JP2000143853A - 発泡性樹脂組成物およびこれを用いた発泡体 - Google Patents

発泡性樹脂組成物およびこれを用いた発泡体

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JP2000143853A
JP2000143853A JP11248897A JP24889799A JP2000143853A JP 2000143853 A JP2000143853 A JP 2000143853A JP 11248897 A JP11248897 A JP 11248897A JP 24889799 A JP24889799 A JP 24889799A JP 2000143853 A JP2000143853 A JP 2000143853A
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Masayuki Fujita
雅幸 藤田
Nobuhiro Hasegawa
伸洋 長谷川
Yasuo Shimizu
康雄 清水
Kenichi Kitano
健一 北野
Yoshiki Nakagawa
佳樹 中川
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候性、耐熱性、塗装性、接着性等に優れ
た発泡体を提供する。 【解決手段】 本発明は以下の2成分; (A)架橋性シリル基を少なくとも1個有するビニル系
重合体、及び(B)発泡剤、を含有する発泡性樹脂組成
物を用い、これを発泡、硬化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡性樹脂組成物
および該組成物を発泡、硬化させてなる発泡体に関す
る。更に詳しくは、ケイ素原子に結合した水酸基または
加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することに
より架橋し得るケイ素含有基(以下、架橋性シリル基と
も言う)を少なくとも一個有するビニル系重合体及び発
泡剤を含有してなる発泡性樹脂組成物、及びこの樹脂組
成物を発泡、硬化させることにより得られる発泡体に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、高分子化合物の発泡体としては、
ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニルなどがビーズ発泡体あるいは発泡シート、ボー
ドとして、その断熱性、軽量性、緩衝性などの特性を活
かし、土木建築分野、包装分野、家電分野、自動車分野
等に利用されている。しかし、これらはいずれも発泡体
成型のための大きな設備を必要とし、いわゆる現場発泡
ができないという問題がある。
【0003】一方、注入、スプレーなどの現場発泡によ
り発泡体を得る方法は、いわゆる定形の発泡体と比較し
て、不定形であるため隙間なく充填可能であり、断熱材
として用いた場合には断熱性の向上が可能なこと、また
土木建築分野等に用いた場合には、施工期間が短縮でき
ること、運搬コストが低いなどの長所がある。このよう
な発泡体の代表例としてウレタンフォームとシリコーン
フォームが挙げられる。
【0004】しかし、ウレタンフォームの場合は、主原
料の一つであるイソシアネートの毒性が懸念されるこ
と、更に得られた発泡体の耐候性が高くなく、特に屋外
露出部には使用できないという問題がある。またシリコ
ーンフォームの場合は、耐候性に問題はないものの、塗
料、中でも近年多く使われるようになった水系の塗料を
はじくので塗装が不可能なこと、壁紙やサイディングボ
ードなどと接着剤を用いて接着しようとしても接着でき
ないなどの問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の現状
に鑑み、耐候性、耐熱性、塗装性及び接着性に優れた発
泡体を与えることのできる発泡性樹脂組成物を提供する
ことを目的とするものでである。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下の2成分; (A)一般式(1)で表される架橋性シリル基を少なく
とも1個有するビニル系重合体、及び、 −[Si(R12-b (Y)b O]m −Si(R23-a (Y)a (1) [式中、R1 およびR2 は、同一若しくは異なって、炭
素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール
基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R′)3
SiO−で表されるトリオルガノシロキシ基を示す(式
中、R′は炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。
複数のR′は同一であってもよく又は異なっていてもよ
い。)。R1 またはR2 がそれぞれ2個以上存在すると
き、それらは同一であってもよく、異なっていてもよ
い。Yは水酸基または加水分解性基を示す。Yが2個以
上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっ
ていてもよい。aは0、1、2または3を示す。bは
0、1、または2を示す。mは0〜19の整数を示す。
ただし、a+mb≧1であることを満足する。] (B)発泡剤、を含有する発泡性樹脂組成物を用い、該
発泡性樹脂組成物を発泡、硬化させることにより上記課
題が解決できることを見出し、本発明に到達した。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の発泡性樹脂組成物は、上
記の(A)成分のビニル系重合体及び(B)成分の発泡
剤を含有してなるものである。以下に、本発明の発泡性
樹脂組成物について詳述する。
【0008】[(A)成分のビニル系重合体について]
(A)成分である上記一般式(1)で表される架橋性シ
リル基を少なくとも1個有するビニル系重合体は、シロ
キサン結合を形成することにより架橋するものである。
上記一般式(1)において、R1 およびR2 は、同一若
しくは異なって、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数
6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル
基、または(R′)3 SiO−で表されるトリオルガノ
シロキシ基を示す。R′は炭素数1〜20の1価の炭化
水素基を示す。複数のR′は同一であってもよく、異な
っていてもよい。R1 またはR2 がそれぞれ2個以上存
在するとき、それらは同一であってもよく、異なってい
てもよい。上記一般式(1)において、Yは、水酸基ま
たは加水分解性基を示す。Yが2個以上存在するとき、
それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Y
の総和は1〜5個の範囲が好ましい。
【0009】上記加水分解性基としては特に限定され
ず、例えば、水素、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシ
ルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、
アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等
を挙げることができる。これらのうち加水分解性がマイ
ルドで取り扱いやすいという点から、アルコキシ基が好
ましい。
【0010】上記一般式(1)において、aは0、1、
2または3を示し、bは0、1または2を示し、mは整
数を示す。Yは1個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結
合することができる。a、bおよびmは、a+mb≧1
を満足する。すなわち、上記一般式(1)中に少なくと
も1個のYを含む。
【0011】上記架橋性シリル基を構成するケイ素原子
は、1個存在していてもよく、2個以上存在していても
よい。シロキサン結合により連結されたケイ素原子の場
合は20個程度まであってもよいことからmは0〜19
であることが好ましい。
【0012】上記架橋性シリル基を少なくとも1個有す
るビニル系重合体の主鎖を構成するモノマーとしては、
ビニル系モノマーであれば特に限定されず、例えば、
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロ
ピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アク
リル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、
(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アク
リル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキ
シル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)ア
クリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オ
クチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシ
ル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸
フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アク
リル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエ
チル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシプロピル、
(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)
アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリ
ル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メ
タ)アクリル酸−2−アミノエチル、γ−(メタクリロ
イルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)ア
クリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリ
ル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸−
2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸−
2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸−
2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチ
ル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロエチル、
(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アク
リル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル
酸−2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチル
メチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロヘキシ
ルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロデシ
ルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロヘキ
サデシルエチル等の(メタ)アクリル酸系モノマー;ス
チレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロル
スチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等のスチレン
系モノマー;パーフルオロエチレン、パーフルオロプロ
ピレン、フッ化ビニリデン等のフッ素含有ビニルモノマ
ー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン等のケイ素含有ビニル系モノマー;無水マレイン
酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル及
びジアルキルエステル;フマル酸、フマル酸のモノアル
キルエステル及びジアルキルエステル;マレイミド、メ
チルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミ
ド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチル
マレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミ
ド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等
のマレイミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等のニトリル基含有ビニル系モノマー;アク
リルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル
系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリ
ン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のビニル
エステル類;エチレン、プロピレン等のアルケン類;ブ
タジエン、イソプレン等の共役ジエン類;塩化ビニル、
塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコール等を挙
げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2
種以上を併用してもよい。なお上記表現形式で例えば
(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸および/あるいは
メタクリル酸を示す。
【0013】上記架橋性シリル基を少なくとも1個有す
るビニル系重合体としては、物性面から、上記のモノマ
ーのうち(メタ)アクリル酸系モノマーを40重量%以
上用いて合成することにより得られる(メタ)アクリル
系重合体が好ましい。 更に、上記モノマーのうちアク
リル酸系モノマーを30重量%以上用いて合成すること
により得られるアクリル系重合体がより好ましい。
【0014】上記架橋性シリル基を少なくとも1個有す
るビニル系重合体の分子量としては、特に限定されない
が、500〜100000の範囲にあるのが好ましい。
分子量が500以下であると、ビニル系重合体の本来の
特性が発現されにくく、また、100000以上である
と、取り扱いが困難になる。
【0015】上記架橋性シリル基を少なくとも1個有す
るビニル系重合体の分子量分布、すなわち重量平均分子
量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)
については特に限定されない。しかし、発泡性樹脂組成
物とした際の粘度を低く抑えて取扱いを容易にし、なお
かつ十分な硬化物物性を得るためには、分子量分布は狭
いのが好ましい。分子量分布の値としては1.8未満が
好ましく、より好ましくは1.7以下、なお好ましくは
1.6以下、さらに好ましくは1.5以下、特に好まし
くは1.4以下、最も好ましくは1.3以下である。分
子量分布の測定はゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)で測定するのが最も一般的である。移動
相としてはクロロホルムやTHFを、カラムとしてはポ
リスチレンゲルカラムを用い、数平均分子量等はポリス
チレン換算の値などで求めることができる。
【0016】上記架橋性シリル基を少なくとも1個有す
るビニル系重合体の合成方法は特に限定されず、種々の
方法を用いることができる。しかし、モノマーの汎用性
および制御の容易性の点から、ラジカル重合法により主
鎖に架橋性シリル基を直接導入する方法、および、1段
階又は数段階の反応で架橋性シリル基に変換できる特定
の官能基を有するビニル系重合体をラジカル重合法によ
り得た後、この特定の官能基を架橋性シリル基に変換す
る方法が好ましい。
【0017】架橋性シリル基を含む特定の官能基を有す
るビニル系重合体を合成する方法において用いられるラ
ジカル重合法は、重合開始剤としてアゾ系化合物、過酸
化物などを用いて、特定の官能基を有するモノマーとビ
ニル系モノマーとを単に共重合させる「一般的なラジカ
ル重合法」と、末端などの制御された位置に特定の官能
基を導入することが可能な「制御ラジカル重合法」に分
類することができる。
【0018】「一般的なラジカル重合法」は簡便な方法
であり本発明でも利用可能であるが、特定の官能基を有
するモノマーは確率的にしか重合体中に導入されない。
このため、官能化率の高い重合体を得ようとした場合に
は、このモノマーをかなり大量に使う必要があり、物性
の制御範囲が狭くなるという問題がある。逆にこの特定
の官能基を有するモノマーの使用量が少ないと、この特
定の官能基が導入されない重合体の割合が大きくなると
いう問題がある。またフリーラジカル重合であるため、
分子量分布が広く粘度の高い重合体しか得られないとい
う問題もある。
【0019】「制御ラジカル重合法」は、更に、特定の
官能基を有する連鎖移動剤を用いて重合をおこなうこと
により末端に官能基を有するビニル系重合体が得られる
「連鎖移動剤法」と、重合生長末端が停止反応などを起
こさずに生長することによりほぼ設計どおりの分子量の
重合体が得られる「リビングラジカル重合法」とに分類
することができる。
【0020】「連鎖移動剤法」は、「一般的なラジカル
重合法」と比較して、官能化率の高い重合体を得ること
が可能であり、本発明でも利用可能であるが、開始剤に
対してかなり大量の特定の官能基を有する連鎖移動剤が
必要であり、処理も含めて経済面で問題がある。また、
上記の「一般的なラジカル重合法」と同様、フリーラジ
カル重合であるため分子量分布が広く、粘度の高い重合
体しか得られないという問題もある。
【0021】これらの重合法とは異なり、「リビングラ
ジカル重合法」は、重合速度が高く、ラジカル同士のカ
ップリングなどによる停止反応が起こりやすいため制御
の難しいとされるラジカル重合でありながら、停止反応
が起こりにくく、分子量分布の狭い(Mw/Mnが1.
1〜1.5程度)重合体が得られるとともに、モノマー
と開始剤の仕込み比によって分子量を自由にコントロー
ルすることができる。従って「リビングラジカル重合
法」は、分子量分布が狭く、粘度が低い重合体を得るこ
とができる上に、特定の官能基を有するモノマーを重合
体のほぼ任意の位置に導入することができるため、上記
特定の官能基を有するビニル系重合体の製造方法として
はより好ましいものである。なお、リビング重合とは狭
義においては、末端が常に活性を持ち続けて分子鎖が生
長していく重合のことをいうが、一般には、末端が不活
性化されたものと活性化されたものが平衡状態にありな
がら生長していく擬リビング重合も含まれる。本発明に
おける定義も後者である。
【0022】「リビングラジカル重合法」は上述の定義
に当てはまるラジカル重合法であれば特に限定されな
い。この「リビングラジカル重合法」は近年様々なグル
ープで積極的に研究がなされており、その例としては、
例えばジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカルソサエ
ティー(J.Am.Chem.Soc.)、1994
年、116巻、7943頁に示されるようなコバルトポ
ルフィリン錯体を用いるもの、マクロモレキュールズ
(Macromolecules)、1994年、27
巻、7228頁に示されるようなニトロキシド化合物な
どのラジカル捕捉剤を用いるもの、有機ハロゲン化物等
を開始剤とし遷移金属錯体を触媒とする「原子移動ラジ
カル重合」(Atom Transfer Radic
al Polymerization:ATRP)など
があげられる。「リビングラジカル重合法」の中でも、
有機ハロゲン化物あるいはハロゲン化スルホニル化合物
