JP2000016059A - インテークドア制御装置 - Google Patents
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Abstract
な換気効率の確保を図りながら、一発臭の発生時等の本
当に必要な時にのみ高応答にてドア閉制御を行なうイン
テークドア制御装置を提供すること。 【解決手段】 前回のガス濃度状態変化が安定または清
浄方向であると第1ガス濃度変化判断手段eにより判断
され、且つ、今回のガス濃度微分値が予め設定された微
分しきい値以上であると第2ガス濃度変化判断手段によ
り判断された時は吸い込み口に配置されたインテークド
アaを閉じる指令をインテークドアアクチュエータgに
出力する外気汚れ予測制御手段hを設けた。
Description
濃度を検知し、外気が清浄状態であると外気導入モード
側にし、外気が汚染状態であると内気循環モード側にす
るインテークドア制御装置の技術分野に属する。
は、例えば、「社団法人 自動車技術会学術講演会前刷
集975」(1997年10月発行)の第149頁〜第
152頁に記載のものが知られている。
トの外気吸い込み口に設けられ、インテークドアアクチ
ュエータにより外気吸入と内気吸入を切り換えるインテ
ークドアと、車両に設置され、走行中や停車時に外気の
排気ガス濃度を検出する排気ガスセンサーと、排気ガス
センサーからのセンサー信号を入力し、ガス濃度センサ
ー値が1つの設定しきい値以上であるか以下であるかで
外気が清浄状態か汚染状態かを判断し、外気清浄状態で
は吸い込み口を外気モードとし、外気汚染状態では吸い
込み口を内気モードとするように前記インテークドアを
動作させるサーボモータの駆動制御を行なうコントロー
ルユニットを備えた装置が記載されている。
来のインテークドア制御装置にあっては、ガス濃度セン
サー値が設定しきい値以上となると、インテークドアを
外気モード位置から一気に内気モード位置にするガス濃
度対応制御によりドア制御が行なわれるため、車両割り
込みによる一発臭の発生時等のように人の鼻が最も一番
臭いと感じるような状況であってもガス濃度センサー値
が設定しきい値以上にならないことにはインテークドア
の全閉駆動が行なわれず、ドア閉動作の応答遅れによ
り、排気ガスの車室内侵入を許してしまうという問題が
ある。
答を早めるべく設定しきい値をガス濃度の低い値に設定
する案があるが、この場合、通常の市街地走行において
内気循環によるリサーキュレーション位置(REC)の
頻度がきわめて高くなり、車室内の換気効率が悪くなる
(CO2 の濃度が増加)。つまり、設定しきい値は、内
気モードによる排気ガス侵入防止と外気モードによる車
室内の良好な換気効率の確保とを両立させるように設定
する必要があり、その設定自由度は限られた狭い範囲で
あり、設定しきい値の変更では一発臭の発生対策とはな
り得ない。
昇する点に着目し、ガス濃度センサー値の微分値がガス
濃度上昇を示す値である時にRECへドアを閉じるとい
う案が考えられるが、この場合、演算された微分値の大
きさでのみ制御が行なわれるため、ノイズの入り易いシ
ステムや応答が良すぎるガスセンサーとの組み合わせで
は、頻繁にRECへ閉じてしまう制御となってしまいと
ても煩わしくなる。また、結果として、RECへ閉じる
実行時間が長くなるため、車室内の換気効率が悪い制御
となってしまう。
ドア閉制御に入る煩わしさがなく良好な換気効率の確保
を図りながら、一発臭の発生時等の本当に必要な時にの
み高応答にてドア閉制御を行なうインテークドア制御装
置を提供することにある。
の解決手段1(請求項1)は、図1のクレーム対応図に
示すように、車載のエアコンユニットの外気吸い込み口
に設けられ、インテークドアアクチュエータgにより外
気吸入と内気吸入を切り換えるインテークドアaと、車
両に設置され、走行中や停車時に外気の排気ガス濃度を
検出する排気ガスセンサーbと、前記排気ガスセンサー
