JP2000130366A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクロール型圧縮機において、固定及び旋回
の両スクロールの歯部の接触点がどこでも確実に接触し
て、圧縮された流体が洩れ出るのを防止する。 【解決手段】 固定スクロール６又は旋回スクロール４
の少なくとも一方の歯部の外周部に近い領域の肉厚を僅
かに減少させて逃がし面６ｃ，６ｄを形成することによ
り、中心部に近い領域における接触点Ｓ₁ の接触状態を
確保すると共に、その逃がし面６ｃ，６ｄに弾性シート
７ｇを貼り着けるか、コーティング層を形成することに
よってシール材７を設けて、その部分の接触状態も確保
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば冷凍サイク
ルにおける冷媒圧縮機として使用し得るスクロール型圧
縮機に係り、特に、圧縮される流体が２つのスクロール
の隙間から漏洩するのを防止するために新規な手段を備
えているスクロール型圧縮機に関する。

【０００２】

【従来の技術】よく知られているように、スクロール型
圧縮機においては、実質的に同じ形状の渦巻き形の歯部
を有している固定スクロールと旋回スクロールが設けら
れ、それらが相互に噛み合うことによって、それらの歯
部の間に複数個の圧縮室が形成され、旋回スクロールが
固定スクロールに対して公転することによって、それら
の複数個の圧縮室が両スクロールの外周部において開閉
して圧縮すべき冷媒のような流体を閉じ込めた後に、外
周部から中心部に向かって移動する間に圧縮室の容積が
漸次減少することによって、圧縮室に閉じ込められた流
体を圧縮し、最後に両スクロールの中心部において圧縮
室が開いて、圧縮された流体が吐出されるように構成さ
れている。

【０００３】この場合、相互に噛み合う２つのスクロー
ルの歯部の渦巻き曲線の形状を全く理論的に、例えばイ
ンボリュート曲線として決定すると、実際にそれらの歯
部を噛み合わせた際に、両スクロールの外周部に近い位
置に形成される接触点が先に接触することにより、歯部
の表面の曲率がより高くなる中心部に近い位置の接触点
では、両スクロールの歯部の表面が完全には接触するこ
とができなくなって、その部分に小さな隙間ができると
いう問題があり、その結果、本来はその接触点において
閉じられて密閉空間となるべき圧縮室が密閉されないた
めに、その圧縮室において圧縮される流体が隙間を通っ
て低圧側へ洩れ出ることによって、スクロール型圧縮機
の実際の運転効率が低下する。

【０００４】この問題を解決するために、従来は、固定
又は旋回スクロールの外周部に近い部分の歯部の理論的
に決定された表面（例えばインボリュート面）を更に薄
く削り取って、そのスクロールの外周部に近い部分の歯
部の肉厚を減少させることにより、中心部に近い接触点
と外周部に近い接触点ができるだけ同時に接触するよう
に修正する所謂「逃がし加工」が行われている。ここで
は、そのような逃がし加工によって形成された表面を
「逃がし面」と呼ぶことにする。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来から行われている
前述の逃がし加工は、十分に時間をかけて精密に実施す
ることによって、或る程度までスクロール型圧縮機の効
率を上昇させることができるが、そのために加工時間が
長くなり、加工装置の制御が複雑化して、コストが上昇
するという問題がある。また、加工精度が低い場合に
は、個々の製品の効率にばらつきを生じる原因になる可
能性もある。

【０００６】本発明は、従来技術における前述のような
問題に対処して、きわめて簡単な手段によって両スクロ
ールの中心部に近い位置と外周部に近い位置の歯部の接
触点が同時に確実に接触して、内外の接触点におけるシ
ール状態が同時に確立され、圧縮された流体が接触点か
ら低圧側へ洩れ出ることを確実に防止することができる
ような、改良されたシール手段を有するスクロール型圧
縮機を提供することを目的としている。

