JP2000012559A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2000012559A
JP2000012559A JP10177595A JP17759598A JP2000012559A JP 2000012559 A JP2000012559 A JP 2000012559A JP 10177595 A JP10177595 A JP 10177595A JP 17759598 A JP17759598 A JP 17759598A JP 2000012559 A JP2000012559 A JP 2000012559A
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emitter
resistance
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electrode
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JP10177595A
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Yasushi Shiraishi
靖 白石
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トランジスタ部分にバラスト抵抗を配置した
半導体装置において、製造工程の増加をまねかずにバラ
スト抵抗の厚さを減少させた半導体装置を提供する。 【解決手段】 バラスト抵抗が電極とのコンタクト抵抗
により形成されている構成とする。 電極と接する抵抗
半導体層として、低In組成n+型InGaAsエミッ
タキャップ層を用いる。抵抗値はIn組成、不純物濃度
で変えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に関
し、特に、バラスト抵抗を有する高出力ヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】高周波電力増幅器として用いられる高出
力ヘテロ接合バイポーラトランジスタは、通常、小出力
のトランジスタセル(フィンガ)を多数並列配置して構
成される。しかし、この配列では、動作状態において、
各フィンガでは隣接フィンガからの発熱が重畳されるた
め、中央に近いフィンガほど温度が上がる。そのため、
バイポーラトランジスタの特性により、中央部のフィン
ガのみが電流が増加して発熱量も増加し、それがまた温
度を上げるという正帰還が発生する。
【0003】したがって、大部分のフィンガが正常であ
っても、中央部のフィンガから破壊が生じ、トランジス
タ全体が均一に動作できなくなってしまう。その結果、
トランジスタの最大出力が制限されてしまう。
【0004】この熱集中を避けるために、各フィンガの
エミッタに個別に直列抵抗を接続することが行われる。
この直列抵抗はバラスト抵抗と呼ばれる。このバラスト
抵抗により、特定のフィンガの電流が増えた場合にベー
ス・エミッタ間電圧が減少するように負帰還がかかり、
中央部のフィンガへの熱集中が緩和される。このよう
に、バラスト抵抗は、多フィンガ構成の高出力ヘテロ接
合バイポーラトランジスタには欠かせない要素である。
【0005】ところで、従来のヘテロ接合バイポーラト
ランジスタでは、バラスト抵抗はトランジスタ部分とは
離れた場所に設置されていたため、チップ面積の増大を
まねいており、また、レイアウトの自由度が著しく低下
するという問題があった。
【0006】この問題の解決のために、バラスト抵抗を
トランジスタ部分に組み込んで形成する方法が知られて
いる。例えば、特開平9−162194号公報、特開平
7−7013号公報、特開平6−349847号公報等
に示されるように、n型AlGaAs層や、不純物濃度
を非常に低くしたn型GaAs層などのエピタキシャル
成長層をバラスト抵抗として働かせることが提案されて
いる。
【0007】図5は、n型AlGaAs層をバラスト抵
抗層として用いた場合のヘテロ接合バイポーラトランジ
スタの断面図である。このヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタは、半絶縁性GaAs基板10の上に、n+型G
