JP2000027544A - 扉開閉動用ダンパ― - Google Patents

扉開閉動用ダンパ―

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JP2000027544A
JP2000027544A JP11172135A JP17213599A JP2000027544A JP 2000027544 A JP2000027544 A JP 2000027544A JP 11172135 A JP11172135 A JP 11172135A JP 17213599 A JP17213599 A JP 17213599A JP 2000027544 A JP2000027544 A JP 2000027544A
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arm
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closing
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JP11172135A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Hayakawa
達也 早川
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Sugatsune Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Sugatsune Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下開きドア等の扉と、扉取付体の側板内壁間
に、簡易迅速に取着可能で、閉扉の保持や開扉制動そし
て閉扉助勢機能を兼備させ安全性をも向上する。 【解決手段】 扉取付体1aの側板内壁1gに取着ケー
ス3を取着し、これにアーム軸7aで枢着の回転アーム
7に連枢アーム8を枢着し、その最先端部8aを扉1f
の座金9に枢着して使用する。閉扉時は圧縮スプリング
4により取着ケース3内のスプリング保持走行体5が上
動され、これにより軸ピン6aで枢着のリンクアーム6
を介し、連枢軸ピン6bにより回動アーム7に矢印R1
方向の回転力を付勢し連枢アーム8を介して閉扉状態を
保持する。扉1fの開扉時は圧縮スプリング4が押縮さ
れて緩徐な閉扉動が保証され、開扉完了時は回動アーム
7と連枢アーム8が直線状態に保持され、連枢軸ピン6
bが、軸心縦向線L1 上に転移して、回動アーム7に回
動力が作用しないので、扉1eは水平な開扉状態を保持
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、扉とキャビネット
等による扉取付体との間に跨設することで、当該扉の開
閉動作を円滑に行い得るようにした開閉動用ダンパーに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、扉開閉装置においては図10に示
した如く、扉aを扉取付体bの内部にあって、その天板
cの下位裏側に格納するようにしたもの(実公昭60−
18528号)などが知られている。
【0003】しかし、上述の従来例にあっては、扉aお
よび扉取付体bに対して、扉aを上下方向へ回動により
開閉するための支持杆dや短杆eを枢着したり、スプリ
ングfを張設するだけでなく、スライドレールgと戸車
hとによるスライド機構が内付けとなることから、扉a
の取付および扉取付後の扉aの位置調整操作が行ない難
かったり、また、扉aが扉取付体bの内部に格納される
ことになるため、扉取付体b内部の収納スペースが狭く
なってしまう難点もある。
【0004】さらに、扉aの開成状態では、支持杆dお
よびスプリングfが露呈するため、体裁が悪い上、開閉
操作時に、スプリングfおよび当該スプリングfと支持
杆dとの間等に誤って指先などを挟んでしまう危険性も
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如き
