JP2000192506A - 建設機械の騒音低減装置及び建設機械のカバ― - Google Patents

建設機械の騒音低減装置及び建設機械のカバ―

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JP2000192506A
JP2000192506A JP10373075A JP37307598A JP2000192506A JP 2000192506 A JP2000192506 A JP 2000192506A JP 10373075 A JP10373075 A JP 10373075A JP 37307598 A JP37307598 A JP 37307598A JP 2000192506 A JP2000192506 A JP 2000192506A
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Sakae Takeda
栄 竹田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】建設機械で特に問題となる低周波数帯域におい
て、対象とする建設機械の騒音特性に応じて吸音目標周
波数を自在に設定する。 【解決手段】液圧ポンプ25、エンジン8、及びマフラ
ー26等を含む複数の機器をエンジンカバー13で覆っ
た建設機械に設けられる建設機械の騒音低減装置におい
て、エンジンカバー13内の各機器に対応した位置に、
共鳴作用を利用して所望の吸音目標周波数近傍の帯域の
音を吸収する吸音パネル37を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設機械の騒音低
減装置及びこれに用いる建設機械のカバーに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】建設機械を構成するブーム、アーム、バ
ケット、旋回体、及び走行体等の動作部材は、通常、液
圧シリンダ(例えば油圧シリンダ、以下同様)、液圧モ
ータ等の液圧作動機によって駆動される。建設機械に
は、この液圧作動機の液圧源として液圧ポンプが設けら
れており、この液圧ポンプはエンジン等の原動機によっ
て駆動される。一般に、これら液圧ポンプ及び原動機
は、原動機に接続するラジエータ、消音器等の補機とと
もに、建設機械を構成する旋回体に載置され、カバーで
覆われている。また、前記エンジン及び前記補機の冷却
を行うために、前記カバーの一方側に設けた吸気孔から
導入した空気を、冷却ファンによりラジエータ等の熱交
換器に通過させた後、更に前記エンジン及び前記液圧ポ
ンプの側方を通過させ、前記カバーの他方側に設けた排
気孔から外部に排出している。
【0003】ところで、前述した液圧ポンプ、原動機、
補機、及び冷却ファンは動作時に騒音を発生するため、
この騒音の低減を目的として従来より種々の方策がなさ
れている。その方策は、各機器からの発生音自体を低減
する方策と、発生した音を吸音又は遮音する方策とに大
別される。これらの方策のうち、発生した音を吸音する
方策が一般的であり、具体的には、例えば以下の3つの
手法が従来より提案されている。
【0004】まず、前述したカバーの内面にウレタンフ
ォーム系又はグラスウール系等の吸音材を貼り付けるこ
とによって発生音の吸音を図るものがある。このとき、
一般に吸音材には、その材料や寸法等で決定される最も
吸音性能が良好な固有の周波数帯域が存在するため、吸
音目標とする目標周波数に応じて吸音材の材料・寸法等
を自在に設定することにより、最も効果的に吸音を行う
ことができる。また、例えば実開平1−80577号公
報に記載されているように、カバーの内側に、カバーと
の間に空間を形成する少なくとも1枚のパネルを固着
し、さらにそのパネルに多数の通気孔を設ける構成があ
る。この従来技術によれば、カバーとパネルとの間の空
間によって吸音効果を得るとともに、多数の通気孔によ
り音を乱反射させ、音を減衰させる。さらに、例えば実
開昭64−29230号公報に記載されているように、
エンジンカバーを二重構造とするとともにそれら二重の
カバーそれぞれに多数の通気孔を設け、それら通気孔の
位置を二重のカバーにおいて互いにずらした構造とする
ものがある。この従来技術によれば、エンジン等から発
生した音は、二重のカバーのうち内側のカバーの通気孔
を通った後、外側のカバーと内側のカバーとの間の空間
において、外側及び内側のカバーの通気孔のない壁面で
反射を繰り返して減衰した後、最終的に外側のカバーの
通気孔から外部に放出される。このとき、吸音目標とす
る目標周波数に応じて外側のカバーと内側のカバーとの
間の距離を自在に設定することにより、最も効果的に吸
音を行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、作業環境の変化
や周辺環境の保全の要求に基づき、建設機械から周囲へ
の騒音低減が強く要求されており、欧州騒音規則に合格
する騒音基準を持った建設機械を開発することが急務と
なっている。通常、建設機械における主たる騒音源であ
