JP2000063231A - 水性化粧料 - Google Patents

水性化粧料

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JP2000063231A JP10233086A JP23308698A JP2000063231A JP 2000063231 A JP2000063231 A JP 2000063231A JP 10233086 A JP10233086 A JP 10233086A JP 23308698 A JP23308698 A JP 23308698A JP 2000063231 A JP2000063231 A JP 2000063231A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粉体の分散安定性に優れ、みずみずしい使用感
触を有し、化粧効果の持続性が良好であり、しかも、低
刺激性である水性化粧料。 【構成】特定のフッ素化合物処理粉体と分子量2600
以上のポリエチレングリコール及び/又は酸化エチレン
を40%以上含有するポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンブロック共重合体を含有する水性化粧料。ま
た、これに加えて、水素添加リン脂質を含有する水性化
粧料に関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉体の分散安定性に優
れ、みずみずしい使用感触を有し、化粧効果の持続性が
良好であり、しかも、低刺激性である水性化粧料に関す
るものである。
【0002】本発明の水性化粧料とは、分散媒である水
に粉体を分散させた化粧料であり、その形態は水に粉体
を分散させた単純水系、前記単純水系に非乳化状態で油
分を配合した多層水中油型系、水中油型エマルジョンの
外相水中に粉体を分散させた水中油型系等が挙げられ
る。
【0003】
【従来の技術】従来、水性化粧料に粉体を安定に分散さ
せる場合、親水性の粉体又は親水化処理した粉体が用い
られていた。また、汗をかいた時等でも化粧効果が持続
するように、粉体を疎水化処理して配合することも行わ
れていた。疎水化処理粉体を水性化粧料に配合する場
合、分散剤としてアルキル硫酸塩等のイオン性界面活性
剤を用いて水中に分散させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水性化
粧料に親水性の粉体又は親水化処理した粉体を配合した
場合、分散性は良好であるが、汗をかいた時等には、粉
体が汗に濡れて色変化したり、肌から粉体が脱離するた
め、化粧効果の持続性が良好ではなかった。また、疎水
化処理した粉体を化粧料に配合する場合、油中での分散
性は良好であるが、みずみずしい使用感は得られにく
く、水中へ分散すると、みずみずしい使用感触は得られ
るが、分散安定化するのが困難であった。水性化粧料
に、疎水化処理した粉体を、アルキル硫酸塩等のイオン
性界面活性剤を用いて分散させたものは、ある程度の分
散性は得られるが、化粧効果の持続性が損なわれるもの
であった。更に、これらの界面活性剤の配合は、使用者
によっては皮膚刺激や湿疹、かゆみ等の皮膚トラブルを
生じる場合があった。
【0005】このため、粉体の分散安定性に優れ、みず
みずしい使用感触を有し、化粧効果の持続性が良好であ
り、しかも、低刺激性である水性化粧料の開発が望まれ
ていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記実状
において鋭意検討を重ねた結果、特定のフッ素化合物で
処理された粉体と、分子量2600以上のポリエチレン
グリコール及び/又は酸化エチレンを40%以上含有す
るポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共
重合体とを含有する水性化粧料が上記の課題を解決する
ことを見出し、本発明を完成させた。
【0007】すなわち、本発明は、次の成分(a)、
(b); (a)下記一般式(1)及び/又は(2)で示されるフ
ッ素化合物で処理された粉体
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】(b)分子量2600以上のポリエチレン
グリコール及び/又は酸化エチレンを40%以上含有す
るポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共
重合体を含有することを特徴とする水性化粧料に関し、
更に成分(c)として、水素添加リン脂質を含有する水
性化粧料に関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について説明
する。本発明に用いられる成分(a)は、下記一般式
(1)及び/又は(2)で示されるフッ素化合物で処理
された粉体である。成分(a)の粉体は、油剤、金属石
鹸、シリコーン化合物等の処理剤によって処理された疎
水化処理粉体に比べ、水への分散性、特に成分(b)を
配合した水中への分散性に優れるもので、耐水性ばかり
でなく耐油性にも優れており、汗、皮脂などによる化粧
崩れを防ぐことができ、高い化粧効果の持続性が得られ
るものである。
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】
【0014】成分(a)に用いられるフッ素化合物は、
上記一般式(1)及び/又は(2)で示されるものであ
り、市販品としては、一般式(2)で示されるものとし
