JP2000141427A - 射出成形金型 - Google Patents

射出成形金型

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JP2000141427A JP10317309A JP31730998A JP2000141427A JP 2000141427 A JP2000141427 A JP 2000141427A JP 10317309 A JP10317309 A JP 10317309A JP 31730998 A JP31730998 A JP 31730998A JP 2000141427 A JP2000141427 A JP 2000141427A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形された成形品をその製品と湯道部分
との間のゲート部分にて切断したとき、平滑な切断面を
得ることができる射出成形金型を提供する。 【解決手段】 射出成形金型は、射出ノズル6の押付け
力が解放されたとき、固定側及び可動側の型板10,1
2に対して、ランナを形成する一対のランナ部材22,
34が共に型締め方向に移動し、ランナ形成部材34の
切断エッジと固定側の型板10とが鋏となって、製品と
湯道部分と間を切断分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、型開きの際、成形
品の切断をそのゲートにて自動的に行うことができる射
出成形金型に関する。
【0002】
【関連する背景技術】この種の射出成形金型は、例えば
特開平8-258091号公報に開示されている。この公知の射
出成形金型は、可動側型板内に突没可能にして収容した
ゲート切断コアを備え、このゲート切断コアは型開き
時、可動側型板から突出し、その成形品をゲート部分に
て切断する。これにより、成形品が取り出されるとき、
成形品は、キャビティ内にて成形された製品とランナを
含む湯道内にて成形された湯道部分とに自動的に分離さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のゲー
ト切断コアは金型が開かれて始めて、その可動側型板か
ら突出するため、その切断エッジ、つまり、可動刃のみ
で成形品のゲート部分を切断する形態となり、その切断
を円滑に行うことができない。また、成型品の切断時、
金型は既に開かれているため、成形品の湯道部分は自由
状態にある。このため、湯道部分はその一方の側からゲ
ート切断コアが押し当てられるだけであるので、ゲート
切断コアによる切断は、成形品のゲート部分から、湯道
部分を押し倒すようにして引きちぎる形態となる。
【0004】それ故、成形品が硬質であれば、製品の切
断面に抉れが生じ、逆に、成形品が軟質であれば製品の
切断面にばりが生じるなど、平滑な切断面を得ることが
できない。このような抉れやばりは、ゲートが固定側型
板に近接して配置されていたり、製品の肉厚が薄い場合
に顕著となる。なお、ゲート切断コアの切断エッジを鋭
くしたしても、その切断エッジは湯道部分の倒れ込みを
防止できず、上述の抉れやばりを無くすことはできな
い。
【0005】本発明は上述の事情に基づきなされたもの
で、その目的とするところは成形品をそのゲート部分に
て切断する際、平滑な切断面を得ることができる射出成
形金型を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の射出成形金型
(請求項1)は、一対の型板内にそれぞれ配置された一
対のランナ形成部材を備えている。これらランナ形成部
材は型締め及び型開きの方向に移動自在であって、型締
め時には互いに密着し、型板間のキャビティに連なるラ
ンナを形成する。これらランナ形成部材のうち、型開き
側に位置したランナ形成部材にはゲートを形成する開口
縁の一部が形成され、この部分は切断エッジとなってい
る。
【0007】そして、射出用成形金型は付勢手段を更に
備えており、この付勢手段は、型開きに先立ち、密着状
態にある一対のランナ形成部材を共に一対の型板に対し
て相対的に移動させる。上述の射出成形金型によれば、
その型締めが完了すると、キャビティ内にランナを通じ
て溶融状態の成形材料が導入される。この成形材料の固
化後、一対の型板は型開きされるが、この型開きに先立
ち、密着状態にあってランナを形成している一対のラン
ナ形成部材は共に、一対の型板に対し型締め方向に相対
的に移動する。これにより、一方のランナ形成部材の切
断エッジは型閉じ側の型板のエッジを固定刃とし、そし
て、一対のランナ形成部材間にて成形品の湯道部分を保
