JP2000037765A - ガラス繊維含有樹脂組成物の成形方法および成形物 - Google Patents

ガラス繊維含有樹脂組成物の成形方法および成形物

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JP2000037765A
JP2000037765A JP10208197A JP20819798A JP2000037765A JP 2000037765 A JP2000037765 A JP 2000037765A JP 10208197 A JP10208197 A JP 10208197A JP 20819798 A JP20819798 A JP 20819798A JP 2000037765 A JP2000037765 A JP 2000037765A
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resin
polymer
temperature
glass fiber
molding method
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Shogo Kodera
省吾 小寺
Satoru Motomura
了 本村
Masaki Tsujino
雅紀 辻野
Yoshitaka Matsuyama
祥孝 松山
Hideki Nakagawa
秀樹 中川
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた強度、耐衝撃性、弾性率、耐水性、表面
外観性の成形物を得ることができるガラス繊維含有樹脂
組成物の成形方法を提供する。 【解決手段】マトリックス樹脂組成物を溶融、混練し、
次に溶融、混練されたマトリックス樹脂組成物に樹脂被
覆ガラス繊維を被覆樹脂の溶融温度以下で混合し、さら
に得られた組成物を混練装置内の一部の温度が被覆樹脂
の溶融温度以上になるように混練する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス繊維含有樹
脂組成物を押出成形して強度、耐衝撃性、弾性率、耐水
性、表面外観等に優れた成形物を得るための成形方法お
よびその成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂にガラス繊維を充填配合して、その
樹脂の特性を強化、改良することが知られている。この
場合、最終成形品中の(1)ガラス繊維の分散性を上げ
ること、(2)残存しているガラス繊維の長さが長いこ
と、の2点が樹脂特性の強化、改良に非常に大きな影響
を与える要因として挙げられる。分散性を上げるために
材料を強く混練するとガラス繊維が破断してしまい、ガ
ラス繊維の長さを長く残存させるため混練の程度を弱め
るとガラス繊維の分散性が低下し、この両者は一般には
相反するものと考えられている。
【0003】この問題を解消するため、例えば、(1)
成形加工温度を上げる方法、(2)滑剤、表面改質剤ま
たは樹脂と混和性のある流動性のある流動特性に優れた
樹脂を添加する方法、により樹脂の粘度を下げ、ガラス
繊維との濡れを良くし分散性を向上させることが提案さ
れている。
【0004】しかし、(1)の成形加工温度を上げる方
法では、一般的に樹脂の分解温度と成形温度が接近して
いるため厳密な温度制御が必要であり、実用的でない。
また、(2)の樹脂の粘度を下げる樹脂を添加する方法
では、望ましい粘度レベルにするためには多量の樹脂の
添加を必要とし、樹脂本来の性質を著しく変えるため、
ガラス繊維添加による機械的強度の向上という利点が相
殺される。いずれの方法も充分なガラス繊維の分散性を
得ようとすればガラス繊維の破断が生じ、ガラス繊維を
長く残すという点では充分ではない。
【0005】この他、(3)あらかじめ樹脂で被覆した
ガラス繊維(以下、樹脂被覆ガラス繊維という)をマト
リックス樹脂を構成する樹脂(以下、マトリックス樹脂
という)に配合して溶融、混練することによりガラス繊
維の分散性を向上させる方法およびガラス繊維含有樹脂
組成物を押出成形による成形物を製造することが提案さ
れている(特開平8−319390、特開平8−225
700)。ここでいう樹脂被覆ガラス繊維は、2本以上
のガラス単繊維を樹脂を用いて1本の形態に集束したも
のである。この方法は、低混練力で単繊維をマトリック
ス樹脂中に分散させることを特徴としている。しかし、
この方法によるガラス繊維含有樹脂組成物を押出成形に
適用すると、工程(3)の混練工程全体が被覆用樹脂の
溶融温度以上に保たれた場合、集束したガラス繊維が混
練工程初期より解繊・分散し、その結果、樹脂被覆ガラ
ス繊維は被覆しないガラス繊維の場合と同様破断し、ガ
ラス繊維の長さを充分に長く残すことが難しい問題があ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ガラス繊維
含有樹脂組成物を成形して得られる成形品中のガラス繊
維の分散性を上げ、残存しているガラス繊維の長さを長
くして、樹脂特性の強化、改良するための成形方法およ
びその成形物を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、樹脂で被覆さ
れたガラス繊維を含まないマトリックス樹脂を含む組成
物(以下、マトリックス樹脂組成物という)を溶融、混
練する工程(1)、工程(1)で溶融、混練されたマト
リックス樹脂組成物に樹脂で被覆されたガラス繊維を混
合する工程(2)、工程(2)で得られた組成物を混練
し、成形する工程(3)の順序からなり、工程(2)に
おいて樹脂で被覆されたガラス繊維を混合する温度がガ
ラス繊維を被覆する樹脂の溶融温度以下であり、かつ、
工程(3)において混練する装置内の一部の温度がガラ
ス繊維を被覆する樹脂の溶融温度以上であることを特徴
とするガラス繊維含有樹脂組成物の押出成形方法および
その成形物を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】樹脂被覆ガラス繊維を含まないマ
トリックス樹脂組成物を溶融、混練する工程(1)で
