JP2000025145A - バリア―性積層体およびこれを用いた包装材料およびこれを用いた包装体 - Google Patents

バリア―性積層体およびこれを用いた包装材料およびこれを用いた包装体

Info

Publication number
JP2000025145A
JP2000025145A JP11418999A JP11418999A JP2000025145A JP 2000025145 A JP2000025145 A JP 2000025145A JP 11418999 A JP11418999 A JP 11418999A JP 11418999 A JP11418999 A JP 11418999A JP 2000025145 A JP2000025145 A JP 2000025145A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
thin film
barrier
metal
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11418999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3721846B2 (ja
Inventor
Mamoru Sekiguchi
守 関口
Noboru Sasaki
昇 佐々木
Tsunenori Komori
常範 小森
Takeshi Shimatani
健 島谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP11418999A priority Critical patent/JP3721846B2/ja
Publication of JP2000025145A publication Critical patent/JP2000025145A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3721846B2 publication Critical patent/JP3721846B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02W90/10Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Wrappers (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】薄膜材料と接着力が強固で、かつ、薄膜材料が
有するガスバリア性を高度に維持した被覆フィルムに印
刷、ラミネート、成形といった加工を行った際にバリア
性の劣化がなく、被覆フィルムより優れたバリア性を有
するバリアー性積層体を提供すること。 【解決手段】高分子フィルム基材2の少なくとも片面に
必要に応じてアンカーコート層4を設けて金属または金
属化合物薄膜層3、必要に応じて保護層5を順次形成し
た透明性を有する被覆フィルム1とヒートシール性樹脂
7を無機のバリアー性接着剤6を介して接着させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子フィルム基
材と、この基材の少なくとも片面に蒸着、スパッタリン
グ等のドライプロセス法により成膜された金属や金属化
合物からなる被覆層とで構成され、産業資材をはじめ医
薬品、食品分野等の包装材料等に広く利用できる被覆フ
ィルムの積層体に関し、特に、印刷、ラミネーション、
製袋といった二次加工後にガスバリアー性の大幅な低下
が発生しないように改良したバリアー性積層体およびこ
れを用いた包装材料およびこれを用いた包装体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】高分子フィルム基材に金属、金属化合物
を真空蒸着法等のドライプロセス法により薄膜形成し
て、医療医薬品や食品及び産業資材分野の材料に利用さ
れている。また、アルミニウム等の金属に比べ可視波長
領域で透明性を有する金属酸化物を蒸着材料に用いた蒸
着フィルムについては、易焼却性の点で優れており最近
の地球的規模の環境問題から重要視されている。
【0003】なかでも、酸化珪素や酸化アルミニウムで
代表されるものが一部実用化されているが、印刷、ラミ
ネート加工、さらには製袋加工といった様々な二次加工
を通じて包装材料に仕上げる上で本来被覆フィルムのも
つガスバリアー性や接着性が劣化するなど問題を残して
いた。
【0004】このように酸化物蒸着フィルムを用いた包
装材料は、コンバーティングのノウハウ性が最終製品の
性能に大きく影響を与え、汎用フィルムと同じように扱
うことが困難で利用範囲に制約を受けていた。
【0005】このような問題を解決するために、以下に
示すような改良が鋭意検討されている。
【0006】ヒートシール性樹脂のフィルムをラミネー
ション加工する際にバリアー性劣化を低減するために蒸
着フィルム基材の張力をなるべく低くしたり、また、オ
レフィンを熱溶融して押し出しラミネーションする際に
なるべく押し出し温度を低くして押し出しラミネーショ
ンしたり、低温でも接着性を有する特殊の接着性樹脂を
改良する等様々なプロセス上の工夫や薄膜材料を二種以
上の酸化物を混合、多層構造にして加工時のクラック発
生を低減するなど薄膜材料自体の改良が行われているが
いずれも実用上問題が残されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点を解決し、薄膜材料と接着力が強固で、かつ、
薄膜材料が有するガスバリアー性を高度に維持した被覆
フィルムに印刷、ラミネート、成形といった加工をおこ
なって際にバリアー性の劣化がなく、被覆フィルムより
優れたバリアー性を有するバリアー性積層体を提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1、2の発明は、
高分子フィルム等の基材の少なくとも片面に必要に応じ
てアンカーコート層を設けて金属または金属化合物の薄
膜層を形成した透明性を有する被覆フィルムの薄膜層面
とヒートシール性樹脂とをバリアー性接着剤を介して接
着させてなるバリアー性積層体である。
【0009】金属または金属酸化物薄膜を形成した被覆
