JP2000044923A - 硬化型粘接着剤組成物及び硬化型粘接着シ―ト - Google Patents

硬化型粘接着剤組成物及び硬化型粘接着シ―ト

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JP2000044923A
JP2000044923A JP11027440A JP2744099A JP2000044923A JP 2000044923 A JP2000044923 A JP 2000044923A JP 11027440 A JP11027440 A JP 11027440A JP 2744099 A JP2744099 A JP 2744099A JP 2000044923 A JP2000044923 A JP 2000044923A
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cationic
adhesive
adhesive polymer
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JP11027440A
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English (en)
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Hideaki Ishizawa
英亮 石澤
Makoto Miura
誠 三浦
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化後に高い剥離接着力を示し、常温保存可
能であり、かつ貯蔵安定性に優れた硬化型粘接着剤組成
物及び硬化型粘接着シートを得る。 【解決手段】 粘着性ポリマーと、光カチオン重合性化
合物と、分子内に1つ以上のフェノール基と、トリアジ
ン環又はイミノ基とを含む化合物と、光カチオン重合開
始剤とを含み、前記粘着性ポリマー及び光カチオン重合
性化合物の合計100重量部において、粘着性ポリマー
が40〜90重量部の割合で配合されており、粘着性ポ
リマー及び光カチオン重合性化合物の合計100重量部
に対し、前記分子内に1つ以上のフェノール基と、トリ
アジン環又はイミノ基とを含む化合物が0.1〜10重
量部、光カチオン重合開始剤が0.01〜10重量部の
割合で配合されている硬化型粘接着剤組成物及びこれら
からなる硬化型粘接着シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常態では粘着性す
なわち感圧接着性を示し、光を照射することにより硬化
される硬化型粘接着剤組成物及び硬化型粘接着シートに
関し、より詳細には、硬化後に高い剥離接着力を示し、
かつ貯蔵安定性に優れた硬化型粘接着剤組成物及び硬化
型粘接着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、接着剤や粘着剤の欠点を補うもの
として、粘接着剤が種々提案されている。すなわち、粘
接着剤は、接合時には感圧接着性により粘着剤と同様に
簡便に適用することができ、接合後には何らかの方法で
硬化されて、接着剤と同等の接着力を発現するものであ
る。
【0003】特開昭63−193980号公報には、ア
クリル系モノマー、光ラジカル重合開始剤及び熱硬化性
エポキシ樹脂を配合してなる組成物に光を照射してアク
リル系モノマーを重合することによりアクリル系ポリマ
ーを生成させてなるアクリル系粘接着剤が開示されてい
る。ここでは、使用に際してはアクリル系ポリマーによ
り感圧接着性が発揮されるので、被着体に対して粘着剤
と同様にして適用することができる。接合後に加熱する
ことにより熱硬化性エポキシ樹脂が加熱硬化し、接着強
度が高められる。
【0004】特公表5−506465号公報には、(メ
タ)アクリル酸エステルモノマー、エポキシモノマー、
光カチオン重合開始剤及び光ラジカル重合開始剤を含有
してなる粘接着剤が開示されている。ここでは、粘接着
剤に光を照射することにより、粘着性のアクリル系ポリ
マーの形成と、エポキシモノマーの重合による硬化が進
行する。使用に際しては、形成されたアクリル系ポリマ
ーにより粘着性を示すため、被着体に対し粘着剤と同様
にして容易に適用することができ、かつエポキシモノマ
ーの光カチオン重合により硬化が進行しているので、十
分な接着力が得られるとされている。
【0005】さらに、特開平7−138550号公報に
は、液状エポキシ、架橋ゴム粒子及び潜在性硬化剤を配
合してなる粘接着剤が開示されている。この粘接着剤で
は、貼付時には、架橋ゴム粒子により粘着性を有するた
め、従来の粘着剤と同様に簡便に被着体に適用すること
ができ、かつ貼り合わせ後に熱、光または湿気硬化など
の賦活方法により硬化させることにより接着強度を高め
ることができる。潜在性硬化剤の種類により、様々な硬
化方法を採用することができるとされている。
【0006】また、特開平9−279103号公報に
は、アクリル系ポリマーを用いた粘着性ポリマーと、エ
ポキシ基を有する樹脂と、光カチオン重合開始剤とを含
む硬化型粘接着シートが開示されている。ここでは、粘
着性ポリマーの感圧接着性により、被着体に容易に貼り
合わせることができ、かつ光照射後に硬化反応の進行に
より高い接着強度を実現することが可能とされている。
従って、粘着テープの簡便な作業性と、接着剤の高い接
着強度とが兼ね備えられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の粘接着剤は、被
着体に接合する際には粘着剤と同様にして簡便に適用す
ることができ、粘着成分以外に硬化成分を有するため接
着剤と同様に強固な接着硬化物を与え得るものである
が、接着強度を高めるために種々の硬化方法を採用して
いるため、被着体に様々な制約があった。
【0008】例えば、特公平2−5791号公報に開示
されている粘接着剤では、接着成分の硬化方法として、
嫌気性硬化を利用しているので、通気性の布や発泡体の
ような被着体に用いた場合には、粘接着剤が十分に硬化
しないという欠点があった。
【0009】また、特開昭63−193980号公報に
開示されている粘接着剤では、硬化がエポキシ樹脂の熱
硬化により行われるため、耐熱性が低い材料、例えば塩
化ビニル樹脂、ポリエチレンもしくはポリスチレンとい
ったプラスチックやICのような電子材料の接合には用
いることができなかった。また、加熱により硬化が開始
するため、粘接着剤を低温で貯蔵する必要があり、保管
や運搬時等の取り扱いが煩雑であるという問題もあっ
た。
【0010】特公表5−506465号公報に開示され
ている粘接着剤は、光の硬化により硬化させるものであ
るため、接合に際して用いられる被着体が光透過性を有
するものでなければならなかった。加えて、アクリル系
モノマーを配合成分として含むものであるため、製造時
の揮発分により、環境汚染や人体への悪影響が生じるお
それがあった。
【0011】さらに、特開平7−138550号公報に
開示されている粘接着剤では常温で液状のエポキシ樹脂
に常温で固形の熱可塑性樹脂及び架橋ゴム粒子を使用し
て、初期粘着性と硬化性を発揮させているが、液状エポ
キシ樹脂を主成分とするので、仮接着程度の粘着力しか
得られない。このため、被着面が粗面であったり曲面で
あったりすると、剥離や端部の浮き等の密着不良が生じ
ることがあった。また、硬化後の硬化物の弾性率が高
く、剥離強度が低いという問題もあった。
【0012】他方、特開平9−279103号公報に記
載の硬化型粘接着シートは、上述したとおり硬化前には
十分な粘着力を示し、光を照射して硬化させることによ
り、十分な接着強度が発現する。しかしながら、この硬
化型粘接着シートにおいても、硬化後のシートの剥離強
度は用途によっては未だ十分でないことがあった。すな
わち、電子分野におけるICカードの貼り合わせや、F
PC(フレキシブルプリント回路基板)に補強板を貼り
合わせる用途などに用いた場合、剥離強度が十分でない
ことがあった。また、半田付けが行われる部品や部材、
あるいは発熱を伴う電気・電子部材の製造に際しこの硬
化型粘接着シートを用いた場合、硬化後の硬化物の耐熱
性が十分でないこともあった。
【0013】本発明の目的は、常温では、高い感圧接着
性を示し、被着体に容易に貼付することができ、光の照
射により硬化が進行し、十分な接着強度を発現する光硬
化型粘接着剤及び光硬化型粘接着シートにおいて、硬化
後の剥離接着力がより一層高められており、かつ常温保
存可能であり、貯蔵安定性に優れた硬化型粘接着剤組成
物及び硬化型粘接着シートを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る硬化型粘接着剤組成物は、A:粘着性ポリマーと、
B:光カチオン重合性化合物と、C:分子内に1つ以上
のフェノール基と、トリアジン環及びイミノ基の一方又
は両方を含む化合物と、D:光カチオン重合開始剤とを
含み、前記粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物
の合計100重量部において、粘着性ポリマーが40〜
90重量部の割合で配合されており、前記粘着性ポリマ
ー及び光カチオン重合性化合物の合計100重量部に対
し、前記分子内に1つ以上のフェノール基と、トリアジ
ン環及びイミノ基の一方又は両方を含む化合物が0.1
〜10重量部、前記光カチオン重合開始剤が0.01〜
10重量部の割合で配合されていることを特徴とする。
【0015】請求項2に記載の発明に係る硬化型粘接着
剤組成物は、A:粘着性ポリマーと、B:光カチオン重
合性化合物と、C:窒素原子、硫黄原子または燐原子を
分子内に少なくとも1つ以上含む酸のエステル、アルキ
ルニトロ化合物、スルフィン及びフォスフィンからなる
群から選択した少なくとも1種の化合物C−1と、D:
光カチオン重合開始剤とを含み、前記粘着性ポリマー及
び光カチオン重合性化合物の合計100重量部におい
て、粘着性ポリマーが40〜90重量部の割合で配合さ
れており、上記粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化
合物の合計100重量部に対し、前記化合物C−1が
0.1〜30重量部、前記光カチオン重合開始剤が0.