等を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマ
ーを重合する「原子移動ラジカル重合法」は、上記の
「リビングラジカル重合法」の特徴に加えて、官能基変
換反応に比較的有利なハロゲン等を末端に有し、開始剤
や触媒の設計の自由度が大きいことから、特定の官能基
を有するビニル系重合体の製造方法としてはさらに好ま
しい。この原子移動ラジカル重合法としては例えばMa
tyjaszewskiら、ジャーナル・オブ・アメリ
カン・ケミカルソサエティー(J.Am.Chem.S
oc.)、1995年、117巻、5614頁、マクロ
モレキュールズ(Macromolecules)、1
995年、28巻、7901頁,サイエンス(Scie
nce)、1996年、272巻、866頁、WO96
/30421号公報,WO97/18247号公報ある
いはSawamotoら、マクロモレキュールズ(Ma
cromolecules)、1995年、28巻、1
721頁などが挙げられる。
【0023】上記「原子移動ラジカル重合法」における
開始剤としては、有機ハロゲン化物、特に反応性の高い
炭素−ハロゲン結合を有する有機ハロゲン化物、あるい
はハロゲン化スルホニル化合物等を挙げることができ
る。上記の特に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を有す
る有機ハロゲン化物としては、α位にハロゲンを有する
カルボニル化合物や、ベンジル位にハロゲンを有する化
合物等を挙げることができる。これらは単独で用いても
よく2種以上を併用してもよい。上記「原子移動ラジカ
ル重合法」の触媒として用いられる遷移金属錯体として
は特に限定されず、例えば、周期表第7族、8族、9
族、10族、11族元素を中心金属とする錯体等を挙げ
ることができる。好ましいものとしては、0価の銅、1
価の銅、2価のルテニウム、2価の鉄又は2価のニッケ
ルの錯体が挙げることができる。なかでも、銅の錯体が
より好ましい。これらは単独で用いてもよく2種以上を
併用してもよい。
【0024】上記1価の銅化合物としては特に限定され
ず、例えば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、
シアン化第一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅等を挙げ
ることができる。銅化合物を用いる場合、触媒活性を高
めるために2,2′−ビピリジル及びその誘導体、1,
10−フェナントロリン及びその誘導体、テトラメチル
エチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミ
ン、ヘキサメチルトリス(2−アミノエチル)アミン等
のポリアミン等の配位子が添加される。
【0025】また、2価の塩化ルテニウムのトリストリ
フェニルホスフィン錯体(RuCl2(PPh33
も触媒として好適である。ルテニウム化合物を触媒とし
て用いる場合は、活性化剤としてアルミニウムアルコキ
シド類が添加される。更に、2価の鉄のビストリフェニ
ルホスフィン錯体(FeCl2 (PPh32 )、2価
のニッケルのビストリフェニルホスフィン錯体(NiC
2 (PPh32 )、及び、2価のニッケルのビスト
リブチルホスフィン錯体(NiBr2 (PBu32
も、触媒として好適である。
【0026】上記重合反応は、無溶剤又は各種の溶剤中
で行うことができる。上記溶剤としては特に限定され
ず、例えば、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒;
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系
溶媒;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化
水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン等のケトン系溶媒;メタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブチルア
ルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール
系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニ
トリル等のニトリル系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等
のエステル系溶媒;エチレンカーボネート、プロピレン
カーボネート等のカーボネート系溶媒等を挙げることが
できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併
用してもよい。
【0027】また上記「原子移動ラジカル重合法」は、
0〜200℃の範囲で行うことができる。好ましくは、
室温〜150℃の範囲である。
【0028】次に、上記一般式(1)で示される架橋性
シリル基を少なくとも1個有するビニル系重合体の製法
は、以下の[A]〜[E]の方法において具体的に例示
して説明するがこれらに限定されるものではない。 [A]ヒドロシリル化触媒存在下で、アルケニル基を少
なくとも1個有するビニル系重合体に、架橋性シリル基
を有するヒドロシラン化合物を付加させる方法。 [B]水酸基を少なくとも1個有するビニル系重合体
に、架橋性シリル基およびイソシアネート基等の水酸基
と反応し得る官能基を併せ持つ化合物を反応させる方
法。 [C]ラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際
に、所定のビニル系モノマーとともに、重合性のアルケ
ニル基および架橋性シリル基を併せ持つ化合物をも反応
させる方法。 [D]架橋性シリル基を有する連鎖移動剤を用いて、ビ
ニル系モノマーをラジカル重合させる方法。 [E]反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1
個有するビニル系重合体に、架橋性シリル基を有する安
定なカルバニオンを反応させる方法。
【0029】上記合成法[A]において用いられるアル
ケニル基を少なくとも1個有するビニル系重合体の合成
方法としては特に限定されず、例えば次に述べる[A−
a]〜[A−j]の方法などを挙げることができる。 [A−a]ラジカル重合によりビニル系重合体を合成す
る際に、所定のビニル系モノマーとともに、下記一般式
(2)等で表される重合性のアルケニル基および重合性
の低いアルケニル基を併せ持つ化合物をも反応させる方
法。 H2 C=C(R3 )−R4 −R5 −C(R6 )=CH2 (2) (式中、R3 は水素またはメチル基を示す。R4 は−C
(O)O−、またはo−,m−もしくはp−フェニレン
基を示す。R5 は直接結合、または1個以上のエーテル
結合を有していてもよい炭素数1〜20の2価の有機基
を示す。R6 は水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭
素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラ
ルキル基を示す。) なお、上記重合性のアルケニル基および重合性の低いア
ルケニル基を併せ持つ化合物を反応させる時期としては
特に限定されないが、得られる架橋体にゴム的な性質を
期待する場合には、リビングラジカル重合で、重合反応
の終期又は所定のビニル系モノマーの反応終了後に、第
2のモノマーとして反応させるのが好ましい。
【0030】[A−b]リビングラジカル重合によりビ
ニル系重合体を合成する際に、重合反応の終期あるいは
所定のビニル系モノマーの反応終了後に、1,5−ヘキ
サジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエン
などの重合性の低いアルケニル基を少なくとも2個有す
る化合物を反応させる方法。
【0031】以下の[A−c]〜[A−f]の方法は、
反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有す
るビニル系重合体から、上記アルケニル基を少なくとも
1個有するビニル系重合体を得る方法である。なお、上
記反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有
する重合体は、後述する[E−a]および[E−b]の
方法により得ることができる。 [A−c]反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくと
も1個有するビニル系重合体に、アリルトリブチル錫、
アリルトリオクチル錫などの有機錫に代表されるアルケ
ニル基含有有機金属化合物を反応させて、上記ハロゲン
をアルケニル基含有置換基に置換する方法。 [A−d]反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくと
も1個有するビニル系重合体に、下記一般式(3)等で
表されるアルケニル基を有する安定化カルバニオンを反
応させて上記ハロゲンをアルケニル基に置換する方法。 M+- (R7 )(R8 )−R9 −C(R6 )=CH2 (3) (式中、R6 は上述したものと同様である。R7 および
8 はともにカルバニオンC- を安定化する電子吸引
基、または一方が上記電子吸引基で他方が水素または炭
素数1〜10のアルキル基もしくはフェニル基を示す。
9 は直接結合、または1個以上のエーテル結合を含ん
でいてもよい炭素数1〜10の2価の有機基を示す。M
+ はアルカリ金属イオン、または4級アンモニウムイオ
ンを示す。R 7 およびR8 の電子吸引基としては、−C
2 R、−C(O)Rおよび−CNが好ましい。ここで
Rは水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜1
0のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基を
示す。)
【0032】[A−e]反応性の高い炭素−ハロゲン結
合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、亜鉛等の
金属単体又は有機金属化合物を作用させて調製したエノ
レートアニオンに、ハロゲンやアセチル基等の脱離基を
有するアルケニル基含有化合物、アルケニル基含有カル
