JP2000064334A - 建設機械の油圧配管引き回し構造 - Google Patents

建設機械の油圧配管引き回し構造

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JP2000064334A
JP2000064334A JP10234139A JP23413998A JP2000064334A JP 2000064334 A JP2000064334 A JP 2000064334A JP 10234139 A JP10234139 A JP 10234139A JP 23413998 A JP23413998 A JP 23413998A JP 2000064334 A JP2000064334 A JP 2000064334A
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hydraulic
hydraulic pipe
boom
pipe
connecting pin
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Kohei Urase
広平 浦瀬
Tokuji Nagasawa
篤司 永澤
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建設機械の作業機構において、可動部に沿っ
て延在される油圧配管に必要な余長を最小限に抑制し
て、作業機構の外面から突出するのを抑制する。 【解決手段】 バケット用油圧シリンダ36に接続され
る油圧配管35をアッパブーム30Uにおいてはその上
面から連結ピン33の端面の部位を通り、ステー32内
からアーム31の上面に延在させるに当って、必ず連結
ピン33の端面を通るようにするために、クランプ板体
41に固着して設けた配管保持部材42に油圧配管35
を挿通させて、クランプ板体41を固定用ボルト43で
連結ピン33の端面に設けたねじ孔33aに螺挿するこ
とにより固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベル等の
建設機械において、フロント作業機構等の作業機構に設
けた油圧シリンダ等の油圧アクチュエータに油圧配管
を、その引き回しの途中位置で所定の位置に規制するよ
うにして引き回すようにした油圧配管引き回し構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】建設機械の一例としての油圧ショベル
は、下部走行体上に上部旋回体を旋回可能に設置したも
のであり、上部旋回体には作業機構として、土砂の掘削
等を行うフロント作業機構を装着することにより大略構
成される。この油圧ショベルにより行われる作業とし
て、例えば側溝掘りがあるが、この側溝掘りを行うため
に、オフセットタイプのフロント作業機構を設けたもの
や、フロント作業機構を直接上部旋回体に連結するので
はなく、スイングポストを介して上部旋回体に対して角
度調整可能に連結する構成としたものがあり、さらにス
イングポストにオフセットタイプのフロント作業機構を
装着する構成としたものもある。
【0003】そこで、図10にオフセットタイプのフロ
ント作業機構を備えた油圧ショベルの構成を示す。図中
において、1は履帯式の走行ユニット2を左右一対設け
た下部走行体を示し、この下部走行体1には旋回装置3
を介して上部旋回体4が旋回可能に設置されている。上
部旋回体4には、オペレータが搭乗して、機械全体の操
作を行うための運転室5が設置されると共に、その作業
機構として、フロント作業機構6が装着されている。ま
た、下部走行体1側にも、作業機構の一つとしてのブレ
ード7が装着されている。
【0004】フロント作業機構6は、上部旋回体4の旋
回フレーム4aに設けた取付ブラケット8に俯仰動作可
能に設けたブーム10と、このブーム10の先端に上下
方向に回動可能に連結したアーム11とを有し、アーム
11の先端にはバケット12がリンク機構13を介して
上下方向に回動可能に連結されており、バケット12は
土砂の掘削を行うフロントアタッチメントとして機能す
る。なお、フロントアタッチメントとして、破砕機等他
の機構がバケット12と交換して装着できるようになっ
ている。
【0005】ここで、このフロント作業機構6は、図1
1に示したように、バケット12を連結したアーム11
