昇が抑制されことによ
り、該滑り材24の溶融現象を抑制することによっても
摩擦係数μの変動を小さくできる。
【0031】即ち、四フッ化エチレンや超高分子量ポリ
エチレン等で形成される滑り材24がステンレス材やク
ラッド鋼等によって形成される滑り板22上を擦動する
と、このときの摩擦熱によって滑り材24に溶融現象が
起こり、この溶融現象によって摩擦係数μが著しく低減
されることになる。また、前記溶融現象によってガスが
発生された場合は、このガスが滑り板22と滑り材24
との間に層を形成することが考えられるが、前記溝10
0によってこのガスを積極的に逃がすことができること
によっても摩擦係数μの変動を小さくできる。
【0032】即ち、前記図7では溝100が形成されな
い従来の滑り板におけるμ特性をaで示し、溝100が
形成された本実施形態の滑り板22におけるμ特性をb
で示す。これらいずれのμ特性a,bにあっても、滑り
板22をSUS#400で形成し、滑り材24に作用す
る圧力を25Kgf/cm2 とし、かつ、該滑り材24
の滑動速度が0.5m/Sとして試験したもので、同図
から本実施形態のμ特性bは従来のμ特性aに較べて経
過時間に対する摩擦係数μの変動が大幅に小さくなって
いることが理解される。従って、このように摩擦係数μ
の変動が小さくなることにより、滑り板22と滑り材2
4との間に発生される摩擦減衰力を略一定に維持して、
前記皿ばね式摩擦ダンパ10による免震性能が低下され
るのが防止される。
【0033】また、本実施形態では前記溝100を格子
状に形成したことにより、滑り板22に対して滑り材2
4が該滑り板22の表面22aに沿ったあらゆる方向に
移動した場合にも、溝100内に塵埃P,水分Rおよび
削片Qを収容することができる。更に、格子状の溝10
0は単位面積当たりの溝100面積を増大できるため、
滑り板22の表面積をより増大して放熱効果を更に向上
することができる。
【0034】ところで、本実施形態の皿ばね式摩擦ダン
パ10では、滑り板22を下側に配置し、滑り材24を
上側に配置して、滑り板22の上面22aを滑り材24
下端の圧接面24aが滑動する場合を開示したが、これ
とは逆に上側に滑り板22を配置して、該滑り板22の
下面を滑り材24が滑動する構造にあっても本発明を適
用することができる。この場合、上側に配置した滑り板
22の下面に溝100を形成することになるが、該溝1
00内に塵埃Pや削片Q等の固体物を収容することがで
きるとともに、放熱効果を向上することができる。
【0035】図8から図10は他の実施形態を示し、前
記実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する
説明を省略して述べる。図8は滑り免震装置の滑り材を
取り出して示す底面図、図9は滑り材を形成する超高分
子量ポリエチレンで圧接面に溝を形成した場合の摩擦係
数の変化特性図、図10は滑り材を形成する超高分子量
ポリエチレンで圧接面を平坦に形成した場合の摩擦係数
の変化特性図である。また、この実施形態は前記図1か
ら図4を参照しつつ説明する。
【0036】本発明の基本的な第2の構成となる滑り免
震装置10は、下方構造体18aと、これに対して上下
方向に適宜隙間δをもって配置される上方構造体14と
の間に設けられ、これら下方構造体18a側または上方
構造体側14の一方に取り付けられる滑り板22と、他
方に取り付けられて該滑り板22に圧接しつつ滑動する
滑り材24とを備え、これら滑り板22と滑り材24と
の間に発生される摩擦減衰力で振動エネルギーを吸収す
るようになっており、前記滑り板22に圧接する前記滑
り材24の圧接面24aに溝102を形成したことを特
徴とする。
【0037】即ち、本実施形態の皿ばね式摩擦ダンパ1
0は、前記実施形態に示したように滑り板22が下側に
配置されるとともに、滑り材24が上側に配置され、該
滑り材24下面の圧接面24aが滑り板22の上面22
aを滑動するようになっている。ここで、本実施形態で
は図8に示すように滑り材24の圧接面24aに格子状
に溝102を形成してある。この溝102は前記実施形
態の滑り板22に形成した溝100(図5参照)と同様
に、所定幅および所定深さをもって形成される。また、
この実施形態では滑り材24を超高分子量ポリエチレン
で形成した場合を示す。
【0038】従って、この実施形態の皿ばね式摩擦ダン