aAsサブコレクタ層11、n-型GaAsコレクタ層
12、 P+型GaAsベース層13が積層され、更に
+型GaAsベース層13の上にエミッタメサが設け
られている。
【0008】このエミッタメサは、下から、n型AlG
aAsエミッタ層14、n型AlGaAsバラスト抵抗
層41、高In組成n+ 型InGaAsエミッタキャッ
プ層15、エミッタ電極31の順に積層され、メサの側
面はSiO2 側壁21で覆われている。また、P+型G
aAsベース層13にはベース電極32が接続され、n
+型GaAsサブコレクタ層11にはコレクタ電極33
が接続されている。さらに、このトランジスタは、絶縁
領域22で周囲から電気的に分離されている。
【0009】このように、 n+型AlGaAsバラスト
抵抗層41が、n型AlGaAsエミッタ層14と n+
型InGaAsエミッタキャップ層15の間に挿入され
ている。 n+型InGaAsエミッタキャップ層15と
しては、In組成比をエミッタ層14側から表面側に向
かって徐々に大きくした傾斜組成n+型InXGa1-X
sが用いられ、その厚さは通常100nm程度必要であ
る。 傾斜組成n+型InXGa1-XAs層の表面でのI
n組成比は0.5以上の大きな値をとり、 それにより
コンタクト抵抗の低いノンアロイオーミック電極を実現
している。
【0010】また、トランジスタ部分に組み込んだバラ
スト抵抗として、金属薄膜を用いる方法も、例えば特開
平9−8052号公報や特開平8−115922号公報
などで示されている。例えば、メタチタン酸バリウムを
主成分とした焼結体、タングステンシリサイド、窒素を
含むタングステンシリサイド、ニッケル/クロムなどが
バラスト抵抗として用いられている。
【0011】図6は金属薄膜をバラスト抵抗層として用
いた場合のヘテロ接合バイポーラトランジスタの断面図
である。このヘテロ接合バイポーラトランジスタは、半
絶縁性GaAs基板10の上に、n+型GaAsサブコ
レクタ層11、n-型GaAsコレクタ層12、P+型G
aAsベース層13が積層され、 さらにP+型GaAs
ベース層13の上にエミッタメサが設けられている。
【0012】このエミッタメサは、下から、n型AlG
aAsエミッタ層14、高In組成n+型InGaAs
エミッタキャップ層16、 エミッタ電極31、金属バ
ラスト抵抗体42の順に積層され、メサの側面はSiO
2側壁21で覆われている。 また、P+型GaAsベー
ス層13にはベース電極32が接続され、n+型GaA
sサブコレクタ層11にはコレクタ電極33が接続され
ている。
【0013】このように、金属バラスト抵抗体42は、
エミッタ層14とエミッタ電極31間の配置することが
できないため、エミッタ電極31の直上に直接形成され
ている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、GaA
s層やAlGaAs層をバラスト層として用いる場合、
十分な抵抗値のバラスト抵抗を形成するためには、それ
らの厚さを100nmから400nmと厚くする必要が
ある。このように、バラスト抵抗層が厚くなると様々な
問題が生じる。例えば、エッチングでエミッタメサを形
成するときに、エミッタの断面形状の制御性が悪化する
という問題が生じる。また、ベース電極を形成する際に
ベース最上面を露出させることが必要であるが、バラス
ト抵抗層を厚くすると、エッチング量が増し、従ってば
らつきが増加するためベース最上面をうまく出せずにベ
ース抵抗がばらつくという問題があった。また、メサの
高さの増大により、上層の配線工程時の平坦化が困難に
なるという問題も発生した。
【0015】また、金属薄膜をバラスト抵抗に用いた場
合、バラスト抵抗層の厚さの増加はそれほどでもない
が、金属薄膜を堆積する工程とエッチング加工する工程
が必要になり、製造工程の増大という問題が生じた。
【0016】本発明は上記問題点にかんがみてなされた
ものであり、トランジスタ部分にバラスト抵抗を配置し
た半導体装置において、製造工程の増加を招かずにバラ
スト抵抗の厚さを減少させた半導体装置の提供を目的と
する。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の半導体装置は、トランジスタの半導
体領域と電極との間に抵抗半導体を介在させる構造を有
する半導体装置において、前記抵抗半導体の抵抗が、前