て市販のアサヒガードAG530(旭硝子社製)等が挙
げられる。
【0015】成分(a)に用いられる粉体は、化粧品一
般に使用される粉体であれば、球状、板状、針状等の形
状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔
質等の粒子構造、等により特に限定されず、無機粉体
類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体
類等が挙げられる。具体的には、酸化チタン、黒酸化チ
タン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化
鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化マ
グネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭
酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブ
ラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケ
イ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、
合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化
珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒
化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタ
ン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機
顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性
粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレー
ト、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダ
ー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、
ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガ
ノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシ
ルセスキオキサンパウダー、ウールパウダー、シルクパ
ウダー、結晶セルロース、N−アシルリジン等の有機粉
体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色
素粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸
化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、
酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等
の複合粉体等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用
いることができる。
【0016】成分(a)における、粉体に特定のフッ素
化合物を処理する方法は、通常公知の方法が用いられ
る。例えば、水、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、クロロホルム等の溶媒に、該フッ素化合物を溶解又
は分散した後、粉体を添加混合し、溶媒を除去する方
法、また、水中に該フッ素化合物を溶解又は分散した
後、粉体を添加混合し、酸を加えて中和し、粉体表面に
フッ素化合物を吸着させる方法等が挙げられる
【0017】成分(a)における、粉体とフッ素化合物
との割合は、粉体の性質やフッ素化合物の性質により変
化するが、概ね、粉体100部に対するフッ素化合物の
処理量は0.5〜10部が好ましい。この範囲で用いる
と、フッ素化合物による疎水化効果が十分に発揮され化
粧効果の持続性が向上し、且つ使用感も良好である。
【0018】本発明の水性化粧料における、成分(a)
の含有量は、1〜25重量%(以下、単に「%」と略
す。)が好ましい。この範囲で用いると、隠蔽性や紫外
線遮断能力等の化粧効果が良好であり、みずみずしい使
用感触が向上するものである。
【0019】本発明に用いられる成分(b)は、分子量
2600以上のポリエチレングリコール及び/又は酸化
エチレンを40%以上含有するポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレンブロック共重合体である。
【0020】成分(b)のポリエチレングリコールは、
酸化エチレンの重合体であるポリエチレングリコールの
うち、平均分子量が2600以上のものである。平均分
子量2600以上のポリエチレングリコールは、成分
(a)の分散を向上させる効果を有し、且つ、高分子量
であるため皮膚刺激を生じにくいものである。更に、固
体状であるため、水性化粧料中では水に溶解した状態で
存在するが、肌に塗布した後は、肌上で水が蒸発し、ほ
とんど吸湿性を示さない化粧膜となり、化粧崩れを起こ
しにくいものである。平均分子量が2600未満のもの
は、成分(a)の分散性の向上効果が十分でなく、肌上
で形成される化粧膜が吸湿性を有するために、汗などに
よる化粧崩れを生じ、好ましくない。ポリエチレングリ
