JPH0655586A - 射出成形金型 - Google Patents

射出成形金型

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Publication number
JPH0655586A
JPH0655586A JP21166592A JP21166592A JPH0655586A JP H0655586 A JPH0655586 A JP H0655586A JP 21166592 A JP21166592 A JP 21166592A JP 21166592 A JP21166592 A JP 21166592A JP H0655586 A JPH0655586 A JP H0655586A
Authority
JP
Japan
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sprue
ejector pin
hole
gate cutter
fixed
Prior art date
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Pending
Application number
JP21166592A
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English (en)
Inventor
Ikuo Asai
郁夫 浅井
Toshiyuki Ebina
利幸 蛯名
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meiki Seisakusho KK
Original Assignee
Meiki Seisakusho KK
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Publication date
Application filed by Meiki Seisakusho KK filed Critical Meiki Seisakusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スプルをゲートカッタ先端から確実に除去可
能な射出成形金型。 【構成】 ゲートカッタ55のエジェクタピン挿通孔6
1先端部に凹部62を形成し、エジェクタピン63が相
対的に後退した位置にあるときには凹部62を含む空間
であるところのスプルプラー孔69を形成可能とした。
スプルプラー孔69内で固化したスプルプラー部70a
は凹部62と係合するが、エジェクタピン63の押圧に
より該係合部は変形し、スプル70はゲートカッタ55
の先端から離脱する。エジェクタピン63によるスプル
70の押圧はスプル70の軸状部分70bの軸方向に沿
ってなされ、前記係合部以外ではスプル70はゲートカ
ッタ55に固着する部分はないので、スプル70の固化
が完全でない場合でもエジェクタピン63の押圧によっ
て軸状部分70bのみが離脱して、カップ状部分70c
がゲートカッタ55の先端に残留することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザディスクやコン
パクトディスク等のディスクを射出成形する際に、ディ
スク用射出成形機に組付けて用いる射出成形金型に関
し、詳しくはゲートカッタの先端部分の形状に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、レーザディスクやコンパクト
ディスク等を成形するディスク用射出成形機に組付けて
用いる射出成形金型が各種知られている。これらの射出
成形金型においては、射出された溶融樹脂の一部が射出
孔内にて固化したスプルを取り除く必要がある。このた
め、例えば図3(a)に示すように、ゲートカッタ10
2の先端部の外周に沿って設けられた溝104に一部を
食い込ませるようにして固化したスプル106を、型開
に際してゲートカッタ102先端部に付着させて射出孔
から取り出した後、該付着しているスプル106をエジ
ェクタピン108で突き出して離脱させ射出成形金型か
ら取り除いている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図3に示す
ような形状のゲートカッタ102では、ゲートカットの
タイミングや樹脂温度、冷却時間等によって、溝104
とスプル106のカップ状部分106aとが強固に接合
することがあった。このような状態となるとスプル10
6のカップ状部分106aがゲートカッタ102から離
脱しにくくなり、エジェクタピン108による突き出し
に際してスプル106の軸状部分106bのみが切り離
されて突き出されてしまうことがあった[図3(b)参
