JP2000018116A - コモンレール式燃料噴射装置のインジェクタ - Google Patents

コモンレール式燃料噴射装置のインジェクタ

Info

Publication number
JP2000018116A
JP2000018116A JP10184996A JP18499698A JP2000018116A JP 2000018116 A JP2000018116 A JP 2000018116A JP 10184996 A JP10184996 A JP 10184996A JP 18499698 A JP18499698 A JP 18499698A JP 2000018116 A JP2000018116 A JP 2000018116A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole
needle
end surface
fuel
control chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10184996A
Other languages
English (en)
Inventor
Terukazu Nishimura
輝一 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP10184996A priority Critical patent/JP2000018116A/ja
Publication of JP2000018116A publication Critical patent/JP2000018116A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧力制御室を小容積化し、ニードルの応答性
向上、燃料噴射特性の改善等を図る。 【解決手段】 本発明は、ノズルボディ1内に上端面1
5を有する穴部8を設け、この穴部8にニードル上端部
4を挿入して穴部上端面15とニードル上端面25との
間に圧力制御室5を区画形成したコモンレール式燃料噴
射装置のインジェクタにおいて、上記圧力制御室5と分
離された燃料空間内で加圧燃料及びバネ部材3に押され
ることにより上記穴部上端面15又は上記ニードル上端
面25から突出して相手方に押し付けられる押圧部材2
0を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディーゼルエンジ
ン、直噴式ガソリンエンジン等に適用されるコモンレー
ル式燃料噴射装置のインジェクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にコモンレール式燃料噴射装置では
高圧ポンプで加圧された燃料をコモンレール(蓄圧室)
に一旦貯留しておき、これをインジェクタから所定タイ
ミングで所定量ずつ、各気筒内に噴射するようになって
いる。
【0003】インジェクタは、その下端ないし先端に設
けられた噴孔を、ニードル(針弁)の昇降により開閉
し、燃料噴射を実行する。特に、ニードルを高圧燃料中
に浸漬し、いわば浮かせた状態としておいて、ニードル
にバネ部材による下向き(閉弁方向)の力を付与し、ニ
ードル先端部をバルブシートに押し当てて閉弁させてお
くものがある。これにおいてはニードル上端に付加する
下向きの燃圧を圧力制御室(バランスチャンバ)で制御
し、圧力制御室の高圧燃料を適宜リークさせることによ
り、ニードルに対する圧力バランスを崩してニードルを
上昇させ、開弁させるようになっている。
【0004】図4は本出願人が先に提案した上記インジ
ェクタの要部を示す(特開平10-77924号公報)。ノズル
ボディ81内に燃料通路82が形成され、この燃料通路
82にはコモンレールから送られてきた加圧ないし高圧
燃料が常時供給されている。この通路内の燃料が図外下
方の噴孔に送られると共に、ニードル83周囲に回り込
んでニードル83をいわば浮かせた状態とする。84が
圧力制御室で、ここには絞り通路となる燃料導入通路8
5を介し、燃料通路82の高圧燃料が常に導入されてい
る。圧力制御室84内にバネ部材たるスプリング86と
スプリング受87とが設けられ、スプリング86はスプ
リング受87を介してニードル83に下向きの力を常時
付与する。
