JP3727901B2 - 水中油型乳化化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機シリコーン樹脂、親水性非イオン型界面活性剤、親油性非イオン型シリコーン系界面活性剤及び金属酸化物粉末を含有する水中油型乳化化粧料に関し、更に詳しくは、金属酸化物粉末の分散性に優れ、乳化性及び経時安定性が良好であり、且つ化粧持続性が良好な水中油型乳化化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
水中油型乳化化粧料は、通常、油系成分、水系成分及び界面活性剤等から構成されるものであり、化粧効果や紫外線防御機能等を付与する場合に、酸化チタン、酸化亜鉛等の各種粉末が配合されている。ここで、水中油型乳化化粧料において、粉末を凝集させず、均一に分散させることは極めて重要である。その理由は、粉末が凝集したままであると、紫外線遮蔽効果の低下、製造ロット毎に色や使用感触が異なる現象、化粧料の外観色と塗布色が異なる現象等の問題を引き起こしてしまうためである。このため従来より、粉末を表面処理して分散性を向上させる方法、粉末の分散性に優れた樹脂を配合する方法等が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、粉末を表面処理して分散性を向上させる方法では、粉末の濡れ性をコントロールすることで、ある程度は分散性が向上するが、満足できる水準ではなかった。また、粉末の分散性に優れた樹脂を配合する方法では、樹脂が粉末に吸着することにより、ある程度は分散性が向上するが、乳化性が悪くなり、経時安定性を保つのが困難になる場合があった。
このため、金属酸化物粉末の分散性に優れ、乳化性及び経時安定性が良好であり、且つ化粧持続性が良好な水中油型乳化化粧料の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる事情に鑑み、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、有機シリコーン樹脂、親水性非イオン型界面活性剤、親油性非イオン型シリコーン系界面活性剤及び金属酸化物粉末を含有する水中油型乳化化粧料が、上記課題を解決することを見出し本発明を完成させた。
【0005】
すなわち本発明は、次の成分(a)〜(d);
(a)有機シリコーン樹脂
(b)親水性非イオン型界面活性剤
(c)親油性非イオン型シリコーン系界面活性剤
(d)金属酸化物粉末
を含有することを特徴とする水中油型乳化化粧料を提供するものである。また、成分(a)がアクリル−シリコーングラフト共重合体であることを特徴とする前記水中油型乳化化粧料、成分(c)がポリエーテル変性オルガノポリシロキサンであることを特徴とする前記水中油型乳化化粧料を提供するものである。更に、成分(e)として、高級脂肪酸石鹸を含有することを特徴とする前記何れかの水中油型乳化化粧料を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる成分(a)有機シリコーン樹脂は、成分(d)の分散性を向上させ、化粧持続性を高める成分であり、具体的には、トリメチルシロキシケイ酸、高重合度メチルポリシロキサン、高重合度メチルフェニルポリシロキサン、架橋型メチルポリシロキサン、架橋型メチルフェニルポリシロキサン、架橋型ポリエーテル変性シリコーン、アクリル−シリコーングラフト共重合体、長鎖アルキル変性アクリル−シリコーングラフト共重合体、ポリビニルピロリドン変性メチルポリシロキサン等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。このような成分(a)は、市販品として、トリメチルシロキシケイ酸であるシリコンKF7312J、シリコンKF9021(何れも、信越化学工業社製)、高重合度メチルポリシロキサンであるシリコンKF96H(1000万cs)、シリコンKF9012(何れも、信越化学工業社製)、架橋型メチルポリシロキサンであるシリコンKSG−15、KSG−16、KSG−18、KSG−21、KSG−31(何れも、信越化学工業社製)、架橋型メチルフェニルポリシロキサンであるKSG−17(信越化学工業社製)、アクリル−シリコーングラフト共重合体であるKP541、KP543、KP545、KP561、KP562(何れも、信越化学工業社製)等が挙げられる。
【0007】
本発明の水中油型乳化化粧料における成分(a)の含有量は、0.01〜10質量%(以下、単に「%」と略す。)が好ましく、0.5〜5%が特に好ましい。成分(a)をこの範囲で用いると、使用性及び金属酸化物粉末の分散性が特に良好な水中油型乳化化粧料を得ることができる。
【0008】
本発明に用いられる成分(b)親水性非イオン型界面活性剤は、イオン性基を含有しない界面活性剤であり、且つ親水性の界面活性剤である。本発明において、親水性とは、例えばHLBが8〜18をいう。具体的には、ポリオキシエチレン付加ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン付加ソルビット脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤より、親水性のものを一種又は二種以上選択して用いることができる。尚、これらの中でも、成分(b)としてHLBが8〜18のポリオキシエチレン付加ソルビタン脂肪酸エステルを選択すると、金属酸化物粉末の分散性が特に良好となる。
【0009】
本発明の水中油型乳化化粧料における成分(b)の含有量は、0.01〜10%が好ましく、0.5〜5%が特に好ましい。成分(b)をこの範囲で用いると、使用性及び金属酸化物粉末の分散性が特に良好な水中油型乳化化粧料を得ることができる。