01〜10重量部の割合で配合されていることを特徴と
する。
【0016】請求項3に記載の発明に係る硬化型粘接着
剤組成物は、A:粘着性ポリマーと、B:光カチオン重
合性化合物と、C:下記の構造式(1)で示すポリオキ
シアルキレンアルキルエーテルカルボン酸もしくはポリ
オキシアルキレンアルキルエーテルカルボキシレート
と、
【0017】
【化2】
【0018】(構造式(1)において、nは1〜30の
整数、R1 ,R2 はそれぞれ、炭素数1〜30の1価ま
たは2価の炭化水素基、Mは水素またはアルカリ金属も
しくはアルカリ土類金属を示す)D:光カチオン重合開
始剤とを含み、前記粘着性ポリマー及び光カチオン重合
性化合物の合計100重量部において粘着性ポリマーが
40〜90重量部の割合で配合されており、粘着性ポリ
マー及び光カチオン重合性化合物の合計100重量部に
対し、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン
酸もしくはポリオキシアルキレンアルキルエーテルカル
ボキシレートが0.01〜30重量部、光カチオン重合
開始剤が0.01〜10重量部の割合で配合されている
ことを特徴とする。
【0019】請求項4に記載の発明に係る硬化型粘接着
剤組成物は、A:粘着性ポリマーと、C:ウレタン変性
エポキシ樹脂を含む光カチオン重合性化合物と、D:光
カチオン重合開始剤とを含み、粘着性ポリマー及び光カ
チオン重合性化合物の合計100重量部において粘着性
ポリマーが40〜90重量部の割合で配合されており、
ウレタン変性エポキシ樹脂が、光カチオン重合性化合物
中の0.5〜100重量%の割合で配合されており、光
カチオン重合開始剤が粘着性ポリマー及び光カチオン重
合性化合物の合計100重量部に対し0.01〜10重
量部の割合で配合されていることを特徴とする。
【0020】請求項5に記載の発明に係る硬化型粘接着
剤組成物は、A:粘着性ポリマーと、B:光カチオン重
合性化合物と、C:ウレタンアクリレートオリゴマー
と、D:光カチオン重合開始剤とを含み、粘着性ポリマ
ー及び光カチオン重合性化合物の合計100重量部にお
いて粘着性ポリマーが40〜90重量部の割合で配合さ
れており、粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物
の合計100重量部に対してウレタンアクリレートオリ
ゴマーが0.1〜200重量部、光カチオン重合開始剤
が0.01〜10重量部の割合で配合されていることを
特徴とする。
【0021】請求項6に記載の発明に係る硬化型粘接着
剤組成物は、A:粘着性ポリマーと、B:光カチオン重
合性化合物と、C:テルペンフェノール樹脂と、D:光
カチオン重合開始剤とを含み、粘着性ポリマー及び光カ
チオン重合性化合物の合計100重量部において粘着性
ポリマーが40〜90重量部の割合で配合されており、
粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の合計10
0重量部に対し、テルペンフェノール樹脂が0.01〜
60重量部、光カチオン重合開始剤が0.01〜10重
量部の割合で配合されていることを特徴とする。
【0022】請求項7に記載の発明に係る硬化型粘接着
剤組成物は、A:リン酸(メタ)アクリレートを共重合
成分として含む(メタ)アクリレート系共重合体よりな
る粘着性ポリマーと、B:光カチオン重合性化合物と、
D:光カチオン重合開始剤とを含み、前記粘着性ポリマ
ー及び光カチオン重合性化合物の合計100重量部にお
いて粘着性ポリマーが40〜90重量部の割合で配合さ
れており、光カチオン重合開始剤が、粘着性ポリマー及
び光カチオン重合性化合物の合計100重量部に対し
0.1〜10重量部の割合で配合されていることを特徴
とする。
【0023】請求項8に記載の発明は、請求項1〜6に
記載の発明の硬化型粘接着剤組成物のいずれかを用いて
構成された硬化型粘接着シートである。以下、本発明の
詳細を説明する。
【0024】(A:粘着性ポリマー)本発明において、
上記粘着性ポリマーは、感圧接着性を与えるために用い
られている。感圧接着性を得るには、被着体に対する濡
れ性と凝集力とのバランスが適切であることが必要であ
る。そこで、凝集力を得るために、請求項1〜6に記載
の発明では、上記粘着性ポリマーとしては、従来より感
圧接着剤の主成分として広く用いられている、一般的な
ゴム、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポ
リウレタン、ポリエステル、ポリエーテルなどからなる
ものを用いることができる。また、上記粘着性ポリマー
は、単独重合体であってもよく、共重合体であってもよ
い。
【0025】請求項1〜6に記載の発明においては、好
ましくは、ガラス転移点が低いアルキルアクリレートを
主成分とするアクリル系ポリマーが、該ポリマー単体で
適度な感圧接着性を発揮し得るため好適に用いられる。
【0026】好ましいアクリル系ポリマーとしては、例
えば、アルキル基の炭素数が2〜14であるアルキル
(メタ)アクリレートモノマーの単独重合体または共重
合体を挙げることができ、より好ましくは、上記アルキ
ル(メタ)アクリレートモノマーと、該アルキル(メ
タ)アクリレートモノマーと共重合可能な他のビニルモ
ノマーとの共重合体を挙げることができる。
【0027】上記アルキル(メタ)アクリレートモノマ
ーとしては、エチルアクリレート、n−ブチル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル
(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレー
ト、イソミリスチルアクリレートなどを例示することが
できる。
【0028】上記ビニルモノマーとしては、上記アルキ
ル(メタ)アクリレートモノマーと共重合可能な化合物
であれば特に限定されず、上記アルキル(メタ)アクリ
レート以外の(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニ
ル、スチレン、塩化ビニル、エチレン、プロピレン、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン
(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチル
琥珀酸、(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルピロリ
ドン、イソボルニル(メタ)アクリレート、N−アクリ
ロイルモルフォリン、ベンジル(メタ)アクリレート、
グリシジル(メタ)アクリレート、N−ビニルカプロラ
クトン、N−ビニルピペリジン、(メタ)アクリル酸、
無水マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸などを挙げる
ことができる。
【0029】(請求項7に記載の発明における粘着性ポ
リマー)請求項7に記載の発明では、粘着性ポリマーと
して、アルキル(メタ)アクリレートを主成分とし、こ
れにリン酸(メタ)アクリレートを共重合してなる(メ
タ)アクリレート系共重合体が用いられる。
【0030】上記アルキル(メタ)アクリレートとして
は、前述した粘着性ポリマーに用いられる各種アルキル
(メタ)アクリレートを用いることができる。好ましく
は、その単独重合体のガラス転移点(Tg)が20℃以
下であるアルキル(メタ)アクリレートが用いられる。
アルキル(メタ)アクリレートの単独重合体のガラス転
移温度が20℃を超えると、上記共重合体の感圧接着性
が低下し、常温で圧着することが困難となることがあ
る。
【0031】上記リン酸(メタ)アクリレートとして
は、特に限定されるわけではないが、下記の構造式
(2)〜(6)で示されるものを例示することができ
る。
【0032】
【化3】
【0033】
【化4】
【0034】
【化5】
【0035】
【化6】
【0036】
【化7】
【0037】なお、上記構造式(2)〜(6)におい
て、R1 ,R4 は、アルキレン基、エステル基またはエ
ーテル基であり、炭素数は1〜20;R2 ,R3 は、H
またはアルキル基、アシル基、アルコキシル基であり、
炭素数1〜20、好ましくは、R2 ,R3 の少なくとも
1つがHである。
【0038】上記のようなリン酸(メタ)アクリレート
の具体的な例としては、共栄社化学社製、商品名:ライ
トエステルP−1MやライトエステルP−2Mなどを挙
げることができる。
【0039】(B:光カチオン重合性化合物)本発明で
は、硬化型粘接着剤組成物に光を照射して硬化させるた
めに、光カチオン重合性化合物が配合されている。この
光カチオン重合性化合物については、分子内に光カチオ
ン重合性の官能基、例えば、水酸基、ビニルエーテル
基、エピスルフィド基、エチレンイミン基またはエポキ
シ基を有する種々のモノマー、オリゴマーまたはポリマ
ーを用いることができる。また、これらの官能基を有す
るポリマーについても限定されず、アクリル系、ウレタ
ン系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリエーテ
ル系、天然ゴム、ブロック共重合体ゴム、シリコーン系
などの各種ポリマーを用いることができる。
【0040】上記光カチオン重合性化合物は、単独で用
いられてもよく、2種以上併用されてもよい。上記光カ
チオン重合性化合物としては、好ましくは、エポキシ基
を有する化合物が用いられる。エポキシ基の開環重合は
反応性が高く、かつ硬化時間が短いため、接着工程の短
縮を図ることができる。さらに、凝集力及び弾性率も高
いため、耐熱性及び接着強度に優れた接着硬化物を得る
ことができ、例えばプリント回路基板やフレキシブルプ
リント基板の製造過程における半田付け等の高熱にさら
される工程において、剥離やズレなどの接着異常を効果
的に防止することができる。
【0041】上記エポキシ基を有する化合物としては、
エポキシ樹脂が好適に用いられる。このエポキシ樹脂と
しては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、フ
ェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、グリ
シジルエーテル型、グリシジルアミン型等のエポキシ樹
脂を挙げることができる。
【0042】また、エポキシ基含有オリゴマー(例え
ば、油化シェルエポキシ社製、商品名:エピコート10
01、エピコート1002など)も好適に用いられる。
さらに、上記エポキシ基含有モノマーやオリゴマーの付
加重合体を用いてもよく、例えば、グリシジル化ポリエ
ステル、グリシジル化ポリウレタン、グリシジル化ポリ
アクリレートなどを挙げることができる。
【0043】さらに、光カチオン重合性化合物に他の樹
脂成分などを配合したり、付加したりして、可撓性や耐
クラック性を高めたり、接着力や屈曲力の向上を図って
もよく、このような変性体としては、CTBN(末端カ
ルボキシル基含有ブタジエン−アクリロニトリルゴム)
変性エポキシ樹脂;アクリルゴム、NBR、SBR、ブ
チルゴム、もしくはイソプレンゴムなどの各種ゴムを樹
脂分散させたエポキシ樹脂;上記のような液状ゴムで変
性されたエポキシ樹脂;アクリル、ウレタン、尿素、ポ
リエステル、スチレンなどの各種樹脂を添加してなるエ