は実線で示したセンタ位置から、仮想線で示した左右の
オフセット位置にシフトできるように構成している。こ
の結果、バケット12を上部旋回体4における中心位置
近傍の延長方向から、ほぼ左右の側部近傍の延長線上の
位置に変位させることができ、例えば車両を走行させな
がら、道路の側部に沿って円滑かつ容易に側溝を形成で
きるようになされている。
【0006】フロント作業機構6にオフセット機能を持
たせるために、ブーム10をロアブーム10Lとアッパ
ブーム10Uとの2つに分割している。ロアブーム10
Lは取付ブラケット8に連結ピン14で相対回動可能に
連結されており、またロアブーム10Lとアッパブーム
10Uとの間も連結ピン15で相対回動可能に連結され
ている。ここで、連結ピン14と連結ピン15とでは、
その軸線が直交する方向となっている。つまり、ロアブ
ーム10Lと取付ブラケット8との間の連結ピン14
は、その中心軸線が水平方向を向くようになし、ロアブ
ーム10Lとアッパブーム10Uとの間の連結ピン15
は垂直方向に中心軸線が向くように装着されている。ま
た、アッパブーム10Uの先端は直接アーム11に連結
されるのではなく、ステー16に連結ピン17を用いて
相対回動可能に連結され、このステー16の他端がアー
ム11に連結ピン18により相対回動可能に連結されて
いる。そして、連結ピン17の中心軸線は連結ピン15
と同じ方向であり、また連結ピン18の中心軸線は連結
ピン14と同じ方向となっている。
【0007】このように構成することによって、アッパ
ブーム10Uはロアブーム10L及びステー16に対し
て左右に振れるように回動変位することになり、またア
ッパブーム10Uが水平方向に傾いていても、アーム1
1は全体としてのブーム10に対して上下方向に回動で
きるようになる。そして、アッパブーム10Uのロアブ
ーム10Lに対する角度の如何を問わず、ロアブーム1
0Lとアーム11との軸線が平行(または一直線)にな
るようにするために、ロアブーム10L及びアーム11
の側面にそれぞれブラケット19,20を設けて、これ
ら両ブラケット19,20間にリンク杆21を枢着して
いる。これによって、アッパブーム10Lとリンク杆2
1とによって平行四辺形リンクが構成される。なお、図
10において、22はバケット12をアーム11の先端
に回動可能に連結するための連結ピンである。
【0008】ロアブーム10Lは上部旋回体4の旋回フ
レーム4aに設けた取付ブラケット8に対して上下方向
に回動させて、ブーム10の俯仰動作を行わせるための
ブーム用油圧シリンダ23が設けられ、またロアブーム
10Lとアッパブーム10Uとの間には、アッパブーム
10Uを左右に傾けて、アーム11をブーム10に対し
てオフセットさせるためのオフセット用油圧シリンダ2
4が設けられる。さらに、ステー16には、ブーム10
に対してアーム11を上下方向に回動させるためのアー
ム用油圧シリンダ25が設けられる。さらにまた、アー
ム11とバケット12に設けたリンク機構13との間に
は、バケット12を上下方向に回動させるためのバケッ
ト用油圧シリンダ26が設けられる。これら各油圧シリ
ンダ23〜26には、それらのロッド室及びボトム室に
それぞれ一対からなる油圧配管(油圧配管は総称して2
7の符号を用いる)が接続される。油圧配管27は、図
示は省略するが、上部旋回体4に設置した機械室カバー
9内に設けたコントロールバルブを介して油圧ポンプま
たは作動油タンクに選択的に接続される。
【0009】上部旋回体4から延在された油圧配管27
はフロント作業機構6を構成する各部に沿って引き回さ
れる。例えば、最も先端に位置するバケット用油圧シリ
ンダ26に接続した一対の油圧配管は、ロアブーム10
L,アッパブーム10U,ステー16及びアーム11に
沿って引き回されることになる。これらは作業時に所定
の方向に動く可動部材であり、その動きの方向としては
それぞれ連結ピンを中心とした上下方向または左右方向
への回動である。従って、バケット用油圧シリンダ26
への油圧配管を含めて、すべての油圧配管27は、これ
らの可動部材に沿って引き回される関係から、可撓性を
持った油圧配管で構成される。そして、油圧配管27を
安定的に保持するために、ロアブーム10L,アッパブ
ーム10U,ステー16及びアーム11の外面における
適宜の位置にクランプ部材28により固定的に保持され
ている。例えば、図11に示したように、バケット用油
