JP2000130123A - バルブ駆動装置およびそれを用いたバルブ位置検出方法 - Google Patents

バルブ駆動装置およびそれを用いたバルブ位置検出方法

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JP2000130123A
JP2000130123A JP10300928A JP30092898A JP2000130123A JP 2000130123 A JP2000130123 A JP 2000130123A JP 10300928 A JP10300928 A JP 10300928A JP 30092898 A JP30092898 A JP 30092898A JP 2000130123 A JP2000130123 A JP 2000130123A
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Japan
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valve
coil
armature
driving device
shaft
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JP10300928A
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English (en)
Inventor
Takehiro Okabayashi
丈裕 岡林
Yurio Nomura
由利夫 野村
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルブ位置を正確かつ確実に検出するバルブ
駆動装置およびそれを用いたバルブ位置検出方法を提供
する。 【解決手段】 アーマチャシャフト22のテーパ部の周
囲にリング式センサ90が設けられているので、このリ
ング式センサ90によりアーマチャ20の移動速度およ
び位置を直接検知することによってバルブ位置を正確か
つ確実に検出することができる。さらに、アッパコイル
31に電圧を印加し、リング式センサ90によりアーマ
チャ20の移動速度および位置を検知し、リング式セン
サ90が出力する検知信号に基づいてフィードバック制
御により、アッパコイル電圧印加時間補正あるいはアッ
パコイル印加電圧補正を行う。このため、バルブ吸着失
敗およびバルブ強打を防止することができる。したがっ
て、バルブ吸着が確実に行われるとともに、弁閉時の打
音の発生を確実に低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(以下、
「内燃機関」をエンジンという)の吸気弁あるいは排気
弁を電磁力により駆動するバルブ駆動装置およびそれを
用いたバルブ位置検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジンの吸気弁あるいは排
気弁を電磁力により駆動するバルブ駆動装置が知られて
いる。
【0003】このようなバルブ駆動装置においては、吸
気弁あるいは排気弁の開閉タイミングをエンジンの運転
条件に応じて吸気あるいは排気が良好に行われるように
制御することにより、エンジンの安定性向上、燃費の向
上、あるいは排気エミッションを低減することが可能で
ある。
【0004】例えばエンジンの低負荷時においては吸入
空気量が少ないため、エンジンのシリンダ内に燃焼を悪
化させる残留排気ガスが少ないことが望ましい。吸気弁
と排気弁とが同時に開いている期間(オーバーラップ期
間)において、吸気側はスロットルにより負圧であり、
排気側は正圧であるので、排ガスが吸気側に吹き返し、
燃焼が悪化したり、失火したりする場合がある。このた
め、排気弁の閉じる時期が早く、吸気弁の開く時期が遅
いことが要求される。また、吸気弁の閉じる時期を遅く
することにより、ポンピングロスを低減し、燃費を向上
することができる。したがって、アイドル運転および始
動時には、排気弁の閉じる時期が早く、吸気弁の開く時
期が遅い基本位相に制御することが望ましい。
【0005】また、エンジンの中負荷以上においてはE
GR量を制御し、ポンピングロスの低減を内部EGRに
より行い、燃費の向上と排気エミッションの低減をさせ
るため、吸気側の開弁時期を早くしたり、排気側の閉弁
時期を遅くすることが望ましい。
【0006】さらに、エンジンの全負荷においては、大
量の空気をエンジンのシリンダ内に入れる必要があるた
