JP2000139913A - 超音波装置 - Google Patents

超音波装置

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JP2000139913A
JP2000139913A JP10336494A JP33649498A JP2000139913A JP 2000139913 A JP2000139913 A JP 2000139913A JP 10336494 A JP10336494 A JP 10336494A JP 33649498 A JP33649498 A JP 33649498A JP 2000139913 A JP2000139913 A JP 2000139913A
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Shinichiro Kishi
伸一郎 岸
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Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 方位分解能を向上させることが可能な技術を
提供すること。 【解決手段】 複数の超音波振動子が受波した受波信号
に所定量の遅延を加えて各受波信号の位相を整合させた
後に、整合後の受波信号を加算し超音波ビームを形成す
る受波整相手段を有する超音波装置において、指定され
た計測深度をフォーカス領域とする領域設定手段を具備
し、前記受波整相手段は前記領域設定手段で指定された
計測深度範囲の受波信号から超音波ビームを形成する手
段である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波装置に関
し、特に、複数の超音波振動子が受波した超音波信号の
位相を揃える受波フォーカスに適用して有効な技術に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波装置は、複数個の超音波振
動子(振動子素子)が配列された探触子と、該探触子に
超音波送信信号(送波信号)を供給すると共に、各超音
波振動子が受波した超音波受波信号(受波信号)を増幅
しアナログ遅延線を用いて所定の遅延を与えた後にそれ
らを加算するいわゆる受波フォーカスをかける超音波送
受信部と、受波フォーカス後の出力信号に対する所定の
画像処理を行う画像処理部と、画像処理後の受波信号を
画像表示させるための信号に変換するディジタルスキャ
ンコンバータ(変換部)と、超音波像を表示する表示装
置と、前述の各部の動作を制御する制御回路部と、該制
御回路部への動作指示を入力するための操作入力装置と
から構成されていた。制御回路部は受波信号の受波フォ
ーカスに必要な遅延時間の計算を行うフォーカス計算回
路と、該遅延時間を遅延時間データとして格納および読
み出しを行うフォーカスデータ記憶回路とから構成され
ていた。また、超音波送受信部は、送波信号を発生する
送波フォーカス回路と、該送波信号を超音波振動子を駆
動するための電圧に昇圧(変換)する送波回路と、各超
音波振動子が受波した受波信号を増幅する初段増幅回路
と、増幅後の受波信号の受波フォーカスをする受波フォ
ーカス回路とから構成されていた。
【0003】従来の超音波装置では、操作者(検者)が
操作入力装置から入力した操作指令は、制御回路部に入
力されていた。制御回路部のフォーカス計算回路は、指
示されたフォーカス条件に従って受波フォーカスに必要
となる遅延時間を計算し、該遅延時間を遅延時間データ
としてフォーカスデータ記憶回路に格納していた。フォ
ーカスデータ記憶回路に格納された遅延時間データは、
送波フォーカス回路および受波フォーカス回路によって
読み出され、それぞれ超音波信号の送波時もしくは受波
時の遅延時間として設定されていた。
【0004】送波フォーカス回路では、送波信号を発生
すると共に読み込んだ遅延時間データに基づいて、各超
音波振動子毎の遅延時間を設定した後に、送波信号を各
超音波振動子に供給し被検体の超音波を送波していた。
一方、受波フォーカス回路では、各超音波振動子が受波
した受波信号毎に初段増幅回路が接続されており、該初
段増幅回路によって増幅された受波信号に、受波フォー
カス回路が遅延時間で設定された遅延を各超音波振動子
毎に与え、受波フォーカスを行っていた。ただし、従来
