JP2000128655A - セラミック体と金属体の接合構造、セラミック体と金属体の接合方法、およびこれを用いたセラミックヒ−タ - Google Patents

セラミック体と金属体の接合構造、セラミック体と金属体の接合方法、およびこれを用いたセラミックヒ−タ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】セラミック体と金属体の接合構造において、セ
ラミック体と金属体間の熱膨張差により生じる残留応力
がロウ材中あるいはセラミック表面に働き、接合体の接
合強度の低下やセラミックの割れにより接合強度が低下
するという問題があった。 【解決手段】セラミック体と金属体の接合構造におい
て、両者を接合するロウ材中に無機粉末を分散させるて
無機粉末付近のロウ材が滑り変形しやすいようにするこ
とにより、セラミック体と金属体の熱膨張差を緩和し、
接合部付近のセラミックへのクラック発生を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、セラミック体と金
属体をロウ材を介して接合した接合構造およびこれを用
いたセラミックヒ−タに関するものである。
【0002】
【従来の技術】セラミックヒ−タにおいてセラミック体
の端部に金属リ−ドを接合することが行なわれている。
このような場合に、セラミック体と金属体を接合するに
は、セラミック表面をMo−Mn法でメタライズ(金属
化)し、さらにNiメッキを施したのち、銀ロウ材で金
属とロウ接する方法や、Ti、Zr、V等の金属化合物
層をセラミック−金属界面に形成して層間の密着性を改
善した活性金属法などが広く一般的に利用されている。
【0003】しかし、先のMo−Mn法はアルミナ等の
酸化物系セラミックには広く採用されているが、窒化珪
素セラミック等の非酸化物系セラミックへの適用は困難
である。また、活性金属法はメタライズとロウ接とを同
時に行うために、銀ロウ中に活性金属であるTiを含有
させたAg- Cu- Ti系、Ag−Cu- In- Ti系
などのロウ材を使用してセラミックと直接反応させて接
合するなど改善が見られるが、十分な強度を有し、耐酸
化性、耐熱性に優れた接合体は得られていないのが現状
である。
【0004】通常セラミック体と金属体を加熱接合する
場合、両者の熱膨張差により冷却過程で接合部の付近に
残留応力が働き、接合体の接合強度の低下やセラミック
スに割れ等が発生する。この残留応力を低減するため両
者の間にMo、W、Fe−Ni−Co合金等の低熱膨張
金属を挿入して接合したり、Ni、銅、アルミニウム等
の軟質金属板を挟み込んで接合するようにしている。
【0005】これらの軟質金属のなかで銅は耐力が低い
ため応力がかかる接合体に使用すると銅の部分が変形し
てしまう。アルミニウムも同様であり、さらに融点が低
いために高温で使用する接合体には使用できない。Ni
は耐力があり、耐酸化性、耐熱性の面で優れた特性を持
っているので、セラミック体と金属体の接合用の緩衝材
として適しているが、熱膨張の小さい高純度の窒化物系
セラミックと、接合される金属の間に単純にNi板を挿
入しても両者(Ni板とセラミック)の熱膨張差により
冷却過程での残留応力が大きくなり、セラミックに割れ
が発生し高い接合強度を有する接合体は得られない。
【0006】前述したように活性金属法による方法で
は、Ag−Cu系のロウ材中に活性金属としてTiを使
用したものが多い。ここで、このAg−Cu−Ti系ロ
ウ材と窒化物系セラミック(ここでは窒化珪素セラミッ
ク)と金属板の3種類の物質の接合を例にその接合メカ
ニズムと実際の問題点について考えてみる。
【0007】図3(a)に示すようにたとえばAg−C
u−Ti系のようなロウ材層3を用いてセラミック体4
と金属体1を活性金属法で接合する場合、窒化珪素等の
セラミック体4とロウ材層3との界面にはTiN及びT
5 Si3 の反応層が生成され、この層の形成によりロ
ウ材層3と接していたセラミック体4の表面はメタライ
ズ(金属化)されるものと考えられる。
【0008】このTiN及びTi5 Si3 の反応層の上
にAg−Cu合金のロウ材層3が形成され、さらにこの
ロウ材層3と金属体1とがロウ付けされることにより3
種類の物質の接合体が得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の接合構