bからのセンサー信号を入力し、センサー信号に基づい
て排気ガス濃度を演算する排気ガス濃度演算手段cと、
該排気ガス濃度演算手段により演算された排気ガス濃度
の単位時間当りの変化量であるガス濃度微分値を演算す
る微分値演算手段dと、前回演算されたガス濃度微分値
に基づいてガス濃度状態変化が安定または清浄方向であ
るかどうかを判断する第1ガス濃度変化判断手段eと、
今回のガス濃度微分値が予め設定された微分しきい値以
上であるかどうかを判断する第2ガス濃度変化判断手段
fと、前回のガス濃度状態変化が安定または清浄方向で
あると前記第1ガス濃度変化判断手段eにより判断さ
れ、且つ、今回のガス濃度微分値が予め設定された微分
しきい値以上であると第2ガス濃度変化判断手段fによ
り判断された時は吸い込み口に配置されたインテークド
アaを閉じる指令をインテークドアアクチュエータgに
出力する外気汚れ予測制御手段hと、を備えていること
を特徴とする。 (解決手段2)上記課題の解決手段2(請求項2)は、
図1のクレーム対応図に示すように、請求項1記載のイ
ンテークドア制御装置において、前記第2ガス濃度変化
判断手段fで用いる微分しきい値の大きさを、外部から
の調整操作により調整できる微分しきい値調整手段iを
設けたことを特徴とする。 (解決手段3)上記課題の解決手段3(請求項3)は、
請求項2記載のインテークドア制御装置において、前記
微分しきい値調整手段iを、手動により操作される感度
調整用スイッチと、スイッチ操作に連動して微分しきい
値レベルを表示する表示部による手段としたことを特徴
とする。 (解決手段4)上記課題の解決手段4(請求項4)は、
図1のクレーム対応図に示すように、請求項1ないし請
求項3記載のインテークドア制御装置において、前回の
ガス濃度状態変化が汚れ方向であり、且つ、今回のガス
濃度微分値が予め設定された微分しきい値未満であると
判断した時には、前記排気ガス濃度演算手段cからの排
気ガス濃度演算値に基づき外気の汚れ度を判断し、外気
の汚れ度が低い外気清浄状態では吸い込み口を外気モー
ド側とし、外気の汚れ度が高い外気汚染状態では吸い込
み口を内気モード側とするインテークドアaのドアアク
チュエータgの駆動制御を行なうことを特徴とする。
請求項1〜4に記載の発明に対応する。
装置を示す全体システム図である。
外気吸入口、3は内気吸入口、4は脱臭フィルタ、5は
ブロワ、6はブロワモータ、7はサーボモータ(インテ
ークドアアクチュエータgに相当)、8は排気ガスセン
サー、9はドア位置センサー、10は車速センサー、1
1は外気温センサー、12はエアコン・コントロールユ
ニット、13はインテークドア制御部、14はブロワ風
量信号、15はコンプレッサ信号、16はモード信号で
ある。
側に配置され、インテークドアアクチュエータとしての
サーボモータ7により駆動される。そして、内気吸入口
3を塞ぐインテークドア1のフレッシュ位置(FRE)
では、100%の外気導入率となり、逆に、外気吸入口
2を塞ぐインテークドア1のリサーキュレーション位置
(REC)では0%の外気導入率、つまり、内気循環モ
ードとなる。また、前記インテークドア1とブロワ5と
の間には、活性炭等により排気ガス臭を防止する脱臭フ
ィルタ4が配置されている。
よる抵抗値の変化を利用してガス濃度に応じた電圧信号
Vsを出力する。つまり、ガスセンサー素子は、セラミ
ック基板上にSnO2 を主成分として設けられたガス検
出部と、ガスに対する反応を促進させるための加熱を行
なうヒータ部とで構成され、この素子部に還元性ガスが
反応すると酸化還元反応により電気抵抗が変化する。そ
して、この排気ガスセンサー8は、温度や湿度の変化が
少なく排気ガスを高精度かつ効率的に検出できるフロン
トグリル部に設置される。空気の流れとしてインテーク
ドア1の上流側でかつ排気ガスを最も早く検出できるフ
ロントグリル部に排気ガスセンサー8を設けたことで、