【0005】閉弁時は、ニードル83が下方のバルブシ
ートに突き当たって噴孔を閉じている。このときニード
ル83においては、先端のバルブシート内周側の小領域
を除き、ほぼ全体で高圧燃料の圧力を受け、ほぼ圧力バ
ランスされた状態にある。よってニードル83は比較的
弱いスプリング86の力で下降し、バルブシートに押し
当てられることができる。
【0006】一方、圧力制御室84において弁体88が
下降し、出口89が開かれると、圧力制御室84内の高
圧燃料が出口89からリークし、室内圧力が下がってニ
ードル83に対する圧力バランスが崩れる。即ちこのと
きは出口89からのリーク量が燃料導入通路85からの
導入量に勝る。こうなるとニードル83が上昇し、噴孔
が開いて燃料噴射が実行される。このように燃料噴射制
御は弁体88の昇降移動を制御することにより行われ
る。このため、弁軸90の上方に図示しないソレノイド
等のアクチュエータが設けられ、このアクチュエータが
エンジンの運転状態に基づき電子制御ユニットによって
通電制御される。
【0007】弁体88は圧力制御室84内で出口89を
開閉するセルフシール弁となっている。つまり室内圧力
が高まるほどに、出口89の入口周りの弁座に強力に押
し付けられ、そのシール圧を高める。このため、高負荷
運転時等において燃圧が高まったときにも、圧力制御室
84の静的リークを完全に防止できる利点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、燃料噴射特
性の改善のためには圧力制御室84を小容積化するのが
好ましい。即ち、小容積化することで室内の圧力変化が
迅速に行われ、アクチュエータのON/OFF、即ち出口89
の開閉に対するニードル83の応答性を高めることがで
きる。
【0009】特に、燃料噴射率の制御を行う場合、初期
噴射率(燃料噴射の立上がり)の制御については弁体8
8の下降速度を早めたり、下降量を増やすなどアクチュ
エータ側での改善策がある。しかし、噴射終わりについ
ては圧力制御室84の容積が大きく影響し、同様の改善
策がとれない。即ち弁体88の上昇速度を早め、出口8
9を早く閉じても、圧力制御室84には燃料導入通路8
5の通路面積に応じた一定流量の燃料しか入らないた
め、容積が大きいと圧力が上がりにくくなり、結果的に
ニードル83の下降タイミングも遅れてしまう。こうな
ると噴射終了時期が遅れ、噴射時間が長くなり、排ガス
や燃費の悪化につながる。
【0010】しかし、上記構造だと圧力制御室84がニ
ードル上端面全体をカバーするような横断面面積を有
し、ニードル上端面全体への圧力を変化させるようにな
っているため、必ずしも小容積化が十分でない。即ち、
この種のインジェクタではニードル83に対する圧力バ
ランスを崩したり回復させたりすればよいので、必ずし
もニードル上端面全体に対し圧力変化させる必要はな
い。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノズルボディ
内に上端面を有する穴部を設け、この穴部にニードル上
端部を挿入して穴部上端面とニードル上端面との間に圧
力制御室を区画形成したコモンレール式燃料噴射装置の
インジェクタにおいて、上記圧力制御室と分離された燃
料空間内で加圧燃料及びバネ部材に押されることにより
上記穴部上端面又は上記ニードル上端面から突出して相
手方に押し付けられる押圧部材を設けたものである。
【0012】また本発明は、ノズルボディ内に上端面を
有する穴部を設け、この穴部にニードル上端部を挿入し
てその挿入部の上部を縮径し、この縮径部にスリーブを
昇降自在に嵌合してこのスリーブと縮径部下端との間に
バネ部材を配設し、このバネ部材により上記スリーブを
上記穴部上端面に押付け、上記穴部上端面、ニードル上
端面及びスリーブ内周面によって圧力制御室を区画形成
したものである。
【0013】また本発明は、ノズルボディ内に上端面を
有する穴部を設け、この穴部にニードル上端部を挿入し
てこのニードル上端部にその上端面から下方に向かう収
容穴を穿設し、この収容穴の上部にピストン部材を昇降
自在に嵌合してこのピストン部材と収容穴下端との間に
バネ部材を配設し、このバネ部材により上記ピストン部
材を上記穴部上端面に押付け、上記穴部上端面、穴部内
周面、ニードル上端面及びピストン部材外周面によって