は、供給されるマトリックス樹脂組成物が溶融、混練さ
れればよい。使用する押出成形機は単軸構成や2軸以上
の多軸スクリュー軸構成であることに限定されないが、
より溶融、混練を確実に行うために2軸以上の軸構成の
成形機を用いることが好ましい。また、溶融、混練温度
は、マトリックス樹脂が充分に混練され、分解を起こさ
ない温度であればよい。
【0009】工程(1)で溶融、混練されたマトリック
ス樹脂組成物に樹脂被覆ガラス繊維を混合する工程
(2)の装置の形状は特に限定されないが、樹脂被覆ガ
ラス繊維を安定して添加でき、マトリックス樹脂組成物
と混合できることが好ましい。工程(1)で一般の押出
機を用いる場合、その押出機のサイドフィード口、ベン
ト口等から樹脂被覆ガラス繊維を添加できる。樹脂被覆
ガラス繊維を添加する装置内圧は、樹脂被覆ガラス繊維
を安定して添加するために低圧であることが好ましい。
低圧の程度は、300mmHg以下が好ましく、特に5
0mmHg以下が好ましい。圧力は低圧程よい。
【0010】また、この工程(2)において、溶融、混
練されたマトリックス樹脂組成物に樹脂で被覆されたガ
ラス繊維を混合する温度は、被覆用樹脂の溶融温度以下
でなくてはならない。この温度条件設定により、樹脂被
覆され集束したガラス繊維は、解繊することなく次の工
程(3)へと運ばれる。解繊しない状態での集束した樹
脂被覆ガラス繊維は、混練等の外部応力に対し破断せ
ず、または、破断が著しく少ない。
【0011】樹脂被覆ガラス繊維とマトリックス樹脂組
成物とを混練し、成形する工程(3)では、工程(1)
からの吐出マトリックス樹脂組成物にガラス繊維を均一
に分散させればよい。そのために、工程(3)の装置の
混練部の1部の温度を、被覆用樹脂の溶融開始温度以上
に設定する必要がある。被覆用樹脂の溶融開始温度以上
に設定する工程(3)の装置の混練部の1部は、混練部
の後半部が好ましく、具体的には混練部の後よりの40
〜90%のいずれかの点から100%までの範囲が好ま
しく、特に70〜90%のいずれかの点から100%ま
での範囲が好ましい。また、被覆用樹脂の溶融開始温度
以上の温度は、樹脂被覆ガラス繊維とマトリックス樹脂
が充分に混練され、分解を起こさない温度であればよ
い。工程(3)で押出成形された組成物の成形物形状は
特に限定されないが、板状物、棒状物、管状物等である
ことが好ましい。工程(3)で得られたペレット状成形
物等から、さらに成形工程を経て成形物を得ることもで
きる。
【0012】工程(3)の混練装置は、ニーディングや
ミキシング等の高い剪断力を加えるスクリュー構成機構
を特に必要としない。工程(3)の混練に用いる押出機
は、特に装置の形状や、軸構成、スクリュー形状等に限
定されないが、ガラス繊維の破断を著しく少なくし、ガ
ラス繊維の長さを長く残すためには、ガラス繊維が分散
できる最低限の剪断力を加えて混練すればよい。具体的
には、2軸構成の押出機よりも混練が弱い単軸構成の押
出機が好ましく、また、単軸構成の押出機の場合、圧縮
比が小さく、スクリューの溝が深いことが好ましい。
【0013】工程(1)〜(3)をそれぞれ別々に操作
していてもよいが、生産効率上、3工程を連続的に操作
することが好ましい。また3工程を連続的に行うことが
できない場合は、工程(1)で樹脂被覆ガラス繊維を含
まないマトリックス樹脂組成物を溶融、混練してペレッ
ト等を製造した後、工程(3)のホッパーに工程(1)
で溶融混練されたマトリックス樹脂組成物と樹脂被覆ガ
ラス繊維を混合して得られる組成物を供給して、工程
(2)、工程(3)を連続的に操作することが好まし
い。また工程(2)、工程(3)の操作を減圧下で同時
に行うことが好ましい。減圧下で行うことにより、樹脂
被覆ガラス繊維間の空気が抜けやすくガラス繊維と樹脂
との密着性が向上し、得られる成形物が物性や表面外観
に優れる。
【0014】本発明におけるマトリックス樹脂組成物と
は、マトリックス樹脂の他、各種配合剤などを含んでも
よい。マトリックス樹脂として使用される樹脂として
は、一般に押出成形に用いられる熱可塑性樹脂であれ
ば、特に限定されないが、好ましくは熱可塑性塩素含有
樹脂であり、特に好ましくは塩化ビニル系重合体であ
る。具体的には、塩化ビニル系重合体、ポリスチレン、
ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リカーボネート、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレ
ンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリエーテル
スルホン、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられ
が、好ましくは、塩化ビニル系重合体である。
【0015】塩化ビニル系重合体は公知の製造法、すな
わち懸濁重合法、乳化重合法、塊状重合法により得られ
る。塩化ビニル系重合体の平均重合度は400〜150
0の範囲のものが好ましく、450〜1000のものが
特に好ましい。平均重合度が小さすぎると耐衝撃性、弾
性率等の機械的特性や熱安定性の低下が認められ好まし
くない。また、平均重合度が大きすぎると溶融流動性が
著しく低下し成形があまりにも困難となるため好ましく
ない。
【0016】ここにいう塩化ビニル系重合体とは、実質
的に塩化ビニル系重合体であって、構成成分の60重量
%以上が塩化ビニルに基づく重合単位で構成されている
ことを意味する。具体的には、塩化ビニル単独重合体、
エチレン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニ
ル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体を塩化ビニ
ル重合体にグラフト重合したグラフト共重合体等が挙げ
られ、また後塩素化ポリ塩化ビニルも含まれ、これらの
単独または2種以上の組合せのものが用いられる。
【0017】各種配合剤とは塩化ビニル系樹脂用安定
剤、耐衝撃改良剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、老化防止