排気ガスの車室内侵入をより確実に防止することができ
る。
ア1のドア開度位置を検出してインテークドア制御部1
3にドア開度フィードバック情報を与える。
して車速情報をインテークドア制御部13に与える。
を検出して外気温情報をインテークドア制御部13に与
える。
は、外気温,日射量の変化,乗員数の変動等による車室
内温度変化を各種センサーにより検知し、一度好みの温
度に設定すれば、常に車室内温度を一定に保つように、
吹出風温度,吹出風量,吸込口及び吹出口の切り換えを
マイクロコンピュータにより自動制御する。
ン・コントロールユニット12に設定されている一つの
制御部で、排気ガスによる外気の汚染状態を排気ガスセ
ンサー8にて検知し、インテークドア1を駆動制御する
ことで自動的に吸込口を切り換える制御を行なう。この
インテークドア制御部13には、内部信号として、ブロ
ワモータ電圧値によるブロワ風量信号と、エアコンのオ
ン・オフを監視するためのコンプレッサ信号と、デフモ
ード(DEF)かどうか、あるいは、オート・リサーキ
ュレーションモード(オートREC)かどうかを監視す
るためのモード信号が与えられる。
1のインテークドア制御部13にて実行されるインテー
クドア制御作動の流れを示すフローチャートで、以下、
各ステップについて説明する。
より後述のガスセンサーA/D値GSADから演算用ガ
スセンサー値FGSCを得るガスセンサー値処理が行な
われる。
チをOFF→ONとしてから60秒(電源投入からセン
サー出力が安定するまでに十分な時間)が経過したかど
うかが判断される。60秒の経過前においては、ステッ
プ32へ進み、REC→FREへの遅延タイマのタイマ
カウンタが初期化される。
(REC)に固定するオートRECモードかどうかが判
断され、オートRECモードが選択されている時には、
排気ガス対応インテークドア制御を行なわずにリターン
する。
うかが判断され、デフモード選択時には排気ガス対応イ
ンテークドア制御を行なわずにリターンする。
ラフ−1とステップ30により得られた演算用ガスセン
サー値FGSCに対応したドア開度が決定されると共
に、遅延時間Rsec (例えば、20sec 〜30sec )が
設定される。
の移動かどうかが判断され、NOの時(FRE→REC
方向への移動時)にはステップ37へ進み、YESの時
(REC→FRE方向への移動時)にはステップ39へ
進む。
ウンタが初期化される。
たドア開度が目標ドア開度FTIとして設定される。
したかどうかが判断される。遅延時間Rsec を経過して
いる場合、前記ステップ37及びステップ38へ進み、
タイマカウンタの初期化と目標ドア開度FTIの設定が
行なわれる。
前は目標ドア開度FTIがFULLREC(全閉)のま
まに設定される。但し、全閉を保つ連続時間は、車室内
CO 2 濃度の増加を考慮し、最大15分以内とされる。
この連続時間は、例えば、乗員センサで乗員数を検出
し、乗員数が多くなるほど短くすることにより、車室内
CO2 濃度の増加を考慮した制御とすることもできる。
テップ40で設定された目標ドア開度FTIが得られる
指令値もサーボモータ7に出力する。 [ガスセンサー値処理について]図4及び図5はインテ
ークドア制御部13で行なわれるガスセンサー値処理の
流れを示すフローチャートである。
測定値から排気ガス濃度を示すガスセンサー値GSC
(0%〜100%)をガスセンサーA/D値GSADと
清浄空気値GSMXにより演算するステップで、ガスセ
ンサーA/D値GSADをそのままガス濃度に換算する
のではなく、清浄空気値GSMXを基準値とすることで
センサー単体のバラツキ,温度,湿度特性を補正する
(排気ガス濃度演算手段cに相当)。
GSADが、GSAD=255−GSADの式により演
算される。尚、式中のGSADは、排気ガスセンサー8
から今回の処理にて読み込まれた測定によるガスセンサ
ーA/D値であり、255の値から差し引いているの
