JP2000110773A - 防水構造を備えた送風機 - Google Patents
防水構造を備えた送風機Info
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Abstract
限定されない防水構造を備えた送風機を得る。 【解決手段】 モータサポート29の筒状の外側壁部4
5の端部47及びインペラ83のブレード取付壁部87
の端部88を、ブレード取付壁部87の端部88の外側
にモータサポート29の筒状の外側壁部45の端部47
が位置し且つ2つの端部48及び88間にラビリンス構
造を構成する間隙Gが形成できる形状にする。モータサ
ポート29の筒状の内側壁部51の端部53に、径方向
の外側に向かって延びる環状のフランジ55を備えたフ
ランジ部材57を固定する。筒状の内側壁部51の軸線
方向の長さ寸法を、環状のフランジ55が間隙Gの外側
開口部G1よりも吸引口15側に位置するように定め
る。
Description
する送風機に関するものである。
米国特許第5,028,216号公報等には、ケーシン
グの内部に配置されてモータのステータが固定されるモ
ータサポートと、モータのロータに対して固定され筒状
またはカップ状部材の外周部に複数枚のブレードが取付
けられたインペラとが隙間を介して対向する構造の送風
機の一例が開示されている。
機では、特に防水を考慮していない。そのため雨が吹き
付けるような場所で、このタイプの送風機が使用される
と、モータの内部に水が入り込み、モータが故障して、
送風機が動作しなくなる問題が発生する。
を提供することにある。
向が限定されない防水構造を備えた送風機を提供するこ
とにある。
造を備えた送風機を提供することにある。
る送風機は、モータを駆動源として、回転軸の軸線方向
に風を流す。モータのステータは、モータサポートに固
定される。モータサポートは、中央部にモータの回転軸
を支持するベアリングが固定されるベアリングホルダを
備え且つ回転軸の軸線方向と直交する径方向に延びるベ
ース壁部と、ベース壁部の外周部から空気吸引側に向か
って延び且つ空気吸引側に向かって開口する開口部を有
する筒状の外側壁部とを有している。そしてモータのロ
ータに対して固定され且つ複数枚のブレードを有するイ
ンペラを具備している。一般的な送風機では、エアーダ
クトを構成する筒状の内壁面を備えたケーシングのエア
ーダクト内にインペラが配置される。そしてモータサポ
ートを、エアーダクト内に位置決めする場合には、モー
タサポートとケーシングとを連結する複数本のウエブが
用いられる。そしてインペラはロータの外側に配置され
且つ外周側に複数枚のブレードが取付けられる筒状のブ
レード取付壁部を有している。そしてこのブレード取付
壁部は空気吐出側に向かって開口する開口部を有してい
る。
壁部の開口部側の端部及びインペラのブレード取付壁部
の開口部側の端部のそれぞれの形状を、ブレード取付壁
部の開口部側の端部の外側にモータサポートの筒状の外
側壁部の開口部側の端部が位置し且つ2つの端部間にラ
ビリンス構造を構成する間隙を形成できる形状にする。
ここで「ラビリンス構造を構成する間隙」とは、相対的
に回転する2つの筒体の対向する端部間に形成される間
隙で、この間隙を通って外部から容易に塵を含んだ気体
や水ができるだけ2つの筒体の内部に入り込まないよう
に形状が定められた間隙を言う。なお「ラビリンス構造
を構成する間隙」は、少なくとも一方の筒体が回転して
いる場合に、その機能を十分に発揮するものである。そ
のため送風機が停止している状態では、送風機の姿勢に
よってはこの間隙を通して水が内部に入り込む可能性が
ある。
径方向の内側に延びる第1の環状の通路と、第1の環状
の通路と連通して空気吐出方向に延びる筒状の通路と、
筒状の通路と内側開口部と連通させるように径方向の内
側に延びる第2の環状の通路とを備えた構造のものを用