従来技術の有する問題点に鑑み、請求項1に係る扉開閉
動用ダンパーでは、取着ケースを扉取付体の側板内壁に
固定し、これよりアーム軸にて回動自在なるよう延出し
た回動アームの先端には、連枢アームを回動曲折自在な
るよう枢着しておき、当該連枢アームの最先端部を扉に
連枢するだけの簡易な作業により、各種のキャビネット
等につき、その扉の開閉操作を行い得るようにするの
が、第1の目的である。
【0006】さらに、上記取着ケースには、圧縮スプリ
ングにより付勢されるスプリング保持走行体と、これに
一端部が枢着されたリンクアームの他端部を、アーム軸
により回動可能な回動アームの回動基部に、連枢軸ピン
により枢着するよう構成することで、回転アームに対し
て適時、適切な回動力を付与可能として、閉扉時には前
記の連枢アームを介して、当該閉扉状態を保持し得るよ
うにしたり、開扉操作に際しては、前記の圧縮スプリン
グによる弾力を利用することで、キャビネット等の種類
に応じて、その開閉扉動を緩徐に、または小さな力で容
易に行い得るようにしたり、しかも、外部に対して圧縮
スプリング等が露呈してしまうことで、外観上の美感を
害したり、扉の開閉操作に際して、指先などを挟んでし
まうといった危険性を解消しようとするのが、第2の目
的である。
【0007】次に請求項2にあっては、請求項1の構成
に加えて、回動アームの回転に際して制動力を付与し得
るダンパー機構を付設するようにし、これにより、特に
扉の開閉成時における作動を、より緩徐にして円滑にな
し得るようにしている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため請求項1によるときは、扉取付体の側板内
壁に固定される取着ケースと、この取着ケースに摺動自
在にして圧縮スプリングにより付勢状態で収納されてい
るスプリング保持走行体と、このスプリング保持走行体
に軸ピンにより回動自在なるよう一端部が枢着されてい
るリンクアームと、前記の取着ケースにアーム軸により
回動自在であり、かつ、当該アーム軸の周辺にあって、
連枢軸ピンにより上記リンクアームの他端部が枢着され
ている回動基部および当該回動基部から延出されたアー
ム部とからなる回動アームと、上記アーム部の先端に枢
支ピンにより枢着されて、アーム部と直線状態に保持自
在であると共に、扉取付体の開口部側へ回動曲折自在で
あり、かつ最先端部が、枢着される連枢アームとを具備
し、上記連枢軸ピンによるリンクアームと回動アームの
回動基部との枢着点位置が前記軸ピンとアーム軸とを結
ぶ思案線と交差状に回動変移自在であることを特徴とす
る扉開閉動用ダンパーを提供しようとしている。
【0009】次に請求項2にあっては、上記請求項1の
構成に加えて、アーム軸が、取着ケースに設けられて、
扉の開成または開閉成各方向へ粘性流体による制動力を
もったダンパー機構の回転軸に連結されていることを、
その内容としている。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に係る扉開閉動
用ダンパーにつき、これを下開きドアに用いた場合の図
1によって以下詳記すると、下開きドアD にあって
は、扉取付体1aにあって、下板1bの開口部1c側で
ある下板開口縁1dに、ヒンジ1eを介して扉1fが蝶
着されており、従って当該扉1fは、図1(A)の如く
直立状態の閉扉状態から、図1(B)に示す通り、扉1
fが下板1bと略直線状態にて横向列装される開扉位置
まで、開閉自在なるよう構成されている。
【0011】本発明は、上記の如き下開きドアD
対して、扉1fの開閉動を円滑に行い得るようにした支
持体としてのダンパーに係るもので、図1と図2とによ
って理解される通り上記の扉取付体1aにあって、その
側板内壁1gにおける開口部1cの下部側に、ビス2な
どを用いて固定される取着ケース3と、この取着ケース
3に図示例では昇降自在に摺動し、かつ、所要本数の圧
縮スプリング4により図示例では上方へ付勢された状態
にて収納されているスプリング保持走行体5とを備えて
いる。
【0012】ここで、上記の取着ケース3として例示の