る原動機及び液圧ポンプの動作音や冷却ファンのピッチ
音(ファンの羽根が通過することにより生じる音)等は
100Hzから500Hz程度の低周波数であるため、
この低周波数帯域の騒音を低減することが、建設機械の
全体的な騒音低減の観点から重要である。さらに、この
ような建設機械からの騒音は、各建設機械の原動機、液
圧ポンプ等の種類や仕様、及びそれらの組み合わせによ
って、さらには各機器の配置状態によってもその周波数
帯域が各建設機械ごとに個別に異なる。したがって、建
設機械の全体的な騒音を確実に低減するには、対象とす
るその建設機械の騒音特性に応じ、低周波数帯域におい
て吸音目標周波数を自在に設定できることが必要であ
る。
【0006】上記ウレタンフォーム系又はグラスウール
系等の吸音材を用いる従来技術では、吸音材の材料・寸
法等を調整することにより吸音目標とする目標周波数を
自在に設定できるが、上記のような低周波数帯域の吸音
率を上昇させるためには、例えば吸音材の厚さを増加さ
せる必要がある。しかし、建設機械のカバー内のスペー
スの関係上、現実的には厚さに限界があり、低周波数帯
域の吸音は困難である。また、実開平1−80577号
公報に記載の構造では、吸音目標とする目標周波数を適
宜設定可能とすることについて配慮されておらず、各建
設機械ごとに個別に異なる騒音の周波数帯域に応じて吸
音目標周波数を設定することができない。さらに、実開
昭64−29230号公報に記載の構造では、外側のカ
バーと内側のカバーとの間の距離を調整することによ
り、吸音目標とする目標周波数を自在に設定できるが、
上記低周波数帯域の吸音率を上昇させるためにはカバー
の厚さを増加させる必要がある。建設機械のカバー内の
スペースは限られており、またカバーが厚くなると重量
も増大することから、現実的にはカバーの厚さには限界
があり低周波数帯域の吸音を行うのは困難である。以上
のように、上記の従来技術においては、いずれも低周波
数帯域において吸音目標周波数を自在に設定することが
できず、建設機械の全体的な騒音を十分に低減すること
はできなかった。
【0007】本発明は、上述の事柄に基づいてなされた
もので、建設機械で特に問題となる低周波数帯域におい
て、対象とする建設機械の騒音特性に応じて吸音目標周
波数を自在に設定できる建設機械の騒音低減装置、及び
これに用いる建設機械のカバーを提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、液圧ポンプ、原動機、及びこの原動機の
補機等を含む複数の機器をカバーで覆った建設機械に設
けられる建設機械の騒音低減装置において、前記カバー
内の各機器に対応した位置に、共鳴作用を利用して所望
の吸音目標周波数近傍の帯域の音を吸収する共鳴吸音手
段を設けたことを特徴とする建設機械の騒音低減装置に
ある。本発明においては、例えば隔壁で仕切られた複数
の共鳴室とそれら複数の共鳴室に音を導入する導入孔と
を備えた共鳴吸音手段で吸音を行う。このとき、共鳴作
用を利用して吸音を行うことにより、上記の例では導入
孔の孔径や共鳴室の空気層厚さ等を適宜調整すること
で、広い範囲で吸音目標周波数を容易に設定することが
できる。したがって、カバー内の限られたスペースとい
う制約がある場合でも、吸音材の厚さを変えたり二重構
造カバー間の距離を変える従来構造と異なり、建設機械
で特に問題となる低周波数帯域でもその対象とする建設
機械の騒音特性に応じ、吸音目標周波数を自在に設定
し、確実に低周波数帯域の騒音を低減することができ
る。これにより、建設機械の全体的な騒音を十分に低減
することが可能となる。
【0009】好ましくは、前記共鳴吸音手段は、互いに
隔壁で仕切られた複数の共鳴室と、それら複数の共鳴室
にそれぞれ設けられ音を前記共鳴室に導入する導入孔と
を備えていることを特徴とする建設機械の騒音低減装置
にある。
【0010】さらに好ましくは、前記導入孔の孔径及び
前記共鳴室の空気層厚さは、それぞれ前記吸音目標周波
数及び音速に応じて決定されていることを特徴とする建
設機械の騒音低減装置にある。
【0011】また好ましくは、前記導入孔へ音を誘導す
るガイド部材を設けたことを特徴とする建設機械の騒音
低減装置にある。共鳴吸音手段と騒音源との位置関係に
よっては、導入孔の正面から音が向かってくるとは限ら
ず斜め方向から向かってくる場合もありうるが、ガイド
部材を設けることにより、このような場合でも積極的に
導入孔へと音を導入し共鳴室で吸音することができるの
で、確実に吸音を行うことができる。
【0012】また好ましくは、吸音材をさらに設けたこ
とを特徴とする建設機械の騒音低減装置にある。通常、
吸音材は、ある程度広い周波数帯域において吸音が可能
であるが、厚さを増加させるほど特に低周波数帯域の吸
音特性が向上するという性質をもつ。しかしながら建設
機械のカバー内で用いる場合にはスペースの制約上現実
的には厚さに限界があるため、比較的高周波数帯域を中
心に吸音性能を発揮するように使われることが多い。そ
こで、共鳴吸音手段で低周波数帯域における所望の吸音
目標周波数近傍の音を吸音するとともに、吸音材で高周