の超音波装置における遅延時間は、受波フォーカス回路
に設けたアナログ遅延素子を遅延時間に基づいて設定す
ることによって実現されていた。
【0005】従来の受波フォーカス回路は、それぞれが
所定の遅延時間を有する複数個の固定遅延素子と、受波
フォーカス位置に応じて固定遅延素子の組み合わせを変
更させる組み合わせ手段と、時間的に連続に遅延時間を
変化させることのできる可変遅延素子と、受信時間に応
じて探触子の口径を変えることで超音波ビーム特性の向
上を行う手段とから構成されていた。この受波フォーカ
ス回路では、フォーカス範囲で最遠方の深度となる遅延
時間の差を基準値とし、この基準値に所定の遅延時間を
加算することによって各フォーカス点での受波フォーカ
スを行う構成となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
【0007】近年の超音波診断技術および超音波装置の
性能向上によって、超音波診断の適用領域も拡大してお
り、たとえば、被検体の深部あるいは表皮近傍の超音波
画像のみを用いた診断にも適用されている。
【0008】しかしながら、従来の超音波装置では、検
者が指定した深度範囲である表示深度範囲にかかわら
ず、予め設定されたフォーカス範囲の受波信号を計測
し、その受波信号から予め設定されたフォーカス範囲全
体に至る超音波画像を形成した後に、表示深度範囲の超
音波画像部分を選択し表示させる構成となっていた。一
方、従来の超音波装置は、前述するように、受波フォー
カス点に最も近い超音波振動子と、受波フォーカス点か
ら最も遠い超音波振動子との経路差に起因する受波信号
の到達時間差である位相差が最も小さくなる最遠方の深
度を基準として、固定遅延素子の組み合わせを決定して
いた。しかしながら、限られた数の固定遅延素子と可変
遅延素子の組み合わせでは、到達時間差が大きくなる探
触子近傍からの受波信号の位相差を揃えるための遅延時
間を全ての超音波振動子に対して設定することができな
かったので、従来では探触子の口径を小さくするすなわ
ち受波信号の検出に使用する超音波振動子の数を減らす
ことによって、限られた数の固定遅延線で最遠方から最
近傍までの受波信号の位相整相を行っていた。
【0009】このように、従来の超音波装置では、探触
子の近傍において開くことのできる口径の大きさが制限
されてしまい、遠方に比較して近傍の方位分解能が低下
してしまい、超音波画像の画質が低下してしまうという
問題があった。
【0010】本発明の目的は、方位分解能を向上させる
ことが可能な技術を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、少ない遅延線数で口
径の大きい探触子を実現することが可能な技術を提供す
ることにある。
【0012】本発明のその他の目的は、超音波画像の画
質を向上させることが可能な技術を提供することにあ
る。
【0013】本発明のその他の目的は、超音波画像の収
集周期を短くすることが可能な技術を提供することにあ
る。
【0014】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
になるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0016】(1)複数の超音波振動子が受波した受波
信号に所定量の遅延を加えて各受波信号の位相を整合さ
せた後に、整合後の受波信号を加算し超音波ビームを形
成する受波整相手段を有する超音波装置において、指定
された計測深度をフォーカス領域とする領域設定手段を
具備し、前記受波整相手段は前記領域設定手段で指定さ
れた計測深度範囲の受波信号から超音波ビームを形成す
る手段である。
【0017】(2)前述した(1)に記載の超音波装置
において、前記受波整相手段は前記領域設定手段で指定
された計測深度範囲における口径を可変させる手段を有
する。
【0018】(3)前述した(1)もしくは(2)に記
載の超音波装置において、前記受波整相手段は前記領域
設定手段で指定された計測深度範囲における遅延を、該
計測深度範囲で最遠方となる深度を基準とした。
【0019】(4)複数の遅延素子を有し、該遅延素子
の組み合わせにより受波信号に所定の遅延を与え各超音
波振動子が受波した受波信号の位相を整合させる受波整
相手段を有する超音波装置において、計測深度範囲に応