ボニル化合物、アルケニル基含有イソシアネート化合
物、アルケニル基含有酸ハロゲン化物等のアルケニル基
含有求電子化合物を反応させる方法。 [A−f]反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくと
も1個有するビニル系重合体に、下記一般式(4)等で
表されるアルケニル基含有オキシアニオン又は下記一般
式(5)等で表されるアルケニル基含有カルボキシレー
トアニオンを反応させて、上記ハロゲンをアルケニル基
含有置換基に置換する方法。 H2 C=C(R6 )−R10−O-+ (4) (式中、R6 およびM+ は上述したものと同様である。
10は、1個以上のエーテル結合を含んでいてもよい炭
素数1〜20の2価の有機基を示す。) H2 C=C(R6 )−R11−C(O)O-+ (5) (式中、R6 およびM+ は上述したものと同様である。
11は直接結合、または1個以上のエーテル結合を含ん
でいてもよい炭素数1〜20の2価の有機基を示す。)
【0033】更に、上記アルケニル基を少なくとも1個
有するビニル系重合体は、水酸基を少なくとも1個有す
るビニル系重合体から得ることもできるが、具体的な方
法としては特に限定されず、例えば下記の[A−g]〜
[A−j]の方法等を挙げることができる。なお上記水
酸基を少なくとも1個有するビニル系重合体は後述する
[B−a]〜[B−i]の方法により得ることができ
る。 [A−g]水酸基を少なくとも1個有するビニル系重合
体に、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド等の塩
基を作用させた後に、塩化アリルのようなアルケニル基
含有ハロゲン化物と反応させる方法。 [A−h]水酸基を少なくとも1個有するビニル系重合
体をアリルイソシアネート等のアルケニル基含有イソシ
アネート化合物と反応させる方法。 [A−i]ピリジン等の塩基存在下で、水酸基を少なく
とも1個有するビニル系重合体を(メタ)アクリル酸ク
ロリド等のアルケニル基含有酸ハロゲン化物と反応させ
る方法。 [A−j]酸触媒の存在下で、水酸基を少なくとも1個
有するビニル系重合体をアクリル酸等のアルケニル基含
有カルボン酸と反応させる方法。
【0034】上記アルケニル基を少なくとも1個有する
ビニル系重合体の合成方法においては、上述した[A−
a]および[A−b]の方法等の、アルケニル基を導入
するに際してハロゲン原子が直接関与しない場合、リビ
ングラジカル重合法を用いることが好ましい。この場
合、制御がより容易である点から[A−b]の方法がよ
り好ましい。リビングラジカル重合法の中でも原子移動
ラジカル重合法がより好ましい。
【0035】一方、上述した[A−c]〜[A−f]の
方法等の、反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくと
も1個有するビニル系重合体のハロゲンを変換すること
によりアルケニル基を導入する場合、有機ハロゲン化
物、またはハロゲン化スルホニル化合物等を開始剤と
し、遷移金属錯体を触媒として用いるラジカル重合(原
子移動ラジカル重合法)により得られる、末端に反応性
の高い炭素―ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニ
ル系重合体を用いるのが好ましい。制御がより容易であ
る点から[A−f]の方法がより好ましい。
【0036】上記合成方法[A]において用いられる、
架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物としては特
に限定されず、例えば下記一般式(6)で示される化合
物等を挙げることができる。 H−[Si(R12-b (Y)b O]m −Si(R23-a (Y)a (6) (式中、R1 、R2 、a、b、mおよびYは上述したも
のと同様である。)中でも入手容易な点から、下記一般
式(7)で表される化合物が好ましく用いられる。 H−Si(R23-a (Y)a (7) (式中、R2 、Yおよびaは上述したものと同様であ
る。)
【0037】上記合成法[A]において、上記架橋性シ
リル基を有するヒドロシラン化合物を上記重合体のアル
ケニル基に付加させる際には、通常、ヒドロシリル化触
媒として遷移金属触媒が用いられる。上記遷移金属触媒
としては特に限定されず、例えば、白金単体、アルミ
ナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に白金固体を分
散させたもの;塩化白金酸;塩化白金酸とアルコール、
アルデヒド、ケトン等との錯体;白金−オレフィン錯
体、白金(0)−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯
体;RhCl(PPh33、RhCl3 、RuCl
3 、IrCl3 、FeCl3 、AlCl3 、PdCl2
・H2 O、NiCl2 、TiCl4 等の白金化合物以外
の化合物等を挙げることができる。これらは単独で用い
てもよく、2種以上を併用してもよい。
【0038】上記合成方法[B]において、更には上記
方法[A−g]〜[A−j]においても用いられる、水
酸基を少なくとも1個有するビニル系重合体の合成方法
としては特に限定されず、例えば次に述べる[B−a]
〜[B−i]の方法等を挙げることができる。 [B−a]ラジカル重合によりビニル系重合体を合成す
る際に、所定のビニル系モノマーとともに下記の一般式
(8)等で表される重合性のアルケニル基および水酸基
を併せ持つ化合物をも反応させる方法。 H2 C=C(R3 )−R4 −R5 −OH (8) (式中、R3 、R4 およびR5 は上述したものと同様で
ある。) なお、上記重合性のアルケニル基および水酸基を併せ持
つ化合物を反応させる時期としては特に限定されない
が、得られる架橋体にゴム的な性質を期待する場合に
は、リビングラジカル重合で、重合反応の終期又は所定
のビニル系モノマーの反応終了後に、第2のモノマーと
して反応させるのが好ましい。 [B−b]リビングラジカル重合によりビニル系重合体
を合成する際に、重合反応の終期あるいは所定のモノマ
ーの反応終了後に、例えば10−ウンデセノール、5−
ヘキセノール、アリルアルコールのようなアルケニルア
ルコールを反応させる方法。 [B−c]特開平5−262808号公報等に開示され
ているような方法で、水酸基含有ポリスルフィド等の水
酸基含有連鎖移動剤を多量に用いて上述のビニル系モノ
マーをラジカル重合させる方法。 [B−d]特開平6−239912号公報、特開平8−
283310号公報等に開示されている方法で、過酸化
水素あるいは水酸基含有開始剤を用いて上記ビニル系モ
ノマーをラジカル重合させる方法。 [B−e]特開平6−116312号公報等に開示され
ている方法で、アルコール類を過剰に用いてビニル系モ
ノマーをラジカル重合させる方法。 [B−f]特開平4−132706号公報等に開示され
ている方法で、反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少な
くとも1個有するビニル系重合体のハロゲンを加水分解
あるいは水酸基含有化合物と反応させることにより、末
端に水酸基を導入する方法。 [B−g]反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくと
も1個有するビニル系重合体に、下記一般式(9)等で
表される、水酸基を有する安定化カルバニオンを反応さ
せて、上記ハロゲンを水酸基含有置換基に置換する方
法。 M+- (R7 )(R8 )−R9 −OH (9) (式中、R7 、R8 およびR9 は上述したものと同様で
ある。R7 およびR8 の電子吸引基としては、−CO2
R、−C(O)Rおよび−CNが好ましい。ここでRは
上述したものと同様である。) [B−h]反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくと
も1個有するビニル系重合体に、亜鉛等の金属単体ある
いは有機金属化合物を作用させて調製したエノレートア
ニオンに、アルデヒド類、又はケトン類を反応させる方
法。 [B−i]反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくと
も1個有するビニル系重合体に、下記一般式(10)等
で表される水酸基含有オキシアニオン又は下記一般式
(11)等で表される水酸基含有カルボキシレートアニ
オンを反応させて、上記ハロゲンを水酸基含有置換基に
置換する方法。 HO−R10−O-+ (10) (式中、R10およびM+ は上述したものと同様であ
る。) HO−R11−C(O)O-+ (11) (式中、R11およびM+ は上述したものと同様であ
る。)
【0039】上記水酸基を少なくとも1個有するビニル
系重合体の合成方法においては、上述した[B−a]〜
[B−e]等の水酸基を導入するに際してハロゲン原子
が直接関与しない場合、リビングラジカル重合法を用い
ることが好ましい。この場合制御がより容易である点か
ら[B−b]の方法がより好ましい。リビングラジカル
重合法の中でも原子移動ラジカル重合法がより好まし
い。
【0040】また、上述した[B−f]〜[B−i]の
方法等の、反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくと
も1個有するビニル系重合体のハロゲンを変換すること
により水酸基を導入する場合には、有機ハロゲン化物ま
たはハロゲン化スルホニル化合物等を開始剤とし、遷移
金属錯体を触媒として用いるラジカル重合(原子移動ラ
ジカル重合法)により得られる、末端に反応性の高い炭
素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合
体を用いるのが好ましい。この場合、制御がより容易で
ある点から[B−i]の方法がより好ましい。
【0041】上記合成方法[B]において用いられる、
架橋性シリル基およびイソシアネート基等の水酸基と反
応し得る官能基を併せ持つ化合物としては特に限定され
ず、例えばγ−イソシアナートプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−イソシアナートプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン
等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0042】また、上記合成方法[B]における反応の
際には、必要により公知のウレタン化反応の触媒を使用
することもできる。
【0043】上記合成方法[C]において用いられる重
合性のアルケニル基および架橋性シリル基を併せ持つ化
合物としては特に限定されず、例えばトリメトキシシリ
ルプロピル(メタ)アクリレート、メチルジメトキシシ
リルプロピル(メタ)アクリレート等の、下記一般式
(12)で表される化合物等を挙げることができる。 H2 C=C(R3 )−R4 −R12−[Si(R12-b (Y)b O]m − Si(R23-a (Y)a (12) (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、Y、a、bおよびm
は上述したものと同様である。R12は、直接結合、また
は1個以上のエーテル結合を含んでいてもよい炭素数1
〜20の2価の有機基を示す。これらは単独で用いても
よく、2種以上を併用してもよい。)
【0044】上記合成方法[C]において、上記重合性
のアルケニル基および架橋性シリル基を併せ持つ化合物
を反応させる時期は特に限定されないが、得られる架橋
体にゴム的な性質を期待する場合には、リビングラジカ
ル重合で、重合反応の終期または所定のビニル系モノマ
ーの反応終了後に、第2のモノマーとして反応させるの
が好ましい。
【0045】上記合成方法[D]において用いられる、
架橋性シリル基を有する連鎖移動剤としては特に限定さ
れず、例えば特公平3−14068号公報、特公平4−
55444号公報等に開示されているような、架橋性シ
リル基を有するメルカプタン、架橋性シリル基を有する
ヒドロシランなどを挙げることができる。更に架橋性シ
リル基の導入率を高めるため、架橋性シリル基を有する
ラジカル開始剤を併用してもよい。
【0046】上記合成方法[E]において、更には上記
方法[A−c]〜[A−f]および[B−f]〜[B−
i]においても用いられる、反応性の高い炭素−ハロゲ
ン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体の合成法
としては特に限定されず、例えば次に述べる[E−a]
および[E−b]の方法等を挙げることができる。 [E−a]特開平4−132706号公報等に開示され
ている方法で、四塩化炭素、塩化エチレン、四臭化炭
素、臭化メチレン等のハロゲン化物を連鎖移動剤として
用いてラジカル重合をおこなう方法(連鎖移動剤法)。 [E−b]有機ハロゲン化物またはハロゲン化スルホニ
ル化合物等を開始剤とし、遷移金属錯体を触媒とする原
子移動ラジカル重合法。
【0047】上記合成方法[E]において用いられる、
架橋性シリル基を有する安定化カルバニオンとしては特
に限定されず、下記一般式(13)で表される化合物等
を挙げることができる。 M+- (R7 )(R8 )−R13−C(H)(R14)−CH2 − [Si(R12-b (Y)b O]m −Si(R23-a (Y)a (13) (式中、R1 、R2 、R7 、R8 、Y、a、bおよびm
は上述したものと同様である。R13は、直接結合、また
は1個以上のエーテル結合を含んでいてもよい炭素数1
〜20の2価の有機基を示す。R14は水素、または炭素
数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基
または炭素数7〜10のアラルキル基を示す。R7 およ
びR8 の電子吸引基としては、−CO2 R、−C(O)
Rおよび−CNが好ましい。ここでRは上述したものと
同様である。)
【0048】本発明の発泡性樹脂組成物を発泡、硬化さ
せてなる発泡体にゴム的な性質が特に要求される場合に
は、ゴム弾性に大きな影響を与える架橋点間分子量が大
きくとれるため、架橋性シリル基の少なくとも1個は分
子鎖の末端にあることが好ましい。より好ましくは、全
ての架橋性シリル基が分子鎖末端に有するものである。
【0049】上記架橋性シリル基を分子末端に少なくと
も1個有するビニル系重合体、中でも(メタ)アクリル
系重合体を製造する方法は、特公平3−14068号公
報、特公平4−55444号公報、特開平6−2119
22号公報等に開示されている。しかしながらこれらの
方法は上記「連鎖移動剤法」を用いたフリーラジカル重
合法であるので、得られる重合体は、架橋性シリル基を
比較的高い割合で分子鎖末端に有する一方で、Mw/M
nで表される分子量分布の値が一般に2以上と大きく、
粘度が高くなるという問題を有している。従って、分子
量分布が狭く、粘度の低いビニル系重合体であって、高
い割合で分子鎖末端に架橋性シリル基を有するビニル系
重合体を得るためには、上記「リビングラジカル重合
法」を用いることが好ましい。従って、上記架橋性シリ
ル基の少なくとも1個有するビニル系重合体を合成する
際に用いる、水酸基、ハロゲンあるいはアルケニル基を
少なくとも1個有するビニル系重合体は、これらの官能
基を分子鎖末端に有するものが好ましい。
【0050】上記「リビングラジカル重合法」の中でも
より好ましい「原子移動ラジカル重合法」を用いて、上
記架橋性シリル基を分子鎖末端に少なくとも1個有する
ビニル系重合体を得るためには、開始剤として、開始点
を2個以上有する有機ハロゲン化物またはハロゲン化ス
ルホニル化合物等を用いることが好ましい。これにより
得られる反応性の高い炭素−ハロゲン結合を分子鎖末端
に少なくとも1個有するビニル系重合体は上述の方法に
より、上記架橋性シリル基を分子鎖末端に少なくとも1
個有するビニル系重合体に容易に変更することができ
る。
【0051】上記開始点を2個以上有する有機ハロゲン
化物、またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に
限定されず、例えば下記の化合物を挙げることができ
る。それらの具体例としては、 o−,m−,p−XCH2 −C64 −CH2 X、o
−,m−,p−CH3 C(H)(X)−C64 −C
(H)(X)CH3 、o−,m−,p−(CH32
(X)−C64 −C(X)(CH32 (ただし、上記式中、C64 はフェニレン基を示す。
Xは塩素、臭素、またはヨウ素を示す) RO2 C−C(H)(X)−(CH2n −C(H)
(X)−CO2 R、RO2C−C(CH3 )(X)−
(CH2n −C(CH3 )(X)−CO2 R、RC
(O)−C(H)(X)−(CH2n −C(H)
(X)−C(O)R、RC(O)−C(CH3 )(X)
−(CH2n −C(CH3 )(X)−C(O)R (上記式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリー
ル基またはアラルキル基を示す。nは0〜20の整数を
示し、Xは塩素、臭素、ヨウ素を示す) XCH2 −C(O)−CH2 X、H3 C−C(H)
(X)−C(O)−C(H)(X)−CH3 、(H3
C)2 C(X)−C(O)−C(X)(CH32 、C
65 C(H)(X)−(CH2n −C(H)(X)
65 (上記式中、Xは塩素、臭素またはヨウ素を示し、nは
0〜20の整数を示す) XCH2 CO2 −(CH2n −OCOCH2 X、CH
3 C(H)(X)CO2−(CH2n −OCOC
(H)(X)CH3 、(CH32 C(X)CO2
(CH2n −OCOC(X)(CH32 (上記式中、nは1〜20の整数を示す) XCH2 C(O)C(O)CH2 X、CH3C(H)
(X)C(O)C(O)C(H)(X)CH3 、(CH
32 C(X)C(O)C(O)C(X)(CH3
2 、o−,m−,p−XCH2 CO2 −C64 −OC
OCH2 X、o−,m−,p−CH3 C(H)(X)C
2 −C64 −OCOC(H)(X)CH3、o−,
m−,p−(CH32 C(X)CO2 −C64 −O
COC(X)(CH32 、o−,m−,p−XSO2
−C64 −SO2 X (上記式中、Xは塩素、臭素、またはヨウ素を示す) が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上
併用してもよい。
【0052】また架橋性シリル基を両分子鎖末端に有す
るビニル系重合体を得るためには、上記「原子移動ラジ
カル重合法」における開始剤として、開始点を2個有す
る有機ハロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物
等を用いる方法の他に、架橋性シリル基を有する有機ハ
ロゲン化物を用いる方法も好ましい。上記架橋性シリル
基を有する有機ハロゲン化物としては特に限定されず、
例えば下記一般式(14)または(15)で表される化
合物等を挙げることができる。 R1516C(X)−R17−R18−C(H)(R19)CH2 − [Si(R12-b (Y)b O]m −Si(R23-a (Y)a (14) (式中、R1 、R2 、a、b、m、XおよびYは上述し
たものと同様である。R 15およびR16は、同一または異
なって水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜
20のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基
を示す。R15とR 16は、他端において相互に連結してい
てもよい。R17は−C(O)O−、−C(O)−、また
は、o−,m−,p−フェニレン基を示す。R18は直接
結合、または1個以上のエーテル結合を含んでいてもよ
い炭素数1〜10の2価の有機基を示す。R19は水素、
炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリー
ル基または炭素数7〜10のアラルキル基を示す。) (R23-a (Y)a Si−[OSi(R12-b (Y)bm − CH2 −C(H)(R19)−R18−C(R15)(X)−R17−R16 (15) (式中、R1 、R2 、R15、R16、R17、R18、R19
a、b、m、XおよびYは上述したものと同様であ
る。)
【0053】上記架橋性シリル基を有する有機ハロゲン
化物を開始剤として用いて上記「原子移動ラジカル重合
法」をおこなうと、片末端に架橋性シリル基を有し、他
の末端に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を有するビニ
ル系重合体が得られる。このビニル系重合体の末端ハロ