波数帯域を中心とした比較的広い周波数帯域の音を吸音
することにより、建設機械の全体的な騒音をさらに確実
に低減することができる。
【0013】また本発明は、上記目的を達成するため
に、液圧ポンプ、原動機、及びこの原動機の補機等を含
む複数の機器を備えた建設機械に設けられ、前記複数の
機器を覆う建設機械のカバーにおいて、共鳴作用を利用
して所望の吸音目標周波数近傍の帯域の音を吸収する共
鳴吸音手段を設けたことを特徴とする建設機械のカバー
にある。
【0014】好ましくは、前記共鳴吸音手段は、互いに
隔壁で仕切られた複数の共鳴室と、それら複数の共鳴室
にそれぞれ設けられ音を前記共鳴室に導入する導入孔と
を備えており、かつ、吸音材と、前記導入孔へ音を誘導
するガイド部材とを設けたことを特徴とする建設機械の
カバーにある。
【0015】さらに好ましくは、前記ガイド部材は、前
記共鳴吸音手段の導入孔の縁部に固定されており、前記
吸音材は、前記ガイド部材に対応する位置に設けた貫通
孔に該ガイド部材を挿入することにより前記共鳴吸音手
段に係合していることを特徴とする建設機械のカバーに
ある。吸音部材と共鳴吸音手段とを係合構造とすること
により、メンテナンス時におけるそれらの着脱作業や、
既存のカバーにそれらを取り付ける作業等を簡単かつ円
滑に行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の建設機械の騒音低
減装置の一実施の形態を図に基づいて説明する。この実
施の形態は、本発明を、建設機械の一例として油圧ショ
ベルに適用した場合の実施の形態である。
【0017】図1は、本実施の形態による騒音低減装置
が適用される油圧ショベルの全体外観構造を表す斜視図
であり、この油圧ショベルは、概略的に言うと、走行体
1と、この走行体1上に旋回可能に設けた旋回体2と、
この旋回体2の前方左側に設けた運転室3と、旋回体2
上に横置きに配置したエンジン装置4と、旋回体2の後
部に設けたカウンタウエイト5と、旋回体2の前部に設
けられ、ブーム6a、アーム6b、及びバケット6cか
らなる多関節型のフロント装置6とから構成されてい
る。
【0018】前記の走行体1は、左右に無限軌道履帯1
aを備えている。この無限軌道履帯1aは、それぞれ走
行用のモータ1bの駆動力によって駆動される。前記の
運転室3、エンジン室4、カウンタウェイト5、及び多
関節型のフロント装置6等を備えた旋回体2は、旋回体
2の中心部に設けた旋回用のモータ(図示せず)により
前記走行体1に対して旋回される。前記の多関節型のフ
ロント装置6を構成するブーム6a、アーム6b、及び
バケット6cは、それらにそれぞれ設けたブームシリン
ダ7a、アームシリンダ7b、及びバケットシリンダ7
cによって、駆動動作される。
【0019】前述したシリンダ7a,7b,7c、旋回
モータ、及び走行用のモータ1b等の駆動機器は、液圧
アクチュエータ(例えば油圧アクチュエータ、以下同
様)であり、運転室3内の操作者によって操作される操
作レバーからの操作に応動して、エンジン装置4内のエ
ンジン(図示せず、後述の図3参照)によって駆動され
る液圧ポンプ(同)からの圧油を制御する制御弁装置
(図示せず)からの圧油により駆動される。
【0020】図2は、本実施の形態による騒音低減装置
が適用されるエンジン室4の外観構造を示す拡大斜視図
であり、図3は、本実施の形態による騒音低減装置が設
けられるエンジン装置4の詳細構造を一部断面にて示す
側面図である。なおこれら図2及び図3において、図1
と同符号のものは同一部分である。
【0021】図2及び図3において、エンジン装置4内
には、エンジン8を冷却するエンジン冷却装置として、
エンジン8の冷却水を冷却する熱交換器であるラジエー
タ9と、補助回転軸10が駆動されることによりラジエ
ータ9を冷却する冷却風Pを生起する冷却ファン11と
が設けられている。
【0022】エンジン装置4の外郭は例えば薄板鋼板か
らなるエンジンカバー13によって構成されており、こ
のエンジンカバー13によって、エンジン8、冷却ファ
ン11、ラジエータ9、液圧ポンプ(後述する)、マフ
ラ(同)等の機器が覆われている。またこのエンジンカ
バー13は、下カバー13aと、吸込み側(左側)横カ
バー13bと、吐出側(右側)横カバー13cと、上カ
バー13dと、前カバー13eと、後カバー13fとで
構成されている。
【0023】上カバー13dは、その一方端がヒンジ1
4によって開閉可能に吐出側横カバー13cに取り付け
られ、他方端には、その開閉側を吸込側横カバー13b
に掛け止めするための係止具15が設けられている。そ
してこの上カバー13dのラジエータ9側及び吸込側横
カバー13bには、外部から空気流(冷却風)Pを取り
入れ冷却ファン11に導入する吸込口16がそれぞれ設
けられている。また、上カバー13d及び吐出側横カバ
ー13cには、冷却ファン11から流出する空気流(冷
却風)Pを外部に排出する吐出口17,18がそれぞれ
設けられている。さらに、下カバー13aの液圧ポンプ
(後述する)側にも、吐出口19が設けられている。