記電極とのコンタクト抵抗により形成される構成として
ある。
【0018】このような構成の発明によれば、抵抗半導
体の抵抗がバルク抵抗ではなく電極とのコンタクト抵抗
で形成されているので、抵抗半導体の厚さはそれほど必
要ではない。そのため、ヘテロ接合バイポーラトランジ
スタのバラスト抵抗に適用した場合、バラスト抵抗の厚
さを減少させることができる。また、従来のエミッタキ
ャップ層をこの抵抗体半導体とすることにより、従来の
バラスト抵抗がない場合と同様の工程で製造することが
できるため、製造工程が増加することはない。
【0019】請求項2記載の半導体装置は、請求項1記
載の半導体装置において、前記半導体装置を、ヘテロ接
合バイポーラトランジスタとした構成としてある。この
ような構成の発明によれば、バラスト抵抗の厚さを減少
させるために、ヘテロ接合バイポーラトランジスタのバ
ラスト抵抗に適用することができる。
【0020】請求項3記載の半導体装置は、請求項1又
は2記載の半導体装置において、前記電極がエミッタ電
極であり、前記抵抗半導体をバラスト抵抗とした構成と
してある。このような構成の発明によれば、ヘテロ接合
バイポーラトランジスタのエミッタ電極の下に抵抗半導
体を配置して、コンタクト抵抗によりバラスト抵抗を形
成することができる。
【0021】請求項4記載の半導体装置は、請求項1〜
3のいずれかに記載の半導体装置において、前記抵抗半
導体が、不純物を高濃度に含有する構成としてある。こ
のような構成の発明によれば、不純物濃度により抵抗値
を変えることができ、所望の抵抗のバラスト抵抗を得る
ことができる。
【0022】請求項5記載の半導体装置は、請求項1〜
4のいずれかに記載の半導体装置において、前記抵抗半
導体が、InXGa1-XAs(0<X<0.4)で構成
される構成としてある。このような構成の発明によれ
ば、低いIn組成により、電極との間にコンタクト抵抗
を生じさせることができると共に、In組成により、抵
抗値を変えることができ、所望の抵抗のバラスト抵抗を
得ることができる。
【0023】請求項6記載の半導体装置は、請求項2〜
5のいずれかに記載の半導体装置において、前記抵抗半
導体を、エミッタキャップ層とした構成としてある。こ
のような構成の発明によれば、エミッタキャップ層をバ
ラスト抵抗とすることにより、製造工程の増加を招かず
に高さの低いエミッタメサを構成することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の半導体
装置の一実施形態を示す断面図である。この半導体装置
は、エミッタ層上にバラスト抵抗を有するヘテロ接合バ
イポーラトランジスタの一つのセルを示してある。
【0025】この半導体装置1は、半絶縁性GaAs基
板10の上に、n+型GaAsサブコレクタ層11、n-
型GaAsコレクタ層12、P+型GaAsベース層1
3が積層され、さらにP+型GaAsベース層13の上
にエミッタメサが設けられている。このエミッタメサ
は、基板側から、n型AlGaAsエミッタ層14、低
In組成n+型InGaAsエミッタキャップ層40、
エミッタ電極31の順に積層され、メサの側面はSiO
2側壁21で覆われている。また、P+型GaAsベース
層13にはベース電極32が接続され、n+型GaAs
サブコレクタ層11にはコレクタ電極33が接続されて
いる。このヘテロ接合バイポーラトランジスタ1は絶縁
領域22で囲まれて他のトランジスタと電気的に分離さ
れている。
【0026】高周波電力増幅器として用いられる高出力
ヘテロ接合バイポーラトランジスタでは、このような小
出力のトランジスタセル(フィンガ)を多数並列配置し
て構成される。
【0027】低In組成n+型InGaAsエミッタキ
ャップ層40が、本発明の特徴であり、バラスト抵抗と
して機能し、エミッタ電極31とのコンタクト抵抗がバ
ラスト抵抗の大部分を構成している。低In組成n+
InGaAsエミッタキャップ層40の組成は、InX
Ga1-XAs(0<X<0.4、好ましくは0<X<
0.3)であり、In組成比が従来より低く、エミッタ
電極31とエミッタキャップ層40との界面のコンタク
ト抵抗を利用してバラスト抵抗を形成している。
【0028】また、不純物濃度が高いことも従来と異な
る点である。従来は、バルクで抵抗を形成していたの
で、抵抗を高くするために不純物濃度は低くしており、
