JP2000095603A - 水面施用農薬粒剤及びその粒状キャリヤ― - Google Patents

水面施用農薬粒剤及びその粒状キャリヤ―

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JP2000095603A
JP2000095603A JP11205490A JP20549099A JP2000095603A JP 2000095603 A JP2000095603 A JP 2000095603A JP 11205490 A JP11205490 A JP 11205490A JP 20549099 A JP20549099 A JP 20549099A JP 2000095603 A JP2000095603 A JP 2000095603A
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pesticide
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organic acid
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Takeshi Hirata
毅 平田
Akiyoshi Kawagishi
秋義 川岸
Kiyoko Tanaka
清子 田中
Kenji Yasui
賢治 安居
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Sankyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた水面施用農薬粒剤を見出すこと。 【解決手段】水溶性固体有機酸塩を含有する、農薬有効
成分の水面浮上率が改善された水面施用農薬粒剤を製造
するための粒状キャリヤー、その粒状キャリヤー若しく
は水溶性固体有機酸塩及び水難溶性農薬有効成分(但
し、シハロホップブチルを除く。)を含有する比重1.
01以上の液体を含有する、農薬有効成分の水面浮上率
が改善された水面施用農薬粒剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水溶性固体有機酸
塩を含有する、農薬有効成分の水面浮上率が改善された
水面施用農薬粒剤を製造するための粒状キャリヤー、そ
の粒状キャリヤー若しくは水溶性固体有機酸塩及び水難
溶性農薬有効成分(但し、シハロホップブチルを除
く。)を含有する比重1.01以上の液体を含有する、
農薬有効成分の水面浮上率が改善された水面施用農薬粒
剤又はその粒剤の水面施用農薬としての使用に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、農薬粒剤として、ベントナイ
ト、炭酸カルシウム、タルク、クレー、ケイソウ土、石
膏等の水不溶性無機固型担体に、界面活性剤、結合剤及
び農薬有効成分を加えて、水で練合し、押し出し造粒
し、乾燥し及び整粒したもの、農薬有効成分を含む若
しくは含まない粒核に、液状若しくは液状にした農薬有
効成分を含浸させたもの、及び上記の粒核に、粉末状
の若しくは粉末化した農薬有効成分を適当な結合剤を用
いて被覆したものが一般的に使用されている。
【0003】しかし、上記のような農薬粒剤では、農薬
有効成分が水難溶性の場合、水田に処理後必要な時期に
必要な量の有効成分が粒剤から放出されにくいという欠
点があり、土壌吸着性の強い農薬有効成分を用いる場
合、十分な生物効果が得られないことや、粒剤付近に農
薬有効成分が高濃度に偏在し、作物に対する薬害の一因
となることがある。又、農薬有効成分によっては、水面
に浮かんでより優れた効果を示すものがあり、通常の農
薬粒剤では、土壌面に沈降した粒から有効成分を水面に
浮かせることが困難である。
【0004】このような欠点を解決するために、農薬有
効成分又はそれを含有する液体を水面に浮上させる試み
がなされている。
【0005】例えば、尿素、硫酸アンモニウム、硝酸ア
ンモニウム、塩化アンモニウム、塩化カリウム、重炭酸
アンモニウム、硫酸アンモニウム、ほう酸ナトリウム、
炭酸ナトリウム、加工澱粉、砂糖のような水溶性担体及
び水溶性担体より水溶解速度の遅い無機又は有機フィル
ム形成物質を用い、水中に投下されたとき、水溶性担体
が先に水に溶解することにより粒剤が該粒剤中の空気を
保持した空気保持性のフィルム形成物質と共に水面浮上
するような粒剤が検討されている。しかし、このような
粒剤では粒剤の浮上に水溶性担体及びフィルム形成物質
が共に必須である(特公昭63−30281号公報及び
特開平9−118602号公報)。
【0006】又、粒剤に水溶性担体及びロウ状物質を含
有させて、粒剤を水面浮遊させる試みがなされている
(特公昭58−26882号公報、特公昭58−288
41号公報、特公昭63−7162号公報、特開平5−
246802号公報及び特開平7−101805号公
報)。しかし、このような粒剤は、農薬有効成分がロウ
状物質に覆われてしまい水中への溶出が遅くなり、必要
な時期に必要な量の農薬有効成分が粒剤から放出されな
くなる。
【0007】更に又、農薬有効成分を有機溶媒に溶解し
比重1以下とした溶液を固形担体に保持せしめた粒剤が
検討されている(特開昭63−17802号公報、特開
平1−254604号公報及び特開平5−65201号
公報)。しかし、これは農薬有効成分を含有する溶液の
比重が1以下であることにより農薬有効成分が浮上する
ものであり、水難溶性農薬有効成分を含有する液体の比
重が1.01以上でも浮上する本願発明とは異なる。
【0008】一方、特開平8−175903号公報に
は、水溶性の塩基性農薬活性成分と、徐放化剤として水
溶性有機酸塩を含有する農薬製剤が記載されているが、
水難溶性農薬活性成分及び水溶性固体有機酸塩を含有す
る本願の農薬粒剤とは異なる。
【0009】又、特開平6−72801号公報及び特開
平6−72803号公報には、芳香族カルボン酸塩、水
溶性高分子化合物、実質的に水不溶性の農薬原体及び界
面活性剤を含有する農薬固型製剤用組成物が記載されて
いるが、これは製剤の乳化安定性及び形状安定性を改善
したものであり、水溶性固体有機酸塩及び水難溶性農薬
有効成分を含有する液体を含有する農薬粒剤の農薬有効
成分又はそれを含有する液体が水面に浮上することにつ
いては何らの示唆もされていない。
【0010】尚、粒状キャリヤーに水溶性固体有機酸塩
を含有させることにより、農薬有効成分の水面浮上率を
改善することは、従来知られていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、農薬有
効成分を水面に浮かせ、必要な時期に必要な量の農薬有
効成分を放出し、土壌吸着により粒付近に農薬有効成分
が高濃度に偏在することのない農薬粒剤及びそれを製造
するための粒状キャリヤーを鋭意研究し、水溶性固体有
機酸塩及び水難溶性農薬有効成分を含有する比重1.0
1以上の液体を含有することにより、水面施用農薬粒剤
を水中に投入後、農薬有効成分の水面浮上率が大幅に向
上することを見出し、この農薬粒剤を水面施用農薬とし