ポキシ樹脂;キレート変性エポキシ樹脂;ポリオール変
性エポキシ樹脂などを用いることができる。
【0044】また、光カチオン重合性化合物の官能基当
量としては150〜5000g−resin/molで
あることが好ましい。官能基当量がこれより小さいと、
反応性が高まり、照射後に被着体に貼付するまでの作業
時間が制約されることがあり、大きすぎると、反応速度
が遅くなり、硬化までに長時間を要することがある。も
っとも、上記官能基の量は、目的とする反応速度及び硬
化物性によって定められるため、一義的には決定され得
ない。
【0045】(粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化
合物の配合割合)本発明では、上記粘着性ポリマー及び
光カチオン重合性化合物の合計100重量部において、
該粘着性ポリマーが40〜90重量部の割合で配合され
ていることが必要である。40重量部未満では、初期粘
着性が低くなり、90重量部を超えると、硬化後の接着
剤の弾性率が低くなり、接着強度が低くなる。
【0046】(請求項1に記載の発明で用いられる分子
内に1つ以上のフェノール基と、トリアジン環及びイミ
ノ基の一方又は両方を含む化合物)請求項1に記載の発
明では、上記分子内に1つ以上のフェノール基と、トリ
アジン環及びイミノ基の一方又は両方を含む化合物が用
いられる。フェノール基とは−C6H5(OH) で表され
る芳香族基であり、トリアジン環とは三つの窒素原子を
含む六員複素環であり、イミノ基は -NH- で表される
2価の基であり、フェノール基と、トリアジン環及びイ
ミノ基の両方を含む化合物としては、例えば、市販品と
して、チバガイギー社製の「イルガノックス565」等
が挙げられる。
【0047】(請求項2に記載の発明における化合物C
−1)請求項2に記載の発明においては、化合物C−1
として、窒素原子、硫黄原子または燐原子を分子内に少
なくとも1つ含む酸のエステル、あるいはアルキルニト
ロ化合物、スルフィン、あるいはフォスフィンが用いら
れる。なお、Rは、それぞれ、アルキル基を示す。
【0048】上記分子内に窒素原子、硫黄原子または燐
原子を少なくとも1つ以上含む酸のエステルに用いられ
る酸としては、特に限定されるわけではないが、例え
ば、スルフォキシル酸、亜二チオン酸、亜硫酸、チオ亜
硫酸、ピロ亜硫酸、硫酸、チオ硫酸、ピロ硫酸、ペルオ
キソ一硫酸、二チオン酸、多チオン酸、ペルオキソ二硫
酸、次亜リン酸、亜リン酸、ピロ亜リン酸、次リン酸、
リン酸、ピロリン酸、三リン酸、多メタリン酸、三メタ
リン酸、四メタリン酸、ペルオキソ一リン酸、ペルオキ
ソ二リン酸、硝酸、亜硝酸、次亜硝酸等が挙げられる。
【0049】また、上記酸のエステルは、一般には、H
n Sm Op 、Hn Nm Op またはHn Pm Op (n、m
及びpは自然数を示す)の各構造式で表わされるもので
あり、あるいはこれらの酸の構造を分子内にもつ有機物
などであってもよい。
【0050】上記酸を、アルコールなどの水酸基含有有
機物と反応させることにより、上記エステルを得ること
ができる。また、エステルと類似した構造を有するもの
として、必要に応じて、上記酸の酸性基(−OH)の一
部もしくは全てを、H、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化
水素基または脂環族炭化水素基で置き換えたものであっ
てもよく、これらの酸の酸性基が脂肪族炭化水素基で置
き換えられた構造としては、上記のように、スルフィン
R(O)S(O)R、フォスフィン(R2 PH、RPH
2 またはPR3 )、アルキルニトロ化合物(RNO2 )
などを挙げることができる。
【0051】請求項2に記載の発明においては、より好
ましくは、上記化合物C−1としては、リン酸エステル
またはフォスフィンが用いられる。リン酸エステルと
は、リン酸、亜リン酸またはフォスフィン酸をエステル
化したものであり、さらに好ましくは、リン酸トリエス
テル、リン酸ジエステル、リン酸モノエステル、亜リン
酸ジエステル、亜リン酸モノエステル、フォスホン酸エ
ステルなどが用いられる。また、これらの各種エステル
の変性体も好適に用いることができる。
【0052】上記リン酸エステル、リン酸ジエステル、
リン酸モノエステル、亜リン酸ジエステル、亜リン酸モ
ノエステル、フォスホン酸エステル、フォスフィンの構
造は、以下の構造式(7)〜(19)のとおりとなる。
【0053】
【化8】
【0054】
【化9】
【0055】
【化10】
【0056】
【化11】
【0057】
【化12】
【0058】
【化13】
【0059】
【化14】
【0060】なお、上記リン酸エステル及びフォスフィ
ンの構造式(7)〜(19)において、R1 〜R4 は、
Hまたは炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、芳香族炭
化水素基もしくは脂環族炭化水素基であり、例えば、ア
ルキル基、フェニル基などを挙げることができる。
【0061】また、必要に応じて、上記脂肪族炭化水素
基、芳香族炭化水素基または脂環族炭化水素基に、任意
の置換基を導入してもよい。この場合、R1 〜R4 の炭
素数、導入される置換基は同じであってもよく、異なっ
ていてもよい。
【0062】さらに好ましくは、リン酸エステル分子内
に1つ以上の酸性基があることが望ましく、より好まし
くは、上記燐原子に直接−OHが結合した酸性基を有す
ることが望ましい。このような望ましいリン酸エステル
としては、例えば、HO(O)P(OC2 H5 )(OC
H3 )などを挙げることができる。この構造で示される
リン酸エステルとしては、例えば、トリメチルホスフェ
ート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェー
ト、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート、トリブト
キシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、
トリグレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェー
ト、クレジルジフェニルホスフェート、トリ−2−エチ
ルヘキシルジホスフェートが挙げられる。さらに、酸性
基を持つリン酸エステルとしては、メチルアシッドホス
フェート、ブチルアシッドホスフェート、ジブチルホス
フェート、モノブチルホスフェート、2−エチルヘキシ
ルアシッドホスフェート、ビス−2−エチルヘキシルホ
スフェート、イソデシルアシッドホスフェート、モノイ
ソデシルホスフェート等が挙げられる。
【0063】(請求項3に記載の発明で用いられるポリ
オキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸またはポ
リオキシアルキレンアルキルエーテルカルボキシレー
ト)請求項3に記載の発明では、上記ポリオキシアルキ
レンアルキルエーテルカルボン酸またはポリオキシアル
キレンアルキルエーテルカルボキシレートが用いられ
る。
【0064】これらの構造は、上述した構造式(1)す
なわちR1 O(R2 O)n CH2 COOMで表わされ
る。ここで、nは1〜30の整数である。nが30を超
えると、請求項2に記載の発明に係る硬化型粘接着剤組
成物における他の成分との相溶性が低下し、均一な組成
物を得ることが困難となる。R1 は、炭素数1〜30の
1価の脂肪族炭化水素基である。また、必要に応じて、
これらの置換基には任意の置換基が導入されていてもよ
い。さらに、上記R1 で表わされる基は、直鎖であって
もよく、分岐を有するものであってもよいが、炭素数が
30を超えると、他の成分との相溶性が悪くなり、均一
な組成物を得ることが困難となることがある。
【0065】R2 は、炭素数が1〜30までの任意の2
価の脂肪族炭化水素基であり、必要に応じて任意の置換
基が導入されているものであってもよい。また、上記R
2 は、直鎖であってもよく、枝分かれされているもので
あってもよい。R2 の炭素数が30を超えると、他の成
分との相溶性が低下し、均一な硬化型粘接着剤組成物を
作製することが困難となることがある。
【0066】また、Mは、H、アルカリ金属またはアル
カリ土類金属のいずれであってもよい。上記ポリオキシ
アルキレンアルキルエーテルカルボキシレートのより具
体的な例としては、上記構造式で示される花王社製、品
番:MX−RLM45(R1 またはR2 はC12とC1
4の混合、nの平均値=4.5、M=H)、MX−RL
M45NV(R1 またはR2 はC12とC14の混合、
nの平均値=4.5、M=Na)、MX−RLM100
(R1 またはR2 はC12とC14の混合、nの平均値
=10、M=H)、MX−RLM100NV(R1 また
はR2 はC12とC14の混合、nの平均値=10、M
=Na)などが挙げられる。
【0067】(請求項4に記載の発明で用いられるウレ
タン変性エポキシ樹脂)請求項4に記載の発明では、ウ
レタン変性エポキシ樹脂が用いられるが、このウレタン
変性エポキシ樹脂とは、エポキシ樹脂骨格中にウレタン
結合が導入されている樹脂をいうものとする。このウレ
タン変性エポキシ樹脂の製造方法については、特に限定
されず、エポキシ基と水酸基の両方を分子内に有する化
合物の水酸基と、ウレタンプレポリマーのイソシアネー
ト基とを反応させてウレタン結合をエポキシ樹脂中に導
入する方法などを挙げることができる。
【0068】ウレタンプレポリマーとは、OCN−U−
NCOのような一般式で表わし得るポリイソシアネート
化合物と、HO−R−OHのような一般式で表わし得る
ポリヒドロキシ化合物とを反応させて得られるポリマー
をいう。ここで、U及びRは、それぞれ、炭化水素鎖、
あるいはポリエーテル鎖、ポリエステル鎖などである
が、必ずしもこれらのものに限定されるものではない。
【0069】例えば、上記ポリイソシアネート化合物と
しては、トルエンジイソシアネート、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレ
ンジフェニルジイソシアネートなどの1以上のイソシア
ネート基を有する化合物を挙げることができる。
【0070】上記ポリヒドロキシ化合物としては、ポリ
エーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ひまし
油誘導体、ポリテトラメチレングリコール、ラクトンポ
リオールなどの2以上のヒドロキシル基を有する化合物
を挙げることができる。
【0071】上記のようにして得られたウレタンプレポ
リマーと、エポキシ基及び水酸基の双方を分子内に有す
る化合物の水酸基とを反応させれば上記ウレタン変性エ
ポキシ樹脂が得られる。
【0072】例えば、直鎖状ウレタン変性エポキシ樹脂
としては、グリシドール、エポキシ基を有するレゾール
などの水酸基とウレタンプレポリマーとを反応させたも
の;ブランチ型ウレタン変性エポキシ樹脂としては、ビ
スフェノール型エポキシ樹脂などの水酸基とウレタンプ
レポリマーとを反応させたもの;アクリルウレタン変性
エポキシ樹脂として、ヒドロキシアクリレートの水酸基
とウレタンプレポリマーとを反応させたものを挙げるこ
とができる。
【0073】上記のようなウレタン変性エポキシ樹脂の