フィルムとヒートシール性樹脂を特定のバリアー性接着
剤を介して積層しているので、被覆層のクラックやピン
ホールを通過する酸素、窒素等のガスや水蒸気等が接着
剤層で吸収、遮断されるので従来のバリアー性のない接
着剤で積層したもの以上に高度なバリアー性が達成でき
る。
【0010】請求項3、4の発明は、高分子フィルム等
の基材の少なくとも片面に必要に応じてアンカーコート
層を設けて金属または金属化合物の薄膜、保護コート層
を順次形成した透明性を有する被覆フィルムとヒートシ
ール性樹脂をバリアー性接着剤を介して接着させてなる
バリアー性積層体である。
【0011】請求項1、2の発明と同様に、被覆薄膜層
と保護層を通してのクラックやピンホールを通過するガ
ス、水蒸気等が接着剤層で吸収、遮断されるのでより高
度なバリアー性が達成できる。
【0012】請求項2、4の発明は、密着力が問題とな
る場合のアンカーコート層を必要とする場合の構造であ
り、密着力が問題とならない場合は、工程が少なく安価
な請求項1、3の発明の構成が好ましい。
【0013】請求項5の発明はバリアー性接着剤が不飽
和酸とポリアミン誘導体の硬化膜であるバリアー性積層
体である。
【0014】少なくとも不飽和酸のカルボン酸とポリア
ミン誘導体から得られる組成物がアミド結合を形成しガ
スバリアー性を発現するので、該被覆フィルムを通して
透過してくるガス成分を吸着、遮断できるので非常に高
度なバリアー性積層体になりうる。
【0015】請求項6の発明は、請求項1、2、3、4
の発明を前提にして、薄膜層が酸化珪素、酸化アルミニ
ウム、酸化マグネシウムのいずれか、または二種以上か
らなる混合物または多層構造の被覆フィルムをバリアー
性接着剤で介してヒートシール樹脂と積層したものであ
る。
【0016】請求項7の発明は、保護層が、少なくとも
金属アルコキシドの加水分解物と水溶性バインダーから
なる塗膜層である請求項1乃至6のいずれかに記載のバ
リアー性積層体である。
【0017】請求項8の発明は、保護層が、少なくとも
金属アルコキシドの加水分解物と非水溶性バインダーか
らなる塗膜層である請求項1乃至6のいずれかに記載の
バリアー性積層体である。
【0018】請求項9の発明は、請求項1乃至8の何れ
かに記載のバリアー性積層体の高分子フィルム基材の金
属あるいは金属化合物薄膜層形成面の反対面に、包装材
用ベースを積層したことを特徴とする包装材料である。
【0019】請求項10の発明は、請求項9の包装材料
のヒートシール性樹脂をヒートシールし製袋することに
より得られる包装体である。
【0020】本発明は、金属あるいは金属酸化物の薄膜
層を形成した被覆フィルムとヒートシール性樹脂をガス
バリアー性を有する2液硬化型接着剤で積層しているの
で、被覆フィルムから数cm3 /m2 /day/at
m、数g/m2 /dayといった極めて少量漏れてくる
酸素や水蒸気等の低分子を接着剤層の遮蔽効果により更
に遮断できるので従来のノンバリアー性接着剤で積層し
たものより非常に優れたバリアー性が達成でる。
【0021】請求項3、4の発明については、請求項
1、2の発明と同様に、被覆層、保護層を通過して漏れ
てくる極めて少量のガス透過分を接着剤層で遮断でき、
さらには二次加工時に被覆フィルムが伸縮により発生し
た薄膜層のクラック部から透過してくるガス量を接着剤
層で低減できる。
【0022】 請求項5の発明はについては、少なくと
も不飽和酸とポリアミン誘導体の硬化組成物からなるバ
リアー性接着剤であるので、硬化組成物のポリアミド結
合が接着剤の分子運動を拘束するため接着剤層を低分子
が拡散するのを抑制する働きがあるので、上記薄膜層も
しくは薄膜層上に形成された保護層を介して透過してき
た極微量酸素や水蒸気分子等のガスが接着剤間を拡散し
ていくのを遮断でき、結果としてヒートシール性樹脂層
に溶解拡散するガス透過量を減らすことができる。
【0023】更に請求項6の発明については、薄膜層が
酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムのいず
れか、または二種以上からなる混合または多層構造にし
ているので、二次加工時に薄膜層に発生するマイクロク
ラックが薄膜内部へ伝搬するのを低減でき、酸素や窒素
等の無機ガスや水蒸気や有機蒸気等のバリアー性が極め
て高いバリアー性積相体となり得る。
【0024】更に、請求項7乃至8の発明については、
特定の保護層を薄膜層上に直接積層形成しているので、
保護層塗膜中に含有する微小の無機質粒子の一部が下地
の薄膜層とのマイクロクラックやピンホール部に侵入し
薄膜構造をより緻密化させるともに保護層と薄膜層は独
立した界面を形成しないハイブリッド構造を形成するこ
とでガス透過を低く押さえることができるのでより一層
高度なバリアー性積層体が得られる。
【0025】そして、請求項9乃至10の発明について
は、二次加工後にも以上の効果を発揮する包装材料もし
くは包装体が得られる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明のバリアー性積層体は、例
えば図1に示すような、高分子フィルム基材2の片面
に、金属または金属化合物からなる薄膜層3を形成させ
た透明性を有する被覆フィルム1の薄膜層面と、ヒート
シール性樹脂7とを、バリアー性接着剤6を介して接着
させた積層体を基本構成としている。
【0027】また別の層構成として、例えば図2に示す
ような、高分子フィルム基材2の片面に、アンカーコー
ト層4、金属または金属化合物からなる薄膜層3、保護
層5を順次形成させた透明性を有する被覆フィルム1の
保護層面と、ヒートシール性樹脂7とを、バリアー性接
着剤6を介して接着させた積層体も考えられる。
【0028】本発明に用いる高分子フィルム基材1と
は、寸法安定性、耐熱性、機械的強度に優れた材料が好
ましく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
テン等のポリオレフィン,エチレンー ビニルアルコール
共重合体,ポリビニルアルコール,ポリビニルアルコー
ルのホルマル処理したもの( ビニロン) ,ポリメチルア
クリレート,ポリスチレン,ポリエチレンテレフタレー
ト,ポリエチレン2,6ナフタレート、ポリエチレンブ