【0024】エンジン8は、旋回体2下部に設けられ旋
回体2の基礎下部構造をなすフレーム20上に振動減衰
装置21を介して設置されており、このエンジン8のク
ランク軸8aからの駆動力が、プーリ22、ファンベル
ト23、及びプーリ24を介し、補助回転軸10に伝達
されるようになっている。この補助回転軸10の反冷却
ファン11側には、ラジエータ9にエンジン冷却水を循
環させる水ポンプ(図示せず)が連結されている。また
エンジン8の吐出側横カバー13c側には前述した液圧
ポンプ25が設けられており、この液圧ポンプ25は図
示しない歯車機構を介しエンジン8に連結され、エンジ
ン8の駆動力によってその斜板(図示せず)が駆動され
る。また、エンジン8からの排気ガスはマフラ26で消
音された後排気ガス管27を介してエンジン装置4の外
部に放出されるようになっている。なお、エンジン8の
上部にはマフラカバー28が固定されており、液圧ポン
プ25からエンジン8側への油の飛散を防止するように
なっている。
【0025】冷却ファン11は、通常軸流ファンが用い
られ、補助回転軸10に固定された複数枚の動翼からな
る羽根車11aを備えている。すなわち補助回転軸10
は冷却ファン11のファン回転軸を構成している。また
ラジエータ9の下流側には、冷却風Pをこの冷却ファン
11の吸込側に導入するシュラウド29が固定されてい
る。なおラジエータ9と上カバー13dとの間は、仕切
部材30によってシールされている。
【0026】なお、ラジエータ9は、冷却風Pにより冷
却する熱交換器の最小限の一例であり、これのみに限ら
れない。すなわち、その他の熱交換器、例えば、液圧ア
クチュエータ7a〜7c等を駆動する圧油を冷却するオ
イルクーラや、エンジン8の燃焼用吸入空気を予冷する
インタークーラ、あるいは必要に応じエアコンのコンデ
ンサが設けられる場合には、それらとラジエータ9とを
併せて配置し、冷却風Pで冷却する。
【0027】以上のようなエンジン室4内に本発明の一
実施の形態による騒音低減装置が設けられる。図2及び
図3において、騒音低減装置は、前カバー13e、後カ
バー13f、上カバー13d、及び下カバー13aのう
ちエンジン8に対応する位置に設けた吸音体31(一部
図示せず)と、前カバー13e、後カバー13f、及び
下カバー13aのうち冷却ファン11に対応する位置に
設けた吸音体32(同)と、前カバー13e、後カバー
13f、上カバー13d、吐出側横カバー13c、及び
下カバー13aのうち液圧ポンプ25に対応する位置に
設けた吸音体33(同)と、マフラカバー28のうちマ
フラ26に対応する部分に設けた吸音体34とを備えて
いる。
【0028】図4は本発明の騒音低減装置の一実施の形
態に備えられた吸音体の基本的構造を示す斜視図、図5
は図4中のV−V矢視による断面図、図6は1つの共鳴
室36に係わる構造を模式的に示した図であり、これら
図4〜図6において、図1〜図3と同符号のものは同一
部分を示す。図4〜図6において、前述した吸音体3
1,32,33,34は、基本的には同様の構造であ
り、互いに仕切板35で仕切られた複数の共鳴室36を
備えた吸音パネル37と、各共鳴室36に設けられ音を
共鳴室36内に導入する導入孔38と、導入孔38へ音
を誘導するガイド39と、吸音パネル37の表面に例え
ば貼付した吸音材40とで構成されている。
【0029】吸音パネル37は、例えば金属製であり、
または軽量化・取扱いの容易性の観点からプラスチック
製としてもよい。金属製の場合は、例えばカバー13a
〜fに溶接固定し、プラスチック製の場合は、例えば固
定用のフランジを吸音パネル37に一体に設け、このフ
ランジをボルトを介してカバー13a〜fに固定する。
【0030】前記のガイド39は、半円筒状の形状を備
えており、その根元部分が対応する導入孔38の縁部に
それぞれ固定されるとともにその先端部分が吸音材40
の表面に突出している。前記の吸音材40は、例えば、
通常この種の吸音材としてよく用いられるウレタンフォ
ーム系またはグラスウール系の材料で構成されており、
ガイド39に対応する位置に設けた貫通孔40aにガイ
ド39を挿入することにより、吸音パネル37に係合し
ている。このような係合構造とすることにより、メンテ
ナンス時におけるこれら吸音材49及び吸音パネル37
の着脱作業や、既存のカバーにこれら吸音材49及び吸
音パネル37を取り付ける作業等を簡単かつ円滑に行え
るようになっている。なお、吸音体31,32,33,
34は、基本的には互いに同様の構造であるが、その取
り付け部位の違いによる要求吸音特性の違いに対応し
て、吸音パネル37の構造、吸音材40の選定、ガイド
39の構造等を互いに異なるものとしてもよいことは言
うまでもない。
【0031】上記において、エンジン8が原動機を構成
し、ラジエータ9及びマフラー26が原動機の補機を構
成し、さらにこれらと、冷却ファン11及び液圧ポンプ
25とがカバー内の機器を構成する。また、仕切板35
が隔壁を構成し、吸音パネル37が、共鳴作用を利用し
て所望の吸音目標周波数近傍の帯域の音を吸収する共鳴
