JP2000118715A - 吸着装置 - Google Patents

吸着装置

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JP2000118715A
JP2000118715A JP10284653A JP28465398A JP2000118715A JP 2000118715 A JP2000118715 A JP 2000118715A JP 10284653 A JP10284653 A JP 10284653A JP 28465398 A JP28465398 A JP 28465398A JP 2000118715 A JP2000118715 A JP 2000118715A
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suction
sheet
porous plate
suction device
conveyor
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JP10284653A
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English (en)
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Yoshio Furuhashi
善男 古橋
Riyouji Namiki
良児 並木
Tetsuo Kuroda
哲郎 黒田
Sakuhiro Sakane
作裕 坂根
Hayato Doi
隼人 土井
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Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄肉シート・フィルムから厚肉シートまでの
広範囲のシート状物を、傷付けることなく取り扱える吸
着装置を提供する。 【解決手段】 シート状物1に対して相対的に昇降自在
な吸引形式の吸着手段32を有し、吸着手段32の下部
吸着面aを偏平状の多孔板32Aにより形成した。吸着
手段32によるシート状物1の吸着は、薄肉シート・フ
ィルム製品などは多孔板32Aを通しての低圧真空吸引
で行え、厚肉シートは高圧真空吸引で行え、以て薄肉シ
ート・フィルムから肉厚シート製品まで広範囲に容易に
適用できる。上下からの挟み込み方式を採用できること
により、多孔板32Aの下部吸着面aシート状物1を軽
く押し当てて、多孔板32Aとシート状物表面との密着
性を高めることができ、以て吸引効果を増大できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば薄肉シー
ト・フィルムから厚肉シートまでのシート状物(板状製
品)を、積重ね部と搬送ラインとの間で移載させる移載
装置などに使用される吸着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば搬送ラインで所定位置に
搬送されてきたシート状物(板状製品)を、一側方に設
けられた積載部のパレット上に積載する移載装置として
は、図8に示される構成が提供されている。
【0003】すなわち、まず、搬送コンベヤ40により
所定位置に搬送されてきたシート状物41の上面に、移
載移送ユニット42の下部に設けられた吸着パッド43
を下降させて当接させる。ここで吸着パッド43は、シ
ート状物41のサイズに合わせて多数が取り付けられて
おり、そしてパッドはゴム製などからなる。
【0004】次いで、真空ポンプの吸引力をパッド内部
の中空孔に作用させて、吸着パッド43群によりシート
状物41を吸着させ、この状態で吸着パッド43群を上
昇させることにより、搬送コンベヤ40上からシート状
物41を持ち上げる。そしてシート状物41を吸着した
吸着パッド43群を、移載移送ユニット42の移動によ
り横方向(あるいは前方向)に移動させ、積載部に対向
させて停止させる。
【0005】この積載部にはリフター44が設けられ、
このリフター44はパレット45を支持している。そし
て吸着パッド43を下降させて、そのシート状物41を
パレット45上に、またはパレット45上に既に積載さ
れているシート状物41上に積載させる。次いで吸着パ
ッド43を、その真空吸引を開放させたのち上昇させ、
そして搬送コンベヤ40の上方に移動させることで、一