照]。このスプル106の冷却、固化時間を短縮するこ
とは、1回の射出成形に要する時間を短縮してサイクル
アップを図るために有効である。ところが、そのために
スプル106が充分に固化しない状態で上記エジェクタ
ピン108による突き出しを行うと、上述の不具合が発
生しやすい傾向になり、これがサイクルアップを阻害す
る理由の一つでもあった。
【0004】通常のスプル取り出し機はスプル106の
軸状部分106bを保持して金型からスプル106を取
り出す構造であり、該軸状部分を保持して取り出すとス
プル106全体を正常に取り除いたと判定されるため、
ゲートカッタ102の先端にスプル106のカップ状部
分106aを付着させたまま、次回の射出成形を開始す
るために型閉してしまうことがあった。このような状態
で型閉すると、金型の破損などを生ずる場合があり問題
とされていた。
【0005】そこで、本発明は、スプルの固化が充分で
ない場合であっても、スプルをゲートカッタ先端から確
実に除去可能な射出成形金型を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の射出成形金型は、射出成形機の固定盤に固
定される固定金型と可動盤に固定される可動金型とから
なり、前記両金型は該両金型が閉じたときの接合面間に
ディスク状キャビティを形成する鏡面盤を備えるととも
に、前記固定金型の鏡面盤の中心部に開口し溶融樹脂が
通過可能な射出孔と、前記可動金型の鏡面盤と同芯に配
され前後進可能で前進時には先端部を前記射出孔に嵌入
してゲートカット可能なゲートカッタと、該ゲートカッ
タに該ゲートカッタと同芯に形成され該ゲートカッタの
先端面に開口するエジェクタピン挿通孔と、該エジェク
タピン挿通孔に前後進可能に挿通するエジェクタピンと
を設けた射出成形金型において、前記ゲートカット時に
は前記エジェクタピンの前記射出孔側の先端面を前記エ
ジェクタピン挿通孔内に収納して該エジェクタピンの先
端面と前記エジェクタピン挿通孔とで柱状空間のスプル
プラー孔を形成するとともに、前記エジェクタピン挿通
孔の前記スプルプラー孔を形成する端部内孔に凹部を設
けたことを特徴とする射出成形金型。
【0007】
【作用】上記構成の射出成形金型は、射出成形に先だっ
て、固定金型および可動金型がそれぞれ、射出成形機の
固定盤および可動盤に固定される。また、一方の鏡面盤
には、成形するディスクに応じたスタンパが取り付けら
れる。
【0008】まず可動盤が前進し可動金型を固定金型に
向かって移動させ、型閉し、所定の圧にて型締する。こ
の際固定側および可動側の鏡面盤間にキャビティが形成
される。また、ゲートカッタは後退位置にある。さら
に、ゲートカッタのエジェクタピン挿通孔に挿通するエ
ジェクタピンも後退位置にある。
【0009】その後、射出孔を経てキャビティ内に溶融
樹脂を射出する。溶融樹脂はキャビティ内を満たしてゆ
く。さらに、所定射出量となるまで溶融樹脂の射出が継
続され、キャビティ内が溶融樹脂で密に充填される。す
ると、ゲートカッタがキャビティを貫通するように前進
し、先端部を射出孔に嵌入させゲートカットする。この
際、エジェクタピンは後退位置に保持されるので、ゲー
トカッタのエジェクタピン挿通孔とエジェクタピンとの
相対位置が変動する。このゲートカッタの前進に伴うゲ
ートカッタとエジェクタピンとの相対位置の変動で、エ
ジェクタピンがエジェクタピン挿通孔に対して相対的に
後退した状態になり、エジェクタピン挿通孔の射出孔側
端部にエジェクタピンが挿通していない柱状空間部分、
すなわちスプルプラー孔が形成される。また、このゲー
トカッタの前進にともなってキャビティ中心付近の溶融
樹脂が排除されるが、この部分が成形されるディスクの
中心孔となる。
【0010】該ゲートカットにより射出孔は閉塞され、
キャビティへの溶融樹脂の流入は阻止され溶融樹脂の射
出は終了する。しかし、このゲートカット完了時点まで
は溶融樹脂の射出は継続しているので、前記スプルプラ
ー孔が形成されるとこのスプルプラー孔内にも溶融樹脂
が流入するので、スプルプラー孔内も溶融樹脂で密に充
填される。
【0011】この状態で所定の固化時間を経過すると溶
融樹脂が固化してディスクとなる。また、射出孔内に残
留する樹脂も固化してスプルとなるが、スプルプラー孔
内の樹脂はスプルプラー孔形状に応じた棒状のスプルプ
ラー部となる。このスプルプラー部にはスプルプラー孔
に設けられた凹部の形状に即した凸部が形成される。
【0012】その後、製品ディスクおよびスプル取出し
のために型開する。スプルプラー部の凸部とスプルプラ
ー孔の凹部とが係合しているので、スプルはゲートカッ
タの先端部に付着している。このため、スプルは、型開
時には射出孔から離脱し、ゲートカッタの先端に突出し