かつ、コンタクト抵抗の低いノンアロイオーミック電極
を実現するため、In組成比は0.5以上の大きな値を
採用している。エミッタキャップ層40の厚さは、例え
ば50nm程度である。
【0029】低In組成n+型InGaAsエミッタキ
ャップ層40の抵抗値は、In組成比と不純物濃度によ
り容易に制御することができる。
【0030】図2は、n+型InGaAsエミッタキャ
ップ層40のIn組成比及び不純物濃度と、コンタクト
抵抗及びバラスト抵抗の関係を示したグラフである。こ
の場合、バラスト抵抗は、エミッタ電極の面積を20μ
2とした場合について示してある。図2から、n+型I
nGaAsエミッタキャップ層のIn組成比が高くなる
と抵抗値が下がり、不純物濃度が低くなると抵抗値が増
大することが認められる。例えば、図2の破線で示すよ
うに、In組成比が0.14、不純物濃度が1.6×1
19cm-3とした場合、コンタクト抵抗4×10-6Ωc
2が得られる。このコンタクト抵抗は、バラスト抵抗
20オームに相当する。バラスト抵抗は、エミッタ抵抗
と同程度が良いとされており、通常エミッタ抵抗は20
オーム程度であるので、十分な抵抗値が得られることが
認められる。
【0031】エミッタキャップ層として、従来の高In
組成n+型InGaAs層を用いた場合には、バラスト
抵抗は1オーム以下となり、ほとんど抵抗体としては機
能しない。図2に示されるように、In組成比を低い範
囲で制御し、更に不純物濃度も制御することにより、広
い範囲において所望の抵抗値を有するバラスト抵抗を形
成できることが認められる。
【0032】本発明にかかるエミッタキャップ層40と
しては、In組成比を傾斜させた低In組成n+型In
GaAs層を用いても良い。例えば、基板側から表面側
に向かってIn組成を徐々に大きくした低In組成n+
型InGaAs層を用いることによって、均一組成の低
In組成n+型InGaAsよりも小さなバラスト抵抗
を得ることができる。ただし、この場合も、エミッタ電
極31との界面での組成は、InXGa1-XAs(0<
X<0.4)とする必要がある。
【0033】また、n+型InGaAsの他に、n+型I
nAlAs層、n+型InGaN層を用い、In組成比
と不純物濃度を制御することにより所望の抵抗値のバラ
スト抵抗を形成することができる。なお、不純物として
は、Si、Se、あるいはTeを用いることができる。
【0034】さらに、n+型GaAs層、n+型Ge層、
+型InN層等を用い、不純物濃度を制御することに
より、低In組成n+型InGaAsよりも高い抵抗値
のバラスト抵抗を形成することができる。例えば、n+
型GaAs層の場合、不純物濃度1.6×1019
-3、エミッタ電極面積20μm2の場合、約50Ωの
バラスト抵抗を形成することができる。
【0035】エミッタ電極31としてはどのような金属
でも良いが、熱的安定性に優れたWSi、TiN、Ti
W等の高融点金属が望ましい。また、ベース電極32と
しては、AuMnやAuZnなどのAu系合金や、Pt
/Ti/Au多層膜などを用いることができる。
【0036】このような低In組成n+型InGaAs
層をエミッタキャップ層40として用いたヘテロ接合バ
イポーラトランジスタは、バルクでバラスト抵抗を形成
するのではなく、エミッタ電極とのコンタクト抵抗でバ
ラスト抵抗を構成しているので、エミッタキャップ層4
0の厚みは例えば50nm程度の厚さで良い。そのた
め、エミッタメサの厚さは低くなり、その結果、メサの
高さがある場合に生じる問題が解消する。
【0037】例えば、エッチングでメサを形成するとき
に、エミッタの断面形状の制御性が悪化するという問
題、ベース電極を形成する際のベース最上面を露出させ
る場合に、バラスト抵抗層を厚くすると、エッチング量
が増し、したがってばらつきが増加するためベース最上
面をうまく出せずにベース抵抗がばらつくという問題、
メサの高さの増大により、上層の配線工程時の平坦化が
困難になるという問題も生じない。
【0038】また、本発明にかかるエミッタキャップ層
は、従来の工程で製造でき、新しい工程を必要としない
ので、金属薄膜をバラスト抵抗に用いた場合に生じる問
題、すなわち、金属薄膜を堆積する工程とエッチング加
工する工程が必要になり、製造工程の増大という問題も
解決することができる。