じた遅延素子の組み合わせパターンを複数用意してお
き、指定された表示深度に応じて前記遅延素子の組み合
わせを適時選択しその組み合わせに基づいて遅延を与え
る手段を具備する。
【0020】(5)複数の遅延素子を有し、該遅延素子
の組み合わせにより受波信号に所定の遅延を与え各超音
波振動子が受波した受波信号の位相を整合させる受波整
相手段を有する超音波装置において、計測深度範囲およ
び口径に応じた遅延素子の組み合わせパターンを複数用
意しておき、指定された表示深度および口径に応じて前
記遅延素子の組み合わせを適時選択しその組み合わせに
基づいて遅延を与える手段を具備する。
【0021】(6)前述した(4)もしくは(5)に記
載の超音波装置において、前記遅延素子の組み合わせパ
ターンは、それぞれの計測深度範囲で最遠方となる深度
を基準とした。
【0022】このとき、たとえば、受波整相手段が領域
設定手段で指定された計測深度範囲における口径が最も
大きくなるように、受波整相手段が遅延を各超音波振動
子に設定することによって、目的とする方向からの超音
波ビームの強度を大きくすることができるので、超音波
画像の方位分解能を向上させることができる。したがっ
て、超音波画像の画質を向上させることができる。ま
た、その結果として、医師等の診断効率を向上させるこ
とができる。
【0023】前述した(4)〜(6)の手段によれば、
計測深度範囲に応じた遅延素子の組み合わせパターンを
複数用意しておき、指定された表示深度に応じて前記遅
延素子の組み合わせを適時選択しその組み合わせに基づ
いて遅延を与えることによって、数の限られた遅延素子
を有効に使用することができるので、探触子の近傍にお
ける超音波画像の計測であっても、探触子の口径を大き
くとることが可能となるので、受波整相手段が遅延を各
超音波振動子に設定することによって、目的とする方向
からの超音波ビームの強度を大きくすることができるの
で、超音波画像の方位分解能を向上させることができ
る。したがって、超音波画像の画質を向上させることが
できる。また、その結果として、医師等の診断効率を向
上させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、発明の実
施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明
する。なお、発明の実施の形態を説明するための全図に
おいて、同一機能を有するものは同一符号を付け、その
繰り返しの説明は省略する。
【0025】《全体構成》図1は本発明の一本実施の形
態の超音波装置の概略構成を説明するための図であり、
101は探触子、102は超音波送受信部、103は画
像処理回路、104はデジタルスキャンコンバータ(D
SC)、105は表示装置、106は制御回路部、10
7は操作入力装置を示す。
【0026】図1において、探触子101は図示しない
被検体の診断部位に向けて超音波を送受波する周知の探
触子であり、複数の超音波振動子(振動子素子)が多チ
ャンネルに形成されている。ただし、本実施の形態の探
触子101は、短冊状の超音波振動子を直線状に並べこ
れを順次走査することによって、短形の視野を得るリニ
ア走査型である。しかしながら、探触子101の走査方
式はリニア走査型に限定されることはなく、コンベック
ス走査型あるいはフェーズドアレイ走査型等の他の走査
形態でもよいことはいうまでもない。
【0027】超音波送受信部102は各超音波振動子に
超音波を発生し送波するための駆動電圧を供給すると共
に、各超音波振動子が受波した超音波(反射波)に応じ
て発生される電気信号(以下、「受波信号」と記す)か
ら超音波ビームを形成する周知の超音波送受信部であ
り、詳細な構成については後述する。
【0028】画像処理回路103は、超音波送受信部1
02からの出力信号に対して、検波、ゲイン補正、対数
圧縮および輪郭強調(エンハンスメント)等の所定の画
像処理を行う周知の画像処理回路である。
【0029】DSC104は、画像処理回路103から
の出力信号(超音波ビーム)を表示装置105の表示信
号に変換する、いわゆるスキャン変換を行う周知のDS
Cであり、表示信号を表示装置105に出力する。
【0030】表示装置105は、たとえば、周知のテレ
ビモニタからなる周知の表示装置であり、DSC104
で生成された画像信号に応じた超音波画像の表示を行
う。