チレート等のポリエステル,ナイロン6、ナイロン6−
6,ナイロン6−10,ナイロン6−12,ナイロン1
1、ナイロン12、等のポリミド,ポリメチルペンテ
ン,ポリフェニレンスルフィド,ポリエーテルケトン,
ポリエーテルエーテルケトン,ポリエーテルイミド,ポ
リイミド,ポリカーボネート,ポリケトン,ポリアクリ
ロニトリル,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポ
リフッカビニル,ポリフッカビニリデン,ポリ三フッカ
塩化エチレン,ポリ四フッカエチレン,セルロース,メ
チルセルロース,カルボキシメチルセルロース等のフィ
ルムが例示できる。当然のことながらこれらのフィルム
に限定するものではなく、必要に応じて上記のフイルム
を二種以上公知の方法で貼り合わせたものをフィルムと
して用いてもいっこうに構わない。
【0029】また、これらのフィルムは、強度、寸法安
定性、耐熱性の点からフィルム製膜時に縦及び横方向の
少なくとも一方向に任意の倍率で延伸したいわゆる延伸
フィルムとして用いることもできる。当然延伸をしない
未延伸フィルムとして用いても良い。
【0030】上記フィルムには、酸化防止剤、熱安定
剤、紫外線吸収剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、顔料、
染料、防曇剤等の公知の添加剤を必要に応じて配合して
用いることができる。
【0031】酸化防止剤としては、2,6−ジ−ter
t−ブチル−4−メチルフェノール,2,2’−メチレ
ンビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノー
ル),ジラウリルチオジプロピオネート等が例示でき
る。
【0032】滑剤、熱安定剤としては、ポリエチレンワ
ックス,流動ワックス,ステアリン酸バリウム,ステア
リン酸カルシウム,ジブチル錫ジラウリレート,有機リ
ン酸金属塩,有機フォスファイト化合物,フェノール
類,β−ジケトン化合物,ビスアマイド,リシノール酸
バリウム,シリカ、アルミナ、タルク、硫酸バリウム等
の無機微粒子,脂肪酸アマイド等が例示できる。
【0033】紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾー
ル系,ベンゾフェノール系,ベンゾエート系,シアノア
クリレート,フェニルサリシレート系等が例示できる。
【0034】可塑剤としては、フタル酸誘導体,イソフ
タル酸誘導体,イタコン酸誘導体,クエン酸誘導体,マ
レイン酸誘導体,アジピン酸誘導体,オレイン酸誘導
体,リシノール酸誘導体,エポキシ化大豆等が例示でき
る。
【0035】顔料、染料としては、フタロンシアニンブ
ルー,フタロシアニングリーン,酸化チタン,アリザリ
ンレーキ,ハンザイエロー,亜鉛華,群青,キナクドリ
ン,カーボンブラック,パーマネントレッド等が例示で
きる。
【0036】帯電防止剤としては、カチオン系界面活性
剤,アニオン系界面活性剤,非イオン系界面活性剤等が
例示できる。
【0037】防曇剤としては、ソルビタン脂肪酸エステ
ル,ソルビタン脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付
加物,脂肪酸モノグリセリド等が例示できる。
【0038】フィルムの厚みについては、特に制限はな
いが強度やハンドリングの点から3〜500μmの範囲
のものが利用できる。好ましくは6〜100μmの範囲
のものである。
【0039】薄膜層3は、金属、金属酸化物、金属窒化
物、金属炭化物等を真空蒸着法、スパッタリング、イオ
ンプレーティング、プラズマ蒸着法、化学的堆積法(C
VD法)等の公知のドライプロセス法や湿式メッキ等に
よる薄膜形成方法で薄膜形成することができる。
【0040】具体的には、珪素、アルミニウム、マグネ
シウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニ
ッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ジルコニ
ウム、モリブテン、パラジウム、銀、インジウム、錫、
タンタル、タングステン、白金、金、鉛等から選ばれる
金属,その酸化物,その窒化物から選ばれる単一材料ま
たは複数の混合材料または二種以上からなる多層構造か
らなる薄膜層である。
【0041】薄膜層の厚みについては、5〜2000n
mの範囲であって、5nmより小さいと薄膜層が均一に
層を形成せず、目的のガスバリアー性を発現しなく好ま
しくない。
【0042】2000nmより大きくなると薄膜層にフ
レキシビリフィーがなくなりクラックや割れが発生し、
さらにはフィルムとの密着性が低下して薄膜層が脱落し
てしまう場合があり好ましくはない。好ましくは、10
〜100nmの範囲である。
【0043】保護層5としては、ポリエステル,ポリイ
ミド,ポリウレタン,ポリメタクリレート,スチレン−
アクリル共重合体,スチレン−アクリル−ヒドロキシエ
チレルメタクレリート共重合体,ポリウレタン,エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体,塩素化ポリエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体,ポリアミド,ポリビニルブチルエーテ
ル,塩素化ポリプロピレン,塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体等の非水溶性樹脂またはポリビニルアルコール,
ポリ酢酸ビニル,ヒドロキシメチルセルロース,セルロ
ース,カルボキシメチルセルロース,アルギン酸等の水
溶性樹脂さらには、メチル(メタ) アクリレート,エチ
ル(メタ) アクリレート,ブチル(メタ)アクリレー
ト,2−ヒドロキシル(メタ)アクリレート,2−ヒド
ロキシルプロピル(メタ)アクリレート,シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート,エポキシ(メタ)アクリレー
ト等の紫外線若しくは電子線硬化型のものから選ばれる
樹脂に少なくとも平均凝集粒子径が数μm、好ましくは
2μm以下さらに好ましくは1μm以下の微粒子である
無水の無形シリカ,コロイダルシリカ,シリカゾル,ア