【0039】このように、コンタクト抵抗によるバラス
ト抵抗を有する本発明のヘテロ接合バイポーラトランジ
スタは、中央部のフィンガへの熱集中及び電流集中が緩
和され、信頼性が高い高出力デバイスの実現が可能とな
る。
【0040】次に、図1に示したヘテロ接合バイポーラ
トランジスタの製造方法について図3及び図4の工程A
〜工程Fを参照しながら説明する。
【0041】まず、図3の工程Aに示すように、半絶縁
性GaAs基板10上に分子線エピタキシー法や有機金
属気相エピタキシー法等のエピタキシャル成長方法によ
り、n+型GaAsサブコレクタ層11、n-型GaAs
コレクタ層12a、p+型GaAsベース層13a、n
型AlGaAsエミッタ層14a、低In組成n+型I
nGaAsエミッタキャップ層40aを順次成長させ
る。エミッタキャップ層40aは、例えば、In組成比
0.14、厚さ50nm、n型不純物を1.6×1019
cm-3ドーピングする。n型不純物として、Siを用い
ても良いが、SeやTeを用いることにより、容易に
1.6×1019cm-3以上のドーピングを行うことがで
きる。その後、これらの各層の不要部分をプロトンイオ
ン注入により高抵抗化し、トランジスタを囲んで分離す
る絶縁領域22を形成する。次に、基板上の全面に、エ
ミッタ電極となるWSi層31aをスパッタリング法に
より成膜する。WSiの厚さは150nm程度である。
【0042】次に、図3の工程Bに示すように、成膜後
パターニングしたフォトレジスト(図示せず)をマスク
としてSF6ガスを用いた反応性イオンエッチングによ
りWSi膜をエッチングしてエミッタ電極31を形成す
る。エミッタ電極31の大きさは、2μm×10μm=
20μm2とする。
【0043】次に、図3の工程Cに示すように、引き続
き同一のマスクを用いて、低In組成n+型InGaA
sエミッタキャップ層40a及びn型AlGaAsエミ
ッタ層14aをCF4とSF6との混合プラズマによる反
応性イオンエッチングにより、p+型GaAsベース層
13aの表面までエッチングし、エミッタメサを形成す
ると共に、ベース層を露出させる。
【0044】次に、図4の工程Dに示すように、ウエハ
全面に化学的気相堆積法によりSiO2膜を成膜後、C
4ガスを用いた反応性イオンエッチングによる異方性
エッチングを行い、エミッタメサの側面に絶縁性サイド
ウオール21を形成する。
【0045】続いて、図4の工程Eに示すように、ウエ
ハ全面にAuMnを真空蒸着法により成膜し、成膜後パ
ターニングしたフォトレジスト(図示せず)をマスクと
して、イオンミリング法によりベース電極のパターニン
グを行う。その後、有機溶剤による洗浄を行ってフォト
レジスト膜を除去した後、熱処理を行い、AuMnから
なるベース電極32を形成する。
【0046】最後に、図4の工程Fに示すように、成膜
後パターニングしたフォトレジスト(図示せず)をマス
クとして、リン酸、過酸化水素及び水の混合液により、
+型GaAsベース層13a及びn-型GaAsコレク
タ層12aを順次エッチングして除去し、n+型GaA
sサブコレクタ層11の表面を露出させる。次に、ウエ
ハ全面に真空蒸着法によりコレクタ電極となるAuGe
Ni膜を堆積した後、フォトレジスト膜を除去すること
によってリフト法でAuGeNi膜をコレクタ電極にパ
ターニングする。その後、熱処理を行ってコレクタ電極
33を形成する。これによって、図1に示した構造のヘ
テロ接合バイポーラトランジスタを製造することができ
る。
【0047】上記の製造方法でエミッタキャップ層とし
て、n+型GaAs層、傾斜組成n+型InGaAs層、
+型Ge層、n+型InAlAs層、n+型InN層、
+型InGaN層などを用いた場合においても、同様
な製造工程においてエミッタキャップ層のエッチング方
法を変えるだけでヘテロ接合バイポーラトランジスタを
製造することができる。
【0048】このようなヘテロ接合バイポーラトランジ
スタの製造方法によれば、エミッタキャップ層の厚さが
50nm程度と薄いので、エミッタメサの厚さも低く、
そのため、エミッタメサ形成時のエッチングによりエミ
ッタメサの断面形状が悪化するおそれは少ない。また、
このエッチングで露出させるベース層も確実に露出させ
ることができ、そのため、ベース抵抗がばらつくおそれ
は少ない。さらに、その後のエミッタ電極を埋める層間
絶縁膜の平坦化が容易になり、製造が容易になる。