剤、充填剤、発泡剤、難燃剤等を必要に応じて使用でき
る。これら配合剤の代表的なものとしては、以下のもの
が挙げられる。ジブチル錫メルカプチド、ジブチル錫ジ
ラウレート、ジブチル錫ジステアレート等の有機錫系熱
安定剤、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪族カルボン酸塩類の安定
剤、無機安定剤、エポキシ化大豆油等のエポキシ化合
物、有機リン酸塩、有機亜リン酸塩等の安定剤、MBS
樹脂やアクリルゴム等の耐衝撃改良剤、ワックス、金属
石鹸類、ステアリン酸等高級脂肪酸の滑剤、フェノール
系抗酸化剤、ホスファイト系安定剤、紫外線吸収剤等の
老化防止剤、カーボンブラック、水和ケイ酸カルシウ
ム、シリカ、炭酸カルシウム、タルク、ワラストナイ
ト、マイカ等の充填剤等。
【0018】これらの配合剤の全量は、充填剤を除いて
塩化ビニル系重合体100重量部に対して50重量部以
下が好ましい。また、充填剤を含めてもこれら配合剤の
全量は、塩化ビニル系重合体100重量部に対して10
0重量部以下が好ましい。
【0019】ガラス繊維としては市販の種々の形態、例
えば、ロービング状、チョップドストランド状などの比
較的長いガラス繊維を用いることが好ましい。ガラス繊
維の平均繊維径は1〜20μmであることが好ましい。
【0020】ガラス繊維は、カップリング剤、フィルム
フォーマー、潤滑剤、その他の表面処理剤による通常の
表面処理が施されていてもよい。例えばカップリング剤
としては、シランカップリング剤と呼ばれる加水分解性
基がケイ素原子に結合したシラン化合物がある。具体的
なシランカップリング剤としては以下のような化合物が
例示できる。
【0021】3−メタクリロイルオキシプロピルトリエ
トキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン等のメタクリルシラン系化合物、3
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキ
シシラン系化合物、3−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル
トリエトキシシラン等のアミノシラン系化合物、ビニル
トリメトキシシラン等のビニルシラン系化合物、3−ク
ロロプロピルトリメトキシシラン等のクロロシラン系化
合物。
【0022】被覆用樹脂によるガラス繊維の被覆方法は
特に限定されない。通常は、溶融状態の被覆用樹脂をガ
ラス繊維に含漬させる方法が好ましい。具体的には、溶
融状態の被覆用樹脂が入った樹脂槽にロービング状のガ
ラス繊維を連続的に通過させることにより、ガラス繊維
に被覆用樹脂を含浸、その後切断する方法が好ましい。
この場合、押出機を用いて溶融した被覆用樹脂を連続的
に移送した被覆用樹脂槽にガラス繊維を連続的に通過さ
せる方法が生産性の観点より好ましい。なお、押出機か
らの押出量は、被覆用樹脂槽に供給されるガラス繊維の
量により決定される。
【0023】樹脂槽の被覆用樹脂の溶融粘度が1000
ポアズ以下、特に500ポアズ以下に調整することが好
ましい。被覆用樹脂の溶融粘度が1000ポアズ超で
は、被覆用樹脂がロービング状のガラス繊維に含浸し難
く、樹脂被覆ガラス繊維を樹脂に配合した場合、ガラス
繊維の分散が不充分となり、機械的強度の向上が認めら
れず、該成形品の表面外観等が著しく損なわれるため好
ましくない。
【0024】上記方法により得られた樹脂被覆ガラス繊
維は、1〜50mmの平均長さに、特に1〜20mmの
平均長さに切断することが取扱上好ましい。ガラス繊維
の集束本数については、樹脂被覆ガラス繊維が未解繊状
態での繊維束強度が通常の混練工程において破断し得な
い強度であることが望ましく、具体的には3本以上、好
ましくは8本以上のガラス繊維が集束していることが望
まれる。また、集束本数が多くなると被覆用樹脂量がガ
ラス繊維に含浸し難く、好ましい集束本数は3〜10本
である。
【0025】樹脂被覆ガラス繊維中の被覆用樹脂量は、
5重量%以上であることが好ましい。被覆用樹脂の量が
5重量%未満では、ガラス繊維が完全に被覆されず、マ
トリックス樹脂組成物と混練の際、ガラス繊維の分散性
およびマトリックス樹脂組成物の樹脂との密着性が不充
分となりやすい。また、被覆用樹脂の量が多すぎると、
本発明におけるガラス繊維含有樹脂組成物中の全重合体
成分に対する被覆用樹脂の割合が高くなり、物性低下の
要因となるおそれや、経済性の面で不利となおそれがあ
る。樹脂被覆ガラス繊維中の被覆用樹脂の量は60重量
%以下であることが好ましく、特に40重量%以下であ
ることが好ましい。
【0026】被覆用樹脂は特に制限されないが、マトリ
ックス樹脂組成物の成形温度範囲内に被覆用樹脂の溶融
開始温度が存在することが望ましい。マトリックス樹脂
がポリ塩化ビニル系組成物の場合、溶融開始温度が80
〜200℃の範囲であることが好ましい。被覆用樹脂と
しては、塩化ビニル系重合体と混和性の重合体(a)、
塩化ビニル系重合体と非混和性でありかつ結晶性の重合
体(b)およびパーオキシド(c)を含む成分を溶融し
て得られる樹脂が好ましい。
【0027】[塩化ビニル系重合体と混和性の重合体
(a)について]ここにいう混和性とは、熱力学的に安
定な状態で塩化ビニル系重合体と混和性重合体とが分子
オーダーで混合されている状態、または界面になんらか
の親和力が働き、安定なミクロ相分離状態となる性質を
意味する。したがって、重合体(a)が塩化ビニル系重
合体の場合は、実質的に均一に混合される。また、重合
体(a)が塩化ビニル系重合体とある程度の混和性を有
する場合は、塩化ビニル系重合体の連続層中に、例えば
粒子径0.01〜10μmの粒子状態で安定に分散しう
る。
【0028】すなわち、重合体(a)を含む被覆ガラス
繊維を塩化ビニル系重合体に配合し溶融混練させた場
合、ガラス繊維を伴って速やかに塩化ビニル系重合体に
均一に分散しうる効果を示し、またマトリックス樹脂で
ある塩化ビニル系重合体との界面が親和力を有するため
耐衝撃性、強度、弾性率および耐水性等の機械的強度を