コールの分子量としては、概ね100000程度までの
ものが溶解性、べたつきのなさ等の使用感触において好
ましい。
【0021】成分(b)のポリエチレングリコールは、
例えば、市販品のニッサンPEG#4000(平均分子
量=3040)、ニッサンPEG#6000(平均分子
量=8311)、ニッサンPEG#11000(平均分
子量=10485)、ニッサンPEG#20000(平
均分子量=19000)(何れも、日本油脂社製)等を
挙げることができ、これらを一種又は二種以上用いるこ
とができる。
【0022】成分(b)のポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレンブロック共重合体は酸化エチレン、酸化プ
ロピレンのブロック共重合体のうち、酸化エチレンの割
合が40%以上のものであり、更には平均分子量300
0以上のものである。これらのポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレンブロック共重合体は、成分(a)の粉
体の分散安定化に優れており、高分子量であるため皮膚
刺激の原因となりにくく、また、吸湿性が小さいため汗
などによる化粧崩れを起こしにくく、化粧の効果の持続
性に優れるものである。分子量3000未満のものは、
粉体の分散安定性が十分でなく、化粧効果の持続性にお
いても満足すべきものが得られにくい。また、平均分子
量として、概ね20000以下のものが、のびの軽さ、
べたつきのなさ等の使用感触において好ましい。また、
酸化エチレンの割合が40%未満のものは水への溶解性
に劣るため、水性化粧料への配合が難しく適当でない。
【0023】成分(b)のポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレンブロック共重合体は、例えば、市販品のア
デカプルロニックF68、アデカプルロニックF88、
アデカプルロニックF108(何れも、旭電化社製)ニ
ッサン ユニルーブ75−DE2620(日本油脂社
製)等を挙げることができ、これらを一種又は二種以上
用いることができる。
【0024】本発明の水性化粧料における成分(b)の
含有量は、成分(a)の含有量に関連するが、0.1〜
5%が特に好ましい。この範囲にあると、成分(a)の
分散安定性、のびの軽さ等の使用感触において、特に良
好なものが得られる。
【0025】本発明の水性化粧料における、成分(a)
の含有量と成分(b)の含有重量比が、成分(a):成
分(b)=1:0.02〜1:3の範囲にあると、より
良好な分散状態を得る事ができる。
【0026】本発明の水性化粧料に、更に成分(c)と
して、水素添加リン脂質を配合すると、成分(a)のフ
ッ素化合物処理粉体の分散性がより向上する。また、特
に水中油型化粧料において、成分(c)の水素添加リン
脂質を配合した場合、エマルション界面で強固な界面膜
を形成するため、エマルションと成分(a)のフッ素化
合物処理粉体との相互作用が小さくなるため、製造工程
中の攪拌による色調の変化が無く、経時的な粉体の凝集
を生じること無く分散安定性もより高められるものであ
る。
【0027】本発明に用いられる成分(c)の水素添加
リン脂質は、大豆、卵黄等から抽出されるリン脂質に水
素添加した生体由来物質で、皮膚との親和性が高く、保
湿性に優れており、皮膚刺激を与えにくいため、低刺激
性という意味でも有効である。
【0028】成分(c)の水素添加リン脂質としては、
例えば市販のニッコールレシノールS−10、ニッコー
ルレシノールS−10M、ニッコールレシノールS−1
0E、ニッコールレシノールS−10EX、ニッコール
レシノールS−30、ニッコールレシノールY−10、
ニッコールレシノールY−10M、ニッコールレシノー
ルY−10E、ニッコールレシノールY−10EX(何
れも、日光ケミカルズ社製)、ベイシスLP−20H、
ベイシスLS−60HR(共に、日清製油社製)等が挙
げられ、これらを一種又は二種以上用いることができ
る。
【0029】本発明の水性化粧料における成分(c)の
含有量は、0.1%〜5%が好ましい。この範囲で用い
ると、分散安定性、乳化安定性、使用感触が向上するも
のである。
【0030】本発明の水性化粧料には、上記の必須成分
に加え、通常化粧品に配合される成分として、油性成
分、水性成分、油ゲル化剤、塩基性物質、増粘剤、成分
(a)以外の疎水化粉体及び未処理粉体、酸化防止剤、
香料、防腐剤、美容剤等を本発明の効果を損なわない範
囲で配合することができる。
【0031】油性成分としては、例えば、動物油、植物
油、合成油等の起源及び、固形油、半固形油、液体油、
揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ
類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコー
ル類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体
類、油溶性紫外線吸収剤類等が挙げられる。具体的に
は、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソ
ブチレン、ポリブテン、パラフィンワックス、セレシン
ワックス、マイクロクリスタリンワックス、モクロウ、
モンタンワックス、フィッシャトロプスワックス等の炭
化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク
油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、ラノ
リン、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲ
イロウ等のロウ類、セチルイソオクタネート、ミリスチ
ン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリス
チン酸オクチルドデシル、ジカプリン酸プロピレングリ
コール、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン
酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、
トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリット
エステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、テト
ラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット、トリイソ
ステアリン酸トリメチロールプロパン、コレステロール
脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ
(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)N−ラ
ウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチ
ルドデシル)N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フ
ィトステアリルリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、
ステアリン酸硬化ヒマシ油等のエステル類、ステアリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステ
アリン酸、オレイン酸、ロジン酸、12−ヒドロキシス
テアリン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチ
ルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコー
ル、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等
の高級アルコール類、コレステロール、フィトステロー
ル等のステロール類、低重合度ジメチルポリシロキサ
ン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニル
ポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、
オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変
性ポリシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコー
ン類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカ
ン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類、ラノリ
ン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノ
リンアルコール等のラノリン誘導体、パラアミノ安息香
酸エチル、p−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシ
ル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイ
ルメタン、オキシベンゾン等の油溶性紫外線吸収剤類等
が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることがで
きる。
【0032】水性成分としては、例えば、水の他に、例
えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、グリ
セリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロー
ル類、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級ア
ルコール類、アロエベラ、ハマメリス、キュウリ、レモ
ン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液類等が挙げら
れ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
【0033】油ゲル化剤としては、例えば、デキストリ
ン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪
酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸アルミニウ
ム、ステアリン酸カルシウム、疎水性煙霧状無水ケイ
酸、有機変性ベントナイト、架橋型オルガノポリシロキ
サン等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いるこ
とができる。
【0034】塩基性物質としては、例えば、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、L−