【0031】制御回路部106は操作入力装置107か
らの動作指示および探触子101の種別を示す信号に基
づいて、超音波の送受波および受波信号からの超音波像
の生成を制御する制御部であり、本実施の形態では、た
とえば、周知の情報処理装置上で動作するプログラムに
よって実現される制御手段およびフォーカス計算手段、
並びに、この情報処理装置上のメモリによって実現され
るフォーカスデータ記憶手段から構成される。なお、制
御回路部106の詳細については後述する。
【0032】操作入力装置107は、動作モード、超音
波画像の表示形態および計測条件等の指示を入力するた
めの周知の入力装置であり、たとえば、制御回路部10
6を構成する情報処理装置に接続される入力装置を用い
る。
【0033】次に、図1に基づいて、本実施の形態の超
音波装置の動作を説明すると、まず、図示しない検者
(操作者)が操作入力装置107を介して入力した計測
開始指示が本実施の形態の超音波装置の動作開始であ
る。ただし、超音波出力値、画像の表示モードおよび表
示画像の深度範囲等の条件設定は、計測の開始前に、検
者が操作入力装置107から予め設定しておく。また、
このときの探触子101の種別(走査方式)等の情報
は、探触子101から制御回路部106に直接入力され
る。
【0034】検者の計測開始指示に基づいて、制御回路
部106は超音波送受信部102を制御して所定方向へ
超音波を送波させるための送波信号(駆動信号)を生成
し、探触子101に供給させる。各超音波振動子からは
供給された送波信号に従った超音波が生成され、被検体
内へ送波される。一方、被検体で反射された超音波は、
探触子101の超音波振動子で受波され、それぞれ電気
信号(受波信号)に変換され、超音波送受信部102に
出力される。
【0035】超音波送受信部102に入力された受波信
号は、制御回路部106から指定された遅延情報に基づ
いて、各超音波振動子からの受波信号毎に所定量の遅延
を行った後に、それぞれの受波信号を加算することによ
って所定方向の超音波ビームを形成し、画像処理回路1
03に出力される。
【0036】画像処理回路103に入力された超音波ビ
ームは、検波、ゲイン補正、対数圧縮および輪郭強調等
の画像処理が行われた後に、DSC104に出力され
る。DSCに入力された画像処理後の超音波ビームは、
スキャン変換と共に同一画面上に表示される計測条件等
を示す画像情報と合成され、表示装置105に表示され
る。
【0037】以上に説明したように、受波信号の位相を
揃えるために焦点となる受波フォーカス点からの波面に
より遅延処理(整相処理)をした後に、加算を行い超音
波ビームを形成する受波フォーカス処理におけるフォー
カス点の位置を多段(ダイナミック)に時間と共に変化
させることによって、検者が指定した深度の超音波画像
を形成していた。なお、本実施の形態における1フレー
ム分の画像は、100〜300程度のラスタ(走査する
ビーム数)からなり、該ラスタは、送波方向に対し、ダ
イナミックな受波フォーカスを行って形成し、その方向
をスキャンすることによって、1フレーム分のBモード
超音波画像と呼ばれる超音波断層像を形成することがで
きる。
【0038】このとき、本実施の形態の超音波装置で
は、検者が操作入力装置108から指示した計測深度す
なわち表示装置105に表示される超音波画像の深度範
囲に応じて、制御回路部106が超音波送受信部102
を制御し複数の固定遅延素子(遅延線のタップ)の組み
合わせを切り換えるスイッチを制御し、予め設定された
深度範囲に最適な組み合わせに設定し直すことによっ
て、探触子101の中心部分の超音波振動子と中心部分
から離れた所に配置される超音波振動子とに係わらず、
被検体の表皮近傍で反射される超音波を受波整相するに
十分な遅延時間を設定することが可能となるので、探触
子101の口径すなわち受波整相に使用される超音波振
動子の数を中心部に限定することなく全ての超音波振動
を使用することが可能となり、その結果、加算によって
得られる超音波ビームの方位分解能を向上させることが
可能となる。したがって、本実施の形態の超音波装置で
は、超音波画像の画質を向上させることができる。
【0039】《フォーカス設定手順》図2は本実施の形
態の超音波送受信部の詳細構成を説明するための図であ
り、図3は本実施の形態の本実施の形態の制御回路部の
詳細構成を説明するための図である。