具体的な例としては、例えば、旭電化社製、品番:EP
U−6、EPU−15、EPU−16A、EPU−16
B、EPU−17T−6、EPU−4、EPU−75
X、EPU−86、EPU−73、EPU−78、EP
U−11などを挙げることができる。
【0074】(請求項5に記載の発明において用いられ
るウレタンアクリレートオリゴマー)請求項5に記載の
発明では、光重合性オリゴマーとしてウレタンアクリレ
ートオリゴマーが用いられる。このようなウレタンアク
リレートオリゴマーとしては、より具体的には、例えば
以下の商品名のものを挙げることができる。
【0075】根上工業社製、商品名:アートレジンUN
−1000PEP、UN−9000PEP、UN−92
00A、UN−1255、UN−2500、UN−52
00、UN−2111A、UN−3320HA、UN−
3320HC、UN−1101T、UN−1102、U
N−1200TP、UN−6060PTM、SH−38
0G、SH−500、SH−9832 東亞合成社製、商品名:アロニックスM−1100、ア
ロニックスM−1200 新中村化学社製、商品名:NKエステルU−108−
A、NKエステルU−4HA 大阪有機社製、商品名:ビスコート812、ビスコート
813、ビスコート823 山陽国策パルプ社製、商品名:USA−10 日本合成化学社製、商品名:XP−4200B、XP−
7000B、XP−2700B、XP−3000B、X
P−2000B、XP−10 サートマー社製、商品名:ケムリンク9500、950
1、9502、9503、9504、9505 UCB(ダイセル・ユーシービー社)社製、商品名:E
becry1204、205、210、220、23
0、254、264、265、270、284、129
0 共栄社化学社製、商品名:AH−600、AT−60
0、UA−306H、AI−600、UA−101T、
UA−1011、UA−306T、UA−306I、U
F−8001、UF−8003、UF−503LN、U
F−1003LC、UF−803TN。
【0076】(請求項6に記載の発明におけるテルペン
フェノール樹脂)請求項6に記載の発明では、上記テル
ペンフェノール樹脂が用いられ、このテルペンフェノー
ル樹脂は下記の構造を有する。
【0077】
【化15】
【0078】上記テルペンフェノール樹脂の具体的な例
としては、ヤスハラケミカル社製、商品名:YP−9
0、マイティエースG125、マイティエースG15
0、DLN−140、YSレジンPX1205、YSレ
ジンPX1150、YSレジンPX1000、YSレジ
ンPX800、YSレジンTO125、YSレジンTO
115、YSレジンTO105、YSレジンTO85、
YSレジンTR105TR、クリアロンP125、クリ
アロンP115、クリアロンP105、クリアロンP8
5、クリアロンM115、クリアロンM105、クリア
ロンK110、クリアロンK100、YSレジンZ11
5、YSレジンZ100、YSポリスター2130、Y
Sポリスター2115、YSポリスター2100、YS
ポリスターU115、YSポリスターT145、YSポ
リスターT130、YSポリスターT115、YSポリ
スターT100、YSポリスターT80、YSポリスタ
ーT30、YSポリスターS145、ダイマロン、ダイ
マーレジン、YSオイルDA、スタロン2130、ナノ
レットG1250、YSオイルD、ラバーソフト#20
0、ラバーソフト#300等を挙げることができる。
【0079】(C成分の配合割合)請求項1に記載の発
明においては、上記分子内に1つ以上のフェノール基
と、トリアジン環及びイミノ基の一方又は両方を含む化
合物は、粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の
合計100重量部に対し、0.1〜10重量部の割合で
配合される。0.1重量部未満の場合には、剥離強度を
高める効果及び貯蔵安定性を高める効果が十分得られ
ず、10重量部を超えると、長い硬化時間を要して感圧
接着性が損なわれたり、貼合せ後の接着強度が十分な大
きさとならないことがある。請求項2に記載の発明にお
いては、上記C−1は、粘着性ポリマー及び光カチオン
重合性化合物の合計100重量部に対し、0.1〜30
重量部の割合で配合される。0.1重量部未満の場合に
は、剥離強度を高める効果及び貯蔵安定性を高める効果
が十分得られず、30重量部を超えると、感圧接着性が
損なわれたり、貼合せ後の接着強度が十分な大きさとな
らないことがある。
【0080】請求項3に記載の発明では、上記ポリオキ
シアルキレンアルキルエーテルカルボン酸もしくはポリ
オキシアルキレンアルキルエーテルカルボキシレート
は、粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の合計
100重量部に対し、0.01〜30重量部の割合で配
合される。0.01重量部未満の場合には、剥離強度及
び貯蔵安定性を十分に高めることができず、30重量部
を超えると粘着性が低下したり、硬化後の接着硬化物の
強度が低下したりすることがある。
【0081】請求項4に記載の発明では、C成分はウレ
タン変性エポキシ樹脂を含む光カチオン重合性化合物で
あって、粘着性ポリマーと共に主成分となるものであ
る。このうちの特にウレタン変性エポキシ樹脂は光カチ
オン重合性化合物中の0.5〜100重量%の割合で配
合される。0.5重量%未満の場合には、硬化後の可撓
性を高める硬化が十分に得られず、硬化後の接着力が十
分な大きさとならず剥離強度が低下したり、貯蔵安定性
が低下する。
【0082】請求項5に記載の発明では、上記ウレタン
アクリレートオリゴマーは、粘着性ポリマー及び光カチ
オン重合性化合物の合計100重量部に対して0.1〜
200重量部の割合で配合される。0.1重量部未満で
は、ウレタンアクリレートオリゴマーを配合したことに
よる効果、すなわち硬化後の可撓性向上効果、剥離接着
力を高める効果及び貯蔵安定性を高める効果が十分に得
られず、200重量部を超えると、硬化反応が不十分と
なることがある。
【0083】請求項6に記載の発明では、上記テルペン
フェノール樹脂は、粘着性ポリマー及び光カチオン重合
性化合物の合計100重量部に対し、0.01〜60重
量部の割合で配合される。0.01重量部未満の場合に
は、硬化後の可撓性向上、被着体に対する密着性向上効
果が十分に得られず、剥離強度が高まらず、貯蔵安定性
も高まらない。60重量部を超えると、粘着物性が低下
したり、硬化後の接着硬化物の強度が低下したりする。
【0084】(D:光カチオン重合開始剤)本発明にお
いて、上記光カチオン重合開始剤は、光を照射されるこ
とにより活性化され、光カチオン重合開始物質を発生す
るものであり、比較的低エネルギーで重合を開始するこ
とができる。
【0085】上記光としては、マイクロ波、赤外線、可
視光、紫外線、X線、γ線などを用いることができる
が、一般的に取扱いが容易かつ簡便であり、比較的高エ
ネルギーを得ることができる紫外線が好適に用いられ
る。より好ましくは、波長200〜400nmの紫外線
が用いられる。
【0086】上記紫外線は、高圧水銀灯、超高圧水銀
灯、ケミカルランプなどの適宜の光源を用いて照射する
ことができる。光カチオン重合開始剤は、イオン性光酸
発生タイプ及び非イオン性光酸発生タイプの何れでもよ
い。
【0087】上記イオン性光酸発生タイプとしては、芳
香族ジアゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩、芳香族スル
ホニウム塩等のオニウム塩や、鉄−アレン錯体、チタノ
セン錯体、アリールシラノール−アルミニウム錯体など
の有機金属錯体類などを挙げることができる。より具体
的には、例えば、オプトマーSP−150(旭電化社
製)、オプトマーSP−170(旭電化社製)、UVE
−1014(ゼネラルエレクトロニクス社製)、CD−
1012(サートマー社製)などの市販の開始剤を用い
ることができる。
【0088】また、非イオン性光酸発生タイプとして
は、ニトロベンジルエステル、スルホン酸誘導体、リン
酸エステル、スルホン酸誘導体、フェノールスルホン酸
エステル、ジアゾナフトキノン、N−ヒドロキシイミド
スルホナートなどを用いることができる。
【0089】上記光カチオン重合開始剤については、単
独で用いられてもよく、2種以上併用されてもよく、有
効活性波長の異なる複数の光カチオン重合開始剤を用い
て複数段階で硬化させてもよい。
【0090】さらに、他の光重合開始剤、例えば光ラジ
カル重合開始剤または光アニオン重合開始剤を併用して
もよい。この場合、必ずしも、光ラジカル重合開始剤や
光アニオン重合開始剤を活性化する光の波長は、光カチ
オン重合開始剤を活性化する波長と同等である必要はな
い。
【0091】上記光カチオン重合開始剤は、本発明にか
かる硬化型粘接着剤組成物において、上記光カチオン重
合性化合物の官能基1molに対し、0.0001〜1
0mol%の範囲で配合することが好ましい。0.00
01mol%よりも少ない場合には、十分に光カチオン
重合が進行せず、硬化速度が遅くなることがあり、10
mol%よりも多いと、光照射による硬化が速く進みす
ぎ、被着体に貼付するまでの作業時間が制約されること
がある。
【0092】(硬化型粘接着シート)請求項8に記載の
発明に係る硬化型粘接着シートは、上述した本発明に係
る硬化型粘接着剤組成物をシート化したものである。こ
こで、硬化型粘接着剤組成物をシートとする方法につい
ては特に限定されるわけではなく、硬化型粘接着剤組成
物を何らかの方法で薄く加工することにより行い得る。
好ましくは、表面が離型処理されたシート状の支持体上
に、ロールコート法、グラビアコート法、押出法などの
各種成形方法により硬化型粘接着剤組成物を塗工すれば
よい。硬化型粘接着剤組成物が固形であったり、あるい
は液状であっても粘性が高く塗布できない場合には、適
当な溶剤により硬化型粘接着剤組成物を希釈し、加熱に
より溶融させるなどの方法を用い、粘性を低下させて塗
工し、乾燥すればよい。
【0093】上記のようにして得られた硬化型粘接着シ
ートは、常温では感圧接着性を示す。従って、取扱い性
を高めるために、硬化型粘接着シートの表面を離型シー
トで被覆し、保護することが好ましい。
【0094】上記硬化型粘接着剤組成物を塗工し、シー
ト化する際に用いられる支持体や離型シートとしては、
特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリカーボネート、ナイロン、ポリアリレー
ト、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテ
ルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
スチレン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、トリアセチ
ルセルロース、ジアセチルセルロース、セロハンなどか
らなるものを例示することができる。また、上記支持体
や離型シートについては、厚みは、1μm以上であるこ
とが好ましく、より好ましくは、10μm以上である。
離型シートの厚みが薄すぎると強度が低下し、使用時に
離型シートが断裂し易くなる。
【0095】硬化型粘接着シート自体の厚みは1〜20
00μm程度とすることが好ましく、より好ましくは1