吸音手段を構成する。また、ガイド39が、導入孔へ音
を誘導するガイド部材を構成する。
【0032】次に、上述した本発明の騒音低減装置の一
実施の形態の動作を説明する。油圧ショベルによる作業
を開始するためにエンジン8を駆動すると、その駆動力
が前記歯車機構を介し液圧ポンプ25へ伝達されて前記
斜板が回転し、この斜板の傾転角に応じた容積の圧油を
前記制御弁装置を介し前記駆動機器へと吐出する。また
このとき、エンジン8のクランク軸8aの回転がファン
ベルト23を介して補助回転軸10に伝達され、補助回
転軸10が回転して冷却ファン11が回転する。この冷
却ファン11の回転により、エンジンカバー13外の空
気が吸気孔16からエンジン装置4内に導入され、冷却
風Pとなってラジエータ9を冷却した後、シュラウド2
9で絞られて冷却ファン11に流入する。さらに冷却フ
ァン11から吹き出された冷却風Pは、エンジン8、マ
フラ26、液圧ポンプ25等を冷却した後、吐出口1
7,18,19からエンジン装置4の外部に放出され
る。さらにこのとき、エンジン8からの排気ガスは、エ
ンジン8の排気マニホールド(図示せず)及びこれに接
続される排気管(同)を介しマフラ26に流入する。マ
フラ26に流入した排気ガスはマフラ26で消音された
後、排気ガス管27から大気中に放出される。
【0033】以上のような動作状態において、エンジン
8、液圧ポンプ25、マフラ27、冷却ファン11、及
びラジエータ9等から種々の騒音が発生するが、それら
のうち、主たる騒音は、エンジン8、冷却ファン11、
液圧ポンプ25、マフラ27等から発生する100Hz
から500Hz程度の低周波数帯域の騒音である。本実
施の形態では、カバー13a乃至13fの各機器に対応
する位置に吸音体31〜34を設けることによりこれら
低周波数成分を低減する。さらに併せて、それらより高
い高周波数成分についても低減し、これによって油圧シ
ョベルの全体的な騒音を十分に低減することができる。
以下、その詳細について説明する。
【0034】(1)吸音パネルにおける特定の周波数成
分(低周波数成分)の低減 図4〜図6において、各機器から発生した騒音のうちの
一部は、図5中矢印アまたは図6中矢印ウで示すよう
に、吸音材40の貫通孔40aに導入され、さらにこの
貫通孔40aから導入孔38を介し各共鳴室36へと導
入される。そして、この共鳴室36内において、共鳴作
用を利用することによってあらかじめ定められた吸音目
標周波数(後述する)近傍の周波数帯域の音を消音す
る。
【0035】この共鳴作用の原理を図7及び図8を用い
て以下、具体的に説明する。
【0036】図7は、上述した本発明の一実施の形態に
よる吸音パネル37の共鳴室36の構造を模式的に示し
たものである。図7において、吸音パネル37の導入孔
38の孔径をd、導入孔38が設けられる上板41の板
厚(=導入孔38の軸方向長さ)をt、1つの導入孔3
8に対応する上板41の縦横寸法をL1,L2、共鳴室3
6における空気層の厚さをL3としたとき、この共鳴室
36の共鳴周波数foは、例えば騒音・振動対策ハンド
ブック(日本音響材料学会編、1989年、技報堂発
行)に記載のように、簡易的に次式で表されることが知
られている。
【0037】 fo=(c/2π)×{(p/t′)×L}1/2 … (式1) 但し、c:音速 p:孔の開口率(=s/S;下記参照) s:導入孔38の開口面積(=π(1/4)d2) S:1つの導入孔38に対応する上板の面積(=L1×
L2) t´:導入孔38の開口端補正を考慮した実効的な板厚
(=t+0.8d) すなわち、上記d,t,L1,L2,L3を変更すること
により、共鳴周波数Foを自在に設定できることがわか
る。
【0038】一方、図8は、上記騒音・振動対策ハンド
ブックに開示されている、上記のような構造の共鳴室3
6における吸音特性の一例を示す図である。図8に示す
ように、共鳴室36は、上記式(1)によって各部寸法
に基づき構造的に決定される共鳴周波数foをピークと
してその近傍の周波数帯域の音を吸音可能な特性を備え
ることが知られている。
【0039】以上により、共鳴室36に係わるd,t,
L1,L2,L3を適宜変更して共鳴周波数Foを低減した
い音の周波数(吸音目標周波数)に設定すれば、共鳴室
36において共鳴作用を用いてその音を効果的に消音で
きることがわかる。この効果を具体的に図9を用いて説
明する。
【0040】図9は、本発明の一実施の形態による吸音
体31〜34(すなわち吸音パネル37と吸音材40と
の両方を備える場合)と、従来技術に相当する吸音材4
0のみを設けた場合との吸音特性を比較して示したもの
である。但し、吸音パネル37の吸音目標周波数は図中
fpの周波数に設定されている。図9において、吸音材
40の配置は共通であるため、両者の吸音挙動の差は吸
音パネル37の共鳴による吸音作用を表している。吸音
パネル37を設けた場合は、これを設けない場合に比
べ、吸音目標周波数fpにおける吸音性能が著しく向上
し騒音レベルが大きく低減している。すなわち、吸音パ
ネル37を用いることで、騒音のうち所望の特定の周波