アルギニン等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用
いることができる。
【0035】増粘剤としては、例えば、グアーガム、コ
ンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸、アラビア
ガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン等の天然
系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース等の半合成系、カルボキシ
ビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマ
ー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリル酸ナトリウム、等の合成系、アクリル酸・メ
タアクリル酸のホモポリマーエマルション、コポリマー
エマルション、アクリル酸、メタクリル酸ポリマー及び
その塩等のアクリル酸系エマルションポリマー等の水溶
性高分子類、カチオン交換能を有するベントナイト、ヘ
クトライト、スメクタイト等の水膨潤性粘土鉱物類が挙
げられ、これらを一種又は二種以上用いることができ
る。
【0036】本発明の水性化粧料とは、分散媒としての
水中に成分(a)のフッ素化合物処理粉体を分散させた
化粧料であり、その剤型は水中に成分(a)のフッ素化
合物処理粉体を分散させた単純水系、前記単純水系に非
乳化状態で油分を配合した多層水中油型系、水中油型エ
マルジョンの外相水中に成分(a)のフッ素化合物処理
を分散させた水中油型系等が挙げられる。この中でも、
水中油型化粧料は油剤による皮膚の保護効果、エモリエ
ント効果に優れており、特に好ましい。
【0037】本発明の水性化粧料としては、乳液、クリ
ーム、美容液、化粧下地、ファンデーション、水白粉、
日焼け止め、アイシャドウ、アイライナー、マスカラ、
アイブロウ、コンシーラー等が挙げられる。この中で
も、ファンデーション、化粧下地等が本発明の効果が発
揮されやすい化粧料である。
【0038】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に説明する
が、本発明はこれによって何ら限定されるものではな
い。
【0039】 実施例1〜10及び比較例1〜6:ファンデーション 表1及び表2に示した組成のファンデーションを以下に
示す調製方法により調製し、「粉体の分散安定性」、
「みずみずしさ」、「化粧効果の持続性」を下記に示し
た評価法により評価し、結果を併せて表1及び表2に示
した。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】注1:ニッコールレシノール S−10E
(日光ケミカルズ社製) 注2:アビルEM−90(ゴールドシュミット社製) 注3:PEG#4000(日本油脂社製) 注4:PEG#6000(日本油脂社製) 注5:PEG#20000(日本油脂社製) 注6:PEG#400(日本油脂社製) 注7:ニッサンユニルーブ 75DE−2620(日本
油脂社製) 注8:粉体100部に対して5部の旭硝子社製 アサヒ
ガードAG530を適量の水に分散させ、粉体と混合
し、塩酸を用いて溶液を酸性として静置後、洗浄、濾
過、乾燥し、調製した。 注9:粉体100部に対して、 8部の(C13CH2CH2O)P(=O)OH で表わされるフッ素化合物を適量のイソプロパノールに
溶解し、粉体と混合し、加熱、減圧下で乾燥し、調製し
た。 注10:粉体100部に対して3部のジメチルポリシロ
キサンを適量のイソプロパノールに溶解し、粉体と混合
し、加熱、減圧下で乾燥し、調製した。
【0043】実施例1〜10及び比較例1〜5の調製方
法: A.成分19〜40を三本ロールミルにて分散する。 B.成分1〜7を加熱溶解する。 C.成分8〜18を加熱溶解する。 D.BにCを加えて乳化し、室温まで冷却する。 E.DにAを加えて混合分散する。 F.Eを容器に充填して水中油型ファンデーションを得
た。
【0044】比較例6の調製方法: A.成分1〜6と成分19〜39とを混合し、三本ロー
ルミルにて分散する。 B.成分7〜18を加熱溶解する。 C.Aをデスパーミキサーにて攪拌しながら、Bを添加
して乳化する。 D.Cを容器に充填して油中水型ファンデーションを得
た。
【0045】(粉体の分散安定性の評価方法) 実施例1〜10及び比較例1〜6のファンデーション
を、室温にて1週間静置した後、光学顕微鏡を用いて4
00倍で観察し、粉体の分散状態を目視し、下記4段階
で評価した。
【0046】(使用テスト評価方法)実施例1〜10及
び比較例1〜6のファンデーションについて、化粧品専
門パネル20人による官能評価を行った。「みずみずし
さ」については使用直後の状態を、「化粧効果の持続
性」については日常生活6時間後の状態を評価した。評
価は下記評価基準により4段階で行い、その平均点より
判定した。 評価基準: 評価基準(個人点) : 全パネルの平均点 : 判定 大変良い : 3点 : 2.5点以上 : ◎ 良い : 2点 : 1.5点以上〜2.5点未満 : ○ 普通 : 1点 : 1.0点以上〜1.5点未満 : △ 悪い : 0点 : 1.0点未満 : ×
【0047】表1及び表2から明らかなように、実施例
1〜10の水中油型ファンデーションは、「粉体の分散
安定性」、「みずみずしさ」、「化粧効果の持続性」の
全ての項目が良好あり、比較例1〜6に比べて、優れた
ものであった。また、実施例1〜10の水中油型ファン
デーションは、エモリエント感が有り、使用者に何の皮
膚トラブルも生じない低刺激性であった。
【0048】 実施例11:水性ファンデーション 成 分 (重量%) 1.フッ素化合物処理 酸化チタン(注8) 5.0 2.フッ素化合物処理 ベンガラ (注8) 0.2 3.フッ素化合物処理 黄酸化鉄 (注8) 1.5 4.フッ素化合物処理 黒酸化鉄 (注8) 0.05 5.フッ素化合物処理 タルク (注8) 5.0 6.水素添加大豆リン脂質(注1) 0.3 7.1,3−ブチレングリコール 7.0 8.ポリエチレングリコール (平均分子量=8311)(注4) 1.0 9.メチルパラベン 0.1 10.ジプロピレングリコール 8.0 11.カルボキシビニルポリマー 0.25 12.トリエタノールアミン 0.25 13.精製水 残量
【0049】調製方法: A.成分1〜7を三本ロールミルにて分散する。 B.成分8〜13を加熱溶解後冷却し、これにAを加え
て、分散させる。 C.Bを容器に充填して、水性ファンデーションを得
た。 実施例11の水性ファンデーションは、「粉体の分散安
定性」、「みずみずしさ」、「化粧効果の持続性」に優
れたものであり、使用者に何の皮膚トラブルも生じない
低刺激性であった。
【0050】 実施例12:水白粉 成 分 (重量%) 1.フッ素化合物処理 微粒子酸化チタン(注9) 0.1 2.フッ素化合物処理 タルク(注9) 0.5 3.1,3−ブチレングリコール 2.0 4.無水ケイ酸 0.5 5.ポリエチレングリコール (平均分子量=3040)(注3) 2.5 6.メチルパラベン 0.1 7.ジプロピレングリコール 10.0 8.カルボキシビニルポリマー 0.2 9.トリエタノールアミン 0.2 10.精製水 残量
【0051】調製方法: A.成分1〜3を三本ロールミルにて分散する。 B.成分5〜10を加熱溶解後冷却し、これにAと成分
4を加えて、分散させる。 C.Bを容器に充填して、水白粉を得た。 実施例12の水白粉は、「粉体の分散安定性」、「みず
みずしさ」、「化粧効果の持続性」に優れたものであ
り、使用者に何の皮膚トラブルも生じない低刺激性であ
った。
【0052】 実施例13:水中油型化粧下地 成 分 (重量%) 1.スクワラン 3.0 2.セチルイソオクタネート 5.0 3.コレステロール 0.2 4.ポリオキシエチレン(20モル)ソルビタンモノオレート 0.1 5.水素添加卵黄リン脂質 (注11) 0.8 6.1,3−ブチレングリコール 3.0 7.グリセリン 1.0 8.ポリエチレングリコール (平均分子量=19000)(注5) 0.07 9.精製水 残量 10.トリエタノールアミン 0.2 11.カルボキシビニルポリマー 0.2 12.フッ素化合物処理 酸化チタン(注8) 1.5 13.1,3−ブチレングリコール 2.0 ※注11:ニッコールレシノール Y−10E(日光ケミカルズ社製)
【0053】調製方法: A.成分12〜13を三本ロールミルにて分散する。 B.成分1〜6を加熱溶解する。 C.成分7〜11を加熱溶解する。 D.BにCを加えて乳化し、室温まで冷却する。 E.DにAを加えて混合分散する。 F.Eを容器に充填して水中油型化粧下地を得た。 実施例13の水中油型化粧下地は、「粉体の分散安定
性」、「みずみずしさ」、「エモリエント感」、に優れ
たものであり、使用者に何の皮膚トラブルも生じない低
刺激性であった。また、実施例13の水中油型化粧下地
を用いて、ファンデーションを塗布すると、「化粧効果
持続性」が良好であった。
【0054】
【発明の効果】本発明の水性化粧料は、粉体の分散安定
性に優れ、みずみずしい使用感触を有し、化粧効果の持
続性が良好であり、しかも、低刺激性である水性化粧料
に関するものであった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月18日(1999.3.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AB172 AB232 AB242 AB432 AC022 AC122 AC242 AC352 AC442 AC482 AC542 AC811 AC901 AD021 AD041 AD042 AD051 AD052 AD092 AD492 AD512 AD571 AD572 BB25 CC01 CC03 CC12 DD27 DD33 EE01 EE06 EE07 EE10 EE12 FF05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(a)、(b); (a)下記一般式(1)及び/又は(2)で示されるフ
    ッ素化合物で処理された粉体 【化1】 【化2】 (b)分子量2600以上のポリエチレングリコール及
    び/又は酸化エチレンを40%以上含有するポリオキシ
    エチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体を含有
    することを特徴とする水性化粧料。
  2. 【請求項2】 成分(a)を1〜25%、成分(b)を
    0.1〜5%含有する請求項1記載の水性化粧料。
  3. 【請求項3】 更に、成分(c)として、水素添加リン
    脂質を配合する請求項1又は2記載の水性化粧料。
  4. 【請求項4】 水性化粧料が水中油型である請求項1〜
    3のいずれかに記載の水性化粧料。
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