【0049】これらに加えて、本発明で用いられる低I
n組成n+型InGaAsエミッタキャップ層は、In
組成比が低いため、ドライエッチングが容易であるとい
う利点もある。例えば、従来用いられていた高In組成
+型InGaAsエミッタキャップ層の場合、腐食性
が強く、危険な塩素ガスなどを用いてエッチングする必
要があったが、本発明にかかる低In組成n+型InG
aAs層は、In組成比が低いため、GaAsの場合と
同じエッチングガス、例えばフッ素ガスと塩素系ガス
(三塩化ホウ素など)の混合ガスなど危険性の少ないガ
ス系を用いてエッチングが可能である。また、In組成
比が低いため、従来よりも表面モフォロジーが良好であ
るという利点も有する。
【0050】上記実施形態では、ヘテロ接合バイポーラ
トランジスタを例にとって説明しているが、本発明の半
導体装置は、電極と半導体層と間にコンタクト抵抗を形
成する場合すべてに適用されるものである。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体装
置によれば、バラスト抵抗として電極とのコンタクト抵
抗を用いたことにより、トランジスタ部分にバラスト抵
抗を配置した半導体装置におけるバラスト抵抗の厚さを
製造工程の増加を招かずに減少させることが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の一実施形態のヘテロ接合
バイポーラトランジスタを示す半導体チップの断面図で
ある。
【図2】n+型InGaAsエミッタキャップ層のIn
組成比及び不純物濃度と、コンタクト抵抗及びバラスト
抵抗の関係を示したグラフである。
【図3】図1に示す半導体装置の製造工程を示すもの
で、工程Aから工程Cを示す。
【図4】図3に続く半導体装置の製造工程を示すもの
で、工程Dから工程Fを示す。
【図5】従来のバラスト抵抗をエミッタ層の上に配置し
たヘテロ接合バイポーラトランジスタの構造を示す断面
図である。
【図6】従来の金属抵抗で構成されるバラスト抵抗をエ
ミッタ電極上に配置したヘテロ接合バイポーラトランジ
スタの構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ヘテロ接合バイポーラトランジスタ 10 半絶縁性GaAs基板 11 n+型GaAsサブコレクタ層 12 n-型GaAsコレクタ層 13 p+型GaAsベース層 14 n型AlGaAsエミッタ層 31 エミッタ電極 32 ベース電極 33 コレクタ電極 40 低In組成n+型InGaAsエミッタキャップ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランジスタの半導体領域と電極との間
    に抵抗半導体を介在させる構造を有する半導体装置にお
    いて、 前記抵抗半導体の抵抗が、前記電極とのコンタクト抵抗
    により形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置において、 前記半導体装置が、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ
    であることを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の半導体装置におい
    て、 前記電極がエミッタ電極であり、前記抵抗半導体がバラ
    スト抵抗であることを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の半導体
    装置において、 前記抵抗半導体が、不純物を高濃度に含有することを特
    徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の半導体
    装置において、 前記抵抗半導体が、 InXGa1XAs(0<X<0.
    4)で構成されることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5のいずれかに記載の半導体
    装置において、 前記抵抗半導体が、エミッタキャップ層であることを特
    徴とする半導体装置。
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