数成分を低減できることがわかる。
【0041】ここで、前述したように、通常、建設機械
の全体的な騒音低減の観点から重要であるのは、100
Hzから500Hz程度の低周波数帯域である。しかし
ながら、通常用いられるウレタンフォーム系又はグラス
ウール系等の吸音材では、その材料・寸法等を調整する
ことによって吸音目標周波数を自在に設定できるもの
の、建設機械のカバー内のスペースの関係上、現実的に
は厚さに限界があり、低周波数帯域の吸音は困難であ
る。これに対し、上記本発明の一実施の形態の吸音パネ
ル37を用いることにより、エンジン装置4内の限られ
たスペースという制約がある場合であっても、吸音パネ
ル37の各部寸法を適宜設定することにより低周波数帯
域において吸音目標周波数を設定可能である。したがっ
て、低周波数帯域の騒音を確実に低減することができ
る。
【0042】また、前述したように、建設機械からの騒
音は、各建設機械の原動機、液圧ポンプ等の種類や仕様
等によって周波数帯域が各建設機械ごとに個別に異なる
ため、建設機械の全体的な騒音を確実に低減するには、
低周波数帯域において吸音目標周波数を自在に設定でき
ることが必要である。上記本発明の一実施の形態の吸音
パネル37を用いることにより、吸音パネル37の各部
寸法を自在に設定し吸音目標周波数を自在に設定可能で
あるため、各建設機械ごとの騒音特性に応じて低周波数
帯域において吸音目標周波数を自在に設定でき、いかな
る構造であっても低周波数成分を確実に低減することが
できる。
【0043】なお、導入孔38の縁部に根元部分が固定
され先端部分が吸音材40の表面に突出するガイド39
は、以下のような機能を果たす。すなわち、エンジンカ
バー13内で騒音源から放射されてくる騒音は、その性
質によって特定の向き(放射方向)が存在する場合があ
る。このような場合、ガイド39によって音の入射促進
を図ることができる。例えば、図5中矢印ア及び図6中
矢印ウに示すように、貫通孔40aの軸方向に対し斜め
に入射されようとする音の流れがある場合、ガイド39
に衝突させることにより、これに沿って貫通孔40aか
ら共鳴室36へと音を円滑に導くことができる。このよ
うに音をスムーズに共鳴室36内の空気層に入射させる
ことにより、共鳴作用をより効果的に発揮させることが
できる。
【0044】(2)吸音材における高周波数成分の低減 一方、図4〜図6において、各機器から発生した騒音の
うちの主として高周波数成分は、図5中矢印イで示すよ
うに吸音材40内に入射する。このとき、前述したよう
に、この吸音材40は、その材料・寸法等に応じて吸音
特性が良好な周波数帯域が異なるが、図3に示すよう
に、エンジン装置4のエンジンカバー13内の狭いスペ
ースに配置され必然的に厚さに限界がある吸音材40で
あっても、入射してきた高周波数成分を熱エネルギーに
変換して消滅させ、この高周波数帯域の騒音を低減する
ことができる。
【0045】(3)全体的な騒音低減 上記(1)(2)で説明したように、吸音パネル37の
共鳴室36における共鳴による低周波数成分の吸音作用
と、吸音材40内部における高周波数成分の吸音作用の
2つが同時に作用し、これによって、油圧ショベル全体
の騒音を十分かつ確実に低減することができる。このこ
とを、さらに具体的に図10を用いて説明する。
【0046】図10は、本発明の一実施の形態による上
記吸音パネル37のみを設けた場合(但し、吸音目標周
波数を低周波数帯域に設定)と、従来技術に相当する吸
音材40のみを設けた場合の吸音特性を比較して示した
ものである。図10から分かるように、上述したスペー
ス上の制約により、吸音材40は高周波数帯域において
比較的良好な吸音特性となり比較的広い範囲で騒音レベ
ルが低下しているが、建設機械で特に問題となる低周波
数帯域では吸音性能は低く騒音レベルは比較的高いまま
である。これに対して、吸音目標周波数を低周波数帯域
に設定した吸音パネル37では、上記(1)で説明した
原理によって低周波数帯域の騒音レベルが低下してお
り、吸音性能が良好であることがわかる。
【0047】しかしながら、図8を用いて前述したよう
に、吸音パネル37での共鳴作用を利用した吸音は、共
鳴周波数foによって設定する吸音目標周波数から離れ
るにつれて吸音率は次第に低下する。そのため図10に
示すように、吸音目標周波数を低周波数帯域に設定した
場合、高周波数帯域における吸音性能は低く、吸音材4
0のみを用いた場合よりも騒音レベルは高くなる。
【0048】そこで、上記本発明の一実施の形態では、
吸音目標周波数を低周波数帯域に設定することで低周波
数帯域の比較的狭い範囲で特に顕著な吸音性能を得るよ
うにした吸音パネル37と、高周波数帯域の比較的広い
範囲において比較的良好な吸音性能が得られる吸音材4
0とを併用する。これにより、高周波数帯域・低周波数
帯域をあわせた油圧ショベルの全体的な騒音を十分に低
減することが可能となる。しかもこのとき、上記(1)
で前述したように、各油圧ショベルごとの騒音特性に応
じて低周波数成分を確実に低減することができるので、
各油圧ショベルごとの騒音特性に応じ、いかなる構造で