ルミナゾル,リチウムシリケート等の微粒子を上述した
樹脂量に対し0.1〜10wt%程度添加してなる硬化
塗膜である。上記の主成分粒子以外に鉄,ナトリウム,
カリウム,カルシウム,マクネシウム等の不純物を20
〜500ppm程度含有していても良い。
【0044】また、微粒子の分散性を向上させるために
各種のシランカップリング剤を0.1〜数%程度添加す
るこもいっこうに構わない。
【0045】微粒子径が数ミクロンより大きいものを用
いると、薄膜層の微小クラックや多孔質部への粒子が侵
入できず、薄膜層の緻密化が不十分になったり、また、
保護層自体を薄くかつ硬くすることが不十分になること
から好ましくない。
【0046】さらにもう一つの保護層の形成法として
は、一種以上の金属アルコキシド或いはその加水分解物
を主剤とするコーティング液を加熱、乾燥することで保
護層とすることができる。コーテイング液には、塩化
錫、塩化アルミニウム等の加水分解を促進する触媒的役
割をするものや補助的に分子中に少なくとも2個以上の
イソシアネート基を有するイソシアネート化合物、例え
ばトリレンジイソシアネート(TDI)、イソホロンジ
イソシアネート(IPDI)、キシリレンジイソシアネ
ート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(H
MDI)、4−4'ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)等のモノマー及びそれらの重合体または誘導
体を適宜添加することもできる。
【0047】具体的な金属アルコキシドとしては、テト
ラエトキシシラン,トリイソプロポキシアルミニウムな
どの一般式 M(OR)n( M: Si ,Ti ,Zr ,A
l ,Zr等の金属,R: CH3,C2 5 等のアルキル
基,n=Mの価数)で表せるものである。
【0048】上述したコーティング成分以外に、分散
剤、安定化剤、粘度調整剤等の公知の添加剤を加えるこ
ともできる。
【0049】保護層5を形成する方法としては、既述し
たコーティング液を既述した薄膜層上にティッピング
法、グラビアコート法、ロールコート法、スプレー法等
の公知の塗布手段により形成することができ、塗布層は
従来の熱風循環の加熱乾燥または紫外線もしくは電子線
により塗膜層を乾燥、硬化することができる。
【0050】このように金属アルコキシド及びその加水
分解物を薄膜層上に直接コーテイングして保護層を形成
するので、薄膜層表面の多孔部から薄膜内部へコーティ
ング液が浸透していき薄膜層と保護層界面でハイブリッ
ド化領域が形成する。保護層を形成するコーティング液
の主成分である金属アルコキシドの濃度勾配が薄膜層か
ら保護層へ順次大きくなり乾燥時の加熱により主成分材
料から生成する加水分解物である微小金属酸化物粒子濃
度が最外層の方が多くなり結果として硬度が大きくなる
と考えられる。
【0051】上述した保護層の厚みとしては、約0.0
1〜50μmの範囲であり、好ましくは0.01〜0.
8μmの範囲である。0.05μmより薄いと薄膜層が
印刷やラミネーション等の二次加工時に応力を受け薄膜
が亀裂やクラック発生する場合があり好ましくない。
【0052】また、50μmより厚くなると上記の保護
機能は維持できるが基材フィルムが薄い場合にはラミネ
ーション時にカール、変形等が発生し好ましくない。
【0053】本発明の被覆フィルムの保護層側、基材フ
ィルム側の少なくとも一方に以下に示すヒートシール可
能な熱可塑性材料であるシーラント材料を必要に応じて
後述するバリアー性接着剤6を介してラミネートしてヒ
ートシール性樹脂7として用いることができる。
【0054】具体的には、低密度ポリエチレン,中密度
ポリエチレン,高密度ポリエチレン,直鎖状低密度ポリ
エチレン,ポリプロピレン,エチレン−プロピレン共重
合体,エチレン−酢酸ビニル共重合体,エチレン−アク
リル酸共重合体,エチレン−メタクリル酸共重合体,エ
チレン−アクリル酸エチル共重合体,エチレン−アクリ
ル酸メチル共重合体,エチレン−メタクリル酸メチル共
重合体,エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体とナト
リウムまたは亜鉛等金属イオンとの架橋物(アイオノマ
ー),エチレン−アクリルニトリル共重合体,エチレン
−酢酸ビニル共重合体等が例示できる。
【0055】ヒートシール性樹脂の厚みとしては、用途
により最適厚みは異なるが、1〜300μmの範囲であ
り、好ましくは10〜120μmで更に好ましくは15
〜100μmである。
【0056】ヒートシール性樹脂のヒートシール温度と
しては、用いる材料により適宜選択することができる
が、80°C〜200°Cの温度範囲でヒートシールで
きる。このヒートシール性樹脂を保護層上に形成する方
法としては、特に限定するものではなく、有機溶剤に分
散、溶解してコーティングする方法や上記熱可塑性材料
を熱により溶融させて保護層へ直接押し出しコーティン
グする方法や予め上記熱可塑性材料を熱溶融させてフィ
ルム、シート状成形したものを以下に示す接着剤を介し
て積層する方法等が例示できる。
【0057】バリアー性接着剤6としては、少なくとも
不飽和酸とポリアミン誘導体から得られる硬化組成物で
あって、以下の構造式からなるものである。 A;R2・N(R1)2 B;R1・N(R2)1 C;(R2)3N ここで、R1;水素、アルキル基、置換アルキル基、ア
リル基、置換アリル基 R2;炭素1〜18個の鎖状または枝分かれのアルキル
基またはアルキレン基、または炭素6〜18個を持つア
リレン基または置換アリレン基 を表す。
【0058】本発明に用いるポリアミンの分子量は、1
00〜2,000,000の範囲であり、好ましくは4
00〜400,000である。
【0059】ポリアミンの例としては、ポリビニルアミ
ン、ポリアクリルアミン、ポリビニルピロリドン、ポリ
エチレンアミンとエチルジアミンの反応物等が利用でき
る。ポリエチレンイミンが経済的に好ましい。
【0060】不飽和酸としては、ビニル基を有する酸物
の総称であって、フマール酸、マレイン酸、アクリル
酸、メタクリル酸、シナミック酸、ビニル燐酸、ソルビ
トール酸、ビニル硫酸、イタコン酸等が例示できる。
【0061】不飽和酸とポリアミン誘導体のブレンド率