いることができる。このような構造であれば、間隙の設
計及び構成が簡単になる。
向の外側に向かって開口する環状の外側開口部と、径方
向の内側に開口する環状の内側開口部とを有しており、
外側開口部が内側開口部よりも空気吸引側に位置してい
る形状のものを用いる。外側開口部と内側開口部との間
の形状は任意である。そして本発明では、モータサポー
トのベース壁部に、筒状の外側壁部よりも内側の位置に
空気吸引側に向かって延び且つ空気吸引側に向かって開
口する開口部を備えた筒状の内側壁部を設ける。そして
この筒状の内側壁部の開口部側の端部に、径方向の外側
に向かって延びる環状のフランジを設ける。環状のフラ
ンジは筒状の内側壁部と一体に形成されていてもよい
が、別体に形成された環状のフランジ部を筒状の内側壁
部に取付ける構成を採用すると、製造が容易になるだけ
でなく、用途に応じた任意の形状の環状のフランジ部を
取付けることができて、汎用性が高くなる。
隙の外側開口部よりも空気吸引側に位置させている。言
い換えると、筒状の内側壁部の軸線方向の長さ寸法を、
環状のフランジが間隙の外側開口部よりも空気吸引側に
位置するように定めている。本発明の送風機を回転軸が
水平状態になる姿勢で使用する場合で、例えばモータが
停止しているときには、ラビリンス構造を構成する間隙
を通して、モータサポータの内部に水が入り込む可能性
がある。しかし本発明の構造では、モータサポータの内
部に間隙の上方から入り込んだ水は、筒状の内側壁部の
外周部を流れて間隙の下方から流れ出る。環状のフラン
ジがあるため、送風機の姿勢が多少傾いていても、内部
に入り込んだ水が環状のフランジを越えて更に筒状の内
側壁部の内側に入り込むことはほとんどない。また本発
明の送風機を回転軸が垂直状態になり且つ上方から空気
を吸引する姿勢で使用する場合で、モータが停止してい
る状態で雨にさらされても、インペラのブレード取付壁
部の外面を流れ落ちる水が、間隙の外側開口部からモー
タサポートの内部に入り込む。モータサポートの内部に
入り込んだ水は、筒状の外側壁部とベース壁部と筒状の
内側壁部との間に形成された空間内に溜まる。しかしな
がらこの空間内には、間隙の外側開口部よりも上以上に
水が溜まることはない。この状態では、筒状の内側壁部
に設けた環状のフランジが間隙の外側開口部よりも上に
位置しているので、この空間の内部に水が溜まっている
状態で外部から大きな振動が加えられても、筒状の内側
壁部の内側に水が入り込むことはない。なお送風機が回
転すると、インペラの下流側に位置する間隙の外側開口
部の周囲は負圧となる。そのためある程度の期間の間
に、この間隙の内部に溜まった水は外部に引き出され、
また内部に溜った水は、徐々に気化してこの間隙を通っ
て外部に排出される。更に本発明の送風機を回転軸が垂
直状態になり且つ下方から空気を吸引する姿勢で使用す
る場合で、モータが停止している状態で雨にさらされた
ときには、間隙の外側開口部が内側開口部よりも下側に
位置することになるため、間隙を通してモータサポート
の内部に水が入り込むことはない。したがって本発明に
よれば、簡単な構造で防水構造を構成することができ
る。また使用の際の姿勢または方向が限定されない防水
構造を備えた送風機を得ることができる。
の外側壁部と筒状の内側壁部との間に入り込んだ水が乗
り越えることができない程度まで径方向外側に延びてい
ればよく、径方向の寸法が大きいほど効果が高くなる
が、この寸法をどの程度にするかは送風機の使用状況を
考慮して適宜に定めればよい。
って延び、空気吸引側に向かって開口する開口部を有し
且つ回転軸と同心的に配置される第1の筒状の補助壁部
を設け、またインペラにブレード取付壁部の径方向の内
側でロータの外側に回転軸と同心的に配置され且つ空気
吐出側に向かって開口する開口部を備えた第2の筒状の