あっても高周波数帯域・低周波数帯域をあわせた全体的
な騒音を十分に低減することができる。
【0049】なお、本発明は、上記一実施の形態の態様
に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲
で、種々の変形が可能である。以下、それら変形例を順
次説明する。
【0050】ガイド39の突出高さに差を付ける構造 すなわち、図11に示すように、複数のガイド39の長
さを変えることによって、吸音材40からの突出高さに
差を付ける場合である。図示の例では、騒音源から遠い
ガイド39a、ガイド39b、ガイド39cの順に、吸
音材40からの突出高さを高くしたものである。この場
合、図11中矢印エ,オ,カで示されるように音がガイ
ド39の軸方向に対し略直角方向から伝播してくる場合
であっても、各共鳴室36にまんべんなく音を導入する
ことができ、共鳴による吸音効果が向上するという効果
がある。
【0051】ガイド39を傾ける構造 すなわち、図12に示すように、各ガイド39Aを傾
け、これに応じて吸音材40の貫通孔40aも傾けて形
成した場合である。図示の例では、騒音源からの騒音の
伝播方向に応じてガイド39Aを傾けている。この場
合、図12中矢印で示されるように音がガイド39Aの
軸方向にほぼ等しい方向で侵入してくるので、音をさら
に円滑に導入することができ、これによって共鳴による
吸音効果が向上するという効果がある。
【0052】なお、図12とは逆にガイド39が設置さ
れている側(図12中左側)に傾斜させる構造の場合、
図5のように吸音材40をはめ込んだ後、各ガイド39
を図5中左方に曲げるとともに、吸音材40の貫通孔4
0aまわりの壁面を押圧して強制的に斜めの孔とする方
法もある。
【0053】ガイド39の吸音材への接着、円筒以外
の形状等 すなわち、上記本発明の一実施の形態では、ガイド39
は図5に示すようにその根元部分を導入孔38の縁部に
固定しその先端部分を吸音材40外に突出させていた
が、そのようにせず、根元部分を吸音材40の表面に直
接接着剤等で固定してもよい。また、ガイド39は半円
筒形状に限られるものでもなく、(1/4)円筒形状
や、(2/3)円筒形状でもよいし、さらに半角筒形
状、板形状等、特に形状に限定されるものでもない。さ
らに、ガイド39は、吸音材40の各貫通孔40aごと
に設けるのではなく、複数の貫通孔40aに対し1つの
ガイド39をそれぞれ設けてもよい。図13は、吸音材
40の2つの貫通孔40aごとに、1つの板形状のガイ
ド39Bを吸音材40の表面に接着して設けた例と、さ
らにそのガイド39Bを上記のガイド39Aのように
傾けて設けた例を示したものである。
【0054】1つの吸音パネル37に複数種類の共鳴
室36を設ける構造 すなわち、図14に示すように、導入孔38の径がdで
その導入孔38に対応する上板41の縦横寸法がL1,
L2の共鳴室36と、導入孔38Aの径がd′でその導
入孔38Aに対応する上板41の縦横寸法がL1′,L
2′の共鳴室36Aとを備える場合である。
【0055】この場合、以下のような効果がある。すな
わち、前述したように、エンジン装置4内では、比較的
近接した部位から特性の異なる騒音が放射される場合が
あり、そのような場合、1つの吸音パネル37で複数種
類の周波数成分を吸音できればより有効である。図14
に示すように各部寸法が異なる複数種類の共鳴室36,
36Aを備えることにより、1つの吸音パネル37にお
いて吸収目標周波数を複数個設定でき、複数種類の周波
数成分を同時に吸音することが可能となる。
【0056】なお、以上の本発明の一実施の形態の説明
では、本発明を油圧ショベルに適用した場合を例にとっ
て説明したが、クローラクレーン、ブルドーザ等の他の
建設機械に適用することもできることは言うまでもな
く、その場合も、同様の効果を得る。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、共鳴吸音手段で共鳴作
用を利用して吸音を行うので、広い範囲で吸音目標周波
数を容易に設定することができる。したがって、従来構
造と異なり、建設機械で特に問題となる低周波数帯域で
もその対象とする建設機械の騒音特性に応じ、吸音目標
周波数を自在に設定し、確実に低周波数帯域の騒音を低
減することができる。これにより、建設機械の全体的な
騒音を十分に低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による騒音低減装置が適
用される油圧ショベルの全体外観構造を表す斜視図であ
る。
【図2】本発明の一実施の形態による騒音低減装置が適
用されるエンジン室の外観構造を示す拡大斜視図であ
る。
【図3】本発明の一実施の形態による騒音低減装置が設
けられるエンジン装置の詳細構造を一部断面にて示す側
面図である。
【図4】本発明の一実施の形態による騒音低減装置に備
えられた吸音体の基本的構造を示す斜視図である。
【図5】図4中のV−V矢視による断面図である。
【図6】本発明の一実施の形態による騒音低減装置に備
えられた1つの共鳴室に係わる構造を模式的に示した図