め、低速域においては早く吸気弁を閉じてマニホールド
への逆流を防止し、高速域においては空気の慣性を利用
して遅く吸気弁を閉じることが望ましい。また排気側
は、排気脈動を最大限利用できる位相に排気弁を制御す
ることが望ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、吸気弁あ
るいは排気弁が所望のタイミングで開閉するように制御
を行うには、吸気弁あるいは排気弁の開閉状態、すなわ
ちバルブボディの移動速度や位置を正確に検知すること
が必要である。
【0008】そこで、特開平2−173305号公報に
開示されるバルブ駆動装置においては、バルブシャフト
の所定位置に設けた電極を、バルブシャフトを支持して
いるバルブガイド側の電極で検知し、バルブシャフトの
移動量や速度を検知し、バルブ位置を検出するようにし
ている。
【0009】しかしながら、特開平2−173305号
公報に開示されるバルブ駆動装置では、バルブシャフト
およびバルブガイドに複数の電極を埋め込む必要がある
ため、構造が複雑になり、加工工数が増加し、耐久性を
向上することが困難であるという問題があった。さら
に、バルブガイドの軸受部は、フリクショントルクに微
妙な影響を与えるため、形状を複雑にするとバルブの作
動特性が変化するという問題があった。
【0010】本発明はこのような問題を解決するために
なされたものであり、バルブ位置を正確かつ確実に検出
するバルブ駆動装置およびそれを用いたバルブ位置検出
方法を提供することを目的とする。
【0011】本発明の他の目的は、簡単な構成で製造コ
ストを低減し、耐久性を向上することが可能なバルブ駆
動装置を提供することにある。本発明のさらに他の目的
は、弁閉時の打音の発生を低減するバルブ位置検出方法
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
バルブ駆動装置によると、吸気弁あるいは排気弁のバル
ブボディのステム端に当接可能ならびにステム端から離
間可能に可動子のシャフト部が設けられ、可動子の移動
速度および/または位置を検知する検知手段がシャフト
部の周囲に設けられているので、可動子の移動速度およ
び/または位置を直接検知することにより、バルブ位置
を正確かつ確実に検出することができる。さらに、小型
で簡単な構成の検知手段を内臓することにより、簡単な
構成のバルブ駆動装置が得られ、製造コストを低減する
ことができるとともに耐久性を向上することができる。
さらにまた、シャフト部はバルブボディのステム端から
離間可能であるので、バルブボディのステムおよびシャ
フト部の長さが温度差により変化することによる影響を
防止することができる。したがって、高温時の熱膨張等
により吸気弁あるいは排気弁が弁閉不可能となるのを防
止することができる。
【0013】本発明の請求項2記載のバルブ駆動装置に
よると、シャフト部は、軸方向斜めに形成され磁性体か
らなる溝部を有し、この溝部の周囲に検知手段が設けら
れているので、溝部の軸方向に異なる深さを利用するこ
とにより、バルブ位置をさらに確実に検出することがで
きる。さらに、検知手段としてリング式センサを用いる
ことにより、極めて簡単な構成のバルブ駆動装置が得ら
れ、製造コストをさらに低減することができるとともに
耐久性をさらに向上することができる。
【0014】本発明の請求項3記載のバルブ駆動装置に
よると、シャフト部は複合磁性材からなるので、溝部を
強磁性体で形成し、他の部分を非磁性体で形成すること
により、検知手段により検知される検知信号のノイズ成
分を低減することができる。したがって、バルブ位置を
さらに正確に検出することができる。さらに、溝部のみ
を簡便に強磁性体で形成することができるので、製造工
数を低減することができる。
【0015】本発明の請求項4記載のバルブ位置検出方
法によると、請求項1、2または3記載のバルブ駆動装
置を用いたバルブ位置検出方法であって、第1のコイル
部に電圧を印加し、検知手段により可動子の移動速度お
よび/または位置を検知し、検知手段が出力する検知信
号に基づいて第1のコイル部に印加する電圧をフィード
バック制御する。このため、検知手段が出力する検知信
号に基づいて、例えば第1のコイル部に印加する印加電
圧、印加時間あるいは印加タイミングをフィードバック
制御することにより、可動子の本体が第1の固定子に密
着されないバルブ吸着失敗、ならびに可動子の本体が第
1の固定子を強打するバルブ強打を防止することができ
る。したがって、バルブが確実に吸着されるとともに、