【0010】
本発明に用いられる成分(c)親油性非イオン型シリコーン系界面活性剤は、イオン性基を含有しない、シロキサン骨格を有し、且つ親油性の界面活性剤である。本発明において、親油性とは、例えばHLBが3〜6をいう。具体的には、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン等から選ばれる親油性界面活性剤が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。ポリエーテル変性オルガノポリシロキサンは、例えば、下記一般式(1)で示される化合物等が挙げられる。
【0011】
【化1】
Figure 0003727901
【0012】
[式中、R;水素原子又は炭素数1〜5の一価炭化水素基。R;−(CH−O−(CO)−(CO)−R。R;水素原子、低級アルキル基。a,b;0,1,2,3から選ばれる数。但し、a+b=3である。m,n;0又は正の整数。l;正の整数。x;0又は正の整数、y;0又は正の整数で示され、x及びyが同時に0では無い。但し、n+bは1以上の整数。]
【0013】
本発明に用いられるポリエーテル変性オルガノポリシロキサンは、市販品としてKF−6015、KF−6016、KF−6017、X−22−4991、KF−6028(何れも、信越化学工業社製)、SH−3775C(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。
【0014】
また、長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、例えば、下記平均組成式(2)又は(3)で示される化合物等が挙げられる。
a b cSiO(4-a-b-c)/2 …(2)
[式中、R;同一又は異なってもよく、炭素数1〜10のアルキル基、水素原子、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基。R;−Cm2m−O−(C24O)d−(C36O)e−Rで示される基(式中、m;1〜5の整数、d、eは0以上の整数、且つ、d+e=1〜200であり、R;水素原子若しくは炭素数1〜5の一価炭化水素基又は−(CO)−Rで示される有機基、R;炭素数1〜5の一価炭化水素基)。R;炭素数10〜30の一価炭化水素基。a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。]
【0015】
a10 b11 cSiO(4-a-b-c)/2 …(3)
[式中、R;同一又は異なってもよく、炭素数1〜10のアルキル基、水素原子、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基。R10;−Cm2m−O−(C24O)d−(C36O)e−R12で示される基(式中、mは1〜5の整数、d、eは0以上の整数、且つ、d+e=1〜200であり、R12は水素原子若しくは炭素数1〜5の一価炭化水素基又は−(CO)−R13で示される有機基、R13は炭素数1〜5の一価炭化水素基)。R11;−Cn2n−O−(C24O)f−(C36O)g−R14(式中、nは1〜5の整数、f、gは0以上の整数、且つ、f+g≧0〜200であり、R14は炭素数10〜30の一価炭化水素基)。a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。]
【0016】
このような長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、市販品として、ABIL EM−90、ABIL B9806(何れも、ゴールドシュミット社製)、シリコンKF−6026(信越化学工業社製)等が挙げられる。
【0017】
本発明の水中油型乳化化粧料における成分(c)の含有量は、0.1〜10%が好ましい。成分(c)をこの範囲で用いると、金属酸化物粉末の分散性及び乳化性に優れた水中油型乳化化粧料を得ることができる。
【0018】
本発明に用いられる成分(d)金属酸化物粉末は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化鉄等の粉末である。これらの中でも、紫外線遮蔽効果に優れる平均粒子径が0.01〜0.2μmの酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウムが成分(d)として、特に好ましい。尚、成分(d)は、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石鹸、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。
【0019】
本発明の水中油型乳化化粧料における成分(d)の含有量は、1〜40%が好ましく、5〜30%が特に好ましい。成分(d)をこの範囲で用いると、金属酸化物粉末の分散性及び乳化性に優れた水中油型乳化化粧料を得ることができる。
【0020】
本発明の水中油型乳化化粧料において、上記成分に加えて、成分(e)として、高級脂肪酸石鹸を用いることにより、より乳化性及び経時安定性が優れる。本発明において、成分(e)は乳化剤として機能するものである。このような成分(e)は、予め中和された高級脂肪酸石鹸を乳化剤として用いても、化粧料製造工程途中で、高級脂肪をアルカリで中和して含有しても良い。成分(e)を構成する高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、セロチン酸等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。また成分(e)において、前記高級脂肪酸と石鹸を形成する対アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン等が挙げられる。尚、中和量は、高級脂肪酸の等量によって決定される。