て付着した状態になる。型開するとエジェクタピンが前
進してスプルプラー部の端部を押圧する。スプルは該エ
ジェクタピンによる押圧によりエジェクタピンの移動方
向に沿って移動する。この際、スプルプラー部に形成さ
れた凸部は変形してスプルプラー孔の凹部から離脱する
ので、前記移動の障害にはならない。また、スプルのカ
ップ状部分はゲートカッタからの離脱に際して障害とは
ならない。これにより、エジェクタピンの前進に応じて
スプルプラー部はスプルプラー孔から抜け出し、スプル
はゲートカッタ先端から離脱する。スプルをゲートカッ
タ先端に保持するスプルプラー部をエジェクタピンで押
圧してスプルをゲートカッタから離脱させるので、スプ
ル全体が正確にゲートカッタから離脱させられる。この
ため、スプルの固化が完全ではない場合でも、スプルの
軸状部分のみが離脱してカップ状部分が残置することは
ない。したがって、スプル固化のための時間を短縮可能
となりサイクルアップが実現される。同時に、スプルの
カップ状部分のゲートカッタの先端への残置を原因とす
る金型破損等は防止される。
【0013】
【実施例】次に、本発明を一層明らかにするために、好
適な一実施例を図面を参照して説明する。図1に示すよ
うに、本実施例の射出成形金型1は、複数本のステー3
にナット5で締結固定された固定盤7と、ステー3に沿
って摺動可能に取り付けられた可動盤9とを介して射出
成形機(図示省略)に組み付けられる。
【0014】まず、固定盤7側の構造について説明す
る。固定盤7には図示省略したボルト締めにより、固定
盤7に連接する固定部材11、固定部材11に連接する
固定側鏡面盤13および固定側鏡面盤13外側に配され
た固定側ロケーティングブロック15からなる固定金型
17が取り付けられている。
【0015】固定側鏡面盤13の固定部材11と反対側
の面はキャビティ面13aとなっている。また、固定側
鏡面盤13には冷却溝13bが設けられ、冷媒を供給し
て固定側鏡面盤13を冷却可能になっている。固定部材
11および固定側鏡面盤13には、固定側鏡面盤13の
中心に開口する内孔19aを備えたガイドブッシング1
9が嵌装されている。ガイドブッシング19の先端面は
キャビティ面13aとほぼ同一平面上に位置している。
また、ガイドブッシング19に内嵌するスプルブッシン
グ21が固定部材11に嵌装されている。このスプルブ
ッシング21には、中心軸に沿ってスプル孔21aが形
成されており、スプル孔21aとガイドブッシング19
の内孔19aとで、射出された溶融樹脂の通路となる射
出孔23を構成している。このスプルブッシング21は
固定側鏡面盤13の円盤中心と同芯であり、両者の中心
軸は共通である。
【0016】スプルブッシング21の後端には略球面状
のノズル当接面25が形成されている。ノズル当接面2
5の矢印X方向には先端に射出ノズルを備えた加熱筒
(図示略)が配されている。射出ノズルは加熱筒内の樹
脂溜りと連通していて、加熱筒から供給される溶融樹脂
を射出可能になっている。また、加熱筒が矢印Y方向に
沿って前進した際には、射出ノズルの先端をノズル当接
面25に密着当接可能になっている。したがって、加熱
筒からの溶融樹脂は射出ノズルを経て、射出孔23から
射出可能である。
【0017】次に可動盤9側の構造を説明する。可動盤
9には図示省略したボルト締めにより、可動盤9に連接
する第1可動部材31、第1可動部材31に連接する第
2可動部材33、第2可動部材に連接する可動側鏡面盤
35および可動側鏡面盤35外側に配された可動側ロケ
ーティングブロック37からなる、可動金型39が取り
付けられている。
【0018】可動側鏡面盤35は、固定側鏡面盤13と
円盤中心軸が共通となるように配置されている。この可
動側鏡面盤35の固定側鏡面盤13側の面はキャビティ
面35aとなっている。また、可動側鏡面盤35には冷
却溝35bが設けられ、冷媒を供給して可動側鏡面盤3
5を冷却可能になっている。
【0019】さらに、成形されるディスクの情報面に凹
凸を形成するためにキャビティ面35aに取り付けられ
るスタンパの外縁部を保持する外周リング41が、可動
側鏡面盤35の周囲を取り巻いて設置されている。ま
た、可動側鏡面盤35および第2可動部材33に嵌装し
て、スタンパの内縁部を保持する筒状のスタンパホルダ
43が設けられている。これにより、スタンパは内外縁
部を保持されて可動側鏡面盤35のキャビティ面35a
に密着、取付けされる。したがって、射出成形金型1を
型閉した際に形成されるキャビティ45は、正確には、
固定側鏡面盤13のキャビティ面13aと、可動側鏡面
盤35のキャビティ面35aに取り付けられたスタンパ
との間に形成されることとなる。
【0020】スタンパホルダ43には、第2可動部材3