補助壁部を設ける。そして第1の筒状の補助壁部の開口
部側の端部及び第2の筒状の補助壁部の開口部側の端部
の形状を、第2の筒状の補助壁部の開口部側の端部の外
側に第1の筒状の補助壁部の開口部側の端部が位置し且
つ2つの端部間にラビリンス構造を構成する間隙を形成
できるようにする。このようにすると二重にラビリンス
構造が形成できるため、モータサポートの内部に水が入
った状態の送風機にかなり激しい振動が加わったときで
も、水がモータのステータ及びロータ側に浸入すること
がなくなり、防水性能が大幅に向上する。なおこの場合
において、第1の筒状の補助壁部を、フランジの前記径
方向の外側の端部に一体に設ければ、構造が簡単にな
る。
の形態の一例を詳細に説明する。図1は本発明を軸流送
風機1に適用した実施の形態の空気の吐出口側から見た
平面図であり、図2は正面図である。そして図3は、図
1のIII −III 線断面図である。この軸線送風機1は、
モータ3を駆動源としてモータ3の回転軸5の軸線方向
の一方(空気吸引側)から空気を吸引し軸線方向の他方
(空気吐出側)に空気を吐出す。図1の状態において
は、紙面の裏面側が空気吸引側で表面側が空気吐出側に
なり、図3の状態においては、紙面の右側が空気吸引側
で左側が空気吐出側になる。なお図3には、空気の流れ
を矢印で示してある。
形されたものであり、モータ3の軸線方向の両側に位置
する2つの側面9及び11の輪郭形状がほぼ四角形(具
体的には、ほぼ正方形)をなしている。なおケーシング
7はアルミダイキャストにより一体成形することも可能
である。このケーシング7は、軸線方向の一方側(空気
吸引側)に吸引口15を有し軸線方向の他方側(空気吐
出側)に吐出口17を有するエアーダクトを構成する筒
状の内壁面13を中央部に備えている。この筒状の内壁
面13は、図3に示すように、回転軸5の軸線を中心線
とする円筒面21を中心部に有している。また筒状の内
壁面13は、吐出口17に隣接し且つケーシング7の吐
出口側の側面9の4つの角部9a〜9d(図1)に対応
した位置に4つのテーパ面即ち吐出口側テーパ面23a
〜23dを有している。これら4つの吐出口側テーパ面
23a〜23dは、吐出口17に向かうに従って回転軸
5の径方向の外側に広がる形状を有している。言い方を
変えると、これら4つの吐出口側テーパ面23a〜23
dは、設計上は頂点(または頭部)が回転軸5の軸線上
にあり且つ吸引口15側に位置する第1の仮想円錐面I
C1(図3に一点鎖線でこの仮想円錐面の接線を示して
ある)の一部を構成する形状を有している。更に別の見
方をすると、これら4つの吐出口側テーパ面23a〜2
3dは、回転軸5と同心的に配置されて吐出口17側に
向かうに従って拡径する仮想截頭円錐面(円錐面の頂部
または頭部を切断した形状のもの)の一部を構成する形
状を有している。
吸引口15に隣接し且つケーシング7の吸引口側の側面
11の4つの角部に対応した位置に4つの吸引口側テー
パ面25…を有している。なお図3には、1つの吸引口
側テーパ面25だけを示してある。このような4つの吸
引口側テーパ面25…は、公知の軸流送風機にも一般的
に設けられている。4つの吸引口側テーパ面25…も、
頂点が回転軸5のほぼ軸線上にあり且つ吐出口17側に
位置する第2の仮想円錐面IC2の一部を構成する形状
を有している。
a〜23dに、このテーパ面から回転軸5の径方向の内
側(回転軸に向かう方向)と吐出口17側に延びる1〜
3枚のフィン27…がそれぞれ一体に設けられている。
これら4つの吐出口側テーパ面23a〜23dにそれぞ
れ設けられる1枚以上のフィン27…は、実用的な風量
が得られる動作範囲(実用範囲)で軸流送風機1が使用
されたときに発生する騒音を低減するように設けられて
いる。この例では、後に詳しく説明するモータサポート
29とケーシング7とを連結する3本のウエブ31a〜
31cが、吐出口17内に配置されているため、吐出口