て使用すると、水難溶性農薬有効成分を大量の有機溶媒
で稀釈する必要がなく、省力を目的とした低薬量化に好
都合な、農薬有効成分が高含量である農薬粒剤を調製で
きることを見出し、更に、水溶性固体有機酸塩を含有す
る粒状キャリヤーが農薬有効成分の水面浮上率を改善す
ることを見出し、本発明を完成した。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、水溶性固体有
機酸塩を含有する、農薬有効成分の水面浮上率が改善さ
れた水面施用農薬粒剤を製造するための粒状キャリヤ
ー、その粒状キャリヤー若しくは水溶性固体有機酸塩及
び水難溶性農薬有効成分(但し、シハロホップブチルを
除く。)を含有する比重1.01以上の液体を含有す
る、農薬有効成分の水面浮上率が改善された水面施用農
薬粒剤又はその粒剤の水面施用農薬としての使用に関す
るものである。
【0013】本発明の農薬有効成分の水面浮上率が改善
された水面施用農薬粒剤を製造するための粒状キャリヤ
ーとは、水溶性固体有機酸塩を含有することにより、他
の成分を被覆、含浸又は吸収させて製造する水面施用農
薬粒剤の後述する農薬有効成分の水面浮上率を向上させ
るような粒状キャリヤーである。
【0014】本発明の水面施用農薬粒剤とは、水溶性固
体有機酸塩を配合することにより、水田に処理し、粒が
一旦水中に沈降後、数分乃至数時間のうちに、農薬有効
成分又は農薬有効成分を含んだ液体が水面に浮上するよ
うな農薬粒剤である。又、水田に処理直後から粒が水面
に浮いて、有機酸塩の溶解に伴って崩壊し、農薬有効成
分を水面に放出するような農薬粒剤であってもよい。
【0015】本発明の水面施用農薬粒剤の水面浮上率
は、次の方法にて求めることができる。すなわち、内径
6cm、高さ10.6cmの円柱形本体の上部に内径
4.6cm、高さ2cmのネジ口を有するガラス瓶に、
3度硬水300mlを入れ、本発明の水面施用農薬粒剤
10mgを均一に投入し、室温で1時間静置し、その
後、水面に酢酸エチル20mlを静かに加え、8mmφ
のガラス棒を水面下3cmまで浸けて、1分間に30回
の速度で30回攪拌し、酢酸エチル層2mlをホールピ
ペットで採取し、高速液体クロマトグラフィー、ガスク
ロマトフラフィー等の分析機器で分析することにより、
酢酸エチル層に溶解している農薬有効成分量を測定し、
下式により水面浮上率を計算した。
【0016】
【数1】水面浮上率(%)=(採取した酢酸エチル層2
0ml中に溶解している農薬有効成分量)÷(農薬粒剤
10mg中に含まれる農薬有効成分量)×100。
【0017】本発明の水面施用農薬粒剤における農薬有
効成分の水面浮上率は、通常30〜100%であり、好
適には、45〜100%であり、より好適には、60〜
100%である。
【0018】本発明の水面施用農薬粒剤における農薬有
効成分の水面浮上率は、通常30〜100%であり、好
適には、45〜100%であり、より好適には、60〜
100%である。
【0019】本発明に使用される水溶性固体有機酸塩と
は、例えば、安息香酸塩、サリチル酸塩、フタル酸塩の
ような芳香族カルボン酸塩、ソルビン酸塩、クエン酸
塩、酒石酸塩、酢酸塩、コハク酸塩、プロピオン酸塩、
ギ酸塩、乳酸塩のような脂肪族カルボン酸塩、トルエン
スルホン酸塩のような芳香族スルホン酸塩、ラウリル硫
酸塩のような脂肪族スルホン酸塩等が挙げられ、好適に
は、芳香族カルボン酸、脂肪族カルボン酸又は芳香族ス
ルホン酸から選ばれる有機酸の、ナトリウム塩、カリウ
ム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩のようなア
ルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩のような4級アン
モニウム塩である。本発明に使用される水溶性固体有機
酸塩の分子量は、好適には、50乃至350であり、よ
り好適には、80乃至200である。本発明に使用され
る水溶性固体有機酸塩は、具体的には、安息香酸ナトリ
ウム、安息香酸アンモニウム、安息香酸カリウム、安息
香酸カルシウム、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸ア
ンモニウム、フタル酸水素カリウム、ソルビン酸カリウ
ム、ソルビン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエ
ン酸カリウム、クエン酸三アンモニウム、クエン酸水素
二カリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム、酒石
酸水素カリウム、酒石酸アンモニウム、酢酸カリウム、
酢酸カルシウム、酢酸アンモニウム、コハク酸二アンモ
ニウム、コハク酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウ
ム、プロピオン酸カリウム、プロピオン酸カルシウム、
蟻酸カリウム、蟻酸カルシウム、乳酸アンモニウム、ト
ルエンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸カリ
ウム又はラウリル硫酸ナトリウムであり、特に好適に
は、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、ソルビン
酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、プロピオン酸カル
シウム、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カリウ
ム、トルエンスルホン酸ナトリウム又はトルエンスルホ
ン酸カリウムであり、最も好適には、安息香酸ナトリウ
ムである。
【0020】これらの水溶性固体有機酸塩は、1種を単
独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0021】用いられる水溶性固体有機酸塩の配合量
は、多いほど農薬有効成分の浮上率が高く、通常、粒状
キャリヤー中に25〜100%、水面施用農薬粒剤中に
20〜99%であり、好適には、粒状キャリヤー中に3
0〜100%、水面施用農薬粒剤中に25〜99%であ
り、より好適には、粒状キャリヤー中に40〜100
%、水面施用農薬粒剤中に36〜99%である。
【0022】本発明に使用される農薬有効成分として
は、シハロホップブチルを除いて、殺虫剤、殺菌剤、除
草剤、植物調節剤のような通常農薬として用いられるも
のであれば特に限定はないが、殺虫剤としては、例え
ば、イソキサチオン、プロパホス、トリクロルフォン、
ホルモチオン、ジメトエート、モノクロトフォス、アセ
フェート、カルボフラン、カルボスルファン、チオシク
ラム、カルタップ、ベンスルタップ、ベンフラカルブ、
フラチオカルブ、カルバリル、ブプロフェジン、フェノ
ブカルブ、メトールカルブ、プロポクシュア、メソミ
ル、イミダクロプリド、ニッテンピラム、アセタミプリ
ド等の浸透移行性殺虫剤、シクロプロトリン、エトフェ
ンプロックス、シラフルオフェン等のイネミズゾウムシ