造において加熱接合される金属体1とセラミック体4と
の熱膨張の差が大きいと冷却過程で接合部付近に残留応
力が発生する。この場合に、接合される金属体1がNi
板であっても、窒化珪素セラミックとNi板の熱膨張の
差で生じる残留応力がロウ材層3の中あるいはセラミッ
クス体4の表面に働き、接合体の接合強度の低下やセラ
ミックの割れが問題となる。
【0010】また、上記問題を防止するために、一般的
に緩衝層として使用される軟質金属(たとえば銅など)
は耐熱性や耐食性に問題があり十分に満足できる緩衝
材、緩衝層とはならない。
【0011】そのために、例えばセラミックヒータのリ
ード接続部について、信頼性の高い接合ができないとい
う問題点があった。
【0012】本発明は、セラミック体と金属体との接合
を高強度でかつ安定したものとするために必要な緩衝層
の形成方法およびその緩衝層を有する金属とセラミック
の接合を可能にし、接合の信頼性の高いセラミック体と
金属体の接合構造を提供する点にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、セラミッ
ク体と金属体の接合構造において、両者を接合するロウ
材中に炭素粒子等のロウ材に対する濡れ角50°以上、
融点1200℃以上の無機粉末を分散させることによっ
て無機粉末付近のロウ材が滑り変形しやすいようにする
ことにより、セラミック体と金属体の熱膨張差を緩和
し、接合部付近のセラミック体へのクラック発生を防止
できることを見出した。
【0014】
【作用】セラミック体と金属体をロウ付けした構造にお
いては、前述のように、セラミック体と金属体の熱膨張
率の差による熱応力が破壊の原因となる。本発明のよう
に、セラミック体と金属体を接合するロウ材の部分に、
ロウ材に対して濡れ角が50°以上であり融点が120
0℃以上である無機粉末、たとえば炭素粒子を介在させ
ると、前記熱応力をロウ材とロウ材中に分散している炭
素粒子の界面の滑りないしは変形により熱応力を吸収で
きるので、セラミック体の接合部に発生するクラックを
防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1(a)を用いて、本発明のセ
ラミック体と金属体の接合構造を説明する。
【0016】まず、セラミック体4上に無機粉末を含ま
ないロウ材層3を形成する。その後、ロウ材との濡れ角
が50°以上であり融点が1200℃以上である無機粉
末を分散させたロウ材層2を重ね、さらにその上に、金
属体1を重ねて、例えば超音波接合を用いて接合して、
本発明のセラミック体と金属体の接合体を得ることがで
きる。
【0017】また、他の実施形態として、無機粉末を分
散させたロウ材層2と金属体1との間に、さらに無機粉
末を含まないロウ材層3を介在させることもできる。
【0018】そして、この無機粉末を分散させたロウ材
層2として、ロウ材との濡れ角が50°以上であり融点
が1200℃以上である無機粉末を分散させたものを用
いることにより、熱膨張差による応力を緩和することが
できる。
【0019】ロウ材との濡れ角が50°以上の無機粉末
とした理由は、もし濡れ角が50°未満であると無機粉
末と無機粉末を分散させたロウ材層2が強固に密着する
ため、無機粉末とロウ材間の剥離に起因する滑りによ
り、熱膨張差による応力の緩和が期待できなくなるから
である。
【0020】また、無機粉末の融点を1200℃以上と
するのは、1200℃未満では無機粉末同志の焼結もし
くは溶融により無機粉末とロウ材2間の構造が複雑にな
り層間の滑りを期待できなくなるからである。
【0021】なお、無機粉末の形状としては、球形より
鱗片状もしくは板状である事が好ましい。これは無機粉
末とロウ材2は濡れが悪いので、外部から応力がかかる
と両者の界面が剥離するため、界面でロウ材が滑り変形
することにより応力を緩和できるものである。鱗片状も
しくは板状であれば、ロウ材層形成時にこれらが配向し
やすく、層状に応力緩和層が形成されるので応力を緩和
しやすくなるからである。
【0022】また無機粉末の平均粒径は、2〜100μ
mである事が好ましい。2μm未満では、無機粉末同士
が凝集しやすく、このため期待通りの応力緩和効果が得
られない。また、後述するように無機粉末表面にメッキ