側テーパ面23c及び23dには、フィン27が3枚設
けられるが、吐出口側テーパ面23aにはフィン27が
2枚、そして吐出口側テーパ面23bにはフィン27が
1枚しか設けられていない。もしウエブ31a〜31c
が吸引口15側に配置されていれば、各吐出口側テーパ
面には12枚のフィンが設けられることになる。これら
のフィン27…は、吐出口17側に形成されるテーパ面
が大形の軸流送風機と同様に完全な截頭円錐面であると
仮定した場合に、隣り合う2枚のフィンの間の角度間隔
がほぼ22.5度になるように配置される16枚のフィ
ンの一部から構成されている。
を中心にして軸線方向と径方向の両方に延びる仮想平面
(図1にこの仮想平面に符号ISを付してある)に沿う
ように形成されている。そして図3に示すように、フィ
ン27…の径方向内側の端面27aは、筒状の内壁面1
3の円筒面21と面一になっており、またフィン27…
の吐出口17側の端面27bは、ケーシング7の吐出口
17側の側面9と面一になっている。このようにフィン
27…の形状を定めると、フィン27…が円筒面21か
ら流れ出た空気の流れを乱す原因になることがなく、ま
たフィン27…の存在で軸流送風機の軸線方向の寸法が
長くなることがない。
ウエブ31a〜31cと一緒に一体成形されて、ウエブ
31a〜31cとともに筒状の内壁面13によって構成
されるエアーダクトの内部に配置されている。なおこの
例では、ウエブ31a〜31cは3本であり、しかも斜
めに延びているが、ウエブの数及び形状は任意である。
ウエブ31bには、モータ3の駆動回路に接続されるケ
ーブル33が支持されている。モータサポート29は、
中央部にモータ3の回転軸5を支持するベアリング35
及び37が固定される筒状のベアリングホルダ39を備
え且つ回転軸5の軸線方向と直交する径方向に延びる板
状のベース壁部41を有している。36は、コイルスプ
リングである。この例では、ベース壁部41の中央部に
筒状のボス部43が一体に形成され、このボス部43に
別体に形成されたベアリングホルダ39の基部が嵌合さ
れている。なおボス部43を延長することにより、ボス
部をベアリングホルダとしてもよい。この場合には、ベ
ース壁部41とベアリングホルダ39とが一体に形成さ
れることになる。
5と筒状の内側壁部51とを一体に有している。筒状の
外側壁部45は、回転軸5と同心的に配置され、ベース
壁部41の外周部から空気吸引側即ち吸引口15側に向
かって延び、その端部47に空気吸引側に向かって開口
する開口部を有している。筒状の外側壁部45の端部4
7の内周部には、後に説明する第1のラビリンス構造を
構成する間隙Gを形成するための環状の段部49が形成
されている。この例の間隙Gは、径方向の外側に向かっ
て開口する環状の外側開口部G1と径方向の内側に開口
する環状の内側開口部G2を有しており、外側開口部G
1は内側開口部G2よりも空気吸引側(吸引口15側)
に位置している。そしてこの間隙Gは、外側開口部G1
から径方向の内側に延びる第1の環状の通路と、第1の
環状の通路と連通して空気吐出方向(吸引口17側)に
延びる筒状の通路と、この筒状の通路と内側開口部G2
と連通させるように径方向の内側に延びる第2の環状の
通路とを備えた構造を有している。
5よりも径方向の内側で且つ後述するステータ63より
も径方向の外側の位置にある。筒状の内側壁部51は、
空気吸引側即ち吸引口15側に向かって延び且つ空気吸
引側に向かって開口する開口部を備えている。そして筒
状の内側壁部51の開口部側の端部53には径方向の外
側に向かって延びる環状のフランジ55を備えた合成樹
脂製のフランジ部材57が固定されている。筒状の内側
壁部51の軸線方向の長さ寸法は、環状のフランジ55
が間隙Gの外側開口部G1よりも空気吸引側(吸引口1
5側)に位置するように定められている。フランジ部材