連のシート状物41の移載作業を終えることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
構成による移載装置では、吸着パッド43のシート状物
41に対する密着性を良くするため、吸着パッド43を
シート状物41に強く押付ける必要があり、シート状物
41はこの押圧により、変形湾曲しないことが必須条件
となる。そのため、剛性が高いシート状物41や厚肉の
シート状物41の積載に多用され、このようなシート状
物41を精度良く積載できる。しかし、薄肉(プラスチ
ック製薄板やフィルムなど)のシート状物41や剛性が
小さく変形・湾曲しやすいシート状物41には安易に適
用できなかった。
【0007】そこで本発明のうち請求項1記載の発明
は、薄肉シート・フィルムから厚肉シートまでの広範囲
のシート状物を、傷付けることなく取り扱える吸着装置
を提供することを目的としたものである。
【0008】また請求項3記載の発明は、シート状物
を、接触痕を発生させることなく取り扱える吸着装置を
提供することを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の吸着装置は、シ
ート状物を取り扱う吸着装置であって、シート状物に対
して相対的に昇降自在な吸引形式の吸着手段を有し、こ
の吸着手段の下部吸着面が偏平状の多孔板により形成さ
れていることを特徴としたものである。
【0010】したがって請求項1の発明によると、吸着
手段によるシート状物の吸着は、薄肉シート・フィルム
製品などは多孔板を通しての低圧真空吸引で行え、また
厚肉シートは高圧真空吸引で行える。そして、上下から
の挟み込み方式を採用したことで、多孔板の下部吸着面
にシート状物を軽く押し当てて、多孔板とシート状物表
面との密着性を高め得る。
【0011】また本発明の請求項2記載の吸着装置は、
上記した請求項1記載の構成において、多孔板は、吸引
孔が全面にほぼ等間隔で均一に明けられていることを特
徴としたものである。
【0012】したがって請求項2の発明によると、多数
の吸引孔を通してシート状物を吸着することにより、一
個の吸引孔当りの吸引力は小さくし得る。そして本発明
の請求項3記載の吸着装置は、上記した請求項1または
2記載の構成において、吸着手段の幅は、取り扱うシー
ト状物の最大幅とほぼ同じであり、また長さは小さくし
て、シート状物の長さに対応して複数個の吸着手段が配
置されることを特徴としたものである。
【0013】したがって請求項3の発明によると、吸着
装置を小型軽量化して慣性力も小さくし得、かつ中空状
の吸着手段における内部の密封効果を高め得る。さらに
本発明の請求項4記載の吸着装置は、上記した請求項1
〜3のいずれかに記載の構成において、下部吸着面は、
偏平状の多孔板に弾性体を積層して形成されていること
を特徴としたものである。
【0014】したがって請求項4の発明によると、弾性
体の弾性変形による緩衝作用によって、より一層、吸着
時の接触痕は発生しないことになる。しかも本発明の請
求項5記載の吸着装置は、上記した請求項1〜4のいず
れかに記載の構成において、吸着手段が、複数箇所のシ
ート状物取り扱い部の上方間で移動されることを特徴と
したものである。
【0015】したがって請求項5の発明によると、或る
箇所のシート状物取り扱い部に上方から対向させた吸着
手段によりシート状物の吸着を行い、そして吸着手段を
他の箇所のシート状物取り扱い部の上方へ移動させるこ
とで、シート状物を他の箇所のシート状物取り扱い部に
移載し得る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の第一の実施の形
態を、搬送ラインで搬送されてきたシート状物を積重ね
部に位置されたパレット上に積載する移載装置に採用し
た状態として、図1〜図5に基づいて説明する。
【0017】図4、図5において、シート状物(板状製
品)1の搬送を行う搬送コンベヤ2により、一つのシー
ト状物取り扱い部の一例が形成され、この搬送コンベヤ
2は、複数条のベルト3などにより構成されている。前
記搬送コンベヤ2の所定位置(終端部分など)にはリフ
ト手段4が設けられ、このリフト手段4は、エアシリン
ダー5などにより昇降自在な昇降体6と、この昇降体6
上の複数箇所に設けられた持ち上げ用部材7などにより
構成される。ここで持ち上げ用部材7は、複数条のベル
ト3間を通って昇降自在であり、その昇降によって、搬
送コンベヤ2の搬送面に対して出退自在に構成される。
【0018】前記搬送コンベヤ2における所定位置の両