著しく向上させる効果を発揮しうる。重合体(a)の分
子量は特に制限はないが、分子量があまりに大きいと他
の成分と混練性が不充分となり好ましくなく、平均分子
量1000〜400000が好ましい。
【0029】重合体(a)は、全体として重合体(a)
が塩化ビニル系重合体と混和性を示すかぎり、他の重合
単位を含んでいてもよい。重合体(a)の具体例として
は、前記の塩化ビニル系重合体でもよく、シアン化ビニ
ル系単量体と芳香族ビニル系単量体の共重合体、アクリ
ル酸アルキルエステル系重合体、メタクリル酸アルキル
エステル系重合体、酢酸ビニル系重合体などでもよい。
重合体(a)の好ましいものとしては、シアン化ビニル
系単量体と芳香族ビニル系単量体の共重合体、メタクリ
ル酸アルキルエステル系重合体が挙げられる。
【0030】より具体的には、シアン化ビニル系単量体
と芳香族ビニル系単量体の共重合体として、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量
体とスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
クロロスチレン等の芳香族系ビニル単量体との組合せの
単量体を共重合してなる共重合体であり、その共重合体
中のシアン化ビニル系単量体に基づく重合単位の割合
が、5〜80重量%であることが好ましく、10〜50
重量%であることが特に好ましい。
【0031】シアン化ビニル系重合単位の割合が少ない
と、塩化ビニル系重合体に対する混和性に乏しくなり、
マトリックス樹脂である塩化ビニル系重合体中で充分に
分散しえず、得られる成形品の機械的強度が低下し、ま
た、ガラス繊維との親和力が充分ではなく、得られる成
形品の耐水性が悪化することとなり好ましくない。特に
好ましいこの共重合体は、アクリロニトリル−スチレン
共重合体である。
【0032】アクリル酸アルキルエステル系重合体およ
びメタクリル酸アルキルエステル系重合体としては、ア
ルキル部分の炭素数が4以下である単量体の重合体が好
ましい。アルキル部分の炭素数が5以上になると、その
重合体は塩化ビニル系重合体に対する混和性に乏しくな
り、前記と同様の理由により好ましくない。特にメタク
リル酸アルキルエステル系単量体が好ましい。
【0033】このメタクリル酸アルキルエステル系単量
体の1種以上の重合体、このメタクリル酸アルキルエス
テル系単量体と他のメタクリル酸アルキルエステル系単
量体との組合せの共重合体、このメタクリル酸アルキル
エステル系単量体とメタクリル酸アルキルエステル系単
量体以外の単量体との組合せの共重合体が好ましい。具
体的には、ポリメタクリル酸メチル、アクリル酸メチル
−メタクリル酸エチル共重合体や、メタクリル酸メチル
−スチレン共重合体などが挙げられる。特に好ましい重
合体はポリメタクリル酸メチルである。
【0034】酢酸ビニル系重合体としては、酢酸ビニル
単独重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体が挙げら
れ、エチレン−酢酸ビニル共重合体については酢酸ビニ
ル単量体に基づく重合単位の割合は10重量%以上が好
ましい。10重量%未満の場合、塩化ビニル系重合体に
対する混和性に乏しくなり、前記と同様の理由により好
ましくない。
【0035】重合体(a)中でも、塩化ビニル系樹脂に
配合した場合の熱変形温度に代表される耐熱性の観点か
らは、塩化ビニル系重合体よりガラス転移温度が高いも
のがより好ましく、アクリロニトリル−スチレン共重合
体またはポリメタクリル酸メチルが特に好ましい。
【0036】[塩化ビニル系重合体と非混和性であり結
晶性の重合体(b)について]重合体(b)は、塩化ビ
ニル系重合体との界面に親和力がなく、安定なミクロ相
分離状態を形成しえない性質を有し、かつ結晶性を示す
ものである。ここにいう結晶性とは明確な結晶融点、例
えば、DSC等の熱分析法により吸熱ピークを示すもの
であり、該温度にて急激に溶融粘度が低下する性質を持
つものであり、必ずしも結晶化度100%を意味しな
い。
【0037】結晶融点としては塩化ビニル系重合体の加
工温度に近似する250℃以下であることが好ましく、
特に200℃以下が好ましい。さらには、機械的強度、
耐熱性の観点から下限値としては塩化ビニル系重合体よ
りガラス転移温度が高いものが好ましく、80℃以上、
特に100℃以上が好ましい。
【0038】樹脂被覆ガラス繊維を塩化ビニル系重合体
に配合し溶融混練させた場合、被覆用樹脂中の重合体
(b)の部分が本質的に塩化ビニル系重合体とは混和性
がないために、塩化ビニル系重合体の分子鎖に絡み合う
ことなく分子鎖上を滑る、いわゆる滑性的な性質を示
す。特に結晶融点が加工温度以下の場合には顕著であ
る。したがって、系の溶融粘度を低下させることがで
き、成形性、表面外観性を著しく向上させる効果を発揮
するとともに、混練から発生する剪断力を緩和させる結
果、ガラスの破損を低減させ特に耐衝撃性を向上させ
る。
【0039】重合体(b)の分子量は特に制限はない
が、分子量があまりに大きいと他の成分と混練性が不充
分となり好ましくなく、平均分子量1000〜4000
00が好ましい。重合体(b)は、全体として重合体
(b)が塩化ビニル系重合体と非混和性を示すかぎり他
の重合単位を含んでいてもよい。例えば、エチレン、プ
ロピレン、その他α−オレフィンの単独重合体またはこ
れらの単量体の組合せが挙げられる。具体的には、ポリ
エチレン、ポリプロピレンが好ましく、ポリプロピレン
が特に好ましい。
【0040】重合体(a)と重合体(b)の配合割合
は、両者の合計に対して前者が95〜5重量%、後者が
5〜95重量%の範囲であり、前者が80〜20重量
%、後者が20重量%〜80重量%の範囲が特に好まし
い。いずれか一方の割合が5重量%未満では、前述の重
合体(a)と重合体(b)のいずれかの効果を発揮しえ
ない。
【0041】[パーオキシド(c)について]パーオキ
シド(c)は、熱により分解し遊離ラジカルを発生しう
るものであり、公知の有機過酸化物が使用できる。具体
的には、以下のものが例示できる。
【0042】シクロヘキサノンパーオキシド、メチルエ