パ10では、滑り材24の圧接面24aに溝102を形
成したもので、該滑り材24の下側に配置される滑り板
22の上面22aに付着した塵埃Pや削片Q等の固体物
を、滑り材24が滑動する際に溝102内に押し込むこ
とができ、滑り板22の上面22aを清浄化して滑り板
22と滑り材24との間の摩擦係数μの変動を小さくで
きる。また、前記溝102によって滑り材24の圧接面
24aの表面積が拡大されて放熱効率が増大し、摩擦熱
による滑り材24の温度上昇が抑制される。このため、
該滑り材24の溶融現象が抑制されることにより摩擦係
数μの変動を小さくできる。
【0039】即ち、図9は前記滑り材24を形成する材
質の超高分子量ポリエチレンのμ特性を示し、その圧接
面には前記滑り材24に形成したと同様の溝102が形
成した状態で摩擦摩耗試験を行ったものである。また、
これと対比するために同材質で圧接面を平坦に仕上げた
場合の試験結果を図10に示す。図9,図10の試験は
試験片の滑動速度を上記実施形態に示した図7と同様に
0.5m/sとし、かつ、圧力を2通り選定し、○点を
プロットしたμ特性c1 ,c2 が25Kgf/cm2
での試験結果、△点をプロットしたμ特性d1 ,d2 が
50Kgf/cm2 での試験結果となる。
【0040】従って、図9,図10から圧力が25K
gf/cm2 の場合のμ特性c1 は、経過時間が7se
c〜55secの全域で緩やかにμ変化(0.19〜
0.225)する一方、圧力が50Kgf/cm2
場合のμ特性d1 は、7sec〜36secまでの経過
時間では緩やかにμ変化(0.19〜0.225)す
る。これに対してのμ特性c2 ではμ変化量が大き
く、特に40sec以降は急激に立ち上がる一方、の
μ特性d2 では19secまで急激に立ち上がった後、
55secまでμが徐々に減少する。このため、平坦に
形成したμ特性c2 ,d2 ではμ変化が大きくなるのに
対して、溝102を形成したμ特性c1 ,d1ではμ変
化を小さく、かつ、緩やかなものとすることができる。
μ特性d1 では36sec以降はその変化量が大きくな
るが、地震や風による振動は滑り材24が滑動する際の
片道の移動時間は短いため、長い経過時間領域のμ変化
はほとんど影響しない。
【0041】このように、この実施形態にあっても上記
実施形態と同様に摩擦係数μの変化を小さくできること
により、皿ばね式摩擦ダンパ10で発生される摩擦減衰
力を略一定に維持して免震性能が低下されるのを防止す
ることができる。
【0042】また、この実施形態にあっても滑り板22
と滑り材24との上下関係を逆にして、該滑り材24を
下側に配置した場合にも、該滑り材24の圧接面24a
に溝102を形成することにより、該溝102に塵埃P
や削片Q等の固体物を収容するとともに、放熱効果を備
えて滑り材24を上側に配置した場合と同様の機能を発
揮できることは勿論のこと、該溝102が上向きに形成
されることにより、水分R等の流動体をも収容すること
ができる。勿論、溝102を格子状に形成したことによ
り、それらの効果を更に向上することができる。
【0043】ところで、前記各実施形態では滑り免震装
置を、皿ばね28等の付勢手段によって滑り材24を滑
り板22に押し付けて摩擦減衰力を発生させる摩擦ダン
パ10に例をとって説明したが、このように付勢手段を
用いることなく上方構造体の荷重で滑り材を滑り板に押
し付けて摩擦減衰力を発生させる装置、例えば、基礎部
分に設けられる積層ゴムを併用し、該積層ゴムが大きく
変形した時に上方構造体側または下方構造体側の一方に
設けた滑り材が他方に設けた滑り板に着座しつつ相対移
動するソフトランディング装置とか、上方構造体を滑り
材および滑り板を介して下方構造体に載置して支持させ
る滑り支承構造等にあっても本発明を適用することがで
きる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示す滑り免震装置では、滑り材が圧接する滑り板の表面
に溝を形成したので、滑り板の表面を滑り材が滑動する
際に、該滑り材は滑り板の表面の塵埃や水分および削片
を拭き集めつつ移動して前記溝内に収容できるため、滑
り板の表面を清浄化して滑り板と滑り材との間の摩擦係
数の変動を小さくできる。また、前記溝により表面積を
拡大して滑り板の放熱効果を増大できるため、滑り材の
溶融現象を抑制して摩擦係数の変動を小さくできる。こ