を形成する際、粒径2μm未満では比表面積が大きくな
るので、メッキ液の消費量が大きくなるので好ましくな
い。そして、無機粉末の粒径が100μm以上では、熱
サイクルによりロウ材中にクラックが発生して好ましく
ない。
【0023】無機粉末の添加量については、10〜40
体積%とすることが好ましい。無機粉末の添加量を10
体積%未満にすると、添加による応力緩和効果が不十分
であり4点曲げによる強度が低下し破壊源がロウ材端面
のクラックとなり好ましくない。また、添加量を40体
積%以上にすると、ロウ材自体の強度が劣化して、4点
曲げによる破壊源がロウ材内部となり、強度が低下す
る。
【0024】このような無機粉末としては、炭素、窒化
ホウ素、マイカ等の粉末、あるいは炭化珪素、窒化珪
素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化シリコ
ン、酸化マグネシウム、炭化タングステン等のセラミッ
クス粉末が使用可能であるが、特に炭素が好適である。
【0025】また、無機粉末を分散させたロウ材層2の
マトリックス成分としては、Ag−Cu、Ag−Cu−
In、Au−Cu等を主成分としたロウ材を用いること
が可能である。
【0026】そして、無機粉末として炭素粒子を分散さ
せる場合は、炭素粒子表面にNi等のメッキを施すと、
ロウ材と炭素粒子混合粉焼結時の焼結状態を改善でき
る。以下、Niメッキの形成方法を説明する。まず、炭
素粒子を水中に分散させた懸濁液を作製し、前記懸濁液
中に適量のPd系の活性剤を滴下して炭素粒子表面を活
性化処理する。この懸濁液を濾紙を用いて濾過したの
ち、蒸留水で十分洗浄して余分な活性液を除去し、蒸留
水中に再度分散させて前記炭素粒子の懸濁液を再度作製
する。その後、液温を適正温度に保持したNiメッキ液
中に前記懸濁液を徐々に投入して、表面にNiメッキを
施した炭素粒子を得ることができる。
【0027】ここで、さらに図2を用いて、本発明によ
るセラミックヒータの例を説明する。このセラミックヒ
ータは、無機導電材からなる発熱体およびリード部を内
蔵したセラミック体4の電極取出用の端子部上7にAg
−Cu−Tiを主成分とした無機粉末を含まないロウ材
層3が形成され、その上に炭素粉末20体積%とAg−
Cu合金粉末80体積%からなる、無機粉末を分散させ
たロウ材層2が形成され、さらにその上にNiリード線
6を接合した応力緩和層8が形成されたセラミックヒー
タである。
【0028】この場合も、無機粉末を分散させたロウ材
層2を備えたことにより、熱膨張差による応力を緩和す
ることができる。
【0029】なお、本発明において、無機粉末とロウ材
の濡れ角は、以下のようにして評価する。板状に加工し
表面を平面研削した無機粉末焼結体上に、成形圧1to
n/cm2 で成形し5mmφ×5mmに加工したロウ材
を載せた後、10-3torr以下の真空炉中でロウ材の融点
以上の温度で熱処理してロウ材を溶融させ、ロウ材の形
状を真横から観察し、無機粉末焼結体とロウ材の接触部
分の角度を測定する。
【0030】ロウ材と良く濡れる材料をロウ材中に入れ
ても、溶融時に完全に一体化してしまい応力緩和効果が
期待できないことから、少なくとも、ロウ材との濡れ角
が50°以上の材料を用いるのが好ましい。
【0031】無機粉末の粒径および体積分率は、セラミ
ックスと金属の接合部分を直角にダイヤモンドカッター
を用いて切断し、切断面の100〜2000倍のSEM
(電子顕微鏡写真)から測定する。体積分率は、画像解
析装置を用いて評価する。それぞれ5回測定し、その平
均値をとる。
【0032】
【実施例】実施例1 図1(c)を用いて本発明の実施例を説明する。まず、
平均粒径2μmの炭素粉末の表面に、厚み0.2μmの
Niメッキを施す。その後、前記炭素粉末20体積%
と、Au−Cu−Ti合金粉末80体積%とを混合し、
適量のバインダーを加えた後1ton/cm2 でプレス
成形し、900〜1000℃で予備焼結させたロウ材の
焼結体を得る。これが、無機粉末を分散させたロウ材層
2となる。
【0033】次に、接合面を#320番の砥石で研磨し
た円柱状窒化珪素からなるセラミック体4と、相手材の
Niからなる金属体1のそれぞれの接合面に、Ag−C
u−Ti系のロウ材を塗布した後、10-3torr以下の真
空炉中で無機粉末を含まないロウ材層3’を形成する。
前記円柱状窒化珪素からなるセラミック体4の表面の無
機粉末を含まないロウ材層3上に、前記無機粉末を分散
させたロウ材の焼結体と金属体1を重ねて、10-3torr
以下の真空炉中で熱処理してこれらを接合する。
【0034】その結果、窒化珪素セラミック表面にロウ
接した前述の無機粉末を分散したロウ材層2は、光沢の
ない銀色ないしは灰黒色を呈した。このように無機粉末
を分散したロウ材層2の両側に無機粉末を含まないロウ
材層3’を設けた後、加熱ロウ付けすることにより、緩
衝材を間に挟んだ構造のセラミック体と金属体の接合体
が得られる。
【0035】この方法で接合した円柱状の金属体とセラ
ミック体の接合体に対し、接合面に対して平行に4点曲
げ応力を印加して、破断強度を測定した。強度として
は、5個のデータを平均したものを用いた。本発明の試
料は、4点曲げ試験強度で380MPaと高い接合強度
が得られた。この時の破断は、セラミックス界面のメタ
ライズ層を一部含む炭素粒子を含有する金属層内部で起
きた。
【0036】比較のため無機粉末を含まないロウ材層で
接合した金属体とセラミック体の接合体を作成し4点曲
げ強度を測定した。図3(b)に示したように、セラミ
ック体4上に無機粉末を含まないロウ材層3を形成し、
その上に金属体1を重ねて真空中で熱処理してこれらを
接合することにより測定用サンプルを準備した。4点曲
げ強度測定後のサンプルの破壊面を観察したところ、一
部接合界面を含むセラミック内部で破断し、その強度は
210MPaと低いものであった。
【0037】実施例2 本発明の他の実施例を図1(b)を用いて説明する。図
1(b)に示すように円柱状の窒化珪素(Si3 4
セラミック体4と円柱状のNiからなる金属体1を接合
する場合である。まず、平均粒径5μmの鱗片状炭素粉
末の表面に、不図示のNiメッキを施し、さらに、前記
炭素粒子を水素ガスを含む還元雰囲気中1000℃で熱
処理する。その後、前記炭素粉末20体積%と、Ag−
Cu−Ti合金粉末80体積%とを混合し、適量のバイ
ンダーを加えた後1ton/cm2 でプレス成形し、7
00〜800℃で予備焼結させたロウ材層の焼結体を得
る。これが無機粉末を分散させたロウ材層2となる。
【0038】この時、前述のロウ材層2の焼結体の気孔
率は、10%以下にする。気孔率を10%以下にするの
は10%を越えるとロウ材層自身の強度が低くなりロウ
材層部分から破壊する可能性があるからである。
【0039】次に、接合面を#320番の砥石で研磨し
た円柱状窒化珪素からなるセラミック体4に、Ag−C
uを主成分としたロウ材を塗布した後、10-3torr以下
の真空炉中700〜900℃で熱処理し、無機粉末を含
まないロウ材層3を形成する。前記無機粉末を含まない
ロウ材層3の表面に、前記無機粉末を分散させたロウ材
層2と金属体1を重ねて超音波接合により両者を接合す
る。
【0040】このサンプルの4点曲げ強度を測定したと
ころ、380MPaと高い接合強度が得られた。
【0041】実施例3 図2に示したセラミックヒータの製造方法を説明する。
無機導電材からなる発熱体およびリード部を内蔵したセ
ラミック体4の電極取出用の端子部上7にAg−Cu−
Tiを主成分とするロウ材を塗布し、10-3torr以下の
真空中900〜1000℃で熱処理して無機粉末を含ま
ないロウ材層3を形成する。その後、炭素粉末20体積
%と、Ag−Cu合金粉末80体積%とを混合、適量の
バインダーを加えた後1ton/cm2 で所定の形状に
プレス成形し、850〜950℃で予備焼結させたロウ
材の焼結体を得る。これが無機粉末を分散させたロウ材
層2となる。前記無機粉末を含まないロウ材層3上に無
機粉末を分散させたロウ材層2およびNiリード線6を
固定した応力緩和層8を重ねて、超音波接合によりこれ
らを一体化して完成したセラミックヒータを得た。
【0042】実施例4 ここで、図1(b)に示すテストサンプルを、無機粉末
の粒径を1〜130μm間、また体積分率を4〜50%
間で変量したサンプルを作製して、各条件のサンプルに
ついて、4点曲げ強度を測定しその破壊モードを確認し
た。その結果を、表1に示した。無機粉末として鱗片状
炭素粒子であるグラファイトを用いて、粒径と体積分率
を変量して作製したサンプルの評価結果を表1に示し
た。本発明の範囲内であるサンプル2、3、5、6、
7、8、10、11、12は、4点曲げ強度が350M
Pa以上と高い値を示しているが、サンプル1に示した
ようにグラファイトの粒径が1μm程度と小さくなる
と、4点曲げ強度が205MPa程度と低くなる。逆に
グラファイトの粒径が100μmより大きくなるとロウ
材層内部で破壊し、4点曲げ強度が200MPaと低下
してしまう。また、グラファイトの体積分率が10%よ
り低いサンプル4は、磁器内部にクラックが発生し、4
点曲げ強度が190MPa程度と低くなる。逆にグラフ
ァイトの体積分率が40%より多いサンプル9は、メタ
ライズ層内部で破壊し、4点曲げ強度は190MPaと
低くなる。
【0043】無機粉末の例としては、実施例に示した炭
素粒子以外に、窒化ホウ素粉末、マイカ等の鱗片状粉末
や炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、酸化アルミ
ニウム、酸化シリコン、酸化マグネシウム等のセラミッ
クス粉末が使用可能である。無機粉末としては、ロウ材
と反応し難い、できれば鱗片状のものを用いる方が好ま
しい。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、セラミックスと金属の
接合に際して、両者の間に挟まれるロウ材中に無機粉末
を分散させることにより、無機粉末表面においてロウ材
の滑りもしくは変形により、セラミックス、金属、ロウ
材間の熱膨張差を緩和することにより、セラミックスに
発生するクラックの発生を防止し、信頼性の高い接合を
行うことを可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のセラミック体と金属体の接合
構造の断面構造図、(b)(c)は4点曲げ強度測定サ
ンプルを示す図である。
【図2】本発明のセラミックヒ−タのリ−ド接合部の拡
大図である。
【図3】(a)は従来のセラミック体と金属体の接合構
造の断面図、(b)は4点曲げ強度測定サンプルを示し
た図である。
【符号の説明】
1:金属体 2:無機粉末を分散させたロウ材層 3:無機粉末を含まないロウ材層 4:セラミック体 6:Niリード線 7:リード取出部 8:応力緩衝層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 33/00 310 B23K 33/00 310A

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック体と金属体をロウ材を介して接
    合した接合構造において、上記ロウ材中に、該ロウ材の
    濡れ角が50°以上であり、かつ融点が1200℃以上
    である無機粉末が分散していることを特徴とするセラミ
    ック体と金属体の接合構造。
  2. 【請求項2】前記無機粉末形状が、鱗片状、もしくは板
    状であり、且つその平均粒径が2〜100μmである事
    を特徴とする請求項1記載のセラミック体と金属体の接
    合構造。
  3. 【請求項3】前記無機粉末の含有量が10〜40体積%
    であることを特徴とする請求項1記載のセラミック体と
    金属体の接合構造。
  4. 【請求項4】上記無機粉末が炭素粒子である事を特徴と
    する請求項1及至3記載のセラミック体と金属体の接合
    構造。
  5. 【請求項5】セラミック体表面に無機粉末を含まないロ
    ウ材層を形成した後、この上に、ロウ材の濡れ角が50
    °以上であり、且つ融点が1200℃以上である無機粉
    末を分散させたロウ材層を形成し、更にその上に金属体
    を重ねて超音波接合もしくは熱処理を施す工程からなる
    セラミック体と金属体の接合方法。
  6. 【請求項6】上記無機粉末が炭素粒子であり、その表面
    にNiメッキを施してロウ材粉末中に分散させたことを
    特徴とする請求項5記載のセラミック体と金属体の接合
    方法。
  7. 【請求項7】発熱体を備えたセラミック体に金属リ−ド
    を接合してなるセラミックヒ−タにおいて、請求項1〜
    4記載の接合構造を用いて上記セラミック体と金属リ−
    ドを接合したことを特徴とするセラミックヒ−タ。
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