ものは、図2に明示の通り前説の側板内壁1gに取着さ
れる補強カバープレート3aと、これに内嵌される取着
ケース本体3bとにより構成されており、同上図にあっ
て3cは、前記ビス2のため補強カバープレート3aに
穿設の取着孔、3dは、補強カバープレート3aの端板
部3eに穿設の通孔で、3fは取着ケース本体3bの端
末板部3gに刻設した取着螺孔を示し、補強カバープレ
ート3aに取着ケース本体3bを内嵌した状態で、図示
しないビスを通孔3dから取着螺孔3fに螺合締着する
ことで、取着ケース3が一体に構成されることになる。
【0013】さらに、図2にあって3hは、補強カバー
プレート3aにおける上記した端板部3eの両側端か
ら、取着背板3iに沿って立設された側板部、3jは取
着ケース本体3bの上記した端末板部3gの両側端から
ケース表板3kに沿って立設された内側板部を示し、か
くて取着ケース本体3bには、前記のスプリング保持走
行体5が昇降動自在なるよう内嵌される収納空所3mが
画成されている。
【0014】また、上記の側板部3hに設けた一対の貫
通孔3nと、内側板部3jに穿設した内側貫通孔3pに
は、一本のスプリング押止杆3qが貫通固定され、これ
に後述する圧縮スプリング4の上端が押当するようにな
っている。
【0015】次に、前掲スプリング保持走行体5につき
説示すると、図2の実施例では、前壁5a、背壁5b、
そして左右の側壁5cとにより下端開口の箱状に形成さ
れ、一対の上記側壁5cと、これに併設された区画壁5
dによって、スプリング挿通空所5eが図2では3箇形
成され、これに収納された3本の圧縮スプリング4は、
前記の如くその下部がスプリング押止杆3qに当接され
ると共に、その上部はスプリング保持走行体5の側壁5
cに横向固設した受圧杆5fを押圧する。従って、この
スプリング保持走行体5は、収納空所3m内にあって、
その側壁5cが、取着ケース3の内側板部3jにおける
内壁面に対し摺動することにより、圧縮スプリング4を
圧縮することになる下方と、当該圧縮スプリング4が増
長状態となる上方へ昇降動自在となっている。
【0016】本発明では、さらに上記スプリング保持走
行体5に、軸ピン6aによって回動自在なるようリンク
アーム6の図示例では下端部が枢着されており、そし
て、取着ケース3の上部にはアーム軸7aにより回動自
在であり、かつ当該アーム軸7aの周辺にあって、連枢
軸ピン6bにより、上記リンクアーム6の上端部が回動
アーム7における回動基部7bに連枢されている。そし
て、この回動基部7bから延出された回動アーム7のア
ーム部7cには、その先端部に枢支ピン7dにより連枢
アーム8の基端部が枢着されている。
【0017】上記連枢アーム8は、回動アーム7のアー
ム部7cと直線状態にて保持されるようにようになって
おり、このため連枢アーム8の基端部がアーム部7cに
形成された間隙7eに挿入され、連枢アーム8がアーム
部7cの折返し縁部7e′に衝当することで、上記の直
線状態が保持され、それ以上の回動は阻止されるが、そ
の反対方向である図2にあって矢印R方向への回動によ
り、連枢アーム8が、間隙7e側へ向け折り畳まれるよ
う構成されている。そして、この連枢端部8の最先端部
8aが、下開きドアD における扉1fの裏面側にビ
スなどにより取着された座金9と、扉開閉用ピン9aに
より枢着されることになる。
【0018】ここで、上記リンクアーム6を軸ピン6a
によりスプリング保持走行体5に対し枢着するため、図
2の実施例では当該スプリング保持走行体5の上端中央
部にあって、単なる通孔を穿設するのでなく、溝5g
が、前壁5aと後壁5bとにあって、上端開口の状態で
穿設されており、この溝5gに軸ピン6aが昇降動自在
となるよう係嵌されている。また、回動アーム7の前記
間隙7eに、リンクアーム6の上端部が挿入された状態
にて、連枢軸ピン6bにより回動基部7bに枢着されて
いる。
【0019】さらに、前記した回動アーム7とアーム軸
7aとの関係は、回動アーム7の回動がアーム軸7aに
伝達されるように、図示例では、アーム軸7aに形成の
係止突部7fが、回動基部7bにあって穿設した軸孔7