持した状態で、成形品をそのゲート部分にて切断し、成
形品を製品と湯道部分とに自動的に分離する。
【0008】上述の付勢手段は、型開き側の一方の型板
内に配置されたばね部材を含むことができ、このばね部
材は、成形材料の射出ノズルが一対のランナ形成部材に
押し付けられたとき、射出ノズルの押付け力に抗して一
対のランナ形成部材の付勢力を発生する(請求項2)。
この場合、キャビティ内への成形材料の射出が完了し、
射出ノズルが一対のランナ形成部材から離れた時点で、
一対のランナ形成部材はばね部材の付勢力により、一対
の型部材に対して型締め方向に移動し、前述の切断動作
を行う。
【0009】また、上述の付勢手段は、型開き側の一方
の型板内に設けられ、型開きまでの間、他方の型板の支
持する固定側取付け板に一対のランナ形成部材を押圧す
る第1ばね部材と、固定側取付け板に対し、他方の型板
を接離する方向に案内するガイドと、固定側取付け板と
他方の型板との間に設けられ、固定側取付け板から前記
他方の型板を離間させる方向に押圧する第2ばね部材と
を含むことができる(請求項3)。この場合、一対の型
板の型締め力が解除されると、これら型板は共に第2ば
ね部材の付勢力を受け、固定側取付け板から離間する方
向に移動し、この際、一対のランナ形成部材は第1ばね
部材の付勢力により固定側取付け板に押圧された状態に
あって、前述の切断動作が同様にして実行される。
【0010】
【発明の実施の形態】第1実施例 図1を参照すると、第1実施例の射出成形金型が示され
ており、射出成形金型は固定側取付け板2を備えてい
る。固定側取付け板2は垂直に配置され、その外側面に
リング4が固定されている。このリング4は射出ノズル
6を導くための入口8を形成する。
【0011】固定側取付け板2の内側面には固定側型板
10が固定されており、図示の状態では、固定側型板1
0に可動側型板12が密着されている。可動側型板12
は固定側型板10側のフロント部分14とリア部分16
とからなり、これらの部分14,16は一体的に結合さ
れている。固定側取付け板2内には、リング4と同軸に
して段付き孔18が形成されており、段付き孔18は固
定側取付け板2を貫通し、入口8内に臨んでいる。段付
き孔18は固定側型板10側が大径部であって、リング
4側が小径部である。
【0012】固定側型板10内にもリング4と同軸にし
てガイド孔20が形成されており、ガイド孔20は段付
き孔18の大径部よりも小径であり、固定側型板10を
貫通している。ガイド孔20内には固定側ランナ形成部
材22が摺動自在に嵌合されており、固定側ランナ形成
部材22は外側の固定側フロート24と、この固定側フ
ロート24内に挿入されたスプルーブッシュ26とから
なり、これらは相互に一体的に結合されている。固定側
フロート24はその一端が段付き孔18の大径部内に突
出し、この突出端はフランジ状をなしている。
【0013】スプルーブッシュ26の一端は固定側フロ
ート24のフランジ端から突出し、その突出端もまたフ
ランジ状をなしている。スプールブッシュ26のフラン
ジ端は段付け孔18の小径部内に摺動自在に案内されて
おり、そのフランジ端の外端面は中央に凹面状をなした
ノズル接触面が形成されている。スプルーブッシュ26
内にはスプルー28が同心的に形成されており、このス
プルー28の一端はスプルーブッシュ26のノズル接触
面にて開口している。
【0014】スプルー28の他端は溝状をなした固定側
のランナ半体30に連なり、このランナ半体30は固定
側フロート24及びスプルーブッシュ26の他端面に形
成されている。なお、固定側フロート24及びスプルー
ブッシュ26の下端面は面一であり、図示の状態にある
とき、固定側型板10と可動側型板12との間のパーテ
ィングラインPL上に位置付けられている。
【0015】可動側型板12のフロント部分14内にも
ガイド孔32が形成されており、このガイド孔32は固
定側型板10のガイド孔20と同軸にしてフロント部分
14を貫通している。ガイド孔32はガイド孔20とそ
の形状及び大きさが同一の断面形状を有し、その内部に
可動側のランナ形成部材34が摺動自在に嵌合されてい
る。ランナ形成部材34の一端面には溝状をなした可動
側のランナ半体36が形成されており、固定側及び可動
側のランナ形成部材22,34が図示の密着状態にある
とき、ランナ半体30,36は互いに合致し、スプルー
28に連なるランナを形成する。ランナの終端はランナ
形成部材22,34の外面にて開口するゲート40を形
成し、このゲート40はキャビティ38に臨んでいる。
キャビティ38は可動側型板12と固定側型板10とが