圧力制御室を区画形成したものである。
【0014】また本発明は、ノズルボディ内に上端面を
有する穴部を設け、この穴部にニードル上端部を挿入
し、上記ノズルボディに上記穴部の上端面から上方に向
かう収容穴を穿設し、この収容穴の下部にピストン部材
を昇降自在に嵌合してこのピストン部材と収容穴上端と
の間にバネ部材を配設し、このバネ部材により上記ピス
トン部材をニードル上端面に押付け、穴部上端面、穴部
内周面、上記ニードル上端面及びピストン部材外周面に
よって圧力制御室を区画形成したものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳述する。
【0016】[第1実施形態]図1は第1実施形態にか
かるインジェクタの要部を示し、図示するようにノズル
ボディ1の内部にニードル2(針弁)が昇降可能に装入
され、ニードル2の昇降により図外下方の噴孔が複数同
時に開閉されるようになっている。
【0017】ノズルボディ1内において、ニードル2は
高圧燃料中に浸漬されたいわば浮いた状態となってい
る。そしてニードル2にはスプリング3による下向き
(閉弁方向)の力が常時付与され、通常は図外下方のニ
ードル先端がノズルボディ先端のバルブシートに突き当
たって噴孔を閉じている。そしてニードル上端部4に付
加される下向きの燃圧を、圧力制御室(バランスチャン
バ)5で適宜解放することにより、ニードル2に対する
圧力バランスを崩し、ニードル2を上昇させ、噴孔を開
くようになっている。
【0018】ノズルボディ1は互いに接合される上部ノ
ズルボディ6と下部ノズルボディ7とを有する。下部ノ
ズルボディ7は上部に大径穴8を、下部に小径穴9を有
し、それら穴8,9内にニードル2を昇降可能に収容す
るようになっている。即ちニードル2も大径の上端部4
と小径の軸部11とを有し、上端部4が大径穴8に、軸
部11が小径穴9にそれぞれ収容されるようになってい
る。
【0019】ニードル2の上端部4と軸部11とはテー
パ部12で結ばれ、テーパ部12は、大径穴8と小径穴
9とを結ぶ燃料溜り室13に収容される。燃料溜り室1
3には上部ノズルボディ6と下部ノズルボディ7とに形
成された燃料通路14が開口され、コモンレールから送
られてきた加圧ないし高圧燃料を常時導入するようにな
っている。燃料溜り室13の燃料は軸部11と小径穴9
の隙間14を噴孔に向かって下方に流れる。燃料溜り室
13内で燃圧はテーパ部12に作用し、ニードル2に上
向きの力を付与する。
【0020】大径穴8の上端の開口部は上部ノズルボデ
ィ6によって閉止され、大径穴8が本発明の穴部を、上
部ノズルボディ6の下端面15が本発明の穴部上端面を
なす。ニードル上端部4は、基準径を有する下部16に
対し上部17が段差状に縮径される。この上部17が本
発明の縮径部をなす。大径穴8は高さ方向に沿って一定
の内径を有し、下部16との間の隙間18から燃料溜り
室13の燃料を上方に導くようになっている。
【0021】ニードル上部17には下方から順に、本発
明のバネ部材をなすスプリング3(コイルスプリング)
とスリーブ20(押圧部材)とが嵌合される。スリーブ
20はニードル上部17に対し相対的に昇降移動自在で
ある。スプリング3はスリーブ20と上部下端面21
(本発明の縮径部下端)との間に圧縮状態で配され、ス
リーブ20を上部ノズルボディ6の下端面15に押し付
けると同時に、ニードル2を下方に押圧する。スリーブ
20の上端部は断面エッジ状とされ、外周側が一定径の
円筒状に、内周側が上広がりのテーパ状に形成される。
【0022】特に、スリーブ20の外周面と大径穴8の
内周面との隙間21が燃料の絞り通路を形成し、燃料を
少量だけ流せるようになっている。即ちこの隙間21は
前記隙間18より径方向の間隔が小さく、軸方向に所定
の長さを有している。また、スリーブ20の内周面とニ
ードル上部17の外周面との隙間は殆どなく、相対移動
を可能とするぎりぎりの大きさで、燃料の通過は許容し
ない大きさになっている。こうしてスリーブ20とニー
ドル上部17との間で軸シールが形成される。
【0023】上部ノズルボディ6の下端部に、大径穴8
と同軸かつ小径の弁室穴22が設けられる。弁室穴22
の下端は大径穴8に直接開口され、断面が五角形で上端
部がテーパ状とされる。弁室穴22の上端にリーク穴2