0〜1000μmである。粘着シートの厚みが1μmよ
り薄いと、被着体の表面の凹凸により接着性が影響され
ることがあり、2000μmより厚くなると硬化に長時
間を要することとなる。硬化型粘接着シートの常温にお
ける感圧接着性は、常温(25℃)におけるボールタッ
クで5以上であることが望ましく、より好ましくは10
以上である。
【0096】(他の成分)本発明に係る硬化型粘接着剤
組成物では、上述した必須成分の他に、本発明の目的を
阻害しない範囲で公知の粘着付与樹脂や増量剤などを適
宜配合してもよい。
【0097】例えば、硬化型粘接着剤組成物の粘着性を
高めるために、ロジン系樹脂、変性ロジン系樹脂、C5
系またはC9系石油樹脂、クマロン樹脂などの粘着付与
樹脂を添加してもよく、請求項1〜4,6に記載の発明
では、粘着付与樹脂として、テルペン樹脂やテルペンフ
ェノール樹脂を用いても良い。
【0098】(硬化型粘接着シートの使用方法)本発明
に係る硬化型粘接着シートの使用方法についても特に限
定されるものではない。例えば、光透過性の被着体を接
合する用途に用いる場合には、硬化型粘接着シートと被
着体を接合した後に、光を照射し、硬化させてもよい。
もっとも、一般的には、被着体は光透過性でないことが
多い。このような場合には、一方の被着体に硬化型粘接
着シートを貼り合わせた後、他方の被着体を接合する直
前に硬化型粘接着シートに光を照射し、しかる後他方の
被着体に硬化型粘接着シートを貼り合わせる。この場
合、光照射後、可能な限り速やかに硬化型粘接着シート
と他方の被着体を貼り合わせることが好ましく、より好
ましくは10分以内に貼り合わせることが望ましい。
【0099】接合後、室温でカチオン重合反応による硬
化が進行し、短時間で十分な接着強度及び接着硬化物の
耐熱性が発現する。この場合、熱や熱湿度を加えること
により、硬化反応を促進し、それによってより一層短時
間で硬化させてもよい。
【0100】使用する光についても特に限定されず、水
銀灯、ケミカルランプ、キセノンランプなどから発せら
れる波長400nm以下の紫外線を好適に用いることが
できる。
【0101】(作用)請求項1〜7に記載の発明に係る
硬化型粘接着剤組成物では、上記粘着性ポリマーが常温
で感圧接着性を示すので、大きな圧力を必要とすること
なく被着体同士を貼り合わせることができる。また、光
照射後、光カチオン重合開始剤が活性化されてカチオン
が発生し、それによってカチオン重合性化合物がカチオ
ン重合することにより、硬化反応が進行する。従って、
最終的に被着体同士が硬化型粘接着剤を介して強固に接
着される。
【0102】加えて、請求項1に記載の発明では、上記
分子内に1つ以上のフェノール基と、トリアジン環及び
イミノ基の一方又は両方を含む化合物と反応し、硬化後
の可撓性が高められ、極性も高められる。従って、剥離
強度が効果的に高められる。
【0103】また、上記分子内に1つ以上のフェノール
基と、トリアジン環及びイミノ基の一方又は両方を含む
化合物により、光照射後、被着体同士を貼り合わせるま
で硬化反応が遅延され、貼り合わせ作業に際しての可使
時間を十分な長さとすることができる。さらに、貼り合
わせの際に、粘着力が低下することもなく、貼り合わせ
作業の作業性を高めることができる。加えて、上記分子
内に1つ以上のフェノール基と、トリアジン環及びイミ
ノ基の一方又は両方を含む化合物により、被着体に対す
る濡れ性も維持されるため、硬化後の接着力が高められ
る。従って、硬化後の接着強度が効果的に高められる。
【0104】さらに、上記分子内に1つ以上のフェノー
ル基と、トリアジン環及びイミノ基の一方又は両方を含
む化合物は、粘接着剤組成物の硬化と共に、硬化物のマ
トリックス内に閉じ込められるので、接着界面にブリー
ドし、剥離力を低下させることがない。従って、耐熱接
着性も良好になる。加えて、貯蔵時に、熱などにより発
生したカチオンを、上記分子内に1つ以上のフェノール
基と、トリアジン環及びイミノ基の一方又は両方を含む
化合物が捕獲するため、貯蔵時の硬化反応の進行を抑制
することができ、貯蔵安定性が高められる。加えて、請
求項2に記載の発明では、上記エステル、アルキルニト
ロ化合物、スルフィン、またはフォスフィンの一部がカ
チオン重合性化合物と反応し、硬化後の可撓性が高めら
れ、極性も高められる。従って、剥離強度が効果的に高
められる。
【0105】また、上記特定のエステル、アルキルニト
ロ化合物、スルフィンまたはフォスフィンにより、光照
射後、被着体同士を貼り合わせるまで硬化反応が遅延さ
れ、貼り合わせ作業に際しての可使時間を十分な長さと
することができる。さらに、貼り合わせの際に、粘着力
が低下することもなく、貼り合わせ作業の作業性を高め
ることができる。加えて、上記特定のエステル、アルキ
ルニトロ化合物、スルフィンまたはフォスフィンによ
り、被着体に対する濡れ性も維持されるため、硬化後の
接着力が高められる。従って、硬化後の接着強度が効果
的に高められる。また、光照射後、リン酸エステルとカ
チオン重合性化合物との反応により、ミクロ相分離を引
き起し、応力緩和性が高められる。従って、それによっ
ても接着力が高められる。
【0106】さらに、上記特定のエステル、アルキルニ
トロ化合物、スルフィンまたはフォスフィンは、硬化と
共に、硬化物のマトリックス内に閉じ込められるので、
接着界面にブリードし、剥離力を低下させることがな
い。従って、耐熱接着性も良好になる。加えて、貯蔵時
に、熱などにより発生したカチオンを、上記特定のエス
テル、アルキルニトロ化合物、スルフィンまたはフォス
フィンが捕獲するため、貯蔵時の硬化反応の進行を抑制
することができ、貯蔵安定性が高められる。請求項3に
記載の発明においては、上記ポリオキシアルキレンアル
キルエーテルカルボン酸もしくはポリオキシアルキレン
アルキルエーテルカルボキシレートの一部がカチオン重
合性化合物と反応するため、硬化物の硬化後の可撓性及
び極性が高められる。従って、剥離強度が効果的に高め
られる。
【0107】また、上記ポリオキシアルキレンアルキル
エーテルカルボン酸もしくはポリオキシアルキレンアル
キルエーテルカルボキシレートの−COOH基、−CO
OM基により、硬化型粘接着剤の極性が高められる。従
って、金属などの極性を有する被着体に対する密着性が
高められ、特に金属に対する接着強度が著しく高められ
る。加えて、適正に配合されたポリオキシアルキレンア
ルキルエーテルカルボン酸またはポリオキシアルキレン
アルキルエーテルカルボキシレートは、硬化に際して
は、硬化物のマトリックス中に閉じ込められるので、接
着界面にブリードし難い。従って、その点からも剥離力
の低下は生じ難い。
【0108】加えて、上記ポリオキシアルキレンアルキ
ルエーテルカルボン酸及びポリオキシアルキレンアルキ
ルエーテルカルボキシレートは、貯蔵時に熱等により発
生したカチオンを捕獲するため、貯蔵時に硬化反応が進
行することを抑制することができ、貯蔵安定性を高める
ことができる。
【0109】請求項4に記載の発明では、ウレタン変性
エポキシ樹脂が上記特定の割合で配合されているので、
カチオン重合性化合物の硬化が進みすぎて剥離強度が低
下することを抑制することができる。加えて、ウレタン
変性エポキシ樹脂自体が硬化後の可撓性に優れている。
従って、硬化型粘接着剤組成物の硬化後の可撓性が高め
られ、さらにウレタン結合による極性の向上により、剥
離強度が効果的に高められる。
【0110】また、貯蔵時に発生したカチオンがウレタ
ン結合により捕獲され、従って硬化反応の進行を防止す
ることができ、それによって貯蔵安定性が高められる。
また、ウレタン変性エポキシ樹脂を配合することによ
り、硬化型粘接着剤組成物のSP値が低くなり、プラス
チックからなる被着体に対する密着性が高められ、それ
によって、特に、プラスチックよりなる被着体に対する
接着強度を効果的に高めることができる。
【0111】請求項5に記載の発明では、上記ウレタン
変性アクリレートオリゴマーが上記特定の割合で配合さ
れているので、極性が高められ、それによって被着体に
対する密着性が高められる。また、硬化後のゲル分率の
上昇を抑制することができ、それによって剥離強度を高
めることができる。従って、硬化後における接着強度及
び剥離強度を効果的に高めることができ、特に、アクリ
ル、ポリ塩化ビニルのような高極性のプラスチックに対
する接着強度を効果的に高めることができる。
【0112】請求項6に記載の発明では、上記テルペン
フェノール樹脂の一部がカチオン重合性化合物と反応
し、カチオン重合性化合物の硬化後の可撓性及び極性が
高められる。従って、剥離強度が効果的に高められる。
【0113】また、テルペンフェノール樹脂のOH基に
より、極性が高められるので、極性の高い被着体、例え
ば金属に対する密着性が高められ、特に金属に対する接
着強度を高めることができる。
【0114】さらに、上記テルペンフェノール樹脂は、
硬化と共に、硬化物のマトリックスに閉じ込められるこ
とになるので、接着界面にブリードし難い。従って、剥
離力を低下させることもない。
【0115】さらに、上記テルペンフェノール樹脂は、
貯蔵中に生じたカチオンを捕獲するので、貯蔵安定性も
高められる。請求項7に記載の発明では、上記粘着性ポ
リマー中の共重合成分としてのリン酸(メタ)アクリレ
ートの一部がカチオン重合性化合物と反応し、硬化後の
可撓性及び極性が高められる。従って、剥離強度が効果
的に高められる。
【0116】また、リン酸(メタ)アクリレートの燐原
子により、硬化反応が遅延されるので、貼合せ作業に際
しての作業性を高めることができる。加えて、被着体に
対する濡れ性も高められ、硬化後の接着強度が高められ
る。
【0117】さらに、上記リン酸(メタ)アクリレート
を共重合してなる(メタ)アクリレート系共重合体は、
貯蔵中に生じたカチオンを捕獲するので、貯蔵安定性も
高められる。
【0118】また、上記リン酸(メタ)アクリレートを
共重合してなるポリマーと光カチオン重合性化合物とが
反応することにより、架橋密度が高められ、硬化物の耐
熱性が効果的に高められる。
【0119】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例を挙げるこ
とにより、本発明をより詳細に説明する。なお、以下の
実施例において、配合割合を示す部は、特に断らない限
り重量部を意味するものとする。
【0120】(実施例1) A:ポリブチルアクリレート(Mw =800,000)50部 B:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:エ ピコート#828,エポキシ当量184〜194)30部、及び、 BEO60E(新日本理化社製、ビスフェノールエチレンオキシド6モル 付加体ジグリシジルエーテル)20部、 C:分子内にフエノール基とトリアジン環及びイミノ基の両方を含む化合物 (チバガイギー社製、「イルガノックス565」)
【0121】
【化16】 0.2部
【0122】上記成分A,B及びCとメチルエチルケト
ン100部及び芳香族スルホニウム塩系光カチオン重合
開始剤(旭電化社製、商品名:アデカオプトマーSP1
70)5部とを共に配合し、23℃の室温で、特殊機化
工業社製「ホモディスパーL型」にて、攪拌速度300
0rpmにて均一になるまで攪拌した。このようにして
得た粘接着剤組成物溶液を、50μm厚みの離型PET