【0040】図2および図3において、201は送波フ
ォーカス手段、202は送波手段、203は初段増幅手
段、204は受波フォーカス手段、301は制御手段、
302はフォーカス計算手段、303はフォーカスデー
タ記憶手段を示す。
【0041】図2において、送波フォーカス手段201
は送波信号を生成するための周知の送波フォーカス手段
であり、送波信号は送波手段202に供給する。送波フ
ォーカス手段201における超音波の送波フォーカス位
置(送波フォーカス点)の設定すなわち送波フォーカス
点までの超音波の到達時間差を補正する遅延時間(遅延
時間差)は、フォーカスデータ記憶手段303からの送
波フォーカス条件に基づいて行う。
【0042】送波手段202は送波フォーカス手段20
1から入力された送波信号を超音波振動子を駆動するた
めの電圧に変換する周知の送波手段であり、図示しない
切換器を介して探触子101の各超音波振動子に駆動電
圧を供給する。
【0043】初段増幅手段203は、探触子101の各
超音波振動子から入力された微小信号である受波信号を
所定の増幅率で増幅するための周知の増幅手段である。
【0044】受波フォーカス手段204は、各超音波振
動子が受波した受波信号に対して、受波の際の深度方向
に可変フォーカスが形成されるような時間遅延を与える
ことによって、たとえば、受波のダイナミックフォーカ
スを行うと共に、遅延後の各受波信号を加算し超音波ビ
ームを形成する手段である。なお、詳細な構成につい
て、後述する。
【0045】ゲート制御手段205は、各超音波振動子
が受波した受波信号の内、検者が指定したフォーカス位
置内の受波信号のみを取り込むための手段であり、たと
えば、受信期間と送信期間で反転した信号を出す超音波
送信同期信号のようなものです。
【0046】制御手段301は、操作入力装置107か
らの動作指示に基づいて各部の動作制御を行う周知の制
御手段であり、情報処理装置上で動作するプログラムと
入出力インターフェースによって実現可能である。
【0047】フォーカス計算手段302は、たとえば、
図5に示すように、当該超音波装置で使用可能な探触子
種別とフォーカス位置との組み合わせ毎に設定されたタ
ップ切換情報およびそのときの口径情報等のフォーカス
情報をテーブル情報として格納するテーブル402と、
図4に示すように、操作入力装置107から検者が指定
した入力深度(フォーカス位置)と、探触子101から
入力される探触子種別情報に基づいてテーブル402を
検索し該当するフォーカス情報A11〜A54を選択し、フ
ォーカス位置と共に該フォーカス情報をフォーカスデー
タ記憶手段303に出力する選択手段401とから構成
される。ただし、選択手段401は周知の情報処理装置
上で動作するプログラムによって実現可能であり、テー
ブル402は該情報処理装置に接続される外部記憶装置
等に格納しておくことによって実現可能である。なお、
フォーカス計算手段302は、入力情報に基づいてフォ
ーカス情報を逐次計算する構成としてもよいことはいう
までもなく、この場合には、テーブル402を格納する
ための外部記憶装置の容量を低減させることができる。
【0048】フォーカスデータ記憶手段303は、フォ
ーカス計算手段302から出力されるタップ切換情報お
よび口径情報並びにフォーカス位置を一時的に記憶して
おき、その記憶情報を送波フォーカス手段201および
受波フォーカス手段204にそれぞれ出力する周知のメ
モリからなる格納手段であり、たとえば、周知の情報処
理装置の主メモリ等によって実現可能である。
【0049】図2〜5に示すように、本実施の形態の超
音波装置では、探触子101の種別情報および制御手段
301から指定された深度範囲情報であるフォーカス位
置に基づいて、まず、フォーカス計算手段302を構成
する選択手段401がテーブル402内を検索し、たと
えば、フォーカス情報として斜線で示す情報A14が選択
された場合、選択手段401はフォーカス情報A14をテ
ーブル402から読み出し、フォーカスデータ記憶手段
303に格納させる。このとき、フォーカスデータ記憶
手段303には、フォーカス情報A14に格納される送波
時における各超音波振動子の送波遅延時間、受波時にお
ける時間遅延に相当する固定遅延手段の組み合わせ、お
よび、そのときに使用する超音波振動子の組(口径)と
共に、フォーカス位置が格納されている。