圧シリンダ26への油圧配管27のアッパブーム10U
とステー16を介して連結されるアーム11との部位へ
の引き回し構造としては、アッパブームの先端近傍位置
の側面と、アーム11のステー16との連結位置近傍の
側面とにクランプ部材28を設けて、油圧配管27をそ
れぞれ固定して、その間を自由状態にするのが一般的で
ある。
【0010】アッパブーム10Uとステー16との間は
連結ピン17を中心として左右方向に回動するものであ
り、またステー16とアーム11との間は連結ピン18
を中心として上下方向に回動するものである。従って、
ステー16を介してのアッパブーム10Uからアーム1
1への移行部は複合方向に回動するものであるから、油
圧配管27のこの部位への移行部分に所定の余長を持た
せる必要がある。ここで、余長とは、アッパブーム10
Uからステー16を経てアーム11に至るまでの引き回
し経路における最短直線距離に対して、それらの間が連
結ピン17,18を中心として相対回動することから、
油圧配管27がこの回動動作に追従して所定の方向に回
り込むのに必要な余分の距離に相当する長さである。
【0011】しかも、油圧配管27は油圧配管で構成さ
れるものの、内部には油圧ポンプからの高圧の作動油が
流れることから、それ自体でかなり剛性の高いものとな
っており、また内部に高圧油が流れる際には、油圧配管
27の剛性はさらに高くなる。このために、前後のクラ
ンプ部材28,28間で油圧配管27があまり急激に曲
げられると、油圧配管27に座屈等の損傷を来すおそれ
がある等といった問題点がある。従って、クランプ部材
28の装着位置は、アッパブーム10Uとアーム11と
を繋ぐステー16からある程度離間した位置に配置する
と共に、作動時になだらかに曲がるようにするために、
その間の余長は極めて長くなる。とりわけ、アッパブー
ムとステーとの間では、最も距離が短いのはロアブーム
10Lとアッパブーム10Uとが一直線となった非オフ
セット位置であり、左右にオフセットさせるために、そ
れぞれ左右に所定分の余長が必要となるが、油圧配管2
7は実質的に一方向にしか曲がらないので、左右いずれ
かのオフセット位置を基準として、その位置から反対側
のオフセット位置となる際に必要な余長を持たせるよう
にする。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前述したアッパブーム
とアームとの間のように、左右及び上下方向に向けての
動きが大きな部位では油圧配管の余長は極めて長くなっ
てしまう。従って、アッパブームとアームとの間で油圧
配管の引き回し経路が最短の状態では油圧配管の余長が
最大となり、この余長分はアッパブームやステー、さら
にアームの外面から外方に向けて大きく張り出すように
なる。側溝掘り作業のように、道路の側部を掘削する際
には、建物やその他の構築物等が直近位置に存在してい
る箇所もあり、このような場所でフロント作業機構を作
動させると、外方に大きく突出した油圧配管が構築物等
と衝突して、油圧配管や衝突物等を損傷させる等という
問題点がある。
【0013】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、作業機構における可
動部に沿って延在される油圧配管に必要な余長を最小限
に抑制して、作業機構の外面から突出するのを抑制でき
るようにすることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、走行車両に設けられ、それぞれ油圧
アクチュエータで駆動される複数の可動部材を連結ピン
を介して相対回動可能に連結した作業機構と、複数の可
撓管からなり、前記各可動部材に沿って延在させて、そ
れぞれ前記各油圧アクチュエータに接続した油圧配管と
を備える構成とした建設機械であって、前記油圧配管を
いずれかの連結ピンの端面側を通るようになし、かつこ
の連結ピンの端面側の部位に前記油圧配管を保持する位
置規制部材を設ける構成としたことをその特徴とするも
のである。
【0015】より具体的には、建設機械を構成する走行
車両としては、下部走行体に上部旋回体を旋回可能に連
結する構成としたものがあり、この上部旋回体には、そ
れぞれ油圧アクチュエータで駆動される複数の可動部材
を連結ピンを介して相対回動可能に連結した作業機構が
装着される。このような構成において、上部旋回体から
複数の可撓管からなる油圧配管を各可動部材に沿って延