3が穿設され、リーク穴23はその上方のリーク通路2
4に開口される。
【0024】このように弁室穴22、上部ノズルボディ
6の下端面15、ニードル2の上端面25及びスリーブ
20の内周面によって圧力制御室5が区画形成される。
【0025】リーク穴23は、弁室穴22内でセルフシ
ール弁26により開閉されるようになっている。即ち、
セルフシール弁26は、弁室穴22に収容される弁体2
7と、リーク穴23に小さな隙間をもって挿通される弁
軸28とを一体的に有し、いわゆるポペット弁の構成と
される。弁体27も断面五角形とされ、その上端部が弁
室穴22上端部に倣うテーパ状とされ、リーク穴23の
入口周りの弁座に面状に着座できる。この構成によれ
ば、圧力制御室5の室内圧力が高まるほどに弁体27を
強力に押し付けられ、静的リークを完全に防止できる。
セルフシール弁26は図外上方のアクチュエータ(ソレ
ノイド、ピエゾ圧電素子等)により昇降駆動される。弁
室穴22は、弁体27の径方向外側にリーク直前の燃料
を通過させ得るようなぎりぎりの大きさの内径とされ、
弁体27の昇降ストロークをカバーし得るようなぎりぎ
りの大きさの長さとされる。
【0026】次に、かかるインジェクタの作用を述べ
る。
【0027】まず、燃料噴射停止時には、図1に示すよ
うにセルフシール弁26がリーク穴23を閉じ、圧力制
御室5が高圧燃料で満たされ、ニードル2が下降位置に
あり、噴孔が閉じられる。このときスリーブ20はスプ
リング3と、その周囲の燃料空間の高圧燃料とによって
押し上げられ下端面15に当接している。そして隙間1
8から上方に導かれた高圧燃料がスリーブ20の周りの
隙間21に滞留している。
【0028】次に、燃料噴射実行時には、セルフシール
弁26が下降されてリーク穴23が開き、このリーク穴
23から圧力制御室5の高圧燃料がリークし、圧力制御
室5が低圧となる。すると圧力バランスが崩れてニード
ル2が上昇し、噴孔が開いて燃料噴射が実行される。
【0029】こうして圧力制御室5が低圧化すると、ス
リーブ20の内外周で差圧が生じるため、この差圧でス
リーブ20が下降し、隙間21に待機していた高圧燃料
が圧力制御室5に流れ込む。そして圧力制御室5が高圧
化すると、差圧が減少してスリーブ20が元の位置に上
昇復帰し、燃料の流入が遮断される。スリーブ20はこ
のような微小の上下動を繰り返しながら、圧力制御室5
に高圧燃料を断続的に供給する。これによれば、燃料を
常時導入しながらリークさせる先願(図4)に比べ、動
的リークを減らし、高圧燃料消費量を減少できる。そし
てポンプ容量も小さくでき、燃費向上等を図ることがで
きる。
【0030】ここで、スリーブ20の上昇時にはスリー
ブ20が下端面15に全周当接しており、スリーブ20
に下向きの力がかからないようにも見えるが、微視的に
見れば隙間が存在するので、この隙間への燃料流入をき
っかけにスリーブ20は押し下げられることができる。
【0031】さて、上記構成においては、ニードル上端
部4の上部17を縮径し、この縮径部にスリーブ20を
嵌合すると共に、下端面15、上端面25及びスリーブ
20の内周面で圧力制御室5を区画形成したので、圧力
制御室5の径方向の大きさを縮小し、容積を減らすこと
ができる。これにより圧力変化を迅速に行い、ニードル
2の応答性を高め、燃料噴射特性を改善することが可能
となる。一方、このようにしてニードル2の圧力制御面
(上端面25)の面積を減らしても、ニードル2に対す
る圧力バランスは確実に崩せるので、動作上問題はな
い。
【0032】また、スプリング3を圧力制御室5外に出
した点、弁室穴22を弁体27の大きさぎりぎりに形成
した点でも、圧力制御室5の小容積化を図ることができ
る。
【0033】また、圧力制御室5への燃料流入量をスリ
ーブ20の外径と長さとで調節でき、スリーブ20の加
工も容易なことから自由度を高められる。
【0034】[第2実施形態]図2は第2実施形態を示
す。なお同一の構成については図中同一符号を付し、説
明を省略する。図示するように、上部ノズルボディ6と
下部ノズルボディ7との間に中間ピース30が設けられ
る。圧力制御室5においては弁室穴22の部分が中間ピ
ース30の上方に移動され、いわゆる分離構造となって
いる。そして大径穴8の部分と弁室穴22の部分とが、
中間ピース30に設けられた連通路31で互いに連通さ