としては、ポリアミン誘導体の窒素と酸の当量で10:
1〜1:100である。
【0062】補助的に多官能(メタ)アクリレート、エ
ポキシイソシアネート、チオネート、酸無水物、酸グラ
フト物、アルキルハライド、アルデヒド等の有機系架橋
剤や以下に示す反応性シラン化合物等をバリアー性発現
を損なわない範囲でブレンドしても良い。
【0063】反応性シランとしては、ポリアミン誘導体
の窒素原子と結合する官能基を有する化合物である。ト
リアルコキシ又はトリアクリロキシシラン基を有するも
のが例示でき、以下の構造式で表される。 A−SiRm (OR)3-m A;(メタ)アクリレート、アルデヒド、(メタ)アク
リルアミド、イソシアネート、イソチアネート m;0、1、2 R;C1 〜C4 好ましくは、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、クロロプロピルトリメトキシシラン、ク
ロロプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネート
ピロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、クロロプロピルトリクロロシラン、クロロプロピ
ルエチレンジメトキシシラン、メチルジメトキシシラ
ン、グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、よ
り好ましくは、クロロプロピルトリメトキシシラン、ク
ロロプロピルトリエトキシシラン、γ−トリメトキシシ
リルプロピルグリシジルエーテルである。
【0064】ポリアミン誘導体と反応性シラン化合物の
ブレンド率としては、100:1〜1:10の範囲であ
れば良く、好ましくは10:1〜1:1の範囲である。
【0065】バリアー性接着剤の硬化方法としは、上記
材料を水、アルコールを主成分からなる溶媒に溶解した
コート液を後述するグラビア法、ロールコート法、ブレ
ードコート法等の公知の方法により被着体基材に塗布
し、熱または紫外線、電子線により硬化させることがで
きる。
【0066】上記記載の不飽和酸とポリアミン誘導体の
必須成分の他に公知のシランカップリング剤、分散剤、
ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等のブロッキン
グ防止剤を補助的に任意の量ブレンドして用いることも
できる。
【0067】また、以下に示す第3成分の樹脂を相溶す
る範囲で添加して用いても一向に構わない。例えば、ア
クリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリアミド樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール
樹脂、オレフィン,エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、
ポリビニルアセタール樹脂、天然ゴム、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、アクリルニトリル−ブタジエン共重合
体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、エチレン−エチレ
ンアクリレート共重合体、ポリエステルポリオール、ポ
リエステルポリウレタンポリオール、ポリエーテルポリ
ウレタンポリオール、等の樹脂から選ばれる単一成分ま
たは二種類胃増からなる樹脂が例示できる。
【0068】電子線照射に用いられる電子線加速器とし
ては、スキャニングタイプ、ダブルスキャニングタイ
プ、ブロードビーム方式、カーテンビーム方式等公知の
ものが利用でき、特に限定するものではない。
【0069】使用できる加速電圧としては、50〜30
0KVで吸収線量として1〜100KGyで、好ましく
は2〜50KGyで硬化させることができる。
【0070】接着層の厚みとしては、0.1〜10μm
の範囲であり、好ましくは0.2〜5μm程度である。
【0071】接着剤の塗布方法としては、以下に示す公
知の塗布方法が例示でき特に限定したものではない。
【0072】具体的には、ロールコート法,グラビアコ
ート法,ブレードコート法,エアーナイフコート法,ノ
ズルコート法,ダイコート法,キスコート法等である。
【0073】接着剤塗布量としては、用途により適宜選
択できるが乾燥後の量が0.01〜10gr/m2 の範
囲である。好ましくは0.1〜5gr/m2 である。
【0074】また、保護層上に上記のヒートシール性樹
脂層を直接積層するのでなく、以下に例示する他の基材
層を少なくとも一層以上介してヒートシール性樹脂層と
積層してもいっこうに構わない。
【0075】具体的には、紙,ポリエチレン,ポリプロ
ピレン,ポリエステル,ポリアミド,不織布等の基材で
ある。その厚みについては10〜200μmの範囲であ
って特に限定するものではない。
【0076】また、本発明において、高分子フィルム基
材2上に必要に応じて設けるアンカーコート層4とは、
コロナ処理,低温プラズマ処理,大気圧プラズマ処理,
イオンボンバート処理,火炎処理等の乾式処理をはじめ
クロム酸処理等の湿式処理により高分子フィルム基材を
0.1〜数nmのレベルでの表面改質層とする方法と以
下に示す樹脂からなる層を形成する方法の二通りの方法
がある。
【0077】いずれも、高分子フィルム基材とその上に
形成する薄膜層との接着性を向上することが目的であ
る。
【0078】アンカーコート層4を形成する樹脂の具体
例としては、飽和ポリエステル樹脂,不飽和ポリエステ
ル樹脂,ボリアミド樹脂,ポリウレタン樹脂,ポリオレ
フィン樹脂,ポリエチレンイミン,ポリエチレンオキシ
ド,有機金属アルコキシド等から選ばれるもの、または
これらの二種以上からなる混合物を適当な有機溶媒に分
散、溶解したものを該フィルムの少なくとも片面に公知
の方法で塗布、乾燥してアンカーコート層を形成するこ
とができる。
【0079】アンカーコート層の塗布量としては、0.
01〜10gr/m2 の範囲である。好ましくは、0.
1〜1.5gr/m2 の範囲である。
【0080】更に、このアンカーコート層には、既述し
た公知の可塑剤,滑剤,酸化防止剤等の添加剤を含有し