密着したとき、これらの型板12,10間に形成され
る。
【0016】図2から明らかなようにランナ半体36の
終端開口縁、つまり、ゲート40の開口縁を形成する一
部は鋭角な切断エッジ42となっており、ランナ形成部
材22,34の軸線方向でみて、ゲート40の開口寸法
は図2中、Hで示されている。フロント部分14のガイ
ド孔32にはその内面に縦溝44が形成されており、こ
の縦溝44はリア部分16側に位置し、ガイド孔32の
軸線方向に延びている。縦溝44内には、ランナ形成部
材34のストッパ46が配置されており、このストッパ
46はランナ形成部材34の他端部から一体にして突設
されている。ストッパ46と縦溝44の端との間には、
前述したゲート40の開口寸法Hよりも大となる間隔A
が確保されており、この間隔Aは、図示の状態からラン
ナ形成部材34が固定側型板10側へ移動するとき、そ
の移動ストロークを決定する。なお、固定側のランナ形
成部材22においても、図示の状態にあるとき、その固
定側フロート24のフランジ端と段付き孔18内の段差
面との間にも間隔A以上の間隔が確保されている。
【0017】可動側型板12のリア部分16内にはばね
室48が形成されており、ばね室48はフロント部分1
4のガイド孔32に連通している。ばね室48内にて、
その底壁と可動側のランナ形成部材34との間に圧縮コ
イルばね50が配置されている。更に、ランナ形成部材
34にはその中心に貫通孔54が形成されており、貫通
孔52内にスプルーロックピン54が摺動自在に挿通さ
れている。スプルーロックピン54はスプルーブッシュ
26と同軸上に位置付けられ、その一端はZ形をなし、
前述したランナの底の一部を形成している。スプルーロ
ックピン54の他端側はランナ形成部材34から突出
し、圧縮コイルはね50内から可動側型板12のリア部
分16を貫通し、可動側型板12の外側に延びている。
【0018】また、可動側型板12内にはエジェクタピ
ン56及びリターンピン58がそれぞれ摺動自在に貫通
しており、これらエジェクタピン56及びリターンピン
58はスプルーロックピン54の両側に配置されてい
る。図示の状態にあるとき、エジェクタピン56の一端
はキャビティ38における内面の一部を構成しており、
リターンピン58は固定側型板10に当接されている。
【0019】スプルーロックピン54,エジェクタピン
56及びリターンピン58の他端はそれぞれ、2枚の板
材を張り合わせたエジェクタプレート60に結合されて
いるが、スプルーロックピン54のみに関しては、固定
側型板10側への軸線方向の移動を許容すべく所定の遊
びを存してエジェクタプレート60に結合されている。
【0020】エジェクタプレート60及びピン54,5
6,58の外側にはこれらを囲むようにしてスペーサブ
ロック62が配置されており、このスペーサブロック6
2は可動側型板12と可動側取付け板64とを相互に結
合している。図示の状態にあるとき、エジェクタプレー
ト60は可動側取付け板64に当接されている。可動側
取付け板64は進退機構(図示しない)に連結され、こ
の進退機構は可動側取付け板64及びスペーサブロック
62を介して可動側型板12を移動させる。これによ
り、可動側型板12は固定側型板10に対して接離し、
その型締め及び型開きが実行される。一方、エジェクタ
プレート60はプッシャ(図示しない)により、可動側
型板12に向けて移動可能となっている。
【0021】更に、可動側型板12の外周部からは固定
側型板10側に向けて複数のガイドピン66が突出して
おり、図示の状態にあるとき、これらガイドピン66は
固定側型板10内に埋設したガイドスリーブ68内に挿
通されている。 型締め・射出完了時 図1に示す射出成形金型は、その型締め後、射出ノズル
4から溶融した成形材料が射出され、そして、その射出
が完了した状態を示している。つまり、この状態では、
可動側取付け板64が固定側取付け板2に向けて型締め
方向に移動されることで、その型締めが完了している。
型締め時、可動側型板12は固定側型板10に対し所定
の型締め力F1にて密着し、型板12,10間に間にキ
ャビティ38を形成する。
【0022】また、このとき、図1中2点鎖線で示すよ
うにランナ形成部材22、つまり、そのスプルーブッシ
ュ26のノズル接触面には所定のタッチ力F2でもって
射出ノズル6が押付けられている。射出ノズル6の押付
けは、圧縮コイルばね50の付勢力に抗してランナ形成
部材22,34を共にて可動側取付け板64側に変位さ
せる。これらランナ形成部材22,34は固定側フロー
ト24のフランジ端が固定側型板10に当接して位置決