は、空気の汚れ度合い度合いを255bitであらわし
特性を反転させていることによる。よって、ガスセンサ
ーA/D値GSADの最大清浄空気値は255となり、
最大汚れ空気値は0となる。
チをOFF→ONとしてから60秒の設定時間(電源投
入からセンサー出力が安定するまでに十分な時間)が経
過したかどうかが判断され、NOの時にはステップ52
へ進み、YESの時にはステップ53へ進む。
チをOFF→ONとしてから60秒を経過する前におい
て、基準値となる清浄空気値GSMXの初期値GSAD
が設定される。
チをOFF→ONとしてから60秒を経過した後、ステ
ップ50で得られたガスセンサーA/D値GSADと一
番空気がきれいであることを示す清浄空気値GSMXと
が比較される。ここで、清浄空気値GSMXは、イグニ
ッションスイッチのONから前回の処理までの間におい
て一番空気がきれいであることを示す値で、書き換え可
能なRAMに記憶させている。
でYES、つまり、GSAD>GSMSである場合、ガ
スセンサーA/D値GSADと清浄空気値GSMXのリ
ミット値とが比較される。ここで、清浄空気値GSMX
のリミット値とは、いかに空気がきれいとしてもその値
には限界があることで(最大限界値255)、予めリミ
ット値が決められる。
D>リミット値である時、ガスセンサーA/D値GSA
Dが異常値であると判断し、リミット値が清浄空気値G
SMXとしてメモリーされる。
D≦リミット値である時、ガスセンサーA/D値GSA
Dが正常値であると判断し、ガスセンサーA/D値GS
ADが清浄空気値GSMXとメモリーされる。
値GSMXに対するガスセンサーA/D値GSADの比
がガスセンサー値GSCとされる。
57で求められたガスセンサー値GSC(0%〜100
%)の微分処理を行ない、目標ドア開度FTIを決める
最終的な演算用ガスセンサー値FGSC(0〜255b
it)を演算するステップである。
経過したかどうかが判断される。
OGSCと今回のガスセンサー値GSCとの差により時
間ΔAsec当りのセンサー値変化量であるGSC微分
値DTGSが求められる(微分値演算手段dに相当)。
がDTGS>0かどうかが判断される。
がDTGS≦0である時、つまり、ガス濃度状態変化が
安定または清浄方向である時、GSC微分値DTGSが
DTGS=0にセットされる。
がDTGS>0である時、つまり、ガス濃度状態変化が
汚れ方向である時、前回のGSC微分値0DTGS=0
かどうか、つまり、前回のガス濃度状態変化が安定また
は清浄方向であるかどうかが判断される(第1ガス濃度
変化判断手段eに相当)。
化であるGSC微分値DTGSが、汚れ方向の設定値で
ある微分しきい値DGCと制御感度補正値DGCOST
の加算値以上であるかどうかが判断される(第2ガス濃
度変化判断手段fに相当)。ここで、制御感度補正値D
GCOSTは、外部からの調整操作により調整できる微
分しきい値調整手段により調整される値で、この微分し
きい値調整手段は、図7に示すように、手動により操作
される感度調整用スイッチ20と、スイッチ操作に連動
して微分しきい値レベルを表示する表示部21により構
成される。例えば、DGCOSTの値は車室内のインス
トパネルに設けられた感度調整用スイッチ20により7
段階に調整される。また、表示が図7の位置である時に
はDGCOST=1に設定されていることを示す。
化が安定または清浄方向であるとのステップ62の判断
と今回のGSC微分値DTGSが補正を加えた微分しき
い値(DGC+DGCOST)以上であるとのステップ
63での判断に基づいて、外気が汚れ方向に移行すると
し、ガスセンサー値GSCをGSC=0、つまり、イン
テークドア1を全閉とする値にセットされる(外気汚れ
予測制御手段hに相当)。
が前回のGSC微分値0DTGSにセットされる。
が演算用ガスセンサー値FGSCとしてセットされる。 [外気汚れ予測制御について]ガス濃度対応制御により