弁閉時の打音の発生を低減することができる。さらに、
高温時、バルブボディのステムおよびシャフト部の長さ
が熱膨張等により変化した場合、リング式センサが出力
する検知信号に基づいてフィードバック制御を行うこと
により、アーマチャ本体がアッパコアにソフトランディ
ングを行うことが可能となり、バルブ吸着失敗およびバ
ルブ強打を防止することができる。さらにまた、低温
時、バルブボディのステムおよびシャフト部が熱収縮し
ている場合においてもバルブ吸着失敗を確実に防止する
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
複数の実施例を図面に基づいて説明する。 (第1実施例)本発明の第1実施例によるバルブ駆動装
置を図1〜図3に示す。第1実施例のバルブ駆動装置1
00は、エンジンの吸気弁を電磁力により駆動するバル
ブ駆動装置である。
【0017】図1に示すバルブボディ1は、エンジンの
燃焼室2に燃料を供給する吸気口3を所定のタイミング
で開閉制御される。バルブボディ1は、エンジンブロッ
ク4に形成される第1のスプリング収容室40に向けて
延長して形成されるステム11により軸方向上下に移動
する。またバルブボディ1は、軸方向の移動を案内する
バルブガイド5によりエンジンブロック4に対して摺動
自在に保持されている。
【0018】第1のスプリング収容室40内には、第1
の付勢手段としての第1のスプリング41およびスプリ
ング座42が収容されている。第1のスプリング41
は、一方の端部がスプリング座42に当接し、他方の端
部が第1のスプリング収容室40の内底面43に当接し
ている。スプリング座42はバルブボディ1のステム1
1の端部に固定されているので、第1のスプリング41
はバルブボディ1を弁閉方向に付勢している。
【0019】ハウジング6は、概略円筒形状の第1のハ
ウジング61と、概略円筒形状の第2のハウジング62
とからなり、第1のスプリング収容室40を形成するエ
ンジンブロック4の内壁に嵌め込まれ固定されている。
ハウジング6内には、アーマチャ20と、シャフト63
と、第1の固定子としてのアッパコア30と、第2の固
定子としてのロアコア50と、ストッパ80と、検知手
段としてのリング式センサ90とが収容されている。
【0020】アーマチャ20は、アーマチャ本体21
と、シャフト部としてのアーマチャシャフト22とから
構成される。アーマチャ本体21は、アッパコア30と
ロアコア50との間に配設され、円板状の鉄等の磁性体
からなる。アーマチャシャフト22は、一方の端部がア
ーマチャ本体21の略中心部に嵌め込まれて接合されて
おり、他方の端部がシャフトキャップ23を介してバル
ブボディ1のステム11の端部に当接可能ならびにステ
ム11の端部から離間可能である。アーマチャシャフト
22は、複合磁性材のステンレス鋼からなり、公知の方
法により作製されている。図3に示すように、アーマチ
ャシャフト22は、溝部としてのテーパ部22aが強磁
性体であり、アーマチャ本体21側の円柱部22bとバ
ルブボディ1側の円柱部22cとが非磁性体である。テ
ーパ部22aは、軸方向斜めに形成されており、大径側
の一端が円柱部22bに接続され、小径側の他端が円柱
部22cに接続されている。テーパ部22aの周囲に
は、リング式センサ90が設けられている。
【0021】シャフト63は、一方の端部にフランジ部
64を有しており、他方の端部がアーマチャシャフト2
2の一方の端部に当接可能ならびにアーマチャシャフト
22の一方の端部から離間可能である。フランジ部64
は、後述する第2のスプリング71の他端に当接してい
る。ここで、アーマチャ20とシャフト63とは可動子
を構成している。
【0022】アッパコア30は、第1のハウジング61
に収容されており、鉄等の磁性体により形成されてい
る。アッパコア30の内部に第1のコイル部としてのア
ッパコイル31が巻回されている。図2に示すように、
アッパコイル31はコイル駆動手段110に電気的に接
続されている。コイル駆動手段110からアッパコイル
31に通電されると、アッパコイル31は、アーマチャ
本体21を吸引してアーマチャシャフト22がバルブボ
ディ1のステム11の端部から離間する方向にアーマチ
ャ20およびシャフト63を移動させる電磁力を発生す
る。
【0023】ロアコア50は、第2のハウジング62に
収容されており、アーマチャ本体21を挟んでアッパコ
ア30に対向して配設されている。ロアコア50は鉄等
の磁性体により形成されている。ロアコア50の内部に
第2のコイル部としてのロアコイル51が巻回されてい