ゲン原子を上述した方法等を用いて架橋性シリル基含有
置換基に変換すれば、架橋性シリル基を両分子鎖末端に
有するビニル系重合体を得ることができる。
【0054】また上記停止末端のハロゲン原子を置換で
きる、同一または異なった官能基を合計2個以上有する
化合物を用いて、上記ビニル系重合体のハロゲン原子同
士をカップリングさせることによっても、上記架橋性シ
リル基を両分子鎖末端に有するビニル系重合体を得るこ
とができる。上記停止末端のハロゲン原子を置換でき
る、同一または異なった官能基を合計2個以上有する化
合物としては特に限定されず、例えばポリオール、ポリ
アミン、ポリカルボン酸、ポリチオール、これらの塩;
アルカリ金属硫化物等を挙げることができる。
【0055】さらに上記「原子移動ラジカル重合法」に
おいて、アルケニル基を有する有機ハロゲン化物を開始
剤に用いれば、片末端にアルケニル基を有し、他の末端
にハロゲン原子を有するビニル系重合体が得られる。こ
のビニル系重合体の末端のハロゲン原子を上述した方法
を用いてアルケニル含有置換基に変換すれば、両分子鎖
末端にアルケニル基を有するビニル系重合体を得ること
ができる。これらのアルケニル基を上述の方法などで架
橋性シリル基に変換すれば、上記架橋性シリル基を両分
子鎖末端に有するビニル系重合体を得ることができる。
上記架橋性シリル基を分子鎖末端に少なくとも1個有
するビニル系重合体は、上述した方法等を随時組み合わ
せて得ることができるが、典型的な合成工程として下記
合成例AおよびBを挙げることができる。
【0056】合成工程A (1)有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル
化合物等を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニル系
モノマーをラジカル重合することによりハロゲン原子を
末端に有するビニル系重合体を合成する工程、(2)前
記工程(1)で得られるハロゲン原子を末端に有するビ
ニル系重合体とアルケニル基を有するオキシアニオンを
反応させてハロゲンを置換することにより、末端にアル
ケニル基を有するビニル系重合体を合成する工程、およ
び、(3)前記工程(2)で得られる末端にアルケニル
基を有するビニル系重合体の末端アルケニル基に、一般
式(1)で表される架橋性シリル基を有するヒドロシラ
ン化合物を付加させて架橋性シリル基を含有する置換基
に変換する工程からなる合成工程。
【0057】合成工程B (1)ビニル系モノマーをリビングラジカル重合法によ
り重合することにより、ビニル系重合体を合成する工
程、(2)前記工程(1)で得られるビニル系重合体と
重合性の低いアルケニル基を少なくとも2個有する化合
物とを反応させることにより末端にアルケニル基を有す
るビニル系重合体を合成する工程、および、(3)前記
工程(2)で得られる末端にアルケニル基を有するビニ
ル系重合体の末端のアルケニル基に、一般式(1)で表
される架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物を付
加させて架橋性シリル基を含有する置換基に変換する工
程からなる合成工程。
【0058】[(B)成分の発泡剤について](B)成
分の発泡剤は、(A)成分の一般式(1)で表される架
橋性シリル基を少なくとも1個有するビニル系重合体の
硬化途中に発泡させることができるものであれば特に限
定されない。そのようなものとしては、例えば、プロパ
ン、ブタン、ペンタン、シクロペンタンなどの揮発性の
炭化水素化合物;フロン、代替フロン、塩化メチレンな
どのハロゲン化炭化水素化合物;空気、水素、窒素、酸
素、二酸化炭素等の気体等が挙げられる。また発泡方法
としては、発泡剤が揮発性の炭化水素化合物またはハロ
ゲン化炭化水素化合物等の場合は、(A)成分のビニル
系重合体と予め混合しておき、減圧または加温によりこ
れらを気化させることによる物理的性質を利用する発泡
方法が、水素、窒素、酸素、二酸化炭素等の場合は、例
えば水素化ケイ素化合物と水酸基含有化合物を添加し両
者の反応によって水素を発生させる方法、アゾ化合物や
過酸化物を分解して窒素や酸素を発生させる方法、イソ
シアネート化合物と水を添加し反応によって二酸化炭素
を発生させる方法等の化学的性質を利用する発泡方法が
挙げられる。また、機械攪拌により巻き込んだ空気を気
泡体として活用する方法などの機械的発泡方法等も挙げ
られる。
【0059】本発明の発泡性樹脂組成物を硬化させるに
あたっては縮合触媒を使用してもよい。縮合触媒として
はテトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート
等のチタン酸エステル;ジブチル錫ジラウレート、ジブ
チル錫ジアセチルアセトナート、ジブチル錫マレエー
ト、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジメトキシ
ド、オクチル酸錫、ナフテン酸錫等の有機錫化合物;オ
クチル酸鉛、ブチルアミン、オクチルアミン、ジブチル
アミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラミン、オレイルアミン、オクチルアミン、
シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミ
ノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレン
ジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,
4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、
モルホリン、N−メチルモルホリン、1,3−ジアザビ
シクロ(5,4,6)ウンデセン−7等のアミン系化合
物あるいはそれらのカルボン酸塩;ラウリルアミンとオ
クチル酸錫の反応物あるいは混合物のようなアミン系化
合物と有機錫化合物との反応物および混合物;過剰のポ
リアミンと多塩基酸から得られる低分子量ポリアミド樹
脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物の反応生成物;
アミノ基を有するシランカップリング剤、例えば、γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノ
エチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン等の公
知のシラノール触媒1種または2種以上を必要に応じて
用いればよい。加水分解性基Yがアルコキシ基の場合
は、(A)成分のビニル系重合体のみでは硬化速度が遅
いので、硬化触媒を使用することが好ましい。
【0060】本発明の発泡性樹脂組成物には、発泡性樹
脂組成物又は発泡体の諸物性の調整を目的として、上記
の縮合触媒の他にも、充填材、可塑剤、垂れ防止剤、整
泡剤、着色剤、接着性促進剤、老化防止剤、難燃剤、硬
化性調整剤、発泡速度調整剤、耐候性改良剤、機械物性
調整剤などが配合できる。充填材としてはフュームドシ
リカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸およびカ
ーボンブラックのような補強性充填材;炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレ
ー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナ
イト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活性亜鉛華およびシラス
バルーンなどのような充填材;石綿、ガラス繊維および
フィラメントのような繊維状充填材が使用できる。これ
ら充填材で強度の高い硬化物を得たい場合には、主にヒ
ュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ
酸、カーボンブラック、表面処理微細炭酸カルシウム、
焼成クレー、クレーおよび活性亜鉛華などから選ばれる
充填材を添加できる。また、低強度で伸びが大である硬
化物を得たい場合には、主に酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、タルク、酸化第二鉄、酸化亜鉛およびシラスバルー
ンなどから選ばれる充填材を添加できる。これら充填材
は1種類で使用してもよいし、2種類以上混合使用して
もよい。
【0061】可塑剤としては物性の調製、性状の調節等
の目的により、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレ
ート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベ
ンジルフタレート等のフタル酸エステル類;ジオクチル
アジペート、ジオクチルセバケート等の非芳香族二塩基
酸エステル類;ジエチレングリコールジベンゾエート、
トリエチレングリコールジベンゾエート等のポリアルキ
レングリコールのエステル類;トリクレジルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;塩
化パラフィン類;アルキルジフェニル、部分水添ターフ
ェニル等の炭化水素系油等を単独、または2種以上混合
して使用することができる。なおこれら可塑剤は、重合
体製造時に配合することも可能である。
【0062】垂れ防止剤としてはポリアミドワックス
類、水添ヒマシ油誘導体類;ステアリン酸カルシウム、
ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム等の
金属石鹸類等が挙げられ、使用目的によって適宜使用で
きる。物性調製剤としては各種シランカップリング剤、
例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキ
シシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルト
リメトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン類;ジ
メチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロ
ペノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイ
ソプロペノキシシラン等のアルキルイソプロペノキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β
−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等の官能基
を有するアルコキシシラン類;シリコーンワニス類;ポ
リシロキサン類等が必要に応じて添加される。前記物性
調製剤を用いることにより、本発明の組成物を硬化させ
た時の硬度を上げたり、硬度を下げ、伸びを出したりし
得る。
【0063】接着性促進剤としては、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂、硫黄、各種シランカップリング剤、アル
キルチタネート類、芳香族ポリイソシアネート等が挙げ
られ、被着体に対する接着性を改善することができる。
【0064】本発明の発泡性樹脂組成物および該組成物
を硬化させてなる発泡体は、すべての配合成分を予め配
合密封保存し、施工後空気中の湿気により硬化する1成
分型として調製することも可能であり、硬化剤として別
途硬化触媒、充填材、可塑剤、水等の成分を配合してお
き、該配合材と重合体組成物を使用前に混合する2成分
型として調整することもできる。
【0065】成型方法としてはウレタンフォームやシリ
コーンフォームの種々の成型方法が可能であり、現場発
泡方式に限るものではない。バッチ式および連続式が可
能である。いわゆるスラブ式発泡方式、注型成型方式お
よび射出成型方式等が可能である。成型温度は室温でも
可能であるが、設備を使用可能な場合は生産性向上のた
め加温方式が好ましい。
【0066】本発明の発泡性樹脂組成物および該組成物
を発泡、硬化させてなる発泡体のより具体的な用途とし
ては、断熱材、クッション材、吸音材、防振材、人工皮
革、注型材料、成形材料、ポッティング材などが挙げら
れる。
【0067】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるもの
ではない。
【0068】合成例1 窒素雰囲気下、エチレングリコール(10.9mL、1
95mmol)とピリジン(3g、39mmol)のT
HF溶液(10mL)に2−ブロモプロピオン酸クロラ
イド(2mL、3.35g、19.5mmol)を0℃
でゆっくり滴下した。そのままの温度で溶液を2時間撹
拌した。希塩酸と酢酸エチルを加えて2層を分離し、有
機層を希塩酸及びブラインで洗浄、Na2 SO4 で乾燥
した。揮発分を減圧下留去し、粗生成物を得た(3.0
7g)。この粗生成物を減圧蒸留することにより(70
〜73℃、0.5mmHg)、下式に示すヒドロキシエ
チル−2−ブロモプロピオネートを得た(2.14g、
56%)。 H3 CC(H)(Br)C(O)O(CH22 −OH
【0069】1Lの耐圧反応容器に、アクリル酸−n−
ブチル(112mL、100g、0.78mol)、上
で得られた水酸基含有開始剤(3.07g、15.6m
mol)、臭化第一銅(2.24g、15.6mmo
l)、2,2′−ビピリジル(4.87g、31.2m
mol)、酢酸エチル(80mL)、及び、アセトニト
リル(20mL)を仕込み、窒素バブリングを行って溶
存酸素を除去した後、封管した。混合物を130℃に加
熱し、2時間反応させた。反応容器を室温にもどし、メ
タクリル酸−2−ヒドロキシエチル(3.92mL、
4.06g、31.2mmol)を加え、110℃で2
時間反応させた。混合物を酢酸エチル(200mL)で
希釈し、不溶分を濾別した後、濾液を10%塩酸とブラ
インで洗浄し、有機層をNa2 SO4 で乾燥した。溶媒
を減圧下留去し、末端に水酸基を有するポリ(アクリル
酸−n−ブチル)を82g得た。得られた重合体の数平
均分子量は、GPC測定(移動相クロロホルム、ポリス
チレン換算)により5100で、分子量分布は1.29
であった。
【0070】次に、上記のようにして得られた、末端に
水酸基を有するポリ(アクリル酸−n−ブチル)(50
g)及びピリジン(10mL)のトルエン溶液(100
mL)に、窒素雰囲気下、75℃で、ウンデセン酸クロ
リド(7.22mL、6.81g、33.6mmol)
をゆっくりと滴下し、75℃で3時間撹拌した。生成し
た白色固体を濾過し、有機層を希塩酸及びブラインで洗
浄し、有機層をNa2 SO4 で乾燥した。減圧下で濃縮
することにより、アルケニル基を有するポリ(アクリル
酸−n−ブチル)(43g)を得た。重合体の数平均分
子量はGPC測定(移動相クロロホルム、ポリスチレン
換算)により5400で、分子量分布は1.30であっ
た。また、オリゴマー1分子当たりに導入されたアルケ
ニル基は、 1 H−NMR分析より、2.28個であっ
た。
【0071】次に、30mLの耐圧反応容器に、上で得
られた両末端にアルケニル基を有するポリ(アクリル酸
ブチル)(2g)、メチルジメトキシシラン(0.32
mL)、オルトギ酸メチル(0.09mL、アルケニル
基に対し3当量)、0価白金の1,1,3,3−テトラ
メチル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体(8.3×
10-3mol/Lキシレン溶液、アルケニル基に対し、
10-4当量)を仕込み、100℃で1時間撹拌した。揮
発分を減圧下留去することにより、架橋性シリル基を有
するポリ(アクリル酸−n−ブチル)を2g得た。重合
体の数平均分子量はGPC測定(移動相クロロホルム、
ポリスチレン換算)により5900で、分子量分布は
1.37であった。また、オリゴマー1分子当たりに導
入されたシリル基は、1 H−NMR分析より、2.24
個であった。
【0072】合成例2 100mLのガラス反応容器に、アクリル酸ブチル(5
0.0mL、44.7g、0.349mol)、臭化第
一銅(1.25g、8.72mmol)、ペンタメチル
ジエチレントリアミン(1.82mL、1.51g、
8.72mmol)、及び、アセトニトリル(5mL)
を仕込み、冷却後、減圧脱気したのち窒素ガスで置換し
た。よく撹拌した後、ジエチル2,5−ジブロモアジペ
ート(1.57g、4.36mmol)を添加し、70
℃で加熱撹拌した。60分後に1,7−オクタジエン
(6.44mL、4.80g、43.6mmol)を添
加し、70℃で加熱撹拌を2時間継続した。混合物を活
性アルミナで処理した後、揮発分を減圧下加熱して留去
した。生成物を酢酸エチルに溶解させ、2%塩酸及びブ
ラインで洗浄した。有機層をNa2 SO4 で乾燥し、揮
発分を減圧下加熱して留去することにより、末端にアル
ケニル基を有するポリ(アクリル酸−n−ブチル)を得
た。得られた重合体の数平均分子量はGPC測定(移動
相クロロホルム、ポリスチレン換算)により13100
で、分子量分布は1.22であった。数平均分子量基準
のオレフィン官能基導入率は2.01であった。
【0073】この末端にアルケニル基を有するポリ(ア
クリル酸−n−ブチル)(30.5g)と、この重合体
と等重量の珪酸アルミ(協和化学製:キョ−ワ−ド70
0PEL)とをトルエンに混合し、100℃で撹拌し
た。4時間後、珪酸アルミを濾過し、濾液の揮発分を減
圧下加熱して留去することによって重合体を精製した。
200mLの耐圧ガラス反応容器に、上記重合体(2
3.3g)、ジメトキシメチルヒドロシラン(2.55
mL、20.7mmol)、オルトぎ酸ジメチル(0.
38mL、3.45mmol)、及び、上記白金触媒を
仕込んだ。ただし、白金触媒の使用量は、重合体のアル
ケニル基に対して、モル比で2×10-4当量とした。反
応混合物を100℃で3時間加熱した。混合物の揮発分
を減圧留去することにより、末端にシリル基を有するポ
リ(アクリル酸−n−ブチル)を得た。オリゴマ−1分
子当たりに導入されたシリル基は、1 H−NMR分析よ
り、1.41個であった。
【0074】合成例3 50mlフラスコに臭化第一銅0.63g(4.4mm
ol)、ペンタメチルジエチレントリアミン0.76g
(4.4mmol)、アセトニトリル5ml、2,5−
ジブロモアジピン酸ジエチル1.6g(4.4mmo
l)、及び、ブチルアクリレート44.7g(349m
mol)を仕込み、凍結脱気をおこなった後、窒素雰囲
気下で70℃7時間反応させた。活性アルミナのカラム
を通して銅触媒を除去精製することにより臭素末端重合
体を得た。得られた重合体の数平均分子量はGPC測定
(ポリスチレン換算)で10700で、分子量分布は
1.15であった。窒素雰囲気下、200mlフラスコ
に臭素末端重合体35g、ペンテン酸カリウム2.2g
(16.1mmol)、及び、DMAc35mlを仕込
み、70℃で4時間反応させた。反応混合液中の未反応
のペンテン酸カリウム及び生成した臭化カリウムを水抽
出精製により除去し、アルケニル末端重合体を得た。得
られた重合体の数平均分子量はGPC測定(移動相クロ
ロホルム、ポリスチレン換算)で11300で、分子量
分布は1.12であった。また、1 H−NMR分析によ
り重合体1分子あたりのアルケニル基の個数は1.82
個であった。
【0075】200ml耐圧反応管に、上記アルケニル
末端重合体15g、メチルジメトキシシラン1.8ml
(14.5mmol)、オルトギ酸メチル0.26ml
(2.4mmol)、白金ビス(ジビニルテトラメチル
ジシロキサン)10-4mmolを仕込み、100℃で4
時間反応させ、架橋性シリル基含有重合体を得た。得ら
れた重合体の数平均分子量はGPC測定(移動相クロロ
ホルム、ポリスチレン換算)で11900で、分子量分
布は1.12であった。また、1 H−NMR分析により
重合体1分子あたりの架橋性シリル基の個数は、1.4
6個であった。粘度は440ポイズであった。
【0076】比較合成例1 アリルエーテル基を全末端の97%に導入した数平均分
子量8000のポリオキシプロピレン800gを攪拌機
付き耐圧反応容器に入れ、メチルジメトキシシラン19
gを加えた。次いで、塩化白金酸溶液(H2 PtCl6
・6H2 Oの8.9gをイソプロピルアルコール18m
l及びテトラヒドロフラン160mlに溶解させた溶
液)0.34mlを加えた後、80℃で6時間反応させ
た。反応溶液中の残存Si−H基の量をIRにより分析
するとほとんど存在していなかった。また、1 H−NM
R分析により重合体1分子あたりの架橋性シリル基の個
数は約1.7個であった。粘度は150ポイズであっ
た。