3および可動側鏡面盤35に挿通するステーショナリス
リーブ47が内嵌している。このステーショナリスリー
ブ47は、可動側鏡面盤35の円盤中心と同軸に固定さ
れており、ステーショナリスリーブ47に内嵌または外
嵌される部品の保芯作用を奏する。
【0021】ステーショナリスリーブ47には、エジェ
クタスリーブ49が、軸方向に沿って摺動自在に挿通し
ている。このエジェクタスリーブ49の後端は、第1可
動部材31に収納されているエジェクタスリーブ駆動部
材51に連結されている。エジェクタスリーブ駆動部材
51は、第1可動部材31内に形成された空間内で、エ
ジェクタスリーブ49の軸方向に沿って移動可能であ
る。エジェクタスリーブ49およびエジェクタスリーブ
駆動部材51は、第1可動部材31との間に介装された
スプリング(図示略)によって、矢印Y方向へ付勢され
ている。また、エジェクタスリーブ駆動部材51の後端
には、図示省略した油圧シリンダによって往復駆動され
るピン53の先端が当接されている。このため、ピン5
3が矢印X方向に沿って前進駆動された際には、エジェ
クタスリーブ駆動部材51を介して、エジェクタスリー
ブ49が矢印X方向に沿って前進移動させられる。
【0022】エジェクタスリーブ49の先端は、ピン5
3の前進がない場合には、可動側鏡面盤35のキャビテ
ィ面35aとほぼ同一平面上に位置しているが、ピン5
3によって駆動され前進した際には、先端を矢印X方向
に沿ってキャビティ面35aから突出可能である。ま
た、ピン53が後退位置にある場合にはスプリングの作
用により後退位置に保持される。
【0023】エジェクタスリーブ49には、第1可動部
材31、第2可動部材33および可動側鏡面盤35を貫
いて、先端を可動側鏡面盤35のキャビティ面35aか
らわずかに突出して、可動側鏡面盤35の円板中心線に
沿って進退可能に組み付けられたゲートカッタ55が摺
動可能に挿通している。
【0024】ゲートカッタ55は、第1可動部材31と
の間に介装されたスプリング(図示略)によって、矢印
Y方向へ付勢されている。また、ゲートカッタ55の後
端には突起57が設けられており、この突起57には図
示省略した油圧シリンダによって往復駆動されるピン5
9の先端が当接されている。このため、ピン59が矢印
X方向に沿って前進駆動された際には、ゲートカッタ5
5が矢印X方向に沿って前進移動させられる。また、ピ
ン59が後退位置にある場合は、ゲートカッタ55は、
スプリングによって後退位置に保持される。
【0025】ゲートカッタ55は、成形されるディスク
の中心孔の内径に応じた外径を有している。同時に、こ
のゲートカッタ55の外径はガイドブッシング19の内
孔19aよりもわずかに小さく、ゲートカッタ55が前
進した際には内孔19aに先端を嵌入可能である。
【0026】図1および図2に示すように、ゲートカッ
タ55にはエジェクタピン挿通孔61が設けられてお
り、さらに、エジェクタピン挿通孔61の矢印X方向の
端部内面には周方向に沿って溝状の凹部62が設けられ
ている。また、このエジェクタピン挿通孔61にエジェ
クタピン63が摺動自在に挿通している。このエジェク
タピン63の先端面63aはゲートカッタ55の先端面
55aと略一致している。このためエジェクタピン63
が凹部62を閉鎖して環状の空間を形成している。ま
た、エジェクタピン63は第1可動部材31との間に介
装されたスプリング(図示略)によって、矢印Y方向へ
付勢されており、エジェクタピン63の後端に設けられ
てた後端突起65には、図示省略した油圧シリンダによ
って往復駆動されるピン67の先端が当接されている。
これにより、ピン67が矢印X方向に沿って前進駆動さ
れた際にはエジェクタピン63は矢印X方向に沿って前
進移動させられ、ピン67が後退位置にある場合にはス
プリングの作用によりエジェクタピン63も後退位置に
保持される。また、ゲートカッタ55が矢印X方向に沿
って前進し、エジェクタピン63が後退位置に保持され
た際には、エジェクタピン挿通孔61とエジェクタピン
63との相対位置が変動して、エジェクタピン63がエ
ジェクタピン挿通孔61に対して相対的に矢印Y方向に
後退した状態になり、エジェクタピン63の先端面63
aはエジェクタピン挿通孔61内に収納される。これに
より、エジェクタピン挿通孔61の射出孔23側端部に
エジェクタピン63が挿通していない柱状空間、すなわ
ちスプルプラー孔69が形成される。
【0027】可動盤9の背後には、型締シリンダによっ
て駆動され、ステー3に沿って可動盤9を進退摺動させ
る型締ラム(図示省略)が固定されている。これによっ
て可動金型39は、固定金型17に対して型閉、圧締、
型開の各動作を行うことが可能である。