【０００７】本発明は、前記の課題を解決するための手
段として、特許請求の範囲の各請求項に記載されたスク
ロール型圧縮機を提供する。

【０００８】請求項１に記載されたスクロール型圧縮機
においては、固定スクロール又は旋回スクロールの少な
くとも一方の歯部の外周部に近い領域に逃がし加工を施
すことによって形成された逃がし面にシール材が設けら
れているので、逃がし加工によって中心部に近い接触点
が完全に接触してシール状態が確立すると共に、外周部
では逃がし面に生じる隙間がシール材によって密封さ
れ、両スクロールの間に形成される圧縮室において圧縮
された流体が低圧側へ洩れ出るのを確実に阻止すること
ができる。それによって、スクロール型圧縮機の効率が
上昇する。

【０００９】請求項２に記載されたスクロール型圧縮機
においては、シール材として逃がし面に弾性シートを貼
り着けることができる。請求項３に記載されたスクロー
ル型圧縮機においては、弾性シートの代表的なものとし
てシリコンゴムのシートを使用することができる。

【００１０】請求項４に記載されたスクロール型圧縮機
においては、シール材として逃がし面にコーティング層
を形成することができる。請求項５に記載されたスクロ
ール型圧縮機においては、コーティング層の代表的なも
のとしてフッ素樹脂の吹き付け層を使用することができ
る。

【００１１】請求項６に記載されたスクロール型圧縮機
においては、シール材の当初の厚さを逃がし面の逃がし
量よりも大きく設定することができる。シール材が弾性
シートからなるときは、それによってシール材の弾性変
形が可能になって優れたシール性能が得られるし、シー
ル材が弾性のないコーティング層からなるときは、相手
方のスクロールの歯部の表面がコーティング層に接触し
て不要な部分を削り取るので、コーティング層の厚さが
適度になるように自動的に調整される。

【００１２】

【発明の実施の形態】図１〜図５を用いて、本発明のス
クロール型圧縮機の第１実施例を説明する。図１におい
て、１はフロントハウジング、２はリヤプレート、３は
図示しない電磁クラッチを介して内燃機関によって回転
駆動されるクランクシャフト、３ａはクランクシャフト
３の内端側に突出する偏心したクランクピンである。４
はクランクシャフト３のクランクピン３ａによって公転
駆動される旋回スクロールであって、円板形の端板部４
ａと、その内側の面に軸方向に形成された渦巻き形の歯
部４ｂとを具えている。５は旋回スクロール４の自転を
阻止して公転のみを許すために、ピンの対と、それらに
係合するリングからなる複数組の自転防止機構を例示し
ているが、本発明においては、他の形式の自転防止機構
を使用することができることは言うまでもない。

【００１３】６はフロントハウジング１とリヤプレート
２との間のハウジングを兼ねるものとして、図示しない
通しボルトによってそれらと一体的に締結される固定ス
クロールであって、旋回スクロール４と同様に円板形の
端板部６ａと、その内側の面に軸方向に形成された渦巻
き形の歯部６ｂとを具えている。図１において、８はフ
ロントハウジング１の開口部と、それを通過するクラン
クシャフト３との間に設けられて、圧縮機内部の流体が
外部へ洩れ出るのを阻止する軸封装置、９はクランクシ
ャフト３をフロントハウジング１によって軸支するため
のベアリングである。

【００１４】図１に示した実施例の場合は、旋回スクロ
ール４を半径方向に若干移動可能として公転半径を可変
とし、旋回スクロール４の歯部４ｂが公転による遠心力
によって自動的に固定スクロール６の歯部６ｂに押しつ
けられるようにするために、クランクシャフト３は旋回
スクロール４を所謂「従動クランク機構」を介して支
持、駆動するようになっている。従って、クランクピン
３ａには半径方向の二面幅部３ｂが形成されており、そ
れに対して半径方向に摺動可能に嵌合する若干長めの半
径方向の開口を有するボス１０が装着され、ボス１０に
取り付けられたベアリング２０によって旋回スクロール
４の中心部を回転可能に支持している。但し、本発明は
従動クランク機構を用いるものに限られないから、クラ
ンクピン３ａが単なる円柱形の外形を具えていて、旋回
スクロール４を支持するベアリング２０がクランクピン
３ａに直接に取り付けられる構成としてもよい。なお、
図１において１８は、旋回スクロール４が公転する際に
発生する遠心力と釣り合う遠心力をクランクシャフト３
の回転によって発生させるためのバランサーを示してい
る。