である。
【図7】本発明の一実施の形態による騒音低減装置に備
えられた吸音パネルの共鳴室の構造を模式的に示した図
である。
【図8】共鳴室における吸音特性の一例を示す図であ
る。
【図9】本発明の一実施の形態による騒音低減装置に備
えられた吸音体と、従来技術に相当する吸音材のみを設
けた場合との吸音特性を比較して示した図である。
【図10】本発明の一実施の形態による騒音低減装置に
備えられた吸音パネルのみを設けた場合と、従来技術に
相当する吸音材のみを設けた場合の吸音特性を比較して
示した図である。
【図11】ガイドの突出高さに差を付けた変形例を示す
図である。
【図12】ガイドを傾けて設置した変形例を示す図であ
る。
【図13】吸音材の2つの貫通孔ごとに1つの板形状を
吸音材の表面に接着して設けた変形例と、さらにそのガ
イドを傾けて設けた変形例を示した図である。
【図14】各部寸法が異なる複数種類の共鳴室を設けた
変形例を示した図である。
【符号の説明】
8 エンジン(原動機、カバー内の機器) 11 冷却ファン(カバー内の機器) 13 エンジンカバー(カバー) 25 液圧ポンプ(カバー内の機器) 26 マフラー(原動機の補機、カバー内の
機器) 31〜34 吸音体 35 仕切板(隔壁) 36 共鳴室 37 吸音パネル(共鳴吸音手段) 38 導入孔 39 ガイド(ガイド部材) 40 吸音材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月13日(1999.12.
13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】 fo=(c/2π)×{p/(t′×L3)1/2 … (式1) 但し、c:音速 p:孔の開口率(=s/S;下記参照) s:導入孔38の開口面積(=π(1/4)d2) S:1つの導入孔38に対応する上板の面積(=L1×
L2) t´:導入孔38の開口端補正を考慮した実効的な板厚
(=t+0.8d) すなわち、上記d,t,L1,L2,L3を変更すること
により、共鳴周波数Foを自在に設定できることがわか
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液圧ポンプ、原動機、及びこの原動機の補
    機等を含む複数の機器をカバーで覆った建設機械に設け
    られる建設機械の騒音低減装置において、 前記カバー内の各機器に対応した位置に、共鳴作用を利
    用して所望の吸音目標周波数近傍の帯域の音を吸収する
    共鳴吸音手段を設けたことを特徴とする建設機械の騒音
    低減装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の建設機械の騒音低減装置に
    おいて、前記共鳴吸音手段は、互いに隔壁で仕切られた
    複数の共鳴室と、それら複数の共鳴室にそれぞれ設けら
    れ音を前記共鳴室に導入する導入孔とを備えていること
    を特徴とする建設機械の騒音低減装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の建設機械の騒音低減装置に
    おいて、前記導入孔の孔径及び前記共鳴室の空気層厚さ
    は、それぞれ前記吸音目標周波数及び音速に応じて決定
    されていることを特徴とする建設機械の騒音低減装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の建設機械の騒音低減装置に
    おいて、前記導入孔へ音を誘導するガイド部材を設けた
    ことを特徴とする建設機械の騒音低減装置。
  5. 【請求項5】請求項1又は2記載の建設機械の騒音低減
    装置において、吸音材をさらに設けたことを特徴とする
    建設機械の騒音低減装置。
  6. 【請求項6】液圧ポンプ、原動機、及びこの原動機の補
    機等を含む複数の機器を備えた建設機械に設けられ、前
    記複数の機器を覆う建設機械のカバーにおいて、 共鳴作用を利用して所望の吸音目標周波数近傍の帯域の
    音を吸収する共鳴吸音手段を設けたことを特徴とする建
    設機械のカバー。
  7. 【請求項7】請求項6記載の建設機械のカバーにおい
    て、前記共鳴吸音手段は、互いに隔壁で仕切られた複数
    の共鳴室と、それら複数の共鳴室にそれぞれ設けられ音
    を前記共鳴室に導入する導入孔とを備えており、かつ、
    吸音材と、前記導入孔へ音を誘導するガイド部材とを設
    けたことを特徴とする建設機械のカバー。
  8. 【請求項8】請求項7記載の建設機械のカバーにおい
    て、前記ガイド部材は、前記共鳴吸音手段の導入孔の縁
    部に固定されており、前記吸音材は、前記ガイド部材に
    対応する位置に設けた貫通孔に該ガイド部材を挿入する
    ことにより前記共鳴吸音手段に係合していることを特徴
    とする建設機械のカバー。
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