57は、筒状の内側壁部51の端部53の外周部に嵌合
される筒状部59と、この筒状部59の端部から径方向
の外側に延びる前述の環状のフランジ55と、この環状
のフランジ55の径方向の外側の端部に一体に設けられ
た第1の筒状の補助壁部61と、環状のフランジ55の
径方向の内側の端部に一体に設けられて筒状の内側壁部
51の端部53の端面と当接する環状のストッパ壁部5
6とから構成されている。第1の筒状の補助壁部61
は、吸引口15側に向かって延び、吸引口側に向かって
開口する開口部を有し且つ回転軸5と同心的に配置され
ている。そして筒状部59は、超音波溶着技術等の公知
の接合技術を用いて、筒状の内側壁部51の端部53に
接合されている。
タ3のステータ63が固定されている。この例では、モ
ータ3はブラシレスの直流モータである。ステータ63
は、ステータコア65と、ステータコア65に嵌合され
た絶縁用インシュレータ67と、インシュレータ67を
介してステータコア65の磁極部に巻装された巻線69
とから構成される。ステータ63の巻線69は、モータ
サポート29の筒状の内側壁部51の内部に配置された
回路基板71上に構成された駆動回路に接続導体73を
介して接続されている。回路基板71は、筒状の内側壁
部51の内周部に設けられたリブとボス部43の外周に
形成された環状のリブの上に位置決めされている。
のボス75が嵌合され、このボス75にはカップ部材7
7と、インペラ83とが固定されている。カップ部材7
7の周壁部79の内周部には、ステータ63の磁極部と
対向するように複数の永久磁石81が接合されている。
回転軸5と、ボス75と、カップ部材77と永久磁石8
1とによりモータ3のロータが構成されている。
且つ外周側に複数枚のブレード85…が取付けられる筒
状のブレード取付壁部87を備えて、カップ部材77の
外側に嵌合されるカップ部材89を有している。このカ
ップ部材89は、中央部にボス部75が嵌合される嵌合
孔91を備えて径方向に延びるベース壁部93と、この
ベース壁部93の外周部から空気吐出側即ち吐出口17
側に向かって延び且つその端部88に開口部を有する周
壁部または筒状のブレード取付壁部87とを備えてい
る。筒状のブレード取付壁部87の開口部側の端部88
の外周部には、前述の筒状の外側壁部45の端部47に
形成された環状の段部49と対向して、ラビリンス構造
を構成する間隙Gを形成する環状の段部95が形成され
ている。この例では、モータサポート29の筒状の外側
壁部45の開口部側の端部47及びインペラ83のブレ
ード取付壁部87の開口部側の端部88は、ブレード取
付壁部87の端部88の外側にモータサポート29の筒
状の外側壁部45の端部47が位置し且つ2つの端部4
8及び88間にラビリンス構造を構成する前述の間隙G
を形成できる形状になっている。
部93には、ブレード取付壁部87の径方向の内側でロ
ータの外側に回転軸5と同心的に配置され且つ空気吐出
側(吐出口17側)に向かって開口する開口部を備えた
第2の筒状の補助壁部97とモータ3のロータのカップ
部材77の周壁部79の外側に嵌合される筒状壁部99
とが一体に設けられている。モータサポート29に設け
た第1の筒状の補助壁部61の開口部側の端部と第2の
筒状の補助壁部97の開口部側の端部の形状を、第2の
筒状の補助壁部97の開口部側の端部の外側に第1の筒
状の補助壁部61の開口部側の端部が位置し且つ2つの
端部間に第2のラビリンス構造を構成する間隙gが形成
されている。このようにすると間隙Gと間隙gとにより
二重のラビリンス構造が形成できる。そのため、モータ
サポート29の筒状の外側壁部45と筒状の内側壁部5
1との間に形成される空間内に水が入った状態の送風機
にかなり激しい振動が加わったときでも、水がモータ3
のステータ及びロータ側に浸入することがなくなって、
防水性能が大幅に向上する。