【0021】
本発明の水中油型乳化化粧料における成分(e)の含有量は、0.1〜5%が好ましく、0.5〜3%が特に好ましい。成分(e)をこの範囲で用いると、乳化性及び経時安定性がより優れた水中油型乳化化粧料を得ることができる。
【0022】
本発明の水中油型乳化化粧料における水の含有量は、40〜95%が好ましい。
【0023】
本発明の水中油型乳化化粧料には、上記成分の他、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、油剤、成分(d)以外の粉末、水性成分、ベンゾフェノン系、パラアミノベンゾエート系、桂皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等の紫外線吸収剤、グリセリン、タンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン等の保湿剤、α−トコフェロール、アスコルビン酸等の酸化防止剤、ビタミン類、消炎剤、生薬等の美容成分、パラオキシ安息香酸エステル,フェノキシエタノール等の防腐剤、香料等を適宜配合することができる。
【0024】
本発明に用いられる油剤は、通常化粧料に用いられる油剤であれば特に限定されず、動物油、植物油、合成油等の起源及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、α−オレフィンオリゴマー、スクワラン、ワセリン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル等のエステル類、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステアリル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)等のアミノ酸系油剤、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン類、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。本発明の水中油型乳化化粧料における油剤の含有量は、1〜50%が好ましい。
【0025】
本発明に用いられる成分(d)以外の粉末は、感触調整やメーキャップ効果の付与等を目的とするものであり、通常化粧料に使用されるものであれば、板状、紡錘状、針状等の形状、粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉末類、光輝性粉末類、有機粉末類、色素粉末類、複合粉末類等が挙げられる。具体的には、コンジョウ、群青、無水ケイ酸、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、雲母、スメクタイト、ベントナイト、カオリン、合成雲母、合成セリサイト、セリサイト、タルク、炭化珪素、硫酸バリウム、窒化硼素等の無機粉末類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、有機顔料被覆雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉末類、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン、ポリスチレン、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー等の有機粉末類等が挙げられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。また、これら粉末は一種または二種以上の複合化したものを用いても良く、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石ケン、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。本発明の水中油型乳化化粧料に成分(d)以外の粉末を含有する場合の含有量は、0.1〜40%が好ましい。
【0026】
本発明に用いられる水性成分は、感触調整剤、保湿剤、清涼剤、防腐剤等の目的で用いられるものであり、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。本発明の水中油型乳化化粧料に水性成分を含有する場合の含有量は、概ね0.1〜30%が好ましい。
【0027】
本発明に用いられる水溶性高分子は、粘度調整剤、感触調整剤等の目的で用いられるものであり、グアーガム、スクレロチウムガム、ジェランガム、ペクチン、寒天、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。本発明に用いる水溶性高分子として、アルキル変性カルボキシビニルポリマーを選択すると、粉末分散性、乳化安定性が特に優れる水中油型乳化化粧料を得ることができる。本発明の水中油型乳化化粧料に水溶性高分子を含有する場合の含有量は、概ね0.01〜5%が好ましい。
【0028】
本発明の水中油型乳化化粧料は、乳液、美容クリーム、マッサージ料、美容液等のスキンケア化粧料、ファンデーション、下地料、フェイスカラー、頬紅、口紅、アイ製品、日焼け止め料、コンシーラー等のメーキャップ化粧料等に適用可能である。また、本発明の水中油型乳化化粧料の形態は、クリーム状、ゲル状、乳液状、液状、固形状の何れでも良い。
【0029】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0030】