側方それぞれには、別のシート状物取り扱い部の一例で
あるシート状物1の積重ね部10,15が設けられる。
これら積重ね部10,15には、それぞれパンタグラフ
形式のリフター11,16が設けられ、これらリフター
11,16はパレット12,17を支持可能である。な
お両積重ね部10,15は、コンベヤ中心に対して左右
に同様な距離Lを置いた状態で配設されている。
【0019】前述した所定位置において、搬送コンベヤ
2と両積重ね部10,15の上方間に亘って固定枠体2
0が設けられ、この固定枠体20側には昇降枠体21が
設けられる。固定枠体20と昇降枠体21との間には、
たとえばクランク形式の昇降駆動装置22が設けられ、
さらに昇降を垂直状で円滑に行わせるためのガイド手段
(図示せず。)が設けられている。
【0020】前記昇降枠体21側には、搬送コンベヤ2
と両積重ね部10,15の上方間に亘って移動自在な移
動体23が設けられ、この移動体23は、昇降枠体21
側に設けられたレールに車輪(いずれも図示せず。)を
介して支持案内されることで、一定経路で往復移動自在
に構成される。
【0021】前記固定枠体20と移動体23との間には
往復駆動装置24が設けられる。この往復駆動装置24
は、固定枠体20側に設けられた駆動部(モータ)2
5、制御部(電磁クラッチやブレーキ)26、連動部
(ベベル歯車機構)27、ならびに連動部27の出力軸
に設けられたクランク形式の伝動部28、移動体23側
に設けられ移動距離が倍になる倍速機構(図示せず。)
などにより構成され、そして伝動部28と倍速機構と
は、昇降枠体21の昇降量を許容する構造で連動されて
いる。
【0022】前記移動体23の下部には、一対の吸着装
置30,31が設けられている。その際に吸着装置3
0,31は、前述した距離Lと同等の間隔Pを置いて配
設され、以て一方の吸着装置30または31を搬送コン
ベヤ2に対向させたとき他方の吸着装置31または30
がいずれかの積重ね部10,15に対向すべく構成され
ている。
【0023】両吸着装置30,31は、吸引形式でかつ
同様に構成されている。すなわち、図1〜図5に示すよ
うに、移動体23の下面側には、搬送ラインに沿った方
向の三箇所(一箇所または複数箇所)に、直方体でかつ
中空ボックス状の吸着手段32が設けられ、これら吸着
手段32の内部は、ホース33や切換え弁(電磁弁な
ど)34や流量制御弁35などを介してブロワー36側
に連通されている。
【0024】これにより吸着手段32の内部は、ブロワ
ー36により真空化し得、またブロワー排気を利用して
真空状態を瞬時に開放し得るように構成されている。そ
して前記吸着手段32の下部吸着面aは偏平状の多孔板
32Aにより形成されている。その際に多孔板32A
は、たとえば径10φmm程度の吸引孔32aを、全面
にほぼ等間隔で均一に明けている。
【0025】前記吸着装置30,31の幅、すなわち、
吸着手段32の幅Wは、取り扱うシート状物1の最大幅
とほぼ同じである。また、長さnは小さく(300〜5
00mm程度)して、シート状物1の長さNに対応して
この小さな吸着手段32の数を三個(複数個)としてい
る。
【0026】以下に、上記した第一の実施の形態におけ
る作用を説明する。搬送コンベア2で搬送されてきたシ
ート状物1を、検出信号などにより定位置に停止させた
のち、昇降動装置22の下降作動によって昇降枠体21
を下降させることにより、両吸着装置30,31を下降
させる。すると、図4の実線に示すように、搬送コンベ
ア2の上方、すなわち、中心線上に停止していた吸着装
置31が、図4の仮想線に示すように下降するととも
に、リフト手段4の作動により上昇される持ち上げ用部
材7が搬送コンベア2上のシート状物1を、図4の仮想
線に示すように持ち上げることになり、以てシート状物
1は上下より挟み込まれる。
【0027】このように、下降と上昇とによる上下から
の挟み込み方式を採用することにより、吸着装置31側
のストロークを小さくし得、以てサイクルの高速化を図
り得る。
【0028】上述した上下からの挟み込みは、シート状
物1を多孔板32Aの下部吸着面aに軽く押当てる状態
で行われ、これによりシート状物1と多孔板32Aの各
吸引孔32aの密着性を高め得る。したがって、ブロワ
ー36による吸引作用をシート状物1に効率良く与え
得、以て吸着装置31によるシート状物1の吸着保持は
確実に行える。
【0029】なお、他方の吸着装置30側では、図4の
仮想線に示すように吸着装置30が下降した状態でシー