【0028】次に、射出成形金型1を取り付けた射出成
形機によりディスクを成形する工程について説明する。
なお、成形するディスクに応じたスタンパは、スタンパ
ホルダ43および外周リング41を介して、予め可動側
鏡面盤35に取り付けられている。
【0029】まず型締ラムを前進させて可動盤9ととも
に可動金型39を前進させる。可動金型39と固定金型
17とを、型閉、圧締状態にして、固定側鏡面盤13お
よび可動側鏡面盤35との間にキャビティ45を形成す
る。この際、可動側ロケーティングブロック37と固定
側ロケーティングブロック15とがテーパ合わせにて密
に接触することで、固定金型17と可動金型39との保
芯がなされる。
【0030】次に、加熱筒を前進させて射出ノズルの前
端をスプルブッシング21の後端に形成されたノズル当
接面25に密着させる。続いて、加熱筒から供給される
溶融樹脂を、スプルブッシング21のスプル孔21aお
よびガイドブッシング19の内孔19aとで構成されて
いる射出孔23を経てキャビティ45へ射出、充填す
る。
【0031】充填完了に相当する所定時間が経過する
と、油圧シリンダを操作してピン59を図1における矢
印X方向に沿って前進させる。ピン59にて駆動された
ゲートカッタ55はキャビティ45を貫通して前進突出
し、射出孔23を閉塞(ゲートカット)する。これによ
り、キャビティ45内へこれ以上の溶融樹脂が射出され
るのを防止する。このゲートカッタ55の前進に伴っ
て、エジェクタピン挿通孔61とエジェクタピン63と
の相対位置が変動して、エジェクタピン63がエジェク
タピン挿通孔61に対して相対的に矢印Y方向に後退し
た状態になり、エジェクタピン挿通孔61の射出孔23
側端部にスプルプラー孔69が形成される。上記ゲート
カットが完了するまではキャビティ45内への溶融樹脂
の流入が継続するので、形成されたスプルプラー孔69
には溶融樹脂が流入、充填される。また、このゲートカ
ッタ55の前進突出は、キャビティ45への樹脂供給を
絶つだけでなく、キャビティ45内の樹脂と射出孔23
内の樹脂とを切り離すと同時にキャビティ45内の樹脂
に中心孔を形成する作用をも奏する。さらに、樹脂が溶
融状態であるうちにゲートカットして余分な樹脂の射出
を防止するから、キャビティ45の内圧が上昇し過ぎる
ことがない。従って、製造されるディスクには、残留歪
等が発生しない。
【0032】この状態で樹脂の固化を待つ。この固化時
間を経過すると、キャビティ45内で固化した樹脂は製
品ディスクとなり、射出孔23内およびスプルプラー孔
69内で固化した樹脂はスプル70となる。このスプル
70のスプルプラー孔69内で固化したスプルプラー部
70aは、エジェクタピン挿通孔61に設けられている
凹部62と係合しているので、該係合によってスプル7
0はゲートカッタ55の先端部分に保持される。このた
め、固化時間が経過した後に型締ラムを後退させて型開
を開始すると、スプル70はゲートカッタ55の先端に
保持されて射出孔23内から離脱する。この状態を図2
(a)に示す。
【0033】型開完了後、油圧シリンダを操作してピン
67を前進駆動すると、エジェクタピン63が図2にお
ける矢印Z方向に沿って前進突出して、スプルプラー部
70aを押圧しスプル70をゲートカッタ55の先端か
ら突き出して離脱させる。スプル70はエジェクタピン
63による矢印Z方向に沿った押圧力を受けて該方向に
移動するが、この際、凹部62と係合している部分の樹
脂は、その外径を縮小する方向に弾性変形して係合状態
を解消する。このため、スプルプラー部70aの該凹部
62における係合は、エジェクタピン63によるスプル
70の突き出しに対して障害とはならない。エジェクタ
ピン63の先端がゲートカッタ55の先端とほぼ一致す
る位置にいたると、スプル70はゲートカッタ55から
離脱する[図2(b)参照]。
【0034】このように、凹部62と係合するスプルプ
ラー部70a以外では、係合などによってスプル70を
ゲートカッタ55に固着させる部分はない。しかも、エ
ジェクタピン63の押圧力は、スプルプラー部70aの
底部に、スプル70の軸状部分70bの軸に沿って作用
する。したがって、前記エジェクタピン63による突き
出しに際して、スプル70の軸状部分70bのみが切り
離されて突き出されてしまうことはない。スプル70の
固化が完全ではない場合であっても、上記のようにスプ
ルプラー部70aの底部を介してスプル70の軸状部分
70bを軸方向に沿って突き出すので、軸状部分70b
のみが他の部分から分離されて突き出されることはな
い。
【0035】上記スプル70の突き出しに続いて、エジ
ェクタスリーブ49が前進を開始し、ディスクを鏡面盤
35上のスタンパから剥す。剥されたディスク及びスプ
ル70は、吸盤などを備えた適宜の取り出し手段にて、