れる。なお中間ピース30にも燃料通路32が設けられ
る。
【0035】ニードル上端部4は縮径部のない一定外径
に形成され、大径穴8との隙間33で絞り通路を形成
し、燃料溜り室13の燃料を圧力制御室5に常時導入す
る。特に、ニードル上端部4の軸心部に、ニードル上端
面25から下方に向けて所定深さの収容穴34が穿設さ
れる。収容穴34の下部にはバネ部材たるスプリング3
5(コイルスプリング)が配設され、上部には円柱状の
ピストン部材36(押圧部材)が昇降自在に嵌合され
る。
【0036】収容穴34はその下方に設けられた連通路
37により燃料溜り室13に連通され、圧力制御室5と
分離された燃料空間を形成する。即ち、ピストン部材3
6と収容穴34との隙間は小さく、それらの相対移動の
みが許容され燃料が通過できない大きさである。スプリ
ング35は圧縮状態で配され、ピストン部材36を中間
ピース30の下端面38に常時押し付けると同時に、ニ
ードル2を下方に押し付けている。従って昇降するニー
ドル2に対しピストン部材36は一定位置に保持され、
ニードル上端面25に常時突き当てられた状態となる。
【0037】この構成によれば、下端面38、大径穴8
内周面、ニードル上端面25及びピストン部材36外周
面により、圧力制御室5の一部がリング状に区画形成さ
れる。特にピストン部材36を挿入した分、圧力制御室
5を小容積化できる。またピストン部材36とニードル
2が必ずしも同軸でなくてよいので、製作が容易であ
る。
【0038】ここで、収容穴34には連通路37を介し
て高圧燃料が常に満たされており、ピストン部材36に
よる加圧面積減少分が収容穴34の底面で補償されてい
る。またニードル2が昇降すると、これに応じて連通路
37から燃料が呼吸される。ここでは前記と異なり圧力
制御室5に隙間33を通じて高圧燃料が常時導入される
ので、動的リークが発生する。
【0039】[第3実施形態]図3は第3実施形態を示
す。なお同一の構成については図中同一符号を付し、説
明を省略する。図示するように、ここでは中間ピース3
0の厚さが増加され、中間ピース30の軸心部に下端面
38から上方に向かう収容穴34が穿設される。収容穴
34の上部にスプリング35が配設され、下部にピスト
ン部材36(押圧部材)が昇降自在に嵌合される。中間
ピース30において、収容穴34は連通路40を介して
燃料通路32から高圧燃料を導入する。弁室穴22が前
記同様分離され、上部ノズルボディ6及び中間ピース3
0に設けられた連通路31で大径穴8の部分と連通され
る。ピストン部材36と収容穴34が軸シールをなす点
は同じである。一方、前記と異なり、ニードル上端部4
と大径穴8も軸シールを形成している。収容穴34と弁
室穴22とが絞り通路としての小孔41により連通され
る。
【0040】この構成においても、前記同様、下端面3
8、大径穴8内周面、ニードル上端面25及びピストン
部材36外周面により、圧力制御室5の一部がリング状
に区画形成される。特にピストン部材36を挿入した
分、圧力制御室5を小容積化できる。
【0041】このインジェクタにおいては、燃料通路3
2の高圧燃料が連通路40、収容穴34、小孔41、弁
室穴22、連通路31という経路で圧力制御室5の大径
穴8の部分に常時導入される。一方、その導入された燃
料は連通路31、弁室穴22という経路を経てリーク穴
23からリークされるが、このときにも小孔41から弁
室穴22に燃料が供給されるので、動的リークが発生す
る。
【0042】以上のように、本発明は種々の実施形態を
採ることが可能である。
【0043】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、圧力制御
室を小容積化でき、ニードルの応答性向上、燃料噴射特
性の改善等を図れるという、優れた効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るインジェクタの縦断面図で
ある。
【図2】第2実施形態に係るインジェクタの縦断面図で
ある。
【図3】第3実施形態に係るインジェクタの縦断面図で
ある。
【図4】従来のインジェクタの縦断面図である。
【符号の説明】