めされ、そのランナのゲート40は所定の位置にてキャ
ビティ38に連通している。更に、射出ノズル6から射
出された成形材料はその射出圧により、スプルーロック
ピン54をその遊びの分だけエジェクタプレート60側
に押し下げている。
【0023】成形材料の冷却固化完了時 キャビティ38内に射出された成形材料が冷却し、その
固化が完了すると、射出ノズル6はスプルーブッシュ2
6のノズル接触面から離れ、スプルーブッシュ26に対
するタッチ力F2を解放する。従って、図3に示されて
いるようにランナ形成部材34,22は共に圧縮コイル
ばね50の付勢力を受け、ランナ形成部材34のストッ
パ46が縦溝44の終端に当接するまで、可動側取付け
板2側に共に変位する。
【0024】ランナ形成部材34,22の変位に伴い、
ゲート40はキャビティ38から固定側型板10内に移
動し、キャビティ38内にて成形された製品Pとランナ
及びスプール内にて成形された湯道部分Rとを切断す
る。ここで、図4及び図5を参照すればより明らかなよ
うに、ランナ形成部材34の切断エッジ42は固定側型
板10のエッジを固定刃として製品Pと湯道部分Rとの
間を切断することになるので、切断エッジ42と固定側
型板10の固定刃とは鋏となり、その切断を円滑に行う
ことができる。また、湯道部分Rの切断時、一対のラン
ナ形成部材34,22は湯道部分Rを両側から保持した
状態で、型締め方向Cに連動して変位することから、湯
道部分Rに倒れ込みを生じさせることなく、ランナ形成
部材34の切断エッジ42は製品Pと湯道部分Rとの間
を良好に切断する。この結果、製品Pのゲート部分に抉
れやばりが発生することはなく、平滑な切断面を得るこ
とができる。
【0025】なお、スプルーロックピン54は湯道部分
Rと係合した状態にあるので、スプルーロックピン54
もまたランナ形成部材34,22と共に変位する。 型開き・製品排出 この後、可動側取付板64が型締め方向Cとは逆方向の
型開き方向D(図6参照)に戻されると、可動側型板1
2は固定側型板10から大きく離間し、これに伴い、ラ
ンナ形成部材34,22もまた互いに分離される。この
際、製品Pは可動側型板12側のキャビティ38を形成
するキャビティ部分38a内に残され、また、湯道部分
Rは固定側のスプールブッシュ26から引き抜かれ、可
動側のランナ形成部材34のランナ半体36に残され
る。
【0026】この後、エジェクタプレート60が固定側
取付け板2側の排出方向Eに押し出されると、スプルー
ロックピン54及びエジェクタピン56は、ランナ形成
部材34及び前述のキャビティ部分38aからそれぞれ
突出し、これにより、図6に示されるように製品H及び
湯道部分Rは射出成形金型から排出される。この後、可
動側取付け板64は型締め方向Cに移動され、図1の状
態を経て前述の動作が繰り返される。なお、射出成形金
型から排出された製品P及び湯道部分Rは互いに区分し
て回収される。
【0027】第2実施例 図7〜図9を参照すると、第2実施例の射出成形金型が
示されている。第2実施例の射出成形金型を説明するに
あたり、第1実施例での部材及び部位と同一の機能を発
揮する部材及び部位には同一の参照符号を付して、その
説明を省略し、相違する点のみを以下に説明する。
【0028】第2実施例の射出成形金型の場合、固定側
型板10は固定側取付け板2に固定されておらず、固定
側取付け板2に対し、その型締め及び型開きの方向に接
離可能に支持されている。より詳しくは、固定側型板1
0は複数のガイドピン70を備えており、これらガイド
ピン70は固定側型板10に埋設したガイドスリーブ7
2内にそれぞれ摺動自在に挿通されている。なお、ガイ
ドスリーブ72は固定側型板10の周方向に等間隔を存
して配置されている。
【0029】また、図7に示す状態にあるとき、各ガイ
ドピン70はその先端部が可動側型板12内の対応する
ガイドスリーブ74内にも摺動自在に挿通され、第1実
施例でのガイドピン66の機能をも果たしている。な
お、ガイドスリーブ74は可動側型板12のフロント部
分14に埋設されている。更に、固定側型板10の外周
部には複数の凹所76が形成されており、これら凹所7
6は固定側型板10の周方向に等間隔を存して配置さ
れ、固定側取付け板2に向けて開口している。各凹所7
6内には圧縮コイルばね78がそれぞれ配置されてお
り、これら圧縮コイルばね78は固定側型板10を固定
側取付け板2から離間する方向、つまり、型開き方向D
に付勢している。
【0030】一方、固定側取付け板2には各凹所76に
対応してストッパボルト80が貫通して設けられてお
り、各ストッパボルト80はその先端部分が対応する凹