のように、摩擦係数の変動を小さくできることにより、
摩擦減衰力を略一定に維持して免震性能を低下を防止す
ることができる。
【0045】また、本発明の請求項2に示す滑り免震装
置では、前記滑り板に圧接する前記滑り材の圧接面に溝
を形成したので、該滑り材が移動する際に該滑り板の表
面の塵埃や水分および削片を前記溝内に収容できるた
め、滑り板の表面を清浄化して滑り板と滑り材との間の
摩擦係数の変動を小さくできる。また、前記溝により表
面積を拡大して滑り材の放熱効果を増大できるため、滑
り材の溶融現象を抑制して摩擦係数の変動を小さくでき
る。このように、摩擦係数の変動を小さくできることに
より、摩擦減衰力を略一定に維持して免震性能を低下を
防止することができる。
【0046】更に、本発明の請求項3に示す滑り免震装
置では、前記溝を格子状に形成したので、滑り板に対し
て滑り材が該滑り板の表面に沿ったあらゆる方向に移動
した場合にも、溝内に塵埃,水分および削片を入り込ま
せることができるとともに、該溝を形成した部分の表面
積をより増大して放熱効果を更に向上することができる
という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す滑り免震装置の断面
拡大正面図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す滑り免震装置の断面
拡大平面図である。
【図3】本発明の一実施形態を示す滑り免震装置に用い
られる皿ばねの拡大断面図である。
【図4】本発明の一実施形態を示す滑り免震装置に用い
られる皿ばねのばね特性図である。
【図5】本発明の一実施形態を示す滑り免震装置に用い
られる滑り板の平面図である。
【図6】本発明の一実施形態を示す図5中A−A線から
の要部拡大断面図である。
【図7】本発明の一実施形態で滑り板と滑り材との間の
摩擦摩耗試験結果を従来と比較して示す特性図である。
【図8】本発明の他の実施形態を示す滑り免震装置に用
いられる滑り材の底面図である。
【図9】本発明の他の実施形態の滑り材を形成する超高
分子量ポリエチレンで圧接面に溝を形成した場合の摩擦
係数の変化特性図である。
【図10】本発明の他の実施形態と比較するために滑り
材を形成する超高分子量ポリエチレンで圧接面を平坦に
形成した場合の摩擦係数の変化特性図である。
【符号の説明】
10 皿ばね式摩擦ダンパ 14 上方構造体 18a 下方構造体 22 滑り板 24 滑り材 100,102 溝
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 哲夫 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 Fターム(参考) 3J048 AA02 BC05 BE12 DA03 EA38 3J066 AA30 CA06 CB07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下方構造体と、これに対して上下方向に
    適宜隙間をもって配置される上方構造体との間に設けら
    れ、これら下方構造体側または上方構造体側の一方に取
    り付けられる滑り板と、他方に取り付けられて該滑り板
    に圧接しつつ滑動する滑り材とを備え、これら滑り板と
    滑り材との間に発生される摩擦減衰力で振動エネルギー
    を吸収するようにした滑り免震装置において、 前記滑り材が圧接する前記滑り板の表面に溝を形成した
    ことを特徴とする滑り免震装置。
  2. 【請求項2】 下方構造体と、これに対して上下方向に
    適宜隙間をもって配置される上方構造体との間に設けら
    れ、これら下方構造体側または上方構造体側の一方に取
    り付けられる滑り板と、他方に取り付けられて該滑り板
    に圧接しつつ滑動する滑り材とを備え、これら滑り板と
    滑り材との間に発生される摩擦減衰力で振動エネルギー
    を吸収するようにした滑り免震装置において、 前記滑り板に圧接する前記滑り材の圧接面に溝を形成し
    たことを特徴とする滑り免震装置。
  3. 【請求項3】 前記溝を格子状に形成したことを特徴と
    する請求項1または2のいずれかに記載の滑り免震装
    置。
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