送風機の防水構造の機能について説明する。なお図4
(A)〜(C)には、破線の矢印で送風機にかかる雨を
示している。まず送風機1を回転軸5が水平状態になる
姿勢で使用する場合で、モータが停止している状態で、
雨にさらされる状態を考える。このときは図4(A)に
示すように、ラビリンス構造を構成する間隙Gを通し
て、モータサポータ29の内部に水が入り込む可能性が
ある。モータサポータ29の内部に間隙Gの外側開口部
G1の上方に向かって開口する部分から入り込んだ水W
は、筒状の内側壁部51の外周部を流れて間隙Gの下方
に位置する部分から流れ出る。この例のように環状のフ
ランジ55があると、送風機1の姿勢が多少傾いていて
も、内部に入り込んだ水が環状のフランジ55を越えて
更に筒状の内側壁部51の内側に入り込むことはない。
を回転軸5が垂直状態になり且つ上方から空気を吸引す
る姿勢で使用する場合で、モータが停止している状態で
雨にさらされているときを考える。このときにはインペ
ラのブレード取付壁部87の外面を流れ落ちる水が、間
隙Gの外側開口部G1からモータサポート29の内部に
入り込む。モータサポート29の内部に入り込んだ水
は、筒状の外側壁部45とベース壁部41と筒状の内側
壁部51との間に形成された空間内に溜まる。しかしな
がらこの空間内には、間隙Gの外側開口部G1よりも上
以上に水が溜まることはない。そしてこの状態では、筒
状の内側壁部51に設けた環状のフランジ55が間隙G
の外側開口部G1よりも上に位置しているので、この空
間の内部に水が溜まっている状態で外部から大きな振動
が加わっても、筒状の内側壁部51の内側に水が入り込
むことはない。なお送風機1が回転すると、インペラの
下流側に位置する間隙Gの外側開口部G1の周囲は負圧
となり、間隙Gの内部に溜った水は徐々に外部に引き出
される。またある程度の期間の間に気化してこの間隙を
通して外部に排出される。
直状態になり且つ下方から空気を吸引する姿勢で使用す
る場合で、モータが停止している状態で雨にさらされた
ときを考える。このときには、間隙Gの外側開口部G1
が内側開口部G2よりも下側に位置することになるた
め、間隙を通してモータサポート29の内部に水が入り
込むことはない。以上の説明から分かるように、この防
水構造を採用すると、送風機の使用の際の姿勢または方
向は限定されない。
要部を図3の断面図と同様の態様で示した断面図であ
る。図5において、図3に示した実施の形態と同様の部
分には、図3に付した符号に100の数を加えた数の符
号を付して詳細な説明を省略する。図1〜図3に示した
実施の形態と図5に示した実施の形態とが異なる点は、
第2のラビリンス構造が無い点である。具体的には、フ
ランジ部材157に第1の筒状の補助壁部が設けられて
おらず、インペラ183のブレード取付壁部187を備
えたカップ部材189に第2の筒状の補助壁部が設けら
れていない点である。その他の点は、図3の実施の形態
と同じである。このような構造でも、送風機が図4に示
したすべての姿勢で使用されたときに、実用上は十分な
防水性能を得ることができる。
の一例の要部を図5の断面図と同様の態様で示した断面
図である。図6において、図5に示した実施の形態と同
様の部分には、図3に付した符号に更に200の数を加
えた数の符号を付して詳細な説明を省略する。図5に示
した実施の形態と図6に示した実施の形態とが異なる点
は、ケーシング107がアルミダイキャストにより形成
されている点と、環状のフランジ255が筒状の内側壁
部251の端部253に一体に設けられている点であ
る。なおこのような環状のフランジ255は、筒状の内
側壁部251の厚みを予め厚くしておいて筒状の内側壁
部251を切削加工することにより簡単に形成すること
ができる。その他の点は、図3の実施の形態と同じであ
る。
を適用したものであるが、軸線方向に対して所定の角度