る。図2に示すように、ロアコイル51はコイル駆動手
段110に電気的に接続されている。コイル駆動手段1
10からロアコイル51に通電されると、ロアコイル5
1は、アーマチャ本体21を吸引してアーマチャシャフ
ト22がバルブボディ1のステム11の端部に当接する
方向にアーマチャ20およびシャフト63を移動させる
電磁力を発生する。アッパコア30とロアコア50との
間にはストッパ80が配設されており、ストッパ80の
厚みにより、アーマチャ20の移動量が規制される。
【0024】リング式センサ90は、図3に示すよう
に、アーマチャシャフト22のテーパ部22aの周囲に
配設されており、コイル部91と磁気シールド部92と
から構成される。リング式センサ90は、図2に示すよ
うに、マイクロコンピュータを備えた制御手段120に
電気的に接続されている。リング式センサ90は、コイ
ル部91に通電されたときテーパ部22aに発生する渦
電流を感知し、この渦電流に変化が生じたとき渦電流の
変化に応じた電圧変化を制御手段120に出力する。リ
ング式センサ90のコイル部91に通電されると、テー
パ部22aは、大径側、すなわちコイル部91との距離
が小さいほど発生する渦電流が大きくなり、リング式セ
ンサ90の出力電圧は小さくなる。このため、リング式
センサ90は、コイル部91とテーパ部22aとの距離
に応じて出力電圧が変化する。したがって、リング式セ
ンサ90は、アーマチャ20の移動速度および位置を検
知することが可能な構成となっている。
【0025】図1に示すように、ハウジング6の反エン
ジンブロック側の端部にはスプリングキャップ7が嵌め
込まれ固定されている。スプリングキャップ7は有底筒
形状であって、スプリングキャップ7の内壁は第2のス
プリング収容室70を形成している。第2のスプリング
収容室70内には、第2の付勢手段としての第2のスプ
リング71およびシャフト63のフランジ部64が収容
されている。第2のスプリング71は、アーマチャ本体
21を挟んで第1のスプリング41に対向して配設され
ている。第2のスプリング71は、一方の端部がスプリ
ングキャップ7の内底面72に当接し、他方の端部がフ
ランジ部64に当接している。したがって、第2のスプ
リング71は、シャフト63がアーマチャシャフト22
に当接するとともに、アーマチャシャフト22がバルブ
ボディ1のステム11の端部に当接する方向にシャフト
63を付勢することにより、バルブボディ1を弁開方向
に付勢している。
【0026】上記の構成のバルブ駆動装置100におい
て、アッパコイル31およびロアコイル51に無通電
時、アーマチャ本体21がアッパコア30とロアコア5
0との略中間位置になるように、第1のスプリング41
および第2のスプリング71のセット荷重が調整されて
いる。このとき、バルブボディ1は、図1に示すように
半開きの状態にある。そして、エンジン動作中はアッパ
コイル31とロアコイル51とがコイル駆動手段110
により交互に通電されて弁閉状態と弁開状態とを繰返
す。
【0027】次に、バルブ駆動装置100を用いたバル
ブ位置検出方法について、図2および図4〜図8を用い
て説明する。 (1) 例えば図2に示す制御手段120からコイル駆動手
段110に通電指令が出され、コイル駆動手段110か
らロアコイル51に駆動電圧が印加されたとすると、図
4(A)に示すように、アーマチャ本体21はロアコア
50に密着保持され、弁開状態となる。このとき、第1
のスプリング41の付勢力をFs1とし、第2のスプリン
グ71の付勢力をFs2とし、アッパコイル31の通電に
よる吸引力をFe1とし、ロアコイル51の通電による吸
引力をFe2とすると、Fs2+Fe2>Fs1の関係が成立
つ。
【0028】(2) 次に、図2に示す制御手段120がコ
イル駆動手段110への通電指令を一旦止め、ロアコイ
ル51が無通電となる。その後、制御手段120からコ
イル駆動手段110に再び通電指令が出され、図5に示
すステップS11において、コイル駆動手段110から
アッパコイル31に駆動電圧が印加される。このとき、
第1のスプリング41は押縮められており、さらに、ア
ッパコイル31は駆動電圧が印加されているので、Fe2
+Fs1>Fs2の関係が成立つ。
【0029】(3) バルブボディ1、アーマチャ20およ
びシャフト63は図4(A)に示す状態から上方に移動
するので、図5に示すステップS12において、アーマ
チャ20の移動速度および位置を図2に示すリング式セ
ンサ90により検知する。そして、図4(B)に示すよ