在させて各油圧アクチュエータに接続されるが、これら
の油圧配管を各可動部材のうちの少なくとも相対回動角
が最も大きい部位での連結部に設けた連結ピンの端面乃
至その近傍位置に位置規制部材を設けて、この位置規制
部材に前記油圧配管を保持させる構成とする。
【0016】ここで、作業機構としては、上部旋回体に
俯仰動作可能に連結して設けたブームと、このブームの
先端に上下方向に回動可能に連結したアームと、このア
ームの先端に上下方向に回動可能に連結したフロントア
タッチメントとから構成され、ブームは、上部旋回体へ
の連結側のロアブームと、ステーを介してアームに連結
されるアッパブームとを相互に回動可能に連結した、所
謂オフセットタイプのフロント作業機構として構成した
ものがあり、またブームが所定角度水平方向に回動可能
に支持するスイングポストを設けたものもある。この構
成において、最も大きな動きを示す位置として、例えば
アッパブームとステーとの連結部に設けた連結ピンや、
その他の部位に設けた連結ピン等に油圧配管の位置規制
部材を装着する。勿論、これより動きの小さい部位、例
えばロアブームとアッパブームとの連結部、さらにはロ
アブームの上部旋回体への連結部等にも位置規制部材を
設けることができ、特にブームをスイングポストに連結
する構造のものにあっては、このスイングポストの連結
ピンに装着する構成とすることもできる。さらに、フロ
ント作業機構の他にも、例えば下部走行体にブレードと
いう作業機構も設けられるが、このブレードは油圧シリ
ンダにより昇降駆動されるものであるから、このブレー
ド用油圧シリンダへの油圧配管についても、同様の位置
規制部材に保持させるようにすることも可能である。
【0017】位置規制部材の具体的な構成としては、例
えばクランプ板体に弾性部材からなる配管保持部材を固
着して設け、クランプ板体を連結ピンの端面に固定用ね
じにより着脱可能に止着するように構成し、この固定用
ねじを連結ピンの端面に螺挿することによって、配管保
持部材をこの端面とクランプ板体とにより圧縮させるよ
うにして、油圧配管を固定するように構成できる。ま
た、位置規制部材の他の具体例としては、油圧配管を挿
通させた弾性部材からなる配管保持部材と、この配管保
持部材を挾持する一対のクランプ板とから構成した配管
クランプユニットと、この配管クランプユニットに少な
くとも軸回りに回動可能に挿通させた支持杆とから構成
し、この支持杆を連結ピンの端面に固定する構成として
も良い。さらに、位置規制部材の取付位置としては、連
結ピンの端面に限るものではなく、その近傍部位、例え
ば連結ピンの回り止め部材を設けている場合には、この
回り止め部材に取り付けるようにすることも可能であ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について詳細に説明する。まず、図1及び図2
にオフセットタイプのフロント作業機構におけるブーム
30におけるアッパブーム30Uとアーム31との連結
部の構成を示す。アッパブーム30Uとアーム31とは
ステー32を介して連結されており、アッパブーム30
Uとステー32との間は鉛直方向に装着した連結ピン3
3を介して、またステー32とアーム31との間は水平
方向に装着した連結ピン34を介して、それぞれ相対回
動可能に連結されている。従って、アッパブーム30U
を図示しないロアブームに対して水平方向に所定角度傾
けることによって、フロント作業機構を所定量だけ左右
にオフセットできるようになっているが、この点につい
ては、前述した従来技術のものと格別の差異はない。
【0019】35は、特にバケット用油圧シリンダ36
に接続される一対の油圧配管であり、これら一対の油圧
配管35は、アッパブーム30Uにおいてはその上面か
ら連結ピン33の端面の部位を通り、ステー32内から
アーム31の上面に延在されている。ここで、連結ピン
33の端面には回り止め板37が設けられており、この
回り止め板37はストッパ38でステー32の上面に固
定されている。従って、連結ピン33はステー32に対
して非回転状態に保持され、アッパブーム30Uがこの
連結ピン33の軸回りに回動することになる。
【0020】前述した油圧配管35の引き回し経路にお
いて、常に連結ピン33の端面上を通るように位置規制
されるようになっている。この油圧配管35の位置決め
部材としては、図3及び図4に示したように、連結ピン