ても構わないが、薄膜層との接着性を考慮すると低減す
るかまたは全く含まない樹脂層からなることが好まし
い。
【0081】そして、印刷はバリアー性積層体自体に行
なってもよいが、上記他の基材層に設けるものであって
もよく、印刷は全面に行なうものでも、一部に行なうも
のでも、全く行なわないものでも良い。
【0082】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
【0083】(実施例1)高分子フィルム基材2である
二軸延伸ポリエステルフィルム12μmの片面に真空蒸
着法により酸化珪素を40nm形成させ薄膜層3とし、
被覆フィルム1とした。この被覆フィルム1の薄膜層面
に、バリアー性接着剤6である以下に示す処方1の接着
剤を、塗布量が3.5g/m2 になるようにグラビアコ
ート法により塗布し、ヒートシール性樹脂7である低密
度ポリエチレンフィルム40μmと、125KV−2K
Gyの照射条件で電子線硬化法によりラミネートして、
実施例1のバリアー性積層体とした。
【0084】(実施例2)実施例1に用いた二軸延伸ポ
リエステルフィルム2の片面にアンカーコート層4とし
てポリウレタン系のアンカーコート層を0.1μm形成
した。このアンカーコート層の上に実施例1と同様に薄
膜層3として酸化硅素を40nm形成し、被覆フィルム
1とし、以下実施例1と同様の方法により処方1の接着
剤であるバリアー性接着剤6を介してヒートシール性樹
脂7である低密度ポリエチレンフィルム40μmとラミ
ネートし、実施例2のバリアー性積層体とした。
【0085】(実施例3)高分子フィルム基材2である
二軸延伸ポリエステルフィルム12μmの片面に真空蒸
着法により酸化アルミニウムを25nm形成し、薄膜層
3とした。さらにこの酸化アルミニウム薄膜上に以下に
示すコーティング液1をロールコート法により塗布し、
120度の乾燥機で1分間乾燥しさせることにより0.
4μmの保護層5を形成し被覆フィルム1とした。この
被覆フィルム1の保護層面に、実施例1と同様に、バリ
アー性接着剤6である処方1の接着剤を介して、ヒート
シール性樹脂7である低密度ポリエチレンフィルム40
μmを積層し、実施例3のバリアー性積層体とした。
【0086】(実施例4)高分子フィルム基材2である
二軸延伸ポリエステルフィルム12μmの片面にアクリ
ル系のアンカーコート層4を0.1μm形成し、次いで
このコート層上に真空蒸着法により酸化アルミニウムを
25nm形成し薄膜層3とした。以下実施例3と同様に
この被覆フィルムの薄膜層面に、実施例3と同様に、処
方1の接着剤であるバリアー性接着剤6を介して、ヒー
トシール性樹脂7である低密度ポリエチレンフィルム4
0μmを積層し、実施例4のバリアー性積層体とした。
【0087】(実施例5)実施例3の被覆フィルムを用
いて、処方1の接着剤を使用し、照射条件を125KV
−1.5KGyに変えて、実施例4と同様に低密度ポリ
エチレンフィルム40μmとラミネートし、実施例5の
バリアー性積層体とした。
【0088】(実施例6)照射条件を125KV−2.
5KGyに変えた以外は、実施例5と同様の材料方法に
より積層体を作製し、実施例6のバリアー性積層体とし
た。
【0089】(実施例7)以下に示す処方2の接着剤を
使用した以外は、実施例3と同じ材料、条件で積層体を
作製し、実施例7のバリアー性積層体とした。
【0090】(実施例8)以下に示す処方2の接着剤を
使用した以外は、実施例4と同じ材料、条件で積層体を
作製し、実施例8のバリアー性積層体とした。
【0091】(実施例9)高分子フィルム基材2である
二軸延伸ポリエステルフィルム12μmの片面にアクリ
ル系のアンカーコート層4を0.1μm形成し、ついで
このコート層上に真空蒸着法により酸化アルミニウムを
25nm形成し薄膜層3とした。さらにこの酸化アルミ
ニウム薄膜上に実施例3と同じコーティング液1をロー
ルコート法により塗布し、120°の乾燥機で1分間乾
燥させることにより0.4μmの保護層5を形成し被覆
フィルム1とした。この被覆フィルム1の保護層面に、
実施例1と同様の方法により処方1の接着剤であるバリ
アー性接着剤6を介してヒートシール性樹脂7である低
密度ポリエチレンフィルム40μmとラミネートし、実
施例9のバリアー性積層体とした。
【0092】(比較例1)実施例1と同様に二軸延伸ポ
リエステルフィルム12μmの片面に公知の真空蒸着法
により酸化珪素を40nm形成し、その薄膜層面に、低
密度ポリエチレンフィルム40μmを、従来の2液硬化
型ウレタン系接着剤(武田薬品社製A536)を用いて
ドライラミネートし比較例1の積層体を作製した。
【0093】(比較例2)薄膜層として酸化アルミニウ
ムを20nm形成させた以外は、比較例1と同様の材
料、方法を用いて比較例2の積層体を作製した。
【0094】<保護層形成用塗料> (コーティング液 処方1)テトラエトキシシラン1
0.4gに0.1N塩酸89.1gを加え、30分間撹
拌して加水分解させた固形分3重量%の加水分解溶液と
ポリビニルアルコールの3重量%からなるイソプロピル
アルコール/水(10/90)の溶液を混合して保護層
形成用塗料を得た。
【0095】<接着剤> (接着剤 処方1)N−(イソプロポキシメトキシ)シ
リルプロピルポリエチレンイミンとイタコン酸を1:1
で混合した水/イソプロピルアルコール溶媒に溶解し
て、固形分20%のバリアー性接着剤を調整した。
【0096】(接着剤 処方2)N−(イソプロポキシ
メトキシ)シリルプロピルポリエチレンイミンとイタコ
ン酸とメタクリロキシプロピルトリメトキシシランを7
0:30:20重量部に混合したものを水/イソプロピ
ルアルコール溶媒に溶解して、固形分20%のバリアー
性接着剤を調整した。
【0097】このようにして作製した実施例8、比較例
2、合計10種類の積層体の酸素透過度と水蒸気透過度
(ゲルボフレックステストの前と後)およびラミネート
強度を下記の方法により測定した。その結果を表1に示
す。 <物性の評価方法> 酸素透過度 ‥ JIS K7126法B法(同圧法) 27℃−75%RH雰囲気で測定 装置 MoconOxtran 測定単位:cm3 /m2 /day/atm. 水蒸気透過度 ‥ JIS K7129法B法(赤外センサー法) 40℃−90%RH雰囲気で測定 装置 MoconPermatran 測定単位:g/m2 /day ラミネート強度‥ JIS K7127法に基づいてインストロン型引っ張り 試験機で測定 ゲルボフレックステスト‥理学工業(株)社製のゲルボフレックステスターを 用いて、室温で20回試験した。