うに、バルブボディ1がエンジンブロック4のシート部
に着座して弁閉状態となる。このとき、図5に示すステ
ップS13において、バルブ着座速度vを検知し、予め
決定されている所定の速度v1およびv2と比較する。こ
こで、v1<v2の関係がある。そして、 v1≦v≦v2 のとき、アーマチャシャフト22がバルブボディ1のス
テム11の端部から離間し、Fs1=0となる。このと
き、図6に示すように、アーマチャ20およびシャフト
63はリフト量Laにおいて移動速度がゼロとなるとこ
ろがある。そして、アーマチャ本体21は、アッパコイ
ル31に吸引され、図6に示すリフト量Lbにおいて、
図4(C)に示すように、アッパコア30に密着保持さ
れる。その後、シャフト63は慣性力によりしばらくの
間振動する。図4(C)において、アーマチャシャフト
22のバルブボディ1側の端部と、バルブボディ1のス
テム11の端部との間の距離、いわゆるバルブクリアラ
ンスをdとすると、d=Lb−Laが成立つ。
【0030】また、 v≦v1 のとき、図7に示すように、アーマチャ本体21がアッ
パコア30に密着保持されない、いわゆるバルブ吸着失
敗の状態となる恐れがある。そこで、図5に示すステッ
プS14において、コイル駆動手段110からアッパコ
イル31に印加される駆動電圧の印加時間を大きくする
アッパコイル電圧印加時間補正、あるいはコイル駆動手
段110からアッパコイル31に印加される駆動電圧を
大きくするアッパコイル印加電圧補正を行う。そして、
アーマチャ本体21は、アッパコイル31に吸引されて
アッパコア30に密着することが可能となる。
【0031】さらに、 v≧v2 のとき、図8に示すように、アーマチャ本体21がアッ
パコア30を強打する、いわゆるバルブ強打の状態とな
る恐れがある。そこで、図5に示すステップS14にお
いて、コイル駆動手段110からアッパコイル31に印
加される駆動電圧の印加時間を小さくするアッパコイル
電圧印加時間補正、あるいはコイル駆動手段110から
アッパコイル31に印加される駆動電圧を小さくするア
ッパコイル印加電圧補正を行う。そして、アーマチャ本
体21は、アッパコア30にソフトランディングを行う
ことが可能となる。なお、図6、図7および図8におい
て、コイル駆動手段110からアッパコイル31に印加
される駆動電圧は、印加電圧が等しく印加時間が異なる
ものとした。
【0032】次に、図2に示す第1実施例のリング式セ
ンサ90をバルブボディ1のステム11の周囲に設けた
比較例1を図10に示す。また、図2に示す第1実施例
のリング式センサ90をシャフト63の周囲に設けた比
較例2を図11に示す。なお、図10および図11にお
いて、図2に示す第1実施例と同一構成部分に同一符号
を付す。
【0033】図10に示す比較例1においては、リング
式センサ190がバルブボディ1のステム11の周囲に
設けられているので、リング式センサ190によりバル
ブボディ1の移動速度および位置を検知する。このた
め、バルブボディ1がエンジンブロックのシート部に着
座した後のアーマチャ20の挙動を把握することができ
ない。したがって、バルブ吸着失敗およびバルブ強打を
防止することができない。
【0034】また、図11に示す比較例2においては、
リング式センサ290がシャフト63の周囲に設けられ
ているので、リング式センサ290によりシャフト63
の移動速度および位置を検知する。シャフト63は、ア
ーマチャ本体21がアッパコア30に密着保持された
後、慣性力によりしばらくの間振動する。このため、リ
ング式センサ290が出力する検知信号はオーバーシュ
ートし、アーマチャ本体21がアッパコア30に密着す
るときの位置を正確に把握することができない。したが
って、バルブ位置を正確に検出することができない。
【0035】一方、第1実施例においては、アーマチャ
シャフト22の軸方向斜めに強磁性体からなるテーパ部
22aが形成され、テーパ部22aの周囲にリング式セ
ンサ90が設けられているので、このリング式センサ9
0によりアーマチャ20の移動速度および位置を直接検
知することによってバルブ位置を正確かつ確実に検出す
ることができる。
【0036】さらに第1実施例においては、アッパコイ
ル31に電圧を印加し、リング式センサ90によりアー
マチャ20の移動速度および位置を検知し、リング式セ
ンサ90が出力する検知信号に基づいてフィードバック
制御により、アッパコイル31に印加する電圧の印加時
間を変えるアッパコイル電圧印加時間補正、あるいはア
ッパコイル31に印加する電圧の大きさを変えるアッパ