1 ノズルボディ 3 スプリング 4 上端部 5 圧力制御室 8 大径穴 15 下端面 17 上部 20 スリーブ 21 上部下端面 34 収容穴 35 スプリング 36 ピストン部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルボディ内に上端面を有する穴部を
    設け、該穴部にニードル上端部を挿入して穴部上端面と
    ニードル上端面との間に圧力制御室を区画形成したコモ
    ンレール式燃料噴射装置のインジェクタにおいて、上記
    圧力制御室と分離された燃料空間内で加圧燃料及びバネ
    部材に押されることにより上記穴部上端面又は上記ニー
    ドル上端面から突出して相手方に押し付けられる押圧部
    材を設けたことを特徴とするコモンレール式燃料噴射装
    置のインジェクタ。
  2. 【請求項2】 ノズルボディ内に上端面を有する穴部を
    設け、該穴部にニードル上端部を挿入してその挿入部の
    上部を縮径し、該縮径部にスリーブを昇降自在に嵌合し
    て該スリーブと縮径部下端との間にバネ部材を配設し、
    該バネ部材により上記スリーブを上記穴部上端面に押付
    け、上記穴部上端面、ニードル上端面及びスリーブ内周
    面によって圧力制御室を区画形成したことを特徴とする
    コモンレール式燃料噴射装置のインジェクタ。
  3. 【請求項3】 ノズルボディ内に上端面を有する穴部を
    設け、該穴部にニードル上端部を挿入して該ニードル上
    端部にその上端面から下方に向かう収容穴を穿設し、該
    収容穴の上部にピストン部材を昇降自在に嵌合して該ピ
    ストン部材と収容穴下端との間にバネ部材を配設し、該
    バネ部材により上記ピストン部材を上記穴部上端面に押
    付け、上記穴部上端面、穴部内周面、ニードル上端面及
    びピストン部材外周面によって圧力制御室を区画形成し
    たことを特徴とするコモンレール式燃料噴射装置のイン
    ジェクタ。
  4. 【請求項4】 ノズルボディ内に上端面を有する穴部を
    設け、該穴部にニードル上端部を挿入し、上記ノズルボ
    ディに上記穴部の上端面から上方に向かう収容穴を穿設
    し、該収容穴の下部にピストン部材を昇降自在に嵌合し
    て該ピストン部材と収容穴上端との間にバネ部材を配設
    し、該バネ部材により上記ピストン部材をニードル上端
    面に押付け、穴部上端面、穴部内周面、上記ニードル上
    端面及びピストン部材外周面によって圧力制御室を区画
    形成したことを特徴とするコモンレール式燃料噴射装置
    のインジェクタ。
JP10184996A 1998-06-30 1998-06-30 コモンレール式燃料噴射装置のインジェクタ Pending JP2000018116A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10184996A JP2000018116A (ja) 1998-06-30 1998-06-30 コモンレール式燃料噴射装置のインジェクタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10184996A JP2000018116A (ja) 1998-06-30 1998-06-30 コモンレール式燃料噴射装置のインジェクタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000018116A true JP2000018116A (ja) 2000-01-18

Family

ID=16162968

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10184996A Pending JP2000018116A (ja) 1998-06-30 1998-06-30 コモンレール式燃料噴射装置のインジェクタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000018116A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001227435A (ja) * 2000-01-19 2001-08-24 Crt Common Rail Technologies Ag 内燃機関の燃料噴射弁