【0098】
【表1】
【0099】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば高分子フ
ィルム基材上に薄膜層を形成した被覆フィルムを特定の
ガスバリアー性を有する接着剤を介して積層したので、
予め薄膜層にある微小のピンホール部をバリアー性接着
剤に含有する超微分散した無機材料が穴埋めすることで
より高度なバリアー性が達成できる。
【0100】さらに印刷や他の基材とのラミネーション
時に生じるフイルムの伸び縮みやヒートショックによる
熱応力に対して発生した薄膜層のクラックや割れ部から
の大量のガス透過接着剤層で抑制できるので積層体とし
て優れたバリアー性が達成できる。
【0101】よって、従来から抱えていたコンバーティ
ングプロセスに依存して最終製品のバリアー性が変化、
劣化する等の問題が解決でき、非常に実用性の高い価値
ある包装材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバリアー性積層体の実施例を示す断面
図である。
【図2】本発明のバリアー性積層体の別の実施例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1‥‥被覆フィルム 2‥‥高分子フィルム基材 3‥‥薄膜層 4‥‥アンカーコート層 5‥‥保護層 6‥‥バリアー性接着剤 7‥‥ヒートシール性樹脂
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 7/04 CES C08J 7/04 CESP C08L 101/16 C23C 14/08 N C23C 14/08 C08L 101/00 (72)発明者 島谷 健 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子フィルム基材の少なくとも片面に金
    属または金属化合物薄膜層を形成した透明性を有する被
    覆フィルムの金属または金属化合物薄膜層面と、ヒート
    シール性樹脂とをバリアー性接着剤を介して接着させた
    ことを特徴とするバリアー性積層体。
  2. 【請求項2】高分子フィルム基材の少なくとも片面にア
    ンカーコート層を介して金属または金属化合物薄膜層を
    形成した透明性を有する被覆フィルムの金属または金属
    化合物薄膜層面と、ヒートシール性樹脂と、をバリアー
    性接着剤を介して接着させたことを特徴とするバリアー
    性積層体。
  3. 【請求項3】高分子フィルム基材の少なくとも片面に金
    属または金属化合物薄膜層、保護層を順次形成した透明
    性を有する被覆フィルムの保護層面と、ヒートシール性
    樹脂とをバリアー性接着剤を介して接着させたことを特
    徴とするバリアー性積層体。
  4. 【請求項4】高分子フィルム基材の少なくとも片面に、
    アンカーコート層、金属または金属化合物薄膜層、保護
    層を順次形成した透明性を有する被覆フィルムの保護層
    面とヒートシール性樹脂とをバリアー性接着剤を介して
    接着させたことを特徴とするバリアー性積層体。
  5. 【請求項5】前記バリアー性接着剤が不飽和酸とポリア
    ミン誘導体の硬化膜であることを特徴とする請求項1乃
    至4の何れかに記載のバリアー性積層体。
  6. 【請求項6】前記薄膜層が酸化珪素、酸化アルミニウ
    ム、酸化マグネシウムのいずれか一種、または二種以上
    からなる混合物または多層構造であることを特徴とする
    請求項1乃至5の何れかに記載のバリアー性積層体。
  7. 【請求項7】前記保護層が、少なくとも金属アルコキシ
    ドの加水分解物と水溶性バインダーからなる塗膜層であ
    ることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のバ
    リアー性積層体。
  8. 【請求項8】前記保護層が、少なくとも金属アルコキシ
    ドの加水分解物と非水溶性バインダーからなる塗膜層で
    あることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の
    バリアー性積層体。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8の何れかに記載のバリアー
    性積層体の高分子フィルム基材の金属または金属化合物
    薄膜層形成面の反対面に、包装材用ベースを積層したこ
    とを特徴とする包装材料。
  10. 【請求項10】請求項9記載の包装材料のヒートシール
    性樹脂をヒートシールし製袋することにより得られる包
    装体。
JP11418999A 1998-04-24 1999-04-21 バリアー性積層体およびこれを用いた包装材料およびこれを用いた包装体 Expired - Fee Related JP3721846B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11418999A JP3721846B2 (ja) 1998-04-24 1999-04-21 バリアー性積層体およびこれを用いた包装材料およびこれを用いた包装体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-115664 1998-04-24
JP11566498 1998-04-24
JP11418999A JP3721846B2 (ja) 1998-04-24 1999-04-21 バリアー性積層体およびこれを用いた包装材料およびこれを用いた包装体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000025145A true JP2000025145A (ja) 2000-01-25
JP3721846B2 JP3721846B2 (ja) 2005-11-30