コイル印加電圧補正を行う。このため、アーマチャ本体
21がアッパコア30に密着されないバルブ吸着失敗、
ならびにアーマチャ本体21がアッパコア30を強打す
るバルブ強打を防止することができる。したがって、バ
ルブ吸着が確実に行われるとともに、弁閉時の打音の発
生を確実に低減することができる。
【0037】さらにまた、第1実施例においては、リン
グ式センサ90を用いることにより、極めて簡単な構成
のバルブ駆動装置100が得られ、製造コストを低減す
ることができるとともに耐久性を向上することができ
る。
【0038】さらにまた、第1実施例においては、アー
マチャシャフト22はバルブボディ1のステム11の端
部から離間可能であるので、ステム11およびアーマチ
ャシャフト22の長さの温度差による影響を防止するこ
とができる。したがって、高温時の熱膨張により吸気弁
が弁閉不可能となるのを防止することができる。
【0039】(第2実施例)本発明の第2実施例による
バルブ位置検出方法を図9を用いて説明する。図9に示
す第2実施例は、図4(C)に示す第1実施例のバルブ
ボディ1のステム11およびアーマチャシャフト22の
長さが熱膨張等により変化し、バルブクリアランスdが
変化した場合におけるバルブ位置検出方法であって、第
2実施例のバルブ駆動装置は、図1に示す第1実施例の
バルブ駆動装置100と同一構成であるので、説明を省
略する。また、図5に示す第1実施例のバルブ位置検出
方法と同一工程に同一ステップ符号を付す。
【0040】図9に示すステップS11において、コイ
ル駆動手段からアッパコイルに駆動電圧が印加され、ス
テップS12において、アーマチャの移動速度および位
置をリング式センサにより検知する。そして、ステップ
S23において、アーマチャ本体がアッパコアに吸引さ
れ密着したときのテーパ部の位置、すなわちアーマチャ
キャッチ位置Lを検知し、予め決定されている所定の位
置L1およびL2と比較する。ここで、L1<L2の関係が
ある。そして、 L1≦L≦L2 のとき、アーマチャ本体は、アッパコアにソフトランデ
ィングを行う。
【0041】また、 L≦L1 のとき、アーマチャ本体がアッパコアに密着保持されな
い、いわゆるバルブ吸着失敗の状態となる恐れがある。
そこで、図9に示すステップS14において、コイル駆
動手段からアッパコイルに印加される駆動電圧の印加時
間を大きくするアッパコイル電圧印加時間補正、あるい
はコイル駆動手段からアッパコイルに印加される駆動電
圧を大きくするアッパコイル印加電圧補正を行う。そし
て、アーマチャ本体は、アッパコイルに吸引されてアッ
パコアに密着することが可能となる。
【0042】さらに、 L≧L2 のとき、アーマチャ本体がアッパコアを強打する、いわ
ゆるバルブ強打の状態となる恐れがある。そこで、図9
に示すステップS14において、コイル駆動手段からア
ッパコイルに印加される駆動電圧の印加時間を小さくす
るアッパコイル電圧印加時間補正、あるいはコイル駆動
手段からアッパコイルに印加される駆動電圧を小さくす
るアッパコイル印加電圧補正を行う。そして、アーマチ
ャ本体は、アッパコアにソフトランディングを行うこと
が可能となる。
【0043】さらにまた、低温時、バルブボディのステ
ムおよびシャフト部が熱収縮した場合、上記のと同様
のフィードバック制御を行うことにより、バルブ吸着の
失敗を確実に防止することができる。
【0044】第2実施例においては、熱膨張等によりバ
ルブクリアランスが変化した場合、リング式センサが出
力する検知信号に基づいてアッパコイルに印加する電圧
をフィードバック制御することにより、アーマチャ本体
がアッパコアにソフトランディングを行うことが可能と
なる。したがって、バルブ吸着失敗およびバルブ強打を
確実に防止することができる。
【0045】以上説明した本発明の複数の実施例では、
リング式センサが出力する検知信号に基づいてアッパコ
イル電圧印加時間補正あるいはアッパコイル印加電圧補
正を行うバルブ位置検出方法について説明したが、本発
明においては、リング式センサが出力する検知信号に基
づいて、アッパコイルに印加する電圧の印加タイミング
を変えるアッパコイル電圧印加タイミング補正を行うこ
とも可能である。さらに、アッパコイル電圧印加時間補
正、アッパコイル印加電圧補正ならびにアッパコイル電
圧印加タイミング補正を任意に組合せてアッパコイルに
印加する電圧をフィードバック制御することにより、バ
ルブ吸着失敗およびバルブ強打をさらに確実に防止する
ことができる。
【0046】上記複数の実施例では、吸気弁を電磁力に