【0050】したがって、送波時すなわち超音波画像計
測開始時においては、送波フォーカス手段201がフォ
ーカスデータ記憶手段303に格納される送波時の送波
遅延時間および口径を読み込み、各超音波振動子に対応
する送波信号を発生させる。この送波信号は送波手段2
02で増幅された後に、各超音波振動子に供給され各超
音波振動子から超音波が被検体内へ送波される。
【0051】被検体内で反射された反射波は各超音波振
動子で受波され、それぞれの受波信号毎に初段増幅手段
203で増幅される。この後に、ゲート制御手段205
で所望の受波信号のみが選択され、受波フォーカス手段
204に出力される。受波フォーカス手段204では、
フォーカスデータ記憶手段303に格納される各超音波
振動子毎の固定遅延手段、可変遅延手段の組み合わせお
よびそのときに使用する超音波振動子の組に基づいて、
増幅後の受波信号に対し受波の際の深度方向に可変フォ
ーカスが形成されるように時間遅延を与えることによっ
て、受波のダイナミックフォーカスを行った後に、各受
波信号を加算し超音波ビームを形成する。
【0052】《受波フォーカス手段》図6は本実施の形
態の受波フォーカス手段の概略構成を説明するための図
であり、601は第1固定遅延手段、602は第2固定
遅延手段、603は口径制御手段、604は第3固定遅
延手段、605は遅延部を示す。
【0053】図6に示すように、本実施の形態の受波フ
ォーカス手段204では、遅延部605は各超音波振動
子に一対一で対応する4チャンネル分の第1固定遅延手
段601と、遅延後の受波信号(4チャンネル分)を加
算する第2固定遅延手段602と、その出力の有効/無
効を判定すなわち加算によって得られた信号を第3固定
遅延手段604に出力する否かを制御する口径制御手段
603とから構成されており、このように構成された各
遅延部605からの出力を第3固定遅延手段604で加
算し超音波ビームを形成する。
【0054】このとき、本実施の形態の第1固定遅延手
段601は、複数の遅延線と該遅延線の接続を切り換え
るスイッチと該スイッチの切り換えを制御する切換制御
回路とからなり、この切換制御回路がフォーカスデータ
記憶手段303に格納されるフォーカス情報A14のう
ち、固定遅延手段の組み合わせに基づいてスイッチを順
次切り換え制御することによって、受波信号に与える遅
延時間を順次変化させるダイナミックフォーカスを行
う。このとき、フォーカスデータ記憶手段303に格納
される口径情報に基づいて、口径制御手段603が第2
固定遅延手段602から出力される4チャンネル分を加
算した受波信号の出力の可否を制御するので、それぞれ
の遅延部605に接続される超音波振動子の使用/不使
用(口径)を制御することが可能となる。ただし、本実
施の形態における第3固定遅延手段は、超音波ビームの
走査方向の制御すなわち超音波ビームの偏向も行う。
【0055】したがって、第3固定遅延手段604から
出力される超音波ビームは、検者が指定した深度範囲に
適した受波整相すなわちフォーカスを行うことが可能と
なる。
【0056】なお、本実施の形態においては、まず、第
2固定遅延手段602で4チャンネル毎に受波信号を加
算した後に、第3固定遅延手段604で超音波ビームを
形成するための加算を行う構成としたが、これに限定さ
れることはなく、たとえば、第1固定手段、第2固定手
段、口径制御手段の順番が入れ替わっても構わない。
【0057】以上説明したように、本実施の形態の超音
波装置では、たとえば、計測可能深度(表示可能深度)
範囲を第1領域とし、計測可能深度範囲を2分割しその
うち被検体表皮に近い方の領域を第2領域とし、それぞ
れの領域の最深部からの反射波のフォーカスに必要な遅
延時間を基準にした遅延線の組み合わせをテーブル40
2に格納しておき、検者が指示した表示範囲に基づい
て、その表示範囲に該当する遅延線の組み合わせを用い
ることによって、限られた個数の遅延線を有効に使用す
ることができるので、表皮近傍からの反射波の受波フォ
ーカスであっても探触子101の口径を大きくすること
ができる。その結果、超音波像の方位分解能を向上でき
る。したがって、超音波像の画質を向上させることがで
き、また、医師等の診断効率を向上させることができ
る。
【0058】ただし、本実施の形態におけるテーブル4
02は、探触子101のフォーカス範囲を複数の領域に
分割し、その分割領域毎のフォーカス位置および探触子