DE10032517A1 (de) * 2000-07-05 2002-01-24 Bosch Gmbh Robert Injektor mit Steuerteilführung
DE10121340A1 (de) * 2001-05-02 2002-11-14 Bosch Gmbh Robert Common-Rail-Injektor
DE10123526A1 (de) * 2001-05-15 2002-11-28 Bosch Gmbh Robert Common-Rail-Injektor
JP2008196324A (ja) * 2007-02-08 2008-08-28 Denso Corp 弁部材およびそれを用いた燃料噴射ノズル

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001227435A (ja) * 2000-01-19 2001-08-24 Crt Common Rail Technologies Ag 内燃機関の燃料噴射弁
JP4606605B2 (ja) * 2000-01-19 2011-01-05 ツェーエルテー・コモン・レイル・テクノロジーズ・アクチェンゲゼルシャフト 内燃機関の燃料噴射弁
DE10032517A1 (de) * 2000-07-05 2002-01-24 Bosch Gmbh Robert Injektor mit Steuerteilführung
DE10121340A1 (de) * 2001-05-02 2002-11-14 Bosch Gmbh Robert Common-Rail-Injektor
DE10123526A1 (de) * 2001-05-15 2002-11-28 Bosch Gmbh Robert Common-Rail-Injektor
JP2008196324A (ja) * 2007-02-08 2008-08-28 Denso Corp 弁部材およびそれを用いた燃料噴射ノズル

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100482901B1 (ko) 내연기관에사용되는연료분사장치
EP0790402B1 (en) Fuel injector for internal combustion engines
US7367517B2 (en) Fuel injection device inhibiting abrasion
JPS62107265A (ja) 電歪式油圧制御弁
JP2005517858A (ja) 内燃機関のための燃料噴射弁
JPH07332193A (ja) 内燃機関用の燃料噴射弁
JPH07189850A (ja) 内燃機関用の燃料噴射装置
JP2006512533A (ja) 2つの同軸的な弁ニードルを備えた燃料噴射弁
JP2009503327A (ja) 燃料直噴式内燃機関のための燃料噴射装置
JP2000018116A (ja) コモンレール式燃料噴射装置のインジェクタ
KR20010101483A (ko) 연료 분사 밸브
JP2003506621A (ja) コモンレール・インジェクタ
JP2003506620A (ja) コモンレール・インジェクタ
JP2005517118A (ja) 内燃機関に用いられる燃料噴射装置
JP3144136B2 (ja) 三方電磁弁
JP2003511623A (ja) 弁制御室内に突入したノズルニードルを備えた、内燃機関に用いられる燃料噴射システムのためのインジェクタ
JP2000018120A (ja) コモンレール式燃料噴射装置のインジェクタ
JP4140540B2 (ja) 燃料噴射弁
JP2002021671A (ja) 漏れが低減された高圧インジェクタ
JP4239945B2 (ja) 燃料噴射弁
US6758416B2 (en) Fuel injector having an expansion tank accumulator
JP3948006B2 (ja) ラビリンスシールを備えた燃料噴射ノズル
JP2002147309A (ja) 増圧手段を備えた圧力制御式のインジェクタ
JP2545894B2 (ja) 流体制御用電磁弁
JP3788044B2 (ja) コモンレール式燃料噴射装置のインジェクタ