より駆動するバルブ駆動装置に本発明を適用したが、排
気弁を電磁力により駆動するバルブ駆動装置に適用可能
であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるバルブ駆動装置を示
す縦断面図である。
【図2】本発明の第1実施例によるバルブ駆動装置を示
すブロック図である。
【図3】図2のIII部分拡大図である。
【図4】(A)、(B)および(C)は、本発明の第1
実施例によるバルブ駆動装置の作動を説明するための図
である。
【図5】本発明の第1実施例のバルブ位置検出方法を説
明するためのフロー図である。
【図6】本発明の第1実施例のバルブ位置検出方法を説
明するための特性図である。
【図7】本発明の第1実施例のバルブ位置検出方法を説
明するための特性図である。
【図8】本発明の第1実施例のバルブ位置検出方法を説
明するための特性図である。
【図9】本発明の第2実施例のバルブ位置検出方法を説
明するためのフロー図である。
【図10】比較例1のバルブ駆動装置を示すブロック図
である。
【図11】比較例2のバルブ駆動装置を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 バルブボディ 4 エンジンブロック 6 ハウジング 11 ステム 20 アーマチャ(可動子) 21 アーマチャ本体 22 アーマチャシャフト(シャフト部) 22a テーパ部(溝部) 30 アッパコア(第1の固定子) 31 アッパコイル(第1のコイル部) 41 第1のスプリング(第1の付勢手段) 50 ロアコア(第2の固定子) 51 ロアコイル(第2のコイル部) 63 シャフト(可動子) 71 第2のスプリング(第2の付勢手段) 90 リング式センサ(検知手段) 100 バルブ駆動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G092 AA11 DA07 DG02 DG09 FA06 FA12 FA13 FA14 FA50 HA13X HA13Z 3H065 AA01 BA01 BA04 BB16 BC13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸気弁あるいは排気弁のバル
    ブボディのステム端に当接可能ならびに前記ステム端か
    ら離間可能に設けられるシャフト部、および磁性体から
    なる本体を有する可動子と、 前記本体を吸引して前記シャフト部が前記ステム端から
    離間する方向に前記可動子を移動させる電磁力を発生す
    る第1のコイル部を有する第1の固定子と、 前記本体を挟んで前記第1の固定子に対向して配設さ
    れ、前記本体を吸引して前記シャフト部が前記ステム端
    に当接する方向に前記可動子を移動させる電磁力を発生
    する第2のコイル部を有する第2の固定子と、 前記バルブボディを弁閉方向に付勢する第1の付勢手段
    と、 前記本体を挟んで前記第1の付勢手段に対向して配設さ
    れ、前記シャフト部が前記ステム端に当接する方向に前
    記可動子を付勢することにより、前記バルブボディを弁
    開方向に付勢する第2の付勢手段と、 前記シャフト部の周囲に設けられ、前記可動子の移動速
    度および/または位置を検知する検知手段と、 を備えることを特徴とするバルブ駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記シャフト部は、軸方向斜めに形成さ
    れ磁性体からなる溝部を有し、前記検知手段は、前記溝
    部の周囲に設けられていることを特徴とする請求項1記
    載のバルブ駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記シャフト部は、複合磁性材からなる
    ことを特徴とする請求項2記載のバルブ駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載のバルブ駆動
    装置を用いたバルブ位置検出方法であって、 前記第1のコイル部に電圧を印加する工程と、 前記検知手段により前記可動子の移動速度および/また
    は位置を検知する工程と、 前記検知手段が出力する検知信号に基づいて前記第1の
    コイル部に印加する電圧をフィードバック制御する工程
    と、 を含むことを特徴とするバルブ位置検出方法。
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