33に装着したクランプ手段40として構成される。ク
ランプ手段40は、クランプ板体41と、配管保持部材
42と、固定用ボルト43とからなり、クランプ板体4
1は左右の曲成部41a,41aと、その間の連結部4
1bとからなる概略コ字状に曲成した板体で構成され
る。また、配管保持部材42は、ゴム等の弾性部材から
なる角形ブロック状の部材であり、その中央部を貫通す
るように挿通路42aが形成されており、この挿通路4
2aには油圧配管35が挿通されている。さらに、挿通
路42aから下端部に至る切り込み部42bが形成さ
れ、切り込み部42bを拡開させることによって、油圧
配管35を挿通路42aに着脱できるようになってい
る。
【0021】この油圧配管35はバケット用油圧シリン
ダ36に接続されるものであり、従ってクランプ手段4
0には油圧配管35を2本通す必要がある。これら両配
管保持部材42はそれぞれクランプ板体41における左
右の曲成部41aから連結部41bへの当接部分にかけ
ての広い範囲にわたって接着手段等を用いて固着するよ
うにしている。そして、左右の配管保持部材42は所定
間隔離間しており、クランプ板体41の連結部41bに
おける中央部の両配管保持部材42,42間の部位には
透孔41cが穿設されている。連結ピン33の端面には
ねじ孔33aが設けられており、固定用ボルト43はク
ランプ板41の透孔41cから挿入し、連結ピン33に
設けたねじ孔33aに螺挿することによって、クランプ
手段40は連結ピン33の端面に固定されるようになっ
ている。しかも、固定用ボルト43をねじ孔33aに強
く締め付けると、クランプ板体41が連結ピン33側に
向けて押動されるので、配管保持部材42が圧縮され
て、挿通路42aに挿通させた油圧配管35が固定され
るようになる。
【0022】以上のように構成することによって、図5
に示したように、アッパブーム30Uとステー32とが
一直線となっている状態から、図6,図7に示したよう
に、連結ピン33を中心として左右にオフセットさせた
時にも、クランプ手段40にクランプされている油圧配
管35は、必ずその回動中心である連結ピン33の位置
を通るので、常に最短距離を通る状態で引き回されるこ
とになる。しかも、連結ピン33はステー32に対して
回り止めされているので、油圧配管35はこのステー3
2から先端側には曲げによる影響を実質的に受けること
がなく、アッパブーム30U側では、真直ぐな状態から
左右に曲がり、また左右に曲がった状態から真直ぐな状
態に復帰することから、いずれかの方向に曲がり癖が付
くようなことはない。また油圧配管35は剛性があるの
で、アッパブーム30U側では、その中心軸線に対して
多少湾曲した状態になるが、ほぼその中心軸線方向に倣
うように曲がることから、油圧配管35に対して殆ど余
長を持たせる必要はなくなる。
【0023】従って、図5の状態において、油圧配管3
5の左右にオフセットする方向への余長を実質的に持た
せる必要がないので、アッパブーム30とステー32と
の間の位置での油圧配管35の突出量を最小限に抑制で
きるようになる。この結果、土砂の掘削等の作業を行う
間に油圧配管35が他の物体と衝突する可能性が著しく
減少することになり、損傷等からの保護が図られる。ま
た、油圧配管35の突出を抑制できることは、外観上で
の見栄えも良くなる。
【0024】次に、図8及び図9は、本発明における他
の実施の形態を示すものであり、この実施の形態では、
一対のクランプ板50,51により配管保持部材52を
挾持させるようにした配管クランプユニット53を用
い、この配管クランプユニット53を連結ピン33のね
じ孔33aに螺挿される固定用ボルト54に軸回りに回
動自在に挿通させるように構成している。配管保持部材
52は、前述した第1の実施の形態と同様、ゴム等の弾
性部材からなる角形ブロック状の部材であり、その中央
部には油圧配管35を挿通させる挿通路52aが形成さ
れ、またこの挿通路52aから下方に向けて切り込み部
52bが形成されている。
【0025】クランプ板50は左右の曲成部50a,5
0aと連結部50bとからなる概略コ字状の部材であっ
て、2個設けられる配管保持部材52はこのクランプ板
50のそれぞれ一方の曲成部50aと連結部50bとわ
たるように固着して設けられる。また、クランプ板51
は平板状の部材であり、その両端部には幅の狭い張り出
し部51aが所定長さ突出するように設けられている。
これに対して、クランプ板50の曲成部50aの端部に
は凹陥部50cが形成されており、クランプ板51の張
り出し部51aをクランプ板50の凹陥部50cに係合
させることによって、クランプ板50,51間で相対回
動するのを規制している。
【0026】クランプ板50の連結部50bの中間位置
には透孔55が穿設されており、またクランプ板51の
中央部には外周面にねじ部を設けた連結筒56が突設さ
れている。連結筒56はクランプ板50の透孔55から
突出する状態に組み込まれて、ナット57を連結筒56
に螺合させることによって、クランプ板51をクランプ
板50側に引き込むようになし、もって油圧配管35を
挿通路52a内に挿通させた配管保持部材52を圧縮さ
せて、油圧配管35を固定することができるようになっ
ている。これによって配管クランプユニット53が組み
付けられるが、この状態でナット57側から固定用ボル
ト54を配管クランプユニット53に挿通させて、連結
ピン33のねじ孔33aに螺挿することによって、油圧
配管35を連結ピン33の端面上で位置規制できるよう
になる。ただし、配管クランプユニット53は固定用ボ
ルト54に対して相対回動自在となっている。
【0027】而して、オフセット時に、アッパブーム3
0Uとステー32との間に角度が生じるが、この時には
油圧配管35だけでなく、この油圧配管35の引き回し
位置を連結ピン33の位置に規制するための配管クラン
プユニット53が固定用ボルト54の軸回りに所定角度
回動する。この結果、油圧配管35の曲がりに応じて配
管クランプユニット53が水平方向に傾くようになるの
で、回動中心位置での油圧配管35の曲がりが緩やかに
なり、油圧配管35に無理な負荷が作用するのを抑制で
きる。また、固定用ボルト54の長さを長くしておき、
配管クランプユニット53が固定用ボルト54に沿って
上下方向にその厚み寸法以上の長さだけ移動可能とする
ことによって、ナット57を連結筒56から離脱させ
て、クランプ板51をクランプ板50に固着されている
配管保持部材52から油圧配管35の直径分以上離間さ
せると、固定用ボルト54を装着したままで、配管クラ
ンプユニット53から油圧配管35を分離できるように
なる。
【0028】なお、前述した各実施の形態においては、
位置規制部材に2本の油圧配管を保持させる構成とした
ものを示したが、バケット用油圧シリンダ以外の油圧シ
リンダに接続される油圧配管をも保持させるには、配管
保持部材を構成するクランプ板体に必要な数の配管保持
部材を設ける構成とすれば良い。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、作
業機構を構成する可動部に沿って延在される油圧配管に
必要な余長を最小限に抑制することができて、これら油
圧配管が作業機構の外面から突出するのを抑制できる等
の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す油圧配管の引き回
し構造を設けたアッパブームとアームとの連結部を示す
側面図である。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】クランプ手段の縦断面図である。
【図4】クランプ手段の平面図である。
【図5】アッパブームとステーとの間の連結ピンの部位
での油圧配管の引き回し状態を示す平面図であって、ア
ッパブームとステーとが一直線になっている状態を示す
図である。
【図6】図5の状態から左方向にオフセットさせた状態
の作用説明図である。
【図7】図5の状態から右方向にオフセットさせた状態
の作用説明図である。
【図8】本発明の他の実施の形態を示すクランプ手段の
断面図である。
【図9】図8のクランプ手段を構成する配管クランプユ
ニットの分解斜視図である。
【図10】建設機械の一例としてのオフセットタイプの
フロント作業機構を備えた油圧ショベルの外観図であ
る。
【図11】従来技術によるオフセットタイプのフロント
作業機構での油圧配管の引き回し構造を示す構成説明図
である。
【符号の説明】
30 ブーム 30U アッ
パブーム 31 アーム 32 ステー 33,34 連結ピン 35 油圧配
管 36 バケット用油圧シリンダ 40 クラン
プ手段 41,50,51 クランプ板体 42,52
配管保持部材 43,54 固定用ボルト 53 配管ク