ドア開閉制御を行なった場合、車両割り込みによる一発
臭の発生時等のように人の鼻が最も一番臭いと感じるよ
うな状況であってもガス濃度を示す演算用ガスセンサー
値FGSCが設定しきい値以上にならないことにはイン
テークドア1の全閉駆動が行なわれず、ドア閉動作の応
答遅れにより、排気ガスの車室内侵入を許してしまう。
TGSがガス濃度上昇を示す値であるという今回の微分
値条件のみでRECへドアを閉じる制御を行なう案が考
えられる。しかし、この場合、今回の微分値DTGSの
大きさでのみ制御が行なわれるため、ノイズの入り易い
システムや応答が良すぎるガスセンサーとの組み合わせ
では、頻繁にRECへ閉じてしまう制御となってしまい
とても煩わしくなる。また、結果として、RECへ閉じ
る実行時間が長くなるため、車室内の換気効率が悪い制
御となってしまう。
テップ62,63,64に示すように、ステップ62で
の前回のガス濃度状態変化が汚れ方向であり、且つ、ス
テップ63での今回のGSC微分値DTGSが補正を加
えた微分しきい値(DGC+DGCOST)以上である
との判断時、今後、一発臭の発生時等により人の鼻が一
番臭いと感じる状況の時であると予測し、この外気が汚
れ方向に移行するとの予測に基づいてガスセンサー値G
SCをGSC=0にセットし、図3に示すフローに従っ
てインテークドア1が全閉とされる。
のガス濃度状態変化が安定方向または図8(ロ) に示すよ
うに前回のガス濃度状態変化が清浄方向である時に限っ
て今回のGSC微分値DTGSの大きさによりドア閉制
御を行なうため、頻繁にドア閉制御に入る煩わしさがな
く良好な換気効率の確保を図りながら、一発臭の発生時
等の本当に必要な時にのみ高応答にてドア閉制御が行な
われることになる。 [微分しきい値調整について]図5のステップ63で用
いられる微分しきい値DGCと制御感度補正値DGCO
STの加算値は、この値が大きいと外気汚れ予測制御に
入りにくく、逆に、小さな値であると外気汚れ予測制御
に入り易い。つまり、臭気に対しては個人差あり、多少
の臭気があっても気にならない人はなるべく外気汚れ予
測制御に入りにくくしたいし、逆に、わずかな臭気があ
っても気になる人はなるべく外気汚れ予測制御に入り易
くしたという要求がある。
制御感度補正値DGCOSTを外部からの調整操作によ
り調整できるようにしているため、ドライバや乗員によ
る外部からの調整操作により臭気に対する個人差に対応
することができる。
より操作される感度調整用スイッチ20と、スイッチ操
作に連動して微分しきい値レベルを表示する表示部21
により構成したため、微分しきい値レベルを視覚認識し
ながらの簡単なスイッチ操作により微分しきい値を調整
できる。 [外気汚れ予測制御と排気ガス濃度対応制御との併用制
御について]上記外気汚れ予測制御のみを行なう場合、
一発臭の発生時等での高応答ドア閉制御を行なうことが
できても、外気の汚れが慢性的に高レベルであって、ガ
ス濃度変化が小さい市街地走行時等では、インテークド
ア1は全開のままで排気ガスの車室内侵入を許すことに
なる。
ローチャートに示すように、外気汚れ予測制御によりイ
ンテークドア1を全閉にする以外のガス状態では、図6
に示す制御特性グラフ−1とステップ30により得られ
た演算用ガスセンサー値FGSCに対応し、外気の汚れ
度が低い外気清浄状態では吸い込み口を外気モードと
し、外気の汚れ度が高い外気汚染状態では吸い込み口を
内気モードとするインテークドア1の排気ガス濃度対応
ドア制御が行なわれる。
閉制御と、それ以外の走行時における排気ガス侵入防止
と車室内換気確保を両立するドア開閉制御とを併せて達
成することができる。 [遅延制御について]走行中に目標ドア開度が全閉から
全開へ移行した時、その指令が出ると直ちにインテーク
ドア1を全開とすると、車室内の排気ガス臭を脱臭フィ
ルタ4により除去する時間が不足したり、頻繁にドア動
作が行なわれることになる。