ト状物1の積載作業が行われており、これは一方の吸着
装置31による後述する積載作業と同様であることか
ら、その詳細は省略する。
【0030】前述したように、吸着装置31によってシ
ート状物1を吸着保持した状態で、昇降動装置22の上
昇作動によって昇降枠体21を上昇させ、これにより吸
着装置31を介してシート状物1を上昇させる。次い
で、往復駆動装置24の作動によって移動体23を、搬
送ラインに対して直角方向に横移動(左側移動)させ、
図5の実線に示すように、吸着装置31により吸着保持
しているシート状物1を、積重ね部15のパレット17
の上方に位置させる。
【0031】そして昇降動装置22の下降作動によって
昇降枠体21を下降させ、これにより図5の仮想線に示
すように、吸着装置31により吸着保持しているシート
状物1を、パレット17上に既に積層されている最上位
のシート状物1の上面に対して、もしくはパレット17
の上面に対して、接近させる。
【0032】次いで、切換え弁34の切換えにより、ブ
ロワー36の排気Gを吸着手段32の内部に導入させ、
多孔板32Aの吸引孔32a群を介しての吸着状態を瞬
時に開放させる。これによりシート状物1を、最上位の
シート状物1の上、もしくはパレット17の上、すなわ
ち所定の位置に精度良く整列させて積載し得る。
【0033】このように、シート状物1の積載を終えた
状態で、昇降動装置22の上昇作動によって昇降枠体2
1を上昇させ、これにより空状態の吸着手段31を上昇
させる。その後、往復駆動装置24の逆作動によって移
動体23を、搬送ラインに対して逆の直角方向に横移動
(右側移動)させ、再び図4の実線に示すように、空の
吸着装置31を搬送コンベヤ2の上方に位置させる。以
上により、吸着装置31を利用して、搬送コンベヤ2で
搬送されてきたシート状物1を順次、積重ね部15のパ
レット17上に積載させるところの、一連のシート状物
1の移載作業を終えることになる。
【0034】このとき、前述したように吸着装置30側
も同時進行状で、この吸着装置30を利用して、搬送コ
ンベヤ2で搬送されてきたシート状物1を順次、積重ね
部10のパレット12上に積載し得る。その際に両吸着
装置30,31は、交互に全く同じ動作を繰返すことに
なる。
【0035】すなわち、図4に示すように、吸着装置3
1が搬送コンベヤ2上のシート状物1に対して吸着保持
作用を行っているときに、吸着装置30は積重ね部10
のパレット12に対して積載作用を行い、また図5に示
すように、吸着装置31が積重ね部15のパレット17
に対して積載作用を行っているときに、吸着装置30は
搬送コンベヤ2上のシート状物1に対して吸着保持作用
を行っている。
【0036】このように両側の吸着装置30,31が、
交互に全ったく同じ動作を効率的に繰返すことで、シー
ト状物1を、その生産効率を低下することなく、高速サ
イクルと高精度積載を実現している。なお積重ね部1
0,15側の積載レベルは、リフター11,16の自動
的な動作により、最適となるように調整されている。
【0037】前述したように、吸着手段32の長さnを
小さくして、シート状物長さNに対応してこの小さな吸
着手段32の数を三個(複数個に増減)としたことによ
り、吸着装置30,31を小型軽量化できるとともに慣
性力も小さくなるので、高速・高精度の移載が可能とな
り、かつ中空状の吸着手段32における内部の密封効果
を高め、低い真空吸引力でも確実にシート状物1を吸着
保持できる。
【0038】前記ブロワー36などによる真空吸引力の
高低は、取り扱うシート状物1に応じて流量制御弁35
を調整することで、任意に調整し得る。すなわち、薄肉
シート・フィルムをはじめ多くのプラスチックシート製
品は、低圧の真空吸引力で確実に吸着・保持できる。ま
た、厚肉のプラスチックシート製品や比重の重い板製品
に対しては、高真空の吸引圧で吸着保持することによ
り、薄物と同様に確実に吸着保持できる。
【0039】前記吸着装置30,31における吸着手段
32は、その多孔板32Aに吸引孔32aを全面にほぼ
等間隔で均一に明けている。このような多数の吸引孔3
2aを通してシート状物(製品)1を吸着することによ
り、一個の吸引孔32a当りの吸引力は小さくでき、製
品表面への接触痕を避けることができる。それでも、多
孔板32Aはシート状物1に直接・接触するので、軟ら
かいプラスチック製品に対しては、多孔板32Aをプラ
スチック製の材質にすれば、吸着時の接触痕は発生しな
いことになる。同様に、シート状物1に接する搬送コン