ランプユニット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車両に設けられ、それぞれ油圧アク
    チュエータで駆動される複数の可動部材を連結ピンを介
    して相対回動可能に連結した作業機構と、複数の可撓管
    からなり、前記各可動部材に沿って延在させて、それぞ
    れ前記各油圧アクチュエータに接続した油圧配管とを備
    える構成とした建設機械において、前記油圧配管をいず
    れかの連結ピンの端面側を通るようになし、かつこの連
    結ピンの端面側の部位に前記油圧配管を保持する位置規
    制部材を設ける構成としたことを特徴とする建設機械の
    油圧配管引き回し構造。
  2. 【請求項2】 下部走行体に旋回可能に連結した上部旋
    回体に、それぞれ油圧アクチュエータで駆動される複数
    の可動部材を連結ピンを介して相対回動可能に連結した
    作業機構を装着し、前記上部旋回体から複数の可撓管か
    らなる油圧配管を、前記各可動部材に沿って延在させて
    前記各油圧アクチュエータに接続する構成とした建設機
    械において、前記油圧配管を前記各可動部材のうちの少
    なくとも相対回動角が最も大きい部位では、その連結部
    に設けた連結ピンの端面乃至その近傍に位置規制部材を
    設けて、この位置規制部材に前記油圧配管を保持させる
    構成としたことを特徴とする建設機械の油圧配管引き回
    し構造。
  3. 【請求項3】 前記作業機構は、前記上部旋回体に俯仰
    動作可能に連結して設けたブームと、このブームの先端
    に上下方向に回動可能に連結したアームと、このアーム
    の先端に上下方向に回動可能に連結したフロントアタッ
    チメントとから構成され、前記ブームは、前記上部旋回
    体への連結側のロアブームと、ステーを介して前記アー
    ムに連結されるアッパブームとを相互に回動可能に連結
    する構成となし、このアッパブームと前記ステーとの連
    結部に設けた連結ピンに前記油圧配管の位置規制部材を
    装着する構成としたことを特徴とする請求項1記載の建
    設機械の油圧配管引き回し構造。
  4. 【請求項4】 前記作業機構の上部旋回体への連結部
    は、この作業機構の基端部を所定角度水平方向に回動可
    能に支持するスイングポストを備え、このスイングポス
    トを連結ピンを介して前記上部旋回体に連結するように
    なし、前記位置規制部材は、このスイングポストの連結
    ピンに装着する構成としたことを特徴とする請求項1記
    載の建設機械の油圧配管引き回し構造。
  5. 【請求項5】 前記位置規制部材は、クランプ板体に弾
    性部材からなる配管保持部材を固着して設け、前記クラ
    ンプ板体を前記連結ピンの端面に固定用ねじにより着脱
    可能に止着するように構成し、この固定用ねじを前記連
    結ピンの端面に螺挿することによって、前記配管保持部
    材をこの端面とクランプ板体とにより圧縮させるように
    して、前記油圧配管を固定する構成としたことを特徴と
    する請求項1記載の建設機械の油圧配管引き回し構造。
  6. 【請求項6】 前記位置規制部材は油圧配管を挿通させ
    た弾性部材からなる配管保持部材と、この配管保持部材
    を挾持する一対のクランプ板とから構成した配管クラン
    プユニットと、この配管クランプユニットに少なくとも
    軸回りに回動可能に挿通させた支持杆とから構成し、こ
    の支持杆を前記連結ピンの端面に固定する構成としたこ
    とを特徴とする請求項1記載の建設機械の油圧配管引き
    回し構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001329559A (ja) * 2000-05-25 2001-11-30 Yanmar Diesel Engine Co Ltd 掘削作業車の作業機配管構造
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CN103052589A (zh) * 2010-04-13 2013-04-17 因得克斯阿托尔集团股份公司 用于引导软管和/或线缆的装置

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