なす方向に空気を吐出するいわゆる斜流ファン等にも本
発明を適用することができるのは勿論である。また上記
図1〜図3に示した実施の形態では、騒音低減のため
に、吐出側テーパ面23a〜23dにフィン27…を設
けているが、このようなフィンを有しない一般的な送風
機にも本発明は当然にして適用可能である。
際の姿勢または方向が限定されない防水構造を備えた送
風機を得ることができる。
の吐出口側から見た平面図である。
応じた防水構造の機能を説明するための図である。
断面図と同様の態様で示した断面図である。
5の断面図と同様の態様で示した断面図である。
27)
且つ外周側に複数枚のブレード85…が取付けられる筒
状のブレード取付壁部87を備えて、カップ部材77の
外側に嵌合されるカップ部材89を有している。このカ
ップ部材89は、中央部にボス部75が嵌合される嵌合
孔91を備えて径方向に延びるベース壁部93と、この
ベース壁部93の外周部から空気吐出側即ち吐出口17
側に向かって延び且つその端部88に開口部を有する周
壁部または筒状のブレード取付壁部87とを備えてい
る。筒状のブレード取付壁部87の開口部側の端部88
の外周部には、前述の筒状の外側壁部45の端部47に
形成された環状の段部49と対向して、ラビリンス構造
を構成する間隙Gを形成する環状の段部95が形成され
ている。この例では、モータサポート29の筒状の外側
壁部45の開口部側の端部47及びインペラ83のブレ
ード取付壁部87の開口部側の端部88は、ブレード取
付壁部87の端部88の外側にモータサポート29の筒
状の外側壁部45の端部47が位置し且つ2つの端部4
7及び88間にラビリンス構造を構成する前述の間隙G
を形成できる形状になっている。
Claims (7)
- 【請求項1】 モータを駆動源とする送風機であって、 中央部に前記モータの回転軸を支持するベアリングが固
定されるベアリングホルダを備え且つ前記回転軸の軸線
方向と直交する径方向に延びるベース壁部と、前記ベー
ス壁部の外周部から空気吸引側に向かって延び且つ前記
空気吸引側に向かって開口する開口部を有する筒状の外
側壁部とを有し、前記モータのステータが固定されるモ
ータサポートと、 前記モータのロータに対して固定され且つ複数枚のブレ
ードを有するインペラとを具備し、前記インペラは前記
ロータの外側に配置され且つ外周側に前記複数枚のブレ
ードが取付けられる筒状のブレード取付壁部を有し、前
記ブレード取付壁部は空気吐出側に向かって開口する開
口部を有しており、 前記筒状の外側壁部の前記開口部側の端部及び前記ブレ
ード取付壁部の前記開口部側の端部は、前記ブレード取
付壁部の前記開口部側の前記端部の外側に前記筒状の外
側壁部の前記開口部側の前記端部が位置し且つ2つの前
記端部間にラビリンス構造を構成する間隙を形成する形
状をそれぞれ有しており、 前記間隙は前記径方向の外側に向かって開口する環状の
外側開口部と前記径方向の内側に開口する環状の内側開
口部を有しており、前記外側開口部は前記内側開口部よ
りも前記空気吸引側に位置しており、 前記モータサポートの前記ベース壁部には、前記筒状の
外側壁部よりも内側の位置に前記空気吸引側に向かって
延び且つ前記空気吸引側に向かって開口する開口部を備
えた筒状の内側壁部が設けられ、前記筒状の内側壁部の
前記開口部側の端部には前記径方向の外側に向かって延
びる環状のフランジが設けられ、前記環状のフランジが
前記間隙の前記外側開口部よりも前記空気吸引側に位置
していることを特徴とする送風機。 - 【請求項2】 モータを駆動源とし前記モータの回転軸
の軸線方向に風を流す送風機であって、 エアーダクトを構成する筒状の内壁面を備えたケーシン
グと、 中央部に前記モータの回転軸を支持するベアリングが固
定されるベアリングホルダを備え且つ前記回転軸の軸線
方向と直交する径方向に延びるベース壁部と、前記ベー