ベヤ2の材質も、軟らかいプラスチック製を採用すると
良い。
【0040】上述した第一の実施の形態では、吸着装置
30,31および搬送コンベヤ2の一連の動作の中に、
従来の真空パッド方式の様なシート状物へのパッドの強
い押付け動作も発生しないので、軟らかいシート状物1
を傷付けることがないばかりか、押付け力によるシート
状物1の変形や湾曲も発生しない。
【0041】そして二箇所に配置された吸着装置30,
31が、下降、吸着、上昇、移送、排出積載のどの工程
に於いても必要最小限の動作を効率的に実現しているの
で、薄肉シート・フィルムから厚肉シートの広範囲のシ
ート状物1に対して、傷付けることなく高速で高精度に
移載することができる。さらにシート状物1としては、
その表面が平滑状をしており真空吸引作用を与えること
ができる板状製品全てに、適用可能である。特に、金属
に較べて比重が小さく軽重なプラスチックのシート状製
品あるいはプラスチックを基材とする複合シート製品に
適用される。
【0042】以下に、実施データを説明する。すなわ
ち、従来技術の装置では積載不可能である代表例とし
て、樹脂の粘着性が高く、表面が比較的軟らかくて傷付
きやすいPET薄肉シート製品0.2mm厚×1000
mm幅×2000mm長さの保護紙のない長尺薄肉シー
ト製品を選定し、積載装置の性能を評価した。
【0043】結果は表1に示す如く、Max30m/m
inの高速生産ライン上で±3mmの積載精度で、シー
ト表面を傷付けることなく積載することができた。
【0044】
【表1】
【0045】次に、本発明の第二の実施の形態を、図6
に基づいて説明する。前記吸着手段32の下部は偏平状
の多孔板32Aにより形成されており、そして下部吸着
面aは、多孔板32Aの下面に多孔ゴム板(弾性体の一
例であって、スポンジ類などであってもよい。)38を
積層して形成されている。なお、多孔ゴム板38として
は、シリコンゴムなどが採用される。
【0046】前述したように、多孔板32Aはシート状
物1に直接・接触するので、特に軟らかいプラスチック
製品に対しては、この別の実施の形態のように、多孔ゴ
ム板38、すなわち弾性体を積層しておくことで、その
弾性変形による緩衝作用によって、より一層、吸着時の
接触痕は発生しないことになる。
【0047】次に、本発明の第三の実施の形態を、図7
に基づいて説明する。移動体23には一個の吸着装置3
0が設けられ、この吸着装置30によって、搬送コンベ
ヤ2で搬送されてきたシート状物1を、一側の積重ね部
10に積載する形式の移載装置としている。
【0048】上記した第一の実施の形態では、吸着手段
32の長さnを小さくして、シート状物長さNに対応し
てこの小さな吸着手段32の数を三個としているが、こ
の吸着手段32としては、シート状物1に対して一個を
作用させる形式であってもよい。
【0049】上記した第一の実施の形態では、搬送コン
ベヤ2で搬送されてきたシート状物1を、両側の積重ね
部10,15に振分けて積載する形式が示されている
が、これは積重ね部10,15側に積載されているシー
ト状物1を、交互に搬送コンベヤ2上に渡す形式であっ
てもよい。また同様にして、上記した第三の実施の形態
において、積重ね部10側に積載されているシート状物
1を、搬送コンベヤ2上に渡す形式であってもよい。
【0050】上記した第一、第三の実施の形態では、搬
送コンベヤ2と積重ね部10,15の上方間に亘って移
動体23を移動させる往復駆動装置24として、駆動部
25、制御部26、連動部27、伝動部28などにより
構成された形式が示されているが、これはリニアモータ
形式やエアシリンダー形式などを採用してもよい。
【0051】
【発明の効果】上記した本発明の請求項1によると、吸
着手段によるシート状物の吸着は、薄肉シート・フィル
ム製品などは多孔板を通しての低圧真空吸引で行え、ま
た厚肉シートは高圧真空吸引で行うことができ、以て薄
肉シート・フィルムから肉厚シート製品まで広範囲に容
易に適用できる。そして、上下からの挟み込み方式を採
用できることにより、多孔板の下部吸着面にシート状物
を軽く押し当てて、多孔板とシート状物表面との密着性
を高めることができ、以て吸引効果を増大できる。
【0052】また上記した本発明の請求項2によると、
多数の吸引孔を通してシート状物を吸着することによ
り、一個の吸引孔当りの吸引力を小さくでき、シート状
物表面への接触痕を避けることができる。
【0053】そして上記した本発明の請求項3による
と、吸着手段の長さを小さくして、シート状物長さに対