フィルムに、最終厚みが50μmとなるようにロールコ
ーターにて塗布し、乾燥し、光硬化型粘接着シートを得
た。光硬化型粘接着シートの表面には、粘着面を保護す
るためにシリコーンで表面が離型処理されたポリエチレ
ンラミネート上質紙(以下、離型紙)をラミネートし
た。
【0123】 (実施例2) A:ポリブチルアクリレート 50部 B:架橋アクリルゴム粒子微分散エポキシ樹脂(体積平均粒径:80nm、日 本触媒社製、商品名:BPA)300部、及び 実施例1で用いたBEO60E 20部 C:実施例1で用いた「イルガノックス565」 0.2部 成分A〜Cを上記のとおりとしたことを除いては、実施
例1と同様にして光硬化型粘接着シートを得た。
【0124】(実施例3) A:ポリブチルアクリレート50部 B:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポ
キシ社製、商品名:エピコート#828)50部 C:メチルアシッドホスフェート(大八化学社製、商品
名:AP−1)5部 なお、メチルアシッドホスフェートの構造式はHOP
(O)(OCH3 )2 、あるいは(HO)2 P(O)O
CH3 である。
【0125】上記各成分をメチルエチルケトン100部
及び芳香族スルホニウム塩系光カチオン重合開始剤(旭
電化社製、商品名:アデカオプトマーSP170)5部
と共に配合し、23℃の室温で、特殊機化工業社製、ホ
モディスパーL型にて、攪拌速度3000rpmにて均
一になるまで攪拌した。このようにして得た粘接着剤組
成物溶液を、50μm厚みの離型PETフィルムに、最
終厚みが50μmとなるように塗布し、乾燥し、硬化型
粘接着シートを得た。硬化型粘接着シートの表面には、
粘着面を保護するために離型紙をラミネートした。
【0126】(実施例4) A:ポリブチルアクリレート50部 B:架橋アクリルゴム粒子微分散エポキシ樹脂(体積平
均粒径:80nm、日本触媒社製、商品名:BPA)5
0部 C:メチルアシッドホスフェート(大八化学社製、商品
名:AP−1)5部 成分A〜Cを上記のとおりとしたことを除いては、実施
例3と同様にして光硬化型粘接着シートを得た。
【0127】(実施例5) A:ポリブチルアクリレート50部 B:架橋アクリルゴム粒子微分散エポキシ樹脂(体積平
均粒径:80nm、日本触媒社製、商品名:BPA)5
0部 C:硝酸ブチルエステル(C3 H7 )−O−NO2 5部 成分A〜Cを上記のとおりとしたことを除いては、実施
例3と同様にして光硬化型粘接着シートを得た。
【0128】(実施例6) A:ポリブチルアクリレート50部 B:架橋アクリルゴム粒子微分散エポキシ樹脂(体積平
均粒径:80nm、日本触媒社製、商品名:BPA)5
0部 C:硫酸ジエチルエステル(C2 H5 O)2 SO2 5部 成分A〜Cを上記のとおりとしたことを除いては、実施
例3と同様にして硬化型粘接着シートを得た。
【0129】(比較例1,2)成分Cを用いなかったこ
とを除いては、それぞれ実施例1,2と同様にして、硬
化型粘接着シートを得た。
【0130】(比較例3)ブチルアクリレートモノマー
95部及び2−ヒドロキシエチルアクリレート0.5部
を、沸点重合により、セパラブルフラスコ内で重合した
(熱ラジカル重合開始剤として、ブチルアクリレートモ
ノマー100部に対してパーヘキサTMMを0.3部,
パーロイル355を0.5部用いた)。このとき得られ
たポリマーの分子量は、Mw=70万であった。上記の
ようにして得たポリマー100重量部に対し、イソシア
ネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製、商品名:コロ
ネートL45)を0.5部添加し、均一になるまで攪拌
した後、ロールコーターにて50μmの厚みの離型PE
Tフィルムに、最終厚みが50μmとなるように塗布
し、乾燥することにより、粘着シートを作製した。粘着
面には、離型紙をラミネートした。
【0131】(比較例4,5)成分Cを用いなかったこ
とを除いては、それぞれ実施例3,4と同様にして、硬
化型粘接着シートを得た。
【0132】(比較例6)実施例1の配合のうち、実施
例1のB成分及びC成分を、光カチオン重合開始剤(旭
電化社製、アデカオプトマーSP170)5部と共に配
合し、23℃の室温で、特殊機化工業社製、商品名:ホ
モディスパーL型にて攪拌速度3000rpmにて均一
になるまで攪拌し、接着剤組成物を得た後、実施例3と
同様にして接着シートを得た。
【0133】(比較例7)ブチルアクリレートモノマー
99.5部及び2−ヒドロキシエチルアクリレート0.
5部を熱ラジカル重合開始剤を用い、沸点重合により、
セパラブルフラスコ内で重合した。このとき得られたポ
リマーの分子量は、Mw=70万であった。
【0134】上記のようにして得たポリマー100重量
部に対し、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン
社製、商品名:コロネートL45)を0.5部添加し、
均一になるまで攪拌した後、ロールコーターにて50μ
mの厚みの離型PETフィルムに、最終厚みが50μm
となるように塗布し、乾燥することにより、粘着シート
を作製した。粘着面には、離型紙をラミネートした。
【0135】(実施例8) A:ポリブチルアクリレート50部 B:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポ
キシ社製、商品名:エピコート#828)50部 C:ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボキシレ
ート(花王社製、商品名:MX−RLM100)5部 成分A〜Cを上記のとおりとしたことを除いては、実施
例3と同様にして硬化型粘接着シートを得た。
【0136】(実施例9) A:ポリブチルアクリレート50部 B:架橋アクリルゴム粒子微分散エポキシ樹脂(体積平
均粒径:80nm、日本触媒社製、商品名:BPA)5
0部 C:ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボキシレ
ート(花王社製、商品名:MX−RLM100)5部 成分A〜Cを上記のとおりとしたことを除いては、実施
例3と同様にして硬化型粘接着シートを得た。
【0137】(比較例8,9)成分Cを用いなかったこ
とを除いては、それぞれ実施例7,8と同様にして、粘
接着剤組成物及び硬化型粘接着シートを得た。
【0138】(比較例10)実施例7の配合のうち、実
施例5のB成分及びC成分を、光カチオン重合開始剤
(旭電化社製、商品名:アデカオプトマーSP170)
5部と一括配合し、23℃の室温で、特殊機化工業社
製、商品名:ホモディスパーL型にて、攪拌速度300
0rpmで均一になるまで攪拌し、接着剤を得た後、実
施例1と同様にして接着シートを得た。
【0139】(実施例9) A:ポリブチルアクリレート50部 B:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポ
キシ社製、商品名:エピコート#828)50部 C:ウレタン変性エポキシ樹脂(旭電化社製、商品名:
EPU−17T−6)10部 成分A〜Cを上記の通りとしたことを除いては、実施例
3と同様にして光硬化型粘接着シートを得た。
【0140】(実施例10) A:ポリブチルアクリレート50部 B:架橋アクリルゴム粒子微分散エポキシ樹脂(体積平
均粒径:80nm、日本触媒社製、商品名:BPA)5
0部 C:ウレタン変性エポキシ樹脂(旭電化社製、商品名:
EPU−17T−6)10部 成分A〜Cを上記のとおりとしたことを除いては、実施
例3と同様にして硬化型粘接着シートを得た。
【0141】(比較例11,12)成分Cを用いなかっ
たことを除いては、それぞれ実施例9,10と同様にし
て、粘接着剤組成物及び硬化型粘接着シートを得た。
【0142】(比較例13)実施例9の配合のうち、実
施例9のB成分及びC成分と、光カチオン重合開始剤
(旭電化社製、商品名:アデカオプトマーSP170)
5部とを一括配合し、23℃の室温で、特殊機化工業社
製、商品名:ホモディスパーL型にて、攪拌速度300
0rpmで均一になるまで攪拌し、接着剤を得た後、実
施例3と同様にして接着シートを得た。
【0143】(実施例11) A:ポリブチルアクリレート50部 B:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポ
キシ社製、商品名:エピコート#828)50部 C:ウレタンアクリレート(フェニルグリシジルエーテ
ルアクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートから
なるウレタンプレポリマー)(共栄社化学社製、商品
名:AH−600)4部 成分A〜Cを上記のとおりとしたことを除いては、実施
例3と同様にして硬化型粘接着シートを得た。
【0144】(実施例12) A:ポリブチルアクリレート50部 B:架橋アクリルゴム粒子微分散エポキシ樹脂(体積平
均粒径:80nm、日本触媒社製、商品名:BPA)5
0部 C:ウレタンアクリレート(共栄社化学社製、商品名:
AH−600)4部 成分A〜Cを上記の通りとしたことを除いては、実施例
3と同様にして硬化型粘接着シートを得た。
【0145】(比較例14,15)成分Cを用いなかっ
たことを除いては、それぞれ実施例11,12と同様に
し、硬化型粘接着シートを得た。
【0146】(比較例16)実施例10の配合のうち、
実施例10のB成分及びC成分と、光カチオン重合開始
剤(旭電化社製、商品名:アデカオプトマーSP17
0)5部とを一括配合し、23℃の室温で、特殊機化工
業社製、商品名:ホモディスパーL型にて、攪拌速度3
000rpmで均一になるまで攪拌し、接着剤を得た
後、実施例3と同様にして接着シートを得た。
【0147】(実施例13) A:ポリブチルアクリレート50部 B:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポ
キシ社製、商品名:エピコート#828)50部 C:テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル社製、
商品名:DLN−140)10部 成分A〜Cを上記のとおりとしたことを除いては、実施
例3と同様にして硬化型粘接着シートを得た。
【0148】(実施例14) A:ポリブチルアクリレート50部 B:架橋アクリルゴム粒子微分散エポキシ樹脂(体積平
均粒径:80nm、日本触媒社製、商品名:BPA)5
0部 C:テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル社製、
商品名:DLN−140)10部 成分A〜Cを上記のとおりとしたことを除いては、実施
例3と同様にして硬化型粘接着シートを得た。
【0149】(比較例17,18)成分Cを用いなかっ
たことを除いては、それぞれ実施例13,14と同様に
して、硬化型粘接着シートを得た。
【0150】(比較例19)実施例13の配合のうち、
実施例13のB成分及びC成分と、光カチオン重合開始
剤(旭電化社製、商品名:アデカオプトマーSP17
0)5部とを一括配合し、23℃の室温で、特殊機化工
業社製、商品名:ホモディスパーL型にて、攪拌速度3
000rpmで均一になるまで攪拌し、接着剤を得た