チルケトンパーオキシド等のケトンパーオキシド類、
1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキ
シド、t−ヘキシルハイドロパーオキシド等のハイドロ
パーオキシド類、ジクミルパーオキシド、1,3−ビス
(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等のジ
アルキルパーオキシド類、ベンゾイルパーオキシド、ラ
ウロイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド類、ジ
イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロ
ピルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボ
ネート類、その他、パーオキシエステル類、パーオキシ
ケタール類等。
【0043】分解温度としては、被覆用樹脂を得る温度
条件下に遊離ラジカルを発生しうるものであり、条件に
より異なるが、10時間半減期温度が70〜150℃の
範囲のものが取扱い上好ましい。
【0044】溶融時にこれらパーオキシドより発生した
遊離ラジカルは、(1)重合体(a)および/または重
合体(b)に対して分子鎖の切断を引き起こし、系の溶
融粘度を低減させガラス繊維への含浸性を向上せしめる
作用や、(2)同時に重合体(a)と重合体(b)から
の水素等の引抜き反応により、分子鎖に新たに発生する
ラジカルを起点として重合体(a)と重合体(b)との
反応による生成すると考えられる共重合体が、残存する
重合体(a)と重合体(b)の相溶化剤として作用し、
混合を容易にならしめることが期待できる。
【0045】重合体(a)、重合体(b)およびパーオ
キシド(c)を含む成分を溶融して得られる被覆用樹脂
をガラス繊維に被覆するとき、ガラス繊維への含浸を容
易にするため、溶融状態の被覆用樹脂の溶融粘度は10
00ポアズ以下、特に500ポアズ以下が好ましい。
【0046】重合体(a)、重合体(b)およびパーオ
キシド(c)を含む成分には、種々の配合剤を配合して
もよい。例えば、後述のようなシランカップリング剤や
潤滑剤などのガラス繊維用の表面処理剤を配合できる。
パーオキシド(c)の添加量は、溶融状態の被覆用樹脂
の溶融粘度に応じて決定すればよい。パーオキシド
(c)の添加量が多すぎると反応が複雑になり、作業
性、安全性、経済性の点からも好ましくない。パーオキ
シド(c)の添加量は、重合体(a)および重合体
(b)の合計100重量部に対して0.1〜10重量部
の範囲が好ましい。
【0047】[共重合体(d)について]共重合体
(d)は、重合体(a)、重合体(b)およびパーオキ
シド(c)とともに使用できる。共重合体(d)の構成
成分である重合連鎖(X)は重合体(b)と同様に塩化
ビニル系重合体と非混和性の性質を有し、重合連鎖
(Y)は重合体(a)と同様に塩化ビニル系重合体と混
和性の性質を有するため、実質的には前記重合体(a)
と重合体(b)を1分子中に有する構造体である。した
がって、重合体(a)と重合体(b)が部分的に反応し
て生じると考えられる共重合体は、共重合体(d)と本
質的に同一の構造体であると考えられる。
【0048】しかし、重合体(a)と重合体(b)は、
塩化ビニル系重合体に対して全く逆の性質を有し、両者
は本質的には混和性に乏しく、またガラス繊維を被覆す
る際に両者の溶融粘度の差が著しく異なる場合には、益
々、均一に混合しうることが困難となり、ガラス繊維を
被覆した状態がきわめて不均一となり特性に対する再現
性が低下する場合がある。
【0049】したがって、選択される重合体(a)と重
合体(b)の組合せにより上記の現象が顕著である場合
には、被覆用樹脂を得るために共重合体(d)を使用す
ることにより重合体(a)と重合体(b)の相溶化剤と
して作用させ、溶融混練初期においてきわめて容易に均
一混合できる。
【0050】この場合、重合連鎖(X)が重合体(b)
と同一構造であり、また重合連鎖(Y)が重合体(a)
と同一構造であることがこうした作用を顕著に発揮しう
る点で一層好ましい。したがって、共重合体(d)は大
量に使用する必要はなく、共重合体(d)の添加量は、
重合体(a)、重合体(b)およびパーオキシド(c)
からなる成分の合計100重量部に対して、0.1〜2
0重量部が適量である。
【0051】共重合体(d)中の重合連鎖(X)の長さ
は塩化ビニル系重合体と非混和性を示すかぎり特に限定
されない。同様に重合連鎖(Y)の長さも塩化ビニル系
重合体と混和性を示すかぎり特に限定されない。しか
し、塩化ビニル系重合体と非混和性の重合体を構成する
重合単位と混和性の重合体を構成する重合単位とが交互
に重合した重合体は共重合体(d)として好ましくな
く、両重合単位がランダムに重合した重合体も共重合体
(d)として好ましくない。
【0052】したがって、共重合体(d)としては重合
連鎖(X)と重合連鎖(Y)をそれぞれ1以上有するブ
ロック共重合体またはグラフト共重合体が好ましく、重
合連鎖(X)が重合体(b)と同一構造であり、また重
合連鎖(Y)が重合体(a)と同一構造である組合せが
より好ましい。グラフト共重合体の場合、重合連鎖
(X)は幹連鎖と枝連鎖のいずれであってもよい。しか
し、重合連鎖(X)が幹連鎖で重合連鎖(Y)が枝連鎖
であるグラフト共重合体が発明の効果や製造の容易さな
どの面で好ましい。
【0053】共重合体(d)を構成する重合連鎖(X)
と重合連鎖(Y)との割合は、前者が95〜5重量%、
後者が5〜95重量%の範囲であり、前者が80〜20
重量%、後者が20〜80重量%の範囲が特に好まし
い。
【0054】上記の範囲では、重合体(a)と重合体
(b)に対する相溶化剤としての効果を発揮し好まし
い。共重合体(d)の分子量は特に制限はなく、平均分
子量で1000〜400000が好ましく、2000〜
200000が特に好ましい。
【0055】共重合体(d)の製造法は特に限定され
ず、公知の方法等を採用できる。
【0056】本発明の組成物の成形物の形状は特に限定
されないが、各種断面形状を有する板状物、棒状物、管