応してこの小さな吸着手段の数を複数個としたことによ
り、吸着装置を小型軽量化して慣性力も小さくでき、高
速・高精度の移載を可能にでき、かつ中空状の吸着手段
における内部の密封効果を高め、低い真空吸引力でも確
実にシート状物を吸着保持できる。
【0054】さらに上記した本発明の請求項4による
と、弾性体の弾性変形による緩衝作用によって、より一
層、接触痕の発生しない吸着を行うことができる。しか
も上記した本発明の請求項5によると、或る箇所のシー
ト状物取り扱い部に上方から対向させた吸着手段により
シート状物の吸着を行い、そして吸着手段を他の箇所の
シート状物取り扱い部の上方へ移動させることで、シー
ト状物を他の箇所のシート状物取り扱い部に、傷付ける
ことなく移載できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示し、吸着装置の
斜視図である。
【図2】同吸着装置における吸着手段部分の底面図であ
る。
【図3】同吸着装置における吸着手段部分の一部切り欠
き側面図である。
【図4】同吸着装置を使用した移載装置の一方側作用状
態の正面図である。
【図5】同吸着装置を使用した移載装置の他方側作用状
態の正面図である。
【図6】本発明の第二の実施の形態を示し、吸着装置に
おける吸着手段部分の要部縦断面図である。
【図7】本発明の第三の実施の形態を示し、吸着装置を
使用した移載装置の正面図である。
【図8】従来例を示し、吸着装置を使用した移載装置の
正面図である。
【符号の説明】
1 シート状物(板状製品) 2 搬送コンベヤ(シート状物取り扱い部) 4 リフト手段 10 積重ね部(シート状物取り扱い部) 11 リフター 12 パレット 15 積重ね部(シート状物取り扱い部) 16 リフター 17 パレット 21 昇降枠体 22 昇降駆動装置 23 移動体 24 往復駆動装置 30 吸着装置 31 吸着装置 32 吸着手段 32A 多孔板 32a 吸引孔 34 切換え弁 35 流量制御弁 36 ブロワー 38 多孔ゴム板(弾性体) a 下部吸着面 L 距離 P 間隔 W 吸着手段32の幅 N シート状物1の長さ n 吸着手段32の長さ G 排気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 哲郎 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 坂根 作裕 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 土井 隼人 大阪府富田林市通法寺町3799−1 ドウテ ック株式会社内 Fターム(参考) 3F029 BA09 CA82 DA04 3F030 AA02 AB04 BC02 BC03 3F072 AA28 GD05 GF01 KA01 KD03 KD12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状物を取り扱う吸着装置であっ
    て、シート状物に対して相対的に昇降自在な吸引形式の
    吸着手段を有し、この吸着手段の下部吸着面が偏平状の
    多孔板により形成されていることを特徴とする吸着装
    置。
  2. 【請求項2】 多孔板は、吸引孔が全面にほぼ等間隔で
    均一に明けられていることを特徴とする請求項1記載の
    吸着装置。
  3. 【請求項3】 吸着手段の幅は、取り扱うシート状物の
    最大幅とほぼ同じであり、また長さは小さくして、シー
    ト状物の長さに対応して複数個の吸着手段が配置される
    ことを特徴とする請求項1または2記載の吸着装置。
  4. 【請求項4】 下部吸着面は、偏平状の多孔板に弾性体
    を積層して形成されていることを特徴とする請求項請求
    項1〜3のいずれかに記載の吸着装置。
  5. 【請求項5】 吸着手段が、複数箇所のシート状物取り
    扱い部の上方間で移動されることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載の吸着装置。
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JP7485546B2 (ja) 2020-05-28 2024-05-16 西部電機株式会社 段ばらし装置

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