ス壁部の外周部から空気吸引側に向かって延び、前記空
気吸引側に向かって開口する開口部を有し、且つ前記回
転軸と同心的に配置された筒状の外側壁部とを一体に有
し、前記モータのステータが固定されるモータサポート
と、 前記モータサポートを前記エアーダクト内に位置決めす
るように前記モータサポートと前記ケーシングとを連結
する複数本のウエブと、 前記モータのロータに対して固定され且つ複数枚のブレ
ードを有して、前記エアーダクトの内部に配置されたイ
ンペラとを具備し、前記インペラは前記ロータの外側に
配置され且つ外周側に前記複数枚のブレードが取付けら
れる筒状のブレード取付壁部を有しており、前記ブレー
ド取付壁部は前記回転軸と同心的に配置されており且つ
空気吐出側に向かって開口する開口部を備えており、 前記筒状の外側壁部の前記開口部側の端部及び前記ブレ
ード取付壁部の前記開口部側の端部は、前記ブレード取
付壁部の前記開口部側の前記端部の外側に前記筒状の外
側壁部の前記開口部側の前記端部が位置し且つ2つの前
記端部間にラビリンス構造を構成する間隙を形成する形
状をそれぞれ有しており、 前記間隙は、前記径方向の外側に向かって開口する環状
の外側開口部と前記径方向の内側に開口する環状の内側
開口部を有しており、前記外側開口部は前記内側開口部
よりも前記空気吸引側に位置しており、 前記モータサポートの前記ベース壁部には、前記環状の
外側壁部よりも前記径方向の内側で且つ前記ステータよ
りも前記径方向の外側の位置に前記空気吸引側に向かっ
て延び且つ前記空気吸引側に向かって開口する開口部を
備えた筒状の内側壁部が一体に設けられ、前記筒状の内
側壁部の前記開口部側の端部には前記径方向の外側に向
かって延びる環状のフランジが設けられ、前記筒状の内
側壁部の前記軸線方向の長さ寸法は、前記環状のフラン
ジが前記間隙の前記外側開口部よりも前記空気吸引側に
位置するように定められていることを特徴とする送風
機。 - 【請求項3】 前記環状のフランジは前記筒状の内側壁
部とは別体に形成されており、前記環状のフランジが前
記筒状の内側壁部の前記開口部側の端部に固定されてい
る請求項1または2に記載の送風機。 - 【請求項4】 前記環状のフランジには、前記空気吸引
側に向かって延び、前記空気吸引側に向かって開口する
開口部を有し且つ前記回転軸と同心的に配置される第1
の筒状の補助壁部が設けられており、 前記インペラには、前記ブレード取付壁部の前記径方向
の内側で前記ロータの外側に前記回転軸と同心的に配置
され且つ前記空気吐出側に向かって開口する開口部を備
えた第2の筒状の補助壁部が設けられており、 前記第1の筒状の補助壁部の前記開口部側の端部及び前
記第2の筒状の補助壁部の前記開口部側の端部は、前記
第2の筒状の補助壁部の前記開口部側の前記端部の外側
に前記第1の筒状の補助壁部の前記開口部側の前記端部
が位置し且つ2つの前記端部間にラビリンス構造を構成
する間隙を形成する形状をそれぞれ有している請求項1
または2に記載の送風機。 - 【請求項5】 前記第1の筒状の補助壁部は、前記フラ
ンジの前記径方向の外側の端部に一体に設けられている
請求項4に記載の送風機。 - 【請求項6】 前記間隙は、前記外側開口部から前記径
方向の内側に延びる第1の環状の通路と、前記第1の環
状の通路と連通して前記空気吐出方向に延びる筒状の通
路と、前記筒状の通路と前記内側開口部と連通させるよ
うに前記径方向の内側に延びる第2の環状の通路とを備
えている請求項1または2に記載の送風機。 - 【請求項7】 前記環状のフランジは、前記間隙を通し
て前記筒状の外側壁部と前記筒状の内側壁部との間に入
り込んだ水が乗り越えることができない程度まで前記径
方向外側に延びている請求項1または2に記載の送風
機。
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