後、実施例3と同様にして接着シートを得た。
【0151】(実施例15) 〔リン酸アクリレートを共重合したポリマー〕リン酸ア
クリレート(共栄社化学社製、商品名:ライトエステル
P−1M)3部及びブチルアクリレート97部に、連鎖
移動剤を添加し、酢酸エチル200部中にて熱ラジカル
重合開始剤を用いて、セパラブルフラスコにて共重合
し、リン酸アクリレートを共重合したポリマーを得た。
得られたポリマーの重量平均分子量Mwは70万であっ
た。
【0152】 A:リン酸アクリレートを共重合したポリマー50部 B:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポ
キシ社製、商品名:エピコート#828)50部 成分A,Bを上記のとおりとしたこと、及び成分Cを用
いなかったことを除いては、実施例3と同様にして硬化
型粘接着シートを得た。
【0153】(実施例16) A:リン酸アクリレートを共重合したポリマー50部 B:架橋アクリルゴム粒子微分散エポキシ樹脂(体積平
均粒径:80nm、日本触媒社製、商品名:BPA)5
0部 成分A,Bを上記のとおりとしたこと、及び成分Cを用
いなかったことを除いては、実施例1と同様にして硬化
型粘接着シートを得た。
【0154】(比較例20,21)成分Aをポリブチル
アクリレートとしたことを除いては、それぞれ実施例1
5,16と同様にして、硬化型粘接着シートを得た。
【0155】(実施例及び比較例の評価)上記のように
して得た硬化型粘接着シートについて、(1)初期粘着
力(180°剥離力)、(2)硬化後接着力(180°
剥離力)、(3)硬化後接着力(T型剥離力)、(4)
耐熱性及び(5)貯蔵安定性を、それぞれ、以下の要領
で評価した。
【0156】(1)初期粘着力(180°剥離力)…硬
化型粘接着シートの離型紙を剥離しつつ、50μmのポ
リイミドフィルムに、100℃の温度で、圧力3kg/
cm、速度2m/分で熱ラミネートし、ラミネート体を
得た。
【0157】上記ラミネート体を、10mm幅に切断
し、ラミネート体における硬化型粘接着シート面に積層
されている離型PETフィルムを剥離し、超高圧水銀灯
にて波長365nmの紫外線を3J/cm2 になるよう
に照射した。
【0158】次に、上記ラミネート体を幅25mm×長
さ100mm×厚さ2mmのステンレス板(SUS30
4、以下被着体Aとする)に100℃で熱ラミネートす
ることにより貼り合わせ、サンプルを作製した。このサ
ンプルを常温で30分間放置し、剥離速度を50mm/
分とし、180°剥離し、剥離強度を測定した。
【0159】(2)硬化後接着力(180°剥離力)…
(1)で作製したサンプルを、さらに室温で1日放置し
た後、(1)と同様にして180°剥離強度を測定し
た。 (3)硬化後接着力(T型剥離力)…(1)初期粘着力
測定においてサンプルを作製した方法において、ポリイ
ミドフィルム及びSUS304を、それぞれ、100μ
mのコロナ処理を施したPETフィルムに変更したこ
と、並びに、さらに室温で1日放置したことを除いて
は、同様にしてサンプルを作製し、JISZ 0237
に準じてT型剥離力を測定した。
【0160】(4)耐熱性…初期粘着力を測定したサン
プルと同様の方法で作製したサンプルを、23℃、相対
湿度65%で1日硬化させた後、100℃の温度で30
分間乾燥し、しかる後300℃のギヤオーブンに1時間
暴露した。しかる後、接着端面の剥がれの有無を目視に
より観察した。
【0161】(5)貯蔵安定性…各シートを暗所、40
℃の条件で1カ月間保存した。しかる後、初期粘着力
(180°剥離力)、硬化後接着力(180°剥離
力)、硬化後接着力(T型剥離力)及び耐熱性を上記と
同様にして評価した。結果を下記の表1〜表10に示
す。
【0162】なお、実施例9〜12及び比較例11〜1
6の評価に際しては、被着体として、幅25mm×長さ
100mm×厚さ2mmのステンレス板だけでなく、同
じ寸法の軟質塩化ビニル樹脂板、アクリル樹脂板、ポリ
カーボネート板、ポリスチレン板、幅50mm×長さ1
00mm×厚さ300μmのガラスエポキシ板を用い、
それぞれ、(1)初期粘着力(180°剥離力)、
(2)硬化後接着力(180°剥離力)及び(3)硬化
後接着力(T型剥離力)を測定した(表5,表6参
照)。
【0163】
【表1】
【0164】
【表2】
【0165】
【表3】
【0166】
【表4】
【0167】
【表5】
【0168】
【表6】
【0169】
【表7】
【0170】
【表8】
【0171】
【表9】
【0172】
【表10】
【0173】実施例1と比較例1、実施例2と比較例2
とを比較すると、実施例1,2では比較例1、2より高
い硬化後剥離接着力を示した。これは、実施例1,2は
C成分(「イルガノックス565」)により光照射時の
カチオン重合反応が抑制され、貼合せ時の密着性が維持
されているため硬化後剥離接着力が向上したためと考え
られる。
【0174】また、実施例1,2と、比較例1,2とを
比較すると、実施例1,2の貯蔵前の接着力と貯蔵後の
接着力に変化がなく高い貯蔵安定性を示したのに対し
て、比較例1,2では、貯蔵後接着力が低下していた。
これは、C成分が貯蔵時に発生したカチオンを捕獲する
ため、実施例1,2では貯蔵時に硬化が起こらず、かつ
被着体に貼り合わせる際に被着体に対する濡れ性が維持
されているためと考えられる。
【0175】また、実施例1,2と、比較例3とを比較
すると、実施例1,2は優れた耐熱性を示しており、C
成分を添加したことによる耐熱性の低下は認められなか
った。これは、C成分が光カチオン重合性化合物と一部
反応し、架橋構造に取り込まれているためと考えられ
る。
【0176】実施例3と比較例4、並びに実施例4〜6
と比較例5とを比較すれば、実施例3〜6は、対応の比
較例に比べて高い硬化後接着力を示した。これは、実施
例3,4ではリン酸エステルにより、実施例5,6で
は、それぞれ、硝酸エステルまたは硫酸エステルによ
り、光照射時のカチオン重合反応が抑制され、貼合せ時
の密着性が維持されているため、並びに光硬化型粘接着
剤組成物の極性向上により、及びエステルとエポキシ樹
脂との反応により、ミクロ相分離が起こり、応力緩和性
が高められたためと考えられる。
【0177】実施例3〜6では、酸性基を有するリン酸
エステルを添加した実施例4において硬化後接着力が最
も高められている。これは、極性基による極性向上によ
る効果と、アクリルゴムによる応力緩和の相乗効果によ
るものと考えられる。
【0178】実施例3〜6及び比較例6と、比較例4,
5とを比べると、実施例3〜6及び比較例6では、貯蔵
前後の硬化後接着力に変化がなく、高い貯蔵安定性を示
した。これに対して、比較例4,5では、貯蔵後接着力
が低下していた。これは、貯蔵時に、発生したカチオン
がエステルにより捕獲されるため、実施例3〜6,比較
例6では、貯蔵時に硬化が起こらず、かつ被着体に貼り
合わせる際に被着体に対する濡れ性が維持されているた
めと考えられる。
【0179】実施例3〜6と比較例7とを比較すると、
実施例3〜6は優れた耐熱性を示しており、エステルを
添加したことによる耐熱性の低下は認められなかった。
これは、エステルが光カチオン重合性化合物と一部反応
し、架橋構造に取り込まれているためと考えられる。
【0180】実施例7,8は、比較例8,9に比べて、
硬化後接着力が高かった。これは、実施例7,8では、
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボキシレー
トの一部がエポキシと反応することにより可撓性が高め
られて、弾性率が低下し、応力緩和性が高められたこと
と、カルボキシル基による極性向上により金属に対する
密着性が高められたことによるものと考えられる。
【0181】実施例7,8及び比較例10では、硬化後
接着力は貯蔵後の場合においても低下していなかったの
に対し、比較例8,9では貯蔵後の場合硬化後接着力が
低下した。これは、ポリオキシアルキレンアルキルエー
テルカルボキシレートにより、貯蔵時に発生したカチオ
ンが捕獲され、貯蔵時における硬化反応の進行が抑制さ
れているためと考えられる。従って、貯蔵後の場合であ
っても、被着体に貼り合わせる際に、被着体に対する密
着性が維持されているため、貯蔵後も高い硬化後接着力
が発現すると考えられる。
【0182】また、実施例7,8は、比較例8〜10に
比べて同等の耐熱性を維持している。これは、ポリオキ
シアルキレンアルキルエーテルカルボキシレートがエポ
キシと反応することにより、架橋構造に取り込まれたた
めと考えられる。
【0183】実施例9,10では、比較例11,12に
比べて、高い硬化後接着力を示した。これは、実施例
9,10では、ウレタン変性エポキシによる可撓性向上
により応力緩和性が高められたこと、極性向上により被
着体に対する密着性が高められたこと、さらに、ウレタ
ン結合部分にカチオンがトラップされることにより、光
照射時に硬化反応が進行しすぎて密着性が低下すること
が抑制され、被着体に対する密着性が高められたことに
よるものと考えられる。
【0184】また、表には示していないが実施例9,1
0では、貯蔵後の初期粘着力、硬化後接着力(180°
剥離力及びT型剥離力)は、貯蔵前と変化がなかった。
これに対して比較例11,12では、10〜20%の接
着力の低下が認められた。これは、実施例9,10で
は、ウレタン結合部分にカチオンがトラップされること
により、貯蔵時に硬化反応の進行が抑制されることによ
ると考えられる。
【0185】実施例11,12では、比較例14,15
に比べて、高い硬化後接着力を示した。これは、実施例
11,12では、ウレタン変性エポキシによる可撓性向
上により応力緩和性が高められたこと、極性向上により
被着体に対する密着性が高められたこと、さらに、ウレ
タン結合部分にカチオンがトラップされることにより、
光照射時に硬化反応が進行しすぎて密着性が低下するこ
とが抑制され、被着体に対する密着性が高められたこと
によるものと考えられる。
【0186】また、表には示していないが実施例11,
12では、貯蔵後の初期粘着力、硬化後接着力(180
°剥離力及びT型剥離力)は、貯蔵前と変化がなかっ
た。これに対して比較例14,15では、10〜20%
の接着力の低下が認められた。これは、実施例11,1
2では、ウレタン結合部分にカチオンがトラップされる
ことにより、貯蔵時に硬化反応の進行が抑制されること
によると考えられる。
【0187】実施例13,15では、比較例17,18
に比べて硬化後接着力が高められた。これは、実施例1
3,15では、テルペンフェノール樹脂の一部がエポキ
シと反応することにより可撓性が高められ、弾性率が低
下し応力緩和性が高められたこと、並びに水酸基により
極性が高められて、金属に対する密着性が高められたこ
とによると考えられる。
【0188】また、実施例13,14では、比較例1
6,19及び比較例7に比べて、同等の耐熱性を維持し
ていた。これは、テルペンフェノール樹脂がエポキシと
反応することにより架橋構造に取り込まれるためと考え
られる。
【0189】実施例15,16と、比較例20,21と
を比べると、実施例15,16では硬化後接着力か効果
的に高められた。これは、リン酸アクリレートにより、
光照射時のカチオン反応が抑制され、貼合せ時の密着性
が維持されていること、光硬化型粘接着剤の極性向上及