gの係止凹部7hに係嵌するよう構成されており、請求
項2との関係において、上記のアーム軸7aは、取着ケ
ース3の上部に設けられているダンパー機構10の回動
軸10aと同軸に連結されている。従って、図示例にあ
っては後に詳記する通り回動アーム7が回動することに
より、ダンパー機構10内の図示されていない粘性流体
に基づく制動力により、扉1fの閉成方向または開成方
向あるいは開閉成各方向に対する緩衝作用を発揮し得る
ことになる。
【0020】図2に示されたダンパー機構9自体は、従
来のものと同じであり、同図にあって10bは取着ケー
ス本体3bの下部に設けられたダンパー軸承部、10c
は回動軸10aに係嵌されて回動自在な可動ディスク、
10dは可動ディスク10cに隣接されて、回動が阻止
されている固定ディスク、10e、10fはOリング、
10gはダンパー機構10の蓋体であって、図示されて
いない止螺子により、補強カバープレート3aの止孔3
rを介して固定される。
【0021】そこで、上記のように構成されたものにつ
き、図1によりこれを、さらに詳記すると、図1(A)
の如き閉扉状態にあっては、連枢軸ピン6bによるリン
クアーム6と回動アーム7の回動基部7bとの枢着点P
位置が、アーム部7cと連枢アーム8とが曲折状態で、
しかも圧縮スプリング4が増長状態であることを前提と
して、軸ピン6aとアーム軸7aとを結ぶ思案線L
よりも、扉側寄りに存するよう選定されている。すなわ
ち、圧縮スプリング4がスプリング保持走行体5を、取
着ケース3内において押し上げて行き、連枢アーム8が
枢支ピン7dを中心にしてアーム部7cの扉1fの側へ
回動曲折の状態となっており、かつ連枢軸ピン6bは、
この際、軸心縦向線L の扉側に位置していることか
ら、回転基部7bに対して圧縮スプリング4に基づく復
元力により、矢印R 方向への回動力が伝達され、こ
の結果連枢アーム8を介して扉1fが開口部1c側へ引
き付けられることになり、扉1扉状態を確保される。
【0022】次に、閉扉状態の扉1fにつき、その上部
を手前側へ引き下し、ヒンジ1eを回動中心として閉扉
動させれば、座金8を介して連枢アーム8が牽引される
ことで、アーム部7cと連枢アーム8とのなす曲折角θ
が次第に大となり、リンクアーム6がスプリング保
持走行体5を下動させることで、圧縮スプリング4が押
縮されて行くから、扉1fが開動するにつれて圧縮スプ
リングの復元力が増大し、これにより扉1fは、制動力
を受ながら図1(B)の開扉完了状態に向かって回動降
下して行くことになる。
【0023】そして、開扉完了状態となったときには、
前記の曲折角θ が180°となったところで、連枢
アーム8がアーム部7cの折り返し縁部7e′に衝当
し、これによりアーム部7cと連枢アーム8とが直線状
態に保持されて、扉取付体1aの下板1bと扉1fとが
直線状態となるに至る。この際、本発明では前記の枢着
点Pが、回動降下して、略前記思案線L 上まで転移
するように、その位置が選定されている。従って、当該
開扉完了状態にあっては、圧縮スプリング4が充分に押
縮されることになり、しかも連枢軸ピン6bを介して回
動基部7bに対し、圧縮スプリング4の復元力による回
動力が、実質的に伝達されないことから、扉1fは無理
な力を受けることなしに、略水平な当該開扉状態を保持
することができる。
【0024】次に、請求項2に係る下開きドア用のダン
パーにつき説示すると、この場合は、上記請求項1の構
成に、図2により前記の如くアーム軸7aが取着ケース
3に設けられて、扉1fの開成または開閉成各方向へ粘
性流体による制動力をもったダンパー機構10の回転軸
10aを、上記のアーム軸7aに連結する構成を付加し
たものである。この際、図示しないワンウエイクラッチ
などにより、開扉動に際してだけ、ダンパー機構10が
制動力を発揮するようにすれば、開扉状態にあって作用
する当該制動力により、請求項1の場合よりも、さらに
緩徐かつ円滑な開扉を行うことができる。もちろん、ダ
ンパー機構10の制動力が閉扉時にも、また開扉時にも
発揮されるようにしてもよく、このようにすれば閉扉時
に、これを助勢する圧縮スプリング4の復元力が、上記
の制動力により抑制されることになるが、全体として開
扉の助勢力が大となるように調整しておけばよく、もち
ろん、この場合には、前記の如きワンウエイクラッチは
不要となる。
【0025】次に同上扉開閉動用ダンパーを、上蓋開き
ドアに採択した場合につき以下詳記すると、既知の如く
上蓋開きドアD は、図3に開示の如く、扉取付体1
aの開口部1cが上向きに開口され、一側板1hと、こ
れに対向する他側板1iと、他の一対である側板とによ
り扉取付体1aが構成され、他側板1iにおける開口縁
1jに、ヒンジ1eにより扉1fが開閉動自在に螺着さ
れている。そして、図1の場合と違って、前記一対の側
板における側板内壁1gにあって、その開口部1cと他
側板1iとにより形成されたコーナ部寄りに、取着ケー
ス3を横向きにして、ビス2等により取り付け、もちろ
ん連枢アーム8の最先端部8aを扉開閉用ピン9aによ
り、扉1fの下面に取着した座金9に枢着して使用す
る。
【0026】従って、スプリング保持走行体5が圧縮ス
プリング4によって、一側板1h方向への付勢状態にて
横向動自在となっており、軸ピン6aは、他側板1i寄
りでスプリング保持走行体5にリンクアーム6を枢着
し、回動アーム7の回動基部7bに、リンクアーム6を
枢着の連枢軸ピン6bや、回動アーム7のアーム軸7a
は、一側板1h寄りに配設されていることになる。そし
て、ここではリンクアーム6と回動アーム7の回動基部
7bとの枢着点Pの位置が、先ず図3(A)の如くアー
ム部7cと連枢アーム8とが曲折状態で、かつ前記の圧
縮スプリング4が押縮状態にある上蓋開きドアD
閉扉状態にあっては、前記軸ピン6aとアーム軸7aと
を結ぶ、この場合は横向きである思案線Lよりも、
当該枢着点Pが、軸ピン6aとアーム軸7aとの間に合
って、少しだけ扉1fの反対側、すなわち反扉側寄りに
選定されていることである。
【0027】従って、上記の如き閉扉状態にあっては、
押縮された圧縮スプリング4の強い復元力によって、リ
ンクアーム6が一側板1h方向へ押動され、これにより
回動基部7bに対し矢印R方向の比較的小さな回動
力が印加され、このことにより、扉1fの全荷重が開口
部1cに対して全部かかることなく、これより前記の小
さな回動力を差し引いた軽荷重が、開口部1cに加えら
れた状態で閉扉が保持されることになる。
【0028】次に、上記の扉1fを開扉動すべく、扉1
fの右端部を上向きに回動操作すれば、アーム部7cと
連枢アーム8とのなす曲折角θが次第に大となり、
リンクアーム6がスプリング保持走行体5を一側板1h
方向へ押動させることで、圧縮スプリング4が増長状態
となって行くが、この復元力によって扉1fを比較的小
さな力で開動させることができる。そして、図3(B)
の如き開扉完了状態となったときには、前記の曲折角θ
が180°となったところで、前記の通りアーム部
7cと連枢アーム8とが直線状態に保持されて、所定の
起立状態が確保されるに至る。
【0029】この際、本発明では前記スプリング保持走
行体5が、一側板1hへ向けて横動することにより、圧
縮スプリング4が上記の如く増長し、前同枢着点Pの位
置が、アーム軸7aの一側板1h寄りにあって、前記横
向きの思案線Lよりも、反扉側寄りまで転移するよ
うに、連枢軸ピン6bの回動基部7bに対する位置が選
定されている。従って、回動アーム7に対して圧縮スプ
リング4による復元力は、この場合にも矢印R方向
へ作用し、この結果当該開扉状態を確実に保持すること
ができることになる。
【0030】さらに、この開扉状態から、アーム部7c
と連枢アーム8とを直線状態より解くように曲折して扉
1fを閉動させれば、扉1fによる荷重が閉動と共に増
大することで、当該荷重により回動アーム7が前記の矢
印Rとは反対方向に回動されて行き、この際圧縮ス
プリング4は、スプリング保持走行体5の他側板1i方
向への横動により押縮され、扉1fが圧縮スプリング4
により制動力を受け緩徐に、前記の閉扉完了状態まで回
動降下して行く。
【0031】次に上開きドア用に供された場合について
説示すると、図4ないし図6に示す既知の上開きドアD
3 は、扉取付体1aの天板1kにおける開口縁1mにあ
って、ヒンジ1eにより扉1fが上下方向へ開閉自在な
るよう螺着されている。そして、上述の扉開閉動用ダン
パーは、図1の場合に比しその取着ケース3が転倒状態
にて、側板内壁1gの開口部1c側における上部に固定
され、従って、スプリング保持走行体5は圧縮スプリン
グ4に付勢されて昇降動自在であり、リンクアーム6の
上端部が軸ピン6aによりスプリング保持走行体5に、
上記リンクアーム6の下端部が、アーム軸7aにより回
動自在な回転アーム7の回動基部7bに連枢軸ピン6b
により枢着されている。
【0032】そして、回動アーム7のアーム部7cに
は、枢支ピン7dにより連枢アーム8が枢着され、その
最先端部8aを扉1fに設けた座金9に扉開閉用ピン9
aにより枢着されている構成等については、前記のもの
と全く同じである。ここでは図4の閉扉状態にあって、
アーム部7cと連枢アーム8とが曲折状態であり、か
つ、圧縮スプリング4が押縮状態となっており、さらに
連枢軸ピン6bと回動アーム7の回動基部7bとの枢着
点P位置が、前記の縦向きである思案線L よりも扉
側寄りに配装させている。
【0033】従って、上記の如き閉扉状態にあっては圧
縮スプリング4の復元力によって、回動基部7bがリン
クアーム6により矢印R方向の回動力を受け、この
ことによりアーム部7cが矢印R方向へ回動力を受
けるため、当該扉1fの閉扉状態を確保することができ
る。
【0034】ここで、上記の扉1fを、その下部の引き
上げ回動操作により開動させるようにすれば、図5に開
示の如く開扉初期状態である開扉時にあって、上記した
枢着点Pが縦向きの思案線L 上に転移することにな
る。従って、ここが思案点の状態となり、扉1fには閉
扉開扉、何れの回動力も作用せず、次いで、この思案点
を過ぎ後続開扉状態から、図6に開示した如く、アーム
部7cと連枢アーム8とが、前説のように直線状態に保
持されて開扉完了状態となるまでは、圧縮スプリング4
は増長して行き、前同枢着点Pの位置が、これまた前記
の縦向きの思案線L よりも、反扉側寄りに転移して
行くから、回動アーム7には開扉方向への回転力が伝達
されることとなり、当該開扉完了状態が保持される。
【0035】そして、上記の如き開扉完了状態から閉扉
しようとするときは、アーム部7cと連枢アーム8との
直線保持状態を解けばよく、これにより扉1fは、その
自重により閉動するが、この際、回動アーム7の逆回転
によって、リンクアーム6を介してスプリング保持走行
体5が上動し、圧縮スプリング4が押縮されることとな
り、この結果、緩徐に扉1fが閉動し、当該閉扉状態は
前説の通り保持されることになる。
【0036】次に横開きドア用として本願の扉開閉動用
ダンパーを採択した場合について以下詳記すると、既知
の通り横開きドアD は、図7ないし図9によって開
示されている横断平面図のように、扉取付体1aにおけ
る立装状態である一側板1hと他側板1iと、図示され
ていない天板および下板1bとにより開口部1cが形成
され、上記他側板1iの開口縁1nにあって、ヒンジ1
eにより扉1fが左右の横方向へ開閉動自在なるよう螺
着されている。
【0037】そして、これについても上記した扉開閉動
用ダンパーと、その基本構成は略同様であり、前記の図
4と近似しているが、図7のように取着ケースは天板、
下板1bの一方または双方の内壁に固定し、圧縮スプリ
ング4により押圧されるスプリング保持走行体5は、一
側板1h方向へ付勢され、もちろん、連枢アーム8は扉
1fの座金9に枢着することになる。図7のような閉扉
状態にあっては、アーム部7cと連枢アーム8とが曲折
状態であるものの、圧縮スプリング4が増長状態で、ス
プリング保持走行体5は一側板1h寄りに移行してお
り、この際連枢軸ピン6bによるリンクアーム6と回動
アーム7の回動基部7bとの枢着点Pの位置が、前説の
縦向きである思案線Lよりも扉側寄りに存してい
る。
【0038】従って、上記のような閉扉状態にあって
は、圧縮スプリング4の比較的小さな復元力によって、
回動基部7bがリンクアーム6により、矢印R 方向
の回動力を受け、これによりアーム部が矢印R 方向
へ回動力を受けることとなり、当該扉1fは閉扉状態に
保持される。
【0039】ここで、上記の扉1fを、その一側の引き
回し操作により開動させれば、図8の如き開扉初期状態
である開扉時にあって、上記した枢着点Pが、同上思案
線L 上まで転移することになる。このためここが思
案点の状態となり、これを過ぎるまで開扉させれば後続
開扉状態から、図9に開示の如く、アーム部7cと連枢
アーム8とが、前説のように直線保持の状態となって開
扉完了状態に達するまでは、圧縮スプリング4が次第に
増長して、枢着点Pの位置が、これまた前記の軸心縦向
線L よりも、反扉側寄りに転移して行く。この結果
回動アーム7には開扉方向への回動力が伝達され、開扉
状態が保持されるが、この場合、横開きドアとしては、
図9のように扉1fが閉扉状態から90°以上の広角に
開扉されるようにするのがよい。
【0040】そして、上記の如き開扉状態から閉扉させ
ようとするときは、アーム部7cと連枢アーム8との直
線保持状態を解き、扉1fを閉動させて図9から図8の
状態としてやれば、その後は圧縮スプリング4により閉
扉力が作用し、自動的に閉扉され、当該閉扉状態が前説
の如く保持されることになる。
【0041】
【発明の効果】本発明は以上のようにして構成されるも
のであるから、請求項1によるときは、取着ケースの側
板内壁への取着と、連枢アームの扉への枢着だけの簡
易、迅速な作業で使用でき、圧縮スプリングなども露呈
しないので外観がよく、また指先を挟むといった危険性
もなく、各種扉の開閉を、適切な制動力の利用により使
い勝手よく、円滑に行うことができる。また、請求項2
では、請求項1にダンパー機構を適切に組み込んだの
で、扉の開閉動をより円滑なものとすることができる。
【0042】また圧縮スプリングを閉扉状態で押縮さ
せ、開扉状態で増長させるようにしたり、連枢軸ピンに
おける枢着点の位置を、横向きの思案線との関係で、閉
扉時と開扉時にあって適切に転移させるようにすること
で、上蓋開きドアにおける閉扉保持機能や開扉保持機
能、そして緩徐な閉扉動を、請求項1の場合と同様に保
証することができる。
【0043】これまた枢着点と縦向きの思案線との関係
位置を開扉時と閉扉時とで、適切に転移するようにし、
かつ、開扉時と閉扉時にあって、夫々圧縮スプリングを
増長、押縮の状態となるようにすることで、上開きドア
の場合には閉扉保持機能と、開扉初期状態における思案
点の設定ができ、後続開扉状態から開扉完了状態まで圧
縮スプリングによる自動開扉と、当該開扉の保持をも可
能とし、さらに、閉扉動も緩徐に回動降下させることも
できる。
【0044】また圧縮スプリングを閉扉時に増長、開扉
が進行するに従って押縮状態とし、取着ケースを扉取付
体の天板とか下板に固設するようにし、かつ枢着点と横
向き思案線との関係位置も適切に選定すれば、横開きド
アの場合にあって、実質的に前記の上開きドアの場合と
同様の効果を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1と請求項2に係る扉開閉動用
ダンパーを下開きドアに使用した状態を示し、(A)は
その閉扉時、(B)は開扉時の一部を除去して示した夫
々の縦断正面略示図である。
【図2】本発明に係る扉開閉動用ダンパーの一実施例を
示した分解斜視図である。
【図3】本発明の扉開閉動用ダンパーを上蓋開きドアに
使用した状態を示し、(A)はその閉扉時、(B)は開
扉時の一部を除去して示した夫々の縦断正面略示図であ
る。
【図4】本発明の扉開閉動用ダンパーの上開きドアに使
用した状態における閉扉時の一部を除去して示した正面
縦断略示図である。
【図5】第4図に係る扉開閉動用ダンパーの上開きドア
に使用した状態における開扉初期状態の一部を除去して
示した正面縦断略示図である。
【図6】第4図に係る扉開閉動用ダンパーの上開きドア
に使用した状態における開扉完成初期状態の一部を除去
して示した正面縦断略示図である。
【図7】本発明に係る扉開閉動用ダンパーの横開きドア
に使用した状態における閉扉時の一部を除去して示した
正面縦断略示図である。
【図8】第7図に係る扉開閉動用ダンパーの横開きドア
に使用した状態における開扉途上の一部を除去して示し
た正面縦断略示図である。
【図9】第7図に係る扉開閉動用ダンパーの横開きドア
に使用した状態における開扉完了状態の一部を除去して
示した正面縦断略示図である。
【図10】従来におけるオーバーヘッドドアの一例を示
した正面縦断略示図図である。
【符号の説明】
1a 扉取付体 1c 開口部 1f 扉 1g 側板内壁 3 取着ケース 4 圧縮スプリング 5 スプリング保持走行体 6 リンクアーム 6a 軸ピン 6b 連枢軸ピン 7 回動アーム 7a アーム軸 7b 回動基部 7c アーム部 7d 枢支ピン 8 連枢アーム 8a 最先端部 10 ダンパー機構 L 思案線 L 思案線 P 枢着点

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扉取付体の側板内壁に固定される取着ケ
    ースと、この取着ケースに摺動自在にして圧縮スプリン
    グにより付勢状態で収納されているスプリング保持走行
    体と、このスプリング保持走行体に軸ピンにより回動自
    在なるよう一端部が枢着されているリンクアームと、前
    記の取着ケースにアーム軸により回動自在であり、か
    つ、当該アーム軸の周辺にあって、連枢軸ピンにより上
    記リンクアームの他端部が枢着されている回動基部およ
    び当該回動基部から延出されたアーム部とからなる回動
    アームと、上記アーム部の先端に枢支ピンにより枢着さ
    れて、アーム部と直線状態に保持自在であると共に、扉
    取付体の開口部側へ回動曲折自在であり、かつ最先端部
    が扉に枢着される連枢アームとを具備し、上記連枢軸ピ
    ンによるリンクアームと回動アームの回動基部との枢着
    点位置が、前記軸ピンとアーム軸とを結ぶ思案線と交差
    状に回動変移自在であることを特徴とする扉開閉動用ダ
    ンパー。
  2. 【請求項2】 扉取付体の側板内壁に固定される取着ケ
    ースと、この取着ケースに摺動自在にして圧縮スプリン
    グにより付勢状態で収納されているスプリング保持走行
    体と、このスプリング保持走行体に軸ピンにより回動自
    在なるよう一端部が枢着されているリンクアームと、前
    記の取着ケースにアーム軸により回動自在であり、か
    つ、当該アーム軸の周辺にあって、連枢軸ピンにより上
    記リンクアームの他端部が枢着されている回動基部およ
    び当該回動基部から延出されたアーム部とからなる回動
    アームと、上記アーム部の先端に枢支ピンにより枢着さ
    れて、アーム部と直線状態に保持自在であると共に、扉
    取付体の開口部側へ回動曲折自在であり、かつ最先端部
    が扉に枢着される連枢アームとを具備し、上記連枢軸ピ
    ンによるリンクアームと回動アームの回動基部との枢着
    点位置が、前記軸ピンとアーム軸とを結ぶ思案線と交差
    状に回動変移自在であると共に、前記アーム軸は、取着
    ケースに設けられて、扉の開成または開閉成各方向へ粘
    性流体による制動力をもったダンパー機構の回転軸に連
    結されていることを特徴とする扉開閉動用ダンパー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006085461A1 (ja) * 2005-02-09 2006-08-17 Sugatsune Kogyo Co., Ltd. 扉開閉装置
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WO2009133022A1 (en) 2008-05-02 2009-11-05 Arcelik Anonim Sirketi A door opening/closing mechanism suitable for use in cooling devices

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