状物などの押出成形成形物であることが好ましい。また
その用途としては、雨樋、庇、外壁サイディング材、窓
枠等の建築用材料が代表例として挙げられる。
【0057】
【実施例】以下に本発明を具体的に説明するが、本発明
はこれらに限定されない。以下において、部は重量部を
意味する。
【0058】[製造装置]実施例および比較例における
製造装置を以下に示す。
【0059】(2軸押出機)2軸押出機(池貝社製、P
CM30)を同方向回転に設定し、スクリュー部をほぼ
均等の長さの8ゾーンに分割して、図1に示す押出機内
の温度に制御した。スクリュー構成を図2に示す。中央
部にミキシングゾーンを配し、そのニーディングディス
クとしてRNL構成とし、また、ミキシングゾーンの下
流側にはベント口を配している。
【0060】(30mmΦ単軸押出機)単軸押出機(池
貝社製、FS30)(以下、押出機1という)は、L/
Dが25、スクリューのコンプレッションレシオ(C
R)が2.6、先端溝深さが1.4mm、固体輸送部が
4山、メータリング部が5山であり、その下流側にアダ
プターを介し厚み3mm、幅30mmの平板成形用のダ
イスを装着した。また、スクリュー部をほぼ均等の長さ
の3ゾーンに分割して図3に示す押出機1内の温度を制
御した。
【0061】(65mmΦ単軸押出機)単軸押出機(池
貝社製、FS65)(以下、押出機2という)は、L/
Dが8、CRが1.4、先端溝深さが8mm、固体輸送
部が3山、メータリング部が3山であり、その下流側に
アダプターを介し厚み3mm、幅80mmの平板成形用
のダイスを装着した。また、スクリュー部をほぼ均等の
長さの2ゾーンに分割して押出機2内の温度を制御し
た。次に、実施例および比較例において使用する原料を
次に示す。
【0062】[被覆用樹脂]被覆用樹脂成分は次の通り
である。 (a1)アクリロニトリル−スチレン共重合体(アクリ
ロニトリル含量:28重量%、メルトインデックス(以
下、MIという)25g/10分) (b1)ポリプロピレン(結晶融点:165℃、MI:
13g/10分) (c1)ジクミルパーオキシド(10時間半減期温度:
117℃) [樹脂被覆ガラス繊維の製造]樹脂被覆ガラス繊維は、
以下の方法により製造した。上記の成分(a1)40
部、成分(b1)60部、成分(c1)2.5部をヘン
シェルミキサーを用いてブレンドし、続いて、50mm
単軸押出機を用いて、シリンダー温度250℃、ダイス
温度300℃、回転数75rpmで押出し、300℃に
保持させた被覆用樹脂槽に供給した。成分(a1)、
(b1)、(c1)による被覆用樹脂の溶融粘度は、長
さ2.5mm、径0.25mmのキャピラリを用い、3
00℃、剪断速度1000sec-1で測定したところ9
5ポアズであった。また、この被覆用樹脂の融点は16
3℃であった。一方、平均繊維径13μmのロービング
状のガラス繊維を溶融した被覆用樹脂槽に連続的に通過
させ、モノフィラメント間に被覆用樹脂を含浸させた
後、径2.2mmのダイスに通過させることにより過剰
量の樹脂を除去し、樹脂成分とガラス繊維の重量比を3
0/70に調整した。得られた樹脂被覆ガラス繊維をロ
ータリーカッターにより平均長さ6mmに切断した。以
下これを樹脂で被覆されたガラス繊維(GF−A)とす
る。このGF−Aの解繊温度は被覆用樹脂の融点と同等
で163℃であった。
【0063】[実施例1]表1に示した配合においてG
F−Aを除く粉体原料をヘンシェルミキサーに投入し、
室温から1000rpmで粉体温度が115℃に上昇す
るまで撹拌、混合し、粉体の混合物Aを得た。混合物A
を2軸押出機に投入し、溶融、混練してペレットAを製
造した。2軸押出機の温度設定を図1に示す。スクリュ
ーの回転数は50rpmであった。混合物Aの投入速度
は5kg/hrであった。
【0064】ペレットAの10.35kgとGF−Aの
2kgを粉体混合用のクーリングミキサーに投入し、室
温下で500rpmで1分間混合し、混合物Bを得た。
単軸押出機1のホッパーに混合物Bを投入して、厚み3
mm、幅30mmの平板を成形した。図3に示すよう
に、押出機1内の固体輸送部(ゾーン1)155℃、圧
縮部(ゾーン2)165℃、計量部(ゾーン3)175
℃、ブレーカープレート以降のダイスまでを180℃に
設定した。各ゾーンの樹脂温度は押出機各ゾーンの設定
温度と等しく、被覆用樹脂の融点(163℃)以上の温
度は押出機1の後より40〜100%であった。スクリ
ュー回転数20rpmでの吐出量は65g/minであ
った。得られた平板成形品中のガラス繊維長は1.2m
mであった。また、成形品の比重は、組成から計算され
る理論比重の97%を示した。
【0065】[実施例2]2軸押出機のダイス部分を取
除き、かつ、その2軸押出機の先端部に押出機2を配置
し、2軸押出機の吐出物が押出機2のホッパーに落下す
るようにした。図4に示すように、押出機2内のスクリ
ュー部(ゾーン9、10)が160℃、190℃、アダ
プターからダイスまでを180℃に設定した。被覆用樹
脂の融点以上の温度は押出機2の後より50〜100%
であった。2軸押出機のホッパーに混合物Aを10.3
5kg/hrの速度で投入し、スクリューを100rp
mで混練した。次に、押出機2のホッパーに、GF−A
を2kg/hrの速度で投入すると同時に2軸押出機か
らの混合物を投入した。押出機2のスクリュー回転数は
12.5rpmであった。また、押出機2の各ゾーンの
樹脂温度は押出機各ゾーンの設定温度と等しかった。得
られた平板成形品の残存繊維長は1.2mmであった。
また、成形品の比重は、組成から計算される理論比重の
97%を示した。
【0066】[実施例3]2軸押出機のダイス部分を取
除き、かつ、その2軸押出機の先端部に押出機2を配置
するとともに、押出機2のホッパー部分を減圧状態とす
るために金属製のフロートで結合した。図5に示すよう
に、押出機2内のスクリュー部(ゾーン9、10)が1
60℃/190℃、アダプターからダイスまでを180
℃に設定した。被覆用樹脂の融点以上の温度は押出機2
の後より50〜100%であった。2軸押出機に混合物
Aを10.35kg/hrの速度で投入し、スクリュー
を100rpmで混練した。次に、GF−Aを2軸押出
機のベント口に2kg/hrの速度で投入した。押出機
2のスクリュー回転数は12.5rpmであった。ま
た、押出機2の各ゾーンの樹脂温度は押出機各ゾーンの
設定温度と等しかった。得られた平板成形品の残存繊維
長は1.5mmであった。また、成形品の比重は、組成
から計算される理論比重と同じ値を示した。
【0067】[比較例1]押出機1のホッパーに混合物
Bを投入し、厚み3mm、幅30mmの平板を成形し
た。図3に示すように、押出機1内の固体輸送部155
℃、圧縮部160℃、計量部160℃、ブレーカープレ
ート以降のダイスまでを160℃に設定した。また、押
出機1の各ゾーンの樹脂温度は押出機各ゾーンの設定温
度と等しく、また、被覆用樹脂の融点以上の温度ゾーン
はなかった。スクリュー回転数20rpmでの吐出量は
57g/minであった。また、得られた平板成形品中
のGF繊維は未解繊のものが多数存在した。また、成形
品の比重は、組成から計算される理論比重の94%を示
した。
【0068】[比較例2]押出機1のホッパーに混合物
Bを投入し、厚み3mm、幅30mmの平板を成形し
た。図3に示すように、押出機1内の固体輸送部170
℃、圧縮部170℃、計量部170℃、ブレーカープレ
ート以降のダイスまでを180℃に設定した。押出機1
の各ゾーンの樹脂温度は押出機各ゾーンの設定温度と等
しく、押出機1の全体が被覆用樹脂の融点以上の温度で
あった。スクリュー回転数20rpmでの吐出量は66
g/minであった。また、得られた平板成形品中のG
F繊維長は0.6mmであった。また、成形品の比重
は、組成から計算される理論比重の97%を示した。
【0069】[比較例3]2軸押出機のダイス部分を取
除き、かつ、2軸押出機の先端部に押出機2を配置し、
押出機2のホッパーに2軸押出機の混練吐出物が落下す
るようにした。図4に示したように、押出機2内のスク
リュー部が160℃/160℃、アダプターからダイス
までを160℃に設定した。2軸押出機のホッパーに混
合物Aを10.35kg/hrの速度で投入し、スクリ
ューを100rpmで混練した。次に、押出機2のホッ
パーに、GF−Aを2kg/hrの速度で投入すると同
時に2軸押出機からの混合物を投入した。押出機2のス
クリュー回転数は12.5rpmであった。また、押出
機2の各ゾーンの樹脂温度は押出機各ゾーンの設定温度
と等しく、押出機2の全体が被覆用樹脂の融点以下の温
度であった。得られた平板成形品中にはの未解繊のガラ
ス繊維が多数存在した。また、成形品の比重は、組成か
ら計算される理論比重の94%を示した。
【0070】[比較例4]2軸押出機のダイス部分を取
除き、かつ、2軸押出機の先端部に押出機2を配置し、
2軸押出機の吐出物が押出機2のホッパーに落下するよ
うにした。図4示したように、押出機2内のスクリュー
部を190℃/190℃、アダプターからダイスまでを
180℃に設定した。2軸押出機のホッパーにパウダー
混合物Aを10.35kg/hrの速度で投入し、スク
リューを100rpmで混合した。次に、GF−Aを2
kg/hrの速度で押出機2のホッパーに投入した。押
出機2には同時に2軸押出機からの混合物も投入され
た。押出機2のスクリュー回転数は12.5rpmであ
った。また、各ゾーンの樹脂温度は押出機各ゾーンの設
定温度と等しく、押出機2の全体が被覆用樹脂の融点以
上の温度であった。得られた平板成形品の残存繊維長は
0.8mmであった。また、成形品の比重は、組成から
計算される理論比重の97%を示した。
【0071】[比較例5]2軸押出機のダイス部分を取
除き、かつ、2軸押出機の先端部に押出機2を配置する
とともに、押出機2のホッパー部分を減圧状態にできる
ように金属製のフロートで結合した。図5に示すよう
に、押出機2内はスクリュー部が160℃/160℃、
アダプターからダイスまでを160℃に設定した。2軸
押出機のホッパーに混合物Aを10.35kg/hrの
速度で投入し、スクリューを100rpmで混合した。
次に、GF−Aを2kg/hrの速度で2軸押出機のベ
ント口に投入した。押出機2のスクリュー回転数は1
2.5rpmであった。また、各ゾーンの樹脂温度は押
出機各ゾーンの設定温度と等しく、押出機2の全体が被
覆用樹脂の融点以下の温度であった。得られた平板成形
品中には未解繊のガラス繊維が多数存在した。また、成
形品の比重は、組成から計算される理論比重の97%を
示した。
【0072】[比較例6]2軸押出機のダイス部分を取
除き、かつ、2軸押出機の先端部に押出機2を配置する
とともに、押出機2のホッパー部分を減圧状態にできる
ように金属製のフロートで結合した。図5に示すよう
に、押出機2内のスクリュー部が190℃/190℃、
アダプターからダイスまでを180℃に設定した。2軸
押出機のホッパーにパウダー混合物Aを10.35kg
/hrの速度で投入し、スクリューを100rpmで混
合した。次に、GF−Aを2kg/hrの速度で2軸押
出機のベント口に投入した。押出機2のスクリュー回転
数は12.5rpmであった。また、各ゾーンの樹脂温
度は押出機各ゾーンの設定温度と等しく、押出機2の全
体が被覆用樹脂の融点以上の温度であった。得られた平
板成形品の残存繊維長は0.8mmであった。また、成
形品の比重は、組成から計算される理論比重と同じ値を
を示した。
【0073】[成形品の評価]得られた成形品につい
て、下記の項目の評価を行った。結果を表2、表3に示
す。 ガラス繊維分散性;目視により、3段階評価(○:ガラ
ス繊維束全くなし。×:ガラス繊維束多い。)で評価、 表面外観;目視により、3段階評価(○:表面光沢むら
なく、荒れ、ウネリなし。×:表面光沢むらあり、荒
れ、ウネリあり。)で評価、 引張強度(102kg/cm2 );JIS K7113
に準拠、 曲げ強度(102kg/cm2 );JIS K7203
に準拠、 曲げ弾性率(102kg/cm2 );JIS K720
3に準拠、 アイゾット衝撃強度(ノッチ付き)(kJ/m2 );J
IS K7110に準拠、 熱変形温度(℃);JIS K7207に準拠(荷重1
8.5kg/cm)、 耐水性(%);平板成形品を50℃の温水中に7日間浸
漬後の引張強度保持率で評価。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【発明の効果】本発明のガラス繊維含有樹脂組成物の成
形方法により、ガラス繊維を樹脂中に均一に分散させ、
かつ、ガラス繊維を長く残すことができるため、優れた
強度、耐衝撃性、弾性率、耐水性、表面外観性の成形物
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における工程(1)を実施す
るための押出機のゾーンおよび設定温度を示す概略図で
ある。
【図2】図1の押出機のゾーン、設定温度およびスクリ
ュー構成を示す概略図である。
【図3】本発明の実施例の押出機のゾーンおよび設定温
度を示す概略図である。
【図4】本発明の実施例の押出機のゾーンおよび設定温
度を示す概略図である。
【図5】本発明の実施例の押出機のゾーンおよび設定温
度を示す概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松山 祥孝 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 (72)発明者 中川 秀樹 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 Fターム(参考) 4F207 AA03 AA10 AA11 AA13 AA15 AA21E AB05 AB07 AB09 AB12 AB25 KA01 KA17 KF02 KJ08 KK13 KL43 4J002 BD041 BD061 BD081 BN031 DL006 FA046 FB106 FB136 FB146 FB266 FD016

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂で被覆されたガラス繊維を含まないマ
    トリックス樹脂組成物を溶融、混練する工程(1)、工
    程(1)で溶融、混練されたマトリックス樹脂組成物に
    樹脂で被覆されたガラス繊維を混合する工程(2)、工
    程(2)で得られた組成物を混練し、成形する工程
    (3)の順序からなり、工程(2)において樹脂で被覆
    されたガラス繊維を混合する温度がガラス繊維を被覆す
    る樹脂の溶融温度以下であり、かつ、工程(3)におい
    て混練する装置内の一部の温度がガラス繊維を被覆する
    樹脂の溶融温度以上であることを特徴とするガラス繊維
    含有樹脂組成物の押出成形方法。
  2. 【請求項2】工程(3)の装置の混練部の後よりの40
    〜90%のいずれかの点から100%までの温度がガラ
    ス繊維を被覆する樹脂の溶融温度以上である請求項1記
    載の成形方法。
  3. 【請求項3】工程(1)、工程(2)、工程(3)の順
    序で、連続して行われることを特徴とする請求項1また
    は2記載の成形方法。
  4. 【請求項4】工程(1)で溶融混練されたマトリックス
    樹脂組成物と樹脂で被覆されたガラス繊維を工程(2)
    で混合して得られた組成物を、工程(3)に供給して混
    練することを特徴とする請求項1または2記載の成形方
    法。
  5. 【請求項5】ガラス繊維含有樹脂組成物のマトリックス
    樹脂が塩化ビニル系重合体である請求項1〜4のいずれ
    か記載の成形方法。
  6. 【請求項6】ガラス繊維の被覆用樹脂が、塩化ビニル系
    重合体と混和性の重合体(a)、塩化ビニル系重合体と
    非混和性でありかつ結晶性の重合体(b)およびパーオ
    キシド(c)を含む成分を溶融して得られる樹脂である
    請求項1〜5のいずれか記載の成形方法。
  7. 【請求項7】ガラス繊維の被覆用樹脂が、重合体
    (a)、重合体(b)およびパーオキシド(c)と、さ
    らに塩化ビニル系重合体と非混和性の重合連鎖(X)お
    よび塩化ビニル系重合体と混和性の重合連鎖(Y)を同
    一分子内に有する共重合体(d)を含む成分を溶融して
    得られる樹脂である請求項1〜5のいずれか記載の成形
    方法。
  8. 【請求項8】重合体(a)が、シアン化ビニル系単量体
    と芳香族ビニル系単量体の共重合体またはメタクリル酸
    アルキルエステル系重合体である請求項6または7記載
    の成形方法。
  9. 【請求項9】重合体(b)が、オレフィン系重合体であ
    る請求項6または7記載の成形方法。
  10. 【請求項10】パーオキシド(c)が、ガラス繊維の被
    覆用樹脂を得る温度条件下に遊離ラジカルを発生しうる
    パーオキシドである請求項6〜9のいずれか記載の成形
    方法。
  11. 【請求項11】重合連鎖(X)が、オレフィン系単量体
    が重合した重合連鎖であり、重合連鎖(Y)がシアン化
    ビニル系単量体と芳香族ビニル系単量体が共重合した重
    合連鎖またはメタクリル酸アルキルエステル系単量体が
    重合した重合連鎖である請求項7〜10のいずれか記載
    の成形方法。
  12. 【請求項12】被覆用樹脂の溶融粘度が、1000ポイ
    ズ以下である請求項1〜11のいずれか記載の成形方
    法。
  13. 【請求項13】請求項1〜12のいずれか記載の成形方
    法により得られる成形物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013139264A1 (zh) * 2012-03-20 2013-09-26 深圳市科聚新材料有限公司 加工lft-pp材料的同向双螺杆挤出机
JP2014052283A (ja) * 2012-09-07 2014-03-20 Yazaki Corp フロートの製造方法
JP2019155703A (ja) * 2018-03-13 2019-09-19 サンアロマー株式会社 ポリオレフィン多層シートまたはフィルムの製造方法

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