実施例1〜6及び比較例1〜3:クリーム状日焼け止め料
表1〜2に示す組成のクリーム状日焼け止め料を以下に示す製造方法により調製し、「金属酸化物の分散性」、「乳化性」、「経時安定性」、「化粧持続性」の各項目について以下に示す評価方法及び判定基準により評価し、結果を併せて表1〜2に示した。
【0031】
【表1】
Figure 0003727901
【0032】
【表2】
Figure 0003727901
【0033】
(製法)
A:成分1〜10を加熱し混合する。
B:Aに成分11〜15を加えて、均一分散し、70℃に保温する。
C:成分16〜20を加熱し混合して、70℃に保温する。
D:CにBを加えて、乳化する。
E:Dを室温まで冷却し、チューブに充填してクリーム状日焼け止め料を得た。
【0034】
評価方法:金属酸化物粉末の分散性
実施例及び比較例のクリーム状日焼け止め料を顕微鏡にて観察し、金属酸化物粉末の分散状態を以下に示す判定基準により判定した。尚、金属酸化物粉末が、微粒子金属酸化物粉末の場合は、分散性が良好であると、紫外線遮蔽効果に優れる。
(判定基準)
状態 : 判定
凝集無く均一分散 : ◎
小さな凝集が有る : △
大きな凝集が有る : ×
【0035】
評価方法:乳化性
実施例及び比較例のクリーム状の日焼け止め料を顕微鏡にて観察し、乳化滴の分散状態を以下に示す判定基準により判定した。
(判定基準)
状態 : 判定
乳化的な小さく、均一である : ◎
乳化滴が均一分散している : ○
乳化的の凝集が有る : △
乳化滴が大きく、凝集が有る : ×
【0036】
評価方法:経時安定性
実施例及び比較例のクリーム状の日焼け止め料をガラス瓶に充填し、40℃で1ヶ月放置し、顕微鏡にて観察し、乳化滴の分散状態を以下に示す判定基準により判定した。
(判定基準)
状態 : 判定
乳化的な小さく、均一である : ◎
乳化滴が均一分散している : ○
乳化的の凝集が有る : △
乳化滴が大きく、凝集が有る : ×
【0037】
評価方法:化粧持続性
実施例及び比較例のクリーム状の日焼け止め料を化粧歴10年以上の女性20名に使用してもらい、塗布直後の状態と、6時間の日常生活後の状態を比較し、各自が以下の評価基準に従って5段階評価し、更に、全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
(評価基準)
状態の変化 : 評点
全く変化無し : 5点
僅かに粉っぽいが許容内 : 4点
少し粉浮きを感じる : 3点
明らかに粉っぽさを感じる : 2点
化粧膜がムラになる : 1点
(判定基準)
評点の平均点 : 判定
4.5以上 : ◎
3.5以上〜4.5未満 : ○
2.0以上〜3.5未満 : △
2.0未満 : ×
【0038】
表1及び表2の結果から明らかなように、本発明の実施品である実施例1〜6のクリーム状の日焼け止め料は、金属酸化物の分散性に優れるため、紫外線遮蔽効果が高く、乳化性、経時安定性、化粧持続性の全ての項目に優れた水中油型乳化化粧料であった。一方、成分(a)を含有しない比較例1では、金属酸化物粉末の分散性と化粧持続性が劣り、成分(b)を含有しない比較例2では、金属酸化物粉末の分散性と乳化性が劣り、成分(c)を含有しない比較例3では、経時安定性が劣り、何れも全ての項目を満足するものは得られなかった。
【0039】
Figure 0003727901
※注9:シリコンKSG16(信越化学工業社製)
※注10:アサヒガードAG530(旭硝子社製)を中和して固形分5%処理
【0040】
(製法)
A:成分7〜13を加熱し混合する。
B:Aに成分14〜19を加えて、均一分散し、70℃に保温する。
C:成分1〜6を加熱し混合して、70℃に保温する。
D:BにC及び成分20を加えて、乳化する。
E:Dを室温まで冷却し、チューブに充填してクリーム状ファンデーションを得た。
実施例7のクリーム状ファンデーションは、金属酸化物の分散性に優れるため、紫外線遮蔽効果が高く、乳化性、経時安定性、化粧持続性の全ての項目に優れた水中油型乳化化粧料であった。
【0041】
Figure 0003727901
※注11:シリコンKF−6028(信越化学工業社製)
注12:SA−チタンCR−50(三好化成社製)
注13:SA−チミロンスーパーレッド(三好化成社製)
注14:SA−チミロンスーパーゴールド(三好化成社製)
注15:SA−チミロンスーパーシーンMP1001(三好化成社製)
注16:SA−ブラック BL−100(100%)(三好化成社製)
【0042】
(製法)
A:成分9〜14を加熱し混合する。
B:Aに成分15〜20を加えて、均一分散し、70℃に保温する。
C:成分1〜8を加熱し混合して、70℃に保温する。
D:BにC及び成分21を加えて、乳化する。
E:Dを室温まで冷却し、容器に充填してクリーム状アイカラーを得た。
実施例8のクリーム状アイカラーは、金属酸化物の分散性、乳化性、経時安定性、化粧持続性の全ての項目に優れた水中油型乳化化粧料であった。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の水中油型乳化化粧料は、金属酸化物粉末の分散性に優れ、乳化性及び経時安定性が良好であり、且つ化粧持続性が良好な水中油型乳化化粧料であった。

Claims (1)

  1. 次の成分(a)〜(e)
    (a)アクリル−シリコーングラフト共重合体
    (b)親水性非イオン型界面活性剤
    (c)HLBが3〜6のポリエーテル変性オルガノポリシロキサン
    (d)金属酸化物粉末
    (e)高級脂肪酸石鹸
    を含有することを特徴とする水中油型乳化化粧料。
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