射出成形金型1より取り出される。
【0036】このように、本実施例の射出成形金型1に
よれば、型開時にはスプル70をゲートカッタ55の先
端から確実に除去可能であり、スプル70の固化が完全
ではない場合であってもスプル70の軸状部分70bの
みが切り離されて突き出されることはない。したがっ
て、スプル70の固化に必要以上の時間の確保を要さな
いので、スプル70の固化時間の短縮が可能となりサイ
クルアップが実現できる。また、ゲートカッタ55の先
端にスプル70のカップ状部分70cを付着させたま
ま、次回の射出成形を開始するために型閉してしまうこ
とを原因とする金型の破損は防止される。
【0037】以上本発明の一実施例について説明した
が、本発明はこのような実施例になんら限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々なる態様
にて実施できることはいうまでもない。例えば、本実施
例ではエジェクタピン挿通孔61に形成した凹部62は
周方向に沿って一周する溝状としたが、必ずしも一周さ
せる必要はなく、周方向に沿って複数の凹部を設けても
よい。また、エジェクタピン挿通孔61の軸方向に沿っ
て複数箇所に設けてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の射出成形金
型によれば、射出成形にともなうスプルをゲートカッタ
先端から確実に除去可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の射出成形金型の断面図である。
【図2】 実施例の射出成形金型における型開時および
スプル突き出し時のゲートカッタ先端部とスプルの状態
の説明図である。
【図3】 従来技術の射出成形金型における型開時およ
びスプル突き出し時のゲートカッタ先端部とスプルの状
態の説明図である。
【符号の説明】
1・・・射出成形金型、7・・・固定盤、9・・・可動
盤、13・・・固定側鏡面盤、17・・・固定金型、2
3・・・射出孔、35・・・可動側鏡面盤、39・・・
可動金型、45・・・キャビティ、55・・・ゲートカ
ッタ、61・・・エジェクタピン挿通孔、62・・・凹
部、63・・・エジェクタピン、63a・・・先端面、
69・・・スプルプラー孔、70・・・スプル、70a
・・・スプルプラー部、70b・・・軸状部分、70c
・・・カップ状部分。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形機の固定盤に固定される固定金
    型と可動盤に固定される可動金型とからなり、前記両金
    型は該両金型が閉じたときの接合面間にディスク状のキ
    ャビティを形成する鏡面盤を備えるとともに、前記固定
    金型の鏡面盤の中心部に開口し溶融樹脂が通過可能な射
    出孔と、前記可動金型の鏡面盤と同芯に配され前後進可
    能で前進時には先端部を前記射出孔に嵌入してゲートカ
    ット可能なゲートカッタと、該ゲートカッタに該ゲート
    カッタと同芯に形成され該ゲートカッタの先端面に開口
    するエジェクタピン挿通孔と、該エジェクタピン挿通孔
    に前後進可能に挿通するエジェクタピンとを設けた射出
    成形金型において、 前記ゲートカット時には前記エジェクタピンの前記射出
    孔側の先端面を前記エジェクタピン挿通孔内に収納して
    該エジェクタピンの先端面と前記エジェクタピン挿通孔
    とで柱状空間のスプルプラー孔を形成するとともに、 前記エジェクタピン挿通孔の前記スプルプラー孔を形成
    する端部内孔に凹部を設けたことを特徴とする射出成形
    金型。
JP21166592A 1992-08-07 1992-08-07 射出成形金型 Pending JPH0655586A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1016012A (ja) * 1996-06-28 1998-01-20 Pentel Kk 射出成形装置のランナー取り出し装置
US5928683A (en) * 1996-07-02 1999-07-27 Insit Industria S.P.A. Apparatus for the production of an article of elastomeric material
JP2008119952A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Nissei Plastics Ind Co ディスク基板成形用金型

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