101の口径(最大口径)を格納している。
【0059】なお、本実施の形態の超音波装置では、ア
ナログ整相方式の超音波装置について説明したが、これ
に限定されることはなく、受波信号をデジタル信号に変
換し該デジタル信号の読み出しアドレスによって、受波
整相に必要な遅延時間を生成するいわゆるデジタル受波
整相方式の超音波装置にも適用可能なことはいうまでも
ない。
【0060】また、選択情報に基づいたアナログ遅延線
の選択回路および選択動作等は従来の超音波装置と同様
となるので、本実施の形態においては、その詳細な説明
については省略する。また、リニア走査型の超音波探触
子を用いた場合には、口径を大きくすることによって、
特に、探触子101の近傍における視野範囲を広げるこ
とができるという効果もある。
【0061】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本
発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能で
あることは勿論である。以上、本発明者によってなされ
た発明を、前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明
したが、本発明は、前記発明の実施の形態に限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々
変更可能であることは勿論である。
【0062】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。
【0063】(1)方位分解能を向上させることができ
る。 (2)少ない遅延線数で口径の大きい超音波計測を行う
ことができる。 (3)超音波画像の画質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一本実施の形態の超音波装置の概略構
成を説明するための図である。
【図2】本実施の形態の超音波送受信部の詳細構成を説
明するための図である。
【図3】本実施の形態の制御回路部の詳細構成を説明す
るための図である。
【図4】本実施の形態のフォーカス計算手段の概略構成
を説明するための図である。
【図5】本実施の形態のテーブルの概略構成を説明する
ための図である。
【図6】本実施の形態の受波フォーカス手段の概略構成
を説明するための図である。
【符号の説明】
101 探触子 102 超音波送受信部 103 画像処理回路 104 デジタルスキャンコンバータ 105 表示装置 106 制御回路部 107 操作入力装置 201 送波フォーカス手段 202 送波手段 203 初段増幅手段 204 受波フォーカス手段 301 制御手段 302 フォーカス計算手段 303 フォーカスデータ記憶手段 401 選択手段 402 テーブル 601 第1固定遅延手段 602 第2固定遅延手段 603 口径制御手段 604 第3固定遅延手段 605 遅延部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の超音波振動子が受波した受波信号
    に所定量の遅延を加えて各受波信号の位相を整合させた
    後に、整合後の受波信号を加算し超音波ビームを形成す
    る受波整相手段を有する超音波装置において、 指定された計測深度をフォーカス領域とする領域設定手
    段を具備し、前記受波整相手段は前記領域設定手段で指
    定された計測深度範囲の受波信号から超音波ビームを形
    成する手段であることを特徴とする超音波装置。
JP10336494A 1998-11-12 1998-11-12 超音波装置 Pending JP2000139913A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011218002A (ja) * 2010-04-12 2011-11-04 Toshiba Corp 超音波診断装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011218002A (ja) * 2010-04-12 2011-11-04 Toshiba Corp 超音波診断装置

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