JP2000001590A - 樹脂組成物及びその用途 - Google Patents

樹脂組成物及びその用途

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JP2000001590A JP10181663A JP18166398A JP2000001590A JP 2000001590 A JP2000001590 A JP 2000001590A JP 10181663 A JP10181663 A JP 10181663A JP 18166398 A JP18166398 A JP 18166398A JP 2000001590 A JP2000001590 A JP 2000001590A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスバリヤー性、加工安定性、二次加工性に
優れた樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 水膨潤性層状無機化合物(A)とエチレ
ン含有量の異なる2種以上のエチレン−酢酸ビニル系共
重合体ケン化物とからなり、かつ、水/イソプロプルア
ルコール=70/30(重量比)の混合溶媒に、90℃
で2時間混合撹拌させたときの可溶分が5〜55重量%
である樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水膨潤性層状無機
化合物(A)とエチレン含有量の異なる2種以上のエチ
レン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物からなる樹脂組成
物に関し、更に詳しくは加工安定性に優れた樹脂組成物
及びその積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、エチレン−酢酸ビニル系共重合
体ケン化物(以下EVOHと略記する)は、透明性、帯
電防止性、耐油性、耐溶剤性、ガスバリヤー性、保香性
等に優れており、又、溶融成形可能な熱可塑性樹脂であ
り、食品包装等、種々の包装材料を目的とする用途に用
いられている。しかし、このようなEVOHは外部の湿
度や温度という環境の変化によりガスバリヤー性や機械
物性が大きく変化し、高湿度の環境下ではガスバリヤー
性が低下するという欠点を有している。かかる欠点の解
決策として、種々検討されており、例えば、特開平5−
39392号公報には、水の存在下にEVOHと水膨潤
性フィロケイ酸塩を混合することが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、本発
明者等が詳細に検討した結果、上記公報開示技術では、
ガスバリヤー性の向上は見られるものの、フィルム成形
においてフィッシュアイ等が生ずる等の加工安定性が充
分ではなく、又、更に一軸延伸或いは二軸延伸といった
二次加工性についても満足のいくものではないことが判
明し、かかるEVOH系樹脂組成物の加工性について更
なる改良が求められている。このような背景において、
本発明では、ガスバリヤー性はもとより、加工安定性に
優れた樹脂組成物及びその積層体を提供することを目的
とするものである。
【0004】
【問題点を解決するための手段】そこで、本発明者等は
上記の事情に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、水膨潤性層
状無機化合物(A)とエチレン含有量の異なる2種以上
のEVOHとからなり、かつ、水/イソプロプルアルコ
ール=70/30(重量比)の混合溶媒に90℃で2時
間混合撹拌させたときの可溶分が5〜55重量%である
樹脂組成物が、上記目的に合致することを見出し本発明
を完成した。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明に用いる水膨潤性層状無機化合物(A)とし
ては、特に制限されることなく、スメクタイトやバーミ
キュライト等の粘土鉱物、更には合成マイカ等が挙げら
れ、前者のスメクタイトの具体例としてはモンモリロナ
イト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘ
クトライト、ソーコナイト、スチブンサイト等が挙げら
れる。これらは天然のものであっても、合成されたもの
でもよい。これらの中でもスメクタイト、特にその中で
もモンモリロナイトが好ましい。又、Na型フッ素四ケ
イ素雲母、Na型テニオライト、Li型テニオライト、
Na型ヘクトライト等の水膨潤性フッ素雲母系鉱物等も
好ましく用いられる。
【0006】又、該水膨潤性層状無機化合物(A)の膨
潤度は、20℃において、水/アルコール=70/30
(重量比)の混合溶剤に対して、30ml/2g以上、
好ましくは40ml/2g以上、更に好ましくは50m
l/2g以上であることが好ましく、30ml/2g未
満ではガスバリヤー性が不充分となり好ましくない。
尚、水膨潤性層状無機化合物(A)の膨潤度は、日本ベ
ントナイト工業会標準試験方法の容積法により測定した
ものである。
【0007】又、本発明で用いるEVOHとしては、エ
チレン含有量の異なるEVOHを2種以上用いることが
必要であり、該EVOHとしては特に制限されないが、
いずれもエチレン含有量が10〜60モル%、好ましく
は20〜55モル%で、ケン化度が90モル%以上、好
ましくは95モル%以上のものの中から選ばれることが
好ましい。エチレン含有量が10モル%未満では高湿時
のガスバリヤー性、溶融成形性が低下し、60モル%を
越えると充分なガスバリヤー性が得られなくなり好まし
くない。又、ケン化度が90モル%未満では、ガスバリ
ヤー性や熱安定性、耐湿性が低下し好ましくない。又、
該EVOHのメルトインデックス(MI)は0.5〜7
0g/10分(210℃)であるのが好ましく、更に好
ましくは1〜50g/10分(210℃)である。
【0008】又、エチレン含有量の異なるEVOHを2
種用いる場合は、エチレン含有量が30モル%以下のE
VOH(B1)とエチレン含有量が30モル%を越える
EVOH(B2)を採用することが好ましい。又、エチ
レン含有量の異なるEVOHを3種用いる場合は、エチ
レン含有量が30モル%以下のEVOHを2種とエチレ
ン含有量が30モル%を越えるEVOHを1種、或いは
エチレン含有量が30モル%以下のEVOHを1種とエ
チレン含有量が30モル%を越えるEVOHを2種用い
る等、エチレン含有量が30モル%以下のEVOHを、
後述する90℃で2時間混合撹伴させたときの可溶分が
5〜55重量%となるような範囲内で、適宜配合され、
用いられる。
【0009】又、上記の種々のEVOHは、透明性、ガ
スバリヤー性、耐溶剤性等の特性を損なわない範囲で少
量のプロピレン、イソブテン、α−オクテン、α−ドデ
セン、α−オクタデセン等のα−オレフィン、不飽和カ
ルボン酸又はその塩、部分アルキルエステル、完全アル
キルエステル、ニトリル、アミド、無水物、不飽和スル
ホン酸又はその塩等のコモノマーを含んでいても差支え
ない。
【0010】本発明の樹脂組成物は、上記の水膨潤性層
状無機化合物(A)と上記のエチレン含有量の異なる2
種以上のEVOHとからなるが、かかる配合量について
は、水膨潤性層状無機化合物(A)が、EVOHの合計
量100重量部に対して30重量部以下であることが好
ましい。より好ましくは0.05〜25重量部、更には
0.1〜20重量部である。該水膨潤性層状無機化合物
(A)の配合量が30重量部を越えると溶融成形性が不
良となり好ましくない。
【0011】更に、かかる配合方法については、特に制
限されず、エチレン含有量の異なる2種以上のEVOH
を先ず混合し、このEVOH2種以上のブレンド物
(B)と水膨潤性層状無機化合物(A)を混合したり、
又、エチレン含有量の異なる2種以上のEVOH中の任
意のEVOHと水膨潤性層状無機化合物(A)を混合
し、これと残りのEVOHを順次混合したりする等、適
宜選択され採用され得るが、相溶性の点から予め水膨潤
性層状無機化合物(A)を分散させた溶媒に2種以上の
EVOHを溶解することが好ましい。
【0012】具体的には、例えば、水膨潤性層状無機化
合物(A)を、水/アルコール=0/100〜50/5
0(重量比)の混合溶剤に分散させた後、更に水を添加
して、水/アルコール=90/10〜51/49(重量
比)に調整して、水膨潤性層状無機化合物(A)を膨潤
させた後、2種以上のEVOHを順次混合する或いはE
VOHのブレンド物(B)を混合する方法等がある。更
に、2種以上のEVOHを順次混合する或いはEVOH
のブレンド物(B)を混合するときは、ペレット状や粉
末状にて添加したり、予めEVOH或いはブレンド物
(B)を水/アルコールの混合溶剤に溶解させておきE
VOH溶液として添加したりする等がある。更にはかか
るEVOH溶液にするための水/アルコール混合溶剤の
組成を上記の水/アルコール=90/10〜51/49
(重量比)の範囲で同じ組成比にした混合溶剤を用い溶
解しておくことが好ましい。EVOH溶液として添加す
る場合は、5〜30重量%、好ましくは10〜20重量
%の濃度に調整することが望まれる。
【0013】その後、樹脂溶液は5〜25℃程度の冷水
中に放出されたり、該樹脂溶液の入った容器を氷水で冷
却されたりして、樹脂組成物として析出され、乾燥され
て樹脂組成物となるが、本発明では、上記得られた樹脂
組成物は、水/イソプロピルアルコール=70/30
(重量比)の混合溶媒に90℃で2時間混合撹拌させた
ときの可溶分が5〜55重量%であることが必要であ
る。特に好ましくは、該可溶分は7〜50重量%であ
り、更には10〜40重量%であることが好ましい。か
かる可溶分が5重量%未満では相溶性不良やガスバリヤ
ー性不良を招くこととなり、逆に55重量%を越えると
溶融成形性や加工性が不充分となり本発明の効果を発揮
しない。
【0014】本発明では、上記の如く、水/イソプロピ
ルアルコール=70/30(重量比)の混合溶媒に90
℃で2時間混合撹拌させたときの可溶分が5〜55重量
%となるように調整する方法としては、特に制限される
ことなく任意の方法が採用されるが、例えば、エチレン
含有量が30モル%以下のEVOH(1種又は2種以上
のいずれでもよい)を上記の範囲となるように配合した
り、ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂を上記の範囲
となるように配合する等の方法がある。尚、可溶分の測
定は、樹脂組成物を水/イソプロピルアルコール=70
/30(重量比)の混合溶媒で、90℃で2時間混合撹
拌した後、フィルター(200〜600メッシュ)でろ
過してフィルター上に残ったサンプルを乾燥、回収し、
重量変化率(%)として測定する。
【0015】かくして本発明の樹脂組成物は、ガスバリ
ヤー性はもとより、フィルム成形等の加工安定性に優
れ、更には一軸延伸や二軸延伸といった二次加工性にも
優れた効果を示すものである。
【0016】又、本発明の樹脂組成物には、本発明の目
的が阻害されない範囲内で、他の熱可塑性樹脂(ポリオ
レフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリスチレン
等)、可塑剤、熱安定化剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、着色剤、充填剤、乾燥剤、帯電防止剤等を配合する
ことも可能である。又、ゲル化防止剤として、ハイドロ
タルサイト系化合物、ヒンダードフェノール系、ヒンダ
ードアミン系熱安定剤、高級脂肪族カルボン酸の金属塩
を添加することもできる。
【0017】本発明の樹脂組成物は成形物の用途に多用
され、溶融成形等により、ペレット、フィルム、シー
ト、容器、繊維、棒、管、各種形成品等に成形され、
又、これらの粉砕品(回収品を再使用する時など)やペ
レットを用いて再び溶融成形に供することもできる。溶
融成形としては、押出成形法(T−ダイ押出、インフレ
ーション押出、ブロー成形、溶融紡糸、異型押出等)、
射出成形法が主として採用される。溶融成形温度は15
0〜250℃の範囲から選ぶことが多い。
【0018】本発明の樹脂組成物は、上述の如き成形物
に用いることができるが、特に該樹脂組成物を少なくと
も1層とする積層体として用いることが好ましく、少な
くとも片面に熱可塑性樹脂層を積層して、実用に適した
積層体が得られる。
【0019】該積層体を製造するに当たっては、本発明
の樹脂組成物の層の片面又は両面に他の基材を積層する
のであるが、積層方法としては、例えば該組成物のフィ
ルム、シートに熱可塑性樹脂を溶融押出する方法、逆に
熱可塑性樹脂等の基材に該組成物を溶融押出する方法、
該組成物と他の熱可塑性物樹脂とを共押出する方法、更
には本発明で得られる樹脂組成物のフィルム、シートと
他の基材のフィルム、シートとを有機チタン化合物、イ
ソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポリウレ
タン化合物等の公知の接着剤を用いてラミネートする方
法等が挙げられる。
【0020】共押出の場合の相手側樹脂としては、直鎖
状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重
合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプ
ロピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜2
0のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペン
テン等のオレフィンの単独又は共重合体、或いはこれら
のオレフィンの単独又は共重合体を不飽和カルボン酸又
はそのエステルでグラフト変性したもの等の広義のポリ
オレフィン系樹脂、ポリエステル、ポリアミド、共重合
ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ア
クリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ビニルエステル系
樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラス
トマー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、
EVOH等が挙げられる。上記の中でも、共押出製膜の
容易さ、フィルム物性(特に強度)の実用性の点から、
ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレン、エチレン
−酢酸ビニル系共重合体、ポリスチレン、ポリエチレン
テレフタレート等が好ましく用いられる。
【0021】更に、本発明の樹脂組成物から一旦フィル
ム、シート等の成形物を得、これに他の基材を押出コー
トしたり、他の基材のフィルム、シート等を接着剤を用
いてラミネートする場合、前記の熱可塑性以外に任意の
基材(紙、金属箔、一軸延伸又は二軸延伸プラスチック
フイルム又はシート、織布、不織布、金属綿条、木質面
等)が使用可能である。
【0022】積層体の層構成としては、本発明の樹脂組
成物の層をa(a1,a2,・・・)、他の基材、例えば
熱可塑性樹脂層をb(b1,b2,・・・)とするとき、
フィルム、シート、ボトル状であれば、a/bの二層構
造のみならず、b/a/b、a/b/a、a1/a2/
b、a/b1/b2、b2/b1/a/b1/b2等任意の組
合せが可能であり、フィラメント状ではa、bがバイメ
タル型、芯(a)−鞘(b)型、芯(b)−鞘(a)
型、或いは偏心芯鞘型等の任意の組み合わせが可能であ
る。
【0023】又、共押出の場合、aにb、bにaをブレ
ンドしたり、aやbの少なくとも一方に両層面の密着性
を向上させる樹脂を配合することもある。上記樹脂組成
物あるいは積層体は、そのまま各種形状のものに使用さ
れるが、更には物性改善のために延伸処理を施すことが
好ましく、かかる延伸については、一軸延伸、二軸延伸
のいずれであってもよく、できるだけ高倍率の延伸を行
ったほうが物性的に良好である。本発明においては、こ
の一軸延伸、二軸延伸においても優れた加工安定性を有
するものである。
【0024】延伸方法としては、ロール延伸法、テンタ
ー延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法等の他、
深絞成形、真空成形等の延伸倍率の高いものも採用でき
る。二軸延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸延伸
方式のいずれの方式も採用できる。延伸温度は80〜1
70℃、好ましくは100〜160℃程度の範囲から選
ばれる。
【0025】かくして延伸が終了した後、次いで熱固定
を行う。熱固定は周知の手段で実施可能であり、上記延
伸フィルムを緊張状態を保ちながら80〜170℃、好
ましくは100〜160℃で2〜600秒間程度熱処理
を行う。又、得られた延伸フィルムは必要に応じて、冷
却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、
溶液又は溶融コート処理、製袋加工、深絞り加工、箱加
工、チューブ加工、スプリット加工等を行うことができ
る。
【0026】かくして得られる積層体等の成形品の形状
は任意のものであってよく、フィルム、シート、ボト
ル、パイプ、フィラメント、異型断面押出物等が例示さ
れる。上記の如く得られるフィルム、シート或いは容器
等は、一般食品、レトルト食品、医薬品、工業薬品、農
薬等各種の包装材料として有用である。
【0027】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは、特に
断わりのない限り、重量基準を意味する。
【0028】実施例1 5lの容器に、イソプロピルアルコール720部を入れ
て、次いで水膨潤性層状無機化合物(A)として天然モ
ンモリロナイト[膨潤度は水/イソプロピルアルコール
=70/30(重量比)の混合溶剤に対して67ml/
2gである]120部を添加し撹拌して分散液を得た。
更に、そこへ水1680部を徐々に加え、40℃で2時
間撹拌して(A)を膨潤させた後、EVOH(B1)
[エチレン含有量29モル%、ケン化度99.6モル
%、MI(メルトインデックス)8g/10min(2
10℃、荷重2160g)]のペレット100部及びE
VOH(B2)[エチレン含有量35モル%、ケン化度
99.6モル%、MI(メルトインデックス)5g/1
0min(210℃、荷重2160g)]のペレット5
00部を添加し、90℃で2時間混合撹拌してEVOH
を完全溶解させた。得られた溶液を4lの冷水(5℃)
に流し込んで樹脂組成物を析出させ、真空乾燥を行い、
本発明の樹脂組成物を得た。尚、得られた樹脂組成物の
可溶分は17%であった。次いで得られた樹脂組成物を
単軸押出機に供給し、T−ダイキャスト法にて押出機設
定温度230℃の条件下で製膜を行い、厚み30μmの
フィルムを得た。
【0029】以下、各項目について下記の如く評価し
た。 (酸素透過度)上記で得られたフィルムを、MOCON
社のOXTRANを用いて20℃、100%RHの条件
下で測定を行い評価した。
【0030】(加工安定性)上記で得られたフィルムに
発生した0.1mmのフィッシュアイの個数(個/10
0cm2)を観察し、下記の基準で評価した。 ○・・・3個未満 △・・・4〜10個未満 ×・・・10個以上
【0031】(二次加工性)上記で得られたフィルムを
160℃で、縦2倍、横2倍に二軸延伸を行い、得られ
た延伸フィルムの外観を目視観察し、下記の基準で評価
した。 ○・・・良好であった。 △・・・スジの発生が見られた。 ×・・・破断した。 更に該延伸フィルムの酸素透過度を上記と同様に測定し
評価した。
【0032】実施例2 実施例1において、2種のEVOHの配合量をEVOH
(B1)[エチレン含有量29モル%、ケン化度99.
6モル%、MI(メルトインデックス)8g/10mi
n(210℃、荷重2160g)]のペレット200部
及びEVOH(B2)[エチレン含有量35モル%、ケ
ン化度99.6モル%、MI(メルトインデックス)5
g/10min(210℃、荷重2160g)]のペレ
ット400部に変更した以外は同様に行って、樹脂組成
物を得て、実施例1と同様の評価を行った。尚、得られ
た樹脂組成物の可溶分は31%であった。
【0033】実施例3 実施例1において、2種のEVOHをEVOH(B1)
[エチレン含有量27モル%、ケン化度99.7モル
%、MI(メルトインデックス)8g/10min(2
10℃、荷重2160g)]のペレット100部及びE
VOH(B2)[エチレン含有量40モル%、ケン化度
99.6モル%、MI(メルトインデックス)5g/1
0min(210℃、荷重2160g)]のペレット5
00部に変更した以外は同様に行って、樹脂組成物を得
て、実施例1と同様の評価を行った。 尚、得られた樹
脂組成物の可溶分は21%であった。
【0034】実施例4 実施例1において、2種のEVOHを、EVOH(B
1)[エチレン含有量27モル%、ケン化度99.7モ
ル%、MI(メルトインデックス)8g/10min
(210℃、荷重2160g)]のペレット300部、
EVOH(B2)[エチレン含有量35モル%、ケン化
度99.6モル%、MI(メルトインデックス)5g/
10min(210℃、荷重2160g)]のペレット
150部及びEVOH(B3)[エチレン含有量40モ
ル%、ケン化度99.6モル%、MI(メルトインデッ
クス)5g/10min(210℃、荷重2160
g)]のペレット150部に変更した以外は同様に行っ
て、実施例1と同様の評価を行った。尚、得られた樹脂
組成物の可溶分は48%であった。
【0035】実施例5 実施例1において、天然モンモリロナイトの代わりにN
a型フッ素四珪素雲母[膨潤度は水/イソプロピルアル
コール=70/30(重量比)の混合溶剤に対して76
ml/2gである]を用いた以外は同様に行って、実施
例1と同様の評価を行った。尚、得られた樹脂組成物の
可溶分は20%であった。
【0036】実施例6 実施例1において、天然モンモリロナイトを200部用
いた以外は同様に行って、実施例1と同様の評価を行っ
た。尚、得られた樹脂組成物の可溶分は23%であっ
た。
【0037】比較例1 実施例1において、EVOH(B1)[エチレン含有量
29モル%、ケン化度99.6モル%、MI(メルトイ
ンデックス)8g/10min(210℃、荷重216
0g)]のペレットのみを600部用いた以外は同様に
行って、実施例1と同様の評価を行った。尚、得られた
樹脂組成物の可溶分は87%であった。
【0038】比較例2(↓可溶分が範囲以下の例) 実施例1において、EVOH(B1)[エチレン含有量
29モル%、ケン化度99.6モル%、MI(メルトイ
ンデックス)8g/10min(210℃、荷重216
0g)]のペレットを18部及びEVOH(B2)[エ
チレン含有量35モル%、ケン化度99.6モル%、M
I(メルトインデックス)5g/10min(210
℃、荷重2160g)]のペレットを582部に変更し
た以外は同様に行い、実施例1と同様の評価を行った。
尚、得られた樹脂組成物の可溶分は3%であった。実施
例及び比較例の結果を表1に示す。
【0039】
【表1】 注)酸素透過度はフィルム30μm当たりの値である。
【0040】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、水膨潤性層状無
機化合物(A)とエチレン含有量の異なる2種以上のE
VOHとからなり、かつ、水/イソプロプルアルコール
=70/30(重量比)の混合溶媒に、90℃で2時間
混合撹拌させたときの可溶分が5〜55重量%に調整さ
れた樹脂組成物であるため、ガスバリヤー性はもとよ
り、フィルム等の成形時の加工安定性や一軸延伸或いは
二軸延伸等の二次加工性に優れた効果を示し、これら樹
脂組成物は単層或いは積層体としてフィルム、シート或
いは容器等に供せられ、一般食品、レトルト食品、医薬
品、工業薬品、農薬等各種の包装材料として有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 7/00 C08K 7/00 Fターム(参考) 4F100 AA01A AA01H AA03A AA03H AC03 AC05A AC05H AK69A AL05A AT00B BA01 BA02 CA23A DE02A DE02H GB16 GB23 GB66 JB10A JB10H JD02 JL01 YY00A YY00H 4J002 BB22W BB22X BE03X DJ006 DJ036 DJ056 FD016 GB01 GC00 GF00 GG02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水膨潤性層状無機化合物(A)とエチレ
    ン含有量の異なる2種以上のエチレン−酢酸ビニル系共
    重合体ケン化物とからなり、かつ、水/イソプロプルア
    ルコール=70/30(重量比)の混合溶媒に90℃で
    2時間混合撹拌させたときの可溶分が5〜55重量%で
    あることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 水膨潤性層状無機化合物(A)が、水膨
    潤性フィロケイ酸塩であることを特徴とする請求項1記
    載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 水膨潤性フィロケイ酸塩が、スメクタイ
    ト又は水膨潤性フッ素雲母系鉱物であることを特徴とす
    る請求項2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 水膨潤性層状無機化合物(A)の配合量
    が、エチレン含有量の異なる2種以上のエチレン−酢酸
    ビニル系共重合体ケン化物の合計量100重量部に対し
    て、30重量部以下であることを特徴とする請求項1〜
    3いずれか記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 エチレン含有量の異なるエチレン−酢酸
    ビニル系共重合体ケン化物を2種用いる場合、エチレン
    含有量が30モル%以下のエチレン−酢酸ビニル系共重
    合体ケン化物(B1)とエチレン含有量が30モル%を
    越えるエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物(B
    2)を用いることを特徴とする請求項1〜4いずれか記
    載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれか記載の樹脂組成物
    を少なくとも1層とすることを特徴とする積層体。
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JPWO2013187455A1 (ja) * 2012-06-13 2016-02-08 株式会社クラレ エチレン−ビニルアルコール樹脂組成物、多層シート、包装材及び容器

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