【００１５】図２に示すように、噛み合っている両スク
ロール４，６の歯部４ｂ，６ｂの間には、三日月形の圧
縮室Ｖ_C が対になって複数個形成される。圧縮室Ｖ_C が
外周部において開いたときに圧縮すべき冷媒のような流
体を吸入することができるように、両スクロール４，６
の外周部の空間は吸入室Ｐ_S となっていて、吸入ポート
１５によって例えば冷凍サイクルの蒸発器に接続され
る。クランクシャフト３によって駆動され、自転防止機
構５によって自転を阻止されることによって、旋回スク
ロール４が公転のみをするとき、吸入室Ｐ_S において開
いた圧縮室Ｖ_C 内へ取り込まれた流体は、圧縮室Ｖ_C が
閉じて両スクロール４，６の外周部から中心部に向かっ
て移動する間にその容積が縮小するために圧縮される。

【００１６】圧縮室Ｖ_C において圧縮された流体は、圧
縮室Ｖ_C が両スクロールの中心部において開くときに、
固定スクロール６の端板部６ａの中心に開口している吐
出口１１を通過し、吐出弁１２を押し開いて、端板部６
ａの外側に形成されている吐出室Ｖ_d へ吐出される。吐
出室Ｖ_d において圧縮された流体に混入している潤滑油
が分離された後に、流体は吐出ポート１９を通って、例
えば冷凍サイクルの凝縮器へ導かれる。なお、図１にお
いて１３はリード弁状の吐出弁１２の最大開度を制限す
るためのストッパであって、１４はそれを端板部６ａに
取り付けるボルトを示している。

【００１７】このようなスクロール型圧縮機において
は、前述の従来技術、及び解決課題の項において説明し
たように、旋回スクロール４の歯部４ｂと、固定スクロ
ール６の歯部６ｂの表面が、例えば厳密な意味でのイン
ボリュート曲線によって規定されている場合に、図３の
（Ｃ）に示したように、それらの表面が半径方向に接触
してシール線を形成することにより圧縮室Ｖ_C1及びＶ_C2
を閉じる接触点のうち、概ね同じ位相にある内外の接触
点Ｓ₁ Ｓ₂ について考えて見ると、両スクロールの外周
部に近い接触点Ｓ₁ では歯部４ｂの内面と歯部６ｂの外
面が接触することができるが、中心部に近い接触点Ｓ₂
においては歯部４ｂの内面と歯部６ｂの外面の曲率が接
触点Ｓ₁ のそれよりも大きくなる（曲率半径が小さくな
る）のと、同じインボリュート曲線であっても、歯部４
ｂの内面と歯部６ｂの外面が接触するようになってお
り、歯部の内面と外面の間には肉厚があって、太さが０
のインボリュート曲線同士が噛み合っている訳ではない
から、中心部に近い接触点Ｓ₂では十分な接触状態が得
られないで流体が洩れ出る隙間が形成される。

【００１８】そこで、図３の（Ａ）に例示するように、
先に接触する両スクロールの外周部に近い領域におい
て、歯部４ｂの内面又は歯部６ｂの外面を若干削り取っ
て歯部の肉厚を薄くする逃がし加工を行って、図３の
（Ｂ）に示すように、両スクロールの中心部に近い領域
に形成される接触点Ｓ₂ の接触状態を確保する修正が従
来から行われている。しかしながら、逃がし加工によっ
て両スクロールの中心部に近い領域において接触点Ｓ₂
の接触状態が確保されても、逃がし加工を加えた外周部
に近い領域における接触点Ｓ₁ には逆に隙間ｃが生じる
可能性が高くなり、外周部及び中心部の双方の接触点Ｓ
₁ Ｓ₂ の接触状態を同程度に確保するためには高い精度
の逃がし加工を施すことが必要になるので、それが長い
加工時間と、加工装置の制御の複雑化、コストの上昇等
の問題をもたらす。

【００１９】そこで、本発明の特徴に対応して、第１実
施例においては図４に示すように、固定スクロール６の
外周部に近い位置において、歯部６ｂの内外の表面に逃
がし加工を行って肉厚を減少させた逃がし面６ｃ，６ｄ
を形成するだけでなく、逃がし面６ｃ，６ｄにシール材
７を設けることによって、相手側の旋回スクロール４の
歯部４ｂの表面との間に、図３（Ａ）に示した隙間ｃを
埋めるようにする。第１実施例においては、シール材７
として具体的に、弾性のあるシリコンゴムシートや合成
ゴムシートのような弾性シート７ｇを用いて、それを逃
がし面６ｃ，６ｄに接着剤によって接着するか、或いは
焼き付けによって貼り着ける。

【００２０】第１実施例においては、両スクロール４，
６の中心部に近い領域における歯部４ｂ及び６ｂの接触
状態を確保する程度の、比較的精度の低い逃がし加工を
両スクロール４，６の外周部に近い領域に加えることに
よって、逃がし面６ｃ，６ｄに図３（Ａ）に示すような
隙間ｃが生じても、外周部に近い接触点においては、隙
間ｃはシール材７となる弾性シート７ｇが図５の（Ａ）
部に示すように弾性変形をすることによって閉塞される
ので、圧縮室Ｖ_C1及びＶ_C2の密閉性は十分に確保され、
圧縮室Ｖ_C1及びＶ_C2内で加圧された流体が低圧の吸入室
Ｐ_S 等へ洩れ出る恐れがなくなり、スクロール型圧縮機
の効率が高くなる。

【００２１】第１実施例においては、固定スクロール６
の歯部６ｂの内外の表面に逃がし加工を行うことによっ
て逃がし面６ｃ，６ｄを形成し、それにシリコンゴムの
シート７ｇからなるシール材７を設けているが、旋回ス
クロール４の歯部４ｂの内外の表面に逃がし加工を行っ
て図示しない逃がし面を形成し、それにシール材７を設
けてもよいことは言うまでもない。その場合も実質的に
同様な作用効果が得られる。

【００２２】次に、図６を用いて本発明の第２実施例を
説明する。図６は第２実施例の特徴を示すものである
が、第１実施例に係る図２及び図４も第１実施例と第２
実施例の共通の特徴を示しているか、或いは好適な比較
対象として参考になる。第１実施例においてはスクロー
ルの歯部に形成された逃がし面に弾性のあるシリコンゴ
ムシートのような弾性シートを貼り着けたが、第２実施
例においてはテフロンの商品名によって良く知られてい
るポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂や、
ナイロンの商品名によって良く知られているポリアミド
樹脂等を逃がし面に吹き付けてコーティング層７ｆを形
成させることにより、逃がし面６ｃ，６ｄにシール材７
を設けている。

【００２３】良く知られているように、ポリテトラフル
オロエチレンは高温においても安定で、滑らかな表面は
摺動性に優れているが、柔軟性はあまりないので、コー
ティング層７ｆを隙間ｃの幅よりも多少厚めに形成する
ことによって、相手側の歯部の表面がコーティング層７
ｆに摺動接触したときにコーティング層７ｆの表面の余
分な部分が削り取られるようにすると、コーティング層
７ｆの厚さが自動的に適度に調整される。従って、コー
ティング層７ｆに殆ど弾力性がなくても、外周部に近い
歯部の接触点には隙間ｃが発生しない。

【００２４】言うまでもなく第２実施例の場合も、両ス
クロール４，６の中心部に近い領域の接触点は、外周部
に近い領域に逃がし加工を行って逃がし面６ｃ，６ｄを
形成する際に接触が確保されるので、両スクロール４，
６の外周部及び中心部のいずれの領域においても、歯部
４ｂ及び６ｂの間に確実な接触によるシール部が形成さ
れて、圧縮室Ｖ_C1及びＶ_C2の密閉性は十分に確保され、
圧縮室Ｖ_C1及びＶ_C2から加圧された流体が吸入室Ｐ_S 等
へ洩れ出る恐れがなくなって、スクロール型圧縮機の効
率が高くなる。