フローチャートにおいて、ステップ36→ステップ39
へ進むREC→FREへのドア開時には、遅延時間Rが
設定され、全開指令が出ても遅延時間Rを待ってインテ
ークドア1が開動作をするようにしている。
臭がなくなるまでの時間を確保することができるし、頻
繁にドア動作する煩わしさを無くすこともできる。 [窓曇り対応制御について]走行中、窓曇りを取り除く
ための操作を行なっているにもかかわらず排気ガス対応
インテークドア制御が行なわれると、窓曇りがなかなか
消えないことになってしまう。
フローチャートにおいて、ステップ34から明らかなよ
うに、窓曇りを取り除くための操作と推定することがで
きるデフモード選択時には、排気ガス対応インテークド
ア制御を行なわない。
ア制御に窓曇り対応制御を取り込むことができる。
ダウン制御のように、高負荷(熱)の場合、空気が清浄
であっても、オートエアコン制御を優先とする制御(通
常制御)に移行する(ステップ33)。 (その他の実施の形態)実施の形態1では、ガス濃度演
算値として清浄空気値を基準とするガスセンサー値GS
Cを用いる例を示したが、排気ガスセンサーからの測定
値をA/D変換した値をガス濃度演算値とする例であっ
ても良い。
を備えた例を示したが、微分しきい値を固定値として与
える例であっても良い。
として感度調整用スイッチとしきい値レベルの表示部に
よる手段の例を示したが、ダイヤルスイッチやレベル毎
に多数設けたボタンスイッチ等のような他の調整手段を
用いても良い。
と排気ガス濃度対応ドア制御手段とを併用する例を示し
たが、外気汚れ予測制御手段のみを適用しても良い。こ
の場合、例えば、微分値条件を満足してドアが全閉にさ
れると、設定タイマー時間だけドア全閉を維持し、タイ
マー時間経過後にドアを開ける制御を行なったり、ま
た、微分値条件を満足してドアが全閉にされると、その
後の排気ガス濃度の変化状態を監視し、清浄方向あるい
は清浄な値になるとドアを開ける制御を行なうようにし
ても良い。
して、図6の実線特性に示すように、排気ガス濃度を示
す演算用ガスセンサー値がしきい値以上か未満かでドア
の全開と全閉をオン・オフ的に制御する例を示したが、
例えば、図6の点線特性に示すように、演算用ガスセン
サー値に応じて目標ドア開度を徐々に変化させる無段階
制御としても良い。この無段階制御の場合、制御特性を
インテークドア開度に対する臭気強度の相関特性に基づ
いて設定することで、車室内のCO2 濃度上昇抑制と排
気ガス臭官能値抑制とをうまく両立させることができ
る。
の排気ガス濃度に対応してインテークドアの開閉を行な
う制御インテークドア制御装置において、第1ガス濃度
変化判断手段により前回のガス濃度状態変化が汚れ方向
であり、且つ、第2ガス濃度変化判断手段により今回の
ガス濃度微分値が予め設定された微分しきい値以上であ
ると第2ガス濃度変化判断手段により判断された時は吸
い込み口に配置されたインテークドアを閉じる指令をイ
ンテークドアアクチュエータに出力する外気汚れ予測制
御手段を設けたため、頻繁にドア閉制御に入る煩わしさ
がなく良好な換気効率の確保を図りながら、一発臭の発
生時等の本当に必要な時にのみ高応答にてドア閉制御を
行なうことができるという効果が得られる。
記載のインテークドア制御装置において、第2ガス濃度
変化判断手段で用いる微分しきい値の大きさを、外部か
らの調整操作により調整できる微分しきい値調整手段を
設けたため、請求項1記載の発明の効果に加え、ドライ
バや乗員による外部からの調整操作により臭気に対する
個人差に対応することができる。
記載のインテークドア制御装置において、微分しきい値
調整手段を、手動により操作される感度調整用スイッチ
と、スイッチ操作に連動して微分しきい値レベルを表示
する表示部による手段としたため、請求項2記載の発明
の効果に加え、微分しきい値レベルを視覚認識しながら
の簡単なスイッチ操作により微分しきい値を調整でき
る。
ないし請求項3記載のインテークドア制御装置におい