【0077】比較合成例2 200mlフラスコに、分子量17,200の末端ビニ
ルポリジメチルシロキサン(アヅマックス製DMS−V
25:不飽和基当量0.11eq/kg)97g、メチ
ルジメトキシシラン2.3g(21.4mmol)、及
び、白金ビス(ジビニルテトラメチルジシロキサン)1
-3mmolを加え、70℃で6時間反応した。得られ
た架橋性シリル基末端ポリジメチルシロキサンの数平均
分子量はGPC測定(移動相クロロホルム、ポリスチレ
ン換算)で11900で、分子量分布は2.52であっ
た。1 H−NMR(300MHz)で不飽和基由来のピ
ークは消失し、ポリマー主鎖由来のケイ素原子に結合し
たメチルプロトンとメトキシシリル基のプロトンの強度
比から求めたポリジメチルシロキサンポリマー1分子当
たりの架橋性ケイ素基の個数は2であった。粘度は6ポ
イズであった。
【0078】実施例1 合成例1で合成した架橋性シリル基末端重合体100重
量部に、水1重量部及び硬化触媒[日東化成社製、U−
220(商品名)、ジブチルスズジアセチルアセトナー
ト]3重量部を添加しよく混合し、型枠に流し込んで、
減圧することにより発泡体が得られた。得られた発泡体
に市販の建築用の水系塗料を塗った時の状態(塗装性)
と、発泡体を150℃で1日養生したあとの表面状態
(耐熱性)を表1に示した。
【0079】実施例2 合成例1で合成した架橋性シリル基末端重合体100重
量部に、水1重量部及び硬化触媒[日東化成社製、U−
220(商品名)、ジブチルスズジアセチルアセトナー
ト]3重量部とフロンHFC245fa1重量部を添加
混合し、型枠に流し込んで、室温に放置したところ、し
ばらくして発泡しながら硬化し、スポンジ状の硬化物
(発泡体)を得た。得られた発泡体に市販の建築用の水
系塗料を塗った時の状態(塗装性)と、発泡体を150
℃で1日養生したあとの表面状態(耐熱性)を表1に示
した。
【0080】実施例3 実施例1で用いた合成例1の重合体のかわりに合成例2
の重合体を用いた。同様に発泡体が得られ、実施例1と
同様の評価を行った。結果を表1に示した。
【0081】実施例4 実施例1で用いた合成例1の重合体のかわりに合成例3
の重合体を用いた。同様に発泡体が得られ、実施例1と
同様の評価を行った。結果を表1に示した。
【0082】比較例1 実施例1で用いた合成例1の重合体のかわりに比較合成
例1の重合体を用いた。同様に発泡体が得られ、実施例
1と同様の評価を行った。結果を表1に示した。
【0083】比較例2 実施例1で用いた合成例1の重合体のかわりに比較合成
例2の重合体を用いた。同様に発泡体が得られ、実施例
1と同様の評価を行った。結果を表1に示した。
【0084】
【表1】
【0085】表1に示した結果から明らかなように、実
施例1〜4の発泡体は、塗装性及び耐熱性ともに良好で
あった。一方、比較例1は塗装性は良好であるが、耐熱
性は悪かった。比較例2は塗装性は悪いが、耐熱性は良
好であった。
【0086】
【発明の効果】本発明は以下の2成分; (A)架橋性シリル基を少なくとも1個有するビニル系
重合体、及び(B)発泡剤、を含有する発泡性樹脂組成
物からなるので、これを発泡、硬化させた発泡体は、対
候性、耐熱性、塗装性、接着性等に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 康雄 兵庫県神戸市兵庫区吉田町1−2−80鐘淵 化学工業株式会社機能性材料RDセンター 神戸研究所内 (72)発明者 北野 健一 兵庫県神戸市兵庫区吉田町1−2−80鐘淵 化学工業株式会社機能性材料RDセンター 神戸研究所内 (72)発明者 中川 佳樹 兵庫県神戸市兵庫区吉田町1−2−80鐘淵 化学工業株式会社機能性材料RDセンター 神戸研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の2成分; (A)一般式(1)で表される架橋性シリル基を少なく
    とも1個有するビニル系重合体、及び −[Si(R12-b (Y)b O]m −Si(R23-a (Y)a (1) [式中、R1 およびR2 は、同一若しくは異なって、炭
    素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール
    基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R′)3
    SiO−で表されるトリオルガノシロキシ基を示す(式
    中、R′は炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。
    複数のR′は同一であってもよく又は異なっていてもよ
    い。)。R1 またはR2 がそれぞれ2個以上存在すると
    き、それらは同一であってもよく、異なっていてもよ
    い。Yは水酸基または加水分解性基を示す。Yが2個以
    上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっ
    ていてもよい。aは0、1、2または3を示す。bは
    0、1、または2を示す。mは0〜19の整数を示す。
    ただし、a+mb≧1であることを満足する。] (B)発泡剤、を含有する発泡性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分のビニル系重合体の分子量分
    布が1.8未満である請求項1記載の発泡性樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 (A)成分のビニル系重合体が(メタ)
    アクリル系重合体である請求項1〜2のうちいずれか1
    項に記載の発泡性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (A)成分のビニル系重合体がアクリル
    系重合体である請求項1〜3のうちいずれか1項に記載
    の発泡性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (A)成分のビニル系重合体の製造法が
    リビングラジカル重合法であることを特徴とする請求項
    1〜4のうちいずれか1項に記載の発泡性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (A)成分のビニル系重合体の製造法が
    原子移動ラジカル重合法であることを特徴とする請求項
    1〜5のうちいずれか1項に記載の発泡性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 (A)成分のビニル系重合体は、一般式
    (1)で表される架橋性シリル基を分子鎖末端に少なく
    とも1個有するものである請求項1〜6のうちいずれか
    1項に記載の発泡性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 (A)成分の一般式(1)で表される架
    橋性シリル基を少なくとも1個有するビニル系重合体
    が、(1)有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホ
    ニル化合物等を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニ
    ル系モノマーをラジカル重合することによりハロゲン原
    子を末端に有するビニル系重合体を合成する工程、
    (2)前記工程(1)で得られるハロゲン原子を末端に
    有するビニル系重合体とアルケニル基を有するオキシア
    ニオンを反応させてハロゲンを置換することにより、末
    端にアルケニル基を有するビニル系重合体を合成する工
    程、および、(3)前記工程(2)で得られる末端にア
    ルケニル基を有するビニル系重合体の末端アルケニル基
    に、一般式(1)で表される架橋性シリル基を有するヒ
    ドロシラン化合物を付加させて架橋性シリル基を含有す
    る置換基に変換する工程により得られる重合体である請
    求項1〜7のうちいずれか1項に記載の発泡性樹脂組成
    物。
  9. 【請求項9】 (A)成分の一般式(1)で表される架
    橋性シリル基を有するビニル系重合体が以下の工程: (1)ビニル系モノマーをリビングラジカル重合法によ
    り重合することにより、ビニル系重合体を合成する工
    程、(2)前記工程(1)で得られるビニル系重合体と
    重合性の低いアルケニル基を少なくとも2個有する化合
    物とを反応させることにより末端にアルケニル基を有す
    るビニル系重合体を合成する工程、および、(3)前記
    工程(2)で得られる末端にアルケニル基を有するビニ
    ル系重合体の末端のアルケニル基に、一般式(1)で表
    される架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物を付
    加させて架橋性シリル基を含有する置換基に変換する工
    程により得られる重合体である、請求項1〜7のうちい
    ずれか1項に記載の発泡性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9に記載の発泡性樹脂組成
    物を発泡、硬化させてなる発泡体。
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JP2004504452A (ja) * 2000-07-26 2004-02-12 ヘンケル・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチエン アルコキシシリル基含有結合剤および結合剤組成物、その製造方法および使用
WO2004069923A1 (ja) 2003-01-22 2004-08-19 Kaneka Corporation 重合体及び貯蔵安定性が改善された硬化性組成物
WO2004074381A1 (ja) * 2003-02-24 2004-09-02 Kaneka Corporation 硬化性組成物
WO2018105704A1 (ja) 2016-12-07 2018-06-14 株式会社カネカ 液状樹脂組成物

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