【００２５】第２実施例においては、コーティング層７
ｆとして、フッ素樹脂を吹き付けた場合を具体的な例と
して説明しているが、コーティング層７ｆは色々な材質
の合成樹脂や金属、その他の材料によって形成すること
ができる。また、コーティング層７ｆを形成する方法
も、吹き付けに限らず、例えば、塗布、浸漬、溶射、ス
パッタリング、メッキ、蒸着、その他の方法を利用する
ことができる。さらに、図６に示す例では、コーティン
グ層７ｆを固定スクロール６の歯部６ｂの表裏に設けら
れた逃がし面６ｃ，６ｄに形成しているが、このような
逃がし面とコーティング層７ｆを旋回スクロール４の歯
部４ｂに形成しても同じ効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のスクロール型圧縮機の第１実施例の構
造を示す縦断正面図である。

【図２】スクロール型圧縮機の歯部の接触点を一般的に
示す横断面図である。

【図３】スクロール型圧縮機の歯部の逃がし加工を説明
するための横断面図である。

【図４】第１実施例の要部を示す横断面図である。

【図５】第１実施例の作用を説明するための横断面図で
ある。

【図６】第１実施例の要部を示す横断面図である。

【符号の説明】

１…フロントハウジング ３…クランクシャフト ３ａ…クランクピン ３ｂ…二面幅部 ４…旋回スクロール ４ａ…旋回スクロールの端板部 ４ｂ…旋回スクロールの渦巻き形の歯部 ５…自転防止機構 ６…固定スクロール ６ａ…固定スクロールの端板部 ６ｂ…固定スクロールの歯部 ６ｃ，６ｄ…固定スクロールの歯部の逃がし面 ７…シール材 ７ｆ…コーティング層（例．吹き付けられたポリテトラ
フルオロエチレン） ７ｇ…貼り着けられた弾性シート（例．シリコンゴムの
シート） １０…ボス １２…吐出弁 Ｐ_S …吸入室 Ｖ_C ，Ｖ_C1，Ｖ_C2…圧縮室 Ｖ_d …吐出室

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 三起夫 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 神谷 治雄 愛知県刈谷市昭和町１丁目１番地 株式会 社デンソー内 Ｆターム(参考） 3H039 AA12 BB07 BB15 CC02 CC03 CC05 CC31 CC35 CC36

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハウジングと、前記ハウジング内にベア
   リングを介して軸支されるクランクシャフトと、渦巻き
   形歯部及び端板部を有し前記ハウジングに取り付けられ
   た固定スクロールと、渦巻き形歯部及び端板部を有し前
   記固定スクロールに噛み合うことによって複数個の圧縮
   室を形成する旋回スクロールと、前記旋回スクロールの
   自転を阻止して公転のみを許す自転防止機構とを備えて
   いるスクロール型圧縮機において、前記固定スクロール
   又は前記旋回スクロールの少なくとも一方の前記歯部の
   外周部に近い領域に逃がし加工を施すことによって逃が
   し面が形成されていると共に、前記圧縮室を密封するた
   めに前記逃がし面にシール材が設けられていることを特
   徴とするスクロール型圧縮機。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記シール材が前記
   逃がし面に貼り着けられた弾性シートであることを特徴
   とするスクロール型圧縮機。
3. 【請求項３】 請求項２において、前記弾性シートがシ
   リコンゴムシートであることを特徴とするスクロール型
   圧縮機。
4. 【請求項４】 請求項１において、前記シール材が前記
   逃がし面に形成されたコーティング層であることを特徴
   とするスクロール型圧縮機。
5. 【請求項５】 請求項４において、前記コーティング層
   がフッ素樹脂の吹き付け層からなることを特徴とするス
   クロール型圧縮機。
6. 【請求項６】 請求項１ないし５のいずれかにおいて、
   前記シール材の厚さを前記逃がし面の逃がし量よりも大
   きくしたことを特徴とするスクロール型圧縮機。