所76内に延び、その圧縮コイルばね78内を通じて固
定側型板10にねじ込まれている。各ストッパボルト8
0のヘッドは、固定側取付け板2に形成した段付き孔8
2の大径部内に位置し、図7に示す状態にあるとき、ス
トッパボルト80のヘッドと段付き孔82の段差面との
間には前述した間隔Aに相当する間隔が確保されてい
る。
【0031】第2実施例の場合、ランナ形成部材22,
34のランナ半体30,36間にて形成されるランナ
は、第1実施例のランナに比べて長く確保されている。
つまり、図7から明らかなようにランナ形成部材22,
34はその軸線がスプルーブッシュ26及びスプルーロ
ックピン54の軸線から偏心した状態にある。そして、
可動側型板12のリア部分16内には、スプルーロック
ピン54と同心ではなくランナ側にずれた位置に圧縮コ
イルばね84が収容されており、この圧縮コイルばね8
4は図7に示す状態にあるとき、ランナ形成部材22,
34を共に型締め方向Cに付勢して固定側取付け板2に
押付けている。具体的には、この場合、ランナ形成部材
22はその固定側フロート24が固定側取付け板2に当
接している。
【0032】型締め・射出成形完了時 図7に示されているように第2実施例の射出成形金型が
型締め・射出完了時にあるとき、固定側型板10は可動
側型板12に押されることで、圧縮コイルばね78の付
勢力に抗し、固定側取付け板2に密着して押し付けられ
ている。また、ランナ形成部材22,34は圧縮コイル
ばね84の付勢力に加え、可動側型板12のリア部分1
6からの押圧力を受け、固定側取付け板2に押し付けら
れた状態にある。このような押し付け状態にて、ランナ
形成部材22,23はその正規の位置に位置決めされ、
そのゲート40が所定の位置にてキャビティ38に連通
している。なお、射出ノズル6のタッチ力F2が可動側
型板12の型締め力F1よりも十分に小さいことは言う
までもない。
【0033】ここで、ランナ形成部材22,34間のラ
ンナは前述したように長いため、ランナの受圧面積(ラ
ンナ形成部材22,34の軸線方向からみたランナの投
影面積)は第1実施例のランナの場合に比べて大とな
る。このため、成形材料の射出時、ランナ内に生じる内
圧はランナ形成部材22,34を離間させる方向に大き
く働く。しかしながら、この際、ランナ形成部材22は
固定側取付け板2に支持され、そして、ランナ形成部材
34は可動側型板12に支持されているので、これらラ
ンナ形成部材22,34が互いに離間してしまうような
ことはない。この結果、成形材料の射出中、ゲート40
の形成は確実に維持され、キャビティ38内の成形材料
の射出を安定して行うことができる。
【0034】成形材料の冷却固化完了時 この後、射出された成形材料が冷却固化すると、可動側
取付け板64の型締め力F1が解除され、可動側型板1
2は可動側型板64と共に型開き方向に移動する。しか
しながら、この時点では、可動側型板12は固定側型板
10から離れることはない。
【0035】即ち、固定側型板10は圧縮コイルはね7
8の付勢力を受け、固定側取付け板2から離間する方向
に付勢されているので、可動側型板12が型開き方向D
に移動しても、固定側型板10もまた可動側型板12に
密着した状態で共に型開き方向Dに移動することにな
る。一方、可動側型板12及び固定側型板10が共に型
開き方向Dに移動しても、ランナ形成部材22,34は
圧縮コイルばね84の付勢力により、固定側取付け板2
に押付けられた状態に保持されているので、図8に示さ
れているように固定側及び可動側の型板10,12はラ
ンナ形成部材22,34に対して型開き方向Dに移動す
ることなる。
【0036】従って、この場合には、ランナ形成部材3
4の切断エッジ42が固定刃となり、そして、固定側型
板10のエッジが可動刃となって、製品Pと湯道部分R
との間が切断される。また、この切断の際、ランナ形成
部材22,34は湯道部分Rを保持しているので、湯道
部分Rに倒れ込みが生じることなく、第1実施例の場合
と同様に平滑な切断面を得ることができる。なお、この
際、ストッパボルト80は固定側型板10にねじ込まれ
ているので、固定側取付け板2における段付き孔82の
小径部に案内されながら固定側型板10と共に移動す
る。
【0037】型開き・製品排出 可動側型板12が型開き方向Dに更に移動し、ストッパ
ボルト80のヘッドが固定側取付け板2(段付き孔82
の段差面)に当接すると、ストッパボルト80の移動、
つまり、固定側型板10の移動が停止される。それ故、
この時点から、可動側型板12は固定側型板10から離
間し始め、その型開きが実行される。