びリン酸アクリレートとエポキシ樹脂との反応によりミ
クロ相分離が起こり、応力緩和性が高められたことによ
ると考えられる。
【0190】特に、酸性基を有するリン酸アクリレート
とアクリルゴムを添加した実施例16が最も高い剥離強
度を示した。これは、極性基による極性向上による効果
と、アクリルゴムによる応力緩和の相乗効果によると考
えられる。
【0191】また、実施例15,16と比較例20,2
1とを比較すると、実施例15,16では、貯蔵後の硬
化後接着力が貯蔵前の場合と変化がなく、高い貯蔵安定
性を示した。これに対して、比較例20,21では、貯
蔵後の場合の硬化後接着力が低下していた。これは、実
施例15,16では、リン酸アクリレートを共重合体成
分として含む(メタ)アクリレート系共重合体が貯蔵時
に発生したカチオンを捕獲するため、貯蔵時の硬化反応
が抑制されて、被着体貼合せ時の被着体に対する濡れ性
が維持されているためと考えられる。
【0192】また、実施例15,16は、比較例7に比
べて優れた耐熱性を示しており、従ってリン酸アクリレ
ートを共重合したことによる耐熱性の低下は認められな
かった。これは、リン酸アクリレート部位が、光カチオ
ン重合性化合物とも一部反応し、架橋構造に取り込まれ
ているためと考えられる。
【0193】
【発明の効果】請求項1〜7に記載の発明に係る硬化型
粘接着剤組成物では、上記粘着性ポリマーが感圧接着性
を示すため、大きな圧力を必要とせずに接着作業を行い
得る。また、光を照射することにより、カチオン重合反
応が進行し、硬化する。従って、最終的に被着体同士を
強固に接着することができる。
【0194】また、請求項1に記載の発明では、上記特
定のフェノール基含有化合物が上記特定の割合で含有さ
れており、請求項2に記載の発明では、上記特定の化合
物C−1が上記特定の割合で含有されており、請求項3
に記載の発明では、上記ポリオキシアルキレンアルキル
エーテルカルボン酸もしくはポリオキシアルキレンアル
キルエーテルカルボキシレートが上記特定の割合で配合
されているため、請求項4に記載の発明では、上記ウレ
タン変性エポキシ樹脂が上記特定の割合で配合されてい
るため、請求項5に記載の発明では、ウレタンアクリレ
ートオリゴマーが上記特定の割合で配合されているた
め、並びに請求項6に記載の発明では、上記テルペンフ
ェノール樹脂が上記特定の割合で配合されているため、
これらの一部がカチオン重合性化合物と反応し、接着硬
化物の可撓性が高められると共に、極性も高められる。
従って、接着硬化物の被着体に対する剥離強度が効果的
に高められる。
【0195】また、これらの添加成分は、貯蔵時に熱な
どにより発生したカチオンを捕獲するため、貯蔵時の硬
化反応の進行を抑制することができ、従って貯蔵安定性
が高められる。
【0196】さらに、請求項1〜6に記載の各発明にお
いて添加されている上記各成分は、硬化と共に硬化物の
マトリックスに閉じ込められるため、接着界面にブリー
ドし難い。従って、これらの成分のブリードによる剥離
力の低下を生じ難い。
【0197】請求項7に記載の発明では、粘着性ポリマ
ーとして、リン酸(メタ)アクリレートを共重合成分と
して含む(メタ)アクリレート系共重合体が用いられて
いるので、該リン酸(メタ)アクリレートの一部がカチ
オン重合性化合物と反応し、それによって硬化後の接着
硬化物の可撓性及び極性が高められるので、被着体に対
する剥離強度が効果的に高められる。
【0198】また、リン酸(メタ)アクリレートを共重
合してなる(メタ)アクリレート系共重合体は、貯蔵中
に生じたカチオンを捕獲するので、貯蔵中の硬化反応の
進行を抑制することができ、従って貯蔵安定性を高めら
れる。
【0199】また、上記リン酸(メタ)アクリレートを
共重合してなる(メタ)アクリレート系共重合体と光カ
チオン重合性化合物との反応により架橋密度が高めら
れ、それによって接着硬化物の耐熱性が効果的に高めら
れる。
【0200】請求項8に記載の発明に係る硬化型粘接着
シートでは、請求項1〜7に記載の各発明に係る硬化型
粘接着剤組成物を用いて構成されているため、被着体に
対して容易に貼付することができ、かつ光の照射により
硬化反応を進行させて、被着体同士を強固に接合するこ
とができる。しかも、硬化型粘接着シートは、貯蔵安定
性に優れているため、長期間保存した場合であっても、
その性能を安定に発揮し得る。加えて、シート状とされ
ているため、接着剤を塗布する煩雑な作業を省略するこ
とができ、かつ接着剤の塗布が行い難い部分や非常に小
さな接着部分に容易に適用することができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A:粘着性ポリマーと、 B:光カチオン重合性化合物と、 C:分子内に1つ以上のフェノール基と、トリアジン環
    及びイミノ基の一方又は両方を含む化合物と、 D:光カチオン重合開始剤とを含み、 前記粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の合計
    100重量部において、粘着性ポリマーが40〜90重
    量部の割合で配合されており、 前記粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の合計
    100重量部に対し、前記分子内に1つ以上のフェノー
    ル基と、トリアジン環及びイミノ基の一方又は両方を含
    む化合物が0.1〜10重量部、前記光カチオン重合開
    始剤が0.01〜10重量部の割合で配合されているこ
    とを特徴とする硬化型粘接着剤組成物
  2. 【請求項2】 A:粘着性ポリマーと、 B:光カチオン重合性化合物と、 C:窒素原子、硫黄原子または燐原子を分子内に少なく
    とも1つ以上含む酸のエステル、アルキルニトロ化合
    物、スルフィン及びフォスフィンからなる群から選択し
    た少なくとも1種の化合物C−1と、 D:光カチオン重合開始剤とを含み、 前記粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の合計
    100重量部において、粘着性ポリマーが40〜90重
    量部の割合で配合されており、 上記粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の合計
    100重量部に対し、前記化合物C−1が0.1〜30
    重量部、前記光カチオン重合開始剤が0.01〜10重
    量部の割合で配合されていることを特徴とする硬化型粘
    接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 A:粘着性ポリマーと、 B:光カチオン重合性化合物と、 C:下記の構造式(1)で示すポリオキシアルキレンア
    ルキルエーテルカルボン酸もしくはポリオキシアルキレ
    ンアルキルエーテルカルボキシレートと、 【化1】 (構造式(1)において、nは1〜30の整数、R1 ,
    R2 はそれぞれ、炭素数1〜30の1価または2価の炭
    化水素基、Mは水素またはアルカリ金属もしくはアルカ
    リ土類金属を示す) D:光カチオン重合開始剤とを含み、 前記粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の合計
    100重量部において粘着性ポリマーが40〜90重量
    部の割合で配合されており、 粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の合計10
    0重量部に対し、ポリオキシアルキレンアルキルエーテ
    ルカルボン酸もしくはポリオキシアルキレンアルキルエ
    ーテルカルボキシレートが0.01〜30重量部、光カ
    チオン重合開始剤が0.01〜10重量部の割合で配合
    されていることを特徴とする硬化型粘接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 A:粘着性ポリマーと、 C:ウレタン変性エポキシ樹脂を含む光カチオン重合性
    化合物と、 D:光カチオン重合開始剤とを含み、 粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の合計10
    0重量部において粘着性ポリマーが40〜90重量部の
    割合で配合されており、 ウレタン変性エポキシ樹脂が、光カチオン重合性化合物
    中の0.5〜100重量%の割合で配合されており、光
    カチオン重合開始剤が粘着性ポリマー及び光カチオン重
    合性化合物の合計100重量部に対し0.01〜10重
    量部の割合で配合されていることを特徴とする硬化型粘
    接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 A:粘着性ポリマーと、 B:光カチオン重合性化合物と、 C:ウレタンアクリレートオリゴマーと、 D:光カチオン重合開始剤とを含み、 粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の合計10
    0重量部において粘着性ポリマーが40〜90重量部の
    割合で配合されており、 粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の合計10
    0重量部に対してウレタンアクリレートオリゴマーが
    0.1〜200重量部、光カチオン重合開始剤が0.0
    1〜10重量部の割合で配合されていることを特徴とす
    る硬化型粘接着剤組成物。
  6. 【請求項6】 A:粘着性ポリマーと、 B:光カチオン重合性化合物と、 C:テルペンフェノール樹脂と、 D:光カチオン重合開始剤とを含み、 粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の合計10
    0重量部において粘着性ポリマーが40〜90重量部の
    割合で配合されており、 粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の合計10
    0重量部に対し、テルペンフェノール樹脂が0.01〜
    60重量部、光カチオン重合開始剤が0.01〜10重
    量部の割合で配合されていることを特徴とする硬化型粘
    接着剤組成物。
  7. 【請求項7】 A:リン酸(メタ)アクリレートを共重
    合成分として含む(メタ)アクリレート系共重合体より
    なる粘着性ポリマーと、 B:光カチオン重合性化合物と、 D:光カチオン重合開始剤とを含み、 前記粘着性ポリマー及び光カチオン重合性化合物の合計
    100重量部において粘着性ポリマーが40〜90重量
    部の割合で配合されており、 光カチオン重合開始剤が、粘着性ポリマー及び光カチオ
    ン重合性化合物の合計100重量部に対し0.1〜10
    重量部の割合で配合されていることを特徴とする硬化型
    粘接着剤組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載の硬化型
    粘接着剤組成物からなる硬化型粘接着シート。
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