やイネドロオイムシのような水中又は水面近くに生息す
る害虫に有効な合成ピレスロイド等が挙げられる。
【0023】殺菌剤としては、例えば、プロベナゾー
ル、イソプロチオラン、イプロベンフォス、トリシクラ
ゾール、ピロキロン、カルプロパミド、アゾキシストロ
ピン、7−フルオロ−1,2,5,6−テトラヒドロ−
4H−ピロロ[3.2.1−i.j]キノリン−4−オ
ン等のイモチ剤、フルトラニル、メプロニル、チフルザ
ミド、フラメトピル、(RS)−2−(4−フルオロフ
ェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1
−イル)−3−トリメチルシリル−プロパン−2−オー
ル等の紋枯剤、テクロフタラム、ベノミル等が挙げられ
る。
【0024】除草剤としては、例えば、ピラゾレート、
ベンゾフェナップ、ピラゾキシフェン等のピラゾール系
除草剤;ベンスルフロンメチル、イマゾスルフロン、ピ
ラゾスルフロンエチル、シノスルフロン、エトキシスル
フロン、アジムスルフロン、シクロスルファムロン等の
スルホニルウレア系除草剤;ブタクロール、プレチラク
ロール、テニルクロール等のクロロアセトアニライド系
除草剤;チオベンカルブ、モリネート、ジメピペレー
ト、エスプロカルブ等のカーバメート系除草剤;シメト
リン、ジメタメトリン等のトリアジン系除草剤;クロル
ニトロフェン、クロメトキシニル、ビフェノックス等の
protox阻害を発現するジフェニルエーテル系除草剤;オ
キサジアゾン、オキサジアルギル、ペントキサゾン等の
その他のprotox阻害剤;ナプロアニリド、MCPA及び
そのアルカリ金属塩及びエステル類、2,4−D及びそ
のアルカリ金属塩及びエステル類、MCPB及びそのエ
ステル類、クロメプロップ等のフェノキシ系除草剤;ピ
リブチカルブ、ブタミホス、メフェナセット、アニロホ
ス、ピペロフォス、ジチオピル、シンメチリン、キンク
ロラック、エトベンザニド、カフェンストロール、エポ
プロダン、ピリミノバックーメチル、オキサジクロメフ
ォン、4−(2−クロロフェニル)−N−シクロヘキシ
ル−4,5−ジヒドロ−N−エチル−5−オキソ−1H
−テトラゾール−1−カルボキシアミド(NBA06
1)、メチル N−[4−(ベンゾチアゾール−2−イ
ルメトキシ)−2−メチルフェニル]カルバマート等の
その他のヒエ剤;ダイムロン、クミルロン、ブロモブチ
ド、ベンフレセート、[3−(2−クロロ−4−メチル
スルフォニルベンゾイル)−4−フェニルチオ]ビシク
ロ[3.2.1]オクト−3−エン−2オン(SB50
0)等のカヤツリグサ科に除草効果を示すその他の水田
除草剤;ベンタゾン、キノクラミン等のその他の水田除
草剤が挙げられる。
【0025】植物調節剤としては、例えば、イナベンフ
ィド、パクロブトラゾール、ウニコナゾール、トリアペ
ンテノール等が挙げられる。
【0026】用いられる農薬有効成分として、好適に
は、水面で生物効果を発揮するような有効成分、土壌吸
着性が強い有効成分、又は水に対する溶解度が30pp
mより小さい有効成分であり、例えば、イソキサチオ
ン、シクロプロトリン、エトフェンプロックス、シラフ
ルオフェン等の合成ピレスロイド;ジメタメトリン、シ
メトリン、ベンタゾン、モリネート、MCP、2,4−
Dのエチルエステル等の茎葉吸収により除草効果が発現
する除草剤;フルトラニル、メプロニル、チフルザミ
ド、フラメトピル、(RS)−2−(4−フルオロフェ
ニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−
イル)−3−トリメチルシリルプロパン−2−オール等
の紋枯剤が挙げられる。また、液体又は融点が50℃以
下の固体の農薬有効成分は、本発明の水面施用農薬粒剤
を製造するために好適である。
【0027】用いられる農薬有効成分の配合量は、本発
明の水面施用農薬粒剤に対して、通常0.1〜80%で
あり、好適には、0.5〜50%であり、より好適に
は、1〜30%である。
【0028】本発明の水面施用農薬粒剤には、水溶性固
体有機酸塩及び農薬有効成分以外に、必要であれば、結
合剤、増量剤、造粒性向上剤、崩壊剤、分散剤、乳化
剤、水面拡展剤のようなその他の助剤を配合することが
できる。
【0029】助剤として、例えば界面活性剤、糖類等を
使用することができるが、用いられる界面活性剤、糖類
等は、その性質、有効成分の種類と含有量又はその他成
分の種類と配合量等製剤処方や剤型により、使用目的が
変わる若しくは複数の目的に使用することができる。
【0030】結合剤は、粒の硬度を向上させるために用
い、例えば、比較的低分子量のデキストリン、α化でん
ぷんのような水溶性でんぷん誘導体、ポリビニルピロリ
ドン、ポリアクリル酸の塩、カルボキシメチルセルロー
スの塩、比較的低分子量で鹸化率の低いポリビニルアル
コール、リグニンスルホン酸の塩、アラビアゴム、キサ
ンタンガム、グアーガム等の水溶性高分子物質;グルコ
ース、果糖等の単糖類;ショ糖、麦芽糖、乳糖等の二糖
類;オリゴ糖類;ベントナイト等のモンモリロナイト系
鉱物質微粉を挙げることができ、粒の崩壊性が優れてい
るものが好適であり、特に好適にはグルコースである。
【0031】結合剤の水溶解速度は、農薬有効成分の水
面浮上率を低下させなければ水溶性固体有機酸塩の水溶
解速度より遅くても構わないが、好適には、水溶性固体
有機酸塩の水溶解速度よりも速いものである。
【0032】なお、水溶性固体有機酸塩及び結合剤の水
溶解速度は以下の方法で比較した。すなわち、複数の3
00ml容ビーカーに、20℃、200mlの常水をそ
れぞれ入れ、スターラーを用い一定速度で撹拌しなが
ら、本発明の水面施用農薬粒剤中の配合割合に比例した
量の水溶性固体有機酸塩及び結合剤をそれぞれ20gを
超えない範囲で一斉に水中に投入し、完全に水に溶解す
るまでの時間を比較する。
【0033】用いられる結合剤の配合量は、処方構成や
造粒方法、粒の大きさ等によって異なるが、通常、農薬
粒剤中に0.1〜40%であり、好適には、0.3〜2
0%であり、より好適には0.5〜5%である。
【0034】増量剤は、通常農薬製剤に用いるものであ
れば特に限定はなく、例えば、ベントナイト、クレー、
炭酸カルシウム、珪藻土、無晶形二酸化珪素、タルク等
の鉱物質;でんぷん、コルク、木粉、オガクズ、コーヒ
ー豆粉末、タブ粉、セルロース粉末、微結晶セルロー
ス、籾殻粉末、米糠、ふすま、ヤシ殻粉末等の植物質粉
末;グルコース、果糖等の単糖類;ショ糖、麦芽糖、乳
糖等の二糖類;オリゴ糖類;塩化カリ、硫酸アンモニウ
ム、尿素等の水溶性無機化合物;発泡パーライト、発泡
シラス、発泡軽石、焼成バーミキュライトの粉砕品等の
鉱物質微粉が挙げられ、農薬有効成分を吸着しにくいも
のが好適であり、特に好適には、単糖類、二糖類、オリ
ゴ糖類又は水溶性無機化合物である。又、農薬有効成分
の水面浮上率及び浮上速度をより高める目的で、コル
ク、発泡シラス、発泡軽石、発泡パーライト、発泡合成
樹脂、合成樹脂の粉末、プラスチック中空体等の浮力の
ある増量剤を用いることは本発明の好適な態様である。
【0035】用いられる増量剤の配合量は、通常、造粒
キャリヤー中に1〜80%、水面施用農薬粒剤中に1〜
60%である。
【0036】造粒性向上剤は、粒状キャリヤーや農薬粒
剤を湿式で造粒する場合に造粒性をよくする目的で使用
され、例えば、一般的に用いられる各種の界面活性剤
や、練合物に可塑性を付与するような粘性を有するもの
として、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアリー
ルアリールエーテル等のノニオン系界面活性剤;ジアル
キルスルホサクシネートのナトリウム塩、アルキルベン
ゼンスルホン酸のナトリウム塩等のアニオン系界面活性
剤;等が挙げられ、農薬有効成分を含有する液体を長時
間水面に浮かせる場合は、濡れ作用の無い若しくは小さ
いものが好適であり、HLBが8以下のノニオン系界面
活性剤又はアニオン系界面活性剤がより好適であり、水
難溶性農薬有効成分を短時間のうちに水中に溶解分散さ
せたい場合は、濡れ作用や乳化作用のあるものが好適で
あり、HLBが10以上のノニオン系界面活性剤又はア
ニオン系界面活性剤がより好適である。
【0037】用いられる造粒性向上剤の配合量は、通
常、造粒乾燥工程直後の粒状キャリヤー若しくは粒剤中
0.01〜5%であり、好適には、0.02〜3%であ
る。
【0038】水面拡展剤は、浮上した農薬有効成分を含
有する液体を水面全体に速やかに拡げ、農薬有効成分の
生物効果を高め、薬害を軽減する目的で用いられ、例え
ば、アクリル酸、マレイン酸等のカルボン酸の共重合
物;カルボン酸の共重合物にスチレンスルホン酸、ビニ
ル基等を共重合させたもののナトリウム塩、カリウム
塩、アンモニウム塩のようなポリカルボン酸型のポリソ
ープ;オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウムの
ような石鹸類;ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム,
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸
ナトリウムなどのようなアニオン界面活性剤;ポリオキ
シエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチ
レンアリールアリールエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステ
ル、ソルビタンのアルキルエステル、シリコーン系界面
活性剤、アセチレン系界面活性剤、プルロニックタイプ
の界面活性剤等のノニオン系界面活性剤;ノニオン系界
面活性剤をリン酸又は硫酸のエステルとし、場合によっ
ては、それらを適当なアルカリで中和した界面活性剤;
フッ素系界面活性剤;鉱物油類;シリコンオイル;ナタ
ネ油、米ぬか油、椿オイル、やし油、ごま油等の植物
油;松脂等の樹脂類;樟脳白油;αピネン;樟脳;ナフ
タレン;等が挙げられ、好適には、アセチレン系界面活
性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、
鉱物油類又はHLBが8以下であるノニオン系界面活性
剤である。
【0039】アセチレン系界面活性剤は、アセチレンア
ルコール類、アセチレンジオール類及びこれらにアルキ
レンオキサイドを付加した界面活性剤であり、特に好適
には、アセチレンジオール類である。
【0040】シリコーン系界面活性剤は、ジメチルポリ
シロキサンの末端、側鎖若しくは末端及び側鎖のメチル
基の一部に、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレン
オキサイド若しくはポリエチレンオキサイド及びポリプ
ロピレンオキサイドを導入したもの及びこれらの末端の
水酸基をアルキル基でエーテル化若しくはアシル基でエ
ステル化したポリエーテル変性シリコーンオイルを主成
分とするノニオン界面活性剤である。
【0041】フッ素系界面活性剤は、通常のアニオン、
カチオン、ノニオン又は両性イオン系界面活性剤の水素
原子をフッ素原子で置換した界面活性剤であり、フッ素
原子を導入する前の界面活性剤に比べ、表面張力低下力
に優れることが知られている。
【0042】鉱物油類は、パラフィン系、ナフテン系及
び芳香族系の高沸点溶媒を主成分とし、例えば、流動パ
ラフィン、イソパラフィン、マシン油等が挙げられる。
【0043】HLBが8以下であるノニオン系界面活性
剤は、上記のノニオン系界面活性剤のうちエチレンオキ
サイドの付加モル数が比較的小さいものであり、水溶解
度が低く、湿潤作用の少ないものが多い。
【0044】用いられる水面拡展剤の配合量は、有効成
分の種類と含有量、水面拡展剤の種類、その他成分の種
類と配合量等製剤処方や剤型によって異なるが、通常水
面施用農薬粒剤中0.01〜20%であり、好ましくは
0.1〜10%であり、より好ましくは0.2〜5%であ
る。
【0045】水面拡展剤は、造粒時に他の成分と一緒に
練り込んでもよく、造粒した後で、単独で又は農薬有効
成分と共に粒状キャリヤーに吸収又は被覆させてもよ
い。
【0046】本発明において、水難溶性農薬有効成分を
溶解又は希釈する目的で、溶剤を使用することができ
る。用いる溶剤は、農薬有効成分に対して溶解力があ
り、農薬有効成分の安定性に影響を与えず、高沸点、低
毒性及び低い引火性のものを選択して用い、水溶性のも
のでも水に不溶性のものでもかまわず、例えば、低粘度
の流動パラフィン、塩素化パラフィン、イソパラフィ
ン、マシン油、ポリブテン、パラフィン系、ナフテン
系、芳香族系の各種高沸点溶媒等の鉱物油;ヤシ油、大
豆油、菜種油等の植物油;鯨油、鰯油等の動物油;シリ
コンオイル及びその誘導体;オレイン酸、ヤシ油脂肪
酸、マレイン酸、フマール酸、フタル酸、アジピン酸等
のモノ−又はジ−カルボン酸の種々のエステル;トリブ
チルホスフェートやトリクロルエチルホスフェート等の
りん酸の種々のエステル等の可塑剤;エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ブタンジオール等のグリコール
類及びそれらの種々のエステルやエーテル類;ε−カプ
ロラクトン、γ−ブチロラクトン等のラクトン類;N−
アルキルピロリドンが挙げられ、特に好適には、N−ア
ルキルピロリドンである。
【0047】本発明の農薬有効成分を含有する溶液の比
重は、1.01以上であればよく、好適には、1.01
〜2.0であり、より好適には、1.02〜1.5であ
り、更により好適には、1.03〜1.25である。
又、本発明の農薬有効成分を含有する液体は、液状のも
のであれば特に限定はなく、農薬有効成分そのものが液
体であってもよく、溶液及び懸濁液を含み、粘性の低い
もの及び高いものをも含む。
【0048】本発明において、農薬有効成分を水中に乳
化させる目的で、乳化剤を用いることができる。乳化剤
は、必要に応じて液状の農薬有効成分又は液状化した農
薬有効成分に添加することができ、用いる農薬有効成分
及び溶剤に応じて、通常の乳剤の乳化剤と同様に選択で
きる。
【0049】水溶性固体有機酸塩、農薬有効成分及びそ
の他成分を、必要であれば粉砕した後、適当な造粒機を
用いて造粒し、乾燥し、整粒して粒状とし、本発明の水
面施用農薬粒剤が得られる。又、農薬有効成分を配合せ
ず残りの成分だけを造粒して粒状キャリヤーを製造し、
予め農薬有効成分を必要であれば適当な粉砕助剤やその
他の助剤と共に粉砕して濃厚プレミックスとし、これを
前記粒状キャリヤーに適当な結合剤を用いて被覆し、或
いは、農薬有効成分を必要であれば適当な溶剤に溶解さ
せ更に必要であればその他の助剤を加えて濃厚プレミッ
クス(以下、オイルプレミックスとする。)とし、これ
を前記粒状キャリヤーに吸収させ、本発明の水面施用農
薬粒剤を得ることができる。
【0050】造粒は、横押し若しくはバスケットタイプ
の押し出し造粒機、混合造粒機、転動造粒機、流動層造
粒機、噴霧乾燥機等の造粒機を用いて行うことができ
る。予め粒状キャリヤーを調製した後、オイルプレミッ
クスを吸収させる場合、粒状キャリヤーの吸油能が低下
しないように、造粒機としては、強い圧力やせん断力が
かからないものが好ましく、例えば、バスケット型造粒
機、押し出し造粒機及び流動層造粒機が挙げられる。最
も好適な造粒法は、押し出し造粒法である。
【0051】上記の製剤方法の中で、農薬有効成分の水
面浮上率を高めるために、最も好ましい方法は、予め調
製した水溶性固体有機酸塩を含有する粒状キャリヤーに
液状農薬有効成分又はオイルプレミックスを吸収させる
方法である。
【0052】水面施用農薬粒剤が、2種類以上の農薬有
効成分を含む場合には、農薬有効成分の種類により上記
の製造方法を組み合わせてもよい。例えば、予め調製し
た水溶性固体有機酸塩を含有する粒状キャリヤーに液状
農薬有効成分若しくはオイルプレミックスを吸収させる
方法は、有効成分の浮上率が高いので、より浮かせたい
農薬有効成分と他の農薬有効成分との配合粒剤の場合
に、まず、他の農薬有効成分を、水溶性固体有機酸を含
むその他成分と一緒に練り込み造粒し、次いで、得られ
た粒剤に、より浮かせたい農薬有効成分を含有する液状
農薬有効成分若しくはオイルプレミックスを吸収させ
て、目的とする水面施用農薬粒剤を得ることができる。
【0053】液状農薬有効成分若しくはオイルプレミッ
クスを粒状キャリヤーに吸収させるために、又は、農薬
有効成分を含有する粉末状の濃厚プレミックスを粒状キ
ャリヤーに被覆させるために使用する攪拌混合機として
は、低速で混合する粒の破砕の少ない機種が好ましく、
例えば、ナウタミキサー、リボンブレンダー、ロータリ
ーブレンダー、V型混合機等が挙げられる。
【0054】液状農薬有効成分若しくはオイルプレミッ
クスを粒状キャリヤーに吸収させる場合は、通常、予め
調製した粒状キャリヤーを上記の攪拌混合機に仕込み、
攪拌下、液状農薬有効成分若しくはオイルプレミックス
を加えて吸収させる。オイルプレッミクス中には、必要
に応じて溶剤、乳化剤、水面拡展剤等の助剤を配合する
ことができる。
【0055】本発明の水面施用農薬粒剤は、手播き散布
及び機械散布のような通常の粒剤と同様の散布ができ、
更に、適当な振込口を付けた容器(例えば、箱、瓶、袋
等。)から直接水田中に振込散布することもできる。
【0056】又、本発明の水面施用農薬粒剤は、農薬有
効成分の水面浮上率が高いので、一般的な粒剤のように
水田に入って均一散布しなくても畦畔等から水田中に処
理(いわゆる額縁散布)することができる。
【0057】更に、本発明の水面施用農薬粒剤を水溶紙
に分包として畦畔等から投げ込み施用することも可能で
ある。この場合、投下地点に農薬有効成分が局所残留し
ないためにも、粒の形をとどめながら水面に浮上するタ
イプの粒剤であることが好ましい。
【0058】用いられる水溶紙は、水中で溶解又は分散
するような性質を有するフィルム又はシートであり、例
えば、ポリビニルアルコール又はその誘導体よりなるフ
ィルム又はシート、プルランフィルムよりなるフィルム
又はシート、カルボキシメチルセルロースのナトリウム
塩及びセルロースよりなるフィルム又はシート、ポリエ
チレンオキサイド又はその誘導体よりなるフィルム又は
シート等が挙げられ、好適には、それ自体、水中で容易
に分散又は溶解し、農薬活性成分を水面に拡展させる性
質を有するフィルム又はシートであり、例えば、ポリビ
ニルアルコール又はその誘導体よりなるフィルム(以
下、PVAフィルムとする。)又はシートを挙げること
ができる。
【0059】本発明の好適な態様は、 (1) 水溶性固体有機酸塩が、芳香族カルボン酸、脂
肪族カルボン酸又は芳香族スルホン酸から選ばれる有機
酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又は4級アン
モニウム塩である粒状キャリヤー。 (2) 水溶性固体有機酸塩の分子量が50乃至350
である粒状キャリヤー。 (3) 水溶性固体有機酸塩の分子量が80乃至200
である粒状キャリヤー。 (4) 水溶性固体有機酸塩が、安息香酸ナトリウム、
安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナ
トリウム、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸ナト
リウム、プロピオン酸カリウム、トルエンスルホン酸ナ
トリウム又はトルエンスルホン酸カリウムである粒状キ
ャリヤー。 (5) 水溶性固体有機酸塩が、安息香酸ナトリウムで
ある粒状キャリヤー。 (6) 水溶性固体有機酸塩の配合量が、粒状キャリヤ
ー中に25〜100%である粒状キャリヤー。 (7) 水溶性固体有機酸塩の配合量が、粒状キャリヤ
ー中に30〜100%である粒状キャリヤー。 (8) 水溶性固体有機酸塩の配合量が、粒状キャリヤ
ー中に40〜100%である粒状キャリヤー。 (9) (1)〜(8)の粒状キャリヤーに、水溶性固
体有機酸塩よりも水溶解速度が速い結合剤を含有させた
粒状キャリヤー。 (10) (1)〜(9)の粒状キャリヤー若しくは水
溶性固体有機酸塩及び水難溶性農薬有効成分(但し、シ
ハロホップブチルを除く。)を含有する比重1.01以
上の液体を含有する水面施用農薬粒剤。 (11) 水難溶性農薬有効成分が、水に対する溶解度
が30ppmより小さい有効成分である水面施用農薬粒
剤。 (12) 農薬有効成分の配合量が、農薬粒剤に対して
0.5〜50%である水面施用農薬粒剤。 (13) 農薬有効成分の配合量が、農薬粒剤に対して
1〜30%である水面施用農薬粒剤。 (14) (10)〜(13)の水面施用農薬粒剤に、
水面拡展剤を含有させた水面施用農薬粒剤。 (15) (10)〜(14)の水面施用農薬粒剤に、
コルク、発泡シラス、発泡軽石、発泡パーライト、発泡
合成樹脂、合成樹脂粉末及びプラスチック中空体から選
ばれる1種又は2種以上の浮力のある増量剤を含有する
水面施用農薬粒剤。 (16) (1)〜(9)の粒剤キャリヤーに、コル
ク、発泡シラス、発泡軽石、発泡パーライト、発泡合成
樹脂、合成樹脂粉末及びプラスチック中空体から選ばれ
る1種又は2種以上の浮力のある増量剤を含有する粒状
キャリヤー。 (17) 予め調製した水溶性固体有機酸塩を含有する
粒状キャリヤーに液状農薬有効成分又はオイルプレミッ
クスを吸収させる、上記の水面施用農薬粒剤の製造方
法。 (18) (10)〜(15)の水面施用農薬粒剤を、
農薬として、直接水田中に散布する方法。 (19) (10)〜(15)の水面施用農薬粒剤を、
振込口を付けた容器から直接水田中に振込散布する方
法。 (20) (10)〜(15)の水面施用農薬粒剤を、
水溶紙に分包として畦畔等から投げ込み施用する方法。
【0060】以下に、実施例、比較例及び試験例をあげ
て、本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこ
れらに限定されるものではない。なお、以下の実施例、
比較例及び試験例において、特にことわりのない限り、
部は重量部を、%は重量%を示す。
【0061】
【実施例】
【0062】
【実施例1】農薬粒剤 (1) 粒状キャリヤー 原料として、安息香酸ナトリウム25部、ロカヘルプ4
39(パーライト、三井金属鉱業株式会社製)25部及
びグルコース50部を混合し、練合水として0.1%ジ
オクチルスルホコハク酸ナトリウム水溶液30部を加え
ニーダー(FM−NW−5型,パウレック株式会社製)
で練合し、ドームグラン(不二パウダル株式会社製)に
てスクリーン径1.0mmで押し出し造粒し、ミゼット
ドライヤー(不二パウダル株式会社製、流動層乾燥機)
を用いて送風温度60℃で乾燥した。得られた乾燥粒を
開口径1mm及び0.5mmの篩を用いて整粒し、本発
明の粒状キャリヤーを得た。 (2) オイルプレミックス 原料として、カルホス原体21.48部及びサーフィノ
ール104(アセチレンジオール、エアプロダクツ社
製)0.30部を混合し、比重1.21を有するオイル
プレミックスを得た。 (3) 農薬粒剤 (1)で得た粒状キャリヤー78.22部に(2)で得
たオイルプレミックス21.78部を吸収させて,イソ
キサチオン(カルホスの活性成分)を20%含有する本
発明の農薬粒剤を得た。
【0063】
【実施例2】農薬粒剤 粒状キャリヤーの原料として安息香酸ナトリウム30
部、ロカヘルプ439(25部)及びグルコース45部
を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の粒状キャ
リヤー及び農薬粒剤を得た。
【0064】
【実施例3】農薬粒剤 粒状キャリヤーの原料として安息香酸ナトリウム40
部、ロカヘルプ439(25部)及びグルコース35部
を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の粒状キャ
リヤー及び農薬粒剤を得た。
【0065】
【実施例4】農薬粒剤 粒状キャリヤーの原料として安息香酸ナトリウム45
部、ロカヘルプ439(25部)及びグルコース30部
を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の粒状キャ
リヤー及び農薬粒剤を得た。
【0066】
【実施例5】農薬粒剤 粒状キャリヤーの原料として安息香酸ナトリウム65
部、ロカヘルプ439(25部)及びグルコース10部
を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の粒状キャ
リヤー及び農薬粒剤を得た。
【0067】
【実施例6】農薬粒剤 粒状キャリヤーの原料として安息香酸ナトリウム85
部、ロカヘルプ439(5部)及びグルコース10部を
用いた以外は実施例1と同様にして本発明の粒状キャリ
ヤー及び農薬粒剤を得た。
【0068】
【実施例7】農薬粒剤 粒状キャリヤーの原料として安息香酸ナトリウム100
部を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の粒状キ
ャリヤー及び農薬粒剤を得た。
【0069】
【実施例8】農薬粒剤 粒状キャリヤーの原料として安息香酸ナトリウム65部
及びグルコース35部を用いた以外は実施例1と同様に
して本発明の粒状キャリヤー及び農薬粒剤を得た。
【0070】
【実施例9】農薬粒剤 粒状キャリヤーの原料として安息香酸ナトリウム65部
及び塩化カリウム35部を用いた以外は実施例1と同様
にして本発明の粒状キャリヤー及び農薬粒剤を得た。
【0071】
【実施例10】農薬粒剤 粒状キャリヤーの原料としてp−トルエンスルホン酸ナ
トリウム65部、ロカヘルプ439(25部)及びグル
コース10部を用いた以外は実施例1と同様にして本発
明の粒状キャリヤー及び農薬粒剤を得た。
【0072】
【実施例11】農薬粒剤 粒状キャリヤーの原料としてソルビン酸カリウム65
部、ロカヘルプ439(25部)及びグルコース10部
を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の粒状キャ
リヤー及び農薬粒剤を得た。
【0073】
【実施例12】農薬粒剤 粒状キャリヤーの原料としてプロピオン酸カルシウム6
5部、ロカヘルプ439(25部)及びグルコース10
部を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の粒状キ
ャリヤー及び農薬粒剤を得た。
【0074】
【実施例13】農薬粒剤 粒状キャリヤーの原料としてプロピオン酸ナトリウム6
5部、ロカヘルプ439(25部)及びグルコース10
部を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の粒状キ
ャリヤー及び農薬粒剤を得た。
【0075】
【実施例14】農薬粒剤 (1) 粒状キャリヤー 原料として、安息香酸ナトリウム100部を用いた以外
は実施例1(1)と同様にして本発明の粒状キャリヤー
を得た。(実施例7記載の粒状キャリヤーと同じ。) (2) オイルプレミックス 原料として、シクロプロトリン原体1.04部、サーフ
ィノール104(0.30部)及びソルベッソ150
(芳香族系溶媒、エクソン化学社製)3.66部を混合
し、比重1.02を有するオイルプレミックスを得た。 (3) 農薬粒剤 (1)で得た粒状キャリヤー95部に(2)で得たオイ
ルプレミックス5部を吸収させて,シクロプロトリンを
1.0%含有する本発明の農薬粒剤を得た。
【0076】
【実施例15】農薬粒剤 粒状キャリヤーの原料として安息香酸ナトリウム65部
及びグルコース35部を用いた以外は実施例14と同様
にして本発明の粒状キャリヤー及び農薬粒剤を得た。
【0077】
【実施例16】農薬粒剤 粒状キャリヤーの原料として安息香酸ナトリウム65部
及び塩化カリウム35部を用いた以外は実施例14と同
様にして本発明の粒状キャリヤー及び農薬粒剤を得た。
【0078】
【実施例17】農薬粒剤 (1) 粒状キャリヤー 実施例14(1)と同様にして本発明の粒状キャリヤー
を得た。 (2) オイルプレミックス 原料として、ダイアジノン原体3.15部、サーフィノ
ール104(0.30部)及びシクロヘキサノン1.5
5部を混合し、比重1.04を有するオイルプレミック
スを得た。 (3) 農薬粒剤 (1)で得た粒状キャリヤー95部に(2)で得たオイ
ルプレミックス5部を吸収させて,ダイアジノンを3.
0%含有する本発明の農薬粒剤を得た。
【0079】
【実施例18】農薬粒剤 オイルプレミックスの原料として、ダイアジノン原体
3.15部、サーフィノール104(0.30部)及び
ジエチレングリコールジブチルエーテル1.55部を用
い、比重1.02を有するオイルプレミックスを得た以
外は実施例17と同様にして本発明の農薬粒剤を得た。
【0080】
【実施例19】農薬粒剤 オイルプレミックスの原料として、ダイアジノン原体
3.15部、サーフィノール104(0.30部)及び
ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル1.55
部を用い、比重1.03を有するオイルプレミックスを
得た以外は実施例17と同様にして本発明の農薬粒剤を
得た。
【0081】
【実施例20】農薬粒剤 オイルプレミックスの原料として、ダイアジノン原体
3.15部、サーフィノール104(0.30部)及び
乳酸ブチル1.55部を用い、比重1.06を有するオ
イルプレミックスを得た以外は実施例17と同様にして
本発明の農薬粒剤を得た。
【0082】
【実施例21】農薬粒剤 オイルプレミックスの原料として、ダイアジノン原体
3.15部、サーフィノール104(0.30部)及び
N−メチルピロリドン1.55部を用い、比重1.07
を有するオイルプレミックスを得た以外は実施例17と
同様にして本発明の農薬粒剤を得た。
【0083】
【実施例22】投げ込み剤 実施例14により製造した農薬粒剤の各150gをハイ
セロンC−200(日合フィルム株式会社製、PVAフ
ィルム)に分包とし、本発明の投げ込み剤を得た。これ
らは水田10アール当たり20パックの割合で投げ込み
施用する。
【0084】
【実施例23】農薬粒剤 (1) 粒状キャリヤー 安息香酸ナトリウム70.0部、SYB−5000(ネ
オライト興産株式会社製、シラスバルーン)20.0部
及びアミコールNo.3L(日澱化学株式会社製、酵素
変性デキストリン)10.0部を混合し、練合水として
0.1%ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム水溶液3
0部を加え、ニーダーで練合し、ドームグランにてスク
リーン径1.2mmで押し出し造粒し、ミゼットドライ
ヤーを用いて送風温度60℃で乾燥した。得られた乾燥
粒を開口径1.5mm及び0.5mmの篩を用いて整粒
し、本発明の粒状キャリヤーを得た。 (2) オイルプレミックス 原料として、ブタクロール原体20.6部、EHDG
(日本乳化剤株式会社製、ジエチレングリコールモノ2
−エチルヘキシルエーテル)0.5部、ニューコール2
609(日本乳化剤株式会社製、ポリオキシエチレント
リスチリルフェニルエーテル)0.3部、DBC(日本
乳化剤株式会社製、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシ
ウム70%及びメタノール30%混合品)0.3部及び
サーフィノール104E(エアープロダクツ株式会社
製、アセチレンジオール50%及びエチレングリコール
50%混合品)1.0部を混合し、比重1.07を有す
るオイルプレミックスを得た。 (3) 農薬粒剤 (1)で得た粒状キャリヤー77.3部に(2)で得た
オイルプレミックス22.7部を吸収させて、ブタクロ
ールを18%含有する本発明の粒剤を得た。
【0085】
【実施例24】投げ込み剤 実施例23により製造した農薬粒剤の各50gをハイセ
ロンC−200に分包とし、本発明の投げ込み剤を得
た。これらは水田10アール当たり10パックの割合で
投げ込み施用する。
【0086】
【実施例25】農薬粒剤 (1) 粒状キャリヤー 安息香酸ナトリウム80.0部、コルク(粒度区分0.
2mm〜0.5mm)10.0部及びアミコールNo.
3L10.0部を混合し、練合水として0.1%ジオク
チルスルホコハク酸ナトリウム水溶液30部を加えニー
ダーで練合し、ドームグランにてスクリーン径1.2m
mで押し出し造粒し、ミゼットドライヤーを用いて送風
温度60℃で乾燥した。得られた乾燥粒を開口径1.5
mm及び0.5mmの篩を用いて整粒し、本発明の粒状
キャリヤーを得た。 (2) オイルプレミックス 原料としてプレチラクロール原体9.5部、 EHDG
0.5部、ニューコール2609(0.3部)、DBC
0.3部およびサーフィノール104E1.0部を混合
し、比重1.07を有するオイルプレミックスを得た。 (3)農薬粒剤 (1)で得た粒状キャリヤー88.4部に(2)で得た
オイルプレミックス11.6部を吸収させて、プレチラ
クロール9.45%を含有する本発明の粒剤を得た。
【0087】
【実施例26】投げ込み剤 実施例25により製造した農薬粒剤の各50gをハイセ
ロンC−200に分包とし、本発明の投げ込み剤を得
た。これらは水田10アール当たり10パックの割合で
投げ込み施用する。
【0088】
【比較例1】農薬粒剤 粒状キャリヤーの原料として、塩化カリウム40部、酵
素変性デキストリン2部、ホワイトカーボン2部、ベン
トナイト5部及びタルク51部を用いた以外は実施例1
4と同様にして農薬粒剤を得た。
【0089】
【比較例2】農薬粒剤 粒状キャリヤーの原料として、塩化カリウム98部、キ
サンタンガム0.5部及びポリアクリル酸ナトリウム
1.5部を用いた以外は実施例14と同様にして農薬粒
剤を得た。
【0090】
【比較例3】投げ込み剤 比較例1により製造した農薬粒剤の各150gをハイセ
ロンC−200(日合フィルム株式会社製、PVAフィ
ルム)に分包とし、投げ込み剤を得た。この製剤中にお
けるシクロプロトリン含有量は実施例24と同一であ
る。
【0091】
【試験例1】農薬有効成分の水面浮上率 内径6cm、高さ10.6cmの300ml容ネジ口ガ
ラス瓶に、3度硬水300mlを入れ、実施例1乃至2
3又は比較例1乃至6により製造した農薬粒剤10mg
を均一に投入し、室温で1時間静置した。その後、水面
に酢酸エチル20mlを静かに加え、ガラス棒で軽く攪
拌し、酢酸エチル層2mlをホールピペットで採取し、
高速液体クロマトグラフィーで分析することにより、酢
酸エチル層に溶解している農薬有効成分量を測定し、下
式により水面浮上率を計算した。その結果を表1に示
す。
【0092】
【数2】水面浮上率(%)=(採取した酢酸エチル層2
0ml中に溶解している農薬有効成分量)÷(農薬粒剤
10mg中に含まれる農薬有効成分量)×100
【0093】
【表1】 農薬有効成分の水面浮上率 ─────────────────────────────────── 試験粒剤 オイルプレミックスの比重 水面浮上率(%) ─────────────────────────────────── 実施例1 1.21 45 実施例2 1.21 58 実施例3 1.21 66 実施例4 1.21 70 実施例5 1.21 81 実施例6 1.21 82 実施例7 1.21 95 実施例8 1.21 76 実施例9 1.21 79 実施例10 1.21 76 実施例11 1.21 82 実施例12 1.21 85 実施例13 1.21 83 実施例14 1.02 88 実施例15 1.02 83 実施例16 1.02 80 実施例17 1.04 66 実施例18 1.02 63 実施例19 1.03 66 実施例20 1.06 54 実施例21 1.07 48 実施例23 1.07 93 実施例25 1.07 95 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 比較例1 1.02 12 比較例2 1.02 17 ─────────────────────────────────── 比較例1及び2の農薬有効成分の水面浮上率が低いこと
から、農薬有効成分を含有するオイルプレミックスの比
重が1に近い1.02であっても、水溶性有機酸塩でな
い通常の固体担体を用いて農薬粒剤を製造した場合、そ
の農薬有効成分又はそれを含む液体が水面浮上しにくい
ことがわかった。これに対し、本発明の農薬粒剤は、す
ぐれた水面浮上率を示した。
【0094】
【試験例2】イネミズゾウムシに対する防除効果 1区画30アール(100m×30m)の水田におい
て、田植え14日後に、実施例22及び比較例3により
製造した投げ込み剤を分包投げ込み施用(各々150g
×60分包)処理し、実施例14及び比較例1により製
造した農薬粒剤を粒剤額縁散布(処理幅:5m、各々計
9kg)及び粒剤均一散布(各々計9kg)処理し、処
理10日後に、調査地点のイネ3株におけるイネミズゾ
ウムシの頭数を調査した。調査結果を表2に示す。な
お、処理地点及び調査地点の概要を図1に示す。
【0095】
【表2】 イネミズゾウムシに対する防除効果 ─────────────────────────────────── 試験製剤 施用方法 イネミズゾウムシの頭数/イネ3株 ───────────────────────── 調査地点 ◎ ─────────────────────────────────── 実施例22 分包投げ込み施用 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 実施例14 粒剤額縁散布 0 0 0 0 1 0 0 0 0 実施例14 粒剤均一散布 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 比較例3 分包投げ込み施用 2 1 3 1 4 2 1 1 3 0 比較例1 粒剤額縁散布 3 2 2 1 8 2 3 2 3 比較例1 粒剤均一散布 1 3 2 6 4 1 2 2 3 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ 無処理 4 8 5 2 3 6 9 4 4 ─────────────────────────────────── 本発明の農薬粒剤及び投げ込み剤は、すぐれた防除効果
を示した。
【0096】
【試験例3】水田における除草効果 1区画30アール(100m×30m)の水田におい
て、田植え3日後に、実施例24及び26により製造し
た投げ込み剤を、水田の長畦畔から15パックづつ(両
長畦畔合計30パック)投げ込み処理し、処理20日後
に、両長畦畔から5mの位置及び中央線における除草効
果を調査した。いずれの調査地点においても雑草の発生
はほとんど認められず、極大の除草効果を示した。また
パックの投下点及び処理時点において風下にあった地点
においてイネに対する薬害を調べたが、いずれの区にお
いてもイネに対する薬害は見られなかった。
【0097】
【発明の効果】本発明の水面施用農薬粒剤は、水面施用
農薬として使用することができる。又、本発明の水面施
用農薬粒剤は、農薬活性成分の水面浮上率が高いので、
必要な時期に必要な量の農薬有効成分を放出し、土壌吸
着により粒付近に農薬有効成分が高濃度に偏在すること
がなく、農薬有効成分の優れた活性を示し、かつ、薬害
のおそれを軽減することができる。更に、本発明の水面
施用農薬粒剤は、固体有機酸塩を含有させることにより
農薬活性成分又はそれを含有する液体を水面に浮上させ
るものであり、多量の溶剤を必要とせず、農薬製剤の軽
量化及び少量化に貢献することができる。
【0098】また、本発明の粒状キャリヤーは、農薬有
効成分の水面浮上率が改善された、上記の水面施用農薬
粒剤を製造するために用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】農薬粒剤を分包投げ込み施用したときの、農薬
粒剤の処理地点及び調査地点を示す。
【図2】農薬粒剤を粒剤額縁散布したときの、農薬粒剤
の処理地点及び調査地点を示す。
【図3】農薬粒剤を粒剤均一散布したときの、農薬粒剤
の処理地点及び調査地点を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 清子 滋賀県野洲郡野洲町野洲1041 三共株式会 社内 (72)発明者 安居 賢治 滋賀県野洲郡野洲町野洲1041 三共株式会 社内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性固体有機酸塩を含有する、農薬有効
    成分の水面浮上率が改善された水面施用農薬粒剤を製造
    するための粒状キャリヤー。
  2. 【請求項2】水溶性固体有機酸塩が、芳香族カルボン
    酸、脂肪族カルボン酸又は芳香族スルホン酸から選ばれ
    る有機酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又は4
    級アンモニウム塩である、請求項1に記載の粒状キャリ
    ヤー。
  3. 【請求項3】水溶性固体有機酸塩の分子量が50乃至3
    50である、請求項2に記載の粒状キャリヤー。
  4. 【請求項4】水溶性固体有機酸塩の分子量が80乃至2
    00である、請求項2に記載の粒状キャリヤー。
  5. 【請求項5】水溶性固体有機酸塩が、安息香酸ナトリウ
    ム、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、ソルビン
    酸ナトリウム、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸
    ナトリウム、プロピオン酸カリウム、トルエンスルホン
    酸ナトリウム又はトルエンスルホン酸カリウムである、
    請求項2に記載の粒状キャリヤー。
  6. 【請求項6】水溶性固体有機酸塩が、安息香酸ナトリウ
    ムである、請求項2に記載の粒状キャリヤー。
  7. 【請求項7】水溶性固体有機酸塩の配合量が、粒状キャ
    リヤー中に25〜100%である、請求項1乃至6のい
    ずれかひとつに記載の粒状キャリヤー。
  8. 【請求項8】水溶性固体有機酸塩の配合量が、粒状キャ
    リヤー中に30〜100%である、請求項1乃至6のい
    ずれかひとつに記載の粒状キャリヤー。
  9. 【請求項9】水溶性固体有機酸塩の配合量が、粒状キャ
    リヤー中に40〜100%である、請求項1乃至6のい
    ずれかひとつに記載の粒状キャリヤー。
  10. 【請求項10】請求項1乃至9のいずれかひとつに記載
    の粒状キャリヤーに、水溶性固体有機酸塩よりも水溶解
    速度が速い結合剤を含有させた粒状キャリヤー。
  11. 【請求項11】請求項1乃至10のいずれかひとつに記
    載の粒状キャリヤー若しくは水溶性固体有機酸塩及び水
    難溶性農薬有効成分(但し、シハロホップブチルを除
    く。)を含有する比重1.01以上の液体を含有する、
    農薬有効成分の水面浮上率が改善された水面施用農薬粒
    剤。
  12. 【請求項12】水難溶性農薬有効成分が、水に対する溶
    解度が30ppmより小さい有効成分である、請求項1
    1に記載の水面施用農薬粒剤。
  13. 【請求項13】農薬有効成分の配合量が、農薬粒剤に対
    して0.5〜50%である、請求項11又は12に記載
    の水面施用農薬粒剤。
  14. 【請求項14】農薬有効成分の配合量が、農薬粒剤に対
    して1〜30%である、請求項11又は12に記載の水
    面施用農薬粒剤。
  15. 【請求項15】請求項11乃至14のいずれかひとつに
    記載の水面施用農薬粒剤に、水面拡展剤を含有させた水
    面施用農薬粒剤。
  16. 【請求項16】請求項11乃至15のいずれかひとつに
    記載の水面施用農薬粒剤に、コルク、発泡シラス、発泡
    軽石、発泡パーライト、発泡合成樹脂、合成樹脂粉末及
    びプラスチック中空体から選ばれる1種又は2種以上の
    浮力のある増量剤を含有させた水面施用農薬粒剤。
  17. 【請求項17】請求項1乃至10のいずれかひとつに記
    載の粒状キャリヤーに、コルク、発泡シラス、発泡軽
    石、発泡パーライト、発泡合成樹脂、合成樹脂粉末及び
    プラスチック中空体から選ばれる1種又は2種以上の浮
    力のある増量剤を含有させた粒状キャリヤー。
  18. 【請求項18】予め調製した水溶性固体有機酸塩を含有
    する粒状キャリヤーに液状農薬有効成分又はオイルプレ
    ミックスを吸収させる、請求項11乃至16のいずれか
    ひとつに記載の水面施用農薬粒剤の製造方法。
  19. 【請求項19】請求項11乃至16のいずれかひとつに
    記載の水面施用農薬粒剤を、農薬として、直接水田中に
    散布する方法。
  20. 【請求項20】請求項11乃至16のいずれかひとつに
    記載の水面施用農薬粒剤を、振込口を付けた容器から直
    接水田中に振込散布する方法。
  21. 【請求項21】請求項11乃至16のいずれかに記載の
    水面施用農薬粒剤を、水溶紙に分包として畦畔等から投
    げ込み施用する方法。
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