て、前回のガス濃度状態変化が汚れ方向であり、且つ、
今回のガス濃度微分値が予め設定された微分しきい値未
満であると判断した時には、排気ガス濃度演算手段から
の排気ガス濃度演算値に基づき外気の汚れ度を判断し、
外気の汚れ度が低い外気清浄状態では吸い込み口を外気
モード側とし、外気の汚れ度が高い外気汚染状態では吸
い込み口を内気モード側とするインテークドアのドアア
クチュエータの駆動制御を行なう構成としたため、請求
項1ないし請求項3記載の発明の効果に加え、一発臭の
発生時等での高応答ドア閉制御と、それ以外の走行時に
おける排気ガス侵入防止と車室内換気確保を両立するド
ア開閉制御とを併せて達成することができる。
ム対応図である。
全体システム図である。
れる排気ガス対応インテークドア制御作動の流れを示す
フローチャートである。
れるガスセンサー値処理1の流れを示すフローチャート
である。
れるガスセンサー値処理2(微分処理)の流れを示すフ
ローチャートである。
れる排気ガス濃度対応ドア制御で用いられる目標ドア開
度特性図である。
値を補正する制御感度補正値を調整する感度調整用スイ
ッチと調整レベルの表示部の例を示す図である。
ドアを全閉とする制御が実行されるガス濃度微分値変化
パターンを示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 車載のエアコンユニットの外気吸い込み
口に設けられ、インテークドアアクチュエータにより外
気吸入と内気吸入を切り換えるインテークドアと、 車両に設置され、走行中や停車時に外気の排気ガス濃度
を検出する排気ガスセンサーと、 該排気ガスセンサーからのセンサー信号を入力し、セン
サー信号に基づいて排気ガス濃度を演算する排気ガス濃
度演算手段と、 該排気ガス濃度演算手段により演算された排気ガス濃度
の単位時間当りの変化量であるガス濃度微分値を演算す
る微分値演算手段と、 前回演算されたガス濃度微分値に基づいてガス濃度状態
変化が安定または清浄方向であるかどうかを判断する第
1ガス濃度変化判断手段と、 今回のガス濃度微分値が予め設定された微分しきい値以
上であるかどうかを判断する第2ガス濃度変化判断手段
と、 前回のガス濃度状態変化が安定または清浄方向であると
前記第1ガス濃度変化判断手段により判断され、且つ、
今回のガス濃度微分値が予め設定された微分しきい値以
上であると第2ガス濃度変化判断手段により判断された
時は吸い込み口に配置されたインテークドアを閉じる指
令をインテークドアアクチュエータに出力する外気汚れ
予測制御手段と、 を備えていることを特徴とするインテークドア制御装
置。 - 【請求項2】 請求項1記載のインテークドア制御装置
において、 前記第2ガス濃度変化判断手段で用いる微分しきい値の
大きさを、外部からの調整操作により調整できる微分し
きい値調整手段を設けたことを特徴とするインテークド
ア制御装置。 - 【請求項3】 請求項2記載のインテークドア制御装置
において、 前記微分しきい値調整手段を、手動により操作される感
度調整用スイッチと、スイッチ操作に連動して微分しき
い値レベルを表示する表示部による手段としたことを特
徴とするインテークドア制御装置。 - 【請求項4】 請求項1ないし請求項3記載のインテー
クドア制御装置において、 前回のガス濃度状態変化が汚れ方向であり、且つ、今回
のガス濃度微分値が予め設定された微分しきい値未満で
あると判断した時には、前記排気ガス濃度演算手段から
の排気ガス濃度演算値に基づき外気の汚れ度を判断し、
外気の汚れ度が低い外気清浄状態では吸い込み口を外気
モード側とし、外気の汚れ度が高い外気汚染状態では吸
い込み口を内気モード側とするインテークドアのドアア
クチュエータの駆動制御を行なうことを特徴とするイン
テークドア制御装置。
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