【0038】この後、エジェクタプレート60が排出方
向Eに移動されると、図9に示されているように射出成
形金型から製品P及び湯道部分Rがそれぞれ排出され
る。本発明は前述した第1及び第2実施例に制約される
ものではなく、種々の変形が更に可能である。例えば、
ゲートの具体的な形態や、圧縮コイルばねの配置及び個
数等は射出成形すべき製品に応じて任意に変更可能であ
る。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明の射出成形金
型(請求項1)は、成形品を製品と湯道部分との間にて
切断する際、型開き側のランナ形成部材の切断エッジと
型締め側の型板のエッジとが鋏として機能し、また、一
対のランナ形成部材間にて湯道部分が両側から保持され
ているので、その切断を円滑且つ確実に行える。この結
果、製品の切断面に抉れやばりを生じることなく、平滑
な切断面を確実に得ることができる。
【0040】型開きに先立ち、射出ノズルの押付け力が
解放されたとき、一対の型板に対して一対のランナ形成
部材が共に型締め方向に移動するタイプの射出成形金型
(請求項2)は、ランナの長さが比較的短い場合に好適
し、これに対し、型開きに先立ち、一対のランナ形成部
材に対し、一対の型板が共に型開き方向に移動するタイ
プの射出成形金型(請求項3)はランナが比較的長い場
合に好適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の射出成形金型を示した縦断面図で
ある。
【図2】図1の射出成形金型の一部拡大図である。
【図3】冷却固化が完了し、一対のランナ形成部材が移
動した状態を示す図1の射出成形金型の縦断面図であ
る。
【図4】一対のランナ形成部材が移動し始めた状態を示
す拡大断面図である。
【図5】一対のランナ形成部材の移動が完了した状態を
示す拡大断面図である。
【図6】図1の射出成形金型が型開きされた状態を示す
縦断面図である。
【図7】型締め・射出完了時にある第2実施例の射出成
形金型の縦断面図である。
【図8】冷却固化が完了した状態を示す図7の射出成形
金型の縦断面である。
【図9】型開きされた状態を示す図7の射出成形金型の
縦断面図である。
【符号の説明】
2 固定側取付け板 10 固定側型板 12 可動側型板 22 固定側ランナ形成部材 24 固定側フロート 26 スプルーブッシュ 34 可動側ランナ形成部材 40 ゲート 42 切断エッジ 50 圧縮コイルばね 64 可動側取付け板 70 ガイドピン(ガイド) 78 圧縮コイルばね(第1ばね部材) 84 圧縮コイルばね(第2ばね部材)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の型板間のキャビティ内にランナ終
    端のゲートを通じて溶融した成形材料を射出し、前記成
    形材料の固化後、型開きして成形品の取り出す射出成形
    金型において、 前記一対の型板内のそれぞれに設けられ、型締め及び型
    開きの方向に移動自在であって、型締め時には互いに密
    着して前記ランナを形成する一対のランナ形成部材と、 型開き側の前記ランナ形成部材に設けられ、前記ゲート
    を形成する開口縁の一部となる切断エッジと、 前記型開きに先立ち、密着状態にある前記一対のランナ
    形成部材を共に前記一対の型板に対して相対的に移動さ
    せる付勢手段とを具備したことを特徴とする射出成形金
    型。
  2. 【請求項2】 前記付勢手段は、 型開き側の一方の型板内に設けられ、前記成形材料の射
    出ノズルにより前記一対のランナ形成部材が押し付けら
    れたとき、前記射出ノズルの押付け力に抗して前記一対
    のランナ部材の付勢力を発生するばね部材を含むことを
    特徴とする請求項1に記載の射出成形金型。
  3. 【請求項3】 前記付勢手段は、型開き側の一方の型板
    内に設けられ、型開きまでの間、他方の型板を支持する
    固定側取付け板に対し前記一対のランナ形成部材を押圧
    する第1ばね部材と、 前記固定側取付け板に対し、前記他方の型板を接離する
    方向に案内するガイドと、 前記固定側取付け板と前記他方の型板との間に設けら
    れ、前記他方の型板を前記固定側取付け板から離間させ
    る方向に付勢する第2ばね部材とを含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の射出成形金型。
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