Family

ID=26453010

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11418999A Expired - Fee Related JP3721846B2 (ja) 1998-04-24 1999-04-21 バリアー性積層体およびこれを用いた包装材料およびこれを用いた包装体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3721846B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001205729A (ja) * 2000-01-28 2001-07-31 Asahi Glass Co Ltd 積層体とその製造方法
JP2002309022A (ja) * 2001-04-13 2002-10-23 Mitsubishi Chemicals Corp ガスバリア性フィルムの製造法
JP2009144776A (ja) * 2007-12-12 2009-07-02 Teijin Fibers Ltd 防炎性を有するガスホルダー用膜材
JP2009234139A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Dainippon Printing Co Ltd 反り防止木質板並びに化粧板
JP2009255499A (ja) * 2008-03-28 2009-11-05 Dainippon Printing Co Ltd 防湿シートおよびそれを用いた反り防止木質板並びに化粧板
JP2018058280A (ja) * 2016-10-06 2018-04-12 東洋製罐グループホールディングス株式会社 ガスバリア性積層体及びその製造方法
JPWO2022138188A1 (ja) * 2020-12-22 2022-06-30

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001205729A (ja) * 2000-01-28 2001-07-31 Asahi Glass Co Ltd 積層体とその製造方法
JP2002309022A (ja) * 2001-04-13 2002-10-23 Mitsubishi Chemicals Corp ガスバリア性フィルムの製造法
JP2009144776A (ja) * 2007-12-12 2009-07-02 Teijin Fibers Ltd 防炎性を有するガスホルダー用膜材
JP2009234139A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Dainippon Printing Co Ltd 反り防止木質板並びに化粧板
JP2009255499A (ja) * 2008-03-28 2009-11-05 Dainippon Printing Co Ltd 防湿シートおよびそれを用いた反り防止木質板並びに化粧板
JP2018058280A (ja) * 2016-10-06 2018-04-12 東洋製罐グループホールディングス株式会社 ガスバリア性積層体及びその製造方法
JPWO2022138188A1 (ja) * 2020-12-22 2022-06-30
WO2022138188A1 (ja) * 2020-12-22 2022-06-30 Dic株式会社 ガスバリア性積層体、包装材
JP7239069B2 (ja) 2020-12-22 2023-03-14 Dic株式会社 ガスバリア性積層体、包装材

Also Published As

Publication number Publication date
JP3721846B2 (ja) 2005-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3829526B2 (ja) バリアー性積層体およびこれを用いた包装材料およびこれを用いた包装体
EP3351377B1 (en) Laminate
WO2005070665A1 (ja) ガスバリア性フィルム及びガスバリア性積層体
JP5446442B2 (ja) 積層体
JP2008143103A (ja) ガスバリア性積層フィルム
CN103998516B (zh) 阻气性树脂组合物和阻气性复合膜
JP2008155437A (ja) ガスバリア性積層フィルム
JP2000025145A (ja) バリア―性積層体およびこれを用いた包装材料およびこれを用いた包装体
KR20020092812A (ko) 가스 차단제, 가스 차단 필름 및 그 제조 방법
JP2010221595A (ja) ガスバリア性フィルムおよびガスバリア性フィルムの製造方法
JP2008023931A (ja) バリア性フィルムおよびそれを使用した積層材
JP2010149389A (ja) 積層体
JP2002120860A (ja) ケミカルカイロ用外袋構成包材およびそれを使用したケミカルカイロ用外袋
JP4122588B2 (ja) 包装用積層フィルムおよび蒸着包装用積層フィルム
WO2023127594A1 (ja) 包装材料
JP7472443B2 (ja) 防錆積層体
JP2009083174A (ja) ピロー包装用積層体およびウェットティッシュ用包装体
JP2008143583A (ja) 液体用小袋およびこれに液体を充填した液体小袋包装体
JP3120653B2 (ja) バリアー性積層体
JP2007237712A (ja) ポリアミド系フィルム積層体
JP2010221596A (ja) ガスバリア性積層フィルムおよびガスバリア性包装材
JP2007098655A (ja) ガスバリアフィルム
JP2003205583A (ja) 脱酸素性多層フィルム
JP7472444B2 (ja) 防錆積層体
JP7380916B2 (ja) 積層フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050531

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050630

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080922

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090922

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090922

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100922

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110922

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110922

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130922

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees